JP2005050412A - 記録方法、記録装置、フォーマットプログラム及び記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】データが消去されたり誤ってフォーマットを行うことのないようユーザに警告できるファイル管理技術を提供すること。
【解決手段】ファイル形式でデータを記録する記録媒体を初期化する際に、第1のファイルシステムに対応した第1のファイル管理情報と、第2のファイルシステムに対応した第2のファイル管理情報と、メッセージを表示するメッセージ情報とを記録するようにする。好ましくは、第2のファイル管理情報に、メッセージ情報をファイルとして登録し、また、第1のファイル管理情報に、第2のファイル管理情報とメッセージ情報の記録位置をファイルとして登録する。
【選択図】 図1
【解決手段】ファイル形式でデータを記録する記録媒体を初期化する際に、第1のファイルシステムに対応した第1のファイル管理情報と、第2のファイルシステムに対応した第2のファイル管理情報と、メッセージを表示するメッセージ情報とを記録するようにする。好ましくは、第2のファイル管理情報に、メッセージ情報をファイルとして登録し、また、第1のファイル管理情報に、第2のファイル管理情報とメッセージ情報の記録位置をファイルとして登録する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体に記録されたファイルの管理技術に関するものであり、特に光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど、ランダムアクセスの可能な記録媒体上に、ファイル形式のデータを記録し再生する際に用いるファイル管理技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ディスク装置や磁気ディスク装置などでは、記録したデータへのアクセスを容易にするため、データをデータファイルとして記録媒体に記録を行っている。
この際、これらデータファイルを管理するために、ファイル管理システムを用いている。
【0003】
一般に広く普及している光ディスクとして、CD−ROM(Compact Disc − Read Only Memory)があげられる。CD−ROMでは、ISO−9660と呼ばれるファイル管理システムが一般的に使用されている。ISO−9660では、パステーブルと呼ばれるテーブルを使用して、ディレクトリ構造の記述を行っている。
【0004】
一方、より高密度な光ディスクとして普及しつつあるDVD(Digital Versatile Disc)には、UDF(Universal Disc Format)と呼ばれるファイルシステムが広く用いられている。UDFでは、ディレクトリごとにファイル識別子とファイルエントリーというテーブルを使用してディレクトリ構造の記述を行っている。
【0005】
また、AVデータの記録再生用ファイル管理システムとしては、ファイル管理のために、ファイルテーブルなどの独自のデータ管理テーブルを使用している(例えば、特許文献1及び2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−312378号公報
【特許文献2】
特開2003−123389号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のファイル管理システムでは、以下のような問題があった。
一般的に、PC(Personal Computer)用途では多機能なUDFが幅広く使用される一方、AV(Audio Visual)用途では管理が簡単な独自のファイルシステムが使用されることが多い。異なるファイルシステムには互換性がなく、互いにファイルシステムの存在すら認識することができない。
【0008】
例えば、PC用途にフォーマットされたディスクを、間違えてAV機器で使用した場合、AV機器では当該ディスクに記録されているファイル管理情報を認識できない。したがって、AV機器上では未フォーマットディスクと認識されるので、間違えてフォーマットしてデータを失ったり、データを上書きしてしまう可能性がある。
【0009】
本発明の目的は、データが消去されたり誤ってフォーマットを行うことのないようユーザに警告できるファイル管理技術を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、ファイル形式でデータを記録する記録媒体を初期化する際に、第1のファイルシステムに対応した第1のファイル管理情報と、第2のファイルシステムに対応した第2のファイル管理情報と、メッセージを表示するメッセージ情報とを記録するようにする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態について説明する。
図1は、本実施例のフォーマット方法によってフォーマットを行った直後の光ディスク上のファイル管理情報およびファイルの配置を示す模式図である。
【0012】
光ディスクの記録領域101は、所定長さのセクター構造をしており、各セクターは2048バイトのデータを記録することができる。また、各セクターには、ディスク中央部分から順番にセクター番号が割り当てられており、このセクター番号によって、アクセスを行うセクターを指定することが出来る。
【0013】
ここで、第1のアンカー記述子102と第1のファイル管理情報103は、主にPC用として使用される第1のファイルシステム上で用いられる情報であり、本実施例ではUDF形式に準ずるものとして説明する。また、第2のアンカー記述子104、第2のファイル管理情報105、メッセージファイル106は、第1のファイル管理システムとは異なる第2のファイルシステム上で用いられる情報であり、AV機器用として使用されるものとして本実施例では説明する。もちろん、これは一例であり、数々の変形が可能であることは言うまでもない。
【0014】
第1のアンカー記述子102は、第1のファイル管理情報103が記録されている記録位置を示している。第1のファイル管理情報103の記録位置を変更した場合には、第1のアンカー記述子102を書き換えることにより、第1のファイル管理情報103の読み出し位置を変更することが出来る。また、第1のアンカー記述子102が複数記録されている場合、最後部のアンカー記述子のみを参照するように規定することにより、アンカー記述子記録領域の書き換え回数を減らすことが出来る。また、ライトワンスと呼ばれる追記型記録方式への対応も容易となる。第1のアンカー記述子102の書き込み開始セクターは、第1のファイルシステム、本実施例ではUDF形式のフォーマットで指定されたセクター番号(本実施例では256番とする。)である。
【0015】
第1のファイル管理情報103は、光ディスク上に記録されているデータファイルの記録位置やデータサイズ、ファイル識別子(ファイル名)などの情報を管理する領域である。第1のファイル形式に対応した機器では、第1のファイル管理情報103を使用して、ファイルの読み出し・書き込みなどの処理を行うことができる。
【0016】
第2のアンカー記述子104は、第2のファイル管理情報105が記録されている領域を示しており、第2のファイルシステムのフォーマットで指定されたセクター番号(本実施例では、512番とする。)のセクターに記録される。
【0017】
第2のファイル管理情報105は、メッセージファイルのファイル識別子やファイル記録位置に関する情報を有している。ここで、メッセージファイルは、DVDプレーヤーのようなAV機器で再生を行うことができる第2のファイルシステム上のファイルである。
【0018】
ここで、第2のアンカー記述子104、第2のファイル管理情報105、メッセージファイル106は、フォーマット時に書き込まれるだけであり、その後書き換える必要はない。
【0019】
図2は、本実施例のフォーマットにより記録される第1のファイル管理情報103の初期状態を示している。また、図3は、本実施例にかかるフォーマット直後の第1のファイル管理情報103のファイル構造を示している。
【0020】
本実施例にかかるフォーマット方法により光ディスクにフォーマットを行うと、図1に示したように、第1のアンカー記述子102、第1のファイル管理情報103、第2のアンカー記述子104、第2のファイル管理情報105、メッセージファイル106を書き込む。
【0021】
ここで、PCなどの機器により光ディスクに記録されたすべてのデータファイルのファイルは、第1のファイルシステム上の第1のファイル管理情報103により管理することができる。一方、第2のアンカー記述子104、第2のファイル管理情報105、メッセージファイル106はAV機器へのメッセージ表示のためだけに用いられ、PCによる第1のファイルシステム上のファイル管理には使用されない。
【0022】
