JP2005049332A - 触覚センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 構成が簡単であるとともに感度を向上させることができる触覚センサを提供する。
【解決手段】 触覚センサ11は、媒体12と、媒体12中に分散されているセンサ素子13と、媒体12に電気的に接続されている一対の電極14とから構成されている。媒体12は、各センサ素子13同士を機械力学的に接続するとともに各センサ素子13同士並びに電極14及びセンサ素子13を電気的に接続し、誘電体により形成されキャパシタンス成分を有するものが好ましい。センサ素子13はコイル状炭素繊維13aにより構成され、微小バネとして作用するとともにLCR共振回路として作用する。センサ素子13は、各センサ素子13の相互間に存在する媒体12を介して接続され、機械力学的等価回路及び電気的等価回路として構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、構成が簡単であるとともに感度を向上させることができる触覚センサに関するものである。
従来、この種の触覚センサは、コイルとコンデンサとが直列に接続されて構成されているLC直列共振回路を複数備えている。このLC直列共振回路には外部発振器及びスペクトルアナライザが取付けられ、外部発振器により掃引電気信号等の入力信号がLC直列共振回路に入力された後にスペクトルアナライザに出力されるようになっている。LC直列共振回路はコイルの固有の周波数に基づく共振周波数を有し、スペクトルアナライザに出力される信号はLC直列共振回路の共振周波数に対応する周波数において信号強度が低下する(例えば、特許文献1参照。)。
そして、触覚センサに触圧が加わったときには触圧によりコイルのピッチ(巻線間隔)や面積が変化し、この変化に伴いコイルのインダクタンスが変化する。ここで、LC直列共振回路の共振周波数はコイルのインダクタンスの変化に伴い変動する。よって、スペクトルアナライザに出力された信号において、信号強度が低下する位置はLC直列共振回路の共振周波数の変動に伴い変位するために、LC直列共振回路の共振周波数の変動を検知することができる。このため、触覚センサにより触圧を検出できるようになっている。
特開2002−236059号公報(第2〜5頁)
ところが、この従来の触覚センサは、コイルとコンデンサとが直列に接続されてLC直列共振回路が構成されているために、その構成が複雑であるという問題があった。さらにLC直列共振回路は、コイルのインダクタンスの変化のみによりその共振周波数が変動する。このため、例えば触覚センサに微弱な触圧が加わることによりコイルのインダクタンスがほとんど変化しないときには、LC直列共振回路の共振周波数はほとんど変動しない。よって、触覚センサは、コイルのインダクタンスがほとんど変化しない微弱な触圧を検出することができず、感度が低いという問題があった。
本発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、構成が簡単であるとともに感度を向上させることができる触覚センサを提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の触覚センサは、媒体と、コイル状炭素繊維により構成され前記媒体中に設けられているとともにコイル状炭素繊維の螺旋構造に基づくインダクタンス(L)成分並びにキャパシタンス(C)成分及びレジスタンス(R)成分を有しLCR共振回路として作用するセンサ素子と、前記媒体に電気的に接続されている一対の電極とを備えているものである。
請求項2に記載の発明の触覚センサは、請求項1に記載の発明において、前記媒体は誘電体により形成されキャパシタンス(C)成分を有するものである。
請求項3に記載の発明の触覚センサは、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記センサ素子の含有量が媒体に対して1.0質量%を超えるとともに10.0質量%以下に設定されているものである。
請求項4に記載の発明の触覚センサは、媒体と、弾力性を有する導電性繊維により構成され前記媒体中に設けられているとともにインダクタンス(L)成分並びにキャパシタンス(C)成分及びレジスタンス(R)成分を有しLCR共振回路として作用するセンサ素子と、前記媒体に電気的に接続されている一対の電極とを備えているものである。
本発明は、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明の触覚センサによれば、構成が簡単であるとともに感度を向上させることができる。
請求項2に記載の発明の触覚センサによれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、感度の調整を容易に行うことができる。
請求項3に記載の発明の触覚センサによれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、感度をより向上させることができる。
請求項4に記載の発明の触覚センサによれば、構成が簡単であるとともに感度を向上させることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1(a)及び(b)に示すように、第1実施形態の触覚センサ11は、円板状をなす固体の媒体12中に複数のセンサ素子13がランダムに分散され、銅等の金属材料により円板状に形成されている一対の電極14が媒体12の上面及び下面にそれぞれ取付けられることにより、円板状に形成されている。尚、図1(b)、図2(a)及び(b)、図4並びに図6(a)及び(b)においては、媒体12中に分散されているセンサ素子13の理解を容易にするために、媒体12はその厚みを誇張して厚く描かれている。
