JP2005043097A - 玄米又は精米一粒毎の数値化による鮮度判定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ブレンド米からサンプリングされた精米の鮮度を一粒ずつ正確に数値化しランク分けすることにより一粒毎の精米の鮮度を客観的且つ容易に判定できるようにする。
【解決手段】精米一粒ごとに鮮度判定試薬溶液を加えて鮮度に応じて発色した各色の吸光度を波長620nm付近で測定して数値化し、これらの吸光度数値を、pHの異なる各基準色溶液の各吸光度数値を基準にして予めランク分けした吸光度数値に基づく各ランク範囲に従って鮮度をランク分けし、精米一粒毎の鮮度を客観的且つ容易に判定できるようにした。
【選択図】 図4
【解決手段】精米一粒ごとに鮮度判定試薬溶液を加えて鮮度に応じて発色した各色の吸光度を波長620nm付近で測定して数値化し、これらの吸光度数値を、pHの異なる各基準色溶液の各吸光度数値を基準にして予めランク分けした吸光度数値に基づく各ランク範囲に従って鮮度をランク分けし、精米一粒毎の鮮度を客観的且つ容易に判定できるようにした。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はブレンド米から一定量をサンプリングされた精米の一粒ずつの鮮度を数値化して客観的に判定できるようにした精米の鮮度判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
米の品質劣化の程度を表わす指標としては、発芽率、脂肪酸度、酵素活性、pH指示薬など種々の方法があるが、米の鮮度を流通段階で使用するためには、簡便で短時間で判定する必要があることなどから、pH指示薬を用いた鮮度判定方法が適しているとされている。また、実際に流通している精米の一部は新米や古米などが混合されたブレンド米で販売されており、鮮度判定方法も一粒ごとの判定が要求されている。
【0003】
このpH指示薬を用いた精米の鮮度判定方法は、新米はpH値が高く古米ほどpH値が低くなることから、このpHの相違を鮮度判定試薬(pH指示薬)で発色反応として検出するものである。例えば、精米に鮮度判定試薬(混合pH指示薬)を加えると収穫直後の新米は試薬溶液が青色に発色し、貯蔵による品質の低下に従って、古米は黄緑色、古古米は黄色に発色する。
【0004】
従来は、このpH指示薬を用いた精米の鮮度判定方法として、試験管などに精米を一粒ずついれ、これに鮮度判定試薬を加えて発色した色を肉眼で基準色と比較して判定する方法も行われていた。しかし、肉眼判定には個人差等の不安定要素があることから、発色した色を客観的に判定する方法が要望されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、新米や古米などが混合されたブレンド米からサンプリングされた一定量の精米の鮮度を一粒ずつ正確に判定できるようにすること、そしてこの鮮度判定を客観的に行えるようにする玄米又は精米一粒毎の数値化による鮮度判定方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、請求項1においては、底部をフィルター層とした多数の凹部スポットが形成されているフィルター付き発色反応プレートの各凹部スポット内に精米を一粒ずつ入れると共にこれら一粒毎の精米の鮮度に従って異なる発色反応を示すpH試薬溶液からなる鮮度判定試薬溶液を同量ずつ入れ、このフィルター付き発色反応プレートを一定時間静置した後、攪拌し、この攪拌後に、前記各凹部スポット内で一粒毎の精米の鮮度に従ってそれぞれ発色反応された前記鮮度判定試薬溶液を下方に配置された透明な受けプレートの各受け凹部スポット内に減圧濾過手段によって前記フィルター層を通してそれぞれ移動させ、一粒ずつの精米を除かれてこの受けプレートの各受け凹部スポット内に移された発色反応している各鮮度判定試薬溶液毎の各吸光度を吸光度測定手段によって波長620nm付近で測定し、これらの吸光度数値を、段階的にpHの異なる各緩衝液のそれぞれに前記鮮度判定試薬溶液を一定量加えて作成された各基準色溶液の発色された各色を段階的に古米から新米の各基準色とした各基準色溶液の各吸光度数値を基準にして予め精米の鮮度評価を段階的にランク分けした吸光度数値に基づく各ランク範囲に従ってランク分けし、ランク分けされた各鮮度判定試薬溶液の各吸光度数値によって精米の一粒ずつの鮮度を判定できるようにしたことを特徴とする玄米又は精米一粒毎の数値化による鮮度判定方法を提供するものである。なお、玄米の場合は小型搗精機で歩留まり90パーセント程度に搗精したものを用い、前記精米の概念には搗精した玄米を含めている。
【0007】
