JP2005055567A - 3次元画像表示装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】回転する自発光の2次元表示ディスプレイを用いて実用レベルの品質を持った3次元画像を表示することができ、また外部からの情報に対応して3次元画像の表示を変化させること。
【解決手段】回転する有機ELパネル8に2次元断面画像をその回転角に同期して表示して3次元画像を表示させた状態で、例えばカメラ406(1)から得られる画像データに特徴画像があってそれが変化すると、台座部402側の制御部414は前記変化に応じた2次元断面画像を生成し、これを圧縮部14で圧縮した後、伝送部14、受信手段22を通して回転板6側に送って伸長部24で伸長した後、有機ELパネル8に出力する。これにより、表示されている3次元画像がカメラ406(1)から得られる画像データ、即ち外部からの情報に対応して変化する。
【選択図】 図11

Description

本発明は、回転する2次元表示ディスプレイの回転角に同期して、この2次元表示ディスプレイに画像を切り替えて表示することによって3次元画像を表示する3次元画像表示装置に関する。
3次元画像を表示する3次元画像表示装置(3次元ディスプレイ装置と称することもある)は、医療や化学(分子構造解析)、機械設計(CAD)、広告ディスプレイ、エンターテイメントなど多くの分野でその実現が望まれている。
その結果、3次元ディスプレイ装置として、両眼視差を利用したものが実用化され、例えば、50インチ型の4視点の3次元ディスプレイ装置が発表されたり、3次元ディスプレイ機能を組み込んだ携帯電話が実用化されている。
これらの両眼視差を利用した3次元ディスプレイ装置は、平面ディスプレイ装置から比較的容易に3次元画像を表示することが可能である反面、立体に見える視点位置が限定されてしまい、観察者が自由な位置から画像を観察することができない。
そこで、観察者が自由な位置から3次元画像を観察できる方式として、体積走査型の3次元ディスプレイ装置が知られており、製品として実用化されている。
図16はこの体積走査型の3次元ディスプレイ装置の概略構造を示した図である。3次元ディスプレイ装置132は、台座部134と、台座部134の上で高速回転(730rpm)するスクリーン136と、このスクリーン136を収納する風防138を有している。台座部134は回転するスクリーン136にDMD(Digital Micromirror Device)を使用して画像を投影するプロジェクタを構成する光学系を内蔵し、その投影ミラ−部140が台座部134の上面に設置されている。このプロジェクション機能はスクリーン136の回転角に同期して3次元オブジェクトの断面画像をスクリーン136に切り替えて投影する。
ここで、上記した体積走査型の3次元ディスプレイ装置により3次元画像を表示できる原理について図17を用いて説明する。図17(A)に示すように、ある丸い3次元オブジェクト142を表示することを考える。スクリーン136が連続的に回転している状態で、スクリーン136がある回転角のとき、この3次元オブジェクト142の表面切断画像を考える。
図17(B)に示すように、アングル(回転角)1のとき、スクリーン136は3次元オブジェクト142に僅かに侵入した位置にあり、その表面切断画像(以下断面図と称する)は図17(C)のアングル1に示すように、初めは小さい円144となる。以下同様で、スクリーン136は3次元オブジェクト142に侵入するにつれて、その断面画像の大きさが変化し、アングル3で円144のサイズが最大、その後アングル5でまた小さくなり、最後に、スクリーン136は3次元オブジェクト142から離脱する。
このようにスクリーン136のアングル毎に、図17(C)に示したような3次元オブジェクトの断面画像を投影ミラ−部140からスクリーン136に投影して表示させるようにする。この時スクリーン136が高速回転していれば、目の積分効果によりスクリーン136は見えなくなり、表示した断面画像が残像として全て見えるようになる。そのため、連続した断面画像の集合として、3次元オブジェクト142の3次元画像が表示される。この効果が有効にあらわれるためには、体積の書き換え周期が30Hz以上あることが望ましい。(それ以下でもちらつきはあるものの3次元画像表示は可能)そのため、スクリーン136の回転数として15Hz以上(900rpm)が望ましい。
しかし、回転するスクリーン136にプロジェクタを用いて画像を表示するには、複数回に亙りミラーに映像を反射させる必要があるため、精度良く画像を表示するには、ミラーによる複雑な反射系を精密に作る必要がある。これでは、装置の価格が高くなってしまうし、そもそも表示精度を上げることが難しく、ぼやけた3次元画像しか得られず、その上、3次元画像の輝度やコントラストを向上させることも難しいという問題がある。
このような3次元ディスプレイ装置の問題点を解決する1つの方法として、プロジェクタを使用せずに、回転する自発光の2次元表示ディスプレイ(2次元表示パネルに同じ)にその回転角に同期して画像を切り替えて直接表示する方式があり、この方式では、3次元画像を鮮明に表示できると共に、表示精度、輝度及びコントラストを向上させることができ、このような方式の基本アイデアが公知となっている(例えば特許文献1参照)。
特表昭56−500313号公報 (第3−8頁、第1図)
しかしながら、従来の回転する自発光の2次元表示ディスプレイにその回転角に同期して画像を切り替えて表示する方式では、その自発光2次元表示ディスプレイとして、以下の条件が必要となる。(1)高速リフレッシュレート、例えば、体積の書き換え周期が30Hzで、角度分解能を2度(一周で180)とすると、自発光2次元表示ディスプレイの1画面の書き換え周期は30Hz×180=4800Hzとなる。(2)ディスプレイとしての基本性能である高精細・高輝度・高コントラスト、(3)視野角が広い、これは視野角が狭いと斜めからディスプレイを見ても表示画像が見えず、これでは3次元画像として見えない。(4)薄い、ディスプレイが厚いとその部分は画像が表示されないため違和感のある3次元画像となる。(5)表面と裏面の両面発光。
