JP2005048849A - 配管拘束器具と配管拘束方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 配管の任意の箇所を拘束点として簡易な構造で拘束するための配管拘束器具とそれを使用した配管拘束方法を提供しようとする。
【解決手段】
従来の配管を支持架構に拘束する配管拘束器具にかわって、長尺の部材ででき両端側に貫通穴が各々設けられた配管押さえ部材と、一端を支持部材に固定し前記貫通穴に貫通可能な一対の棒部材と、前記棒部材の他端に結合して固定可能な固定具と、を備え、配管を支持部材と前記配管押さえ部材とに挟んで配置し、前記棒部材を前記貫通穴に貫通させ、前記固定具を前記棒部材の他端に結合すると、配管が支持部材と前記配管押さえ部材とに挟まれて所定の寸法だけ移動可能に拘束される、ものとした。
【選択図】 図1
【解決手段】
従来の配管を支持架構に拘束する配管拘束器具にかわって、長尺の部材ででき両端側に貫通穴が各々設けられた配管押さえ部材と、一端を支持部材に固定し前記貫通穴に貫通可能な一対の棒部材と、前記棒部材の他端に結合して固定可能な固定具と、を備え、配管を支持部材と前記配管押さえ部材とに挟んで配置し、前記棒部材を前記貫通穴に貫通させ、前記固定具を前記棒部材の他端に結合すると、配管が支持部材と前記配管押さえ部材とに挟まれて所定の寸法だけ移動可能に拘束される、ものとした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、配管を拘束する配管拘束器具とその使用方法に係る。特に高温または低温で使用される配管を拘束するのに好適な配管拘束器具とその使用方法に関する。
原子力発電設備等のプラントの配管は、施設の健全性を維持するためにプラントの梁や壁等の支持架構に支持させ、地震などに起因する振れ、回転などを拘束している。
また、配管に低温流体や高温流体を流すために、配管が低温または高温になる場合、配管を敷設する際は常温環境で行われるために、その運用温度と常温との温度差に起因する熱収縮を吸収するための配慮が必要とされる。従って、配管を固定する方法を決定するにあたっては、配管の熱収縮による振れ、回転を考慮して、配管に過大な熱応力が生じないように、配管を拘束するための支持点を決定する。固定点では、配管の支持点の3次元方向、2次元方向または1次元方向の移動を固定する。その他の支持点では、配管の自重のみを支え、配管の温度変化による振れ、回転による支持点の移動を許容する。
また、配管に低温流体や高温流体を流すために、配管が低温または高温になる場合、配管を敷設する際は常温環境で行われるために、その運用温度と常温との温度差に起因する熱収縮を吸収するための配慮が必要とされる。従って、配管を固定する方法を決定するにあたっては、配管の熱収縮による振れ、回転を考慮して、配管に過大な熱応力が生じないように、配管を拘束するための支持点を決定する。固定点では、配管の支持点の3次元方向、2次元方向または1次元方向の移動を固定する。その他の支持点では、配管の自重のみを支え、配管の温度変化による振れ、回転による支持点の移動を許容する。
一般的には、支持点での移動を許容しつつ、配管の自重を支えるには、スプリングハンガーをもちいる。スプリングハンガーは、内蔵するばね構造により配管の自重を支持し、配管の支持点の移動にはばね構造の変形により追従する。
しかし、スプリングハンガが複雑な構造を持ち高価であるために、スプリングハンガーの配置は必要最小の数に限定される。
しかし、スプリングハンガが複雑な構造を持ち高価であるために、スプリングハンガーの配置は必要最小の数に限定される。
配管には、運転員の操作を必要とする弁等の操作機器が多く配置される。これらの操作機器の配置は、配管系の機能から決定される。操作員は、必要に応じて操作機器のある場所に移動して操作をおこなう。ところで、操作機器の設けられた配管の近傍がスプリングハンガーで支持されているとは限らず、操作機器を操作するのに配管がぶれてしまうことがあり、操作がやりにくかった。
