JP2005045612A - 受信装置、及び受信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 受信装置において、受信された暗号化ストリームデータを速やかに復号化・出力できるようにする。
【解決手段】 所定の通信フォーマットによるデータバスを介し、外部電子機器との間で通信状態が確立される受信装置において、まず、上記外部電子機器から送信される暗号化ストリームデータ、非暗号化ストリームデータ、無効ストリームデータの別にかかわらず、ストリームデータを受信するのに応じ、上記外部電子機器に対する認証要求を行うようにする。そして、これに応じて上記外部電子機器から送信される、上記暗号化ストリームデータを解読するための情報を取得するようにする。これにより、受信装置においては、ほとんどの場合において、暗号化ストリームが送信されてくるのに先だって上記外部電子機器からの解読情報を取得することができるようになる。

【選択図】 図23

Description

本発明は、所定の通信フォーマットによるデータバスを介し、外部電子機器との間で通信状態が確立される受信装置、及びこの受信装置において、例えば上記外部電子機器から送信される暗号化ストリームについての暗号解読処理を行うための受信方法に関するものである。
近年、デジタルデータインターフェースとして、IEEE(Institute of Electrical Engineers)1394データインターフェースが知られている。IEEE1394データインターフェースは、例えばSCSIなどよりもデータ転送レートが高速であり、周知のように、所要のデータサイズを周期的に送受信することが保証されるIsochronous通信が可能とされる。このため、IEEE1394データインターフェースは、AV(Audio/Video)などのストリームデータをリアルタイムで転送するのに有利とされている。
このような技術を背景として、各種デジタルAV機器やパーソナルコンピュータ装置等の電子機器を、例えばIEEE1394等のデータインターフェース規格に従ったデータバスを介して相互に接続することで、機器間でAVデータを送受信できるようにしたAVシステムが提案されている。
上記したAVシステムとしては、例えばアンプ機器(シンクデバイス)を中心として、これに例えばCDプレーヤ、DVDプレーヤのほか、ビデオ機器などの各種AVソース出力機器(ソースデバイス)をデータバスを介して接続することで、例えばいわゆるコンポーネント的なシステムを構築することが考えられる。
このようなAVシステムにおける上記シンクデバイスの役割としては、データバスを介して上記ソースデバイスから送信されるAVソース情報を入力して、最終的には音声信号としてスピーカなどに出力することになる。このために、シンクデバイスとしては、例えばデータバス上に存在する複数のソースデバイスのうちから、1つのソースデバイスを選択的に入力するための機能を有することになる。つまり入力ソース選択機能を有する。これは、例えばユーザがシンクデバイスに対して行った入力ソースの選択操作に応じて、その選択操作により指定されたソースデバイスとデータバス上での論理的な相互接続関係を確立することで実現される。
このような、AV機器やデータネットワークシステムの発展により、デジタルデータの複製や伝送が容易となることに伴って、音楽や映像などのデジタルデータコンテンツについての著作権保護が大きな問題となってきている。
このためコンテンツデータの著作権保護のために、データの暗号化、機器接続時の機器間の認証、著作権保護に不適切な機器の排除方式など、多様な技術が提案、実施されている。
上記したIEEE1394による機器間の接続の際にも、特にオーディオデータやビデオデータの伝送が行われる機器間においては、機器同士の認証処理によって互いに正当な機器(例えば正しい著作権保護機能を備えるものとしてライセンスされた機器)であることの認証が行われることを条件としてデータ伝送等が可能とされることなどが行われている。
また、例えば5C−DTCP(Digital Transmission Content Protection)では、このようなIEEE1349上で、例えばSACD(Super Audio CD)のデジタルストリームを流す際には、決められた暗号化処理を施してデータ通信を行うように規定している。そして、このようにした上で、上記認証処理が完了することでソースデバイス側からシンクデバイス側に暗号化復号に必要な情報を受け渡すようにし、これによってシンクデバイス側での暗号化データの解読を可能にするものである。
これにより、コンテンツデータの無制限な伝送やコピーを抑止し、著作権保護機能が実現されている。
このような暗号化処理の施されたストリームデータについての通信処理を行う際の、上記AVシステムにおける動作を説明するフローチャートを図24に示す
まず、この図において、ステップS51においては、例えばこのような暗号化ストリームデータを出力することのできるソースデバイスへの入力ソース選択が行われ、このソースデバイスとシンクデバイスとの間のコネクションが確立される。
ここで、このようにコネクションが確立された状態において、例えば図中に破線で示すようにして、ステップS60でソースデバイスから暗号化の義務づけられていないCD(Compact Disk)クオリティのデータが入力されてきた場合は、これらのデータについては復号化処理を要さないため、ステップS61で直ちに出力することができる。
これに対し、ステップS52に示すようにして、例えばSACDデータ等、上記のような規定に基づいて暗号化の施されたストリームデータが入力されてきた場合には、先に説明したようにしてこれを復号化するための情報をソースデバイスから取得する必要がある。
このため、シンクデバイスは送信元のソースデバイスに対し、まずステップS53に示すようにして当該シンクデバイスが正規の機器であることを認証させる認証要求を行うようにされる。
続くステップS54においては、このように認証要求が発生するのに応じ、シンクデバイス−ソースデバイス間において、上述したような機器同士の正当性をチェックする等の認証処理が行われる。そして、認証処理が正常に終了すると、ソースデバイスからシンクデバイスに対して上記暗号化ストリームデータを復号化するための情報が送信される。
そして、シンクデバイスでは、このように復号化のための情報が取得されたことにより、図示するステップS55において受信されている暗号化ストリームデータについての復号化処理を行うことが可能となり、これにより、上記ストリームデータが再生データとして出力されるようになる。
なお、このように認証処理が正常に終了した後、暗号復号化のための情報を受信装置側に送信する技術については、例えば以下の特許文献にも記載されている。
特開2000−287192号公報
ところで、上記説明からも理解されるように、このAVシステムにおける通信処理動作においては、シンクデバイス側はソースデバイスからの暗号化ストリームが受信されることに応じて認証処理、及び復号化のための情報の取得を行うようにしているが、これによっては、この認証処理が行われている間、シンクデバイス側ではストリームデータについての復号化処理を行うことができず、音声出力が行われない無音状態が続くこととなる。
通常、このような認証処理には、例えば4秒程度の比較的長時間を要するものとされ、この間、ユーザは音声出力が行われるまで待つ負担を強いられることとなる。
そこで本発明はこのような事情に鑑み、外部電子機器とのコネクションが確立されるのに応じて直ちに認証処理を行うようにし、これにより例えば暗号化復号のための情報を取得しておくようにすることで、外部電子機器から暗号化ストリームが送信されてきた場合に直ちにこれを復号化出力することができるようにすることを目的とする。
このため本発明の電子機器は、所定の通信フォーマットによるデータバスを介し、外部電子機器との間で通信状態が確立されることで、上記外部機器から送信されるストリームデータを受信可能とされる受信手段と、上記受信手段により、上記外部電子機器から送信される暗号化ストリームデータ、非暗号化ストリームデータ、無効ストリームデータの別にかかわらず、ストリームデータを受信するのに応じ、上記外部電子機器に対する認証要求を行う認証要求手段と、上記認証要求に応じて上記外部電子機器から送信される、上記暗号化ストリームデータを解読するための情報を取得する解読情報取得手段とを備えるようにする。
また、本発明では、所定の通信フォーマットによるデータバスを介し、外部電子機器との間で通信状態が確立されることで、上記外部機器から送信されるストリームデータを受信可能とされる受信手段、を少なくとも備える受信装置の受信方法として、以下のようにすることとした。
すなわち、上記受信手段により、上記外部電子機器から送信される暗号化ストリームデータ、非暗号化ストリームデータ、無効ストリームデータの別にかかわらず、ストリームデータを受信するのに応じ、上記外部電子機器に対する認証要求を行う認証要求手順と、上記認証要求に応じて上記外部電子機器から送信される、上記暗号化ストリームデータを解読するための情報を取得する解読情報取得手順とを実行するようにした。
以上のような本発明の場合、上記受信装置では、受信手段により上記外部電子機器から送信される何らかのストリームデータを受信するのに応じ、上記外部電子機器に対する認証要求が行われるようになる。そして、この認証要求に応じては、上記外部電子機器から暗号化ストリームデータを解読するための情報が取得されるようになる。
すなわち、本発明によっては、上記受信装置において、外部電子機器から何らかのストリームデータが受信されるのに応じて、暗号化ストリームデータを解読するための情報が取得されるようになるものである。
そして、この場合に当該受信装置で受信されるストリームデータとしては、実質的に無効ストリームデータがほとんどとなるため、たいていの場合は暗号化ストリームデータが送信されてくる前にこれを解読するための情報を取得することができるようになるものである。
これにより、当該受信装置は、外部電子機器から暗号化ストリームデータが送信されてきた際に、これを直ちに解読して出力することができるようになる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。説明は次の順序で行う。

1.AVシステム
1−1 全体構成
1−2 STR(フロントパネル)
1−3 STR対応ディスクドライブ(フロントパネル)
1−4 STR(内部)
1−5 STR対応ディスクドライブ(内部)
2.IEEE1394による本実施の形態のデータ通信
2−1 概要
2−2 スタックモデル
2−3 信号伝送形態
2−4 機器間のバス接続
2−5 パケット
2−6 トランザクションルール
2−7 アドレッシング
2−8 CIP(Common Isochronous Packet)
2−9 コネクションマネージメント
2−10 FCPにおけるコマンド及びレスポンス
2−11 AV/Cコマンドパケット
3.暗号化復号情報の取得処理