ところが上記公知例では、自発光ディスプレイの実施例として2次元に配列されたLEDパネルを用いることが記述されているが、現在まで、2次元に配列されたLEDで、上記のような条件を満たすようなものは存在せず、従って、LEDパネルを用いて回転する自発光の2次元表示ディスプレイを構成しても、角度分解能が悪いものしかできず、それ故ちらつきが大きく且つ解像度が粗い3次元画像しか表示できない。このため、回転するLEDパネルにその回転角に同期して2次元の断面画像を表示しても実用レベルのまともな3次元画像を表示することは不可能である。
また、上記の体積走査型の3次元ディスプレイ装置では、表示された3次元画像は静止しているか或いは、規則的な動きをしているだけで、周囲の観察者の動きなどの外部の状況の変化に対応して3次元画像を変化させ、外部の状況に最も適した或いは、外部の状況の変化を示すような表示を行うことはできなかった。
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、回転する自発光の2次元表示ディスプレイを用いて実用レベルの品質を持った3次元画像を表示することができ、また外部からの情報に対応して3次元画像の表示を変化させることができる3次元画像表示装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するため、回転する1枚の自発光の2次元表示パネルにその回転角に同期して2次元画像を切り替えて表示することによって前記2次元画像の集合としての3次元画像を表示する3次元画像表示装置であって、前記2次元表示パネルに表示する前記2次元画像の画像データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段から前記画像データを前記2次元表示パネルの回転に同期して読み出し、読み出した画像データに対応する2次元画像を前記2次元表示パネルの表示部に表示する表示手段と、外部情報を入力する入力手段と、前記入力された外部情報に応じて前記記憶手段から前記画像データを読み出すタイミングを変化させて前記3次元画像の表示位置を前記2次元表示パネルの回転方向又はその逆方向にずらす表示シフト制御手段とを具備することを特徴とする。
このように本発明の3次元画像表示装置では、入力される外部の情報に応じて、3次元画像の表示位置を前記2次元表示パネルの回転方向又はその逆方向に変化させることにより、例えば、観察者の位置に応じて人の顔などの3次元画像を、元になる2次元画像を変化させることなく、振り向かせることができる。
また、本発明は、回転する1枚の自発光の2次元表示パネルにその回転角に同期して2次元画像を切り替えて表示することによって前記2次元画像の集合としての3次元画像を表示する3次元画像表示装置であって、外部の情報を収集する外部情報収集手段と、前記収集される外部の情報に応じた前記2次元画像を生成することにより前記表示する3次元画像を変化させる画像生成手段とを具備することを特徴とする。
このように本発明の3次元画像表示装置では、収集された外部の情報に応じて2次元画像を生成し、この2次元画像の集合としての3次元画像を表示することにより、外部の情報に応じて表示される3次元画像を変化させることができる。例えば、人が装置の方に近寄って来ることを示した外部情報に応じて、これを出迎えるように3次元画像を変化させて表示することができる。
以上詳細に説明したように、2次元表示パネルとして有機エレクトロルミネッセンスパネルを用いることにより実用レベルの品質で3次元画像を鮮明に表示することができ且つ、外部からの入力情報に応じて表示されている3次元画像の位置を回転させることにより、元になる2次元画像を変化させることなく、入力情報に応じて簡単に3次元画像の表示位置を変化させることができる。
また、収集された外部情報に応じた2次元画像を生成することにより、この2次元画像の集合としての3次元画像を変化させることができる。
更に、各種センサなどを装置の回りに配置し、これらセンサで収集された外部情報に応じた例えば受付嬢の姿の2次元画像を生成すれば、来訪者が来ると、この来訪者の方を向いて応対する仕草をする動作に則して変化する3次元の受付嬢を表示することができると共に、来訪者の声に対応した挨拶や案内などを伝える音声を装置の回りに取り付けたスピーカなどから出力することにより、機械を感じさせないフレンドリーで直感的なインターフェースを構築することができる。
回転する自発光の2次元ディスプレイにその回転角に同期して2次元画像を表示して実用レベルの品質を持った3次元画像を表示させると共に、外部からの情報に対応して3次元画像の表示を変化させる目的を、前記2次元ディスプレイとして有機エレクトロルミネッセンスパネルを用いると共に、外部の情報を収集し、その収集情報の解析結果を3次元画像の表示制御に反映させることによって容易に実現する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る3次元画像表示装置の外観例を示した斜視図である。3次元画像表示装置2は、円筒状の台座部4と、台座部4の上面に回転自在に垂直に設置された円板状の回転板6と、この回転板6の直径方向に立設された1枚の四角形状の有機エレクトロルミネッセンス(以下ELと略称する)パネル8から構成されている。この有機ELパネル8は矢印200に示すように片面発光タイプで、回転板6が回転すると、有機ELパネル8も回転し、その回転軸Oは回転板6の中心点と一致する。但し、特許請求の範囲の2次元表示パネルは有機ELパネル8に相当する。
図2は有機ELパネル8に画像を表示する3次元画像表示回路の構成を示したブロック図である。
3次元画像表示回路は、台座部4と回転板6に分かれて搭載されている。台座部4側は、外部から画像データと制御情報を受け取る受信手段12と、受信した画像データを圧縮する圧縮部14、圧縮部14の動作領域を提供するメモリ16と、圧縮した画像データを回転板6側に送信する伝送手段18と、受信した画像データの画像処理等を行う制御部20を有している。
回転板6側は、台座部4側から送信された圧縮画像データを受信する受信手段22と、受信した圧縮データを伸長して有機ELパネル8に画像データを出力する伸長部24と、伸長部24の動作領域を提供するメモリ26と、有機ELパネル8、即ち回転板6の回転角を検出する光学式或いは機械式などのアングルセンサ28と、受信手段22や伸長部24を制御したり或いは、3次元画像の表示位置を制御する制御部30を有している。
