JP2005038099A - 無線ネットワークを構築する情報機器およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】情報機器の操作者が、簡単に無線ネットワークを構築できるようにすること。
【解決手段】他の情報機器と無線ネットワークを構築する情報機器3であって、情報機器が列挙されたグループリスト44を少なくとも1つ記憶するネットワーク情報記憶部38と、自情報機器3の周辺に存在する他の情報機器の情報を収集し、自情報機器3周辺に存在する他の情報機器が列挙された情報機器一覧リスト40を作成する情報機器列挙部31と、前記情報機器一覧リスト40に列挙されている情報機器と最も整合性の高いグループリスト44を前記ネットワーク情報記憶部38から検索し、前記無線ネットワークによる通信相手の情報機器に決定するグループ決定部33とを有する。
【選択図】 図2
【解決手段】他の情報機器と無線ネットワークを構築する情報機器3であって、情報機器が列挙されたグループリスト44を少なくとも1つ記憶するネットワーク情報記憶部38と、自情報機器3の周辺に存在する他の情報機器の情報を収集し、自情報機器3周辺に存在する他の情報機器が列挙された情報機器一覧リスト40を作成する情報機器列挙部31と、前記情報機器一覧リスト40に列挙されている情報機器と最も整合性の高いグループリスト44を前記ネットワーク情報記憶部38から検索し、前記無線ネットワークによる通信相手の情報機器に決定するグループ決定部33とを有する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の情報機器が無線ネットワークを通じて情報を送受する技術に係り、特に情報機器間のアクセス制御をユーザが簡便に設定する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータネットワークが普及し、多くのオフィスではコンピュータ、プリンタ等の複数の情報機器を接続したLAN(ローカルエリアネットワーク)を構築している。また、家庭内ネットワーク、いわゆるホームネットワークも少しずつ一般化している。また近年では、無線を使ったネットワークも一般的になってきており、オフィスまたは家庭内だけでなく、駅や空港などで無線を用いたネットワークを利用することが可能となってきている。
【0003】
特許文献1には、IEEE802.11規格(無線ネットワークの規格)におけるインフラストラクチャモードまたはアドホックモードを使用し、IPアドレスの設定を行う方法が開示されている。また、特許文献2には、無線ネットワークを用いた電子会議システムにおいて、電子会議のメンバを識別する方法が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
米国特許出願番号 US20020176366A1
【特許文献2】
特開平10−23028号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献2に記載された無線ネットワークの電子会議システムでは、会議の議事進行役が、自身が操作しているホスト端末上で、予め会議に参加するメンバ名を入力し、そのメンバ名の一覧を無線ネットワーク上のホスト端末以外の会議メンバ端末にブロードキャストする。そして、会議メンバ端末からの応答を参照して、電子会議システムを構築する。
【0006】
しかしながら、電子会議に参加するメンバ名の全てをホスト端末に入力することは、会議の議事進行役にとって作業負荷が大きく、入力ミスなどの人為的ミスを誘発する可能性を高める。また、電子会議に先立って予め会議の参加メンバを登録する必要があるため、参加メンバの変更に柔軟に対応することが困難であるという問題もある。
【0007】
本発明は上記事情を考慮してなされたものであり、本発明の目的は情報機器の操作者が簡単に無線ネットワークを構築できるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の情報機器は、無線ネットワーク毎にグループリストを有する。グループリストには、無線ネットワークを構成する情報機器が列挙されている。本発明の情報機器は、無線ネットワークを開始する際に、自装置周辺に存在する他の情報機器を検出し、自装置周辺に存在する他の情報機器の一覧リストを作成する。そして、前記一覧リストに列挙されている情報機器と整合度の高い無線ネットワークのグループリストを特定し、特定したグループリストを構成する情報機器を前記一覧リストに列挙されている情報機器と共にユーザに提示し、ユーザより前記特定したグループリストの編集を受け付け、無線ネットワークによる通信相手の情報機器を決定する。そして、決定された無線ネットワークを構成する情報機器とのみ通信を行なうように無線ネットワークを構築する。
例えば、他の情報機器と無線ネットワークを構築する情報機器であって、前記情報機器は、情報機器が列挙されたグループリストを少なくとも1つ記憶する記憶手段と、自情報機器の周辺に存在する他の情報機器の情報を収集し、自情報機器の周辺に存在する他の情報機器が列挙された情報機器一覧リストを作成する情報機器列挙手段と、前記情報機器一覧リストの列挙されている情報機器と最も整合性の高いグループリストを前記記憶手段から検索し、検索したグループリストに列挙されている情報機器および情報機器一覧リストに列挙されている情報機器を、前記無線ネットワークによる通信相手の情報機器に決定する決定手段と、前記決定手段により通信相手に決定された情報機器と無線通信を行う第1の通信手段と、を有する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施形態を説明する。
【0010】
図1は、本実施形態の一実施形態が適用された情報機器によって構築されるグループネットの概念を説明するための図である。
【0011】
ここで、グループネットとは、無線ネットワークにより通信可能な情報機器のグループのことである。本実施形態では、情報機器毎に通信可能な情報機器が異なる場合を想定し、グループネットを情報機器毎に作成するようにしている。
【0012】
図1(A)は、情報機器(pc_a)3から見た(情報機器(pc_a)3が作成した)グループネット1aを示している。グループネット1aによれば、情報機器(pc_a)3は、自装置周辺(無線ネットワークによる通信が物理的に可能な領域)に存在する情報機器(pc_b)3および情報機器(pc_c)3のうち、情報機器(pc_c)3とのみ無線ネットワーク10による通信が可能である。つまり、情報機器(pc_b)3とは通信することができない。
【0013】
図1(B)は、情報機器(pc_b)3から見た(情報機器(pc_b)3が作成した)グループネット1bを示している。グループネット1bによれば、情報機器(pc_b)3は、自装置周辺に存在する情報機器(pc_c)3および情報機器(pc_a)3のうち、情報機器(pc_c)3とのみ無線ネットワーク10による通信が可能である。つまり、情報機器(pc_a)3とは通信することができない。
【0014】
そして、図1(C)は、情報機器(pc_c)3から見た(情報機器(pc_c)3が作成した)グループネット1cを示している。グループネット1cによれば、情報機器(pc_c)3は、自装置周辺に存在する情報機器(pc_b)3および情報機器(pc_a)3の両方と無線ネットワーク10による通信が可能である。
【0015】
このように本実施形態では、グループネットなる概念を導入し、各情報機器は、自身から見た(自身が作成した)グループネットに属する情報機器とのみ通信が可能である。このようにすることで、次のような効果がある。
【0016】
例えば、情報機器(pc_b)3のユーザは、情報機器(pc_c)3のユーザとは知り合いであるが、情報機器(pc_a)3のユーザとは知り合いではない。一方、情報機器(pc_c)3のユーザは情報機器(pc_a)3および情報機器(pc_b)3の両方のユーザと知り合いである。したがって、情報機器(pc_a)3のユーザは、情報機器(pc_c)3のユーザとは知り合いであるが、情報機器(pc_b)のユーザとは知り合いではない。この場合、図1(A)〜(C)に示すようにグループネットを構築することで、各情報機器のユーザは、知り合いのユーザの情報機器とのみ通信を行なうことができる。つまり、知り合いではないユーザとは接続されないように、無線ネットワークを構築することができる。
【0017】
次に、このグループネットによる通信を実現する情報機器の詳細を説明する。
【0018】
図2は、情報機器3の機能ブロック図である。
【0019】
図示するように、情報機器3は、他の情報機器3にグループネットを構築するため情報を要求する情報機器列挙部31と、他の情報機器3の情報機器列挙部31からの要求に応答する列挙応答部32と、グループネットの構成メンバである情報機器を決定するグループ決定部33と、グループネットの構成メンバである情報機器を編集するグループ編集部34と、グループネットの構成メンバ以外の情報機器からの情報を排除するフィルタリング部35と、ユーザにより操作を受け付ける操作部36と、情報機器3が無線用のNIC(Network Interface Card)を複数搭載する場合に、どのNICを使用するかを選択するNIC選択部37と、ネットワーク情報記憶部38と、を有する。
【0020】
ネットワーク情報記憶部38は、情報機器一覧リスト40と、少なくとも1つのグループリスト44とを有する。情報機器一覧リスト40は、無線ネットワーク接続の対象となる情報機器各々の情報機器名称41、情報機器識別子42および情報機器IPアドレス43を含む。グループリスト44は、自情報機器3が過去に作成したグループネットおよび/または予め用意されたグループネット毎に作成される。グループリスト44は、グループ名称45と、グループの構成メンバである情報機器各々の情報機器名称46、情報機器識別子47とが登録されている。
【0021】
情報機器名称41、46は、情報機器の種類を示す名称である。情報機器識別子42、47は、情報機器を識別するための情報であって、個々の情報機器にユニークな値を用いる。本実施形態では、MACアドレス(Media Access Control address)を情報機器識別子42、47として使用するが、各情報機器でユニークとなることが保証できれば、MACアドレス以外の他の情報を識別子として使用してもよい。情報機器IPアドレス43は、情報機器毎にユニークに設定されたIPアドレスである。グループ名称45は、グループネットの名称である。
【0022】
図3は、グループリスト44を表形式で表したグループリスト44のテーブルの模式図である。
【0023】
グループリスト44のテーブルには、グループネット毎にグループリスト44が登録されている。グループリスト44には、グループネットのグループ名称45と、グループネットの構成メンバである各情報機器の情報(情報機器名称46、情報機器識別子47を含む)48とが登録されている。なお、図3では説明の便宜のためにグループリスト44を表形式で表現しているが、グループネット毎に、グループ名称45およびグループネットの構成メンバ各々の情報48を管理できるものであれば、どのような形式のものでもかまわない。
【0024】
図3に示すグループリスト44のテーブルが情報機器(pc_b:パソコンを想定)3のグループリスト44のテーブルである場合を例にとり、グループリスト44について説明する。図3に示すグループリスト44のテーブルでは、グループ名称45がホーム(家庭)A、B、屋外A、B、および、オフィスA〜Cのグループリスト44がそれぞれ登録されている。
