JP2005050016A - 形状認識装置及び形状認識方法及び形状認識プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】形状探索範囲最適化部300は、画像フレーム♯nを読み込み、最適化する。形状探索範囲設定部310は、形状探索範囲を設定する。抽出部320は、最適化された画像フレーム♯nから、形状パラメータ群Pnを抽出し、形状探索範囲設定部310によって設定された形状探索範囲Pに限定して、抽出した形状パラメータ群Pnを用いて写像変換方法に基づいた計算を実行することによって、形状認識データを抽出する。形状探索範囲Pに限定して写像変換を実行することにより、抽出部320は膨大な計算を行う写像変換処理の処理負担を著しく軽減することができるので、システム全体の処理を高速化させることができる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、航空機の着陸安全技術に関する形状認識装置及びその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
小型航空機(ヘリコプタを含む)の飛行安全、とりわけ着陸時における航法安全を向上させるには、パイロット等が重要なシステム制御ループに組み込まれている航空技術の現状から見て、画像情報を基に着陸地点を認識し、着陸標識である接地帯標識を的確に把握する技術は、極めて重要な技術である。画像情報は、人間の行動判断の大半を視覚情報に頼っている事実を省みる迄もなく、最もヒューマン・フレンドリーなものであり、着陸フェーズにおけるパイロットの視覚的支援にとって極めて重要なものとなる。
このような着陸フェーズにおける航法情報を搭載画像から抽出する際、ヘリポート等の着陸標識を自動認識する事が必要であり、従来から、例えば、所定の位置にヘリコプタを安全に着陸させることを目的とした着陸支援システムや接地帯標識自動認識方法についての開示がなされている(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
また、関連特許として、特願2001−283957号公報(特許文献2)には上記自動認識処理を高速化するための技術が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−85694号公報
【特許文献2】
特願2001−283957号公報
【非特許文献1】
「接地帯標識実撮像画像認識」本間幸造、山本浩通、熊坂和広、及川徹也、第39回飛行機シンポジウム、論文番号:3E17、平成13年10月31日
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような自動認識処理では、機体振動による画像のブレ、搭載撮像系における画像の欠損/画像雑音の混入などにより、自動認識の信頼性が低下するという問題点があった。
また、着陸時のパイロットの視覚的情報取得を支援し、安全性を向上させるための時々刻々の時系列的な着陸標識画像からの、さらなる高速自動認識処理を実行することが必要であり、このような画像認識方式の確立は、従来から大きな課題であった。
さらに、航空機の着陸フェーズにおいては、パイロットのワークロードは極端に増大するため、このような画像認識方式の確立が強く望まれていた。
【0005】
本発明は、着陸フェーズにおけるワークロードを軽減化し、着陸安全を向上させるため、着陸標識等の認識を代行し、パイロットの視覚的支援を行い得る形状自動認識手段を高速に実現させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る形状認識装置は、
形状認識対象を撮像した動画像の異なる時刻における画像フレームを順次記憶する画像情報記憶部と、
前記画像情報記憶部に順次記憶された画像フレームより順次抽出される認識形状データから得られる形状パラメータ群を複数記憶する形状情報記憶部と、
前記形状情報記憶部に記憶された複数の形状パラメータ群の内、少なくとも2つの形状パラメータ群から所定の探索範囲を設定する探索範囲設定部と、
前記探索範囲設定部が設定した所定の探索範囲に対して、前記画像情報記憶部に記憶した画像フレームに所定の計算を実行することにより認識形状データを抽出する抽出部を備える。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下の実施の形態では、航空機の着陸フェーズにおけるヘリポート標識等の自動認識手段を実現させること、すなわち、円形形状にH文字等を含む接地帯標識を3次元空間の任意な位置から自動認識するための形状認識装置及びその方法について説明する。
【0008】
実施の形態1.
