JP2005056537A - 光ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡単な方法で適正なイコライザ係数によるフィルタ処理を行ない、タンジェンシャルスキューに対する再生特性の改善を図る。
【解決手段】 光ディスクを少なくとも再生する光ピックアップと、この光ピックアップからの再生RF信号をイコライズするイコライザ部とを有し、このイコライザ部に、RF再生信号から収差量を検出することによってRF再生信号品質を検出するRF信号品質検出器と、このRF信号品質検出器の検出情報からRF再生信号の劣化度合いの領域判別を行ない、各劣化度合いの領域についてイコライザ係数を導く計算式を変更する規格化を行なう規格化機構とを設け、RF再生信号の劣化度合いの領域毎に異なるイコライザ係数を用いてイコライズ処理を最適化する。
【選択図】図1
【解決手段】 光ディスクを少なくとも再生する光ピックアップと、この光ピックアップからの再生RF信号をイコライズするイコライザ部とを有し、このイコライザ部に、RF再生信号から収差量を検出することによってRF再生信号品質を検出するRF信号品質検出器と、このRF信号品質検出器の検出情報からRF再生信号の劣化度合いの領域判別を行ない、各劣化度合いの領域についてイコライザ係数を導く計算式を変更する規格化を行なう規格化機構とを設け、RF再生信号の劣化度合いの領域毎に異なるイコライザ係数を用いてイコライズ処理を最適化する。
【選択図】図1
Description
本発明は、各種の方式による光ディスクを用いてデータの記録や再生を行なう光ディスク装置に関し、特に光ディスクから再生されたRF信号の特性をイコライザを用いて補正することにより再生特性の向上を図る光ディスク装置に関するものである。
近年、光ディスクを用いてデジタルデータの記録再生を行なう光ディスク装置において、光ディスクにおける記録密度の向上に伴い、従来に比べて、より高い周波数の再生信号(RF信号)を適正に処理する必要が生じている。そこで、例えば光ディスクから読み出された再生信号に対し、デジタルイコライザ(適応等化器)のタップ係数を調整することにより、再生信号の復号化における誤り率を低減するようにした記録再生装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、本件出願人は、光ディスク上で生じた収差(特にタンジェンシャル方向のコマ収差)に対し、RF信号の波形歪みからタンジェンシャル方向のコマ収差を検出し、それを元にアダプティブイコライザによるフィルタ処理を行なうことによって緩和し、信号特性を自動的に改善する信号処理方式を提案している(特願2002−107082号参照;以下、先行出願という)。
この先行出願では、RF信号品質量を最長周期RF信号(DVDでは14T)の2点間信号レベル差から検出しており、図8は14Tの最長周期RF信号における2点A、Bを示している。
そして、このような2点間信号レベル差(B−A値)の検出値によってイコライザ係数を決定し、デジタルイコライザによるフィルタ処理を行なうようにしている。
特開2003−59187号公報
この先行出願では、RF信号品質量を最長周期RF信号(DVDでは14T)の2点間信号レベル差から検出しており、図8は14Tの最長周期RF信号における2点A、Bを示している。
そして、このような2点間信号レベル差(B−A値)の検出値によってイコライザ係数を決定し、デジタルイコライザによるフィルタ処理を行なうようにしている。
しかし、上記先行出願では、最長周期RF信号の2点間信号レベル差の検出値からイコライザ係数を決定していることから、特にタンジェンシャル方向のスキュー量が大きくなると、2点間信号レベル差の応答が一次式でなくなり、出力が飽和してしまう問題がある。また、タンジェンシャル方向のスキュー量に対するアダプティブイコライザへの理想的なイコライザ係数は、2点間信号レベル差応答の飽和から離れる方向の3次関数曲線を描くことも確認されている。
図9は、このような2点間信号レベル差(B−A値)の特性の一例を示す説明図であり、縦軸にイコライザ係数値、横軸にタンジェンシャルスキュー量を示している。そして、実線による曲線aは上述したB−A値によって決定されるイコライザ係数値を示し、破線による曲線bは実測による理想イコライザ係数値を示している。また、中心の直線cは一次式による線を示している。
