JP2005042752A

JP2005042752A - Hinge device

Info

Publication number: JP2005042752A
Application number: JP2003200177A
Authority: JP
Inventors: Hisamitsu Takagi; 久光高木; Shinichirou Koshikawa; 伸市郎越川; Kei Tsuruoka; 圭鶴岡; Akira Niimi; 亮新美
Original assignee: Fujitsu Ltd; Sugatsune Kogyo Co Ltd
Current assignee: Fujitsu Ltd; Sugatsune Kogyo Co Ltd
Priority date: 2003-07-23
Filing date: 2003-07-23
Publication date: 2005-02-17
Anticipated expiration: 2023-07-23
Also published as: WO2005008082A1; JP4105993B2

Abstract

PROBLEM TO BE SOLVED: To enlarge a rotation range of a second hinge member with respect to a first hinge member. SOLUTION: On a rotation axis of a first and a second hinge members, a movable member (unillustrated) irrotationally connected to the second hinge member is disposed to be rotatable, and movable in the rotation axis direction. The movable member is energized toward the first hinge member by a coil spring (unillustrated). In a counter surface of the first hinge member to the movable member, a pair of raised wall surfaces 11d and 11d extended in the rotation axis direction are formed, and an end face cam 41 is formed between the raised wall surfaces 11d and 11d. In a facing surface of the movable member to the first hinge member, a pair of abutment arm parts 42a are formed to convert energization of the coil spring into rotational energization force to rotate the movable member. In a lower part of the raised wall surface 11d, a recessed part 11e is formed. A side surface on the lower side of the recessed part 11e is set as part of the end face cam 41. COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、携帯電話機の送話部と受話部とのような二つの物品を単に回動可能に連結するのみならず、一方の物品を他方の物品に対して回動させることができるヒンジ装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、この種のヒンジ装置は、互いに回動可能に連結された第１、第２ヒンジ部材と、この第１、第２ヒンジ部材の回動軸線上に回動可能に、かつ回動軸線方向へ移動可能に配置された可動部材と、この可動部材を第１ヒンジ部材側へ付勢する付勢手段とを備えている。第１ヒンジ部材の可動部材との対向面には、回動軸線を中心として周方向に延びる一対の端面カムが形成されるとともに、端面カム間に回動軸線方向に延びる起立壁部が形成されている。一方、可動部材の第１ヒンジ部材との対向面には、一対の当接部が形成されている。各当接部は、付勢手段によって一対の端面カムにそれぞれ押圧接触させられており、各当接部は端面カムと協働して付勢手段の付勢力を回動付勢力に変換する。この回動付勢力によって可動部材が回動させられる。可動部材が回動させられると、それに伴って当接部が端面カム上をその始端側から終端側へ向かって滑り下りる（例えば、特許文献１参照）。
【０００３】
【特許文献１】
特開２００１−２０７７２１号公報（第３頁〜第４頁、第２２図）
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のヒンジ装置においては、当接部が起立壁面に突き当たると、それ以上は可動部材が回動することができない。このため、第１ヒンジ部材に対する第２ヒンジ部材の回動範囲を狭くせざるを得ず、１８０°より広くすることができないという問題があった。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、第１ヒンジ部材と、この第１ヒンジ部材に対して回動可能に連結された第２ヒンジ部材と、上記第１、第２ヒンジ部材の回動軸線上に、当該回動軸線を中心として回動可能に、かつ回動軸線方向へ移動可能に配置された可動部材と、この可動部材を上記第１ヒンジ部材側へ付勢する付勢手段とを備え、上記第１ヒンジ部材と上記可動部材との対向面の一方には、上記回動軸線を中心として周方向に延びる複数の端面カムが上記回動軸線を中心として周方向に等間隔に設けられるとともに、周方向に隣接する二つの端面カム間に上記回動軸線方向に延びる起立壁面が設けられ、他方には上記付勢手段の付勢力によって上記一対の端面カムにそれぞれ押し付けられ、上記一対の端面カムと協働して上記付勢手段の付勢力を、上記可動部材を介して上記第２ヒンジ部材を回動させる回動付勢力に変換する一対の当接部が設けられたヒンジ装置において、上記起立壁面に凹部を形成し、この凹部を上記端面カムの延長上に配置したことを特徴としている。
この場合、上記凹部の一側面が上記端面カムの一部を構成していることが望ましい。また、上記端面カムが周方向に１８０°以上の長さを有していることが望ましい。
【０００６】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態について図１〜図１５を参照して説明する。
図１は、この発明に係るヒンジ装置１０（図２及び図３参照）が用いられた携帯電話機１を示すものである。この携帯電話機１は、送話部２と受話部３とを有している。送話部２と受話部３とは、回動軸線Ｌを中心として回動可能に連結されている。すなわち、送話部２の受話部３側の端部には、連結部としての２つの連結筒部２ａが設けられている。２つの連結筒部２ａは、その軸線を回動軸線Ｌと一致させて設けられており、送話部２の回動軸線Ｌ方向における両端部に配置されている。受話部３の送話部２側の端部には、連結部としての２つの連結軸部３ａが設けられている。２つの連結軸部３ａは、その軸線を回動軸線Ｌと一致させて配置されている。しかも、一方の連結軸部３ａは、二つの連結筒部２ａのうちの一方の連結筒部２ａの内側の端面にほぼ接して配置され、他方の連結軸部３ａは、他方の連結筒部２ａの内側の端面にほぼ接して配置されている。互いに隣接する二組の連結筒部２ａ及び連結軸部３ａのうち、図１（Ａ）において左側に配置された一組の連結筒部２ａ及び連結軸部３ａは、この発明に係るヒンジ装置１０によって回動可能に連結されている。他の一組の連結筒部２ａ及び連結軸部３ａは、周知のヒンジ装置（図示せず）によって単に回動可能に連結されている。連結筒部２ａと連結軸部３ａとが回動可能に連結されることにより、送話部２と受話部３とが回動軸線Ｌを中心として回動可能に連結されている。なお、以下においては、説明の便宜上、送話部２を固定し、受話部３が送話部２に対して回動するものとする。
【０００７】
受話部３は、送話部２に対し折畳位置と通話位置との間を回動可能になっている。折畳位置は、受話部３の前面３ｂが送話部２の前面２ｂに突き当たることによって規制されている。通話位置は、受話部３の送話部２側の端部に設けられたストッパ（図示せず）が送話部２の受話部３側の端部に突き当たることよって規制されており、この実施の形態では、図１（Ｂ）に示すように、折畳位置から１６０°離れた位置に設定されている。受話部３の通話位置を規制するストッパは、送話部２の受話部３側の端部に設け、受話部３の送話部２側の端部に突き当てることによって通話位置を規制するようにしてもよい。
【０００８】
次に、この発明に係るヒンジ装置１０について説明するに、まずその作用を概略的に述べると、いま受話部３が折畳位置に位置しているものとする。この状態において、ヒンジ装置１０の操作ボタン６１を押すと、ヒンジ装置１０が有する回動付勢力によって受話部３が折畳位置から通話位置まで自動的に回動させられるとともに、通話位置に維持される。通話位置に回動させられた受話部３は、手動により折畳位置から使用位置側へ回動させられる。この場合、折畳位置に対して所定角度（この実施の形態では１０°）だけ手前の位置までは、受話部３をヒンジ装置１０の回動付勢力に抗して折畳位置側へ回動させることになるが、受話部３が折畳位置に対して１０°だけ手前の位置まで回動すると、ヒンジ装置１０が受話部３を折畳位置側へ回動付勢する。この回動付勢力によって受話部３が折畳位置まで回動させられるとともに、折畳位置に維持される。
【０００９】
また、受話部３は、折畳位置から通話位置まで手動でも回動させることができる。受話部３を折畳位置から通話位置側へ手動で回動させる場合において、受話部３が、折畳位置とこの折畳位置から通話位置側へ向かって所定角度（この実施の形態では１５°）だけ離れた位置との間に位置しているときには、受話部３はヒンジ装置１０によって通話位置側から折畳位置側へ向かう方向へ付勢されている。したがって、この１５°の角度範囲では、受話部３をヒンジ装置１０の回動付勢力に抗して折畳位置から通話位置側へ回動させることになる。勿論、この１５角度範囲において、受話部３を自由に回動し得る状態にすると、受話部３はヒンジ装置１０によって折畳位置に戻される。受話部３が、折畳位置から通話位置側へ向かって１５°だけ離れた位置と、通話位置から折畳位置側へ向かって所定角度（この実施の形態では１５°）だけ離れた位置との間の範囲（以下、この範囲を停止可能範囲という。）に位置しているときには、受話部３を通話位置側へ回動させようとすると、ヒンジ装置１０の内部に受話部３の回動を阻止しようとする摩擦抵抗（阻止力）が発生する。したがって、この停止可能範囲においては、受話部３をヒンジ装置１０に発生する摩擦抵抗に抗して通話位置側へ回動することになる。しかも、停止可能範囲では、ヒンジ装置１０に発生する摩擦抵抗によって受話部３を任意の位置で停止させることができる。受話部３を通話位置の１５°だけ手前の位置まで回動させると、受話部３がヒンジ装置１０の通話位置側への回動付勢力によって通話位置まで回動させられるとともに、通話位置に維持される。
【００１０】
手動によって通話位置に回動させられた受話部３を手動で折畳位置まで回動させる場合において、受話部３が通話位置とそこから折畳位置側へ向かって１５°位置との間に位置しているときには、受話部３をヒンジ装置１０の回動付勢力に抗して折畳位置側へ回動させる。したがって、この角度範囲では、受話部３を自由に回動し得る状態にすると、受話部３はヒンジ装置１０の回動付勢力によって通話位置に戻される。受話部３が、停止可能範囲に位置しているときには、受話部３を折畳位置側から通話位置側へ回動させる場合と同様に、受話部３は、ヒンジ装置１０の内部に作用する摩擦抵抗に抗して回動させるとともに、摩擦抵抗によって任意の位置で停止させることができる。つまり、停止可能範囲では、受話部３を折畳位置に向かう方向と通話位置に向かう方向とのいずれの方向へ回動させる場合であって、ヒンジ装置１０に作用する摩擦抵抗に抗して回動させることになり、しかもその摩擦抵抗によって受話部３を任意の位置で停止させることができる。受話部３が折畳位置の１５°手前に達すると、受話部３がヒンジ装置１０の折畳位置側への回動付勢力によって折畳位置まで回動させられるとともに、折畳位置に維持される。
【００１１】
次に、上記作用をなすヒンジ装置１０の具体的な構成について説明するに、まず、ヒンジ装置１０が組み込まれる一方の一組の連結筒部２ａ及び連結軸部３ａについて予め説明すると、連結筒部２ａは、図２〜図５に示すように、両端が開口した円筒体として形成されており、その内部が第１連結孔２ｃになっている。第１連結孔２ｃは、その軸線を回動軸線Ｌと一致させて形成されており、内側（連結軸部３ａ側）の大径孔部２ｄと、外側の小径孔部２ｅとを有している。小径孔部２ｅの内周面の大径孔部２ｄ側の端部には、内側へ向かって突出する一対のキー部２ｆが形成されている。このキー部２ｆの大径孔部２ｄ側の端面と大径孔部２ｄの底面とは、回動軸線Ｌとのなす角が直角である同一平面を構成しており、その平面が当接面２ｇになっている。
【００１２】
図２〜図４及び図６に示すように、連結軸部３ａの連結筒部２ａとの対向面には、第２連結孔３ｃが形成されている。第２連結孔３ｃは、連結筒部２ａ側の端部が開口し、逆側の端部が閉じた深さの浅い止まり孔として形成されている。勿論、第２連結孔３ｃは、第１連結孔２ｃと同様に、連結軸部３ａを貫通する貫通孔として形成してもよい。ただし、貫通孔とする場合には、その内周面に後述する固定円板１２が第２連結孔３ｃの深さに相当する分以上に挿入されるのを阻止するストッパ部を形成するのが望ましい。第２連結孔３ｃは、その軸線を回動軸線Ｌと一致させて形成されている。第２連結孔３ｃの内周面には、回動軸線Ｌと平行に延びるキー部３ｄが形成されている。
【００１３】
ヒンジ装置１０は、図２及び図３に示すように、固定筒（第１ヒンジ部材）１１、固定円板（第２ヒンジ部材）１２及びヒンジ軸１３を備えている。固定筒１１は、図７及び図８に示すように、互いの軸線を一致させて形成された大径筒部１１ａと小径筒部１１ｂとを有している。大径筒部１１ａは、後述するカバー筒１５を介して大径孔部２ｄに嵌合されている。この場合、大径筒部１１ａは、大径孔部２ｄに連結軸部３ａ側の開口部から挿入されており、カバー筒１５を介して当接面２ｇに突き当たっている。したがって、固定筒１１は、当接面２ｇによって外側（第２連結孔３ｃから第１連結孔２ｃへ向かう側）への移動が阻止されており、ヒンジ装置１０が携帯電話機１に装着された状態では、内側へ実質的に移動することもない。したがって、固定筒１１は、事実上、第１連結孔２ｃに対して回動軸線Ｌ方向へ移動不能になっている。小径筒部１１ｂは、小径孔部２ｅに嵌合されている。小径筒部１１ｂの外周面には、キー溝１１ｃが形成されており、このキー溝１１ｃにはキー部２ｆが嵌り込んでいる。これにより、固定筒１１が送話部２に回動不能に連結されている。したがって、送話部２が固定されているものと仮定しているここでは、固定筒１１も固定されているものとなる。
【００１４】
図２及び図３に示すように、固定円板１２は、第２連結孔３ｃに挿脱可能に挿入されている。固定円板１２の外周面には、図７及び図１３に示すように、キー溝１２ａが形成されている。このキー溝１２ａにキー部３ｄが嵌り込むことにより、固定円板１２が連結軸部３ａに回動不能に連結され、ひいては受話部３に回動不能に連結されている。したがって、固定円板１２は、送話部３と一体に回動する。そこで、送話部３が折畳位置に位置しているときの固定円板１２の回動位置も折畳位置と称し、送話部３が通話位置に位置しているときの固定円板１２の回動位置も通話位置と称する。固定円板２１は、第２連結孔３ｃに回動軸線Ｌ方向へ移動可能に嵌合されているが、ヒンジ装置１０が連結筒部２ａ及び連結軸部３ａに組み込まれた状態では第２連結孔３ｃの底面に突き当たった状態で位置固定されており、第２連結孔３ｃ内を回動軸線Ｌ方向へ移動することがない。固定円板１２の厚さは、第２連結孔３ｃの深さとほぼ同一に設定されており、固定円板１２の連結筒部２ａ側の端面は、連結軸部３ａの連結筒部２ａと対向する端面とほぼ同一平面上に位置している。