また、本発明の請求項2においては、底部をフィルター層とした多数の凹部スポットが形成されているフィルター付き発色反応プレートの各凹部スポット内に基準色溶液用の複数の凹部スポットを除いて精米を一粒ずつ入れると共に精米を一粒ずつ入れられた各凹部スポット内に一粒毎の精米の鮮度に従って異なる発色反応を示すpH試薬溶液からなる鮮度判定試薬溶液を同量ずつ入れ、前記基準色溶液用の複数の凹部スポット内に段階的にpHの異なる各緩衝液のそれぞれに前記鮮度判定試薬溶液を一定量加えて作成された各基準色溶液の発色された各色を段階的に古米から新米の各基準色とされる各基準色溶液を入れ、このフィルター付き発色反応プレートを一定時間静置した後、攪拌し、この攪拌後に、前記各凹部スポット内で一粒毎の精米の鮮度に従ってそれぞれ発色反応された前記鮮度判定試薬溶液及び段階的に古米から新米の基準色に発色反応された各基準色溶液を下方に配置された透明な受けプレートの各受け凹部スポット内に減圧濾過手段によって前記フィルター層を通してそれぞれ移動させ、この受けプレートの各受け凹部スポット内に移された一粒ずつの精米を除かれ且つ精米の鮮度に従って段階的に古米から新米の基準色に発色反応している前記基準色溶液と同等の対応色に発色反応している各鮮度判定試薬溶液毎の各吸光度及び各基準色に発色反応している各基準色溶液の各吸光度を吸光度測定手段によって波長620nm付近でそれぞれ測定し、これらの吸光度数値を、段階的に古米から新米の各基準色に発色される前記各基準色溶液の各吸光度数値を基準にして予め精米の鮮度評価を段階的にランク分けした吸光度数値に基づく各ランク範囲に従ってランク分けし、ランク分けされた各鮮度判定試薬溶液の各吸光度数値によって精米の一粒ずつの鮮度を判定できるようにしたことを特徴とする玄米又は精米一粒毎の数値化による鮮度判定方法を提供するものである。なお、前記したように玄米の場合は小型搗精機で歩留まり90パーセント程度に搗精したものを用い、前記精米の概念には搗精した玄米を含めている。
【0008】
また、前記ランク分けを視覚的に識別できる表示手段でランク分けしたことを特徴とする玄米又は精米一粒毎の数値化による鮮度判定方法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、精米一粒ごとに鮮度判定試薬溶液を加えて発色した色の吸光度を測定して数値化することによって、一粒ずつの精米の鮮度を客観的に判定できるようにしたものであ。
【0010】
以下、請求項2に記載した玄米又は精米一粒毎の数値化による鮮度判定方法に沿って本発明を説明する。先ず、底部をフィルター層とした多数の凹部スポット(この実施例では縦列8個横列12個の計96個の凹部スポットが縦横に均等に配設してある。)が形成されているフィルター付き発色反応プレート(いわゆる96穴フィルター付きマイクロプレート)の90個の各凹部スポット内にピンセットや米粒板などを用いて精米を一粒ずつ入れ、精米を一粒ずつ入れられた90個の各凹部スポットに一粒毎の精米の鮮度に従って異なる発色反応を示すpH試薬溶液からなる鮮度判定試薬溶液(混合pH指示薬)を0.15mlずつ入れ、残りの各凹部スポット内に段階的にpHの異なる5種類の緩衝液(pH5.0、pH6.0、pH6.4、pH6.8、pH7.0のClark−Lubs緩衝液)それぞれ0.125mlに前記鮮度判定試薬溶液を0.125mlずつ加えて作成された各基準色溶液の発色された各色を段階的に古米から新米の各基準色とされる各基準色溶液をそれぞれ0.25mlずつ入れる。この実施例では5段階に分けられた各基準色溶液を左上段に配された5個の凹部スポット内にそれぞれ入れている。
【0011】
次に、このフィルター付き発色反応プレートを一定時間(10分間程度)静置した後、攪拌する。この攪拌によって、前記鮮度判定試薬溶液中にある一粒ごとの精米が攪拌され良い発色反応を示すことになる。この過程を経て各凹部スポットに入れられている前記鮮度判定試薬溶液は発色される。すなわち、各凹部スポット内に入れられている前記鮮度判定試薬溶液は一粒毎の精米の鮮度に従って、米粒が新米の場合は青色、古米の場合は黄緑色、古古米の場合は黄色にそれぞれ発色する。また、各基準色溶液はpHの異なる緩衝液(pH5.0、pH6.0、pH6.4、pH6.8、pH7.0)に従って、pH7.0の緩衝液によるものは新米の場合と同様な青色、pHが減少するに従って古米の場合と同様な黄緑色、古古米の場合と同様な黄色のように各基準色に発色される。
【0012】
次に、前記各凹部スポット内で一粒毎の精米の鮮度に従って発色反応された前記鮮度判定試薬溶液及び段階的に古米から新米の基準色に発色反応された各基準色溶液は、図1にその概略を示すように、フィルター付き発色反応プレートの下段に配置された透明な受けプレートの各受け凹部スポット内に減圧濾過手段(図1では減圧濾過装置を図示してない。)によって前記フィルター層を通してそれぞれ強制的素早く濾過され移される。なお図1において、符号1はフィルター付き発色反応プレート、2は凹部スポット、3はフィルター層、4は精米、5は鮮度判定試薬溶液、6は受けプレート、7は受け凹部スポットをそれぞれ示している。下段に配された前記受けプレートの各受け凹部スポットは上段に配された前記フィルター付き発色反応プレートの各凹部スポットと相対する位置にそれぞれ形成されている。本発明は精米一粒ごとに鮮度判定試薬溶液を加えて発色した色の吸光度を測定するものであるが、精米に鮮度判定試薬溶液を加えて発色した液の吸光度が、時間の経過とともに徐々に減少することが観察され、この吸光度の減少原因は空気中の炭酸ガスであることが確認された。緩衝液を加えた基準色溶液は緩衝能が大きいため、時間が経過しても吸光度は変化しないが、精米に加えた鮮度判定試薬溶液は緩衝能が小さいため、空気中の炭酸ガスの影響を受け、時間の経過とともに吸光度が減少してしまう問題が生じた。しかも、精米の鮮度に従って発色された鮮度判定試薬溶液の吸光度を測定するためには、この溶液中から精米を取り除かなければならない。また、単に溶液中から精米を取り除くために他のプレートに移し替えるのでは、移し替えを行う際にぬか等の不純物が溶液内に混入してしまう恐れがあり正確な吸光度を測定できない問題がある。
