JP2005056702A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 給気手段による給気量が少ない場合であっても、水素ガスの濃度を低減させて安全性を向上した状態で燃料極排ガスを大気中に排出することが可能な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】 給気量を変更調整自在な給気手段15にて燃料電池1の酸素極に給気されて酸素極排ガス用通路21を通して排出される酸素極排ガスと、燃料極から燃料極排ガス用通路20を通して排出される燃料極排ガスとを混合させて排出させ、燃料極排ガス用通路20を閉状態と開状態とに切り換え自在な燃料極ガス路開閉手段22を、間欠的に開状態にする状態で、且つ、単位時間当たりに燃料極排ガス用通路20を開状態にする時間を給気手段15による給気量が大側に変更されるほど長くする状態で開閉作動を制御する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、給気量を変更調整自在な給気手段にて燃料電池に給気されて燃料電池の酸素極から酸素極排ガス用通路を通して排出される酸素極排ガスと、燃料電池の燃料極から燃料極排ガス用通路を通して排出される燃料極排ガスとを混合させて大気中に排出させるように構成した燃料電池システムに関する。
上記構成の燃料電池システムとして、例えば、車両に搭載されて使用されるような燃料電池システムにおいては、酸素極排ガスは前記酸素極排ガス用通路を通して連続的に排出されるが、燃料極排ガスは燃料極排ガス用通路を通して間欠的に排出させる構成となっている。そして、前記燃料極から排出される燃料極排ガスは、燃料極にて発電反応に用いられた後に排出されるものであるが、未だ高濃度の水素ガスを含むものであるので、燃料極排ガスを大気中に排出する場合には水素濃度を低下させて安全性を考慮した状態で大気中に排出する必要がある。そこで、燃料電池の燃料極から燃料極排ガス用通路を通して排出される燃料極排ガスと、燃料電池の酸素極から酸素極排ガス用通路を通して排出される酸素極排ガスとを混合させて希釈させることにより、水素濃度を低下させて大気中に排出させるようにしている。
ちなみに、上記したように燃料電池の燃料極から燃料極排ガスを排出させるのは、主に、燃料電池が発電運転を実行するに伴って燃料極の水素濃度が低下してくるので燃料極の水素を入れ替えるために行われるものであるが、それ以外にも燃料極にて発生した水分を外部に排出させる働きもある。
前記給気手段による給気量は燃料電池の発電出力の大きさに応じて適宜変更調整されることになるので、給気量の変更に伴って酸素極排ガスの排出量も同様にして変化することになる。これに対して、間欠的に排気される燃料極排ガスの量は同じ又は略同じ量であるため、上記したように酸素極排ガスと燃料極排ガスとが混合された混合気をそのまま大気中に排出させる構成とした場合には、給気手段による給気量が小さく酸素極排ガスの排出量が少ないときには、燃料極排ガス中の水素濃度を充分に希釈させることができず、水素濃度が低下されない状態で大気中に排出されるおそれがある。
そこで、従来では、間欠的に排出させる燃料極排ガスを酸素極排ガスにて希釈させて大気中に排出させるための構成として、次のような4つのガス排出構成のうちのいずれかを用いるようにしたものがあった。
すなわち、第1のガス排出構成として、燃料電池の発電出力の大きさに応じて適宜変更調整される給気手段の給気量が所定値を上回ると、そのときに排出用の設定時間が経過する間だけ燃料極排ガスを排出させて、その燃料極排ガスを酸素極排ガスとを混合させて大気中に排出させる構成とする。
第2のガス排出構成として、設定周期毎に排出用の設定時間が経過する間だけ燃料極排ガスを排出させ、その排出タイミングにて給気手段による給気量を大側の給気量に強制的に変更させることにより酸素極排ガスの量を多くして燃料極排ガスを酸素極排ガスとを混合させて大気中に排出させる構成とする。
第3のガス排出構成として、設定周期毎に排出用の設定時間が経過する間だけ燃料極排ガス用通路を短い周期で開閉させて分散させた状態で燃料極排ガスを排出させ、この燃料極排ガスと酸素極排ガスとを混合させて大気中に排出させる構成とする。ちなみに、この構成では、酸素極排ガスの排出量は給気手段の給気量の変動に応じて変動することになる。
第4のガス排出構成として、設定周期毎に排出用の設定時間が経過する間だけ前記燃料極排ガス用通路を通して燃料極排ガスを排出させる構成として、その燃料極排ガスと酸素極排ガス用通路を通して排出される酸素極排ガスから分岐される分岐酸素極排ガスとを混合させる混合室を設けて、この混合室にて燃料極排ガスと分岐酸素極排ガスと混合させて、その混合室で混合された混合気をそのまま大気中に排出させる構成とする。
そして、これらの4つのガス排出構成のうちのいずれかを用いるようにしたものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−289237号公報
上記従来構成における4つのガス排出構成のうち第1のガス排出構成によれば、燃料極排ガスを排出させるときには、給気手段の出力が所定値を上回っているから、燃料極排ガス用通路を通して排出される燃料極排ガスに対して酸素極排ガス用通路を通して排出される酸素極排ガスの量が充分多くなっており、燃料極排ガス中の水素濃度を充分に希釈させた状態で燃料極排ガスを大気中に排出させることが可能となるが、このような構成においては、給気手段の給気量が定期的に所定値を上回るように燃料電池の運転状態が変更調整される場合には問題ないが、給気手段の給気量が所定値よりも低い状態が長い時間にわたり継続するような場合には、燃料電池において電気化学反応によって発生する水分を適正に排出させることができないので実使用上では採用することができないものであった。