実開昭59−094676号公報
実開昭59−152281号公報
実開昭60−049375号公報
実開昭61−179476号公報
上述のように配管の所定の箇所を被拘束点として簡易な構造で拘束したいという要請があった。
本発明は以上に述べた問題点に鑑み案出されたもので、配管の任意の箇所を拘束点として簡易な構造で拘束するための配管拘束器具とそれを使用した配管拘束方法を提供しようとする。
上記目的を達成するため、本発明に係る配管を支持部材に拘束する配管拘束器具を、長尺の部材ででき両端側に貫通穴が各々設けられた配管押さえ部材と、一端を支持部材に固定し前記貫通穴に貫通可能な一対の棒部材と、前記棒部材の他端に結合して固定可能な固定具と、を備え、配管を支持部材と前記配管押さえ部材とに挟んで配置し、前記棒部材を前記貫通穴に貫通させ、前記固定具を前記棒部材の他端に結合すると、配管が支持部材と前記配管押さえ部材とに挟まれて所定の寸法だけ移動可能に拘束される、ものとした。
上記本発明の構成により、配管押さえ部材が長尺の部材ででき両端側に貫通穴が各々設けられ、前記貫通穴に貫通可能な一対の棒部材が一端を支持部材に固定し、固定具が前記棒部材の他端に結合して固定可能であり、配管を支持部材と前記配管押さえ部材とに挟んで配置し、前記棒部材を前記貫通穴に貫通させ、前記固定具を前記棒部材の他端に結合すると、配管が支持部材と前記配管押さえ部材とに挟まれて所定の寸法だけ移動可能に拘束されるので、配管を所定の寸法だけ移動自在にし、所定の寸法以上に移動するのを拘束できる。
さらに、本発明に係る配管拘束器具は、前記貫通穴が長手方向に長い長穴である、のが好ましい。
上記本発明の構成により、前記貫通穴が長手方向に長い長穴であるので、一体となった配管と配管押さえ部材とが前記長穴の長手方向に移動自在に拘束される。
上記本発明の構成により、前記貫通穴が長手方向に長い長穴であるので、一体となった配管と配管押さえ部材とが前記長穴の長手方向に移動自在に拘束される。
さらに、本発明に係る配管拘束器具は、前記配管押さえ部材が中央部に屈曲した屈曲部を有し、屈曲部の配管に面する側の曲率半径が配管の外側の曲率半径に近似している、のが好ましい。
上記本発明の構成により、前記配管押さえ部材の屈曲部が中央部で屈曲し、屈曲部の配管に面する側の曲率半径が配管の外側の曲率半径に近似しているので、配管が、屈曲部に案内されて、所定の寸法だけ移動自在になる。
上記本発明の構成により、前記配管押さえ部材の屈曲部が中央部で屈曲し、屈曲部の配管に面する側の曲率半径が配管の外側の曲率半径に近似しているので、配管が、屈曲部に案内されて、所定の寸法だけ移動自在になる。
さらに、本発明に係る配管拘束器具は、前記配管押さえ部材の両端側が平板でできている、のが好ましい。
上記本発明の構成により、前記配管押さえ部材の両端側が平板でできているので、配管が所定の寸法以上に移動しようとする際に、平板部が変形して、配管に予想を越える荷重が作用するのを防止する。
上記本発明の構成により、前記配管押さえ部材の両端側が平板でできているので、配管が所定の寸法以上に移動しようとする際に、平板部が変形して、配管に予想を越える荷重が作用するのを防止する。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る常温と異なる運用温度で運用される配管を支持部材に固定する配管拘束方法を、上記に記載の配管拘束器具を準備する器具準備工程と、配管の拘束を予定する被拘束点の拘束をしないとした場合の常温での位置である常温位置と運用温度での位置である運用位置とを確認する位置確認工程と、配管が常温である時に配管の前記被拘束点での前記運用位置の反対側にある面を支持部材に当接して配置させる配管配置工程と、配管が運用温度である時に配管の前記被拘束点での前記常温位置の反対側にある面を前記配管押さえ部材に当接させて前記棒部材に前記固定具を結合する器具固定工程と、を備えるものとした。
