JP2005064973A - 撮影環境判定方法および撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】撮像装置の大型化や高コスト化を来たすことなく、かつ撮像装置の垂直同期周波数と蛍光灯駆動電源周波数との組み合わせの如何にかかわらず、蛍光灯照明下であるか否かを判断できるようにする。
【解決手段】CMOS撮像装置などのXYアドレス走査型の撮像装置の場合、撮影環境判定時には、遠隔操作用の赤外受光部31において、IRフィルタ32を受光素子33の前方から外して、蛍光灯照明光を受光素子33で検出し、BBF38で蛍光灯の輝度変化の周波数成分のみを抽出し、撮影環境判定部22で、その抽出された成分のA/D変換値Sdから、蛍光灯照明下であるか否かを判断し、蛍光灯照明下と判断した場合には、蛍光灯駆動電源周波数を判別する。CCD撮像装置の場合には、IRフィルタ32を受光素子33の前方に配置したまま、受光素子33の出力信号Saから遠隔操作の赤外信号Sirによる周波数成分を除去する。
【選択図】図9

Description

この発明は、CCD(Charge Coupled Device)撮像素子、またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)撮像素子などのXYアドレス走査型の撮像素子を用いた撮像装置によって被写体を撮影するときの環境が蛍光灯照明下であるか否かを判断する方法、および、この撮影環境判定方法を実行する撮像装置に関する。
デジタルビデオカメラとしては、NTSC方式のものとPAL方式のものがある。さらに、最近のデジタルビデオカメラは、NTSC方式とPAL方式の両方に対応したものがほとんどであり、工場から出荷する際に、出荷仕向けによって電気的にNTSC方式とPAL方式のいずれかに設定される。また、デジタルスチルカメラなどでは、フレーム周波数が30Hzのプログレッシブ方式のものがある。
これらの撮像装置によって被写体を撮影する場合、特に動画を撮影する場合、撮影環境が蛍光灯照明下であるか否かは、蛍光灯フリッカが発生するか否かなどの点で、したがって蛍光灯フリッカに対する対策を必要とするか否かなどの点で、重要である。
家庭用交流電源によって直接点灯される蛍光灯の照明下で、撮像装置によって被写体を撮影すると、蛍光灯の輝度変化(光量変化)の周波数(電源周波数の2倍)と撮像装置の垂直同期周波数(撮像周波数)との違いによって、撮影出力の映像信号に時間的な明暗の変化、いわゆる蛍光灯フリッカを生じる。
家庭用交流電源の周波数は、日本の一部地域および世界の一部の国または地域では50Hzとされ、日本のその他の地域および世界のその他の国または地域では60Hzとされている。
以下に、CCD撮像装置およびXYアドレス走査型の撮像装置につき、NTSC方式、PAL方式、およびフレーム周波数が30Hzのプログレッシブ方式の場合における、蛍光灯フリッカの態様を示す。
NTSC方式のCCD撮像装置によって、電源周波数が50Hzの地域において、蛍光灯照明下で被写体を撮影する場合には、図18に示すように、1フィールドが1/60秒(垂直同期周波数が60Hz)であるのに対して、蛍光灯の輝度変化の周期が1/100秒となるので、蛍光灯の輝度変化に対して各フィールドの露光タイミングがずれ、各画素の露光量がフィールドごとに(フィールド間で)変化する。
そのため、露光時間が1/60秒であるときには、期間a1,a2,a3では、同じ露光時間でも露光量が異なり、露光時間が1/60秒より短いとき(ただし、後述のように1/100秒ではないとき)には、期間b1,b2,b3では、同じ露光時間でも露光量が異なる。
この場合、蛍光灯の輝度変化に対する露光タイミングは、3フィールド(1/20秒)ごとに元のタイミングに戻るため、フリッカによる明暗変化は、3フィールドごとの繰り返しとなる。すなわち、各フィールドの輝度比(フリッカの見え方)は、露光期間によって変わるが、フリッカの周期は変わらない。
さらに、蛍光灯は、白色光を発光するために、通常、複数の蛍光体、例えば、赤、緑、青の蛍光体が用いられている。しかし、これら蛍光体は、それぞれが固有の残光特性を有し、輝度変化の周期中に存在する放電停止から次の放電開始までの期間は、それぞれの残光特性で減衰発光する。そのため、この期間では、始めは白色であった光が、次第に色相を変えながら減衰することになるので、上記のように露光タイミングがずれると、明暗変化だけでなく、色相変化を生じる。また、蛍光灯は、特定の波長に強いピークが存在するという特有の分光特性を持っているため、色によって信号の変動成分が異なる。
そして、このような色相変化、および色ごとの変動成分の差によって、いわゆる色フリッカが発生する。
ただし、この場合、露光時間を、1フィールド(1/60秒)を超えない範囲内で、蛍光灯の輝度変化の周期である1/100秒の整数倍に設定すれば、すなわち図18の最下段に示すように1/100秒に設定すれば、露光タイミングにかかわらず露光量が一定となって、フリッカを生じない。
以上の、CCD撮像装置についての、垂直同期周波数が60Hz、電源周波数が50Hzの場合を、図19の第1段目に示す。
NTSC方式のCCD撮像装置によって、電源周波数が60Hzの地域において、蛍光灯照明下で被写体を撮影する場合には、1フィールド(1/60秒)が、蛍光灯の輝度変化の周期である1/120秒の整数倍となるので、露光時間が1/60秒の通常シャッタ時にも、露光時間が1/60秒より短い高速シャッタ時にも、露光タイミングにかかわらず露光量が一定となって、フリッカを生じない。
この、CCD撮像装置についての、垂直同期周波数が60Hz、電源周波数が60Hzの場合を、図19の第2段目に示す。
PAL方式のCCD撮像装置によって、電源周波数が60Hzの地域において、蛍光灯照明下で被写体を撮影する場合には、図では省略するが、1フィールドが1/50秒(垂直同期周波数が50Hz)であるのに対して、蛍光灯の輝度変化の周期が1/120秒となるので、蛍光灯の輝度変化に対して各フィールドの露光タイミングがずれ、各画素の露光量がフィールドごとに変化する。
この場合、蛍光灯の輝度変化に対する露光タイミングは、5フィールド(1/10秒)ごとに元のタイミングに戻り、フリッカによる明暗変化は、5フィールドごとの繰り返しとなる。
ただし、この場合、露光時間を、1フィールド(1/50秒)を超えない範囲内で、蛍光灯の輝度変化の周期である1/120秒の整数倍に設定すれば、すなわち1/120秒または1/60秒に設定すれば、露光タイミングにかかわらず露光量が一定となって、フリッカを生じない。
以上の、CCD撮像装置についての、垂直同期周波数が50Hz、電源周波数が60Hzの場合を、図19の第4段目に示す。
PAL方式のCCD撮像装置によって、電源周波数が50Hzの地域において、蛍光灯照明下で被写体を撮影する場合には、1フィールド(1/50秒)が、蛍光灯の輝度変化の周期である1/100秒の整数倍となるので、露光時間が1/50秒の通常シャッタ時にも、露光時間が1/50秒より短い高速シャッタ時にも、露光タイミングにかかわらず露光量が一定となって、フリッカを生じない。
この、CCD撮像装置についての、垂直同期周波数が50Hz、電源周波数が50Hzの場合を、図19の第3段目に示す。