前記第2のガス排出構成であれば、設定周期毎に燃料極排ガス及び発生した水分の排出を行うことができるが、燃料極排ガスを排出させるときに、例えば燃料電池の発電出力が小側に変更調整されて給気手段による給気量が少ない状態となっているような場合には、燃料電池に対して必要とされる給気量は小であるにもかかわらず、給気手段による給気量を大側に強制的に変更させる処理が必要となる。従って、燃料極排ガスを間欠的に排出させるために必要となる燃料極ガス路開閉手段としての上記したような開閉弁を開閉作動させる処理に加えて、給気手段による給気量を大側に強制的に変更させるという処理が必要となって、全体として制御すべき処理内容が多くなり制御構成が複雑になる不利があった。又、給気手段は、例えば電動モータにて駆動されるコンプレッサ等の大型の装置にて構成されるものであり、このような大型の装置である給気手段を不必要に大側の給気量に変更調整すると、給気手段を駆動するための電力消費量が必要以上に大となって、それだけ無駄な電力消費が多くなるという不利もある。
前記第3のガス排出構成であれば、設定周期毎に燃料極排ガス及び発生した水分の排出を行うことができるが、燃料極排ガス用通路を短い周期で開閉させて分散させた状態で燃料極排ガスを排出させるようにしても、酸素極排ガス用通路を通して排出される酸素極排ガスの量が常に多くなっているとは限らず、燃料極排ガスを排出させるときに酸素極排ガスの量が少なければ、燃料極排ガス中の水素濃度が充分に希釈されない状態で大気中に排出されてしまうおそれがある。
前記第4のガス排出構成のように、設定周期毎に排出される燃料極排ガスと酸素極排ガス用通路を通して排出される酸素極排ガスから分岐される分岐酸素極排ガスとを混合室にて混合させて、その混合室で混合された混合気をそのまま大気中に排出させる構成とした場合には、設定周期毎に燃料極排ガス及び発生した水分の排出を行うことができるが、混合室に供給される前記燃料極排ガスと前記分岐酸素極排ガスとは混合室を通過してそのまま大気中に排出させる構成であるから、混合がうまく行われずに水素濃度が希釈されない状態で大気中に排出されるおそれがあった。特に、給気手段による給気量が少なく酸素極排ガスの量が少ない場合には、混合室内での前記燃料極排ガスと前記分岐酸素極排ガスとの混合が促進され難いものであり、水素濃度を低下させた状態で燃料極排ガスを大気中に排出することができないものとなるおそれがあった。
本発明はかかる点に着目してなされたものであり、その目的は、制御構成を簡素なものにして無駄な電力消費が発生するのを抑制しながら、給気手段による給気量の変動にかかわらず水素濃度を低下させて安全性を向上した状態で燃料極排ガスを大気中に排出することが可能となる燃料電池システムを提供する点にある。
本願発明の燃料電池システムは、給気量を変更調整自在な給気手段にて燃料電池の酸素極に給気されて酸素極排ガス用通路を通して排出される酸素極排ガスと、燃料電池の燃料極から燃料極排ガス用通路を通して排出される燃料極排ガスとを混合させて大気中に排出させるように構成したものであって、
その第1特徴構成は、
前記燃料極排ガス用通路を閉状態と開状態とに切り換え自在な燃料極ガス路開閉手段と、その燃料極ガス路開閉手段の開閉作動を制御する制御手段とが備えられ、
前記制御手段は、前記燃料極排ガス用通路を間欠的に開状態にする状態で、且つ、単位時間当たりに前記燃料極排ガス用通路を開状態にする時間を前記給気手段による給気量が大側に変更されるほど長くする状態で、前記燃料極ガス路開閉手段の開閉作動を制御するように構成されている点にある。
すなわち、上述の如く燃料極ガス路開閉手段の開閉作動が制御されることによって、燃料極排ガス用通路は間欠的に開状態になり、燃料電池の燃料極から燃料極排ガス用通路を通して燃料極排ガスが間欠的に排出されるが、そのとき、給気手段による給気量が大側に変更されるほど単位時間当たりにおける燃料極排ガス用通路が開状態になる時間が長くなるのである。
給気手段による給気量が大側に変更されると、単位時間当たりにおける燃料極ガス路が開状態になる時間が長くなるから、それだけ単位時間当たりに排出される燃料極排ガスの排出量は多くなるが、そのとき酸素極排ガス用通路を通して排出される酸素極排ガスの排出量も多くなっているから、このように多めの酸素極排ガスと混合することで燃料極排ガスが充分に希釈されて大気中に排出されることになる。
又、給気手段による給気量が小側に変更されると、それに伴って酸素極排ガス用通路を通して排出される酸素極排ガスの排出量も少なくなっているが、そのときは、上述したように単位時間当たりにおける燃料極排ガス用通路が開状態になる時間が短くなるから、それだけ単位時間当たりに排出される燃料極排ガスの排出量は少ない状態となっているので、酸素極排ガスと混合することで燃料極排ガスを充分に希釈させた状態で大気中に排出させることが可能となる。