1.AVシステム
1−1 全体構成

図1は本発明の実施の形態の受信装置を含む電子機器システムの構成例を示している。
この電子機器システムは、複数のAV機器等をIEEE1394インターフェースのデータバスにより相互通信可能に接続することで構築される。
図1においては、AVシステムを構成する機器として、STR(Stereo Tuner Receiver)60と、STR対応ディスクドライブ30、同一メーカ機器100、他社メーカ機器110が示される。
STR60は、図1に示すAVシステムの中心として機能するもので、主としてチューナ機能、外部ソース入力選択機能、及びアンプ機能を備えており、例えば図のようにして5チャンネルステレオ音声に対応するスピーカSP(FL)、SP(FR)、SP(SL)、SP(SR)、SP(C)を接続することができるようになっている。
スピーカSP(FL)はフロント左チャンネルスピーカ、スピーカSP(FR)はフロント右チャンネルスピーカ、スピーカSP(SL)はサラウンド左チャンネルスピーカ、スピーカSP(SR)はサラウンド右チャンネルスピーカ、スピーカSP(C)はセンターチャンネルスピーカである。
なお、例えばサブウーハスピーカを追加していわゆる5.1チャンネルスピーカシステムとするなど、他のスピーカ構成も可能である。
詳しい構成は後述するが、STR60では、内部のチューナ部で受信した放送信号と、アナログオーディオ信号入力と、デジタルオーディオ信号入力と、さらにIEEE1394バス116を介して外部から入力される複数のオーディオソースについて選択を行い、最終的には、これを音声としてスピーカSPから出力させることができるように構成されている。
また、この図には、STR60に対する操作を行うためのリモートコントローラRMも示されている。STR60は、このリモートコントローラRMに対して行われた操作に応じて送信されてくる操作コマンド信号を受信し、その操作コマンド信号の内容に応じた所要の動作を実行する。なお、この図では、STR60に対応するリモートコントローラRMのみが示されているが、実際としては、他の機器についてもリモートコントローラによる操作が可能とされていてよいものである。
また、上記STR60と共に接続することで利便性の高い各種のシステム機能を実現することのできる機種として、ここではSTR対応ディスクドライブ30が示されている。STR対応ディスクドライブ30は、例えばSTR60と同一メーカ品とされる。
STR対応ディスクドライブ30は、例えばCD(Compact Disc)、SACD(Super Audio CD)、VCD(Video CD)、DVD(Digital Versatile Disc)のそれぞれについて対応可能なディスクプレーヤとしての機能を有しており、装填されたディスクについての再生を行う。
そして、ディスクから再生して得られるオーディオデータを、IEEE1394バス116を介して送信出力することが可能とされる。
なお公知のように、CDから再生されるオーディオデータは、サンプリング周波数44.1KHz、16ビット量子化のリニアPCMデータである。
またDVDが再生される場合は、オーディオデータだけでなくビデオデータが再生される場合があり、従ってSTR対応ディスクドライブ30はビデオデコード機能も備えている。図1には示していないが、例えばCRT、液晶その他の表示デバイスがSTR対応ディスクドライブ30に接続されることで、DVDから再生された映像を表示出力することができる。
SACDは、ΣΔ変調を用いた1ビットデジタルオーディオ信号方式(DSD:Direct Stream Digital)を用いたメディアである。このDSD信号は、CDのサンプリング周波数fs(fs=44.1KHz)の64倍という高いサンプリング周波数による1ビット量子化のデジタルオーディオデータであり、可聴周波数帯域を越えた信号再生を可能としている。
このようなSACDに対応するために、STR対応ディスクドライブ30はDSD信号対応のデコード機能を有する。
このようなSTR対応ディスクドライブ30が、IEEE1394バス116によりSTR60と接続されることで、CD、DVD、SACDの再生出力をSTR60に接続されているスピーカシステムにより実行することが可能となる。
同一メーカ機器100は、STR60、STR対応ディスクドライブ30と同一メーカとされて、IEEE1394インターフェースに対応した通信機能を有するデジタルAV機器である。ここでの同一メーカ機器100の実際としては、特に言及しないが、例えばCDプレーヤ、MDレコーダ/プレーヤや、デジタルVTRなどとされればよいものである。
この同一メーカ機器100としては、例えばSTR対応ディスクドライブ30、及びSTR対応MD機1などと比較した場合には、特にSTR60を中心とするシステムコンポーネント機能が与えられるようには構成されていない点が異なる。
ただし、メーカ内のみで有効となるコマンド(Vender Dependent Commandといわれる)の送受信によっては、STR60、STR対応ディスクドライブ30、STR対応MD機1と共に、そのメーカで規定した特定の機能を有するように動作することが可能とされるものである。
また、例えばSTR60に対して、この同一メーカ機器100から送信されてくるオーディオソースとしてのデータを選択して受信入力するようにマニュアル操作を行えば、これを音声としてモニタしたり、或いは録音することなどが可能である。
他社メーカ機器110もまたIEEE1394インターフェースに対応した通信機能を有する何らかのデジタルAV機器であるが、STR60、STR対応ディスクドライブ30とは製造メーカが異なる。ここでの他社メーカ機器110の実際としても、CDプレーヤ、MDレコーダ/プレーヤや、デジタルVTRなどとされればよい。ただし、この他社メーカ機器110の場合には、原則として上記したSTR60のメーカで規定するVender Dependent Commandには対応不可となる。
なお、ここでは図示していないが、例えばこの図1に示す各AV機器としては、それぞれが商用交流電源から電力を入力するための電源コンセントが備えられる。もしくは、バッテリ駆動可能な構成であればバッテリを収納可能とされている。つまりは、各機器がそれぞれ独立して電力を得ることが可能とされているものである。

1−2 STR(フロントパネル)

続いて、上記図1に示したシステムを構成する上で主となる、STR60と、このSTR60とコンポーネント的システムを組むSTR対応ディスクドライブ30の外観構成として、各々のフロントパネル部位について説明しておく。
図2はSTR60本体のフロントパネル部位の様子を示している。
フロントパネル左下側には、電源キー120が設けられている。この電源キー120を操作することで、STR60は、電源のオン/オフが切り換わるようにされている。なお、ここでいう電源がオフの状態とは、スタンバイ電源は動作しているいわゆるスタンバイ状態を指しているもので、例えば商用交流電源(又はバッテリ)の供給が絶たれている状態とは異なる。この点では、以降説明する、STR対応ディスクドライブ30についても同様とされる。
また、ここでの詳しい説明は省略するが、STR60では、スリープ状態とするためのスリープモードも用意されていることで、省電力化が考慮されている。
また、電源キー120の左側にはヘッドフォンジャック86が設けられている。
フロントパネルのほぼ中央部には、表示部87が配置されている。
この場合の表示部87としては、主として文字表示を行うためのFL管表示部87Aが設けられており、ここでは、1行14文字分の表示が行われるようにされている。そして、その周囲にはセグメント表示部87Bが設けられており、図示してはいないが所定の決められた内容がセグメントによって表示される。
表示部87の左側にはディスプレイキー127が設けられる。
ディスプレイキー127は、基本的には表示部75における表示内容を変更するためのものとされる。
また、FL管表示部87Aの右側には、ジョグダイヤル125と、その上側にチューニングモードキー121、チューナキー122、ファンクション/メニューキー123、エンターキー124が示される。
チューニングモードキー121、チューナキー122は、STR60のチューナ機能に関連するキーであり、それぞれ、受信バンド、チューナモードの切り換えを行うときに使用する。
また、ファンクション/メニューキー123は、ファンクション選択やメニュー選択を行うためのキーとされ、エンターキー124は決定操作を行うときに使用される。
そして、ジョグダイヤル125は、所定の操作手順のもとで上記各キーと共に併用されるもので、これによりユーザは実際の各種操作を行うことができる。
一例として、ファンクション/メニューキー123を1回押圧操作するごとに、FL管表示部87Aの表示内容は、FUNCTION→SOUND→SETUPのようにしてトグルで変化する。
そして例えば、FL管表示部87AにFUNCTIONと表示させた状態でジョグダイヤル125を回転操作すると、STR60が入力してモニタ音声として出力するソースの選択を変更していくことができるようになっている。このときのFL管表示部87Aには、ジョグダイヤル125の回転操作に応じて現在選択されている入力ソース名が表示されるようになっている。この操作によっては、例えばチューナ音声、アナログ入力、光デジタル入力、及びIEEE1394バスを介して入力される各ソース(機器)を所定順序に従って順次選択していくことが可能とされる。
なお、例えばチューニングモードキー121、チューナキー122、ファンクション/メニューキー123、エンターキー124などのキーは、その背面側に装飾用のLEDが設けられており、動作状態等に応じて点灯、点滅などするようにもされている。
ボリュームジョグ126は、STR60から出力される音声信号レベル、つまり、例えばスピーカSPから出力される音量を調整するためのダイヤルキーとして備えられる。

1−3 STR対応ディスクドライブ(フロントパネル)

図3は、STR対応ディスクドライブ30のフロントパネル部位を示している。
先ず、このSTR対応ディスクドライブ30のフロントパネル左下側においても、電源オン/オフ(スタンバイ)のための電源キー150が設けられている。
また、このSTR対応ディスクドライブ30のフロントパネルの中央上部には、CD、SACD、VCD、DVDとしてのディスクを挿入/排出するためのディスク挿脱部159が設けられている。例えばディスク挿脱部159内に収納されて装填されている状態にあるCD等を排出させるためには、このディスク挿脱部159の右側に配置されるイジェクトキー151を操作する。
上記ディスク挿脱部159の下側には、例えば1行14文字分の表示が可能なFL管表示部47Aと、セグメント表示部47Bとから成る表示部47が設けられている。この場合、FL管表示部47Aに対しては、例えば現在装填されているCD等にて再生されるトラックのトラックナンバ、再生時間等の再生状況を示す情報や、CD等のディスクに記録されているテキストデータなどが文字等として表示される。また、セグメント表示部47Bには再生モードなどが示される。
FL管表示部47Aにおける表示内容の切り換えは、表示部47の左側に配置されるディスプレイキー156を操作することによって行うことができる。
また、フロントパネル上の右側には、CDの再生に関するキーとして、再生/一時停止キー152、停止キー153,頭出し・早送り/早戻しキー154,155が設けられている。
またフロントパネル上の左側には、H.A.T.Sランプ156が設けられる。H.A.T.Sランプ156は、HATS機能のオン/オフを表示するためのランプである。
HATS(High quality digital Audio Transmission System)とは、伝送クロックのジッタの影響によるデジタルオーディオ信号品質の低下を防止する機能である。
例えばSTR対応ディスクドライブ30からSTR60に対してIEEE1394バス116によりオーディオデータを伝送する際に、伝送クロックのジッタによりSTR60側では受信したオーディオデータに時間軸方向の揺らぎが発生する。そこで、STR60側では、受信したオーディオデータを伝送クロックに基づいて一旦バッファメモリに蓄積し、それを水晶系のクロックに基づいて読み出すことにより、オーディオデータの時間軸方向の揺らぎを解消するものである。このHATS機能がオンの場合、STR対応ディスクドライブ30とSTR60の間ではフロー制御のための信号のやりとりが行われるものとなる。
ここで、上記図2、図3に示すフロントパネルの様子からも分かるように、STR60、STR対応ディスクドライブ30は、それぞれが、自機のための表示部75,47を有している。換言すれば、例えばSTR及びSTR対応機器から成るシステムを、1つのオーディオコンポーネントシステムとして考えた場合、このコンポーネントシステムとして統合された表示部位というものは設けられてはいないことになる。これは、例えばIEEE1394を介して接続される機器としては、本来、個々に独立した存在であることに対応している。