しかしながら、第2のアンカー記述子104、第2のファイル管理情報105、メッセージファイル106といったAV機器用のデータが書き込まれていることがPC、すなわち第1のファイルシステム上で認識できないと、誤ってこれらのデータを消去したり、書き換えたりするおそれがある。このようなおそれをなくすために、第2のファイルシステムで用いる情報が書き込まれた領域を第1のファイルシステム上で認識できるように、第1のファイル管理情報103中にファイル識別記述子204a、ファイルエントリー205aを書き込んでおく。これにより、第1のファイル管理情報103を使用するPCなどの機器は、第2のファイル管理情報105の存在を認識することができる。図3に示す第1のファイル構造上では、第2のアンカー情報104、第2のファイル管理情報105、メッセージファイル106の存在は、avinfo.sysファイル301というファイルが存在することで認識される。
【0023】
図2に示すファイルセット記述子201は、この第1のファイルシステムに関する詳細な情報が記録されており、これにより、第1のファイルシステムの詳細情報を得ることができる。また、ファイルセット記述子201には、ルートファイルエントリー203の書き込まれているセクター番号が記録されている。第1のファイルシステムを参照する場合、始めにこのファイルセット記述子201を参照し、ルートファイルエントリー203の書き込み位置を判断する。
【0024】
終端記述子202は、ファイルセット記述子がこれ以上続かないことを意味する記述子である。
【0025】
ルートのファイルエントリー203は、ルートディレクトリを記述したファイルエントリーであり、ルートディレクトリの詳細な情報と、そこに属するファイルのファイル識別記述子の先頭セクター番号を記する。本実施例では、図3に示すように、ルートディレクトリの直下にavinfo.sysを記録するので、ルートのファイルエントリーは、avinfo.sysファイルに対するファイル識別記述子204aのみを指し示す。
【0026】
ファイル識別記述子204aには、第1のファイルシステム内の各ファイルの名称と、そのファイルのファイルエントリーのセクター番号が記されている。各ディレクトリに対するファイル識別子記録領域には、そのディレクトリに属するファイル数分のファイル識別記述子が記録される。ファイル識別記述子204aは、avinfo.sysに関するものであり、“avinfo.sys”というファイル識別子と、対応するファイルエントリー205aのセクター番号が記録されている。
【0027】
ファイルエントリー205aは、各ファイルの属性、記録開始セクター番号、データ長、記録時刻などの情報を有する。ファイルエントリー205aは、avinfo.sysのデータを表しており、これは第2のアンカー記述子104、第2のファイル管理情報105、メッセージファイル106の記録されている領域を示す。
【0028】
以上のようにして、フォーマット処理時には、第1のファイル管理情報103を記録する。これにより、PCなどの機器では、第1のファイル管理情報103を解析することにより、光ディスク上に記録されたデータは、図3に示したファイル構造であると認識することができる。
【0029】
なお、上記実施例では、第2のアンカー情報104、第2のファイル管理情報105、メッセージファイル106の書き込まれている領域を一つのavinfo.sysというファイルとして扱うこととしたが、それぞれの情報を別々のファイルとして扱うなどの変形も可能である。また、このavinfo.sysファイルに対して、「書き込み禁止」「システムファイル」「隠しファイル」などの特殊属性を付加しておくことにより、ユーザーが誤って削除を行うことを防止できる。もちろん、avinfo.sysのファイル名は任意のものを使用できる。
【0030】
また、上記実施例では、第2のファイル管理情報105に関連した記録領域を使用不能領域として第1のファイルシステム上、具体的にはファイルセット記述し201に登録しても同様な効果を得ることができる。
【0031】
フォーマット処理時には、第1のファイル管理情報103とともに、メッセージファイルとそれを管理する第2のファイル管理情報105も記録する。
【0032】
図4は、本実施例にかかるフォーマットによって記録する第2のファイル管理情報105の例を示している。
【0033】
管理情報配置テーブル401には、第2のファイル管理情報105内の各テーブルの配置情報が記録されている。具体的には、各テーブルの記録開始番号、テーブル番号からの継続テーブルの有無ないし、継続テーブル番号である。この領域配置情報から、各テーブルのテーブル内容を参照することができる。
【0034】
ファイルテーブル402は、図5に示す各ファイルに対応したファイル識別子テーブル番号、ディレクトリ関係を示すリンク情報、ファイルの属性、拡張属性情報テーブルの番号、ファイルタイプ、ファイル生成時刻、ファイル修正時刻などの情報を含む。ファイルテーブルを参照することにより、各ファイルに対応したテーブルの番号を求めることができる。
【0035】
記録領域テーブル403は、図5に示す各ファイルのディスク上の記録位置に関する情報を含む。具体的には、ファイルの記録開始セクター番号、記録開始位置、記録終了セクター番号、記録終了位置の情報が含まれている。ファイルデータの内容を読み出す際には、この記録領域テーブルから、ファイルデータの記録されているセクター番号を求め、データの読み出しを行う。
【0036】
アロケーションルールセットテーブル404は、ディスク上に配置するデータの分割配置に関する情報などを含む。これは、データの読み出しが連続して行われるように、ディスク上にデータを記録する際の最小分割サイズを規定したものである。例えば、4096セクター(1セクター2KB×4096=8MB)単位で連続してセクターを使用する場合には、パラメータとして4096をセットする。
【0037】
ファイル識別子テーブル405は、ファイル識別子の名前とファイル識別子の長さの情報を持つ。一つのファイル識別子テーブルを32バイトとした場合、ファイル識別子長さに4バイトを割り当てると、ファイル識別子の実体には28バイトのデータ領域を割り当てることができる。
【0038】
なお、上記テーブルは、各々32バイトで構成されるが、記録する領域が不足する場合には、複数のテーブルを使用して、記録するデータ長を増やすことができる。
【0039】
図5は、メッセージファイル106のファイル構造を示している。ルートディレクトリ直下には、DVRという名称のディレクトリがあり、その下にメッセージファイルを構成する複数のファイルが記録されている。
【0040】
info.dvrファイル501は、メッセージファイルの再生時に最初に再生されるファイルであり、再生を行うプレイリストファイルのファイル識別子などの情報が含まれる。menu.tidxファイル502は、メニュー表示の際に使用されるファイルであり、サムネイル画像の数やデータサイズなどの情報を含んでいる。menu.tdat503ファイルは、メニュー表示時に使用するサムネイル画像のデータが記録されたファイルである。mark.tidxファイル504は、チャプターなどのマーク表示に使用されるファイルであり、マーク位置に対応したサムネイルの画像の数やデータサイズなどの情報を含んでいる。mark.tdatファイル505は、マーク表示時に使用するサムネイル画像のデータが記録されたファイルである。
【0041】
“01001.rpls”ファイル506は、プレイリストを示すファイルであり、このファイルに記載されたプレイリストの順番にデータの再生が行われる。ここでは、再生を行うファイルは“01000.m2ts”ファイル508のみなので、“01000.m2ts”というファイル識別子と、再生開始時刻、再生終了時刻などの情報が記録される。
【0042】
“01000.clpi”ファイル507は、クリップ情報を示すファイルであり、ストリームファイル“01000.m2ts”中におけるIピクチャーの記録時刻と、そのパケット番号のリストが記録されている。
【0043】
“01000.m2ts”ファイル508は、MPEG2方式で符号化された映像ならびに音声のデータが所定フォーマットで記録されたものである。
【0044】
以上のように、第2のファイル管理情報105とメッセージファイル106を記録しておくことにより、第2のファイルシステムにのみ対応したDVDプレーヤのようなAV機器で、本実施例のフォーマット方法によりフォーマットを行った光ディスクを再生した場合には、メッセージファイルが自動的に再生されるようになり、ファイルデータの誤消去、誤フォーマットを防ぐことができる。
【0045】
また、第1のファイルシステムによりファイルを管理するPCのような機器上では、本実施例にかかるフォーマット方法によってフォーマットを行った光ディスクを、第2のアンカー記述子104、第2のファイル管理情報105及びメッセージファイル106の含まれていないディスクと同様に扱うことができる。
【0046】
