JP2005042553A - 電動過給機構のバイパス弁制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ターボ過給機1と、電動過給機2と、電動過給機2を迂回するバイパス通路7と、バイパス通路7を開閉するバイパス弁3と、バイパス弁3の上下流のいずれか一方の吸気通路に設けた圧力検出手段8と、圧力検出手段8による検出値と吸入空気量とエンジン回転速度とから、いずれか他方の吸気通路の圧力を推定する圧力推定手段4と、車両の加速要求を検出する手段31と、前記加速要求を検出したときにバイパス弁3と関連付けながら電動過給機2による過給を行うとともに、バイパス弁3の上下流の圧力がほぼ等しくなったときにバイパス弁3を開弁する制御手段と、を備える。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動機により駆動する過給機を備えた内燃機関の過給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジン出力を向上させる技術として、エンジンの排気ガスにより駆動され、吸入空気を加圧するターボ過給機が知られている。しかしながらターボ過給機には、エンジン低回転域では過給できないという問題や、過給に遅れが生じる、いわゆるターボラグという問題があった。
【0003】
そこで、ターボ過給機に加えて、ターボ過給機の欠点を補うべく、電動機によって駆動する電動過給機を設置し、さらにターボ過給機と電動過給機との間の吸気通路中に閉塞手段、または切換え手段(以下、切換え手段等という)を設けて吸気通路の変更を可能とし、これら電動過給機や切換え手段等の動作を制御することで電動過給の圧力を調整する技術が特許文献1に開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−21573号公報
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】
しかしながら特許文献1には、切換え手段等の詳細な制御方法について記載されていない。
【0006】
実際には、切換え手段等の上流と下流の圧力差がある状態で切換え手段等を動作させると、トルクショックの発生等といった問題が生じる。例えば、電動過給機を稼働させた直後に、切換え手段等によって全ての吸気が電動過給機を通過するように吸気通路を変更すると、電動過給機の回転速度が高まっていないために電動過給機が吸気抵抗となってしまい、エンジンへ供給する吸気量が急激に減少してトルクショックを生じる。
【0007】
上記のような問題を解決するためには、切換え手段等の上流と下流の圧力差がない状態で切り替え手段等を動作させる必要があるが、圧力差を検出するために切り替え手段等の上下流に圧力センサ等を設置するとコストが増大する。
【0008】
そこで本発明では、コストを増加させることなく、適切なタイミングで切換え手段等の動作を行うことによって、加速時のトルクショックの発生を防止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のバイパス弁制御装置は、エンジンの排気ガス圧力によって駆動するターボ過給機と、電動機によって駆動する電動過給機と、前記電動過給機を迂回して前記電動過給機の上流と下流の吸気通路をつなぐバイパス通路と、前記バイパス通路を開閉するバイパス弁と、前記バイパス弁の上下流のいずれか一方の吸気通路に設けた圧力検出手段と、前記圧力検出手段による検出値と吸入空気量とエンジン回転速度とから前記バイパス弁の上下流のいずれか他方の吸気通路の圧力を推定する圧力推定手段と、車両の加速要求を検出する手段と、前記加速要求を検出したときに前記バイパス弁と関連付けながら前記電動過給機による過給を行うとともに、前記バイパス弁の上下流の圧力がほぼ等しくなったときに前記バイパス弁を開弁する制御手段と、を備える。
【0010】
【作用・効果】
本発明によれば、バイパス弁の上下流の圧力差がなくなったとき、つまりバイパス弁を開いてもバイパス通路に空気が流れないときにバイパス弁を開くので、バイパス弁の開弁動作に伴うトルクショックの発生を防止できる。
【0011】