図示のように、タンジェンシャルスキュー量がある範囲を超えた場合、B−A値によって決定されるイコライザ係数値が飽和して一次式の直線から離れ、一方、理想イコライザ係数値もB−A値によって決定されるイコライザ係数値から乖離する方向に3次関数曲線を描くことになり、両者の乖離が徐々に拡大する状態となっている。
したがって、上述のようにRF信号品質量(B−A値)からそのままイコライザ係数を導き出すと、タンジェンシャルスキュー量が大きい場合に、特性改善に必要な大きさの係数を導くことができず、イコライズ不足となる。
図9は、このような2点間信号レベル差(B−A値)の特性の一例を示す説明図であり、縦軸にイコライザ係数値、横軸にタンジェンシャルスキュー量を示している。そして、実線による曲線aは上述したB−A値によって決定されるイコライザ係数値を示し、破線による曲線bは実測による理想イコライザ係数値を示している。また、中心の直線cは一次式による線を示している。
図示のように、タンジェンシャルスキュー量がある範囲を超えた場合、B−A値によって決定されるイコライザ係数値が飽和して一次式の直線から離れ、一方、理想イコライザ係数値もB−A値によって決定されるイコライザ係数値から乖離する方向に3次関数曲線を描くことになり、両者の乖離が徐々に拡大する状態となっている。
したがって、上述のようにRF信号品質量(B−A値)からそのままイコライザ係数を導き出すと、タンジェンシャルスキュー量が大きい場合に、特性改善に必要な大きさの係数を導くことができず、イコライズ不足となる。
そこで本発明の目的は、簡単な方法で適正なイコライザ係数によるフィルタ処理を行なうことができ、タンジェンシャルスキューに対する再生特性の改善を図ることが可能な光ディスク装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明にかかる光ディスク装置は、光ディスクを少なくとも再生する光ピックアップと、前記光ピックアップによって光ディスクから再生されたRF再生信号をイコライズするイコライザ部とを有し、前記イコライザ部は、前記RF再生信号から収差量を検出することによってRF再生信号品質を検出するRF信号品質検出手段と、前記RF信号品質検出手段の検出情報に対応して前記RF再生信号の劣化度合いを判定するとともに、RF再生信号の劣化度合いが予め設けられた劣化度合いの分割領域のうちのいずれの領域に含まれるかを判定し、その判定結果に基づいて、各領域毎に設けられたイコライザ係数算出用の計算式を選択し、イコライザ係数を算出する規格化手段と、前記規格化手段によって算出されたイコライザ係数を用いて前記RF再生信号をイコライズするイコライズ手段とを有していることを特徴とする。
本発明にかかる光ディスク装置によれば、イコライザ部において、RF再生信号から収差量を検出することによってRF再生信号品質を検出し、その検出情報からRF再生信号の劣化度合いが予め設けられた分割領域のどの領域に含まれるかの領域判別を行ない、各領域毎に設けられたイコライザ係数算出用の計算式を変更してイコライザ係数の算出を行なうようにしたことから、イコライザ係数値の飽和を招くことなく、理想イコライザの特性に近いイコライズを簡易な制御で行なうことができ、光ディスク装置における収差による読み取り精度の悪化を改善でき、特にタンジェンシャルスキューに対するマージンの拡大を図ることが可能となる。
本発明の実施の形態による光ディスク装置は、光ディスクを少なくとも再生する光ピックアップと、この光ピックアップからの再生RF信号をイコライズするイコライザ部とを有し、このイコライザ部に、RF再生信号から収差量を検出することによってRF再生信号品質を検出するRF信号品質検出器と、このRF信号品質検出器の検出情報からRF再生信号の劣化度合いの領域判別(劣化度合いレベル判別)を行ない、再生RF信号の劣化度合いが属する領域に対応してイコライザ係数を導く計算式を変更することにより、イコライザ係数の規格化を行なう規格化機構とを設け、RF再生信号の劣化度合いの領域毎に異なるイコライザ係数を用いてイコライズ処理を最適化するものである。
