JP2005055218A - パルス核四極子共鳴装置を用いた物質の同定・検知方法とこの方法を実施する装置 - Google Patents

パルス核四極子共鳴装置を用いた物質の同定・検知方法とこの方法を実施する装置 Download PDF

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健二郎 端
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禎 清水
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Minoru Tachiki
実 立木
Tadayuki Kondo
忠之 近藤
Kyoko Kawagishi
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Abstract

【課題】パルス核四極子共鳴装置を用いた物質の同定・検知方法において、従来の測定は、測定しようとする物質に対して、核四極子を励起する高周波パルスを送信し、励起されて発した核四極子共鳴波を受信するコイルとしてソレノイド型コイルを使用し、測定物をソレノイド型コイル内に配置して測定していた。
本発明は、測定対象物を送受信コイルの外部にあるものでも高感度に反応し、高精度測定が可能な核四極子共鳴同定・検知装置を提供しようというものである。
【解決手段】パルス核四極子共鳴装置を用いた物質の同定・検知方法において、前記パルス核四極子共鳴装置で発生させた高周波パルスを検知対象物に対してラジオ波として照射するコイル、または前記対象物が前記ラジオ波の励起を受けて発する核四極子共鳴波を受信するコイル、あるいはそれらの兼用コイルとして対象物に向かってその直径を漸減する円錐形状ないし円錐台形状に捲かれた構造に設定されたコイルを使用することによって解決する。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パルス核四極子共鳴同定・検知装置において、前記パルス核四極子共鳴同定・検知装置からのラジオ波の照射を行う送信コイル、または同定・検知対象物からの核四極子共鳴波の受信を行う受信コイル、あるいはそれらの兼用コイルの形状に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとしている課題】
パルス核四極子共鳴(Nuclear Quadrupole Resonance、以下NQRと記す)を用いた同定・検知装置は、同定・検知しようとする物質に固有の周波数(共鳴周波数)を含むパルス状のラジオ波を照射して前記物質の核四極子を励起し、前記パルス状のラジオ波照射後に誘導されるNQR信号を受信コイルによって受信して解析することにより前記物質の同定や検知を行うものである(非特許文献1)。現在では、数万種類にもおよぶ物質について共鳴周波数が調べられているため、パルスNQR法によって、測定対象物にMHz領域の電磁波を照射し、共鳴周波数を調べることによって物質の特定を行うことができる。このNQRを用いた同定・検知装置は、航空機積み込み荷物等の中に隠されているプラスチック爆弾等の爆発物や麻薬、覚醒剤の遠隔検知等に利用することが提案されており(特許文献1、2)、現在世界的に問題となっている地雷の探知装置としても利用の可能性を有している。
しかし、従来のNQR法を利用した同定・検知装置は、同定・検知の対象物を、前記同定・検知装置のソレノイド型の送受信コイルの中に配設して測定を行うものであり、地中に埋設された地雷のように前記送受信のコイルの中に持ち込めないものについては極めて感度が低く、十分な機能を発揮するに至っていなかった。
本発明の課題は、上記従来の技術に鑑み、送受信コイルの外部に配置された同定・検知の対象物を、より高い感度で同定・検知できる核四極子共鳴同定・検知装置を提供することにある。
【0003】
【非特許文献1】
T.P.DAS、E.L.Hahn、“ Nuclear Quadrupole Resonance Spectroscopy ”、 Academic Press Inc、1958
【特許文献1】
特開平5−223758号公報
【特許文献2】
特開平6−222154号公報
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等において鋭意研究した結果、コイルの形状を円錐形状ないし円錐台形状に構成することによって、測定対象物に対して効率よくラジオ波パルスを照射し、NQR信号を受信することができることを知見したものである。
本発明は、この知見に基づいてなされたものであり、その構成は以下のとおりである。