以下、実施の形態1について説明する。
まず、形状認識装置200を含む標識実撮像自動認識システム100について説明する。
図1は、接地帯標識140を高速に自動認識する標識実撮像自動認識システム100のシステム構成図である。
標識実撮像自動認識システム100は、画像情報取得部110、形状認識装置200、表示部120から構成される。標識実撮像自動認識システム100は、ヘリコプタを含む小型航空機や航空機などの機体に搭載されている。
画像情報取得部110は、接地帯標識140を撮像することによって時系列的な着陸標識画像(画像フレーム)を取得する部である。画像情報取得部110の一例としては、例えば、接地帯標識140を撮影するカメラが該当する。接地帯標識140は形状認識対象の一例である。
【0009】
本実施の形態では、接地帯標識140の円形状部分または接地帯標識140の円形状部分及びH形状部分を形状認識対象とした形状自動認識処理を説明するが、接地帯標識140のH形状部分を形状認識対象としてもよい。
画像情報取得部110が搭載されている機体は接地帯標識140に向かって上空を飛行しているため、画像情報取得部110が撮影する画像フレームは、機体から動画像である接地帯標識140を所定時刻毎に撮像したものとなる。
このように、画像情報取得部110は、動画像である接地帯標識140を所定時刻毎に順次撮影し、撮影した画像フレームを形状認識装置200に出力する。
【0010】
形状認識装置200は、時系列的な着陸標識画像(画像フレーム)の高速自動認識処理を実行する装置である。
図2は、形状認識装置200の内部構成図である。
制御部220は、形状探索範囲を最適化する形状探索範囲最適化部300、形状探索範囲を縮小化するように設定する形状探索範囲設定部310、画像フレームから形状パラメータ群を抽出し、抽出した形状パラメータ群から所定の計算により認識形状データを抽出する抽出部320、抽出部320によって抽出された認識形状データが接地帯標識140に対応するか否かを判定する認識判定部330、機体の運動を制御する航法制御装置130を制御するための制御データを生成する制御情報生成部340、認識判定部330によって認識形状データが接地帯標識140に対応すると判定された場合、判定された認識形状データの抽出に使用した形状パラメータ群を記憶する形状情報記憶部350を備える。なお、形状探索範囲設定部310は探索範囲設定部に相当する。
【0011】
形状認識装置200内の画像情報記憶部210は、画像情報取得部110によって順次取得された画像フレームを記憶する部である。
画像情報記憶部210に記憶された画像フレームは、制御部220に入力される。制御部220では、画像フレームから着陸地点の接地帯標識140に関する情報を抽出する。
この過程においては、先ず、制御部220は、撮像画像情報(画像フレーム)の中から、接地帯標識140等の着陸標識を抽出するための多次元形状パラメータ群推定を行う。この際に不可欠な中枢的な核となるプログラム化手段が関連特許「多重反復処理超並列化ソースコード自動生成プログラム、自動生成装置および自動生成方法(特願2001−283957)」である。
【0012】
上記形状パラメータ群を用いて、制御部220は、接地帯標識140等の着陸標識を構成している円形/楕円/直線形状などの認識形状データ150を抽出し、接地帯標識等の着陸標識の3次元的状態を表わす「歪度」を特定する。
これにより、機体と目標対象の着陸地点の接地帯標識140との位置関係及び機体姿勢が決定され、決定された接地帯標識140との位置関係、機体姿勢から、機体の運動を制御する航法制御装置130の制御データを決定することができる。
また、制御部220が抽出した認識形状データ150は接地帯標識140とともに表示部120に表示される。
【0013】
この接地帯標識140等の着陸標識の自動抽出過程では、大きな計算負荷が制御部220に掛かる。着陸フェーズにおける適用化が大きな課題であることに鑑みると、時々刻々の画像情報への対処が不可能になる。これに対処するため、本実施の形態にかかる発明では、時系列画像をフレーム間の画像情報の類似性を基に、多次元形状パラメータ群推定過程における形状探索範囲の縮小化を行う。
【0014】
次に、形状認識装置200が行う形状探索範囲の縮小化処理について説明する。形状探索範囲の縮小化は、主に制御部220内の各部によって実行される。
形状認識装置200の制御縮小化機構は、前フレームにおける形状推定結果を基に、形状探索範囲を決定する方式をとる。
図3は、時系列的画像からの高速自動認識処理を実現する多次元形状パラメータ群探索範囲の縮小化機構を図示したものである。
図3に示す画像フレーム♯n−2は、画像情報取得部110によって時刻T1に撮像されたフレームであり、画像フレーム♯n−1は、画像情報取得部110によって時刻T2に撮像されたフレームであり、画像フレーム♯nは、画像情報取得部110によって時刻T3に撮像されたフレームである。
【0015】
図3では、形状認識装置200の処理能力に従って、後述する形状認識処理を処理可能な範囲まで画像フレームを飛ばして処理する。すなわち、画像フレーム♯n−2、画像フレーム♯n−1、画像フレーム♯nの間に取得された他の画像フレームが存在していたとしても、形状認識装置200がこれらの画像フレームを形状認識処理に使用した場合に形状認識装置200の処理能力を超える場合には、これらの画像フレームを飛ばし、形状認識処理には使用しない。
【0016】
画像フレームを飛ばして処理するためには、画像情報記憶部210には、ある等間隔の画像フレーム♯n−2、画像フレーム♯n−1、画像フレーム♯n・・・のみを記憶してもよく、画像情報記憶部210には画像情報取得部110が取得したすべての画像フレームを記憶しておき、形状認識装置200の制御部220が画像情報記憶部210から画像フレームを読み込む時に、自己の処理能力に合わせて、画像フレームを間引きして読み込んでもよい。
【0017】
制御部220によって実行される形状認識処理について説明する。
図4は、制御部220によって実行される形状認識処理のフローチャートである。
