以下に本発明の最良の形態を説明するが、開示される発明と実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。本明細書中には記載されているが、発明に対応するものとして、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その発明に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が発明に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その発明以外の発明には対応しないものであることを意味するものでもない。
さらに、この記載は、明細書に記載されている発明の全てを意味するものではない。換言すれば、この記載は、明細書に記載されている発明であって、この出願では請求されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により出現し、追加される発明の存在を否定するものではない。
本発明によれば、情報処理装置が提供される。この情報処理装置(例えば、図1のテレビジョン受像機11)は、提供される複数のコンテンツの中から、ユーザにより指定されたコンテンツを第1のコンテンツとして受信する受信手段(例えば、図3のコンテンツ受信部102)と、第1のコンテンツと同時に提供される裏番組としての他のコンテンツを、第2のコンテンツとして検出するとともに、第1のコンテンツと異なる日時に提供される他のコンテンツを第3のコンテンツとして検出する検出手段(例えば、図3の裏番組検出部106)と、ユーザの嗜好情報としてのポイントを、第1のコンテンツについては加算し、第2のコンテンツについては減算し、第3のコンテンツについては維持するように計算する計算手段(例えば、図3のポイント付加部111)とを備える。
この情報処理装置は、コンテンツが、インターネット、地上波放送、衛星波放送、またはケーブルネットワークから入手できるテレビ番組であるようにすることができる。
この情報処理装置は、受信可能な複数のコンテンツの名称を表示するコンテンツリスト(例えば、図6のEPG141)を作成する作成手段をさらに備え、計算手段は、コンテンツリストにおいて、第1のコンテンツと同一の時間帯に表示されたコンテンツを第2のコンテンツとして検出し、異なる時間帯に表示されたコンテンツを第3のコンテンツとして検出するようにすることができる。
この情報処理装置は、受信可能な複数のコンテンツの中から、ユーザの嗜好に合致するコンテンツを推薦するための指数としてのお薦め度を算出し、お薦め度の高い順に受信可能な複数のコンテンツの名称が並べられたお薦めコンテンツリスト(例えば、図13のコンテンツリスト221)を作成する作成手段(例えば、図16のコンテンツリスト作成部255)をさらに備えるようにすることができる。
この情報処理装置は、計算手段(例えば、図16のお薦め度算出部254)が、お薦めコンテンツリストに表示されたが受信されなかったコンテンツに関する嗜好情報としてのポイントを、お薦めコンテンツリストに表示されなかったが受信可能であったコンテンツに較べ、より大きく減算するようにさらに計算するようにすることができる。
この情報処理装置は、計算手段(例えば、図16のお薦め度算出部254)は、お薦めコンテンツリストに表示されたが、受信されなかったコンテンツの数に応じて、減算する大きさを変動させるようにすることができる。
また、本発明によれば、情報処理方法が提供される。この情報処理方法は、提供される複数のコンテンツの中から、ユーザにより指定されたコンテンツを第1のコンテンツとして受信する受信ステップ(例えば、図4のステップS1)と、第1のコンテンツと同時に提供される裏番組としての他のコンテンツを、第2のコンテンツとして検出するとともに、第1のコンテンツと異なる日時に提供される他のコンテンツを第3のコンテンツとして検出する検出ステップ(例えば、図4のステップS5)と、ユーザの嗜好情報としてのポイントを、第1のコンテンツについては加算(例えば、図5のステップS34)し、第2のコンテンツについては減算(例えば、図5のステップS38)し、第3のコンテンツについては維持するように計算する計算ステップ(例えば、図4のステップS8)とを含む。
また、本発明によれば、プログラムが提供される。このプログラムは、提供される複数のコンテンツの中から、ユーザにより指定されたコンテンツを第1のコンテンツとして受信する受信ステップ(例えば、図4のステップS1)と、第1のコンテンツと同時に提供される裏番組としての他のコンテンツを、第2のコンテンツとして検出するとともに、第1のコンテンツと異なる日時に提供される他のコンテンツを第3のコンテンツとして検出する検出ステップ(例えば、図4のステップS5)と、ユーザの嗜好情報としてのポイントを、第1のコンテンツについては加算(例えば、図5のステップS34)し、第2のコンテンツについては減算(例えば、図5のステップS38)し、第3のコンテンツについては維持するように計算する計算ステップ(例えば、図4のステップS8)とをコンピュータに実行させる。
このプログラムは記録媒体に記録することができる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明を適用した情報処理システムの構成例を示している。
このシステムにおいては、コンテンツプロバイダ20が、放送コンテンツ22をデジタル化しテレビジョン放送信号として送信装置21から送信している。この信号は、衛星(BS(Broadcasting Satellite)、CS(Communications Satellite))1を介して、クライアント10に提供される。
コンテンツプロバイダ30は、放送コンテンツ32をデジタルまたはアナログテレビジョン放送信号として、送信装置31から送信している。デジタルテレビジョン放送信号は衛星1を介して、また、アナログテレビジョン放送信号は通信タワー2を介して、それぞれクライアント10に提供されている。デジタルテレビジョン放送信号はまた、サーバ33からインターネット3を介することにより、クライアント10に提供されている。
コンテンツプロバイダ40は、放送コンテンツ42をサーバ41よりインターネット3を介し、クライアント10に提供している。
放送コンテンツメタデータ22a,32a、および42aが、各コンテンツプロバイダ20,30、および40により、放送コンテンツ22,32、および42に対応して作成される。