ここで、有機ELパネル8は、図示されない記憶素子(メモリ)を含む表示部82と、表示部82に含まれる記憶素子に画像データを書き込むためのソース信号線駆動回路84と、同記憶素子に画像データを書き込むための書込用ゲート信号線駆動回路86と、表示用ゲート信号線駆動回路88とを備え、回転板6上に立設されている。但し、特許請求の範囲の入力手段は受信手段12に、表示シフト制御手段は制御部30に相当する。
尚、台座部4の受信手段12は外部通信路40を介してパーソナルコンピュータ(PC)等で構成される制御装置10に接続されている。
図3は表示部82の回路構成を示した回路図である。表示部82は、行方向に320個、列方向に200個マトリックス状に配列された画素90により構成されている。各画素90は、ソース信号線駆動回路84から出る複数のソース信号線52、書込用ゲート信号線駆動回路86から出る複数の書込用ゲート信号線X、表示用ゲート信号線駆動回路88から出る複数の表示用ゲート信号線Yに接続されている。
図4は表示部82を構成する画素90の回路構成を示した回路図である。ソース信号線52に書込スイッチ用トランジスタ(TFT)54を介して例えばSRAM等の記憶素子56の書き込み側が接続され、この記憶素子56の読み出し側が表示スイッチ用トランジスタ(TFT)58を介して有機EL素子62を駆動するEL駆動用トランジスタ(TFT)60のゲートに接続されている。但し、特許請求の範囲の記憶手段は記憶素子56と図2のソース信号線駆動回路84と書込用ゲート信号線駆動回路86に相当する。
n個の書込スイッチ用トランジスタ54、記憶素子56、表示スイッチ用トランジスタ58は有機ELパネル8に表示する画像を切り替える回転角(ここでは2度)で360度を除した数(n=180)だけ配置されている。書込スイッチ用トランジスタ54のゲートは書込用ゲート信号線X(X=1〜n)に接続され、表示スイッチ用トランジスタ58のゲートは表示用信号線Y(Y=1〜n)に接続され、EL駆動用トランジスタ60のソースは電源供給線64に、ドレインは有機EL素子62に接続され、有機EL素子62の他端(カソード側)は接地されている。
図5は図4に示した画素90を構成する有機EL素子62の構造を示した断面図である。光透過性カソード66とメタルアノード68の間に有機発光層(図では発光層)70が挟まれて成る積層体が、ガラス基板72上に形成されて有機EL素子62が構成されている。光透過性カソード66とメタルアノード68の間に電圧がかかると有機発光層70が発光し、光はメタルアノード68により反射され、光透過性カソード66、保護層96、透明シール98を通して一方向に放射される。尚、図3で示した記憶素子56は例えばガラス基板72内に搭載される。
図6は上記した回転板6を回転させる回転機構を示した斜視図及び平面図である。図6(A)に示すように、回転板6は台座部4にその中心が軸78(図6(B)参照)により回転自在に軸支されている。
図6(A)、(B)に示すように、回転板6の裏面には、4個の磁石74が同一円周上に等間隔で、しかも隣り合う磁石74の極性が互いに異なるように配置され、更に、これら磁石74の間に電力及びデータを受電及び受信する受電コイル76が等間隔で、上記磁石74が配置されている円周上に配置されている。また、台座部4の上面には、図6(C)に示すように、回転板6の駆動用及びデータ送信用の駆動コイル44が同一円周上に等間隔で配置され、駆動コイル44に電流を流した時に隣接する駆動コイル44が互いに逆極性になるように、隣接する駆動コイル44の巻回方向を逆にしてある。尚、磁石74の配置円周と駆動コイル44の配置円周の直径は同一であり、台座部4の伝送手段18は駆動コイル44と信号増幅器46から構成されている。また、回転板6の受電コイル76は受信手段22を構成している。
次に本実施の形態の動作について説明するが、まず、その概略動作を図1を用いて説明する。図1にて、台座部4の上面に設置された回転板6が回転軸Oを中心にして高速で回転(例えば900rpm)するため、回転板6に立設された有機ELパネル8が高速回転する。この状態で、表示する3次元オブジェクトを有機ELパネル8の回転角(例えば2度、即ち角度分解能180)毎に、有機ELパネル8で仮想的に切断した時に得られる2次元の断面画像データを、台座部4側から回転板6側に供給する。
有機ELパネル8は回転角毎の2次元の断面画像データを一旦図示されない記憶素子に記憶した後、有機ELパネル8の回転角に応じて、該当する断面画像データを記憶素子から読み出し、この断面画像データに従って有機ELパネル8の表示部を構成する自発光のマトリックス状に配置された複数の画素を点滅させる。
これにより、マトリックス状に配置された自発光の画素により2次元の断面画像が表示され、それが有機ELパネル8の回転角に同期して切り替わるため、連続する2次元の断面画像の集合として3次元オブジェクト画像が表示される。尚、図中の矢印200は有機ELパネル8の画素の発光方向を示しており、本例の有機ELパネル8は片面発光である。
ここで、有機ELパネル8は次のような周知の特性を持っている。(1)画素を構成する有機EL素子の反応速度が早い(数10マイクロセコンド)、(2)有機EL素子が自発光なため、視野角が広い、(180度近い)、(3)有機EL素子が自発光なため、高精細・高輝度・高コントラストが実現可能、(4)有機EL素子が自発光なため、非常に薄い(1mm程度)。
従って、回転角に同期して表示画像を切り替えて直接表示する自発光の2次元表示ディスプレイとして、上記特性を持った有機ELパネル8を用いることにより、3次元オブジ
ェクトを3次元画像として鮮明に表示することができる。
以下、本実施の形態の動作について更に詳しく説明する。図2の制御装置10は、例えば表示すべき図7(A)、(B)、(C)に示すような、球体の3次元オブジェクト画像データの時間変化に対する差分データ302、304を生成し、これら差分データを外部通信路40を通して台座部4の受信手段12に送信する。