フレーム周波数が30Hzのプログレッシブ方式のCCD撮像装置によって、電源周波数が50Hzの地域において、蛍光灯照明下で被写体を撮影する場合には、図では省略するが、1フレームが1/30秒(垂直同期周波数が30Hz)であるのに対して、蛍光灯の輝度変化の周期が1/100秒となるので、蛍光灯の輝度変化に対して各フレームの露光タイミングがずれ、各画素の露光量がフレームごとに(フレーム間で)変化する。
この場合、蛍光灯の輝度変化に対する露光タイミングは、3フレーム(1/10秒)ごとに元のタイミングに戻り、フリッカによる明暗変化は、3フレームごとの繰り返しとなる。
ただし、この場合、露光時間を、1フレーム(1/30秒)を超えない範囲内で、蛍光灯の輝度変化の周期である1/100秒の整数倍に設定すれば、すなわち1/100秒、1/50秒、または3/100秒に設定すれば、露光タイミングにかかわらず露光量が一定となって、フリッカを生じない。
以上の、CCD撮像装置についての、垂直同期周波数が30Hz、電源周波数が50Hzの場合を、図19の第5段目に示す。
フレーム周波数が30Hzのプログレッシブ方式のCCD撮像装置によって、電源周波数が60Hzの地域において、蛍光灯照明下で被写体を撮影する場合には、1フレーム(1/30秒)が、蛍光灯の輝度変化の周期である1/120秒の整数倍となるので、露光時間が1/30秒の通常シャッタ時にも、露光時間が1/30秒より短い高速シャッタ時にも、露光タイミングにかかわらず露光量が一定となって、フリッカを生じない。
この、CCD撮像装置についての、垂直同期周波数が30Hz、電源周波数が60Hzの場合を、図19の第6段目に示す。
上述したように電子シャッタ速度をフリッカが発生しないシャッタ速度に設定する代わりに、蛍光灯照明下で被写体を撮影した場合に撮像素子から得られる映像信号に生じるフリッカを低減する方法も考えられている。
CCD撮像装置のように1画面内の全ての画素が同一の露光タイミングで露光される撮像装置の場合には、フリッカによる明暗変化および色変化がフィールド間(プログレッシブ方式の場合にはフレーム間)でのみ現れるため、フリッカを低減することは比較的容易である。
例えば、図18の場合、露光時間が1/100秒でなければ、フリッカは3フィールドの繰り返し周期となるので、各フィールドの映像信号の平均値が一定となるように3フィールド前の映像信号から現在の輝度および色の変化を予測し、その予測結果に応じて各フィールドの映像信号のゲインを調整することによって、フリッカを実用上問題のないレベルまで抑圧することができる。
一方、CMOS撮像素子などのXYアドレス走査型の撮像素子では、画素ごとの露光タイミングが画面水平方向において読み出しクロック(画素クロック)の1周期分ずつ順次ずれ、全ての画素で露光タイミングが異なるため、CCD撮像装置の場合とは蛍光灯フリッカの態様が異なる。
図20に、NTSC方式のCMOS撮像装置によって、電源周波数が50Hzの地域において、蛍光灯照明下で被写体を撮影する場合を示す。
上記のように画面水平方向でも各画素の露光タイミングが順次ずれるが、蛍光灯の輝度変化の周期に比べて1水平周期は十分短いので、同一ライン上の画素は露光タイミングが同時であると仮定し、画面垂直方向における各ラインの露光タイミングを示す。実際上、このように仮定しても問題はない。
図20に示すように、CMOS撮像装置では、ラインごとに露光タイミングが異なり(F0は、あるフィールドでの、その様子を示す)、各ラインで露光量に差を生じるため、フリッカによる明暗変化および色変化が、フィールド間だけでなくフィールド内でも生じ、画面上では縞模様(縞自体の方向は水平方向、縞の変化の方向は垂直方向)として現れる。
図21に、被写体が均一なパターンの場合の、この面内フリッカの様子を示す。縞模様の1周期(1波長)が1/100秒であるので、1画面中には1.666周期分の縞模様が発生することになり、1フィールド当たりの読み出しライン数をMとすると、縞模様の1周期は読み出しライン数ではL=M*60/100に相当する。なお、明細書および図面では、アスタリスク(*)を乗算の記号として用いる。
図22に示すように、この縞模様は、3フィールド(3画面)で5周期(5波長)分となり、連続的に見ると垂直方向に流れるように見える。
図21および図22には、フリッカによる明暗変化のみを示すが、実際には上述した色変化も加わり、画質が著しく劣化する。特に色フリッカは、シャッタ速度が速くなる(露光時間が短くなる)と顕著になるとともに、CMOS撮像装置では、その影響が画面内に現れるため、画質劣化がより目立つようになる。
以上のように、NTSC方式のCMOS撮像装置によって、電源周波数が50Hzの地域において、蛍光灯照明下で被写体を撮影する場合には、図23(A)の左側にも示すように、1フィールドが1/60秒(垂直同期周波数が60Hz)であるのに対して、蛍光灯の輝度変化の周期が1/100秒となるので、露光時間が1/60秒の通常シャッタ時にも、露光時間が1/60秒より短い高速シャッタ時にも、図23(A)の右側に示すように、3フィールド(3画面)を繰り返し周期とする時間軸上で連続性を持った(連続的に見ると垂直方向に流れるように見える)フリッカを生じる。
ただし、この場合、露光時間を、1フィールド(1/60秒)を超えない範囲内で、蛍光灯の輝度変化の周期である1/100秒の整数倍に設定すれば、すなわち1/100秒に設定すれば、露光タイミングにかかわらず露光量が一定となって、面内フリッカを含むフリッカを生じない。
以上の、CMOS撮像装置についての、垂直同期周波数が60Hz、電源周波数が50Hzの場合を、図25の第1段目に示す。
NTSC方式のCMOS撮像装置によって、電源周波数が60Hzの地域において、蛍光灯照明下で被写体を撮影する場合には、図23(B)の左側に示すように、1フィールドが1/60秒であるのに対して、蛍光灯の輝度変化の周期が1/120秒となるので、露光時間が1/60秒の通常シャッタ時には、露光タイミングにかかわらず露光量が一定となって、面内フリッカを含むフリッカを生じないが、露光時間が1/60秒より短い高速シャッタ時には、図23(B)の右側に示すように、各フィールド(各画面)でフリッカの縞模様が同一となる1フィールド(1画面)で完結するフリッカを生じる。
そして、このように各画面でフリッカの縞模様が同一となる1画面で完結するフリッカを生じる場合には、撮像素子からの映像信号中の絵柄成分とフリッカ成分を区別することができなくなる。
ただし、高速シャッタとする場合でも、露光時間を、蛍光灯の輝度変化の周期である1/120秒に設定すれば、露光時間が1/60秒の通常シャッタ時と同様に、露光タイミングにかかわらず露光量が一定となって、面内フリッカを含むフリッカを生じない。
以上の、CMOS撮像装置についての、垂直同期周波数が60Hz、電源周波数が60Hzの場合を、図25の第2段目に示す。
PAL方式のCMOS撮像装置によって、電源周波数が60Hzの地域において、蛍光灯照明下で被写体を撮影する場合には、図24(A)の左側に示すように、1フィールドが1/50秒(垂直同期周波数が50Hz)であるのに対して、蛍光灯の輝度変化の周期が1/120秒となるので、露光時間が1/50秒の通常シャッタ時にも、露光時間が1/50秒より短い高速シャッタ時にも、図24(A)の右側に示すように、5フィールド(5画面)を繰り返し周期とする時間軸上で連続性を持った(連続的に見ると垂直方向に流れるように見える)フリッカを生じる。
