JP2005046276A - 内視鏡システム - Google Patents
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Abstract
【課題】所望する部位を容易かつ多方向から観察することができ、また内視鏡挿入の際に患者の低酸素状態を防ぐことができる内視鏡システムを提供する。
【解決手段】操作部26の操作手段27が操作されることによって湾曲する湾曲部25が先端に設けられた挿入部28を有する内視鏡30と、上記内視鏡30の前記挿入部28を挿通可能な管状部材であり、挿通された前記挿入部28の形状変化によって受動的に湾曲する可撓性管部3と、上記挿入部28が挿通された際に上記可撓性管部3を任意の形状に固定可能な形状保持手段4とを具備するオーバチューブ1と、を有する内視鏡システム100であって、上記オーバチューブ1は、上記挿入部28を前記オーバチューブ1に挿入して固定した際、少なくとも上記湾曲部25が前記オーバチューブ1の先端から延出する長さを有することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】操作部26の操作手段27が操作されることによって湾曲する湾曲部25が先端に設けられた挿入部28を有する内視鏡30と、上記内視鏡30の前記挿入部28を挿通可能な管状部材であり、挿通された前記挿入部28の形状変化によって受動的に湾曲する可撓性管部3と、上記挿入部28が挿通された際に上記可撓性管部3を任意の形状に固定可能な形状保持手段4とを具備するオーバチューブ1と、を有する内視鏡システム100であって、上記オーバチューブ1は、上記挿入部28を前記オーバチューブ1に挿入して固定した際、少なくとも上記湾曲部25が前記オーバチューブ1の先端から延出する長さを有することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡システム、詳しくは、内視鏡と該内視鏡の挿入部が挿通される内視鏡用オーバチューブより構成される内視鏡システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、近年、内視鏡挿入部の先端部に、対物光学系、固体撮像素子及び回路基板などで構成した撮像装置を内蔵させて、前記対物光学系でとらえた観察像を固体撮像素子によって光電変換し、この光電変換した電気信号を信号ケーブルを介して内視鏡外部装置である画像処理装置に伝送して画像信号を生成し、この画像信号をモニタ画面上に表示して内視鏡像の観察を行える電子内視鏡装置が広く利用されている。この内視鏡を用いることにより、術者は、例えば人体内の臓器の観察及び治療等の各種処置を行うことができる。また、従来からの広く一般に用いられている、内視鏡挿入部の内部にファイバスコープを挿入して内視鏡像の観察を行える光学式内視鏡も周知である。
【0003】
このような内視鏡を体腔内に挿入する場合、まず、内視鏡の挿入部の可撓管部よりも硬めに形成された管状のチューブ、所謂内視鏡用オーバチューブ(以下、オーバチューブと称す)を体腔内に挿入して内視鏡の挿入部の挿入経路を確保し、その後、オーバチューブの内部空間に観察したい部位まで内視鏡の挿入部を挿入する手法が広く一般に知られている。このように、内視鏡の挿入部の挿入にオーバチューブを用いれば、該オーバチューブはある程度の硬さを有するため、その内部空間に挿入される挿入部の可撓管部のたるみを防ぐことができ、さらに奥へと挿入部を挿入する際に、該挿入部の先端部に押し込む力を有効に伝達することが可能となる。
【0004】
このようなオーバチューブを有する内視鏡システムにおいて、オーバチューブに同オーバチューブの硬さを調整するための可撓性調整機構を設け、同オーバチューブが挿入される臓器の硬さに応じて、オーバチューブの硬さを変化させることにより、挿入の際の患者の苦痛を軽減する技術の提案がなされている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−369791号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、人体内の臓器を観察するための内視鏡の挿入部は、オーバチューブとともに体腔内に挿入されるが、体腔内は非常に柔らかいため、屈曲する角度の大きい湾曲する部位が多く存在する気管支などの臓器内に挿入すると、内視鏡の挿入部を押し込む力がオーバチューブの可撓性管部の湾曲する部位のみに集中してしまい、内視鏡の挿入部を押し込む力が該挿入部の先端部まで有効に伝達せずに、内視鏡の挿入部の先端部が観察したい部位まで挿入し難くなるといった問題がある。
【0007】
よって、オーバチューブの先端より先に内視鏡の挿入部の先端部に形成された湾曲部が突出することが困難となるため、該湾曲部の湾曲による観察したい部位の多方向からの観察が難しくなる。また、オーバチューブを用いた場合、内視鏡の挿入部の径が太くなってしまうと、挿入部とオーバチューブが密着してしまい、例えば気管支などを観察中に、気管支内が低酸素状態になってしまう虞があるが、これらのことは、特許文献1ではなんら考慮がなされていない。
【0008】
本発明の目的は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、所望する部位を容易かつ多方向から観察することができ、また内視鏡挿入の際に患者の低酸素状態を防ぐことができる内視鏡システムを提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段、及び作用】
上記目的を達成するために本発明による内視鏡システムは、操作部の操作手段が操作されることによって湾曲する湾曲部が先端に設けられた挿入部を有する内視鏡と、上記内視鏡の前記挿入部を挿通可能な管状部材であり、挿通された前記挿入部の形状変化によって受動的に湾曲する可撓性管部と、上記挿入部が挿通された際に上記可撓性管部を任意の形状に固定可能な形状保持手段とを具備するオーバチューブと、を有する内視鏡システムであって、上記オーバチューブは、上記挿入部を前記オーバチューブに挿入して固定した際、少なくとも上記湾曲部の全てが前記オーバチューブの先端から延出する長さを有することを特徴とする。
【0010】
また、上記可撓性管部は、内シースと外シースの2層で構成され、上記外シースの内側に設けられた上記内シースの外周には、上記外シースの内周面に接触することにより摩擦力を発生する螺旋状の摩擦部材が配設されており、上記形状保持手段は、上記摩擦部材の摩擦力を調整する摩擦力調整機構を有していることを特徴とし、さらに、上記オーバチューブは、上記可撓性管部に上記挿入部を挿通させたまま体腔内に挿入されるチューブであることを特徴とし、また、上記オーバチューブは、上記可撓性管部の内部空間から該管部の外方に貫通する開口部、及び上記内部空間に挿通される上記挿入部と上記オーバチューブの内部との空間を密封するシール部材をさらに有していることを特徴とし、さらに、上記開口部は、酸素供給源、送水ポンプ、または吸引装置が接続される開口であることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施の形態を示す内視鏡システムにおける内視鏡の挿入部と操作部及び内視鏡の挿入部を挿通自在な内視鏡用オーバチューブを示した斜視図、図2は、図1の内視鏡用オーバチューブを操作部側から見た右側面図、図3は、図1の内視鏡用オーバチューブの拡大縦断面図、図4は、図3の内視鏡用オーバチューブの操作部の部分拡大縦断面図、図5は、図1のオーバチューブ1の移動溝5内の操作レバー4の移動状態を示した部分拡大正面図である。
