JP2005039458A - 画像処理装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】デジタル画像の明るさの分布を改善する処理により生じる画像の低周波領域におけるコントラストの低下を抑制する。
【解決手段】画像データから輝度成分を抽出する輝度抽出手段と、前記輝度成分の所定の尺度での分布を求めるスケール変換手段と、前記輝度成分と前記スケール変換手段の出力とを用いて前記画像データの輝度分布を改善する輝度改善手段とを有する画像処理装置にいおいて、前記輝度改善手段での処理前後の画像における輝度特徴量を抽出し、前記処理前後の輝度特徴量に基づき前記輝度改善手段によって処理された輝度分布を補正することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はデジタル画像の明るさの分布を改善するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、適正な明るさの写真を撮影する方法として、撮影するシーンの平均的な輝度を測定し、カメラのシャッター速度、絞り値などを制御する方式が知られている。また、シーンを所定の領域に分割して領域ごとに測定した輝度に重み付けして平均的な輝度を求めて適正露出を得ようとするいわゆる評価測光方式による露出制御方式が知られている。
【0003】
しかしながら、撮影する主被写体の明るさが背景の明るさに比べて著しく暗いような、いわゆる逆光シーンにおいては、撮影した画像においてどうしても主被写体部分が暗くなってしまう。このような逆光シーンにおいて適切な明るさの写真を撮影するには、撮影時にあらかじめ平均的な写真よりも明るめに撮影されるようにカメラの露出を設定しておく必要があった。しかし、このような露出補正の操作はわずらわしいばかりでなく、カメラの設定を適正に行うための熟練を要する。また、逆光シーンを撮影した画像をデジタル画像処理において、露出補正と同等の処理を行うこともできる。しかしながら、いずれの場合にも、主被写体に対して適切に露出補正を行ったとしても、逆に背景部分が明るくなりすぎてしまう。
【0004】
本発明の目的は、このような適切に画像の明るさを決定するのが困難な逆光等のシーンにおいても、適切な明るさの画像を得ることである。
【0005】
本発明の目的を達成するために、アナログ写真技術においては、暗室内でいわゆる覆い焼き処理を行うことで適切な明るさのプリントを得ることができる。このような覆い焼き処理を容易に実現するためには、デジタル画像処理において、覆い焼き処理を実現することが望ましい。
【0006】
このような処理を実現する方法として、例えば、IEEE TRANSACTIONS ON IMAGE PROCESSING,VOL.6,NO.7,JULY 1997に“A Multiscale Retinex for Bridging the Gap Between Color Images and the Human Observation of Scenes”と題するJobsonらの報告(従来技術1とする)がある。これは、デジタル画像を対数変換した成分とその対数変換成分の低周波成分との差分処理を行うことによって、デジタル画像の低周波領域における明るい成分を暗く、低周波領域における暗い成分を明るく処理することにより、画像の改善を行おうとするものである。
【0007】
また、acm Transactions on Graphics,JULY 2002,Vol.21,No.3に“Photographic Tone Reproduction for Digital Images”と題するReinhardらの報告(従来技術2とする)、IS&T/SID Eighth Color Imaging Conferenceに“Local Color Correction Using Non−Linear Masking”と題するMoroneyの報告(従来技術3とする)においても、デジタル画像の輝度成分とその低周波成分とを用いることにより、デジタル画像処理において覆い焼きのような効果を得る方法が提案されている。
【0008】
【非特許文献1】
“A Multiscale Retinex for Bridging the Gap Between Color Images and the Human Observation of Scenes” IEEE TRANSACTIONS ON IMAGE PROCESSING, VOL.6, NO.7, JULY 1997
【非特許文献2】
“Photographic Tone Reproduction for Digital Images”acm Transactions on Graphics,JULY 2002,Vol.21,No.3
【非特許文献3】
“Local Color Correction Using Non−Linear Masking”IS&T/SID Eighth Color Imaging Conference
