JP2005041146A - 情報記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 既に画像が形成された被記録媒体上の目的とする位置に正確に、かつ容易に、任意の画像を位置決めして記録することが可能な情報記録装置を提供する。
【解決手段】 インクジェットプリンタのプラテン上に保持されたTシャツが(S10)、CCDイメージセンサによって、プラテンごと読取画像として読み取られる(S11)。その読取画像と、あらかじめ用意された入力画像とが、パーソナルコンピュータのモニタの画面上に重ねて表示される(S12)。そして利用者によって、読取画像上におけるその入力画像の配置が行われる(S13)。利用者は、Tシャツ上のどの位置に入力画像を配置することを、画面を見ながら調整することができる。入力画像の配置が終了すれば、その入力画像から印刷データが生成され、印刷位置対応テーブルによって対応付けられた被記録媒体上の位置に、入力画像の印刷が行われる(S14)。
【選択図】 図7

Description

本発明は、既に画像が形成された被記録媒体上の目的とする位置に、任意の画像を記録することが可能な情報記録装置に関するものである。
従来、情報記録装置の一例として、画像処理機能を有し、被記録媒体にインクを噴射して記録を行うインクジェット記録装置では、インク供給源からインクジェットヘッドの複数の噴射チャンネルにインクを導き、発熱素子、圧電素子等のアクチュエータを選択的に駆動させて、噴射チャンネルの先端に設けられた噴射ノズルからインクの噴射を行っている。このようなインクジェット記録装置では、被記録媒体としての紙等への記録が行われることが一般的であるが、Tシャツ等の布帛への記録が行われる場合がある。
特許文献1では、イメージスキャナにセットした入力画像(カラー図案)を入力画像データとして読み込み、画像処理装置のディスプレイ上に表示した出力ウインドウ内で、この入力画像データをどの位置に配置するか、位置決めを行っている。一方、フィーダ機構にセットされたTシャツ等(被プリント体)のプリント領域はこの出力ウインドウに対応しており、位置決めされた入力画像データに基づく入力画像が、Tシャツ等の正確な位置へ記録(プリント)される。この特許文献1に示されるような方法によるTシャツ等への入力画像の位置決めは、そのTシャツ等が無地のものであれば入力画像の配置位置に対する制約等が少ないため、容易に行うことが可能である。
特開平7−336466号公報
しかしながら、既に画像が形成されているTシャツ等をフィーダ機構にセットした場合、プリント領域内におけるその既に形成された画像の位置が、出力ウインドウ内のどの位置に対応するかを知るのは困難である。このため、利用者が、出力ウインドウ内でプリント領域内の余白部分に相当する部分を予想して入力画像データの位置決めを行い、これに基づくTシャツ等への入力画像の記録を行った場合、Tシャツ等に既に形成されている画像に入力画像が重なってしまったり、あるいはその画像の位置に対して相対的に配置させたい位置からずれた位置に入力画像が記録されてしまうなど、良好な記録結果を得ることが難しいという問題があった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、既に画像が形成された被記録媒体上の目的とする位置に正確に、かつ容易に、任意の画像を位置決めして記録することが可能な情報記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明の情報記録装置は、被記録媒体を装着して保持する媒体保持手段と、前記媒体保持手段に保持された前記被記録媒体の表面を読取画像として読み取る画像読取手段と、前記画像読取手段で読み取った前記被記録媒体の読取画像を表示する読取画像表示手段と、前記読取画像表示手段に表示された前記読取画像上の任意の位置に、入力された任意の入力画像を重ねて表示する入力画像表示制御手段と、前記入力画像表示制御手段に表示された前記入力画像の前記読取画像上における位置と、前記媒体保持手段に保持された前記被記録媒体上の位置とを対応付ける画像位置対応手段と、前記画像位置対応手段に対応付けられた前記被記録媒体上の位置に、前記入力画像を記録する画像記録手段とを備えている。
また、請求項2に係る発明の情報記録装置は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記被記録媒体上の任意の部分が、記録が可能な記録領域であるか、あるいは記録が不可能な非記録領域であるかについて、その部分に対応した前記読取画像を構成する各画素に対してそれぞれ指示するための記録領域指示手段と、前記記録領域指示手段によって非記録領域として指示された前記被記録媒体上の任意の部分に対応する前記読取画像の各画素について、それらの画素で示される領域をマスク領域として指定するためのマスク領域指定手段と、前記マスク領域指定手段によって指定された前記マスク領域をもとの前記読取画像に重ね、前記読取画像とは区別可能に表示するマスク領域表示制御手段とを備えている。
また、請求項3に係る発明の情報記録装置は、請求項2に記載の発明の構成に加え、前記マスク領域表示制御手段は、前記マスク領域をもとの前記読取画像に重ねて表示する際に、前記読取画像とは区別不能に表示することを特徴とする。
また、請求項4に係る発明の情報記録装置は、請求項2または3に記載の発明の構成に加え、前記記録領域指示手段は、前記読取画像の各画素について、それぞれの色調情報および階調情報を取得する画素情報取得手段と、前記画素情報取得手段が取得した各画素の色調情報および階調情報について、それぞれ、あらかじめ決められた色調情報および階調情報の基準値との差を計算する画素情報計算手段と、前記画素情報計算手段によって計算された任意の画素の色調情報および階調情報とその基準値との差が、あらかじめ決められたしきい値よりも小さかった場合、その画素に対応する前記被記録媒体上の部分を記録領域として判断し、そのしきい値よりも大きかった場合、その画素に対応する前記被記録媒体上の部分を非記録領域として判断する記録領域判断手段とを備えている。
また、請求項5に係る発明の情報記録装置は、請求項4に記載の発明の構成に加え、前記記録領域指示手段は、前記画素の色調情報および階調情報の基準値を指示するための基準画素情報指示手段と、前記画素情報比較手段が任意の画素の色調情報および階調情報について比較するためのしきい値を指示するためのしきい値情報指示手段とを備えている。
また、請求項6に係る発明の情報記録装置は、請求項2乃至5のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記マスク領域表示制御手段によって表示された前記マスク領域と、前記入力画像表示制御手段によって表示された前記入力画像との重複部分にあたる前記入力画像の各画素を消去する重複画素消去手段を備えている。
また、請求項7に係る発明の情報記録装置は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記被記録媒体上の任意の位置に、前記入力画像を記録する場合において、前記読取画像に重複して表示された前記入力画像の任意の画素の色調情報および階調情報を取得する入力画素情報取得手段と、その画素に対応する前記読取画像の画素について前記画素情報取得手段が取得した色調情報および階調情報と、前記入力画素情報取得手段が取得した画素の色調情報および階調情報と、それらの色調情報および階調情報の差分とを対応付けて記憶した画素情報差分記憶手段と、前記画素情報差分記憶手段の参照によって、前記読取画像の色調情報および階調情報と、前記入力画像の色調情報および階調情報とに対応付けられた色調情報および階調情報を有する画素で構成される差分画像を生成する差分画像生成手段と、前記差分画像生成手段によって生成された前記差分画像の前記読取画像上における位置と、前記媒体保持手段に保持された前記被記録媒体上の位置とを対応付ける差分画像位置対応手段とを備え、画像記録手段によって対応付けられた前記被記録媒体上の位置に、前記差分画像が記録されることを特徴とする。
また、請求項8に係る発明の情報記録装置は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記被記録媒体は、布帛であることを特徴とする。