(1) パルス核四極子共鳴装置を用いた物質の同定・検知方法において、前記パルス核四極子共鳴装置で発生させた高周波パルスを検知対象物に対してラジオ波として照射するコイル、または前記対象物が前記ラジオ波の励起を受けて発する核四極子共鳴波を受信するコイル、あるいはそれらの兼用コイルとして、対象物に向かってその直径を漸減する円錐形状ないし円錐台形状に捲かれた構造に設定されたコイルを使用することを特徴とした、パルス核四極子共鳴装置を用いた物質の同定・検知方法。
(2) 前記円錐形状ないし円錐台形状に構成した送信または受信コイル、あるいはそれらの兼用コイルの先端部をコイル外に配設された対象物に指向せしめ、対象物へのパルス状の励起電磁波の照射または対象物からの核四極子共鳴信号の受信を行い、コイル外に配設された対象物の同定、検知を行い得るようにしたことを特徴とする、前記(1)項に記載のパルス核四極子共鳴装置を用いてなる物質の同定・検知方法。
(3) 該パルス核四極子共鳴装置を用いてなる物質の同定・検知方法が、専ら地雷等爆発物の探査のために利用されることを特徴とした、前記(1)又は(2)項に記載のパルス核四極子共鳴装置を用いてなる物質の同定・検知方法。
(4) パルス核四極子共鳴を用いた物質の同定・検知装置において、前記同定・検知装置の発振器で発生させた高周波パルスを、同定し、検知しようとする対象物に対してラジオ波として照射するコイル、または前記ラジオ波の励起を受けて対象物から発せられる核四極子共鳴波を受信するコイル、あるいはそれらの兼用コイルとして、対象物に向かってその直径を漸減する円錐形状ないし円錐台形状に捲かれた構造のコイルに設定することを特徴とした、パルス核四極子共鳴装置を用いてなる物質の同定・検知装置。
(5) 前記円錐形状ないし円錐台形状に構成した送信または受信コイル、あるいはそれらの兼用コイルの先端部をコイル外に配設された対象物に指向せしめ、対象物へのパルス状の励起電磁波の照射または対象物からの核四極子共鳴信号の受信を行い、コイル外に配設された対象物の同定、検知を行い得るようにしたことを特徴とする、前記(4)項に記載のパルス核四極子共鳴装置を用いてなる物質の同定・検知装置。
(6) 該パルス核四極子共鳴装置を用いてなる物質の同定・検知装置が、専ら地雷等爆発物の探査のために利用されることを特徴とした、前記(4)又は(5)項に記載のパルス核四極子共鳴装置を用いてなる物質の同定・検知装置。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、以下、実施例の図面に基づいて説明する。
図1は核四極子共鳴同定・検知装置を構成する要素のブロック図、図2は対象物としてHMT(ヘキサメチレンテトラミン)を用いた実験で得られたNQR信号の時間的変化のグラフ、図3は図2のNQR信号の時間的変化を解析器によりフーリエ変換して得られたNQR信号スペクトル、図4は従来のソレノイド型の送受信コイルを用いた実験の送受信コイルと対象物の配置を示す図、図5は本発明の円錐形状ないし円錐台形状の送受信コイルを用いた実験の送受信コイルと対象物配置を示す図である。
図において1は発振器、2は増幅器、3は同調・整合器、4は送受信コイル、5は受信機、6は検波器、7は解析器、8はHMT試料、9はラジオ波、10はNQR信号である。
【0006】
核四極子共鳴同定・検知装置は、図1に示すように対象物に固有の共振周波数を有する高周波パルスを発振する発振器1と、発振器1が発信したパルスを同定・検知に必要な電力までに増幅する増幅器2と、増幅器からのパルス波をラジオ波9として同定・検知の対象物8に照射し、かつ前記対象物8が前記ラジオ波9を受けて発するNQR信号10を受信する送受信コイル4と、前記送受信コイル4の送受信の効率を高めるために整合且つ前記NQR信号の共鳴周波数に同調させるための同調・整合器3と、前記送受信コイル4で受信した対象物8からのNQR信号10を増幅する受信機5と、前記受信器5からNQR信号を検波して前記NQR信号10の時間的変化を観測・記録する検波器6と、前記検波器6で得られたNQR信号10の時間的変化をフーリエ変換してNQR信号のスペクトルを得る解析器7とで構成されている。
【0007】
本発明は、上記核四極子共鳴同定・検知装置における送受信感度を高めようとするものであり、そのための要件事項としてコイル形状に着目したものであることは前述したとおりである。すなわちコイル形状を、図5に示すように同定し、検知しようとする対象物(図5ではHMT)8に向かってその捲き径を減少させて円錐形状ないし円錐台形状に構成することによって、送受信コイル4によるラジオ波の送信感度と、NQR信号の受信感度とを高め、送受信効率を高めているものである。
【0008】