台座部4の制御部20は受信手段12により外部通信路40から受信された差分データ302、304より、元の3次元オブジェクト画像データを復元する。更に、制御部20は復元された3次元オブジェクト画像データから有機ELパネル8の回転角(例えば2度)毎に有機ELパネル8の平面で3次元オブジェクトを仮想的に切断した時に生じる断面画像データを生成し、これら断面画像データを圧縮部14に順次出力する。
ここで、復元した3次元オブジェクトが例えば図8(A)に示すような球体802であった場合、制御部20は、有機ELパネル8の回転角毎に、有機ELパネル8の平面で3次元オブジェクトを仮想的にスライスしたときに生じる断面画像より断面画像データを生成する。この場合、図8(B)に示すように、有機ELパネル8の回転角0度、2度、4度、6度、8度の断面画像データ102、104、106、108、110が生成されて圧縮部14に順次出力される。尚、回転角10度以降も同様で、有機ELパネル8の1回転当たり、180枚の断面画像データが生成される。
圧縮部14は、一つ前の断面画像データと次に表示する断面画像データの差分データをメモリ16を用いて算出し、得られた差分データを伝送手段18に出力する。伝送手段18は入力される差分データを電磁結合を利用した無線通信により回転板6側に送信する。尚、この無線通信については後述する。
回転板6の受信手段22は、台座部4から送信されて来た上記の差分データを受信して、伸長部24に出力する。伸長部24は入力される差分データから有機ELパネル8の回転角毎の断面画像データをメモリ26を用いて復元し、これら復元した断面画像データを有機ELパネル8に順次出力する。
次に有機ELパネル8での画像表示動作を図3、図4を参照して説明する。図3にて、有機ELパネル8のソース信号線駆動回路84と書込用ゲート信号線駆動回路86はソース信号線52をアクティブにすると共に、書込用ゲート信号線Xを順番にアクティブにし、これら信号線が交差しているところに接続された行の画素90に対してソース信号線52から行単位の断面画像データを送ることにより、各画素90が表示すべき断面画像データを各画素90の記憶素子56(図4参照)に書き込む動作を行う。この例の記憶素子56は有機ELパネル8の回転分解能(この例では180)に対応して、1個の画素90に対して180個あるため、有機ELパネル8の回転角に対応した1回転分の全ての断面画像データが1画素中の各記憶素子56に書き込まれることになる。
図4にて、この画素90に接続されている書込用ゲート信号線Xの中の有機ELパネル8の回転角が0度の時の断面画像を書き込むための書込用ゲート信号線1がハイレベルになると、この書込用ゲート信号線1にゲートが接続された書込スイッチ用トランジスタ54がオンになる。これにより、ソース信号線52を通して前記回転角が0度の時のアングル1の断面画像データが書込スイッチ用トランジスタ54に接続された記憶素子56に書き込まれる。その後、書込用ゲート信号線1がローレベルになって書込スイッチ用トランジスタ54がオフになり、次に書込用ゲート信号線2がハイレベルになると、この書込用ゲート信号線2にゲートが接続された書込スイッチ用トランジスタ54がオンになるため、ソース信号線52を通して前記回転角が2度の時のアングル2の断面画像データが書込スイッチ用トランジスタ54に接続された記憶素子56に書き込まれる。以下同様で、1個の画素90に設けられた180個の記憶素子56に有機ELパネル8の回転角毎の1回転分の全ての断面画像データが記憶される。このような1個の画素90に対する前記回転角毎の断面画像データの書き込みは、図3に示した全ての画素90に対して行単位で同様に行われる。
上記のようにして図3に示した表示部82を構成する全ての画素90に有機ELパネル8の回転角毎の1回転分の全ての断面画像データが記憶されると、表示用ゲート信号線駆動回路88は、表示用ゲート信号線Yをアングルセンサ8の検出回転角に同期して順次ハイレベルにすることにより、全ての画素90の記憶素子56から例えば前記回転角が0度の時のアングル1の断面画像データを同時に読み出して、表示部82を構成する全ての画素90の有機EL素子62を点滅させる。これにより、表示部82に有機ELパネル8の回転角が0度の時の断面画像が表示される。従って、1画素分の切り替え走査で、有機ELパネル8の回転角毎の断面画像の表示を切り替えることができる。
ここで、上記した断面画像の表示動作について図4を用いて画素単位で説明する。有機ELパネル8の回転角が0度の時のアングル1の断面画像データを表示するために、表示用ゲート信号線1がハイレベルになると、この表示用ゲート信号線1にゲートが接続された表示スイッチ用トランジスタ58がオンになって、この表示スイッチ用トランジスタ58に接続された記憶素子56から前記回転角が0度の時の断面画像データが読み出され、EL駆動用トランジスタ60のゲートに印加される。その結果、断面画像データが“1”であればEL駆動用トランジスタ60がオンして有機EL素子62に電源供給線64から電圧が印加されて発光し、断面画像データが“0”であればEL駆動用トランジスタ60がオフして有機EL素子62に電圧が印加されず発光しない。アングル2以降の断面画像データについても同様である。
ここで、上記のようにして高速回転する有機ELパネル8に1回転分の回転角毎の断面画像を表示すると、これら断面画像の集合としての3次元画像が表示される。この場合、表示用ゲート信号線駆動回路88は有機ELパネル8の回転角がアングル1の時、アングル1の断面画像データを記憶素子56から読み出して有機EL素子62を読み出された断面画像データにしたがって点滅させることにより、アングル1の断面画像を表示部82に表示し、以降同様にアングル2、アングル3、…、アングル180の断面画像を表示部82に表示すれば、正規の位置に3次元画像が表示される。
しかし、有機ELパネル8の回転角がアングル1+α度の時にアングル1の断面画像データを読み出して表示部82に表示し、以下同様にアングル2+α度の時にアングル2の断面画像データを読み出して1回転分の断面画像データを表示部82に表示すると、表示される3次元画像も正規の位置よりもα度回転した位置に表示される。したがって、制御部30が表示用ゲート信号線駆動回路88に上記のような回転情報αを与えることにより、3次元画像の位置をα度回転させて表示することができる。