【００１５】
ヒンジ軸１３は、その軸線を回動軸線Ｌと一致させて配置されており、固定筒１１及び固定円板１２を貫通している。ヒンジ軸１３の一端部（図２及び図３において右端部）には、頭部１３ａが形成されている。この頭部１３ａは、第２連結孔３ｃの底面と対向する固定円板１２端面に形成された係合凹部１２ｂに回動不能に嵌合している。したがって、ヒンジ軸１３は、固定円板１２と一体に回動する。ヒンジ軸１３は、固定筒１１に回動可能に嵌合されている。この結果、固定筒１１と固定円板１２とがヒンジ軸１３を介して回動可能に連結され、ひいては連結筒部２ａと連結軸部３ａとが回動可能に連結され、さらに送話部２と受話部３とが回動可能に連結されている。ヒンジ軸１３の頭部１３ａは、ヒンジ装置１０が第１、第２連結孔２ｃ，３ｃに組み込まれた状態では固定円板１２の係合凹部１２ａの底面と連結軸部３ａの係合孔３ｃの底面とによってほぼ挟持されている。したがって、この実施の形態では、ヒンジ軸１３は固定円板１２と一体に挙動する。よって、ヒンジ軸１３は、固定円板１２と一体に形成してもよい。逆に、この実施の形態のように、ヒンジ軸１３を固定円板１２と別体に形成する場合には、ヒンジ軸１３を固定筒１１に回動軸線Ｌ方向へ移動可能に嵌合させる限り、ヒンジ軸１３を固定筒１１に回動不能に嵌合させ、固定円板１２に回動可能に嵌合させてもよい。
【００１６】
ヒンジ軸１３の他端部（図２及び図３において左端部）には、ストップリング１４が設けられている。このストップリング１４によって固定筒１１がヒンジ軸１３の他端部から左方へ抜け出ることが阻止されている。しかも、上記のように、固定円板１２がヒンジ軸１３から右方へ抜け出ることが頭部１３ａによって阻止されている。したがって、固定筒１１及び固定円板１２は、ヒンジ軸１３に対して抜け止めされている。その結果、後述するコイルばね２２等の固定筒１１と固定円板１２との間に配置された各部材もヒンジ軸１３に抜け止めされた状態で装着されている。これにより、ヒンジ装置１０全体がユニット化されている。
【００１７】
ヒンジ装置１０は、上記のように、受話部３を自動でも手動でも回動させることができるように構成されている。そこで、まず受話部３を手動で回動させることができるようにするための構成について説明する。
【００１８】
固定筒１１と固定円板１２との間のヒンジ軸１３の外周には、回動部材２１が回動可能に、かつ摺動可能に外挿されている。この回動部材２１は、固定円板１２と対向し、かつ近接して配置されており、コイルばね（付勢手段）２２によって固定円板１２側へ向かって付勢されている。しかも、回動部材２１は、後述する係止手段５０の係止状態を解除しない限り固定筒１１に回動不能に連結されており、受話部３を手動で回動させている限り回動することがない。したがって、送話部３を手動で回動させる場合には、回動部材２１が停止状態を維持し、固定円板１２が回動部材２１に対して回動することになる。
【００１９】
図１３に示すように、固定円板１２の回動部材２１との対向面には、一対のカム凹部２３Ａ，２３Ｂが形成されている。一対のカム凹部２３Ａ，２３Ｂは、回動軸線Ｌを中心とする一つの円周上に１８０°離れて配置されている。つまり、回動軸線Ｌを中心として対称に配置されている。しかも、一対のカム凹部２３Ａ，２３Ｂは、同一形状に形成されている。そこで、カム凹部２３Ａについてのみ説明すると、カム凹部２３Ａは、周方向に長い長円状に形成されている。カム凹部２３Ａの深さは、図１４に示すように、回動軸線Ｌを中心とする周方向の両端部から中央部に向かうにしたがって深くなっている。しかも、カム凹部２３Ａの深さは、両端の僅かな部分及び中央部を除き、一定の割合で深くなっている。換言すれば、カム凹部２３Ａを区画する底面は、回動軸線Ｌを中心とする周方向の両端部と中央部との間に、一定の角度で傾斜する一端側傾斜部２３ａ及び他端側傾斜部２３ｂを有している。一端側傾斜部２３ａと他端側傾斜部２３ｂとは、互いに逆向きに傾斜しているが、傾斜角度は互いに同一になっており、角度αに設定されている。なお、一端側傾斜部２３ａは、カム凹部２３Ａの中央に対して折畳位置側に位置し、他端側傾斜部２３ｂは通話位置側に位置している。
【００２０】
回動部材２１の固定円板１２との対向面には、図１２に示すように、金属その他の硬質材からなる一対の球体２４Ａ，２４Ｂがそれぞれの一部（突出部）を固定円板１２側に突出させた状態で埋設固定されている。一対の球体２４Ａ，２４Ｂに代えて、回動部材２１から突出する球体２４Ａ，２４Ｂの一部に対応する形状の突出部を回動部材２１に一体に形成してもよい。一対の球体２４Ａ，２４Ｂは、回動部材２１に作用するコイルばね（付勢手段）２２の付勢力により固定円板１２の回動部材２１との対向面に押し付けられている。なお、カム凹部２３Ａ，２３Ｂを回動部材２１の固定円板１２との対向面に形成し、球体２４Ａ，２４Ｂ又は突出部を固定円板１２の回動部材２１との対向面に設けてもよい。
【００２１】
一対の球体２４Ａ，２４Ｂは、カム凹部２３Ａ，２３Ｂと同一の円周上に互いに１８０°離れて配置されている。したがって、一対の球体２４Ａ，２４Ｂは、固定円板１２の回動位置、つまり受話部３の回動位置に応じて一対のカム凹部２３Ａ，２３Ｂに対して出入りする。この場合、球体２４Ａ（２４Ｂ）は、送話部３が折畳位置に位置しているときには、図１４において想像線で示すように、その中心Ｃがカム凹部２３Ａ（２３Ｂ）の周方向における中心から所定角度（この実施の形態では１０°）だけ通話位置側から折畳位置側へ向かう方向へ離れた位置においてカム凹部２３Ａ（２３Ｂ）の一端側傾斜部２３ａ，２３ａにそれぞれ接触している。この結果、コイルばね２２の付勢力が一端側傾斜部２３ａにより固定円板１２を通話位置側から折畳位置側へ向かう方向（図１４の矢印Ａ方向）へ回動付勢する回動付勢力に変換される。この回動付勢力によって受話部３の前面３ｂが送話部２の前面２ｂに突き当てられ、受話部３が折畳位置に維持されている。
【００２２】
折畳位置に位置している受話部３を手動でコイルばね２２による回動付勢力に抗して通話位置側へ所定角度（この実施の形態では１５°）だけ回動させると、球体２４Ａ，２４Ｂがカム凹部２３Ａ，２３Ｂの一端側傾斜部２３ａ，２３ａをそれぞれ滑り上り、カム凹部２３Ａ，２３Ｂから脱出する。この結果、コイルばね２２の付勢力は、回動付勢力に変換されなくなる。換言すれば、受話部３が折畳位置とそこから通話位置側へ向かって１５°だけ離れた位置との間の角度範囲に位置しているときだけ、コイルばね２２の付勢力が一端側傾斜部２３ａ，２３ａ及び球体２４Ａ，２４Ｂによって固定円板１２及び受話部３を折畳位置側へ付勢する回動付勢力に変換されているのである。
【００２３】
受話部３を手動によりコイルばね２２の回動付勢力に抗して折畳位置から通話位置側へ向かって１５°以上回動させて、球体２４Ａ，２４Ｂをカム凹部２３Ａ，２３Ｂから脱出させると、球体２４Ａ，２４Ｂは上記停止可能範囲に至る。すると、球体２４Ａ，２４Ｂは、コイルばね２２の付勢力によって固定円板１２の回動部材２１との対向面に押圧接触させられる。停止可能範囲内における固定円板１２の回動部材２１と対向する一端面は、回動軸線Ｌと直交する平面になっている。したがって、停止可能範囲内では、コイルばね２２の付勢力が球体２４Ａ，２４Ｂと固定円板１２との間に発生する摩擦抵抗に変換される。この摩擦抵抗は、固定円板１２と回動部材２１との相対回転を阻止するように作用するものであり、その大きさは、送話部３を任意の位置に停止させることができる大きさに設定されている。勿論、送話部３は摩擦抵抗に打ち勝つ大きさの回動力を作用させることによって回動させることができる。
【００２４】
なお、固定円板１２の回動部材２１と対向する一端面は、必ずしも全体を平面にする必要はなく、少なくとも固定円板１２が回動部材２１に対して回動したときに球体２４が接触する円周上に位置する部分を回動軸線Ｌ方向において同一位置に位置するような面にすればよい。また、球体２４Ａ，２４Ｂを回動部材２１に固定しているが、回動可能に埋設してもよい。ただし、その場合には、球体２４Ａ，２４Ｂと回動部材２１及び固定円板１２との間の転がり摩擦抵抗を、受話部３を任意の位置に停止させることができる大きさに設定する必要がある。
【００２５】
受話部３を通話位置から１５°だけ手前の位置まで回動させると、球体２４Ａ，２４Ｂは、折畳位置に位置していたときに入り込んでいたカム凹部２３Ａ，２３Ｂと異なるカム凹部、つまりカム凹部２３Ｂ、２３Ａにそれぞれ入り込む。そして、球体２４Ａ，２４Ｂは、コイルばね２２の付勢力によってカム凹部２３Ｂ，２３Ａの他端側傾斜部２３ｂ，２３ｂにそれぞれ押し付けられる。この結果、固定円板１２が折畳位置側から通話位置側へ向かう方向（図１４の矢印Ｂ方向）へ回動付勢される。この回動付勢力により、固定円板１２及び受話部３が通話位置まで回動させられる。受話部３が通話位置に回動したとき、球体２４Ａ，２４Ｂは、受話部３が折畳位置に位置しているときの位置（図１４において想像線で示す位置）と凹部２３Ｂ，２３Ａの中心に関して対称な位置に位置する。つまり、カム凹部２３Ｂ，２３Ａの中心から固定円板１２の周方向へ１０°だけ離れた位置に位置している。このとき、固定円板１２は、回転円板２１、固定筒１１及び送話部２に対し、折畳位置から
１８０°―（１０°＋１０°）＝１６０°
だけ回転して通話部に至っているのである。しかも、通話位置においては、球体２４Ａ，２４Ｂが他端側傾斜部２３ｂ、２３ｂに突き当たっているので、受話部３は、通話位置に達した後もコイルばね２２の付勢力によって折畳位置側から通話位置側へ向かう方向へ回動付勢され、この回動付勢力によって通話位置に維持される。
【００２６】
なお、手動で通話位置まで回動させられた受話部３を手動で折畳位置まで回動させる場合には、通話位置から１５°の範囲では受話部３をコイルばね２２及び他端側傾斜部２３ｂによる回動付勢力に抗して受話部３を回動させ、停止可能範囲では球体２４Ａ，２４Ｂと固定円板１２との間に発生する摩擦抵抗に抗して受話部３を回動させる。そして、受話部３が折畳位置の１５°だけ手前の位置に達すると、球体２４Ａ，２４Ｂがカム凹部２３Ａ，２３Ｂに入り込んで一端側傾斜部２３ａ，２３ａにそれぞれ接触することにより、受話部３が折畳位置まで回動させられるとともに、折畳位置に維持される。
【００２７】
次に、受話部３を自動で折畳位置から通話位置まで回動させるための構成について説明する。受話部３を自動で回動させる場合には、後述するように、固定円板１２が折畳位置及びその近傍に位置しているときを除き、固定円板１２と回動部材２１とが一体に回動する。固定円板１２と回動部材２１とを一体に回動させるために、それらの間には連結保持手段２０が設けられている。
【００２８】
すなわち、球体２４Ａ，２４Ｂは、受話部３が折畳位置及びその近傍に位置している場合を除き、図１４において実線で示すように、それぞれの中心Ｃを固定円板１２の周方向におけるカム凹部２３Ａ，２３Ｂの中央部と一致させており、各球体２４Ａ，２４Ｂは、一端側傾斜部２３ａと他端側傾斜部２３ｂとに同時に接触している。このような状態では、固定円板１２が回動部材２１に対して図１４の矢印Ａ方向へ回動しようとすると、これを一端側傾斜部２３ａが阻止し、矢印Ｂ方向へ回動しようとすると、他端側傾斜部２３ｂが阻止する。したがって、球体２４Ａ，２４Ｂがカム凹部２３Ａ，２３Ｂの中央部に位置しているときには、固定円板１２と回動部材２１とが、コイルばね２２の付勢力と一端側傾斜部２３ａ及び他端側傾斜部２３ｂの傾斜角度αによって決定される大きさの保持力によって互いに回動不能に連結される。一端側傾斜部２３ａ及び他端側傾斜部２３ｂは、一定の傾斜角度で傾斜させることなく、傾斜角度をカム凹部２３Ａ，２３Ｂの中央から周方向へ向かうにしたがって漸次大きくなるようにしてもよい。
【００２９】
図２及び図３に示すように、ヒンジ装置１０は、受話部３を折畳位置から通話位置まで自動的に回動させる回動付勢手段４０、受話部３を折畳位置に係止する係止手段５０、及びこの係止手段５０による係止状態を解除して受話部３が通話位置側へ回動することができるようにする係止解除手段６０をさらに備えている。
【００３０】
まず、回動付勢手段４０について説明すると、図２、図３、図７及び図８に示すように、上記固定筒１１の大径筒部１１ａの固定円板１２側を向く端面には、回動軸線Ｌを中心として周方向に延びる一対の端面カム４１，４１が形成されている。この端面カム４１は、固定円板１２側から見たとき、折畳位置側から通話位置側へ向かうにしたがって固定円板１２から離間するように傾斜している。以下、端面カム４１の固定円板１２側の端部を始端部と称し、逆側の端部を後端部と称する。端面カム４１は、周方向に１８０°の長さをもって形成されている。図１５に示すように、端面カム４１は、その始端縁（図１５に示すカム線図においてカム角度が０°である点）から後端側へ向かう大部分が主斜面部４１ａになっており、この主斜面部４１ａに続く後端部が緩斜面部４１ｂになっている。主斜面部４１ａは、端面カム４１の始端縁からほぼ１５０°の長さを有しており、一定の角度β１で傾斜している。この傾斜角度β１は、上記傾斜角度αより小さい角度に設定されている。緩斜面部４１ｂは、主斜面部４１ａの後端から端面カム４１の後端縁（カム角度が１８０°である点）までのほぼ３０°の範囲にわたって形成されており、一定の傾斜角度β２で傾斜している。この傾斜角度β２は、主斜面部４１ａの傾斜角度β１より小さい角度に設定されている。
【００３１】
なお、緩斜面部４１ｂは、主斜面部４１ａと角度（β１−β２）をもって交差しているが、主斜面部４１ａと緩斜面部４１ｂとの間にそれらに接する円弧状の曲面を形成することにより、緩斜面部４１ｂを主斜面部４１ａに対して滑らかに接続するのが望ましい。また、緩斜面部４１ｂを一定の角度で傾斜させているが、緩斜面部４１ｂの傾斜角度を後端縁側へ向かうにしたがって漸次小さくしてもよい。その場合には、緩斜面部４１ｂの始端縁の傾斜角度を主斜面部４１ａの傾斜角度と同一にして、両斜面部４１ａ，４１ｂを滑らかに接続するのが望ましい。
【００３２】
図８及び図１５に示すように、大径筒部１１ａの固定円板１２側を向く端面には、端面カム４１の始端縁に滑らかに連なる当接面４１ｃが形成されている。この当接面４１ｃは、端面カム４１と同一方向に傾斜しているが、その傾斜角度は傾斜角度αより大きく設定されている。
【００３３】
上記のように、端面カム４１が角度換算して１８０°の周方向の長さを有しているから、端面カム４１と当接面４１ｃとを合わせた周方向の長さは、１８０°を越える長さになっている。合計長さが１８０°を超える端面カム４１及び当接面４１ｃを大径筒部１１ａの一端面に一対形成するために次の構成が採用されている。
【００３４】
すなわち、図８及び図１５に示すように、大径筒部１１ａの固定円板１２側を向く端面には、回動軸線Ｌに沿って延びる一対の起立壁面１１ｄ，１１ｄが形成されている。一対の起立壁面１１ｄ，１１ｄは、周方向に１８０°離れて配置されている。しかも、各起立壁面１１ｄの図１５における上端は、当接面４１ｃと交差するように配置されている。そして、一対の起立壁面１１ｄ，１１ｄ間に、端面カム４１及び当接面４１ｃが形成されている。ここで、端面カム４１及び当接面４１ｃの周方向の長さが１８０°より長い。そこで、起立壁面１１ｄの下部には、凹部１１ｅが形成されている。この凹部１１ｅの一方の側面（図１５において下側の側面）の少なくとも開放側の端部は、端面カム４１の後端部（緩斜面部４１ｂの一部）を構成している。この結果、端面カム４１と当接面４１ｃとの合計長さを、１８０°を越える長さにすることが可能になっているのである。
【００３５】
図２及び図３に示すように、上記固定筒１１と上記回動部材２１との間には、可動部材４２が配置されている。この可動部材４２は、端面カム４１に対するフォロワとして機能するものであり、上記ヒンジ軸１３に回動可能に、かつ摺動可能に外挿されている。可動部材４２の端面カム４１と対向する端面には、図２、図３、図７及び図１１に示すように、固定筒１１側へ向かって突出する一対の当接腕部（当接部）４２ａ，４２ａが形成されている。各当接腕部４２ａ，４２ａの先端部は、端面カム４１，４１にそれぞれ接触している。当接腕部４２ａは、送話部３が折畳位置に位置しているときには、図１５に示すように、端面カム４１の始端縁及び当接面４１ｃに接触しており（以下、このときの可動部材４２の位置を初期位置という。）、受話部３が通話位置に回動すると、上端縁から１７０°離れた位置（以下、終端位置という。）において端面カム４１（緩斜面部４１ｂ）に接触する。
【００３６】