上記本発明の構成により、器具準備工程で上記に記載の配管拘束器具を準備し、位置確認工程で配管の拘束を予定する被拘束点の拘束をしないとした場合の常温での位置である常温位置と運用温度での位置である運用位置とを確認し、配管配置工程で配管が常温である時に配管の前記被拘束点での前記運用位置の反対側にある面を支持部材に当接して配置させ、器具固定工程で配管が運用温度になった時に配管の前記被拘束点での前記常温位置の反対側にある面を前記配管押さえ部材に当接させて前記棒部材に前記固定具を結合するので、配管が前記常温位置と前記運用位置との間で所定の寸法だけ移動でき、また配管が運用位置にある際に、配管を適度な力で拘束できる。
以上説明したように本発明の配管を支持部材に固定する配管拘束器具は、その構成により、以下の効果を有する。
支持部材と配管押さえ部材とが配管を所定の寸法だけ移動自在になるように挟む様にしたので、配管を所定の寸法だけ移動自在にし、所定の寸法以上に移動するのを拘束できる。
また、配管押さえ部材を支持部材に取り付けるための前記貫通穴を長穴にしたので、一体となった配管と配管押さえ部材とが前記長穴の長手方向に移動自在に拘束される。
また、配管押さえ部材の中央部に屈曲部を設け、配管が前記屈曲部と支持部材の間で所定の寸法だけ移動自在になるようにしたので、配管が、U字形の屈曲部に案内されて、所定の寸法だけ移動自在になる。
また、前記配管押さえ部材の両端側が平板でできているようにしたので、配管が所定の寸法以上に移動しようとする際に、平板が変形して、配管に予想を越える荷重が作用するのを防止する。
支持部材と配管押さえ部材とが配管を所定の寸法だけ移動自在になるように挟む様にしたので、配管を所定の寸法だけ移動自在にし、所定の寸法以上に移動するのを拘束できる。
また、配管押さえ部材を支持部材に取り付けるための前記貫通穴を長穴にしたので、一体となった配管と配管押さえ部材とが前記長穴の長手方向に移動自在に拘束される。
また、配管押さえ部材の中央部に屈曲部を設け、配管が前記屈曲部と支持部材の間で所定の寸法だけ移動自在になるようにしたので、配管が、U字形の屈曲部に案内されて、所定の寸法だけ移動自在になる。
また、前記配管押さえ部材の両端側が平板でできているようにしたので、配管が所定の寸法以上に移動しようとする際に、平板が変形して、配管に予想を越える荷重が作用するのを防止する。
また、以上説明したように本発明の常温と異なる運用温度で運用される配管を支持部材に固定する配管拘束方法は、その構成により、以下の効果を有する。
上記の配管拘束器具を用意し、常温位置と運用位置とを予測し、常温位置にある時に配管が支持部材に当接し、運用位置にある時に配管が配管押さえ部材に当接するようにしたので、配管が前記常温位置と前記運用位置との間で所定の寸法だけ移動でき、また配管が運用位置にある時に、配管を適度な力で拘束できる。
従って、配管の任意の箇所を拘束点として簡易な構造で拘束するための配管拘束器具とそれを使用した配管拘束方法を提供できる。
上記の配管拘束器具を用意し、常温位置と運用位置とを予測し、常温位置にある時に配管が支持部材に当接し、運用位置にある時に配管が配管押さえ部材に当接するようにしたので、配管が前記常温位置と前記運用位置との間で所定の寸法だけ移動でき、また配管が運用位置にある時に、配管を適度な力で拘束できる。
従って、配管の任意の箇所を拘束点として簡易な構造で拘束するための配管拘束器具とそれを使用した配管拘束方法を提供できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
本発明の実施形態に係る配管拘束器具を説明する。図1は、本発明の実施形態に係る配管拘束器具の正面図である。図2は、本発明の実施形態に係る配管拘束器具の平面図である。図3は、本発明の実施形態に係る配管拘束器具の側面図である。図4は配管の正面図である。