ここで、制御装置10がパソコンであったような場合、鑑賞者がパソコンのキーボートなどから3次元の表示画像の向きを変える指示を入力すると、制御装置10から3次元の表示画像の表示位置変更を指示する表示位置変更制御信号が外部通信路40を通して台座部4の受信手段12に送信されてくる。この表示位置変更制御信号はそのまま圧縮部14を通って伝送手段18に送られ、この伝送手段18から回転板6の受信手段22に無線送信される。制御部30は受信手段22で受信した表示位置変更制御信号により指定される回転情報αを上記のように表示用ゲート信号線駆動回路88に出力して3次元画像の位置をα度回転させて表示させる。尚、制御装置10は外部の環境変化を感知する各種センサーを備えていて、このセンサーからの情報により表示位置変更制御信号を生成して台座部4の受信手段12に送信してもよい。
次に回転板6の回転動作及台座部4側から回転板6側に電力を伝送する動作について図6及び図9を参照して説明する。
まず、回転動作について説明する。今、回転板6の裏面に配置された磁石74と、台座部4の上面に配置された駆動コイル44との相対的な位置関係が図9 (A)に示した如くであった場合、駆動コイル44には図示の極性になるように電流が流される。ここで、N極になった駆動コイル44(A)に着目すると、その両側の磁石74(1)はN極、磁石74(2)はS極であるため、磁石74 (1)との間には斥力が、磁石74(2)との間には引力が発生する。他の駆動コイル44とその両側にある磁石74との間にも同様に斥力と引力が発生し、図中矢印の方向に回転板6が回転する。但し、図中、Fは回転板6の回転方向を知るための目印である。
こうして、回転板6の裏面に配置された磁石74と、台座部4の上面に配置された駆動コイル44との相対的な位置関係は図9(B)に示したように変化し、回転板6の慣性力により、回転板6は左回転方向に行き過ぎて図9(C)に示したように、回転板6の裏面に配置された磁石74と、台座部4の上面に配置された駆動コイル44との相対的な位置関係が変化する。この状態で、駆動コイル44に流していた電流の向きを反対にして、図9(D)に示したようにその極性を反転させる。
これにより、駆動コイル44(B)はS極からN極となるため、近接しているN極の磁石74(3)との間に斥力が発生する。これは他の駆動コイル44と磁石74の間でも同様で、結局、回転板6は左回転方向に回転を継続する。このように、磁石74と駆動コイル44の相対的な位置に応じて、駆動コイル44に流れる電流の向きを高速で切り替えることにより、回転板6を高速で回転(900rpm)させることができる。
次に電力の伝送動作について説明する。図6(B)に示すように、回転板6の裏側には、受電コイル76が磁石74と同一の円周上に配置されている。今、台座部4側の駆動コイル44に回転板6を回転させるために正弦波電流を流して、駆動コイル44の電磁石としての極性をスイッチングさせた場合に、駆動コイル44の中心と受電コイル76の中心が一致するような位置関係に両コイルが近接する際に、両コイルの電磁的な結合度が最大になり、駆動コイル44側に流れている正弦波電流と同様の正弦波電流が受電コイル76側に誘導されて発生する。従って、4個の受電コイル76を同一方向に誘導電流が流れるように接続することにより、回転板6側で必要とする電力を取り出すことができる。
最後に、台座部4側から回転板6側に圧縮した画像データを無線通信で送信する動作について説明する。伝送手段18により駆動コイル44側に流れている正弦波電流を圧縮部14から入力される圧縮画像データで変調する。これにより、受電コイル76に誘導される正弦波電流も圧縮した画像データで変調された電流となる。そこで、受電手段22は受電コイル76に誘導される正弦波電流から圧縮画像データをハイパスフィルターなどを用いて抽出して、圧縮画像データを復調することができる。
本実施の形態によれば、高速回転する自発光の2次元表示ディスプレイとして、有機ELパネル8を用いることにより、画素90を構成する速い反応速度を持った有機EL素子62によって2次元の断面画像を有機ELパネル8の回転角に同期して高速(例えばリフレッシュ周波数4.8KHz前後)で切り替えて表示することができるため、角度分解能を上げることができ、前記2次元の断面画像の集合としての3次元画像をちらつきなく表示することができるため、実用レベルの品質を持った3次元画像表示装置を実現することができる。しかも、投影画像でないため、鮮明な3次元画像を表示することができる。尚、本例の有機ELパネル8は片面発光のタイプのものであるが、リフレッシュレートが十分に高速であれば、その分、有機ELパネル8の回転数を上げることができ、片面発光のタイプでも上記した効果を得ることができる。
また、有機EL素子62が自発光なため、視野角が広く、有機ELパネル8をどのような角度で見ても、表示画像を見ることができるので、連続する2次元の断面画像の集合としての3次元画像を完全に表示することができ、観察者はどのような位置からでも表示された3次元画像をはっきり見ることができる。更に、有機EL素子62が自発光なため、3次元オブジェクト画像を高精細(高分解能)・高輝度・高コントラストで表示することが可能で、3次元画像の表示品質を著しく高めることができる。また、有機EL素子62が自発光なため、有機ELパネル8を非常に薄く作ることができるので、有機ELパネル8の厚みにより3次元画像が表示できない部分をほぼ無くすことができ、違和感のない3次元画像を鮮明に表示することができる。
更に、画素90毎に、有機ELパネル8が1回転する間に表示する全ての断面画像データを記憶素子56に一旦記憶してから有機ELパネル8の回転角に同期して読み出し、読み出した断面画像データを有機EL素子62を駆動するEL駆動用トランジスタ60に印加する構成としているため、記憶素子56とEL駆動用トランジスタ60を近接配置することができ、これにより、断面画像データをEL駆動用トランジスタ6Oに印加するまでの配線路を短くでき、その配線容量を小さくしてその時定数を小さくできるので、画面サイズの大きな有機ELパネル8でもそのリフレッシュレートを高速にすることができるため、有機ELパネル8の画面サイズに依らず、実用レベルの品質を持った3次元画像を鮮明に表示することができる。