ただし、この場合、露光時間を、1フィールド(1/50秒)を超えない範囲内で、蛍光灯の輝度変化の周期である1/120秒の整数倍に設定すれば、すなわち1/120秒または1/60秒に設定すれば、露光タイミングにかかわらず露光量が一定となって、面内フリッカを含むフリッカを生じない。
以上の、CMOS撮像装置についての、垂直同期周波数が50Hz、電源周波数が60Hzの場合を、図25の第4段目に示す。
PAL方式のCMOS撮像装置によって、電源周波数が50Hzの地域において、蛍光灯照明下で被写体を撮影する場合には、図24(B)の左側に示すように、1フィールドが1/50秒であるのに対して、蛍光灯の輝度変化の周期が1/100秒となるので、露光時間が1/50秒の通常シャッタ時には、露光タイミングにかかわらず露光量が一定となって、面内フリッカを含むフリッカを生じないが、露光時間が1/50秒より短い高速シャッタ時には、図24(B)の右側に示すように、各フィールド(各画面)でフリッカの縞模様が同一となる1フィールド(1画面)で完結するフリッカを生じる。
ただし、高速シャッタとする場合でも、露光時間を、蛍光灯の輝度変化の周期である1/100秒に設定すれば、露光時間が1/50秒の通常シャッタ時と同様に、露光タイミングにかかわらず露光量が一定となって、面内フリッカを含むフリッカを生じない。
以上の、CMOS撮像装置についての、垂直同期周波数が50Hz、電源周波数が50Hzの場合を、図25の第3段目に示す。
フレーム周波数が30Hzのプログレッシブ方式のCMOS撮像装置によって、電源周波数が50Hzの地域において、蛍光灯照明下で被写体を撮影する場合には、図では省略するが、1フレームが1/30秒(垂直同期周波数が30Hz)であるのに対して、蛍光灯の輝度変化の周期が1/100秒となるので、露光時間が1/30秒の通常シャッタ時にも、露光時間が1/30秒より短い高速シャッタ時にも、3フレーム(3画面)を繰り返し周期とする時間軸上で連続性を持った(連続的に見ると垂直方向に流れるように見える)フリッカを生じる。
ただし、この場合、露光時間を、1フレーム(1/30秒)を超えない範囲内で、蛍光灯の輝度変化の周期である1/100秒の整数倍に設定すれば、すなわち1/100秒、1/50秒または3/100秒に設定すれば、露光タイミングにかかわらず露光量が一定となって、面内フリッカを含むフリッカを生じない。
以上の、CMOS撮像装置についての、垂直同期周波数が30Hz、電源周波数が50Hzの場合を、図25の第5段目に示す。
フレーム周波数が30Hzのプログレッシブ方式のCMOS撮像装置によって、電源周波数が60Hzの地域において、蛍光灯照明下で被写体を撮影する場合には、図では省略するが、1フレームが1/30秒であるのに対して、蛍光灯の輝度変化の周期が1/120秒となるので、露光時間が1/30秒の通常シャッタ時には、露光タイミングにかかわらず露光量が一定となって、面内フリッカを含むフリッカを生じないが、露光時間が1/30秒より短い高速シャッタ時には、各フレーム(各画面)でフリッカの縞模様が同一となる1フレーム(1画面)で完結するフリッカを生じる。
ただし、高速シャッタとする場合でも、露光時間を、蛍光灯の輝度変化の周期である1/120秒の整数倍に設定すれば、すなわち1/120秒、1/60秒または1/40秒に設定すれば、露光時間が1/30秒の通常シャッタ時と同様に、露光タイミングにかかわらず露光量が一定となって、面内フリッカを含むフリッカを生じない。
以上の、CMOS撮像装置についての、垂直同期周波数が30Hz、電源周波数が60Hzの場合を、図25の第6段目に示す。
CMOS撮像装置についても、電子シャッタ速度をフリッカが発生しないシャッタ速度に設定する代わりに、蛍光灯照明下で被写体を撮影した場合に撮像素子から得られる映像信号に生じるフリッカを低減する方法が考えられている。
具体的に、図22、図23(A)右側または図24(A)右側に示したような、複数垂直周期(複数画面)を繰り返し周期とする時間軸上で連続性を持ったフリッカを生じる場合には、フリッカの連続性を利用して、撮影出力の映像信号中のフリッカ成分を推定し、その推定結果のフリッカ成分に応じて映像信号のゲインを調整し、または推定結果のフリッカ成分を映像信号から減算するなど、推定結果に応じて撮影出力の映像信号を補正することによって、撮影出力の映像信号中のフリッカ成分を低減することができる。
なお、動画と静止画の両方を撮影できるデジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラによって静止画を撮影する場合には、CMOS撮像装置などのXYアドレス走査型の撮像装置でも、1画面内の全ての画素の露光タイミング(露光開始および露光終了のタイミング)を同一にすることができるので、蛍光灯フリッカの発生を回避することができる。この場合、撮像素子からの映像信号の読み出しは、動画を撮影する場合のような読み出し速度の制約がないので、機械的なシャッタを閉じて遮光した状態で、ゆっくり行うことができる。
上述したように、CCD撮像装置の場合にも、CMOS撮像装置などのXYアドレス走査型の撮像装置の場合にも、撮影出力の映像信号にフリッカを生じない電子シャッタ速度に設定し、または映像信号に生じたフリッカを低減するには、撮影環境が蛍光灯照明下であるか否かを判断する必要がある。
また、WB(ホワイトバランス)調整やAE(自動露光)調整などの調整も、蛍光灯照明下と非蛍光灯照明下では、それぞれに最適なように制御することが好ましく、そのためには、撮影環境が蛍光灯照明下であるか否かを判断する必要がある。
この撮影環境判定方法として、特許文献1(特開昭63−308484号公報)には、撮像素子からの映像信号の輝度レベルのフィールド間での変動成分を測定し、その変動成分のレベルによって蛍光灯照明下であるか否かを判断する方法が示されている。
また、特許文献2(特開平7−336586号公報)には、特別に用意した測光センサによって外光を直接測定し、その測定結果の出力信号中に変動成分が存在するか否かによって蛍光灯照明下であるか否かを判断し、さらに変動成分が存在することにより蛍光灯照明下と判断した場合には、変動成分の周波数を検出することによって蛍光体駆動電源周波数を検出する方法が示されている。
上に挙げた先行技術文献は、以下の通りである。
特開昭63−308484号公報 特開平7−336586号公報
特許文献1に記載された方法は、撮影出力の映像信号から撮影環境を判断し、別途測光センサを必要としないので、撮像装置の小型化および低コスト化を実現することができる。
しかしながら、この特許文献1に記載された方法では、図23(B)右側または図24(B)右側に示したような、各画面でフリッカの縞模様が同一となる1画面で完結するフリッカを生じる場合には、撮影出力の映像信号中の絵柄成分とフリッカ成分を区別することができず、映像信号の輝度レベルのフィールド間での変動成分が検出されないため、蛍光灯照明下と判断することができない。
これに対して、特許文献2に記載された方法は、測光センサによって外光を直接測定するので、図23(B)右側または図24(B)右側に示したようなフリッカを生じる場合を含めて、蛍光灯照明下か否かを判断することができ、電源周波数も検出することができる。
しかしながら、この特許文献2に記載された方法は、別途測光センサを必要とし、しかも測光センサと撮像装置本体との間の接続や通信を考慮しなければならないので、撮像装置が大型化し、高コスト化する問題があり、小型化や低コスト化が要求される撮像装置には適さない。
