JP2005058730A - 生体情報の表示装置及び表示プログラム並びに測定装置及び測定プログラム並びに診断装置及び診断プログラム - Google Patents

生体情報の表示装置及び表示プログラム並びに測定装置及び測定プログラム並びに診断装置及び診断プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 生体の経絡の状態を容易に且つ的確に把握することができるようにする。
【解決手段】生体の皮膚に装着される一対の電極11A,11Bと、一対の電極11A,11B間にステップ電圧を印加する電圧印加手段12と、電圧印加手段12によりステップ電圧が印加されたときの応答電流の電流量を検出する応答電流検出手段16と、応答電流の電流量から生体の皮膚の電気的特性値を演算し演算結果を出力する電気的特性値演算手段23と、演算結果を、電気的特性値を座標系とする座標空間内の位置で表示する表示手段50とを備えて構成する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、生体に一対の電極を装着してステップ電圧を印加したときの生体の電気的特性値を表示する技術、及び、その電気的特性から生体の経絡臓器機能を診断する技術、並びに、生体の状態を測定する技術に関する。
東洋医学の分野では、人体の全身に張り巡らされた経絡という系統の存在が認知されており、臓器や運動器の状態は経絡に密接に関連しているものと考えられる。そして、臓器や運動器の疾患は、経絡の異常として現れるものとされ、異常状態にある経絡のツボを見つけ出して、そこに針、熱、電気等による刺激を与えることによって、臓器や運動器の疾患を間接的に治療することが行なわれている。
しかしながら、人体には無数のツボがあるため、異常状態にあるツボを見つけだすことは難しい。このため、一般的には、鍼・灸等の東洋医学的治療における診断の初期ステップとして、性質において関連のあるツボの並び、すなわち経絡の強弱(虚実)を判断している。そして、このような東洋医学的治療を補助するための機械として、ツボにステップ電圧を印加したときの応答電流を計測し、経絡の虚実を測定する装置が実用化されている。経絡に異常があるとツボにステップ電圧を印加したときの応答電流の波形が変化することが経験的に知られており、上記装置はこの経験則に基づいて開発されている。計測した応答電流から経絡の異常を判断する方法としては、従来から様々な方法が提案されている。例えば、後記特許文献1に開示された装置は、計測した応答電流から診断のポイントとなる特徴量を数値データとして演算するものであり、図11(a)に示すようにステップ電圧を印加したときに得られる、図11(b)に示す応答電流の波形から、波高値(初期電流値)IP、分極発生時点の安定値IS、波高値から安定値までの分極時間T(=tS−tP)、変動時間面積(移動電荷総量)IQ、及び電流波形に対する任意時刻における接線傾きtanθ(=di/dt)の五つのパラメータを診断データとして演算し、演算結果を表示機に表示している。また、後記特許文献2に開示された装置は、複数のツボで得られた波形を平均した平均波形は、いずれかの経絡に異常がある場合でも殆ど変化しないことに着目して、診断対象となるツボの波形と平均波形とを対比して表示することで、波形形状そのものによってから経絡の異常を判断できるようにしている。
特公平2−33381号公報 特開平8−168469号公報
東洋医学では、体の健康バランスを表わすために「陰陽」という概念と「虚実」という概念とが用いられる。「陰陽」は体質を示し、「虚実」は体力の有無を表している。また、人体の活性度は「気」という概念であらわされるが、東洋医学では、さらに「気」を人体の器質としての健康度である陰気(栄気)と代謝量や免疫力を示す活性度である陽気(衛気)とに分けて考え、それぞれの強さから「陰陽」を論じている。適切な東洋医学的治療を施すためには、これらの「陰陽」や「虚実」などの特性を正確に判定し、そこから経絡の状態を的確に把握する必要がある。
「陰陽」や「虚実」などの特性を正確に判定するには多くの経験と熟練した技術が必要であり、経験の浅い者が経絡の状態を的確に把握することは困難であった。
しかし、特許文献1では、複数のパラメータが診断データとして挙げられているものの、それらパラメータを用いて経絡の状態を把握し、診断を行なう方法については、波高値IP以外には具体的に示されていない。また、特許文献2に記載された装置では、平均波
形との比較により経絡の異常の有無については判定できるものの、それは主観的な漠然とした判定とならざるを得ない。
そこで本発明の発明者は、特願2002−121166号(以下適宜、先の出願という)において、生体の皮膚の電解質の量を示す電気的特性値を正確に測定する技術を提案し、その電気的特性値から経絡臓器機能の状態を診断することを提案した。この先の出願で提案した技術は、前記の電気的特性値が上述した「陰陽」や「虚実」などの特性と関連しており、この電気的特性値を正確に測定することで経絡臓器機能の状態を容易に診断することが可能となることに注目したものであり、経絡の状態を把握する上で非常に有用な技術である。しかし未だに、より容易に且つ的確に経絡臓器機能の状態を診断する技術、及び、生体の状態を測定する技術は要望されている。
本発明は、以上のような課題に鑑み創案されたもので、生体の経絡の状態を容易に且つ的確に把握することができる技術を提供することを目的とする。
また、上記の電気的特性値を利用して経絡臓器機能の状態を的確に診断できるようにした技術を提供することも目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の生体情報の表示装置は、生体の皮膚に装着される一対の電極と、上記一対の電極間にステップ電圧を印加する電圧印加手段と、上記電圧印加手段によりステップ電圧が印加されたときの応答電流の電流量を検出する応答電流検出手段と、上記応答電流の電流量から上記生体の皮膚の電気的特性値を演算し演算結果を出力する電気的特性値演算手段と、上記演算結果を、電気的特性値を座標系とする座標空間内の位置で表示する表示手段とを備えることを特徴とする(請求項1)。
ここで、上記表示装置は、上記電気的特性値演算手段が、第1の電気的特性値と、第2の電気的特性値とを演算し、上記表示手段が、上記の第1の電気的特性値を横軸とし、上記の第2の電気的特性値を縦軸とする平面内の位置で上記演算結果を表示することが好ましい(請求項2)。
また、上記表示装置は、上記電気的特性値演算手段が、上記応答電流の所定時間当たりの変化量を計測する電流変化量計測手段を有し、上記応答電流の電流量及び変化量から、上記生体の皮膚の電気的特性値を算出することが好ましい(請求項3)。
さらに、上記表示装置は、上記応答電流検出手段が、上記一対の電極間に流れる電流量を所定の周期でサンプリングするサンプリング手段を備え、上記サンプリング手段でサンプリングされたサンプリング値を上記応答電流の電流量として取得し、上記電流変化量計測手段が、上記サンプリング手段でサンプリングされたサンプリング値間の偏差を上記応答電流の変化量として取得することが好ましい(請求項4)。
なお、上記座標系は、上記生体の状態を表わす指標に基づいて定められていることが好ましい(請求項5)。
また、上記表示装置は、上記演算結果が標準化されるように、基準となる標準値に基づいて標準化処理を行なう標準化手段を備え、上記表示手段が、上記標準化手段によって標準化された上記演算結果を表示することが好ましい(請求項6)。
また、上記標準値は、予め複数の健常な生体について測定した上記電気的特性値の平均値であってもよいし(請求項7)、上記生体の皮膚の複数箇所について測定した上記電気的特性値の平均値であってもよい(請求項8)。
さらに、上記表示手段は、上記座標空間に、判断の補助となる補助表示を行なうよう構成されていることが好ましい(請求項9)。
例えば、上記表示手段は、上記補助表示として、上記座標空間内に補助線を表示したり(請求項10)、上記座標空間を上記生体の状態に応じてエリア分け表示したりするよう構成されていることが好ましい(請求項11)。
また、上記表示手段は、上記座標空間に、上記生体の状態に応じて強調表示を行なうよう構成されていることが好ましい(請求項12)。
例えば、上記強調表示として、強調すべき文字や記号等を他のものよりも大きく表示するようにしたり、強調すべき文字や記号等の色を他のものとは異なる色に変更したりすることが好ましい。
次に、本発明の生体情報の診断装置は、生体の皮膚に装着される一対の電極と、上記一対の電極間にステップ電圧を印加する電圧印加手段と、上記電圧印加手段によりステップ電圧が印加されたときの応答電流の電流量を検出する応答電流検出手段と、上記応答電流の電流量から上記生体の皮膚の電気的特性値を演算して演算結果を出力する電気的特性値演算手段と、上記電気的特性値と上記生体の経絡臓器機能の状態との関係を記録したデータベースと、上記演算結果に対応する経絡臓器機能状態を上記データベースから検索する検索手段と、上記演算結果を電気的特性値を座標系とする座標空間内の位置で表示すると共に、上記検索手段が検索した検索結果を表示する、表示手段とを備えることを特徴とする(請求項13)。
また、本発明の生体情報の表示プログラムは、生体の皮膚に装着された一対の電極間にステップ電圧が印加されたときに、上記一対の電極間に流れる応答電流の電流量を検出する検出端末に接続され、上記検出端末からの電気信号に基づき上記生体の電気的特性値を表示する表示装置として、コンピュータを機能させる表示プログラムであって、上記電気信号が入力される入力手段と、上記電気信号から上記生体の皮膚の電気的特性値を演算して演算結果を出力する電気的特性値演算手段と、上記演算結果を、電気的特性値を座標系とする座標空間内の位置で表示する表示手段とを備えた表示装置として、該コンピュータを機能させることを特徴とする(請求項14)。
ここで、上記の表示プログラムは、上記電気的特性演算手段が、上記電気信号から、上記生体の皮膚の第1の電気的特性値と、第2の電気的特性値とを演算し、上記表示手段が、上記の第1の電気的特性値を横軸とし、上記の第2の電気的特性値を縦軸とする平面内の位置で上記演算結果を表示する表示装置として、該コンピュータを機能させることが好ましい(請求項15)。