各電極14は媒体12に電気的に接続されるとともに導線15の一端がそれぞれ接続され、各導線15の他端には増幅回路16を介して電源17及びオシロスコープ等の測定器18が取付けられている。ここで、電極14が媒体12に電気的に接続されるとは、電流が電極14を介して媒体12に通電されるように電極14が媒体12に接続されることである。触覚センサ11、増幅回路16、電源17及び測定器18により触覚センサシステム19が構成され、電源17から電流が増幅回路16、導線15及び電極14を介して媒体12に通電され媒体12での電圧等の変動が増幅回路16により増幅されるとともに測定器18により検知されるようになっている。
媒体12は、分散されている各センサ素子13同士を機械力学的に接続するとともに、各センサ素子13同士並びに電極14及びセンサ素子13を電気的に接続する。媒体12はセンサ素子13を構成するコイル状炭素繊維よりも導電性が低く、材質の具体例としてはシリコーン樹脂等の合成樹脂材料、フェライト等の非導電性磁性材料、シリカ(二酸化ケイ素)等のセラミックス材料、天然ゴム等が挙げられる。これらは単独で媒体12を形成してもよいし、二種以上が組み合わされて媒体12を形成してもよい。
ここで、媒体12中に分散されている各センサ素子13の相互間に存在する媒体12は質量を有し、バネ質点系における質点として作用する。このため、各センサ素子13同士を機械力学的に接続するとは、図2(a)に示すように、媒体12中に分散され微小バネ20として作用する各センサ素子13同士を、それらの相互間に存在するとともに質点21として作用する媒体12を介して接続することである。一方、各センサ素子13同士並びに電極14及びセンサ素子13を電気的に接続するとは、電極14を介して媒体12に通電された電流が、各センサ素子13の相互間に存在する媒体12を介して各センサ素子13を流れるように、各センサ素子13同士並びに電極14及びセンサ素子13を接続することである。ここで、図2(a)は、図1(b)における等価回路を示す。
媒体12は、誘電体により形成されキャパシタンス(C)成分を有するものであることが好ましい。誘電体により形成されC成分を有する媒体12の具体例としてはシリコーン樹脂等が挙げられる。この場合には、各センサ素子13の相互間に存在する媒体12が、センサ素子13を構成しC成分としての機能を有するコイル状炭素繊維とともにコンデンサとして作用することにより、LCR共振回路として作用するセンサ素子13におけるコンデンサの静電容量を増大させることができる。このため、LCR共振回路の静電容量の調整の幅を大きくすることができる。ここで、C成分とは静電容量のことであり、電界に対する誘電特性を示す。
センサ素子13はコイル状炭素繊維により構成されている。コイル状炭素繊維は炭素材料によりコイル状に形成され、1本の炭素繊維で螺旋構造を形成する一重螺旋構造、又は2本以上の炭素繊維がそれぞれ同じ巻き方向で螺旋構造を形成する多重螺旋構造のいずれかの螺旋構造を有している。加えて、炭素繊維の巻き方向にはコイルの軸線を中心として時計方向(右巻き)と反時計方向(左巻き)とがあり、一重螺旋構造及び多重螺旋構造のコイル状炭素繊維は、右巻き又は左巻きのいずれかの形態をそれぞれ有している。
このコイル状炭素繊維は導電性、熱伝導性、吸着性、表面活性及び生物活性を有し、それ自身が伸縮することにより微小バネとして作用する。さらに、コイル状炭素繊維は、変動磁場等に曝されたときにはファラデーの法則に従って誘導起電力が発生する共振特性を有している。ここで、コイル状炭素繊維は固有の周波数を有し、この周波数と同じ周波数の電磁波をコイル状炭素繊維が受けたときにはこれらの周波数が同調することにより振幅が増幅され、コイル状炭素繊維にはその固有の周波数と異なる周波数の電磁波を受けたときに比べて高い誘導起電力が発生する。
図3(a)及び(b)に示すように、コイル状炭素繊維13aは、その螺旋構造に基づくインダクタンス(L)成分22並びにC成分23及びレジスタンス(R)成分24を有しLCR共振回路25として作用する。このため、コイル状炭素繊維13aの伸縮に起因してコイル長さ等が変動したときには、コイル長さ等の変動によってコイル状炭素繊維13aのL成分22、C成分23及びR成分24の大きさがそれぞれ変動する。よって、コイル状炭素繊維13aは、その伸縮に起因するコイル長さ等の変動を、LCR共振回路25のL成分22、C成分23及びR成分24の総合的な変動に変換することによって電磁気的変動に変換することができる。ここで、L成分22は自己誘導係数や相互誘導係数のことであり、電磁誘導特性を示す。一方、R成分24は電気抵抗のことであり、誘電特性を示す。
コイル状炭素繊維13aは、非晶質の炭素繊維により構成されたものでもよいが、非晶質の炭素繊維に加熱処理を施すことによって結晶化されたグラファイト層を有するものが好ましい。この場合には、コイル状炭素繊維13aは、グラファイト層において炭素繊維を形成する炭素粒が規則正しく配列されることにより変動磁場等に曝されたときに生じる電気抵抗の変動が顕著となるために、共振特性が顕著となる。さらに、LCR共振回路25におけるR成分24等の変動が顕著となる。このため、センサ素子13の検出精度が向上されることによって触覚センサ11の感度を向上させることができる。ここで、加熱処理温度は好ましくは1500〜3000℃である。加熱処理温度が1500℃未満では炭素繊維の結晶化が不十分となり、3000℃を超えてもそれ以上結晶化させることができない。
コイル状炭素繊維13aは、その外周面に導電性の物質よりなる被覆層が形成されているのが好ましい。この場合には、コイル状炭素繊維13aの導電性を向上させることができる。導電性の物質の具体例としては、金、銀、銅、ニッケル、コバルト、マンガン等の金属又はそれらの化合物や合金等が挙げられる。これらは単独で被覆層を形成してもよいし、二種以上が組み合わされて被覆層を形成してもよい。化合物の具体例としてはコバルト−フェライト化合物等が挙げられ、合金としてはコバルト−ホウ素合金等が挙げられる。
被覆層は、コイル状炭素繊維13aに対して1〜50質量%の割合で形成されるのが好ましい。さらに、被覆層の厚みは好ましくは0.1nm〜5μm、より好ましくは0.1〜200nmである。被覆層のコイル状炭素繊維13aに対する割合又は厚みが上記範囲未満では、コイル状炭素繊維13aの導電性を十分に向上させることができない。一方、上記範囲を超えると、被覆層の形成に時間を要しセンサ素子13の製造効率が低下するおそれがある。