図２及び図３に示すように、可動部材４２には、固定円板１２側へ向かって延びる筒部４２ｂが形成されている。この筒部４２ｂは、ヒンジ軸１３に摺動可能にかつ回動可能に嵌合されている。上記回動部材２１の可動部材４２側の端面には、筒部２１ａが形成されている。この筒部２１ａは、可動部材４２の筒部４２ｂに回動不能に、かつ摺動可能に外挿されている。したがって、回動部材２１は、可動部材４２に対して回動軸線Ｌ方向へは相対移動可能ではあるが、可動部材４２に対して回動不能であり、可動部材４２と一体に回動する。そこで、可動部材４２が初期位置に位置しているときの回動部材２１の位置も初期位置と称し、可動部材４２が終端位置に位置しているときの回動部材２１の位置も終端位置と称する。
【００３７】
筒部２１ａの外側には、上記コイルばね２２が若干の隙間をもって外挿されている。このコイルばね２２の一端は可動部材４２に突き当たり、他端は回動部材２１に突き当たっている。したがって、コイルばね２２は、可動部材４２を固定筒１１側へ付勢し、当接腕部４２ａを端面カム４１に押圧接触させている。勿論、コイルばね２２は、上記のように、回動部材２１を固定円板１２側へ付勢し、球体２４Ａ，２４Ｂを固定円板１２に押圧接触させてもいる。
【００３８】
当接腕部４２ａが端面カム４１に押圧接触することにより、コイルばね２２の付勢力が回動付勢力に変換されている。そして、この回動付勢力により、回動部材２１が折畳位置側から通話位置側（初期位置側から終端位置側）へ向かって回動付勢されている。したがって、可動部材４２を自由に回転及び移動し得る状態にすると、回動部材４２が通話位置側へ回動するとともに、当接腕部４２ａが端面カム４１上を始端側から終端側へ向かって滑り下りる。可動部材４２が回動すると、回動部材２１が可動部材４２と一体に回動する。
【００３９】
ここで、いま受話部３が折畳位置に位置しているものとする。このときには、球体２４Ａ，２４Ｂの中心が通話位置側から折畳位置側へ向かう方向（図１４の矢印Ａ方向）へカム凹部２３Ａ，２３Ｂの中心から１０°だけ離れ、球体２４Ａ，２４Ｂが各カム凹部２３Ａ，２３Ｂの一端側傾斜部２３ａ，２３ａにそれぞれ接触している。したがって、回動部材２１が初期位置から通話位置側へ回動し始めた直後は、球体２４Ａ，２４Ｂが一端側傾斜部２３ａ，２３ａ上をカム凹部２３Ａ，２３Ｂの中心側へ向かって滑り下りるだけであり、回動部材２１は固定円板１２に対して通話位置側へ相対回転（空転）する。よって、固定円板１２は、停止状態を維持する。つまり、可動部材４２及び回動部材２１の初期位置から終端位置側への回動初期は、固定円板１２及び受話部３が折畳位置において停止状態を維持しているのである。
【００４０】
回動部材２１が初期位置から１０°回動すると、図１４において実線で示すように、球体２４Ａ，２４Ｂがカム凹部２３Ａ，２３Ｂの中央部に達する。その結果、回動部材２１が連結保持手段２０により所定の保持力で固定円板１２に回動不能に連結される。しかも、一端側及び他端側傾斜部２３ａ，２３ｂの傾斜角度αが端面カム４１の主斜面部４１ａの傾斜角度β１より大きく設定されているから、回動部材２１と固定円板１２とを回動不能に連結する連結保持手段２０の保持力は、端面カム４１によって変換されるコイルばね２２の回動付勢力、つまり可動部材４２及び回動部材２１を回動させる回動付勢力より大きい。したがって、回動部材２１が初期位置から１０°だけ通話位置側へ回動した後は、固定円板１２と回動部材２１とが実質的に回動不能に連結され、可動部材４１の回動に伴って回動部材２１及び固定円板１２が回動する。この結果、受話部３が折畳位置から通話位置側へ向かって回動し始める。
【００４１】
可動部材４２及び回動部材２１が初期位置から１５０°回動すると、可動部材４２の当接腕部４２ａ，４２ａの各先端部が主斜面部４１ａから緩斜面部４１ｂに乗り移る。すると、緩斜面部４１ｂの傾斜角度β２が主斜面部４１ａの傾斜角度β１より小さいから、可動部材４２に対するコイルばね２２による回動付勢力が小さくなる。この結果、当接腕部４２ａが主斜面部４１ａに突き当たっているときに比べて可動部材４２の回動速度が遅くなり、これに対応して受話部３の回動速度が遅くなる。受話部３は、折畳位置から１６０°だけ回動させられて通話位置に達するとストッパが送話部２に突き当たることによって停止する。このとき、受話部３の回動速度が遅くなっているから、受話部３の停止時の衝撃を緩和することができる。
【００４２】
受話部３が通話位置に回動して停止したとき、可動部材４２及び回動部材２１は、回動開始直後に通話部３及び固定円板１２に対して１０°だけ通話位置側へ回動しているので、初期位置から１７０°だけ回動し、終端位置に位置している。したがって、可動部材４２及び回動部材２１の終端位置は、固定円板１２（受話部３）の通話位置と同一位置である。可動部材４２は、受話部３が通話位置に達した後も、端面カム４１の緩斜面部４１ｂによって変換されるコイルばね２２の回動付勢力によって折畳位置側から通話位置側へ向かう方向へ回動付勢されている。この回動付勢力により、固定円板１２が可動部材４２、固定部材２１を介して同方向へ付勢され、受話部３が通話位置に維持される。
【００４３】
コイルばね２２によって折畳位置から通話位置まで回動させられた受話部３は、手動で折畳位置まで戻される。受話部３が折畳位置側へ回動すると、それに伴って回動部材２１及び可動部材４２が通話位置から折畳位置側へ回動する。すると、各当接腕部４２ａの先端部が端面カム４１上を始端側へ向かって滑り上がる。この場合、各当接腕部４２ａは、端面カム４１だけを滑り上がるようにしてもよいが、このヒンジ装置１０では、通話部３が折畳位置の所定角度（この実施の形態では１０°）だけ手前に達したら、コイルばね２２の付勢力によって受話部３を折畳位置側へ強制的に回動させるようにするために、各当接腕部４２ａは、緩斜面部４１ｂを端面カム４１の始端側へ向かって滑り越えた後は、ロック部材５１に形成された一対の戻り傾斜面５１ａ上をそれぞれ滑り上がるように構成されている。
【００４４】
すなわち、ロック部材５１は、図２、図３、図７及び図９に示すように、円筒状をなしており、固定筒１１の内部に固定円板１２側から回動可能に挿入されている。ただし、ロック部材５１は、可動部材４２が初期位置又は終端位置に位置しているときには、後述するように、操作ボタン６１を押圧操作しない限り固定筒１１に回動不能に連結されている。このときのロック部材５１の位置が係止位置である。しかも、ロック部材５１は、固定筒１１の内部の大径筒部１１ａと小径筒部１１ｂとの間に設けられた隔壁部１１ｆに突き当たることによって固定円板１２から離間する方向へ移動不能になっている。
【００４５】
図７、図９及び図１５に示すように、ロック部材５１の可動部材４２と対向する端面には、回動軸線Ｌを中心として周方向に延びる一対の戻り傾斜面５１ａ，５１ａが形成されている。戻り傾斜面５１ａは、端面カム４１と同一方向に傾斜しており、ロック部材５１が係止位置に位置しているときには戻り傾斜面５１ａの後端縁が端面カム４１の後端縁とほぼ一致するように配置されている。しかも、戻り傾斜面５１ａは、主斜面部４１ａの傾斜角度β１より大きい傾斜角度γ１をもって傾斜しており、戻り傾斜面５１ａを回動軸線Ｌと直交する方向に見たとき、図１５（Ａ），（Ｃ）に示すように、端面カム４１と周方向の所定の位置において交差するように配置されている。この実施の形態では、端面カム４１の始端縁から後端側へ向かって１５０°離れた位置において、つまり主斜面部４１ａと緩斜面部４１ｂとの交差部において、戻り傾斜面５１ａが端面カム４１と交差するようになっている。この結果、戻り傾斜面５１ａは、端面カム４１との交差部より後端部においては緩斜面部４１ｂに対し図１５の下側に位置し、始端側においては主斜面部４１ａに対して上側に位置している。したがって、受話部３を通話位置から折畳位置側へ回動させ、それに伴って可動部材４２を終端位置から初期位置側へ回動させると、当接腕部４２ａは、回動当初は緩斜面部４１ｂ上を滑り上がるが、１５０°の位置からは戻り傾斜面５１ａ上を滑り上がる。当接腕部４２ａが戻り傾斜面５１ａ上を滑り上がるとき、可動部材４２は、戻り傾斜面５１ａによって変換されるコイルばね２２の回動付勢力によって終端位置側へ向かって回動付勢される。しかるに、戻り傾斜面５１ａの傾斜角度γ１が一端側傾斜部２３ａ及び他端側傾斜部２３ｂの傾斜角度αより小さく設定されているので、コイルばね２２の回動付勢力によって回動部材２１が固定円板１２に対して回動してしまうことがなく、回動部材２１と固定円板１２とは、コイルばね２２の回動付勢力に対して実質的に回動不能に連結されている。したがって、当接腕部４２ａが戻り傾斜面５１ａ上をコイルばね２２の付勢力に抗して滑り上がるときに、受話部３、固定円板１２、回動部材２１及び可動部材４２は、全体が一体になって回動する。
【００４６】
受話部３が通話位置から折畳位置側へ向かってほぼ１３０°回動すると、つまり折畳位置のほぼ３０°だけ手前の位置まで回動すると、当接腕部４２ａは、ロック部材５１の端面に戻り傾斜面５１ａに続いて形成された平坦面５１ｂ上に乗り上がる。この平坦面５１ｂは、回動軸線Ｌとのなす角が直角である平面によって構成されている。したがって、当接腕部４２ａが平坦面５１ｂに乗り上がっている間は、受話部３を停止させておくことができる。なお、平坦面５１ｂは、必ずしも形成する必要はなく、次に述べる戻りカム面５１ｃを戻り傾斜面５１ａに直接連続させるようにしてもよい。
【００４７】
受話部３が折畳位置の１０°手前の位置に達すると、当接腕部４２ａは、ロック部材５１の端面に平坦面５１ｂに続いて形成された戻りカム面５１ｃに押圧接触する。この戻りカム面５１ｃは、通話位置側から折畳位置側へ向かうにしたがって下り勾配をなす傾斜面として形成されている。したがって、当接腕部４２ａが戻りカム面５１ｃに接触すると、コイルばね２２の付勢力が可動部材４２を通話位置側から折畳位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換される。この回動付勢力によって可動部材４２及び回動部材２１が折畳位置側へ回動させられ、ひいては固定円板１２及び受話部３が折畳位置側へ回動させられる。そして、受話部３が折畳位置に達すると、受話部３及び固定円板１２が停止する。
【００４８】
ここで、仮に戻りカム面５１ｃの傾斜角度γ２が一端側傾斜部２３ａの傾斜角度αと同等以下であるならば、戻りカム面５１ｃによって変換されるコイルばね２２の回動付勢力は、連結保持手段２０の保持力以下である。したがって、受話部３が折畳位置に達した後、回動部材２１が通話位置側から折畳位置側へ向かう方向へさらに回動しようとしたとき、回動部材２１の同方向への回動が連結保持手段２０の一端側傾斜部２３ａによって止められる。よって、回動部材２１及び可動部材４２は、固定円板１２及び受話部３が折畳位置に達すると、それらと同時に停止する。しかし、実際には、傾斜角度γ２が傾斜角度αより大きく設定されている。したがって、戻りカム面５１ｃによって変換されたコイルばね２２の通話位置側から折畳位置側に作用する回動付勢力は、連結保持手段２０の保持力より大きい。このため、受話部３が折畳位置に達して固定円板１２が停止した後は、球体２４Ａ，２４Ｂが一端側傾斜部２３ａ，２３ａ上を滑り上る。この結果、回動部材２１及び可動部材４２は、受話部３が折畳位置に達して停止した後も通話位置側から折畳位置側へ向かう方向へ回動し続ける。受話部３が折畳位置に達した後、回動部材２１及び可動部材４２が終端位置側から初期位置側（通話位置側から折畳位置側）へさらに１０°回動すると、当接腕部４２ａが当接面４１ｃに突き当たる。これによって、可動部材４２及び回動部材２１が停止させられる。このときの可動部材４２及び回動部材２１の位置が初期位置である。したがって、このときには、球体２４Ａ，２４Ｂが図１４において想像線で示す位置に戻っている。また、当接腕部４２ａの先端部が、当接面４１ｃ、端面カム４１の始端縁及び戻りカム面５１ｃに同時に接触している。
【００４９】
上記係止手段５０は、可動部材４２を初期位置に係止するためのものであり、上記ロック部材５１、ストッパ部材５２及び復帰ばね５３を有している。ロック部材５１の隔壁部１１ｆに接触する一端面には、回動軸線Ｌと平行に延びる一対のガイド溝５１ｄ，５１ｄが周方向に１８０°離れて形成されている。ロック部材５１の内径は、ヒンジ軸１３より大径になっており、ロック部材５１の内部はヒンジ軸１３により環状の隙間をもって貫通されている。
【００５０】
ストッパ部材５２は、図７及び図１０に示すように、円板部５２ａを有している。この円板部５２ａは、ロック部材５１の内部の隔壁部１１ｆ側における一端部に回動可能に、かつ回動軸線Ｌ方向へ移動可能に嵌合されている。円板部５２ａの中央部は、図２及び図３に示すように、ヒンジ軸１３によって回動可能に、かつ摺動可能に貫通されている。円板部５２ａの外周には、一対の係合突出部５２ｂ，５２ｂが周方向へ１８０°離れて形成されている。各係合突出部５２ｂは、ロック部材５１の各ガイド溝５１ｄ、５１ｄに回動軸線Ｌ方向へそれぞれ摺動可能に挿入されている。これにより、ストッパ部材５２がロック部材５１に回動不能にかつ回動軸線Ｌ方向へ移動可能に連結されている。
【００５１】
各係合突出部５２ｂ，５２ｂは、円板部５２ａから隔壁部１１ｆ側に向かって突出しており、その突出した各先端部は、隔壁部１１ｆを貫通する一対の係止孔１１ｇ，１１ｇにそれぞれ出没可能に挿入されている。一対の係止孔１１ｇ，１１ｇも回動軸線Ｌを中心として対称に配置されている。したがって、係合突出部５２ｂ，５２ｂは、ストッパ部材５２が１８０°回動する毎に係止孔１１ｇ，１１ｇに嵌合する。しかも、係合突出部５２ｂは、可動部材４２が初期位置又は終端位置に位置しているときに係止孔１１ｄに嵌合するように配置されている。係合突出部５２ｂが係止孔１１ｇに嵌合したときのロック部材５１及びストッパ部材５２の位置が係止位置であり、係止位置ではストッパ部材５２及びロック部材５１が固定筒１１に回動不能に連結される。その一方、係合突出部５２ｂが係止孔１１ｇから脱出すると、ストッパ部材５２及びロック部材５１が固定筒１１に対して回動可能になる。
【００５２】
上記復帰ばね５３は、コイルばねからなるものであり、その付勢力はコイルばね２２の付勢力より大幅に小さく設定されている。復帰ばね５３は、ヒンジ軸１３の外周面とロック部材５１の内周面との間の環状の隙間に挿入されている。復帰ばね５３の一端部は、ヒンジ軸１３の中間部外周面に形成された段差面１３ｂに突き当たり、他端部はストッパ部材５２に突き当たっている。したがって、復帰ばね５３は、ストッパ部材５２を常時隔壁部１１ｆ側へ付勢している。よって、係合突出部５２ｂが係止孔１１ｇに入り込んでいるときには、ストッパ部材５２に外力が作用しない限り、係合突出部５２ｂが係止孔１１ｇに入り込んだ状態を維持し、円板部５２ａが隔壁部１１ｃに突き当たった状態を維持する。一方、係合突出部５２ｂが係止孔１１ｄから脱出してストッパ部材５２が回動すると、係合突出部５２ｂの先端面が隔壁部１１ｆ上を摺動する。
【００５３】
ロック部材５１が係止位置に位置し、かつ可動部材４２が初期位置に位置しているとき、可動部材４２は戻りカム面５１ｃによって通話位置側から折畳位置側へ向かう方向へ押されている。しかし、可動部材４２は、当接腕部４２ａが係止面４１ｃに突き当たることによって同方向への回動が阻止されている。しかも、可動部材４２は、コイルばね２２及び端面カム４１によって折畳位置側から通話位置側へ向かう方向へ押されているが、ロック部材５１によって同方向への回動が阻止されている。したがって、可動部材４２は、初期位置から回動することなく、初期位置に維持される。
【００５４】
可動部材４２が初期位置に位置している状態において、ストッパ部材５２の突出部５２ｂが係止孔１１ｇから脱出すると、ロック部材５１が初期位置から通話位置側へ回動可能になる。その結果、可動部材４２が回動付勢手段４０によって初期位置から通話位置側へ向かって回動させられる。可動部材４２が回動すると、ロック部材５１が可動部材４２に押されて同方向へ回動する。このとき、可動部材４２の当接腕部４２ａが戻りカム面５１ｃを滑り下りるので、当接腕部４２ａが戻りカム面５１ｃを滑り下りきるまでは、ロック部材５１は可動部材４２に対して当接腕部４２ａが戻りカム面５１ｃを滑り下りる分だけ多く回動させられる。その一方、ロック部材５１の戻りカム面５１ｃに続く面５１ｅが図１５の下方へ向かうにしたがって通話位置側へ向かう傾斜面になっているので、可動部材４２が戻りカム面５１ｃから外れてから終端位置まで回動する間は、ロック部材５１の回動量が可動部材４２の回動量より少なくなる。このときの回動量の差は、当接部４２ａが戻りカム面５１ｃを滑り降りることによる可動部材４２とロック部材５１との間の回動量の差と等しい。したがって、可動部材４２が初期位置から終端位置まで回動したとき、ロック部材５１も１７０°だけ回動する。勿論、ロック部材５１に回動不能に連結されたストッパ部材５２も１７０°回動する。
