JP2005062063A - 物体形状測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プロジェクタ2により照射パターンが測定物体に照射され、カメラ8により照射パターンの測定物体1での反射撮像パターンが撮像され、形状演算部13により、反射パターンに基づき測定物体1の表面形状が演算され、信頼度演算部14により、照射パターンの光量下限値をPlb、光量上限値をPub、照射パターンの光量をIaとして、測定物体の測定信頼度を示すコントラスト比が、Ia/(Pub−Plb)により演算され、データ出力手段により表面形状データとコントラスト比データとが出力され、多重反射の影響を受ける測定物体1の形状測定データの信頼性を、各種のパターン投影法に広く適確に対応して高精度に検出し撮像画像の画素ごとに適確に把握可能になる。
【選択図】 図1
Description
ポターン投影法としては、照射光パターンに位相の異なる正弦波状の光量分布を有する縞パターンを使用する縞走査法がよく用いられるが、この縞走査法については、後記する非特許文献1に原理が説明されている。
非特許文献1の記載によると、x軸方向の照度変化I(x)がI(x)=A(x)+B{φ(x)+φo}となる照射パターンを測定物体に照射した場合に、φo=0、π/2、3π/2に対応する照射パターンのカメラが撮像する測定物体からの反射撮像パターンの光量分布を、Io、I1、I2、I3とし、関数tanの逆関数をatanとして、位相分布φ(x)は、(1)式で表される。
・・・(1)
このようにして、測定点周辺の反射光が積分された多重散乱光が含まれると、撮像画像分布が平滑化されることになり、空間周波数に関する一種のローパスフィルタとして機能するので、繰り返し光パターンからなる照射パターンを照射すると、空間周波数が高いほどなまり易くなり、正弦波パターンを照射する縞走査法の場合には、多重散乱光の重畳によって、ピークとボトムの光量差が減少し、観察される撮像画像のコントラストが劣化する。
一方、カメラの光量感度は有限なので、Pa、Pbは量子化されて測定され、Pa、Pbの絶対値が小さくなると情報量が減少し、位相分布φ(x)の信頼度が低下し、測定物体の計測誤差が増大する。
この問題を解決するために、後記する特許文献1には、パターン投影法として空間コード化法を用いた場合に、測定空間に割り当てられた空間コードが、一定の規則のもとに変化することに基づき、或る空間コードに対して隣接する空間の空間コードを予想することにより、多重反射の影響を検出する三次元形状の計測方法が開示されている。
この特許文献1の方法では、空間コード増減抽出工程を設けることにより、予め予想される増減から所定値を越えてずれて計測される空間コードを、多重反射の影響を受けたとして除去している。
また、後記する特許文献2には、同様にしてパターン投影法として空間コード化法を用い、得られる撮像画像のパターンと、所定の基準パターンとの光量差を取った差分画像が、予め設定した閾値を越えるかどうかで光量ノイズを判断する画像ノイズ検出装置が開示されている。
また、前述した特許文献2の開示では、差分画像が示すのは光量であり、光量の絶対値そのものは、測定物体の反射率などの計測条件に大きく依存し、多重反射の影響に基づく信頼性の判定には向いていない。
吉沢 徹 編「光三次元計測」新技術コミュニケーションズ
実施例1
本発明の実施例1を、図1ないし図3を参照して説明する。
図1は本実施例の全体構成を示すブロック図、図2は本実施例の撮像光の光量分布とコントラスト比との特性を示す特性図、図3は本実施例の形状測定により得られる撮像画像である。
プロジェクタ2は、光源3からの光を液晶パネル5により、繰り返し光パターンからなる動的照射パターンに変換して測定物体1に照射する機能と、繰り返し光パターンの最大均一光量の上限パターンと最小均一光量の下限パターンとを測定物体1に照射する機能を有している。また、カメラ8は、測定物体1からの反射撮像パターンを結像レンズ10から取込み、CCD11で光電変換して撮像信号として出力する機能を有している。