被覆層は、無電解メッキ法、電解メッキ法、真空蒸着法やスパッタリング法等の物理的蒸着法、化学的蒸着法、溶射法、塗装法、浸漬法、微細粒子を機械的に固着させるメカノケミカル法から選ばれる一つの方法により形成される。これらの方法の中でも、無電解メッキ法が被覆層をコイル状炭素繊維13aの外周面に均一に形成させることができるために好ましい。
コイル状炭素繊維13aのコイル径は好ましくは1nm〜50μmであり、コイル長さは好ましくは10nm〜10mmである。コイル径が1nm未満では、コイル状炭素繊維13aの製造が困難になる。また、コイル長さが10nm未満では、コイル長さが短いためにコイル状炭素繊維13aがL成分22としての機能を十分に発揮することができない。一方、コイル径が50μmを超える、又はコイル長さが10mmを超えると、コイル状炭素繊維13aにより構成されているセンサ素子13が大きくなるために、触覚センサ11の小型化が困難になる。さらに、炭素繊維の繊維径は好ましくは1nm〜10μmである。繊維径が1nm未満では、コイル状炭素繊維13aの製造が困難になる。一方、繊維径が10μmを超えると、コイル径を前記範囲にするのが困難になる。ここで、繊維径の概念は、断面円形状に形成された繊維の直径に限らず、断面楕円形状に形成された繊維の長辺(長径)の長さや、断面四角状に形成された繊維の長辺の長さ等も含む。媒体12中に分散されている各センサ素子13は、コイル径等が互いに異なるコイル状炭素繊維13aによりそれぞれ構成されてもよいし、コイル径等が同じコイル状炭素繊維13aによりそれぞれ構成されてもよい。
コイル状炭素繊維13aはどのような製法で製造されたものであってもよいが、触媒活性化CVD(化学気相成長)法等の気相成長法により製造されたものが、コイル状炭素繊維13aのコイル径やコイル長さを上記範囲に容易にすることができるために好ましい。この気相成長法は、炭素材料としてのアセチレン等の炭化水素又は一酸化炭素を金属触媒の存在下600〜3000℃に加熱し、気相中で炭化水素又は一酸化炭素を分解反応させる方法である。この気相成長法により得られるコイル状炭素繊維13aは、その大半が炭素繊維の中心部分まで微細な炭素粒が詰まった状態で形成されており、一部には中空状に形成されたものも観察される。
触覚センサ11中のセンサ素子13の含有量は、媒体12に対して好ましくは1.0質量%を超えるとともに10.0質量%以下に設定されている。センサ素子13の含有量が1.0質量%以下では、センサ素子13の含有量が低いために触覚センサ11は触圧を十分に検出することができず感度が低下するおそれがある。一方、10.0質量%を超えると、媒体12中において分散されているセンサ素子13のほとんどが媒体12を介さずに互いに直接接触する。
ここで、センサ素子13を構成するコイル状炭素繊維13aは、例えば媒体12中で湾曲した状態で分散されることにより、その両端部の間に存在する媒体12を介してC成分23としての機能を発揮する。このため、コイル状炭素繊維13a同士が直接接触することによりコイル状炭素繊維13aの両端部間に媒体12が存在していないために、センサ素子13はC成分23としての機能を発揮するのが困難になる。
図2(a)に示すように、媒体12中に分散されているセンサ素子13は、各センサ素子13の相互間に存在する媒体12を質点21として各質点21を介し互いに接続されることにより、複合バネ質点系の機械力学的等価回路26として構成されている。さらに、図2(b)に示すように、媒体12が誘電体により形成されC成分を有するものであるときには、各センサ素子13の相互間に存在する媒体12はコンデンサとして作用する。
そして、媒体12中に分散されているセンサ素子13は、各センサ素子13の相互間に存在する媒体12を介して互いに接続されることにより、複合共振回路である電気的等価回路27として構成されている。このため、図4に示すように、媒体12中に分散されているセンサ素子13は、電気的等価回路においてセンサ素子全部をまとめて一つのLCR共振回路25として作用することができる。ここで、図2(b)は図1(b)における等価回路を示す。
電源17は、増幅回路16、導線15及び電極14を介して媒体12に例えば常時一定の電流を通電させる。電源17から媒体12に通電される電流は直流でも交流でもよく、交流電流のときには周波数は例えば10kHz〜1MHzであり波形は特に限定されず正弦波でもよいし矩形波でもよい。
増幅回路16は、媒体12での電圧の変動等を測定器18によって検知することができる強度にまで増幅させる。この増幅回路16は例えば1μV等の微小電圧変動を検知することができ、外方から受ける電気ノイズの影響を低減させることができるとともに増幅回路16自身が発生する電気ノイズが小さいものが好ましい。この場合には、微弱な触圧による微小な電圧変動等を外方からの電気ノイズ等に影響されることなく検知し増幅させることができる。
さて、メチルクロロシラン類等のシリコーンモノマーを含有し液状をなす主剤及びシリコーンモノマーの重合用の触媒を含有する硬化剤からなるシリコーン樹脂によって媒体12が形成されている触覚センサ11を製造するときには、まずシリコーン樹脂の主剤中にセンサ素子13を所定量配合する。次いで、硬化剤を配合した後に撹拌して混合液を調製した後、シリコーンモノマーの重合により混合液が固化する前に金型内部のキャビティに混合液を充填し、金型内にて混合液が固化することにより媒体12を形成する。ここで、金型内部のキャビティは、円板状をなす媒体12の形状に対応するように形成されている。
続いて、金型を離型した後に媒体12を金型から取出し、媒体12の上面及び下面に電極14を接着剤等によって取付けて触覚センサ11を製造する。そして、電極14に導線15の一端を溶接等によって取付けた後、各導線15の他端に増幅回路16を介して電源17及び測定器18を取付けて触覚センサシステム19を構成する。