なお、イコライザ部にはデジタルイコライザを用い、その前段にはアナログRF信号をデジタル信号に変換するA/D変換器を設け、後段にデジタル信号をアナログ信号に変換して後段の信号再生系に出力するD/A変換器を設ける。
また、A/D変換器の前段にアナログRF信号の低周波信号成分振幅が一定となるように自動ゲイン調整を行なうオートゲイン調整回路を設ける。また、A/D変換器の前段またはD/A変換器の後段に、アナログRF信号をあるしきい値電圧で比較出力したエッジ信号を元にして、同期クロックを生成するPLL回路を設け、イコライザ部のループ(A/D変換器及びD/A変換器を含む)が正確な同期によって動作できるようにする。
また、イコライザ部にアダプティブイコライザを用いることにより、収差が乗って再生されたディスクRF信号に対し、アダプティブなイコライズ処理を行ない、収差の影響を緩和して信号特性を改善する。
また、A/D変換器の前段にアナログRF信号の低周波信号成分振幅が一定となるように自動ゲイン調整を行なうオートゲイン調整回路を設ける。また、A/D変換器の前段またはD/A変換器の後段に、アナログRF信号をあるしきい値電圧で比較出力したエッジ信号を元にして、同期クロックを生成するPLL回路を設け、イコライザ部のループ(A/D変換器及びD/A変換器を含む)が正確な同期によって動作できるようにする。
また、イコライザ部にアダプティブイコライザを用いることにより、収差が乗って再生されたディスクRF信号に対し、アダプティブなイコライズ処理を行ない、収差の影響を緩和して信号特性を改善する。
また、RF信号品質検出器は、RF信号のうち最長周期信号を含むある特定パターン信号(例えば14Tパターンの両側に4Tを含むパターン)を判別する信号判定器を有するものとし、さらに、RF信号品質を最長周期RF信号中の特定2点の信号レベル差によって検出する。そして、規格化機構は、最長周期RF信号中の特定2点の信号レベル差の大きさによってRF信号の品質度合いを判定するとともに、この信号レベル差の極性でRF信号の位相進み、または位相遅れを判定し、内部イコライザ係数計算式の切り替えを行なう。また、信号レベル差の大きさ(絶対値)がある特定値を超えていた場合、それをノイズと判断し、その値を無視する。
また、内部イコライザ係数計算式の切り替えを行なった結果、導かれたイコライザ係数において、さらに理想的なイコライザ係数に近づくように、+−両極性にてそれぞれ2つ以上の領域分けを行ない、各領域におけるイコライザ係数計算式を切り替える。
なお、本発明の光ディスク装置は、記録再生用の装置に適したものであるが、再生専用の装置にも適用可能なものである。
また、内部イコライザ係数計算式の切り替えを行なった結果、導かれたイコライザ係数において、さらに理想的なイコライザ係数に近づくように、+−両極性にてそれぞれ2つ以上の領域分けを行ない、各領域におけるイコライザ係数計算式を切り替える。
なお、本発明の光ディスク装置は、記録再生用の装置に適したものであるが、再生専用の装置にも適用可能なものである。
図1は本発明の実施例1の光ディスク装置におけるRF信号再生系の構成例を示すブロック図である。
図示のように、本例の光ディスク装置は、光ピックアップ100、RFアンプ110、オートゲインコントローラ120、A/D変換器130、イコライズ部200、PLL部300、及びD/A変換器140を有している。
また、イコライズ部200は、固定値イコライザ210、RF信号品質検出器220、規格化機構230、及びアダプティブイコライザ240を有している。さらに、PLL部300は、RF−PLL310、及びRFコンパレータ320を有している。
図示のように、本例の光ディスク装置は、光ピックアップ100、RFアンプ110、オートゲインコントローラ120、A/D変換器130、イコライズ部200、PLL部300、及びD/A変換器140を有している。
また、イコライズ部200は、固定値イコライザ210、RF信号品質検出器220、規格化機構230、及びアダプティブイコライザ240を有している。さらに、PLL部300は、RF−PLL310、及びRFコンパレータ320を有している。