また、バイパス弁の上下流の圧力を検出方法は、一方の吸気通路内圧力は圧力センサによって検出し、他方の吸気通路内圧力は圧力検出手段によって検出された一方の吸気通路内圧力に基いて推定するので、圧力検出手段を2つ設けるのに比べてコストを低減できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
第1実施形態について図1を用いて説明する。
【0014】
1はエンジン12の排気ガスによって駆動するターボ過給機で、エンジン12の排気ガスが排気通路50を通ってタービン1bに供給されることでタービン1bが回転し、これによってシャフト1cによってタービン1bと連結されているコンプレッサー1aも回転する。これにより、コンプレッサー1aの上流に設けたエアクリーナ13から吸入した空気を圧縮してコンプレッサー1a下流の吸気通路20に送り出す。
【0015】
ターボ過給機1の上流の吸気通路6にはエアクリーナ13とエアクリーナ13から吸入した吸気量Qaを計測するエアフローメータ(AFM)5を設置する。
【0016】
ターボ過給機1の下流の吸気通路20に駆動モータ2bによってコンプレッサー2aを駆動して過給を行う電動過給機2を設置する。
【0017】
電動過給機2は駆動モータ2bにより駆動するため、駆動開始後から回転数が高くなるまでの時間がターボ過給機1よりも短い。
【0018】
そこでエンジン12の回転数が低い領域や、いわゆるターボラグが発生する領域のように、ターボ過給機1が過給を十分に行えないときに電動過給機2を稼動させて、ターボ過給機1の欠点を補う。
【0019】
電動過給機2の上流かつターボ過給機1のコンプレッサー1a下流の吸気通路20に入口をもち、電動過給機2を迂回してエンジン12の上流かつ電動過給機2の下流の吸気通路21に出口をもつバイパス通路7を設け、このバイパス通路7にアクチュエータ3bと開閉弁3aとで構成するバイパス弁3を設ける。
【0020】
電動過給機2による過給を行うときにターボ過給機1から供給された空気をすべて電動過給機2に導くようバイパス弁3は閉じ、ターボ過給機1による過給が高まり電動過給機2による過給の必要がなくなったときにバイパス弁3を開いて空気がバイパス通路7を通るようにすることで電動過給機2が吸気通路20中で吸気抵抗となるのを防ぐ。
【0021】
ターボ過給機1から吸気通路20に送り出された空気は、電動過給機2およびバイパス通路7の両方またはいずれか一方を通過し、吸気通路21からエンジン12に供給され燃焼する。エンジン12で燃焼した後は排気通路50を通ってタービン1bに供給されタービン1bを回転させた後、排気通路51から排出される。
【0022】
電動過給機2の上流の吸気通路20に圧力センサ8を配置して電動過給機2およびバイパス弁3の上流の吸気通路内の圧力P1を検出し、検出結果をECM4に出力する。ECM4は、後述する方法によって、圧力P1に基いて電動過給機2およびバイパス弁3下流の吸気通路内の圧力P2を推定する。
【0023】
電動過給機2のシャフト2cの近傍に回転速度センサ11を配置してコンプレッサー2aの回転速度Ncを検出する。測定結果はECM4に出力される。
【0024】
また、ECM4には加速状態検出手段31からの加速状態検出信号Thも読み込まれる。加速状態検出手段31はスロットルバルブ31aの開度(あるいはアクセル開度)の変化速度を検出するもので、スロットル開度の変化速度が所定値を超えた場合に、車両が加速状態であると判断するものである。
【0025】
ECM4は図2のフローチャートに示すように、上記の圧力P1、P2、回転数Ncおよび加速状態検出信号Thに基づいて、バイパス弁3の上下流の圧力差がない状態でバイパス弁3を開閉させるようにバイパス弁3のアクチュエータ3bを制御する。
【0026】
ステップS100で加速状態検出信号Thに基いて、現在加速中であるか否かの判定を行う。加速中である場合はステップS101へ進み、加速中でない場合はステップS103へ進んでバイパス弁3を開き、ステップS104で電動過給機2を停止させる。
【0027】
ステップS101では電動過給機2が駆動中であるか否かの判定を回転速度センサ11からの検出信号に基いて行い、電動過給機2が停止していた場合にはステップS102へ進み、電動過給機2を駆動させる。電動過給機2が駆動している場合には、ステップS105へ進み、開度センサ3cからの検出信号に基いてバイパス弁3が開いているか否かの判定を行う。
【0028】