さらに図1においては、カメラ8の結像レンズ10の光学中心に座標原点が設定され、この座標のx軸上にプロジェクタ2の結像レンズ6の光学中心が位置している。
また、本実施例では、照射パターンとして互いにπ/2ずつ位相の異なる正弦波パターンが用いられ、A、B、φcを定数、φを0〜2π範囲の位相、初期位相をφoとして、照射パターンの光量分布Iは、I=A+Bcos(φ+φo)として、φo=0、π/2、π、3π/2の4種の照射パターンが用いられる。
プロジェクタ2からは、Sa、Sbを定数として、照射角度φに対して以下の式で示される光強度の正弦波パターンが測定物体1に照射される。
Sns=Sa−Sbsin(φ+φo) ・・・(4b)
Snc=Sa−Sbcos(φ+φo) ・・・(4c)
Sps=Sa+Sbsin(φ+φo) ・・・(4d)
Sub=Sa+Sb ・・・(5b)
Pns=A−B・C2sin(φ+φo) ・・・(6b)
Pnc=A−B・C2cos(φ+φo) ・・・(6c)
Pps=A+B・C2sin(φ+φo) ・・・(6d)
Pub=A+B・C1 ・・・(7b)
・・・(8)
・・・(9a)
B2b=B・C2=(Pps−Pns)/2sin(φ+φo)
・・・(9b)
B1=B・C1=(Pub−Plb)/2 ・・・(10)
=cos(φ+φo)(Ppc−Pnc)/2
+sin(φ+φo)(Pps−Pns)/2
・・・(11)
−Pns)}/(Pub−Plb) ・・・(12)
信頼度演算部14では、(12)式によってコントラスト比Rを演算し、演算データはデータ出力部15に入力される。演算されるコントラスト比Rは、図2(b)に示すようになり、この場合は撮像角度の大きい部分で多重反射の影響が大きく、コントラストRが小さくなっている。
図3では、目の周辺、鼻の下、上顎、喉下側では多重反射の影響が大きいために、撮像画像が暗くなっており、撮像画像では得られる全ての空間座標について、それぞれコントラスト比を演算して信頼度の判定を行なうことができる。
即ち、k番目の測定座標(x、y、z座標の3成分を持つベクトル)をr_k、k番目の測定座標のコントラスト比をR_k、サンプリング点の位置番号をiとして、iの近傍の位置番号jに対して次式に基づいて重み付け平均化演算が行なわれ、正確なサンプリング座標は、r_iから、信頼度の高い座標側にずれることになる。
実施例2
本発明の実施例2を説明する。
本実施例では、図1を流用して説明すると、プロジェクタ2からは、光量分布IがI=A+Bcos(φ+φo)でφoが0、π/2、πに対応する3種の繰り返しパターンが、照射パターンとして測定物体1に照射される。
本実施例のその他の部分の構成は、すでに説明した実施例1と同一なので、重複する説明は行なわない。
本実施例では位相分布φは、φc=(π/4)−φoとして次式で与えられる。
・・・(14)
・・・(15a)
B2c=B・C2={(Pub+Plb)/2・Pns}/sin(φ+φo)
・・・(15b)
B1=B・C1=(Pub−Plb)/2 ・・・(16)
=B2a{cos(φ+φo)}∩2+B2b{sin(φ+φo)}∩2
=cos(φ+φo)(Ppc−Pnc)/2
+sin(φ+φo)(A−Pns)/2 ・・・(17)
+Plb)}/2Pns]/(Pub−Plb)
・・・(18)
本実施例のその他の動作は、すでに説明した実施例1と同一なので、重複する説明は行なわない。
本実施例のその他の効果は、すでに説明した実施例1と同一なので重複する説明は行なわない。
実施例3
本発明の実施例3を説明する。
本実施例では、図1を流用して説明すると、プロジェクタ2からは、光量分布IがI=A+Bcos(φ+φo)でφoが0、π/2に対応する2種の繰り返しパターンが、照射パターンとして測定物体1に照射される。
本実施例のその他の部分の構成は、すでに説明した実施例1と同一なので、重複する説明は行なわない。
本実施例では位相分布φは、φc=−φoとして次式で与えられる。
+Plb)/2}]+φc
・・・(19)
・・・(20a)
B2c=B・C2={(Pub+Plb)/2−Pns}/sin(φ+φo) ・・・(20b)
B1=B・C1=(Pub−Plb)/2 ・・・(21)