【0013】
本発明では、特に、精米の鮮度に従って発色反応された前記鮮度判定試薬溶液を、フィルター付き発色反応プレートの下段に配置された透明な受けプレートの各受け凹部スポット内に減圧濾過手段によって前記フィルター層を通してそれぞれ強制的素早く濾過し移すようにしたことによって、素早く移し替えができ、しかも移し替えの際に精米を取り除くことができ且つ不純物の混入も防げる利点がある。
【0014】
前記フィルター付き発色反応プレートのフィルター層としては、このフィルター層で濾過された溶液と濾過してない溶液とに吸光度の変化が無いことが要求され、かかる観点から、MILLIPORE社製の親水性ポリテトラフルオロエチレン1ミクロン薄膜(1マイクロメートル Hydrophilic PTFEmembrane)のフィルターを採用することが好ましい。
【0015】
次に、この受けプレートの各受け凹部スポット内に移された一粒ずつの精米を除かれ且つ精米の鮮度に従って段階的に古米から新米の各基準色に発色反応している前記基準色溶液と同等の対応色に発色反応している各鮮度判定試薬溶液毎の各吸光度及び各基準色に発色反応している各基準色溶液の各吸光度を吸光度測定手段によって波長620nm付近でそれぞれ測定し、精米一粒毎の各鮮度判定試薬溶液の吸光度数値を得る。この吸光度数値は各受け凹部スポット内で発色されている各溶液に対して、入る光の強さと出る光の強さを検出しこの比率を算出することで得ることができる。発色された各溶液の吸光度を波長620nm付近で測定するようにしたが、これは緩衝液のpHの違いによる発色された色の変化に対して吸光度の変化が最も顕著に表れる波長が620nm付近であることが実験で確認され、実際に精米を使っての鮮度判定試薬による発色においても同様の吸光度の差がでることが確認されたため、620nm付近の波長、好ましくは620nmの波長を使用することにした。この吸光度測定に際しても、前述したように、緩衝液を加えた基準色溶液は緩衝能が大きいため、時間が経過しても吸光度は変化しないが、精米に加えた鮮度判定試薬溶液は緩衝能が小さいため、空気中の炭酸ガスの影響を受け、時間の経過とともに吸光度が減少してしまう問題に対処しなければならない。このため、素早く吸光度の測定を行うために、この実施例では15秒ほどで測定可能なBio−Rad製のマイクロプレートリーダー(Model550)を用いて素早く吸光度の測定を行うことにした。
【0016】
発色された溶液の色が青色(新米の場合は青色に発色)の場合は光が吸収されやすく吸光度数値が高くなり、黄緑色、黄色と精米の鮮度の低下に従って段々光が吸収されにくくなり吸光度数値は減少し低下していく。図2はこの実施例で測定された新古混合のブレンド米の吸光度数値すなわち鮮度判定数値を示している。図中、便宜的に符号10の一点鎖線の枠で囲んだ5個の吸光度数値はpHの異なる緩衝液(pH5.0、pH6.0、pH6.4、pH6.8、pH7.0)による各基準色溶液の発色に従って左側にpH7.0のpHの高い基準色溶液の吸光度測定値を右側に進むに従い段階的にpHの低い基準色溶液の吸光度測定値を示している。また、図中、便宜的に符号12の一点鎖線の枠で囲んだ90個の吸光度数値は一粒ごとの精米の鮮度に従って発色した各鮮度判定試薬溶液の吸光度測定値を示している。
【0017】
そして、これらの吸光度数値を、段階的に古米から新米の各基準色に発色される前記各基準色溶液の各吸光度数値を基準にして予め精米の鮮度評価を段階的にランク分けした吸光度数値に基づく各ランク範囲に従ってランク分けし、各鮮度判定試薬溶液の各吸光度数値を各ランク範囲にランク分けすることによって精米の一粒ずつの鮮度をランク分けし客観的に判定できるようにした。図3は精米の鮮度判定をランク化するための各基準色溶液(pH5.0〜pH7.0で示す。)の各吸光度と5段階のランク範囲の関係を示す説明図である。精米の鮮度評価の5段階のランク範囲は、Aランク(鮮度きわめて良好)、Bランク(鮮度かなり良好)、Cランク(鮮度良好)、Dランク(鮮度少し劣る/常温保管の古米相当)、Eランク(鮮度かなり劣る/常温保管の古々米相当)とし、pHの異なる緩衝液(pH5.0、pH6.0、pH6.4、pH6.8、pH7.0)による各基準色溶液の発色した色の吸光度の中間値をランク分けの境界とした。例えば、Bランクのランク範囲は、pH7.0とpH6.8の基準色溶液の吸光度の中間値とpH6.8とpH6.4の基準色溶液の吸光度の中間値の間の吸光度とした。一粒毎の鮮度に従って発色された鮮度判定試薬溶液の測定された吸光度数値は、予め入力されたランク分け条件に従ってコンピュータで比較演算処理することによって5段階の鮮度判定ランクにランク分けすることができる。