この触覚センサ11を用いるときには、例えばまず電源17によって交流電流を媒体12に通電する。ここで、媒体12中に分散されているセンサ素子13は、図2(a)及び(b)の等価回路に示されるように構成されている。触覚センサ11の一部又は全体に触圧が加わったときには、複合バネ質点系の機械力学的等価回路26において、触圧が加わった箇所における微小バネ20の長さが触圧に起因して変動する。又は、触圧が加わった箇所における質点21が、触圧に起因して各センサ素子13の相互間に存在する媒体12の体積が減少する等によって変動する。
このとき、センサ素子13はLCR共振回路25としても作用するために、微小バネの長さや質点21の変動をL成分22、C成分23及びR成分24の総合的な変動に変換することによって電磁気的変動に変換することができる。このため、LCR共振回路25の電圧等が変動し、電圧等の変動を増幅回路16によって増幅させた後に測定器18によって検知することができる。よって、触覚センサ11により触圧を検出することができる。
以上詳述した第1実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
・ 第1実施形態の触覚センサ11を構成するセンサ素子13は、コイル状炭素繊維13aにより構成されている。このため、従来の触覚センサに比べてセンサ素子13の構成を簡単にすることにより、触覚センサ11の構成を簡単にすることができる。さらに、媒体12中に分散されているセンサ素子13は複合バネ質点系の機械力学的等価回路26として構成され、触覚センサ11に触圧が加わったときにはこの触圧に起因して複合バネ質点系の機械力学的等価回路26において微小バネ20の長さ等が変動する。
このとき、センサ素子13はLCR共振回路25として作用し電気的等価回路27として構成されるために、微小バネ20の長さ等の変動をL成分22、C成分23及びR成分24の総合的な変動に変換することによって電磁気的変動に変換することができる。このため、コイルのインダクタンスの変化のみによって触圧を検出する従来の触覚センサに比べて、触覚センサ11の感度を向上させることができる。
加えて、センサ素子13を構成するコイル状炭素繊維13aのコイル長さ等を変更することにより、機械力学的等価回路26における微小バネ20の長さ等を容易に変更することができるとともに、LCR共振回路25におけるL成分22等の大きさを容易に変更することができる。よって、コイル状炭素繊維13aのコイル長さ等を変更するだけでセンサ素子13の感度を容易に調整することができるために、触覚センサ11の感度の調整を容易に行うことができる。
・ 媒体12は、誘電体により形成されC成分23を有するものであることが好ましい。この場合には、各センサ素子13の相互間に存在する媒体12が、センサ素子13を構成するコイル状炭素繊維13aとともにコンデンサとして作用することにより、LCR共振回路25の静電容量の調整の幅を大きくすることができる。このため、触覚センサ11の感度をより容易に調整することができる。
・ 触覚センサ11中のセンサ素子13の含有量は、媒体12に対して1.0質量%を超えるとともに10.0質量%以下に設定されているのが好ましい。この場合には、触覚センサ11の感度をより向上させることができる。
・ コイル状炭素繊維13aはグラファイト層を有しているものが好ましい。この場合には、コイル状炭素繊維13aの共振特性及びLCR共振回路25における各成分の変動を顕著にすることができるために、触覚センサ11の感度をさらに向上させることができる。
・ センサ素子13を構成するコイル状炭素繊維13aのコイル径は好ましくは1nm〜50μmであり、コイル長さは好ましくは10nm〜10mmである。この場合には、センサ素子13が小さいために触覚センサ11の小型化を図ることができる。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について詳細に説明する。尚、この第2実施形態については、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
第2実施形態の触覚センサ11は、媒体12中に複数のセンサ素子13がランダムに分散され、前記電極14が媒体12の上面及び下面にそれぞれ取付けられて構成されている。媒体12は、各センサ素子13同士並びに電極14及びセンサ素子13を電気的に接続する。媒体12はセンサ素子13を構成する導電性繊維よりも導電性が低く、前記具体例は第1実施形態と同じである。この媒体12は、前記誘電体により形成されC成分を有するものであることが好ましい。この場合には、各センサ素子13の相互間に存在する媒体12が、LCR共振回路25として作用するセンサ素子13におけるコンデンサの静電容量を増大させることができる。その結果、LCR共振回路25の静電容量の調整の幅を大きくすることができる。
センサ素子13は導電性繊維により構成されている。この導電性繊維は導電性材料により形成され、導電性材料の具体例として銅や銀等の金属材料、炭化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)、酸化亜鉛(ZnO)等の合金材料、炭素材料、ポリアセチレン等の高分子材料が挙げられる。導電性繊維の繊維形状としては、線状、筒状等が挙げられる。この導電性繊維の製造方法は特に限定されず、前記気相成長法等が挙げられる。導電性繊維の具体例としては、カーボンナノチューブ、VGCF(気相成長炭素繊維)、PAN系炭素繊維やピッチ系炭素繊維等の炭素繊維、導電性ウィスカ等が挙げられる。これらは単独でセンサ素子13を構成してもよいし、二種以上が組み合わされてセンサ素子13を構成してもよい。
導電性繊維はL成分22、C成分23及びR成分24を有してLCR共振回路25として作用するうえに、弾力性を有している。即ち、導電性繊維は、例えば外方から応力が加わることにより容易に屈曲し、この屈曲により内部に歪が発生してR成分24が変化するとともに、屈曲前に比べて媒体12との位置関係が相違することによりリアクタンス成分(L成分22及びC成分23)が変化する。