上記したような燃料極ガス路開閉手段は、燃料極排ガス用通路を閉状態と開状態とに切り換えるものであり、例えば、燃料極排ガスの流量を変更調整することが可能な複雑な構成のものではなく電磁操作式の開閉弁等の簡素な構成のもので対応できる。そして、制御手段は、このような構成の燃料極ガス路開閉手段を開閉作動させる操作を行うだけの簡単な制御によって対応することが可能であり、切り換えに伴って発生する電力消費も少ないもので済ませることができる。
従って、構成を簡素なものにして無駄な電力消費が発生するのを抑制しながら、給気手段による給気量の変動にかかわらず、水素濃度を低下させて安全性を向上した状態で燃料極排ガスを大気中に排出することが可能となる燃料電池システムを提供できるに至った。
本願発明の燃料電池システムは、給気量を変更調整自在な給気手段にて燃料電池の酸素極に給気されて酸素極排ガス用通路を通して排出される酸素極排ガスと、燃料電池の燃料極から燃料極排ガス用通路を通して排出される燃料極排ガスとを混合させて大気中に排出させるように構成したものであって、
その第2特徴構成は、
前記燃料極排ガス用通路を閉状態と開状態とに切り換え自在な燃料極ガス路開閉手段と、
前記燃料極排ガス用通路を通して排出される燃料極排ガスと前記酸素極排ガス用通路を通して排出される酸素極排ガスから分岐される分岐酸素極排ガスとを混合させる混合室と、
その混合室にて混合された混合気を大気中に排出させる混合気排気路を閉状態と開状態とに切り換え自在な混合気路開閉手段と、
前記燃料極ガス路開閉手段及び前記混合気路開閉手段の開閉作動を制御する制御手段とが備えられ、
前記制御手段は、
前記燃料極排ガス用通路を間欠的に開状態にするように前記燃料極ガス路開閉手段の開閉作動を制御し、且つ、
前記燃料極排ガス用通路を閉状態にする待機期間中において、前記混合気排気路をその待機期間中のうちの一部の期間では閉状態にする形態で開状態にするように、前記混合気路開閉手段の開閉作動を制御するように構成されている点にある。
すなわち、前記燃料極排ガス用通路が間欠的に開状態になり、燃料極排ガスは間欠的に排出されて混合室に供給されるが、その燃料極排ガス用通路が閉状態にある待機期間中において、その待機期間中のうちの一部の期間では混合気排気路が閉状態になり、その一部の期間以外の期間では開状態に切り換わることになる。前記待機期間中は燃料極排ガスが混合室に排出されていない状態であるが、その待機期間中において、混合気排気路が閉状態に切り換えられることで、燃料極排ガスと前記分岐酸素極排ガスとが混合した混合気が大気中に排出されることを阻止する状態となる。
そのとき、既に混合室内に供給されている燃料極排ガスは混合室内に供給されている分岐酸素極排ガスと共に混合室内にて滞留しながら混合され、しかも、酸素極排ガスは連続して供給される状態が継続しているので、このとき、給気手段による給気量が大側に変更されているときだけでなく、給気手段による給気量が少ない状態に変更調整されている場合であっても、燃料極排ガスは混合室内に滞留している多くの分岐酸素極排ガスと混合されることによって充分に希釈される。
そして、その後、混合気排気路が開状態に切り換えられると、混合気排気路を通して混合気が大気中に排出されることになるので、上述したように混合室で滞留しながら分岐酸素極排ガスと混合されることによって燃料極排ガスが充分に希釈されて水素濃度が低下した状態の混合気が混合気排気路を通して大気中に排出されることになる。
前記燃料極ガス路開閉手段は燃料極排ガス用通路を閉状態と開状態とに切り換えるものであり、前記混合気路開閉手段は混合気排気路を閉状態と開状態とに切り換えるものであり、これらは、例えば、燃料極排ガスや混合気の流量を変更調整することが可能な複雑な構成のものではなく電磁操作式の開閉弁等の簡素な構成のもので対応できる。又、制御手段は、このような構成の燃料極ガス路開閉手段や混合気路開閉手段を開閉作動させる操作を行うだけの簡単な制御によって対応することが可能であり、切り換えに伴って発生する電力消費も少ないもので済ませることができる。
従って、構成を簡素なものにして無駄な電力消費が発生するのを抑制しながら、給気手段による給気量の変動にかかわらず水素濃度を低下させて安全性を向上した状態で燃料極排ガスを大気中に排出することが可能となる燃料電池システムを提供できるに至った。
本願発明の燃料電池システムの第3特徴構成は、第2特徴構成に加えて、前記制御手段が、前記燃料極ガス路を開状態にする間は、前記混合気排気路を開状態に維持させるように、前記燃料極ガス路開閉手段及び前記混合気路開閉手段の開閉作動を制御するように構成されている点にある。
すなわち、燃料極排ガス用通路が開状態であり混合室に向けて燃料極排ガスが排出されている間は混合気排気路が開状態を維持しており、混合室内の混合気が混合気排気路を通して排気される状態となるから、燃料極排ガス用通路を通して混合室に向けて燃料極排ガスが排出されるときの背圧が高くなって燃料極排ガスが流入し難い状態になるといった不利がなく、燃料極排ガスが混合室内に流入し易くなり、燃料電池の燃料極から燃料極排ガス用通路を通して燃料極排ガス並びに燃料電池から排出される水分を排出させることを適切に行い易いものとなる。
本願発明の燃料電池システムの第4特徴構成は、第2特徴構成又は第3特徴構成に加えて、前記制御手段が、前記燃料極排ガス用通路を閉状態にする待機期間中において、単位時間当たりに前記混合気排気路を開状態にする時間を前記給気手段による給気量が小側に変更されるほど短くする状態で、前記混合気路開閉手段の開閉作動を制御するように構成されている点にある。