【0012】
図1に示すように、内視鏡システム100は、内視鏡30と内視鏡用オーバチューブ1から構成されている。内視鏡30は、湾曲部25、可撓性管部23より構成される挿入部28と、折れ止め部24と、操作部26とにより、その主要部が構成されている。操作部26には、湾曲部25を湾曲操作するための操作手段である湾曲操作ノブ27が配設されている。
【0013】
操作部26の湾曲操作ノブ27が操作されることによって能動的に湾曲する湾曲部25は、挿入部28の先端部に可撓性管部23に連結されて配設されており、折れ止め部24は、内視鏡30の基端部に配設された操作部26と可撓性管部23との間に配設されている。また、可撓性管部23は、内視鏡挿入方向にl2の長さを有している。
【0014】
尚、内視鏡30は、所謂一般的な電子または光学式の内視鏡であり、湾曲部25、可撓性管部23、折れ止め部24、操作部26は、内部空間を有しており、該内部空間には、信号ケーブルまたはライトガイドケーブル、及び処置具等が挿入できるようになってなっている。また、内視鏡30の先端部には、対物レンズ等が配設されているが、これらの説明は省略する。
【0015】
オーバチューブ1は、挿入部(可撓性管部)3と、操作部2とにより、その主要部が構成されている。可撓性管部3は、内部に内視鏡30の挿入部28が挿通可能な内視鏡挿通孔13(図2参照)を有する、例えば柔らかい樹脂の筒状部材で形成されており、挿通された挿入部28の形状変化によって受動的に湾曲する。操作部2は、内部に内視鏡30の挿入部28が挿通可能な内視鏡挿通孔13(図2参照)を有する筒状部材で形成されており、外シース固定部材10と内シース固定部材12とを有している。また、操作部2には、後述する溝5が形成されており、該溝5には、可撓性管部3の形状を任意の形状に固定するための後述する操作レバー4が嵌入されている。また、操作部2には、後述する酸素供給源、送水ポンプ、または吸引装置を接続するためのコネクタが接続される開口である開口部20A(図3参照)を有する投与口金であるルアー口金20が配設されている。
【0016】
詳しくは、図3に示すように、オーバチューブ1の可撓性管部3は、外シース7と、該外シース7よりも径の小さい内シース6の2層で構成されており、該内シース6の外周には、螺旋状の板状管である摩擦部材8がオーバチューブの挿入方向に沿って、例えば挿入方向に対し右巻きに配設されている。同摩擦部材8の一端は、上記挿入方向の先端部の固定部11において内シース6の外周に固定されている。また、内シース6及び内シース固定部材12の内部空間は、内視鏡挿通孔13を構成しており、該内視鏡挿通孔13に、内視鏡30の挿入部28(図1参照)が挿通可能となっている。
【0017】
内シース6の基端部は、筒状の内シース固定部材12の内周に接着固定されており、外シース7の基端部は、筒状の外シース固定部材10の内周に接着固定されている。内シース固定部材12の外周は、摩擦部材8の摩擦力を調整する摩擦力調整機構である筒状の伝達部材9を介して外シース固定部材10の内周面に対して摺動可能に嵌合されており、伝達部材9は、摩擦部材8の外周に固定されている。また、伝達部材9の外周の一部には、例えばVの字形状を有する切り欠き9Aが形成されており、該切り欠き9Aには、操作部2の溝5に嵌入された形状保持手段である操作レバー4の基端部が固定されている。尚、伝達部材9は、摩擦部材8に固定されていなくともよく、操作レバー4の回転力を摩擦部材8に伝達できれば良い。
【0018】
よって、操作レバー4を図5に示す移動溝5Aの位置から、移動溝5Bの位置に移動させると、伝達部材9は一定の方向に回転し、この回転が、例えば上記挿入方向に対し右巻きの螺旋状の摩擦部材8に伝達される。よって、例えばこの回転力が右回りの力であれば、同摩擦部材8の各々には、それぞれ挿入方向に略直交する方向に広がる力が働き、該摩擦部材8は、外シース7の内周面と摩擦力を以て接触する。このことにより、オーバチューブ1の可撓性管部3の形状を任意の形状で固定することができる。
【0019】
逆に、操作レバー4を図5に示す移動溝5Bの位置から、移動溝5Aの位置に移動させると、伝達部材9を介して、例えば上記挿入方向に対し右巻きの螺旋状の摩擦部材8には、上記挿入方向に対し左周りの力が伝達される。よって、同摩擦部材8の各々には、それぞれ上記挿入方向に略直交する方向に狭まる力が働き、該摩擦部材8は、基の状態に戻る。このことにより、固定したオーバチューブ1の可撓性管部3の形状を解除することができる。
【0020】
また、操作部2には、外シース固定部材10及び内シース固定部材12を貫通して、内視鏡挿通孔13とオーバチューブ1の外方とを連通(貫通)する連通孔15が形成されており、該連通孔15の外方側の開口には、内部に開口部20Aを有する工の字状のルアー口金20が配設されている。このルアー口金20の開口部20Aには、上述したように、酸素供給源、送水ポンプ、または吸引装置を接続するためのコネクタが接続される。
【0021】
上記酸素供給源のコネクタは、例えばオーバチューブ1に挿通した内視鏡30の挿入部28を気管支に挿入した場合に、挿入部28とオーバチューブが密着してしまうことによる気管支内が低酸素状態になるのを防ぐために、図4に示すように、可撓性管部23と内シース固定部材12との間に形成される内視鏡挿通孔13の空間に酸素を供給するために接続されるものである。この内視鏡挿通孔13に供給される酸素は、図3に示すように、オーバチューブ1の先端から体腔内に供給される。
【0022】
また、上記送水ポンプのコネクタは、オーバチューブ1に挿通した内視鏡30の挿入部28を、例えば胃に挿入した場合に、該胃の粘液を排するための洗浄水を供給するために接続されるものであり、吸引装置のコネクタは、上記洗浄水や胃の粘液等を吸引するために接続されるものである。
【0023】
尚、ルアー口金20には、例えばオーバチューブ1に挿通した内視鏡30の挿入部28を胃に挿入した場合に、同胃を観察し易くするために、胃を膨張するための送気装置のコネクタや、薬液を供給するためのコネクタを接続しても良い。また、吸引装置をルアー口金20に接続して吸引を行いながら、内視鏡のチャンネルを用いて洗浄水を供給しても良い。このようにすれば、洗浄水の供給と該洗浄水の吸引を同時に行うことができる。さらに、この内視鏡挿通孔13にそれぞれ供給される洗浄液、送気、薬液等は、図3に示すように、オーバチューブ1の先端から体腔内に供給される。
【0024】