なお、テレビジョン放送信号の放送方法として、ケーブルネットワークのような有線放送を用いてもよい。また、図1には、クライアント10が1つのみ示されているが、実際には多数設けられている。
以下、コンテンツプロバイダ20,30または40を個々に区別する必要のない場合、また放送コンテンツ22,32、または42を個々に区別する必要のない場合、さらに放送コンテンツメタデータ22a,32a、または42aを個々に区別する必要のない場合、単にコンテンツプロバイダP、放送コンテンツC、並びに放送コンテンツメタデータMと総称する。
クライアント10は、テレビジョン受像機(以下、TVと略記する)11において、アンテナ13を介して、放送コンテンツCを受信する。あるいはまた、TV11は、インターネット3を介して放送コンテンツCを受信する。また、TV11はユーザのユーザプロファイル12を内部の記憶部76に記憶している。なお、クライアント10は、予め放送コンテンツメタデータMを含む放送スケジュールに関する情報を取得している。放送スケジュールに関する情報とは、例えば、EPG(Electronic Program Guide)データであり、放送またはインターネット3を介して提供される。
また、TV11には、HDDレコーダ14が接続されており、HDDレコーダ14は、放送され、TV11が受信した放送コンテンツCを録画し、録画コンテンツ15として記憶する。さらに、HDDレコーダ14は、録画コンテンツ15を記憶すると同時に、録画コンテンツ15に対応する放送コンテンツメタデータMをEPGデータより取得することで、録画コンテンツメタデータ15aを記憶する。
図2は、主にデジタルテレビジョン放送信号を復調する場合におけるTV11の内部構成例を示すブロック図である。図示は省略するが、TV11は、アナログテレビジョン放送信号を復調するための構成も有している。
アンテナ13で受信されたテレビジョン放送信号は、チューナ61に供給され、CPU71の制御の下、検波、復調される。チューナ61の出力は、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)復調回路62に供給され、CPU71の制御の下、QPSK復調される。QPSK復調回路62の出力は、エラー訂正回路63に供給され、CPU71の制御の下、エラーが検出、訂正され、デマルチプレクサ64に供給される。
デマルチプレクサ64は、CPU71の制御の下、エラー訂正回路63の出力を、必要に応じてデスクランブルし、さらに、所定のチャンネルのTS(Transport Stream)パケットを抽出する。そして、デマルチプレクサ64は、画像データ(ビデオデータ)のTSパケットを、MPEG(Moving Picture Experts Group)ビデオデコーダ65に供給するととともに、音声データ(オーディオデータ)のTSパケットを、MPEGオーディオデコーダ69に供給する。また、デマルチプレクサ64は、エラー訂正回路63の出力に含まれるTSパケットを、必要に応じて、CPU71に供給する。さらに、デマルチプレクサ64は、CPU71から供給される画像データまたは音声データ(TSパケットの形にされているものを含む)を受信し、MPEGビデオデコーダ65またはMPEGオーディオデコーダ69に供給する。
MPEGビデオデコーダ65は、デマルチプレクサ64から供給される画像データのTSパケットを、MPEG方式でデコードし、フレームメモリ66に供給する。MPEGオーディオデコーダ69は、デマルチプレクサ64から供給される音声データのTSパケットを、MPEG方式でデコードする。MPEGオーディオデコーダ69でのデコードにより得られる音声データは、スピーカ70に供給される。
フレームメモリ66は、MPEGビデオデコーダ65が出力する画像データを、一時記憶し、NTSC(National Television System Committee)エンコーダ67に供給する。NTSCエンコーダ67は、フレームメモリ66から供給される画像データをNTSC方式の画像データに変換し、CRT68に供給して表示させる。
CPU71は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)72や、ROM(Read Only Memory)73に記憶されているプログラムにしたがって各種の処理を実行し、これにより、例えば、チューナ61、QPSK復調回路62、エラー訂正回路63、デマルチプレクサ64、通信部75、記憶部76を制御する。また、CPU71は、フロントパネル77やIR受信部78から供給されるコマンドに対応した処理や記憶部76に記憶してあるプログラムを実行する。
EEPROM72は、電源オフ後も保持しておきたいデータやプログラムを記憶する。ROM73は、例えば、IPL(Initial Program Loader)のプログラムを記憶している。なお、EEPROM72に記憶されたデータやプログラムは、そこに上書きすることで、バージョンアップすることができる。
RAM74は、CPU71の動作上必要なデータやプログラムを一時記憶する。
通信部75は、適時、外部よりEPGデータ等の各種データを取得し、CPU71の制御のもと、取得した各種データを記憶部76に保存(更新)する。
記憶部76には、ユーザの嗜好情報を習得およびプロファイリングするための各種プログラムが保存され、CPU71は、このプログラムに基づいて所定の処理を実行する。また、記憶部76は、TV11を視聴する各ユーザのプロファイルを蓄積(保存)する。
フロントパネル77は、TV11の正面の一部に設けられている。そして、フロントパネル77は、図示せぬリモーコントローラ(以下、リモコンと略記する)に設けられたボタンスイッチと同様の機能を有するボタンスイッチを有しており、フロントパネル77のボタンスイッチが操作された場合には、その操作に対応する操作信号が、CPU71に供給される。この場合、CPU71は、フロントパネル77からの操作信号に対応した処理を行う。
IR受信部78は、リモコンの操作に対応して、リモコンから送信されてくる赤外線を受信(受光)する。さらに、IR受信部78は、その受信した赤外線を光電変換し、その結果得られる信号を、CPU71に供給する。この場合、CPU71は、IR受信部78からの信号に対応した処理、即ち、リモコンの操作に対応した処理を行う。
信号処理部79は、DSP(Digital Signal Processor)79a,EEPROM79b,RAM79cなどで構成されており、CPU71の制御の下、フレームメモリ76に記憶された画像データなどに対して、各種のデジタル信号処理を施す。