図1、図2中、(A)は配管が常温位置にある場合を示し、(B)は配管が運用位置にある場合を示す。
ここで、配管10は、高温流体または低温流体等の流体を流す管であり、配管本体11と断熱部材12とパイプシュー13,14とで構成される。
配管本体11は、一般的に金属製の管材でできている。
断熱部材12は、配管本体11を環状に取り巻く断熱材とその断熱材を囲う保護管とで構成される。
パイプシュー13,14は、配管本体11から断熱部材12を突き破って外部へ伸びた座であり、立板13と座板14とで構成される。
立板13は、配管10の長手方向に沿って一辺を配管本体11の外壁に突き当てられて溶接された略四辺形の板材である。立板13の一辺が断熱部材12の外に露出し座板14に直角に突き当てられて溶接されている。
図1、図2中、(A)は配管が常温位置にある場合を示し、(B)は配管が運用位置にある場合を示す。
ここで、配管10は、高温流体または低温流体等の流体を流す管であり、配管本体11と断熱部材12とパイプシュー13,14とで構成される。
配管本体11は、一般的に金属製の管材でできている。
断熱部材12は、配管本体11を環状に取り巻く断熱材とその断熱材を囲う保護管とで構成される。
パイプシュー13,14は、配管本体11から断熱部材12を突き破って外部へ伸びた座であり、立板13と座板14とで構成される。
立板13は、配管10の長手方向に沿って一辺を配管本体11の外壁に突き当てられて溶接された略四辺形の板材である。立板13の一辺が断熱部材12の外に露出し座板14に直角に突き当てられて溶接されている。
配管拘束器具2は、配管10を支持部材1に拘束する器具であって、配管押さえ部材20と棒部材30と固定具40とで構成される。
配管押さえ部材20は、両端側に貫通穴23が各々設けられた長尺の部材である。
また、貫通穴23が長手方向に長い長穴であるのが好ましい。
また、配管押さえ部材20は、中央部にU字形に屈曲した屈曲部22を有して、屈曲部22の配管に面する側の曲率半径R2が配管10の外側の曲率半径R1に近似しているのが好ましい。
また、前記配管押さえ部材20の少なくとも両端側が平板でできているのが好ましい。
図1は、配管押さえ部材20が、両端側のフット部21と中央部の屈曲部22とで構成された平板でできた長手部材であり、長手方向に長い長穴23がフット部に設けられ、屈曲部がU字形をしているのが示されている。屈曲部の内側の曲率半径R2は、配管10の保護管の外周の曲率半径R1に近似している。
通常、標準のユーバンドを配管押さえ部材20として使用する場合、屈曲部22の内のりの高さは、2×R2である。
また、貫通穴23が長手方向に長い長穴であるのが好ましい。
また、配管押さえ部材20は、中央部にU字形に屈曲した屈曲部22を有して、屈曲部22の配管に面する側の曲率半径R2が配管10の外側の曲率半径R1に近似しているのが好ましい。
また、前記配管押さえ部材20の少なくとも両端側が平板でできているのが好ましい。
図1は、配管押さえ部材20が、両端側のフット部21と中央部の屈曲部22とで構成された平板でできた長手部材であり、長手方向に長い長穴23がフット部に設けられ、屈曲部がU字形をしているのが示されている。屈曲部の内側の曲率半径R2は、配管10の保護管の外周の曲率半径R1に近似している。
通常、標準のユーバンドを配管押さえ部材20として使用する場合、屈曲部22の内のりの高さは、2×R2である。
棒部材30は、一端を支持部材1に固定し貫通穴23に貫通可能な部材である。棒部材30は、例えば、固定座31とボルト32とで構成される。
固定座31は、ブロックであり、ボルト32が溶接されている。固定座31は、所定の高さLを持つ。一対の固定座31が、支持部材1に溶接されている。一対の固定座31の間隔は、配管押さえ部材20の貫通穴23のピッチに近似する。