請求項1に係る発明の情報記録装置では、被記録媒体の表面を読み取った読取画像を画像表示手段に表示させ、その読取画像に重ねて入力画像を表示させることができ、その入力画像が重ねられた読取画像の位置に対応する被記録媒体上の位置に入力画像を記録することができるので、読取画像上における入力画像を配置させる位置を視認しながら被記録媒体上のどの位置に入力画像を記録させるかを容易に決定することができる。
また、請求項2に係る発明の情報記録装置では、請求項1に係る発明の効果に加え、被記録媒体上の非記録領域をマスク領域として表示することができるので、読取画像においてどの部分が非記録領域であるか容易に識別することができる。
また、請求項3に係る発明の情報記録装置では、請求項2に係る発明の効果に加え、マスク領域を読取画像とは区別不能に表示させることで、読取画像に対する入力画像の配置位置を決定する際に、被記録媒体上に記録された後の入力画像のイメージを視認しながらその配置位置を決定することができる。
また、請求項4に係る発明の情報記録装置では、請求項2または3に係る発明の効果に加え、被記録媒体上の記録領域と非記録領域とをしきい値に基づいて判断し、分別することができるので、利用者が指定しなくともよい。
また、請求項5に係る発明の情報記録装置では、請求項4に係る発明の効果に加え、記録領域と非記録領域との分別の基準を任意に設定することができるので、あらかじめ想定された被記録媒体の色調情報および階調情報とは異なる被記録媒体に対しても、記録領域と非記録領域との分別を行うことができる。
また、請求項6に係る発明の情報記録装置では、請求項2乃至5のいずれかに係る発明の効果に加え、被記録媒体上の非記録領域に重なる入力画像の部分の各画素を消去することができるので、非記録領域に入力画像の部分が記録されることはなく、重なりのない良好な記録結果を得ることができる。
また、請求項7に係る発明の情報記録装置では、請求項1乃至6のいずれかに係る発明の効果に加え、被記録媒体上の画像が形成された部分に重ねて入力画像が記録される場合や、被記録媒体の地の色調が所定の色調でない場合に、入力画像に替えて、色調の差分に基づき構成した差分画像を記録することができるので、色調の重なりによる影響をうけず、良好な記録結果を得ることができる。
また、請求項8に係る発明の情報記録装置では、請求項1乃至7のいずれかに係る発明の効果に加え、さまざまな形態を有する布帛に対して、入力画像の記録位置をそれぞれにあわせてあらかじめ設定する必要がなく、入力画像の記録位置を容易に決定することができる。
以下、本発明を具体化した情報記録装置の一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、図1,図2を参照して、情報記録装置の一例であるパーソナルコンピュータ51およびインクジェットプリンタ1の全体の構成について説明する。図1は、パーソナルコンピュータ51およびインクジェットプリンタ1の構成を示す図である。図2は、インクジェットプリンタ1の平面図である。なお、図2における紙面下方向を、インクジェットプリンタ1の前面方向とする。
図1に示すように、本実施の形態の情報記録装置は、その一例としてパーソナルコンピュータ51とインクジェットプリンタ1とが接続された構成となっている。パーソナルコンピュータ51はUSBケーブル55によってインクジェットプリンタ1に接続されており、インクジェットプリンタ1とのデータの送受信を行っている。また、パーソナルコンピュータ51には、出力装置としてのモニタ54や、入力装置としてのキーボード53およびマウス52が接続されている。後述するが、パーソナルコンピュータ51は、インクジェットプリンタ1で読み取った読取画像をモニタ54上に表示して、あらかじめ用意された入力画像を読取画像に対して位置決めするとともに編集し、その編集した入力画像から印刷データを生成してインクジェットプリンタ1に印刷させる一連の画像処理を行う。なお、モニタ54が、本発明における「読取画像表示手段」に相当する。
次に、図2に示すように、インクジェットプリンタ1は、前後方向を長手方向とする略直方体形状の筐体2を有しており、その底面の略中央に、前後方向に向かう二本のレール3が列設されている。二本のレール3の上部には、レール3に沿って筐体2の前後方向に移動可能な平板状のプラテン支持台4が支えられている。そして、プラテン支持台4の略中央から垂直に立ち上げられた支柱5の上端に、取り換え可能なプラテン6が固定されている。
プラテン6は、平面視、筐体2の前後方向を長手方向とする略長方形状の板体であり、その上面に、例えばTシャツ等の布帛からなる被記録媒体を水平に載置可能に構成されている。プラテン6の上面には、印刷面を緊張状態にして載置されるTシャツ等の載置位置が印刷中にずれたりしないようにするため、滑り止め部材(図示外)が設けられている。また、プラテン6の長手方向の両側の縁端は台形状に突設されている。なお、プラテン6が、本発明における「媒体保持手段」に相当する。
プラテン6とプラテン支持台4との間の略中間の位置(インクジェットプリンタ1の上下方向における略中間の位置)にて支柱5に固定されたトレー7は、プラテン6の上面と略平行な底面を有し、平面視、その外周がプラテン6より一回り大きめに構成されている。このトレー7は、利用者がTシャツ等をプラテン6に載置する際に、誤ってプラテン6上から落下させても筐体2の底面には落ちないように保護するためのものである。
また、レール3の後端(筐体2の背面側にあたるレール3の端部)付近には、プラテン支持台4を筐体2の前後方向に移動させるためのプラテンモータ8が設けられている。図示しないが、プラテンモータ8の駆動軸と、レール3の前端(筐体2の前面側にあたるレール3の端部)付近に設けられたプーリーとの間に駆動ベルトが架け渡されており、そのベルトに固定されたプラテン支持台4が、プラテンモータ8の駆動よってレール3に沿って、筐体2の前後方向に往復移動されるようになっている。レール3の前端付近には、印刷時や読み取り時に筐体2の背面から前面方向へ移動されるプラテン6が、移動方向の終点にあることを検出するためのフォトセンサ3bが設けられている。また、レール3の後端付近には、プラテン6が、印刷時における移動方向の始点にあることを検出するためのフォトセンサ3cと、読み取り時における始点にあることを検出するためのフォトセンサ3dとが設けられている。フォトセンサ3b〜3dは、図示しない発光部と受光部とを備え、発光部から出射された光を受光部で受光したか否かに基づき被検出体の検出をおこなうものである。このため、プラテン支持台4の下面には、フォトセンサ3b〜3dの発光部と受光部との間を遮ってフォトセンサ3b〜3dによるプラテン6の位置の検出を行うための遮蔽板4aが突設されている。プラテンモータ8はステッピングモータであり、インクジェットプリンタ1では、これらフォトセンサ3b〜3dの発光部と受光部との間に遮蔽板4aが位置することによって検出されるプラテン6の始点や終点の位置を基準とし、プラテンモータ8の駆動制御に基づくプラテン6の位置検出が行われる。
次に、筐体2の前後方向略中央の位置で筐体2の両側面間には、インクジェットヘッド21を搭載したキャリッジ20の移動を案内するためのガイドレール9が架設されている。ガイドレール9は、プラテン6の上面に対してインクジェットヘッド21からインクの噴射を行うことができるように、プラテン6よりも上方の位置にてキャリッジ20を往復移動可能に支持している。ガイドレール9の左端付近に設けられたキャリッジモータ10と、右端付近に設けられたプーリー11との間にキャリッジベルト(図示外)が架設されており、キャリッジ20はこのキャリッジベルトに固定されている。そして、キャリッジモータ10が駆動されると、キャリッジ20は、ガイドレール9に沿ってプラテン6の移動方向と直交する方向に往復移動される。このキャリッジモータ10はDCモータであり、ガイドレール9に設けられたリニアエンコーダ(図示外)からの出力に基づき、キャリッジ20の位置検出が行われる。
キャリッジ20は、略直方体形状を有し、その底面に、圧電式の4つのインクジェットヘッド21を搭載している。4つのインクジェットヘッド21は、例えばシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のカラーインクのそれぞれに対応して設けられており、各インクを噴射するための、例えば128個のチャンネル(図示外)をそれぞれ備えている。そして各チャンネルには、各々個別に駆動される圧電アクチュエータ(図示外)が設けられており、各チャンネルに対応してインクジェットヘッド21の底面に孔設された微細な噴射ノズル(図示外)から下向きに、インクの液滴が噴射されるように制御される。