【0025】
ホームAのグループリスト441は、情報機器(pc_b)3が書斎部屋に置かれた各情報機器3と構築するグループネットに関するグループリスト441である。ユーザが情報機器(pc_b)3を書斎部屋へ持って行くことで、このグループリスト441に登録されている情報機器の情報48により特定される、書斎部屋に置かれている情報機器(pc_a:パソコンを想定)3や情報機器(printer:プリンタを想定)3と即時に通信を開始することができる。
【0026】
また、ホームBのグループリスト442は、情報機器(pc_b)3がリビングルームに置かれた各情報機器3と構築するグループネットに関するグループリスト442ある。ユーザが情報機器(pc_b)3をリビングルームへ持って行くことで、このグループリスト442に登録されている情報機器の情報48により特定される、リビングルームに置かれている情報機器(tv_a:テレビを想定)3や情報機器(dvd:DVD機器を想定)3と即時に通信を開始することができる。
【0027】
また、屋外A、Bが登録されたグループリスト443、444や、オフィスA〜Cが登録されたグループリスト445〜447も、ホームA、Bが登録されたグループリスト441、442と同様に、ユーザが情報機器(pc_b)3をグループ名称45により特定される場所へ持って行くことで、このグループ名称45に対応するグループリスト44に登録されている情報機器の情報48により特定される情報機器各々と即時に通信を開始することができる。
【0028】
このように本実施形態では、グループリスト44を用いて、場所あるいは用途に合わせたネットワーク構成を即時かつ簡便に構成することができる。また、ネットワークの変更・切り換えも迅速、容易に行うことが可能である。
【0029】
なお、図3に示すグループリスト44の例では、このグループリスト44を保持する情報機器3自身(ここでは情報機器(pc_b)3)の情報48を、各グループリスト44に登録していない。しかし、当然のことながら、自身の情報48を各グループリスト44に登録するようにしてもよい。
【0030】
図2に戻り説明を続ける。グループ決定部33は、ネットワーク情報記憶部3に記憶されている全てのグループリスト44の中から、当該グループリスト44の構成メンバである情報機器と情報機器列挙部31により検出された自装置周辺に存在する情報機器との整合度の高いグループリスト44を抽出し、このグループリスト44をユーザが利用しようとしているグループネットの候補に選出する。また、グループリスト44の構成メンバである情報機器と情報機器列挙部31により検出された自装置周辺に存在する情報機器とが完全一致するグループリスト44を抽出できた場合は、このグループリスト44をユーザが利用しようとしているグループネットに決定する。
【0031】
次に、情報機器3のハードウエア構成例を説明する。
【0032】
図4は、情報機器3のハードウェア構成例を示す図である。
【0033】
図示するように、情報機器3は、プログラムに従ってデータの加工・演算を行なうプロセッサ20と、プログラムまたはデータを格納するフラッシュROM21と、プロセッサ20が直接読み書き可能なRAM22と、表示制御装置23と、ディスプレイまたはプリンタ等の出力装置24と、入力制御装置25と、キーボードまたはマウス等の入力装置26と、ネットワーク制御装置27と、無線ネットワーク接続装置28と、システムバス29と、を有する。
【0034】
プロセッサ20には、システムバス29を通じて、フラッシュROM21、RAM22、表示制御装置23、入力制御装置25、および、ネットワーク制御装置27が接続されている。プロセッサ20は、フラッシュROM21に格納されたプログラムを実行し、RAM22を、プログラムのワークエリアなどに用いて、情報機器3全体の制御を行う。
【0035】
具体的には、プロセッサ20は、表示制御装置23に制御指令を送り、表示制御装置23に、表示装置24に各種情報を表示させる。これにより、情報機器3の操作者であるユーザに、各種情報の提供を行う。また、プロセッサ20は、入力装置26に入力されたユーザの操作指示を入力制御装置25を介して受け付け、この操作指示を解釈しこれに応じた処理を行う。また、プロセッサ20は、ネットワーク制御装置27および無線ネットワーク接続装置28を用いて、無線ネットワーク10に接続し、他の情報機器3と無線通信を行って情報を送受する。
【0036】
ところで、IPパケットの送受を他の情報機器3と行なうためには、情報機器毎に独自のIPアドレスを決定する必要がある。本実施形態では、IPバージョン6のリンクローカルアドレス、IPバージョン4のプライベートアドレス、あるいは、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバから与えられた動的なIPアドレスなどが、自動あるいは手動で設定されるものとする。しかしながら、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0037】
図2に示す情報機器3の各部31〜37は、フラッシュROM21に格納された所定のプログラムがRAM22にロードされ、プロセッサ20がこの所定のプログラムを実行することにより実現される。また、図2に示すネットワーク情報記憶部38には、フラッシュROM21あるいはRAM22が用いられる。
【0038】
図4に示す情報機器3のハードウエア構成例は、一般的なコンピュータ装置のハードウエア構成である。具体的には、PC(Personal Computer)、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)や、専用プロセッサを用いた家電機器などが該当する。ここで、情報機器3の一例を図5に示す。図5(A)は、ノート型PCを情報機器3に用いた例を示しており、無線ネットワーク接続装置28は、情報機器3の筐体内部に挿抜自在に構成されている。図5(B)は、PDAを情報機器3に用いた例を示しており、図5(A)と同様に、無線ネットワーク接続装置28は、情報機器3の筐体内部に挿抜自在に構成されている。この例では、グループネットによる無線通信を開始するための指示をユーザより受け付ける専用ボタンとして、グループネット開始ボタン110を設けている。
【0039】
なお、図4に示す情報機器3のハードウエア構成例は一例であり、例えば図2に示す情報機器3の各部31〜37を、1あるいは複数個のLSIで実現するようにしても構わない。
【0040】
次に、情報機器3の動作を説明する。
【0041】
ここでは、図1(B)に示すように、情報機器(pc_b)3がグループネット1bにより情報機器(pc_c)3と通信する場合を例にとり説明する。なお、上述したように、図1(B)において、情報機器(pc_a)3、情報機器(pc_b)3および情報機器(pc_c)3は、無線ネットワークによる通信が物理的に可能な領域内に位置しているものとする。
【0042】
図6は、情報機器(pc_b)3の情報機器列挙部31および情報機器(pc_a)3、情報機器(pc_c)3の列挙応答部32の動作フロー図である。
【0043】
先ず、情報機器(pc_b)3において、情報機器列挙部31は、グループネットの構築を開始する(S4001)。グループネット構築の開始のタイミングは、情報機器3を立ち上げ時(電源の投入)や、ユーザのグループネット開始指示があった時や、または、一定の時間間隔で後述する列挙パケットを送信(ポーリング)した時などが考えられる。先ず、情報機器列挙部31は、自装置周辺に位置する情報機器3の情報を収集するための列挙パケットを送出する(S4002)。列挙パケットは、情報機器(pc_b)3の無線ネットワーク接続装置28(図4参照)を通じて無線送出され、無線ネットワークによる通信が物理的に可能な領域内に存在する情報機器(pc_a)3、情報機器(pc_c)3各々の無線ネットワーク接続装置28に到達する。
【0044】
さて、情報機器(pc_a)3および情報機器(pc_c)3の各々において、列挙応答部32は、情報機器(pc_b)3より到達した列挙パケットを受付けると(S4003)、自情報機器3の情報を含んだ機器情報パケットを、列挙パケットの送信元である情報機器(pc_b)3に送出する(S4004)。自情報機器3の情報には、情報機器一覧リスト40を構成する情報機器名称41、情報機器識別子42および情報機器IPアドレス43が含まれる。
【0045】
一方、情報機器(pc_b)3において、情報機器列挙部31は、列挙パケットを送信後、機器情報パケットを待ち受け、機器情報パケットの到達の有無を判断する(S4005)。情報機器列挙部31は、所定時間(タイムアウト時間)内に、いずれの情報機器からも機器情報パケットが届かなかった場合、自装置周辺に情報機器3が存在していない、あるいは、自装置周辺に情報機器3が存在しても電源が投入されていないと判断し、図4の表示制御装置23に、グループネットの構築に失敗した旨のメッセージを表示装置24に表示させる(S4006)。
所定時間内に機器情報パケットが送られてきた場合は、受信した各機器情報パケットの情報を基に情報機器一覧リスト40の作成を行う(S4007)。
【0046】
ここで、情報機器(pc_b)3の情報機器列挙部31は、情報機器(pc_a)3、情報機器(pc_c)3各々から機器情報パケットを受信するため、情報機器(pc_a)3、情報機器(pc_c)3各々の情報機器名称41、情報機器識別子42および情報機器IPアドレス43を含んだ情報機器一覧リスト40を作成する。そして、作成した情報機器一覧リスト40を、ネットワーク情報記憶部38に記憶する。その後、情報機器(pc_b)3は、図7に示すグループ決定部33の処理に移る(S4008)。
【0047】
上述した図6に示す動作フローにより、情報機器(pc_b)3は、無線ネットワークを通じて、無線ネットワークで通信可能な他の情報機器3の機器情報を取得する。
【0048】
なお、図6に示す動作フローにおいて、情報機器列挙部31および列挙応答部32間の通信には、通常のIPバージョン4による通信以外に、インターネットにおける標準技術文書RFC(Request For Comment)2463などで規定されたIPバージョン6のICMPv6(Internet Control Message Protocol)や、RFC2461に述べられる近隣探索(Neighbor Discovery For IP Version 6)によるプロトコルを用いることもできる。
【0049】
また、図6に示す動作フローにおいて、情報機器名称41および情報機器識別子42を詐称した情報機器(いわゆる「なりすまし」)に対するセキュリティ対策を行なうとよい。例えば、デジタル署名を使用することにより、正当な情報機器からの機器情報パケットであることを確認する方法が考えられる。一般にデジタル署名では、署名者が自身の秘密鍵を用いてデータを暗号化して署名を生成し、当該データに付加して送信する。そして、検証者が署名者の公開鍵を用いて署名を復号し、復号結果とデータとを比較して署名を検証する。これにより、不正な情報機器からのなりすましを防止し、正当な情報機器からの送信か、あるいは、不正な情報機器からの送信かを区別することができる。
【0050】