【0018】
5段階にランク分けされた精米一粒毎の吸光度数値は、各ランクに従って予め着色される色を設定してコンピュータに入力しておけば、この着色条件に従ってコンピュータで比較演算処理することによって5段階のランクに色分けすることができる。この5段階の色分けは、発色した溶液の色を基準にして設定するのが好ましく、例えば、Aランク(鮮度きわめて良好)は青色、Bランク(鮮度かなり良好)は青緑色、Cランク(鮮度良好)は薄緑色、Dランク(鮮度少し劣る/常温保管の古米相当)は黄緑色、Eランク(鮮度かなり劣る/常温保管の古々米相当)は黄色と色分けするのが好ましい。
【0019】
図4は図2で示した精米一粒毎の鮮度判定数値(吸光度数値)とこの数値に基づき色分けしてランク化された表を示したものである。図4において、10は5段階の基準色溶液の吸光度数値(吸光度数値が高い左側から順にpH7.0、pH6.8、pH6.4、pH6.0、pH5.0の基準色溶液とした。)を示し、Aランクに対応するAで示したマス目は青色、Bランクに対応するBで示したマス目は青緑色、Cランクに対応するCで示したマス目は薄緑色、Dランクに対応するDで示したマス目は黄緑色、Eランクに対応するEで示したマス目は黄色にそれぞれ着色してある。また、90粒の精米一粒毎の鮮度判定試薬溶液の各吸光度数値を示した90個のマス目は、前記した吸光度のランク範囲に従って、Aランクに対応するaで示したマス目は青色、Bランクに対応するbで示したマス目は青緑色、Cランクに対応するcで示したマス目は薄緑色、Dランクに対応するdで示したマス目は黄緑色、Eランクに対応するeで示したマス目は黄色にそれぞれ着色してある。図4に示したランクの色分けはMicrosoft社の表計算ソフト(Excel)を用いることによって達成できる。
【0020】
なお、ランク分けの表示手段としては、前述した色分けの他、棒グラフでの表示する方法、ランク分けされた各精米の粒数を表示する方法、ランク分けされた各精米の粒数を100パーセント換算で表示する方法など種々あり適宜採用することができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明に係わる玄米又は精米一粒毎の数値化による鮮度判定方法によれば、新米や古米などが混合されたブレンド米からサンプリングされた一定量の精米の鮮度を一粒ずつ正確に数値化して判定でき、しかも精米の一粒毎の鮮度を段階的にランク分けしたことにより一粒毎の精米の鮮度を客観的且つ容易に判定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の濾過工程を示す説明図である。
【図2】本発明によって判定された精米一粒毎の鮮度判定数値(吸光度数値)を示す図である。
【図3】本発明による精米の鮮度判定をランク化するための基準色溶液の吸光度とランク範囲の関係を示す説明図である。
【図4】本発明によって判定された精米一粒毎の鮮度判定数値(吸光度数値)とこの数値に基づき色分けしてランク化された表を示す図である。
【符号の説明】
1 フィルター付き発色反応プレート
2 凹部スポット
3 フィルター層
4 精米
5 鮮度判定試薬溶液
6 受けプレート
7 受け凹部スポット
10 基準色溶液の吸光度数値
12 鮮度判定試薬溶の吸光度数値
A,B,C,D,E 精米鮮度のランク
a,b,c,d,e ランク化された着色部
【発明の属する技術分野】
本発明はブレンド米から一定量をサンプリングされた精米の一粒ずつの鮮度を数値化して客観的に判定できるようにした精米の鮮度判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
米の品質劣化の程度を表わす指標としては、発芽率、脂肪酸度、酵素活性、pH指示薬など種々の方法があるが、米の鮮度を流通段階で使用するためには、簡便で短時間で判定する必要があることなどから、pH指示薬を用いた鮮度判定方法が適しているとされている。また、実際に流通している精米の一部は新米や古米などが混合されたブレンド米で販売されており、鮮度判定方法も一粒ごとの判定が要求されている。
【0003】
このpH指示薬を用いた精米の鮮度判定方法は、新米はpH値が高く古米ほどpH値が低くなることから、このpHの相違を鮮度判定試薬(pH指示薬)で発色反応として検出するものである。例えば、精米に鮮度判定試薬(混合pH指示薬)を加えると収穫直後の新米は試薬溶液が青色に発色し、貯蔵による品質の低下に従って、古米は黄緑色、古古米は黄色に発色する。
【0004】