上記核四極子共鳴同定・検知装置における、電磁波の送受信態様としては、1組のコイルで電磁波の送受信を兼用する態様と、送信、受信にそれぞれ専用コイルを用意し、各コイルを1組ずつ配置して使用する態様の二通りの態様がある。すなわち、複数のコイルを組み合わせることによって、1つの役割たとえば、送受信あるいは送信のみあるいは受信のみを果たすように設定することも可能である。この場合、何れにしても組み合わせたコイルのうちの対象物に直接面するコイルを本発明で規定した円錐形状あるいは円錐台形状にすることによって、送信感度、受信感度がソレノイド型による従来法に比し、大幅に向上し、測定対象物の同定・検知精度の向上に大いに資することができるものである。これによって、本発明は、その測定態様が従来のようにコイル内に検査対象物を配設する態様から解放され、測定の範囲や形態に自由度をもたらしたものであることは明らかであり、リモートセンシングシステムを構築する上において極めて重要な意義を有するものと言える。
【0009】
ここにコイルの線材としては、銅などの電気伝導性のよい材料選定することが感度向上のためには必要である。また、その形状については、コイルに近い位置にある対象物の検知感度を特に上げたい場合にはコイルの半径をより小さくすることが、逆にコイルに遠い位置にある対象物の検知感度を上げたい場合にはコイルの半径をより大きくすることが効果的である。なお、本発明を実施するに際しては、その使用するコイルは予め同調・整合器によって充分に同調及び整合が取られていること、その状態がネットワークアナライザーなどによって確認されていることが必要であること、これを前提としているものであることは従来法と同様であることはいうまでもない。
【0010】
本発明者等は、送受信コイルの構成を円錐形状ないし円錐台形状に設定したことによる技術的意義、効果については、下記の実験によって確認した。
実験は、図1に示す核四極子共鳴同定・検知装置を使用し、同定・検知対象物8としてヘキサメチレンテトラミン(HMT)25gを選択し、直径3cm、高さ5cmのプラスチック製容器に密閉し、これを模擬爆弾試料として使用した。この試料を図4、図5に示すように送受信兼用コイル4の外においた状態で、HMTの窒素核14NのNQR信号を検出することで行った。図4は、通常のソレノイド型コイルであり、このコイルを用いて同定する際には本来ならば、コイル内に試料HMTを配置して測定するものであるが、この実験では、比較のために敢えて試料をソレノイド型の外側に配置して測定を行った。また、この実験において、試料としてHMTを選択使用した理由は、HMTは、パルスNQRの測定にとっては地雷等に使用される爆発物と似た性質を示すためこれを模擬爆発物として採用したものである。すなわち、これによって本発明を地雷等のリモートセンシングシステムとして確立し、実施するための感度校正用標準試料として用いたものであって、本発明で特定しようとするものは、決してこの物質に限定されるものではない。
実験は、発振器1で3.3MHzのパルスを発振し、それを増幅器2よっておよそ100Wまで増幅し、同調器3を経て送受信用コイル4に導入し、送受信兼用コイル4からラジオ波9として、前記対象物HMT8に向けて発射した。
前記ラジオ波9の照射によって励起された前記対象物HMT8から発せられたNQR信号(共鳴信号)10は、送受信兼用コイル4によって受信し、受信機5で増幅した後、検波器6によって検波され、図2に示すような時間変化を示すグラフを得た。
さらに、このNQR信号の時間的変化を解析器7によりフーリエ変換して、図3のNQRスペクトルを得た。
この実験では、比較のために図4に示すような従来の送受信兼用コイルとして直径2cm、長さ3cm、30回巻きのソレノイドを用いた場合について行った。ソレノイドの向きは図4に示すとおりである。この場合、送受信兼用コイル4とHMT8の間隔を1cmに離しただけでNQR信号は観測できなくなった。
次いで、図5のようにHMT8に近い側の送受信兼用コイル4の径を2cm、HMT8から遠い側の径を5cm、長さを3cmの円錐形状ないし円錐台形状に30回捲きの送受信兼用コイル4の場合について行った。この場合、送受信兼用コイル4とHMT8の間隔をおよそ2cm離した状態でもNQR信号が観察できた。
以上の実験から本発明の円錐形状ないし円錐台形状の送受信コイルの効果が離間したところからでも感度良好であることが確認された。
【0011】
ここに、コイルの形状を円錐形状ないし円錐台形状としたことにより、送受信感度が良好となる理由は次のように考えられる。
一般にコイルとコイルによって作られる電磁波との間には次のような関係がある。すなわち、コイルによって作られる電磁波は、コイルから離れるほど弱くなる。半径の小さなソレノイド型のコイルでは、コイルに近い場所では強い電磁波を作ることができるが、コイルから離れるほど急速に電磁波は弱くなる。これに対して、半径の大きなソレノイド型のコイルでは、近い場所ではあまり強い電磁波を作ることはできないが、コイルから離れても電磁波はそれほど弱くならない。本発明による円錐形状ないしは円錐台形状のコイルでは、コイルに近い位置では小さなソレノイド型、コイルから離れた位置では大きなソレノイド型の特徴を持った電磁波を作ることが出来ることから、両者の優れた面が相乗された結果であると思料される。