さらに、操作部2の内シース固定部材12の内周には、気密手段であるシール部材21が配設されており、該シール部材21は、図4に示すように、内視鏡オーバチューブ1の内視鏡挿通孔13に内視鏡30の挿入部28を挿通した際に、内視鏡30の折れ止め部24の周面と密に嵌合する。詳しくは、上記挿入部28とオーバチューブ1の内部の上記折れ止め部24との空間を密封する。よって、上述したように、ルアー口金20から、例えば酸素を供給したとしても、同酸素を、漏れなく体腔内に供給することができる。
【0025】
また、図1、図3に示すように、オーバチューブ1は、内視鏡挿入方向にl1の長さを有している。このオーバチューブの長さl1は、オーバチューブ1の内視鏡挿通孔13に内視鏡30の挿入部28を挿通させ、該内視鏡30の折れ止め部24の周面をシール部材21に密着させてオーバチューブ1の操作部2の基端部で固定した場合に、少なくとも内視鏡30の湾曲部25の全てが、同オーバチューブ1の先端から延出する長さ、即ち内視鏡30の湾曲部25を被覆しない長さであり、l2>l1となっている。このことにより、内視鏡30の湾曲部25及び可撓性管部23を有する挿入部28を、オーバチューブ1の内視鏡挿通孔13に上記挿入方向に沿って最大長挿入し、内視鏡の可撓性管部23をオーバチューブの可撓性管部3で固定した状態においては、操作部2の湾曲操作ノブ27(図1参照)による湾曲部25の湾曲操作が湾曲可能な全ての範囲において可能となる。よって、術者は、所望する部位を多方向から観察することができる。
【0026】
次に、このように構成された内視鏡システム100の内視鏡30の挿入部28の実際の体腔内への挿入について説明すると、図6は、図1の内視鏡システム100の内視鏡30の挿入部28を気管支の湾曲部で湾曲させたことを示す図、図7は、図6の状態で内視鏡30の挿入部28をオーバチューブ1の先端部から突出させたことを示す図である。尚、ここでは、内視鏡を挿入する体腔内は、気管支を例に挙げて説明する。
【0027】
図6に示すように、術者は、先ず、気管支200内に内視鏡30の挿入部28を挿通させたオーバチューブ1を内視鏡30の挿入部28の先端とオーバチューブ1の先端を略同位置にして挿入する。このことにより、術者は、気管支200内を内視鏡画像を見ながら、挿入部28を挿通したオーバチューブ1を先へと挿入していくことができる。
【0028】
オーバチューブ1及び挿入部28の先端が、気管支200の屈曲する角度の大きい湾曲部200aに達すると、術者は、内視鏡30の操作部26の湾曲操作ノブ27を操作することにより、内視鏡30の湾曲部25を、オーバチューブ1の可撓性管部3とともに、湾曲部200aの形状に合わせて湾曲させる。その後、図6に示す位置まで、オーバチューブ1及び挿入部28を挿入する。尚、この際、オーバチューブ1の可撓性管部3は、挿通された挿入部28の形状変化によって受動的に湾曲される。
【0029】
次に、術者は、内視鏡30の操作部2の操作レバー4を移動溝5Aの位置から移動溝5Bの位置(いずれも図5参照)まで移動させる。このことにより、上述したように、オーバチューブ1の可撓性管部3の形状を固定する。
【0030】
このオーバチューブ1の可撓性管部3の形状を固定した状態で、術者は、挿入部28をオーバチューブ1の先端部よりさらに挿入していくと、図7に示すように、挿入部28の可撓性管部23及び湾曲部25は、気管支200内の奥部へと進入していく。これは、オーバチューブ1の可撓性管部3の形状を固定したことにより、図7に示す挿入部28を押し込む力Aは、確実に挿入部28の先端部に伝えられるためであり、該挿入部28を目的とする挿入方向A’に挿入することができる。よって、上述したような挿入部28を押し込む力がオーバチューブ1の可撓性管部3に形成された湾曲する部位に集中してしまい、同挿入部28の先端部が観察したい部位まで挿入し難くなるといったことがない。
【0031】
また、このように、一度、オーバチューブの可撓性管部の形状を固定してしまえば、挿入部28を一旦抜去しても、前回観察した位置への挿入部28の再挿入が極めて容易となる。
【0032】
さらに、上述したように、挿入部28を最大長挿入した場合には、挿入部28の湾曲部25は、オーバチューブ1の先端から延出しているため、例えば挿入部28を挿通したオーバチューブ1が図6に示す位置にあっても、患部200cの多方向からの観察も容易に行うことができる。
【0033】
また、内視鏡の挿入部のみならず、図8に示すように、気管支内を拡張、固定するためのステント16等の処置具もオーバチューブ1の挿通孔から容易に気管支200内に取り付けることができる。
【0034】
また、オーバチューブ1を気管支内に挿入していく際、オーバチューブ1が柔らか過ぎて従来のように、押し込む力が先端部まで伝わらない場合は、図9、図10に示すように、オーバチューブ1の内周に硬度調整チャンネルであるスタイレット用チャンネル75を形成し、該スタイレット用チャンネル75に、例えば金属の線で構成されたスタイレット76を挿入して、オーバチューブ1の硬さを調整するようにしても良い。
【0035】
尚、この際、スタイレット76は、硬さの違うものを数種類用意しておき、オーバチューブを挿入する部位の柔らかさに応じて硬さの違うスタイレットを使い分けるようにしても良い。
【0036】
また、スタイレットは、どうのような形状のものであっても良く、例えば段つき形状を有するものを用いて、オーバチューブの硬さを部分的に変化させるようにしても良い。さらに、スタイレット用チャンネル75は、オーバチューブ内に2箇所以上形成しても良い。
【0037】
さらに、オーバチューブ1の硬さを調整する機構は、図11乃至図14に示すように、オーバチューブ1の挿入側の基端部に、筒状の硬度可変部18を配設し、また、オーバチューブ1の内周部に硬度可変部18に接続された、例えばコイルとワイヤで構成される硬度可変機構19を配設することにより主要部を構成し、硬度可変部18を回動操作して硬度可変機構19を調節することによってオーバチューブ1の硬さを調節してもよい。
【0038】
詳しくは、先ず、図11に示すように、柔軟な状態のオーバチューブ1を、例えば肛門41から大腸S字結腸42に挿入する。次に、図12に示すように、硬度可変部18を回動操作することにより、硬度可変機構19のワイヤを牽引しコイルを圧縮することで、Sの字形状であったオーバチューブ1の形状をある程度直線的に矯正する。さらに、図13に示すように、ある程度直線化させたオーバチューブを硬度可変機構19のワイヤを牽引しコイルを圧縮することで、硬化させてその形状を保持する。よって、この状態で図14に示すように、挿入部28を挿入すれば、オーバチューブ1は硬化されているため、挿入部28はスムーズかつ安全、確実に大腸S字結腸42内に挿入することができる。
【0039】