【００５５】
上記のように、ストッパ部材５２の係合突出部５２ｂ，５２ｂは、ストッパ部材５２が１８０°回動する毎に係止孔１１ｇ、１１ｇに嵌合する。したがって、可動部材４２が初期位置から１７０°回動しただけでは係合突出部５２ｂ，５２ｂが係止孔１１ｄ，１１ｄに入り込むことができず、ロック部材５１が係止位置に位置することができないはずである。そこで、図１０（Ｄ）に示すように、一対の係合突出部５２ｂの周方向を向く両側面のうち、少なくとも通話位置側から折畳位置側へ向かう方向を向く一側面には、係合突出部５２ｂの基端側から先端側へ向かうにしたがって折畳位置側から通話位置側へ向かうように傾斜する傾斜面５２ｃが形成されている（この実施の形態では係合突出部５２ｂの両側面に傾斜面５２ｃが形成されている。）。この傾斜面５２ｃは、その傾斜量を周方向におけ角度に換算したとき、１０°より若干大きい角度の分だけ傾斜している。したがって、ストッパ部材５２が１７０°回動したときには、傾斜面５２ｃの先端部が係止孔１１ｇの周方向の一側壁、つまり折畳位置側から通話位置側に向かう方向を向く一側壁と対向する。よって、ストッパ部材５２が復帰ばね５３によって隔壁部１１ｆ側（図２の左方）へ移動させられると、傾斜面５２ｃが係止孔１１ｇの一側壁に突き当たる。この結果、ストッパ部材５２は、図２の左方へ移動しつつ通話位置側へ１０°だけ回動させられる。この結果、ストッパ部材５２は、再度係止位置に位置するようになり、ストッパ部材５２及びロック部材５１が固定筒１１に回動不能に係止される。
【００５６】
上記係止解除手段６０は、係止手段５０による可動部材４２の固定筒１１に対する係止状態を解除し、可動部材４２及び回動部材２１が初期位置から通話位置側へ回動することができるようにするためのものであり、図２及び図３に示すように、操作ボタン６１を有している。この操作ボタン６１は、図７に示すように、一端部が開口し、他端部に底部を有する有底円筒状の本体部６１ａと、この本体部６１ａの一端面から前方へ延びる一対の係合腕部６１ｂ，６１ｂとを有している。係合腕部６１ｂ、６１ｂは、それ自体の弾性によって先端部どうしの間隔が広がるように変形した状態でストップリング１４を乗り越えた後、弾性的に復帰変形することにより、固定筒１１の左端部外周面に装着されている。この装着状態では、図５に示すように、固定筒１１に形成された係止孔１１ｇに係合腕部６１ｂが摺動可能に嵌り込んでいる。これにより、操作ボタン６１が固定筒１１に回動軸線Ｌ方向へ移動可能に、かつ回動不能に連結されている。しかも、係合腕部６１ｂ，６１ｂは係止孔１１ｇ，１１ｇに出没可能になっており、ロック部材５１がロック位置に位置しているときには、係合腕腕部６１ｂの先端面がストッパ部材５２の係合突出部５２ｂの先端面に接触している。したがって、操作ボタン６１は復帰ばね５３によって図２の左方へ付勢されている。ただし、係合腕部６１ｂに形成された係合面６１ｃがストップリング１４に突き当たることにより、操作ボタン６１の左方への移動が阻止されている。
【００５７】
受話部３が折畳位置に位置し、かつロック部材５１が係止位置に位置しているときに、操作ボタン６１をその外側の端面が連結筒部２ａの図２における左端面とほぼ同一平面上に位置するまで固定筒１１側へ押すと、ストッパ部材５２の係合突出部５２ｂ，５２ｂが係合腕部６１ｂ，６１ｂによって押されて係止孔１１ｇ，１１ｇから脱出する。すると、ストッパ部材５２及びロック部材５１が折畳位置側から通話位置側へ向かう方向へ回動可能になり、可動部材４２及び回動部材２１が初期位置から通話位置側へ回動する。回動部材２１が初期位置から１０°回動すると、球体２４Ａ，２４Ｂが一端側傾斜部２３ａ，２３ａを滑り下り、カム凹部２３Ａ，２３Ｂの中央部に至る。そして、球体２４Ａ，２４Ｂが他端側傾斜部２３ｂ，２３ｂに接触する。すると、固定円板１２が回動部材２１と一体に回動し始め、受話部３が通話位置側へ回動する。受話部３が通話位置に達して停止すると、ストッパ部材５２が復帰ばね５３によって押され、係合突出部５２ｂが係止孔１１ｇに入り込む。これにより、ロック部材５１及びストッパ部材５２が再び係止位置に位置する。なお、通話位置に回動した受話部３は、前述したように、手動で折畳位置まで戻される。
【００５８】
上記構成のヒンジ装置１０が設けられた携帯電話機において、いま受話部３が停止可能範囲内の位置、例えば折畳位置から通話位置側へ９０°離れた位置に手動で回動させられ、しかも手で停止させられているものとする。この状態において、操作ボタン６１を押すと、可動部材４２及び回動部材２１が可動付勢手段４０によって初期位置から終端位置側へ向かって回動させられる。回動当初は、球体２４Ａ，２４Ｂが固定円板１２の回動部材２１との対向面上を摺動する。その後、回動部材２１が初期位置からほぼ１００°（＝１０°＋９０°）回動すると、球体２４Ａ，２４Ｂが係合凹部２３Ａ，２３Ｂの一端側傾斜部２３ａ，２３ａ上を滑り下り、係合凹部２３Ａ，２３Ｂの中央部に達する。すると、球体２４Ａ，２４Ｂが係合凹部２３Ａ，２３Ｂの他端側傾斜部２３ｂ，２３ｂに突き当たる。その結果、回動部材２１が停止させられる。なお、その後に受話部３を自由に回動し得るようにすると、固定円板１２は回動部材２１及び受話部３と一体に通話位置まで回動する。
【００５９】
このように、停止可能範囲内において受話部３を手で停止させた状態で操作ボタン６１を押したとしても、球体２４Ａ，２４Ｂが他端側傾斜部２３ｂ，２３ｂによって停止させられれば何等問題が生じることはない。ところが、球体２４Ａ，２４Ｂは、他端側傾斜部２３ｂ，２３ｂに突き当たる前に、一端側傾斜部２３ａ，２３ａを滑り下りる。このため、回動部材２１及び可動部材４２が高速で通話位置側へ回動する。すると、回動部材２１及び可動部材４２の慣性力により、球体２４Ａ，２４Ｂがカム凹部２３Ａ，２３Ｂの他端側傾斜部２３ｂ，２３ｂを滑り上がり、カム凹部２３Ａ，２３Ｂを越えてしまうことがある。このような場合には、球体２４Ａ，２４Ｂがカム凹部２３Ａ，２３Ｂを乗り越えた後、回動部材２１は固定円板１２に対し、
１８０°―９０°＝９０°
だけ折畳位置側から通話位置側へ向かう方向へさらに回動（以下、過回動という。）する。回動部材２１及び可動部材４２が一旦過回動すると、過回動分を無くすことができず、回動部材２１及び可動部材４２は、固定円板１２に対して過回動した状態に維持される。このような状況下では、受話部３を手動で折畳位置まで回動させたとしても、可動部材４２の当接腕部４２ａがロック部材５１の戻りカム面５１ｃに至らないため、受話部３を折畳位置に停止させることができなくなってしまうという不都合が発生する。
【００６０】
このような不都合が発生するのを未然に防止するために、このヒンジ装置１０においては、固定円板１２と回動部材２１との間にストッパ機構７０が設けられている。ストッパ機構７０は、固定円板１２と回動部材２１との各対向面にそれぞれ形成された当接突起７１，７２を有している。当接突起７１，７２は、回動軸線Ｌを中心とする円周の周方向を向く側面どうしが突き当たることによって回動部材２１の固定円板１２に対する回動を阻止するものであるが、ヒンジ装置１０が正常に動作している間は互いに突き当たることがない。しかし、可動部材４２及び回動円板２１が回動付勢手段４０によって初期位置から通話位置側へ回動させられたときに、各球体２４Ａ，２４Ｂがカム凹部２３Ａ，２３Ｂの中央部から他端側傾斜部２３ｂ、２３ｂ上を所定の角度以上回動しようとしたときに互いに突き当たるように配置されている。ここで、所定の角度は、例えば５°以下の小さな角度であり、最大でも他端側傾斜部２３ｂの周方向の長さに対応する角度より小さい角度に設定されている。したがって、各球体２４Ａ，２４Ｂは、カム凹部２３Ａ，２３Ｂの中央部を越えたとしても他端側傾斜部２３ｂ，２３ｂを乗り越えることができず、球体２４Ａ，２４Ｂが他端側傾斜部２３ｂ，２３ｂを乗り越える前に回動部材２１が停止させられる。球体２４Ａ，２４Ｂが他端側傾斜部２３ｂ、２３ｂに接触した状態で回動部材２１が停止すると、球体２４Ａ，２４Ｂが他端側傾斜部部２３ｂ，２３ｂによってカム凹部２３Ａ，２３Ｂの中央部まで戻される。したがって、ヒンジ装置１０は正常な状態を維持する。
【００６１】
固定筒部１１の中間部から回動部材２１にわたる範囲には、カバー筒１５が外挿されている。このカバー筒１５は、端面カム４１、互いに嵌合する筒部２１ａ，４２ｂ間等に塗布した潤滑油が外部に漏れ出るのを防止するためのものである。
【００６２】
次に、上記構成のヒンジ装置１０を携帯電話機１に組み込む方法について説明する。ヒンジ装置１０を携帯電話機１に組み込むに際しては、図４に示すように、可動部材４２を初期位置から通話位置側へ向かって１８０°回動させ、当接腕部４２ａを固定筒１１の凹部１１ｅの壁面に当接させておく。この状態では、固定円板１２が折畳位置から１７０°離れた位置に位置している。次に、ヒンジ装置１０を第１連結孔２ｃに第２連結孔３ｃ側の開口部から挿入する。この場合、ヒンジ装置１０は、操作ボタン６１から第１連結孔２ｃに挿入する。そして、固定筒１１が連結筒部２ａの内周面に形成された当接面２ｇにカバー筒１５を介して突き当たるまで携帯電話機１０を第１連結孔２ｃに挿入する。この状態では、操作ボタン６１の本体部６１ａの一部が第１連結孔２ｃの小径孔部２ｅから突出するとともに、固定円板１２全体が第１連結孔２ｃから外部に突出している。その後、固定円板１２をコイルばね２２の付勢力に抗して固定筒１１側へ移動させ、固定円板１２全体を第１連結孔２ｃ内に挿入する。このとき、ヒンジ軸１３も固定円板１２と一体に移動させ、ヒンジ軸１３全体も第１連結孔２ｃ内に挿入する。次に、連結軸部３ａを図４の矢印方向へ移動させて第２連結孔３ｃの軸線を第１連結孔２ｃの軸線と一致させるとともに、受話部３を適宜回動させて第２連結孔３ｃと固定円板１２との周方向の位相合わせ（キー部２ｆとキー溝１１ｃとの位相合わせ）を行う。第２連結孔３ｃと第１連結孔２ｃとの軸線が一致するとともに、第２連結孔３ｃと固定円板１２との周方向の位相が一致すると、コイルばね２２によって付勢された固定円板１２が第１連結孔３ｃ内に嵌り込む。これにより、ヒンジ装置１０の携帯電話機１への組み込みが完了する。その後、受話部３を通話位置より折畳位置側まで回動させる。通常は、受話部３を折畳位置に位置させる。その状態で、送話部２又は受話部３に通話位置の位置決めを行うストッパを装着する。これにより、送話部２と受話部３とのヒンジ装置１０による連結作業が終了する。
【００６３】
なお、この発明は、上記の実施の形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。
例えば、上記の実施の形態は、この発明に係るヒンジ装置１０を携帯電話機１に用いたものであるが、ヒンジ装置１０はノート型パソコンの本体部と液晶表示部とを回動可能に連結するためのヒンジ装置としても用いることができる。
また、上記の実施の形態においては、ロック部材５１に戻り傾斜面５１ａ、平坦面５１ｂ及び戻りカム面５１ｃを形成し、自動で通話位置まで回動させた受話部３を折畳位置まで戻す際には、可動部材４２の当接腕部４２ａを戻り傾斜面５１ａ、平坦面５１ｂ及び戻りカム面５１ｃに接触させているが、当接腕部４２ａを端面カム４１に接触させるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態においては、固定円板１２と回動部材２１とを連結保持手段２０により、端面カム４１及びコイルばね２２による回動付勢力より大きい保持力で一体化させることにより、可動部材４２に作用する回動付勢力を回動部材２１を介して固定円板１２に伝達するようにしているが、固定円板（第２ヒンジ部材）１２を固定筒（第１ヒンジ部材）１１に対し折畳位置から通話位置へ手動で回動させる必要がないときには、回動部材２１を固定円板１２に一体に設けてもよい。換言すれば、回動部材２１を省いて可動部材４２を固定円板１２に直接回動不能に連結してもよい。また、固定円板１２が可動部材４２と回動軸線方向へ一体に移動しても差し支えない場合には、可動部材４２を固定円板１２に一体に形成してもよい。
さらに、上記の実施の形態においては、固定筒１１の可動部材４２との対向面に端面カム４１及び起立壁面１１ｄを２個一対ずつ形成しているが、三個又はそれ以上形成してもよい。三個又はそれ以上の端面カム４１及び起立壁面１１ｄは、回動軸線Ｌを中心として周方向に等間隔に配置される。また、当接腕部４２ａも端面カム４１と同数形成される。これは、固定筒１１に当接部を、可動部材４２に端面カムを形成する場合も同様である。
【００６４】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、第１ヒンジ部材に対する第２ヒンジ部材の回動範囲を広くすることができ、例えば１８０°以上にすることも可能であるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明に係るヒンジ装置が用いられた携帯電話機を通話位置に開いた状態で示す図であって、図１（Ａ）はその正面図、図１（Ｂ）はその側面図である。
【図２】この発明に係るヒンジ装置を、固定円板が折畳位置に位置した状態で示す図であって、図２（Ａ）は図１（Ａ）のＸ−Ｘ線に沿う拡大断面図、図２（Ｂ）は図２（Ａ）のＢ−Ｂ線に沿う断面図である。
【図３】同ヒンジ装置を、固定円板が通話位置に位置した状態で示す図であって、図３（Ａ）、（Ｂ）はそれぞれ図２（Ａ）、（Ｂ）と同様の断面図である。
【図４】同ヒンジ装置を携帯電話機に組み込方法を説明するための断面図である。
【図５】図２のＸ−Ｘ線に沿う拡大断面図である。
【図６】図４のＸ矢視図である。
【図７】同ヒンジ装置の分解斜視図である。
【図８】同ヒンジ装置において用いられている固定筒を示す図であって、図８（Ａ）はその側面図、図８（Ｂ）は図８（Ａ）のＢ矢視図、図８（Ｃ）は図８（Ａ）のＣ矢視図，図８（Ｄ）は図８（Ｂ）のＤ−Ｄ線に沿う一部省略断面図、図８（Ｅ）は図８（Ｃ）のＥ−Ｅ線に沿う一部省略断面図である。
【図９】同ヒンジ装置において用いられているロック部材を示す図であって、図９（Ａ）はその側面図、図９（Ｂ）、（Ｃ）はそれぞれ図９（Ａ）のＢ矢視、Ｃ矢視図である。
【図１０】同ヒンジ装置において用いられているストッパ部材を示す図であって、図１０（Ａ）はその側面図、図１０（Ｂ）、（Ｃ）、（Ｄ）はそれぞれ図１０（Ａ）のＢ矢視、Ｃ矢視、Ｄ矢視図である。
【図１１】同ヒンジ装置において用いられている可動部材を示す図であって、図１１（Ａ）はその側面図、図１１（Ｂ）、（Ｃ）はそれぞれ図１１（Ａ）のＢ矢視、Ｃ矢視図、図１１（Ｄ）は図１１（Ｂ）のＤ−Ｄ線に沿う断面図である。
【図１２】同ヒンジ装置において用いられている回動部材を示す図であって、図１２（Ａ）はその側面図、図１２（Ｂ）、（Ｃ）はそれぞれ図１２（Ａ）のＢ矢視、Ｃ矢視図、図１２（Ｄ）は図１２（Ｃ）のＤ−Ｄ線に沿う断面図である。
【図１３】同ヒンジ装置において用いられている固定円板を示す図であって、図１３（Ａ）はその側面図、図１３（Ｂ）、（Ｃ）はそれぞれ図１３（Ａ）のＢ矢視、Ｃ矢視図、図１３（Ｄ）は図１３（Ｂ）のＤ−Ｄ線に沿う断面図である。
【図１４】カム凹部と球体との関係を示す図１３のＸ−Ｘ線に沿う拡大断面図である。
【図１５】固定筒の端面カムと、可動部材の当接腕部と、ロック部材の戻り傾斜面、平坦面及び戻りカム面との関係を示すカム線図である。
【符号の説明】
１０ヒンジ装置
１１固定筒（第１ヒンジ部材）
１１ｄ起立壁面
１１ｅ凹部
１２固定円板（第２ヒンジ部材）
２２コイルばね（付勢手段）
４１端面カム
４２可動部材
４２ａ当接腕部（当接部）[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is not limited to simply connecting two articles such as a transmitter and a receiver of a mobile phone so that the article can be rotated, but also a hinge device that can rotate one article with respect to the other article. About.