【0012】
【発明の効果】
本発明は、NQRにおける送受信コイルの形状をソレノイド型から円錐形状ないし円錐台形状に変えるだけの簡単な構成によって、下記の効果が期待される。
▲1▼ 円錐形状ないし円錐台形状の送受信コイルを使用することにより、核四極子共鳴同定・検知装置の感度が向上し、より確実なリモートセンシングが可能になる。
▲2▼ 送受信コイル内に配置できない試料を、送受信コイル外配置したままで効果的に同定・検知できる。
▲3▼ 前項▲1▼、▲2▼の効果により、従来に比してより深く埋設された地雷の探知が可能になり、又同じ深さに埋設された地雷に対しては、より正確に探知できるようになる。
▲4▼送受信コイル外にある対象物に対して従来装置と同等の感度を得る場合相対的に電力が小さくてよく、その分装置も小型になり、安価にできる。すなわち、本発明は、NQRによる同定・検知装置において、送受信コイルを円錐形状ないし円錐台形状コイルに設計したことにより、従来技術に比し送受信感度が飛躍的に向上し、これによって今後、物質の特定操作は、従来のようにコイル内に配置することから解放され、その利用の態様に広がりができたものであり、これによって産業の発展に大いに寄与することは勿論、世界的に期待されている地雷の撤去にも大いに貢献することが期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】核四極子共鳴同定・検知装置の構成を示すブロック図。
【図2】対象物としてのHMT試料のNQR信号の時間的変化を示すグラフ。
【図3】図2のNQR信号を解析装置によりフーリエ変換することによって得られたNQRスペクトル。
【図4】ソレノイドコイルと対象物の大きさと位置関係を示す図。
【図5】円錐形状ないし円錐台形状の送受信コイルと対象物の大きさと位置関係を示す図。
【符号の説明】
1:発振器 2:増幅器
3:同調・整合器 4:送受信コイル
5:受信機 6:検波器
7:解析器 8:HMT試料
9:ラジオ波 10:NQR信号

Claims (6)

  1. パルス核四極子共鳴装置を用いた物質の同定・検知方法において、前記パルス核四極子共鳴装置で発生させた高周波パルスを検知対象物に対してラジオ波として照射するコイル、または前記対象物が前記ラジオ波の励起を受けて発する核四極子共鳴波を受信するコイル、あるいはそれらの兼用コイルとして対象物に向かってその直径を漸減する円錐形状ないし円錐台形状に捲かれた構造に設定されたコイルを使用することを特徴とした、パルス核四極子共鳴装置を用いた物質の同定・検知方法。
  2. 前記円錐形状ないし円錐台形状に構成した送信コイルまたは受信コイル、あるいはそれらの兼用コイルの先端部をコイル外に配設された対象物に指向せしめ、対象物へのパルス状の励起電磁波の照射、または対象物からの核四極子共鳴信号の受信を行い、コイル外に配設された対象物の同定、検知を行い得るようにしたことを特徴とする、請求項1記載のパルス核四極子共鳴装置を用いてなる物質の同定・検知方法。
  3. 該パルス核四極子共鳴装置を用いてなる物質の同定・検知方法が、専ら地雷等爆発物の探査のために利用されることを特徴とした、請求項1又は2記載のパルス核四極子共鳴装置を用いてなる物質の同定・検知方法。
  4. パルス核四極子共鳴を用いた物質の同定・検知装置において、前記同定・検知装置の発振器で発生させた高周波パルスを、同定し、検知しようとする対象物に対してラジオ波として照射するコイル、または前記ラジオ波の励起を受けて対象物から発せられる核四極子共鳴波を受信するコイル、あるいはそれらの兼用コイルとして、対象物に向かってその直径を漸減する円錐形状ないし円錐台形状に捲かれた構造のコイルに設定することを特徴とした、パルス核四極子共鳴装置を用いてなる物質の同定・検知装置。
  5. 前記円錐形状ないし円錐台形状に構成した送信または受信コイル、あるいはそれらの兼用コイルの先端部をコイル外に配設された対象物に指向せしめ、対象物へのパルス状の励起電磁波の照射または対象物からの核四極子共鳴信号の受信を行い、コイル外に配設された対象物の同定、検知を行い得るようにしたことを特徴とする、請求項4記載のパルス核四極子共鳴装置を用いてなる物質の同定・検知装置。
  6. 該パルス核四極子共鳴装置を用いてなる物質の同定・検知装置が、専ら地雷等爆発物の探査のために利用されることを特徴とした、請求項4又は5記載のパルス核四極子共鳴装置を用いてなる物質の同定・検知装置。
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