JP2005055954A - 画像処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】監視システムにおいて、画像処理装置2では、二値化画像(UV)作成手段が入力画像と背景画像とのU信号成分及びV信号成分の差分処理及び二値化処理により二値化UV差分画像51を作成し、二値化画像(Theta)作成手段が入力画像のU信号成分及びV信号成分の色相画像生成演算処理及び二値化処理により二値化色相差分画像62を作成し、二値化画像(Rho)作成手段が入力画像のU信号成分及びV信号成分の彩度画像生成演算処理及び二値化処理により二値化彩度差分画像82を作成し、これら画像から背景画像の揺らぎに関わる色相及び彩度を除去した合成画像を画像合成手段が作成し、認識手段が合成画像から入力画像中に存する被検出体を認識する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、被検出体(侵入物や侵入者等を含む)を認識画像処理により検出して監視する監視用CCTV(構内テレビ:Closed Circuit Television)装置に用いられる画像処理装置に関し、例えば、水中に存する被検出体の検出認識に用いて好適な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
カメラで撮影した画像から被検出体を認識する技術は、機器等の異常発生の監視、競馬や水泳競技等における順位確認、侵入者の監視等、種々な用途に広く利用されている。
このような監視システムは、例えば、監視領域内を撮像するテレビジョンカメラから得られた映像信号を、複数の画像メモリに記録し、プロセッサ(CPU)を用いて該画像メモリ間で画像処理をして、侵入物の自動認識を行うようにしている。
【0003】
従来の監視システムの一例を、図11〜図13を参照して説明する。
図11に示すように、この監視システムは、固定カメラ1、画像処理装置2、警報表示モニタ3、VTR4、ビデオモニタ5を備えて構成されている。
画像処理装置2は、カメラ1からの映像信号のA/D変換を行う画像入力I/F6、画像間の演算及び画像の格納を行う画像メモリ7、ワークメモリ12、プログラムメモリ13、プログラムを実行することにより画像解析処理を行うプロセッサ(CPU)14、画像メモリ7に格納されている任意の画像のD/A変換を行って映像信号に変換する画像出力I/F15、データバス16、警報出力を行う出力I/F11を備えている。
画像メモリ7は、背景画像の格納を行う背景メモリ8、画像入力I/F6で得られた輝度信号の格納を行う入力メモリ9、画像間の演算に用いる処理用メモリ10が設けられている。
【0004】
画像処理装置2では、画像入力I/F6を用いて固定カメラ1からの映像信号のA/D変換を行い、映像信号を“0”〜“255”の256階調の輝度信号色差信号に変換する。画像入力I/F6で得られた信号のうち輝度信号は、画像メモリ7の入力メモリ9に格納される。なお、色差信号は画像出力に用いるため、処理用メモリ10に格納される。CPU14は、プログラムメモリ13に格納されているプログラムに従って、ワークメモリ12及び画像メモリ7を用いて画像解析を行う。画像出力I/F11は、画像メモリ7の処理用メモリ10に格納されている画像のD/A変換を行って映像信号に変換し、画像出力I/F15により得られた映像信号はVTR4に記録され、ビデオモニタ5で画像表示される。そして、画像解析で侵入物の存在等といった警報すべき事象が検出された場合には、出力I/F11から警報信号を出力して警報表示モニタ3から警報を出力する。
なお、これらの処理において、データバス16はデータの転送に使用される。
【0005】
次に、上記監視システムによる侵入物の検知処理について説明する。図12には侵入物検出処理の手順を示してあり、図13には処理ステップに応じた画像の状態を示してある。
まず、背景画像作成ステップ(S110)で、カメラ1で撮影した侵入物の存在しない画像を背景画像として背景メモリ8に格納して背景画像131を得る。そして、入力画像取込みステップ(S111)で、固定カメラ1からの映像を入力メモリ9に格納して入力画像132を得る。