すなわち、給気手段による給気量が小側に変更されるほど、単位時間当たりにおける混合気排気路が開状態になる時間が短くなって大気中に排出される混合気の量が少なくなるのである。つまり、給気手段による給気量が大きくなると、酸素極排ガス用通路を通して混合室に流入する酸素極排ガスの排出量が多くなって混合室内に流入する分岐酸素極排ガスの量も多くなる。そうすると、混合室の圧力が高くなり混合室内へ燃料極排ガスが流入し難い状態になるおそれがあるが、このとき、単位時間当たりにおける混合気排気路が開状態になる時間が長くなるから、単位時間当たりにおける酸素極排ガスの排出量を多くすることで混合室の圧力が高くなることを回避させ易いものとなり、燃料極排ガスは多めの分岐酸素極排ガスと混合室内で混合されることで充分に希釈された状態で大気中に排出させることができる。
又、給気手段による給気量が小側に変更されると、それに伴って酸素極排ガス用通路を通して排出される酸素極排ガスの排出量も少なくなるが、そのとき、上述したように単位時間当たりにおける混合気排気路が開状態になる時間が短くなり、それだけ単位時間当たりにおける混合気の排気量は少ない状態となっているので、混合室内に滞留している分岐酸素極排ガスの量も多くなり、燃料極排ガスは充分に希釈されることになる。
このようにして、給気手段による給気量の変動に対応させて適切な開閉状態となるように混合気路開閉手段の作動を制御するようにしたので、酸素極排ガスや燃料極排ガスの混合室内への流入を良好に行わせながら、燃料極排ガスを充分に希釈させた状態で燃料極排ガスを大気中に排出させることが可能なものとなった。
〔第1実施形態〕
以下、図面に基づいて本発明に係る燃料電池システムの第1実施形態を燃料電池搭載車に適用した場合について説明する。
図1に示すように、燃料電池搭載車は、走行駆動用の電動モータMを駆動源として車体Bを走行させる電気自動車として構成し、前記電動モータMに電力を供給するための燃料電池1及びそれを発電作動させるための付属設備を備える燃料電池システムSが搭載されている。前記燃料電池1は、周知であるので詳述はしないが、例えば、固体高分子膜を電解質層とするセルの複数を積層状態に設けたスタックを構成し、各セルの燃料極に燃料ガスとして水素ガスを供給し、各セルの酸素極に酸素含有ガスとしての空気を供給して、水素と酸素との電気化学的な反応により発電を行う構成となっている。ちなみに、各セルは、前記電解質層の両面に前記燃料極と前記酸素極とを振り分け配置して構成されるものである。
又、このような燃料電池1とは別に2次電池として充電可能なバッテリー2も搭載されており、燃料電池1の発電が停止してもこのバッテリー2の電力により走行可能であり、バッテリー2の充電状態が十分であれば燃料電池1の発電を停止させることで水素ガスの消費量を抑制するようにしたり、車体走行中にブレーキ操作によって減速するときに電動モータMから発生する回生電力をバッテリー2に充電することができるように構成されている。
前記走行駆動用の電動モータMの作動を制御するためのモータ制御部3を設けてあり、このモータ制御部3は、アクセルペダル4の踏み込み量の情報及び車速の検出情報等に基づいて目標走行駆動力を求め、その目標走行駆動力を出力するように走行駆動用の電動モータMの作動を制御する構成となっている。
次に、前記燃料電池システムSにおける燃料電池1を発電作動させるための付属設備について説明する。
図2に示すように、前記付属設備は、燃料電池1に燃料ガスとして水素を供給するための燃料ガス供給設備6、燃料電池1に空気を供給するため空気供給設備7、燃料電池1排出される燃料極排ガスや酸素極排ガス及び電気化学反応により発生した水を外部に排出させるための排気設備8、燃料電池1を冷却するための冷却設備9、各部の動作を電気的に制御するための燃料電池制御部10の夫々を備えて構成されている。
前記燃料ガス供給設備6について説明する。図2に示すように、前記燃料電池1に供給するための水素ガスを高圧状態で充填した状態で貯蔵する水素ボンベ11を備え、この水素ボンベ11から水素ガス供給路12を通して水素ガスを燃料電池1に供給するように構成すると共に、その水素ガス供給路12には、レギュレータ13、電磁遮断弁14を設けてあり、これら水素ボンベ11、水素ガス供給路12、レギュレータ13及び電磁遮断弁14等により前記燃料ガス供給設備6が構成されている。尚、前記水素ボンベ11内の水素貯蔵量が減ったときには水素ガスを充填する必要があるが、水素ガスの充填作業は図示しない充填用の供給路を通して行う。
次に、前記空気供給設備7について説明する。図2に示すように、電動モータにて駆動される給気手段としてのコンプレッサ15が設けられ、このコンプレッサ15によってエアークリーナ16及び吸気路17を通して車体外部から空気を吸引するとともに、酸素含有ガスとしての空気を空気供給路18を通して燃料電池1の酸素極に供給するように構成してあり、それらコンプレッサ15、エアークリーナ16、吸気路17、及び、空気供給路18等により前記空気供給設備7が構成されている。尚、この空気供給設備7から供給される空気は加湿器19にて加湿された後に燃料電池1の酸素極に供給される。前記コンプレッサ15は駆動用の電動モータの回転速度を変更することで燃料電池の酸素極に給気する空気の給気量を変更調整自在に構成されている。