ステップS105でバイパス弁3が開いている場合は開いた状態のままにしておき、閉じている場合はステップS106に進む。
【0029】
ステップS106では、上流側圧力P1を圧力センサ8によって検出し、下流側圧力P2を上流側圧力P1に基いて以下に示す手順によって算出する。図3に上流側圧力P1、下流側圧力P2の算出方法のサブルーチンを示して説明する。
【0030】
ステップS200で圧力センサ8によって上流側圧力P1を測定し、ECM4に読込む。
【0031】
ステップS201では、以下に示すように、ECM4に読込んだ上流側圧力P1を利用して電動過給機2を通過する空気の質量流量Qsを算出する。
【0032】
圧力センサ8によって測定される上流側圧力P1を式で表すと、次式(1)のようになる。
【0033】
P1=(Qa−Qs)/V1×係数A ・・・(1)
Qa:エアクリーナ13から吸入した空気量
Qs:電動過給機2が圧送する空気量
V1:ターボ過給機1より下流かつ電動過給機2およびバイパス弁3より上流の吸気通路容積
係数A:気体定数、モル数等を含む係数
この式(1)から
Qs=Qa−(P1×V1)/係数A ・・・(2)
と表すことができる。上式(2)においてエアクリーナ13から吸入した空気量QaはAFM5、P1は圧力センサ8によって測定され、V1は予め測定しておくことが可能であるので、電動過給機2が圧送する空気量(電動過給機通過質量流量)Qsは上式(2)によって算出することが可能である。
【0034】
ステップS202では電動過給機通過質量流量Qsを利用して、以下の手順により下流側圧力P2を算出する。
【0035】
圧力P2は次式(3)で表すことができる。
【0036】
P2=(Qs−Qe)/V2×係数B ・・・(3)
Qs:電動過給機2が圧送する空気量
Qe:エンジン12に供給される空気量
V2:電動過給機2およびバイパス弁3より下流かつスロットルバルブ31aより上流の吸気通路容積
係数B:気体定数、モル数等を含む係数
ここでエンジン12に供給される空気量Qeはクランク角センサ33によって検出されるエンジン回転速度Neを用いて次式(4)のように表すことができる。
【0037】
Qe=Ne×係数C ・・・(4)
上式(2)、(4)を式(3)に代入することにより、P2は次式(5)のように表すことができる。
【0038】
上式(5)においてエアクリーナ13から吸入した空気量Qa、エンジン回転速度Neは前述したようにそれぞれAFM5、クランク角センサ33によって測定可能であり、また、吸気通路20の容積V1、吸気通路21の容積V2、および各係数は予め求めておくことが可能である。したがって式(5)に各値を代入することによって下流側の圧力P2を計算によって求めることが可能である。
【0039】
上記のように上流側圧力P1と下流側圧力P2とを推定したら、ステップS107に進み、前述したステップで求めた圧力P1、P2に基いて、バイパス弁3が閉弁状態から開弁状態までに要する時間(動作時間)T(s)後の上流側圧力Pt1および下流側圧力Pt2を求める。これは、バイパス弁3が閉弁状態から完全に開弁状態になるまでには動作時間T(s)を要し、この間も圧力は変化しているからである。なお、動作時間T(s)は予め実験等により調べておく。
【0040】
具体的な算出方法は、図4に示すサブルーチンの通りである。
【0041】
ステップS300で上流側圧力P1と下流側圧力P2について、前回の計算値と今回の計算値とから単位時間当たりの増加量△P1、△P2を算出する。この増加量△P1、△P2を用いて動作時間T(s)後の予測圧力圧力Pt1、Pt2を表すと、式(6)、(7)のようになる。
【0042】
Pt1=△P1×T+P1 ・・・(6)
Pt2=△P2×T+P2 ・・・(7)
△P1、△P2:動作時間T(s)中の単位時間当たりの圧力増加量
ステップS301では、動作時間T(s)後の上下流の圧力をより正確に求める為に、図5、図6に示すテーブル、マップを用いて増加量△P1の補正値hosei1、および増加量△P2の補正値hosei2を求める。
図5は補正値hosei1をエンジン回転速度に割付けたテーブルであり、エンジン12が低回転域では回転数が高くなるに連れて補正値hosei1が大きくなり1に近づき、中間領域では回転速度によらず1であり、高回転域では回転速度が大きくなるに連れて小さくなる。このテーブルからエンジン回転速度によって検索することにより補正値hosei1を求める。