即ち、DSP79aは、EEPROM79bに記憶されたプログラムにしたがい、必要に応じて、EEPROM79bに記憶されたデータを用いて、各種の信号処理を行う。EEPROM79bは、DSP79aが各種の処理を行うためのプログラムや必要なデータを記憶している。RAM79cは、DSP79aが各種の処理を行う上で必要なデータやプログラムを一時記憶する。
なお、EEPROM79bに記憶されたデータやプログラムは、そこに上書きすることで、バージョンアップすることができる。
信号処理部79が行う信号処理としては、例えば、クローズドキャプションデータのデコードや、フレームメモリ66に記憶された画像データへのクローズドキャプションデータの重畳、フレームメモリ66に記憶された画像データの拡大、ノイズ除去などがある。また、信号処理部79は、その他、OSD表示するOSDデータを生成し、フレームメモリ66に記憶された画像データに重畳する。
以上のように構成されるTV11では、次のようにして、テレビジョン放送番組としての放送コンテンツ22の画像と音声が出力される(画像が表示され、音声が出力される)。
即ち、アンテナ13で受信されたテレビジョン放送信号としてのトランスポートストリームが、デマルチプレクサ64に供給される。デマルチプレクサ64は、トランスポートストリームから、所定の番組のTSパケットを抽出し、画像データのTSパケットを、MPEGビデオデコーダ65に供給するとともに、音声データのTSパケットを、MPEGオーディオデコーダ69に供給する。
MPEGビデオデータコーダ65では、デマルチプレクサ64からのTSパケットがMPEGデコードされる。そして、その結果得られる画像データが、MPEGビデオデコーダ65から、フレームメモリ66を介してNTSCエンコーダ67に入力され、そこで、NTSC方式の信号に変換された後、CRT68に供給されて表示される。
一方、MPEGオーディオデコーダ69では、デマルチプレクサ64からのTSパケットがMPEGデコードされる。そして、その結果得られる音声データが、MPEGオーディオデコーダ69から、スピーカ70に供給されて出力される。
図3は、TV11のCPU71が実行するユーザプロファイル生成プログラムの機能的構成例を示している。なお、ユーザプロファイル作成プログラムは、記憶部76に記憶されている。
この例では、放送コンテンツメタデータMを含むEPGデータを取得するEPGデータ取得部101、放送コンテンツCを受信したことを認識するコンテンツ受信部102、ユーザがリモコンなどの操作により入力するユーザの操作情報を取得するユーザ操作情報取得部103、ユーザ操作情報取得部103が、ユーザより放送コンテンツの録画の指令を取得したとき、HDDレコーダ14に放送コンテンツC、およびEPGデータより取得される放送コンテンツメタデータMを記録させる放送コンテンツ記録部104が設けられている。
コンテンツ受信部102は、受信中のコンテンツがHDDレコーダ14に録画コンテンツ15として記録される場合、コンテンツメタデータ取得部108に録画コンテンツメタデータ15aを取得させる。
さらに、コンテンツ受信部102より供給される受信中の放送コンテンツの受信開始時刻や放送局(コンテンツプロバイダP)等の情報に基づいて、EPGデータ取得部101が取得したEPGデータを用いて、受信中の放送コンテンツを特定する受信コンテンツ特定部105が設けられている。
また、受信コンテンツ特定部105は、取得した受信中のコンテンツの受信開始時刻、放送局(コンテンツプロバイダP)等の情報を、裏番組検出部106に供給する。さらに、受信コンテンツ特定部105は、フラグ設定部107に、受信中の放送コンテンツであることを示すフラグを設定させる。
フラグ設定部107は、フラグ設定後、コンテンツメタデータ取得部108に受信中のコンテンツのコンテンツメタデータを、EPGデータより取得させる。
裏番組検出部106は、同じ時間帯(同時刻)に放送されている番組(いわゆる裏番組)に相当する放送コンテンツを検出する。また、裏番組検出部106は、フラグ設定部107に、裏番組に相当する放送コンテンツであることを示すフラグを設定させる。フラグ設定部107は、フラグ設定後、コンテンツメタデータ取得部108に検出した裏番組の放送コンテンツメタデータを取得させる。
コンテンツメタデータ取得部108は、EPGデータより取得し、またフラグが付された各放送コンテンツメタデータを、フラグ判定部109に供給する。また、取得したコンテンツメタデータが録画コンテンツメタデータ15aの場合、バリュー検知部110に録画コンテンツメタデータ15aのバリューを検知させる。なお、放送コンテンツメタデータ、および放送コンテンツメタデータのバリュー等の説明は後述する。
フラグ判定部109は、各放送コンテンツメタデータMに付されているフラグに基づいて、TV11において受信中の放送コンテンツの放送コンテンツメタデータか否かを判定し、バリュー検知部110に、後述する放送コンテンツメタデータに含まれるバリューを検知させる。
バリュー検知部110は、各放送コンテンツメタデータのバリューの検知後、ポイント付加部111に各バリューを供給する。ポイント付加部111は、供給されたバリューとフラグに基づく判定結果に従って、ユーザプロファイルにプラスポイントまたはマイナスポイントを付加する(ポイントを加算または減算する)。
ユーザプロファイル生成部112は、ユーザプロファイルに付加されたプラスポイントまたはマイナスポイントを統合し、ユーザプロファイルを生成し、ユーザプロファイル記憶部113に記憶(蓄積)させる。
次に、図4を参照して、ユーザプロファイルの生成処理を説明する。この生成処理は、TV11の電源がオンにされたときに開始される。なお、このとき、EPGデータ取得部101は、EPGデータを予め取得、保持している。EPGデータには、番組(放送コンテンツ)毎の放送コンテンツメタデータが含まれている。
ステップS1において、コンテンツ受信部102は放送コンテンツを受信し、受信コンテンツ特定部105に供給する。受信コンテンツ特定部105は、コンテンツ受信部102より供給される受信中の放送コンテンツを、その受信開始時刻、放送局(放送チャンネル)等をEPGデータ上のそれと比較することで特定する。
ステップS2において、フラグ設定部107は、受信中の放送コンテンツであることを示すフラグとして「11」を設定する。フラグを設定することによって、受信中の放送コンテンツを、裏番組およびその他の番組に相当する放送コンテンツと明確に区別できるようにする。