また、上記の表示プログラムは、上記電気的特性値演算手段が、上記電気信号から、上記応答電流の所定時間当たりの変化量を計測する電流変化量計測手段を有し、上記応答電流の電流量及び変化量から、上記生体の皮膚の電気的特性値を算出する表示装置として、該コンピュータを機能させることが好ましい(請求項16)。
次に、本発明の生体情報の診断プログラムは、生体の皮膚に装着された一対の電極間にステップ電圧が印加されたときに、上記一対の電極間に流れる応答電流の電流量を検出する検出端末に接続され、上記検出端末からの電気信号に基づき上記生体の経絡臓器機能を診断する診断装置として、コンピュータを機能させる診断プログラムであって、上記電気信号が入力される入力手段と、上記電気信号から上記生体の皮膚の電気的特性値を演算して演算結果を出力する電気的特性値演算手段と、上記電気的特性値と上記生体の経絡臓器機能の状態との関係を記録したデータベースと、上記演算結果に対応する経絡臓器機能状態を上記データベースから検索する検索手段と、上記演算結果を電気的特性値を座標系とする座標空間内の位置で表示すると共に、上記検索手段が検索した検索結果を表示する、表示手段とを備える診断装置として、該コンピュータを機能させることを特徴とする(請求項17)。
また、本発明の生体情報の測定装置は、生体の皮膚に装着される一対の電極と、上記一対の電極間にステップ電圧を印加する電圧印加手段と、上記電圧印加手段によりステップ電圧が印加されたときの応答電流を検出する応答電流検出手段と、上記応答電流から、上記電圧印加手段によりステップ電圧が印加されたときの過渡応答の時定数を表わす性質情報を算出し性質情報算出結果を出力する性質情報算出手段とを備えることを特徴とする(請求項18)。なお、上記時定数は、上記過渡応答の初期の時定数であることが好ましい。
ここで、上記生体情報の測定装置は、上記性質情報算出結果が標準化されるように、基準となる標準値に基づいて標準化処理を行なう性質情報標準化手段を備えることが好ましい(請求項19)。
また、上記生体情報の測定装置は、上記時定数と上記応答電流の初期電流とに基づく活力情報を算出し活力情報算出結果を出力する活力情報算出手段を備えることが好ましい(請求項20)。
さらに、上記生体情報の測定装置は、上記活力情報算出結果が標準化されるように、基準となる標準値に基づいて標準化処理を行なう活力情報標準化手段を備えることが好ましい(請求項21)。
なお、上記標準値は、予め複数の健常な生体について測定した上記性質情報や活力情報などの電気的特性値の平均値であってもよいし、上記生体の皮膚の複数箇所について測定した上記電気的特性値の平均値であってもよい。
また、上記生体情報の測定装置は、上記の性質情報算出結果及び活力情報算出結果を、性質情報と活力情報とを座標系とする座標空間内の位置で表示する表示手段を備えることが好ましい(請求項22)。ここで、上記座標系は、上記生体の状態を表わす指標に基づいて定められていることが好ましい。また、上記表示手段は、上記座標空間に、判断の補助となる補助表示を行なうよう構成されていることが好ましい。上記補助表示としては、例えば、上記座標空間内に補助線を表示するようにしてもよいし、上記座標空間を上記生体の状態に応じてエリア分け表示するようにしてもよい。さらに、上記表示手段は、上記生体の状態に応じて強調表示を行なうよう構成されていてもよい。その強調表示としては、例えば、強調すべき文字や記号等を他のものよりも大きく表示するようにしたり、強調すべき文字や記号等の色を他のものとは異なる色に変更したりするようにしてもよい。
次に、本発明の生体情報の測定プログラムは、生体の皮膚に装着された一対の電極間にステップ電圧が印加されたときに、上記一対の電極間に流れる応答電流を検出する検出端末に接続され、上記検出端末からの電気信号に基づき、上記電圧印加手段によりステップ電圧が印加されたときの過渡応答の時定数を表わす性質情報を算出する生体情報の測定装置として、コンピュータを機能させる生体情報の測定プログラムであって、上記電気信号が入力される入力手段と、上記入力手段に入力された電気信号から、上記電圧印加手段によりステップ電圧が印加されたときの過渡応答の時定数を表わす性質情報を算出し性質情報算出結果を出力する性質情報算出手段とを備える生体情報の測定装置として、該コンピュータを機能させることを特徴とする(請求項23)。なお、上記時定数は、上記過渡応答の初期の時定数であることが好ましい。
ここで、上記性質情報算出結果が標準化されるように、基準となる標準値に基づいて標準化処理を行なう性質情報標準化手段を備える生体情報の測定装置として、該コンピュータを機能させることが好ましい(請求項24)。
また、上記生体情報の測定プログラムは、上記時定数と上記応答電流の初期電流とに基づく活力情報を算出し活力情報算出結果を出力する活力情報標準化手段を備える生体情報の測定装置として、該コンピュータを機能させることが好ましい(請求項25)。
さらに、上記生体情報の測定プログラムは、上記活力情報算出結果が標準化されるように、基準となる基準値に基づいて標準化処理を行なう活力情報標準化手段を備える生体情報の測定装置として、該コンピュータを機能させることが好ましい(請求項26)。
また、上記生体情報の測定プログラムは、上記の性質情報算出結果及び活力情報算出結果を、性質情報と活力情報とを座標系とする座標空間内の位置で表示する表示手段を備える生体情報の測定装置として、該コンピュータを機能させることが好ましい(請求項27)。
本発明によれば、生体の皮膚の電気的特性値を座標空間内の位置で表示することで、生体の経絡の状態を容易に且つ的確に把握することができる。
また、本発明によれば、生体の電気的特性値に関係した診断情報を表示することにより、診断を容易にすることができる。
また、本発明によれば、生体の状態を的確に把握することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明するが、以下の説明において用いる符号は、各実施形態の間で同一若しくは実質的に同一のものについては同じ符号を用いて説明する。
(A)第1実施形態
生体の皮膚に一対の電極を装着し、その電極からステップ電圧{図1(a)参照}を印加すると生体の皮膚に応答電流が流れるが、その応答電流は、図1(b)に示すように、ステップ電圧を印加し続けるにしたがって次第に小さくなる。なお、図1(b)は電流量を対数で表わす対数グラフである。
この応答電流の波形を詳しく調べると、応答電流が次の3つの成分に代表されることが分かる。即ち、応答電流を代表する3つの成分とは、第1に、ステップ電圧を印加した直後は電流量が大きく、ステップ電圧を印加し続けるとその電流量が急減に小さくなる電流成分(以下適宜、早い電流成分という)Ifであり、第2に、ステップ電圧を印加した直後の電流量は早い電流成分よりも小さく、ステップ電圧を印加し続けるとその電流量が最も緩やかに低下する電流成分(以下適宜、遅い電流成分という)Idであり、第3に、ステップ電圧を印加し続けても一定の電流量を保つ電流成分(以下適宜、定常電流成分という)Icである。
これらの3つの電流成分に鑑みると、生体の皮膚に一対の電極を装着しステップ電圧を印加した場合、応答電流が流れる電極間の皮膚は、例えば図2に示すような等価回路で表わすことができる。即ち、図2の等価回路では、早い電流成分Ifは、抵抗120Rとコンデンサ120Cとで構成される第1の電流路120を流れる電流として表わされ、遅い電流成分Idは、抵抗121Rとコンデンサ121Cとで構成される第2の電流路121を流れる電流で表わされ、定常電流Icは、抵抗122Rで構成される第3の電流路122を流れる電流で表わされる。また、この等価回路は、第1,2,3の各電流路120,121,122が並列となるよう構成され、第1,2,3の電流路120,121,122が合流したあとに各電流成分If,Id,Icは抵抗123Rを通過するよう構成されている。さらに、抵抗120Rの抵抗値Rf及び抵抗121Rの抵抗値Rdは、抵抗値Rf<抵抗値Rdを満たす。なお、コンデンサ120Cの電気容量はCfで表わし、コンデンサ121Cの電気容量はCdで表わし、抵抗122Rの抵抗値はRcで表わし、抵抗123Rの抵抗値はR0で表わすものとする。
上記の等価回路における抵抗値Rf,Rd,Rc,R0及び電気容量Cf,Cdは、それぞれ電極が装着された生体の健康状態を表わす情報を含んだ電気的特性値であると考えられる。以下、図を用いてその内容を説明する。
図3は生体の皮膚に一対の電極を装着した場合を説明する図、図4は図3のIV部を拡大して示す模式的な斜視図である。図3に示すように、生体の皮膚は角質層である表皮100と、血液が流れている真皮101との二重構造になっており、表皮100と真皮101とは基底膜102によって分離されている。皮膚の表面、即ち表皮100の表面に一対の電極(ここでは、円柱形状の電極を用いて説明する)110A,110Bを装着し、電極110A,110B間にステップ電圧を印加すると、電流はプラス電極110Aから皮膚を通ってマイナス電極110Bに流れる。本発明者は、この際に流れる早い電流成分Ifの電流量が、電極110Aの皮膚接触部の外周長に略比例し、また、遅い電流成分Idの電流量が、電極110Aの皮膚接触部の面積に略比例することを見出した。電極110A,110Bの大きさが異なっている場合、早い電流成分If及び遅い電流成分Idそれぞれの電流量は、一般的に小さい方の電極(本実施形態では、電極110Aの方が小さいとして説明する)の皮膚接触部の外周長及び面積それぞれにより決まる。