導電性繊維は、繊維径が好ましくは1nm〜10μm、繊維直径が好ましくは1nm〜50μm、繊維長さが好ましくは10nm〜10mmである。ここで、繊維径は、導電性繊維の繊維形状が線状のときにはその直径を示し、筒状のときには周壁の厚みを示す。さらに、繊維直径は、前記繊維形状が線状のときにはその直径を示し、筒状のときには断面における外周の直径を示す。加えて、繊維における直径の概念は、断面円形状に形成された繊維の直径に限らず、断面楕円形状に形成された繊維の長辺(長径)の長さや、断面四角状に形成された繊維の長辺の長さ等も含む。
繊維径又は繊維直径が1nm未満では、導電性繊維が屈曲したときのR成分24の変化が小さくなるおそれがある。また、繊維長さが10nm未満では導電性繊維が十分に屈曲するこができない。一方、繊維径が10μmを超える、繊維直径が50μmを超える、又は繊維長さが10mmを超えると、導電性繊維の製造に時間を要し製造効率が低下するおそれがある。さらに、導電性繊維により構成されているセンサ素子13が大きくなるために、触覚センサ11の小型化が困難になる。
導電性繊維は、その繊維長さを繊維直径で除算することにより求められるアスペクト比が好ましくは2〜10000であり、より好ましくは100〜1000であり、最も好ましくは200〜800である。アスペクト比が2未満では導電性繊維が十分に屈曲することができず、逆に10000を超えると導電性繊維が過剰に長くなってその製造効率が低下するとともに触覚センサ11の小型化が困難になる。
導電性繊維は、その外周面に前記被覆層が形成されているのが好ましい。この場合には、導電性繊維の導電性を向上させることができる。前記被覆層を形成する導電性の物質の具体例、被覆層の導電性繊維に対する割合及び厚み、並びに被覆層の形成方法は第1実施形態と同じである。
さて、触覚センサ11を用いるときには、例えばまず電源17によって交流電流を媒体12に通電する。ここで、媒体12中に分散されているセンサ素子13は、電気的等価回路として構成されている。触覚センサ11の一部又は全体に触圧が加わったときには、センサ素子13が屈曲し、この屈曲によりR成分24が変化するとともにリアクタンス成分が変化する。このため、触圧をL成分22、C成分23及びR成分24の総合的な変動に変化することによって電磁気的変動に変換することができる。
以上詳述した第2実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
・ 第2実施形態の触覚センサ11を構成するセンサ素子13は、導電性繊維により構成されている。このため、触覚センサ11は、第1実施形態と同様に、従来の触覚センサに比べて構成を簡単にすることができる。さらに、センサ素子13は、LCR共振回路25として作用し電気的等価回路として構成されるために、触圧を電磁気的変動に変換することができる。このため、第2実施形態の触覚センサ11は、従来の触覚センサに比べて感度を向上させることができる。加えて、センサ素子13を構成する導電性繊維の繊維長さ等を変更することにより、LCR共振回路25におけるL成分22等の大きさを容易に変更することができる。このため、導電性繊維の繊維長さ等を変更するだけでセンサ素子13の感度を容易に調整することができるために、触覚センサ11の感度の調整を容易に行うことができる。
尚、前記実施形態を次のように変更して構成することもできる。
・ 前記各実施形態において、媒体12の形状を四角板状等の多角板状に変更してもよい。また、図5(a)に示すように、触覚センサ11を、四角板状をなすとともにセンサ素子が分散されている媒体12の下面の両側部に細長四角板状をなす一対の電極14をそれぞれ取付けることにより形成してもよい。また、図5(b)に示すように、四角柱状をなすとともにセンサ素子が分散されている媒体12を、アクリル樹脂により略四角柱状に形成されている台座28の上面に取付ける。次いで、媒体12の下部及び台座28の上部の両側面に、たすき状に形成されている一対の電極14を取付けることにより、触覚センサ11を形成してもよい。
・ 前記各実施形態において、液状をなす媒体12にセンサ素子13を複数分散させた後に磁力線が一方向に延びる磁場を印加することによってセンサ素子13の全部を磁力線と平行をなすようにそれぞれ配向させる。そして、媒体12を固化させることにより、図6(a)に示すように、各センサ素子13を同一方向に配向した状態で媒体12中に分散させてもよい。また、金型中に液状をなす媒体12を金型の容積の3分の1程度まで充填した後にセンサ素子13を媒体12中に分散させ、上記と同様にしてセンサ素子13が同一方向に配向した状態で媒体12を固化させる。次いで、上記と同じ操作を繰返すことにより、図6(b)に示すように、各センサ素子13を格子状をなすように媒体12中に分散させてもよい。
・ 前記各実施形態において、前記媒体12中にセンサ素子13を一個のみ設けてもよい。
・ 前記各実施形態において、媒体12中に圧電体粉末を分散させてもよい。圧電体粉末の具体例としてはフェライト、酸化チタン(TiO2)、ジルコン酸鉛(PbZrO3)、チタン酸鉛(PbTiO3)、ジルコン酸チタン酸鉛(PbZrTiO3)、チタン酸バリウム(BaTiO3)等が挙げられる。このとき、媒体12中に圧電体粉末を分散させることにより、LCR共振回路25として作用するセンサ素子13の出力を安定させることができる。
・ 前記第1実施形態において、前記媒体12中に、コイル状炭素繊維13aにより構成されているセンサ素子13とともに、第2実施形態の導電性繊維により構成されているセンサ素子13を分散させてもよい。また、第2実施形態において、媒体12中に、導電性繊維により構成されているセンサ素子13とともに、第1実施形態のコイル状炭素繊維13aにより構成されているセンサ素子13を分散させてもよい。
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。
(実施例1〜3及び比較例1)