ステップS3において、コンテンツメタデータ取得部108は、受信中の放送コンテンツの放送コンテンツメタデータをEPGデータより取得する。このコンテンツメタデータには、フラグが「11」と設定されている。
ステップS4でユーザプロファイルのポイント付加処理が実行される。
次に、このユーザプロファイル生成処理の場合のポイント付加処理を図5のフローチャートを参照して説明する。
ステップ31において、フラグ判定部109は、フラグに基づいて、ステップS3で取得された放送コンテンツメタデータが、受信中の放送コンテンツの放送コンテンツメタデータか否かを判定する。即ち、フラグが「11」であるか否かを判定する。ステップS3で取得された放送コンテンツメタデータが、受信中の放送コンテンツの放送コンテンツメタデータであった場合、ステップS32において、バリュー検知部110は放送コンテンツメタデータのバリュー(図7を参照して後述する)を検知する。ステップS33において、バリュー検知部110は、ユーザプロファイルのバリュー(図8を参照して後述する)を検知する。
ステップS34において、ポイント付加部111は、受信中の放送コンテンツメタデータの各バリューと対応するユーザプロファイルの各バリューのスコアにプラスポイントとして、例えば+1ポイントを付加する。なお、放送コンテンツメタデータおよびユーザプロファイルの構成例、並びにポイント付加の例は、図6乃至図12を参照して後述する。
ステップS35において、ユーザプロファイル生成部112は、ユーザプロファイルを生成または更新し、ユーザプロファイル記憶部113は、生成または更新されたユーザプロファイルを記憶部76に記憶する。
その後、処理は図4のステップS5に進み、裏番組検出部106は、受信中の放送コンテンツに対する裏番組に相当する放送コンテンツツを検出する。具体的には、受信中の放送コンテンツの受信時刻(現在時刻)と同一の時間帯に、異なる放送局(チャンネル)で放送されている放送コンテンツがEPGデータから検索され、それが裏番組とされる。
ステップS6において、フラグ設定部107は、裏番組に相当する放送コンテンツであることを示すフラグとして、「01」とフラグを設定する。
ステップS7において、コンテンツメタデータ取得部108は、裏番組に相当する放送コンテンツの放送コンテンツメタデータをEPGデータより取得する。この放送コンテンツメタデータには、フラグが「01」と設定されている。
ステップS8でユーザプロファイルのポイント付加処理が実行される。
即ち、図5のステップ31において、フラグ判定部109は、フラグに基づいて、ステップS7で取得された放送コンテンツメタデータが、上述したように受信中の放送コンテンツの放送コンテンツメタデータであるか否かを判定する。即ち、フラグが「11」であるか否かが判定され、今の場合、裏番組の放送コンテンツメタデータであり、フラグは「01」に設定されている。従って、ステップS36において、バリュー検知部110は裏番組の放送コンテンツメタデータのバリューを検知する。ステップS37において、バリュー検知部110は、ユーザプロファイルのバリューを検知する。
ステップS38において、ポイント付加部111は、裏番組の放送コンテンツメタデータの各バリューと、対応するユーザプロファイルの各バリューのスコアにマイナスポイントとして、例えば−1ポイントを付加し、ステップS35において、ユーザプロファイル生成部112は、ユーザプロファイルを生成または更新し、ユーザプロファイル記憶部113は、記憶部76に生成または更新されたユーザプロファイルを記憶する。
以上のユーザプロファイルの作成処理のポイント付加方法および放送コンテンツメタデータの構成例を図6乃至図11を参照してさらに詳細に説明する。
図6に示すEPG141は、HTMLで記述されたWEBコンテンツであり、横軸方向に複数の放送局が並び、縦軸方向に各放送局における放送予定の番組が時間の流れに沿って表示されている。
図6のEPG141は、12時乃至15時に各放送局が放送する予定の番組が表示されている。例えば、ユーザが、13時15分に放送局Cの番組C−2を視聴している場合、13時15分の時刻(図では線142で表されている)に同時に放送されている放送局Aの番組A−3、放送局Bの番組B−1、放送局Dの番組D−2、放送局Eの番組E−1、放送局Fの番組F−3、放送局Gの番組G−1、並びに放送局Hの番組H−3は、すべて放送局Cの番組C−2の裏番組である。
図7は、放送コンテンツメタデータ151の構成例を示している。この放送コンテンツメタデータ151は、番組C−2の放送コンテンツメタデータとされている。放送コンテンツメタデータ151は、番組名、アトリビュート、およびバリューで構成されている。
アトリビュートは、番組(図7の例の場合、番組C−2)の特徴をあらわしており、「カテゴリ」、「出演者」、「キーワード」、並びに「放送局」で構成されている。バリューには、各アトリビュートをさらに分類した項目が設けられている。例えば、図7の例では、「カテゴリ」のアトリビュートに対してバリューは「ドラマ」、「出演者」のアトリビュートに対してバリューは、「A男」、「B子」、および「Y太郎」、「キーワード」のアトリビュートに対してバリューは、「江戸」、「徳川」、および「悪代官」、「放送局」のアトリビュートに対してバリューは「放送局C」が、それぞれ設けられている。なお、各放送局の全番組に対し、アトリビュートおよびバリューの数を、同じ数にすることで、全番組に対してユーザのプロファイリングを公平に行うことができる。
図8は、ユーザ(図8の場合、ユーザA)のユーザプロファイル161の構成例を表す。図7の放送コンテンツメタデータ151の構成要素と同様に、ユーザAの嗜好の特徴を表すアトリビュート及びバリューが設けられている。上述したように、ユーザAが番組C−2を視聴している場合、図7の放送コンテンツメタデータ151のバリューに対応する図8のユーザプロファイル161のバリューがあれば、そのバリューに対してポイントが付加される。図7と図8の例の場合、バリュー「ドラマ」、「A男」、「Y太郎」、「徳川」並びに「放送局C」に+1ポイントが付加される。
また、番組C−2の裏番組の放送コンテンツメタデータのバリューにおいて、ユーザプロファイル161のバリューに対応するバリューが存在した場合、例えば、図6の番組A−3がスポーツ番組だった場合、ユーザプロファイル161のバリューの「スポーツ」および「放送局A」に−1ポイントが付加される。
次に、図9を参照して、ポイントが時刻に従って変化する様子を、放送コンテンツメタデータおよびユーザプロファイルのアトリビュートの「カテゴリ」に対してポイントを付加する場合を例として説明する。なお、図9においては、黒い円は、ユーザにより視聴された番組であることを表し、白い円は同一時間帯で放送された番組(裏番組)であることを表す。黒い菱形は、お薦めする番組であることを表す。