このことから、図4に示すように、ステップ電圧を印加した直後に、早い電流成分Ifは電極110Aの側壁外周面と交差(直交)するように皮膚の横方向(皮膚面と略平行な方向)に流れ、また、遅い電流成分Idは電極110Aの接触面と交差(直交)するように皮膚の縦方向(皮膚面と略垂直な方向)に流れると考えられる。また、どちらの成分も、導電率の高い真皮101を流れ、導電率が低く電荷を溜めやすい基底幕102に帯電すると考えられる。さらに、それぞれの成分を担う電荷キャリア(電解質など)の状態(数量など)によって、それぞれの電気抵抗や電気容量が決定されると考えられる。したがって、上記の等価回路において早い電流成分Ifが流れる電流路120を構成する抵抗120Rの抵抗値Rf及びコンデンサ120Cの電気容量Cfは、それぞれ真皮101内を横方向に自由に移動できる電荷キャリアの状態を表わす情報を含む電気的特性値であると考えられる。
また、同様に上記の等価回路において遅い電流成分Idが流れる電流路121を構成する抵抗121Rの抵抗値Rd及びコンデンサ121Cの電気容量Cdは、それぞれ真皮101内、若しくは、真皮101から基底膜102を抜けて縦方向に移動する電荷キャリアの状態を示す情報を含む電気的特性値であると考えられる。さらに、定常電流Icが流れる電流路122を構成する抵抗122Rの抵抗値Rcは、基底膜102にほとんど電荷を溜めない微小の漏れ電流の抵抗であると考えられる。これらの要素が電極110A直下、若しくは、電極110Aの極近傍の電気的特性を表わすのに対して、抵抗123Rの抵抗値R0は、両電極110A,110B間の真皮101全体の抵抗値である。また、これらの電流成分If,Id,Icの電流量、抵抗値Rf,Rd,Rc,R0、電気容量Cf,Cdのすべて若しくは一部から算出される各種のパラメータは、それぞれ生体の状態を情報を含み、生体の状態を表わす電気的特性値となりうるものと考えられる。
以上のように、上記の等価回路を流れる電流成分If,Id,Icの電流量、抵抗値Rf,Rd,Rc,R0、電気容量Cf,Cd、及び、それらから導き出されるパラメータが分かれば、経絡の状態が判明し、ひいては生体の健康状態を把握することが可能になる。
例えば、早い電流成分Ifは、真皮101の水分量との関連が強いと予想される。抵抗120Rは、局所(電極110A近傍)の真皮101の水分(細胞外液)に含まれる比較的移動しやすい電解質の電気抵抗であり、水分量との関連が強く、その抵抗値Rfによって局所の水分量や新陳代謝の良否が表わされると予想される。また、早い電流成分Ifのコンデンサ120Cは、比較的移動しやすい電解質の量と関連が強く、その電気容量Cfによって局所の比較的移動しやすい電解質の過不足があらわされると予想される。
これに対し、遅い電流成分Idと定常電流Icとは、局所の比較的移動しづらい電解質や、基底膜102の透過性によって移動を制限される電解質の電気抵抗や電気容量との関連が強いと予想される。抵抗121Rの抵抗値Rdや抵抗122Rの抵抗値Rcによって、移動しづらい電解質の移動度や基底膜102の透過性が表わされると予想される。また、コンデンサ121Cは局所の移動しづらい電解質の量などに関連が強く、その電気容量Cdによって局所の比較的移動しづらい電解質の過不足が表わされると予想される。
細胞外液の水分量が十分でも電解質量が不十分ならば、細胞にとっては理想的な環境とは言えず、逆に、電解質量が十分でも水分量が不十分ならば、やはり細胞にとって理想的な環境となりえない。したがって、細胞にとって理想的な環境が維持されているかを知るためには、水分量と電解質量との両方と、そのバランスについて考慮することが望ましい。このバランスを推測するために、早い電流成分Ifの電気抵抗Rfと電気容量Cfとの比率を知ることが有効となる。これを東洋医学の「陰陽」との関連で考えた場合、細胞への栄養供給を可能とする水分の量を、生体を栄養する器質的な気、すなわち陰気(栄気)とし、細胞の代謝量や免疫力などを示す電解質の量を、生体の活性度としての気、すなわち陽気(衛気)と考えることができ、早い電流成分Ifの電気的特性を知ることが、東洋医学的診断に有効なことが推察できる。
また、真皮101の水分量が十分でも、発汗による損失が過剰であれば、結局は水分や電解質が不足する。このため、細胞にとって理想的な環境が維持されうるかを知るためには、水分量と発汗量との両方と、そのバランスについて考慮することが望ましい。このバランスを推測するために、早い電流成分Ifの電気抵抗Rfと遅い電流成分Idの電気抵抗Rdとのバランスを知ることが有効となる。このように、生体の皮膚をモデル化して皮膚の電気的特性値を導き出せば、その電気的特性値から生体の状態を把握することが可能となる。
以下、生体の局所の状態を把握するための電気的特性値として、上記等価回路の抵抗120Rの抵抗値の逆数1/Rf(第1の電気的特性値)と、コンデンサ120Cの電気容量Cf(第2の電気的特性値)とを演算し、それを用いて経絡の状態を把握する電気的特性値表示装置を例に挙げて、実施の形態を説明する。
図5は、本発明の第1実施形態としての電気的特性値表示装置(生体情報の表示装置)1の構成を示すブロック図である。この電気的特性値表示装置1は、患者の皮膚にステップ電圧を印加し、そのときの応答電流から経絡臓器機能の診断に有用なデータ(生体の電気的特性値)を測定して表示する装置であり、図5に示すように、計測装置10、データ処理装置(電気的特性値演算手段)20、及び表示機(表示手段)50から構成されている。
ここで、計測装置10は、生体の皮膚にステップ電圧を印加する機能と、そのときの応答電流を計測する機能とを有しており、一対の電極11A,11B、ステップ電圧発生装置(電圧印加手段)12、電流計13、データサンプリング回路(サンプリング手段)14、クロック発生回路15から構成されている。電極11A,11Bは、生体の皮膚にステップ電圧を印加するための手段であり、図示しないトリガスイッチを入れることによってステップ電圧発生装置12から電極11A,11B間にステップ電圧が印加されるようになっている。ステップ電圧発生装置12が発生する電圧は、通常は3V程度に設定されている。
ステップ電圧の印加によって電極11A,11B間に流れる電流量は、電流計13により常時計測されている。そして、電流計13により計測される電流量は、データサンプリング回路14により所定のタイミングでA/D変換されてデジタル信号として取り込まれる。このデータサンプリング回路14によるサンプリングタイミングは、クロック発生回路15から出力されるクロック信号によって制御されている。この電流計13、サンプリング回路14、及びクロック発生回路15が応答電流検出手段16を構成する。
クロック発生回路15は、ステップ電圧発生装置12によるステップ電圧の印加に同期して微小時間を空けてサンプリング命令パルス信号を発生する回路であり、したがって、ステップ電圧の印加をしたときには、第1のサンプリング命令パルス信号(第1命令信号)、第2のサンプリング命令パルス信号(第2命令信号)が、微小時間を空けて発生する。データサンプリング回路14は、図6に示すように、サンプリングパルス信号に同期して電流計13から電流量Iを取り込み、取り込んだ電流量Iをデータ処理装置20の電流量計測回路21及び電流変化量計測回路22に送る。そして、電流量Iは、次に説明するデータ処理装置20において処理される。
データ処理装置20には、計測装置10により得られた電流量Iが図示しない入力インタフェース(入力手段)を介して入力され、適宜の処理を行い、診断のための電気的特性値を算出する機能を有しており、電流量計測回路21、電流変化量計測回路(電流変化量計測手段)22、及び、電気的特性値算出回路23から構成されている。電流量計測回路21は、ステップ電圧の印加直後に流れる応答電流の電流量を計測する手段であり、電流変化量計測回路22は応答電流の所定時間あたりの変化量を計測する手段である。電流量計測回路21で計測された電流量と電流変化量計測回路22で計測された変化量は、それぞれ電気的特性値算出回路23に送られる。
本実施形態の電気的特性値表示装置1では、電気的特性値算出回路23が、次のようにして電気的特性値である抵抗120Rの抵抗値の逆数1/Rf及びコンデンサ120Cの容量Cfを算出する。
いま、電流量計測回路21では、第1命令信号に同期して取り込まれた電流量I1を読み出して初期電流量IPとしている。また、電流変化量計測回路22では、電流量I1と第2命令信号に同期して取り込まれた電流量I2との偏差を算出し、その偏差を電流変化量di(0)としている。
初期電流量Ipを用いると、各抵抗値の大きさの関係から(Rf<<Rd,Rc、且つ、Rf>R0)、下記式(1)によって抵抗Rfの抵抗値を表わすことができる。
P=E/Rf ・・・(1)
上記式(1)は、本来ならば下記式(2)のようになるが、
p=E/(Rf+R0) ・・・(2)
初期電流量Ipは電極の外周に略比例することから、局所の抵抗値Rfが決定因子となるほど抵抗値R0に対して大きいと判断し、上記式(1)を採用した。
この初期電流量IPは、前記特許文献1に開示された装置においても診断用のパラメータの一つとして挙げられていたものである。なお、式(1),(2)においてEは印加するステップ電圧の電圧値を表わしている。
一方、コンデンサ120Cの電気容量Cfは、電流路120を流れる電流(早い電流成分)Ifが電流路121を流れる電流(遅い電流成分)Idの100分の1ほどの小さい時定数を有し、且つ、100倍ほど大きい初期値を有するので、電流路121を流れる電流(遅い電流成分)Idについては無視し、下記式(3)から初期電流変化量di(0)[di(0)=I1−I2]を用いて算出することができる。
di(0)/dt=E/(Cf×Rf 2)=IP 2/(Cf×E) ・・・(3)
ただし、上記式(3)では電流初期変化率
Figure 2005058730
を、di(0)/dtにより近似している。
上記式(1)を用いて電気抵抗値算出回路24が初期電流量Ipから抵抗値の逆数1/Rfを算出し、上記式(3)を用いて電気容量値算出回路25が初期電流変化量di(0)から電気容量Cfを算出することにより、電気的特性値算出回路23は、生体の状態を表わす電気的特性値として抵抗値の逆数1/Rf及び電気容量Cfを算出する。なお、式(3)におけるdtは、電流量I1,I2のサンプリング間隔であり、クロック発生回路15によるクロック周期に等しい。