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例においては、処理するデジタル画像の明るさに対して改善処理を施した画像データにおいて、低周波領域における黒レベルや白レベルが変化することによって、画像の低周波領域におけるコントラストが低下し、画像にしまりがなくなってしまうといった不具合があった。
【0010】
本発明の目的は、デジタル画像の明るさの分布を改善する処理により生じる画像の低周波領域におけるコントラストの低下を抑制することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は以下の構成を有する。
【0012】
本願請求項1に記載の発明は、画像データから輝度成分を抽出する輝度抽出手段と、前記輝度成分の所定の尺度での分布を求めるスケール変換手段と、前記輝度成分と前記スケール変換手段の出力とを用いて前記画像データの輝度分布を改善する輝度改善手段とを有する画像処理装置にいおいて、前記輝度改善手段での処理前後の画像における輝度特徴量を抽出し、前記処理前後の輝度特徴量に基づき前記輝度改善手段によって処理された輝度分布を補正することを特徴とする。
【0013】
本願請求項5に記載の発明は、画像データから明るさ成分を抽出する抽出工程と、前記明るさ成分の低周波数成分を求める低周波成分算出工程と、前記明るさ成分の低周波数成分を用いて、前記明るさ成分を補正する補正工程と、前記補正工程前の画像における明るさ成分の特徴量と、前記補正工程後の画像における明るさ成分の特徴量とから求められる調整条件を用いて、前記補正された明るさ成分を調整する調整工程とを有することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
(実施形態)
図1に本実施形態にかかる画像処理システムの構成を示す。
【0015】
図中、1は、画像入力手段であり、画像処理システムにデジタル画像データ(以後、画像データと称す)を入力する。例えば、デジタルカメラ、スキャナなどで構成される。
【0016】
2は、輝度抽出手段であり、画像入力手段1で入力した画像データから輝度成分と色成分を抽出する。3は、スケール変換手段であり、輝度抽出手段2から出力された画像データの輝度成分の比較的大きな尺度での分布を求める。4は、輝度改善手段であり、輝度抽出手段2から出力された画像データの輝度成分とスケール変換手段3から出力された比較的大きな尺度での輝度成分の分布を用いて画像データの輝度成分の分布を改善する。6は、パラメータ調整手段であり、輝度抽出手段2から出力された画像データの輝度成分から輝度改善手段4で処理する改善の度合いを画像データに応じて最適にするようにパラメータの調整を行う。
【0017】
7は、特徴量算出手段であり、輝度抽出手段2から出力された画像データの輝度成分および輝度改善手段4で処理された輝度成分をそれぞれ解析し、特徴量を抽出する。8は、輝度補正手段であり、特徴量算出手段7で抽出された輝度特徴量を用いて、処理前後の輝度特徴量の変化を低減するように輝度改善手段4の出力である輝度分布を補正する。5は、画像再生手段であり、輝度補正手段8から出力された輝度成分と輝度抽出手段2から出力された色成分とを合成し、画像データを再構成する。
【0018】
以上のような構成の画像処理システムは、また、アプリケーションプログラムによって汎用の計算機おいても実行可能である。以後、主にアプリケーションプログラムにおいて実行される画像処理システムについて説明する。
【0019】
図2に本実施形態における画像処理システムの動作を汎用の計算機で実行するアプリケーションプログラムのアルゴリズムを示す。
【0020】
まず、アプリケーションプログラムが起動するとユーザは画像データのファイル名を入力し、画像データ入力手段1は画像データを計算機の記憶部に読み込む。(S101)
ここで読み込まれた画像データは、例えば8ビットの画素により構成されるM×Nの2次元配列(但し、Mは水平画素数、Nは垂直画素数)であり、R、G、B、3つの面により構成される。この画像データをR、G、B、それぞれR(x,y)、G(x,y)、B(x,y)とする(但し、(x,y)は画素位置を表す整数、1≦x≦M、1≦y≦N)。このとき、画像データがJPEG等の方式により圧縮されている場合は、画像データを所定の伸長方式にしたがって伸長し、RGB各画素により構成される画像データとする。
【0021】
次に、輝度抽出手段2は画像データを構成するRGB各画素をもとに輝度成分を抽出する(S102)。
【0022】
輝度成分の抽出は、例えば、RGBの画素成分がIEC 61966−2−1に記載されているsRGB色空間におけるデータと想定し、IEC 61966−2−1に記載されている方法に従い、ガンマ変換と3行3列のマトリクス演算により、CIE1931XYZに変換する。ここで、変換後のXYZのデータをそれぞれX(x,y)、Y(x,y)、Z(x,y)とすると、Y(x,y)が抽出する輝度成分である。