実施例1においては、まず主剤及び硬化剤からなる2液型のシリコーン樹脂(信越シリコーンKE103;信越化学工業株式会社製)の主剤にコイル状炭素繊維13aからなるセンサ素子13を配合した後、さらに硬化剤を配合して混合液を調製した。ここで、主剤と硬化剤との配合比率を質量比で主剤:硬化剤=100:5とした。次いで、混合液を5分間撹拌してセンサ素子13を混合液中にランダムに分散させた後、混合液が硬化する前に金型内部のキャビティに混合液を充填し、混合液を硬化させて媒体12を形成した。ここで、媒体12は直径が10cmであるとともに厚みが20mmの円板状をなし、金型内部のキャビティは円板状をなす媒体12の形状に対応するように形成した。
続いて、金型を離型した後に媒体12を金型から取出し、媒体12の上面及び下面に直径が10cmであるとともに厚みが5mmの円板状をなす電極14をそれぞれ取付けて触覚センサ11を得た。そして、各電極14に導線15の一端を取付けた後、各導線15の他端に増幅回路16を介して電源17及び測定器18としてのオシロスコープを取付けて触覚センサシステム19を構成した。
ここで、各センサ素子13を構成するコイル状炭素繊維13aは、コイル径が5〜10μmの範囲であるとともにコイル長さが90〜150μmであった。さらに、センサ素子13の含有量は媒体12に対して1.0質量%とした。実施例2においてはセンサ素子13の含有量を媒体12に対して2.0質量%に変更し、実施例3においてはセンサ素子13の含有量を媒体12に対して3.0質量%とした以外は、実施例1と同様にしてそれぞれ触覚センサ11を得た。一方、比較例1においては、センサ素子13を配合せずに媒体12を形成した以外は実施例1と同様にして触覚センサ11を得た。そして、各例の触覚センサ11について、下記(1)〜(5)の項目に関して評価を行った。
(1)一定荷重試験
各例の触覚センサ11上にビーカーを載置した後にビーカー内に給水し、オシロスコープにおける波形の変化を測定した。給水量は100mlから100mlずつ増量し、上限を1000mlとした。また、触覚センサ11に重りを載置し、オシロスコープにおける波形の変化を観察した。ここで、重りの質量は0.3gから0.3gずつ増量し、3.0gを上限とした。
この結果、実施例1〜3においては、給水又は重りの載置に応じてインパルス的な応答波形を示した。実施例3においては顕著な応答波形を示し、実施例2においては実施例3よりも小さい応答波形を示した。また、実施例1においては、実施例2よりも小さく微弱な応答波形を示した。このため、実施例1〜3の触覚センサ11は給水等の荷重による触圧を検出することができ、実施例2及び実施例3においては、センサ素子13の含有量が1.0質量%を超えるためにセンサ素子13の含有量の増加に伴い触覚センサ11の感度をそれぞれ向上させることができた。さらに、応答波形の大きさは、給水量及び給水時の衝撃度にそれぞれ依存していた。一方、比較例1においては、応答波形を示さず荷重による触圧を検出することができなかった。
(2)変位試験
図7に示すように、各例の触覚センサ11を圧電プリロード印加装置29にそれぞれ取付けた。ここで、圧電プリロード印加装置29は、L字板状をなすプリロード30が図7の上下方向に移動するとともに、プリロード30の移動距離はコントローラ31によって調整されるように構成されている。そして、プリロード30の下面と触覚センサ11の上面とが接触しているとともに触覚センサ11がプリロード30によって押圧されていないときのプリロード30の下面の位置を基準面とし、この基準面から下方へプリロード30を移動、即ち変位させた。そして、プリロード30が変位したときのオシロスコープによる波形の変化を測定した。ここで、プリロード30の移動距離は、50μm又は100μmずつ長くし、上限を3000μmとした。また、20μmずつ長くし、上限を200μmとした。
この結果、実施例1〜3においては、プリロード30の変位に応じてインパルス的な応答波形を示した。ここで、実施例1〜3における応答波形は(1)一定荷重試験と同様の傾向を示し、実施例1〜3の触覚センサ11はプリロード30の変位による触圧を検出することができるとともに実施例2及び実施例3においては触覚センサ11の感度をそれぞれ向上させることができた。一方、比較例1においては、応答波形を示さずプリロード30の変位による触圧を検出することができなかった。
(3)衝撃試験
所定の質量を有する重りを所定の高さから触覚センサ11に落下させて衝突させ、オシロスコープにおける波形の変化を測定した。ここで、重りの質量は1g、3g、5g又は10gとし、重りを触覚センサ11に対して垂直方向から落下させるとともにその高さは10cmから5cmずつ高くして40cmを上限とした。ここで、重りを落下させる高さは、触覚センサ11の上面と落下させる前の重りとの距離を示す。
この結果、実施例1〜3においては、重りの衝突による衝撃に応じてインパルス的な応答波形を示した。ここで、実施例1〜3における応答波形は(1)一定荷重試験と同様の傾向を示し、実施例1〜3の触覚センサ11は衝撃による触圧を検出することができるとともに実施例2及び実施例3においては触覚センサ11の感度をそれぞれ向上させることができた。一方、比較例1においては、応答波形を示さず衝撃による触圧を検出することができなかった。
(4)最小感度試験
第3の実施形態の触覚センサ11を、(2)変位試験と同様にして圧電プリロード印加装置29に取付けた。そして、基準面から下方へプリロード30を移動させたときのオシロスコープにおける波形の変化を測定した。ここで、プリロードの移動距離は、10μm、5μm、1μm、0.5μm又は0.1μmとした。この結果、プリロード30のいずれの移動距離おいてもプリロード30の変位に応じてインパルス的な応答波形を示した。このため、実施例3の触覚センサ11は、プリロード30の0.1μm等の微小な変位による触圧を検出することができた。
(5)刺激種類試験
各例の触覚センサ11に人間の指、楊枝、直径が5cmの丸棒、こより等で直接刺激を与え、オシロスコープにおける波形の変化を測定した。ここで、人間の指を用いて触覚センサ11に刺激を与えるときには、触覚センサ11を押し下げる、触覚センサ11の表面に軽く触れる又は撫でるの3種類を行った。また、楊枝を用いたときには、楊枝で触覚センサ11の表面を1mm押し下げる、触覚センサ11の表面に軽く触れる、撫でる、連続して突く、軽く突く又は楊枝で触覚センサ11の表面を強く押した後に楊枝を触覚センサ11の表面から離間させるの6種類を行った。一方、丸棒を用いたときには触覚センサ11を押し下げ、こよりを用いたときには触覚センサ11の表面を撫でた。