ボルト32は、一端が固定座31に溶接され、他端に雄ねじが切られている。
固定座31は、ブロックであり、ボルト32が溶接されている。固定座31は、所定の高さLを持つ。一対の固定座31が、支持部材1に溶接されている。一対の固定座31の間隔は、配管押さえ部材20の貫通穴23のピッチに近似する。
ボルト32は、一端が固定座31に溶接され、他端に雄ねじが切られている。
固定具40は、棒部材30の他端に結合して固定可能な部材である。固定具40は、例えば、ボルト32の雄ねじに合致するダブルナットと平座金とで構成される。
配管拘束器具2を使用して配管10を拘束する際は、配管10を支持部材1と配管押さえ部材20とに挟んで配置し、棒部材30を貫通穴23に貫通させ、固定具40を棒部材30の他端に結合する。
配管10は、座板14の下面が支持部材1に向くように配置される。
支持部材1の配管10に当接する面が上方を向いている場合、配管の座板14の下面を支持部材1に乗せたときの、下面から配管10の外周の上部までの高さは、フット部の下面から屈曲部22の内のりまでの高さに固定座31の所定の高さLを加えた値に近似する。
配管10は、座板14の下面が支持部材1に向くように配置される。
支持部材1の配管10に当接する面が上方を向いている場合、配管の座板14の下面を支持部材1に乗せたときの、下面から配管10の外周の上部までの高さは、フット部の下面から屈曲部22の内のりまでの高さに固定座31の所定の高さLを加えた値に近似する。
次に、本発明の実施形態に係る配管拘束方法を説明する。
配管拘束方法は、常温と異なる運用温度で運用される配管を支持部材に拘束する方法であって、器具準備工程と位置確認工程と配管配置工程と器具結合工程とで構成される。
図5は、配管計画の一例を表す斜視図である。
配管拘束方法は、常温と異なる運用温度で運用される配管を支持部材に拘束する方法であって、器具準備工程と位置確認工程と配管配置工程と器具結合工程とで構成される。
図5は、配管計画の一例を表す斜視図である。
(器具準備工程)
器具準備工程は、上述の配管拘束器具2を準備する工程である。
配管押さえ部材20と一対の棒部材30と固定具40とを準備する。
器具準備工程は、上述の配管拘束器具2を準備する工程である。
配管押さえ部材20と一対の棒部材30と固定具40とを準備する。
(位置確認工程)
位置確認工程は、配管の拘束を予定する被拘束点の拘束をしないとした場合の常温での位置である常温位置と運用温度での位置である運用位置とを確認する工程である。
配管拘束器具2で配管を拘束する被拘束点を決定する。一般に、被拘束点は、操作機器(例えば、開閉弁)の近くの配管とする。
配管計画の固定点から被拘束点までの配管の伸び代または縮み代を積算し、被拘束点の変位量を見積もる。
配管が伸びる前の被拘束点の位置が常温位置であり、配管が変位した後の被拘束点の位置が運用位置である。
図5では、メインヘッダーの伸びAとサブヘッダーの伸びB、Cとを積算してサポート点(被拘束点)の変位を予測する。
位置確認工程は、配管の拘束を予定する被拘束点の拘束をしないとした場合の常温での位置である常温位置と運用温度での位置である運用位置とを確認する工程である。
配管拘束器具2で配管を拘束する被拘束点を決定する。一般に、被拘束点は、操作機器(例えば、開閉弁)の近くの配管とする。
配管計画の固定点から被拘束点までの配管の伸び代または縮み代を積算し、被拘束点の変位量を見積もる。
配管が伸びる前の被拘束点の位置が常温位置であり、配管が変位した後の被拘束点の位置が運用位置である。
図5では、メインヘッダーの伸びAとサブヘッダーの伸びB、Cとを積算してサポート点(被拘束点)の変位を予測する。
(配管配置工程)
配管配置工程は、配管が常温である時に配管の運用位置の反対側にある面を支持部材に当接して配置させる。