=B2a{cos(φ+φo)}∩2+B2b{sin(φ+φo)}∩2
=cos(φ+φo){Ppc−(Pub+Plb)/2}
+sin(φ+φo){(Pub+Plb)/2−Pns}
・・・(22)
・・・(23)
本実施例のその他の動作は、すでに説明した実施例1と同一なので、重複する説明は行なわない。
本実施例のその他の効果は、すでに説明した実施例1と同一なので重複する説明は行なわない。
実施例4
本発明の実施例4を図4を参照して説明する。
図4は本実施例の撮像光の光量分布とコントラスト比との特性を示す特性図である。
また、本実施例では、スリットが複数用いられるので、CCD11上に結像した複数のスリットに対してスリット番号を特定する必要がある。このために、測定物体の表面高さの範囲をスリット幅に対応させて限定することにより、結像時に各スリットに結像範囲の重なりが発生しないように構成されている。
本実施例のその他の部分の構成は、すでに説明した実施例1と同一なので、重複する説明は行なわない。
Ps=A−B・C2 ・・・(24b)
さらに、本実施例において、撮像パターンの振幅は、スリットパターンのスリット部に対して(25a)式で、均一パターンに対して(25b)で表される。
・・・(25a)
B1=B・C1=(Pub−Plb)/2 ・・・(25b)
・・・(26)
本実施例のその他の動作は、すでに説明した実施例1と同一なので、重複する説明は行なわない。
本実施例のその他の効果は、すでに説明した実施例1と同一なので、重複する説明は行なわない。
実施例5
本発明の実施例5を図5及び図6を参照して説明する。
図5は本実施例の照射光の光量分布と空間番号との特性を示す特性図、図6は本実施例の撮像光の光量分布とコントラスト比との特性を示す特性図である。
本実施例のその他の部分の構成は、すでに説明した実施例1と同一なので、重複する説明は行なわない。
本実施例では、空間周波数の一番高い最低ビット位のIgoのパターンを撮像し、そこからコントラスト比の演算を行なう。最低ビット位のパターンを撮像した撮像角度に対する光量分布は、図6(a)のようになり、多重反射の影響を受けて、最低ビット位のパターン光量は、上限パターンと下限パターンの中間に位置する。
Psc=A−B・C2 ・・・(27b)
また、下限パターンLBと上限パターンUBとは、すでに説明した(7a)式(7b)式でそれぞれ表される。
また、撮像により観察されるパターンの振幅は、スリットパターンのスリット部と均一パターンに対して次式のようになる。
・・・(28)
・・・(29)
本実施例のその他の効果は、すでに説明した実施1と同一なので、重複する説明は行なわない。
2 プロジェクタ
7 プロジェクタ制御部
8 カメラ
11 CCD
12 カメラ制御部
13 形状演算部
14 信頼度演算部
15 データ出力部
16 メモリ
Claims (8)
- 繰り返し光パターンからなる照射パターンを測定物体に照射する照射手段と、該照射手段と異なる位置に配設され、前記照射パターンが前記測定物体で反射して得られる反射撮像パターンを撮像する撮像手段と、該撮像手段が撮像する反射撮像パターンに基づいて、前記測定物体の表面形状を演算する形状演算手段とを備えた物体形状測定装置において、 前記照射パターンの光量分布の下限値をPlb、前記照射パターンの光量分布の上限値をPubとし、前記照射パターンの光量をIaとして、前記測定物体の測定信頼度を示すコントラスト比RをIa/(Pub−Plb)により演算する信頼度演算手段と、
前記形状演算手段が演算する表面形状データと前記信頼度演算手段が演算するコントラスト比データとを出力するデータ出力手段と
を有することを特徴とする物体形状測定装置。 - A、B、φcを定数、φを0〜2π範囲の位相、初期位相をφoとして、照射パターンの光量分布IがI=A+Bcos(φ+φo)、前記照射パターンの光量分布の下限値PlbがPlb=A−B、前記照射パターンの光量分布の上限値PubがPub=A+Bであり、
φo=0、π/2、π、3π/2の前記照射パターンの光量分布Iを、それぞれPpc、Pns、Pnc、Ppsとし、tan関数の逆関数をatan、測度関数をφとして、 形状演算手段による測定物体の表面形状の演算が、φ=atan{(Pps−Pns)/(Ppc−Pnc)}+φcに基づいて行なわれ、