【0023】
なお、輝度成分を抽出する方法としては、前述の処理を簡略化し、マトリクス演算のみで抽出するようにしてもよい。また、RGBからYCbCrへの変換を用いても構わない。さらには、RGBからLへの変換、RGBからHSVへの変換など明るさ成分を用いる他の変換を用いても構わない。
【0024】
次に、スケール変換手段3はS102で抽出した輝度成分から比較的大きな尺度での輝度成分の分布を求める。(S103)ここで、大きな尺度での輝度成分は、輝度成分の低周波成分に相当する。
【0025】
大きな尺度での輝度成分の分布を求めるには、例えば、従来技術1にあるように抽出した輝度成分とガウシアン関数との積和演算を行い、出力とする。(但し、従来技術1では画像データの輝度成分ではなく直接画像データのRGB各画素に対して積和演算を行うようにしている)ここで、改善された画像データの画質を向上するために、標準偏差の異なる複数のガウシアン関数との積和演算を行い、複数の尺度での輝度成分の分布(輝度成分の複数の周波数成分)を求めるようにすると、より好ましい。なお、以上説明したような大きな尺度での輝度成分の分布を求める処理を以後、スケール変換と称することとする。
【0026】
次に、パラメータ調整手段6は抽出した輝度成分から改善すべき輝度分布の度合いを決めるパラメータを調整する。(S104)なお、パラメータ調整は輝度分布を改善する処理と関連するので、詳細は後述する。
【0027】
次に、輝度改善手段4はS102で抽出した画像データの輝度成分とS103でスケール変換した輝度成分の分布を用いて画像データの輝度成分の分布を改善する(S105)。
【0028】
処理の一例として従来技術1に基づく方法によれば、輝度成分とスケール変換した輝度成分の分布それぞれを対数変換し、その差分を出力する。さらに、異なる尺度での差分出力の重み付き平均を改善された輝度成分とする。しかしながら、この方法では、画像に応じて改善の度合いを調整できないので、スケール変換した輝度成分の対数変換出力に係数を乗ずるようにする。この係数が改善の度合いを調整するパラメータである。以上説明した処理に基づく改善された輝度成分の出力は以下に示す(式1)のようになる。
【外1】
Figure 2005039458
【0029】
但し、Y’(x,y)、F(x,y)、w、n、γはそれぞれ改善された輝度成分の出力、ガウシアン関数、尺度間の重み、尺度を表すパラメータ、改善の度合いを表すパラメータである。また、*は積和演算を表す。
【0030】
なお、尺度間の重みは尺度の標準偏差を調整することで省略可能(単純な平均に置き換わる)であること、また、(式1)のように対数変換された値を出力するよりも、逆変換(exp演算)により元の輝度単位に戻した方が、改善された画像データの画質として好ましいことが分かっている。従って、以下の(式2)に示した出力を改善された輝度成分とすることがより好ましい。
【外2】
Figure 2005039458
【0031】
但し、Avgは平均値演算を表す。
【0032】
(式2)の代わりに、以下に示す(式3)としてもよい。
【外3】
Figure 2005039458
【0033】
なお、複数尺度でのスケール変換出力の平均値演算をS103のスケール変換の処理で行い、複数尺度でのスケール変換出力の平均値をスケール変換された輝度成分の分布としてもよい。
【0034】
しかしながら、例えば(式3)によって改善処理を施された輝度成分は、低周波領域における黒レベルや白レベルが変化してしまい、画像の低周波領域におけるコントラストが低下し、画像にしまりがなくなってしまう。そこで、特徴量算出手段7、輝度補正手段8の処理をとおして輝度成分の補正を行う。その詳細を図3に示す。
【0035】
まず、特徴量算出手段7は輝度抽出手段2の出力である輝度改善処理前の輝度分布の白レベル、黒レベルを推定する(S51)。
【0036】
例えば、画像データの輝度成分を所定の輝度値の範囲に分けて輝度ヒストグラムを作成する。そして、明るい方から積算したヒストグラムの頻度の全サンプリングに対する割合が所定の割合になる輝度値を白レベル、暗い方から積算したヒストグラムの頻度の全サンプリングに対する割合が所定の割合になる輝度値を黒レベルとして推定する。例えば、明るい方から積算したヒストグラムの頻度の全サンプリングに対する割合が0.5%になる輝度値を白レベル、暗い方から積算したヒストグラムの頻度の全サンプリングに対する割合が0.5%になる輝度値を黒レベルとして推定する。ここで推定した白レベル、黒レベルをそれぞれY、Yとする。
【0037】
同様に、特徴量算出手段7は輝度改善手段4の出力である輝度改善処理後の輝度分布の白レベル、黒レベルを推定する。(S52)ここで推定した白レベル、黒レベルをそれぞれY’、Y’とする。
【0038】
次に、輝度補正手段8は特徴量算出手段7で推定された処理前後の白レベルを比較し、大きい方の白レベルを白レベルの目標値とする。(S53)この目標値をYWTとする。