次に前記排気設備8について説明する。図2に示すように、燃料電池1の燃料極から排出される燃料極排ガスを導く燃料極排ガス用通路20、及び、燃料電池1の酸素極から排出される酸素極排ガスを導く酸素極排ガス用通路21が設けられ、燃料極排ガス用通路20には、その燃料極排ガス用通路20を開状態と閉状態とに切り換え自在な燃料極ガス路開閉手段としての電磁操作式の燃料極ガス路開閉弁22が設けられ、酸素極排ガス用通路21には、コンプレッサ15により送られてくる空気が勢いよく排気されることで発生する騒音を低減させるためのマフラー23が備えられている。
そして、前記燃料極排ガス用通路20は酸素極排ガス用通路21におけるマフラー23の排気流動方向下手側に合流接続されており、燃料極排ガス用通路20と酸素極排ガス用通路21とが接続される箇所にて燃料極排ガスと酸素極排ガスとが混合して排気口24から大気中に排出される構成となっている。
前記冷却設備9について説明すると、図2に示すように、燃料電池1の内部を冷却するための冷却水を燃料電池1と放熱用のラジエータ31とにわたって循環させるように冷却水循環路32が設けられ、この冷却水循環路32には、冷却水を強制的に循環通流させる循環ポンプ33を設けられ、これら冷却水循環路32、ラジエータ31及び循環ポンプ33等により冷却設備9が構成されている。
尚、詳述はしないが、上記したような気体や液体を通流させるための各設備には、配管内の圧力や温度などの各種の情報を検出するための各種のセンサ類が設けられている。
前記燃料電池1の出力端子と電動モータMなどの負荷とが電気的に接続される構成となっており、マイクロコンピュータを備えて構成された制御手段の一例としての燃料電池制御部10が、燃料電池1での発電電圧の検出情報、並びに、各設備に備えられる各種のセンサ類の検出情報に基づいて、コンプレッサ15、循環ポンプ33、燃料極ガス路開閉弁22、及び、その他の弁等、燃料電池システムS全体の運転作動を制御するように構成されている。
又、この燃料電池搭載車においては、燃料電池1の発電出力が大中小の3段階に切り換えられる構成となっており、コンプレッサ15により燃料電池1の酸素極に供給される空気の給気量もその発電出力の変化に応じて3段階に切り換えられる構成となっている。
つまり、燃料電池制御部10は、例えば、アクセルペダル4の踏み込み量の情報及び車速の検出情報等から求める目標走行駆動力やバッテリー2の充電状態等に基づいて燃料電池の発電出力を大中小のいずれかに変更調整するように構成され、それに伴ってコンプレッサ15における回転速度を大中小のいずれかに変更調整する構成となっている。
そして、燃料電池制御部10は、燃料極排ガス用通路20を間欠的に開状態にする状態で、且つ、単位時間当たりに燃料極排ガス用通路20を開状態にする時間を前記コンプレッサ15による給気量が大側に変更されるほど長くする状態で、燃料極ガス路開閉弁22の開閉作動を制御するように構成されている。
具体的には、図3及び図4に示すように、繰り返し周期用の設定時間Th(例えば、数秒〜10数秒程度)が経過する毎に開作動時間が経過する間だけ燃料極ガス路開閉弁22を開作動状態に切り換えて燃料極排ガス用通路20を開状態に切り換え、燃料電池1の燃料極から燃料極排ガス用通路20を通して燃料極排ガスを排出させ、その開作動時間が経過した後は繰り返し周期用の設定時間Thが経過するまで、燃料極ガス路開閉弁22を閉状態にする閉作動状態に切り換えるという動作を繰り返し実行するようになっており、コンプレッサ15の回転速度が「小」のときは前記開作動時間が最も短い時間Ts1となり、コンプレッサ15の回転速度が「中」のときは開作動時間が中間の時間Ts2となり、コンプレッサ15の回転速度が「大」のときは開作動時間が最も長い時間Ts3となるように燃料極ガス路開閉弁22の開閉作動を制御するように構成されている。
このようにコンプレッサ15による給気量が大側に変更されると、単位時間当たりに排出される燃料極排ガスの排出量は多くなるが、そのときコンプレッサ15による給気量が大側になっており酸素極排ガスの排出量も多くなっているから、このように多めの酸素極排ガスと混合することで燃料極排ガスが充分に希釈されて大気中に排出されることになる。又、コンプレッサ15による給気量が小側に変更されると、それに伴って酸素極排ガスの排出量も少なくなるが、上述したように単位時間当たりにおける燃料極ガス路開閉弁22が開状態になる時間が短くなるから、それだけ単位時間当たりに排出される燃料極排ガスの排出量は少ない状態となっているので、酸素極排ガスと混合することで燃料極排ガスが充分に希釈された状態で大気中に排出させることができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明に係る燃料電池システムの第2実施形態について説明する。
この第2実施形態は、前記排気設備8の構成並びに前記燃料電池制御部10の制御構成が異なるが、その他の構成は第1実施形態と同じであるから、異なる構成についてのみ説明し、同じ構成については説明は省略する。
先ず、排気設備8について説明する。図5に示すように、燃料極排ガス用通路としての燃料極排ガス用通路20、酸素極排ガス用通路としての酸素極排ガス用通路21、及び、燃料極排ガス用通路20を開放させる開状態と遮断する閉状態とに切り換え自在な燃料極ガス路開閉手段としての電磁操作式の燃料極ガス路開閉弁22とが備えられる点は、第1実施形態の場合と同じであるが、この第2実施形態では、酸素極排ガス用通路21に接続された分岐路25を通して分岐供給される分岐酸素極排ガスと、燃料極排ガス用通路20を通して排出される燃料極排ガスとを混合させる混合室の一例としてのディフューザー26と、そのディフューザー26にて混合された混合気を大気中に排出させる混合気排気路27を閉状態と開状態とに切り換え自在な混合気路開閉手段としての電磁操作式の混合気路開閉弁28が設けられている点が第1実施形態と異なっている。