従来は、このpH指示薬を用いた精米の鮮度判定方法として、試験管などに精米を一粒ずついれ、これに鮮度判定試薬を加えて発色した色を肉眼で基準色と比較して判定する方法も行われていた。しかし、肉眼判定には個人差等の不安定要素があることから、発色した色を客観的に判定する方法が要望されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、新米や古米などが混合されたブレンド米からサンプリングされた一定量の精米の鮮度を一粒ずつ正確に判定できるようにすること、そしてこの鮮度判定を客観的に行えるようにする玄米又は精米一粒毎の数値化による鮮度判定方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、請求項1においては、底部をフィルター層とした多数の凹部スポットが形成されているフィルター付き発色反応プレートの各凹部スポット内に精米を一粒ずつ入れると共にこれら一粒毎の精米の鮮度に従って異なる発色反応を示すpH試薬溶液からなる鮮度判定試薬溶液を同量ずつ入れ、このフィルター付き発色反応プレートを一定時間静置した後、攪拌し、この攪拌後に、前記各凹部スポット内で一粒毎の精米の鮮度に従ってそれぞれ発色反応された前記鮮度判定試薬溶液を下方に配置された透明な受けプレートの各受け凹部スポット内に減圧濾過手段によって前記フィルター層を通してそれぞれ移動させ、一粒ずつの精米を除かれてこの受けプレートの各受け凹部スポット内に移された発色反応している各鮮度判定試薬溶液毎の各吸光度を吸光度測定手段によって波長620nm付近で測定し、これらの吸光度数値を、段階的にpHの異なる各緩衝液のそれぞれに前記鮮度判定試薬溶液を一定量加えて作成された各基準色溶液の発色された各色を段階的に古米から新米の各基準色とした各基準色溶液の各吸光度数値を基準にして予め精米の鮮度評価を段階的にランク分けした吸光度数値に基づく各ランク範囲に従ってランク分けし、ランク分けされた各鮮度判定試薬溶液の各吸光度数値によって精米の一粒ずつの鮮度を判定できるようにしたことを特徴とする玄米又は精米一粒毎の数値化による鮮度判定方法を提供するものである。なお、玄米の場合は小型搗精機で歩留まり90パーセント程度に搗精したものを用い、前記精米の概念には搗精した玄米を含めている。
【0007】
また、本発明の請求項2においては、底部をフィルター層とした多数の凹部スポットが形成されているフィルター付き発色反応プレートの各凹部スポット内に基準色溶液用の複数の凹部スポットを除いて精米を一粒ずつ入れると共に精米を一粒ずつ入れられた各凹部スポット内に一粒毎の精米の鮮度に従って異なる発色反応を示すpH試薬溶液からなる鮮度判定試薬溶液を同量ずつ入れ、前記基準色溶液用の複数の凹部スポット内に段階的にpHの異なる各緩衝液のそれぞれに前記鮮度判定試薬溶液を一定量加えて作成された各基準色溶液の発色された各色を段階的に古米から新米の各基準色とされる各基準色溶液を入れ、このフィルター付き発色反応プレートを一定時間静置した後、攪拌し、この攪拌後に、前記各凹部スポット内で一粒毎の精米の鮮度に従ってそれぞれ発色反応された前記鮮度判定試薬溶液及び段階的に古米から新米の基準色に発色反応された各基準色溶液を下方に配置された透明な受けプレートの各受け凹部スポット内に減圧濾過手段によって前記フィルター層を通してそれぞれ移動させ、この受けプレートの各受け凹部スポット内に移された一粒ずつの精米を除かれ且つ精米の鮮度に従って段階的に古米から新米の基準色に発色反応している前記基準色溶液と同等の対応色に発色反応している各鮮度判定試薬溶液毎の各吸光度及び各基準色に発色反応している各基準色溶液の各吸光度を吸光度測定手段によって波長620nm付近でそれぞれ測定し、これらの吸光度数値を、段階的に古米から新米の各基準色に発色される前記各基準色溶液の各吸光度数値を基準にして予め精米の鮮度評価を段階的にランク分けした吸光度数値に基づく各ランク範囲に従ってランク分けし、ランク分けされた各鮮度判定試薬溶液の各吸光度数値によって精米の一粒ずつの鮮度を判定できるようにしたことを特徴とする玄米又は精米一粒毎の数値化による鮮度判定方法を提供するものである。なお、前記したように玄米の場合は小型搗精機で歩留まり90パーセント程度に搗精したものを用い、前記精米の概念には搗精した玄米を含めている。
【0008】
また、前記ランク分けを視覚的に識別できる表示手段でランク分けしたことを特徴とする玄米又は精米一粒毎の数値化による鮮度判定方法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、精米一粒ごとに鮮度判定試薬溶液を加えて発色した色の吸光度を測定して数値化することによって、一粒ずつの精米の鮮度を客観的に判定できるようにしたものであ。
【0010】
以下、請求項2に記載した玄米又は精米一粒毎の数値化による鮮度判定方法に沿って本発明を説明する。先ず、底部をフィルター層とした多数の凹部スポット(この実施例では縦列8個横列12個の計96個の凹部スポットが縦横に均等に配設してある。)が形成されているフィルター付き発色反応プレート(いわゆる96穴フィルター付きマイクロプレート)の90個の各凹部スポット内にピンセットや米粒板などを用いて精米を一粒ずつ入れ、精米を一粒ずつ入れられた90個の各凹部スポットに一粒毎の精米の鮮度に従って異なる発色反応を示すpH試薬溶液からなる鮮度判定試薬溶液(混合pH指示薬)を0.15mlずつ入れ、残りの各凹部スポット内に段階的にpHの異なる5種類の緩衝液(pH5.0、pH6.0、pH6.4、pH6.8、pH7.0のClark−Lubs緩衝液)それぞれ0.125mlに前記鮮度判定試薬溶液を0.125mlずつ加えて作成された各基準色溶液の発色された各色を段階的に古米から新米の各基準色とされる各基準色溶液をそれぞれ0.25mlずつ入れる。この実施例では5段階に分けられた各基準色溶液を左上段に配された5個の凹部スポット内にそれぞれ入れている。