最初に、形状認識処理のフローチャートの1回目のルーチンについて説明する。
1回目の処理では、まず、形状探索範囲最適化部300が、画像情報記憶部210に記憶された画像フレーム♯n−2を読み込み(S10)、読み込んだ画像フレーム♯n−2を最適化する(S11)。ここで、形状探索範囲最適化部300による画像フレームの最適化の一例としては、所定の色を識別することを最適化の条件として、画像フレームのデータから所定の色を持つデータを抽出することが挙げられる。たとえば、「白を識別する」を最適化の条件とすると、画像フレーム♯n−2のデータから白色に塗られた接地帯標識140のデータが識別され、識別された接地帯標識140のデータが最適化された画像フレーム♯n−2のデータということになる。
【0018】
次に、形状探索範囲設定部310は、形状情報記憶部350に記憶された形状パラメータ群によって形状探索範囲を設定することが可能であるかを判定する(S12)。この状態で、形状情報記憶部350には、2以上の形状パラメータ群が記憶されていないので、形状探索範囲設定部310は形状探索範囲を設定することが不可能であると判定する。
【0019】
抽出部320は、最適化された画像フレーム♯n−2から、形状パラメータ群Pn−2を抽出する(S14)。
ここで、形状パラメータ群Pとは、写像変換により特定される形状を表わす各係数を示し、本実施の形態では5つのパラメータを形状パラメータ群として抽出する。
形状パラメータ群(α,β,A,B,θ)の内、αは画像フレーム♯n−2の円形部のx方向位置、βは画像フレーム♯n−2の円形部のy方向位置、Aは画像フレーム♯n−2の円形部の長径、Bは画像フレーム♯n−2の円形部の短径、θは画像フレーム♯n−2の円形部の回転角である。
【0020】
次に抽出部320は、S13で形状探索範囲を設定することができなかったので、予め定められた所定の探索範囲を計算の範囲として、抽出した形状パラメータ群Pn−2を下記のテンプレート式に代入することにより、写像変換を実行して認識形状データを抽出する(S15)。
ここでは、円形部を検出するためのテンプレート式を(1)式に示す。
上記写像変換は、抽出した形状パラメータ群Pn−2を各係数として以下に示すテンプレート式(1)に代入することにより実行される。
[{(x−α)cosθ−(y−β)sinθ}/A]2+[{(x−α)sinθ+(y−β)cosθ}/B]2−1=0 (1)
【0021】
認識判定部330は、上記計算の結果、抽出部320によって抽出された認識形状データが画像フレーム♯n−2に記憶された接地帯標識140の円形部に対応するか否かを判定する(S16)。
認識判定部330によって行われる判定方法について図5を使用して説明する。
図5の全体は画像フレーム♯n−2を示している。認識判定部330は、抽出された認識形状データ150に対応する形状が画像フレーム♯n−2中に存在するかを左上から右下まで順次走査していく。図5では、認識判定部330が、A地点において、認識形状データ150が接地帯標識140の円形部に対応すると判定する。図5では、A地点で認識形状データ150が接地帯標識140の円形部に対応すると判定されたので、この時点で認識判定部330は走査を終了する。
【0022】
形状情報記憶部350は、画像フレーム♯n−2に対応すると判定された認識形状データ150を抽出するために写像変換で使用した形状パラメータ群Pn−2を記憶する(S17)。
以上で第1回目の処理は終了する。
【0023】
上記1回目の処理から、図3の画像フレーム♯n−2に示す通り、接地帯標識140の認識判定結果はyes、抽出されたパラメータは形状パラメータ群Pn−2(形状情報記憶部350に記憶された形状パラメータ群)となる。
【0024】
次に、形状認識処理のフローチャートの2回目のルーチンについて説明する。
2回目の処理では、形状探索範囲最適化部300が、画像情報記憶部210に記憶された画像フレーム♯n−1を読み込み(S10)、白色を条件として読み込んだ画像フレーム♯n−1を1回目と同様に最適化する(S11)。
【0025】
次に、形状探索範囲設定部310は、形状情報記憶部350に記憶された形状パラメータ群によって形状探索範囲を設定することが可能であるかを判定する(S12)。この状態で形状情報記憶部350には、形状パラメータ群Pn−2のみが記憶されているので、2以上の形状パラメータ群Pが記憶されていないため、形状探索範囲設定部310は形状探索範囲を設定することが不可能であると判定する。
【0026】
抽出部320は、最適化された画像フレーム♯n−1から、形状パラメータ群Pn−2を抽出する(S14)。
次に抽出部320は、S13で形状探索範囲を設定することができなかったので、予め定められた所定の探索範囲を計算の範囲として、抽出した形状パラメータ群Pn−1を(1)式のテンプレート式に代入することにより、写像変換を実行して認識形状データを抽出する(S15)。
【0027】
認識判定部330は、上記計算の結果、抽出部320によって抽出された認識形状データが画像フレーム♯n−1に記憶された接地帯標識140の円形部に対応するか否かを判定する(S16)。
認識判定部330によって認識形状データが画像フレーム♯n−1に対応すると判定されたとする。
この場合、形状情報記憶部350は、画像フレーム♯n−1に対応すると判定された認識形状データ150を抽出するために写像変換で使用した形状パラメータ群Pn−1を記憶する(S17)。
以上で第2回目の処理は終了する。
【0028】
上記2回目の処理から、図3の画像フレーム♯n−1に示す通り、接地帯標識140の認識判定結果はyes、抽出されたパラメータは形状パラメータ群Pn−1(形状情報記憶部350に記憶された形状パラメータ群)となる。
【0029】
次に、形状認識処理のフローチャートの3回目以降のルーチンについて説明する。
3回目の処理では、形状探索範囲最適化部300が、画像情報記憶部210に記憶された画像フレーム♯nを読み込み(S10)、白色の円形状または白色を条件として読み込んだ画像フレーム♯nを最適化する(S11)。