インクジェットプリンタ1の左右の側面には、各インクを収容したインクカートリッジ13を着脱可能に収容するためのカートリッジ収容部12がそれぞれ設けられている。各カートリッジ収容部12は、インクカートリッジ13をそれぞれ2つずつ装着できるようになっている。そして、各インクカートリッジ13と、各インクジェットヘッド21とはチューブ(図示外)によってそれぞれ接続され、各チャンネルにインクが供給されるようになっている。
ガイドレール9の背面側で近傍の位置には、ガイドレール9と平行に、筐体2の左右の側面間を架橋するスキャナ支持棒17が設けられており、その下面に、いわゆるライン型のスキャナであるCCDイメージセンサ18が設けられている。CCDイメージセンサ18は、プラテン6上に載置されたTシャツ等に光源(図示外)より強い光を当てたときの反射光を個々のフォトダイオード(図示外)で受光し、読み取った画像の各画素毎に反射光の光強度(明度)を電気信号に変換するものである。CCDイメージセンサ18はプラテン6の幅方向(移動方向と直交する方向)の長さとほぼ同じ長さを有し、プラテン支持台4の移動に併せ、プラテン6上に載置されたTシャツ等の表面の読み取りを1ラインずつ行う。CCDイメージセンサ18は、フォトダイオードをプラテン6の幅方向に配列させた状態で固定されている。なお、CCDイメージセンサ18が、本発明における「画像読取手段」に相当する。
筐体2の前面に左側面側の位置には、インクジェットプリンタ1の操作を行うための操作パネル16が設けられている。操作パネル16には複数のボタン等が設けられており、その中には、CCDイメージセンサ18によるプラテン6上の画像の読み取りの開始を指示するスキャンボタン16aも設けられている。また、筐体2内部底面の後方左側面寄りの位置には、インクジェットプリンタ1の制御を行うCPU110等(図6参照)を備えた制御部100が設けられている。なお、制御部100にはUSBインターフェース155(図6参照)が設けられ、USBケーブル55を介して、図1で示したパーソナルコンピュータ51が接続されている。
次に、図3〜図6を参照して、パーソナルコンピュータ51およびインクジェットプリンタ1の電気的な構成について説明する。図3は、パーソナルコンピュータ51の電気的な構成を示すブロック図である。図4は、ROM220の記憶エリアを示す概念図である。図5は、RAM230の記憶エリアを示す概念図である。図6は、インクジェットプリンタ1の制御部100の電気的な構成を示すブロック図である。
図3に示すように、パーソナルコンピュータ51には、パーソナルコンピュータ51の制御を司るCPU210が設けられている。このCPU210には、バス215を介し、CPU210が実行するBIOS等のプログラムを記憶したROM220と、データを一時的に記憶するRAM230と、データの記録媒体であるCD−ROM241を挿入し、データの読み込みを行うCD−ROMドライブ240と、データの記憶装置であるハードディスクドライブ(HDD)250とが接続されている。さらに、インクジェットプリンタ1を含めた外部機器との通信を行うUSBインターフェース260と、利用者に操作画面を表示するためのモニタ54の画面表示処理を行う表示制御部265と、利用者が操作の入力を行うキーボード53やマウス52が接続された入力検知部270とが、上記同様、バス215を介してCPU210に接続されている。なお、パーソナルコンピュータ51には、図示外のフロッピー(登録商標)ディスクドライブ、音声等の入出力部、各種インターフェースなども設けられている。
なお、CD−ROM241には、後述する図7のフローチャートで示されるプリンタ制御プログラム等や、それらのプログラムの実行時に使用される設定やデータ等が記憶されており、導入時には、CD−ROM241からHDD250上のプログラム記憶エリア252や情報記憶エリア253(図4参照)にセットアップされて記憶されるようになっている。
次に、図4に示すように、パーソナルコンピュータ51のHDD250には、パーソナルコンピュータ51の動作を制御するためCPU210が実行する各種のドライバやプログラム等が記憶されたオペレーティングシステム(OS)記憶エリア251と、インクジェットプリンタ1を制御してTシャツ等への印刷を行うための後述するプリンタ制御プログラムや、その他、パーソナルコンピュータ51で実行される各種のプログラムが記憶されたプログラム記憶エリア252と、プリンタ制御プログラムの実行に必要な設定や初期値、データ等の情報が記憶された情報記憶エリア253とが設けられている。さらに、HDD250には、図示外の各種記憶エリアが設けられている。
次いで図5に示すように、パーソナルコンピュータ51のRAM230には、プログラムの実行中の一時的なデータを記憶するワークエリア231と、CCDイメージセンサ18で読み取った読取画像の画像データを記憶する読取画像記憶エリア232と、利用者によりあらかじめ用意された任意の入力画像の画像データを記憶する入力画像記憶エリア233と、入力画像を印刷する際の印刷データを記憶する印刷画像記憶エリア234とが設けられている。さらに、RAM230には、図示外の各種記憶エリアが設けられている。なお、読取画像記憶エリア232は、印刷画像記憶エリア234と同じ大きさの記憶領域を有しており、各記憶エリアのアドレスは、それぞれ対応付けられている。
なお、RAM230の読取画像記憶エリア232と、入力画像記憶エリア233と、印刷画像記憶エリア234とは、HDD250に設けられていてもよい。一般的に、RAMにおけるデータの読み込み処理や書き込み処理はHDDよりも高速であり、RAMに各画像データを記憶するのに必要な記憶エリアの容量を確保することが可能であれば、本実施の形態のように、上記各記憶エリアをRAM内に構成することが望ましい。
次に、図6に示すように、インクジェットプリンタ1の制御部100には、インクジェットプリンタ1全体の制御を司るCPU110が設けられ、CPU110には、バス115を介して、CPU110が実行する各種の制御プログラム等を記憶したROM120と、データを一時的に記憶するRAM230とが接続されている。また、CPU110には、インクジェットヘッド21の各チャンネルに設けられた圧電アクチュエータを駆動させるためのヘッド駆動部140と、キャリッジモータ10やプラテンモータ8を駆動させるためのモータ駆動部145と、CCDイメージセンサ18で読み取った画像をデジタルデータ化するA/D変換器150とがバス115を介して接続されている。
さらに、CPU110には、パーソナルコンピュータ51と通信を行うためのUSBインターフェース155と、操作パネル16のスキャンボタン16aやフォトセンサ3b〜3dが接続された入力検知部160とが、上記同様、バス115を介して接続されている。なお、入力検知部160には、操作パネル16に設けられたその他の各種ボタンも接続されている。
本実施の形態の情報記録装置では、CCDイメージセンサ18で、載置されるTシャツ等ごとプラテン6の上面を読み取った読取画像と、インクジェットヘッド21によってプラテン6に載置されたTシャツ等に印刷する入力画像との位置合わせは、パーソナルコンピュータ51で行われる。利用者がモニタ54の画面上で読取画像に対して入力画像を位置決めした通りの位置に正確に、その入力画像を印刷したTシャツ等を得るためには、CCDイメージセンサ18によって読み取られるプラテン6上の任意の部分と、インクジェットヘッド21によって印刷されるプラテン6上の任意の部分との正確な対応付けがなされる必要がある。本実施の形態では、その対応付けを、あらかじめ実験等によって作成された2つのテーブルを利用して行っている。
ここで、上記2つのテーブル、すなわち、読取位置対応テーブルおよび印刷位置対応テーブルについて説明する。まず、読取位置対応テーブルについて説明する。CCDイメージセンサ18によるプラテン6の上面の読み取り(スキャン)は、プラテン6が読み取り時の始点(フォトセンサ3dに検出される位置)から終点(フォトセンサ3bに検出される位置)に向かって移動される間に行われる。前述したように、CCDイメージセンサ18には複数のフォトダイオードが列設されており、任意のフォトダイオードで読み取った読取画像の画像データが、プラテン6の上面の幅方向におけるどの位置に相当するかは、そのフォトダイオードの配置位置に基づき特定することができる。また、始点と終点との間で移動されるプラテン6が始点からどれだけ離れた位置に位置するかについては、プラテンモータ8の制御に基づく駆動軸の回転量から判断可能である。これにより、CCDイメージセンサ18で読み取った任意の読取画像の画像データが、プラテン6の上面の移動方向におけるどの位置に相当するかを特定することが可能である。