[0002]
[Prior art]
Generally, this type of hinge device includes first and second hinge members that are rotatably connected to each other, and can be rotated on the rotation axis of the first and second hinge members, and in the direction of the rotation axis. And a biasing means for biasing the movable member toward the first hinge member. A pair of end surface cams extending in the circumferential direction about the rotation axis are formed on the surface of the first hinge member facing the movable member, and a standing wall portion extending in the rotation axis direction is formed between the end surface cams. ing. On the other hand, a pair of abutting portions are formed on the surface of the movable member facing the first hinge member. Each abutting portion is brought into press contact with the pair of end face cams by the urging means, and each abutting portion cooperates with the end face cam to convert the urging force of the urging means into a rotating urging force. The movable member is rotated by the rotation biasing force. When the movable member is rotated, the contact portion slides down on the end face cam from the start end side to the end end side (see, for example, Patent Document 1).
[0003]
[Patent Document 1]
JP 2001-207721 A (3rd to 4th pages, FIG. 22)
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional hinge device, when the abutting portion hits the standing wall surface, the movable member cannot rotate any more. For this reason, there is a problem that the rotation range of the second hinge member relative to the first hinge member has to be narrowed and cannot be made wider than 180 °.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present invention has been made to solve the above-described problem, and includes a first hinge member, a second hinge member rotatably connected to the first hinge member, and the first and second members. A movable member disposed on the pivot axis of the hinge member so as to be pivotable about the pivot axis and movable in the pivot axis direction, and biasing the movable member toward the first hinge member And a plurality of end face cams extending in the circumferential direction about the rotation axis around the rotation axis. A standing wall surface extending in the rotational axis direction is provided between two end face cams adjacent to each other in the circumferential direction, and the other end cam is urged by the urging force of the urging means on the other side. The pair of end face cams pressed against each other In the hinge device provided with a pair of abutting portions that cooperate to convert a biasing force of the biasing means into a rotation biasing force that rotates the second hinge member via the movable member. A concave portion is formed on the wall surface, and the concave portion is arranged on an extension of the end face cam.
In this case, it is desirable that one side surface of the concave portion constitutes a part of the end face cam. Further, it is desirable that the end face cam has a length of 180 ° or more in the circumferential direction.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
An embodiment of the present invention will be described below with reference to FIGS.
FIG. 1 shows a cellular phone 1 using a hinge device 10 (see FIGS. 2 and 3) according to the present invention. The mobile phone 1 has a transmitter 2 and a receiver 3. The transmitter 2 and the receiver 3 are connected so as to be rotatable about a rotation axis L. That is, at the end of the transmitter 2 on the receiver 3 side, two connecting cylinders 2a are provided as connecting parts. The two connecting cylinder portions 2 a are provided with their axes aligned with the rotation axis L, and are disposed at both ends of the transmitter 2 in the direction of the rotation axis L. Two connecting shaft portions 3a as connecting portions are provided at the end of the receiving portion 3 on the transmitting portion 2 side. The two connecting shaft portions 3a are arranged with their axes aligned with the rotation axis L. Moreover, the one connecting shaft portion 3a is disposed substantially in contact with the inner end surface of one of the two connecting tube portions 2a, and the other connecting shaft portion 3a is connected to the other connecting tube portion 2a. Is disposed substantially in contact with the inner end face of the. Of the two sets of connecting cylinder portions 2a and connecting shaft portions 3a adjacent to each other, the pair of connecting cylinder portions 2a and connecting shaft portions 3a arranged on the left side in FIG. 1A are the hinge device 10 according to the present invention. Are pivotally connected. The other set of the connecting cylinder portion 2a and the connecting shaft portion 3a are simply rotatably connected by a known hinge device (not shown). By connecting the connecting cylinder portion 2a and the connecting shaft portion 3a so as to be rotatable, the transmitting portion 2 and the receiving portion 3 are connected so as to be rotatable about the rotation axis L. In the following, for convenience of explanation, it is assumed that the transmitter 2 is fixed and the receiver 3 is rotated with respect to the transmitter 2.
[0007]
The reception unit 3 is rotatable with respect to the transmission unit 2 between a folding position and a call position. The folding position is regulated by the front face 3 b of the receiver 3 abutting against the front face 2 b of the transmitter 2. The call position is regulated by a stopper (not shown) provided at the end of the receiver 3 on the transmitter 2 side striking the end of the transmitter 2 on the receiver 3 side. In this form, as shown in FIG. 1 (B), it is set at a position separated by 160 ° from the folding position. A stopper that regulates the call position of the receiver 3 is provided at the end of the transmitter 2 on the receiver 3 side, and is pressed against the end of the receiver 3 on the transmitter 2 side so as to regulate the call position. It may be.
[0008]
Next, a description will be given of the hinge device 10 according to the present invention. First, the operation thereof will be briefly described. It is assumed that the receiver 3 is now located at the folding position. In this state, when the operation button 61 of the hinge device 10 is pressed, the receiving unit 3 is automatically rotated from the folding position to the call position by the rotation biasing force of the hinge device 10 and is maintained at the call position. The The receiving unit 3 rotated to the call position is manually rotated from the folding position to the use position side. In this case, the reception unit 3 is rotated to the folding position side against the rotational biasing force of the hinge device 10 up to a position just before the folding position by a predetermined angle (10 ° in this embodiment). However, when the receiving unit 3 is rotated to a position that is 10 ° before the folding position, the hinge device 10 urges the receiving unit 3 to rotate toward the folding position. The receiving portion 3 is rotated to the folding position by the rotation biasing force and is maintained at the folding position.
[0009]
In addition, the receiver 3 can be manually rotated from the folding position to the call position. When manually rotating the reception unit 3 from the folding position to the call position side, the reception unit 3 is set at a predetermined angle (15 ° in this embodiment) from the folding position to the call position side from the folding position. ), The receiver 3 is urged by the hinge device 10 in the direction from the talking position side to the folding position side. Therefore, in the angle range of 15 °, the reception unit 3 is rotated from the folding position to the call position side against the rotation urging force of the hinge device 10. Of course, when the receiver 3 can be freely rotated in this 15 angle range, the receiver 3 is returned to the folding position by the hinge device 10. The receiver 3 is located at a position 15 degrees away from the folding position toward the call position and a position away from the call position toward the folding position by a predetermined angle (15 degrees in this embodiment). If the receiver 3 is to be turned to the call position side when it is located in the range between (hereinafter, this range is referred to as a stoppable range), the receiver 3 is turned inside the hinge device 10. A frictional resistance (blocking force) is generated. Therefore, in this stoppable range, the receiver 3 is rotated to the call position side against the frictional resistance generated in the hinge device 10. Moreover, in the stoppable range, the earpiece 3 can be stopped at an arbitrary position by the frictional resistance generated in the hinge device 10. When the receiving unit 3 is rotated to a position 15 ° before the calling position, the receiving unit 3 is rotated to the calling position by the biasing force of the hinge device 10 toward the calling position, and is maintained at the calling position. Is done.
[0010]
In the case where the receiving unit 3 manually rotated to the talking position is manually rotated to the folding position, the receiving unit 3 is located between the calling position and the 15 ° position toward the folding position. When receiving, the receiver 3 is rotated to the folding position side against the rotation biasing force of the hinge device 10. Therefore, in this angle range, when the receiving unit 3 is allowed to freely rotate, the receiving unit 3 is returned to the talking position by the rotation biasing force of the hinge device 10. When the reception unit 3 is located in the stoppable range, the reception unit 3 has friction acting on the inside of the hinge device 10 as in the case of rotating the reception unit 3 from the folding position side to the call position side. While rotating against resistance, it can be stopped at an arbitrary position by frictional resistance. That is, in the stoppable range, the receiving unit 3 is rotated in either the direction toward the folding position or the direction toward the call position, and rotates against the frictional resistance acting on the hinge device 10. In addition, the receiving section 3 can be stopped at an arbitrary position by the frictional resistance. When the reception unit 3 reaches 15 ° before the folding position, the reception unit 3 is rotated to the folding position by the rotation biasing force of the hinge device 10 toward the folding position, and is maintained at the folding position. The
[0011]
Next, a specific configuration of the hinge device 10 that performs the above-described operation will be described. First, one set of the connecting cylinder portion 2a and the connecting shaft portion 3a into which the hinge device 10 is incorporated will be described in advance. As shown in FIGS. 2 to 5, 2 a is formed as a cylindrical body having both ends opened, and the inside thereof is a first connection hole 2 c. The first connection hole 2c is formed with its axis line coincident with the rotation axis L, and has a large-diameter hole part 2d on the inner side (connection shaft part 3a side) and an outer small-diameter hole part 2e. Yes. A pair of key portions 2f projecting inward are formed at the end of the inner peripheral surface of the small diameter hole 2e on the large diameter hole 2d side. The end surface on the large-diameter hole 2d side of the key portion 2f and the bottom surface of the large-diameter hole 2d constitute the same plane that is perpendicular to the rotation axis L, and the plane is the contact surface. It is 2g.
[0012]
As shown in FIGS. 2 to 4 and 6, a second connection hole 3 c is formed on a surface of the connection shaft portion 3 a facing the connection cylinder portion 2 a. The second connection hole 3c is formed as a shallow blind hole having an opening at the end on the connection cylinder portion 2a side and a closed end at the opposite side. Of course, the 2nd connection hole 3c may be formed as a through-hole which penetrates the connection axial part 3a similarly to the 1st connection hole 2c. However, when the through hole is used, a stopper portion that prevents the fixed disk 12 (described later) from being inserted more than the depth corresponding to the depth of the second connection hole 3c is formed on the inner peripheral surface thereof. desirable. The second connecting hole 3c is formed so that its axis coincides with the rotation axis L. A key portion 3d extending in parallel with the rotation axis L is formed on the inner peripheral surface of the second connection hole 3c.
[0013]
As shown in FIGS. 2 and 3, the hinge device 10 includes a fixed cylinder (first hinge member) 11, a fixed disk (second hinge member) 12, and a hinge shaft 13. As shown in FIGS. 7 and 8, the fixed cylinder 11 has a large-diameter cylinder part 11 a and a small-diameter cylinder part 11 b that are formed so that their axes coincide with each other. The large-diameter cylinder portion 11a is fitted into the large-diameter hole portion 2d via a cover cylinder 15 described later. In this case, the large-diameter cylindrical portion 11a is inserted into the large-diameter hole portion 2d from the opening on the connecting shaft portion 3a side, and abuts against the contact surface 2g via the cover cylinder 15. Accordingly, the fixed cylinder 11 is prevented from moving outward (side toward the first connection hole 2c from the second connection hole 3c) by the contact surface 2g, and the hinge device 10 is attached to the mobile phone 1. Then, it does not move substantially inward. Therefore, the fixed cylinder 11 is virtually immovable in the direction of the rotation axis L with respect to the first connection hole 2c. The small diameter cylindrical portion 11b is fitted in the small diameter hole 2e. A key groove 11c is formed on the outer peripheral surface of the small diameter cylindrical portion 11b, and the key portion 2f is fitted in the key groove 11c. Thereby, the fixed cylinder 11 is non-rotatably connected to the transmitter 2. Therefore, here, it is assumed that the transmitter 2 is fixed, and the fixed cylinder 11 is also fixed.
[0014]
As shown in FIGS. 2 and 3, the fixed disk 12 is removably inserted into the second connection hole 3 c. As shown in FIGS. 7 and 13, a key groove 12 a is formed on the outer peripheral surface of the fixed disk 12. By fitting the key portion 3d into the key groove 12a, the fixed disk 12 is non-rotatably connected to the connecting shaft portion 3a, and consequently is non-rotatably connected to the receiver portion 3. Therefore, the fixed disk 12 rotates integrally with the transmitter 3. Therefore, the rotation position of the fixed disk 12 when the transmitter 3 is located at the folding position is also referred to as the folding position, and the fixed disk 12 when the transmitter 3 is located at the call position. Is also referred to as a call position. The fixed disk 21 is fitted in the second connecting hole 3c so as to be movable in the direction of the rotation axis L. However, in the state where the hinge device 10 is incorporated in the connecting cylinder portion 2a and the connecting shaft portion 3a, the second connecting hole 3c is connected. The position of the hole 3c is fixed in contact with the bottom surface of the hole 3c, and the second connection hole 3c is not moved in the direction of the rotation axis L. The thickness of the fixed disk 12 is set to be substantially the same as the depth of the second connection hole 3c, and the end surface of the fixed disk 12 on the connection cylinder part 2a side faces the connection cylinder part 2a of the connection shaft part 3a. It is almost flush with the end surface.
[0015]
The hinge shaft 13 is arranged so that its axis coincides with the rotation axis L, and penetrates the fixed cylinder 11 and the fixed disk 12. A head 13a is formed at one end of the hinge shaft 13 (the right end in FIGS. 2 and 3). The head portion 13a is non-rotatably fitted in an engagement recess 12b formed on the end surface of the fixed disk 12 facing the bottom surface of the second connection hole 3c. Therefore, the hinge shaft 13 rotates integrally with the fixed disk 12. The hinge shaft 13 is rotatably fitted to the fixed cylinder 11. As a result, the fixed cylinder 11 and the fixed disk 12 are rotatably connected via the hinge shaft 13, and the connecting cylinder portion 2a and the connecting shaft portion 3a are rotatably connected. And the receiver 3 are connected so as to be rotatable. The head portion 13a of the hinge shaft 13 includes the bottom surface of the engagement recess 12a of the fixed disk 12 and the engagement hole 3c of the connection shaft portion 3a when the hinge device 10 is incorporated in the first and second connection holes 2c and 3c. Is substantially sandwiched between the bottom surface of each other. Therefore, in this embodiment, the hinge shaft 13 behaves integrally with the fixed disk 12. Therefore, the hinge shaft 13 may be formed integrally with the fixed disk 12. Conversely, when the hinge shaft 13 is formed separately from the fixed disk 12 as in this embodiment, as long as the hinge shaft 13 is fitted to the fixed cylinder 11 so as to be movable in the direction of the rotation axis L. The hinge shaft 13 may be fitted to the fixed cylinder 11 so as not to rotate, and may be fitted to the fixed disk 12 so as to be rotatable.
[0016]
A stop ring 14 is provided at the other end of the hinge shaft 13 (the left end in FIGS. 2 and 3). The stop ring 14 prevents the fixed cylinder 11 from coming out to the left from the other end of the hinge shaft 13. In addition, as described above, the fixed disk 12 is prevented from coming out of the hinge shaft 13 to the right by the head 13a. Therefore, the fixed cylinder 11 and the fixed disk 12 are prevented from coming off from the hinge shaft 13. As a result, each member arranged between the fixed cylinder 11 and the fixed disk 12 such as a coil spring 22 which will be described later is also mounted on the hinge shaft 13 while being prevented from coming off. Thereby, the whole hinge apparatus 10 is unitized.