時間帯1では、「スポーツ」、「ドラマ」、「トーク」、および「ニュース」番組が、放送されている。ユーザBが、「ドラマ」を視聴した場合、「ドラマ」に+1ポイントが付加され、同時に裏番組である「スポーツ」、「トーク」、並びに「ニュース」番組には、−1ポイントが付加される。このとき、この時間帯1では放送されていない「バラエティ」、「音楽」、および「アニメ」のポイントは、そのままとされる。
時間帯1で付加されたポイントは、時間帯2の番組のお薦め度とされる。
時間帯2では、「スポーツ」、「ニュース」、「バラエティ」、および「音楽」番組が放送されている。ユーザには、お薦め度の高い(ポイントの値がもっとも大きい)「バラエティ」と「音楽」番組がお薦めとされることになる。また、時間帯2では、ユーザBは、「スポーツ」番組を視聴したことにより、「スポーツ」に+1ポイントが付加され、裏番組である「ニュース」、「バラエティ」、および「音楽」番組には、−1ポイントが付加される。時間帯2では放送されていない「ドラマ」、「トーク」、および「アニメ」のポイントはそのままとされる。
時間帯3では、「スポーツ」、「ドラマ」、「トーク」、および「アニメ」が放送されている。ユーザには、お薦め度が一番高い(ポイントが1である)「ドラマ」がユーザにお薦め番組として推薦されることになる。また、ユーザBは、時間帯3において「ドラマ」を視聴したことにより、「ドラマ」に+1ポイントが付加され、合計2ポイントとなっている。また、裏番組である「スポーツ」、「トーク」、及び「アニメ」番組には、−1ポイントが付加される。時間帯3では放送されていない「ニュース」、「バラエティ」、および「音楽」のポイントはそのままとされる。
時間帯4では、放送局の異なる2種類の[ドラマ]、「トーク」、および「アニメ」番組が放送されている。ユーザBには、お薦め度が2ポイントである「ドラマ」がお薦めとされる。また、時間帯4では、ユーザBは「トーク」番組を視聴したことにより、「トーク」に+1ポイントが付加される。また、裏番組である「ドラマ」、「トーク」、及び「アニメ」番組には、−1ポイントが付加される。放送されていない「スポーツ」、「ニュース」、「バラエティ」および「音楽」のポイントはそのままとされる。
時間帯5では、「ニュース」、「バラエティ」、「音楽」、並びに「アニメ」番組が放送されている。ユーザBには、お薦め度が−1ポイント同士の「バラエティ」と「音楽」番組がお薦めとされる。放送されていない「スポーツ」、「ドラマ」、および「トーク」のポイントはそのままとされる。
図10は、ユーザBのユーザプロファイル181の構成例である。各バリューのスコア(ポイント)は、「スポーツ」は−1、「ドラマ」は0、「トーク」は−1、「ニュース」は−2、「バラエティ」は−1、「音楽」は−1、および「アニメ」は−2となっている。従って、時間帯5までにおいて、ユーザBは、「ドラマ」に一番興味がある(スコアが最も大きい)という嗜好情報が得られたことになる。また、一番興味のうすい(スコアが小さい)番組は、「スポーツ」と「トーク」となる。
次に、比較のために、ユーザが視聴した番組にのみ+1ポイントを付加する例を、図11を参照して説明する。
時間帯1では、「スポーツ」、「ドラマ」、「トーク」、および「ニュース」が、放送されている。ユーザは、「ドラマ」を視聴したことにより、「ドラマ」に+1ポイントが付加される。裏番組である「スポーツ」、「トーク」、および「ニュース」は、同時刻には放送されていない「バラエティ」、「音楽」、および「アニメ」と同様に扱われ、ポイントはそのままとされる。
時間帯2では、「スポーツ」、「ニュース」、「バラエティ」、および「音楽」番組が放送されている。しかし、時間帯2で放送されている番組については、ポイントの付加はされていないため(ポイントは0であるため)、時間帯2においてどの番組をユーザにお薦めすればよいのか不明である。また、時間帯2では、ユーザは、「スポーツ」を視聴したことにより、「スポーツ」に+1ポイントが付加される。裏番組である「ニュース」、「バラエティ」、および「音楽」は、同時刻には放送されていない「ドラマ」、「トーク」、および「アニメ」と同様に、ポイントはそのままとされる。
時間帯3では、「スポーツ」、「ドラマ」、「トーク」、および「アニメ」が放送されている。時間帯3では、お薦め度が1ポイント同士の「スポーツ」および「ドラマ」をユーザにお薦めすることができる。また、ユーザは、時間帯3において「ドラマ」を視聴したことにより、「ドラマ」に+1ポイントが付加され、合計2ポイントとなっている。裏番組である「スポーツ」、「トーク」、および「アニメ」は、同時刻には放送されていない「ニュース」、「バラエティ」、および「音楽」と同様に、ポイントはそのままとされる。
時間帯4では、放送局の異なる2種類の[ドラマ]、「トーク」、並びに「アニメ」が放送されている。時間帯4では、お薦め度が2ポイントである「ドラマ」をお薦めすることになる。また、時間帯4では、ユーザは「トーク」を視聴しているので、「トーク」に+1ポイントが付加される。裏番組である「ドラマ」と「アニメ」は、同時刻には放送されていない「スポーツ」、「ニュース」、「バラエティ」および「音楽」と同様に、そのポイントはそのままとされる。
時間帯5では、「ニュース」、「バラエティ」、「音楽」、並びに「アニメ」が放送されている。しかし、時間帯5では、時間帯2の時と同様に、放送されている番組すべてにポイントの付加がされていないため(ポイントがすべて0であるため)どの番組をお薦めしてよいのか不明である。
図12は、図11のように放送コンテンツが視聴された場合に生成されるユーザプロファイル201の構成例を表す。この場合、各バリューのスコアは「スポーツ」は1ポイント、「ドラマ」は2ポイント、および「トーク」は、1ポイントとなる。
図12を図10と比較して明らかなように、視聴された番組にプラスポイントを付加するのみでは、ユーザの嗜好を正確に把握することは難しく、また、嗜好情報の習熟度が遅いことが容易に理解できる。
番組は、図13に示されるように、その時刻において視聴可能な番組だけを表示するようにしてもよい。図13は、図6で示したEPG141の線142が示す時刻に放送されている各放送局の番組の名称をコンテンツリスト221として表示した状態を表している。これにより、ユーザにより簡単に視聴可能な放送コンテンツを紹介することができる。