プラントが運用に入らず、配管が常温である時に、配管と支持部材とを配置する。常温位置にある配管の被拘束点での運用位置の反対側にある面を支持部材に当接する様に、配管計画をおこなう。配管計画にそって支持部材を敷設し、配管を支持部材にそって敷設する。
一般に施工の容易性を考慮して、支持部材の配管への当接面は水平または垂直にする。
例えば、支持部材の当接面を水平にすることとし、配管の被拘束点の配管の長手方向に直交する変位量の水平成分と垂直成分を見積もる。垂直成分の変位量が上向きであれば、支持部材は配管を下から支持する様に配置する。また、垂直成分の変位量が下向きであれが、支持部材は配管を上から支持する様に配置する。
図5では、被拘束点での変位量の垂直成分は上方向へBだけ変位するので、支持架台1は下から支持することとする。
配管配置工程は、配管が常温である時に配管の運用位置の反対側にある面を支持部材に当接して配置させる。
プラントが運用に入らず、配管が常温である時に、配管と支持部材とを配置する。常温位置にある配管の被拘束点での運用位置の反対側にある面を支持部材に当接する様に、配管計画をおこなう。配管計画にそって支持部材を敷設し、配管を支持部材にそって敷設する。
一般に施工の容易性を考慮して、支持部材の配管への当接面は水平または垂直にする。
例えば、支持部材の当接面を水平にすることとし、配管の被拘束点の配管の長手方向に直交する変位量の水平成分と垂直成分を見積もる。垂直成分の変位量が上向きであれば、支持部材は配管を下から支持する様に配置する。また、垂直成分の変位量が下向きであれが、支持部材は配管を上から支持する様に配置する。
図5では、被拘束点での変位量の垂直成分は上方向へBだけ変位するので、支持架台1は下から支持することとする。
(器具結合工程)
器具結合工程は、配管10が運用温度である時に配管10の常温位置の反対側にある面を配管押さえ部材20に当接させて棒部材30に固定具40を結合する工程である。
例えば、配管が運用温度になると、配管10は支持部材から浮いて、予測した運用位置の近くに移動する。例えば、配管10は上方へxだけ、左右へyだけ、長手方向へzだけ移動する。支持部材1が配管10を下から支持している場合、配管押さえ部材20を上から配管10に被せる。棒部材30を配管押さえ部材20の貫通穴23に貫通させて、固定具40を棒部材30に固定する。
器具結合工程は、配管10が運用温度である時に配管10の常温位置の反対側にある面を配管押さえ部材20に当接させて棒部材30に固定具40を結合する工程である。
例えば、配管が運用温度になると、配管10は支持部材から浮いて、予測した運用位置の近くに移動する。例えば、配管10は上方へxだけ、左右へyだけ、長手方向へzだけ移動する。支持部材1が配管10を下から支持している場合、配管押さえ部材20を上から配管10に被せる。棒部材30を配管押さえ部材20の貫通穴23に貫通させて、固定具40を棒部材30に固定する。
この様にすると、配管が運用温度である時は、配管10は配管拘束器具2により配管の被拘束点を拘束するので、近くにある操作機器の操作が容易になる。
また、プラントの運用を停止すると、配管の温度が常温になり、配管の被拘束点は常温位置に移動する。この際に、配管拘束器具は配管を拘束しないので、配管に異常な荷重がかかる恐れがない。
また、プラントの運用を停止すると、配管の温度が常温になり、配管の被拘束点は常温位置に移動する。この際に、配管拘束器具は配管を拘束しないので、配管に異常な荷重がかかる恐れがない。
上述の実施形態の配管拘束器具2を用いれば、以下の効果を発揮できる。
配管拘束器具を配管押さえ部材20と一対の棒部材30と固定具40とで構成し、配管が支持部材1と配管押さえ部材2とに挟まれて所定の寸法だけ移動可能に拘束される様にしたので、配管10が温度変化等により膨張または収縮しても、配管10を移動自在にし、さらに所定の寸法以上に移動するのを拘束できる。
また、配管拘束器具2の貫通穴23を長穴としたので、配管10と配管押さえ部材20とが一体となって、長穴の長さだけ移動できる。