CCDイメージセンサ18で読み取られたプラテン6の上面の画像データは、パーソナルコンピュータ51に送られ、RAM230の読取画像記憶エリア232に記憶される。読取画像記憶エリア232は、いわゆるVRAMに相当し、読み取られたプラテン6の上面の画像がそのまま画像データとして、仮想表示空間に対応する各記憶エリアに記憶される。読取位置対応テーブルは、プラテン6の上面上の任意の位置と、CCDイメージセンサ18で読み取ったその任意の位置の画像の画像データが記憶される読取画像記憶エリア232上の位置とを対応付けるためのテーブルである。CCDイメージセンサ18やフォトセンサ3dの取り付け位置の精度やプラテンモータ8の駆動精度の個体差などの調整により作成されるこのテーブルは、例えば、インクジェットプリンタ1のROM120の所定の記憶エリアに記憶されて提供される。なお、ROM120は書き換え可能なフラッシュROMであれば、インクジェットプリンタ1の工場出荷時に上記調整を行ったテーブルを容易に記憶させることができ好ましい。
次に、印刷位置対応テーブルについて説明する。印刷が行われる場合には、印刷画像記憶エリア234に記憶される印刷データに基づいて、プラテン6の上面に対してインクの液滴が噴射される。プラテン6の幅方向において、インクジェットヘッド21から噴射されるインクの液滴がプラテン6の上面のどの位置に着弾するかについては、プラテン6の幅方向に移動されるキャリッジ20の位置に基づき特定することができる。また、プラテン6の移動方向におけるインクの液滴の着弾位置については、読み取り時と同様に、プラテンモータ8の制御に基づき特定することが可能である。
印刷位置対応テーブルは、プラテン6の上面上の任意の位置と、その任意の位置にインクジェットヘッド21から噴射されるインク液滴を着弾させるために、上記した、画像データが記憶される読取画像記憶エリア232と同等の領域をもって対応付けられている印刷画像記憶エリア234上の位置とを対応付けるためのテーブルである。このテーブルもまた、装置ごとに、インクジェットヘッド21の取り付け精度、キャリッジモータ10やプラテンモータ8の駆動精度等に個体差があるため、調整が行われてROM120の所定の記憶エリアに記憶されて提供される。この印刷位置対応テーブルは、4色のインクのそれぞれに設けられている(本実施の形態では任意の一色のみについて説明し、他の色については省略する。)。なお、印刷位置対応テーブルが、本発明における「画像位置対応手段」に相当する。
なお、CCDイメージセンサ18、キャリッジ20、フォトセンサ3c,3dなどの取り付け位置や、プラテンモータ8の駆動精度などによって、上記各テーブルで対応付けられた読み取り位置や印刷位置にずれが生ずる場合がある。このような場合、例えば、プラテン6上に被記録媒体を載置し、そこに所定のパターンを印刷させたうえで読み取りを行い、読取画像からそのパターンの解析を行い、認識されたパターンの読み取り位置と、もとのパターンを印刷した位置とに基づいて、読取位置対応テーブルと印刷位置対応テーブルとの間の相互のずれを調整し、いずれか一方のテーブルの修正を行うようにすればよい。ずれの調整量についての情報はRAM130の所定の記憶エリアに保存して、インクジェットプリンタ1の電源投入の都度その調整を行うようにしてもよいし、あるいは初めて情報記録装置を駆動させるときにずれの調整を行って、その調整量の情報をパーソナルコンピュータ51のHDD250の情報記憶エリア253に記憶させて、以降の印刷時に反映させるようにしてもよい。
次に、本実施の形態の情報記録装置で、Tシャツ等の被記録媒体に任意の画像を印刷する際に行われる各処理について、図7に示すフローチャートに従って、図1〜図6および図8〜図13を参照しながら説明する。図7は、プリンタ制御プログラムのフローチャートである。図8は、インクジェットプリンタ1のプラテン6にTシャツ60を載置する様子を示す図である。図9は、Tシャツ60を載置したプラテン6の上面の読み取りが行われる様子を示す図である。図10は、読取画像をモニタ54に表示した様子を示す図である。図11は、パーソナルコンピュータ51で画像編集が行われる様子を示す図である。図12は、インクジェットプリンタ1でTシャツ60への印刷が行われる様子を示す図である。図13は、印刷が終了したTシャツ60を示す図である。以下、フローチャート中の各ステップについては「S」と略記する。なお、被記録媒体として前面に画像61がプリントされたTシャツ60(図8参照)を一例として説明する。また、図8〜図13においては、インクジェットプリンタ1やパーソナルコンピュータ51の要部のみを図示してある。
図7に示すように、パーソナルコンピュータ51で、HDD250のプログラム記憶エリア252に記憶されたプリンタ制御プログラムが起動されると、そのプログラムの実行部分がRAM230のワークエリア231に読み込まれ、プログラムの実行が開始される。このプログラムの実行開始時には、情報記憶エリア253に記憶された各初期設定値が、プリンタ制御プログラムで使用される各種データやフラグの初期値として読み込まれてセットされる。プリンタ制御プログラムが実行されると、まず、印刷を行うTシャツ60が、その印刷を行う面を上方に向けてプラテン6上に載置され保持される(S10)。あるいはプラテン6に被せられてもよい。利用者は、Tシャツ60の載置が完了したことを、操作パネル16のスキャンボタン16aを押下することによってパーソナルコンピュータ51に伝えることができる。また、モニタ54の画面上にボタン等を表示させ、Tシャツ60の載置完了の指示をキーボード53やマウス52からの入力によって行うようにしてもよい。なお、本実施の形態では、図8に示すように、Tシャツ60は、インクジェットプリンタ1の前面側から背面側に向けた方向を上下方向としてプラテン6上にセットされる。
次に、図7に示すように、Tシャツ60の読み取り(スキャン)が開始される(S11)。図9に示すように、インクジェットプリンタ1のプラテンモータ8が駆動されて、プラテン6が一旦、筐体2(図2参照)の背面側の読み取り時の始点(フォトセンサ3dに検出される位置)に移動される。そして、プラテン6は、終点(フォトセンサ3bに検出される位置)に向かって等速度で移動され、CCDイメージセンサ18によってプラテン6ごと、そのプラテン6上に載置されたTシャツ60の画像が読み取られる。このとき、CCDイメージセンサ18がプラテン6上のどの位置からどの位置までの画素を読み取るかについて、読取位置対応テーブルに基づいてパーソナルコンピュータ51から指示がなされる。Tシャツ60の画像を読み取った読取画像は、A/D変換器150(図6参照)によってデジタルデータ化され、画像データとしてUSBケーブル55を介してパーソナルコンピュータ51に送信される。パーソナルコンピュータ51では、受信した読取画像の画像データがRAM230の読取画像記憶エリア232に記憶される。さらに、図10に示すように、その読取画像は、モニタ54の画面上に表示される。
次いで、図7に示すように、Tシャツ60に印刷する入力画像が入力され、入力画像記憶エリア233に記憶される(S12)。入力画像とはあらかじめ利用者によって用意された画像であり、例えば図示外のスキャナ等から読み取られたり、デジタルカメラ等で撮影されたり、あるいは既にJPEG形式やBMP形式等のファイルとして用意された画像である。プリンタ制御プログラムからスキャナ等のドライバを呼び出して画像の入力を行ってもよいし、あらかじめHDD250の所定の記憶エリアに記憶させておいてもよい。S12の処理では、この入力画像をプログラム上から読み込んで、入力画像記憶エリア233へ記憶させる処理が行われる。図11に示すように、入力された入力画像(例として、Tシャツ60上に印刷を行う画像65)は、モニタ54の画面上に、先に表示されている読取画像(プラテン6ごと読み取ったTシャツ60の画像)とともに表示される。なお、S12の処理において、モニタ54の画面上に、読取画像に重ねて入力画像を表示させるCPU210が、本発明における「入力画像表示制御手段」に相当する。