1−4 STR(内部)

続いて、STR60、STR対応ディスクドライブ30の各内部構成について説明する。
先ず、図4のブロック図にはSTR60の内部構成例が示されている。
STR60においては、オーディオソースとして、IEEE1394バス116を介して送信されてくるオーディオ信号と、自身が備えるチューナのオーディオ信号と、光デジタル入力端子67から入力される外部デジタルオーディオ信号と、アナログ入力端子78から入力される外部アナログオーディオ信号との4種を入力可能とされる。
IEEE1394インターフェース61は、IEEE1394バス116を介して他の外部機器とデータの送受信を行うために設けられる。これにより、STR60としては、外部とのAVデータの送受信、及び各種コマンドの送受信が可能に構成されることとなる。
IEEE1394インターフェース61では、IEEE1394バス116を介して受信したパケットを復調し、復調したパケットに含まれるデータを抽出する。そしてこの抽出したデータを内部データ通信に適合するフォーマットのデータに変換して出力する。
例えばIEEE1394バス116を介して他のAV機器からオーディオデータが送信されてくるとする。IEEE1394インターフェース61では、この送信されてきたオーディオデータを受信して、上記パケットに対する復調処理を行う。
そして、送信元の機器をSTR対応ディスクドライブ30として考えた場合などにおいて、CD、VCD、DVDの再生データが受信された場合には、例えばIEC60958といわれるデジタルオーディオデータインターフェースフォーマットのオーディオデータTD1に変換して出力する。
この場合、オーディオデータTD1は復調処理部66に供給される。復調処理部66においては、入力されたオーディオデータTD1について、例えばIEC60958フォーマットに従った所要の復調処理を施して、例えばリニアPCMデータ(PCM1)としてPCMセレクタ69に出力する。
なお、光デジタル入力端子67から入力される外部デジタルオーディオ信号も例えばIEC60958フォーマットのデータとされており、この光デジタル入力端子67からの入力の場合も、復調処理部66で復調されてリニアPCMデータ(PCM1)としてPCMセレクタ69に供給される。
SACDの再生データは暗号化されて送信されてくる。
IEEE1394インターフェース61において、IEEE1394バス116を介してSACDの再生データが受信された場合には、IEEE1394インターフェース61は、パケット復調処理、暗号解読処理等を行って、64fs、ΣΔ変調による1ビット量子化のDSD信号TD3を出力する。
DSD信号TD3はデシメーションフィルタ65に供給され、デシメーションフィルタ65によってリニアPCMデータ(PCM3)に変換されてPCMセレクタ69に供給される。
PLL63は伝送クロックに基づいてパケット復調処理のクロックを生成する。上述したHATS機能オフの場合は、PLL63で生成されたクロックに基づくDSD信号TD3、IEC60958データTD1が出力される。
RAM62はIEEE1394インターフェース61における送受信データバッファとして機能する。
クロック発振器64は水晶系のクロックを発生させる。
上述したHATS機能がオンとされている場合において、CD、VCD、DVDのオーディオ再生データがIEEE1394インターフェース61に受信された場合は、そのデータは一旦RAM62に書き込まれた後、クロック発振器64からの水晶系のクロックに基づいて読み出される。特にIEEE1394インターフェース61はIEC60958データに対する復調機能も備えており、このHATSオンの場合は、RAM62から読み出されたデータに対して復調を行い、リニアPCMデータ(PCM2)として出力し、これをPCMセレクタ69に供給する。
またHATS機能がオンとされている場合において、SACDの再生データがIEEE1394インターフェース61に受信された場合も、そのデータは一旦RAM62に書き込まれた後、クロック発振器64からの水晶系のクロックに基づいて読み出される。この場合、読み出されたDSD信号TD3はデシメーションフィルタ65に供給され、デシメーションフィルタ65によってリニアPCMデータ(PCM3)に変換されてPCMセレクタ69に供給される。
チューナ部77は、STR60内に備えられており、アンテナ76にて受信されたラジオ放送の電波について、選局及び復調処理等を行って例えばアナログ音声信号としてセレクタ79に出力する。
また、アナログオーディオ信号入力端子78を介して入力されるアナログ音声信号もまたセレクタ79に対して入力される。
セレクタ79では、例えばシステムコントローラ70の制御に応じて、チューナ部77とアナログオーディオ信号入力端子78の何れかを入力ソースとして選択して、選択したアナログオーディオ信号をA/D変換器68に対して供給する。A/D変換器68では入力されてきたアナログオーディオ信号をリニアPCMデータ(PCM4)に変換してPCMセレクタ69に供給する。
PCMセレクタ69では、システムコントローラ70の制御に応じて、PCM1,PCM2,PCM3,PCM4として示した各リニアPCMデータを選択する。即ち入力ファンクション切換となる選択である。
PCMセレクタ69で選択されたリニアPCMデータはオーディオデコーダ80に供給される。
このオーディオデコーダ80は、DSP(Digital Signal Processor)により形成され、オーディオデータに対して各種所要の信号処理やスピーカチャンネル分離などが行われる。
さらにオーディオデコーダ80の出力はストリームプロセッサにおいてイコライジング処理その他の音場処理等が行われる。そしてこれら所要の信号処理が施された、例えば5チャンネル等のオーディオデータは、D/A変換器82おいてアナログオーディオ信号とされ、パワーアンプ部83で増幅処理される。
パワーアンプ部83で処理された音声信号は、STR80におけるスピーカ接続端子84に接続されたスピーカ部SPに供給され、音声として出力される。なお、このスピーカ部SPは図1に示したスピーカSP(FL)、SP(FR)、SP(SL)、SP(SR)、SP(C)に相当し、図示は省略したがスピーカ接続端子84は、各スピーカに対応して設けられる。
またパワーアンプ部83の出力はヘッドフォンジャック86にも供給され、ヘッドフォン出力が可能とされる。
ところで、STR60に入力されたオーディオデータをIEEE1394バス116により外部機器に出力する場合、オーディオデコーダ80から出力されたデータがセレクタ85を介してIEEE1394インターフェース61に供給されるようになされる。或いは復調処理部66の出力がセレクタ85を介してIEEE1394インターフェース61に供給される。
この場合、IEEE1394インターフェース61に供給されるデータは、例えばIEC60953などのデジタルオーディオデータインターフェースのフォーマットに適合する変調処理がされている形態のものとなる。
IEEE1394インターフェース61は、このように供給されたデータについて、例えばRAM62を利用して、パケット化をはじめとする所要の処理を施して、IEEE1394フォーマットに適合するフォーマットに変換する。そして、IEEE1394バス116を介して、目的の機器に対して送信出力を行う。
システムコントローラ70は、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM、RAM、フラッシュメモリなどを備えて構成され、STR60の全体についての各種動作制御を実行する。
ROMには、このSTR60における各種動作を実現するためのプログラム等が格納され、RAMには、システムコントローラ70が各種処理を実行するのに必要なデータなどが適宜保持される。
また、システムコントローラ70に対しては、ユーザインターフェース72が接続される。ユーザインターフェース72はユーザの操作やユーザに対する表示出力に対応する制御を行う。即ちユーザインターフェース72に対しては、受信部89及び操作部88からの情報が入力される。例えば受信部89においては、リモートコントローラRMから送信されてきた無線のコマンド信号を受信し、この受信したコマンド信号がユーザインターフェース72を介してシステムコントローラ70に供給される。
操作部88は、例えば図2のようにフロントパネルに設けられている各種キーより成るものとされ、この操作部88に対して行われた操作に応じた操作情報がユーザインターフェース72を介してシステムコントローラ70に供給される。
システムコントローラ70では、上記のようにして入力されてくるコマンド信号及び操作情報に応答した所要の動作が得られるように、各種制御処理を実行する。
また、システムコントローラ70は、例えば上記したコマンド信号及び操作情報や、現在の動作状況等に応じた所要の内容の表示が行われるように、ユーザインターフェース72に指示を出す。ユーザインターフェース72はそれに応じて表示部87に対する表示制御を実行する。この表示部87は、前述もしたように、例えばFL管表示部87Aとセグメント表示部87Bとを備えている。
IEEE1394コントローラ71は、主にIEEE1394インターフェース61に対する制御を行い、IEEE1394バス116による通信動作を制御するものとなる。
また、フラッシュメモリ93には、例えばIEEE1394コントローラ71の動作プログラムが記憶される。
また、RAM75はIEEE1394コントローラ71がワーク領域等に使用する。
なお、RAM75、フラッシュメモリ93はIEEE1394コントローラ71としてのチップ内部の記憶領域として形成されてもよいし、別体のチップとされてもよい。
また、IEEE1394インターフェース61では、外部装置から送信されてくるコマンドやレスポンス等のデータを受信すること、或いは外部装置に対してコマンドやレスポンスを送信することも行う。IEEE1394コントローラ71は、このコマンドやレスポンスの送受信処理についても必要な処理を実行する。

1−5 STR対応ディスクドライブ(内部)