そこで、この発明は、撮像装置の大型化や高コスト化を来たすことなく、かつ撮像装置の垂直同期周波数と蛍光灯駆動電源周波数との組み合わせの如何にかかわらず、蛍光灯照明下であるか否かを正確かつ確実に判断することができ、しかも必要に応じて電源周波数も検出することができるようにしたものである。
この発明の撮影環境判定方法は、撮像装置の制御手段が、当該撮像装置に設けられた遠隔操作用の赤外受光部内の受光素子の出力信号レベルから、撮影環境が蛍光灯照明下であるか否かを判断するものである。
一般に、デジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラなどの撮像装置には、赤外線を利用した遠隔操作機能、いわゆるリモコン機能が備えられ、撮像装置本体には、赤外発信器(赤外送信機)からの赤外遠隔操作信号を受信する赤外受光部が設けられる。
この点に着目して、この発明の撮影環境判定方法では、撮像装置のCPUなどの制御手段が、赤外受光部内の受光素子の出力信号レベルから、蛍光灯照明下か否かを判断するものである。
したがって、この発明の撮影環境判定方法によれば、撮像装置の垂直同期周波数と蛍光灯駆動電源周波数との組み合わせの如何にかかわらず、蛍光灯照明下であるか否かを正確かつ確実に判断することができ、必要に応じて電源周波数も検出することができる。しかも、そのために別途、特別の測光センサを必要としないので、撮像装置の大型化や高コスト化を来たさない。
以上のように、この発明によれば、撮像装置の大型化や高コスト化を来たすことなく、かつ撮像装置の垂直同期周波数と蛍光灯駆動電源周波数との組み合わせの如何にかかわらず、蛍光灯照明下であるか否かを正確かつ確実に判断することができ、しかも必要に応じて電源周波数も検出することができる。
〔CCD撮像装置の場合の実施形態:図1〜図8〕
(システム構成)
図1は、この発明のCCD撮像装置の一例を示す。
この例のCCD撮像装置では、被写体からの光が、撮像光学系11を介してCCD撮像素子12aに入射して、CCD撮像素子12aで光電変換され、CCD撮像素子12aから、RGB(赤、緑、青)各色の原色信号または補色系の色信号からなるアナログ映像信号が得られる。
このCCD撮像素子12aからのアナログ映像信号は、IC(集積回路)として構成されたアナログ信号処理部13において、色信号ごとに、サンプルホールドされ、AGC(自動利得制御)によってゲインが制御され、A/D変換によってデジタル信号に変換される。
このアナログ信号処理部13からのデジタル映像信号は、ICとして構成されたデジタル信号処理部14において、クランプ、ゲイン調整、WB調整、ガンマ補正(階調変換)などの処理が実行されて、最終的に、デジタル信号処理部14から、輝度信号Yおよび赤、青の色差信号R−Y,B−Yが出力される。
システムコントローラ21は、マイクロコンピュータなどによって構成され、カメラ各部を制御する。
具体的に、システムコントローラ21から、ICとして構成されたレンズ駆動用ドライバ15に、レンズ駆動制御信号が供給され、レンズ駆動用ドライバ15によって、撮像光学系11のレンズやアイリスが駆動される。
また、システムコントローラ21からタイミングジェネレータ16に、タイミング制御信号が供給され、タイミングジェネレータ16からCCD撮像素子12aに、各種タイミング信号が供給されて、CCD撮像素子12aが駆動される。
さらに、デジタル信号処理部14からシステムコントローラ21に、映像信号の検波信号が取り込まれ、システムコントローラ21からのAGC信号によって、アナログ信号処理部13において、上記のように各色信号のゲインが制御されるとともに、システムコントローラ21によって、デジタル信号処理部14における信号処理が制御される。
また、システムコントローラ21には、手ぶれセンサ17が接続され、これから得られる手ぶれ情報が、手ぶれ補正に利用される。
また、システムコントローラ21には、マイクロコンピュータなどによって構成されたヒューマンインタフェース26を介して、ユーザインタフェース27を構成する操作部28および表示部29が接続され、操作部28での設定操作や選択操作などが、システムコントローラ21によって検出されるとともに、カメラの設定状態や制御状態などが、システムコントローラ21によって表示部29に表示される。
さらに、システムコントローラ21は、機能的に撮影環境判定部22およびAE制御部23を備え、後述のように、その撮影環境判定部22で撮影環境が判定され、AE制御部23でCCD撮像素子12aの電子シャッタ速度(露光時間)が設定される。
なお、出荷時にNTSC方式とPAL方式のいずれかに選択的に設定される場合には、その設定状態が、設定フラグとしてシステムコントローラ21内に保持され、撮影環境判定部22による撮影環境の判定およびAE制御部23によるシャッタ速度の設定に供される。
さらに、この例のCCD撮像装置は、遠隔操作用の赤外発信器40を備え、撮像装置本体には、その赤外発信器40からの赤外信号Sirを受信する赤外受光部31が設けられる。
赤外受光部31は、この例では、赤外透過フィルタであるIR(infrared)フィルタ32、このIRフィルタ32を透過した光を検出する、フォトトランジスタなどの受光素子33、および、この受光素子33の出力信号Saを波形整形する、ICとして構成された整形回路34によって構成される。
その整形回路34の出力信号Sbが、操作信号としてヒューマンインタフェース26に送出される。ヒューマンインタフェース26では、その操作信号Sbから赤外発信器40での操作内容が解析され、その解析結果がシステムコントローラ21に送出されて、システムコントローラ21は、赤外発信器40での操作内容に応じた制御を実行する。
さらに、この例では、受光素子33の出力信号Saが、LPF(ローパスフィルタ)37に供給され、LPF37の出力信号Scが、A/D変換器39でデジタルデータに変換され、その変換値Sdが、撮影環境判定部22に取り込まれる。
(赤外信号による遠隔操作)
遠隔操作の赤外通信では、撮影開始、撮影停止、ズーミングなどの操作内容に応じたデータコードが、あらかじめ定められ、赤外発信器40では、図2に示すように赤外領域内の波長λoを中心波長とする分光特性を有する赤外発光素子から、操作内容に応じたデータコードに相当する発光パターンで、赤外光が出力される。
赤外受光部31内のIRフィルタ32は、図3の曲線2aで示すように波長λo近傍の波長域のみを透過させる分光特性、または曲線2bで示すように波長λo近傍の波長域およびこれより長波長の波長域を透過させる分光特性の光学フィルタとされ、可視領域の光は、ほとんどIRフィルタ32を透過しない。
具体的に、遠隔操作時、赤外発信器40からは、図6の上段に示すように、一般に赤外通信に用いられる数10kHz程度の搬送波を、操作内容に応じたデータコードで変調した赤外信号Sirが発信される。赤外発光ONに対応するコード“1”の時間、および赤外発光OFFに対応するコード“0”の時間は、それぞれ数m秒程度である。
この赤外信号Sirは、上述した分光特性のIRフィルタ32を透過して受光素子33で検出され、受光素子33の出力信号Saとして、図6の中段に示すように、外乱などの影響によって鈍った波形の信号が得られる。さらに、この受光素子33の出力信号Saが、整形回路34で波形整形されて、整形回路34の出力信号Sbとして、図6の下段に示すように、操作内容に応じたデータコードを示す二値信号が得られる。