光ピックアップ100は、光ディスクに対する情報信号の記録、再生を行なうものであり、この光ピックアップ100からのRF再生信号はRFアンプ110によって増幅され、オートゲインコントローラ120によってゲイン調整された後、A/D変換器130に入力される。A/D変換器130では、オートゲインコントローラ120からのアナログRF再生信号をデジタル化してイコライザ部200に供給する。イコライザ部200は、この入力されたデジタルRF再生信号に対して本発明に係る収差補正のためのイコライズ処理を行ない、D/A変換器140に出力する。D/A変換器140では、イコライザ部200からのデジタルRF再生信号を再度アナログ信号に変換し、後段の再生処理系に出力する。
以下、このような光ディスク装置の各部の詳細について順次説明していく。
図2は固定値イコライザ210の構成を示すブロック図である。
図示のように、この固定値イコライザ210は、補正前RF信号を順次遅延させる複数段の遅延器211(シフトレジスタ)と、これら遅延器211による遅延信号を固定値係数Kによって補正する加算器212、乗算器213、及び減算器214を有し、固定値係数Kによって補正したRF信号を出力する。
図3はRF信号品質検出器220、及び規格化機構230の構成を示すブロック図である。
まず、RF信号品質検出器220は、固定値イコライザ210からの補正RF信号を複数段の遅延器によって順次遅延させてA点レベル信号とB点レベル信号を取り出す遅延部221と、固定値イコライザ210からの補正RF信号についてパターンマッチングを行ない、収差量検出パターン(4T+4T+14T+4T+4T)を判別する信号判別器222と、この信号判別器222からの判別信号をトリガとして遅延部221からのA点レベル信号とB点レベル信号をラッチし、その差分信号(RF信号品質情報)を出力するRF信号品質検出器(ラッチ回路223及び減算器224)を有する。
また、規格化機構230は、RF信号品質検出器220からのRF信号品質情報を入力し、所定の出力条件でパターンマッチングを行ない、劣化度合い領域判別を行なう領域判別器231と、この領域判別器231からの判別信号について乗算及び加算を行ない、劣化度合い領域に対応するイコライザ係数を出力する乗算器232及び加算器233を有する。
図2は固定値イコライザ210の構成を示すブロック図である。
図示のように、この固定値イコライザ210は、補正前RF信号を順次遅延させる複数段の遅延器211(シフトレジスタ)と、これら遅延器211による遅延信号を固定値係数Kによって補正する加算器212、乗算器213、及び減算器214を有し、固定値係数Kによって補正したRF信号を出力する。
図3はRF信号品質検出器220、及び規格化機構230の構成を示すブロック図である。
まず、RF信号品質検出器220は、固定値イコライザ210からの補正RF信号を複数段の遅延器によって順次遅延させてA点レベル信号とB点レベル信号を取り出す遅延部221と、固定値イコライザ210からの補正RF信号についてパターンマッチングを行ない、収差量検出パターン(4T+4T+14T+4T+4T)を判別する信号判別器222と、この信号判別器222からの判別信号をトリガとして遅延部221からのA点レベル信号とB点レベル信号をラッチし、その差分信号(RF信号品質情報)を出力するRF信号品質検出器(ラッチ回路223及び減算器224)を有する。
また、規格化機構230は、RF信号品質検出器220からのRF信号品質情報を入力し、所定の出力条件でパターンマッチングを行ない、劣化度合い領域判別を行なう領域判別器231と、この領域判別器231からの判別信号について乗算及び加算を行ない、劣化度合い領域に対応するイコライザ係数を出力する乗算器232及び加算器233を有する。
図4はアダプティブイコライザ240の構成を示すブロック図である。
このアダプティブイコライザ240は、固定値イコライザ210による補正後RF信号を順次遅延させる複数段の遅延器241(シフトレジスタ)と、これら遅延器241による遅延信号と規格化機構230からのイコライザ係数とを入力してイコライザ係数に対応したパターンを判別して出力する判別器242と、この判別器242の出力信号をイコライザ係数によって変動する係数Kによって補正する乗算器243と、この乗算器243からの出力と遅延器241からの出力を加算して出力する加算器244を有する。