信頼度演算手段によるコントラスト比Rの演算が、R={cos(φ+φo)(Ppc−Pnc)+sin(φ+φo)(Pps−Pns)}/(Pub−Plb)に基づいて行なわれることを特徴とする請求項1記載の物体形状測定装置。 - A、B、φcを定数、φを0〜2π範囲の位相、初期位相をφoとして、照射パターンの光量分布IがI=A+Bcos(φ+φo)、前記照射パターンの光量分布の下限値PlbがPlb=A−B、前記照射パターンの光量分布の上限値PubがPub=A+Bであり、
φo=0、π/2、πの前記照射パターンの光量分布Iを、それぞれPpc、Pns、Pncとし、tan関数の逆関数をatan、測度関数をφとして、形状演算手段による測定物体の表面形状の演算が、φ=atan{(Pnc−Pns)/(Ppc−Pns)}+φcに基づいて行なわれ、
信頼度演算手段によるコントラスト比Rの演算が、R=[cos(φ+φo)(Ppc−Pnc)+2sin(φ+φo){(Pub+Plb)/2Pns]/(Pub−Plb)に基づいて行なわれることを特徴とする請求項1記載の物体形状測定装置。 - A、B、φcを定数、φを0〜2π範囲の位相、初期位相をφoとして、照射パターンの光量分布IがI=A+Bcos(φ+φo)、前記照射パターンの光量分布の下限値PlbがPlb=A−B、前記照射パターンの光量分布の上限値PubがPub=A+Bであり、
φo=0、π/2の前記照射パターンの光量分布Iを、それぞれPpc、Pnsとし、tan関数の逆関数をatan、測度関数をφとして、形状演算手段による測定物体の表面形状の演算が、φ=atan[{(Pub+Plb)/2Pns}/{Ppc−(Pub+Plb)/2}]+φcに基づいて行なわれ、
信頼度演算手段によるコントラスト比Rの演算が、R=2[cos(φ+φo){Ppc−(Pub+Plb)/2}+sin(φ+φo){(Pub+Plb)/2}−Pns]/(Pub−Plb)に基づいて行なわれることを特徴とする請求項1記載の物体形状測定装置。 - 照射パターンが複数のスリットに対する光走査で得られ、A、Bを定数として前記照射パターンの光量が、スリットのない部分で前記照射パターンの光量分布の下限値Plb=A−B、スリット部分で前記照射パターンの光量分布の上限値Pub=A+Bとなり、形状演算手段による測定物体の表面形状の演算が、スリットパターンに対する光量分布Psに基づいて行なわれ、信頼度演算手段によるコントラスト比Rの演算が、R={2Ps−(Pub+Plb)}/(Pub−Plb)に基づいて行なわれることを特徴とする請求項1記載の物体形状測定装置。
- 照射パターンの光量分布が、空間コード化法で用いられるA、Bを定数とするA−BとA+Bの2値矩形波分布であり、前記照射パターンの光量分布の下限値PlbがA−B、前記照射パターンの光量分布の上限値PubがA+Bであり、形状演算手段による測定物体の表面形状の演算が、照射パターンの1レベル部と0レベル部に対する光量分布Pscから得られる空間コードに基づいて行なわれ、信頼度演算手段によるコントラスト比Rの演算が、R={2Psc−(Pub+Plb)}/(Pub−Plb)に基づいて行なわれることを特徴とする請求項1記載の物体形状測定装置。
- データ出力手段が、信頼度演算手段が演算するコントラスト比が予め設定される基準値を下回った測定座標に対しては、形状演算手段の演算した表面形状データと対応するコントラスト比データの出力を禁止することを特徴とする請求項1記載の物体形状測定装置。
- データ出力手段が、信頼度演算手段が演算するコントラスト比データと形状演算手段の演算する表面形状データに対して、サンプリング出力を行なう場合は、サンプリング点の座標を近傍座標にコントラスト比で重み付け平均した座標とし、サンプリング点のコントラスト比を近傍座標のコントラスト比の平均値とすることを特徴とする請求項1記載の物体形状測定装置。
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