また、画素90毎に、有機ELパネル8が1回転する間に表示する全ての断面画像データを記憶索子56に一旦記憶してから有機ELパネル8の回転角に同期して読み出して表示部82に表示するため、制御装置10などから3次元画像の表示位置をα度回転させる表示変更指示を行うと、表示用ゲート信号駆動回路88は有機ELパネル8の回転角がアングル1+α度の時にアングル1の断面画像データを読み出して表示部82に表示するタイミングで、アングル2以降の断面画像データの表示も行うことにより、表示される3次元画像を正規の位置に対して任意の角度(α)ずらして表示することができ、例えば、正面を向いている人の顔の3次元画像を90度ずらして横を向いた位置に表示することもできる。
図10は、本発明の第2の実施の形態に係る3次元画像表示装置の外観例を示した斜視図及び平面図である。但し、第1の実施の形態と同様の部分には同一符号を付し、適宜その説明を省略する。
3次元画像表示装置400は、円形の台座部402と回転板6とにより構成され、台座部402の周囲に外部環境の変化を検知するセンサー(後述)などが取り付けてあり、更に台座部402の上部に透明な風防404が取り付けてある。この風防404内に第1の実施の形態の図1で示した有機ELパネル8が収容される。また、台座部402の外周面には複数のビデオカメラ406、指向性マイク(単にマイクと称することもある)408、スピーカ410が等間隔に配置されているが、ビデオカメラ406は台座部402の傾斜部分に配置され、図示されない撮像画像レンズが少し上向くようになっている。この例では、ビデオカメラ(以降、単にカメラと称する)406、マイク408が外部環境の変化を検知するセンサーである。尚、この図では3次元画像表示装置により電子受付嬢500の上半身の3次元画像が表示されている。但し、特許請求の範囲の撮像手段はビデオカメラ406に、集音手段は指向性マイク408に相当する。
図11は図10の3次元画像表示装置400の3次元画像表示回路の構成を示した回路図である。本実施の形態の3次元画像表示回路412の構成は台座部402と回転板6側に別れて搭載され第1の実施の形態と同様であるが、台座部402側の構成が第1の実施の形態と異なるため、台座部402の構成のみを以下説明する。
台座部402側は、画像データを圧縮する圧縮部14と、圧縮部14の動作領域を提供するメモリ16と、圧縮した画像データを回転板6側に送信する伝送手段18と、カメラ406やマイク408により収集された外部データを処理する制御部414と、装置の周囲を撮像して画像情報を制御部414に入力する8個のカメラ406(1)〜406(8)と、装置の周囲の音声を集音して制御部414に入力する8個のマイク408(1)〜416(8)と、電子受付嬢500の応答や案内情報などを音声出力するための8個のスピーカ410〜410(8)を有している。尚、回転板6側の回路は第1の実施の形態と同様でその説明は省略する。
上記のように本実施の形態の3次元画像表示装置は、電子受付嬢(アニメーション)500の画像を3次元表示して電子受付機能を有している。それ故、3次元画像表示装置の周囲には、均等に8個のカメラ406と8個の指向性マイク408が取り付けてあり、その周囲360度方向の画像と音声を取り込むことができるようになっている。この画像と音声の入力に従って、3次元画像の電子受付嬢500が反応を示すようになっている。また、3次元表示された電子受付嬢500の動作や向きに応じた音を出力するための8個のスピーカ410も取り付けてある。
図12は図11に示した制御部414の構成を示したブロック図である。制御部414は、カメラ406からの画像データを入力して解析する映像解析用DSP4142と、マイク408からの音声データを解析する音声解析用DSP4144と、映像解析用DSP4142及び音声解析用DSP4144の解析結果に基づいて表示データ502、表示制御信号504及び音声信号506を生成する3Dオブジェクト生成用DSP4146を有している。
次に本実施の形態の動作について説明する。3次元画像表示装置400が有する電子受付機能は、3次元の電子受付嬢500を表示し、会社やビルの受付での案内、ホテルのフロン卜や交番(見回り中は交番に人がいなくなることや無人交番などで使用)などで、来訪者の案内をする装置である。上記電子受付機能を実現するため、制御部414は図13、図14、図15のフローチャートに従った処理を行う。
図13は制御部414が入力された画像データを処理する流れを示したフローチャートである。制御部414の映像解析用DSP4142は、まず、ステップS1でカメラ406(1)から入力される画像データから人物などの特徴画像を抽出し、ステップS2でカメラ406(2)から入力される画像データから特徴画像を抽出し、以下同様で、ステップS3〜S8でカメラ406(3)〜406(8)から入力される画像データから特徴画像を抽出する。即ちステップS1〜S8で、8個のカメラ406から画像データを入力して特徴画像を抽出する。次に、映像解析用DSP4142はステップS9で、カメラ406(1)〜カメラ406(8)からの画像データの中で、1台以上のカメラの画像データから特徴画像を抽出したかどうかを判定し、抽出しない場合はステップS1の処理に戻り、抽出した場合はステップS10の処理に進む。
映像解析用DSP4142はステップS10で、各特徴画像の位置関係や光のあたり方などから特徴画像がある方向を推定し、次にステップS11で、特徴画像がある方向に基づいて複数の特徴画像を合成した後、特徴画像の動作解析を行なう。この動作解析で、例えば、特徴画像が近付いてくるのか、遠ざかりつつあるのか、或いは静止しているのかなどが分かる。その後、映像解析用DSP4142はステップS12で、特徴画像がある方向と動作情報を3Dオブジェクト生成用DSP4146に出力してからステップS1の処理に戻る。尚、電源などがオフされて装置が停止すると、映像解析用DSP4142は図13の処理フローのループから抜けて処理を終了する。