【0011】
次に、このフィルター付き発色反応プレートを一定時間(10分間程度)静置した後、攪拌する。この攪拌によって、前記鮮度判定試薬溶液中にある一粒ごとの精米が攪拌され良い発色反応を示すことになる。この過程を経て各凹部スポットに入れられている前記鮮度判定試薬溶液は発色される。すなわち、各凹部スポット内に入れられている前記鮮度判定試薬溶液は一粒毎の精米の鮮度に従って、米粒が新米の場合は青色、古米の場合は黄緑色、古古米の場合は黄色にそれぞれ発色する。また、各基準色溶液はpHの異なる緩衝液(pH5.0、pH6.0、pH6.4、pH6.8、pH7.0)に従って、pH7.0の緩衝液によるものは新米の場合と同様な青色、pHが減少するに従って古米の場合と同様な黄緑色、古古米の場合と同様な黄色のように各基準色に発色される。
【0012】
次に、前記各凹部スポット内で一粒毎の精米の鮮度に従って発色反応された前記鮮度判定試薬溶液及び段階的に古米から新米の基準色に発色反応された各基準色溶液は、図1にその概略を示すように、フィルター付き発色反応プレートの下段に配置された透明な受けプレートの各受け凹部スポット内に減圧濾過手段(図1では減圧濾過装置を図示してない。)によって前記フィルター層を通してそれぞれ強制的素早く濾過され移される。なお図1において、符号1はフィルター付き発色反応プレート、2は凹部スポット、3はフィルター層、4は精米、5は鮮度判定試薬溶液、6は受けプレート、7は受け凹部スポットをそれぞれ示している。下段に配された前記受けプレートの各受け凹部スポットは上段に配された前記フィルター付き発色反応プレートの各凹部スポットと相対する位置にそれぞれ形成されている。本発明は精米一粒ごとに鮮度判定試薬溶液を加えて発色した色の吸光度を測定するものであるが、精米に鮮度判定試薬溶液を加えて発色した液の吸光度が、時間の経過とともに徐々に減少することが観察され、この吸光度の減少原因は空気中の炭酸ガスであることが確認された。緩衝液を加えた基準色溶液は緩衝能が大きいため、時間が経過しても吸光度は変化しないが、精米に加えた鮮度判定試薬溶液は緩衝能が小さいため、空気中の炭酸ガスの影響を受け、時間の経過とともに吸光度が減少してしまう問題が生じた。しかも、精米の鮮度に従って発色された鮮度判定試薬溶液の吸光度を測定するためには、この溶液中から精米を取り除かなければならない。また、単に溶液中から精米を取り除くために他のプレートに移し替えるのでは、移し替えを行う際にぬか等の不純物が溶液内に混入してしまう恐れがあり正確な吸光度を測定できない問題がある。
【0013】
本発明では、特に、精米の鮮度に従って発色反応された前記鮮度判定試薬溶液を、フィルター付き発色反応プレートの下段に配置された透明な受けプレートの各受け凹部スポット内に減圧濾過手段によって前記フィルター層を通してそれぞれ強制的素早く濾過し移すようにしたことによって、素早く移し替えができ、しかも移し替えの際に精米を取り除くことができ且つ不純物の混入も防げる利点がある。
【0014】
前記フィルター付き発色反応プレートのフィルター層としては、このフィルター層で濾過された溶液と濾過してない溶液とに吸光度の変化が無いことが要求され、かかる観点から、MILLIPORE社製の親水性ポリテトラフルオロエチレン1ミクロン薄膜(1マイクロメートル Hydrophilic PTFEmembrane)のフィルターを採用することが好ましい。
【0015】
次に、この受けプレートの各受け凹部スポット内に移された一粒ずつの精米を除かれ且つ精米の鮮度に従って段階的に古米から新米の各基準色に発色反応している前記基準色溶液と同等の対応色に発色反応している各鮮度判定試薬溶液毎の各吸光度及び各基準色に発色反応している各基準色溶液の各吸光度を吸光度測定手段によって波長620nm付近でそれぞれ測定し、精米一粒毎の各鮮度判定試薬溶液の吸光度数値を得る。この吸光度数値は各受け凹部スポット内で発色されている各溶液に対して、入る光の強さと出る光の強さを検出しこの比率を算出することで得ることができる。発色された各溶液の吸光度を波長620nm付近で測定するようにしたが、これは緩衝液のpHの違いによる発色された色の変化に対して吸光度の変化が最も顕著に表れる波長が620nm付近であることが実験で確認され、実際に精米を使っての鮮度判定試薬による発色においても同様の吸光度の差がでることが確認されたため、620nm付近の波長、好ましくは620nmの波長を使用することにした。この吸光度測定に際しても、前述したように、緩衝液を加えた基準色溶液は緩衝能が大きいため、時間が経過しても吸光度は変化しないが、精米に加えた鮮度判定試薬溶液は緩衝能が小さいため、空気中の炭酸ガスの影響を受け、時間の経過とともに吸光度が減少してしまう問題に対処しなければならない。このため、素早く吸光度の測定を行うために、この実施例では15秒ほどで測定可能なBio−Rad製のマイクロプレートリーダー(Model550)を用いて素早く吸光度の測定を行うことにした。