電気抵抗値算出回路24、電気容量値算出回路25で算出された各電気的特性値(電気抵抗値の逆数1/Rf,電気容量値Cf)は、図示しない出力インタフェース(出力手段)を介して表示機50に出力される。
以下、本実施形態において特に特徴的な、表示機50について説明する。
表示機50は、電気抵抗値算出回路24、電気容量値算出回路25で算出された各電気的特性値(電気抵抗値の逆数1/Rf,電気容量値Cf)を、図7に示すような座標系を有する二次元マップ(平面座標)上における座標点として表示する。このマップは、生体の情報(状態)を表わす指標として縦軸に陽気の虚実を表わす電気容量値Cfをとり、横軸に陰気の虚実を表わす電気抵抗値の逆数1/Rfをとったものであり、肺経、大腸経、心経、小腸経、心包経、三焦経、脾経、胃経、腎経、膀胱経、肝経、及び、胆経の経絡のツボの電気的特性値を示すものの一例である。なお、本明細書において座標系とは、座標の種類、原点、座標軸などの総称のことをいう。
上述のごとく構成された本実施形態の電気的特性表示装置1では、生体の状態を表わす電気的特性値を座標空間(ここでは、縦軸に電気容量値Cfをとり、横軸に電気抵抗値の逆数1/Rfをとった平面座標)の位置として表示することができるので、生体の経絡の状態を容易に且つ的確に把握することができる。
即ち、前述したように電気容量値Cfが示す電解質の量は、細胞外環境の充実度、つまり末梢表面の細胞の活動度と考えられ、これは代謝量や免疫力等の活性度としての気である陽気(衛気)の虚実を示していると解釈することができる。また、電気抵抗値Rfが示す細胞外液の電気抵抗は、体内での化学変化の起こりやすさ、つまり生命活動環境と考えられ、これは器質としての気である陰気(栄気)の虚実を示していると解釈することができる。したがって、図7に示すマップによれば、縦軸によって陽気(衛気)の虚実を示し、横軸によって陰気(栄気)の虚実を示すことができる。これにより、従来のような漠然とした虚実、すなわち体力の有無という一次元的な判断ではなく、図7に示すようなマップを用いて陰陽と虚実という二次元的な位置付けで患者の経絡臓器機能の異常について判断することが可能になる他、陽気(衛気)の虚実、及び、陰気(栄気)の虚実を視覚化することができ、これらを一目見て分かるようにすることが可能となるので、生体の経絡の状態を容易に且つ的確に把握することができるのである。
なお、本実施形態の電気的特性値表示装置1は電気回路を組み合わせた専用装置として構成してもよいが、計測装置10としての機能のみを備えた計測専用の検出端末を用い、データ処理装置20は汎用のコンピュータを用いるようにしてもよい。この場合、データ処理装置20を構成する各要素21,22,23,24,25の機能は、専用のプログラム{電気的特性値表示プログラム(生体情報の表示プログラム)}をコンピュータに読み込み実行することで実現することができる。
また、本実施形態では前記の式(1)及び式(3)を用いて電気的特性値を算出したが、どのような手法を用いて電気的特性値を演算するかについては制限は無く、任意の立式により電気的特性値を算出すればよい。また、電気容量を各電流量の総和として近似的に求めるなど、立式によらない方法もある。
(B)第2実施形態
図8は、本発明の第2実施形態としての経絡臓器機能診断装置(生体情報の診断装置)3の構成を示すブロック図である。この経絡臓器機能診断装置3は、第1実施形態の電気的特性値表示装置1を利用したものであり、図5に示す電気的特性値表示装置1の構成に、新たにデータ解析装置30を組み合わせた構成になっている。
ここで、データ解析装置30は、データ処理装置20で算出された各電気的特性値(ここでは、電気抵抗値の逆数1/Rf,電気容量値Cf)に基づいて、患者の経絡臓器機能の状態を診断する機能を有しており、特徴判定装置31、検索装置(検索手段)32、及び、データベース33から構成されている。
特徴判定装置31は、算出された各電気的特性値と閾値との比較によって、患部(経絡)の電気的な特徴を判定する。例えば、電気容量値Cfが閾値よりも大きいときには、「電気容量値Cfが大きい」という判定がなされ、逆に閾値よりも小さいときには、「電気容量値Cfが小さい」という判定がなされる。このような電気的特徴に応じて、データベース33には、例えば図9に示すように、各電気的特徴から予想される症状や体質(経絡臓器機能の状態)と、推薦する治療方法とが記憶されている。検索装置32は、特徴判定装置31で判定された電気的特徴を検索条件としてデータベース33を検索し、今回判定された電気的特徴から予想される症状,体質及びその治療方法をデータベース33から読み出し、表示機50に出力する。このとき、表示機50には、患部の各電気的特徴から予想される症状・体質とその治療方法とが表示されると同時に、図7に示すマップによって陰陽・虚実のバランスが表示されている。
東洋医学における陰陽の虚実と経絡臓器機能との関係を理解するのには専門的な知識が必要であり、その診断方法は極めて複雑であるが、本実施形態の経絡臓器機能診断装置3によれば、陰陽と虚実という二次元的な位置付けで経絡臓器機能の異常が診断され、その異常の内容がその治療方法とともに表示機50に自動的に表示される。したがって、本実施形態の経絡臓器機能診断装置3を診断に用いることにより、複雑な東洋医学的診断の容易化を図ることができる。すなわち、本実施形態の経絡臓器機能診断装置3は、熟練が必要とされる東洋医学的治療の治療プランの決定における補佐をも十分になしえることができる。
なお、本実施形態の経絡臓器機能診断装置3は電気回路を組み合わせた専用装置として構成してもよく、計測装置10とデータ処理装置20とを専用装置として構成し、データ解析装置30は汎用のコンピュータを用いるようにしてもよい。この場合、データ解析装置30を構成する各要素31,32,33の機能は、専用のプログラム{経絡臓器機能診断プログラム(生体情報の診断プログラム)}をコンピュータに読み込み実行することで実現することができる。或いは、計測装置10としての機能のみを備えた計測専用の検出端末を用い、データ処理装置20とデータ解析装置30とは汎用のコンピュータを用いるようにしてもよい。この場合、一つのコンピュータにデータ処理装置20の機能とデータ解析装置30の機能とをもたせることもできる。
(C)第3実施形態
図10は、本発明の第3実施形態としての経絡臓器機能診断システムの構成を示すブロック図である。本実施形態の経絡臓器機能診断システム5は、サーバ80と複数の診断端末70とを電話回線網やインターネット等の通信ネットワーク60を介して接続することによって構成されている。
この経絡臓器機能診断システム5では、サーバ80が第2実施形態にかかるデータ解析装置30に相当しており、サーバ80に設けられたデータベース81が第2実施形態のデータベース33に相当している。サーバ80のデータ解析装置30としての機能は、第2実施形態で述べたものと同機能である。また、診断端末70が第2実施形態にかかる計測装置10及びデータ処理装置20に相当している。これらの診断端末70の計測装置10としての機能及びデータ処理装置20としての機能も、第2実施形態で述べたものと同機能である。
診断端末70での計測により得られた測定データ(電気的特性値)は、通信ネットワーク60を介してサーバ80に送信され、サーバ80においてデータ解析が行われて、予想される症状や体質(経絡臓器機能の状態)と推薦する治療方法がデータベース81から検索される。この検索結果は、サーバ80から通信ネットワーク60を介して測定元の診断端末70に送信され、表示機50に表示される。なお、経絡臓器機能診断システム5を、検索結果が測定元以外の表示機50に表示されるように構成して、遠隔診断を行なえるようにしてもよい。
このような構成により、本実施形態の経絡臓器機能診断システム5によれば、複数の診断端末70においてサーバ80のデータベース81の診断データを共用することができる。このような診断データの更新を行なう場合、第2実施形態の経絡臓器機能診断装置3では、診断装置3が複数在る場合には診断装置毎にデータベース33を更新する必要があるが、本実施形態によればサーバ80のデータベース81の診断データのみ更新すれば足りる。したがって、診断データの更新のための手間が省けるとともに、各診断端末70において常に最新の診断データを用いた診断を行うことができるという利点がある。
(D)第4実施形態
図12は、本発明の第4実施形態としての生体情報の測定装置200の構成を示すブロック図である。この生体情報の測定装置200は、患者の皮膚にステップ電圧を印加し、そのときの応答電流から経絡臓器機能の診断に有用な生体の情報(生体情報)を測定して表示する装置であり、この図12に示すように、計測装置10、データ処理装置40、及び表示機50から構成されている。
ここで、計測装置10は、第1及び第2実施形態と同様に、生体の皮膚にステップ電圧を印加する機能と、そのときの応答電流を計測する機能とを有しており、一対の電極11A,11B、ステップ電圧発生装置(電圧印加手段)12、電流計13、データサンプリング回路(サンプリング手段)14、及び、クロック発生回路15から構成されている。本実施形態においても、電極11A,11Bは、生体の皮膚にステップ電圧を印加するための手段であり、図示しないトリガスイッチを入れることによってステップ電圧発生装置12から電極11A,11B間にステップ電圧が印加されるようになっている。また、ステップ電圧発生装置12が発生する電圧は、通常は3V程度に設定されている。
ステップ電圧の印加によって電極11A,11B間に流れる電流量は、電流計13により常時計測されている。そして、電流計13により計測される電流量は、データサンプリング回路14により所定のタイミングでA/D変換されてデジタル信号として取り込まれる。このデータサンプリング回路14によるサンプリングタイミングは、クロック発生回路15から出力されるクロック信号によって制御されている。これらの電流計13、サンプリング回路14、及びクロック発生回路15が応答電流検出手段16を構成する。