この整形回路34の出力信号Sbが、ヒューマンインタフェース26において、あらかじめ定められているデータコードとの間でマッチングされることによって、出力信号Sbのコード内容が特定され、赤外発信器40での操作内容が認識されて、上述したようにシステムコントローラ21によって操作内容に応じた制御が実行される。
(撮影環境の判定)
太陽光や白熱光などの非蛍光灯照明光は、図4の曲線3aまたは3bで示すように、スペクトルが可視領域より長波長の赤外領域にまで分布するのに対して、蛍光灯照明光は、図5の曲線4で示すように、スペクトルが可視領域にのみ分布する。
したがって、非蛍光灯照明下では、その照明光の一部が、IRフィルタ32を透過して受光素子33で検出され、受光素子33の出力信号Saが閾値レベル以上となるのに対して、蛍光灯照明下では、その照明光が、ほとんどIRフィルタ32を透過せず、受光素子33の出力信号Saが閾値レベルより小さくなる。したがって、受光素子33の出力信号Saのレベルを検出することによって、蛍光灯照明下であるか否かを判断することができる。
しかし、蛍光灯照明下でも、赤外発信器40による遠隔操作時には、上述したように赤外信号SirがIRフィルタ32を透過して、受光素子33の出力信号Saが閾値レベル以上となる。
そこで、この例では、遠隔操作時の誤判断を防止するために、受光素子33の出力信号Saが、遠隔操作の赤外信号Sirによる上述した数10kHz前後の周波数成分を除去するLPF37に供給され、上述したように、このLPF37の出力信号ScのA/D変換値Sdが、撮影環境判定部22に取り込まれる。LPF37は、具体的に、図7に示すように、数100Hz以下の周波数成分のみを抽出する特性とされる。
したがって、蛍光灯照明下では、赤外発信器40による遠隔操作時にも、LPF37の出力信号Scが閾値レベルより小さくなり、A/D変換値Sdが閾値Sthより小さくなるとともに、非蛍光灯照明下では、LPF37の出力信号Scが閾値レベル以上となり、A/D変換値Sdが閾値Sth以上となる。
そして、撮影環境判定部22は、撮像装置の電源がオンにされたときや、被写体情報(被写体の明るさや色温度)が大きく変化して、撮影環境が変化した可能性があるときには、以下のような撮影環境判定処理ルーチンに従って、蛍光灯照明下であるか否かを判断し、CCD撮像素子12aの電子シャッタ速度を設定する。
図8に、出荷時にNTSC方式とPAL方式のいずれかに選択的に設定されるCCD撮像装置の場合の、撮影環境判定処理ルーチンを示す。
この例の撮影環境判定処理ルーチン50では、まずステップ51で、A/D変換値Sdを取得して、撮影環境判定部22内のRAMに書き込み、次にステップ52で、そのA/D変換値Sdが上記の閾値Sthより小さいか否かを判断する。
なお、閾値Sthは、撮像装置の出荷前に、各種照明下で実験的に被写体を撮影した結果に基づいて決定して、撮影環境判定部22内のEEPROMなどのメモリに書き込み、ステップ52での判断時、そのメモリから読み出されるようにする。
そして、A/D変換値Sdが閾値Sthより小さい場合には、蛍光灯照明下と判断して、ステップ52からステップ53に進んで、シャッタ制限フラグを1に設定し、さらにステップ54に進んで、上述した設定フラグから、撮像装置の設定された映像方式(垂直同期周波数fv)がNTSC方式(fv=60Hz)であるかPAL方式(fv=50Hz)であるかを判断する。
そして、NTSC方式が設定されているときには、ステップ54からステップ55に進んで、シャッタ速度(露光時間)を1/100秒に設定する。
蛍光灯駆動電源周波数をfpとすると、CCD撮像装置で、fv=60Hzの場合、図19の第1段目および第2段目に示したように、シャッタ速度を1/100秒に設定すれば、fp=50Hzのときにも、fp=60Hzのときにも、フリッカを生じない。
すなわち、ステップ55で、電源周波数fpの如何にかかわらず(電源周波数fpを判別することなく)、シャッタ速度を1/100秒に設定することによって、フリッカが発生しなくなる。
PAL方式が設定されているときには、ステップ54からステップ56に進んで、シャッタ速度を1/120秒または1/60秒に設定する。
CCD撮像装置で、fv=50Hzの場合、図19の第3段目および第4段目に示したように、シャッタ速度を1/120秒または1/60秒に設定すれば、fp=50Hzのときにも、fp=60Hzのときにも、フリッカを生じない。
すなわち、ステップ56で、電源周波数fpの如何にかかわらず(電源周波数fpを判別することなく)、シャッタ速度を1/120秒または1/60秒に設定することによって、フリッカが発生しなくなる。
一方、ステップ52でA/D変換値Sdが閾値Sth以上であると判断した場合には、非蛍光灯照明下と判断して、ステップ57に進んで、シャッタ制限フラグを0に設定し、撮影環境判定処理を終了する。
非蛍光灯照明下では、フリッカを生じないので、露光時間は、垂直周期(NTSC方式では1/60秒、PAL方式では1/50秒)を超えない範囲内で任意に設定することができる。
NTSC方式とPAL方式のいずれかに最初から固定的に決定されているCCD撮像装置の場合には、ステップ52で蛍光灯照明下と判断し、ステップ53でシャッタ制限フラグを1に設定したとき、ステップ54の判断をすることなく、その決定されている映像方式(垂直同期周波数fv)に応じたシャッタ速度に設定するように撮影環境判定処理ルーチンを構成すればよい。
また、フレーム周波数が30Hzのプログレッシブ方式のCCD撮像装置の場合には、蛍光灯照明下と判断されたとき、シャッタ速度が1/100秒、1/50秒または3/100秒に設定されるように構成すればよい。
フレーム周波数が30Hzのプログレッシブ方式のCCD撮像装置の場合、図19の第5段目および第6段目に示したように、シャッタ速度を1/100秒、1/50秒または3/100秒に設定すれば、fp=50Hzのときにも、fp=60Hzのときにも、フリッカを生じない。
すなわち、蛍光灯照明下と判断したときには、電源周波数fpの如何にかかわらず(電源周波数fpを判別することなく)、シャッタ速度を1/100秒、1/50秒または3/100秒に設定することによって、フリッカが発生しなくなる。
図18および図19から明らかなように、CCD撮像装置の場合には、Nを正の整数とすると、fv=60HzのNTSC方式、fv=50HzのPAL方式、およびfv=30Hzのプログレッシブ方式を含めて、一般に、120/fvが整数のときには、露光時間が垂直周期(1/fv秒)を超えない範囲内で、シャッタ速度をN/100秒に設定し、100/fvが整数のときには、露光時間が垂直周期(1/fv秒)を超えない範囲内で、シャッタ速度をN/120秒に設定すれば、露光タイミングにかかわらず露光量が一定となって、フリッカを生じない。
撮影環境判定後は、AE制御部23が、上記のシャッタ制限フラグを参照して、撮影時のシャッタ速度を設定する。この場合、蛍光灯照明下と判断されている場合でも、フリッカを生じるシャッタ速度に設定してもよい。ただし、その場合には、デジタル信号処理部14でフリッカ低減処理が実行されるように撮像装置を構成する。