この場合においても、コンテンツリスト221上の放送コンテンツ名を選択することによりユーザは所望の放送コンテンツを視聴することが可能である。この時、裏番組に対しては、−1ポイントを付加するだけでなく、裏番組の数に応じて、マイナスポイントの値を変動させることができる。即ち、図6に示されるように、複数の時間帯の複数の放送コンテンツが同時に表示される場合に較べて、図13に示されるように、ある時刻に受信可能な放送コンテンツだけを全てコンテンツリストとして表示する方が、受信可能な放送コンテンツがより明確になる。そこで、図13に示されるようなコンテンツリスト上で1つのコンテンツを選択、受信する場合には、裏番組の数によりマイナスポイントを変動させることにより、その選択の重みを明確にする。
例えば、コンテンツリストに表示された裏番組の数が、1乃至5個の場合、その裏番組の放送コンテンツメタデータの各バリューのそれぞれに対応するユーザプロファイルの各バリューのスコアに−1ポイントを付加し、裏番組の数が、6乃至10個の場合、−2ポイントを付加し、裏番組の数が、11個以上の場合、−3ポイントを付加するようにしてもよい。
なお、上述したユーザプロファイルの生成処理では、TV11が受信し、ユーザが視聴した放送コンテンツに対して処理したが、ユーザが視聴しなくとも、HDDレコーダ14に録画する場合においても、ユーザが視聴することと実質的に同等であるので、HDDレコーダ14に放送コンテンツを録画する場合においても同様のユーザプロファイルの生成処理が行われる。
次に、録画コンテンツを再生する場合のユーザプロファイル生成処理を図14および図15のフローチャートを参照して説明する。なお、この処理は、HDDレコーダ14より録画コンテンツ15が再生されたとき開始される。
ステップS51において、コンテンツメタデータ取得部108は、HDDレコーダ14よりコンテンツ受信部102が受信している録画コンテンツ15の録画コンテンツメタデータ15aを取得する。
ステップS52で取得した録画コンテンツメタデータ15aに基づいてポイント付加処理が実行される。
ステップS52のポイント付加処理の詳細は図15に示されている。そのステップS71乃至ステップS74の処理は、図5のステップS32乃至ステップS35と基本的に同様の処理である。
即ち、HDDレコーダ14より再生された録画コンテンツ15は、裏番組に相当する放送コンテンツの情報を取得することができないため、録画コンテンツメタデータ15aに基づいて、ユーザプロファイルに+1ポイントだけが付加される。
図16は、TV11のCPU71が実行するお薦めコンテンツリスト作成プログラムの機能的構成例を示している。
この例では、ユーザ情報取得部251は、ユーザよりお薦めコンテンツリストの表示を要求する指令を取得したとき、受信可能コンテンツ検出部252に受信可能な放送コンテンツをEPGデータより検出させる。また、ユーザ情報取得部251は、ユーザよりお薦めコンテンツリストの表示を要求する指令が入力されたとき、スコア取得部253にユーザプロファイルの各バリューのスコアを取得させる。
受信可能コンテンツ検出部252は、受信可能コンテンツを全て検出後、その各コンテンツのバリューのスコアをスコア取得部253に取得させる。
スコア取得部253は、ユーザプロファイルより取得する各バリュー及び各バリューのスコアと、受信可能な各放送コンテンツの放送コンテンツメタデータより取得する各バリュー及び各バリューのスコアとを取得し、お薦め度算出部254に供給する。
お薦め度算出部254は、供給された各バリューおよび各バリューのスコアに基づいて、図18を参照して後述する方法に基づいて、ユーザに推薦するコンテンツを選択するためのお薦め度を算出する。
コンテンツリスト作成部255は、供給されたお薦め度に基づいて、受信可能なコンテンツの中からお薦め度の高いコンテンツを予め設定されている数、例えば、5つ選択し、リスト化し、お薦めコンテンツリストを作成する。お薦めコンテンツリストは、表示部256に表示される。
次に、図17を参照して、お薦めコンテンツリスト作成処理について説明する。なお、お薦めコンテンツリスト作成処理は、ユーザがリモコンなどのボタンを押圧したとき開始される。
ステップS101で、放送コンテンツメタデータとユーザプロファイルに基づくお薦め度の算出処理が実行される。この処理の詳細は図18に示されている。
ステップS121において、受信可能コンテンツ検出部252は、ユーザ操作情報取得部251からお薦めコンテンツリストの生成が指示されたとき、その時刻において受信可能な放送コンテンツを全て検出する。
ステップS122において、スコア取得部253は、ステップS121において、検出された受信可能な放送コンテンツの放送コンテンツメタデータ(EPGデータ)よりバリューおよび各バリューのスコアを取得する。
ステップS123において、スコア取得部253は、ユーザプロファイルより、受信可能なコンテンツの各コンテンツメタデータのバリューのそれぞれと対応するバリューおよび各バリューのスコアを取得する。
ステップS124おいて、お薦め度算出部254は、お薦め度を算出する。
図19乃至図21を参照して、具体的なお薦め度の算出方法を説明する。
図19は、受信可能な放送コンテンツの放送コンテンツメタデータ281を示している。なお、放送コンテンツメタデータ281には、放送局(コンテンツプロバイダP)が、独自に定めたスコアが挿入されている。バリューのスコアの付加例として、例えば、番組毎の持ちポイントを15ポイントとし、15ポイントの中から各バリューにポイントを振り分けるような方法をとることができる。
また、2時間スペシャルのような特別な放送コンテンツの場合は、持ちポイントを30ポイントとし、各バリューに、30ポイントを振り分けるようにしてもよい。
なお、各バリューのスコアを1乃至10点の間で、コンテンツプロバイダPが自由にポイントを付加するような方法をとってもよい。正し、この場合、すべてのバリューのスコアに高いポイントを付加されること防ぐため、ポイントの付加後に正規化してからEPGデータ等にメタデータを搭載しユーザに提供するようにしてもよい。また、再放送の放送コンテンツに対し、複数ユーザのユーザプロファイルより、再放送コンテンツの放送コンテンツメタデータの各バリューのそれぞれに対応するバリューを収集し、平均化したものを再放送コンテンツの放送コンテンツメタデータのバリューのスコアに適用して再放送コンテンツの放送コンテンツメタデータを作成してもよい。