以下、本実施例にかかるフォーマット方法によりフォーマットを行った光ディスクをAV機器で再生する場合の動作を、図6を用いて説明する。
【0047】
図6は、本実施例のAV機器としての記録再生装置のブロック図である。
ユーザーは、光ディスク601を記録再生装置内にセットし、リモコン(図示せず)により再生開始を指示する。リモコンからの信号はリモコン受信部612により受信され、システム制御部611に再生指令が入力される。システム制御部611は、再生指令に従い、再生処理を開始する。以下に、記録再生装置でのメッセージファイル106の再生手順を図7に示す。
【0048】
再生が開始(S1)されると、まず第2のアンカー記述子104の読み出しが行われる(S2)。ここで、第2のアンカー記述子は、所定のセクター(本実施例では「512」番目のセクターとする)に記録されており、記録再生装置は、光ディスク601が記録再生装置内にセットされたら、所定のセクターを最初に読むようにプログラムされているので、光ディスク601上の上記セクターからデータの読み出しが行われる。
【0049】
具体的には、システム制御マイコン611がドライブ制御マイコン606に対し、セクター番号として「512」をセットし、データの読み出しを指示する。ドライブ制御マイコン606は、指定されたセクターのデータが読み出せるように、サーボ部605を制御する。サーボ部605は、光ディスク601の回転速度を制御するとともに、光ピックアップ602の位置を指定されたセクターの位置に移動する。信号処理回路603は、光ピックアップ602からの信号を再生処理し再生されたデータからセクター番号を検出して、サーボ部605にフィードバックする。また、指定されたセクターのデータが読み出された場合、再生信号を復調し、誤り訂正処理や並び替えなどを行い、2048バイトのセクターデータとしてデータを準備する。信号処理回路603により再生されたセクターデータは、ドライブ制御マイコン606を介してシステム制御マイコン611に送られる。
【0050】
上記手順により読み出された第2のアンカー記述子104には、第2のファイル管理情報105の記録位置などの情報が記録されているので、これを用いて、システム制御マイコン611は、第2のファイル管理情報105の読み出しを行う。第2のファイル管理情報105が読み出されると、光ディスク601上には図5に示したような各ファイルが記録されていることが分かるので、これらの情報を用いてメッセージファイル106の再生が行われる。
【0051】
具体的には、まず、“info.dvr”ファイル501の読み出しが行われる。ここで、“info.dvr”ファイルには、プレイリストファイルのファイル識別子が記録されている。ここで、プレイリストファイルは、“01001.rpls”ファイル506である。
【0052】
プレイリストファイル(“01001.rpls”ファイル506)には、再生するプレイリストのファイル識別子と再生開始時刻、再生終了時刻が記録されているので、これに基づいてプレイリストの再生を行う。この時、プレイリストを自動的に再生開始するように、いわゆるファーストプレイリストに指定しておけばよい。
【0053】
次いでプレイリストファイル(“01001.rpls”ファイル)が読み出される。プレイリストファイル506には再生を行うファイルとして“01000.m2ts”が指定されているので、このファイルの再生(S4)が開始される。
【0054】
具体的には、システム制御部611は、上記“info.dvr”ファイル501および“01001.rpls”506ファイルの解析から、再生を行うファイルが“01000.m2ts”ファイル508であると判断し、ファイル管理情報から“01000.m2ts”ファイルの記録されている領域を求める。
【0055】
次に、システム制御マイコン611は、求めた領域に対応するセクターからデータの読み出しを行うようにドライブ制御マイコン606に対して読み出し指令を送出する。
【0056】
ドライブ制御マイコン606は、サーボ部605を制御して光ディスクの回転速度や光ピックアップの位置を制御し、指定されたセクターデータの読み出しを行う。光ピックアップ602により読み出された信号は、信号処理回路603に入力され、所定の復調処理、誤り訂正処理などが行われ、セクターデータとして準備される。記録されている映像データおよび音声データは、MPEG方式の映像データ圧縮処理によりデータ圧縮されたデータであり、MPEGトランスポート方式のパケットデータとして記録されている。各MPEGトランスポートパケットは、188バイト長であり、このデータに30ビットの時刻情報を付加して192バイト長のパケットデータとして光ディスク601上のセクターに記録されている。読み出されたセクターデータは、出力制御部604でパケットデータに変換され、時刻情報に応じて出力タイミングが調整された後、音声デコーダ607および映像デコーダ609に入力される。
【0057】
音声デコーダ607は、再生された音声データパケットから音声を復号し、音声出力端子608に出力する。同様に、映像デコーダ609は、再生された映像データパケットから映像を復号し、映像出力端子610に出力する。出力された音声データ・映像データは、再生装置に接続されたモニターテレビ等のディスプレイ(図示せず)で表示・出力される。
【0058】
以上のような処理により、本実施例のフォーマット方法によりフォーマット時に記録されたメッセージファイル106が再生され、ディスプレイ画面上にメッセージが出力される。
【0059】
図8は、メッセージファイルを再生した際に表示される画面の一例である。
【0060】
本実施例のフォーマット方法によりフォーマット時に記録されたメッセージファイル106がAV機器により再生されると、図8のように本ディスクはPC用にフォーマットされている旨のメッセージが出力される。
【0061】
これにより、ユーザーは、PC用のディスクを誤って再生したことに気づくことができ、誤ってディスクを再フォーマットしてしまったり、データを消してしまうなどの事故を防ぐことができる。
【0062】
ここで、このメッセージは動画であってもよいし、静止画でもよい。また、音声やグラフィックスなどの情報を用いることもできる。また、メッセージの表示後にディスクを自動的に取り出すように制御を行ってもよい。
【0063】
また、第2のファイル管理情報105において、ディスク上の記録可能領域の情報として、全領域を使用済みと指定しておくことにより、使用可能領域なしと判断させることができ、AV機器によるデータの上書きを防止することができる。もちろん、AVデータとして使用していない領域をすべてファイルに割り当てておき、使用可能領域なしと判断させてもよい。この時、ファイル属性を「書き込み禁止」「システムファイル」などの特殊な属性にしておくことにより、誤ったファイル削除を防止することができる。
【0064】
以上のようにして、第1のファイルシステムにより光ディスク上の情報を管理するとともに、第2のファイル管理方法によりAV機器などの第1のファイルシステムに対応しない機器に対して、光ディスクを誤って使用した場合にもデータの保護を行うことができるとともに、ユーザーに対してディスクの誤使用を警告することができる。
【0065】
メッセージファイルの表示は、AV機器などの第1のファイル管理情報を認識できない機器で光ディスクを再生する際に行われるが、本実施例にかかるフォーマット自体は、その手順をPCとそれに接続された光ディスクドライブを用いて行う。この動作は、PC上のアプリケーションプログラムとして動作させてもよいし、光ディスクドライブが自動的に行うように構成してもよい。また、予めこのようなフォーマットを行った光ディスクを販売するようにすれば、ユーザによってフォーマットを行わなくてもすぐに使用可能なディスクとなり、使い勝手に優れる。もちろん、PCに限らず、他の機器を用いてフォーマットを行なっても構わない。
【0066】
図9に、第1のファイル管理情報を用いてデータを読み出す際の制御方法を示す。
【0067】
第1のファイル管理方法を用いてファイルの読み出しを行う場合(S1)には、まず第1のアンカー記述子102を読み出し、そこに記載されている第1のファイル管理情報記録セクターの情報を得る(S6)。次に、この情報を用いて、第1のファイル管理情報103を読み出す(S7)。ファイルを読み出すためには、このファイル管理情報の内容を解析し、所望のファイルの記録されている記録領域を判断し、そのセクターの番号にしたがって、データの読み出しを行えばよい(S8)。
【0068】
以上のような手順により、第1のファイル管理方法を用いてファイルの読み出しを行うことができる。
【0069】
続いて、第1のファイル管理情報103を用いてファイルの追加を行う場合の操作を説明する。
【0070】
図10は、本実施例にかかるフォーマット方法を用いてフォーマットを行った光ディスクに3つのファイルを追加した場合のファイル構造を示している。これは、フォーマット後に、file1、file2、file3を順番に追加したものである。