このアダプティブイコライザ240は、固定値イコライザ210による補正後RF信号を順次遅延させる複数段の遅延器241(シフトレジスタ)と、これら遅延器241による遅延信号と規格化機構230からのイコライザ係数とを入力してイコライザ係数に対応したパターンを判別して出力する判別器242と、この判別器242の出力信号をイコライザ係数によって変動する係数Kによって補正する乗算器243と、この乗算器243からの出力と遅延器241からの出力を加算して出力する加算器244を有する。
次に、このようなイコライザ部200の動作について説明する。
まず、動作概要として、A/D変換器130によってデジタル信号化されたRF信号は固定値イコライザ210に入力され、任意の固定係数値にて波形成形が行なわれ、信号判別器222によってRF信号のうち収差量検出パターン(4T+4T+14T+4T+4T)が検出され、RF信号品質検出器220によってRF信号の収差量検出が行なわれ、規格化機構230によってRF信号劣化度合いの領域判別と、それに基づいたイコライザ係数の計算が行なわれ、アダプティブイコライザ240にてイコライザ係数に基づき波形成形が行なわれる。そして、これらの補正が行なわれたデジタルRF信号は、D/A変換器140によってアナログ信号化される。
次に、PLL部300について説明する。D/A変換器140によってアナログ信号化されたRF信号はRFコンパレータ320によって任意のしきい値で2値化され、RF−PLL回路310によってディスク信号に含まれるチャネルクロック信号(PLCK)が抽出され、このチャネルクロック信号あるいはこれに同期した信号がイコライザ部200、A/D変換器130、D/A変換器140の基準動作クロックとしてそれぞれの回路に入力される。
まず、動作概要として、A/D変換器130によってデジタル信号化されたRF信号は固定値イコライザ210に入力され、任意の固定係数値にて波形成形が行なわれ、信号判別器222によってRF信号のうち収差量検出パターン(4T+4T+14T+4T+4T)が検出され、RF信号品質検出器220によってRF信号の収差量検出が行なわれ、規格化機構230によってRF信号劣化度合いの領域判別と、それに基づいたイコライザ係数の計算が行なわれ、アダプティブイコライザ240にてイコライザ係数に基づき波形成形が行なわれる。そして、これらの補正が行なわれたデジタルRF信号は、D/A変換器140によってアナログ信号化される。
次に、PLL部300について説明する。D/A変換器140によってアナログ信号化されたRF信号はRFコンパレータ320によって任意のしきい値で2値化され、RF−PLL回路310によってディスク信号に含まれるチャネルクロック信号(PLCK)が抽出され、このチャネルクロック信号あるいはこれに同期した信号がイコライザ部200、A/D変換器130、D/A変換器140の基準動作クロックとしてそれぞれの回路に入力される。
次に、イコライザ部200の詳細について説明する。
まず、固定値イコライザ210について説明する。この固定値イコライザ210は、既にDVD装置においてはフォーマット上でも規定されているものであり、劣化したRF信号のうちMTFに起因する分の改善を可能とするものである。ただし、補正係数が任意の固定値であること、また、イコライズに使用するタップのうち、時間進み分、時間遅れ分ともにセンタータップから同距離(2clk)にあることにより、特にタンジェンシャルスキューによる収差により顕著に現れるRF信号のPTF劣化分に対して、このイコライザは有効な補正特性を示さない。
まず、固定値イコライザ210について説明する。この固定値イコライザ210は、既にDVD装置においてはフォーマット上でも規定されているものであり、劣化したRF信号のうちMTFに起因する分の改善を可能とするものである。ただし、補正係数が任意の固定値であること、また、イコライズに使用するタップのうち、時間進み分、時間遅れ分ともにセンタータップから同距離(2clk)にあることにより、特にタンジェンシャルスキューによる収差により顕著に現れるRF信号のPTF劣化分に対して、このイコライザは有効な補正特性を示さない。