図6に示す動作フローでは、S4004において、情報機器(pc_a)3、情報機器(pc_c)3各々から情報機器パケットを情報機器(pc_b)3に送信する際に、情報機器(pc_a)3、情報機器(pc_c)3各々の列挙応答部32が秘密鍵を用いて情報機器パケットの情報を暗号化して生成した署名を情報機器パケットに付加して送信する。そして、S4005において、情報機器(pc_b)3の情報機器列挙部31は、情報機器(pc_a)3、情報機器(pc_c)3の情報機器パケットに付加された署名を、情報機器(pc_a)3、情報機器(pc_c)3の公開鍵を用いて復号し、復号結果と情報機器パケットの情報とを比較して署名を検証する。そして、検証不成立の場合、不正な情報端末からの情報機器パケットと判断して、この情報機器パケットを破棄する。
【0051】
また、デジタル署名以外のセキュリティを確保する方法としては、RFC2401のSecurity Architecture for the Internet Protocolにて述べられているIPsecなどのIPパケットの暗号化と認証技術、あるいは、IEEE802.1xなどのセキュリティ確保技術を利用できる。
【0052】
図7は、情報機器(pc_b)3のグループ決定部33の動作フロー図である。
【0053】
情報機器(pc_b)3において、グループ決定部33は、図6の動作フローで作成しネットワーク情報記憶部38に記憶した情報機器一覧リスト40と、ネットワーク情報記憶部38に既に登録されているグループリスト44との比較を開始する(S5001)。
【0054】
先ず、グループ決定部33は情報機器一覧リスト40および全てのグループリスト44をネットワーク情報記憶部38から読み出す(S5002)。次に、全てのグループリスト44の中から、グループリスト44の構成メンバである情報機器と情報機器一覧リスト40に列挙されている情報機器との整合度の高いグループリスト44を特定し、これを情報機器(pc_b)3のユーザが利用しようとしているグループネットの候補に選出する(S5003)。
【0055】
具体的には、グループリスト44の各構成メンバの情報機器名称46および情報機器識別子47が、情報機器の情報機器名称41および情報機器識別子42として情報機器一覧リスト40に列挙されているか否かを調べ、情報機器一覧リスト40に列挙されている数を当該グループリスト44に対応付けてRAM22等に記憶する。この処理を全てのグループリスト44に対して行い、情報機器一覧リスト40に列挙されている数が最も多いグループリスト44を抽出し、このグループリスト44により特定されるグループネットを、情報機器(pc_b)3のユーザが利用しようとしているグループネットの候補とする。
【0056】
S5003においてグループネットの候補を選出した場合、グループ決定部33は、選出したグループネットの候補が複数であるか否か、つまり、情報機器一覧リスト40に列挙されている情報機器の情報機器名称46および情報機器識別子47の数が最も多いグループリスト44が複数抽出されたか否かを調べる(S5004)。そして、S5004において選出したグループネットの候補が複数でない場合、グループ決定部33は、この選出したグループネットの候補のグループリスト44に、情報機器一覧リスト40に列挙されていない情報機器の情報機器名称46および情報機器識別子47が含まれているか否かをさらに調べる(S5005)。S5004において選出したグループネットの候補のグループリスト44に、情報機器一覧リスト40に列挙されていない情報機器の情報機器名称46および情報機器識別子47が含まれていない場合、つまり、選出したグループネットの候補の構成メンバである情報機器と情報機器一覧リスト40に列挙されている情報機器とが完全一致している場合は、選出したグループネットの候補のグループリスト44を、情報機器(pc_b)3のユーザが利用するグループネットに決定する(S5006)。そして、決定したグループネットの構成メンバである情報機器各々の情報機器IPアドレス43を、フィルタリング部35に設定する(S5007)。
【0057】
一方、グループネットの候補を選出できなかった場合(S5003でNo)、選出したグループネットの候補が複数の場合(S5004でYes)、あるいは、選出したグループネットの候補の構成メンバである情報機器と情報機器一覧リスト40に列挙されている情報機器とが完全一致していない場合(S5005でYes)は、グループ編集部34に処理を渡す(S5008)。この際、選出したグループネットの候補があるならば、そのグループネットの候補のグループリスト44の情報をグループ編集部34に処理を渡す。
【0058】
なお、S5003においてグループネットの候補を複数選出した場合に、そのうちの1つに絞り込むことで、S5004の判断処理を省略してもよい。グループ決定部33は、S5003において、情報機器一覧リスト40に列挙されている情報機器の情報機器名称46および情報機器識別子47の数が最も多いグループリスト44が複数抽出された場合、例えばパソコンの場合は10点、プリンタの場合は5点といったように、情報機器の種類毎にポイントを付与しておき、前記列挙されている情報機器のポイント合計を計算する。そして、最もポイント合計の高いグループリスト44を、情報機器(pc_b)3のユーザが利用しようとしているグループネットの候補に選出する。あるいは、グループリスト44に列挙されているが、情報機器一覧リスト40には含まれていない情報機器の数を計算する。そして、この数が最も少ないグループリスト44を、情報機器(pc_b)3のユーザが利用しようとしているグループネットの候補に選出する。
【0059】
ここで、情報機器(pc_b)3のグループリスト44が図3に示すものである場合、情報機器(pc_b)3のグループ決定部33による図7の動作フローは、具体的には次のようになる。
【0060】
図1(B)に示すように、情報機器(pc_a)3、情報機器(pc_b)3および情報機器(pc_c)3が、無線ネットワークによる通信が物理的に可能な領域内に位置している場合、情報機器(pc_b)3の情報機器一覧リスト40には、情報機器(pc_c)3および情報機器(pc_a)3各々の情報(情報機器名称41、情報機器識別子42および情報機器IPアドレス43)が記述される。
【0061】
情報機器(pc_b)3のグループ決定部33は、S5003において、情報機器一覧リスト40と図3に示すグループリスト44とを比較し、情報機器(pc_a)3を構成メンバとするグループネットであるホームAのグループリスト441と、情報機器(pc_c)3を構成メンバとするグループネットである屋外Aのグループリスト443とを抽出し、S5004に移行する。S5004では、複数のグループネットの候補のグループリスト44が抽出されたので、S5008に移行し、これらのグループリスト441、443をグループ編集部34に渡して処理を依頼する(S5008)。
【0062】
あるいは、S5003において、グループリスト44に、構成メンバとして、情報機器一覧リスト40に列挙されていない情報機器が存在するか否かのマイナス評価を行なって、複数のグループネットの候補のグループリスト44の中から1つのグループリスト44を選択し、S5005へ移行する。この場合、ホームAのグループリスト441には、情報機器一覧リスト40に列挙されていない情報機器(printer)が存在する。このため、グループ決定部33は、情報機器(pc_c)3のみを構成メンバとするグループネットの候補である屋外Aのグループリスト443を選択し、S5005に移行する。S5005では、情報機器一覧リスト40に、屋外Aのグループリスト443にはない情報機器(pc_a)3が存在するため、S5008に移行し、このグループリスト443をグループ編集部34に渡して処理を依頼する(S5008)。
【0063】
図8は、情報機器(pc_b)3のグループ編集部34の動作フロー図である。
【0064】
情報機器(pc_b)3において、グループ編集部34は、図7に示す動作フローによってグループ決定部33から指示を受け取ると、グループリスト編集の処理を開始する(S6001)。
【0065】
先ず、グループ編集部34は、表示制御装置23を制御して、グループ決定部33から受け取ったグループリスト44により特定されるグループネット(グループ決定部33が選出したグループネットの候補)の変更や、情報機器一覧リスト40からグループネットを新規に作成するためのグループリスト編集画面を表示装置24に表示する(S6002)。そして、このグループリスト編集画面を介してユーザより、グループネットの変更や新規作成を受け付け(S6003)、最終的に、ユーザが利用するグループネットの決定を受け付ける(S6004)。そして、決定されたグループネットを構成する情報機器各々の情報機器IPアドレス43を、フィルタリング部35に設定する(S6005)。以上により、グループリストの編集結果をネットワーク情報記憶部38に記憶し、グループリストの編集を終了する(S6006)。
【0066】
図9は、グループリスト編集画面の一例を示す図である。ここでは、情報機器(pc_b)3のグループリスト44が図3に示すものであり、かつ、グループ決定部33からグループ編集部34へホームAのグループリスト441および屋外Aのグループリスト443が渡された場合を例示している。
【0067】
図示するように、グループリスト編集画面101は、情報機器の情報を一覧表示するための一覧表示画面101Aと、グループリストの編集を終了して、ユーザが利用するグループネットを決定するための終了ボタン106が設けられた指示受付画面101Bと、を有する。
【0068】
一覧表示画面101Aには、グループネット新規作成用画面と、グループネット編集用画面とがあり、ユーザがカーソル等を操作してタグ105を選択することにより、これらの画面を切り替えて表示することが可能に構成されている。
【0069】
グループネット新規作成用画面には、図9(A)に示すように、グループネットのグループ名称を入力するグループ名称入力欄102A、情報機器一覧リスト40に列挙された情報機器の情報機器名称41(ここでは情報機器(pc_a)3と情報機器(pc_a)3)を一覧表示するための情報機器名称表示欄104A、および、情報機器名称表示欄104に一覧表示された情報機器名称41各々に対応して設けられたチェックボックス103Aを有する。ここで、初期状態では、全てのチェックボックス103Aにチェックが入れられた状態で表示される。
【0070】
ユーザが、グループネット新規作成用画面が表示されている状態で、グループ名称入力欄102Aに適当なグループ名称を入力すると共に、通信したい情報機器以外の情報機器名称41に対応するチェックボックス103Aに入れられたチェックを外し、終了ボタン106を選択すると、グループ編集部34は、グループ名称入力欄102Aに入力されたグループ名称45と、チェックボックス103Aにチェックが入れられている情報機器各々の情報48とを含むグループリスト44を新規作成し、このグループリスト44をネットワーク情報記憶部38に登録する。また、この新規登録したグループリスト44により特定されるグループネットを、ユーザが利用するグループネットに決定する。
【0071】
グループネット編集用画面は、グループ編集部34がグループ決定部33から受け取ったグループリスト44(ここでは、ホームAのグループリスト441および屋外Aのグループリスト443)毎に作成される。グループネット編集用画面には、図9(B)、(C)に示すように、グループネットのグループ名称を表示するグループ名称表示欄102B、グループネットのグループリスト44に登録された構成メンバ(情報機器)の情報機器名称46および前記構成メンバ以外の情報機器であって情報機器一覧リスト40に列挙されている情報機器の情報機器名称41を一覧表示するための情報機器名称表示欄104B、および、情報機器名称表示欄104Bに一覧表示された情報機器名称46、41各々に対応して設けられたチェックボックス103Bを有する。