クロック発生回路15は、この場合も、ステップ電圧発生装置12によるステップ電圧の印加に同期して微小時間を空けてサンプリング命令パルス信号を発生する回路であり、したがって、ステップ電圧の印加をしたときには、第1のサンプリング命令パルス信号(第1命令信号)、第2のサンプリング命令パルス信号(第2命令信号)が、微小時間を空けて発生する。データサンプリング回路14は、サンプリングパルス信号に同期して電流計13から電流量Iを取り込み、取り込んだ電流量Iをデータ処理装置(電気的特性値演算手段)40の電流量計測回路21及び電流変化量計測回路22に送る。そして、電流量Iは、次に説明するデータ処理装置40において処理される。
データ処理装置40は、図示しない入力インタフェース(入力手段)を介して計測装置10から得られた電流量Iを入力されて、診断のための生体情報(性質情報,活力情報)を算出する機能を有するものであり、電流量計測回路21、電流変化量計測回路22、性質情報算出回路(性質情報算出手段,電気的特性値演算手段)41、活力情報算出回路(活力情報算出手段,電気的特性値演算手段)42、及び、性質情報標準化回路(性質情報標準化手段)44と活力情報標準化回路(活力情報標準化手段)45とを有する標準化回路(標準化手段)43から構成されている。
ここで第1実施形態と同様に、電流量計測回路21はステップ電圧の印加直後に流れる応答電流の電流量を計測するよう構成されており、電流変化量計測回路22は応答電流の所定時間あたりの変化量を計測するよう構成されている。また、電流量計測回路21で計測された電流量は性質情報算出回路41及び活力情報算出回路42にそれぞれ送られるようにされており、電流変化量計測回路22で計測された変化量は性質情報算出回路41に送られるようになっている。
また、本実施形態の性質情報算出回路41は、次のようにして、過渡応答の初期の時定数を表わす性質情報を算出するように構成されている。
即ち、第1実施形態と同様に、電流量計測回路21では、第1命令信号に同期して取り込まれた電流量I1を読み出して初期電流量IPとしている。また、電流変化量計測回路22では、電流量I1と第2命令信号に同期して取り込まれた電流量I2との偏差を算出し、その偏差を電流変化量di(0)としている。
今、ステップ電圧を印加した直後の生体の皮膚の抵抗成分をRとし、印加するステップ電圧の電圧値をEとすると、ステップ電圧印加直後の過渡応答である応答電流の初期電流量Ipは下記式(4)で表わされる。
p = E/R ・・・(4)
また、初期電流変化量di(0){ただし、di(0)=I1−I2}は、過渡応答の初期の波形が単純な指数関数になることから、単純なRC回路に置き換えて考えて、ステップ電圧を印加した直後の過渡応答の時定数CRを用いて、下記式(5)で表わすことができる。
di(0)/dt=E/R×1/CR ・・・(5)
ただし、上記式(5)では電流初期変化率
Figure 2005058730
を、di(0)/dtにより近似している。
なお、式(5)におけるdtは、電流量I1,I2のサンプリング間隔であり、クロック発生回路15によるクロック周期に等しい。
以上より、時定数CRは、下記式(6)で表わされる。
CR = Ip ÷ {di(0)/dt} ・・・(6)
上記式(6)を用いて、性質情報算出回路41は、Ip(=I1)、di(0)(=I1−I2)、及びdtから、性質情報として時定数CRを算出するよう構成されている。そして、算出したCRの逆正接tan-1(CR)を、性質情報算出結果として活力情報算出回路42と性質情報標準化回路44とに出力するようになっている。
また、活力情報算出回路42は、性質情報算出回路41から入力される性質情報算出結果tan-1(CR)から求まる時定数CRと、また、電流量計測回路21から入力される初期電流量Ip(=I1)とを用いて、下記式(7)で表わされる活力情報rを算出するよう構成されている。そして、その結果を活力情報算出結果として活力情報標準化回路45に出力するようにされている。なお、性質情報(ここでは、時定数)CR及び活力情報rは、電気的特性値の一種に該当する。
Figure 2005058730
標準化回路43は、性質情報算出回路41から出力された性質情報算出結果を標準化する性質情報標準化回路(性質情報標準化手段)44と、活力情報算出回路42から出力された活力情報算出結果を標準化する活力情報標準化回路(活力情報標準化手段)45とを備えている。なお、本明細書において標準化とは、演算や測定などにより得られた情報が集団全体の中でどのような位置づけであるかがわかるようにすることをいう。
ここで、性質情報標準化回路44は、予め複数の健常な生体について測定した上記性質情報の平均値を標準値として、性質情報算出回路41から出力された性質情報算出結果tan-1(CR)に標準化処理を行なう回路である。詳しくは、前記時定数の標準値に対する算出した時定数CRの比を算出し、この比に基づいて、前記時定数の標準値を1としたときの性質情報算出結果tan-1(CR)の値を求めるようになっている。これにより、性質情報算出結果tan-1(CR)は標準化されることとなる。
また、活力情報標準化回路45は、予め複数の健常な生体について測定した活力情報の平均値を標準値として、活力値情報算出回路42から出力された活力情報算出結果rに標準化処理を行なう回路である。詳しくは、前記活力情報の標準値に対する活力情報出力結果rの比を算出し、この比に基づいて、前記活力情報の標準値を1としたときの活力情報算出結果rの値を求めるようになっている。これにより、活力情報算出結果rは標準化されることになる。
以上のようにして、性質情報標準化回路44で標準化された性質情報算出結果tan-1(CR)と、活力情報標準化回路45で標準化された活力情報算出結果rとは、表示機50に送られるようになっている。
表示機50では、性質情報標準化回路44で標準化された性質情報算出結果tan-1(CR)と、活力情報標準化回路45で標準化された活力情報算出結果rとを、図13に示すような円座標に座標点として表示する。この円座標は、上記のように標準化された、ステップ電圧が印加されたときの過渡応答の時定数CRを表わす性質情報算出結果tan-1(CR)を横軸からの角度にとり、上記のように標準化された、時定数CRと応答電流の初期電流Ipとに基づく活力情報算出結果rを原点からの距離にとった座標系を有するものである。
以下、本実施形態の測定装置200の要点を説明する。
前記第1実施形態で説明したように、生体の電気的特性値を測定することによって生体の健康状態を把握することが可能である。それを利用して、生体の電気的特性値を測定することによって生体の健康状態などを把握することがなされてきた。しかし、電気的特性値を測定することによって、生体の状態を表わす指標を定量化することが可能ではあるが、それでもなお、単に電気的特性値を測定しただけでは生体の状態を把握することが容易ではなかった。
そこで、本発明の発明者は鋭意検討の結果、次のようなことを見出した。
例えば、上記特許文献1で演算しているような、電流波形に対する任意時刻における接線の傾き(以下適宜、「従来の電流波形の傾き」と略称する)tanθは、di/dtで表わされるものであり、生体の皮膚の形状等に依存するため、生体の皮膚の物性を正確に表わすものではなかった{図11(b)参照}。
具体的には、従来の電流波形の傾きtanθは、E/(R×CR)と表わすことができるものであり、形状によらず物性だけで決定される時定数CRの他にも、形状により変化する抵抗成分Rを含んでいることが分かる。抵抗成分Rや、それにより求まる電流量E/Rは、生体の皮膚のイオン密度などのような生体の皮膚の状態、即ち、経絡の状態だけでなく、生体の皮膚(特に真皮101)の厚さ等の形状にも影響される電気的特性値である。したがって、従来の電流波形の傾きtanθは生体の皮膚の物性、即ち、性質そのものを正確に指し示すことはできない。
また、生体の皮膚に電圧を印加し続けると、生体の皮膚の電極11A,11B周辺にはイオンが集まるため、真皮101内のイオン密度が変化してしまい、生体の皮膚の状態を正確に測定することが困難となる。したがって、ステップ電圧印加後所定の時間(例えば、測定誤差を超える量のイオンが集まる時間)が経過した後で電気的特性値を求めると、求める電気的特性値の種類によっては、生体の皮膚の情報、ひいては、生体の経絡の情報を正確に知ることが困難となる可能性がある。
しかし、ステップ電圧を印加したときの過渡応答の時定数CR、特に、その初期の時定数CRは、生体の皮膚の形状等に依存せず、生体の皮膚の物性、即ち、性質のみに依存する電気的特性値であり、また、真皮101内のイオン密度の変化の影響を受け難い。しかも、時定数CRは、臨床データから東洋医学で「熱」といわれるコリや炎症などの状態や、「寒」といわれる冷えや浮腫などの状態をよく表わすと考えられる。したがって、上記時定数CRは、生体の皮膚の状態、即ち、生体の経絡の状態を知る上で重要であり、この時定数CRを表わす情報を性質情報として求めることで、生体の状態を正確に測定することが可能となる。
なお、時定数CR、または、性質情報算出結果tan-1(CR)が標準値などの閾値よりも小さいと水分が多くイオンが不足した状態、即ち、東洋医学でいう「水毒」であり、逆に、時定数CR、または、性質情報算出結果tan-1(CR)が標準値などの閾値よりも大きいと水分が低下しイオンが過剰な状態、即ち、東洋医学でいう「虚火」である。「水毒」であると、測定した皮膚の箇所に対応した経絡の水分がイオンに対して多く、機能低下や疲労、衰弱、冷えなどの症状が出ている可能性があることが分かる。一方、「虚火」であると、測定した皮膚の箇所に対応した経絡のイオンが水分に対して多く、免疫機能の亢進、こり、痛み、炎症などの症状が出ている可能性があることが分かる。
また、活力情報算出結果rが標準値などの閾値よりも大きいと、体力が充実しており、水分及びイオンが充実していることが分かる。逆に、活力情報算出結果rが標準値などの閾値よりも小さいと、体力が低下しており、水分及びイオンが不足していることが分かるのである。
なお、表示機50は、図13に示すように、使用者の判断の補助となる補助表示として、基準線51、基準点52、補助線53、及び、色分けして表示されたエリア54を表示することができる。なお、基準線51は補助線の一種であるものとする。