【0006】
差分処理ステップ(S112)では、背景メモリ8に格納されている背景画像131と、入力メモリ9に格納されている入力画像132との画素毎の差分を算出し、差分画像133を得る。
二値化処理ステップ(S113)では、差分ステップ(S112)で得られた差分画像133をしきい値処理して、差分値が所定のしきい値未満の画素を輝度値“0”、しきい値以上の画素を輝度値“255”(1画素の輝度値は“0”から“255”の256階調で表現)とした二値画像134を得る。
【0007】
ノイズ除去処理ステップ(S114)では、二値化処理ステップ(S113)で得られた二値画像134に含まれたノイズ領域135を除去し、ノイズ除去画像136を得る。ここで、ノイズ領域135として、例えば、数画素で構成される領域をノイズ領域とみなす。
ラベリング処理ステップ(S115)では、ノイズ除去処理ステップ(S114)で得られたノイズ除去画像136を用いて当該画像に含まれる物体画像の番号付けを行い、ラベリング画像137を得る。このラベリング処理ステップ(S115)により、ノイズ除去画像136で得られたそれぞれの物体領域に対してN1〜N3という番号が付けられる。
【0008】
物体追跡処理ステップ(S116)では、1処理フレーム前の物体領域と、現在の処理フレームでの物体領域との関連付けを行い、物体領域の軌跡情報を得る。
物体認識処理ステップ(S117)では、ラベリング処理ステップ(S115)で得られた物体領域N1、N2、N3に対して、これら物体領域の幅W1、W2、W3、及び、高さH1、H2、H3を算出して物体認識画像138とし、算出した幅及び高さに基づいて認識したい物体領域であるか否かを判断し、認識したい物体の画像領域のみを抽出する。
【0009】
物体の有無判定ステップ(S118)では、物体認識処理ステップ(S117)の判断結果を用いて認識物体の有無を判断する。そして、物体有りと判定された場合には、警報処理ステップ(S119)で警報出力処理を行う。
背景更新処理ステップ(S120)では、背景画像131の更新を行い、得られた背景画像を背景メモリ8に更新格納する。
【0010】
なお、撮影した画像の輝度信号の差分を用いた監視システムは、既に提案されている(特許文献1参照。)
【0011】
【特許文献1】
特開平9―73541号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の監視システムにあっては、背景画像と入力画像との輝度差で被検出体の存在を検出するようにしているため、例えば、水中物体を検出しようとした場合には、波の揺らぎ(背景画像の揺らぎ)による輝度変化で誤検出を生じてしまうことがあった。
具体的には、背景画像と入力画像の差で水中物体の検出を行うと、物体認識画像138に示すように、波の揺らぎの部分N1、N2の幅W1、W2及び高さH1、H2が認識したい物体N3の幅及び高さと略等しい場合には、検出したい物体N3以外の波の揺らぎの部分N1、N2が侵入物として検出されてしまう場合があった。
【0013】
本発明は、上記従来の事情に鑑みなされたもので、波の揺らぎ等といった背景画像の揺らぎによる誤検出を防止することを実現する画像処理装置を提供することを目的としている。
なお、本発明の更なる目的は、以下に説明するところにより明らかである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る画像処理装置では、二値化画像(UV)作成手段が入力画像と背景画像とのU信号成分及びV信号成分の差分処理及び二値化処理により二値化UV差分画像を作成し、二値化画像(Theta)作成手段が前記入力画像のU信号成分及びV信号成分の色相画像生成演算処理及び二値化処理により二値化色相差分画像を作成し、二値化画像(Rho)作成手段が前記入力画像のU信号成分及びV信号成分の彩度画像生成演算処理及び二値化処理により二値化彩度差分画像を作成し、これら二値化色相差分画像と二値化UV差分画像と二値化彩度差分画像とから、水面や背景に含まれる模様等の色といった所定の色相及び彩度に係る部分を排した合成画像を画像合成手段が作成し、認識手段が合成画像から前記入力画像中に存する被検出体を認識する。