次にSTR対応ディスクドライブ30の内部構成について図6のブロック図を参照して説明する。
CD,SACD,DVD等のディスク91は、前述した本体フロントパネルのディスク挿脱部159から挿入されることで、再生可能位置に装填される。
再生可能位置に装填されたディスク91は、CD再生動作時においてスピンドルモータ31によって一定線速度(CLV)で回転駆動される。そして光学ヘッド32によってディスク91にピット形態(エンボスピット、相変化ピット、色素変化ピット等)で記録されているデータが読み出され、RFアンプ35に供給される。光学ヘッド32において対物レンズ32aは2軸機構32bによって保持され、トラッキング及びフォーカス方向に変位可能とされる。
また光学ヘッド32はスレッド機構34によってディスク91の半径方向に移動可能とされる。
RFアンプ35では再生RF信号のほか、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号を生成し、これらのエラー信号はサーボ回路36に供給される。
サーボ回路36はフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号から、フォーカス駆動信号、トラッキング駆動信号、スレッド駆動信号等の各種駆動信号を生成し、2軸機構32b、及びスレッド機構34の動作を制御する。つまり、フォーカスサーボ制御及びトラッキングサーボ制御を実行する。
また、RFアンプ35において二値化された再生RF信号は、タイミングジェネレータ40に対しても出力されており、タイミングジェネレータ40においては、この再生RF信号の波形タイミングに基づいて、タイミング信号を生成してCLVプロセッサ41に対して出力する。CLVプロセッサ41では、入力されたタイミング信号に基づいて、スピンドルモータ31を所要のCLV速度により回転制御するための駆動信号を生成してスピンドルモータに供給する。これにより、ディスク91をCLVにより回転駆動するためのスピンドルサーボ制御が実行される。
またサーボ回路36,タイミングジェネレータ40に対しては、スピンドル起動/停止、各サーボ整定、トラックジャンプ、アクセスその他の必要処理を行うようにシステムコントローラ50が制御を行う。
再生RF信号はDSDデコーダ37、AVデコーダ38に供給される。
CD、VCD、DVDの再生時にはAVデコーダ38が機能するように、またSACDの再生時にはDSDデコーダ37が機能するように、システムコントローラ50によって制御される。
AVデコーダ38は、CDから再生され2値化された再生信号(EFM信号)に対してEFM復調,エラー訂正デコード、デスクランブル等を行なう。またDVDから再生され2値化された再生信号(EFM+変調信号)に対してEFM+復調,エラー訂正デコード、デスクランブル等を行なう。
これらによって例えば16ビット量子化、44.1KHz サンプリングのフォーマットのオーディオデータにデコードを行い、IEEE1394インターフェース39に供給する。
また、AVデコーダ38は、ビデオデコーダとしての機能も備え、DVD再生時にはビデオ信号のデコードも行う。デコードされたビデオ信号は、ビデオ出力端子53から図示していない映像モニタ装置に供給され、映像出力される。
DSDデコーダ37は、SACDから再生され2値化された再生信号からDSD信号をデコードする。DSD信号はIEEE1394インターフェース39に供給される。
なお、SACDは記録面が2層構造のディスクとされ、一方の層はDSD方式のデータ、他方の層はCD方式のデータが記録されるものもある。CD方式のデータが記録された層が再生される場合は、そのデコード処理はAVデコーダ38において行われることになる。
またAVデコーダ38、DSDデコーダ37ではサブコード等の制御データも抽出可能な構成を採っている。
また、例えばディスク91のリードインエリアに例えばサブコード形態で記録されているTOC(Table Of Contents)情報を抽出することも行われる。これらのサブコードデータ、TOCはシステムコントローラ50に供給されることで、例えば各種制御に用いられる。
また、RFアンプ35にて二値化された再生RF信号は、PLL回路55に対しても供給される。
PLL回路55は、入力されたEFM信号のチャンネルビットに同期したクロックを出力する。このクロックは、例えばDSDデコーダ37及びAVデコーダ38以降の信号処理回路系のクロックとして利用される。
デコードされIEEE1394インターフェース39に入力されたオーディオデータは、IEEE1394のフォーマットに適合するデータに変換され、IEEE1394バス116を介して外部機器に対して送信出力される。
そして、DSDデータの送信出力の際は、データに対して暗号化処理が施されるものとなる。つまり、DSDデータについては、IEEE1394インターフェース39から暗号化されたデータが出力されるものである。
なお、図示はしていないが、デジタルインターフェース及び光デジタル出力端子を設け、AVデコーダ38又はDSDデコーダ37から出力されるオーディオデータがデジタルデータ出力されるようにしてもよい。
また、D/A変換器、アナログ出力端子を設けて、デコードされたオーディオデータをアナログ音声信号に変換して、外部機器に出力するようにしてもよい。
システムコントローラ50は、CPU、RAM,ROM等を備えたマイクロコンピュータとされ、上述してきた各種動作の制御を行う。
ROMには、このSTR対応ディスクドライブ30における各種動作を実現するためのプログラム等が格納され、RAMには、システムコントローラ50が各種処理を実行するのに必要なデータやプログラム等が適宜保持される。
ディスク91の再生時には、ディスク91に記録されている管理情報、即ちTOCを読み出す必要がある。システムコントローラ50はこの管理情報に応じてディスク91に収録されたトラック数、各トラックのアドレスなどを判別し、再生動作制御を行うことになる。このためシステムコントローラ50はディスク91が装填された際にTOCが記録されたディスクの最内周側(リードインエリア)の再生動作を実行させることによって読み出し、前述のようにしてTOC情報を抽出する。そして、このTOCを例えば内部のRAMなどに記憶させておき、以後そのディスク91に対する再生動作の際に参照できるようにしている。
また、システムコントローラ50に対しては、IEEE1394コントローラ51,及びユーザインターフェース52がそれぞれ相互通信可能に接続される。
ユーザインターフェース52はユーザの操作やユーザに対する表示出力に対応する制御を行う。即ちユーザインターフェース52に対しては、受信部45及び操作部48からの情報が入力される。例えば受信部45においては、リモートコントローラRMから送信されてきた無線のコマンド信号を受信し、この受信したコマンド信号がユーザインターフェース52を介してシステムコントローラ50に供給される。
操作部48は、例えば図3のようにフロントパネルに設けられている各種キーより成るものとされ、この操作部48に対して行われた操作に応じた操作情報がユーザインターフェース52を介してシステムコントローラ50に供給される。
システムコントローラ50では、上記のようにして入力されてくるコマンド信号及び操作情報に応答した所要の動作が得られるように、各種制御処理を実行する。
また、システムコントローラ50は、例えば上記したコマンド信号及び操作情報や、現在の動作状況等に応じた所要の内容の表示が行われるように、ユーザインターフェース52に指示を出す。ユーザインターフェース52はそれに応じて表示部47に対する表示制御を実行する。
例えば表示部47にはディスクの総演奏時間、再生や録音時の進行時間などの時間情報や、トラックナンバ、ディスクネームやトラックネームなどのネーム情報、動作状態、動作モードなどの各種の表示が行なわれる。
この表示部47は、前述もしたように、例えばFL管表示部47Aとセグメント表示部47Bとを備えている。
IEEE1394コントローラ51は、主にIEEE1394インターフェース61に対する制御を行い、IEEE1394バス116による通信動作を制御するものとなる。
また、フラッシュメモリ54は、例えばIEEE1394コントローラ51の動作プログラムが記憶される。また、RAM44はIEEE1394コントローラ71がワーク領域等に使用する。
なお、この場合もRAM44、フラッシュメモリ54はIEEE1394コントローラ51としてのチップ内部の記憶領域として形成されてもよいし、別体のチップとされてもよいものとする。
また、IEEE1394インターフェース39では、外部装置から送信されてくるコマンドやレスポンス等のデータを受信すること、或いは外部装置に対してコマンドやレスポンスを送信することも行う。IEEE1394コントローラ51は、このコマンドやレスポンスの送受信処理についても必要な処理を実行する。

2.IEEE1394による本実施の形態のデータ通信
2−1 概要

以降、本実施の形態としてのIEEE1394規格に従ったデータ通信について説明する。
IEEE1394は、シリアルデータ通信の規格の1つとされる。
このIEEE1394によるデータ伝送方式としては、周期的に通信を行うIsochronous通信方式と、この周期と関係なく非同期で通信するAsynchronous通信方式が存在する。一般に、Isochronous通信方式はデータの送受信に用いられ、Asynchronous通信方式は各種制御コマンドの送受信に用いられる。そして、1本のケーブルを使用して、これら2種類の通信方式によって送受信を行うことが出来るようにされている。
そこで以降、上記したIEEE1394規格による本実施の形態の送信形態を前提として説明を行っていくこととする。

2−2 スタックモデル

図6は、本実施の形態が対応するIEEE1394のスタックモデルを示している。
IEEE1394フォーマットにおいては、Asynchronous系(400)とIsochronous系(500)とに大別される。
ここで、Asynchronous系(400)とIsochronous系(500)に共通な層として、最下位にPhysical Layer(301)(物理層)が設けられ、その上位にLink Layer(302)(リンク層)が設けられる。Physical Layer(301)はハードウェア的な信号伝送を司るためのレイヤであり、Link Layer(302)はIEEE1394バスを例えば、機器毎に規定された内部バスに変換するための機能を有する層とされる。
Physical Layer(301)、Link Layer(302)、及び次に説明するTransaction Layer(401)は、Event/Control/ConfigurationのラインによってSerial Bus Management303とリンクされる。
また、AV Cable/Connector304は、AVデータ伝送のための物理的なコネクタ、ケーブルを示している。
Asynchronous系(400)における上記Link Layer(302)の上位には、Transaction Layer(401)が設けられる。Transaction Layer(401)は、IEEE1394としてのデータ伝送プロトコルを規定する層とされ、基本的なAsynchronous Transactionとしては、後述するようにして、Write Transaction,Read Transaction,Lock Transactionが規定される。
そして、Transaction Layer(401)の上層に対してFCP(Function Control Protocol)(402)が規定される。FCP(402)は、AV/C Command(AV/C Digital Interface Command Set)(403)として規定された制御コマンドを利用することで、各種AV機器に対するコマンド制御を実行することが出来るようになっている。
また、Transaction Layer(401)の上層に対しては、Connection Management Procedures(505)を利用して、後述するPlug(IEEE1394における論理的な機器接続関係)を設定するためのPlug Controll Registers(404)が規定される。
Isochronous系(500)におけるLink Layer(302)の上位には、CIP Header Format(501)が規定され、このCIP Header Format(501)に管理される形態で、SD−DVCR Realtime Transmission(502),HD−DVCR Realtime Transmission(503),SDL−DVCR Realtime Transmission(504),MPEG2−TS Realtime Transmission(505),Audio and Music Realtime Transmission(506)等の伝送プロトコルが規定されている。
SD−DVCR Realtime Transmission(502),HD−DVCR Realtime Transmission(503),SDL−DVCR Realtime Transmission(504)は、それぞれ、デジタルVTR(Video Tape Recorder)に対応するデータ伝送プロトコルである。
SD−DVCR Realtime Transmission(502)が扱うデータは、SD−DVCR recording format(508)の規定に従って得られたデータシーケンス(SD−DVCR data sequence(507))とされる。
また、HD−DVCR Realtime Transmission(503)が扱うデータは、HD−DVCR recording format(510)の規定に従って得られたデータシーケンス(SD−DVCR data sequence(509))とされる。
SDL−DVCR Realtime Transmission(504)が扱うデータは、SDL−DVCR recording format(512)の規定に従って得られるデータシーケンス(SD−DVCR data sequence(511))となる。
MPEG2−TS Realtime Transmission(505)は、例えばデジタル衛星放送に対応するチューナ等に対応する伝送プロトコルで、これが扱うデータは、DVB recording format(514)或いはATV recording format(515)の規定に従って得られるデータシーケンス(MPEG2−TS data sequence(513))とされる。
また、Audio and Music Realtime Transmission(506)は、例えば本実施の形態のMDシステムを含むデジタルオーディオ機器全般に対応する伝送プロトコルであり、これが扱うデータは、Audio and Music recording format(517)の規定に従って得られるデータシーケンス(Audio and Music data sequence)とされる。