図14は音声解析用DSP4144が入力された音声データを処理する流れを示したフローチャートである。音声解析用DSP4144は、まず、ステップS21でマイク408(1)から入力される音声データから人物などの足音や声等の特徴音を抽出し、ステップS22でマイク408(2)から入力される音声データから特徴音を抽出し、以下同様で、ステップS23〜S28でマイク408(3)〜408(8)から入力される音声データから特徴音を抽出する。即ち、ステップS21〜S28により8個のマイク408から入力される音声データの特徴音をそれぞれ抽出する。次に、音声解析用DSP4144はステップS29で、マイク408(1)〜マイク408(8)の音声データの中で、1台以上のマイク408の音声データから特徴音を抽出したかどうかを判定し、抽出しない場合はステップS21の処理に戻り、抽出した場合はステップS30に進む。
音声解析用のDSP4144はステップS30で、抽出した特徴音の到来方向を、各マイク408から入力される音声データの音量の強弱などを利用して推定し、ステップS31で、特徴音が言葉であったような場合はその意味を解析し、例えば行きたい場所を聞いているのか或いは、面会したい人物の名前を言っているのかなどを解析する。次に、音声解析用のDSP4144はステップS32で、得られた特徴音の到来方向と、言葉を喋ったような場合はその意味情報を3Dオブジェクト生成用DSP4146に出力し、その後、ステップS21の処理に戻る。尚、電源などがオフされて装置が停止すると、音声解析用のDSP4144は図14の処理フローのループから抜けて処理を終了する。
図15は制御部414が映像及び音声データの解析結果から表示データ502、表示制御信号504及び音声信号506を生成する処理の流れを示したフローチャートである。制御部414の3Dオブジェクト生成用DSP4146はステップS41で、映像解析用DSP4142から入力される特徴画像の方向と動作情報を取得する。次に、3Dオブジェクト生成用DSP4146はステップS42で、音声解析用DSP4144から入力される特徴音の到来方向と意味情報を取得し、ステップS43で取得データがあるかどうかを判定し、取得データがあった場合はステップS44に進み、取得データが無い場合はステップS45に進む。
3Dオブジェクト生成用DSP4146はステップS44に進んだ場合、取得データに対応したアニメーションパターンを生成する。例えば特徴画像が来訪者で、その来訪者が近付いて正面に来たような場合、にっこりして挨拶するようなアニメーションパターンを生成してからステップS45に進む。ステップS45では、生成したアニメーションパターンから3Dオブジェクトを生成する。ここでは3Dオブジェクトとしては電子受付嬢500の上半身となる。一方、取得データが無く、直接ステップS45に進んだ場合は既存のアニメーションパターンから3Dオブジェクトを生成し、ステップS46に進む。
3Dオブジェクト生成用DSP4146はステップS46で、生成した3Dオブジェクトを第1の実施の形態で示したように2次元の断面画像データに変換し、メモリ16に格納した後、ステップS47で圧縮部14に上記した2次元断面画像データの圧縮開始命令を発行する。更に、3Dオブジェクト生成用DSP4146はステップS48で、上記したアニメーションパターンに応じた音声データを生成するが、生成される音声データは各スピーカ410(1)〜410(8)より出力する8チャンネルの音声データとなり、ステップS49で、これら音声データに応じた音声を対応するスピーカ410(1)〜410(8)から出力した後、ステップS41の処理に戻る。
ここで、上記したアニメーションパターンが、電子受付嬢500が来訪者に挨拶してその用件を聞くようなものであった場合、3Dオブジェクト生成用DSP4146はこの場面に相応しい電子受付嬢500の挨拶や用件を尋ねる音声データを生成し且つ、8個のスピーカ410(1)〜410(8)から音声を出力する際に、その音声は来訪者の方向で音圧が高くなるように8個のスピーカに対応した8チャンネルの音声データとなる。尚、電源などがオフされて装置が停止すると、3Dオブジェクト生成用DSP4146は図15の処理フローのループから抜けて処理を終了する。
上記のような制御部414の処理により、例えば、電子受付嬢500に対して後ろから声をかけた場合には、後ろ方向のカメラ406の画像データとマイク408の音声データから、後ろから声をかけられたことが判断される。そして電子受付嬢500が後ろを振り向き挨拶をするアニメーションが作成されると共に、電子受付嬢500が振り向いてから、後ろのスピーカ410より挨拶の音声(言葉)を出力するための音声データが作成される。このように電子受付嬢500を振り向かせるような場合、3Dオブジェクト生成用DSP4146は、既存のアニメーションを用い、その表示位置を回転させる制御信号を作成して圧縮部14、伝送手段22、受信手段22を通して回転板側の制御部30に伝送する。これにより、制御部30は第1の実施の形態と同様に、3次元表示された電子受付嬢500の表示位置を回転させて、例えば後ろを振り向かせる制御を行う。
電子受付嬢500が後ろを振り向いた後、来訪者が近寄って来たとすると、この来訪者をカメラ406が撮像し、来訪者の足音或いは、来訪者の声などをマイク408が集音する。カメラ406で撮像して得た画像データ及びマイク408が集音して得た音声データは台座部402の制御部414に入力され、これら情報に基づいて電子受付嬢500が来訪者に対して適切な応対をする制御が行われる。
本実施の形態によれば、記憶素子内蔵型の有機ELパネル8を用いているため、本物に近いサイズの電子受付嬢500を鮮明に3次元表示することができ、この電子受付嬢500を来訪者とのインターフェイスとすることができる。それ故、来訪者は本物の受付嬢に対するのと同様の感覚で接することができ、フレンドリーな印象を受けると共に、受付操作を行う必要がないため、来訪者の手間を省くことができ、極めて有用性の高い電子受付機能を実現することができる。また、例えば、扉が開くと光が差し込むような環境で使用する場合に、光が入ってくると扉が開いたことを検知して電子受付嬢500がその方向を向くといった使用もできる。さらに、360度の方向からの来訪者の要求に対して対応可能で且つ、例えば同時に複数の来訪者が来た場合にも、電子受付嬢500が最初に応対する相手の方を向くため、現在どちらの来訪者と対話しようとしているかを自然な形で提示することができる。