【0072】
図9(B)は、屋外Aのグループリスト443に対応して作成されたグループネット編集用画面の例である。ここで、情報機器名称表示欄104Bには、グループリスト443に登録された構成メンバの情報機器名称46として、情報機器(pc_c)3が表示され、構成メンバ以外の情報機器であって情報機器一覧リスト40に列挙されている情報機器の情報機器名称41として、情報機器(pc_a)3が表示される。
【0073】
図9(C)は、ホームAのグループリスト441に対応して作成されたグループネット編集用画面の例である。ここで、情報機器名称表示欄104Bには、グループリスト441に登録された構成メンバの情報機器名称46として、情報機器(pc_a)3および情報機器(printer)が表示され、グループリスト441に登録された構成メンバ以外の情報機器であって情報機器一覧リスト40に列挙されている情報機器の情報機器名称41として、情報機器(pc_c)3が表示される。
【0074】
ここで、初期状態では、チェックボックス103Bのうち、グループネットのグループリスト44および情報機器一覧リスト40の両方に情報が登録されている情報機器に対応するチェックボックス103Bにのみ、チェックが入れられた状態で表示される。したがって、図9(B)では情報機器(pc_c)3に対応するチェックボックス103Bにのみチェックが入れられ、また、図9(C)では情報機器(pc_a)3に対応するチェックボックス103Bにのみチェックが入れられた状態で初期表示される。
【0075】
また、チェックボックス103Bのうち、情報機器一覧リスト40に情報が登録されていない情報機器に対応するチェックボックス103Bは、チェックを入れられないように、つまり、選択できないように表示される。図9(C)では、情報機器(printer)に対応するチェックボックス103Bは、チェック不可能な状態で表示される。
【0076】
ユーザが、グループネット編集用画面が表示されている状態で、通信したい情報機器に対応するチェックボックス103Bにチェックを入れると共に、通信したい情報機器以外の情報機器に対応するチェックボックス103Bのチェックを外し、終了ボタン106を選択すると、グループ編集部34は、グループリスト44内の前記グループネット編集用画面に対応するグループネットのグループリスト44を特定する。そして、このグループリスト44に登録されている情報機器各々の情報48を、チェックボックス103Bにチェックが入れられている情報機器各々の情報48に変更する。また、この変更したグループリスト44により特定されるグループネットを、ユーザが利用するグループネットに決定し、ネットワーク情報記憶部38に記憶する。
【0077】
このように、ユーザは、グループリスト編集画面に表示された情報機器各々のチェックボックスにチェックを付加・削除するだけで、通信に利用したいグループネットを簡易に構成することができる。
【0078】
図10は、情報機器(pc_b)3のフィルタリング部35の動作フロー図である。
【0079】
情報機器(pc_b)3において、フィルタリング部35は、グループ決定部33あるいはグループ編集部34によって、情報機器IPアドレス43が設定されると、フィルタリング処理を開始する(S7001)。
【0080】
情報機器(pc_b)3において、フィルタリング部35は、ネットワーク制御装置27を介して、IPパケットを無線ネットワーク接続装置28から外部へ送信する場合(S7002)、このIPパケットが列挙パケットあるいは情報機器パケットであるか否かを調べる(S7003)。列挙パケットあるいは情報機器パケットならば、このIPパケットを外部に送信する(S7004)。例えば、列挙パケットおよび情報機器パケットの宛先をブロードキャストとすれば、IPパケットの宛先を調べることで、当該パケットが列挙パケットまたは情報機器パケットであるか否かを判定することができる。あるいは、IPパケットが使用するポート番号(情報機器列挙部31や応答列挙部32のポート番号)等を調べることで、当該パケットが列挙パケットまたは情報機器パケットであるか否かを判定することができる。
【0081】
一方、列挙パケットおよび情報機器パケットでないならば、このIPパケットの宛先が、グループ決定部33あるいはグループ編集部34によって設定された情報機器IPアドレス43であるか否かを調べる(S7005)。宛先が設定された情報機器IPアドレス43であるならば、このIPパケットを外部に送信する(S7004)。一方、宛先が設定された情報機器IPアドレス43でないならば、このIPパケットを外部に送信することなく破棄する(S7006)。
【0082】
また、情報機器(pc_b)3において、フィルタリング部35は、無線ネットワーク接続装置28を介してネットワーク制御装置27により、外部からIPパケットを受信する場合(S7002)、このIPパケットが列挙パケットあるいは機器情報パケットであるか否かを調べる(S7007)。列挙パケットあるいは機器情報パケットならば、このIPパケットをネットワーク制御装置27で処理して列挙応答部32あるいは情報機器列挙部31に渡す(S7008)。
【0083】
一方、列挙パケットおよび情報機器パケットでないならば、このIPパケットの送り主が、グループ決定部33あるいはグループ編集部34によって設定された情報機器IPアドレス43であるか否かを調べる(S7009)。送り主が設定された情報機器IPアドレス43であるならば、このIPパケットを受信し(S7008)、ネットワーク制御装置27で処理して図示していないアプリケーション(グループネットを利用した通信を行なうアプリケーション)に渡す。一方、送り主が設定された情報機器IPアドレス43でないならば、このIPパケットを、図示していないアプリケーションに渡すことなく破棄する(S7010)。
【0084】
以上、情報機器3の動作を説明した。なお、上記では、情報機器(pc_b)3がグループネット1bにより情報機器(pc_c)3と通信する場合を例にとり説明したが、他の情報機器3の動作も同様である。
【0085】
次に、情報機器3の動作モードの遷移を説明する。
【0086】
図11は、情報機器3の動作モード遷移を説明するための図である。
【0087】
図示するように、情報機器3の動作モードには、情報機器のユーザが利用するグループネットを決定するために必要な処理を行うグループネット決定モードM8002と、グループネット決定モードM8002で決定されたグループネットを利用して通信するための必要な処理を行うグループネット実行モードM8003と、を有する。
【0088】
情報機器3は、起動(電源の投入)や、ユーザよりのグループネット開始指示(例えば図5(B)に示すグループネット開始ボタン110の選択)や、一定時間間隔での列挙パケット送信(ポーリング)などの所定の起動イベントI8001が発生すると、グループネット決定モードM8002を実行する。グループネット決定モードM8002では、情報機器列挙部31、列挙応答部32、グループ決定部33およびグループ編集部34の各々が、上述の処理(図6〜図8参照)を行い、グループネットを決定する。
【0089】
グループネットが決定されると、グループネット決定モードM8002からグループネット実行モードM8003に遷移する。グループネット実行モードM8003では、フィルタリング部35が上述の処理(図10参照)を行い、決定されたグループネットの構成メンバ間でのみの無線ネットワーク通信が可能となるようにフィルタリング処理を行う。
【0090】
なお、グループネット実行モードM8003において、ユーザよりの構成メンバ追加指示や一定時間間隔での列挙パケット送信(ポーリング)など、決定されたグループネットを再編集する必要性が生じた場合、グループネット実行モードM8003からグループネット選定モードM8002に遷移する。
【0091】
これにより、グループネットに参加していない情報機器が後から近くに来た場合に、この情報機器をグループネットに追加することで、この情報機器との無線ネットワークによる通信が可能となる。
【0092】
例えば、ある会議室で、情報機器(pc_b)3が、図3に示すオフィスAのグループネットのグループリスト4498にしたがい、情報機器(pc_b)3の情報機器一覧リスト40に列挙されている情報機器(pc_e)3と無線ネットワーク通信を行なっているとする。そして、情報機器(pc_f)3のユーザが遅れて会議室に入ってきたとする。情報機器(pc_b)3のユーザは、情報機器(pc_f)3とも無線ネットワーク通信を行ないたいならば、グループネット開始指示を情報機器(pc_b)3に入力するなどして、情報機器(pc_b)3に、列挙パケットを送出させ、情報機器(pc_f)3から情報機器パケットを取得させる。そして、グループ決定部33あるいはグループ編集部34により、新たにグループネットを決定させることで、情報機器(pc_e)3および情報機器(pc_f)3の両方と無線ネットワーク通信を開始する。
【0093】
以上、本発明の実施形態について説明した。
【0094】
本実施形態の情報機器3は、グループネット毎にグループネットの構成メンバが列挙されたグループリスト44を有する。そして、無線ネットワークを開始する際に、自装置周辺に存在する他の情報機器3を検出し、自装置周辺に存在する他の情報機器3の情報機器一覧リスト40を作成する。そして、前記情報機器一覧リスト40に列挙されている情報機器3との整合度の高いグループネットのグループリスト44を特定し、特定したグループリスト44の構成メンバを情報機器一覧リスト40に列挙されている情報機器3と共にユーザに提示し、ユーザよりグループネットの編集を受け付ける。これにより、無線ネットワークに参加するグループネットを決定し、決定されたグループネットを構成する情報機器3とのみ通信を行なう。したがって、ユーザは、グループネットに参加するメンバ名の全てをホスト端末に入力することなく、簡単に無線ネットワークを構築できる。
【0095】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0096】
例えば、上記の実施形態において、情報機器3は、フィルタリング部35での処理により、グループネットの構成メンバ以外の情報機器とは、列挙パケットおよび機器情報パケットの送受を除き通信ができないようにしている。しかし、本実施形態はこれに限定されない。情報機器3に、複数のネットワーク接続装置28を搭載し、グループネットの構成メンバである情報機器3と構成メンバ以外の情報機器3とで、使用するネットワーク接続装置28を切り替えることで、グループネットの構成メンバ以外の情報機器と通信できるようにしてもかまわない。
【0097】
図12は、情報機器3が複数のネットワークと接続する場合を説明するための図である。ここでは、図1(B)に示すグループネット1bにおいて、情報機器(pc_b)3に、2つのネットワーク接続装置28a、28bが備えられている場合を前提にしている。情報機器(pc_b)3は、無線ネットワーク接続装置28aを用いて無線ネットワーク10により、情報機器(pc_c)3と直接通信を行なっている。また、ネットワーク接続装置28b(このネットワーク接続装置は無線ネットワーク接続装置でなくても構わない)を用いてインターネット120経由で、グループネット1bの構成メンバ以外の情報機器3と通信を行なっている。ここで、無線ネットワーク10で直接通信するか、それとも、インターネット120経由で通信するか、すなわち、無線ネットワーク接続装置28aまたはネットワーク接続装置28bのいずれを用いるかは、NIC選択部37が、通信相手がグループネットの構成メンバであるか否かによって選択すればよい。