また、配管押さえ部材の屈曲部の内側の曲率半径R2が配管の外側の曲率半径R1に近似しているので、配管10が配管押さえ部材20の屈曲部に案内されて移動できる。
また、配管押さえ部材20が平板で出来ているので、特にフット部21が変形(弾性変形およぼ塑性変形)しやすく、配管10の被拘束点が予想を超える移動をしても、配管押さえ部材20が変形して、配管に過大な荷重が作用するのを抑制できる。
また、上述の実施形態の配管拘束方法を用いれば、配管と支持部材を設ける前に配管の膨張、収縮による被拘束点の移動を予測し、常温において配管と支持部材を敷設し、運用温度になって被拘束点が移動した後で、配管拘束器具2を設置するので、簡単にかつ正確に配管拘束器具2で配管を拘束できる。
配管拘束器具を配管押さえ部材20と一対の棒部材30と固定具40とで構成し、配管が支持部材1と配管押さえ部材2とに挟まれて所定の寸法だけ移動可能に拘束される様にしたので、配管10が温度変化等により膨張または収縮しても、配管10を移動自在にし、さらに所定の寸法以上に移動するのを拘束できる。
また、配管拘束器具2の貫通穴23を長穴としたので、配管10と配管押さえ部材20とが一体となって、長穴の長さだけ移動できる。
また、配管押さえ部材の屈曲部の内側の曲率半径R2が配管の外側の曲率半径R1に近似しているので、配管10が配管押さえ部材20の屈曲部に案内されて移動できる。
また、配管押さえ部材20が平板で出来ているので、特にフット部21が変形(弾性変形およぼ塑性変形)しやすく、配管10の被拘束点が予想を超える移動をしても、配管押さえ部材20が変形して、配管に過大な荷重が作用するのを抑制できる。
また、上述の実施形態の配管拘束方法を用いれば、配管と支持部材を設ける前に配管の膨張、収縮による被拘束点の移動を予測し、常温において配管と支持部材を敷設し、運用温度になって被拘束点が移動した後で、配管拘束器具2を設置するので、簡単にかつ正確に配管拘束器具2で配管を拘束できる。
本発明は以上に述べた実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。
支持部材の当接面が上に向いた水平面であるとしたがこれに限定されず、下に向いた水平面、横を向いた錐直面または、任意の方向を向いた平面でもよい。
また、配管押さえ部材がU字形の屈曲部をもつと説明したがこれに限定されず、例えば、配管押さえ部材が、水平に伸びた部材でもよい。また、例えば、屈曲部が任意の角度をもった円弧でもよい。
また、配管押さえ部材が平板でできいると説明したがこれに限定されず、丸棒でできていても、また屈曲部が丸棒でできフット部が平板でできていてもよい。
また、支持部材が架構である場合を例に説明したがこれに限定されない。
支持部材の当接面が上に向いた水平面であるとしたがこれに限定されず、下に向いた水平面、横を向いた錐直面または、任意の方向を向いた平面でもよい。
また、配管押さえ部材がU字形の屈曲部をもつと説明したがこれに限定されず、例えば、配管押さえ部材が、水平に伸びた部材でもよい。また、例えば、屈曲部が任意の角度をもった円弧でもよい。
また、配管押さえ部材が平板でできいると説明したがこれに限定されず、丸棒でできていても、また屈曲部が丸棒でできフット部が平板でできていてもよい。
また、支持部材が架構である場合を例に説明したがこれに限定されない。
1 支持部材
2 配管拘束器具
10 配管
11 配管本体
12 断熱部材
13 立板
14 座板
20 配管押さえ部材
21 フット部
22 屈曲部
23 貫通穴
30 棒部材
31 固定座
32 ボルト
40 固定具
2 配管拘束器具
10 配管
11 配管本体
12 断熱部材
13 立板
14 座板
20 配管押さえ部材
21 フット部
22 屈曲部
23 貫通穴
30 棒部材
31 固定座
32 ボルト
40 固定具
Claims (5)