[0017]
As described above, the hinge device 10 is configured so that the receiver 3 can be rotated automatically or manually. First, a configuration for enabling the reception unit 3 to be manually rotated will be described.
[0018]
On the outer periphery of the hinge shaft 13 between the fixed cylinder 11 and the fixed disk 12, a rotating member 21 is rotatably inserted and slidable. The rotating member 21 is disposed so as to face and be close to the fixed disk 12 and is biased toward the fixed disk 12 by a coil spring (biasing means) 22. Moreover, the rotation member 21 is non-rotatably connected to the fixed cylinder 11 unless the locking means 50 described later is released, and rotates as long as the receiver 3 is manually rotated. There is nothing. Therefore, when manually rotating the transmitter 3, the rotating member 21 maintains the stopped state, and the fixed disk 12 rotates with respect to the rotating member 21.
[0019]
As shown in FIG. 13, a pair of cam recesses 23 A and 23 B are formed on the surface of the fixed disk 12 that faces the rotating member 21. The pair of cam recesses 23 A and 23 B are arranged 180 degrees apart on one circumference centered on the rotation axis L. That is, they are arranged symmetrically about the rotation axis L. Moreover, the pair of cam recesses 23A and 23B are formed in the same shape. Therefore, only the cam recess 23A will be described. The cam recess 23A is formed in an oval shape that is long in the circumferential direction. As shown in FIG. 14, the depth of the cam recess 23 A is deeper from both ends in the circumferential direction around the rotation axis L toward the center. In addition, the depth of the cam recess 23A is increased at a constant rate except for a small portion at both ends and a central portion. In other words, the bottom surface defining the cam recess 23A is inclined between the one end side inclined portion 23a and the other end side inclined at a certain angle between both ends and the center portion in the circumferential direction around the rotation axis L. It has a portion 23b. The one end side inclined portion 23a and the other end side inclined portion 23b are inclined in directions opposite to each other, but the inclination angles are the same and are set to an angle α. The one end side inclined portion 23a is located on the folding position side with respect to the center of the cam recess 23A, and the other end side inclined portion 23b is located on the call position side.
[0020]
As shown in FIG. 12, a pair of spheres 24 A and 24 B made of a metal or other hard material has a part (protrusion part) of each of the rotating members 21 on the surface facing the fixed disk 12. It is buried and fixed in a state of protruding to the side. Instead of the pair of spheres 24 A and 24 B, a protruding portion having a shape corresponding to a part of the spheres 24 A and 24 B protruding from the rotating member 21 may be formed integrally with the rotating member 21. The pair of spheres 24 A and 24 B are pressed against the surface of the fixed disk 12 facing the rotating member 21 by the biasing force of the coil spring (biasing means) 22 acting on the rotating member 21. The cam recesses 23A and 23B may be formed on the surface of the rotating member 21 facing the fixed disk 12, and the spheres 24A and 24B or the protrusions may be provided on the surface of the fixed disk 12 facing the rotating member 21. Good.
[0021]
The pair of spheres 24A, 24B are disposed 180 degrees apart from each other on the same circumference as the cam recesses 23A, 23B. Therefore, the pair of spheres 24 A and 24 B enters and exits the pair of cam recesses 23 A and 23 B according to the rotation position of the fixed disk 12, that is, the rotation position of the receiver 3. In this case, the sphere 24A (24B) has a center C in the circumferential direction of the cam recess 23A (23B) as shown by an imaginary line in FIG. Are in contact with the one end side inclined portions 23a, 23a of the cam recess 23A (23B) at positions separated from the talking position side toward the folding position side by a predetermined angle (10 ° in this embodiment). As a result, the urging force of the coil spring 22 causes the one end side inclined portion 23a to urge the fixed disc 12 in the direction from the talking position side to the folding position side (the direction of arrow A in FIG. 14). Is converted to With this rotational biasing force, the front surface 3b of the receiver 3 is abutted against the front surface 2b of the transmitter 2, and the receiver 3 is maintained in the folded position.
[0022]
When the receiver 3 located at the folding position is manually rotated by a predetermined angle (15 ° in this embodiment) to the talking position side against the rotational biasing force of the coil spring 22, the sphere 24A, 24B slides up the inclined portions 23a and 23a at one end of the cam recesses 23A and 23B, respectively, and escapes from the cam recesses 23A and 23B. As a result, the urging force of the coil spring 22 is not converted into the rotating urging force. In other words, the biasing force of the coil spring 22 is inclined at one end only when the receiver 3 is located in an angle range between the folding position and a position away from the folding position by 15 ° toward the call position. The portions 23a and 23a and the spheres 24A and 24B are converted into a rotational biasing force that biases the stationary disk 12 and the receiver 3 toward the folding position.
[0023]
When the receiving part 3 is manually rotated by 15 ° or more from the folding position toward the talking position side against the rotational biasing force of the coil spring 22, the spheres 24A and 24B are escaped from the cam recesses 23A and 23B. The spheres 24A and 24B reach the stoppable range. Then, the spheres 24 A and 24 B are pressed and brought into contact with the surface of the fixed disk 12 facing the rotating member 21 by the biasing force of the coil spring 22. One end surface of the fixed disk 12 facing the rotation member 21 within the stoppable range is a plane orthogonal to the rotation axis L. Therefore, within the stoppable range, the urging force of the coil spring 22 is converted into a frictional resistance generated between the spheres 24A and 24B and the fixed disk 12. This frictional resistance acts so as to prevent relative rotation between the fixed disk 12 and the rotating member 21, and the magnitude thereof is such that the transmission section 3 can be stopped at an arbitrary position. Is set to Of course, the transmitter 3 can be rotated by applying a rotational force that overcomes the frictional resistance.
[0024]
The one end face of the fixed disk 12 facing the rotating member 21 does not necessarily have to be entirely flat, and at least when the fixed disk 12 rotates with respect to the rotating member 21, the sphere 24 contacts. What is necessary is just to make it the surface which is located in the same position in the rotation axis L direction in the part located on the circumference to do. Further, although the spheres 24A and 24B are fixed to the rotating member 21, they may be embedded so as to be rotatable. However, in that case, it is necessary to set the rolling friction resistance between the spheres 24A and 24B and the rotating member 21 and the fixed disk 12 to a size that can stop the receiver 3 at an arbitrary position. is there.
[0025]
When the receiving unit 3 is rotated to a position 15 ° away from the call position, the spheres 24A and 24B are cam recesses that are different from the cam recesses 23A and 23B that enter when the spheres 24A and 24B are positioned at the folding positions. It enters into the recesses 23B and 23A, respectively. The spheres 24A and 24B are pressed against the other end side inclined portions 23b and 23b of the cam recesses 23B and 23A by the biasing force of the coil spring 22, respectively. As a result, the fixed disk 12 is urged to rotate in the direction from the folding position side to the call position side (the direction of arrow B in FIG. 14). With this turning biasing force, the fixed disk 12 and the receiver 3 are turned to the call position. When the receiving unit 3 is rotated to the talking position, the spheres 24A and 24B are positioned at the position when the receiving unit 3 is positioned at the folding position (the position indicated by the imaginary line in FIG. 14) and the centers of the recesses 23B and 23A. Is located at a symmetrical position. That is, it is located at a position away from the center of the cam recesses 23B, 23A by 10 ° in the circumferential direction of the fixed disk 12. At this time, the fixed disk 12 is moved from the folding position with respect to the rotating disk 21, the fixed cylinder 11 and the transmitter 2.
180 °-(10 ° + 10 °) = 160 °
It just turns and reaches the call section. In addition, since the spheres 24A and 24B are in contact with the other end side inclined portions 23b and 23b at the call position, the receiver 3 can be moved from the folding position side by the biasing force of the coil spring 22 even after reaching the call position. It is urged to rotate in the direction toward the call position, and is maintained at the call position by this rotation urging force.
[0026]
In addition, when manually rotating the reception unit 3 rotated to the talking position to the folding position, the reception unit 3 is coil spring 22 and the other end side inclined unit within a range of 15 ° from the calling position. The receiver 3 is rotated against the rotational urging force of 23 b, and the receiver 3 is rotated against the frictional resistance generated between the spheres 24 A and 24 B and the fixed disk 12 in the stoppable range. . Then, when the receiver 3 reaches a position 15 ° before the folding position, the spheres 24A and 24B enter the cam recesses 23A and 23B and come into contact with the one-end inclined portions 23a and 23a, respectively. Is rotated to the folding position and maintained at the folding position.
[0027]
Next, a configuration for automatically rotating the reception unit 3 from the folding position to the call position will be described. When the receiver 3 is automatically rotated, the fixed disk 12 and the rotating member 21 are integrated with each other except when the fixed disk 12 is positioned at and near the folding position, as will be described later. To turn. In order to rotate the fixed disk 12 and the rotating member 21 integrally, a connection holding means 20 is provided between them.
[0028]
That is, the spheres 24A and 24B are cams in the circumferential direction of the fixed disk 12 as shown by the solid lines in FIG. 14 except when the receiver 3 is located at the folding position and in the vicinity thereof. The spherical bodies 24A and 24B are in contact with the one end-side inclined portion 23a and the other end-side inclined portion 23b simultaneously with the central portions of the recesses 23A and 23B. In such a state, when the fixed disk 12 tries to rotate in the direction of arrow A in FIG. 14 with respect to the rotation member 21, this is blocked by the one end side inclined portion 23a and tries to rotate in the direction of arrow B. Then, the other end side inclined part 23b blocks. Therefore, when the spheres 24A and 24B are located at the center portions of the cam recesses 23A and 23B, the fixed disk 12 and the rotating member 21 cause the biasing force of the coil spring 22, the one end side inclined portion 23a, and the other end side. They are non-rotatably connected to each other by a holding force having a magnitude determined by the inclination angle α of the inclined portion 23b. The one end side inclined portion 23a and the other end side inclined portion 23b may be gradually increased from the center of the cam recesses 23A and 23B toward the circumferential direction without being inclined at a constant inclination angle.
[0029]
As shown in FIGS. 2 and 3, the hinge device 10 is configured to automatically rotate the receiving unit 3 from the folding position to the talking position, and to lock the receiving unit 3 in the folding position. There are further provided locking means 50 and locking release means 60 for releasing the locked state by the locking means 50 so that the receiving unit 3 can be turned to the talking position side.
[0030]
First, the rotation urging means 40 will be described. As shown in FIGS. 2, 3, 7, and 8, the end surface of the large-diameter cylinder portion 11 a of the fixed cylinder 11 facing the fixed disk 12 side is A pair of end face cams 41, 41 extending in the circumferential direction about the rotation axis L are formed. When viewed from the fixed disc 12 side, the end face cam 41 is inclined so as to be separated from the fixed disc 12 as it goes from the folding position side to the call position side. Hereinafter, the end on the fixed disk 12 side of the end face cam 41 is referred to as a start end, and the opposite end is referred to as a rear end. The end face cam 41 is formed with a length of 180 ° in the circumferential direction. As shown in FIG. 15, most of the end face cam 41 from the start edge (the point where the cam angle is 0 ° in the cam diagram shown in FIG. 15) toward the rear end side is the main slope 41a. The rear end portion following the main slope portion 41a is a gentle slope portion 41b. The main slope 41a has a length of approximately 150 ° from the start edge of the end face cam 41, and is inclined at a constant angle β1. This inclination angle β1 is set to an angle smaller than the inclination angle α. The gentle slope portion 41b is formed over a range of about 30 ° from the rear end of the main slope portion 41a to the rear end edge of the end face cam 41 (a point where the cam angle is 180 °), and at a constant inclination angle β2. Inclined. This inclination angle β2 is set to an angle smaller than the inclination angle β1 of the main slope 41a.
[0031]
The gentle slope 41b intersects the main slope 41a at an angle (β1-β2), but an arcuate curved surface in contact with the main slope 41a and the gentle slope 41b is formed. Therefore, it is desirable to connect the gentle slope 41b to the main slope 41a smoothly. Further, although the gentle slope portion 41b is inclined at a constant angle, the inclination angle of the gentle slope portion 41b may be gradually reduced toward the rear end edge side. In that case, it is desirable that the slope angle of the start edge of the gentle slope portion 41b is the same as the slope angle of the main slope portion 41a, and the slope portions 41a and 41b are connected smoothly.
[0032]
As shown in FIGS. 8 and 15, a contact surface 41 c that is smoothly connected to the start edge of the end surface cam 41 is formed on the end surface of the large-diameter cylindrical portion 11 a facing the fixed disk 12. The contact surface 41c is inclined in the same direction as the end face cam 41, but the inclination angle is set larger than the inclination angle α.
[0033]
As described above, since the end face cam 41 has a circumferential length of 180 ° in terms of angle, the circumferential length of the end face cam 41 and the contact surface 41c is 180 °. It is over the length. In order to form a pair of end face cam 41 and contact surface 41c having a total length exceeding 180 ° on one end face of large-diameter cylindrical portion 11a, the following configuration is employed.
[0034]
That is, as shown in FIGS. 8 and 15, a pair of standing wall surfaces 11d and 11d extending along the rotation axis L are formed on the end surface of the large-diameter cylindrical portion 11a facing the fixed disk 12 side. The pair of upright wall surfaces 11d and 11d are arranged 180 degrees apart in the circumferential direction. In addition, the upper ends of the standing wall surfaces 11d in FIG. 15 are arranged so as to intersect the contact surface 41c. And the end surface cam 41 and the contact surface 41c are formed between a pair of standing wall surfaces 11d and 11d. Here, the circumferential lengths of the end face cam 41 and the contact surface 41c are longer than 180 °. Therefore, a recess 11e is formed in the lower portion of the standing wall surface 11d. At least the open end of one side surface (lower side surface in FIG. 15) of the recess 11e constitutes the rear end portion of the end surface cam 41 (part of the gentle slope portion 41b). As a result, the total length of the end face cam 41 and the contact surface 41c can be set to a length exceeding 180 °.
[0035]
As shown in FIGS. 2 and 3, a movable member 42 is disposed between the fixed cylinder 11 and the rotating member 21. The movable member 42 functions as a follower with respect to the end face cam 41, and is rotatably attached to the hinge shaft 13 so as to be slidable. As shown in FIGS. 2, 3, 7, and 11, a pair of contact arm portions (contact portions) projecting toward the fixed cylinder 11 side are provided on the end surface of the movable member 42 facing the end surface cam 41. 42a and 42a are formed. The tip portions of the contact arm portions 42a and 42a are in contact with the end surface cams 41 and 41, respectively. As shown in FIG. 15, the abutting arm portion 42a is in contact with the starting edge of the end face cam 41 and the abutting surface 41c when the transmitter 3 is in the folded position (hereinafter, this time). The position of the movable member 42 is referred to as an initial position.) When the receiver 3 is turned to the talking position, the end face cam 41 (slowly inclined portion 41b) is at a position 170 ° away from the upper end edge (hereinafter referred to as the end position). To touch.
[0036]
As shown in FIGS. 2 and 3, the movable member 42 is formed with a cylindrical portion 42 b extending toward the fixed disk 12. The cylindrical portion 42b is slidably and rotatably fitted to the hinge shaft 13. A cylindrical portion 21 a is formed on the end surface of the rotating member 21 on the movable member 42 side. The cylindrical portion 21a is extrapolated to the cylindrical portion 42b of the movable member 42 so as not to rotate and to be slidable. Therefore, the rotation member 21 can move relative to the movable member 42 in the direction of the rotation axis L, but cannot rotate with respect to the movable member 42 and rotates integrally with the movable member 42. Therefore, the position of the rotating member 21 when the movable member 42 is located at the initial position is also referred to as the initial position, and the position of the rotating member 21 when the movable member 42 is located at the terminal position is also referred to as the terminal position. Called.
[0037]
The coil spring 22 is inserted outside the cylindrical portion 21a with a slight gap. One end of the coil spring 22 hits the movable member 42 and the other end hits the rotating member 21. Therefore, the coil spring 22 urges the movable member 42 toward the fixed cylinder 11 and presses the contact arm portion 42 a against the end face cam 41. Of course, as described above, the coil spring 22 urges the rotating member 21 toward the fixed disk 12 and presses the spheres 24 A and 24 B against the fixed disk 12.
[0038]
The urging force of the coil spring 22 is converted into the rotating urging force by the contact arm portion 42 a being in press contact with the end face cam 41. Then, the turning biasing force of the turning member 21 from the folding position side toward the talking position side (from the initial position side to the terminal position side) is caused by this turning biasing force. Therefore, when the movable member 42 can be freely rotated and moved, the rotating member 42 rotates to the talking position side, and the abutting arm portion 42a moves on the end face cam 41 from the start end side to the end side. Slide down. When the movable member 42 rotates, the rotating member 21 rotates integrally with the movable member 42.