【0071】
図11は、図10に対応したファイルの光ディスク上の配置を示す。図11では、フォーマット直後の図1のファイル配置に対し、ファイル1、ファイル2、ファイル3が追加されている。この時、第2のアンカー記述子104、第2のファイル管理情報105、メッセージファイル106は、一切変更しない。
【0072】
図12は、図10に対応した第1のファイル管理情報103の詳細を示す。
追加されたfile1、file2、file3のそれぞれに対応したファイル識別子204b、204c、204dと、ファイルエントリー205b、205c、205dが追加されている。
【0073】
これらの処理は、第1のファイルシステムのみを用いてファイルの追加を行った場合と同様であり、第2のファイルシステムが存在していても、何ら動作に影響を与えることはない。
【0074】
以上のように、本実施例によれば、第1のファイルシステムを用いてフォーマットを行う際に、第2のファイル管理情報とメッセージ情報を同時に記録することで、第1のファイルシステムを用いてファイル管理を行うことができる。さらに、第2のファイルシステムにのみ対応した機器に対しても、不適合なディスクである旨の警告を行うことができる。つまり、PC用にフォーマットした光ディスクを誤ってAV機器で再生した場合でも、データが消去されたり再フォーマットされたりする恐れがない。また、ユーザーに不適合なディスクであることを通知するので、ユーザーはなぜ使用できないのかが容易に分かり混乱することがない。
【0075】
以上、本発明のフォーマット方法を用いてフォーマットを行う方法と、フォーマットされた記録媒体、記録装置について説明した。上記実施例では、光ディスクを例に挙げて説明したが、これは限定されるものではなく、ファイル形式でデータを記録する記録媒体であれば、応用可能である。例えば、磁気記録媒体や半導体メモリカードなどである。
【0076】
最後に、本実施例にかかるフォーマット形式でフォーマットを行う記録装置について説明する。
【0077】
図13に、本実施例にかかるフォーマットを行う記録装置のブロック図を示す。
【0078】
図6と同じ符号が付されているブロックは上述の機能と同様の機能を有するので説明を割愛する。図13中、613はインターフェース部、614は入出力端子である。
BDドライブ装置は、インターフェース部および入出力端子614を介してPCと接続される。ここで、PCと接続するインターフェースは、例えば、ATAPIやUSBといったインターフェースを使用することができる。
ここで、フォーマットされていない新しい光ディスクを記録装置にセットした場合の動作を以下に説明する。
【0079】
記録装置に新しい光ディスク601をセットすると、ドライブ制御マイコン606は、サーボ部605を制御し、第1のアンカー記述子が記録されている所定のセクターのデータを再生する。ここで、アンカー情報が記録されているセクターを第256番のセクターとして説明する。
【0080】
光ディスク601がフォーマットされていない新しい光ディスクの場合は、256番のセクターにアンカー記述子が記録されていないので、このセクターの情報を読み出し、アンカー記述子が記録されているかどうかを判別することで、ディスクがフォーマットされているか否かを判断することができる。
【0081】
ドライブ制御マイコン606は、未フォーマットのディスクがセットされていると判断すると、フォーマット動作を開始する。具体的には、図1に示した第1のアンカー記述子102、第1のファイル管理情報103、第2のアンカー記述子104、第2のファイル管理情報105及びメッセージファイル106を、図3及び図5に示したファイル構造を持ったデータとしてドライブ制御マイコン606が生成し、生成したデータを信号処理回路603で光ディスク上に記録できるデータに変換して、変換したデータを光ピックアップ602を用いて光ディスク601に書き込む。
【0082】
なお、上記フォーマット動作を行っている間、インターフェース613を介して受信したPC側からの他の要求に対しては、インターフェース、端子614を介してBUSYを返し、フォーマット中であることを応答する。
【0083】
フォーマット動作が完了すると、フォーマットした光ディスク601は使用可能となり、PC側からの要求に応じて光ディスク601へのデータ書き込みならびにデータの読み出しを行う。
【0084】
以上のように、本フォーマット方式に対応した記録装置を用いて、光ディスク601のフォーマット動作を行うことができる。フォーマットされた光ディスク601は、図1に示したようなファイルが記録されており、AV機器へセットして再生を行った場合には、メッセージが再生されるので、誤ってデータを消去したりフォーマットを行ってしまう恐れがない。
【0085】
なお、上記のフォーマット動作では、記録装置がPCからの要求を受けずに自動的にフォーマット動作を行うように説明した。これは、記録装置内のドライブ制御マイコン606に組み込まれているソフトウェアの動作により行われるものである。
【0086】
しかしながら、フォーマット動作は、記録装置によって自動的に行なうように限定する必要はない。例えば、PC側のソフトウェアにより、記録装置に未フォーマットのディスクがセットされたことを判断し、フォーマット動作を行うように制御してもよい。この場合、フォーマット動作を行う主体はPC側のソフトウェアであり、記録装置のソフトウェアにフォーマット動作を組み込む必要はない。また、フォーマット動作をAV機器や専用の機器で行うことも可能である。
【0087】
【発明の効果】
本発明によれば、データが消去されたり誤ってフォーマットを行うことのないようユーザーに警告できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本実施例にかかるフォーマット直後の光ディスク上のファイル管理情報およびファイルの配置を示す模式図である。
【図2】図2は、本実施例にかかるフォーマット直後の第1のファイル管理情報103を構成する各ファイルの配置を示す模式図である。
【図3】図3は、本実施例にかかるフォーマット直後の第1のファイルシステムのファイル構造を示す図である。
【図4】図4は、本実施例にかかるフォーマットによって記録される第2のファイル管理情報105の例を示す図である。
【図5】図5は、図5は、メッセージファイル106のファイル構造を示す図である。
【図6】図6は、本実施例のAV機器としての記録再生装置のブロック図である。
【図7】図7は、記録再生装置でのメッセージファイル106の再生手順を示す図である。
【図8】図8は、メッセージファイルを再生した際に表示される表示画面の一例を示す図である。
【図9】図9は、第1のファイル管理情報103を用いてデータを読み出す際の制御方法を示す図である。
【図10】図10は、本実施例にかかるフォーマット方法を用いてフォーマットを行った光ディスクに3つのファイルを追加した場合のファイル構造を示す図である。
【図11】図11は、図10に対応したファイルの光ディスク上の配置を示す図である。
【図12】図12は、図10に対応した第1のファイル管理情報103の詳細を示す図である。
【図13】図13は、本実施例にかかるフォーマットを行う記録装置のブロック図である。
【符号の説明】
102…第1のアンカー記述子、103…第1のファイル管理情報、104…第2のアンカー記述子、105…第2のファイル管理情報、106…メッセージファイル、601…光ディスク、602…光ピックアップ、603…再生信号処理回路、604…出力制御部、605…サーボ、606…ドライブ制御マイコン、611…システム制御マイコン、612…リモコン受信部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体に記録されたファイルの管理技術に関するものであり、特に光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど、ランダムアクセスの可能な記録媒体上に、ファイル形式のデータを記録し再生する際に用いるファイル管理技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ディスク装置や磁気ディスク装置などでは、記録したデータへのアクセスを容易にするため、データをデータファイルとして記録媒体に記録を行っている。
この際、これらデータファイルを管理するために、ファイル管理システムを用いている。
【0003】
一般に広く普及している光ディスクとして、CD−ROM(Compact Disc − Read Only Memory)があげられる。CD−ROMでは、ISO−9660と呼ばれるファイル管理システムが一般的に使用されている。ISO−9660では、パステーブルと呼ばれるテーブルを使用して、ディレクトリ構造の記述を行っている。