このように構成された本発明の一実施の形態を示す内視鏡システム100においては、該内視鏡システム100を構成する内視鏡30の可撓性管部23の挿入方向の長さl2を、オーバチューブ1全体の挿入方向の長さl1よりも長くした。よって、オーバチューブ1の内視鏡挿通孔13に内視鏡30の挿入部28を挿通させ、該内視鏡30の折れ止め部24の周面をシール部材21に密着させ、オーバチューブ1の操作部2の基端部で固定した場合に、内視鏡30の湾曲部25の全体が、同オーバチューブ1の先端から延出する。このことから、内視鏡30の挿入部28を、オーバチューブ1の内視鏡挿通孔13に挿入方向に沿って最大長挿入した場合でも、内視鏡の可撓性管部23をオーバチューブの可撓性管部3で固定した状態で、操作部2の湾曲操作ノブ27(図1参照)による湾曲部25の湾曲操作が可能となる。よって、術者は、所望する部位を多方向から観察することができる。
【0040】
また、操作部2には、内視鏡挿通孔13とオーバチューブ1の外方とを連通する連通孔15に嵌入するルアー口金20が配設されている。このルアー口金20の開口部20Aに、酸素供給用のコネクタを接続すれば、例えばオーバチューブ1に挿通した内視鏡30の挿入部28を気管支に挿入した場合に、挿入部とオーバチューブが密着してしまうことによる気管支内が低酸素状態になるのを防止することができる。
【0041】
尚、本実施の形態においては、螺旋状の板状管である摩擦部材8がオーバチューブの挿入方向に沿って、挿入方向に対し右巻きに配設されていると示したが、これに限らず、挿入方向に対し左巻きに配設されていてもよい。この場合、操作レバー4を図5に示す移動溝5Bの位置から移動溝5Aの位置に移動させるようにすれば良い。
【0042】
また、本実施の形態においては、内視鏡システム100の挿入には、体腔内の気管支、及び大腸を例に挙げて説明したが、これに限らず、体腔内のどのような部位に挿入しても良いことは云うまでもない。
【0043】
[付記]
以上詳述した如く、本発明の実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができる。即ち、
(1)操作部の操作手段が操作されることによって湾曲する湾曲部が先端に設けられた挿入部を有する内視鏡と、
上記内視鏡の前記挿入部を挿通可能な管状部材であり、挿通された前記挿入部の形状変化によって受動的に湾曲する可撓性管部と、上記挿入部が挿通された際に上記可撓性管部を任意の形状に固定可能な形状保持手段とを具備するオーバチューブと、
を有する内視鏡システムであって、
上記オーバチューブは、上記挿入部を前記オーバチューブに挿入して固定した際、少なくとも上記湾曲部の全てが前記オーバチューブの先端から延出する長さを有することを特徴とする内視鏡システム。
【0044】
(2)付記1において、上記可撓性管部は、内シースと外シースの2層で構成され、上記外シースの内側に設けられた上記内シースの外周には、上記外シースの内周面に接触することにより摩擦力を発生する螺旋状の摩擦部材が配設されており、
上記形状保持手段は、上記摩擦部材の摩擦力を調整する摩擦力調整機構を有していることを特徴とする内視鏡システム。
【0045】
(3)付記1において、上記オーバチューブは、上記可撓性管部に上記挿入部を挿通させたまま体腔内に挿入されるチューブであることを特徴とする内視鏡システム。
【0046】
(4)付記1において、上記オーバチューブは、上記可撓性管部の内部空間から該管部の外方に貫通する開口部、及び上記内部空間に挿通される上記挿入部と上記オーバチューブとの空間を密封するシール部材をさらに有していることを特徴とする内視鏡システム。
【0047】
(5)付記4において、上記開口部は、酸素供給源、送水ポンプ、または吸引装置が接続される開口であることを特徴とする内視鏡システム。
【0048】
(6)付記1において、上記内視鏡用オーバチューブは、上記可撓性管部の硬度調整用のスタイレットが挿通される硬度調整チャンネルを内部に有することを特徴とする内視鏡システム。
【0049】
(7)付記6において、上記スタイレットは、硬度の違いにより、少なくとも2種類以上用意されていることを特徴とする内視鏡システム。
【0050】
(8)付記6において、上記硬度調整チャンネルは、2箇所以上有していることを特徴とする内視鏡システム。
【0051】
(9)付記1において、上記内視鏡用オーバチューブは、上記可撓性管部の硬度調整機能を有していることを特徴とする内視鏡システム。
【0052】
(10)付記9において、上記硬度調整機能は、コイル及びワイヤから構成されており、該ワイヤの牽引によりコイルを圧縮することで、上記可撓性管部の硬度を調整する機能であることを特徴とする内視鏡システム。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、所望する部位を容易かつ多方向から観察することができ、また内視鏡挿入の際に患者の低酸素状態を防ぐことができる内視鏡システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す内視鏡システムにおける内視鏡の挿入部と操作部及び内視鏡の挿入部を挿通自在な内視鏡用オーバチューブを示した斜視図。
【図2】図1中の内視鏡用オーバチューブを操作部側から見た右側面図。
【図3】図1中の内視鏡用オーバチューブの拡大縦断面図。
【図4】図3中の内視鏡用オーバチューブの操作部の部分拡大縦断面図。
【図5】図1中のオーバチューブの移動溝内の操作レバーの移動状態を示す部分拡大正面図。
【図6】図1中の内視鏡システムの内視鏡の挿入部を気管支の湾曲部で湾曲させたことを示す図。
【図7】図6の状態で内視鏡の挿入部をオーバチューブの先端部から突出させたことを示す図。
【図8】図1中のオーバチューブを用いてステントを体腔内に配設する変形例を示す図。
【図9】図1中のオーバチューブにスタイレット用チャンネルを設けた変形例を示す斜視図。
【図10】図9中のオーバチューブの縦断面図。
【図11】図1中のオーバチューブの基端部に硬度可変部を設け、大腸内に挿入したことを示す図。
【図12】図11中の硬度可変部18を回動操作することにより、オーバチューブの形状を直線的に矯正することを示す図。
【図13】図12の状態で、オーバチューブの形状を固定したことを示す図。
【図14】図13の状態で、オーバチューブ内に内視鏡を挿入していくことを示す図。
【符号の説明】
1…オーバチューブ
3…可撓性管部
4…操作レバー(形状保持手段)
5…移動溝(形状保持手段)
6…内シース
7…外シース
8…摩擦部材
9…伝達部材(摩擦力調整機構)
20A…開口部
21…シール部材
25…湾曲部
26…操作部
27…湾曲操作ノブ(操作手段)
28…挿入部
30…内視鏡
100…内視鏡システム
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡システム、詳しくは、内視鏡と該内視鏡の挿入部が挿通される内視鏡用オーバチューブより構成される内視鏡システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、近年、内視鏡挿入部の先端部に、対物光学系、固体撮像素子及び回路基板などで構成した撮像装置を内蔵させて、前記対物光学系でとらえた観察像を固体撮像素子によって光電変換し、この光電変換した電気信号を信号ケーブルを介して内視鏡外部装置である画像処理装置に伝送して画像信号を生成し、この画像信号をモニタ画面上に表示して内視鏡像の観察を行える電子内視鏡装置が広く利用されている。この内視鏡を用いることにより、術者は、例えば人体内の臓器の観察及び治療等の各種処置を行うことができる。また、従来からの広く一般に用いられている、内視鏡挿入部の内部にファイバスコープを挿入して内視鏡像の観察を行える光学式内視鏡も周知である。