【0015】
すなわち、本発明では、背景画像と入力画像との輝度差ではなく、U信号成分及びV信号成分、色相信号成分、彩度信号成分といった色情報を用いて、入力画像中に存する被検出体を認識しており、これによって、波の揺らぎ等といった背景画像の揺らぎによる影響を除去した被検出体の検出処理を実現することができる。
したがって、本発明を監視システムに適用することにより、カメラで撮影した入力画像から水中に存する被検出体を正確に認識することができる。
【0016】
なお、本発明に係る画像処理装置は、監視システムに適用した場合には一般的に固定式又は雲台による可動式のカメラ(動画像又は静止画像又は間欠画像)で撮影した画像を逐次画像処理するリアルタイム処理装置として用いられるが、例えば、撮影記録された画像を事後に解析して被検出体を認識するための処理装置としても用いることができる。また、可動式のカメラとする場合には、撮影された被検出体の移動量に応じて雲台のパンやチルト等といった動きを制御し、被検出体の画像上での大きさに応じてズーム等のカメラレンズ制御を行えばよい。
また、本発明は、侵入体を監視する監視システムに適用して好適であるが、このような監視を目的とする以外の種々な用途に適用することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明を一実施例に基づいて具体的に説明する。
図1には、本例に係る画像処理装置を用いた監視システムを示してある。
本例のハードウェアとしては、図11に示した従来例に、背景画像のU信号成分画像を格納する背景メモリ(U)20、背景画像のV信号成分画像を格納する背景メモリ(V)21、入力画像のU信号成分とV信号成分とから生成した彩度画像を格納する彩度メモリ22、入力画像のU信号成分とV信号成分とから生成した色相画像を格納する色相メモリ23、入力画像のU信号成分画像を格納する入力メモリ(U)24、入力画像のV信号成分画像を格納する入力メモリ(V)25を追加したものである。
したがって、図11に示した従来例と同様な部分には同一符号を付して、重複する説明は適宜省略する。
【0018】
ここで、本発明に係る処理を実行するための、入力画像と背景画像とのU信号成分及びV信号成分の差分処理及び二値化処理により二値化UV差分画像を作成する二値化画像(UV)作成手段、入力画像のU信号成分及びV信号成分の色相画像生成演算処理及び二値化処理により二値化色相差分画像を作成する二値化画像(Theta)作成手段、入力画像のU信号成分及びV信号成分の彩度画像生成演算処理及び二値化処理により二値化彩度差分画像を作成する二値化画像(Rho)作成手段、二値化色相差分画像と二値化UV差分画像又は二値化彩度差分画像とから共通して差分値の大きい部分を抽出して合成画像を作成する画像合成手段、合成画像から入力画像中に存する被検出体を認識する認識手段は、本例においては、プロセッサ(CPU)14がプログラムメモリ13に格納されたプログラムを実行することにより構成される。したがって、プログラムメモリ13にはこれら機能手段を構成するプログラムが格納されている。
なお、これら機能手段をそれぞれ回路装置により構成するようにしてもよい。
【0019】
図2には、本例に係る監視システムにおける画像処理装置2の侵入物検知処理手順を示してある。
なお、図2に示す処理手順のステップS1、S2、S7〜S12は、図12に示した処理手順のステップS110〜S120と同様であり、本例に係る特徴的なステップはS3〜S6である。
以下の説明では、まず、図2に示す侵入物検知処理を図1及び図3〜図10を適宜参照して説明し、次いで、図3〜図10に示す当該侵入物検知処理における特徴的な処理ステップS3〜S6の詳細を説明する。
【0020】
まず、背景画像作成処理ステップ(S1)で、固定カメラ(カラービデオカメラ)1で撮影した物体の存在しない画像を背景画像として背景メモリ8に格納して、予め背景画像41を得る。この背景画像41はY信号成分、U信号成分、V信号成分を含んでおり、YUV4:2:2形式で格納される。なお、本例では、YUV4:2:2形式を採用するが、他の形式を用いることも勿論可能である。