【0030】
次に、形状探索範囲設定部310は、形状探索範囲が設定可能か否かを判断する(S12)。形状情報記憶部350には形状パラメータ群Pn−2及び形状パラメータ群Pn−1が記憶されているので、形状探索範囲の設定が可能である。
したがって、形状探索範囲設定部310は、次の式(2)に形状パラメータ群Pn−2及び形状パラメータ群Pn−1を代入することによって、抽出部320が次に上記写像変換に関する計算を実行する際に使用する形状探索範囲Pを設定する(S13)。
Pn−1−k×ΔPn−1≦P≦Pn−1+k×ΔPn−1 (2)
ただし、kは係数(k>1)、ΔPn−1=|Pn−2−Pn−1|を示す。
【0031】
kの最適値について説明する。
kは5つの係数値からなり、k=(k1,k2,k3,k4,k5)=(2.0,2.0,1.5,1.5,1.1)が好ましいが、kの値はこの値に限ることはなく、それぞれ1より大きければよい。ここで、k1はαに対する係数、k2はβに対する係数、k3はAに対する係数、k4はBに対する係数、k5はθに対する係数を示す。
【0032】
抽出部320は、最適化された画像フレーム♯nから、形状パラメータ群Pnを抽出する(S14)。
次に抽出部320は、S13で形状探索範囲設定部310が設定した形状探索範囲Pを用いて、写像変換を実行することにより、認識形状データを抽出する(S15)。
【0033】
認識判定部330は、抽出した認識形状データが形状認識対象に対応するか否かを判定し(S16)、形状情報記憶部350は、対応すると判定された場合には、判定された認識形状データから得られる形状パラメータ群Pnを記憶する(S17)。
【0034】
ここで、形状情報記憶部350が形状パラメータ群Pnを記憶する場合、先入れ先出し法(FIFO)により、形状情報記憶部350が記憶する形状パラメータ群は最新に抽出された2つのパラメータのみとすることも可能である。このような場合には、1回目のルーチンで記憶した形状パラメータ群Pn−2は形状パラメータ群Pnを記憶する時に形状情報記憶部350から削除されることとなる。
このように、形状情報記憶部350には、少なくとも2つの形状パラメータ群が記憶されていればよい。形状探索範囲設定部310が形状情報記憶部350に記憶された2つの形状パラメータ群を用いて次の計算に用いる形状探索範囲を設定することができるからである。
形状情報記憶部350に記憶する少なくとも2つの形状パラメータ群で最も好ましいのは、前回のルーチンで抽出した形状パラメータ群Pnと前々回のルーチンで抽出した形状パラメータ群Pn−1とが形状情報記憶部350に記憶されている場合である。
以上で第3回目の処理は終了する。
【0035】
上記3回目の処理から、画像フレーム♯nに対し接地帯標識140の認識判定結果はyes、抽出されたパラメータは形状パラメータ群Pn(形状情報記憶部350に記憶された形状パラメータ群)となる。
【0036】
4回目以降のルーチン処理は上述した3回目のルーチン処理と基本的に同じである。
すなわち、4回目以降のルーチン処理では、画像情報記憶部210には、形状認識対象を撮像した動画像の所定時刻における画像フレームが所定時刻毎に順次記憶され、抽出部320は、画像情報記憶部210に順次記憶された画像フレームから認識形状データを抽出する処理を順次繰り返し、認識判定部330は、抽出部320によって抽出された認識形状データが形状認識対象(画像フレーム)に対応するか否かを判定する処理を順次繰り返し、形状探索範囲設定部310は、形状情報記憶部350が前々回と前回とに記憶した2つの形状パラメータ群から、抽出部320が今回の計算に使用する探索範囲を設定する処理を繰り返す。
【0037】
各フレームの撮像時刻T1、T2、T3の間隔は等間隔が好ましく、現時点の実験では、形状認識装置200の処理能力を考慮して1/30(Sec)程度まで短縮可能であるが、この間隔は形状認識装置200の処理能力に比例して短縮することができる。また、各画像フレームの撮像時刻T1、T2、T3の間隔を動的に変化させることも可能である。この場合には、を各画像フレームの撮像時刻T1、T2、T3の間隔の動的変化に対応して変更させる必要がある。例えば、撮像時刻T2と撮像時刻T3の間隔を1/30(Sec)から1/60(Sec)に短縮した場合には、パラメータの差分値は、ΔP=ΔPn/2=|Pn−1−Pn|/2と変更する必要がある。
このようにして、算出したΔPを上式(2)に代入することにより形状探索範囲を設定することができる。
【0038】
制御情報生成部340は、認識判定部330によって対応すると判定された認識形状データに基づいて制御情報を生成する。実際には制御情報生成部340は、主に、航空機に搭載された航法制御装置を制御する制御情報を生成する。
【0039】
また、表示部は、形状認識対象を撮像した動画像(接地帯標識140)を表示するとともに、認識判定部330によって形状認識対象に対応すると判定された認識形状データがある場合、その位置を識別表示する。表示部のこのような動作により、ユーザは、刻々と変化する形状認識対象を撮像した動画像(接地帯標識140)を視覚的に識別することができる。
【0040】
上述したとおり、本実施の形態では、3回目のルーチン処理以降、形状探索範囲設定部310が形状探索範囲の縮小化処理を行い、抽出部320が、形状探索範囲設定部310によって設定された形状探索範囲Pに限定して写像変換方法に基づいた計算を実行する。このように、写像変換処理を形状探索範囲Pに限定することによって、抽出部320は膨大な計算を行う写像変換処理の処理負担を著しく軽減することができるので、システム全体の処理を高速化させることができる。
よって、従来的な方式における、画面全体での形状探索過程が無くなり、着陸時のパイロットの視覚的情報取得を支援し安全性を向上させるための時々刻々の時系列的な着陸標識画像からの高速自動認識処理を実現することが可能となる。すなわち、本実施の形態の発明によれば、飛行中に刻々と変化する状況において、安全性及び信頼性の高い形状認識システムを構築することができる。
【0041】
実施の形態2.