【0003】
このような内視鏡を体腔内に挿入する場合、まず、内視鏡の挿入部の可撓管部よりも硬めに形成された管状のチューブ、所謂内視鏡用オーバチューブ(以下、オーバチューブと称す)を体腔内に挿入して内視鏡の挿入部の挿入経路を確保し、その後、オーバチューブの内部空間に観察したい部位まで内視鏡の挿入部を挿入する手法が広く一般に知られている。このように、内視鏡の挿入部の挿入にオーバチューブを用いれば、該オーバチューブはある程度の硬さを有するため、その内部空間に挿入される挿入部の可撓管部のたるみを防ぐことができ、さらに奥へと挿入部を挿入する際に、該挿入部の先端部に押し込む力を有効に伝達することが可能となる。
【0004】
このようなオーバチューブを有する内視鏡システムにおいて、オーバチューブに同オーバチューブの硬さを調整するための可撓性調整機構を設け、同オーバチューブが挿入される臓器の硬さに応じて、オーバチューブの硬さを変化させることにより、挿入の際の患者の苦痛を軽減する技術の提案がなされている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−369791号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、人体内の臓器を観察するための内視鏡の挿入部は、オーバチューブとともに体腔内に挿入されるが、体腔内は非常に柔らかいため、屈曲する角度の大きい湾曲する部位が多く存在する気管支などの臓器内に挿入すると、内視鏡の挿入部を押し込む力がオーバチューブの可撓性管部の湾曲する部位のみに集中してしまい、内視鏡の挿入部を押し込む力が該挿入部の先端部まで有効に伝達せずに、内視鏡の挿入部の先端部が観察したい部位まで挿入し難くなるといった問題がある。
【0007】
よって、オーバチューブの先端より先に内視鏡の挿入部の先端部に形成された湾曲部が突出することが困難となるため、該湾曲部の湾曲による観察したい部位の多方向からの観察が難しくなる。また、オーバチューブを用いた場合、内視鏡の挿入部の径が太くなってしまうと、挿入部とオーバチューブが密着してしまい、例えば気管支などを観察中に、気管支内が低酸素状態になってしまう虞があるが、これらのことは、特許文献1ではなんら考慮がなされていない。
【0008】
本発明の目的は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、所望する部位を容易かつ多方向から観察することができ、また内視鏡挿入の際に患者の低酸素状態を防ぐことができる内視鏡システムを提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段、及び作用】
上記目的を達成するために本発明による内視鏡システムは、操作部の操作手段が操作されることによって湾曲する湾曲部が先端に設けられた挿入部を有する内視鏡と、上記内視鏡の前記挿入部を挿通可能な管状部材であり、挿通された前記挿入部の形状変化によって受動的に湾曲する可撓性管部と、上記挿入部が挿通された際に上記可撓性管部を任意の形状に固定可能な形状保持手段とを具備するオーバチューブと、を有する内視鏡システムであって、上記オーバチューブは、上記挿入部を前記オーバチューブに挿入して固定した際、少なくとも上記湾曲部の全てが前記オーバチューブの先端から延出する長さを有することを特徴とする。
【0010】
また、上記可撓性管部は、内シースと外シースの2層で構成され、上記外シースの内側に設けられた上記内シースの外周には、上記外シースの内周面に接触することにより摩擦力を発生する螺旋状の摩擦部材が配設されており、上記形状保持手段は、上記摩擦部材の摩擦力を調整する摩擦力調整機構を有していることを特徴とし、さらに、上記オーバチューブは、上記可撓性管部に上記挿入部を挿通させたまま体腔内に挿入されるチューブであることを特徴とし、また、上記オーバチューブは、上記可撓性管部の内部空間から該管部の外方に貫通する開口部、及び上記内部空間に挿通される上記挿入部と上記オーバチューブの内部との空間を密封するシール部材をさらに有していることを特徴とし、さらに、上記開口部は、酸素供給源、送水ポンプ、または吸引装置が接続される開口であることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施の形態を示す内視鏡システムにおける内視鏡の挿入部と操作部及び内視鏡の挿入部を挿通自在な内視鏡用オーバチューブを示した斜視図、図2は、図1の内視鏡用オーバチューブを操作部側から見た右側面図、図3は、図1の内視鏡用オーバチューブの拡大縦断面図、図4は、図3の内視鏡用オーバチューブの操作部の部分拡大縦断面図、図5は、図1のオーバチューブ1の移動溝5内の操作レバー4の移動状態を示した部分拡大正面図である。
【0012】
図1に示すように、内視鏡システム100は、内視鏡30と内視鏡用オーバチューブ1から構成されている。内視鏡30は、湾曲部25、可撓性管部23より構成される挿入部28と、折れ止め部24と、操作部26とにより、その主要部が構成されている。操作部26には、湾曲部25を湾曲操作するための操作手段である湾曲操作ノブ27が配設されている。
【0013】
操作部26の湾曲操作ノブ27が操作されることによって能動的に湾曲する湾曲部25は、挿入部28の先端部に可撓性管部23に連結されて配設されており、折れ止め部24は、内視鏡30の基端部に配設された操作部26と可撓性管部23との間に配設されている。また、可撓性管部23は、内視鏡挿入方向にl2の長さを有している。
【0014】
尚、内視鏡30は、所謂一般的な電子または光学式の内視鏡であり、湾曲部25、可撓性管部23、折れ止め部24、操作部26は、内部空間を有しており、該内部空間には、信号ケーブルまたはライトガイドケーブル、及び処置具等が挿入できるようになってなっている。また、内視鏡30の先端部には、対物レンズ等が配設されているが、これらの説明は省略する。
【0015】
オーバチューブ1は、挿入部(可撓性管部)3と、操作部2とにより、その主要部が構成されている。可撓性管部3は、内部に内視鏡30の挿入部28が挿通可能な内視鏡挿通孔13(図2参照)を有する、例えば柔らかい樹脂の筒状部材で形成されており、挿通された挿入部28の形状変化によって受動的に湾曲する。操作部2は、内部に内視鏡30の挿入部28が挿通可能な内視鏡挿通孔13(図2参照)を有する筒状部材で形成されており、外シース固定部材10と内シース固定部材12とを有している。また、操作部2には、後述する溝5が形成されており、該溝5には、可撓性管部3の形状を任意の形状に固定するための後述する操作レバー4が嵌入されている。また、操作部2には、後述する酸素供給源、送水ポンプ、または吸引装置を接続するためのコネクタが接続される開口である開口部20A(図3参照)を有する投与口金であるルアー口金20が配設されている。