具体的に、fv=60HzのNTSC方式の場合には、例えば、シャッタ速度を1/60秒にする。これによって、fp=50Hzのときには、図18および図19の第1段目に示したように、撮影出力の映像信号中に3フィールドを繰り返し周期とするフリッカ成分を生じるが、そのフリッカ成分は、デジタル信号処理部14で公知のフリッカ低減方法によって低減することができる。この場合、fp=60Hzのときには、図19の第2段目に示したように、いずれのシャッタ速度でもフリッカ成分を生じないので、電源周波数fpを判別する必要はない。
fv=50HzのPAL方式の場合には、例えば、シャッタ速度を1/50秒にする。これによって、fp=60Hzのときには、図19の第4段目に示したように、撮影出力の映像信号中に5フィールドを繰り返し周期とするフリッカ成分を生じるが、そのフリッカ成分は、デジタル信号処理部14で公知のフリッカ低減方法によって低減することができる。この場合、fp=50Hzのときには、図19の第3段目に示したように、いずれのシャッタ速度でもフリッカ成分を生じないので、電源周波数fpを判別する必要はない。
fv=30Hzのプログレッシブ方式の場合には、例えば、シャッタ速度を1/30秒にする。これによって、fp=50Hzのときには、図19の第5段目に示したように、撮影出力の映像信号中に3フレームを繰り返し周期とするフリッカ成分を生じるが、そのフリッカ成分は、デジタル信号処理部14で公知のフリッカ低減方法によって低減することができる。この場合、fp=60Hzのときには、図19の第6段目に示したように、いずれのシャッタ速度でもフリッカ成分を生じないので、電源周波数fpを判別する必要はない。
また、このようにデジタル信号処理部14にフリッカ低減機能を持たせる場合には、例えば、fv=60HzのNTSC方式の場合でも、最適露光が優先されるべきときにはシャッタ速度を1/60秒に設定し、手ぶれ補正を実行するときにはシャッタ速度を1/100秒に設定する、というように、撮影状況に応じてシャッタ速度を変えることができる。
なお、図1の例は、撮影環境判定部22の外部にLPF37を設ける場合であるが、撮影環境判定部22内でデジタルLPFを構成して、遠隔操作の赤外信号Sirによる周波数成分を除去してもよい。
また、このようにLPFによって遠隔操作の赤外信号Sirによる周波数成分を除去する代わりに、遠隔操作時、すなわち撮像装置本体が赤外発信器40からの赤外信号Sirを受信している期間は、上述した撮影環境判定処理を停止するように構成してもよい。
〔CMOS撮像装置の場合の実施形態:図9〜図17〕
(第1の例:図9〜図14)
図9は、この発明のCMOS撮像装置の第1の例を示す。
この例のCMOS撮像装置は、撮像素子としてCMOS撮像素子12bを用い、これに伴って、撮影環境判定のための構成を、図1の例のCCD撮像装置に対して変更したものである。
具体的に、この例では、赤外受光部31を、アクチュエータ35によってIRフィルタ32をスライドさせて、IRフィルタ32が受光素子33の受光面33aの前方に位置する状態と、受光面33aから外れた位置にある状態とを取り得るように構成するとともに、図1の例のLPF37に代えてBPF(バンドパスフィルタ)38を設ける。
通常は、すなわち撮影環境判定処理が実行されないときには、システムコントローラ21からのアクチュエータ制御信号によって、IRフィルタ32は受光面33aの前方に位置するようにされる。これに対して、撮影環境判定時、すなわち上述したように、撮像装置の電源がオンにされたときや、被写体情報(被写体の明るさや色温度)が大きく変化したときには、アクチュエータ制御信号によって、IRフィルタ32が受光面33aから外れた位置にされる。
したがって、撮影環境判定時には、遠隔操作時の赤外発信器40からの赤外信号Sir、および蛍光灯照明光または非蛍光灯照明光が、受光素子33で検出される。
BPF38は、この撮影環境判定時の受光素子33の出力信号Saから、遠隔操作の赤外信号Sirによる数10kHz前後の周波数成分を除去し、蛍光灯照明下での、電源周波数fpが50Hzのときの100Hzの蛍光灯輝度変化成分、および電源周波数fpが60Hzのときの120Hzの蛍光灯輝度変化成分のみを抽出するように、図10に示すように、100Hz〜120Hzの成分のみを通過させる急峻な特性とされる。
したがって、撮影環境判定時、BPF38の出力信号Seとして、すなわちA/D変換器39の出力のA/D変換値Sdとして、蛍光灯照明下での100Hzの蛍光灯輝度変化成分または120Hzの蛍光灯輝度変化成分のみが得られる。
さらに、CMOS撮像装置の場合には、図20〜図25に示して上述したように、電源周波数fpが50Hzであるか60Hzであるかによって、フリッカの態様が全く異なるので、蛍光灯照明下であるか否かだけでなく、蛍光灯照明下のときには、電源周波数fpが50Hzであるか60Hzであるかを判別する必要がある。
そこで、この例では、撮影環境判定部22は、以下のように、撮影環境判定処理として離散フーリエ変換処理を行う。
具体的に、A/D変換器39では、BPF38の出力信号Seを、図11に示すように蛍光灯の輝度変化の100Hzと120Hzの波形を十分分解できる間隔(周波数)でサンプリングし、全体のサンプリング期間も、後の離散フーリエ変換処理において100Hzと120Hzの波形を十分分解できる時間とし、例えば、図11に示すように3フィールド分の期間で1024点をサンプリングする。
撮影環境判定部22は、このように所要数のA/D変換値Sdを取得したら、その変換値Sdを離散フーリエ変換する。
離散フーリエ変換の結果、得られるスペクトルは、fp=50Hzの蛍光灯照明下では、図12(A)および図13(A)に示すように、n=0、n=5(100Hzに相当する)、n=10など、nが0または5の倍数の点にスペクトルピークを生じ、fp=60Hzの蛍光灯照明下では、図12(B)および図13(B)に示すように、n=0、n=6(120Hzに相当する)、n=12など、nが0または6の倍数の点にスペクトルピークを生じる。ただし、ピーク値は、nが大きくなるほど、小さくなる。
これに対して、非蛍光灯照明下では、図13(C)に示すように、n=0の点にのみスペクトルピークを生じ、n=5,n=6の点を含む他の点ではスペクトルピークを生じない。
したがって、例えば、n=5の成分のレベルSn5が閾値Sth5より大きいか否かを検出することによって、fp=50Hzの蛍光灯照明下であるか否かを判断することができ、n=6の成分のレベルSn6が閾値Sth6より大きいか否かを検出することによって、fp=60Hzの蛍光灯照明下であるか否かを判断することができる。
このようにn=5およびn=6の成分のみによって、蛍光灯照明下か否かを判断し、電源周波数fpを判別することができるので、上記の離散フーリエ変換としては、実際上は、所要数のA/D変換値Sdにつき、n=5,6の積和演算を行うだけでよく、演算規模を縮小することができる。
なお、閾値Sth5,Sth6は、撮像装置の出荷前に、各種照明下で実験的に被写体を撮影した結果に基づいて決定して、撮影環境判定部22内のEEPROMなどのメモリに書き込んでおく。
図14に、出荷時にNTSC方式とPAL方式のいずれかに選択的に設定される、またはNTSC方式とPAL方式のいずれかに最初から固定的に決定されているCMOS撮像装置の場合の、上記の離散フーリエ変換処理を含む撮影環境判定処理のルーチンを示す。
この例の撮影環境判定処理ルーチン60では、まずステップ61で、A/D変換値Sdを所要数取得して、撮影環境判定部22内のRAMに書き込み、次にステップ62で、そのA/D変換値Sdを離散フーリエ変換して、n=5およびn=6の成分を得る。