機体振動や、風防/雨防ガラスなどの撮像系搭載環境により、形状認識対象を撮像した撮像画像には多くの画像雑音が混入する。このため、実施の形態1で説明した標識実撮像自動認識システム100によって着陸準備時に実行される接地帯標識140等の自動抽出の確立が低下する可能性がある。
これに対処するため、実施の形態2では、認識形状データの自動捕捉に失敗した場合にも、多次元形状パラメータ群推定の探索範囲を補正することにより信頼性の高いシステムを構築する。
以下、認識形状データを補正する目標対象標識自動捕捉手段について説明する。
【0042】
図6は、実施の形態2に係る形状認識装置200の内部構成図である。
制御部220は、実施の形態1に示した各部に加えてカウンタ360が備えられている。
カウンタ360は、認識判定部330により認識形状データが形状認識対象(画像フレーム)に対応しないと判定された連続回数を捕捉試行回数としてカウントする部である。その他の各部は実施の形態1の各部と同様であるため、説明を省略する。
【0043】
図7は、実施の形態2に係る多次元形状パラメータ群探索範囲の縮小化機構を図示したものである。また、図8は、実施の形態2に係る形状認識処理のフローチャートである。
最初に、形状認識処理のフローチャートに示される1回目のルーチンについて説明する。
1回目の処理では、まず、カウンタ360によって捕捉試行回数qを1に初期化する(S20)。
次のステップである画像フレーム♯n−2の読み込み処理(S21)から、認識形状データと画像フレームとの判定処理(S27)までは図4の実施の形態1で説明したS10〜S16までの処理と同様であるので説明を省略する。
【0044】
認識判定部330は、S27において、認識形状データと画像フレーム♯n−2とが対応すると判定すると仮定する。この場合、形状情報記憶部350は、認識形状データから得られる形状パラメータ群Pn−2を記憶する(S28)。以上で1回目の処理を終了する。
上記1回目の処理から、図7の画像フレーム♯n−2に示す通り、接地帯標識140の認識判定結果はyes、抽出された形状パラメータ群はPn−2となる。
【0045】
形状認識処理のフローチャートの2回目のルーチンについても、カウンタ360によってqを1に初期設定する処理(S20)及びS21〜S27の処理は1回目の処理と同様なので、説明を省略する。
認識判定部330は、S27において、認識形状データと画像フレーム♯n−1とが対応すると判定すると仮定する。この場合、形状情報記憶部350は、認識形状データから得られる形状パラメータ群Pn−1を記憶する(S28)。以上で2回目の処理を終了する。
上記2回目の処理から、図7の画像フレーム♯n−1に示す通り、接地帯標識140の認識判定結果はyes、抽出された形状パラメータ群はPn−1となる。
【0046】
次に、図8に示したフローチャートの3回目以降のルーチンについて説明する。
3回目の処理では、カウンタ360によってqを1に初期化した後(S20)、形状探索範囲最適化部300が、画像情報記憶部210に記憶された画像フレーム♯nを読み込み(S21)、読み込んだ画像フレーム♯nから白色のデータを抽出することにより、画像フレーム♯nを最適化する(S22)。
次に、形状探索範囲設定部310は、形状情報記憶部350に記憶された形状パラメータ群によって形状探索範囲を設定することが可能であるかを判定する(S23)。この状態で、形状情報記憶部350には、1回目及び2回目の処理において抽出された形状パラメータ群Pn−2及びPn−1が記憶されているので、形状探索範囲設定部310は形状探索範囲を設定することが可能であると判定する。
よって、形状探索範囲設定部310は、形状探索範囲を求める次の式(3)に形状パラメータ群Pn−2、形状パラメータ群Pn−1及びカウンタ360によってカウントされた捕捉試行回数q=1を代入することによって、形状探索範囲Pを設定する(S24)。
Pn−1−qk×ΔPn−1≦P≦Pn−1+qk×ΔPn−1 (3)
ただし、kは係数(k>1)、qは捕捉試行回数(q>1)、ΔPn−1=|Pn−2−Pn−1|を示す。
【0047】
抽出部320は、最適化された画像フレーム♯nから、形状パラメータ群Pnを抽出し(S25)、形状探索範囲設定部310が設定した形状探索範囲Pに対して、抽出した形状パラメータ群Pnを用いて楕円検出写像変換を実行することにより、認識形状データを抽出する(S26)。
【0048】
次に、認識判定部330は、抽出した認識形状データが形状認識対象である画像フレーム♯nに対応するか否かを判定する(S27)。
ここで、画像フレーム♯nには多くの画像雑音が混入していたため、認識判定部330は、抽出した認識形状データが形状認識対象である画像フレーム♯nに対応しないと判定したとする。その場合、形状情報記憶部350には形状パラメータ群Pnを記憶せず、カウンタ360が捕捉試行回数qを1カウントアップする(S30)。したがって、この時点で捕捉試行回数qは2である。
上記3回目の処理から、図7の画像フレーム♯nに示す通り、接地帯標識140の認識判定結果はno、抽出された形状パラメータ群は「なし」となる。以上で3回目の処理を終了する。
【0049】
図8に示したフローチャートの4回目の処理では、形状探索範囲最適化部300が、画像情報記憶部210に記憶された画像フレーム♯n+1を読み込み(S21)、白色の円形状または白色を条件として読み込んだ画像フレーム♯n+1を最適化する(S22)。
次に、形状探索範囲設定部310は、形状情報記憶部350に記憶された形状パラメータ群によって形状探索範囲を設定することが可能であるかを判定する(S23)。