そして、図7に示すように、モニタ54の表示画面上で、Tシャツ60に印刷する入力画像としての画像65の配置(レイアウト)が行われる(S13)。図11に示すように、読取画像が表示されたモニタ54の画面上に同時に画像65も表示されており、キーボード53やマウス52の操作によって、画面上で固定された読取画像の位置に対し、利用者の望む位置に画像65が移動される。画像65は画面上で読取画像よりも前面側に表示されるようになっており、画像65と読取画像との配置位置を重ねることで、利用者は、画像65が印刷されたTシャツ60のイメージを確認しながら画像65の配置位置の調整を行うことが可能である。さらに、読込画像中には、Tシャツ60の上面にプリントされている画像61も表示される。利用者は、画面上で画像61の位置を確認しながら画像65の配置位置の調整を行うことができるので、例えば画像61と画像65とをTシャツ60上で並べて配置させたい場合に、誤って画像61に重ねて画像65を配置させてしまうことを防止することができる。
なお、S13の処理では、調整が行われている画像65の配置位置が読取画像記憶エリア232のどの位置に対応しているか、その対応付けが、読取画像記憶エリア232の各記憶エリアのアドレスと入力画像記憶エリア233の各記憶エリアのアドレスとが対応付けられてワークエリア231に記憶され、配置位置変更の度に更新されることによって行われている。
画面上で上記の処理の終了を指示する操作がなされると、読取画像に対する画像65の配置位置が決定される。前述したように、読取画像記憶エリア232と印刷画像記憶エリア234とはそれぞれの記憶エリアのアドレスが対応付けられている。S13の処理で読取画像記憶エリア232に対して対応付けられた入力画像記憶エリア233に記憶されている画像65の画像データは、その読取画像記憶エリア232と対応する印刷画像記憶エリア234の記憶エリアに書き込まれる。このとき、印刷画像記憶エリア234上で画像65の画像データが記憶されなかった記憶エリアには、インク液滴の噴射を行わないことを意味する空白データ、いわゆるNULLが記憶される。このようにして生成された印刷データがインクジェットプリンタ1に送信されることによって、図7に示すように、Tシャツ60に対する印刷が開始される(S14)。なお、S14の処理において、インクジェットプリンタ1に印刷データを送信して印刷を指示するCPU210が、本発明における「画像記録手段」に相当する。
パーソナルコンピュータ51から送信された印刷データは、インクジェットプリンタ1のRAM130(図6参照)の所定の記憶エリアに記憶される。そして、図12に示すように、インクジェットプリンタ1のプラテンモータ8が駆動され、プラテン6が一旦、筐体2の背面側の印刷時の始点(フォトセンサ3cに検出される位置)に移動される。次いでプラテン6は、終点(フォトセンサ3bに検出される位置)に向かって等速度で移動される。このプラテン6の移動にあわせ、プラテン6の移動方向と直交する方向にキャリッジ20が往復移動され、印刷データに従ってインクジェットヘッド21からインク液滴の噴射が行われる。前述したように、インク液滴の着弾位置は、印刷位置対応テーブルによって対応付けられたプラテン6の上面上の位置に対応付けられている。したがって、印刷データに基づき噴射されるインク液滴によって、S13の処理(図7参照)にてモニタ54の画面上で読取画像に対して位置決めされた位置に相当するTシャツ60上の正確な位置に、画像65が形成される。また、印刷データ中の空白データに対応する位置には、インク液滴が着弾されない。
このようにして、利用者がモニタ54の画面上で読取画像に重ねて位置決めした入力画像より生成された印刷データに基づく印刷が行われる。図13に示すように、利用者は、あらかじめ用意した画像65が印刷されたTシャツ60を得ることができる。そして、印刷が完了すると、プリンタ制御プログラムの実行が終了する。
以上説明したように、本実施の形態の情報記録装置では、プラテン6上に載置されたTシャツ等の布帛が、そのプラテン6の移動にあわせ、CCDイメージセンサ18によって読取画像として、プラテン6ごと読み取られる。読み取られた読取画像はモニタ54の画面上に表示される。また、あらかじめ利用者によって用意された、そのTシャツ等に重ねて印刷するための入力画像も、モニタ54の画面上に表示される。
そして、入力画像のレイアウトが行われTシャツ等の上面の任意の位置に配置される。読取画像に重ねて表示される入力画像は、その読取画像よりもモニタ54の前面側に表示されるので、利用者は、入力画像が印刷されたTシャツ等のイメージを確認しながらその配置位置を調整することができる。入力画像の位置決めが終了すれば、その入力画像から印刷データが生成される。入力画像上の任意の部分が読取画像のどの部分に位置するのかは、読取画像記憶エリア232と入力画像記憶エリア233とのそれぞれの記憶エリアのアドレスの対応付けによって行われている。また、読取画像記憶エリア232と印刷画像記憶エリア234とは同一の大きさの記憶領域を有し、各記憶エリアのアドレスがそれぞれ対応付けられていることから、読取画像に対して位置決めされた入力画像が、印刷画像記憶エリア234に印刷データとして記憶される際に、読取画像と入力画像との位置関係のずれが生じることがない。さらに、印刷画像対応テーブルによって、印刷画像記憶エリア234に記憶された印刷データの任意の部分に基づくインク液滴がプラテン6上のどの部分に噴射されるのかが対応付けられているため、利用者がモニタ54の画面上で、読取画像に対して位置決めした入力画像が、その位置決めされたTシャツ等の上面の位置に正確に印刷される。すなわち利用者は、モニタ54の画面上で見たものと同じ結果物を得る、いわゆるWYSIWYGを実現することができる。
なお、本発明は各種の変形が可能なことはいうまでもない。例えば、読取画像を解析して、Tシャツ等の上面を印刷が可能な記録領域と、印刷が不可能な非記録領域とに分別し、読取画像中の非記録領域にあたる部分をマスク表示し、利用者が認識しやすいようにしてもよい。また、そのマスクを施したマスク領域に入力画像が重なって配置された場合、入力画像のマスク領域と重なる部分についてはインク液滴の噴射が行われないようにしてもよい。
上記の変形例は、図14のフローチャートで示す、第1の変形例としてのプリンタ制御プログラムを実行することによって実現することができる。以下、第1の変形例としてのプリンタ制御プログラムの詳細について、図14〜図20を参照しながら説明する。図14は、第1の変形例としてのプリンタ制御プログラムのフローチャートである。図15は、第1の変形例としてのプリンタ制御プログラムからコールされるサブルーチンのフローチャートである。図16は、被記録媒体の一例としてストライプ状の模様70aが施されたTシャツ70を示す図である。図17は、Tシャツ70を読み取った読取画像にマスク処理を施してモニタ54に表示した様子を示す図である。図18は、マスク処理が施された読取画像に画像71を重ねて表示した様子を示す図である。図19は、非記録領域と重なる部分の各画素を消去した画像71を示す図である。図20は、記録領域にのみ画像71の印刷が行われたTシャツ70を示す図である。また、図示しないが、RAM230には読取画像記憶エリア232と同じ大きさの記憶領域を有し、各記憶エリアのアドレスがそれぞれ対応付けられたマスク画像記憶エリアが設けられている。すなわち、マスク画像記憶エリアの各記憶エリアのアドレスは、印刷画像記憶エリア234の各記憶エリアのアドレスとも対応付けられている。
図14に示すように、第1の変形例としてのプリンタ制御プログラムのS20,S21の処理では、本実施の形態のプリンタ制御プログラム(図7参照)のS10,S11の処理と同様の処理が行われる。すなわち、インクジェットプリンタ1のプラテン6上に、一例として、白地に白を除く任意の色のストライプ状の模様70aが施されたTシャツ70(図16参照)がセットされ(S20)、セットされたTシャツ70の画像が、プラテン6ごと読取画像としてCCDイメージセンサ18によって読み取られる(S21)。インクジェットプリンタ1で行われるこれらの各処理は、パーソナルコンピュータ51の制御に従って実行される。読取画像の画像データはパーソナルコンピュータ51に送られ、読取画像記憶エリア232に記憶される。
次に、読取画像記憶エリア232に記憶された読取画像の解析が行われ、記録領域にあたる部分と非記録領域にあたる部分との特定により非記録領域の指示が行われる(S22)。この処理では、図15に示すサブルーチンがコールされる。記録領域と非記録領域との特定は、色空間における距離によって求められる。読取画像を構成する各画素のデータは、それぞれ、光の3原色に基づく赤(R)、緑(G)、青(B)の3色のそれぞれについて、その明るさが、例えば「0」〜「255」の256段階の値で表されたデータからなる。例えば、R,G,Bすべての値がそれぞれ255であれば白色を実現でき、すべての値がそれぞれ「0」であれば、黒色を実現することができる。また、Rの値が「255」、G,Bの値がそれぞれ「0」であれば、赤色を実現することができる。中間色は、R,G,B各値の組み合わせによって実現可能である。