次に、ステップ63に進んで、n=5の成分のレベルSn5が閾値Sth5より大きいか、またはn=6の成分のレベルSn6が閾値Sth6より大きいかを判断する。
そして、Sn5>Sth5、またはSn6>Sth6であるときには、上述したように蛍光灯照明下と判断して、ステップ63からステップ64に進んで、シャッタ制限フラグを1に設定し、さらにステップ65に進んで、n=5の成分のレベルSn5がn=6の成分のレベルSn6より大きいか否かを判断する。
そして、Sn5>Sn6であるときには、図13(A)に示したようなfp=50Hzの蛍光灯照明下であると判断して、ステップ65からステップ66に進んで、撮像装置の設定されている映像方式(垂直同期周波数fv)がNTSC方式(fv=60Hz)であるかPAL方式(fv=50Hz)であるかに応じて、NTSC方式のときには、シャッタ速度(露光時間)を1/100秒に設定し、PAL方式のときには、シャッタ速度を1/100秒または1/50秒に設定する。
CMOS撮像装置で、fp=50Hzの場合、NTSC方式のときには、図25の第1段目に示したように、シャッタ速度を1/100秒に設定すれば、フリッカを生じず、PAL方式のときには、図25の第3段目に示したように、シャッタ速度を1/100秒または1/50秒に設定すれば、フリッカを生じない。
ステップ65で、Sn5≦Sn6と判断したとき(実際上、Sn5=Sn6となることはほとんどないので、Sn5<Sn6と判断したとき)には、図13(B)に示したようなfp=60Hzの蛍光灯照明下であると判断して、ステップ67に進んで、撮像装置の設定されている映像方式(垂直同期周波数fv)がNTSC方式(fv=60Hz)であるかPAL方式(fv=50Hz)であるかにかかわらず、シャッタ速度を1/120秒または1/60秒に設定する。
CMOS撮像装置で、fp=60Hzの場合、図25の第2段目および第4段目に示したように、NTSC方式のときにも、PAL方式のときにも、シャッタ速度を1/120秒または1/60秒に設定すれば、フリッカを生じない。
ステップ63で、Sn5≦Sth5、かつSn6≦Sth6と判断したときには、非蛍光灯照明下と判断して、ステップ68に進んで、シャッタ制限フラグを0に設定し、撮影環境判定処理を終了する。
非蛍光灯照明下では、フリッカを生じないので、露光時間は、垂直周期(NTSC方式では1/60秒、PAL方式では1/50秒)を超えない範囲内で任意に設定することができる。
フレーム周波数が30Hzのプログレッシブ方式のCMOS撮像装置の場合には、ステップ66では、シャッタ速度を1/100秒、1/50秒または3/100秒に設定し、ステップ67では、シャッタ速度を1/120秒、1/60秒、1/40秒または1/30秒に設定する。
フレーム周波数が30Hzのプログレッシブ方式のCMOS撮像装置の場合、図25の第5段目に示したように、fp=50Hzのときには、シャッタ速度を1/100秒、1/50秒または3/100秒に設定すれば、フリッカを生じず、fp=60Hzのときには、シャッタ速度を1/120秒、1/60秒、1/40秒または1/30秒に設定すれば、フリッカを生じない。
図20〜図25から明らかなように、CMOS撮像装置の場合には、Nを正の整数とすると、fv=60HzのNTSC方式、fv=50HzのPAL方式、およびfv=30Hzのプログレッシブ方式を含めて、一般に、電源周波数fpが50Hzのときには、露光時間が垂直周期(1/fv秒)を超えない範囲内で、シャッタ速度をN/100秒に設定し、電源周波数fpが60Hzのときには、露光時間が垂直周期(1/fv秒)を超えない範囲内で、シャッタ速度をN/120秒に設定すれば、露光タイミングにかかわらず露光量が一定となって、フリッカを生じない。
撮影環境判定後は、AE制御部23が、上記のシャッタ制限フラグおよびステップ65での判断結果を参照して、撮影時のシャッタ速度を設定する。この場合、蛍光灯照明下と判断されている場合でも、フリッカを生じるシャッタ速度に設定してもよい。
ただし、そのシャッタ速度は、図23(B)右側または図24(B)右側に示したような、各垂直周期(各画面)でフリッカの縞模様が同一となる1垂直周期(1画面)で完結するフリッカを生じないシャッタ速度、すなわち図23(A)右側または図24(A)右側に示したような、複数垂直周期(複数画面)を繰り返し周期とする時間軸上で連続性を持った(連続的に見ると垂直方向に流れるように見える)フリッカを生じるシャッタ速度に設定するとともに、デジタル信号処理部14でフリッカ低減処理が実行されるように撮像装置を構成する。
前者の、1垂直周期(1画面)で完結する時間軸上で不連続なフリッカを生じる場合には、そもそも、撮影出力の映像信号中の絵柄成分とフリッカ成分を区別することができないため、フリッカ成分を低減することができない。
これに対して、後者の、時間軸上で連続性を持ったフリッカを生じる場合には、フリッカの連続性を利用して、撮影出力の映像信号中のフリッカ成分を推定し、その推定結果のフリッカ成分に応じて映像信号のゲインを調整し、または推定結果のフリッカ成分を映像信号から減算するなど、推定結果に応じて撮影出力の映像信号を補正することによって、撮影出力の映像信号中のフリッカ成分を低減することができる。
具体的に、fv=60HzのNTSC方式の場合で、fp=50Hzのときには、図25の第1段目に示したように、シャッタ速度を通常シャッタの1/60秒に設定し、fv=50HzのPAL方式の場合で、fp=60Hzのときには、図25の第4段目に示したように、シャッタ速度を通常シャッタの1/50秒に設定し、fv=30Hzのプログレッシブ方式の場合で、fp=50Hzのときには、図25の第5段目に示したように、シャッタ速度を通常シャッタの1/30秒に設定することができる。
なお、図9の例は、撮影環境判定部22の外部にBPF38を設ける場合であるが、撮影環境判定部22内でデジタルBPFを構成して、遠隔操作の赤外信号Sirによる周波数成分を除去し、蛍光灯の輝度変化の周波数成分のみを抽出してもよい。
(第2の例:図15)
図15は、この発明のCMOS撮像装置の第2の例を示す。
図9の例のようにアクチュエータ35によってIRフィルタ32をスライドさせる構成とすると、赤外受光部31が若干、複雑となり、大型化する。
そこで、この図15の例では、IRフィルタ32およびアクチュエータ35を無くし、その代わりに、整形回路34の直前または内部に、受光素子33の出力信号Sa中の、遠隔操作の赤外信号Sirによる数10kHz前後の周波数成分のみを通過させるBPF36を設ける。撮影環境判定用にBPF38を設ける点は、図9の例と同じである。
したがって、この図15の例では、図9の例と同様に、撮影環境の判定および遠隔操作の制御を行うことができるとともに、図9の例に比べて、撮像装置を小型化かつ低コスト化することができる。
(第3の例:図16および図17)
図16は、この発明のCMOS撮像装置の第3の例を示す。
図15の例では、遠隔操作用の赤外発信器40の発光周波数で発光するような照明光が存在した場合、その照明光による信号が受光素子33の出力信号Saとして、BPF36を通じて整形回路34に供給されるため、遠隔操作につき誤動作を生じる(遠隔操作されていないにもかかわらず遠隔操作されたと判断される)可能性がある。