この時点で、形状情報記憶部350には、1回目及び2回目の処理において抽出された形状パラメータ群Pn−2及びPn−1が記憶されているので、形状探索範囲設定部310は形状探索範囲を設定することが可能であると判定する。よって、形状探索範囲設定部310は、形状探索範囲を求める次の式(3)に形状パラメータ群Pn−2、形状パラメータ群Pn−1及びカウンタによってカウントされた捕捉試行回数q=2を代入することによって、形状探索範囲Pを設定する(S24)。
Pn−1−qk×ΔPn−1≦P≦Pn−1+qk×ΔPn−1 (3)
ただし、kは係数(k>1)、qは捕捉試行回数(q>1)、ΔPn−1=|Pn−2−Pn−1|を示す。
【0050】
抽出部320は、最適化された画像フレーム♯n+1から、形状パラメータ群Pn+1を抽出し(S25)、形状探索範囲設定部310が設定した形状探索範囲Pに対して抽出した形状パラメータ群Pn+1を用いて楕円検出写像変換を実行することにより、認識形状データを抽出する(S26)。
【0051】
次に、認識判定部330は、抽出した認識形状データが形状認識対象に対応するか否かを判定する(S27)。ここで、認識判定部330は、認識形状データと形状認識対象である画像フレーム♯n+1とが対応すると判定したとする。これを受けて、形状情報記憶部350は抽出された形状パラメータ群Pn+1を記憶し(S28)、4回目の処理を終了する。
上記4回目の処理から、画像フレーム♯n+1に対する接地帯標識140の認識判定結果はyes、抽出された形状パラメータ群はPn+1となる。
【0052】
5回目以降のルーチン処理は、上述した3回目または4回目のルーチン処理のいずれかと基本的に同じである。
すなわち、5回目以降のルーチン処理では、画像情報記憶部210は、形状認識対象を撮像した動画像の所定時刻における画像フレームを所定時刻毎に順次記憶し、形状探索範囲設定部310は、形状情報記憶部350が前々回と前回とに記憶した2つの形状パラメータ群から、抽出部320が今回の計算に使用する探索範囲を設定する処理を繰り返し、抽出部320は、形状探索範囲設定部310が設定した所定の探索範囲に対して、画像情報記憶部210に記憶した画像フレームに所定の計算を実行することにより、画像情報記憶部210に順次記憶された画像フレームから認識形状データを抽出する処理を順次繰り返し、認識判定部330は、抽出部320によって抽出された認識形状データが画像フレームに対応するか否かを判定する処理を繰り返し、形状情報記憶部350は、認識判定部330によって対応すると判定された場合、判定された認識形状データから得られる形状パラメータ群を記憶する処理を繰り返す。
【0053】
図9は、ヘリコプタ搭載撮像系を用いて接地帯標識140の認識実験を行い、上述した本実施の形態に係る発明の有効性を実証した図である。
すなわち、搭載撮像系からの画像情報(画像フレーム)を基に、ヘリポート標識等の目標対象標識(接地帯標識140)を自動認識する手段の実現を実証した。さらに、ヘリコプタ搭載撮像系として、手持ちデジタルビデオカメラを図1に示す画像情報取得部110の一例として用い、機体振動、手持ちブレ、操縦室風防ガラスによる画像雑音の混入などの劣化画像状態において発生する目標対象の接地帯標識140の捕捉失敗を自動的に回復し得た。
【0054】
具体的には、図9の上から順に画像フレームの処理が実行され、画像フレーム♯n−2、画像フレーム♯n−1、画像フレーム♯n+1は画像フレームの接地帯標識140と認識形状データ150とが対応すると認識判定部330によって判定され、標識認識が「yes」となった場合、画像フレーム♯nは画像フレームの接地帯標識140と認識形状データ150とが対応しないと認識判定部330によって判定され、標識認識が「no」となった場合である。
この場合においても、本実施の形態では、認識判定部330により認識形状データが画像フレームに対応しないと判定された連続回数を捕捉試行回数qとしてカウントするカウンタ360を備え、形状探索範囲設定部310は、カウンタ360がカウントした捕捉試行回数qを使用して所定の形状探索範囲Pを補正する機能を有するので、標識認識「no」の画像フレーム♯nが存在していても、画像フレーム♯n−2、画像フレーム♯n−1の処理時に形状情報記憶部350に記憶した形状パラメータ群♯n−2、形状パラメータ群♯n−1と捕捉試行回数qとを使用して画像フレーム♯n+1の形状認識処理を自動制御することにより、接地帯標識140の捕捉失敗を自動的に回復することに成功した。
【0055】
また、この実験では、接地帯へのアプローチ飛行を行っており、時系列的な着陸標識画像からの高速自動認識処理を実行する手段の実現も実証した。
この実施例により、本実施の形態に係る発明は、航空機の着陸フェーズでの適用信頼性を向上させるための自動捕捉手段の実現を可能とすることが判明した。
【0056】
このように、本実施の形態では、前々画像フレームでの状況、すなわち、多次元形状パラメータ群推定の探索範囲と、前画像フレームの状況を基に、形状探索範囲Pを再度決定する。
これにより、画像雑音等に起因して発生していた形状捕捉の失敗が補正され、同時に、捕捉失敗発生直前の時系列自動認識過程の継続が可能となる。すなわち、本実施の形態における形状認識には、撮像画像情報が基になり、機体振動等による着陸標識画像の劣化、情報欠落、画像雑音の混入、等に起因する認識補足の失敗(たとえば、図9の画像フレーム♯n)が生じた場合にも、画像雑音等による目標対象標識自動捕捉の失敗を回復し、航空機の着陸フェーズでの適用信頼性を向上させるための自動捕捉手段を実現することができる。
【0057】
なお、すべての実施の形態において、形状探索範囲最適化部300が行う画像フレームの最適化処理は省略することも可能である。
【0058】
また、すべての実施の形態に記載された発明は、ヘリコプターの着陸フェーズにおける接地帯標識の自動形状認識の他、航空機の着陸フェーズにおける滑走路等の標識の自動認識に応用することができる。なお、航空機には、月面へ着陸するような航空宇宙機を含んでもよい。