【0098】
つまり、NIC選択部37は、IPパケットの宛先を調べ、通信相手がグループネットの構成メンバである場合、および、通信パケットが列挙パケット、機器情報パケットである場合は、無線ネットワーク接続装置28aを選択し、無線ネットワーク10経由で通信を行なう。一方、通信相手がグループネットの構成メンバでなく、また、通信パケットが列挙パケット、機器情報パケットでない場合は、ネットワーク接続装置28bを選択し、インターネット120経由で通信を行なう。なお、グループネットの構成メンバの情報機器IPアドレス43は、グループ決定部33あるいはグループ編集部34によって、NIC選択部37に設定される。また、ネットワーク接続装置28bを介して送受するIPパケットに対しては、フィルタリング部35での処理は行わない。
【0099】
このようにすることで、情報機器3のユーザは、ネットワークの切り替えを意識することなくシームレスに情報のやり取りを行うことができる。
【0100】
なお、情報機器3に複数のネットワーク接続装置28が搭載されている場合、通信相手毎ではなく、アプリケーション毎に、使用するネットワーク接続装置28(接続するネットワーク)を選択するようにしてもよい。例えば、高度なセキュリティを要求するアプリケーションによる通信には、無線ネットワーク接続装置28aを選択し、無線ネットワーク10経由で通信を行なう。高度なセキュリティを要求しないアプリケーションによる通信には、ネットワーク接続装置28bを選択し、インターネット120経由で通信を行なう。この場合、NIC選択部37が、通信パケットのポート番号などを調べることでアプリケーションを判断し、使用するネットワーク接続装置28(接続するネットワーク)を選択するようにすればよい。
【0101】
また、通信相手との距離が離れており、このため無線ネットワーク10による通信にエラー生じた場合に、相手装置との通信に使用する無線ネットワークを切り換えるようにしてもよい。
【0102】
このように、情報機器3に複数のネットワーク接続装置28を設けることで、無線ネットワーク10による通信とインターネット120による通信とを並行して行なうことが可能となる。コンポーネントの場合、例えば、無線ネットワーク10では、IPプロトコルバージョン6を用い、インターネット120では従来のIPプロトコルバージョン4を用いる。あるいは、無線ネットワーク10はIEEE802.11a規格を用いた高速ネットワーク構成とし、インターネット120には、IEEE802.11b規格を用いた一般的な無線ネットワークを経由して接続することも可能である。
【0103】
このような、複数のネットワークと接続可能な情報機器3の具体例としては、次のようなものが考えられる。すなわち、本実施形態の複数のネットワーク接続装置28を備えた情報機器3を車に搭載し、インターネット120および無線ネットワーク10(グループネット)の両方に接続できるようにする。これにより、例えば走行中にインターネット120に接続し、各種ホームページから交通情報、地図情報、気象情報などの各種情報をダウンロードすることができる。また、無線ネットワーク10(グループネット)を通じて、グループネットを構成する他の情報機器を搭載している車と情報のやり取りを行うことができる。また、無線ネットワーク10により通信を行なっているグループネットの構成メンバとの距離が所定値より離れた場合、NIC選択部37に、ネットワークを無線ネットワーク10からインターネット120へ切り替えさせ、通信を切断せずに情報のやり取りを行うことも可能である。
【0104】
また、上記の実施形態において、グループネットの編集が不要あるいは困難な情報機器3である場合(例えば、情報機器が情報家電化された冷蔵庫など)、この情報機器3に表示装置24、入力装置26およびグループ編集部34を設ける必要はない。この場合、グループ決定部33に、グループネットの候補を1つに絞り込ませ、これを通信に利用するグループネットに決定させる。
【0105】
また、上記の実施形態では、各情報機器3が1以上のグループリスト44を個別に作成してグループネットを構築している(図1参照)。しかしながら、各情報機器3が共通の1以上のグループリスト44を有し、情報機器3間で整合性のあるグループネットを構築するようにしてもよい。この場合、例えば、列挙パケットを送信した情報機器3がマスタとなって、グループネットの構成メンバに、当該グループネットのグループリスト44を例えばブロードキャストで配信すればよい。
【0106】
ここで、既に実施されているグループネットに、情報機器3を後から参加させる場合は、次のようにするとよい。すなわち、グループネットに参加しようとしている情報機器3において、情報機器列挙部31はユーザより指示にしたがい、参加要請パケットをブロードキャストで配信する。参加要請パケットには、情報機器の名称、識別子およびIPアドレスを含める。グループネットの構成メンバであってマスタに設定されている情報機器3において、列挙応答部32は、参加要請パケットを受け付け、そのパケットに含まれる情報をユーザに提示するなどして、ユーザより参加を許可するか否かの指示を受け付ける。参加を許可するならば、参加要請パケットを送信した情報機器3をグループネットの構成メンバに追加する。そして、グループネットの構成メンバに、当該グループネットの更新されたグループリスト44を例えばブロードキャストで配信する。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、情報機器の操作者が簡単に無線ネットワークを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るグループネットの概念図である。
【図2】本発明の実施形態に係る情報機器の機能ブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係る情報機器のグループリストの模式図である。
【図4】本発明の実施形態に係る情報機器のハードウェア構成図である。
【図5】本発明の実施形態に係る情報機器の概観図を例示したものである。
【図6】本発明の実施形態に係る情報機器の情報機器列挙部および列挙応答部の処理フロー図である。
【図7】本発明の実施形態に係る情報機器のグループ決定部の処理フロー図である。
【図8】本発明の実施形態に係る情報機器のグループ編集部の処理フロー図である。
【図9】本発明の実施形態に係る情報機器のグループリスト編集画面を例示したものである。
【図10】本発明の実施形態に係る情報機器のフィルタリング部の処理フロー図である。
【図11】本発明の実施形態に係る情報機器の動作モード遷移図である。
【図12】本発明の実施形態に係る情報機器が複数のネットワークと接続する場合の概念図である。
【符号の説明】
1a、1b、1c…グループネット、3…情報機器、10…無線ネットワーク、20…プロセッサ、21…フラッシュROM、22…RAM、23…表示制御装置、24…表示装置、25…入力制御装置、26…入力装置、27…ネットワーク制御装置、28…無線ネットワーク接続装置、29…システムバス、31…情報機器列挙部、32…列挙応答部、33…グループ決定部、34…グループ編集部、35…フィルタリング部、36…操作部、37…NIC選択部、38…ネットワーク情報記憶部、40…情報機器一覧リスト、41…情報機器名称、42…情報機器識別子、43…情報機器IPアドレス、44…グループリスト、45…グループ名称、46…情報機器名称、47…情報機器識別子
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の情報機器が無線ネットワークを通じて情報を送受する技術に係り、特に情報機器間のアクセス制御をユーザが簡便に設定する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータネットワークが普及し、多くのオフィスではコンピュータ、プリンタ等の複数の情報機器を接続したLAN(ローカルエリアネットワーク)を構築している。また、家庭内ネットワーク、いわゆるホームネットワークも少しずつ一般化している。また近年では、無線を使ったネットワークも一般的になってきており、オフィスまたは家庭内だけでなく、駅や空港などで無線を用いたネットワークを利用することが可能となってきている。
【0003】
特許文献1には、IEEE802.11規格(無線ネットワークの規格)におけるインフラストラクチャモードまたはアドホックモードを使用し、IPアドレスの設定を行う方法が開示されている。また、特許文献2には、無線ネットワークを用いた電子会議システムにおいて、電子会議のメンバを識別する方法が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
米国特許出願番号 US20020176366A1
【特許文献2】
特開平10−23028号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献2に記載された無線ネットワークの電子会議システムでは、会議の議事進行役が、自身が操作しているホスト端末上で、予め会議に参加するメンバ名を入力し、そのメンバ名の一覧を無線ネットワーク上のホスト端末以外の会議メンバ端末にブロードキャストする。そして、会議メンバ端末からの応答を参照して、電子会議システムを構築する。
【0006】
しかしながら、電子会議に参加するメンバ名の全てをホスト端末に入力することは、会議の議事進行役にとって作業負荷が大きく、入力ミスなどの人為的ミスを誘発する可能性を高める。また、電子会議に先立って予め会議の参加メンバを登録する必要があるため、参加メンバの変更に柔軟に対応することが困難であるという問題もある。
【0007】
本発明は上記事情を考慮してなされたものであり、本発明の目的は情報機器の操作者が簡単に無線ネットワークを構築できるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の情報機器は、無線ネットワーク毎にグループリストを有する。グループリストには、無線ネットワークを構成する情報機器が列挙されている。本発明の情報機器は、無線ネットワークを開始する際に、自装置周辺に存在する他の情報機器を検出し、自装置周辺に存在する他の情報機器の一覧リストを作成する。そして、前記一覧リストに列挙されている情報機器と整合度の高い無線ネットワークのグループリストを特定し、特定したグループリストを構成する情報機器を前記一覧リストに列挙されている情報機器と共にユーザに提示し、ユーザより前記特定したグループリストの編集を受け付け、無線ネットワークによる通信相手の情報機器を決定する。そして、決定された無線ネットワークを構成する情報機器とのみ通信を行なうように無線ネットワークを構築する。