2−3 信号伝送形態

図7は、IEEE1394バスとして実際に用いられるケーブルの構造例を示している。
この図においては、コネクタ600Aと600Bがケーブル601を介して接続されていると共に、ここでは、コネクタ600Aと600Bのピン端子として、ピン番号1〜6の6ピンが使用される場合を示している。
コネクタ600A,600Bに設けられる各ピン端子については、ピン番号1は電源(VP)、ピン番号2はグランド(VG)、ピン番号3はTPB1、ピン番号4はTPB2、ピン番号5はTPA1、ピン番号5はTPA2とされている。
そして、コネクタ600A−600B間の各ピンの接続形態は、
ピン番号1(VP)−ピン番号1(VP)
ピン番号2(VG)−ピン番号2(VG)
ピン番号3(TPB1)−ピン番号5(TPA1)
ピン番号4(TPB2)−ピン番号6(TPA2)
ピン番号5(TPA1)−ピン番号3(TPB1)
ピン番号6(TPA2)−ピン番号3(TPB2)
のようになっている。そして、上記ピン接続の組のうち、
ピン番号3(TPB1)−ピン番号5(TPA1)
ピン番号4(TPB2)−ピン番号6(TPA2)
の2本のツイスト線の組により、差動で信号を相互伝送する信号線601Aを形成し、
ピン番号5(TPA1)−ピン番号3(TPB1)
ピン番号6(TPA2)−ピン番号3(TPB2)
の2本のツイスト線の組により、差動で信号を相互伝送する信号線601Bを形成している。
上記2組の信号線601A及び信号線601Bにより伝送される信号は、図8(a)に示すデータ信号(Data)と、図8(b)に示すストローブ信号(Strobe)である。
図8(a)に示すデータ信号は、信号線601A又は信号線601Bの一方を使用してTPB1,2から出力され、TPA1,2に入力される。
また、図8(b)に示すストローブ信号は、データ信号と、このデータ信号に同期する伝送クロックとについて所定の論理演算を行うことによって得られる信号であり、実際の伝送クロックよりは低い周波数を有する。このストローブ信号は、信号線601A又は信号線601Bのうち、データ信号伝送に使用していない他方の信号線を使用して、TPA1,2から出力され、TPB1,2に入力される。
例えば、図8(a),図8(b)に示すデータ信号及びストローブ信号が、或るIEEE1394対応の機器に対して入力されたとすると、この機器においては、入力されたデータ信号とストローブ信号とについて所定の論理演算を行って、図8(c)に示すような伝送クロック(Clock)を生成し、所要の入力データ信号処理に利用する。
IEEE1394フォーマットでは、このようなハードウェア的データ伝送形態を採ることで、高速な周期の伝送クロックをケーブルによって機器間で伝送する必要をなくし、信号伝送の信頼性を高めるようにしている。
なお、上記説明では6ピンの仕様について説明したが、IEEE1394フォーマットでは電源(VP)とグランド(VG)を省略して、2組のツイスト線である信号線601A及び信号線601Bのみからなる4ピンの仕様も存在する。例えば、本実施の形態のMDレコーダ/プレーヤ1では、実際には、この4ピン仕様のケーブルを用いることで、ユーザにとってより簡易なシステムを提供できるように配慮している。

2−4 機器間のバス接続

図9は、IEEE1394バスによる機器間接続の形態例を模式的に示している。この図では、機器A,B,C,D,Eの5台の機器(Node)がIEEE1394バス(即ちケーブルである)によって相互通信可能に接続されている場合が示されている。
IEEE1394インターフェースでは、機器A,B,CのようにしてIEEE1394バスにより直列的に接続するいわゆる「ディージチェーン接続」が可能とされる。また、図9の場合であれば、機器Aと、機器B,D,E間の接続形態に示すように、或る機器と複数機器とが並列的に接続されるいわゆる「ブランチ接続」も可能とされる。
システム全体としては、このブランチ接続と上記ディージチェーン接続とを併用して最大63台の機器(Node)を接続可能とされる。但し、ディージチェーン接続によっては、最大で16台(16ポップ)までの接続が可能とされている。また、SCSIで必要とされるターミネータはIEEE1394インターフェースでは不要である。
そしてIEEE1394インターフェースでは、上記のようにしてディージチェーン接続又はブランチ接続により接続された機器間で相互通信を行うことが可能とされている。つまり、図9の場合であれば、機器A,B,C,D,E間の任意の複数機器間での相互通信が可能とされる。
また、IEEE1394バスにより複数の機器接続を行ったシステム(以降はIEEE1394システムともいう)内では、機器ごとに割与えられるNodeIDを設定する処理が実際には行われる。この処理を、図10により模式的に示す。
ここで、図10(a)に示す接続形態によるIEEE1394システムにおいて、ケーブルの抜き差し、システムにおける或る機器の電源のオン/オフ、PHY(Physical Layer Protocol)での自発発生処理等が有ったとすると、IEEE1394システム内においてはバスリセットが発生する。これにより、各機器A,B,C,D,E間においてIEEE1394バスを介して全ての機器にバスリセット通知を行う処理が実行される。
このバスリセット通知の結果、図10(b)に示すようにして、通信(Child−Notify)を行うことで隣接する機器端子間で親子関係が定義される。つまり、IEEE1394システム内における機器間のTree構造を構築する。そして、このTree構造の構築結果に従って、ルートとしての機器が定義される。ルートとは、全ての端子が子(Ch;Child)として定義された機器であり、図10(b)の場合であれば、機器Bがルートとして定義されていることになる。逆に言えば、例えばこのルートとしての機器Bと接続される機器Aの端子は親(P;Parent)として定義されているものである。
上記のようにしてIEEE1394システム内のTree構造及びルートが定義されると、続いては、図10(c)に示すようにして、各機器から、自己のNode−IDの宣言としてSelf−IDパケットが出力される。そしてルートがこのNode−IDに対して順次承認(grant)を行っていくことにより、IEEE1394システム内における各機器のアドレス、つまりNode−IDが決定される。

2−5 パケット

IEEE1394フォーマットでは、図12に示すようにしてIsochronous cycle(nominal cycle)の周期を繰り返すことによって送信を行う。この場合、1Isochronous cycleは、125μsecとされ、帯域としては100MHzに相当する。なお、Isochronous cycleの周期としては125μsec以外とされても良いことが規定されている。そして、このIsochronous cycleごとに、データをパケット化して送信する。
この図に示すように、Isochronous cycleの先頭には、1Isochronous cycleの開始を示すCycle Start Packetが配置される。
このCycle Start Packetは、ここでの詳しい説明は省略するが、Cycle Masterとして定義されたIEEE1394システム内の特定の1機器によってその発生タイミングが指示される。
Cycle Start Packetに続いては、Isochronous Packetが優先的に配置される。Isochronous Packetは、図のように、チャンネルごとにパケット化されたうえで時分割的に配列されて転送される(Isochronous subactions)。また、Isochronous subactions内においてパケット毎の区切りには、Isochronous gapといわれる休止区間(例えば0.05μsec)が設けられる。
このように、IEEE1394システムでは、1つの伝送線路によってIsochronousデータをマルチチャンネルで送受信することが可能とされている。
ここで、例えば本実施の形態のMDレコーダ/プレーヤが対応する圧縮オーディオデータ(以降はATRACデータともいう)をIsochronous方式により送信することを考えた場合、ATRACデータが1倍速の転送レート1.4Mbpsであるとすれば、125μsecである1Isochronous cycle周期ごとに、少なくともほぼ20数バイトのATRACデータをIsochronous Packetとして伝送すれば、時系列的な連続性(リアルタイム性)が確保されることになる。
例えば、或る機器がATRACデータを送信する際には、ここでの詳しい説明は省略するが、IEEE1394システム内のIRM(Isochronous Resource Manager)に対して、ATRACデータのリアルタイム送信が確保できるだけの、Isochronous パケットのサイズを要求する。IRMでは、現在のデータ伝送状況を監視して許可/不許可を与え、許可が与えられれば、指定されたチャンネルによって、ATRACデータをIsochronous Packetにパケット化して送信することが出来る。これがIEEE1394インターフェースにおける帯域予約といわれるものである。
Isochronous cycleの帯域内においてIsochronous subactionsが使用していない残る帯域を用いて、Asynchronous subactions、即ちAsynchronousのパケット送信が行われる。
図11では、Packet A,Packet Bの2つのAsynchronous Packetが送信されている例が示されている。Asynchronous Packetの後には、ack gap(0.05μsec)の休止期間を挟んで、ACK(Acknowledge)といわれる信号が付随する。ACKは、後述するようにして、Asynchronous Transactionの過程において、何らかのAsynchronousデータの受信が有ったことを送信側(Controller)に知らせるためにハードウェア的に受信側(Target)から出力される信号である。
また、Asynchronous Packet及びこれに続くACKからなるデータ伝送単位の前後には、10μsec程度のsubaction gapといわれる休止期間が設けられる。
ここで、Isochronous PacketによりATRACデータを送信し、上記ATRACデータに付随するとされるAUXデータファイルをAsynchronous Packetにより送信するようにすれば、見かけ上、ATRACデータとAUXデータファイルとを同時に送信することが可能となるものである。