【0039】
同様に、輝度補正手段8は特徴量算出手段7で推定された処理前後の黒レベルを比較し、小さい方の黒レベルを黒レベルの目標値とする。(S54)この目標値をYBTとする。
【0040】
そして、輝度補正手段8は特徴量算出手段7で推定された処理後の白レベルおよび黒レベルがそれぞれS53で求めた白レベルの目標値およびS54で求めた黒レベルの目標値となるよう輝度を補正する(S55)。
【0041】
例えば、補正特性が輝度改善後の黒レベルと黒レベルの目標値、輝度改善後の白レベルと白レベルの目標値を通るような部分的な線形変換による補正を行う。
【0042】
すなわち、輝度改善後の輝度レベルがS52で推定した黒レベル以下の場合には、以下の式4により輝度を補正する。
【外4】
Figure 2005039458
【0043】
但し、Y’’(x,y)はそれぞれ補正された輝度成分の出力を表す。
また、輝度改善後の輝度レベルがS52で推定した黒レベルと白レベルの間の場合には、以下の式5により輝度を補正する。
【外5】
Figure 2005039458
【0044】
また、輝度改善後の輝度レベルがS52で推定した白レベル以上の場合には、以下の式6により輝度を補正する。
【外6】
Figure 2005039458
【0045】
なお、輝度改善後の輝度レベルが1を越える場合は補正処理を行う前にあらかじめ輝度レベルを1に変換しておく。その他に、輝度レベルの最大値が1になるように線形圧縮などによる正規化を行ってもよい。
【0046】
なお、以上の輝度補正変換処理を一旦、輝度変換のテーブルとして作成しておき、輝度補正処理はテーブル参照によって行ってもよい。また、作成したテーブルを平滑化し、平滑化したテーブルを用いて輝度補正処理をテーブル参照によって行ってもよい。平滑化したテーブルを用いてテーブル参照を行った場合はテーブル参照処理による擬似階調の発生を抑えることができる。
【0047】
以上の補正処理において、S53、S54で処理前後の白レベル、黒レベルを比較し、白レベル、黒レベルの目標値を決定したが、そのまま処理前の白レベル、黒レベルを白レベル、黒レベルの目標値としてもよい。この場合、輝度改善手段4によって改善処理前後の輝度特徴量の変化は低減し、改善前の輝度成分のコントラストになるように補正される。本実施形態で白レベル、黒レベルを比較して白レベル、黒レベルの目標値としたのは、白レベルはより大きく、黒レベルはより小さくすることにより、輝度補正後のコントラストが高く補正されることを狙ったためである。すなわち、本実施形態では、処理前後の黒レベルを比較し、処理後の黒レベルが処理前の黒レベルより大きい場合に、処理前後の輝度特徴量の変化を低減するように輝度分布を補正するようにしている。また、同様に処理前後の白レベルを比較し、処理後の白レベルが処理前の白レベルより小さい場合に、処理前後の輝度特徴量の変化を低減するように輝度分布を補正するようにしている。
【0048】
また、本実施形態では画像の輝度成分の特徴量として、輝度ヒストグラムを作成し、作成した輝度ヒストグラムから推定した白レベル、黒レベルを用いたが、例えば、画像のコントラストを表現できる輝度成分の平均値、分散値などの特徴量を用いても良い。
【0049】
次に、S104におけるパラメータ調整方法の一例をS105における(式3)で輝度変換を行う場合について説明する。
【0050】
まず、S105のS51で説明したのと同様に、画像データの輝度成分を所定の輝度値の範囲に分けて輝度ヒストグラムを作成する。そして、暗い方から積算したヒストグラムの頻度の全サンプリングに対する割合が所定の割合になる輝度値(この輝度値をYとする)を求める。このとき、求めた輝度値Yが所定の輝度値(この輝度値をYとする。但し、Y≦Y)になるようなγを改善の度合いを表すパラメータとする。なお、このγは、(式3)の分母の[ ]内をY(x,y)とほぼ等しいと仮定すると、以下に示す(式7)により求めることができる。
【外7】
Figure 2005039458
【0051】
なお、本実施形態では、画像データの輝度成分をもとにパラメータを自動的に調整するようにしたが、画像データのRGBの画素値をもとにパラメータを自動的に調整するようにしてもよい。また、パラメータを入力インターフェースによって変更可能とし、変更したパラメータの値にしたがって輝度分布を変換し、画像データを再構成し、改善後の画像データをディスプレイに表示するようにして、対話的に調整するようにしてもよい。
【0052】
次に、画像再生手段5でS105で処理された輝度成分とS102で変換された色成分X(x,y)、Z(x,y)とを合成し、画像データを再構成する(S106)。
【0053】
ここで、まず、再構成後の画像データの色ができるだけ変化しないように、色成分を輝度成分の変更にしたがって修正する。例えば、色成分X(x,y)、Z(x,y)にそれぞれ輝度成分の変更前後の比Y’(x,y)/Y(x,y)を乗算する。そして、X、Y、ZのデータからRGBのデータを求める。ここでの処理はS102における処理の逆変換である。したがって、3行3列のマトリクス演算および逆ガンマ変換の処理を行い、RGB各8ビット出力とする。