尚、上記実施の形態の台座部402の周囲に複数の香センサを取り付ければ、例えば禁煙の場所でタバコの匂いを検出した場合には、「ここは禁煙です」と注意を促すこともできる。
また、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲において、具体的な構成、機能、作用、効果において、他の種々の形態によっても実施することができる。
例えば、3次元画像表示装置で3次元の風見鶏を表示すると共に、外部に風力・風向センサを取り付けておき、検知された風向に基づいて風見鶏の表示を変化させることにより、電子風見鶏装置を実現することができる。
また、3次元画像表示装置の台座部402などの周囲に透明接触センサ(圧電センサや静電センサなど)を取り付け、表示されている3次元オブジェクトを恰も触るような感覚で3次元オブジェクトを操作できる装置を実現することもできる。例えば、オブジェクトのある部分を触ると、その部分が凹むとか、右に擦るとオブジェクトが右回転するとか、より直感的な3次元オブジェクト操作インターフェイスを提供することができ、3次元画像表示装置を有効にいかしたアプリケーションが可能となると共に、直感的なインターフェイスを構築することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る3次元画像表示装置の外観例を示した斜視図である。 図1に示した有機ELパネル8に画像を表示する3次元画像表示回路の構成を示したブロック図である。 図2に示した表示部82の回路構成を示した回路図である。 図2に示した表示部82を構成する画素90の回路構成を示した回路図である。 図4に示した有機ELパネル8の表示部の画素90を構成する有機EL素子62の構造を示した断面図である。 図1に示した回転板6を回転させる回転機構を説明する斜視図及び平面図である。 図2に示した制御装置10で球体の3次元オブジェクト画像データの時間変化に対する差分データを生成する方法を示した図である。 図2に示した制御部20により復元した3次元オブジェクト画像データからその断面画像データを作成する方法を示した図である。 図1、図6に示した回転板6を回転させる動作を説明する図である。 本発明の第2の実施の形態に係る3次元画像表示装置の外観例を示した斜視図である。 図10に示した3次元画像表示装置400の3次元画像表示回路の構成を示した回路図である。 図11に示した制御部414の構成を示したブロック図である。 図12に示した映像解析用DSPの画像データ処理の流れを示したフローチャートである。 図12に示した音声解析用DSPの音声データ処理の流れを示したフローチャートである。 図12に示した3Dオブジェクト生成用DSPの映像及び音声データの表示制御信号及び音声信号の作成処理の流れを示したフローチャートである。 従来の体積走査型の3次元ディスプレイ装置の概略構造を示した図である。 図16に示した体積走査型の3次元ディスプレイ装置により3次元画像を表示できる原理を説明する図である。
符号の説明
2、400……3次元画像表示装置、4、402……台座部、6……回転板、8……有機エレクトロルミネッセンスパネル(有機ELパネル)、10……制御装置、12、22……受信手段、14……圧縮部、16、26……メモリ、18……伝送手段、20、30、414……制御部、24……伸長部、28……アングルセンサ、40……外部通信路、404……風防、406、406(1)〜406(8)……ビデオカメラ、408、408(1)〜408(8)……指向性マイク、410、410(1)〜410(8)……スピーカ、4142……映像解析用DSP、4144……音声解析用DSP、4146……3Dオブジェクト生成用DSP。

Claims (8)

  1. 回転する1枚の自発光の2次元表示パネルにその回転角に同期して2次元画像を切り替えて表示することによって前記2次元画像の集合としての3次元画像を表示する3次元画像表示装置であって、
    前記2次元表示パネルに表示する前記2次元画像の画像データを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段から前記画像データを前記2次元表示パネルの回転に同期して読み出し、読み出した画像データに対応する2次元画像を前記2次元表示パネルの表示部に表示する表示手段と、
    外部情報を入力する入力手段と、
    前記入力された外部情報に応じて前記記憶手段から前記画像データを読み出すタイミングを変化させて前記3次元画像の表示位置を前記2次元表示パネルの回転方向又はその逆方向にずらす表示シフト制御手段と、
    を具備することを特徴とする3次元画像表示装置。
  2. 回転する1枚の自発光の2次元表示パネルにその回転角に同期して2次元画像を切り替えて表示することによって前記2次元画像の集合としての3次元画像を表示する3次元画像表示装置であって、
    外部の情報を収集する外部情報収集手段と、
    前記収集される外部の情報に応じた前記2次元画像を生成することにより前記表示する3次元画像を変化させる画像生成制御手段と、
    を具備することを特徴とする3次元画像表示装置。
  3. 前記2次元表示パネルは前記2次元画像を一旦記憶する記憶手段を有することを特徴とする請求項2記載の3次元画像表示装置。
  4. 前記外部情報収集手段は、撮像手段、集音手段、香センサ及び光センサのいずれか一つ或いは二つ以上を有することを特徴とする請求項1又は2記載の3次元画像表示装置。
  5. 前記表示される3次元画像は受付嬢の姿であることを特徴とする請求項4記載の3次元画像表示装置。
  6. 外部情報収集手段は、風力計及び風向計を有することを特徴とする請求項1記載の3次元画像表示装置。
  7. 前記表示される3次元画像は風見鶏の姿であることを特徴とする請求項6記載の3次元画像表示装置。
  8. 前記2次元表示パネルは有機エレクトロルミネッセンスパネルであることを特徴とする請求項1又は2記載の3次元画像表示装置。
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