2−6 トランザクションルール

図12(a)の処理遷移図には、Asynchronous通信における基本的な通信規則(トランザクションルール)が示されている。このトランザクションルールは、FCPによって規定される。
図12(a)に示すように、先ずステップS11により、Requester(送信側)は、Responder(受信側)に対してRequestを送信する。Responderでは、このRequestを受信する(ステップS12)と、先ずAcknowledgeをRequesterに返送する(ステップS13)。送信側では、Acknowledgeを受信することで、Requestが受信側にて受信されたことを認知する(ステップS14)。
この後、Responderは先のステップS12にて受信したRequestに対する応答として、ResponseをRequesterに送信する(ステップS15)。Requesterでは、Responseを受信し(ステップS16)、これに応答してResponderに対してAcknowledgeを送信する(ステップS17)。ResponderではAcknowledgeを受信することで、Responseが送信側にて受信されたことを認知する。
上記図12(a)により送信されるRequest Transactionとしては、図12(b)の左側に示すように、Write Request、Read Request、Lock Requestの3種類に大別して定義されている。
Write Requestは、データ書き込みを要求するコマンドであり、Read Requestはデータの読み出しを要求するコマンドである。Lock Requestはここでは詳しい説明は省略するが、swap compare、マスクなどのためのコマンドである。
また、Write Requestは、後に図示して説明するAsynchronous Packet(AV/C Command Packet)に格納するコマンド(operand)のデータサイズに応じてさらに3種類が定義される。Write Request(data quadlet)は、Asynchronous Packetのヘッダサイズのみによりコマンドを送信する。Write Request(data block:data length=4byte)、Write Request(data block:data length≠4byte)は、Asynchronous Packetとしてヘッダに対してdata blockを付加してコマンド送信を行うもので、両者は、data blockに格納されるoperandのデータサイズが4バイトであるかそれ以上であるのかが異なる。
Read Requestも同様にして、Asynchronous Packetに格納するoperandのデータサイズに応じて、Read Request(data quadlet)、Read Request(data block:data length=4byte)、Read Request(data block:data length≠4byte)の3種類が定義されている。
また、Response Transactionとしては、図12(b)の右側に示されている。
上述した3種のWrite Requestに対しては、Write Response或いはNo Responseが定義される。
また、Read Request(data quadlet)に対してはRead Response(data quadlet)が定義され、Read Request(data block:data length=4byte)、又はRead Request(data block:data length≠4byte)に対しては、Read Response(data block)が定義される。
Lock Requestに対しては、Lock Responseが定義される。

2−7 アドレッシング

図13は、IEEE1394バスのアドレッシングの構造を示している。
図13(a)に示すように、IEEE1394フォーマットでは、バスアドレスのレジスタ(アドレス空間)として64ビットが用意される。
このレジスタの上位10ビットの領域は、IEEE1394バスを識別するためのバスIDを示し、図13(b)に示すようにしてバスIDとしてbus#0〜#1022の計1023のバスIDを設定可能としている。bus#1023はlocal busとして定義されている。
図13(a)においてバスアドレスに続く6ビットの領域は、上記バスIDにより示されるIEEE1394バスごとに接続されている機器のNode IDを示す。Node IDは、図13(c)に示すようにして、Node #0〜#62までの63のNode IDを識別可能としている。
上記バスID及びNode IDを示す計16ビットの領域は、後述するAV/C Command Packetのヘッダにおけるdestination IDに相当するもので、このバスID及びNode IDによって、或るバスに接続された機器がIEEE1394システム上で特定される。
図13(a)においてNode IDに続く20ビットの領域は、register spaceであり、このregister spaceに続く28ビットの領域は、register addressである。
register spaceの値は最大で[F FF FFh]とされて、図13(d)に示すregisterを示し、このregisterの内容が、図13(e)に示すようにして定義される。register addressは、図13(e)に示すレジスタのアドレスを指定している。
簡単に説明すると、図13(e)のレジスタにおいて、例えばアドレス512[0 00 02 00h]から始まるSerial Bus−dependent Registersを参照することで、Isochronous cycleのサイクルタイムや、空きチャンネルの情報が得られる。
また、アドレス1024[0 00 04 00h]から始まるConfiguration ROMには、Node Unique ID、及びsubunit ID等のNodeに関する所要の情報が格納される。
これらNode Unique ID、及びsubunit IDは、実際にそのデバイスがIEEE1394バスに接続されたときに、その接続関係を確立する際などに必要となるものである。
Node Unique IDは、デバイスごとに固有とされ、8バイトによって表現されるデバイス情報であり、たとえ同一機種間であっても、同じNode Unique IDを有している他の機器は無いものとされる。
また、subunit IDとしては、そのNodeとしての機器の製造メーカ名を示すVender Name(module_vender_ID)や、Nodeとしての機器の機種名を示すModel Name(model_ID)等の情報を有して形成される。
Node Unique IDは、デバイスごとに固有とされ、8バイトによって表現されるデバイス識別情報であり、たとえ同一機種間であっても、同じNode Unique IDを有している機器は無いものとされる。
また、Vender Nameは、そのNodeの製造メーカ名を示す情報であり、Model Nameは、そのNodeの機種を示す情報である。従って、これらVender Name及びModel Nameを共通に有する機器は存在することになる。
従って、Configuration ROMの内容を参照することで、その機種に付されているNode Unique IDを識別することができ、また、subunit IDの内容からは、そのNodeの製造メーカ、及び機種等を識別することが可能になる。なお、Node Unique IDは必須であるのに対して、Vender Name,Model Nameはオプションであり、必ずしも機器に対してセットしておく必要は無いものとされている。

2−8 CIP(Common Isochronos Packet)

図14は、CIP(Common Isochronos Packet)の構造を示している。つまり、図11に示したIsochronous Packetのデータ構造である。
前に述べたように、本実施の形態のMDレコーダ/プレーヤが対応する記録再生データの1つである、ATRACデータ(オーディオデータ)は、IEEE1394通信においては、Isochronous通信によりデータの送受信が行われる。つまり、リアルタイム性が維持されるだけのデータ量をこのIsochronous Packetに格納して、1Isochronous cycle毎に順次送信するものである。
CIPの先頭32ビット(1quadlet)は、1394パケットヘッダとされている。
1394パケットヘッダにおいて上位から順に16ビットの領域は、data_Length、続く2ビットの領域はtag、続く6ビットの領域はchannel、続く4ビットはtcode、続く4ビットは、syとされている。
そして、1394パケットヘッダに続く1quadletの領域はheader_CRCが格納される。
header_CRCに続く2quadletの領域がCIPヘッダとなる。
CIPヘッダの上位quadletの上位2ビットには、それぞれ‘0’‘0’が格納され、続く6ビットの領域はSID(送信ノード番号)を示す。SIDに続く8ビットの領域はDBS(データブロックサイズ)であり、データブロックのサイズ(パケット化の単位データ量)が示される。続いては、FN(2ビット)、QPC(3ビット)の領域が設定されており、FNにはパケット化する際に分割した数が示され、QPCには分割するために追加したquadlet数が示される。
SPH(1ビット)にはソースパケットのヘッダのフラグが示され、DBCにはパケットの欠落を検出するカウンタの値が格納される。
CIPヘッダの下位quadletの上位2ビットにはそれぞれ‘0’‘0’が格納される。そして、これに続いてFMT(6ビット)、FDF(24ビット)の領域が設けられる。FMTには信号フォーマット(伝送フォーマット)が示され、ここに示される値によって、当該CIPに格納されるデータ種類(データフォーマット)が識別可能となる。具体的には、MPEGストリームデータ、Audioストリームデータ、デジタルビデオカメラ(DV)ストリームデータ等の識別が可能になる。このFMTにより示されるデータフォーマットは、例えば図6に示した、CIP Header Format(401)に管理される、SD−DVCR Realtime Transmission(502),HD−DVCR Realtime Transmission(503),SDL−DVCR Realtime Transmission(504),MPEG2−TS Realtime Transmission(505),Audio and Music Realtime Transmission(506)等の伝送プロトコルに対応する。
FDFは、フォーマット依存フィールドであり、上記FMTにより分類されたデータフォーマットについて更に細分化した分類を示す領域とされる。オーディオに関するデータで有れば、例えばリニアオーディオデータであるのか、MIDIデータであるのかといった識別が可能になる。
例えば本実施の形態のATRACデータであれば、先ずFMTによりAudioストリームデータの範疇にあるデータであることが示され、FDFに規定に従った特定の値が格納されることで、そのAudioストリームデータはATRACデータであることが示される。
ここで、例えばFMTによりMPEGであることが示されている場合、FDFにはTSF(タイムシフトフラグ)といわれる同期制御情報が格納される。また、FMTによりDVCR(デジタルビデオカメラ)であることが示されている場合、FDFは、図14の下に示すように定義される。ここでは、上位から順に、50/60(1ビット)により1秒間のフィールド数を規定し、STYPE(5ビット)によりビデオのフォーマットがSDとHDの何れとされているのが示され、SYTによりフレーム同期用のタイムスタンプが示される。
上記CIPヘッダに続けては、FMT,FDFによって示されるデータが、n個のデータブロックのシーケンスによって格納される。FMT,FDFによりATRACデータであることが示される場合には、このデータブロックとしての領域にATRACデータが格納される。
そして、データブロックに続けては、最後にdata_CRCが配置される。