次に、RF信号品質検出器220の信号判別器222は、RF信号のうち次段の補正品質検出器(ラッチ回路233)で使用する最長周期信号(14T信号)を検出するためのものであり、例えばシフトレジスタから構成されている。なお、検出信号は14Tのみでなく、(4T+4T+14T+4T+4T)のフレーム信号としているが、これは14Tの前後のデータの変動による符号間干渉変動と、光ディスクにおける0次スポットと1次リングとの間の距離から想定される波形干渉の影響によるRF波形歪みの対策である。また、シフトレジスタでは、14T信号のあまりに大きな値の変動はノイズ等による誤検出とみなし、その後の補正処理では、その波形を使用しないような機能を有する。
次に、RF信号品質検出器220の補正品質検出器(ラッチ回路223及び減算器224)について説明する。上述した信号判別器222において、フレーム信号(4T+4T+14T+4T+4T)が検出されると、パターン一致信号MATCH−PAT−Hが出力される。この時、所定段の遅延器出力のレベル差を計算することにより、現時点のRF信号に乗っている収差量を計測することでRF信号の品質量を導く。
図5はRF信号品質検出器220の動作を示すフローチャートである。
まず、信号判別器222によって収差補正後フレームから収差量検出パターンを検出し(ステップS1)、補正品質検出器(ラッチ回路223及び減算器224)によって14T信号の任意の2点(A点、B点)の信号レベル差(B−A)の値により、RF信号品質情報を検出し、更新、保持を行なう(ステップS2)。
図5はRF信号品質検出器220の動作を示すフローチャートである。
まず、信号判別器222によって収差補正後フレームから収差量検出パターンを検出し(ステップS1)、補正品質検出器(ラッチ回路223及び減算器224)によって14T信号の任意の2点(A点、B点)の信号レベル差(B−A)の値により、RF信号品質情報を検出し、更新、保持を行なう(ステップS2)。
次に、規格化機構230について説明する。
RF信号品質検出器220より出力されたRF信号品質量がRF信号劣化度合いのどの領域にあるかを判定し、その判定結果よりRF信号品質情報に乗算する定数を切り替え、イコライザ係数を計算する。これにより、イコライザ係数は理想値に近づき、イコライズ処理性能が向上する。
図6はRF信号品質検出器220及び規格化機構230の具体的な演算例を示す説明図であり、図6(A)はフローチャート、図6(B)は補正結果の一例を示している。
図6(A)において、まず、RF信号品質情報に変数z、イコライザ係数値に変数yを設定する(ステップS11)。そして、領域1、領域2、領域3のしきい値α、βを用いてzを判定し、領域判別を行なった後(ステップS12、S13、S14)、zの極性判別を行なう(ステップS15、S16、S17)。そして、各判別結果に応じて、イコライザ係数値yを決定する。なお、ここでは、イコライザ係数式として、1次式y=K* ×z+C* を用いており、定数K及びCを変更することにより、規格化されたイコライザ係数を出力する(ステップS18〜S23)。なお、本例では、イコライザ係数式に1次式を用いることで、演算処理の簡易化を図るものである。
図6(B)において、縦軸にイコライザ係数値、横軸にタンジェンシャルスキュー量を示している。そして、破線による曲線zは上述したB−A値によって決定されるイコライザ係数値を示し、実線による曲線yは規格化イコライザ係数値を示している。
図6(B)に示す規格化イコライザ係数値は、B−A値によるイコライザ係数値を領域1、領域2、領域3で固有の数式によって補正し、図9で示した理想イコライザ係数値に近い値に補正したものとなる。
RF信号品質検出器220より出力されたRF信号品質量がRF信号劣化度合いのどの領域にあるかを判定し、その判定結果よりRF信号品質情報に乗算する定数を切り替え、イコライザ係数を計算する。これにより、イコライザ係数は理想値に近づき、イコライズ処理性能が向上する。
図6はRF信号品質検出器220及び規格化機構230の具体的な演算例を示す説明図であり、図6(A)はフローチャート、図6(B)は補正結果の一例を示している。