そして、前記分岐路25は酸素極排ガス用通路21におけるマフラー23の酸素流動方向上手側に接続され、前記混合気排気路27が酸素極排ガス用通路21におけるマフラー23の酸素流動方向下手側に合流接続されている。従って、混合気排気路27と酸素極排ガス用通路21とが接続される箇所にて混合気と酸素極排ガスとが混合して更に希釈されて排気口24から大気中に排出される構成となっている。
図6に示すように、前記ディフューザー26は、前記燃料極排ガス用通路20や前記分岐路25等の通常の配管よりも大径に設けられた円筒大径状の筒状体29と、その筒状体29の内部に先端側部分が突出する状態で配設された円筒状の流出管30とを備えて構成され、筒状体29の通路入り口部分には分岐路25が連通する状態で接続され、流出管30には燃料極排ガス用通路20が接続され、筒状体29の通路出口部分には混合気排気路27が連通する状態で接続されている。そして、酸素極排ガス用通路21を通流する酸素極排ガスを分岐路25を通して分岐した分岐酸素極排ガスを筒状体29内に供給すると共に、燃料極排ガス用通路20を通流する燃料極排ガスを流出管30にて筒状体29内に供給し、それら分岐酸素極排ガスと燃料極排ガスとを筒状体29内で混合して、その混合気を混合気排気路27及びその混合気排気路27が連通接続される排気口24を通して大気中に排出するように構成されている。
又、この燃料電池搭載車においては、第1実施形態の場合と同様に、燃料電池1の発電出力が大中小の3段階に切り換えられる構成となっており、燃料電池1の酸素極に供給される空気の給気量もその発電出力の変化に応じて3段階に切り換えられ、それに伴ってコンプレッサ15における回転速度を大中小のいずれかに変更調整する構成となっている。
そして、制御手段としての燃料電池制御部10が、燃料極排ガス用通路20を間欠的に開状態にするように燃料極ガス路開閉弁22の開閉作動を制御し、且つ、燃料極排ガス用通路20を閉状態にする待機期間中において、混合気排気路27をその待機期間中のうちの一部の期間では閉状態にする形態で開状態にするように、前記混合気路開閉弁28の開閉作動を制御するように構成されている。又、燃料電池制御部10は、燃料極排ガス用通路20を閉状態にする待機期間中において、単位時間当たりに混合気排気路27を開状態にする時間をコンプレッサ15による給気量が小側に変更されるほど短くする状態で、混合気路開閉弁28の開閉作動を制御するように構成されている。
先ず、燃料極ガス路開閉弁22の開閉作動制御について説明する。
図7に示すように、繰り返し周期用の設定時間T1(例えば、数秒〜10数秒程度)が経過する毎に開作動用設定時間Ton(例えば、数百ms〜1秒程度)が経過する間だけ、燃料極排ガス用通路20を開状態にする開作動状態に切り換えて、燃料電池1の燃料極から燃料極排ガス用通路20を通して燃料極排ガスをディフューザー26に向けて排出させ、開作動用設定時間Tonが終了して次の繰り返し周期用の設定時間T1が経過するまで、燃料極排ガス用通路20を閉状態にする閉作動状態に切り換えるという開閉動作を繰り返し実行する。
尚、上記したような繰り返し周期用の設定時間T1や開作動用設定時間Tonの具体的な時間は例示であって、このような時間に限定されるものではなく、適宜変更して実施してもよい。
次に、混合気路開閉弁28の開閉作動制御について説明する。
図7に示すように、燃料極ガス路開閉弁22が開状態に切り換えられて燃料極排ガス用通路20を通してディフューザー26に向けて燃料極排ガスが排出されている間は混合気路開閉弁28の開状態を維持し、燃料極ガス路開閉弁22が閉状態に切り換わるとほぼ同時に混合気路開閉弁28を閉状態に切り換える。そして、1回目の閉用の設定時間が経過するまで閉状態を維持したのち、1回目の開用の設定時間(図7ではT22)が経過するまで開状態を維持し、更に、2回目の閉用の設定時間が経過するまで閉状態を維持した後に、燃料極ガス路開閉弁22が開状態に切り換わるタイミングよりも2回目の開用の設定時間(図7に示す例では前記T22と略同じ時間)だけ前の時点で混合気路開閉弁28を開状態に切り換える動作を実行する。以降、このような動作を、燃料極ガス路開閉弁22の開状態への切り換え動作に伴って繰り返し実行するように開閉作動が制御される。
そして、図8、図9に示すように、コンプレッサ15の回転速度が「小」のときは前記1回目の開用の設定時間が最も短い時間T21となり、コンプレッサ15の回転速度が「中」のときは前記1回目の開用の設定時間が中間の時間T22となり、コンプレッサ15の回転速度が「大」のときは前記1回目の開用の設定時間が最も長い時間T23となるように混合気路開閉弁28の開閉作動を制御するように構成されている。
このように燃料極ガス路開閉弁22及び混合気路開閉弁28を開閉作動させることで、燃料電池1の酸素極から酸素極排ガス用通路21を通して排出され分岐路25を通して分岐した分岐酸素極排ガスと、燃料電池1の燃料極から燃料極排ガス用通路20を通して設定時間T1毎に排出される燃料極排ガスとがディフューザー26にて混合されて水素ガスが希釈され、その混合された混合気が排気路26を通して導かれてマフラー23を通過したあとの酸素極排ガスと合流して更に混合して水素ガスが希釈されて酸素極排ガス用通路26及び排気口24を通して大気中に排出されることになる。