ここで、基準線51は、性質情報算出結果tan-1(CR)が45°となる場合を表わすために引かれたものである。通常、生体が健康である場合には、性質情報算出結果tan-1(CR)は45°近傍であることが多い。しかし、生体の健康状態が悪化した場合には、性質情報算出結果tan-1(CR)は45°からずれることが多い。具体的には、その性質情報算出結果tan-1(CR)が45°よりも小さいと水分が多くイオンが不足した状態、即ち、「水毒」であることが分かり、逆に、その性質情報算出結果tan-1(CR)が45°よりも大きいと水分が低下しイオンが過剰した状態、即ち、「虚火」であることが分かる。
また、基準点52は、標準化処理の際に用いた標準値を表わす点として表示されるものである。この基準点52は、前述のように、予め複数の健常な生体の皮膚について測定した結果を表わしているので、この基準点52から大きく離れているほど、平均値から外れた状態であることが分かる。
また、補助線53は、この円座標の横軸からの角度、及び、原点からの距離を示すために表示されている。そして、補助線53で囲まれた基準点52を含むエリア54は、他の部分とは異なる色で表示(補助表示)されている。このエリア54は、性質情報算出結果tan-1(CR)及び活力情報算出結果rを表わす座標点が基準点52に近いこと、即ち、測定した座標点が健常な生体の平均に近いことを表わす。したがって、このエリア54の外に測定された座標点が存在する場合には、その座標点に対応する生体の経絡に異常の可能性があることが簡単に分かる。
なお、表示機50は、図13に示すように、標準化された性質情報算出結果tan-1(CR)及び活力情報算出結果rを、表形式のデータとして表示することもできる。つまり、表示機50については、標準化された性質情報算出結果tan-1(CR)及び活力情報算出結果rを、円座標と表形式とに同時に表示するように構成してもよく、また、円座標と表形式とのいずれかで選択的に表示するように構成してもよい。
上述の本実施形態の生体情報測定装置200は、使用時には、まず、電極11A及び電極11Bが、測定の対象たる生体の皮膚に装着される。
次いで、ステップ電圧発生装置12からステップ電圧を印加し、そのときの応答電流の電流量を電流計13で計測する。
電流計13で計測された電流量は、クロック発生装置15からのサンプリングパルス信号に応じてサンプリング回路14に取り込まれ、データ処理装置40の電流量計測回路21及び電流変化量計測回路22に送られる。
電流量計測回路21は、受け取った電流量から初期電流量Ip、即ち、第1命令信号に同期して取り込まれた電流量I1を測定する。測定された初期電流量Ipは、性質情報算出回路41及び活力情報測定回路42に送られる。
また、電流変化量計測回路22は、受け取った電流量から、電流量I1と第2命令信号に同期して取り込まれた電流量I2との偏差を算出し、その偏差を電流変化量di(0)として測定する。測定された電流変化量di(0)は、性質情報算出回路41に送られる。
性質情報算出回路41では、受け取った初期電流量Ipと電流変化量di(0)とから、上述したように時定数CRを求め性質情報算出結果tan-1(CR)を活力情報測定回路42と性質情報標準化回路44とに出力する。
活力情報算出回路42では、受け取った初期電流量Ipと性質情報算出結果tan-1(CR)とから、活力情報を算出し活力情報算出結果rを活力情報標準化回路45に出力する。
性質情報標準化回路44は、受け取った性質情報算出結果tan-1(CR)に対して上記のような標準化処理を行ない、性質情報算出結果tan-1(CR)を標準化して表示機50に送り、また、活力情報標準化回路45は受け取った活力情報算出結果rに対して上記のような標準化処理を行ない、活力情報算出結果rを標準化して表示機50に送る。
そして、表示機50が、標準化された性質情報算出結果tan-1(CR)及び活力情報算出結果rを、例えば図13に示すように表示する。即ち、表示機50は、性質情報算出結果tan-1(CR)を横軸からの角度で表わし、活力情報算出結果rを原点からの距離で表わす円座標における座標点で、入力された測定結果を表示する。このとき、表示機50は、入力された性質情報算出結果tan-1(CR)及び活力情報算出結果rの値自体、即ち、座標点の座標を、図13に示すように、表形式のデータで同時に表示することもできる。
以上のように、本実施形態の生体情報の測定装置200によれば、電気的特性値として、生体の状態を特に的確に表わす、生体に電極11A,11Bを装着してステップ電圧を印加したときの過渡応答の初期の時定数CRを表わす性質情報算出結果tan-1(CR)、及び、上記時定数CRと応答電流の初期電流Ipとに基づく活力情報算出結果rを算出・出力するので、生体の状態を的確に測定することができ、生体の状態を簡単且つ確実に把握することができる。
また、性質情報算出結果tan-1(CR)及び活力情報算出結果rとして、ステップ電圧を印加したときの過渡応答の初期の時定数CRを表わす性質情報算出結果tan-1(CR)を算出・出力するようにしているので、安定で且つ高い再現性を有する測定結果を得ることもできる。例えば、性質情報算出結果tan-1(CR)及び活力情報算出結果rを算出する場合、交流電流を用いた場合には、皮膚の表皮100と真皮101との間、即ち、基底膜102に電荷が蓄積して正確な測定ができない虞があるが、本実施形態のようにステップ電圧を印加したときの過渡応答の初期で電流の検出を行ない、性質情報算出結果tan-1(CR)及び活力情報算出結果rを算出・出力しているので、前記の電荷の蓄積によって測定の正確さが損なわれることは無い。
さらに、表示機50では、性質情報算出結果tan-1(CR)及び活力情報算出結果rを座標空間内の位置(ここでは、円座標における位置)として表示するので、測定の結果を視覚化し、より簡単に測定結果を把握することができる。
また、性質情報算出結果tan-1(CR)及び活力情報算出結果rを、予め複数の健常な生体について測定した性質情報及び活力情報それぞれを標準値として標準化しているので、判断の基準となるデータからのずれや偏差などを的確に把握することができ、測定結果をより簡単に把握することができる。
また、表示機50には基準線51が表示されるので、生体の状態が「水毒」と「虚火」とのいずれの傾向にあるかを分かりやすく表示することができる。
さらに、表示機50には基準点52を表示することもできるので、測定した生体の状態が、基準とするデータ(ここでは、平均値)からどれだけ、また、どのように外れた状態であるかを簡単に把握することができる。
また、表示機50には補助線53と色分けされたエリア54とを表示することもできるので、測定結果の視覚性を向上させて、測定した生体の異常の有無などを即座に且つ簡単に判断することができる。
なお、本実施形態の測定装置200は電気回路を組み合わせた専用装置として構成してもよいが、計測装置10としての機能のみを備えた計測専用の検出端末を用い、データ処理装置40は汎用のコンピュータを用いるようにしてもよい。この場合、データ処理装置40を構成する各要素21,22,41,42,43,44,45の機能は、専用のプログラム{電気的特性値表示プログラム(生体情報の測定プログラム)}をコンピュータに読み込み実行することで実現することができる。
また、表示機50は、補助表示として、基準点52から一定の距離の範囲をエリア分けして表示するようにしてもよい(図14の一点鎖線で囲まれた部分55)。これによっても、測定した生体の状態が、基準とするデータ(ここでは、平均値)からどれだけ、また、どのように外れた状態であるかを簡単に把握することができる。例えば図14においては、一点鎖線で囲まれた部分55の外に位置する座標点56に対応する経絡(心経)に、異常の可能性があることが簡単に分かる。
また、表示機50が、生体の状態に応じて強調表示を行なうようにしても良い。例えば、図14の座標点56のように、一点鎖線で囲まれた部分55の外に位置する、強調すべき座標点56を他と色分けして強調するようにしてもよく、また、図15の座標点57のように、強調すべき座標点57を他のものよりも大きく表示したり表示図形を他と変えたりして強調しても良い。これにより、注目すべき座標点をより簡単に見つけることができ、より簡単に測定結果を把握することができる。また、大きさの他、外形や濃度を変えるなど、形状に変化をもたせることで強調するようにしてもよい。
また、予め複数の健常な生体を測定した平均を基準点52として表示する代わりに、一つの生体の皮膚の複数箇所について測定したデータの平均を基準点として表示してもよい(図15の基準点58)。これにより、生体のどの経絡に異常の可能性があるかを的確に把握することができる。
さらに、基準点52から一定の距離の範囲をエリア分けして表示する代わりに、基準点58から一定の距離の範囲をエリア分けして表示するようにしてもよい(図15の一点鎖線で囲まれた部分59)。これにより、測定した経絡の状態が、生体全体の状態の中でどれだけ、また、どのように異常となっているか、簡単に把握することができる。例えば図15においては、一点鎖線で囲まれた部分59の外に位置する座標点57に対応する経絡(心経)に、異常の可能性があることが簡単に分かる。
また、性質情報標準化回路44または活力情報標準化回路45は、それぞれ標準値として、予め複数の健常な生体について測定した上記電気的特性値の平均値以外の値を用いても良い。例えば、生体の皮膚の複数箇所について測定した性質情報または活力情報の平均値であってもよい。これにより、生体のどの経絡に異常があるかを的確に把握することができる。
また、本実施形態では、表示機50が、性質情報算出結果として時定数CRの逆正接tan-1(CR)を表示するようにしたが、性質情報算出結果は算出した時定数CRの情報を含んでいれば他のものでもよく、例えば算出した時定数CR自体を性質情報算出結果として表示するようにしてもよい。また、同様に活力情報算出結果も時定数CRと応答電流の初期電流Ipとの情報を含んでいれば他のものでもよい。なお、例えば活力情報算出結果rとしては、第1実施形態で算出した電気容量値Cfや電気抵抗値Rfを用いて、