【0016】
発色された溶液の色が青色(新米の場合は青色に発色)の場合は光が吸収されやすく吸光度数値が高くなり、黄緑色、黄色と精米の鮮度の低下に従って段々光が吸収されにくくなり吸光度数値は減少し低下していく。図2はこの実施例で測定された新古混合のブレンド米の吸光度数値すなわち鮮度判定数値を示している。図中、便宜的に符号10の一点鎖線の枠で囲んだ5個の吸光度数値はpHの異なる緩衝液(pH5.0、pH6.0、pH6.4、pH6.8、pH7.0)による各基準色溶液の発色に従って左側にpH7.0のpHの高い基準色溶液の吸光度測定値を右側に進むに従い段階的にpHの低い基準色溶液の吸光度測定値を示している。また、図中、便宜的に符号12の一点鎖線の枠で囲んだ90個の吸光度数値は一粒ごとの精米の鮮度に従って発色した各鮮度判定試薬溶液の吸光度測定値を示している。
【0017】
そして、これらの吸光度数値を、段階的に古米から新米の各基準色に発色される前記各基準色溶液の各吸光度数値を基準にして予め精米の鮮度評価を段階的にランク分けした吸光度数値に基づく各ランク範囲に従ってランク分けし、各鮮度判定試薬溶液の各吸光度数値を各ランク範囲にランク分けすることによって精米の一粒ずつの鮮度をランク分けし客観的に判定できるようにした。図3は精米の鮮度判定をランク化するための各基準色溶液(pH5.0〜pH7.0で示す。)の各吸光度と5段階のランク範囲の関係を示す説明図である。精米の鮮度評価の5段階のランク範囲は、Aランク(鮮度きわめて良好)、Bランク(鮮度かなり良好)、Cランク(鮮度良好)、Dランク(鮮度少し劣る/常温保管の古米相当)、Eランク(鮮度かなり劣る/常温保管の古々米相当)とし、pHの異なる緩衝液(pH5.0、pH6.0、pH6.4、pH6.8、pH7.0)による各基準色溶液の発色した色の吸光度の中間値をランク分けの境界とした。例えば、Bランクのランク範囲は、pH7.0とpH6.8の基準色溶液の吸光度の中間値とpH6.8とpH6.4の基準色溶液の吸光度の中間値の間の吸光度とした。一粒毎の鮮度に従って発色された鮮度判定試薬溶液の測定された吸光度数値は、予め入力されたランク分け条件に従ってコンピュータで比較演算処理することによって5段階の鮮度判定ランクにランク分けすることができる。
【0018】
5段階にランク分けされた精米一粒毎の吸光度数値は、各ランクに従って予め着色される色を設定してコンピュータに入力しておけば、この着色条件に従ってコンピュータで比較演算処理することによって5段階のランクに色分けすることができる。この5段階の色分けは、発色した溶液の色を基準にして設定するのが好ましく、例えば、Aランク(鮮度きわめて良好)は青色、Bランク(鮮度かなり良好)は青緑色、Cランク(鮮度良好)は薄緑色、Dランク(鮮度少し劣る/常温保管の古米相当)は黄緑色、Eランク(鮮度かなり劣る/常温保管の古々米相当)は黄色と色分けするのが好ましい。
【0019】
図4は図2で示した精米一粒毎の鮮度判定数値(吸光度数値)とこの数値に基づき色分けしてランク化された表を示したものである。図4において、10は5段階の基準色溶液の吸光度数値(吸光度数値が高い左側から順にpH7.0、pH6.8、pH6.4、pH6.0、pH5.0の基準色溶液とした。)を示し、Aランクに対応するAで示したマス目は青色、Bランクに対応するBで示したマス目は青緑色、Cランクに対応するCで示したマス目は薄緑色、Dランクに対応するDで示したマス目は黄緑色、Eランクに対応するEで示したマス目は黄色にそれぞれ着色してある。また、90粒の精米一粒毎の鮮度判定試薬溶液の各吸光度数値を示した90個のマス目は、前記した吸光度のランク範囲に従って、Aランクに対応するaで示したマス目は青色、Bランクに対応するbで示したマス目は青緑色、Cランクに対応するcで示したマス目は薄緑色、Dランクに対応するdで示したマス目は黄緑色、Eランクに対応するeで示したマス目は黄色にそれぞれ着色してある。図4に示したランクの色分けはMicrosoft社の表計算ソフト(Excel)を用いることによって達成できる。
【0020】
なお、ランク分けの表示手段としては、前述した色分けの他、棒グラフでの表示する方法、ランク分けされた各精米の粒数を表示する方法、ランク分けされた各精米の粒数を100パーセント換算で表示する方法など種々あり適宜採用することができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明に係わる玄米又は精米一粒毎の数値化による鮮度判定方法によれば、新米や古米などが混合されたブレンド米からサンプリングされた一定量の精米の鮮度を一粒ずつ正確に数値化して判定でき、しかも精米の一粒毎の鮮度を段階的にランク分けしたことにより一粒毎の精米の鮮度を客観的且つ容易に判定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の濾過工程を示す説明図である。