次いで、入力画像取り込みステップ(S2)で、固定カメラ1からの映像を入力画像メモリ9に格納して、入力画像42を得る。入力画像42も、背景画像41と同様にYUV4:2:2形式で格納される。
【0021】
物体抽出処理(UV)ステップ(S3)では、図3及び図4を参照して後述するように、背景画像から抽出された背景画像(U)(V)と、入力画像から抽出された入力画像(U)(V)との差分を取ることにより物体抽出を行い、二値画像(UV)51を得る。
物体抽出処理(色相)ステップ(S4)では、図5及び図6を参照して後述するように、水、波等の色である青、水色以外の色相の部分を抽出することにより物体を抽出し、色相による二値画像(Theta)62を得る。
【0022】
物体抽出処理(彩度)ステップ(S5)では、図7及び図8を参照して後述するように、彩度の低い部分を抽出することにより、彩度による二値画像(Rho)82を得る。
画像合成処理ステップ(S6)では、図9及び図10を参照して後述するように、物体抽出処理(UV)ステップ(S3)で得られた二値画像(UV)51、物体抽出処理(色相)ステップ(S4)で得られた二値画像(Theta)62、物体抽出処理(彩度)テップ(S5)で得られた二値画像(Rho)82を合成(OR、AND処理)することにより、合成画像(2)92を得る。
【0023】
ラベリング処理ステップ(S7)では、図10に示すように、画像合成処理ステップ(S6)で得られた合成画像(2)92を用いて物体の番号付けを行い、ラベリング画像93を得る。ラベリング処理ステップ(S7)により、合成画像(2)92で得られたそれぞれの物体領域に対して、N1、N2、N3という番号が付けられる。
物体追跡処理ステップ(S8)では、1処理フレーム前の物体と現在の処理フレームでの物体の関連付けを行い、物体の軌跡情報を得る。
【0024】
物体認識処理ステップ(S9)では、ラベリング処理ステップ(S7)で得られた物体N1、N2、N3に対して、物体の幅W1、W2、W3、物体の高さH1、H2、H3を算出し、算出した幅及び高さを基に認識したい物体であるか否かを判断し、認識したい物体のみを抽出する。
この物体認識処理ステップ(S9)では、物体N1は幅W1及び高さH1が認識したい物体の幅及び高さではない(範囲外)であるため、検出物体と認識しない。同様に、物体N2も検出物体と認識しない。物体N3は幅W3及び高さH3が認識したい物体の幅及び高さの範囲内であるため、検出物体と認識する。すなわち、プログラムには認識すべき物体の大きさに関する範囲が設定されており、これに基づいて、検出対象として認識するか否かが決定される。
【0025】
物体有無判定ステップ(S10)では、物体認識処理ステップ(S9)の判断結果を用いて、認識物体の有無を判定する。
物体ありと判定された場合には、警報処理ステップ(S11)で、出力I/F11を用いて警報表示モニタ3に警報を出力する。
背景更新処理ステップ(S12)では、背景画像41の更新を行い、得られた画像を背景メモリ8に更新格納する。
【0026】
したがって、上記の一連の処理を繰り返し実行することにより、水中に存する侵入体であっても、波の揺らぎの影響を排して、正確に認識することができる。
【0027】
次に、上記物体抽出処理(UV)ステップ(S3)について、図1、図3及び図4を参照して詳しく説明する。この物体抽出処理(UV)ステップ(S3)では、図3に示す手順で処理が実行される。
UV抽出(背景画像)ステップ(S31)では、YUV4:2:2形式で背景メモリ8に格納されている背景画像41から、U信号成分とV信号成分のみをそれぞれ抽出し、U信号成分の背景画像(U)43は背景メモリ(U)20に格納し、V信号成分の背景画像(V)45は背景メモリ(V)21に格納して、背景画像(U)43と背景画像(V)45とを得る。
【0028】
例えば、背景画像41が、Y信号成分、UV信号成分に分けて格納されており、U信号成分とV信号成分とが1画素毎交互に格納されていた場合、UV信号成分のメモリ領域から1画素づつ抽出し、背景メモリ(U)20と背景メモリ(V)21とに交互に格納し、最後に横方向に2倍拡大することにより、背景画像や入力画像と同じフレームサイズの背景画像(U)43と背景画像(V)45とを得る。