【0016】
詳しくは、図3に示すように、オーバチューブ1の可撓性管部3は、外シース7と、該外シース7よりも径の小さい内シース6の2層で構成されており、該内シース6の外周には、螺旋状の板状管である摩擦部材8がオーバチューブの挿入方向に沿って、例えば挿入方向に対し右巻きに配設されている。同摩擦部材8の一端は、上記挿入方向の先端部の固定部11において内シース6の外周に固定されている。また、内シース6及び内シース固定部材12の内部空間は、内視鏡挿通孔13を構成しており、該内視鏡挿通孔13に、内視鏡30の挿入部28(図1参照)が挿通可能となっている。
【0017】
内シース6の基端部は、筒状の内シース固定部材12の内周に接着固定されており、外シース7の基端部は、筒状の外シース固定部材10の内周に接着固定されている。内シース固定部材12の外周は、摩擦部材8の摩擦力を調整する摩擦力調整機構である筒状の伝達部材9を介して外シース固定部材10の内周面に対して摺動可能に嵌合されており、伝達部材9は、摩擦部材8の外周に固定されている。また、伝達部材9の外周の一部には、例えばVの字形状を有する切り欠き9Aが形成されており、該切り欠き9Aには、操作部2の溝5に嵌入された形状保持手段である操作レバー4の基端部が固定されている。尚、伝達部材9は、摩擦部材8に固定されていなくともよく、操作レバー4の回転力を摩擦部材8に伝達できれば良い。
【0018】
よって、操作レバー4を図5に示す移動溝5Aの位置から、移動溝5Bの位置に移動させると、伝達部材9は一定の方向に回転し、この回転が、例えば上記挿入方向に対し右巻きの螺旋状の摩擦部材8に伝達される。よって、例えばこの回転力が右回りの力であれば、同摩擦部材8の各々には、それぞれ挿入方向に略直交する方向に広がる力が働き、該摩擦部材8は、外シース7の内周面と摩擦力を以て接触する。このことにより、オーバチューブ1の可撓性管部3の形状を任意の形状で固定することができる。
【0019】
逆に、操作レバー4を図5に示す移動溝5Bの位置から、移動溝5Aの位置に移動させると、伝達部材9を介して、例えば上記挿入方向に対し右巻きの螺旋状の摩擦部材8には、上記挿入方向に対し左周りの力が伝達される。よって、同摩擦部材8の各々には、それぞれ上記挿入方向に略直交する方向に狭まる力が働き、該摩擦部材8は、基の状態に戻る。このことにより、固定したオーバチューブ1の可撓性管部3の形状を解除することができる。
【0020】
また、操作部2には、外シース固定部材10及び内シース固定部材12を貫通して、内視鏡挿通孔13とオーバチューブ1の外方とを連通(貫通)する連通孔15が形成されており、該連通孔15の外方側の開口には、内部に開口部20Aを有する工の字状のルアー口金20が配設されている。このルアー口金20の開口部20Aには、上述したように、酸素供給源、送水ポンプ、または吸引装置を接続するためのコネクタが接続される。
【0021】
上記酸素供給源のコネクタは、例えばオーバチューブ1に挿通した内視鏡30の挿入部28を気管支に挿入した場合に、挿入部28とオーバチューブが密着してしまうことによる気管支内が低酸素状態になるのを防ぐために、図4に示すように、可撓性管部23と内シース固定部材12との間に形成される内視鏡挿通孔13の空間に酸素を供給するために接続されるものである。この内視鏡挿通孔13に供給される酸素は、図3に示すように、オーバチューブ1の先端から体腔内に供給される。
【0022】
また、上記送水ポンプのコネクタは、オーバチューブ1に挿通した内視鏡30の挿入部28を、例えば胃に挿入した場合に、該胃の粘液を排するための洗浄水を供給するために接続されるものであり、吸引装置のコネクタは、上記洗浄水や胃の粘液等を吸引するために接続されるものである。
【0023】
尚、ルアー口金20には、例えばオーバチューブ1に挿通した内視鏡30の挿入部28を胃に挿入した場合に、同胃を観察し易くするために、胃を膨張するための送気装置のコネクタや、薬液を供給するためのコネクタを接続しても良い。また、吸引装置をルアー口金20に接続して吸引を行いながら、内視鏡のチャンネルを用いて洗浄水を供給しても良い。このようにすれば、洗浄水の供給と該洗浄水の吸引を同時に行うことができる。さらに、この内視鏡挿通孔13にそれぞれ供給される洗浄液、送気、薬液等は、図3に示すように、オーバチューブ1の先端から体腔内に供給される。
【0024】
さらに、操作部2の内シース固定部材12の内周には、気密手段であるシール部材21が配設されており、該シール部材21は、図4に示すように、内視鏡オーバチューブ1の内視鏡挿通孔13に内視鏡30の挿入部28を挿通した際に、内視鏡30の折れ止め部24の周面と密に嵌合する。詳しくは、上記挿入部28とオーバチューブ1の内部の上記折れ止め部24との空間を密封する。よって、上述したように、ルアー口金20から、例えば酸素を供給したとしても、同酸素を、漏れなく体腔内に供給することができる。
【0025】
また、図1、図3に示すように、オーバチューブ1は、内視鏡挿入方向にl1の長さを有している。このオーバチューブの長さl1は、オーバチューブ1の内視鏡挿通孔13に内視鏡30の挿入部28を挿通させ、該内視鏡30の折れ止め部24の周面をシール部材21に密着させてオーバチューブ1の操作部2の基端部で固定した場合に、少なくとも内視鏡30の湾曲部25の全てが、同オーバチューブ1の先端から延出する長さ、即ち内視鏡30の湾曲部25を被覆しない長さであり、l2>l1となっている。このことにより、内視鏡30の湾曲部25及び可撓性管部23を有する挿入部28を、オーバチューブ1の内視鏡挿通孔13に上記挿入方向に沿って最大長挿入し、内視鏡の可撓性管部23をオーバチューブの可撓性管部3で固定した状態においては、操作部2の湾曲操作ノブ27(図1参照)による湾曲部25の湾曲操作が湾曲可能な全ての範囲において可能となる。よって、術者は、所望する部位を多方向から観察することができる。
【0026】
次に、このように構成された内視鏡システム100の内視鏡30の挿入部28の実際の体腔内への挿入について説明すると、図6は、図1の内視鏡システム100の内視鏡30の挿入部28を気管支の湾曲部で湾曲させたことを示す図、図7は、図6の状態で内視鏡30の挿入部28をオーバチューブ1の先端部から突出させたことを示す図である。尚、ここでは、内視鏡を挿入する体腔内は、気管支を例に挙げて説明する。
【0027】
図6に示すように、術者は、先ず、気管支200内に内視鏡30の挿入部28を挿通させたオーバチューブ1を内視鏡30の挿入部28の先端とオーバチューブ1の先端を略同位置にして挿入する。このことにより、術者は、気管支200内を内視鏡画像を見ながら、挿入部28を挿通したオーバチューブ1を先へと挿入していくことができる。
【0028】
オーバチューブ1及び挿入部28の先端が、気管支200の屈曲する角度の大きい湾曲部200aに達すると、術者は、内視鏡30の操作部26の湾曲操作ノブ27を操作することにより、内視鏡30の湾曲部25を、オーバチューブ1の可撓性管部3とともに、湾曲部200aの形状に合わせて湾曲させる。その後、図6に示す位置まで、オーバチューブ1及び挿入部28を挿入する。尚、この際、オーバチューブ1の可撓性管部3は、挿通された挿入部28の形状変化によって受動的に湾曲される。