[0039]
Here, it is assumed that the receiver unit 3 is now located at the folding position. At this time, the centers of the spheres 24A and 24B are separated from the centers of the cam recesses 23A and 23B by 10 ° in the direction from the call position side to the folding position side (the direction of arrow A in FIG. 14). The one end side inclined portions 23a and 23a of the recesses 23A and 23B are in contact with each other. Therefore, immediately after the turning member 21 starts to turn from the initial position to the talking position side, the spheres 24A, 24B only slide down on the one end side inclined portions 23a, 23a toward the center side of the cam recesses 23A, 23B. The rotating member 21 rotates relative to the stationary disk 12 toward the talking position (idle). Therefore, the fixed disk 12 maintains a stopped state. That is, when the movable member 42 and the rotating member 21 are initially rotated from the initial position to the end position side, the stationary disk 12 and the receiver 3 are kept stopped at the folding position.
[0040]
When the rotating member 21 is rotated by 10 ° from the initial position, the spheres 24A and 24B reach the central portions of the cam recesses 23A and 23B as shown by solid lines in FIG. As a result, the rotating member 21 is non-rotatably connected to the fixed disk 12 with a predetermined holding force by the connection holding means 20. Moreover, since the inclination angle α of the one end side and the other end side inclined portions 23a, 23b is set larger than the inclination angle β1 of the main inclined surface portion 41a of the end face cam 41, the rotating member 21 and the fixed disk 12 are rotated. The holding force of the connection holding means 20 that is immovably connected is larger than the rotation biasing force of the coil spring 22 converted by the end face cam 41, that is, the rotation biasing force that rotates the movable member 42 and the rotation member 21. Therefore, after the turning member 21 is turned to the talking position side by 10 ° from the initial position, the fixed disk 12 and the turning member 21 are substantially non-rotatably connected, and the movable member 41 is turned. Accordingly, the rotating member 21 and the fixed disk 12 are rotated. As a result, the receiver 3 starts to rotate from the folding position toward the call position.
[0041]
When the movable member 42 and the rotating member 21 are rotated by 150 ° from the initial position, the respective distal end portions of the contact arm portions 42a and 42a of the movable member 42 are transferred from the main inclined surface portion 41a to the gentle inclined surface portion 41b. Then, since the inclination angle β2 of the gentle slope portion 41b is smaller than the inclination angle β1 of the main slope portion 41a, the rotational biasing force by the coil spring 22 on the movable member 42 becomes small. As a result, the rotational speed of the movable member 42 is slower than when the contact arm portion 42a is in contact with the main slope 41a, and the rotational speed of the receiver 3 is correspondingly slowed. The receiving unit 3 is rotated by 160 ° from the folding position and stops when the stopper hits the transmitting unit 2 when reaching the talking position. At this time, since the rotational speed of the reception unit 3 is slow, the impact when the reception unit 3 is stopped can be reduced.
[0042]
When the receiving part 3 is turned to the talking position and stopped, the movable member 42 and the turning member 21 are turned to the talking position side by 10 ° with respect to the talking part 3 and the fixed disk 12 immediately after the start of the turning. Therefore, it is rotated by 170 ° from the initial position and is located at the end position. Therefore, the end positions of the movable member 42 and the rotating member 21 are the same position as the call position of the fixed disk 12 (the receiving unit 3). The movable member 42 moves in the direction from the folding position side toward the call position side by the rotational biasing force of the coil spring 22 converted by the gentle slope 41b of the end face cam 41 even after the receiver 3 reaches the call position. It is urged to rotate. With this turning biasing force, the fixed disk 12 is biased in the same direction via the movable member 42 and the fixed member 21, and the receiver 3 is maintained at the call position.
[0043]
The reception unit 3 rotated from the folding position to the talking position by the coil spring 22 is manually returned to the folding position. When the receiving part 3 is turned to the folding position side, the turning member 21 and the movable member 42 are turned from the talking position to the folding position side. Then, the tip end portion of each contact arm portion 42a slides up on the end face cam 41 toward the start end side. In this case, each abutment arm portion 42a may slide up only the end face cam 41. However, in this hinge device 10, the communication portion 3 is at a predetermined angle of the folding position (10 ° in this embodiment). In order to forcibly rotate the receiving part 3 to the folding position side by the urging force of the coil spring 22, the abutting arm part 42a has the gentle slope part 41b on the end face cam 41. After slipping over toward the starting end side, the pair of return inclined surfaces 51a formed on the lock member 51 are respectively slid up.
[0044]
That is, as shown in FIGS. 2, 3, 7, and 9, the lock member 51 has a cylindrical shape, and is inserted into the fixed cylinder 11 so as to be rotatable from the fixed disk 12 side. . However, when the movable member 42 is located at the initial position or the end position, the lock member 51 is non-rotatably connected to the fixed cylinder 11 unless the operation button 61 is pressed as described later. The position of the lock member 51 at this time is the locking position. Moreover, the lock member 51 becomes immovable in the direction away from the fixed disk 12 by striking against the partition wall portion 11f provided between the large-diameter cylinder portion 11a and the small-diameter cylinder portion 11b inside the fixed cylinder 11. ing.
[0045]
As shown in FIGS. 7, 9, and 15, a pair of return inclined surfaces 51 a and 51 a extending in the circumferential direction about the rotation axis L are formed on the end surface of the lock member 51 facing the movable member 42. Yes. The return inclined surface 51 a is inclined in the same direction as the end face cam 41, and the rear end edge of the return inclined face 51 a substantially coincides with the rear end edge of the end face cam 41 when the lock member 51 is located at the locking position. Are arranged to be. Moreover, the return inclined surface 51a is inclined at an inclination angle γ1 larger than the inclination angle β1 of the main inclined surface portion 41a, and when the return inclined surface 51a is viewed in a direction orthogonal to the rotation axis L, FIG. , (C), the end face cam 41 is disposed so as to intersect at a predetermined position in the circumferential direction. In this embodiment, the return inclined surface 51a is the end surface cam 41 at a position 150 ° away from the starting edge of the end surface cam 41 toward the rear end side, that is, at the intersection of the main inclined surface portion 41a and the gentle inclined surface portion 41b. Intersects with As a result, the return inclined surface 51a is located on the lower side in FIG. 15 with respect to the gentle slope portion 41b at the rear end portion from the intersection with the end face cam 41, and on the upper side with respect to the main slope portion 41a on the start end side. positioned. Accordingly, when the receiving part 3 is rotated from the talking position to the folding position side and the movable member 42 is rotated from the terminal position to the initial position side accordingly, the abutting arm part 42a is gently inclined at the beginning of rotation. Although it slides up on the part 41b, it slides up on the return inclined surface 51a from a 150 degree position. When the contact arm portion 42a slides up on the return inclined surface 51a, the movable member 42 is rotationally biased toward the end position side by the rotational biasing force of the coil spring 22 converted by the return inclined surface 51a. . However, since the inclination angle γ1 of the return inclined surface 51a is set to be smaller than the inclination angle α of the one end side inclined portion 23a and the other end side inclined portion 23b, the rotating member 21 is fixed by the rotating biasing force of the coil spring 22. The rotating member 21 and the fixed disk 12 are connected substantially non-rotatably with respect to the rotating biasing force of the coil spring 22 without rotating with respect to the disk 12. Therefore, when the contact arm portion 42a slides up on the return inclined surface 51a against the urging force of the coil spring 22, the receiver 3, the fixed disc 12, the rotating member 21, and the movable member 42 are entirely Rotate together.
[0046]
When the receiving unit 3 is rotated approximately 130 ° from the talking position toward the folding position, that is, when the receiving unit 3 is rotated to a position that is approximately 30 ° before the folding position, the contact arm portion 42 a Returning to step S1, it rides on a flat surface 51b formed following the inclined surface 51a. The flat surface 51b is constituted by a plane having a right angle with the rotation axis L. Therefore, while the abutting arm portion 42a is riding on the flat surface 51b, the receiving portion 3 can be stopped. The flat surface 51b is not necessarily formed, and a return cam surface 51c described below may be directly connected to the return inclined surface 51a.
[0047]
When the receiving part 3 reaches a position 10 ° before the folding position, the contact arm part 42a comes into pressure contact with a return cam surface 51c formed on the end surface of the lock member 51 following the flat surface 51b. The return cam surface 51c is formed as an inclined surface having a downward slope as it goes from the call position side to the folding position side. Therefore, when the contact arm portion 42a comes into contact with the return cam surface 51c, the urging force of the coil spring 22 is converted into a rotation urging force that urges the movable member 42 from the talking position side to the folding position side. With this turning biasing force, the movable member 42 and the turning member 21 are turned to the folding position side, and the fixed disk 12 and the receiver 3 are turned to the folding position side. And when the receiving part 3 reaches a folding position, the receiving part 3 and the fixed disc 12 will stop.
[0048]
Here, if the inclination angle γ2 of the return cam surface 51c is equal to or smaller than the inclination angle α of the one-end side inclined portion 23a, the rotational biasing force of the coil spring 22 converted by the return cam surface 51c is connected and held. Less than the holding force of the means 20. Therefore, after the receiver 3 reaches the folding position, when the rotating member 21 further rotates in the direction from the talking position side to the folding position side, the rotating member 21 rotates in the same direction. Is stopped by the one end side inclined portion 23 a of the connection holding means 20. Therefore, the rotating member 21 and the movable member 42 stop simultaneously with the fixed disk 12 and the receiver 3 when they reach the folding position. However, actually, the inclination angle γ2 is set larger than the inclination angle α. Therefore, the rotational biasing force acting from the talking position side to the folding position side of the coil spring 22 converted by the return cam surface 51 c is larger than the holding force of the connection holding means 20. For this reason, after the receiving part 3 reaches a folding position and the fixed disk 12 stops, the spheres 24A and 24B slide up on the one end side inclined parts 23a and 23a. As a result, the rotating member 21 and the movable member 42 continue to rotate in the direction from the talking position side to the folding position side even after the receiver 3 reaches the folding position and stops. After the receiving part 3 reaches the folding position, when the rotating member 21 and the movable member 42 are further rotated 10 ° from the terminal position side to the initial position side (calling position side to the folding position side), the contact arm portion 42a hits the contact surface 41c. Thereby, the movable member 42 and the rotating member 21 are stopped. The positions of the movable member 42 and the rotating member 21 at this time are initial positions. Accordingly, at this time, the spheres 24A and 24B have returned to the positions indicated by the imaginary lines in FIG. Further, the tip end portion of the contact arm portion 42a is simultaneously in contact with the contact surface 41c, the start edge of the end surface cam 41, and the return cam surface 51c.
[0049]
The locking means 50 is for locking the movable member 42 at the initial position, and includes the lock member 51, the stopper member 52, and the return spring 53. A pair of guide grooves 51d and 51d extending in parallel with the rotation axis L are formed on one end face of the lock member 51 in contact with the partition wall 11f so as to be separated from each other by 180 ° in the circumferential direction. The inner diameter of the lock member 51 is larger than that of the hinge shaft 13, and the inside of the lock member 51 is penetrated by the hinge shaft 13 with an annular gap.
[0050]
As shown in FIGS. 7 and 10, the stopper member 52 has a disc portion 52 a. The disc portion 52a is fitted to one end of the lock member 51 on the side of the partition wall portion 11f so as to be rotatable and movable in the direction of the rotation axis L. As shown in FIGS. 2 and 3, the central portion of the disc portion 52 a is penetrated by the hinge shaft 13 so as to be rotatable and slidable. On the outer periphery of the disc part 52a, a pair of engaging protrusions 52b and 52b are formed 180 degrees apart in the circumferential direction. Each engagement protrusion 52b is inserted into each guide groove 51d, 51d of the lock member 51 so as to be slidable in the rotation axis L direction. Thereby, the stopper member 52 is connected to the lock member 51 so as not to rotate and to be movable in the direction of the rotation axis L.
[0051]
Each engagement protrusion part 52b, 52b protrudes toward the partition part 11f side from the disk part 52a, and each protruded tip part is respectively inserted into the pair of locking holes 11g, 11g penetrating the partition part 11f. It is inserted so that it can appear and disappear. The pair of locking holes 11g and 11g are also arranged symmetrically about the rotation axis L. Therefore, the engaging protrusions 52b and 52b are fitted into the locking holes 11g and 11g every time the stopper member 52 rotates 180 °. Moreover, the engaging protrusion 52b is disposed so as to be fitted into the locking hole 11d when the movable member 42 is located at the initial position or the terminal position. The position of the lock member 51 and the stopper member 52 when the engagement protrusion 52b is fitted in the locking hole 11g is the locking position, and the stopper member 52 and the locking member 51 rotate to the fixed cylinder 11 at the locking position. Linked impossible. On the other hand, when the engagement protrusion 52b escapes from the locking hole 11g, the stopper member 52 and the lock member 51 can rotate with respect to the fixed cylinder 11.
[0052]
The return spring 53 is a coil spring, and the biasing force thereof is set to be significantly smaller than the biasing force of the coil spring 22. The return spring 53 is inserted into an annular gap between the outer peripheral surface of the hinge shaft 13 and the inner peripheral surface of the lock member 51. One end of the return spring 53 abuts on a step surface 13 b formed on the outer peripheral surface of the intermediate portion of the hinge shaft 13, and the other end abuts against the stopper member 52. Therefore, the return spring 53 always urges the stopper member 52 toward the partition wall 11f. Therefore, when the engagement protrusion 52b enters the locking hole 11g, unless the external force acts on the stopper member 52, the state where the engagement protrusion 52b enters the locking hole 11g is maintained, and the disk portion 52a. Maintains a state where it hits the partition wall 11c. On the other hand, when the engaging protrusion 52b escapes from the locking hole 11d and the stopper member 52 rotates, the distal end surface of the engaging protrusion 52b slides on the partition wall 11f.
[0053]
When the lock member 51 is in the locking position and the movable member 42 is in the initial position, the movable member 42 is pushed in the direction from the talking position side to the folding position side by the return cam surface 51c. . However, the movable member 42 is prevented from rotating in the same direction by the contact arm portion 42a abutting against the locking surface 41c. Moreover, the movable member 42 is pushed in the direction from the folding position side to the talking position side by the coil spring 22 and the end face cam 41, but the lock member 51 is prevented from rotating in the same direction. Therefore, the movable member 42 is maintained at the initial position without rotating from the initial position.
[0054]
When the protruding portion 52b of the stopper member 52 escapes from the locking hole 11g in a state where the movable member 42 is located at the initial position, the lock member 51 can be rotated from the initial position to the talking position side. As a result, the movable member 42 is rotated from the initial position toward the talking position side by the rotation urging means 40. When the movable member 42 rotates, the lock member 51 is pushed by the movable member 42 and rotates in the same direction. At this time, the abutting arm portion 42a of the movable member 42 slides down the return cam surface 51c, so that the lock member 51 does not touch the movable member 42 until the abutting arm portion 42a completely slides down the return cam surface 51c. The arm 42a is rotated as much as it slides down the return cam surface 51c. On the other hand, since the surface 51e following the return cam surface 51c of the lock member 51 is an inclined surface toward the call position side as it goes downward in FIG. 15, the end of the movable member 42 after coming off the return cam surface 51c. During the rotation to the position, the rotation amount of the lock member 51 is smaller than the rotation amount of the movable member 42. The difference in rotation amount at this time is equal to the difference in rotation amount between the movable member 42 and the lock member 51 due to the contact portion 42a sliding down the return cam surface 51c. Therefore, when the movable member 42 is rotated from the initial position to the end position, the lock member 51 is also rotated by 170 °. Of course, the stopper member 52 that is non-rotatably connected to the lock member 51 also rotates 170 °.