【0043】
図6は図5のテーブルに変数として駆動モータ回転速度を加えた3次元マップであり、エンジン回転速度とモータ回転速度の両方、もしくは一方が低回転域の場合は、回転速度が高くなるほど補正値hosei2が大きくなり1に近づき、両方が中間域の場合は回転速度によらず1であり、両方もしくはいずれか一方が高回転域の場合は、回転速度が高くなるほど補正値hosei2は小さくなる。このマップからエンジン回転速度、駆動モータ回転速度によって検索することにより補正値hosei2を求める。
【0044】
ステップS302では上記で求めた補正値hosei1、hosei2を用いて増加量△P1、△P2を補正し、△P1h、△P2hとする。
△P1h=△P1×hosei1 ・・・(8)
△P2h=△P2×hosei2 ・・・(9)
ステップS303では補正後の増加量△P1h、△P2hを用いて、次式(10)、(11)のように動作時間T(s)後の上下流の予測圧力Pt1、Pt2を算出する。
【0045】
Pt1=△P1h×T+P1 ・・・(10)
Pt2=△P2h×T+P2 ・・・(11)
次に図2のフローチャートに戻る。
【0046】
ステップS108では、上記のように求めた予測圧力Pt1、Pt2を比較し、上流側予測圧力Pt1が下流側予測圧力Pt2以上となった場合にはステップS109に進み、バイパス弁3を開き、上流側予測圧力Pt1が下流側予測圧力Pt2より小さい場合にはステップS106に戻る。
【0047】
ここで、開弁するか否かの判定に、予測圧力Pt1、Pt2を用いる理由について説明する。バイパス弁3の上流側圧力P1と下流側圧力P2が等しくなってからバイパス弁3を開くと、バイパス弁3が完全に開くまではバイパス弁3によって吸気通路断面積が絞られているので、上流側圧力P1が上昇し続けて下流側圧力P2より高くなる。つまりバイパス弁3が吸気抵抗となって、エンジン12に要求通りの空気量が供給されなくなる。
【0048】
そこで、バイパス弁3が完全に開いたときにバイパス弁3の上下流の圧力が等しくなるようにするために、バイパス弁3の動作時間T(s)の間の圧力上昇を考慮した予測圧力Pt1、Pt2を用いる。
【0049】
上記のように本実施形態では、上流側圧力P1は圧力センサ8によって検出し、下流側圧力P2は上流側圧力P1を用いて推定し、これらに基いてバイパス弁3の動作時間後の予測圧力Pt1、Pt2を算出し、予測圧力Pt1、Pt2が等しくなったときにバイパス弁3に開弁指令を出す。
【0050】
以上により、本実施形態では、バイパス弁3が全開になったときにバイパス弁3及び電動過給機2の上下流の圧力P1、P2が等しくなるタイミングでバイパス弁3の開弁動作を開始するので、バイパス弁3を開閉してもバイパス通路7を空気が流れることがなく、これによりエンジン出力のトルクショックが発生することを防止できる。
【0051】
バイパス弁3及び電動過給機2の下流側圧力P2は、圧力センサ8によって検出するバイパス弁上流側圧力P1とエンジン回転速度および吸入空気量に基いて推定するので、下流側圧力P2測定用に別途圧力センサを設置するよりもコストを低減することができ、また、上下流ともに圧力センサを設置せずに推定するよりも正確に圧力を推定できる。
【0052】
なお、圧力センサ8を下流側に設けて下流側圧力P2を検出し、検出したP2に基いて上流側圧力P1を推定する方法でも同様の効果が得られる。この場合は、上流側圧力P1は、以下のように求まる。
【0053】
圧力センサ8によって検出した下流側圧力P2は式(12)のように表すことができる。
【0054】
P2=(Qs−Qe)/V2×係数B ・・・(12)
これを変形して
Qs=Qe+(P2×V2)/係数B ・・・(13)
とする。ここで、Qe=Ne(エンジン回転速度)×係数CであるからQsは次式(13)で表すことができる。
【0055】
Qs=(Ne×C)+(P2×V2)/係数B ・・・(14)
そして、式(3)および式(14)を式(1)に代入することによって上流側圧力P1は式(15)のように表すことができる。
【0056】
ここで、圧力センサ8をバイパス弁3の上下流のどちらに設置した方が良いかについて説明する。
【0057】
圧力センサ8をバイパス弁3の上下流のどちらに設置した場合にも、検出した一方の圧力値は電動過給機2を通過する空気量Qsを求めるのに利用し、この空気量Qsから他方の圧力値を推定している。