図20は、ユーザDのユーザプロファイル301の構成例を示している。ユーザプロファイル301は、すでに何度かの放送コンテンツの視聴および録画等により、自動的にポイントが加算された状態を示している。また、ユーザプロファイル301は、予め、ユーザが自分の嗜好に合わせて手動で自分のプロファイルにポイントを付加するようにしてもよいし、最初からTV11が自動的に学習していくようにしてもよい。
図21は、スコアの計算方法の例を示す図である。なお、具体的な計算は図19の放送コンテンツメタデータ281および図20のユーザプロファイル301を例として行う。すなわち、図19および図20に示されるように、放送コンテンツメタデータ281の各バリューのスコアのそれぞれに対応するユーザプロファル301の各バリューのスコアには、下線が引いてあり、この下線が引いてあるスコアを用いた計算例を示す。
お薦め度計算方法321は、コンテンツプロバイダが放送コンテンツメタデータ281のスコアを挿入しない場合の計算方法であり、放送コンテンツメタデータ281のバリューのそれぞれと対応するユーザプロファイル301のバリューのスコアの和とる方法である。
即ち、お薦め度算出部254は、ユーザプロファイル301のバリューの「ドラマ」の−1ポイント、「A男」の3ポイント、「Y太郎」の4ポイント、「徳川」の−1ポイント、および「放送局A」の2ポイントを合計する(−1+3+4+(−1)+2=7)。このとき、お薦め度計算方法321のお薦め度は「7」となる。
お薦め度計算方法322は、コンテンツプロバイダが放送コンテンツメタデータ281のスコアを挿入する場合の計算方法であり、放送コンテンツメタデータ281のバリューのそれぞれに対応するユーザプロファイル301のバリューのスコアの積をとり、合計して計算する方法である。
即ち、お薦め度算出部254は、放送コンテンツメタデータ281のバリューの「ドラマ」の1ポイント、「A男」の3ポイント、「Y太郎」の2ポイント、「徳川」の4ポイント、および「放送局A」の1ポイントと、対応するユーザプロファイル301のバリューの「ドラマ」の−1ポイント、「A男」の3ポイント、「Y太郎」の4ポイント、「徳川」の−1ポイント、および「放送局A」の2ポイントとを掛け合わせ、合計する({1×(−1)}+(3×3)+(2×4)+{4×(−1)}+(1×2)=14)。このときお薦め度計算方法322のお薦め度は「14」となる。
お薦め度計算方法323は、コンテンツプロバイダが放送コンテンツメタデータ281のスコアを挿入する場合の他の計算方法であり、放送コンテンツメタデータ281のバリューのそれぞれに対応するユーザプロファイル301のバリューのスコアの両方を採用し、対応するスコアの内積をとり、合計して計算する方法である。
即ち、お薦め度算出部254は、放送コンテンツメタデータ281のバリューの「ドラマ」の1ポイント、「A男」の3ポイント、「Y太郎」の2ポイント、「徳川」の4ポイント、および「放送局A」の1ポイントと、対応するユーザプロファイル301のバリューの「ドラマ」の−1ポイント、「A男」の3ポイント、「Y太郎」の4ポイント、「徳川」の−1ポイント、および「放送局A」の2ポイントとの内積を計算し、合計する(|1|・|−1|+|3|・|3|+|2|・|4|+|4|・|−1|+|1|・|2|)=24)。お薦め度計算方法323のお薦め度は「24」となる。
以上のようにしてお薦め度が算出されると、図17のステップS102において、コンテンツリスト作成部255は、上述したような計算方法により計算されたお薦め度の高いポイントのコンテンツより予め設定れた数だけコンテンツを検出する。例えば、上位5個を検出する。
ステップS103において、コンテンツリスト作成部255は、検出した放送コンテンツの名称を記載したお薦めコンテンツリストを作成する。
ステップS104において、表示部256は、CRT68にお薦めコンテンツリストを表示する。
お薦めコンテンツリストを利用してユーザプロファイルを作成する場合のユーザプロファイル生成プログラムの機能的構成は、図22に示されるようになる。なお、図22において、図3と対応する部分には同一の符号を付してあり、その詳細な説明は適宜省略する。
ユーザ操作情報取得部103は、ユーザよりお薦めコンテンツリストの表示を要求する指令を受信した場合、お薦めコンテンツリスト表示部341に上述した処理によりお薦めコンテンツリストを作成させ、表示させる。また、ユーザ操作情報取得部103は、ユーザよりお薦めコンテンツリストの操作情報を、適時、ユーザ操作情報判定部342に供給する。
ユーザ操作情報判定部342は、供給されたユーザの操作情報に基づいて、お薦めコンテンツリストが選択されることにより指定される放送コンテンツをコンテンツ受信部102に受信させる。また、ユーザ操作情報判定部342は、操作情報に基づいて、放送コンテンツを受信するか否か、お薦めコンテンツリストの表示を継続するか否かを判定する。
コンテンツ受信部102は、選択された放送コンテンツを受信し、受信コンテンツ特定部105に放送コンテンツを特定させる。
また、ポイント付加部111は、受信中の放送コンテンツの放送コンテンツメタデータに対し、プラスポイントを付加し、裏番組の放送コンテンツに対しては、ユーザがお薦めコンテンツリストを利用しなかった場合に裏番組に付加するマイナスポイントより大きなマイナスポイントを付加する。その他の構成は、図3における場合と同様である。
図23および図24のフロ−チャートを参照して、お薦めコンテンツリストを利用して、放送コンテンツを受信する場合のユーザプロファイル生成処理を説明する。なお、この処理は、ユーザ操作情報取得部103がユーザよりお薦めコンテンツリストの表示が指令されたとき開始される。
ステップS151において、お薦めコンテンツリスト表示部341は、図17および図18において説明した処理を行い、お薦めコンテンツリストを作成し、表示する。
ステップS152において、ユーザ操作情報判定部342は、ユーザ操作情報取得部103が取得するユーザの操作情報に基づいて、放送コンテンツが選択されたか否かを判定する。
ステップS152において、ユーザ操作情報判定部342は、放送コンテンツが選択されていないと判定した場合、ステップS161において、ユーザ操作情報取得部103より供給されるユーザの操作情報に基づいて、お薦めコンテンツリストの表示を終了するか否かを判定する。お薦めコンテンツリストの表示を終了しない場合、ステップS152に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS152において、放送コンテンツが選択されたと判定された場合、ステップS153において、受信コンテンツ特定部105が指定された放送コンテンツを受信し、受信中の放送コンテンツを特定する。以下、ステップS154乃至ステップS160において、図4を参照して説明したステップS2乃至ステップS8の処理と同様の処理が行われる。