図6(A)において、まず、RF信号品質情報に変数z、イコライザ係数値に変数yを設定する(ステップS11)。そして、領域1、領域2、領域3のしきい値α、βを用いてzを判定し、領域判別を行なった後(ステップS12、S13、S14)、zの極性判別を行なう(ステップS15、S16、S17)。そして、各判別結果に応じて、イコライザ係数値yを決定する。なお、ここでは、イコライザ係数式として、1次式y=K* ×z+C* を用いており、定数K及びCを変更することにより、規格化されたイコライザ係数を出力する(ステップS18〜S23)。なお、本例では、イコライザ係数式に1次式を用いることで、演算処理の簡易化を図るものである。
図6(B)において、縦軸にイコライザ係数値、横軸にタンジェンシャルスキュー量を示している。そして、破線による曲線zは上述したB−A値によって決定されるイコライザ係数値を示し、実線による曲線yは規格化イコライザ係数値を示している。
図6(B)に示す規格化イコライザ係数値は、B−A値によるイコライザ係数値を領域1、領域2、領域3で固有の数式によって補正し、図9で示した理想イコライザ係数値に近い値に補正したものとなる。
最後にアダプティブイコライザ240について説明する。このイコライザ240では、イコライザ係数に基づいてRF信号の波形成形を行なう。イコライザ係数は、各収差量に対して常に最適な値となる変動補正係数であり、このイコライザ係数によって固定値イコライザでは不可能であった劣化RF信号のPTFの改善が可能である。
図7はアダプティブイコライザ240の動作を示すフローチャートである。まず、イコライザ係数に基づいてRF信号を補正し(ステップS31)、この収差補正後のRF信号を出力する(ステップS32)。
図7はアダプティブイコライザ240の動作を示すフローチャートである。まず、イコライザ係数に基づいてRF信号を補正し(ステップS31)、この収差補正後のRF信号を出力する(ステップS32)。
以上のような構成のイコライザ部により、RF再生信号の劣化度合いに応じた領域毎にイコライザ係数を動的に制御し、理想的なイコライザの補正特性を得ることができることから、光ディスク装置における収差による読み取り精度の悪化を改善でき、特にタンジェンシャルスキューに対するマージンの拡大を図ることが可能となる。
なお、以上の実施例1では、イコライザ係数計算式を「乗算定数×RF信号品質量(B−A値)」としたが、これ以外にも他の乗算計算式や階乗計算式を用いることが可能である。
例えば、乗算計算式としては、領域1をK1 ×(B−A)+C1 、領域2をK2 ×(B−A)+C2 、領域3をK3 ×(B−A)+C3 といった式を用いたり、階乗計算式としては、領域1を(B−A)、領域2を(B−A)2 、領域3を(B−A)3 といった式を用いることが可能である。また、分割する領域としては、上述の例に限らず、適宜変更し得ることはもちろんである。
なお、以上の実施例1では、イコライザ係数計算式を「乗算定数×RF信号品質量(B−A値)」としたが、これ以外にも他の乗算計算式や階乗計算式を用いることが可能である。
例えば、乗算計算式としては、領域1をK1 ×(B−A)+C1 、領域2をK2 ×(B−A)+C2 、領域3をK3 ×(B−A)+C3 といった式を用いたり、階乗計算式としては、領域1を(B−A)、領域2を(B−A)2 、領域3を(B−A)3 といった式を用いることが可能である。また、分割する領域としては、上述の例に限らず、適宜変更し得ることはもちろんである。
100……光ピックアップ、110……RFアンプ、120……オートゲインコントローラ、130……A/D変換器、140……D/A変換器、200……イコライズ部、210……固定値イコライザ、220……RF信号品質検出器、230……規格化機構、240……アダプティブイコライザ、300……PLL部、310……RF−PLL、320……RFコンパレータ。
Claims (12)
- 光ディスクを少なくとも再生する光ピックアップと、
前記光ピックアップによって光ディスクから再生されたRF再生信号をイコライズするイコライザ部とを有し、
前記イコライザ部は、
前記RF再生信号から収差量を検出することによってRF再生信号品質を検出するRF信号品質検出手段と、
前記RF信号品質検出手段の検出情報に対応して前記RF再生信号の劣化度合いを判定するとともに、RF再生信号の劣化度合いが予め設けられた劣化度合いの分割領域のうちのいずれの領域に含まれるかを判定し、その判定結果に基づいて、各領域毎に設けられたイコライザ係数算出用の計算式を選択し、イコライザ係数を算出する規格化手段と、