大気中に排出される排気ガスの中に含まれる水素ガスの濃度は、図7に示すように、一時的に高濃度になるのではなく、酸素極排ガスにより希釈されながら低濃度の状態で少しづつ大気中に排出されることになる。ちなみに、この図7に示すものは、コンプレッサ15の回転速度が「中」に調整されて、混合気路開閉弁28の前記1回目の開用の設定時間が中間の時間T22に設定されている状態を例示するものである。この図から判るように、第1燃料極ガス路開閉弁22が閉じて燃料極排ガスが供給されていない状態で混合気路開閉弁28を閉じることによって、ディフューザー26内に残っている燃料極排ガスが、引き続いて供給される分岐酸素極排ガスと混合されることによって更に希釈されるので、次に混合気路開閉弁28が開くときには混合気に含まれる水素の濃度は更に低下することになる。
しかも、コンプレッサ15の回転速度が「小」になりコンプレッサ15による給気量が少なく酸素極排ガスの量が少ない場合であっても、燃料極ガス路開閉弁22が閉じ状態となっているときにおける混合気路開閉弁28の前記1回目の開用の設定時間を前記中間の時間T22よりも短い時間T21とすることで、ディフューザー26内での酸素極排ガスと燃料極排ガスとの混合を充分に行い水素ガスを希釈させて水素濃度を低下させた状態で大気中に排出させることができる。又、コンプレッサ15の回転速度が「大」であってコンプレッサ15による給気量が多く酸素極排ガスの量が多い場合には、混合気路開閉弁28の前記1回目の開用の設定時間を前記中間の時間T22よりも長い時間T23にして排出させるので、多くの酸素極排ガスと燃料極排ガスとを混合させることで水素ガスを充分に希釈させた混合気を排気させることができる。
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
(1)上記第1実施形態では、給気手段としてのコンプレッサ15による給気量が大側に変更されるほど単位時間当たりにおける開状態になる時間が長くなる状態で、前記燃料極ガス路開閉弁22の開閉作動を制御する構成として、繰り返し周期用の設定時間Thが経過する毎に前記燃料極ガス路開閉弁22が開状態となる開作動時間の長さをコンプレッサ15の回転速度の変動に応じて変更調整する構成としたが、このような構成に限らず、次のように構成するものでもよい。
例えば、図10に示すように、前記燃料極ガス路開閉弁22が開状態となる開作動時間Tsの長さを一定とし、コンプレッサ15による給気量が大側に変更されるほど単位時間当たりにおける開状態になる時間が長くなる状態で、繰り返し周期用の設定時間Thを変更調整する構成としてもよい。つまり、図10に示す例では、コンプレッサ15の回転速度が「小」であれば、繰り返し周期用の設定時間が最も長い値Th1となり、コンプレッサ15の回転速度が「中」であれば、繰り返し周期用の設定時間が中間の値Th2となり、コンプレッサ15の回転速度が「大」であれば、繰り返し周期用の設定時間が最も短い値Th3となる。
又、別の構成として、繰り返し周期用の設定時間Thを変更調整することと、前記燃料極ガス路開閉弁22が開状態となる開作動時間の長さを変更調整することとを併用して、前記燃料極ガス路開閉弁22の開閉作動を制御するように構成するものでもよい。
(2)上記第2実施形態では、燃料極ガス路開閉手段としての燃料極ガス路開閉弁22が閉作動状態にある待機期間の途中における混合気路開閉弁28の前記1回目の開用の設定時間(T21〜T23)をコンプレッサ15による給気量の変動に応じて変更させる構成としたが、このような構成に代えて、次のように構成してもよい。
例えば、上記第2実施形態における燃料極ガス路開閉弁22が閉作動状態にある待機期間の途中における混合気路開閉弁28の前記1回目の開用の設定時間だけでなく、前記2回目の開用の設定時間も合わせて、コンプレッサ15による給気量の変動に応じて変更させるようにしてもよい。
又、燃料極ガス路開閉弁22が閉作動状態にある待機期間の途中における混合気路開閉弁28の開用の設定時間を予め定めた値で一定にしておき、前記待機期間中に混合気路開閉弁28が開作動状態に切り換わる回数を増加又は減少させることで、単位時間当たりにおける開状態になる時間を変更させるように構成してもよい。例えば図11(イ)、(ロ)には、前記待機期間中において、混合気路開閉弁28の開用の設定時間を予め定めた値で一定にしておき、開作動状態に切り換わる回数を3回にした場合と、4回にした場合とを例示している。
更に別の構成として、前記待機期間中に混合気路開閉弁28が開状態に切り換わる回数を増加又は減少させることと、混合気路開閉弁28を開状態に切り換えてその開状態を維持する前記開用の設定時間を変更させることとを併用して、混合気路開閉弁28の開閉作動を制御するように構成するものでもよい。
(3)上記第2実施形態では、前記燃料極排ガス用通路20を閉状態にする待機期間中において、単位時間当たりに混合気排気路を開状態にする時間をコンプレッサ15による給気量が小側に変更されるほど短くする状態で、混合気路開閉弁28の開閉作動を制御する構成としたが、このような構成に代えて、前記待機期間中のうちの一部の期間で混合気排気路27を閉状態にするように、且つ、コンプレッサ15による給気量の変動にかかわらず、単位時間当たりに混合気排気路を開状態にする時間を一定にさせた状態で混合気排気路27を開閉作動制御する構成としてもよい。