これに基づき、Rの値をX軸、Gの値をY軸、Bの値をZ軸とした色空間において、任意の画素の位置と、基準色の位置との間の距離を求め、求めた距離をしきい値によって分別を行う。これにより、その画素の色が基準色に対して近似色か否かを判断することが可能である。図15に示すサブルーチンでは、上記の分別を行って、基準色の近似色でない画素を非記録領域として設定する処理が行われる。
図15に示すように、サブルーチンがコールされると、まず、HDD250の情報記憶エリア253から、あらかじめ設定されているR,G,Bの基準値が読み込まれ、それぞれR0,G0,B0としてワークエリア231に記憶される。さらに、近似色を分別するためのあらかじめ設定されている色空間における距離のしきい値が読み込まれ、Tの値としてワークエリア231に記憶される(S30)。本実施の形態では、例えばTシャツ等の下地色として白色のものを想定した初期値が設定されている。前述したように白のR,G,Bの値はそれぞれ「255」であるので、R0,G0,B0にはそれぞれ「255」が設定される。またしきい値の初期値として、例えば「10」が、Tの値として設定されている。なお、これらR0,G0,B0,Tの値は、モニタ54の画面上で、マウス52やキーボード53からの入力により任意の値を設定可能としてもよい。設定した各値は、情報記憶エリア253に既に記憶されているそれぞれの値に上書きして記憶させ、以降、第1の変形例としてのプリンタ制御プログラムが実行される際に必ず反映されるようにしてもよい。あるいは、ワークエリア231に記憶された各値に上書きして一時的な値の変更として記憶させ、次回以降の第1の変形例としてのプリンタ制御プログラムの実行時には、また情報記憶エリア253にあらかじめ設定されている各基準値が読み込まれるようにしてもよい。このようにすれば、Tシャツ等の下地が白でない場合、また、非記録領域の範囲を広く、あるいは狭く設定したい場合にも対応可能となる。なお、このように、基準値としてのR0,G0,B0の各値、および、しきい値としてのTの値を変更するための指示を入力可能とするCPU210が、それぞれ、本発明における「基準画素情報指示手段」および「しきい値情報指示手段」に相当する。
次に、読取画像の全画素について1画素ずつ順に上記の分別を行うため、読取画像を構成する各画素をXY平面上に捉え(読取画像記憶エリア232の各記憶エリアをXY平面として捉え、各座標に対応付けることにより可能である。)、最初に分別する画素の座標として、X=0,Y=0が設定される(S31)。そして、読取画像の座標X,Y(この時点では座標X,Y=0,0)の画素のデータが読み込まれ、R,G,Bの各値を取得してそれぞれR1,G1,B1として設定し、ワークエリア231に記憶される(S32)。なお、S32の処理で、画素のデータからR,G,Bの各値を取得するCPU210が、本発明における「画素情報取得手段」に相当する。
次いで、色空間におけるその画素の色の位置と、基準色の位置との間の距離Dの計算が行われる(S33)。距離Dは、以下の式に基づいて求められる。
Figure 2005041146
上記の計算が行われた結果、求められた距離Dについて、しきい値Tとの比較が行われる(S34)。距離Dがしきい値Tよりも小さければ(S34:YES)、その画素の色は基準色の近似色であるとみなされる。そして、読取画像記憶エリア232内でその画素が記憶されたの記憶エリアに対応するマスク画像記憶エリアの記憶エリアに、記録可能領域であることを示すフラグ、例えば「1」が記憶される(S35)。一方、距離Dがしきい値T以上であれば(S34:NO)、その画素の色は基準色とは非近似色であるとして、上記同様、マスク画像記憶エリアの対応する記憶エリアに非記録領域を示すフラグ、例えば「0」が記憶される(S36)。なお、S33の処理で、色空間における距離Dを計算するCPU210が、本発明における「画素情報計算手段」に相当し、S34の処理で、色空間における距離Dとしきい値Tとを比較して記録領域であるか、非記録領域であるか判断するCPU210が、本発明における「記録領域判断手段」に相当する。また、S22の処理で、非記録領域の指示を行うCPU210が、本発明における「記録領域指示手段」に相当する。
次に、S37の判断処理で、まだ全画素について上記分別が行われていないと判断されれば(S37:NO)、画素の座標の増加が行われる。例えばX座標を「1」増加させ、X座標の値が最大値(あらかじめ読取画像記憶エリア232の値に基づき決められている。)よりも大きくなった場合には「0」にリセットされ、さらにY座標を「1」増加させる処理が行われる(S38)。そしてS32の処理に戻り、次の画素の分別が行われる。Y座標の値が最大値よりも大きい値となれば、読取画像のすべての画素についてS32〜S36の処理が行われたと判断され(S37:YES)、S39に進む。
このようにして読取画像の各画素について記録領域と非記録領域とに分別されたマスク画像記憶エリアの非記録領域は、図17に示すように、その非記録領域を例えば所定の色によって着色したマスク画像(図中斜線で示す部分)として、モニタ54の画面上に、読取画像に重ねてその読取画像よりも前面側に表示される(図15、S39:マスク処理)。これにより、利用者は記録領域と非記録領域とを容易に区別することができるようになる。そして、図15に示すように、サブルーチンは終了され、メインプログラムへ戻る。なお、S39の処理において、非記録領域をマスク画像として設定するCPU210が、本発明における「マスク領域指定手段」に相当し、そのマスク画像をモニタ54の画面上に表示させるCPU210が、本発明における「マスク領域表示制御手段」に相当する。また、マスク画像が、本発明における「マスク領域」に相当する。
次いで、図14に示す、S23の処理では、本実施の形態におけるS12の処理(図7参照)と同様に、利用者があらかじめ用意した入力画像の一例としての画像71が、マスク画像が重ねられた読取画像とともに表示される(S23)。さらに、本実施の形態におけるS13の処理(図7参照)と同様に、画像71の配置(レイアウト)が行われる(S24)。このとき、モニタ54の画面の背面側から前面側に向かって、読取画像、入力画像、マスク画像の順に各画像が重ねられて表示される。したがって利用者は、マスク画像と重なる部分については表示されない画像71が、Tシャツ70上に配置されたイメージを確認しながら、その画像71の配置位置を調整することができる。
そして、本実施の形態と同様に、画面上でレイアウトの処理の終了を指示する操作がなされると、読取画像に対する画像71の配置位置が決定され、入力画像記憶エリア233に記憶された画像71の画像データが、印刷画像記憶エリア234の対応する記憶エリアに記憶される。このとき、印刷画像記憶エリア234上で画像71の画像データが記憶されなかった記憶エリアにはNULLが記憶される。さらに、マスク画像記憶エリア(図示外)の各記憶エリアのうち、非記録領域として設定された記憶エリアに対応する印刷画像記憶エリア234の各記憶エリアにNULLが記憶される。これにより、印刷が可能な画像のビットマップデータとしての画像データが生成される(S25)。図19に示すように、この印刷可能画像としての画像71は、マスク画像と重なる部分の各画素が消去された状態の画像となる。そして、画像71の画像データから印刷データが生成され、インクジェットプリンタ1に対して送信される。印刷データを受信したインクジェットプリンタ1では、図14に示すように、印刷が開始される(S26)。印刷時の処理については本実施の形態と同様であり、利用者は、図20に示すように、Tシャツ70上の記録領域、すなわち本変形例でいう白地の部分にのみ、画像71が形成されるようにインク液滴が噴射されたTシャツ70を得ることができる。なお、S25の処理において、印刷可能画像の生成の際に、印刷画像記憶エリア234の記憶エリアのうち非記録領域の部分にNULLを記憶して、非記録領域に重なる入力画像の部分の各画素を消去するCPU210が、本発明における「重複画素消去手段」に相当する。