Figure 2005058730
で表わされるものを用いることもできる。このような場合、活力情報算出結果rを表わす上記の式に上記応答電流の初期電流Ipは含まれていないが、この活力情報算出結果rは、応答電流検出手段16で検出された初期の電流の電流量を計測した結果求められたものであるので、時定数Cffと上記応答電流の初期電流Ipとに基づく活力情報に含まれるものとする。
また、時定数CRは過渡状態の初期のものに限定されず、任意の時期のものを用いることができる。例えば、本実施形態では一番目のサンプリング値と二番目のサンプリング値とを用いて過渡状態初期の時定数CRを算出したが、三番目のサンプリング値と四番目のサンプリング値とを用いる等、過渡状態の任意のサンプリング値を用いて過渡状態の時定数CRを算出するようにしてもよい。なお、本明細書にいう初期の時定数CRとは、例えば、一番目のサンプリング値を用いて算出したものをいう。
また、本明細書において標準化処理とは、表示機50に表示される性質情報算出結果tan-1(CR)や活力情報算出結果rなどの電気的特性値が標準化された状態になるようにするすべての処理を意味する。よって、標準化回路43、性質情報標準化回路44、活力情報標準化回路45などは、表示機50に表示される性質情報算出結果tan-1(CR)や活力情報算出結果rを標準値に基づいて標準化された状態にすることができればよい。
したがって、それらの設置位置も任意であり、性質情報算出回路44や活力情報算出回路45の入力側、出力側、及び内部のいずれに設けてもよい。
例えば、本実施形態のように性質情報算出回路44や活力情報算出回路45の出力側に設けて、算出された性質情報算出結果tan-1(CR)や活力情報算出結果rなどの電気的特性値に対して標準化処理を行なうようにしてもよい。
また、例えば、図16に示すように、性質情報算出回路44や活力情報算出回路45の入力側に、電気抵抗値を標準化する電気抵抗値標準化回路46、及び、電気容量値を標準化する電気容量値標準化回路47を有する標準化回路(標準化手段,性質情報標準化手段,活力情報標準化手段)48を設けて、電気抵抗値や電気容量値などを標準化し、それら標準化された電気抵抗値や電気容量値などを用いて性質情報算出結果tan-1(CR)や活力情報算出結果rを算出することによって、性質情報算出結果tan-1(CR)や活力情報算出結果rを含む電気的特性値が標準化されるようにしても良い。ただし、図16において、図5,図8,図12で用いたものと同じ符号で示すものは、同様のものを表わす。
さらに、例えば性質情報算出回路44や活力情報算出回路45の内部に標準化手段、性質情報標準化手段、活力情報標準化手段などを設けて、性質情報算出結果tan-1(CR)や活力情報算出結果rなどを算出すると同時に標準化処理を行なうことができるようにしてもよい。
また、本実施形態では前記の式(6)及び式(7)を用いて性質情報算出結果tan-1(CR)や活力情報算出結果rを算出したが、どのような手法を用いて電気的特性値を算出するかについては制限は無く、任意の立式により性質情報算出結果tan-1(CR)や活力情報算出結果rを算出すればよい。例えば第1実施形態のようにして、生体の皮膚の抵抗成分Rと電気容量成分Cとを算出し、それら抵抗成分Rと電気容量成分Cとから時定数CRを求めるようにしてもよい。また、電気容量を各電流量の総和として近似的に求めるなど、立式によらない方法もある。
(E)その他
以上、本発明の4つの実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上述した各実施形態は組み合わせて実施しても良い。具体例としては、第2実施形態と第4実施形態とを組み合わせて、第4実施形態の性質情報算出結果tan-1(CR)及び活力情報算出結果rに基づいて、表示機50が例えば図9に示すような診断結果を表示するようにしても良いし、第3実施形態と第4実施形態とを組み合わせて、電話回線やインターネットなどの通信ネットワークを利用して生体情報の測定装置200を実現させても良い。
また、上記第1〜第3実施形態では電気的特性値として抵抗値の逆数1/Rf及び電気容量Cfを選択したが、電気的特性値として何を選択するかは任意である。例えば、第1実施形態では経絡の状態を表わす電気的特性値として選択しなかった遅い電流成分Idについて言えば、その初期電流量は、通常は早い電流成分Ifの初期電流量よりもはるかに小さい(通常は、早い電流成分Ifの初期電流量の1〜2%程度)が、生体の交感神経が緊張し発汗が増えた場合などでは、遅い電流成分Idの初期電流量が大きくなる(早い電流成分Ifの初期電流量の10%程度)。
このため、早い電流成分If及び遅い電流成分Idの初期電流量それぞれを座標系として、生体の特性を表示することも有用と考えられる。このように、早い電流成分Ifと遅い電流成分Idとの初期電流量同士を表示すれば真皮101の水分量と水分代謝量(汗の量)との比率を表わすことができ、早い電流成分Ifと遅い電流成分Idとの電気容量同士を表示すれば各種電解質量の比率を表わすことができ、遅い電流成分Idの初期電流量と電気容量Cdとを表示すれば基底膜102の透過性の特性を表わすことができると考えられる。
さらに、電気的特性値として例えば抵抗122R,123Rそれぞれを流れる電流の初期電流量、抵抗122R,123Rそれぞれの抵抗値Rc,R0、コンデンサCf,Cdそれぞれに溜まる電荷量、時定数Rf×Cf,Rd×Cd、上記等価回路全体を流れる総電流量、上記等価回路全体の総抵抗値、上記等価回路全体の総電気容量、上記等価回路全体に溜まる総電荷量などを選択することもできる。
また、上記第1〜第3実施形態では座標空間として直交する2本の軸を有する平面座標を用いたが、電気的特性値を表示する座標空間には特に制限は無く、例えば平面以外の空間としたり、座標軸を直交する2本の軸以外のものとしたりして、目的や用途などに応じて任意の座標空間を用いて表示を行なうことができる。
また、上記各実施形態では電極を一対のみ設けた場合について説明しているが、より多数の電極からなる電極群を設けて、複数箇所における電気的特性値を一度に測定することも勿論可能である。
また、上記実施形態では、初期電流量Ip,電流変化量di(0),サンプリング間隔dtを一番目のサンプリング値及び二番目のサンプリング値のように連続するサンプリング値から得られるものを用いたが、例えば一番目のサンプリング値及び三番目のサンプリング値を用いる等、他の連続しない任意の二つのサンプリング値を用いるようにしてもよい。
生体の皮膚に、一対の電極からステップ電圧を印加した場合に生体の皮膚に流れる応答電流の波形を説明するための図であり、(a)は印加した電圧を示す図、(b)は応答電流を示す図である。 生体の皮膚を等価回路に置き換えた図である。 一対の電極を装着した際の生体の皮膚について説明するための図である。 応答電流の流れを説明するために、図3のIV部近傍を拡大して示す模式的な斜視図である。 本発明の第1実施形態としての電気的特性値表示装置の構成を示すブロック図である。 図1の電気的特性値表示装置におけるデータ計測方法を説明するための図である。 図1の電気的特性値表示装置において表示機に表示される二次元マップを示す図である。 本発明の第2実施形態としての経絡臓器機能診断装置の構成を示すブロック図である。 図8の経絡臓器機能診断装置におけるデータベースの記憶内容を示す図である。 本発明の第3実施形態としての経絡臓器機能診断システムの構成を示すブロック図である。 従来の測定装置におけるデータ計測方法を示す図であり、(a)は電圧の時間変化を示す図、(b)は応答電流の時間変化を示す図である。 本発明の第4実施形態としての生体情報の測定装置の構成を示すブロック図である。 図12の表示機の表示例を示す図である。 図13の表示の変形例を示す図である。 図13の表示の変形例を示す図である。 本発明の第4実施形態としての生体情報の測定装置の変形例の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 電気的特性値表示装置
3 経絡臓器機能診断装置
5 経絡臓器機能診断システム
10 計測装置
11A,11B 電極
12 ステップ電圧発生装置
13 電流計
14 データサンプリング回路
15 クロック発生回路
16 応答電流検出手段
20 データ処理装置
21 電流量計測回路
22 電流変化量計測回路
23 電気的特性値算出回路
24 電気抵抗値算出回路
25 電気容量値算出回路
30 データ解析装置
31 特徴判定装置
32 検索装置
33 データベース
40 データ処理装置
41 性質情報算出回路(性質情報算出手段,電気的特性値演算手段)
42 活性情報算出回路(活性情報算出手段,電気的特性値演算手段)
43 標準化回路
44 性質情報標準化回路
45 活性情報標準化回路
46 電気抵抗値標準化回路
47 電気容量値標準化回路
48 標準化回路
50 表示機
51 基準線
52,58 基準点
53 補助線
54 色分けされたエリア
55,59 基準点から一定距離にある部分
56 色分けされた座標点
57 大きく表示された座標点
60 通信ネットワーク
70 診断端末(検出端末)
80 サーバ
81 データベース
110A、110B 電極
100 表皮
101 真皮
102 基底膜
120,121,122 電流路
120R,121R,122R,123R 抵抗
120C,121C コンデンサ
200 生体情報の測定装置

Claims (27)

  1. 生体の皮膚に装着される一対の電極と、
    上記一対の電極間にステップ電圧を印加する電圧印加手段と、
    上記電圧印加手段によりステップ電圧が印加されたときの応答電流の電流量を検出する応答電流検出手段と、
    上記応答電流の電流量から上記生体の皮膚の電気的特性値を演算し演算結果を出力する電気的特性値演算手段と、
    上記演算結果を、電気的特性値を座標系とする座標空間内の位置で表示する表示手段とを備える