【図2】本発明によって判定された精米一粒毎の鮮度判定数値(吸光度数値)を示す図である。
【図3】本発明による精米の鮮度判定をランク化するための基準色溶液の吸光度とランク範囲の関係を示す説明図である。
【図4】本発明によって判定された精米一粒毎の鮮度判定数値(吸光度数値)とこの数値に基づき色分けしてランク化された表を示す図である。
【符号の説明】
1 フィルター付き発色反応プレート
2 凹部スポット
3 フィルター層
4 精米
5 鮮度判定試薬溶液
6 受けプレート
7 受け凹部スポット
10 基準色溶液の吸光度数値
12 鮮度判定試薬溶の吸光度数値
A,B,C,D,E 精米鮮度のランク
a,b,c,d,e ランク化された着色部
Claims (3)
- 底部をフィルター層とした多数の凹部スポットが形成されているフィルター付き発色反応プレートの各凹部スポット内に精米を一粒ずつ入れると共にこれら一粒毎の精米の鮮度に従って異なる発色反応を示すpH試薬溶液からなる鮮度判定試薬溶液を同量ずつ入れ、このフィルター付き発色反応プレートを一定時間静置した後、攪拌し、この攪拌後に、前記各凹部スポット内で一粒毎の精米の鮮度に従ってそれぞれ発色反応された前記鮮度判定試薬溶液を下方に配置された透明な受けプレートの各受け凹部スポット内に減圧濾過手段によって前記フィルター層を通してそれぞれ移動させ、一粒ずつの精米を除かれてこの受けプレートの各受け凹部スポット内に移された発色反応している各鮮度判定試薬溶液毎の各吸光度を吸光度測定手段によって波長620nm付近で測定し、これらの吸光度数値を、段階的にpHの異なる各緩衝液のそれぞれに前記鮮度判定試薬溶液を一定量加えて作成された各基準色溶液の発色された各色を段階的に古米から新米の各基準色とした各基準色溶液の各吸光度数値を基準にして予め精米の鮮度評価を段階的にランク分けした吸光度数値に基づく各ランク範囲に従ってランク分けし、ランク分けされた各鮮度判定試薬溶液の各吸光度数値によって精米の一粒ずつの鮮度を判定できるようにしたことを特徴とする玄米又は精米一粒毎の数値化による鮮度判定方法。
- 底部をフィルター層とした多数の凹部スポットが形成されているフィルター付き発色反応プレートの各凹部スポット内に基準色溶液用の複数の凹部スポットを除いて精米を一粒ずつ入れると共に精米を一粒ずつ入れられた各凹部スポット内に一粒毎の精米の鮮度に従って異なる発色反応を示すpH試薬溶液からなる鮮度判定試薬溶液を同量ずつ入れ、前記基準色溶液用の複数の凹部スポット内に段階的にpHの異なる各緩衝液のそれぞれに前記鮮度判定試薬溶液を一定量加えて作成された各基準色溶液の発色された各色を段階的に古米から新米の各基準色とされる各基準色溶液を入れ、このフィルター付き発色反応プレートを一定時間静置した後、攪拌し、この攪拌後に、前記各凹部スポット内で一粒毎の精米の鮮度に従ってそれぞれ発色反応された前記鮮度判定試薬溶液及び段階的に古米から新米の基準色に発色反応された各基準色溶液を下方に配置された透明な受けプレートの各受け凹部スポット内に減圧濾過手段によって前記フィルター層を通してそれぞれ移動させ、この受けプレートの各受け凹部スポット内に移された一粒ずつの精米を除かれ且つ精米の鮮度に従って段階的に古米から新米の基準色に発色反応している前記基準色溶液と同等の対応色に発色反応している各鮮度判定試薬溶液毎の各吸光度及び各基準色に発色反応している各基準色溶液の各吸光度を吸光度測定手段によって波長620nm付近でそれぞれ測定し、これらの吸光度数値を、段階的に古米から新米の各基準色に発色される前記各基準色溶液の各吸光度数値を基準にして予め精米の鮮度評価を段階的にランク分けした吸光度数値に基づく各ランク範囲に従ってランク分けし、ランク分けされた各鮮度判定試薬溶液の各吸光度数値によって精米の一粒ずつの鮮度を判定できるようにしたことを特徴とする玄米又は精米一粒毎の数値化による鮮度判定方法。
- 前記ランク分けを視覚的に識別できる表示手段でランク分けしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の玄米又は精米一粒毎の数値化による鮮度判定方法。
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JP2003200545A JP2005043097A (ja) | 2003-07-23 | 2003-07-23 | 玄米又は精米一粒毎の数値化による鮮度判定方法 |
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CN115876718A (zh) * | 2023-02-16 | 2023-03-31 | 广州穗粮实业有限公司 | 一种检测谷物新陈度的检测装置及方法 |
-
2003
- 2003-07-23 JP JP2003200545A patent/JP2005043097A/ja active Pending
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