図24は、図23のステップS156、S160において行われるポイント付加処理を表している。
そのステップS171乃至ステップS175の処理は、図5を参照して説明したステップS31乃至ステップS35の処理と基本的に同様の処理である。
また、ステップS176およびステップS177では、図5を参照して説明したステップS36およびステップS37の処理と同様の処理が行われ、その後、ステップS178において、ポイント付加部111は、お薦めコンテンツリストに表示されたが、選択、受信されなかった放送コンテンツの放送コンテンツメタデータの各バリューのそれぞれに対応するユーザプロファイルの各バリューのスコアにマイナスポイントとして、例えば−2ポイントを付加する。即ち、お薦めコンテンツリストに表示されたが選択(受信)されなかった放送コンテンツは、お薦めコンテンツリストに表示されなかったが受信可能であった放送コンテンツと比較した場合、お薦めコンテンツリストに表示されなかったが受信可能であった放送コンテンツに対する興味よりも低いものとみなし、ユーザプロファイルにより大きなマイナスポイントが与えられる。なお、お薦めコンテンツリスト上に表示するコンテンツ名の数を制限せずに、単にお薦め度の高い順に表示するようにしてもよい。この場合、図13のコンテンツリスト上で1つのコンテンツを選択する場合と同様に、裏番組の数によりマイナスポイントを変動させることで、その選択に重み付けを行うようにしてもよい。
その後の処理は、図5における場合と同様である。
以上のように、図1に示される情報処理システムにおいて、ユーザが視聴した放送コンテンツおよび裏番組に基づき、ユーザプロファイルにプラスポイントまたはマイナスポイントを付加し、非裏番組のポイントは、そのままとすることにより、プロファイリングのためのログが増え、嗜好情報をより詳細に、より短期間で習得することができる。
図25は、本発明を適用した情報処理システムの他の構成例を示している。なお、図25において、図1と対応する部分には同一の符号を付してあり、その詳細な説明は適宜省略する。
このシステムにおいては、コンテンツプロバイダPは、放送コンテンツCをクライアント10に提供し、EPGデータ等に付した放送コンテンツメタデータMを、ユーザプロファイルプロバイダ400のユーザプロファイルサーバ401に提供する。
ユーザプロファイルプロバイダ400では、ユーザプロファイルサーバ401がインターネット3を介して、TV11と通信している。TV11は、受信した放送コンテンツCを示す情報として、例えば、放送局と受信開始時刻等をインターネット3を介してユーザプロファイルサーバ401に提供する。
ユーザプロファイルサーバ401は、TV11より放送コンテンツCを示す情報を受信した場合、図1のTV11と同様な処理を行いユーザプロファイル12を作成する。
以上のように、図25のシステムにおいては、インターネット3上に、ユーザプロファイルサーバ401を設けることにより、各ユーザがIDを保持し、放送コンテンツCを視聴する場合に、コンテンツを受信可能な情報処理装置にIDを入力することにより、外出先のコンテンツを受信可能な情報処理装置を利用した場合にも、各ユーザの嗜好情報を習熟させることが可能となる。
図26は、本発明を適用した情報処理システムの、さらに他の構成例を示している。なお、図26において、図1と対応する部分には同一の符号を付してあり、その詳細な説明は適宜省略する。
このシステムにおいては、コンテンツプロバイダPは、放送コンテンツCおよびEPGデータ等に付した放送コンテンツメタデータMを、クライアント10に提供する。
ユーザプロファイルプロバイダ500では、ユーザプロファイルサーバ501がインターネット3を介し、TV11と通信している。TV11は、受信した放送コンテンツCの放送コンテンツメタデータMを取得し、ユーザプロファイルサーバ501に、受信中の放送コンテンツの放送コンテンツメタデータおよび裏番組に相当する放送コンテンツの放送コンテンツメタデータを供給する。
ユーザプロファイルサーバ501は、ユーザプロファイル12を備え、供給される各放送コンテンツメタデータに基づきユーザプロファイルを生成、更新することが可能である。
以上のように、図26のシステムにおいては、図25のシステムと同様にインターネット3上に、本発明を適用したユーザプロファイルサーバ501を設けることにより、各ユーザがIDを保持し、放送コンテンツCを視聴する場合に、コンテンツを受信可能な情報処理装置にIDを入力することにより、外出先のコンテンツを受信可能な情報処理装置を利用した場合にも、各ユーザの嗜好情報を習熟させることが可能となる。
図27は、本発明を適用した情報処理システムの、さらに他の構成例を示す図である。なお、図27において、図1と対応する部分には同一の符号を付してあり、その詳細な説明は適宜省略する。PersonalKey(以下、PKと略記する)601は、ユーザプロファイル12を有している。また、PK601とTV11は通信が可能とされる。
コンテンツプロバイダPは、放送コンテンツCおよびEPGデータ等に付した放送コンテンツメタデータMを、クライアント10に提供する。
TV11は、受信した放送コンテンツCの放送コンテンツメタデータMを取得し、PK601に、受信中の放送コンテンツの放送コンテンツメタデータおよび裏番組に相当する放送コンテンツの放送コンテンツメタデータを供給する。
PK601は、ユーザプロファイル12を備え、供給される各放送コンテンツメタデータに基づきユーザプロファイルを生成、更新することが可能である。
以上のように、図27の情報処理システムにおいて、PK601を用いることにより、外出先でコンテンツを視聴しても、その視聴データに基づいてプロファイリングすることができる。また、インターネットを介する接続環境を必要としないことにより、ユーザのプライバシを守ることが可能となり、ユーザに安心感を与えることができる。
上記の実施の形態においては、本発明をTVに適用した場合について述べたが、ユーザの視聴したコンテンツの視聴情報を収集する手段を備えるHDDレコーダ、その他の種々の、情報処理装置に適用することができる。
11 テレビジョン受像機, 102 コンテンツ受信部, 106 裏番組検出部, 111 ポイント付加部, 112 ユーザプロファイル生成部, 113 ユーザプロファイル記憶部, 221 コンテンツリスト, 254 お薦め度算出部, 255 コンテンツリスト作成部,