【0029】
UV抽出(入力画像)ステップ(S32)では、UV抽出(背景画像)ステップ(S31)と同様に、YUV4:2:2形式で入力メモリ9に格納されている入力画像42から、U信号成分とV信号成分のみをそれぞれ抽出し、U信号成分の入力画像(U)44は入力メモリ(U)24に格納し、V信号成分の入力画像(V)46は入力メモリ(V)25に格納して、入力画像(U)44と入力画像(V)46とを得る。
【0030】
差分処理(U画像)ステップ(S33)では、UV抽出(背景画像)ステップ(S31)で得られた背景画像(U)43と、UV抽出(入力画像)ステップ(S32)で得られた入力画像(U)44との画素毎の差分を算出し、差分画像(U)47を得る。
差分処理(V画像)ステップ(S34)では、UV抽出(背景画像)ステップ(S31)で得られた背景画像(V)45と、UV抽出(入力画像)ステップ(S32)で得られた入力画像(V)46との画素毎の差分を算出し、差分画像(V)48を得る。
【0031】
二値化処理(U画像)ステップ(S35)では、差分処理(U画像)ステップ(S33)で得られた差分画像(U)47をしきい値処理し、差分値が所定のしきい値未満の画像を輝度値“0”、しきい値以上の画像を輝度値“255”(1画素の輝度値は“0”〜“255”までの256階調で表現)とした二値画像(U)49を得る。
二値化処理(V画像)ステップ(S36)では、差分処理(V画像)ステップ(S34)で得られた差分画像(V)48を同様にしきい値処理し、二値画像(V)50を得る。
【0032】
二値画像(UV)作成ステップ(S37)では、二値化処理(U画像)ステップ(S35)で得られた二値画像(U)49と二値化処理(V画像)ステップ(S36)で得られた二値画像(V)50とのOR演算処理をすることにより、二値画像(UV)51を得る。
ここで、二値画像(U)49と二値画像(V)50とは両方とも背景画像と入力画像の差分により得たものであり、U信号成分画像とV信号成分画像の内の大きな差分値が得易いどちらかで抽出されれば物体として認識可能であるとして、二値画像(U)49と二値画像(V)50をOR演算処理して二値画像(UV)51を得ている。
【0033】
次に、上記物体抽出処理(色相)ステップ(S4)について、図1、図5及び、図6を参照して詳しく説明する。この物体抽出処理(色相)ステップ(S4)では、図5に示す手順で処理が実行される。
UV抽出(入力画像)ステップ(S41)では、YUV4:2:2形式で入力メモリ9に格納されている入力画像42から、U信号成分とV信号成分のみをそれぞれ抽出し、U信号成分の入力画像(U)44は入力メモリ(U)24に格納し、V信号成分の入力画像(V)46は入力メモリ(V)25に格納して、入力画像(U)44と入力画像(V)46とを得る。
なお、このUV抽出(入力画像)ステップ(S41)は、上記UV抽出(入力画像)ステップ(S32)と同じ処理を行うので、これら入力画像(U)44と入力画像(V)46は、UV抽出(入力画像)ステップ(S32)で入力メモリ(U)24と入力メモリ(V)25とにそれぞれ格納されているものを用いればよい。
【0034】
色相画像(Theta)作成ステップ(S42)では、入力メモリ(U)24に格納された入力画像(U)44と、入力メモリ(V)25に格納された入力画像(V)46とを、1画素毎に下記の数式1で演算することにより、色相画像(Theta)61を得る。
この色相画像(Theta)61は、色相メモリ23に格納する。
【0035】
【数1】
【0036】
色相二値化処理ステップ(S43)では、色相画像(Theta)作成ステップ(S42)で得られた色相画像(Theta)61を、所定しきい値未満の画素を“255”、所定しきい値以上の画素を“0”とした二値画像(Theta)62を得る。
ここで、しきい値は水色(水面)部分及び青(背景の模様、例えばプール底の模様)部分の色相値を測定することにより決定し、本例ではしきい値は160度とした。