    ことを特徴とする、生体情報の表示装置。
  2. 上記電気的特性値演算手段が、第1の電気的特性値と、第2の電気的特性値とを演算し、
    上記表示手段が、上記の第1の電気的特性値を横軸とし、上記の第2の電気的特性値を縦軸とする平面内の位置で上記演算結果を表示する
    ことを特徴とする、請求項1記載の生体情報の表示装置。
  3. 上記電気的特性値演算手段が、
    上記応答電流の所定時間当たりの変化量を計測する電流変化量計測手段を有し、
    上記応答電流の電流量及び変化量から、上記生体の皮膚の電気的特性値を算出する
    ことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の生体情報の表示装置。
  4. 上記応答電流検出手段が、上記一対の電極間に流れる電流量を所定の周期でサンプリングするサンプリング手段を備え、上記サンプリング手段でサンプリングされたサンプリング値を上記応答電流の電流量として取得し、
    上記電流変化量計測手段が、上記サンプリング手段でサンプリングされたサンプリング値間の偏差を上記応答電流の変化量として取得する
    ことを特徴とする、請求項3記載の生体情報の表示装置。
  5. 上記座標系が、上記生体の状態を表わす指標に基づいて定められる
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の生体情報の表示装置。
  6. 上記演算結果が標準化されるように、基準となる標準値に基づいて標準化処理を行なう標準化手段を備え、
    上記表示手段が、上記標準化手段によって標準化された上記演算結果を表示するよう構成されている
    ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の生体情報の表示装置。
  7. 上記標準値が、予め複数の健常な生体について測定した上記電気的特性値の平均値である
    ことを特徴とする、請求項6記載の生体情報の表示装置。
  8. 上記標準値が、上記生体の皮膚の複数箇所について測定した上記電気的特性値の平均値である
    ことを特徴とする、請求項6記載の生体情報の表示装置。
  9. 上記表示手段が、上記座標空間に、判断の補助となる補助表示を行なうよう構成されている
    ことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の生体情報の表示装置。
  10. 上記表示手段が、上記補助表示として、上記座標空間内に補助線を表示するよう構成されている
    ことを特徴とする、請求項9記載の生体情報の表示装置。
  11. 上記表示手段が、上記補助表示として、上記座標空間を上記生体の状態に応じてエリア分け表示するよう構成されている
    ことを特徴とする、請求項9又は請求項10に記載の生体情報の表示装置。
  12. 上記表示手段が、上記座標空間に、上記生体の状態に応じて強調表示を行なうよう構成されている
    ことを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の生体情報の表示装置。
  13. 生体の皮膚に装着される一対の電極と、
    上記一対の電極間にステップ電圧を印加する電圧印加手段と、
    上記電圧印加手段によりステップ電圧が印加されたときの応答電流の電流量を検出する応答電流検出手段と、
    上記応答電流の電流量から上記生体の皮膚の電気的特性値を演算して演算結果を出力する電気的特性値演算手段と、
    上記電気的特性値と上記生体の経絡臓器機能の状態との関係を記録したデータベースと、
    上記演算結果に対応する経絡臓器機能状態を上記データベースから検索する検索手段と、
    上記演算結果を電気的特性値を座標系とする座標空間内の位置で表示すると共に、上記検索手段が検索した検索結果を表示する、表示手段とを備える
    ことを特徴とする、生体情報の診断装置。
  14. 生体の皮膚に装着された一対の電極間にステップ電圧が印加されたときに、上記一対の電極間に流れる応答電流の電流量を検出する検出端末に接続され、上記検出端末からの電気信号に基づき上記生体の電気的特性値を表示する表示装置として、コンピュータを機能させる生体情報の表示プログラムであって、
    上記電気信号が入力される入力手段と、
    上記電気信号から上記生体の皮膚の電気的特性値を演算して演算結果を出力する電気的特性値演算手段と、
    上記演算結果を、電気的特性値を座標系とする座標空間内の位置で表示する表示手段とを備えた表示装置として、該コンピュータを機能させる
    ことを特徴とする、生体情報の表示プログラム。
  15. 上記電気的特性演算手段が、上記電気信号から、第1の電気的特性値と、第2の電気的特性値とを演算し、
    上記表示手段が、上記の第1の電気的特性値を横軸とし、上記の第2の電気的特性値を縦軸とする平面内の位置で上記演算結果を表示する
    表示装置として、該コンピュータを機能させる
    ことを特徴とする、請求項14記載の生体情報の表示プログラム。
  16. 上記電気的特性値演算手段が、
    上記電気信号から、上記応答電流の所定時間当たりの変化量を計測する電流変化量計測手段を有し、
    上記応答電流の電流量及び変化量から、上記生体の皮膚の電気的特性値を算出する
    表示装置として、該コンピュータを機能させる
    ことを特徴とする、請求項14又は請求項15に記載の生体情報の表示プログラム。
  17. 生体の皮膚に装着された一対の電極間にステップ電圧が印加されたときに、上記一対の電極間に流れる応答電流の電流量を検出する検出端末に接続され、上記検出端末からの電気信号に基づき上記生体の経絡臓器機能を診断する診断装置として、コンピュータを機能させる生体情報の診断プログラムであって、
    上記電気信号が入力される入力手段と、
    上記電気信号から上記生体の皮膚の電気的特性値を演算して演算結果を出力する電気的特性値演算手段と、
    上記電気的特性値と上記生体の経絡臓器機能の状態との関係を記録したデータベースと、
    上記演算結果に対応する経絡臓器機能状態を上記データベースから検索する検索手段と、
    上記演算結果を電気的特性値を座標系とする座標空間内の位置で表示すると共に、上記検索手段が検索した検索結果を表示する、表示手段とを備える
    診断装置として、該コンピュータを機能させる
    ことを特徴とする、生体情報の診断プログラム。
  18. 生体の皮膚に装着される一対の電極と、
    上記一対の電極間にステップ電圧を印加する電圧印加手段と、
    上記電圧印加手段によりステップ電圧が印加されたときの応答電流を検出する応答電流検出手段と、
    上記応答電流から、上記電圧印加手段によりステップ電圧が印加されたときの過渡応答の時定数を表わす性質情報を算出し性質情報算出結果を出力する性質情報算出手段とを備える
    ことを特徴とする、生体情報の測定装置。
  19. 上記性質情報算出結果が標準化されるように、基準となる標準値に基づいて標準化処理を行なう性質情報標準化手段を備える
    ことを特徴とする、請求項18記載の生体情報の測定装置。
  20. 上記時定数と上記応答電流の初期電流とに基づく活力情報を算出し活力情報算出結果を出力する活力情報算出手段を備える
    ことを特徴とする、請求項18又は請求項19に記載の生体情報の測定装置。
  21. 上記活力情報算出結果が標準化されるように、基準となる標準値に基づいて標準化処理を行なう活力情報標準化手段を備える
    ことを特徴とする、請求項20記載の生体情報の測定装置。
  22. 上記の性質情報算出結果及び活力情報算出結果を、性質情報と活力情報とを座標系とする座標空間内の位置で表示する表示手段を備える
    ことを特徴とする、請求項20又は請求項21に記載の生体情報の測定装置。
  23. 生体の皮膚に装着された一対の電極間にステップ電圧が印加されたときに、上記一対の電極間に流れる応答電流を検出する検出端末に接続され、上記検出端末からの電気信号に基づき、上記電圧印加手段によりステップ電圧が印加されたときの過渡応答の時定数を表わす性質情報を算出する生体情報の測定装置として、コンピュータを機能させる生体情報の測定プログラムであって、
    上記電気信号が入力される入力手段と、
    上記入力手段に入力された電気信号から、上記電圧印加手段によりステップ電圧が印加されたときの過渡応答の時定数を表わす上記性質情報を算出し性質情報算出結果を出力する性質情報算出手段と
    を備える生体情報の測定装置として、該コンピュータを機能させる
    ことを特徴とする、生体情報の測定プログラム。
  24. 上記性質情報算出結果が標準化されるように、基準となる標準値に基づいて標準化処理を行なう性質情報標準化手段
    を備える生体情報の測定装置として、該コンピュータを機能させる
    ことを特徴とする、請求項23記載の生体情報の測定プログラム。
  25. 上記時定数と上記応答電流の初期電流とに基づく活力情報を算出し活力情報算出結果を出力する活力情報算出手段
    を備える生体情報の測定装置として、該コンピュータを機能させる
    ことを特徴とする、請求項23又は請求項24に記載の生体情報の測定プログラム。
  26. 上記活力情報算出結果が標準化されるように、基準となる標準値に基づいて標準化処理を行なう活力情報標準化手段
    を備える生体情報の測定装置として、該コンピュータを機能させる
    ことを特徴とする、請求項25記載の生体情報の測定プログラム。
  27. 上記の性質情報算出結果及び活力情報算出結果を、性質情報と活力情報とを座標系とする座標空間内の位置で表示する表示手段
    を備える生体情報の測定装置として、該コンピュータを機能させる
    ことを特徴とする、請求項25又は請求項26に記載の生体情報の測定プログラム。
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