【0004】
一方、より高密度な光ディスクとして普及しつつあるDVD(Digital Versatile Disc)には、UDF(Universal Disc Format)と呼ばれるファイルシステムが広く用いられている。UDFでは、ディレクトリごとにファイル識別子とファイルエントリーというテーブルを使用してディレクトリ構造の記述を行っている。
【0005】
また、AVデータの記録再生用ファイル管理システムとしては、ファイル管理のために、ファイルテーブルなどの独自のデータ管理テーブルを使用している(例えば、特許文献1及び2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−312378号公報
【特許文献2】
特開2003−123389号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のファイル管理システムでは、以下のような問題があった。
一般的に、PC(Personal Computer)用途では多機能なUDFが幅広く使用される一方、AV(Audio Visual)用途では管理が簡単な独自のファイルシステムが使用されることが多い。異なるファイルシステムには互換性がなく、互いにファイルシステムの存在すら認識することができない。
【0008】
例えば、PC用途にフォーマットされたディスクを、間違えてAV機器で使用した場合、AV機器では当該ディスクに記録されているファイル管理情報を認識できない。したがって、AV機器上では未フォーマットディスクと認識されるので、間違えてフォーマットしてデータを失ったり、データを上書きしてしまう可能性がある。
【0009】
本発明の目的は、データが消去されたり誤ってフォーマットを行うことのないようユーザに警告できるファイル管理技術を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、ファイル形式でデータを記録する記録媒体を初期化する際に、第1のファイルシステムに対応した第1のファイル管理情報と、第2のファイルシステムに対応した第2のファイル管理情報と、メッセージを表示するメッセージ情報とを記録するようにする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態について説明する。
図1は、本実施例のフォーマット方法によってフォーマットを行った直後の光ディスク上のファイル管理情報およびファイルの配置を示す模式図である。
【0012】
光ディスクの記録領域101は、所定長さのセクター構造をしており、各セクターは2048バイトのデータを記録することができる。また、各セクターには、ディスク中央部分から順番にセクター番号が割り当てられており、このセクター番号によって、アクセスを行うセクターを指定することが出来る。
【0013】
ここで、第1のアンカー記述子102と第1のファイル管理情報103は、主にPC用として使用される第1のファイルシステム上で用いられる情報であり、本実施例ではUDF形式に準ずるものとして説明する。また、第2のアンカー記述子104、第2のファイル管理情報105、メッセージファイル106は、第1のファイル管理システムとは異なる第2のファイルシステム上で用いられる情報であり、AV機器用として使用されるものとして本実施例では説明する。もちろん、これは一例であり、数々の変形が可能であることは言うまでもない。
【0014】
第1のアンカー記述子102は、第1のファイル管理情報103が記録されている記録位置を示している。第1のファイル管理情報103の記録位置を変更した場合には、第1のアンカー記述子102を書き換えることにより、第1のファイル管理情報103の読み出し位置を変更することが出来る。また、第1のアンカー記述子102が複数記録されている場合、最後部のアンカー記述子のみを参照するように規定することにより、アンカー記述子記録領域の書き換え回数を減らすことが出来る。また、ライトワンスと呼ばれる追記型記録方式への対応も容易となる。第1のアンカー記述子102の書き込み開始セクターは、第1のファイルシステム、本実施例ではUDF形式のフォーマットで指定されたセクター番号(本実施例では256番とする。)である。
【0015】
第1のファイル管理情報103は、光ディスク上に記録されているデータファイルの記録位置やデータサイズ、ファイル識別子(ファイル名)などの情報を管理する領域である。第1のファイル形式に対応した機器では、第1のファイル管理情報103を使用して、ファイルの読み出し・書き込みなどの処理を行うことができる。
【0016】
第2のアンカー記述子104は、第2のファイル管理情報105が記録されている領域を示しており、第2のファイルシステムのフォーマットで指定されたセクター番号(本実施例では、512番とする。)のセクターに記録される。
【0017】
第2のファイル管理情報105は、メッセージファイルのファイル識別子やファイル記録位置に関する情報を有している。ここで、メッセージファイルは、DVDプレーヤーのようなAV機器で再生を行うことができる第2のファイルシステム上のファイルである。
【0018】
ここで、第2のアンカー記述子104、第2のファイル管理情報105、メッセージファイル106は、フォーマット時に書き込まれるだけであり、その後書き換える必要はない。
【0019】
図2は、本実施例のフォーマットにより記録される第1のファイル管理情報103の初期状態を示している。また、図3は、本実施例にかかるフォーマット直後の第1のファイル管理情報103のファイル構造を示している。
【0020】
本実施例にかかるフォーマット方法により光ディスクにフォーマットを行うと、図1に示したように、第1のアンカー記述子102、第1のファイル管理情報103、第2のアンカー記述子104、第2のファイル管理情報105、メッセージファイル106を書き込む。
【0021】
ここで、PCなどの機器により光ディスクに記録されたすべてのデータファイルのファイルは、第1のファイルシステム上の第1のファイル管理情報103により管理することができる。一方、第2のアンカー記述子104、第2のファイル管理情報105、メッセージファイル106はAV機器へのメッセージ表示のためだけに用いられ、PCによる第1のファイルシステム上のファイル管理には使用されない。
【0022】
しかしながら、第2のアンカー記述子104、第2のファイル管理情報105、メッセージファイル106といったAV機器用のデータが書き込まれていることがPC、すなわち第1のファイルシステム上で認識できないと、誤ってこれらのデータを消去したり、書き換えたりするおそれがある。このようなおそれをなくすために、第2のファイルシステムで用いる情報が書き込まれた領域を第1のファイルシステム上で認識できるように、第1のファイル管理情報103中にファイル識別記述子204a、ファイルエントリー205aを書き込んでおく。これにより、第1のファイル管理情報103を使用するPCなどの機器は、第2のファイル管理情報105の存在を認識することができる。図3に示す第1のファイル構造上では、第2のアンカー情報104、第2のファイル管理情報105、メッセージファイル106の存在は、avinfo.sysファイル301というファイルが存在することで認識される。
【0023】
図2に示すファイルセット記述子201は、この第1のファイルシステムに関する詳細な情報が記録されており、これにより、第1のファイルシステムの詳細情報を得ることができる。また、ファイルセット記述子201には、ルートファイルエントリー203の書き込まれているセクター番号が記録されている。第1のファイルシステムを参照する場合、始めにこのファイルセット記述子201を参照し、ルートファイルエントリー203の書き込み位置を判断する。
【0024】
終端記述子202は、ファイルセット記述子がこれ以上続かないことを意味する記述子である。
【0025】
ルートのファイルエントリー203は、ルートディレクトリを記述したファイルエントリーであり、ルートディレクトリの詳細な情報と、そこに属するファイルのファイル識別記述子の先頭セクター番号を記する。本実施例では、図3に示すように、ルートディレクトリの直下にavinfo.sysを記録するので、ルートのファイルエントリーは、avinfo.sysファイルに対するファイル識別記述子204aのみを指し示す。
【0026】
ファイル識別記述子204aには、第1のファイルシステム内の各ファイルの名称と、そのファイルのファイルエントリーのセクター番号が記されている。各ディレクトリに対するファイル識別子記録領域には、そのディレクトリに属するファイル数分のファイル識別記述子が記録される。ファイル識別記述子204aは、avinfo.sysに関するものであり、“avinfo.sys”というファイル識別子と、対応するファイルエントリー205aのセクター番号が記録されている。
【0027】