したがって、二値画像(Theta)62は、水面やプール底の模様の色相を有する画像部分が除去され、これら水の部分やプール底の模様部分以外部分である、コースロープ(黄)及び人(肌色)が“255”の画素として抽出される。すなわち、水やプール底の模様部分は色相が最も高く、物体として抽出したい部分は色相が低いため、しきい値未満の部分を255として抽出することにより、物体を鮮明に抽出することができる。
【0037】
次に、上記物体抽出処理(彩度)ステップ(S5)について、図1、図7及び図8を参照して詳しく説明する。この物体抽出処理(彩度)ステップ(S5)では、図7に示す手順で処理が実行される。
UV抽出(入力画像)ステップ(S51)では、YUV4:2:2形式で入力メモリ9に格納されている入力画像42から、U信号成分とV信号成分のみをそれぞれ抽出し、U信号成分の入力画像(U)44は入力メモリ(U)24に格納し、V信号成分の入力画像(V)46は入力メモリ(V)25に格納して、入力画像(U)44と入力画像(V)46とを得る。
なお、このUV抽出(入力画像)ステップ(S51)は、上記UV抽出(入力画像)ステップ(S32)と同じ処理を行うので、これら入力画像(U)44と入力画像(V)46は、UV抽出(入力画像)ステップ(S32)で入力メモリ(U)24と入力メモリ(V)25とにそれぞれ格納されているものを用いればよい。
【0038】
彩度画像作成(Rho)ステップ(S52)では、入力メモリ(U)24に格納された入力画像(U)44と、入力メモリ(V)25に格納された入力画像(V)46とを、1画素毎に下記の数式2で演算することにより、彩度画像(Rho)81を得る。
彩度画像(Rho)81は、彩度メモリ22に格納される。
【0039】
【数2】
【0040】
彩度二値化処理ステップ(S53)では、彩度画像作成(Rho)ステップ(S52)で得られた彩度画像(Rho)81を、所定しきい値未満の画素を“255”、所定しきい値以上の画素を“0”とした二値画像(Rho)82を得る。
ここで、しきい値は、U成分とV成分との差分が得られにくくなる彩度を測定して決定する。本例ではしきい値は12レベル(1画素を256階調とした場合の1階調=1レベル)とした。
このように所定しきい値未満の画素を“255”として抽出することにより、U成分とV成分との差分がえられにくくなる部分を抽出するとともに、U成分とV成分との差分が十分得られる状態である場合には物体が存在する部分は彩度が低くなるため、物体を抽出することが可能となる。
【0041】
次に、上記画像合成処理ステップ(S6)について、図1、図9及び図10を参照して詳しく説明する。この画像合成処理ステップ(S6)では、図9に示す手順で処理が実行される。
UV画像、彩度画像合成処理ステップ(S71)では、物体抽出処理(UV)ステップ(S3)で得られた二値画像(UV)51と、物体抽出処理(彩度)ステップ(S5)で得られた二値画像(Rho)82のOR演算処理をすることにより、合成画像(1)91を得る。
UV画像、彩度画像、色相画像合成処理ステップ(S72)では、UV画像、彩度画像合成処理ステップ(S71)で得られた合成画像(1)91と、物体抽出処理(色相)ステップ(S4)で得られた二値画像(Theta)62とをAND演算処理することにより、合成画像(2)92を得る。
【0042】
上記UV画像、彩度画像合成処理ステップ(S71)では、二値画像(UV)51は彩度が低い場合には差分が出にくく物体が抽出できなく、二値画像(Rho)は彩度の低い部分でも物体の抽出可能であることから、OR演算処理をすることにより、物体の抽出が可能な合成画像(1)91を得ている。
また、上記UV画像、彩度画像、色相画像合成ステップ(S72)では、合成画像(1)91は物体以外に彩度の低い部分(例えば、逆光状態などで暗い部分)が抽出されていること、波の反射部分が抽出されにくいこと、二値画像(Theta)62は彩度が低い場合でも色相で物体抽出可能であること、波の反射部分が抽出されてしまうことから、AND演算処理をすることにより、彩度が低かったり波の反射があっても物体が抽出可能な合成画像(2)94を得ている。
【0043】