なお、入力画像記憶エリア233と同じ大きさの記憶領域を有し、各記憶エリアのアドレスがそれぞれ対応付けられた第2のマスク画像記憶エリアを設け、モニタ54の画面上で入力画像が移動されるたびに、マスク画像の非記録領域に重なった入力画像の部分を消去した入力画像をその第2のマスク画像記憶エリアに記憶させ、さらに、S24の処理では読取画像に重ねて第2のマスク画像記憶エリアに記憶された入力画像を、その移動の都度再表示するようにしてもよい。このようにすれば、マスク処理が施された部分を画面上で非表示としながらも、入力画像によって非記録領域が覆われて視認不能となることはないので、利用者は、入力画像が印刷されたTシャツ等のイメージを確認しながらその配置位置を調整することができる。
また、被記録媒体の下地等の色調を利用して、その上面に印刷する画像の色調を実現してもよい。一般に、インクジェットプリンタ1等のインクジェット記録装置では、被記録媒体上に印刷した画像の色調は、被記録媒体の下地の色調によって異なってしまうことが多い。これは、インクジェット記録装置で画素の階調(明度)の調整を、その画素に対して噴射するインク液滴の集合密度を利用して行っているためである。このため、被記録媒体上にプリントされている画像に入力画像を重ねて印刷を行った場合、そのプリントされている画像の色調によっては入力画像の重なった部分の色調として好ましくない結果となってしまう場合がある。そこで、被記録媒体上の任意の位置の画素の色調に対し、その画素の位置に印刷する入力画像の色調との差分の色調を有する画素を、その画素の位置に重ねて印刷すれば、印刷結果として、求める通りの入力画像の色調を実現することが可能である。
以下、図21〜図23を参照して、上記変形例について第2の変形例として説明する。図21は、第2の変形例としてのプリンタ制御プログラムのフローチャートである。図22は、被記録媒体の一例として下地に2つの色調を有するTシャツ80を示す図である。図23は、Tシャツ80の上面に画像83が形成された状態を示す図である。なお、第2の変形例は、図22に示すように、第2の変形例においては、下地の色として水色(シアン)の部分81と、下地の色が黄色(イエロー)の部分82との2つの色調を有するTシャツ80の上面に、図23に示すように、両部分81,82にまたがって緑色(グリーン)の画像83を形成する場合を例として説明するものとする。
また、図4に示す、HDD250の情報記憶エリア253には、読取画像の任意の画素の色調と、その読取画像に重ねて印刷される入力画像の対応する画素の色調との差分の色調を有する画素を求めるための色調差分テーブルが記憶されている。色調差分テーブルはあらかじめ製品設計の際に作成された、例えば、第1の画素の色調を第2の画素の色調にする際に、その差分として重ねて印刷される画素の色調を求めるためのテーブルである。ここでは、誤差拡散法を用いた色調差分テーブルの作成の一例について説明する。
一般的なインクジェット記録装置において、印刷された画像を構成する1つの画素は、所定の範囲内に噴射された複数のインク液滴によって構成される。画素の色は色の3原色、C,M,Y(シアン,マゼンタ,イエロー)、あるいはそれにK(ブラック)を加えた各インク液滴の割合によって実現され、各インク液滴の集合密度によって階調(明度)が実現される。1つの画素を構成するため、各色のインク液滴について、それぞれどの割合で、どの位置に、どれほどの集合密度で噴射されるかは、公知の誤差拡散法によって決定される。
色調差分テーブルでは、被記録媒体上の任意の位置の画素(その位置が、被記録媒体の下地の部分に値するか、あるいはその被記録媒体上に形成された画像の部分に相当するかは問わない。)を、上記第1の画素として、また、印刷後のその画素を、上記第2の画素として設定している。そして、第2の画素の色調が所望する色調となるように、第2の画素の色調に対する第1の画素の色調の差分の色調を有する画素のその色調を求めるため、第1および第2の画素の色調を対応付けて記憶したテーブルである。
無地の被記録媒体上に第2の画素を構成するには、第2の画素をC,M,Y,Kによって誤差拡散して色分解し、これに従った各色のインク液滴の噴射を行えばよい。第1の画素上に第2の画素を構成するには、まず、第2の画素をC,M,Y,Kと、第1の画素の色とを加えた5色によって誤差拡散して色分解を行う。そして、その画素上の第1の画素の色によって構成される部分を除き、色分解されたC,M,Y,Kに対応する部分に対して、各色それぞれによるインク液滴の噴射を行うようにすればよい。このようにして、第1の画素の色調と第2の画素の色調とを対応付けて、その差分を求めることができるようにしたテーブルが、色調差分テーブルである。なお、この色差分テーブルでは、第1の画素および第2の画素のそれぞれの色調はR,G,Bの値に基づき参照され、求められた差分によって構成される差分画像が印刷データとして生成される際に、C,M、Y,Kへの変換が行われる。また、色調差分テーブルが、本発明における「画素情報差分記憶手段」に相当する。
なお、色調差分テーブルの代わりに第1の画素の色調と第2の画素の色調との差分を求める計算を行うことができるプログラムを組み込み、実行可能としてもよい。また、色分解は、上記した誤差拡散法に限らず、公知のディザ法や最小誤差平均法によるものであってもよい。
次に、図21に示す、第2の変形例のプリンタ制御プログラムについて説明する。図21に示すように、第2の変形例のプリンタ制御プログラムにおいて、S40〜S43の処理は、本実施の形態のプリンタ制御プログラムにおけるS10〜S13のそれぞれの処理と同様である。そして、S44の処理では、読取画像に重ねて表示された入力画像上の各画素の色調が、対応する読取画像の各画素の色調とともに取得され、色調差分テーブルの参照に基づき、入力画像の各画素が、差分画素に置き換えられる。この処理が入力画像の全画素に対して行われる。こうして生成された差分画像の画像データは、印刷画像記憶エリア234の対応する記憶エリアに記憶される。そして、前記同様、画像83(図23参照)をTシャツ80上に印刷するための印刷データが生成される。なお、S44の処理で、読取画像に重ねて表示された入力画像上の各画素の色調について取得を行うCPU210が、本発明における「入力画像情報取得手段」に相当し、色調差分テーブルに基づき差分画像を生成するCPU210が、本発明における「差分画像生成手段」に相当する。
生成された印刷データは、パーソナルコンピュータ51からインクジェットプリンタ1に対して送信される。そして、印刷データを受信したインクジェットプリンタ1では、印刷位置対応テーブルに基づいて位置決めされる被記録媒体上の位置に、差分画像の印刷が行われる(図21、S45)。印刷時の処理については本実施の形態と同様であり、利用者は、図23に示すように、Tシャツ80上の両部分81,82にまたがって印刷された画像83を得ることができる。インクジェット記録装置において、緑色は、CとYとを混在させた画素を形成することによって実現することができる。第2の変形例のTシャツ80上の部分81は、その下地色が水色であり、第2の画素の色として緑色を実現する場合に色調差分テーブルに基づいて生成される差分画素によって構成される差分画像は、第1の画素の色、すなわち水色に相当するCを印刷しない、Yのインク液滴82aの噴射によって形成される画像となる(その様子を図中、左側の拡大表示部分に示す。)。同様に、Tシャツ80上の部分82は、その下地色が黄色であり、第2の画素の色として水色を実現する場合に色調差分テーブルに基づいて生成される差分画素によって構成される差分画像は、第1の画素の色、すなわち黄色に相当するYを印刷しない、Cのインク液滴81aの噴射によって形成される画像となる(その様子を図中、右側の拡大表示部分に示す。)。なお、差分画像に基づいて生成された印刷データを、本実施の形態と同様に、被記録媒体上の位置に対応付ける印刷位置対応テーブルが、本発明における「差分画像位置対応手段」に相当する。
このように、読取画像に重ねて入力画像を印刷する場合に、その重なった部分について差分画像を印刷するようにすれば、被記録媒体の下地の色と同色のインク液滴や、組み合わせによって下地の色と同色となるインク液滴について、その噴射を行わなくともよく、印刷結果として、求める通りの入力画像の色調を実現することが可能である。
また、本実施の形態では、パーソナルコンピュータ51とインクジェットプリンタ1との接続をUSB接続によって行ったが、IEEE1394やGPIB等、他のシリアル接続によるものでもあってもよいし、また、ネットワークを介して接続されてもよい。
また、本実施の形態では、情報処理装置は、その一例として、パーソナルコンピュータ51と、これに接続されたインクジェットプリンタ1とから構成されたが、パーソナルコンピュータ51とインクジェットプリンタ1とが一体となった装置であってもよく、またその場合にはCPU110がCPU210の行う処理を行ってもよい。