2−9 コネクションマネージメント

IEEE1394フォーマットにおいては、「プラグ」といわれる論理的接続概念によって、IEEE1394バスによって接続された機器間の接続関係が規定される。
図15は、プラグにより規定された接続関係例を示しており、この場合には、IEEE1394バスを介して、VTR1、VTR2、セットトップボックス(STB;デジタル衛星放送チューナ)、モニタ装置(Monitor)、及びデジタルスチルカメラ(Camera)が接続されているシステム形態が示されている。
ここで、IEEE1394のプラグによる接続形態としては、point to point−connectionと、broadcast connectionとの2つの形態が存在する。
point to point−connectionは、送信機器と受信機器との関係が特定され、かつ、特定のチャンネルを使用して送信機器と受信機器との間でデータ伝送が行われる接続形態である。
これに対して、broadcast connectionは、送信機器においては、特に受信機器及び使用チャンネルを特定せずに送信を行うものである。受信機側では、特に送信機器を識別することなく受信を行い、必要が有れば、送信されたデータの内容に応じた所要の処理を行う。
図15の場合であれば、point to point−connectionとして、STBが送信、VTR1が受信とされてチャンネル#1を使用してデータの伝送が行われるように設定されている状態と、デジタルスチルカメラが送信、VTR2が受信とされてチャンネル#2を使用してデータの伝送が行われるように設定されている状態とが示されている。
また、デジタルスチルカメラからは、broadcast connectionによってもデータ送信を行うように設定されている状態が示されており、ここでは、このbroadcast connectionによって送信したデータを、モニタ装置が受信して所要の応答処理を行う場合が示される。
上記のような接続形態(プラグ)は、各機器におけるアドレス空間に設けられるPCR(Plug Contorol Register)によって確立される。
図16(a)は、oPCR[n](出力用プラグコントロールレジスタ)の構造を示し、図16(b)は、iPCR[n](入力用プラグコントロールレジスタ)の構造を示している。これらoPCR[n]、iPCR[n]のサイズは共に32ビットとされている。
図16(a)のoPCRにおいては、例えば上位1ビットのon−lineに対して‘1’が格納されていると、そのプラグがIsochronousデータの送信が可能なオンラインであることが示され、続くbroadcast connection counter(1ビット)に‘1’が格納されているとbroadcast connectionによる送信であることが示される。続くpoint to point connection counter(6ビット)には、そのプラグに対して張られているpoint to point connectionの数が示される。そして、上位11ビット目から6ビットの領域のchannel numberで示されるチャンネルにより送信することが示される。
また、図16(b)のiPCRにおいても、例えば上位1ビットのon−lineに対して‘1’が格納されていれば、そのプラグがIsochronousデータの受信が可能なオンラインであることが示され、続くbroadcast connection counter(1ビット)に‘1’が格納されているとbroadcast connectionによる送信であることが示される。続くpoint to point connection counter(6ビット)には、そのプラグに対して張られているpoint to point connectionの数が示され、上位11ビット目から6ビットの領域のchannel numberで示されるチャンネルにより送信することが示される。
そして、図16(a)のoPCR、及び図16(b)のiPCRにおけるbroadcast connection counterには、broadcast connectionによる送信/受信とされる場合において、broadcast connectionを張っているノード数が格納される。
また、図16(a)のoPCR、及び図16(b)のiPCRにおけるpoint to point connection counterには、point to point connectionによる送信/受信とされる場合において、point to pointを張っているノード数が示される。

2−10 FCPにおけるコマンド及びレスポンス

Asynchronous通信によるデータの伝送は、図6に示したFCP(402)によって規定されることになる。そこで、ここでは、FCPにより規定されるトランザクションについて説明する。
FCPとしては、Asynchronous通信において規定されるWrite Transaction(図12参照)を使用する。従って、本実施の形態におけるAUXデータの伝送も、このFCPにより、Asynchronous通信の中のWrite Transactionを使用することで行われるものである。
FCPをサポートする機器は、Command/Responceレジスタを備え、次に図17により説明するようにしてCommand/Responceレジスタに対してMessageを書き込むことでトランザクションを実現する。
図17の処理遷移図においては、先ずCOMMAND送信のための処理として、ステップS21として示すように、ControllerがTransaction Requestを発生して、Write Request PacketをTargetに対して送信する処理を実行する。Targetでは、ステップS22として、このWrite Request Packetを受信して、Command/Responceレジスタに対してデータの書き込みを行う。また、この際、TargetからはControllerに対してAcknowledgを送信し、Controllerでは、このAcknowledgを受信する(S23→S24)。ここまでの一連の処理が、COMMANDの送信に対応する処理となる。
続いては、COMMANDに応答した、RESPONSEのための処理として、TargetからWrite Request Packetが送信される(S25)。Controllerではこれを受信して、Command/Responceレジスタに対してデータの書き込みを行う(S26)。また、Controllerでは、Write Request Packetの受信に応じて、Targetに対してAcknowledgを送信する(S27)。Targetでは、このAcknowledgを受信することで、Write Request PacketがControllerにて受信されたことを知る(S28)。
つまり、ControllerからTarget対するCOMMAND伝送処理と、これに応答したTargetからControllerに対するRESPONSE伝送処理が、FCPによるデータ伝送(Transaction)の基本となる。

2−11 AV/Cコマンドパケット

図6により説明したように、Asynchronous通信において、FCPは、AV/Cコマンドを用いて各種AV機器に対する通信を行うことができるようにされている。
Asynchronous通信では、Write,Read,Lockの3種のトランザクションが規定されているのは、図12にて説明した通りであり、実際には各トランザクションに応じたWrite Request/Responce Packet,Read Request/Responce Packet,Lock Request/Responce Packetが用いられる。そして、FCPでは、上述したようにWrite Transactionを使用するものである。
そこで図18に、Write Request Packet(Asynchronous Packet(Write Request for Data Block))のフォーマットを示す。本実施の形態では、このWrite Request Packetが即ち、AV/Cコマンドパケットして使用される。
このWrite Request Packetにおける上位5quadlet(第1〜第5quadlet)は、packet headerとされる。
packet headerの第1quadletにおける上位16ビットの領域はdestination_IDで、データの転送先(宛先)のNode IDを示す。続く6ビットの領域はtl(transact label)であり、パケット番号を示す。続く2ビットはrt(retry code)であり、当該パケットが初めて伝送されたパケットであるか、再送されたパケットを示す。続く4ビットの領域はtcode(transaction code)は、指令コードを示している。そして、続く4ビットの領域はpri(priority)であり、パケットの優先順位を示す。
第2quadletにおける上位16ビットの領域はsource_IDであり、データの転送元のNode_ID が示される。
また、第2quadletにおける下位16ビットと第3quadlet全体の計48ビットはdestination_offsetとされ、COMMANDレジスタ(FCP_COMMAND register)とRESPONSEレジスタ(FCP_RESPONSE register)のアドレスが示される。
上記destination_ID及びdestination_offsetが、IEEE1394フォーマットにおいて規定される64ビットのアドレス空間に相当する。
第4quadletの上位16ビットの領域は、data_lengthとされ、後述するdatafield(図18において太線により囲まれる領域)のデータサイズが示される。
続く下位16ビットの領域は、extended_tcodeの領域とされ、tcodeを拡張する場合に使用される領域である。
第5quadletとしての32ビットの領域は、header_CRCであり、Packet headerのチェックサムを行うCRC計算値が格納される。
Packet headerに続く第6quadletからdata blockが配置され、このdata block内の先頭に対してdatafieldが形成される。
datafieldとして先頭となる第6quadletの上位4ビットには、CTS(Command and Transaction Set)が記述される。これは、当該Write Request PacketのコマンドセットのIDを示すもので、例えば、このCTSの値について、図のように[0000]と設定すれば、datafieldに記述されている内容がAV/Cコマンドであると定義されることになる。つまり、このWrite Request Packetは、AV/Cコマンドパケットであることが示されるものである。従って、本実施の形態においては、FCPがAV/Cコマンドを使用するため、このCTSには[0000]が記述されることになる。
CTSに続く4ビットの領域は、ctype(Command type;コマンドの機能分類)、又はコマンドに応じた処理結果(レスポンス)を示すresponseが記述される。
図19に、上記ctype及びresponseの定義内容を示す。
ctype(Command)としては、[0000]〜[0111]を使用できるものとしており、[0000]はCONTROL、[0001]はSTATUS、[0010]はINQUIRY、[0011]はNOTIFYとして定義され、[0100]〜[0111]は、現状、未定義(reserved)とされている。
CONTROLは機能を外部から制御するコマンドであり、STATUSは外部から状態を間い合わせるコマンド、INQUIRYは、制御コマンドのサポートの有無を外部から問い合わせるコマンド、NOTIFYは状態の変化を外部に知らせることを要求するコマンドである。
また、responseとしては、[1000]〜[1111]を使用するものとしており、[1000]はNOT IMPLEMENTED、[1001]はACCEPTED、[1010]はREJECTED、[1011]はIN TRANSITION、[1100]はIMPLEMENTED/STABLE、[1101]はCHANGED、[1110]はreserved、[1111]はINTERIMとしてそれぞれ定義されている。
これらのresponseは、コマンドの種類に応じて使い分けられる。例えば、CONTOROLのコマンドに対応するresponseとしては、NOT IMPLEMENTED、ACCEPTED、REJECTED、或いはINTERIMの4つのうちの何れかがResponder側の状況等に応じて使い分けられる。
図18において、ctype/responseに続く5ビットの領域には、subunit−typeが格納される。subunit−typeは、COMMMANDの宛先またはRESPONSEの送信元のsubunitが何であるのか(機器)を示す。IEEE1394フォーマットでは、機器そのものをunitと称し、そのunit(機器)内において備えられる機能的機器単位の種類をsubunitと称する。例えば一般のVTRを例に採れば、VTRとしてのunitは、地上波や衛星放送を受信するチューナと、ビデオカセットレコーダ/プレーヤとの、2つのsubunitを備える。
subunit−typeとしては、例えば図20(a)に示すように定義されている。つまり、[00000]はMonitor、[00001]〜[00010]はreserved、[00011]はDisc recorder/player、[00100]はVCR、[00101]はTuner、[00111]はCamera、[01000]〜[11110]はreserved、[11111]は、subunitが存在しない場合に用いられるunitとして定義されている。
図18において、上記subunit−typeに続く3ビットには、同―種類のsubunitが複数存在する場合に、各subunitを特定するためのid(Node_ID)が格納される。
上記id(Node_ID)に続く8ビットの領域には、opcodeが格納され、続く8ビットの領域には、operandが格納される。
opcodeとは、オペレーションコード(Operation Code)のことであって、operandには、opcodeが必要とする情報(パラメータ)が格納される。これらopcodeはsubunitごとに定義され、subunitごとに固有のopcodeのリストのテーブルを有する。例えば、subunitがVCRであれば、opcodeとしては、例えば図20(b)に示すようにして、PLAY(再生),RECORD(記録)などをはじめとする各種コマンドが定義されている。operandは、opcode毎に定義される。
図18におけるdatafieldとしては、上記第6quadletの32ビットが必須とされるが、必要が有れば、これに続けて、operandを追加することが出来る(Additional operands)。
datafieldに続けては、data_CRCが配置される。なお、必要が有れば、data_CRCの前にpaddingを配置することが可能である。