前記規格化手段によって算出されたイコライザ係数を用いて前記RF再生信号をイコライズするイコライズ手段とを有している、
ことを特徴とする光ディスク装置。 - 前記イコライザ部の前段にアナログRF信号をデジタル信号に変換するA/D変換器を設け、前記イコライザ部においてデジタル信号処理を行なうことを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
- 前記イコライザ部の後段にデジタル信号をアナログ信号に変換するD/A変換器を設けたことを特徴とする請求項2記載の光ディスク装置。
- 前記A/D変換器の前段にアナログRF信号の低周波信号成分の振幅が一定となるように自動ゲイン調整を行なうオートゲイン調整回路を設けたことを特徴とする請求項2記載の光ディスク装置。
- 前記アナログRF信号をあるしきい値電圧で比較出力したエッジ信号を元にして同期クロックを生成するPLL回路を設けたことを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
- 前記イコライザ部は、前記RF再生信号に対してアダプティブなイコライズ処理を行ない、収差の影響を緩和して信号特性を改善するアダプティブイコライザを含むことを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
- 前記RF信号品質検出手段は、RF信号のうち最長周期信号を含むある特定パターン信号を判別する信号判定器を有することを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
- 前記RF信号品質検出手段は、RF信号品質を最長周期RF信号中の特定2点の信号レベル差によって検出することを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
- 前記規格化手段は、前記RF信号品質検出手段によって検出された最長周期RF信号中の特定2点の信号レベル差の大きさによってRF信号の品質度合いを判定することを特徴とする請求項8記載の光ディスク装置。
- 前記規格化手段は、前記RF信号品質検出手段によって検出された信号レベル差の極性でRF信号の位相進み、または位相遅れを判定することを特徴とする請求項8記載の光ディスク装置。
- 前記規格化手段は、信号レベル差の絶対値がある特定値を超えていた場合、それをノイズと判断し、その値を無視することを特徴とする請求項8記載の光ディスク装置。
- 前記規格化手段は、イコライザ係数計算式の切り替えを行なった結果、導かれたイコライザ係数において、さらに理想的なイコライザ係数に近づくように、+−両極性でそれぞれ2つ以上の領域分けを行ない、各領域におけるイコライザ係数計算式を切り替えることを特徴とする請求項8記載の光ディスク装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003289241A JP2005056537A (ja) | 2003-08-07 | 2003-08-07 | 光ディスク装置 |
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JP2005056537A true JP2005056537A (ja) | 2005-03-03 |
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ID=34367643
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106405585A (zh) * | 2016-08-29 | 2017-02-15 | 北京华力创通科技股份有限公司 | 一种射频信号采集回放方法和装置 |
-
2003
- 2003-08-07 JP JP2003289241A patent/JP2005056537A/ja active Pending
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