[0055]
As described above, the engagement protrusions 52b and 52b of the stopper member 52 are fitted into the locking holes 11g and 11g every time the stopper member 52 rotates 180 °. Therefore, the engagement protrusions 52b and 52b cannot enter the engagement holes 11d and 11d only by rotating the movable member 42 by 170 ° from the initial position, and the lock member 51 cannot be positioned at the engagement position. It should be. Therefore, as shown in FIG. 10 (D), at least one of the side surfaces facing the circumferential direction of the pair of engaging protrusions 52b facing the direction from the talking position side to the folding position side is engaged. Inclined surfaces 52c are formed so as to be inclined from the folding position side to the call position side from the proximal end side to the distal end side of the protruding portion 52b (in this embodiment, both side surfaces of the engaging protruding portion 52b are formed). An inclined surface 52c is formed on the surface. The inclined surface 52c is inclined by an amount slightly larger than 10 ° when the amount of inclination is converted into an angle in the circumferential direction. Therefore, when the stopper member 52 is rotated by 170 °, the tip end portion of the inclined surface 52c faces one side wall in the circumferential direction of the locking hole 11g, that is, one side wall facing in the direction from the folding position side to the talking position side. . Therefore, when the stopper member 52 is moved to the partition wall 11f side (left side in FIG. 2) by the return spring 53, the inclined surface 52c hits one side wall of the locking hole 11g. As a result, the stopper member 52 is rotated by 10 ° toward the calling position while moving to the left in FIG. As a result, the stopper member 52 comes to be in the locking position again, and the stopper member 52 and the lock member 51 are locked to the fixed cylinder 11 so as not to rotate.
[0056]
The locking release means 60 releases the locked state of the movable member 42 with respect to the fixed cylinder 11 by the locking means 50, and the movable member 42 and the rotating member 21 can be rotated from the initial position to the talking position side. As shown in FIGS. 2 and 3, the operation button 61 is provided. As shown in FIG. 7, the operation button 61 has a bottomed cylindrical main body 61a having one end opened and a bottom at the other end, and a pair of engagement members extending forward from one end surface of the main body 61a. It has the arm parts 61b and 61b. The engaging arm portions 61b and 61b are elastically restored and deformed so that the left end portion of the fixed cylinder 11 is moved over the stop ring 14 in a state of being deformed so that the interval between the distal end portions is widened by the elasticity of the engaging arm portions 61b and 61b. It is mounted on the outer peripheral surface. In this mounted state, as shown in FIG. 5, the engaging arm portion 61 b is slidably fitted in the locking hole 11 g formed in the fixed cylinder 11. Thereby, the operation button 61 is connected to the fixed cylinder 11 so as to be movable in the direction of the rotation axis L and not to be rotatable. Moreover, the engaging arm portions 61b and 61b can be projected and retracted in the locking holes 11g and 11g, and when the lock member 51 is located at the lock position, the distal end surface of the engaging arm arm portion 61b is the stopper member 52. This is in contact with the distal end surface of the engaging protrusion 52b. Therefore, the operation button 61 is urged to the left in FIG. However, when the engaging surface 61c formed on the engaging arm portion 61b hits the stop ring 14, the operation button 61 is prevented from moving to the left.
[0057]
When the receiving part 3 is located at the folding position and the lock member 51 is located at the locking position, the outer end face of the operation button 61 is substantially flush with the left end face of the connecting cylinder part 2a in FIG. When it is pushed to the fixed cylinder 11 side until it is positioned above, the engaging protrusions 52b and 52b of the stopper member 52 are pushed by the engaging arm portions 61b and 61b to escape from the locking holes 11g and 11g. Then, the stopper member 52 and the lock member 51 can be rotated in the direction from the folding position side to the call position side, and the movable member 42 and the rotation member 21 are rotated from the initial position to the call position side. When the turning member 21 is turned by 10 ° from the initial position, the spheres 24A and 24B slide down the one end side inclined portions 23a and 23a and reach the central portions of the cam recesses 23A and 23B. Then, the spheres 24A and 24B come into contact with the other end side inclined portions 23b and 23b. Then, the fixed disk 12 starts to rotate integrally with the rotating member 21, and the receiver 3 rotates to the call position side. When the receiving part 3 reaches the talking position and stops, the stopper member 52 is pushed by the return spring 53, and the engaging protrusion 52b enters the locking hole 11g. Thereby, the lock member 51 and the stopper member 52 are again positioned at the locking position. In addition, the receiving part 3 rotated to the call position is manually returned to the folding position as described above.
[0058]
In the mobile phone provided with the hinge device 10 having the above-described configuration, the receiving unit 3 is manually rotated to a position within a stoppable range, for example, a position 90 ° away from the folding position to the call position side. It shall be stopped at In this state, when the operation button 61 is pressed, the movable member 42 and the rotation member 21 are rotated from the initial position toward the end position by the movable biasing means 40. At the beginning of rotation, the spheres 24 A and 24 B slide on the surface of the fixed disk 12 facing the rotation member 21. Thereafter, when the rotating member 21 is rotated by approximately 100 ° (= 10 ° + 90 °) from the initial position, the spheres 24A and 24B slide down on the one end side inclined portions 23a and 23a of the engaging recesses 23A and 23B to be engaged. Reach the center of the recesses 23A, 23B. Then, the spheres 24A and 24B abut against the other end side inclined portions 23b and 23b of the engaging recesses 23A and 23B. As a result, the rotating member 21 is stopped. If the receiving part 3 can be freely rotated thereafter, the fixed disk 12 rotates together with the rotating member 21 and the receiving part 3 to the talking position.
[0059]
As described above, even if the operation button 61 is pressed while the receiver 3 is stopped by hand within the stoppable range, there is no problem if the spheres 24A and 24B are stopped by the other end side inclined portions 23b and 23b. It does not occur. However, the spheres 24A and 24B slide down the one end side inclined portions 23a and 23a before hitting the other end side inclined portions 23b and 23b. For this reason, the rotation member 21 and the movable member 42 rotate to the call position side at high speed. Then, due to the inertial force of the rotating member 21 and the movable member 42, the spheres 24A, 24B may slide up the other end side inclined portions 23b, 23b of the cam recesses 23A, 23B and exceed the cam recesses 23A, 23B. . In such a case, after the spheres 24A and 24B get over the cam recesses 23A and 23B, the rotating member 21 is
180 ° -90 ° = 90 °
Further, it is further rotated in the direction from the folding position side to the call position side (hereinafter referred to as excessive rotation). Once the rotating member 21 and the movable member 42 are over-rotated, the excessive amount of rotation cannot be eliminated, and the rotating member 21 and the movable member 42 are maintained in an over-rotated state with respect to the fixed disk 12. Is done. Under such circumstances, even if the receiving part 3 is manually rotated to the folding position, the contact arm part 42a of the movable member 42 does not reach the return cam surface 51c of the locking member 51. Inconvenience that it becomes impossible to stop the fold at the folding position.
[0060]
In order to prevent such an inconvenience from occurring, in the hinge device 10, a stopper mechanism 70 is provided between the fixed disk 12 and the rotating member 21. The stopper mechanism 70 has contact protrusions 71 and 72 formed on the opposing surfaces of the fixed disk 12 and the rotating member 21, respectively. The contact protrusions 71 and 72 prevent the rotation of the rotating member 21 relative to the fixed disk 12 by the side surfaces facing the circumferential direction of the circumference centering on the rotation axis L being in contact with each other. While the device 10 is operating normally, it does not bump into each other. However, when the movable member 42 and the rotating disc 21 are rotated from the initial position to the talking position side by the rotation urging means 40, each of the spheres 24A and 24B is moved away from the center of the cam recesses 23A and 23B. The end-side inclined portions 23b and 23b are disposed so as to abut against each other when attempting to rotate over a predetermined angle. Here, the predetermined angle is a small angle of, for example, 5 ° or less, and is set to an angle smaller than the angle corresponding to the circumferential length of the other end side inclined portion 23b at the maximum. Therefore, each sphere 24A, 24B cannot get over the other end side inclined parts 23b, 23b even if it passes over the central part of the cam recesses 23A, 23B, and the spheres 24A, 24B become the other end side inclined parts 23b, 23b. The rotation member 21 is stopped before getting over. When the rotating member 21 stops in a state where the spheres 24A and 24B are in contact with the other end side inclined portions 23b and 23b, the spheres 24A and 24B are moved to the central portions of the cam recesses 23A and 23B by the other end side inclined portions 23b and 23b. Returned. Therefore, the hinge apparatus 10 maintains a normal state.
[0061]
A cover cylinder 15 is extrapolated in a range from the intermediate part of the fixed cylinder part 11 to the rotating member 21. The cover cylinder 15 is for preventing the lubricating oil applied between the end face cam 41 and the cylinder portions 21a and 42b fitted to each other from leaking to the outside.
[0062]
Next, a method of incorporating the hinge device 10 having the above configuration into the mobile phone 1 will be described. When the hinge device 10 is incorporated into the mobile phone 1, as shown in FIG. 4, the movable member 42 is rotated 180 ° from the initial position toward the talking position, and the contact arm portion 42a is moved to the recess 11e of the fixed cylinder 11. It is made to contact with the wall surface. In this state, the fixed disk 12 is located at a position 170 ° away from the folding position. Next, the hinge device 10 is inserted into the first connection hole 2c from the opening on the second connection hole 3c side. In this case, the hinge device 10 is inserted from the operation button 61 into the first connection hole 2c. Then, the mobile phone 10 is inserted into the first connection hole 2c until the fixed tube 11 abuts against the contact surface 2g formed on the inner peripheral surface of the connection tube portion 2a via the cover tube 15. In this state, a part of the main body 61a of the operation button 61 protrudes from the small diameter hole 2e of the first connection hole 2c, and the entire fixed disk 12 protrudes outside from the first connection hole 2c. Thereafter, the fixed disk 12 is moved toward the fixed cylinder 11 against the urging force of the coil spring 22, and the entire fixed disk 12 is inserted into the first connecting hole 2c. At this time, the hinge shaft 13 is also moved integrally with the fixed disk 12, and the entire hinge shaft 13 is also inserted into the first connection hole 2c. Next, the connecting shaft portion 3a is moved in the direction of the arrow in FIG. 4 so that the axis of the second connecting hole 3c coincides with the axis of the first connecting hole 2c, and the receiving portion 3 is appropriately rotated to move the second connecting hole. Phase alignment in the circumferential direction between 3c and the fixed disk 12 (phase alignment between the key portion 2f and the key groove 11c) is performed. When the axes of the second connection hole 3c and the first connection hole 2c coincide with each other and the circumferential phases of the second connection hole 3c and the fixed disk 12 coincide with each other, the fixed disk biased by the coil spring 22 12 fits into the first connecting hole 3c. Thereby, the incorporation of the hinge device 10 into the mobile phone 1 is completed. Thereafter, the receiver 3 is rotated from the call position to the folding position. Usually, the receiver 3 is positioned at the folding position. In this state, a stopper for positioning the call position is attached to the transmitter 2 or receiver 3. Thereby, the connection operation | work by the hinge apparatus 10 with the transmission part 2 and the receiving part 3 is complete | finished.
[0063]
In addition, this invention is not limited to said embodiment, It can change suitably.
For example, in the above embodiment, the hinge device 10 according to the present invention is used for the mobile phone 1, and the hinge device 10 rotatably connects the main body of the notebook computer and the liquid crystal display. It can also be used as a hinge device.
Further, in the above embodiment, when the return inclined surface 51a, the flat surface 51b, and the return cam surface 51c are formed on the lock member 51, and the receiver 3 that is automatically rotated to the talking position is returned to the folding position. In this case, the contact arm portion 42a of the movable member 42 is in contact with the return inclined surface 51a, the flat surface 51b, and the return cam surface 51c, but the contact arm portion 42a may be in contact with the end surface cam 41. .
In the above-described embodiment, the fixed disk 12 and the rotating member 21 are integrated by the connection holding means 20 with a holding force larger than the rotating biasing force by the end face cam 41 and the coil spring 22. The rotation biasing force acting on the movable member 42 is transmitted to the fixed disk 12 via the rotation member 21, but the fixed disk (second hinge member) 12 is fixed to the fixed cylinder (first hinge member). When it is not necessary to manually rotate the folding member 11 from the folding position to the talking position, the rotating member 21 may be provided integrally with the fixed disk 12. In other words, the rotating member 21 may be omitted and the movable member 42 may be directly connected to the fixed disk 12 so as not to rotate. Further, when the fixed disk 12 can be moved integrally with the movable member 42 in the rotation axis direction, the movable member 42 may be formed integrally with the fixed disk 12.
Furthermore, in the above-described embodiment, two pairs of the end face cam 41 and the standing wall surface 11d are formed on the surface of the fixed cylinder 11 facing the movable member 42, but three or more may be formed. . The three or more end face cams 41 and the standing wall surface 11d are arranged at equal intervals in the circumferential direction around the rotation axis L. Further, the same number of contact arm portions 42 a as the end face cams 41 are formed. The same applies to the case where the contact portion is formed on the fixed cylinder 11 and the end face cam is formed on the movable member 42.
[0064]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the rotation range of the second hinge member relative to the first hinge member can be widened, and for example, an effect that it can be set to 180 ° or more can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a mobile phone using a hinge device according to the present invention in a state where it is opened to a call position, in which FIG. 1 (A) is a front view and FIG. 1 (B) is a side view. is there.
2 is a view showing a hinge device according to the present invention in a state where a fixed disk is located at a folding position, and FIG. 2 (A) is an enlarged cross section taken along line XX of FIG. 1 (A). FIG. 2 and FIG. 2B are cross-sectional views taken along line BB in FIG.
3 is a view showing the hinge device in a state in which a fixed disk is located at a talking position, and FIGS. 3 (A) and 3 (B) are cross sections similar to FIGS. 2 (A) and 2 (B), respectively. FIG.
FIG. 4 is a cross-sectional view for explaining a method of incorporating the hinge device into a mobile phone.
5 is an enlarged cross-sectional view taken along line XX of FIG.
6 is a view on arrow X in FIG. 4;
FIG. 7 is an exploded perspective view of the hinge device.
8 is a view showing a fixed cylinder used in the hinge device, FIG. 8 (A) is a side view thereof, FIG. 8 (B) is a view as seen from arrow B of FIG. 8 (A), FIG. (C) is a C arrow view of FIG. 8 (A), FIG. 8 (D) is a partially omitted cross-sectional view along the line DD of FIG. 8 (B), and FIG. 8 (E) is FIG. 8 (C). It is a partially-omission cross-sectional view along the EE line.
9A and 9B are diagrams showing a lock member used in the hinge device, in which FIG. 9A is a side view thereof, and FIGS. 9B and 9C are B arrows in FIG. 9A, respectively. FIG.
10 is a view showing a stopper member used in the hinge device, FIG. 10 (A) is a side view thereof, and FIGS. 10 (B), (C), and (D) are FIG. 10 (A), respectively. ) View of arrow B, arrow C, arrow D.
11A and 11B are views showing a movable member used in the hinge device, in which FIG. 11A is a side view thereof, and FIGS. 11B and 11C are B arrows in FIG. 11A, respectively. FIG. 11 (D) is a cross-sectional view taken along line DD of FIG. 11 (B).
12A and 12B are views showing a rotating member used in the hinge device, in which FIG. 12A is a side view thereof, and FIGS. 12B and 12C are B in FIG. 12A, respectively. FIG. 12D is a cross-sectional view taken along the line DD in FIG. 12C.
13 is a view showing a fixed disk used in the hinge device, in which FIG. 13 (A) is a side view thereof, and FIGS. 13 (B) and 13 (C) are respectively B in FIG. 13 (A). FIG. 13D is a cross-sectional view taken along the line DD in FIG. 13B.
14 is an enlarged cross-sectional view along the line XX in FIG. 13 showing the relationship between the cam recess and the sphere.
FIG. 15 is a cam diagram showing a relationship among an end face cam of a fixed cylinder, a contact arm portion of a movable member, and a return inclined surface, a flat surface, and a return cam surface of a lock member.
[Explanation of symbols]
10 Hinge device
11 Fixed cylinder (first hinge member)
11d Standing wall
11e recess
12 Fixed disk (second hinge member)
22 Coil spring (biasing means)
41 End face cam
42 Movable members
42a Contact arm part (contact part)

Claims

A first hinge member, a second hinge member rotatably connected to the first hinge member, and a rotation axis of the first and second hinge members are rotated about the rotation axis. A movable member arranged so as to be movable and movable in the direction of the rotation axis; and a biasing means for biasing the movable member toward the first hinge member, the first hinge member and the movable member A plurality of end face cams extending in the circumferential direction about the rotation axis are provided at equal intervals in the circumferential direction around the rotation axis, and two end faces adjacent to each other in the circumferential direction A standing wall surface extending in the rotational axis direction is provided between the cams, and the other is pressed against the pair of end face cams by the biasing force of the biasing means, and cooperates with the pair of end face cams to support the biasing force. The biasing force of the means via the movable member In the hinge device in which a pair of abutting portions which converts the serial second hinge member to turn biasing force for turning is provided,
A hinge device, wherein a concave portion is formed in the standing wall surface, and the concave portion is disposed on an extension of the end face cam.

The hinge device according to claim 1, wherein one side surface of the recess constitutes a part of the end face cam.

The hinge device according to claim 2, wherein the end face cam has a length of 180 ° or more in the circumferential direction.