また、本実施の形態のS13の処理、第1の変形例のS24の処理、および第2の変形例のS43の処理において、各入力画像の配置位置の調整の際に、例えば拡大、縮小、回転、色調など、公知の画像編集の実行を可能としてもよい。さらに、それら入力画像を、公知の画像データの作成を行う処理によって作成してもよい。
また、本実施の形態では、入力画像としてビットマップ画像を例に説明したが、ベクトル画像であってもよい。この場合は印刷データが生成される際に印刷画像記憶エリア234にビットマップ画像として展開し、印刷データの生成を行えばよい。
また、プラテン6の上面の読み取りはCCDイメージセンサ18によって行ったが、デジタルカメラによるものであってもよい。また、筐体2に固定されたCCDイメージセンサ18に対してプラテン6を移動させてプラテン6の上面の読み取りを行ったが、固定したプラテン6に対してCCDイメージセンサ18を移動させて、プラテン6の上面の読み取りを行ってもよい。
また、インクジェットプリンタ1を、印刷面全体のイメージから構成された印刷データに基づき印刷を行う、いわゆるページプリンタとして構成したが、プラテン6の上面上の任意の位置を座標で示し、印刷部分を座標で指定するようにした印刷データに基づき印刷を行う、いわゆるプロッタとして構成してもよい。
被記録媒体上や被加工媒体上の所定の位置に正確に位置決めして画像を形成することが必要とされる画像形成装置や刺繍装置等に利用できる。
パーソナルコンピュータ51およびインクジェットプリンタ1の構成を示す図である。 インクジェットプリンタ1の平面図である。 パーソナルコンピュータ51の電気的な構成を示すブロック図である。 ROM220の記憶エリアを示す概念図である。 RAM230の記憶エリアを示す概念図である。 インクジェットプリンタ1の制御部100の電気的な構成を示すブロック図である。 プリンタ制御プログラムのフローチャートである。 インクジェットプリンタ1のプラテン6にTシャツ60を載置する様子を示す図である。 Tシャツ60を載置したプラテン6の上面の読み取りが行われる様子を示す図である。 読取画像をモニタ54に表示した様子を示す図である。 パーソナルコンピュータ51で画像編集が行われる様子を示す図である。 インクジェットプリンタ1でTシャツ60への印刷が行われる様子を示す図である。 印刷が終了したTシャツ60を示す図である。 第1の変形例としてのプリンタ制御プログラムのフローチャートである。 第1の変形例としてのプリンタ制御プログラムからコールされるサブルーチンのフローチャートである。 被記録媒体の一例としてストライプ状の模様70aが施されたTシャツ70を示す図である。 Tシャツ70を読み取った読取画像にマスク処理を施してモニタ54に表示した様子を示す図である。 マスク処理が施された読取画像に画像71を重ねて表示した様子を示す図である。 非記録領域と重なる部分の各画素を消去した画像71を示す図である。 記録領域にのみ画像71の印刷が行われたTシャツ70を示す図である。 第2の変形例としてのプリンタ制御プログラムのフローチャートである。 被記録媒体の一例として下地に2つの色調を有するTシャツ80を示す図である。 Tシャツ80の上面に画像83が形成された状態を示す図である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
6 プラテン
18 CCDイメージセンサ
51 パーソナルコンピュータ
54 モニタ
210 CPU

Claims (8)

  1. 被記録媒体を装着して保持する媒体保持手段と、
    前記媒体保持手段に保持された前記被記録媒体の表面を読取画像として読み取る画像読取手段と、
    前記画像読取手段で読み取った前記被記録媒体の読取画像を表示する読取画像表示手段と、
    前記読取画像表示手段に表示された前記読取画像上の任意の位置に、入力された任意の入力画像を重ねて表示する入力画像表示制御手段と、
    前記入力画像表示制御手段に表示された前記入力画像の前記読取画像上における位置と、前記媒体保持手段に保持された前記被記録媒体上の位置とを対応付ける画像位置対応手段と、
    前記画像位置対応手段に対応付けられた前記被記録媒体上の位置に、前記入力画像を記録する画像記録手段と
    を備えたことを特徴とする情報記録装置。
  2. 前記被記録媒体上の任意の部分が、記録が可能な記録領域であるか、あるいは記録が不可能な非記録領域であるかについて、その部分に対応した前記読取画像を構成する各画素に対してそれぞれ指示するための記録領域指示手段と、
    前記記録領域指示手段によって非記録領域として指示された前記被記録媒体上の任意の部分に対応する前記読取画像の各画素について、それらの画素で示される領域をマスク領域として指定するためのマスク領域指定手段と、
    前記マスク領域指定手段によって指定された前記マスク領域をもとの前記読取画像に重ね、前記読取画像とは区別可能に表示するマスク領域表示制御手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の情報記録装置。
  3. 前記マスク領域表示制御手段は、前記マスク領域をもとの前記読取画像に重ねて表示する際に、前記読取画像とは区別不能に表示することを特徴とする請求項2に記載の情報記録装置。
  4. 前記記録領域指示手段は、
    前記読取画像の各画素について、それぞれの色調情報および階調情報を取得する画素情報取得手段と、
    前記画素情報取得手段が取得した各画素の色調情報および階調情報について、それぞれ、あらかじめ決められた色調情報および階調情報の基準値との差を計算する画素情報計算手段と、
    前記画素情報計算手段によって計算された任意の画素の色調情報および階調情報とその基準値との差が、あらかじめ決められたしきい値よりも小さかった場合、その画素に対応する前記被記録媒体上の部分を記録領域として判断し、そのしきい値よりも大きかった場合、その画素に対応する前記被記録媒体上の部分を非記録領域として判断する記録領域判断手段と
    を備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の情報記録装置。
  5. 前記記録領域指示手段は、
    前記画素の色調情報および階調情報の基準値を指示するための基準画素情報指示手段と、
    前記画素情報比較手段が任意の画素の色調情報および階調情報について比較するためのしきい値を指示するためのしきい値情報指示手段と
    を備えたことを特徴とする請求項4に記載の情報記録装置。
  6. 前記マスク領域表示制御手段によって表示された前記マスク領域と、前記入力画像表示制御手段によって表示された前記入力画像との重複部分にあたる前記入力画像の各画素を消去する重複画素消去手段を備えたことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の情報記録装置。
  7. 前記被記録媒体上の任意の位置に、前記入力画像を記録する場合において、
    前記読取画像に重複して表示された前記入力画像の任意の画素の色調情報および階調情報を取得する入力画素情報取得手段と、
    その画素に対応する前記読取画像の画素について前記画素情報取得手段が取得した色調情報および階調情報と、前記入力画素情報取得手段が取得した画素の色調情報および階調情報と、それらの色調情報および階調情報の差分とを対応付けて記憶した画素情報差分記憶手段と、
    前記画素情報差分記憶手段の参照によって、前記読取画像の色調情報および階調情報と、前記入力画像の色調情報および階調情報とに対応付けられた色調情報および階調情報を有する画素で構成される差分画像を生成する差分画像生成手段と、
    前記差分画像生成手段によって生成された前記差分画像の前記読取画像上における位置と、前記媒体保持手段に保持された前記被記録媒体上の位置とを対応付ける差分画像位置対応手段と
    を備え、
    画像記録手段によって対応付けられた前記被記録媒体上の位置に、前記差分画像が記録されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の情報記録装置。
  8. 前記被記録媒体は、布帛であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の情報記録装置。
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