【0058】
ただし、上流側に設置した場合には、空気量Qsは式(2)のように表され、下流側に設置した場合には、空気量Qsは式(13)のように表される。
【0059】
Qs=Qa−(P1×V1)/係数A ・・・(2)
Qs=Qe+(P2×V2)/係数B ・・・(13)
つまり、電動過給機2を通過する空気量Qsの精度は、上流側に圧力センサ8を設置した場合にはエアフローメータ5で計測した吸気量Qaの精度に依存し、下流側に設置した場合にはエンジン回転速度Neから計算によって算出した空気量Qeの精度に依存することになる。エアフローメータ5によって直接計測した値とクランク角センサ33によって検出したエンジン回転速度Neを用いて計算によって求めた値とを比較すれば、エアフローメータ5によって直接計測した値の方が精度が高いと考えられるので、圧力センサ8は上流側に設ける方がより高精度な推定を行うことが可能であると考えられる。
【0060】
また、上流側に圧力センサ8を設置した場合にはターボ過給機1によって圧縮された空気の圧力を測定するのに対して、下流側に圧力センサ8を設置した場合には、ターボ過給機1によって圧縮された後さらに電動過給機2によって圧縮された空気の圧力を測定することになり、圧縮による温度上昇の影響が大きくなる。このことからも、圧力センサ8は上流側に設置した方がより高精度な推定を行うことが可能であると考えられる。
【0061】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術的思想の範囲内で様々な変更を成し得ることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のシステム構成を表す図である。
【図2】ECMが実行するバイパス弁制御のフローチャートである。
【図3】上流側に設置した圧力センサの検出値から下流側の圧力を推定するサブルーチンのフローチャートである。
【図4】バイパス弁の開弁動作中の圧力上昇を考慮して吸気通路内圧力を推定するフローチャートである。
【図5】バイパス弁動作中の圧力上昇の傾きの補正値をエンジン回転速度に割付けたテーブルである。
【図6】バイパス弁動作中の圧力上昇の傾きの補正値をエンジン回転数およびモータ回転速度に割付けた3次元マップである。
【符号の説明】
1 ターボ過給機
2 電動過給機
2a コンプレッサ
2b 駆動モータ
2c シャフト
3 バイパス弁
4 コントロールユニット(ECM)
5 エアフローメータ(AFM)
6 吸気通路
7 バイパス通路
8 圧力センサ
11 回転速度センサ
12 エンジン
13 エアクリーナ
20 吸気通路(上流側)
21 吸気通路(下流側)
31 スロットルバルブ
Claims (4)
- エンジンの排気ガス圧力によって駆動するターボ過給機と、
電動機によって駆動する電動過給機と、
前記電動過給機を迂回して前記電動過給機の上流と下流の吸気通路をつなぐバイパス通路と、
前記バイパス通路を開閉するバイパス弁と、
前記バイパス弁の上下流のいずれか一方の吸気通路に設けた圧力検出手段と、
前記圧力検出手段による検出値と吸入空気量とエンジン回転速度とから前記バイパス弁の上下流のいずれか他方の吸気通路の圧力を推定する圧力推定手段と、
車両の加速要求を検出する手段と、
前記加速要求を検出したときに前記バイパス弁と関連付けながら前記電動過給機による過給を行うとともに、前記バイパス弁の上下流の圧力がほぼ等しくなったときに前記バイパス弁を開弁する制御手段と、を備えることを特徴とする電動過給機構のバイパス弁制御装置。 - 前記制御手段は、前記圧力検出手段による検出値と前記圧力推定手段による推定値とから、前記バイパス弁の開弁動作時間後の上下流の圧力を予測し、上下流の予測圧力がほぼ等しくなったときに開弁指令を出す請求項1に記載の電動過給機構のバイパス弁制御手段。
- 前記上流側の予測圧力はエンジンの回転速度に基いて、前記下流側の予測圧力はエンジンの回転速度と電動機の回転速度とに基いて、それぞれ補正を行う請求項2に記載の電動過給機構のバイパス弁制御装置。
- 前記圧力検出手段は、前記バイパス弁の上流の吸気通路に設ける請求項1から3のいずれか一つに記載の電動過給機構のバイパス弁制御装置。
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