【0054】
なお、S102で輝度成分を抽出する方法としてRGBからYCbCr変換など別方式を用いた場合には、本処理において対応する逆変換の処理を行うべきであることは言うまでもない。
【0055】
以上の例では、従来技術1をもとに処理する画像データに応じて最適に明るさの分布の改善が行う方法について説明したが、デジタル画像の輝度成分とその低周波成分とを用いる従来技術2や従来技術3にも本実施形態を応用できることは言うまでもない。
【0056】
また、S105の処理において、(式3)の分母の[ ]内の値として、輝度成分に対してacm Transactions on Graphics, JULY 2002, Vol.21, No.3 中の“Fast Bilateral Filtering for the Display of High−Dynamic−Range Images”と題するDurandらの報告にあるようなBilateral Filteringを適用してもよい。この場合、S103のスケール変換処理であらかじめ輝度成分にBilateral Filtering処理を行う。
【0057】
また、以上説明した例においては、処理する画像データとしてRGB各8ビットのデータを想定して説明したが、RGB各16ビットの画像データから最適なRGB各8ビットの画像データを再生する場合においても適用できる。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、処理するデジタル画像の明るさの分布を改善する処理を施すことにより生じる画像の低周波領域におけるコントラストの低下を抑制し、適切な明るさ成分分布を有する画像を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の画像処理システムの構成を示す図。
【図2】実施形態におけるアプリケーションプログラムのアルゴリズムを示す図。
【図3】実施形態における輝度補正のアルゴリズムを示す図。

Claims (9)

  1. 画像データから輝度成分を抽出する輝度抽出手段と、
    前記輝度成分の所定の尺度での分布を求めるスケール変換手段と、
    前記輝度成分と前記スケール変換手段の出力とを用いて前記画像データの輝度分布を改善する輝度改善手段とを有する画像処理装置にいおいて、
    前記輝度改善手段での処理前後の画像における輝度特徴量を抽出し、前記処理前後の輝度特徴量に基づき前記輝度改善手段によって処理された輝度分布を補正することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記輝度特徴量は、前記前記輝度改善手段での処理前後における輝度分布のヒストグラムをから求められる白レベルと黒レベルであることを特徴とする請求項1の画像処理装置。
  3. 前記処理前後の黒レベルを比較し、処理後の黒レベルが処理前の黒レベルより大きい場合に、前記処理前後の輝度特徴量の変化を低減するように前記輝度改善手段の出力である輝度分布を補正することを特徴とする請求項2の画像処理システム。
  4. 前記処理前後の白レベルを比較し、処理後の白レベルが処理前の白レベルより小さい場合に、前記処理前後の輝度特徴量の変化を低減するように前記輝度改善手段の出力である輝度分布を補正することを特徴とする請求項2または請求項3の画像処理装置。
  5. 画像データから明るさ成分を抽出する抽出工程と、
    前記明るさ成分の低周波数成分を求める低周波成分算出工程と、
    前記明るさ成分の低周波数成分を用いて、前記明るさ成分を補正する補正工程と、
    前記補正工程前の画像における明るさ成分の特徴量と、前記補正工程後の画像における明るさ成分の特徴量とから求められる調整条件を用いて、前記補正された明るさ成分を調整する調整工程とを有する画像処理方法。
  6. 前記低周波成分算出工程は複数の異なる帯域の低周波成分を求め、
    前記補正工程は、前記複数の異なる帯域の低周波成分を用いて、前記明るさ成分を補正すること特徴とする請求項5記載の画像処理方法。
  7. 前記明るさ成分の特徴量は、画像における黒レベルおよび白レベルにおける明るさ成分値であることを特徴とする請求項5又は6記載の画像処理方法。
  8. 前記補正工程は、さらに、画像の明るさ成分のヒストグラムから求められる特徴量と予め設定されている輝度値とから求められるパラメータを用いることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の画像処理方法。
  9. 前記請求項5乃至8のいずれかに記載の画像処理方法をコンピュータを用いて実現するためのプログラム。
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