この結果、実施例1〜3においては、各種刺激に応じてインパルス的な応答波形を示した。ここで、実施例3について、指で触覚センサ11を押し下げたときのオシロスコープにおける応答波形を図8(a)に示すとともに触覚センサ11の表面を指で軽く触れたときの応答波形を図8(b)に示し、指で触覚センサ11の表面を撫でたときの応答波形を図8(c)に示す。一方、楊枝で触覚センサ11の表面を1mm押し下げたときの応答波形を図8(d)に示し、楊枝で触覚センサ11の表面を軽く触れたときの応答波形を図8(e)に示す。楊枝で触覚センサ11の表面を撫でたときの応答波形を図8(f)に示し、楊枝で触覚センサ11の表面を連続して突いたときの応答波形を図9(a)に示す。
さらに、楊枝で触覚センサ11の表面を軽く突いたときの応答波形を図9(b)に示し、楊枝で触覚センサ11の表面を強く押した後に楊枝を触覚センサ11の表面から離間させたときの応答波形を図9(c)に示す。丸棒で触覚センサ11の表面を突いたときの応答波形を図9(d)に示し、こよりで触覚センサ11の表面を撫でたときの応答波形を図9(e)に示す。尚、図8(a)〜図9(e)においては、R成分における電圧変位32と、L成分及びC成分における電圧変位33とをそれぞれ分けて示した。
実施例1〜3における応答波形は(1)一定荷重試験と同様の傾向を示し、実施例1〜3の触覚センサ11は各種刺激による触圧を検出することができるとともに実施例2及び実施例3においては触覚センサ11の感度をそれぞれ向上させることができた。一方、比較例1については、応答波形を示さず各種刺激による触圧を検出することができなかった。
(実施例4〜9)
実施例4においては、媒体12の形状を図5(a)に示すように縦及び横100mm並びに厚さ5mmの四角板状に変更し、媒体12の下面の両側部に縦100mm、横10mm及び厚さ0.1mmの電極14を取付けた以外は、実施例1と同様にして触覚センサ11を得た。実施例5においてはセンサ素子13の含有量を媒体12に対して2.0質量%に変更し、実施例6においてはセンサ素子13の含有量を媒体12に対して3.0質量%に変更した以外は、実施例4と同様にしてそれぞれ触覚センサ11を得た。
実施例7においては、媒体12の形状を図5(b)に示すように縦及び横10mm並びに厚さ5mmの四角柱状に変更し、媒体12をアクリル樹脂により形成されている台座28の上面に取付ける。ここで、台座28はその上部が縦、横及び厚さ10mmの四角柱状をなすとともに下部が直径10mm及び厚さ10mmの円柱状をなす。
次いで、媒体12の下部及び台座の上部の両側面にたすき状をなす電極14を取付けた以外は、実施例1と同様にして触覚センサ11を得た。実施例8においてはセンサ素子13の含有量を媒体12に対して2.0質量%に変更し、実施例9においてはセンサ素子13の含有量を媒体12に対して3.0質量%に変更した以外は、実施例7と同様にしてそれぞれ触覚センサ11を得た。
そして、実施例4〜9の触覚センサ11について、上記(5)の項目に関して評価を行った。この結果、各実施例においては、各種刺激に応じてインパルス的な応答波形を示し、各応答波形は(1)一定荷重試験と同様の傾向を示した。このため、実施例4〜9の触覚センサ11は各種刺激による触圧を検出することができるとともに実施例5、実施例6、実施例8及び実施例9においては触覚センサ11の感度をそれぞれ向上させることができた。
(実施例10〜20)
実施例10においては、媒体12を直径10mmであるとともに厚みが3mmの円板状形成する。そして、媒体12の下面に四角板状をなす一対の電極14(厚み0.5mm、幅3mm、長さ30mm、電極間の距離2.5mm)を取付けて触覚センサ11を得た。さらに、センサ素子13をVGCFで構成した以外は、実施例1と同様にして触覚センサシステムを構成した。ここで、VGCFは、繊維直径が50〜100nmの範囲であるとともに繊維長さが10〜50μmの範囲であった。さらに、センサ素子13の含有量は媒体12に対して1質量%とした。
実施例11においてはセンサ素子13の含有量を媒体12に対して2質量%に変更し、実施例12においてはセンサ素子13の含有量を媒体12に対して5質量%に変更した以外は、実施例10と同様にして触覚センサ11を得た。実施例13においては、媒体12の厚みを0.5mmに変更した以外は、実施例12と同様にして触覚センサ11を得た。
実施例14においては、センサ素子13をカーボンナノチューブにより構成し、センサ素子13の含有量を媒体12に対して5質量%に設定した以外は、実施例10と同様にして触覚センサ11を得た。ここで、カーボンナノチューブは、繊維直径が0.7〜50nmの範囲であるとともに繊維長さが0.01〜100μmの範囲であった。実施例15においては、媒体12中にフェライトを分散させた以外は、実施例12と同様にして触覚センサ11を得た。ここで、フェライトの含有量は媒体12に対して5質量%とした。実施例16においては、媒体12中にフェライトを分散させた以外は、実施例14と同様にして触覚センサ11を得た。ここで、フェライトの含有量は媒体12に対して5質量%とした。
実施例17においては、センサ素子13を前記VGCF及びコイル状炭素繊維により構成した以外は、実施例15と同様にして触覚センサ11を得た。ここで、コイル状炭素繊維は、コイル径が5〜10μmの範囲であるとともにコイル長さが90〜150μmであった。さらに、VGCFにより構成されたセンサ素子13及びコイル状炭素繊維により構成されたセンサ素子13の含有量を媒体12に対してそれぞれ5質量%とした。