ファイルエントリー205aは、各ファイルの属性、記録開始セクター番号、データ長、記録時刻などの情報を有する。ファイルエントリー205aは、avinfo.sysのデータを表しており、これは第2のアンカー記述子104、第2のファイル管理情報105、メッセージファイル106の記録されている領域を示す。
【0028】
以上のようにして、フォーマット処理時には、第1のファイル管理情報103を記録する。これにより、PCなどの機器では、第1のファイル管理情報103を解析することにより、光ディスク上に記録されたデータは、図3に示したファイル構造であると認識することができる。
【0029】
なお、上記実施例では、第2のアンカー情報104、第2のファイル管理情報105、メッセージファイル106の書き込まれている領域を一つのavinfo.sysというファイルとして扱うこととしたが、それぞれの情報を別々のファイルとして扱うなどの変形も可能である。また、このavinfo.sysファイルに対して、「書き込み禁止」「システムファイル」「隠しファイル」などの特殊属性を付加しておくことにより、ユーザーが誤って削除を行うことを防止できる。もちろん、avinfo.sysのファイル名は任意のものを使用できる。
【0030】
また、上記実施例では、第2のファイル管理情報105に関連した記録領域を使用不能領域として第1のファイルシステム上、具体的にはファイルセット記述し201に登録しても同様な効果を得ることができる。
【0031】
フォーマット処理時には、第1のファイル管理情報103とともに、メッセージファイルとそれを管理する第2のファイル管理情報105も記録する。
【0032】
図4は、本実施例にかかるフォーマットによって記録する第2のファイル管理情報105の例を示している。
【0033】
管理情報配置テーブル401には、第2のファイル管理情報105内の各テーブルの配置情報が記録されている。具体的には、各テーブルの記録開始番号、テーブル番号からの継続テーブルの有無ないし、継続テーブル番号である。この領域配置情報から、各テーブルのテーブル内容を参照することができる。
【0034】
ファイルテーブル402は、図5に示す各ファイルに対応したファイル識別子テーブル番号、ディレクトリ関係を示すリンク情報、ファイルの属性、拡張属性情報テーブルの番号、ファイルタイプ、ファイル生成時刻、ファイル修正時刻などの情報を含む。ファイルテーブルを参照することにより、各ファイルに対応したテーブルの番号を求めることができる。
【0035】
記録領域テーブル403は、図5に示す各ファイルのディスク上の記録位置に関する情報を含む。具体的には、ファイルの記録開始セクター番号、記録開始位置、記録終了セクター番号、記録終了位置の情報が含まれている。ファイルデータの内容を読み出す際には、この記録領域テーブルから、ファイルデータの記録されているセクター番号を求め、データの読み出しを行う。
【0036】
アロケーションルールセットテーブル404は、ディスク上に配置するデータの分割配置に関する情報などを含む。これは、データの読み出しが連続して行われるように、ディスク上にデータを記録する際の最小分割サイズを規定したものである。例えば、4096セクター(1セクター2KB×4096=8MB)単位で連続してセクターを使用する場合には、パラメータとして4096をセットする。
【0037】
ファイル識別子テーブル405は、ファイル識別子の名前とファイル識別子の長さの情報を持つ。一つのファイル識別子テーブルを32バイトとした場合、ファイル識別子長さに4バイトを割り当てると、ファイル識別子の実体には28バイトのデータ領域を割り当てることができる。
【0038】
なお、上記テーブルは、各々32バイトで構成されるが、記録する領域が不足する場合には、複数のテーブルを使用して、記録するデータ長を増やすことができる。
【0039】
図5は、メッセージファイル106のファイル構造を示している。ルートディレクトリ直下には、DVRという名称のディレクトリがあり、その下にメッセージファイルを構成する複数のファイルが記録されている。
【0040】
info.dvrファイル501は、メッセージファイルの再生時に最初に再生されるファイルであり、再生を行うプレイリストファイルのファイル識別子などの情報が含まれる。menu.tidxファイル502は、メニュー表示の際に使用されるファイルであり、サムネイル画像の数やデータサイズなどの情報を含んでいる。menu.tdat503ファイルは、メニュー表示時に使用するサムネイル画像のデータが記録されたファイルである。mark.tidxファイル504は、チャプターなどのマーク表示に使用されるファイルであり、マーク位置に対応したサムネイルの画像の数やデータサイズなどの情報を含んでいる。mark.tdatファイル505は、マーク表示時に使用するサムネイル画像のデータが記録されたファイルである。
【0041】
“01001.rpls”ファイル506は、プレイリストを示すファイルであり、このファイルに記載されたプレイリストの順番にデータの再生が行われる。ここでは、再生を行うファイルは“01000.m2ts”ファイル508のみなので、“01000.m2ts”というファイル識別子と、再生開始時刻、再生終了時刻などの情報が記録される。
【0042】
“01000.clpi”ファイル507は、クリップ情報を示すファイルであり、ストリームファイル“01000.m2ts”中におけるIピクチャーの記録時刻と、そのパケット番号のリストが記録されている。
【0043】
“01000.m2ts”ファイル508は、MPEG2方式で符号化された映像ならびに音声のデータが所定フォーマットで記録されたものである。
【0044】
以上のように、第2のファイル管理情報105とメッセージファイル106を記録しておくことにより、第2のファイルシステムにのみ対応したDVDプレーヤのようなAV機器で、本実施例のフォーマット方法によりフォーマットを行った光ディスクを再生した場合には、メッセージファイルが自動的に再生されるようになり、ファイルデータの誤消去、誤フォーマットを防ぐことができる。
【0045】
また、第1のファイルシステムによりファイルを管理するPCのような機器上では、本実施例にかかるフォーマット方法によってフォーマットを行った光ディスクを、第2のアンカー記述子104、第2のファイル管理情報105及びメッセージファイル106の含まれていないディスクと同様に扱うことができる。
【0046】
以下、本実施例にかかるフォーマット方法によりフォーマットを行った光ディスクをAV機器で再生する場合の動作を、図6を用いて説明する。
【0047】
図6は、本実施例のAV機器としての記録再生装置のブロック図である。
ユーザーは、光ディスク601を記録再生装置内にセットし、リモコン(図示せず)により再生開始を指示する。リモコンからの信号はリモコン受信部612により受信され、システム制御部611に再生指令が入力される。システム制御部611は、再生指令に従い、再生処理を開始する。以下に、記録再生装置でのメッセージファイル106の再生手順を図7に示す。
【0048】
再生が開始(S1)されると、まず第2のアンカー記述子104の読み出しが行われる(S2)。ここで、第2のアンカー記述子は、所定のセクター(本実施例では「512」番目のセクターとする)に記録されており、記録再生装置は、光ディスク601が記録再生装置内にセットされたら、所定のセクターを最初に読むようにプログラムされているので、光ディスク601上の上記セクターからデータの読み出しが行われる。
【0049】
具体的には、システム制御マイコン611がドライブ制御マイコン606に対し、セクター番号として「512」をセットし、データの読み出しを指示する。ドライブ制御マイコン606は、指定されたセクターのデータが読み出せるように、サーボ部605を制御する。サーボ部605は、光ディスク601の回転速度を制御するとともに、光ピックアップ602の位置を指定されたセクターの位置に移動する。信号処理回路603は、光ピックアップ602からの信号を再生処理し再生されたデータからセクター番号を検出して、サーボ部605にフィードバックする。また、指定されたセクターのデータが読み出された場合、再生信号を復調し、誤り訂正処理や並び替えなどを行い、2048バイトのセクターデータとしてデータを準備する。信号処理回路603により再生されたセクターデータは、ドライブ制御マイコン606を介してシステム制御マイコン611に送られる。
【0050】
上記手順により読み出された第2のアンカー記述子104には、第2のファイル管理情報105の記録位置などの情報が記録されているので、これを用いて、システム制御マイコン611は、第2のファイル管理情報105の読み出しを行う。第2のファイル管理情報105が読み出されると、光ディスク601上には図5に示したような各ファイルが記録されていることが分かるので、これらの情報を用いてメッセージファイル106の再生が行われる。