また、大型航空機の着陸フェーズにおいて、本自動形状認識の技術を補助的に用い、より安全性、高速性、信頼性の高いシステムを構築することができる。
【0059】
図10は、形状認識装置200のコンピュータ基本構成図である。
図10において、プログラムを実行するCPU40は、バス38を介してVTR45、モニタ41、キーボード42、マウス43、通信ポート44、磁気ディスク装置46等と接続されている。
VTR45は画像フレーム(画像フレーム♯n−2、画像フレーム♯n−1・・・)を順次取得する画像情報取得部110の一例である。また、モニタ41は表示部120によって形状認識対象(たとえば、接地帯標識140)を撮像した動画像を表示するとともに、認識形状データの位置を識別表示する表示部の一例である。
磁気ディスク装置46には、OS47、プログラム群49、ファイル群50が記憶されている。プログラム群49には、たとえば、制御部220の機能を実現するプログラムが記憶されており、それらのプログラムはCPU40、OS47により実行される。
上記各実施の形態では、形状認識装置200は、通信ポート44の機能を使用して、陸上の航空制御施設との通信を行う。
【0060】
以上に記載した「記憶する」「表示する」という用語は、記録媒体に保存することを意味する。
制御部が行う動作は、H/Wのみでも実施でき、S/Wのみでも実施でき、H/WとS/Wを組み合わせても実施することができる。
【0061】
すべての実施の形態では、各構成要素の各動作はお互いに関連しており、各構成要素の動作は、上記に示された動作の関連を考慮しながら、一連の動作として置き換えることができる。そして、このように置き換えることにより、方法の発明の実施形態とすることができる。
また、上記各構成要素の動作を、各構成要素の処理と置き換えることにより、プログラムの実施の形態とすることができる。
また、プログラムを、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶させることで、プログラムに記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態とすることができる。
【0062】
従って、形状認識プログラムの実施の形態は、
形状認識対象を撮像した動画像の異なる時刻における画像フレームを順次画像情報記憶部に記憶する処理と、
前記画像情報記憶部に順次記憶された画像フレームより順次抽出される認識形状データから得られる形状パラメータ群を複数形状情報記憶部に記憶する処理と、
前記形状情報記憶部に記憶された複数の形状パラメータ群の内、少なくとも2つの形状パラメータ群から所定の探索範囲を設定する処理と、
前記設定した所定の探索範囲に対して、前記画像情報記憶部に記憶した画像フレームに所定の計算を実行することにより認識形状データを抽出する処理をコンピュータに実行させるための形状認識プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、というように、形状認識プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態とすることができる。
【0063】
プログラムの実施の形態及びプログラムに記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態は、すべてコンピュータで動作可能なプログラムにより構成することができる。
プログラムの実施の形態およびプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態における各処理はプログラムで実行されるが、このプログラムは、記録装置に記録されていて、記録装置から中央処理装置(CPU)に読み込まれ、中央処理装置によって、各プログラムが実行されることになる。
また、各実施の形態のソフトウェアやプログラムは、ROM(READ ONLY MEMORY)に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。あるいは、ソフトウェアとファームウェアとハードウェアとの組み合わせで前述したプログラムの各機能を実現しても構わない。
【0064】
【発明の効果】
本発明は、パイロットのワークロードが極端に増大する航空機の着陸フェーズにおける着陸標識等の認識を代行し、パイロットの視覚的支援を行い得る形状自動認識手段を実現させ、着陸安全を向上させることが可能となる。
また、航空機等に搭載した撮像系による撮像情報を基にする画像認識システムは、PAPI(PRECISE APPROACHING INDICATOR:精密進入表示装置)、GPS(GLOBAL POSITIONING SYSTEM:全地球方位システム)等を始めとする支援機器を必要としない自律的且つ、対地相対姿勢情報が直接的に得られIMU(Inertial Measurement Unit)等に見られるドリフト変移誤差も無く、空港条件等にも制約されない広範囲な適用可能性を秘めたシステムの開発に連なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】標識実撮像自動認識システム100のシステム構成図である。
【図2】実施の形態1に係る形状認識装置200の内部構成図である。
【図3】実施の形態1に係る探索範囲の縮小化機構を図示したものである。
【図4】実施の形態1に係る形状認識処理のフローチャートである。
【図5】認識判定部330の判定方法を示す図である。
【図6】実施の形態2に係る形状認識装置200の内部構成図である。
【図7】実施の形態2に係る探索範囲の縮小化機構を図示したものである。