(4)上記第2実施形態では、混合室としてのディフューザー26が、円筒大径状の筒状体と、その筒状体の内部に先端側部分が突出する状態で配設された円筒状の流出管とを備えて構成されるものを例示したが、このような構成に限らず、例えば断面が矩形形状となるように構成してもよい。要するに、給気手段にて燃料電池に給気されて燃料電池の酸素極から酸素極排ガス用通路を通して排出される酸素極排ガスと、燃料電池の燃料極から燃料極排ガス用通路を通して設定時間毎に排出される燃料極排ガスとを混合させる混合用の空間を有するものであればよく、混合室の形状は種々変更して実施することができる。
(5)上記各実施形態では、給気手段としてのコンプレッサによる給気量の調整が大中小の3段階に切り換えられる構成を例示したが、このような構成に限らず、大小の2段階、又は、4段階以上に段階的に切り換わるものでもよく、又、無段階に切り換わる構成としてもよい。そして、このように給気量が無段階に切り換わる構成とした場合において、例えば、図12に示すように、コンプレッサの回転速度すなわち給気量の変化に伴って前記開状態になる時間が無段階に変化する状態で前記燃料極ガス路開閉手段あるいは混合気路開閉手段の開閉作動を制御する構成としてもよい。
(6)上記各実施形態では、燃料電池の燃料極に燃料ガスとして供給する水素含有ガスとして純水素ガスを例示したが、このような構成に限らず、例えば、天然ガスやアルコール等の炭化水素系の原燃料を水蒸気を用いて水素ガスを含有する改質ガスに改質処理して、その改質ガスを水素含有ガスとして用いることができる。この場合は、原燃料を貯留するボンベ等の貯留部、及び、原燃料を水蒸気を用いて改質ガスに改質処理する改質装置を車体に搭載することになる。
第1実施形態の燃料電池搭載車の概略構成を示す側面図 第1実施形態の燃料電池システムの構成図 第1実施形態の弁開閉動作のタイミングチャート 第1実施形態の開時間の切り換えを示す図 第2実施形態の燃料電池システムの構成図 第2実施形態のディフューザーの構成を示す図 第2実施形態の弁開閉動作のタイミングチャート 第2実施形態の弁開閉動作のタイミングチャート 第2実施形態の開時間の切り換えを示す図 別実施形態の弁開閉動作のタイミングチャート 別実施形態の弁開閉動作のタイミングチャート 別実施形態の開時間の切り換えを示す図
符号の説明
10 制御手段
15 給気手段
20 燃料極排ガス用通路
21 酸素極排ガス用通路
22 燃料極ガス路開閉手段
26 混合室
27 混合気排気路
28 混合気路開閉手段

Claims (4)

  1. 給気量を変更調整自在な給気手段にて燃料電池の酸素極に給気されて酸素極排ガス用通路を通して排出される酸素極排ガスと、燃料電池の燃料極から燃料極排ガス用通路を通して排出される燃料極排ガスとを混合させて大気中に排出させるように構成した燃料電池システムであって、
    前記燃料極排ガス用通路を閉状態と開状態とに切り換え自在な燃料極ガス路開閉手段と、その燃料極ガス路開閉手段の開閉作動を制御する制御手段とが備えられ、
    前記制御手段は、前記燃料極排ガス用通路を間欠的に開状態にする状態で、且つ、単位時間当たりに前記燃料極排ガス用通路を開状態にする時間を前記給気手段による給気量が大側に変更されるほど長くする状態で、前記燃料極ガス路開閉手段の開閉作動を制御するように構成されている燃料電池システム。
  2. 給気量を変更調整自在な給気手段にて燃料電池の酸素極に給気されて酸素極排ガス用通路を通して排出される酸素極排ガスと、燃料電池の燃料極から燃料極排ガス用通路を通して排出される燃料極排ガスとを混合させて大気中に排出させるように構成した燃料電池システムであって、
    前記燃料極排ガス用通路を閉状態と開状態とに切り換え自在な燃料極ガス路開閉手段と、
    前記燃料極排ガス用通路を通して排出される燃料極排ガスと前記酸素極排ガス用通路を通して排出される酸素極排ガスから分岐される分岐酸素極排ガスとを混合させる混合室と、
    その混合室にて混合された混合気を大気中に排出させる混合気排気路を閉状態と開状態とに切り換え自在な混合気路開閉手段と、
    前記燃料極ガス路開閉手段及び前記混合気路開閉手段の開閉作動を制御する制御手段とが備えられ、
    前記制御手段は、
    前記燃料極排ガス用通路を間欠的に開状態にするように前記燃料極ガス路開閉手段の開閉作動を制御し、且つ、
    前記燃料極排ガス用通路を閉状態にする待機期間中において、前記混合気排気路をその待機期間中のうちの一部の期間では閉状態にする形態で開状態にするように、前記混合気路開閉手段の開閉作動を制御するように構成されている燃料電池システム。
  3. 前記制御手段が、
    前記燃料極排ガス用通路を開状態にする間は、前記混合気排気路を開状態に維持させるように、前記燃料極ガス路開閉手段及び前記混合気路開閉手段の開閉作動を制御するように構成されている請求項2記載の燃料電池システム。
  4. 前記制御手段が、
    前記燃料極排ガス用通路を閉状態にする待機期間中において、単位時間当たりに前記混合気排気路を開状態にする時間を、前記給気手段による給気量が小側に変更されるほど短くする状態で、前記混合気路開閉手段の開閉作動を制御するように構成されている請求項2又は3記載の燃料電池システム。
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