例えば、他の情報機器と無線ネットワークを構築する情報機器であって、前記情報機器は、情報機器が列挙されたグループリストを少なくとも1つ記憶する記憶手段と、自情報機器の周辺に存在する他の情報機器の情報を収集し、自情報機器の周辺に存在する他の情報機器が列挙された情報機器一覧リストを作成する情報機器列挙手段と、前記情報機器一覧リストの列挙されている情報機器と最も整合性の高いグループリストを前記記憶手段から検索し、検索したグループリストに列挙されている情報機器および情報機器一覧リストに列挙されている情報機器を、前記無線ネットワークによる通信相手の情報機器に決定する決定手段と、前記決定手段により通信相手に決定された情報機器と無線通信を行う第1の通信手段と、を有する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施形態を説明する。
【0010】
図1は、本実施形態の一実施形態が適用された情報機器によって構築されるグループネットの概念を説明するための図である。
【0011】
ここで、グループネットとは、無線ネットワークにより通信可能な情報機器のグループのことである。本実施形態では、情報機器毎に通信可能な情報機器が異なる場合を想定し、グループネットを情報機器毎に作成するようにしている。
【0012】
図1(A)は、情報機器(pc_a)3から見た(情報機器(pc_a)3が作成した)グループネット1aを示している。グループネット1aによれば、情報機器(pc_a)3は、自装置周辺(無線ネットワークによる通信が物理的に可能な領域)に存在する情報機器(pc_b)3および情報機器(pc_c)3のうち、情報機器(pc_c)3とのみ無線ネットワーク10による通信が可能である。つまり、情報機器(pc_b)3とは通信することができない。
【0013】
図1(B)は、情報機器(pc_b)3から見た(情報機器(pc_b)3が作成した)グループネット1bを示している。グループネット1bによれば、情報機器(pc_b)3は、自装置周辺に存在する情報機器(pc_c)3および情報機器(pc_a)3のうち、情報機器(pc_c)3とのみ無線ネットワーク10による通信が可能である。つまり、情報機器(pc_a)3とは通信することができない。
【0014】
そして、図1(C)は、情報機器(pc_c)3から見た(情報機器(pc_c)3が作成した)グループネット1cを示している。グループネット1cによれば、情報機器(pc_c)3は、自装置周辺に存在する情報機器(pc_b)3および情報機器(pc_a)3の両方と無線ネットワーク10による通信が可能である。
【0015】
このように本実施形態では、グループネットなる概念を導入し、各情報機器は、自身から見た(自身が作成した)グループネットに属する情報機器とのみ通信が可能である。このようにすることで、次のような効果がある。
【0016】
例えば、情報機器(pc_b)3のユーザは、情報機器(pc_c)3のユーザとは知り合いであるが、情報機器(pc_a)3のユーザとは知り合いではない。一方、情報機器(pc_c)3のユーザは情報機器(pc_a)3および情報機器(pc_b)3の両方のユーザと知り合いである。したがって、情報機器(pc_a)3のユーザは、情報機器(pc_c)3のユーザとは知り合いであるが、情報機器(pc_b)のユーザとは知り合いではない。この場合、図1(A)〜(C)に示すようにグループネットを構築することで、各情報機器のユーザは、知り合いのユーザの情報機器とのみ通信を行なうことができる。つまり、知り合いではないユーザとは接続されないように、無線ネットワークを構築することができる。
【0017】
次に、このグループネットによる通信を実現する情報機器の詳細を説明する。
【0018】
図2は、情報機器3の機能ブロック図である。
【0019】
図示するように、情報機器3は、他の情報機器3にグループネットを構築するため情報を要求する情報機器列挙部31と、他の情報機器3の情報機器列挙部31からの要求に応答する列挙応答部32と、グループネットの構成メンバである情報機器を決定するグループ決定部33と、グループネットの構成メンバである情報機器を編集するグループ編集部34と、グループネットの構成メンバ以外の情報機器からの情報を排除するフィルタリング部35と、ユーザにより操作を受け付ける操作部36と、情報機器3が無線用のNIC(Network Interface Card)を複数搭載する場合に、どのNICを使用するかを選択するNIC選択部37と、ネットワーク情報記憶部38と、を有する。
【0020】
ネットワーク情報記憶部38は、情報機器一覧リスト40と、少なくとも1つのグループリスト44とを有する。情報機器一覧リスト40は、無線ネットワーク接続の対象となる情報機器各々の情報機器名称41、情報機器識別子42および情報機器IPアドレス43を含む。グループリスト44は、自情報機器3が過去に作成したグループネットおよび/または予め用意されたグループネット毎に作成される。グループリスト44は、グループ名称45と、グループの構成メンバである情報機器各々の情報機器名称46、情報機器識別子47とが登録されている。
【0021】
情報機器名称41、46は、情報機器の種類を示す名称である。情報機器識別子42、47は、情報機器を識別するための情報であって、個々の情報機器にユニークな値を用いる。本実施形態では、MACアドレス(Media Access Control address)を情報機器識別子42、47として使用するが、各情報機器でユニークとなることが保証できれば、MACアドレス以外の他の情報を識別子として使用してもよい。情報機器IPアドレス43は、情報機器毎にユニークに設定されたIPアドレスである。グループ名称45は、グループネットの名称である。
【0022】
図3は、グループリスト44を表形式で表したグループリスト44のテーブルの模式図である。
【0023】
グループリスト44のテーブルには、グループネット毎にグループリスト44が登録されている。グループリスト44には、グループネットのグループ名称45と、グループネットの構成メンバである各情報機器の情報(情報機器名称46、情報機器識別子47を含む)48とが登録されている。なお、図3では説明の便宜のためにグループリスト44を表形式で表現しているが、グループネット毎に、グループ名称45およびグループネットの構成メンバ各々の情報48を管理できるものであれば、どのような形式のものでもかまわない。
【0024】
図3に示すグループリスト44のテーブルが情報機器(pc_b:パソコンを想定)3のグループリスト44のテーブルである場合を例にとり、グループリスト44について説明する。図3に示すグループリスト44のテーブルでは、グループ名称45がホーム(家庭)A、B、屋外A、B、および、オフィスA〜Cのグループリスト44がそれぞれ登録されている。
【0025】
ホームAのグループリスト441は、情報機器(pc_b)3が書斎部屋に置かれた各情報機器3と構築するグループネットに関するグループリスト441である。ユーザが情報機器(pc_b)3を書斎部屋へ持って行くことで、このグループリスト441に登録されている情報機器の情報48により特定される、書斎部屋に置かれている情報機器(pc_a:パソコンを想定)3や情報機器(printer:プリンタを想定)3と即時に通信を開始することができる。
【0026】
また、ホームBのグループリスト442は、情報機器(pc_b)3がリビングルームに置かれた各情報機器3と構築するグループネットに関するグループリスト442ある。ユーザが情報機器(pc_b)3をリビングルームへ持って行くことで、このグループリスト442に登録されている情報機器の情報48により特定される、リビングルームに置かれている情報機器(tv_a:テレビを想定)3や情報機器(dvd:DVD機器を想定)3と即時に通信を開始することができる。
【0027】
また、屋外A、Bが登録されたグループリスト443、444や、オフィスA〜Cが登録されたグループリスト445〜447も、ホームA、Bが登録されたグループリスト441、442と同様に、ユーザが情報機器(pc_b)3をグループ名称45により特定される場所へ持って行くことで、このグループ名称45に対応するグループリスト44に登録されている情報機器の情報48により特定される情報機器各々と即時に通信を開始することができる。
【0028】
このように本実施形態では、グループリスト44を用いて、場所あるいは用途に合わせたネットワーク構成を即時かつ簡便に構成することができる。また、ネットワークの変更・切り換えも迅速、容易に行うことが可能である。
【0029】
なお、図3に示すグループリスト44の例では、このグループリスト44を保持する情報機器3自身(ここでは情報機器(pc_b)3)の情報48を、各グループリスト44に登録していない。しかし、当然のことながら、自身の情報48を各グループリスト44に登録するようにしてもよい。
【0030】
図2に戻り説明を続ける。グループ決定部33は、ネットワーク情報記憶部3に記憶されている全てのグループリスト44の中から、当該グループリスト44の構成メンバである情報機器と情報機器列挙部31により検出された自装置周辺に存在する情報機器との整合度の高いグループリスト44を抽出し、このグループリスト44をユーザが利用しようとしているグループネットの候補に選出する。また、グループリスト44の構成メンバである情報機器と情報機器列挙部31により検出された自装置周辺に存在する情報機器とが完全一致するグループリスト44を抽出できた場合は、このグループリスト44をユーザが利用しようとしているグループネットに決定する。
【0031】
次に、情報機器3のハードウエア構成例を説明する。
【0032】
図4は、情報機器3のハードウェア構成例を示す図である。
【0033】
図示するように、情報機器3は、プログラムに従ってデータの加工・演算を行なうプロセッサ20と、プログラムまたはデータを格納するフラッシュROM21と、プロセッサ20が直接読み書き可能なRAM22と、表示制御装置23と、ディスプレイまたはプリンタ等の出力装置24と、入力制御装置25と、キーボードまたはマウス等の入力装置26と、ネットワーク制御装置27と、無線ネットワーク接続装置28と、システムバス29と、を有する。
【0034】
プロセッサ20には、システムバス29を通じて、フラッシュROM21、RAM22、表示制御装置23、入力制御装置25、および、ネットワーク制御装置27が接続されている。プロセッサ20は、フラッシュROM21に格納されたプログラムを実行し、RAM22を、プログラムのワークエリアなどに用いて、情報機器3全体の制御を行う。
【0035】
具体的には、プロセッサ20は、表示制御装置23に制御指令を送り、表示制御装置23に、表示装置24に各種情報を表示させる。これにより、情報機器3の操作者であるユーザに、各種情報の提供を行う。また、プロセッサ20は、入力装置26に入力されたユーザの操作指示を入力制御装置25を介して受け付け、この操作指示を解釈しこれに応じた処理を行う。また、プロセッサ20は、ネットワーク制御装置27および無線ネットワーク接続装置28を用いて、無線ネットワーク10に接続し、他の情報機器3と無線通信を行って情報を送受する。
【0036】
ところで、IPパケットの送受を他の情報機器3と行なうためには、情報機器毎に独自のIPアドレスを決定する必要がある。本実施形態では、IPバージョン6のリンクローカルアドレス、IPバージョン4のプライベートアドレス、あるいは、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバから与えられた動的なIPアドレスなどが、自動あるいは手動で設定されるものとする。しかしながら、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0037】