【図8】実施の形態2に係る形状認識処理のフローチャートである。
【図9】ヘリコプタ搭載撮像系を用いた接地帯標識140の認識実験を示す図である。
【図10】形状認識装置200のコンピュータ基本構成図である。
【符号の説明】
38 バス、40 CPU、41 モニタ、42 キーボード、43 マウス、44 通信ポート、45 VTR、46 磁気ディスク装置、47 OS、49 プログラム群、50 ファイル群、100 標識実撮像自動認識システム、110 画像情報取得部、120 表示部、130 航法制御装置、140 接地帯標識、150 認識形状データ、200 形状認識装置、210 画像情報記憶部、220 制御部、300 形状探索範囲最適化部、310 形状探索範囲設定部、320 抽出部、330 認識判定部、340 制御情報生成部、350 形状情報記憶部、360 カウンタ。
Claims (10)
- 形状認識対象を撮像した動画像の異なる時刻における画像フレームを順次記憶する画像情報記憶部と、
前記画像情報記憶部に順次記憶された画像フレームより順次抽出される認識形状データから得られる形状パラメータ群を複数記憶する形状情報記憶部と、
前記形状情報記憶部に記憶された複数の形状パラメータ群の内、少なくとも2つの形状パラメータ群から所定の探索範囲を設定する探索範囲設定部と、
前記探索範囲設定部が設定した所定の探索範囲に対して、前記画像情報記憶部に記憶した画像フレームに所定の計算を実行することにより認識形状データを抽出する抽出部とを備える形状認識装置。 - 形状認識装置は、さらに、
前記抽出部によって抽出された認識形状データが画像フレームに対応するか否かを判定する認識判定部を備え、
前記形状情報記憶部は、前記認識判定部によって画像フレームに対応すると判定された場合、判定された認識形状データから得られる形状パラメータ群を記憶する請求項1に記載された形状認識装置。 - 前記画像情報記憶部は、形状認識対象を撮像した動画像の所定時刻における画像フレームを所定時刻毎に順次記憶し、
前記探索範囲設定部は、前記形状情報記憶部が前々回と前回とに記憶した2つの形状パラメータ群から、前記抽出部が今回の計算に使用する探索範囲を設定する処理を繰り返し、
前記抽出部は、前記探索範囲設定部が設定した所定の探索範囲に対して、前記画像情報記憶部に記憶した画像フレームに所定の計算を実行することにより、前記画像情報記憶部に順次記憶された画像フレームから認識形状データを抽出する処理を順次繰り返し、
前記認識判定部は、前記抽出部によって抽出された認識形状データが画像フレームに対応するか否かを判定する処理を繰り返し、
前記形状情報記憶部は、前記認識判定部によって対応すると判定された場合、判定された認識形状データから得られる形状パラメータ群を記憶する処理を繰り返す請求項1に記載された形状認識装置。 - 前記抽出部は、前記画像情報記憶部に記憶した画像フレームから形状パラメータ群を抽出し、前記所定の探索範囲に対して、抽出した形状パラメータ群を用いて所定の計算を実行することにより、認識形状データを抽出する請求項1に記載された形状認識装置。
- 前記形状認識装置は、さらに、
前記認識判定部によって対応すると判定された認識形状データに基づいて、航空機に搭載された航法制御装置を制御する制御情報を生成する制御情報生成部を備える請求項1に記載された形状認識装置。 - 前記抽出部は、前記探索範囲設定部によって設定された所定の探索範囲に対して写像変換方法による計算を実行することにより、認識形状データを抽出する請求項1に記載された形状認識装置。
- 前記形状認識装置は、さらに、
前記認識判定部により認識形状データが画像フレームに対応しないと判定された連続回数を捕捉試行回数としてカウントするカウンタを備え、
前記探索範囲設定部は、前記カウンタがカウントした捕捉試行回数を使用して前記所定の探索範囲を補正する請求項1に記載された形状認識装置。 - 前記形状認識装置は、さらに、
形状認識対象を撮像した動画像を表示するとともに、前記抽出部によって抽出された認識形状データの位置を識別表示する表示部を備える請求項1に記載された形状認識装置。 - 形状認識対象を撮像した動画像の異なる時刻における画像フレームを順次画像情報記憶部に記憶し、
前記画像情報記憶部に順次記憶された画像フレームより順次抽出される認識形状データから得られる形状パラメータ群を複数形状情報記憶部に記憶し、
前記形状情報記憶部に記憶された複数の形状パラメータ群の内、少なくとも2つの形状パラメータ群から所定の探索範囲を設定し、
前記設定した所定の探索範囲に対して、前記画像情報記憶部に記憶した画像フレームに所定の計算を実行することにより認識形状データを抽出する形状認識方法。 - 形状認識対象を撮像した動画像の異なる時刻における画像フレームを順次画像情報記憶部に記憶する処理と、
前記画像情報記憶部に順次記憶された画像フレームより順次抽出される認識形状データから得られる形状パラメータ群を複数形状情報記憶部に記憶する処理と、
前記形状情報記憶部に記憶された複数の形状パラメータ群の内、少なくとも2つの形状パラメータ群から所定の探索範囲を設定する処理と、
前記設定した所定の探索範囲に対して、前記画像情報記憶部に記憶した画像フレームに所定の計算を実行することにより認識形状データを抽出する処理をコンピュータに実行させる形状認識プログラム。
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JP2003204390A JP2005050016A (ja) | 2003-07-31 | 2003-07-31 | 形状認識装置及び形状認識方法及び形状認識プログラム |
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