上記のように本実施例では、プールの泳者をカメラで撮影した画像により監視するシステムに本発明を適用し、画像から抽出されるコースロープ部分等の対象外の物体について、被検出体(泳者)を大きさに基づいて選別するようにして、これら対象外の物体の影響を排して被検出体を正確に認識するようにできる。
【0044】
なお、本発明は、プール、海、川等の水面付近(すなわち、水中、水面、水上)に存在する被検出体を検出するに好適であり、例えば、洋上船舶の監視、水族館水槽の魚の監視、浄水場のゴミ監視等の種々な用途に適用することができる。また、水以外の液体の表面付近に存在する被検出体の検出にも勿論適用することができる。
また、上記実施例では、波の揺らぎが背景画像の揺らぎとなる例を示したが、水や液体の揺らぎ以外に背景画像に揺らぎが生ずる場合にも本発明は適用して効果的であり、色情報を利用して被検出体画像と背景画像とを区別して高精度な検出処理を実現することができる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、U及びV信号成分による背景画像と入力画像との差分、特定の彩度及び色相の抽出により、背景画像の揺らぎの影響を排して正確に被検出体を抽出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る監視システムの構成図である。
【図2】本発明の一実施例に係る侵入物検知処理の手順を示す図である。
【図3】本発明の一実施例に係る物体抽出処理(UV)の手順を示す図である。
【図4】本発明の一実施例に係る物体抽出処理(UV)を説明する図である。
【図5】本発明の一実施例に係る物体抽出処理(色相)の手順を示す図である。
【図6】本発明の一実施例に係る物体抽出処理(色相)を説明する図である。
【図7】本発明の一実施例に係る物体抽出処理(彩度)の手順を示す図である。
【図8】本発明の一実施例に係る物体抽出処理(彩度)を説明する図である。
【図9】本発明の一実施例に係る画像合成処理の手順を示す図である。
【図10】本発明の一実施例に係る画像合成処理を説明する図である。
【図11】従来例に係る監視システムの構成図である。
【図12】従来例に係る侵入物検知処理の手順を示す図である。
【図13】従来例に係る侵入物検知処理を説明する図である。
【符号の説明】
1:固定カメラ、 2:画像処理装置、
3:警報表示モニタ、 4:VTR、
5:ビデオモニタ、 6:画像入力I/F、
7:画像メモリ、 8:背景メモリ、
9:入力メモリ、 10:処理用メモリ、
12:ワークメモリ、 13:プログラムメモリ、
14:プロセッサ(CPU)、 15:画像出力I/F、
20:背景メモリ(U)、 21:背景メモリ(V)、
22:彩度メモリ、 23:色相メモリ、
24:入力メモリ(U)、 25:入力メモリ(V)、
41:背景画像(YUV)、 42:入力画像(YUV)、
43:背景画像(U)、 44:入力画像(U)、
45:背景画像(V)、 46:入力画像(V)、
51:二値画像(UV)、 62:色相二値画像(Theta)、
82:彩度二値画像(Rho)、 92:合成画像、
94:物体認識画像、 N3:被検出体番号、
Claims (1)
- 入力画像中から被検出体を認識する画像処理装置であって、
入力画像と背景画像とのU信号成分及びV信号成分の差分処理及び二値化処理により二値化UV差分画像を作成する二値化画像(UV)作成手段と、
前記入力画像のU信号成分及びV信号成分の色相画像生成演算処理及び二値化処理により二値化色相差分画像を作成する二値化画像(Theta)作成手段と、
前記入力画像のU信号成分及びV信号成分の彩度画像生成演算処理及び二値化処理により二値化彩度差分画像を作成する二値化画像(Rho)作成手段と、
二値化色相差分画像と二値化UV差分画像と二値化彩度差分画像とから所定の色相及び彩度に係る部分を排して合成画像を作成する画像合成手段と、
合成画像から前記入力画像中に存する被検出体を認識する認識手段と、を備えたことを特徴とする画像処理装置。
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