図2に示す情報機器3の各部31〜37は、フラッシュROM21に格納された所定のプログラムがRAM22にロードされ、プロセッサ20がこの所定のプログラムを実行することにより実現される。また、図2に示すネットワーク情報記憶部38には、フラッシュROM21あるいはRAM22が用いられる。
【0038】
図4に示す情報機器3のハードウエア構成例は、一般的なコンピュータ装置のハードウエア構成である。具体的には、PC(Personal Computer)、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)や、専用プロセッサを用いた家電機器などが該当する。ここで、情報機器3の一例を図5に示す。図5(A)は、ノート型PCを情報機器3に用いた例を示しており、無線ネットワーク接続装置28は、情報機器3の筐体内部に挿抜自在に構成されている。図5(B)は、PDAを情報機器3に用いた例を示しており、図5(A)と同様に、無線ネットワーク接続装置28は、情報機器3の筐体内部に挿抜自在に構成されている。この例では、グループネットによる無線通信を開始するための指示をユーザより受け付ける専用ボタンとして、グループネット開始ボタン110を設けている。
【0039】
なお、図4に示す情報機器3のハードウエア構成例は一例であり、例えば図2に示す情報機器3の各部31〜37を、1あるいは複数個のLSIで実現するようにしても構わない。
【0040】
次に、情報機器3の動作を説明する。
【0041】
ここでは、図1(B)に示すように、情報機器(pc_b)3がグループネット1bにより情報機器(pc_c)3と通信する場合を例にとり説明する。なお、上述したように、図1(B)において、情報機器(pc_a)3、情報機器(pc_b)3および情報機器(pc_c)3は、無線ネットワークによる通信が物理的に可能な領域内に位置しているものとする。
【0042】
図6は、情報機器(pc_b)3の情報機器列挙部31および情報機器(pc_a)3、情報機器(pc_c)3の列挙応答部32の動作フロー図である。
【0043】
先ず、情報機器(pc_b)3において、情報機器列挙部31は、グループネットの構築を開始する(S4001)。グループネット構築の開始のタイミングは、情報機器3を立ち上げ時(電源の投入)や、ユーザのグループネット開始指示があった時や、または、一定の時間間隔で後述する列挙パケットを送信(ポーリング)した時などが考えられる。先ず、情報機器列挙部31は、自装置周辺に位置する情報機器3の情報を収集するための列挙パケットを送出する(S4002)。列挙パケットは、情報機器(pc_b)3の無線ネットワーク接続装置28(図4参照)を通じて無線送出され、無線ネットワークによる通信が物理的に可能な領域内に存在する情報機器(pc_a)3、情報機器(pc_c)3各々の無線ネットワーク接続装置28に到達する。
【0044】
さて、情報機器(pc_a)3および情報機器(pc_c)3の各々において、列挙応答部32は、情報機器(pc_b)3より到達した列挙パケットを受付けると(S4003)、自情報機器3の情報を含んだ機器情報パケットを、列挙パケットの送信元である情報機器(pc_b)3に送出する(S4004)。自情報機器3の情報には、情報機器一覧リスト40を構成する情報機器名称41、情報機器識別子42および情報機器IPアドレス43が含まれる。
【0045】
一方、情報機器(pc_b)3において、情報機器列挙部31は、列挙パケットを送信後、機器情報パケットを待ち受け、機器情報パケットの到達の有無を判断する(S4005)。情報機器列挙部31は、所定時間(タイムアウト時間)内に、いずれの情報機器からも機器情報パケットが届かなかった場合、自装置周辺に情報機器3が存在していない、あるいは、自装置周辺に情報機器3が存在しても電源が投入されていないと判断し、図4の表示制御装置23に、グループネットの構築に失敗した旨のメッセージを表示装置24に表示させる(S4006)。
所定時間内に機器情報パケットが送られてきた場合は、受信した各機器情報パケットの情報を基に情報機器一覧リスト40の作成を行う(S4007)。
【0046】
ここで、情報機器(pc_b)3の情報機器列挙部31は、情報機器(pc_a)3、情報機器(pc_c)3各々から機器情報パケットを受信するため、情報機器(pc_a)3、情報機器(pc_c)3各々の情報機器名称41、情報機器識別子42および情報機器IPアドレス43を含んだ情報機器一覧リスト40を作成する。そして、作成した情報機器一覧リスト40を、ネットワーク情報記憶部38に記憶する。その後、情報機器(pc_b)3は、図7に示すグループ決定部33の処理に移る(S4008)。
【0047】
上述した図6に示す動作フローにより、情報機器(pc_b)3は、無線ネットワークを通じて、無線ネットワークで通信可能な他の情報機器3の機器情報を取得する。
【0048】
なお、図6に示す動作フローにおいて、情報機器列挙部31および列挙応答部32間の通信には、通常のIPバージョン4による通信以外に、インターネットにおける標準技術文書RFC(Request For Comment)2463などで規定されたIPバージョン6のICMPv6(Internet Control Message Protocol)や、RFC2461に述べられる近隣探索(Neighbor Discovery For IP Version 6)によるプロトコルを用いることもできる。
【0049】
また、図6に示す動作フローにおいて、情報機器名称41および情報機器識別子42を詐称した情報機器(いわゆる「なりすまし」)に対するセキュリティ対策を行なうとよい。例えば、デジタル署名を使用することにより、正当な情報機器からの機器情報パケットであることを確認する方法が考えられる。一般にデジタル署名では、署名者が自身の秘密鍵を用いてデータを暗号化して署名を生成し、当該データに付加して送信する。そして、検証者が署名者の公開鍵を用いて署名を復号し、復号結果とデータとを比較して署名を検証する。これにより、不正な情報機器からのなりすましを防止し、正当な情報機器からの送信か、あるいは、不正な情報機器からの送信かを区別することができる。
【0050】
図6に示す動作フローでは、S4004において、情報機器(pc_a)3、情報機器(pc_c)3各々から情報機器パケットを情報機器(pc_b)3に送信する際に、情報機器(pc_a)3、情報機器(pc_c)3各々の列挙応答部32が秘密鍵を用いて情報機器パケットの情報を暗号化して生成した署名を情報機器パケットに付加して送信する。そして、S4005において、情報機器(pc_b)3の情報機器列挙部31は、情報機器(pc_a)3、情報機器(pc_c)3の情報機器パケットに付加された署名を、情報機器(pc_a)3、情報機器(pc_c)3の公開鍵を用いて復号し、復号結果と情報機器パケットの情報とを比較して署名を検証する。そして、検証不成立の場合、不正な情報端末からの情報機器パケットと判断して、この情報機器パケットを破棄する。
【0051】
また、デジタル署名以外のセキュリティを確保する方法としては、RFC2401のSecurity Architecture for the Internet Protocolにて述べられているIPsecなどのIPパケットの暗号化と認証技術、あるいは、IEEE802.1xなどのセキュリティ確保技術を利用できる。
【0052】
図7は、情報機器(pc_b)3のグループ決定部33の動作フロー図である。
【0053】
情報機器(pc_b)3において、グループ決定部33は、図6の動作フローで作成しネットワーク情報記憶部38に記憶した情報機器一覧リスト40と、ネットワーク情報記憶部38に既に登録されているグループリスト44との比較を開始する(S5001)。
【0054】
先ず、グループ決定部33は情報機器一覧リスト40および全てのグループリスト44をネットワーク情報記憶部38から読み出す(S5002)。次に、全てのグループリスト44の中から、グループリスト44の構成メンバである情報機器と情報機器一覧リスト40に列挙されている情報機器との整合度の高いグループリスト44を特定し、これを情報機器(pc_b)3のユーザが利用しようとしているグループネットの候補に選出する(S5003)。
【0055】
具体的には、グループリスト44の各構成メンバの情報機器名称46および情報機器識別子47が、情報機器の情報機器名称41および情報機器識別子42として情報機器一覧リスト40に列挙されているか否かを調べ、情報機器一覧リスト40に列挙されている数を当該グループリスト44に対応付けてRAM22等に記憶する。この処理を全てのグループリスト44に対して行い、情報機器一覧リスト40に列挙されている数が最も多いグループリスト44を抽出し、このグループリスト44により特定されるグループネットを、情報機器(pc_b)3のユーザが利用しようとしているグループネットの候補とする。
【0056】
S5003においてグループネットの候補を選出した場合、グループ決定部33は、選出したグループネットの候補が複数であるか否か、つまり、情報機器一覧リスト40に列挙されている情報機器の情報機器名称46および情報機器識別子47の数が最も多いグループリスト44が複数抽出されたか否かを調べる(S5004)。そして、S5004において選出したグループネットの候補が複数でない場合、グループ決定部33は、この選出したグループネットの候補のグループリスト44に、情報機器一覧リスト40に列挙されていない情報機器の情報機器名称46および情報機器識別子47が含まれているか否かをさらに調べる(S5005)。S5004において選出したグループネットの候補のグループリスト44に、情報機器一覧リスト40に列挙されていない情報機器の情報機器名称46および情報機器識別子47が含まれていない場合、つまり、選出したグループネットの候補の構成メンバである情報機器と情報機器一覧リスト40に列挙されている情報機器とが完全一致している場合は、選出したグループネットの候補のグループリスト44を、情報機器(pc_b)3のユーザが利用するグループネットに決定する(S5006)。そして、決定したグループネットの構成メンバである情報機器各々の情報機器IPアドレス43を、フィルタリング部35に設定する(S5007)。
【0057】
一方、グループネットの候補を選出できなかった場合(S5003でNo)、選出したグループネットの候補が複数の場合(S5004でYes)、あるいは、選出したグループネットの候補の構成メンバである情報機器と情報機器一覧リスト40に列挙されている情報機器とが完全一致していない場合(S5005でYes)は、グループ編集部34に処理を渡す(S5008)。この際、選出したグループネットの候補があるならば、そのグループネットの候補のグループリスト44の情報をグループ編集部34に処理を渡す。
【0058】
なお、S5003においてグループネットの候補を複数選出した場合に、そのうちの1つに絞り込むことで、S5004の判断処理を省略してもよい。グループ決定部33は、S5003において、情報機器一覧リスト40に列挙されている情報機器の情報機器名称46および情報機器識別子47の数が最も多いグループリスト44が複数抽出された場合、例えばパソコンの場合は10点、プリンタの場合は5点といったように、情報機器の種類毎にポイントを付与しておき、前記列挙されている情報機器のポイント合計を計算する。そして、最もポイント合計の高いグループリスト44を、情報機器(pc_b)3のユーザが利用しようとしているグループネットの候補に選出する。あるいは、グループリスト44に列挙されているが、情報機器一覧リスト40には含まれていない情報機器の数を計算する。そして、この数が最も少ないグループリスト44を、情報機器(pc_b)3のユーザが利用しようとしているグループネットの候補に選出する。