【0051】
具体的には、まず、“info.dvr”ファイル501の読み出しが行われる。ここで、“info.dvr”ファイルには、プレイリストファイルのファイル識別子が記録されている。ここで、プレイリストファイルは、“01001.rpls”ファイル506である。
【0052】
プレイリストファイル(“01001.rpls”ファイル506)には、再生するプレイリストのファイル識別子と再生開始時刻、再生終了時刻が記録されているので、これに基づいてプレイリストの再生を行う。この時、プレイリストを自動的に再生開始するように、いわゆるファーストプレイリストに指定しておけばよい。
【0053】
次いでプレイリストファイル(“01001.rpls”ファイル)が読み出される。プレイリストファイル506には再生を行うファイルとして“01000.m2ts”が指定されているので、このファイルの再生(S4)が開始される。
【0054】
具体的には、システム制御部611は、上記“info.dvr”ファイル501および“01001.rpls”506ファイルの解析から、再生を行うファイルが“01000.m2ts”ファイル508であると判断し、ファイル管理情報から“01000.m2ts”ファイルの記録されている領域を求める。
【0055】
次に、システム制御マイコン611は、求めた領域に対応するセクターからデータの読み出しを行うようにドライブ制御マイコン606に対して読み出し指令を送出する。
【0056】
ドライブ制御マイコン606は、サーボ部605を制御して光ディスクの回転速度や光ピックアップの位置を制御し、指定されたセクターデータの読み出しを行う。光ピックアップ602により読み出された信号は、信号処理回路603に入力され、所定の復調処理、誤り訂正処理などが行われ、セクターデータとして準備される。記録されている映像データおよび音声データは、MPEG方式の映像データ圧縮処理によりデータ圧縮されたデータであり、MPEGトランスポート方式のパケットデータとして記録されている。各MPEGトランスポートパケットは、188バイト長であり、このデータに30ビットの時刻情報を付加して192バイト長のパケットデータとして光ディスク601上のセクターに記録されている。読み出されたセクターデータは、出力制御部604でパケットデータに変換され、時刻情報に応じて出力タイミングが調整された後、音声デコーダ607および映像デコーダ609に入力される。
【0057】
音声デコーダ607は、再生された音声データパケットから音声を復号し、音声出力端子608に出力する。同様に、映像デコーダ609は、再生された映像データパケットから映像を復号し、映像出力端子610に出力する。出力された音声データ・映像データは、再生装置に接続されたモニターテレビ等のディスプレイ(図示せず)で表示・出力される。
【0058】
以上のような処理により、本実施例のフォーマット方法によりフォーマット時に記録されたメッセージファイル106が再生され、ディスプレイ画面上にメッセージが出力される。
【0059】
図8は、メッセージファイルを再生した際に表示される画面の一例である。
【0060】
本実施例のフォーマット方法によりフォーマット時に記録されたメッセージファイル106がAV機器により再生されると、図8のように本ディスクはPC用にフォーマットされている旨のメッセージが出力される。
【0061】
これにより、ユーザーは、PC用のディスクを誤って再生したことに気づくことができ、誤ってディスクを再フォーマットしてしまったり、データを消してしまうなどの事故を防ぐことができる。
【0062】
ここで、このメッセージは動画であってもよいし、静止画でもよい。また、音声やグラフィックスなどの情報を用いることもできる。また、メッセージの表示後にディスクを自動的に取り出すように制御を行ってもよい。
【0063】
また、第2のファイル管理情報105において、ディスク上の記録可能領域の情報として、全領域を使用済みと指定しておくことにより、使用可能領域なしと判断させることができ、AV機器によるデータの上書きを防止することができる。もちろん、AVデータとして使用していない領域をすべてファイルに割り当てておき、使用可能領域なしと判断させてもよい。この時、ファイル属性を「書き込み禁止」「システムファイル」などの特殊な属性にしておくことにより、誤ったファイル削除を防止することができる。
【0064】
以上のようにして、第1のファイルシステムにより光ディスク上の情報を管理するとともに、第2のファイル管理方法によりAV機器などの第1のファイルシステムに対応しない機器に対して、光ディスクを誤って使用した場合にもデータの保護を行うことができるとともに、ユーザーに対してディスクの誤使用を警告することができる。
【0065】
メッセージファイルの表示は、AV機器などの第1のファイル管理情報を認識できない機器で光ディスクを再生する際に行われるが、本実施例にかかるフォーマット自体は、その手順をPCとそれに接続された光ディスクドライブを用いて行う。この動作は、PC上のアプリケーションプログラムとして動作させてもよいし、光ディスクドライブが自動的に行うように構成してもよい。また、予めこのようなフォーマットを行った光ディスクを販売するようにすれば、ユーザによってフォーマットを行わなくてもすぐに使用可能なディスクとなり、使い勝手に優れる。もちろん、PCに限らず、他の機器を用いてフォーマットを行なっても構わない。
【0066】
図9に、第1のファイル管理情報を用いてデータを読み出す際の制御方法を示す。
【0067】
第1のファイル管理方法を用いてファイルの読み出しを行う場合(S1)には、まず第1のアンカー記述子102を読み出し、そこに記載されている第1のファイル管理情報記録セクターの情報を得る(S6)。次に、この情報を用いて、第1のファイル管理情報103を読み出す(S7)。ファイルを読み出すためには、このファイル管理情報の内容を解析し、所望のファイルの記録されている記録領域を判断し、そのセクターの番号にしたがって、データの読み出しを行えばよい(S8)。
【0068】
以上のような手順により、第1のファイル管理方法を用いてファイルの読み出しを行うことができる。
【0069】
続いて、第1のファイル管理情報103を用いてファイルの追加を行う場合の操作を説明する。
【0070】
図10は、本実施例にかかるフォーマット方法を用いてフォーマットを行った光ディスクに3つのファイルを追加した場合のファイル構造を示している。これは、フォーマット後に、file1、file2、file3を順番に追加したものである。
【0071】
図11は、図10に対応したファイルの光ディスク上の配置を示す。図11では、フォーマット直後の図1のファイル配置に対し、ファイル1、ファイル2、ファイル3が追加されている。この時、第2のアンカー記述子104、第2のファイル管理情報105、メッセージファイル106は、一切変更しない。
【0072】
図12は、図10に対応した第1のファイル管理情報103の詳細を示す。
追加されたfile1、file2、file3のそれぞれに対応したファイル識別子204b、204c、204dと、ファイルエントリー205b、205c、205dが追加されている。
【0073】
これらの処理は、第1のファイルシステムのみを用いてファイルの追加を行った場合と同様であり、第2のファイルシステムが存在していても、何ら動作に影響を与えることはない。
【0074】
以上のように、本実施例によれば、第1のファイルシステムを用いてフォーマットを行う際に、第2のファイル管理情報とメッセージ情報を同時に記録することで、第1のファイルシステムを用いてファイル管理を行うことができる。さらに、第2のファイルシステムにのみ対応した機器に対しても、不適合なディスクである旨の警告を行うことができる。つまり、PC用にフォーマットした光ディスクを誤ってAV機器で再生した場合でも、データが消去されたり再フォーマットされたりする恐れがない。また、ユーザーに不適合なディスクであることを通知するので、ユーザーはなぜ使用できないのかが容易に分かり混乱することがない。
【0075】
以上、本発明のフォーマット方法を用いてフォーマットを行う方法と、フォーマットされた記録媒体、記録装置について説明した。上記実施例では、光ディスクを例に挙げて説明したが、これは限定されるものではなく、ファイル形式でデータを記録する記録媒体であれば、応用可能である。例えば、磁気記録媒体や半導体メモリカードなどである。
【0076】
最後に、本実施例にかかるフォーマット形式でフォーマットを行う記録装置について説明する。
【0077】
図13に、本実施例にかかるフォーマットを行う記録装置のブロック図を示す。
【0078】
図6と同じ符号が付されているブロックは上述の機能と同様の機能を有するので説明を割愛する。図13中、613はインターフェース部、614は入出力端子である。