【0029】
次に、術者は、内視鏡30の操作部2の操作レバー4を移動溝5Aの位置から移動溝5Bの位置(いずれも図5参照)まで移動させる。このことにより、上述したように、オーバチューブ1の可撓性管部3の形状を固定する。
【0030】
このオーバチューブ1の可撓性管部3の形状を固定した状態で、術者は、挿入部28をオーバチューブ1の先端部よりさらに挿入していくと、図7に示すように、挿入部28の可撓性管部23及び湾曲部25は、気管支200内の奥部へと進入していく。これは、オーバチューブ1の可撓性管部3の形状を固定したことにより、図7に示す挿入部28を押し込む力Aは、確実に挿入部28の先端部に伝えられるためであり、該挿入部28を目的とする挿入方向A’に挿入することができる。よって、上述したような挿入部28を押し込む力がオーバチューブ1の可撓性管部3に形成された湾曲する部位に集中してしまい、同挿入部28の先端部が観察したい部位まで挿入し難くなるといったことがない。
【0031】
また、このように、一度、オーバチューブの可撓性管部の形状を固定してしまえば、挿入部28を一旦抜去しても、前回観察した位置への挿入部28の再挿入が極めて容易となる。
【0032】
さらに、上述したように、挿入部28を最大長挿入した場合には、挿入部28の湾曲部25は、オーバチューブ1の先端から延出しているため、例えば挿入部28を挿通したオーバチューブ1が図6に示す位置にあっても、患部200cの多方向からの観察も容易に行うことができる。
【0033】
また、内視鏡の挿入部のみならず、図8に示すように、気管支内を拡張、固定するためのステント16等の処置具もオーバチューブ1の挿通孔から容易に気管支200内に取り付けることができる。
【0034】
また、オーバチューブ1を気管支内に挿入していく際、オーバチューブ1が柔らか過ぎて従来のように、押し込む力が先端部まで伝わらない場合は、図9、図10に示すように、オーバチューブ1の内周に硬度調整チャンネルであるスタイレット用チャンネル75を形成し、該スタイレット用チャンネル75に、例えば金属の線で構成されたスタイレット76を挿入して、オーバチューブ1の硬さを調整するようにしても良い。
【0035】
尚、この際、スタイレット76は、硬さの違うものを数種類用意しておき、オーバチューブを挿入する部位の柔らかさに応じて硬さの違うスタイレットを使い分けるようにしても良い。
【0036】
また、スタイレットは、どうのような形状のものであっても良く、例えば段つき形状を有するものを用いて、オーバチューブの硬さを部分的に変化させるようにしても良い。さらに、スタイレット用チャンネル75は、オーバチューブ内に2箇所以上形成しても良い。
【0037】
さらに、オーバチューブ1の硬さを調整する機構は、図11乃至図14に示すように、オーバチューブ1の挿入側の基端部に、筒状の硬度可変部18を配設し、また、オーバチューブ1の内周部に硬度可変部18に接続された、例えばコイルとワイヤで構成される硬度可変機構19を配設することにより主要部を構成し、硬度可変部18を回動操作して硬度可変機構19を調節することによってオーバチューブ1の硬さを調節してもよい。
【0038】
詳しくは、先ず、図11に示すように、柔軟な状態のオーバチューブ1を、例えば肛門41から大腸S字結腸42に挿入する。次に、図12に示すように、硬度可変部18を回動操作することにより、硬度可変機構19のワイヤを牽引しコイルを圧縮することで、Sの字形状であったオーバチューブ1の形状をある程度直線的に矯正する。さらに、図13に示すように、ある程度直線化させたオーバチューブを硬度可変機構19のワイヤを牽引しコイルを圧縮することで、硬化させてその形状を保持する。よって、この状態で図14に示すように、挿入部28を挿入すれば、オーバチューブ1は硬化されているため、挿入部28はスムーズかつ安全、確実に大腸S字結腸42内に挿入することができる。
【0039】
このように構成された本発明の一実施の形態を示す内視鏡システム100においては、該内視鏡システム100を構成する内視鏡30の可撓性管部23の挿入方向の長さl2を、オーバチューブ1全体の挿入方向の長さl1よりも長くした。よって、オーバチューブ1の内視鏡挿通孔13に内視鏡30の挿入部28を挿通させ、該内視鏡30の折れ止め部24の周面をシール部材21に密着させ、オーバチューブ1の操作部2の基端部で固定した場合に、内視鏡30の湾曲部25の全体が、同オーバチューブ1の先端から延出する。このことから、内視鏡30の挿入部28を、オーバチューブ1の内視鏡挿通孔13に挿入方向に沿って最大長挿入した場合でも、内視鏡の可撓性管部23をオーバチューブの可撓性管部3で固定した状態で、操作部2の湾曲操作ノブ27(図1参照)による湾曲部25の湾曲操作が可能となる。よって、術者は、所望する部位を多方向から観察することができる。
【0040】
また、操作部2には、内視鏡挿通孔13とオーバチューブ1の外方とを連通する連通孔15に嵌入するルアー口金20が配設されている。このルアー口金20の開口部20Aに、酸素供給用のコネクタを接続すれば、例えばオーバチューブ1に挿通した内視鏡30の挿入部28を気管支に挿入した場合に、挿入部とオーバチューブが密着してしまうことによる気管支内が低酸素状態になるのを防止することができる。
【0041】
尚、本実施の形態においては、螺旋状の板状管である摩擦部材8がオーバチューブの挿入方向に沿って、挿入方向に対し右巻きに配設されていると示したが、これに限らず、挿入方向に対し左巻きに配設されていてもよい。この場合、操作レバー4を図5に示す移動溝5Bの位置から移動溝5Aの位置に移動させるようにすれば良い。
【0042】
また、本実施の形態においては、内視鏡システム100の挿入には、体腔内の気管支、及び大腸を例に挙げて説明したが、これに限らず、体腔内のどのような部位に挿入しても良いことは云うまでもない。
【0043】
[付記]
以上詳述した如く、本発明の実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができる。即ち、
(1)操作部の操作手段が操作されることによって湾曲する湾曲部が先端に設けられた挿入部を有する内視鏡と、
上記内視鏡の前記挿入部を挿通可能な管状部材であり、挿通された前記挿入部の形状変化によって受動的に湾曲する可撓性管部と、上記挿入部が挿通された際に上記可撓性管部を任意の形状に固定可能な形状保持手段とを具備するオーバチューブと、
を有する内視鏡システムであって、
上記オーバチューブは、上記挿入部を前記オーバチューブに挿入して固定した際、少なくとも上記湾曲部の全てが前記オーバチューブの先端から延出する長さを有することを特徴とする内視鏡システム。
【0044】
(2)付記1において、上記可撓性管部は、内シースと外シースの2層で構成され、上記外シースの内側に設けられた上記内シースの外周には、上記外シースの内周面に接触することにより摩擦力を発生する螺旋状の摩擦部材が配設されており、