その可能性を排除するには、受光素子33の受光面33aの前方に、図3の曲線2aまたは2bで示したような分光特性のIRフィルタを配置すればよいが、これでは、蛍光灯の輝度変化の成分もカットされてしまう。
そこで、この図16の例では、受光素子33の受光面33aの前方に、IRフィルタ32として、図17の曲線5aまたは5bで示すように、可視領域における蛍光灯スペクトル6中の赤外領域に近い、波長λa以上の波長成分6aを透過させる分光特性の光学フィルタを配置する。その他の点は、図15の例と同じである。
これによれば、蛍光灯スペクトル6中の波長λa以下の波長成分は、IRフィルタ32を透過しないので、少なくとも波長λa以下の波長成分に対しては、遠隔操作につき誤動作を生じることがないとともに、撮影環境判定時、蛍光灯スペクトル6中の波長λa以上の波長成分6aの蛍光灯輝度変化成分は十分に検出することができ、撮影環境を正確に判定することができる。
したがって、この図16の例では、図9の例に比べて、撮像装置を小型化かつ低コスト化することができるとともに、図15の例に比べて、遠隔操作につき誤動作を生じる可能性を減少させることができる。
〔他の実施形態〕
CMOS撮像装置についての上述した各例の実施形態は、CMOS撮像装置以外のXYアドレス走査型の撮像装置に、そのまま適用することができる。
また、CCD撮像装置、およびXYアドレス走査型の撮像装置についての、上述した実施形態は、蛍光灯照明下で、撮影出力の映像信号にフリッカを生じない電子シャッタ速度に設定し、または映像信号に生じたフリッカを低減する場合であるが、この発明の撮影環境判定方法は、上述したWB調整やAE調整などの調整を、蛍光灯照明下と非蛍光灯照明下で、それぞれに最適なように制御する場合などにも適用することができる。
この発明のCCD撮像装置の一例を示す図である。 赤外発光素子の分光特性を示す図である。 IRフィルタの分光特性の例を示す図である。 非蛍光灯照明光の分光特性を示す図である。 蛍光灯照明光の分光特性を示す図である。 リモコン発信時の各信号を示す図である。 図1の例のLPFの特性を示す図である。 CCD撮像装置の場合の撮影環境判定処理ルーチンの一例を示す図である。 この発明のCMOS撮像装置の第1の例を示す図である。 図9の例のBPFの特性を示す図である。 CMOS撮像装置の場合の撮影環境判定処理の説明に供する図である。 CMOS撮像装置の場合の撮影環境判定処理の説明に供する図である。 CMOS撮像装置の場合の撮影環境判定処理の説明に供する図である。 CMOS撮像装置の場合の撮影環境判定処理ルーチンの一例を示す図である。 この発明のCMOS撮像装置の第2の例を示す図である。 この発明のCMOS撮像装置の第3の例を示す図である。 図16の例のIRフィルタの分光特性を示す図である。 CCD撮像装置における蛍光灯フリッカの説明に供する図である。 各種方式のCCD撮像装置におけるフリッカ態様を示す図である。 CMOS撮像装置における蛍光灯フリッカの説明に供する図である。 CMOS撮像装置における蛍光灯フリッカの1画面内の縞模様を示す図である。 CMOS撮像装置における蛍光灯フリッカの連続する3画面に渡る縞模様を示す図である。 NTSC方式のCMOS撮像装置におけるフリッカ態様を示す図である。 PAL方式のCMOS撮像装置におけるフリッカ態様を示す図である。 各種方式のCMOS撮像装置におけるフリッカ態様を示す図である。
符号の説明
主要部については図中に全て記述したので、ここでは省略する。

Claims (10)

  1. 撮像装置の制御手段が、当該撮像装置に設けられた遠隔操作用の赤外受光部内の受光素子の出力信号レベルから、撮影環境が蛍光灯照明下であるか否かを判断する撮影環境判定方法。
  2. 撮像装置の制御手段が、当該撮像装置に設けられた遠隔操作用の赤外受光部内の受光素子の出力信号レベルから、撮影環境が蛍光灯照明下であるか否かを判断し、その判断結果に基づいて、当該撮像装置の撮像素子の電子シャッタ速度を決定する撮影環境判定方法。
  3. CCD撮像素子と、
    赤外透過フィルタ、およびこの赤外透過フィルタを透過した光を受光する受光素子を有する遠隔操作用の赤外受光部と、
    この赤外受光部の前記受光素子の出力信号レベルから、撮影環境が蛍光灯照明下であるか否かを判断する制御手段と、
    を備える撮像装置。
  4. 請求項3の撮像装置において、
    前記制御手段は、撮影環境が蛍光灯照明下であると判断した場合には、当該撮像装置の設定された垂直同期周波数をfvとし、Nを正の整数とするとき、120/fvが整数のときには、前記撮像素子の電子シャッタ速度をN/100秒に設定し、100/fvが整数のときには、前記撮像素子の電子シャッタ速度をN/120秒に設定する撮像装置。
  5. XYアドレス走査型の撮像素子と、
    遠隔操作用の赤外受光部と、
    この赤外受光部において、受光素子の受光面から赤外透過フィルタが外された状態、または受光素子の受光面に赤外透過フィルタが存在しない状態での、前記受光素子の出力信号レベルから、撮影環境が蛍光灯照明下であるか否かを判断する制御手段と、
    を備える撮像装置。
  6. 請求項5の撮像装置において、
    前記制御手段は、撮影環境が蛍光灯照明下であると判断した場合には、前記受光素子の出力信号レベルから、蛍光灯を駆動する電源の周波数が50Hzであるか60Hzであるかを判断する撮像装置。
  7. 請求項6の撮像装置において、
    前記制御手段は、Nを正の整数とするとき、前記電源周波数が50Hzであると判断したときには、前記撮像素子の電子シャッタ速度をN/100秒に設定し、前記電源周波数が60Hzであると判断したときには、前記撮像素子の電子シャッタ速度をN/120秒に設定する撮像装置。
  8. XYアドレス走査型の撮像素子と、
    蛍光灯スペクトルの一部を透過させる分光特性の赤外透過フィルタ、およびこの赤外透過フィルタを透過した光を受光する受光素子を有する遠隔操作用の赤外受光部と、
    この赤外受光部の前記受光素子の出力信号レベルから、撮影環境が蛍光灯照明下であるか否かを判断する制御手段と、
    を備える撮像装置。
  9. 請求項8の撮像装置において、
    前記制御手段は、撮影環境が蛍光灯照明下であると判断した場合には、前記受光素子の出力信号レベルから、蛍光灯を駆動する電源の周波数が50Hzであるか60Hzであるかを判断する撮像装置。
  10. 請求項9の撮像装置において、
    前記制御手段は、Nを正の整数とするとき、前記電源周波数が50Hzであると判断したときには、前記撮像素子の電子シャッタ速度をN/100秒に設定し、前記電源周波数が60Hzであると判断したときには、前記撮像素子の電子シャッタ速度をN/120秒に設定する撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015192345A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 日本放送協会 フリッカ低減装置およびそのプログラム、ならびに、フリッカ低減システム
WO2021095257A1 (ja) * 2019-11-15 2021-05-20 オリンパス株式会社 撮像装置、フリッカーによる色ムラ低減方法および色ムラ低減プログラム

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