BDドライブ装置は、インターフェース部および入出力端子614を介してPCと接続される。ここで、PCと接続するインターフェースは、例えば、ATAPIやUSBといったインターフェースを使用することができる。
ここで、フォーマットされていない新しい光ディスクを記録装置にセットした場合の動作を以下に説明する。
【0079】
記録装置に新しい光ディスク601をセットすると、ドライブ制御マイコン606は、サーボ部605を制御し、第1のアンカー記述子が記録されている所定のセクターのデータを再生する。ここで、アンカー情報が記録されているセクターを第256番のセクターとして説明する。
【0080】
光ディスク601がフォーマットされていない新しい光ディスクの場合は、256番のセクターにアンカー記述子が記録されていないので、このセクターの情報を読み出し、アンカー記述子が記録されているかどうかを判別することで、ディスクがフォーマットされているか否かを判断することができる。
【0081】
ドライブ制御マイコン606は、未フォーマットのディスクがセットされていると判断すると、フォーマット動作を開始する。具体的には、図1に示した第1のアンカー記述子102、第1のファイル管理情報103、第2のアンカー記述子104、第2のファイル管理情報105及びメッセージファイル106を、図3及び図5に示したファイル構造を持ったデータとしてドライブ制御マイコン606が生成し、生成したデータを信号処理回路603で光ディスク上に記録できるデータに変換して、変換したデータを光ピックアップ602を用いて光ディスク601に書き込む。
【0082】
なお、上記フォーマット動作を行っている間、インターフェース613を介して受信したPC側からの他の要求に対しては、インターフェース、端子614を介してBUSYを返し、フォーマット中であることを応答する。
【0083】
フォーマット動作が完了すると、フォーマットした光ディスク601は使用可能となり、PC側からの要求に応じて光ディスク601へのデータ書き込みならびにデータの読み出しを行う。
【0084】
以上のように、本フォーマット方式に対応した記録装置を用いて、光ディスク601のフォーマット動作を行うことができる。フォーマットされた光ディスク601は、図1に示したようなファイルが記録されており、AV機器へセットして再生を行った場合には、メッセージが再生されるので、誤ってデータを消去したりフォーマットを行ってしまう恐れがない。
【0085】
なお、上記のフォーマット動作では、記録装置がPCからの要求を受けずに自動的にフォーマット動作を行うように説明した。これは、記録装置内のドライブ制御マイコン606に組み込まれているソフトウェアの動作により行われるものである。
【0086】
しかしながら、フォーマット動作は、記録装置によって自動的に行なうように限定する必要はない。例えば、PC側のソフトウェアにより、記録装置に未フォーマットのディスクがセットされたことを判断し、フォーマット動作を行うように制御してもよい。この場合、フォーマット動作を行う主体はPC側のソフトウェアであり、記録装置のソフトウェアにフォーマット動作を組み込む必要はない。また、フォーマット動作をAV機器や専用の機器で行うことも可能である。
【0087】
【発明の効果】
本発明によれば、データが消去されたり誤ってフォーマットを行うことのないようユーザーに警告できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本実施例にかかるフォーマット直後の光ディスク上のファイル管理情報およびファイルの配置を示す模式図である。
【図2】図2は、本実施例にかかるフォーマット直後の第1のファイル管理情報103を構成する各ファイルの配置を示す模式図である。
【図3】図3は、本実施例にかかるフォーマット直後の第1のファイルシステムのファイル構造を示す図である。
【図4】図4は、本実施例にかかるフォーマットによって記録される第2のファイル管理情報105の例を示す図である。
【図5】図5は、図5は、メッセージファイル106のファイル構造を示す図である。
【図6】図6は、本実施例のAV機器としての記録再生装置のブロック図である。
【図7】図7は、記録再生装置でのメッセージファイル106の再生手順を示す図である。
【図8】図8は、メッセージファイルを再生した際に表示される表示画面の一例を示す図である。
【図9】図9は、第1のファイル管理情報103を用いてデータを読み出す際の制御方法を示す図である。
【図10】図10は、本実施例にかかるフォーマット方法を用いてフォーマットを行った光ディスクに3つのファイルを追加した場合のファイル構造を示す図である。
【図11】図11は、図10に対応したファイルの光ディスク上の配置を示す図である。
【図12】図12は、図10に対応した第1のファイル管理情報103の詳細を示す図である。
【図13】図13は、本実施例にかかるフォーマットを行う記録装置のブロック図である。
【符号の説明】
102…第1のアンカー記述子、103…第1のファイル管理情報、104…第2のアンカー記述子、105…第2のファイル管理情報、106…メッセージファイル、601…光ディスク、602…光ピックアップ、603…再生信号処理回路、604…出力制御部、605…サーボ、606…ドライブ制御マイコン、611…システム制御マイコン、612…リモコン受信部。
Claims (12)
- ファイル形式でデータを記録する記録媒体を初期化する記録方法であって、
第1のファイルシステムに対応した第1のファイル管理情報と、第2のファイルシステムに対応した第2のファイル管理情報と、メッセージを表示するメッセージ情報とを記録することを特徴とする記録方法。 - 請求項1に記載の記録方法であって、
前記第2のファイル管理情報に、前記メッセージ情報をファイルとして登録することを特徴とする記録方法。 - 請求項2に記載の記録方法であって、
前記第1のファイル管理情報に、前記第2のファイル管理情報と上記メッセージ情報の記録位置をファイルとして登録することを特徴とする記録方法。 - ファイル形式でデータを記録する記録媒体を初期化する記録装置であって、
第1のファイルシステムに対応した第1のファイル管理情報と、第2のファイルシステムに対応した第2のファイル管理情報と、メッセージを表示するメッセージ情報とを記録する記録手段を備えていることを特徴とする記録装置。 - 請求項4に記載の記録装置であって、
前記記録手段は、前記第2のファイル管理情報に、前記メッセージ情報をファイルとして登録することを特徴とする記録装置。 - 請求項5に記載の記録装置であって、
前記記録手段は、前記第1のファイル管理情報に、前記第2のファイル管理情報と上記メッセージ情報の記録位置をファイルとして登録することを特徴とする記録装置。 - 記録装置にファイル形式でデータを記録する記録媒体を初期化する制御を行わせるフォーマットプログラムであって、
第1のファイルシステムに対応した第1のファイル管理情報と、第2のファイルシステムに対応した第2のファイル管理情報と、メッセージを表示するメッセージ情報とを記録するように前記記録装置を制御することを特徴とするフォーマットプログラム。 - 請求項7に記載のフォーマットプログラムであって、
前記第2のファイル管理情報に、前記メッセージ情報をファイルとして登録することを特徴とするフォーマットプログラム。 - 請求項8に記載のフォーマットプログラムであって、
前記第1のファイル管理情報に、前記第2のファイル管理情報と前記メッセージ情報の記録位置をファイルとして登録することを特徴とするフォーマットプログラム。 - ファイル形式でデータを記録する記録媒体であって、
第1のファイルシステムに対応した第1のファイル管理情報と、第2のファイルシステムに対応した第2のファイル管理情報と、メッセージを表示するメッセージ情報とが記録されていることを特徴とする記録媒体。 - 請求項10に記載の記録媒体であって、
前記第2のファイル管理情報に、前記メッセージ情報をファイルとして登録されていることを特徴とする記録媒体。 - 請求項11に記載の記録媒体であって、
前記第1のファイル管理情報に、前記第2のファイル管理情報と上記メッセージ情報の記録位置をファイルとして登録されていることを特徴とする記録媒体。
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JP2003204208A JP2005050412A (ja) | 2003-07-31 | 2003-07-31 | 記録方法、記録装置、フォーマットプログラム及び記録媒体 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2003
- 2003-07-31 JP JP2003204208A patent/JP2005050412A/ja active Pending
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