上記形状保持手段は、上記摩擦部材の摩擦力を調整する摩擦力調整機構を有していることを特徴とする内視鏡システム。
【0045】
(3)付記1において、上記オーバチューブは、上記可撓性管部に上記挿入部を挿通させたまま体腔内に挿入されるチューブであることを特徴とする内視鏡システム。
【0046】
(4)付記1において、上記オーバチューブは、上記可撓性管部の内部空間から該管部の外方に貫通する開口部、及び上記内部空間に挿通される上記挿入部と上記オーバチューブとの空間を密封するシール部材をさらに有していることを特徴とする内視鏡システム。
【0047】
(5)付記4において、上記開口部は、酸素供給源、送水ポンプ、または吸引装置が接続される開口であることを特徴とする内視鏡システム。
【0048】
(6)付記1において、上記内視鏡用オーバチューブは、上記可撓性管部の硬度調整用のスタイレットが挿通される硬度調整チャンネルを内部に有することを特徴とする内視鏡システム。
【0049】
(7)付記6において、上記スタイレットは、硬度の違いにより、少なくとも2種類以上用意されていることを特徴とする内視鏡システム。
【0050】
(8)付記6において、上記硬度調整チャンネルは、2箇所以上有していることを特徴とする内視鏡システム。
【0051】
(9)付記1において、上記内視鏡用オーバチューブは、上記可撓性管部の硬度調整機能を有していることを特徴とする内視鏡システム。
【0052】
(10)付記9において、上記硬度調整機能は、コイル及びワイヤから構成されており、該ワイヤの牽引によりコイルを圧縮することで、上記可撓性管部の硬度を調整する機能であることを特徴とする内視鏡システム。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、所望する部位を容易かつ多方向から観察することができ、また内視鏡挿入の際に患者の低酸素状態を防ぐことができる内視鏡システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す内視鏡システムにおける内視鏡の挿入部と操作部及び内視鏡の挿入部を挿通自在な内視鏡用オーバチューブを示した斜視図。
【図2】図1中の内視鏡用オーバチューブを操作部側から見た右側面図。
【図3】図1中の内視鏡用オーバチューブの拡大縦断面図。
【図4】図3中の内視鏡用オーバチューブの操作部の部分拡大縦断面図。
【図5】図1中のオーバチューブの移動溝内の操作レバーの移動状態を示す部分拡大正面図。
【図6】図1中の内視鏡システムの内視鏡の挿入部を気管支の湾曲部で湾曲させたことを示す図。
【図7】図6の状態で内視鏡の挿入部をオーバチューブの先端部から突出させたことを示す図。
【図8】図1中のオーバチューブを用いてステントを体腔内に配設する変形例を示す図。
【図9】図1中のオーバチューブにスタイレット用チャンネルを設けた変形例を示す斜視図。
【図10】図9中のオーバチューブの縦断面図。
【図11】図1中のオーバチューブの基端部に硬度可変部を設け、大腸内に挿入したことを示す図。
【図12】図11中の硬度可変部18を回動操作することにより、オーバチューブの形状を直線的に矯正することを示す図。
【図13】図12の状態で、オーバチューブの形状を固定したことを示す図。
【図14】図13の状態で、オーバチューブ内に内視鏡を挿入していくことを示す図。
【符号の説明】
1…オーバチューブ
3…可撓性管部
4…操作レバー(形状保持手段)
5…移動溝(形状保持手段)
6…内シース
7…外シース
8…摩擦部材
9…伝達部材(摩擦力調整機構)
20A…開口部
21…シール部材
25…湾曲部
26…操作部
27…湾曲操作ノブ(操作手段)
28…挿入部
30…内視鏡
100…内視鏡システム
Claims (5)
- 操作部の操作手段が操作されることによって湾曲する湾曲部が先端に設けられた挿入部を有する内視鏡と、
上記内視鏡の前記挿入部を挿通可能な管状部材であり、挿通された前記挿入部の形状変化によって受動的に湾曲する可撓性管部と、上記挿入部が挿通された際に上記可撓性管部を任意の形状に固定可能な形状保持手段とを具備するオーバチューブと、
を有する内視鏡システムであって、
上記オーバチューブは、上記挿入部を前記オーバチューブに挿入して固定した際、少なくとも上記湾曲部の全てが前記オーバチューブの先端から延出する長さを有することを特徴とする内視鏡システム。 - 上記可撓性管部は、内シースと外シースの2層で構成され、上記外シースの内側に設けられた上記内シースの外周には、上記外シースの内周面に接触することにより摩擦力を発生する螺旋状の摩擦部材が配設されており、
上記形状保持手段は、上記摩擦部材の摩擦力を調整する摩擦力調整機構を有していることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。 - 上記オーバチューブは、上記可撓性管部に上記挿入部を挿通させたまま体腔内に挿入されるチューブであることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
- 上記オーバチューブは、上記可撓性管部の内部空間から該管部の外方に貫通する開口部、及び上記内部空間に挿通される上記挿入部と上記オーバチューブの内部との空間を密封するシール部材をさらに有していることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
- 上記開口部は、酸素供給源、送水ポンプ、または吸引装置が接続される開口であることを特徴とする請求項4に記載の内視鏡システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003205189A JP2005046276A (ja) | 2003-07-31 | 2003-07-31 | 内視鏡システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003205189A JP2005046276A (ja) | 2003-07-31 | 2003-07-31 | 内視鏡システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005046276A true JP2005046276A (ja) | 2005-02-24 |
Family
ID=34263923
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003205189A Withdrawn JP2005046276A (ja) | 2003-07-31 | 2003-07-31 | 内視鏡システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005046276A (ja) |
-
2003
- 2003-07-31 JP JP2003205189A patent/JP2005046276A/ja not_active Withdrawn
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