実施例18においては、センサ素子13を前記コイル状炭素繊維及び前記カーボンナノチューブにより構成した以外は、実施例10と同様にして触覚センサ11を得た。ここで、コイル状炭素繊維により構成されたセンサ素子13及びカーボンナノチューブにより構成されたセンサ素子13の含有量を媒体12に対してそれぞれ5質量%とした。実施例19においては、センサ素子13を前記VGCF及び前記コイル状炭素繊維により構成した以外は、実施例10と同様にして触覚センサ11を得た。ここで、VGCFにより構成されたセンサ素子13及びコイル状炭素繊維により構成されたセンサ素子13の含有量を媒体12に対してそれぞれ5質量%とした。
実施例20においては、センサ素子13を前記コイル状炭素繊維及びPAN系炭素繊維により構成した以外は、実施例10と同様にして触覚センサ11を得た。ここで、PAN系炭素繊維は、繊維直径が1〜30μmであるとともに繊維長さが0.01〜10mmであった。さらに、コイル状炭素繊維により構成されたセンサ素子13及びPAN系炭素繊維により構成されたセンサ素子13の含有量を媒体12に対してそれぞれ5質量%とした。そして、各例の触覚センサ11について、下記(6)の項目に関して評価を行った。
(6)押圧試験
マニュピレータに取付けられた石英製棒(直径0.5cm、重さ1g)を用い、各例の触覚センサ11を断続的(0.3〜0.5秒間隔)に押圧した後、さらに触覚センサ11を3〜5秒間連続して押圧し、オシロスコープによる波形の変化を測定した。この結果、実施例10〜20においては、石英製棒による押圧に応じてインパルス的な応答波形を示し、押圧による触圧を検出することができた。ここで、実施例10における応答波形を図10(a)、実施例11における応答波形を図10(b)、実施例12における応答波形を図10(c)、実施例13における応答波形を図10(d)、実施例14における応答波形を図10(e)、実施例15における応答波形を図10(f)に示す。さらに、実施例16における応答波形を図11(a)、実施例17における応答波形を図11(b)、実施例18における応答波形を図11(c)、実施例19における応答波形を図11(d)、実施例20における応答波形を図11(e)に示す。
(実施例21)
実施例21においては、実施例12と同様にして触覚センサ11を得た。そして、実施例21の触覚センサ11について、前記(6)の項目に関して評価を行った。ここで、石英製棒の重さを20gとした。この結果、実施例21においては、実施例10〜20と同様に、石英製棒による押圧に応じてインパルス的な応答波形を示し、押圧による触圧を検出することができた。ここで、実施例20における応答波形を図11(f)に示す。
(実施例22)
実施例22においては、実施例12と同様にして触覚センサ11を得た。そして、実施例22の触覚センサ11について、前記(5)刺激種類試験を行った。ここで、刺激の種類は、人間の指を用いて触覚センサ11を押し下げる、針で触覚センサ11の表面を連続して突く、刷毛を用いて触覚センサ11表面を擦るの3種類で行った。この結果、実施例22においては、各種刺激に応じてインパルス的な応答波形を示した。ここで、指で触覚センサ11を押し下げたときの応答波形を図12(a)に示し、針で連続して突いたときの応答波形を図12(b)に示し、刷毛で擦るときの応答波形を図12(c)に示す。尚、図10(a)〜図12(c)においては、R成分における電圧変位32と、L成分及びC成分における電圧変位33とをそれぞれ分けて示した。
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
(1)前記コイル状炭素繊維はグラファイト層を有している請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の触覚センサ。この構成によれば、感度をより向上させることができる。
(2)前記コイル状炭素繊維は、コイル径が1nm〜50μmであるとともにコイル長さが10nm〜10mmである請求項1から請求項3及び上記(1)のいずれか一項に記載の触覚センサ。この構成によれば、触覚センサの小型化を図ることができる。
(3)前記媒体は誘電体により形成されC成分を有する請求項4に記載の触覚センサ。この構成によれば、感度を容易に調整することができる。
(a)は本実施形態の触覚センサを示す斜視図、(b)は触覚センサシステムを示す概略図。 (a)は機械力学的等価回路を示す回路図、(b)は電気的等価回路を示す回路図。 (a)及び(b)はLCR共振回路を示す回路図。 LCR共振回路を示す要部拡大断面図。 (a)及び(b)は触覚センサの別例を示す斜視図。 (a)及び(b)は触覚センサの別例を示す要部拡大断面図。 触覚センサが圧電プリロード印加装置に取付けられた触覚センサシステムを示す概略図。 (a)〜(f)は応答波形を示すグラフ。 (a)〜(e)は応答波形を示すグラフ。 (a)〜(f)は応答波形を示すグラフ。 (a)〜(f)は応答波形を示すグラフ。 (a)〜(c)は応答波形を示すグラフ。
符号の説明
11…触覚センサ、12…媒体、13…センサ素子、13a…コイル状炭素繊維、14…電極、22…インダクタンス(L)成分、23…キャパシタンス(C)成分、24…レジスタンス(R)成分、25…LCR共振回路。

Claims (4)

  1. 媒体と、コイル状炭素繊維により構成され前記媒体中に設けられているとともにコイル状炭素繊維の螺旋構造に基づくインダクタンス(L)成分並びにキャパシタンス(C)成分及びレジスタンス(R)成分を有しLCR共振回路として作用するセンサ素子と、前記媒体に電気的に接続されている一対の電極とを備えていることを特徴とする触覚センサ。
  2. 前記媒体は誘電体により形成されキャパシタンス(C)成分を有する請求項1に記載の触覚センサ。
  3. 前記センサ素子の含有量が媒体に対して1.0質量%を超えるとともに10.0質量%以下に設定されている請求項1又は請求項2に記載の触覚センサ。
  4. 媒体と、弾力性を有する導電性繊維により構成され前記媒体中に設けられているとともにインダクタンス(L)成分並びにキャパシタンス(C)成分及びレジスタンス(R)成分を有しLCR共振回路として作用するセンサ素子と、前記媒体に電気的に接続されている一対の電極とを備えていることを特徴とする触覚センサ。
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