- 配管を支持部材に拘束する配管拘束器具であって、
長尺の部材ででき両端側に貫通穴が各々設けられた配管押さえ部材と、
一端を支持部材に固定し前記貫通穴に貫通可能な一対の棒部材と、
前記棒部材の他端に結合して固定可能な固定具と、
を備え、
配管を支持部材と前記配管押さえ部材とに挟んで配置し、前記棒部材を前記貫通穴に貫通させ、前記固定具を前記棒部材の他端に結合すると、配管が支持部材と前記配管押さえ部材とに挟まれて所定の寸法だけ移動可能に拘束される、
ことを特徴とする配管拘束器具。 - 前記貫通穴が長手方向に長い長穴である、
ことを特徴とする請求項1に記載の配管拘束器具。 - 前記配管押さえ部材が中央部に屈曲した屈曲部を有し、
屈曲部の配管に面する側の曲率半径が配管の外側の曲率半径に近似している、
ことを特徴とする請求項1に記載の配管拘束器具。 - 前記配管押さえ部材の両端側が平板でできている、
ことを特徴とする請求項2に記載の配管拘束器具。 - 常温と異なる運用温度で運用される配管を支持部材に拘束する配管拘束方法であって、
請求項1乃至請求項4に記載の配管拘束器具を準備する器具準備工程と、
配管の拘束を予定する被拘束点の拘束をしないとした場合の常温での位置である常温位置と運用温度での位置である運用位置とを確認する位置確認工程と、
配管が常温である時に配管の前記被拘束点での前記運用位置の反対側にある面を支持部材に当接して配置させる配管配置工程と、
配管が運用温度である時に配管の前記被拘束点での前記常温位置の反対側にある面を前記配管押さえ部材に当接させて前記棒部材に前記固定具を結合する器具結合工程と、
を備えることを特徴とする配管拘束方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003280629A JP2005048849A (ja) | 2003-07-28 | 2003-07-28 | 配管拘束器具と配管拘束方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003280629A JP2005048849A (ja) | 2003-07-28 | 2003-07-28 | 配管拘束器具と配管拘束方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005048849A true JP2005048849A (ja) | 2005-02-24 |
Family
ID=34266390
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003280629A Pending JP2005048849A (ja) | 2003-07-28 | 2003-07-28 | 配管拘束器具と配管拘束方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005048849A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015021442A (ja) * | 2013-07-19 | 2015-02-02 | ダイハツ工業株式会社 | 内燃機関の配管装置 |
CN112344101A (zh) * | 2020-09-24 | 2021-02-09 | 沪东中华造船(集团)有限公司 | 一种lng船加注管固定管夹及固定方法 |
CN117905993A (zh) * | 2024-03-18 | 2024-04-19 | 江苏耀宇新型管业有限公司 | 一种支撑稳定的高效隔热管托 |
-
2003
- 2003-07-28 JP JP2003280629A patent/JP2005048849A/ja active Pending
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