3.暗号化復号情報の取得処理

上述もしたように、本実施の形態のAVシステムにおいては、STR対応ディスクドライブ30からSTR60へのオーディオデータの伝送が行われる場合、特にSACDの再生データであるDSDデータについては、暗号化して送信することが行われる。
そして、データ受信側となるSTR60では、STR対応ディスクドライブ30との認証成立時に、STR対応ディスクドライブ30から暗号化復号のための情報(暗号化復号情報とする)を受け取るようにしている。
以下では、このような動作を実現するための、本実施の形態のSTR60による暗号化復号情報の取得処理動作について説明する。
なお、以下では、このような暗号化復号情報の取得処理動作の説明にあたり、AVシステムとして図21に示すような接続形態を例に挙げることとする。
すなわち、この図に示すように、図1で説明したスピーカSP(FL)、SP(FR)、SP(SL)、SP(SR)、SP(C)のそれぞれを接続したSTR60と、STR対応ディスクドライブ30とをIEEE1394バズ116により接続したものである。
図22は、このような接続形態とされた場合における、STR60の暗号化復号情報の取得処理動作を説明するフローチャートである。なお、この図に示す処理動作は、STR60内に備えられるシステムコントローラ70またはIEEE1394コントローラ71(以下コントローラとする)によって行われるものである。
先ず、図示するステップS101は、例えば、図2で説明したSTR60におけるファンクション/メニューキー123、及びジョグダイヤル125によるソース選択操作に基づき、STR対応ディスクドライブ30とのコネクションを確立するステップである。
すなわち、この場合、コントローラは、このようなソース選択操作により選択されたSTR対応ディスクドライブ30との通信接続処理を行い、これによりSTR対応ディスクドライブ30とのコネクションを確立する。
続くステップS102においては、このようにコネクションが確立されたことに応じてSTR対応ディスクドライブ30から送信されてくるストリームデータが受信されたか否かを監視する。
ここで、STR対応ディスクドライブ30側からは、上記のようにコネクションが確立されることにより、アイソクロナスパケットとアシンクロナスパケットによるストリームデータの送信動作が開始される。
そして、この場合のストリームデータとしては、例えば上記STR対応ディスクドライブ30側においてデータ再生が行われていれば、これらのパケットに実データが含まれた状態でSTR60に送信されてくる。また、データ再生が行われていなければ、実データがない状態でこれらのパケットがSTR60に送信される。
ところで、先の図21に示したようなAVシステムにおいて、STR対応ディスクドライブ30において再生されるデータをSTR60に出力させる場合、ユーザが踏む手順としては、先ずソース機器の選択、次いでソース機器へのディスクの挿入、またはディスクが既に挿入されていれば再生操作のみ、の順で行われることが通常であると考えられる。そして、この場合、上記ソース選択操作から再生操作が行われるまでの間は、STR対応ディスクドライブ30からの再生データ(実データ)の送信は当然され得ない。
すなわち、このようにコネクションが確立されたことに応じてSTR対応ディスクドライブ30から送信されるストリームデータとしては、上記ステップ101のソース選択操作が、STR対応ディスクドライブ30側でデータ再生中のときに行われない限り、実データの含まれない空のストリームデータとなるものである。
この結果、このステップS102において受信されるストリームデータとしては、たいていの場合がこのような空のストリームデータとされるものである。
ステップS102において、STR対応ディスクドライブ30からストリームデータを受信したと判別すると、ステップS103に進み、STR対応ディスクドライブ30に対する認証要求を行う。
そして、続くステップS104では、STR対応ディスクドライブ30との間で認証処理を行う。
なお、このステップS104において、STR対応ディスクドライブ30との間で認証が不成立となった場合は、暗号化復号情報の授受は行われず、従ってDSDデータをSTR60側で処理することはできないものとなる。
ステップS104における認証処理が正常に終了した場合は、ステップS105において、これに応じてSTR対応ディスクドライブ30から送信されてくる暗号化復号情報を取得し、これを保持するようにする。
これによりSTR60においては、例えばSTR対応ディスクドライブ30から暗号化ストリームデータが送信されてきた場合に、この暗号化復号情報を元にすることでこれを解読することが可能となる。
続くステップS106においては、ストリームデータの供給が停止されたか否かを監視し、供給が停止されたと判別された場合は図示するように「RETURN」となり、再びステップS101の処理を行うようにされる。
ここで、このようにストリームの供給が停止される原因としては、STR対応ディスクドライブ30において電源がオフとされた、或いはケーブルの抜き差しがあった場合が考えられる。そして、このような場合、STR対応ディスクドライブ30においては、暗号化ストリームデータを復号化するための暗号化復号情報が変わってしまっている場合も考えられる。
そこで、このステップS106の処理では、ストリームデータの供給が停止された場合に、上記のようにして再びステップS101〜S105の処理を行うようにすることで、暗号化復号情報が変わってしまった場合にも新たな暗号化復号情報を取得することができるようにしているものである。
このような暗号化復号情報の取得処理動作がSTR60において行われることにより、先の図21に示したようなシステムにおいては、次の図23に示すような動作が得られることになる。
まず、この図において、ステップS1は、上記図22のステップS101に対応するステップであり、ここで上記したようにしてSTR対応ディスクドライブ30−STR60間のコネクションが確立されるようになる。
なお、このステップS1において、STR対応ディスクドライブ30はデータ再生中ではなかったものとする。
続くステップS2においては、このようにコネクションが確立されるのに応じ、STR対応ディスクドライブ30とSTR60との間で、アイソクロナスパケット及びアシンクロナスパケットにより、ストリームデータやコマンド等の送受信が開始される。
そして、この場合、上記のようにSTR対応ディスクドライブ30がデータ再生中ではなかったとすると、STR60に対しては、図示するように実データの含まれない空のストリームデータが送信されることとなる。
STR60において、このように空のストリームデータが受信されると、ステップS3において、図22ステップS103で説明したようにしてSTR60からSTR対応ディスクドライブ30に対する認証要求が行われる。
続くステップS4においては、この認証要求に基づき、STR60−STR対応ディスクドライブ30間で認証処理が行われ、この認証処理が正常に終了するとSTR対応ディスクドライブ30からSTR60に対し、暗号化復号情報が付与されるようになる。
そして、続くステップS5において、STR対応ディスクドライブ30から例えばSACDデータ等の暗号化ストリームが送信されてきた場合には、STR60では上記のようにして既に暗号化復号情報が取得されていることにより、図示するステップS6におけるこの暗号化ストリームについての復号化、及び出力が直ちに行われるようになる。
このように、本実施の形態のSTR60では、まず、コネクションが確立されたのに応じてSTR対応ディスクドライブ30から送信されたストリームデータを、その別を問わず検出するようにされる。そして、このように何かしらのストリームデータを検出するのに応じて、上記STR対応ディスクドライブ30に対して認証要求を行うようにされる。
上述もしたように、このコネクション確立と共に受信されるストリームデータとしては、ほとんどの場合が空のストリームデータとされる。このため、本実施の形態のSTR60においては、ほぼ、再生データとしての実データが送信されてくる前に、上記STR対応ディスクドライブ30との認証処理が完了され、暗号化復号情報が取得されるようになる。
これにより、本実施の形態のSTR60では、ほとんどの場合において、STR対応ディスクドライブ30から暗号化ストリームが送信されてくる以前において暗号化復号情報を取得することができるようになり、受信された暗号化ストリームについての復号化、及び出力を直ちに行うことができるようになる。
以上、本発明の実施の形態を、STR60を主な例として説明したが、もちろん他の受信側となり得る機器でも本発明は適用できる。
例えば本発明の受信装置、受信方法はSTR対応ディスクドライブ30としても同様に適用できる。
さらには、図1に示した機器100,110についても本発明は適用可能である。
本発明の実施の形態におけるAVシステムの構成例の説明図である。 STRのフロントパネルの正面図である。 STR対応ディスクドライブのフロントパネルの正面図である。 STRの内部構成例を示すブロック図である。 STR対応ディスクドライブの内部構成例を示すブロック図である。 本実施の形態に対応するIEEE1394のスタックモデルを示す説明図である。 IEEE1394に使用されるケーブル構造を示す説明図である。 IEEE1394における信号伝送形態を示す説明図である。 IEEE1394におけるバス接続規定を説明するための説明図である。 IEEE1394システム上でのNode ID設定手順の概念を示す説明図である。 IEEE1394におけるPacket送信の概要を示す説明図である。 Asynchronous通信における基本的な通信規則(トランザクションルール)を示す処理遷移図である。 IEEE1394バスのアドレッシング構造を示す説明図である。 CIPの構造図である。 プラグにより規定された接続関係例を示す説明図である。 プラグコントロールレジスタを示す説明図である。 Asynchronous通信において規定されるWrite Transactionを示す処理遷移図である。 Asynchronous Packet(AV/Cコマンドパケット)の構造図である。 Asynchronous Packetにおける、ctype/responceの定義内容を示す説明図である。 Asynchronous Packetにおける、subunit_typeと、opcodeの定義内容例を示す説明図である。 実施の形態としてのAVシステムの接続形態を例示する図である。 実施の形態の暗号化復号情報の取得処理動作を示すフローチャートである。 実施の形態としてのAVシステムにおける動作を示すフローチャートである。 従来のAVシステムにおける動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 STR対応ディスクドライブ 50,70 システムコントローラ、54、93 フラッシュメモリ、51,71 IEEE1394コントローラ、60 STR、39,61 IEEE1394インターフェース、44,75 RAM、116 IEEE1394バス

Claims (2)

  1. 所定の通信フォーマットによるデータバスを介し、外部電子機器との間で通信状態が確立されることで、上記外部機器から送信されるストリームデータを受信可能とされる受信手段と、
    上記受信手段により、上記外部電子機器から送信される暗号化ストリームデータ、非暗号化ストリームデータ、無効ストリームデータの別にかかわらず、ストリームデータを受信するのに応じ、上記外部電子機器に対する認証要求を行う認証要求手段と、
    上記認証要求に応じて上記外部電子機器から送信される、上記暗号化ストリームデータを解読するための情報を取得する解読情報取得手段と、
    を備えていることを特徴とする受信装置。
  2. 所定の通信フォーマットによるデータバスを介し、外部電子機器との間で通信状態が確立されることで、上記外部機器から送信されるストリームデータを受信可能とされる受信手段、を少なくとも備える受信装置の受信方法として、
    上記受信手段により、上記外部電子機器から送信される暗号化ストリームデータ、非暗号化ストリームデータ、無効ストリームデータの別にかかわらず、ストリームデータを受信するのに応じ、上記外部電子機器に対する認証要求を行う認証要求手順と、
    上記認証要求に応じて上記外部電子機器から送信される、上記暗号化ストリームデータを解読するための情報を取得する解読情報取得手順と、
    を実行することを特徴とする受信方法。
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