【0059】
ここで、情報機器(pc_b)3のグループリスト44が図3に示すものである場合、情報機器(pc_b)3のグループ決定部33による図7の動作フローは、具体的には次のようになる。
【0060】
図1(B)に示すように、情報機器(pc_a)3、情報機器(pc_b)3および情報機器(pc_c)3が、無線ネットワークによる通信が物理的に可能な領域内に位置している場合、情報機器(pc_b)3の情報機器一覧リスト40には、情報機器(pc_c)3および情報機器(pc_a)3各々の情報(情報機器名称41、情報機器識別子42および情報機器IPアドレス43)が記述される。
【0061】
情報機器(pc_b)3のグループ決定部33は、S5003において、情報機器一覧リスト40と図3に示すグループリスト44とを比較し、情報機器(pc_a)3を構成メンバとするグループネットであるホームAのグループリスト441と、情報機器(pc_c)3を構成メンバとするグループネットである屋外Aのグループリスト443とを抽出し、S5004に移行する。S5004では、複数のグループネットの候補のグループリスト44が抽出されたので、S5008に移行し、これらのグループリスト441、443をグループ編集部34に渡して処理を依頼する(S5008)。
【0062】
あるいは、S5003において、グループリスト44に、構成メンバとして、情報機器一覧リスト40に列挙されていない情報機器が存在するか否かのマイナス評価を行なって、複数のグループネットの候補のグループリスト44の中から1つのグループリスト44を選択し、S5005へ移行する。この場合、ホームAのグループリスト441には、情報機器一覧リスト40に列挙されていない情報機器(printer)が存在する。このため、グループ決定部33は、情報機器(pc_c)3のみを構成メンバとするグループネットの候補である屋外Aのグループリスト443を選択し、S5005に移行する。S5005では、情報機器一覧リスト40に、屋外Aのグループリスト443にはない情報機器(pc_a)3が存在するため、S5008に移行し、このグループリスト443をグループ編集部34に渡して処理を依頼する(S5008)。
【0063】
図8は、情報機器(pc_b)3のグループ編集部34の動作フロー図である。
【0064】
情報機器(pc_b)3において、グループ編集部34は、図7に示す動作フローによってグループ決定部33から指示を受け取ると、グループリスト編集の処理を開始する(S6001)。
【0065】
先ず、グループ編集部34は、表示制御装置23を制御して、グループ決定部33から受け取ったグループリスト44により特定されるグループネット(グループ決定部33が選出したグループネットの候補)の変更や、情報機器一覧リスト40からグループネットを新規に作成するためのグループリスト編集画面を表示装置24に表示する(S6002)。そして、このグループリスト編集画面を介してユーザより、グループネットの変更や新規作成を受け付け(S6003)、最終的に、ユーザが利用するグループネットの決定を受け付ける(S6004)。そして、決定されたグループネットを構成する情報機器各々の情報機器IPアドレス43を、フィルタリング部35に設定する(S6005)。以上により、グループリストの編集結果をネットワーク情報記憶部38に記憶し、グループリストの編集を終了する(S6006)。
【0066】
図9は、グループリスト編集画面の一例を示す図である。ここでは、情報機器(pc_b)3のグループリスト44が図3に示すものであり、かつ、グループ決定部33からグループ編集部34へホームAのグループリスト441および屋外Aのグループリスト443が渡された場合を例示している。
【0067】
図示するように、グループリスト編集画面101は、情報機器の情報を一覧表示するための一覧表示画面101Aと、グループリストの編集を終了して、ユーザが利用するグループネットを決定するための終了ボタン106が設けられた指示受付画面101Bと、を有する。
【0068】
一覧表示画面101Aには、グループネット新規作成用画面と、グループネット編集用画面とがあり、ユーザがカーソル等を操作してタグ105を選択することにより、これらの画面を切り替えて表示することが可能に構成されている。
【0069】
グループネット新規作成用画面には、図9(A)に示すように、グループネットのグループ名称を入力するグループ名称入力欄102A、情報機器一覧リスト40に列挙された情報機器の情報機器名称41(ここでは情報機器(pc_a)3と情報機器(pc_a)3)を一覧表示するための情報機器名称表示欄104A、および、情報機器名称表示欄104に一覧表示された情報機器名称41各々に対応して設けられたチェックボックス103Aを有する。ここで、初期状態では、全てのチェックボックス103Aにチェックが入れられた状態で表示される。
【0070】
ユーザが、グループネット新規作成用画面が表示されている状態で、グループ名称入力欄102Aに適当なグループ名称を入力すると共に、通信したい情報機器以外の情報機器名称41に対応するチェックボックス103Aに入れられたチェックを外し、終了ボタン106を選択すると、グループ編集部34は、グループ名称入力欄102Aに入力されたグループ名称45と、チェックボックス103Aにチェックが入れられている情報機器各々の情報48とを含むグループリスト44を新規作成し、このグループリスト44をネットワーク情報記憶部38に登録する。また、この新規登録したグループリスト44により特定されるグループネットを、ユーザが利用するグループネットに決定する。
【0071】
グループネット編集用画面は、グループ編集部34がグループ決定部33から受け取ったグループリスト44(ここでは、ホームAのグループリスト441および屋外Aのグループリスト443)毎に作成される。グループネット編集用画面には、図9(B)、(C)に示すように、グループネットのグループ名称を表示するグループ名称表示欄102B、グループネットのグループリスト44に登録された構成メンバ(情報機器)の情報機器名称46および前記構成メンバ以外の情報機器であって情報機器一覧リスト40に列挙されている情報機器の情報機器名称41を一覧表示するための情報機器名称表示欄104B、および、情報機器名称表示欄104Bに一覧表示された情報機器名称46、41各々に対応して設けられたチェックボックス103Bを有する。
【0072】
図9(B)は、屋外Aのグループリスト443に対応して作成されたグループネット編集用画面の例である。ここで、情報機器名称表示欄104Bには、グループリスト443に登録された構成メンバの情報機器名称46として、情報機器(pc_c)3が表示され、構成メンバ以外の情報機器であって情報機器一覧リスト40に列挙されている情報機器の情報機器名称41として、情報機器(pc_a)3が表示される。
【0073】
図9(C)は、ホームAのグループリスト441に対応して作成されたグループネット編集用画面の例である。ここで、情報機器名称表示欄104Bには、グループリスト441に登録された構成メンバの情報機器名称46として、情報機器(pc_a)3および情報機器(printer)が表示され、グループリスト441に登録された構成メンバ以外の情報機器であって情報機器一覧リスト40に列挙されている情報機器の情報機器名称41として、情報機器(pc_c)3が表示される。
【0074】
ここで、初期状態では、チェックボックス103Bのうち、グループネットのグループリスト44および情報機器一覧リスト40の両方に情報が登録されている情報機器に対応するチェックボックス103Bにのみ、チェックが入れられた状態で表示される。したがって、図9(B)では情報機器(pc_c)3に対応するチェックボックス103Bにのみチェックが入れられ、また、図9(C)では情報機器(pc_a)3に対応するチェックボックス103Bにのみチェックが入れられた状態で初期表示される。
【0075】
また、チェックボックス103Bのうち、情報機器一覧リスト40に情報が登録されていない情報機器に対応するチェックボックス103Bは、チェックを入れられないように、つまり、選択できないように表示される。図9(C)では、情報機器(printer)に対応するチェックボックス103Bは、チェック不可能な状態で表示される。
【0076】
ユーザが、グループネット編集用画面が表示されている状態で、通信したい情報機器に対応するチェックボックス103Bにチェックを入れると共に、通信したい情報機器以外の情報機器に対応するチェックボックス103Bのチェックを外し、終了ボタン106を選択すると、グループ編集部34は、グループリスト44内の前記グループネット編集用画面に対応するグループネットのグループリスト44を特定する。そして、このグループリスト44に登録されている情報機器各々の情報48を、チェックボックス103Bにチェックが入れられている情報機器各々の情報48に変更する。また、この変更したグループリスト44により特定されるグループネットを、ユーザが利用するグループネットに決定し、ネットワーク情報記憶部38に記憶する。
【0077】
このように、ユーザは、グループリスト編集画面に表示された情報機器各々のチェックボックスにチェックを付加・削除するだけで、通信に利用したいグループネットを簡易に構成することができる。
【0078】
図10は、情報機器(pc_b)3のフィルタリング部35の動作フロー図である。
【0079】
情報機器(pc_b)3において、フィルタリング部35は、グループ決定部33あるいはグループ編集部34によって、情報機器IPアドレス43が設定されると、フィルタリング処理を開始する(S7001)。
【0080】
情報機器(pc_b)3において、フィルタリング部35は、ネットワーク制御装置27を介して、IPパケットを無線ネットワーク接続装置28から外部へ送信する場合(S7002)、このIPパケットが列挙パケットあるいは情報機器パケットであるか否かを調べる(S7003)。列挙パケットあるいは情報機器パケットならば、このIPパケットを外部に送信する(S7004)。例えば、列挙パケットおよび情報機器パケットの宛先をブロードキャストとすれば、IPパケットの宛先を調べることで、当該パケットが列挙パケットまたは情報機器パケットであるか否かを判定することができる。あるいは、IPパケットが使用するポート番号(情報機器列挙部31や応答列挙部32のポート番号)等を調べることで、当該パケットが列挙パケットまたは情報機器パケットであるか否かを判定することができる。
【0081】
一方、列挙パケットおよび情報機器パケットでないならば、このIPパケットの宛先が、グループ決定部33あるいはグループ編集部34によって設定された情報機器IPアドレス43であるか否かを調べる(S7005)。宛先が設定された情報機器IPアドレス43であるならば、このIPパケットを外部に送信する(S7004)。一方、宛先が設定された情報機器IPアドレス43でないならば、このIPパケットを外部に送信することなく破棄する(S7006)。
【0082】
また、情報機器(pc_b)3において、フィルタリング部35は、無線ネットワーク接続装置28を介してネットワーク制御装置27により、外部からIPパケットを受信する場合(S7002)、このIPパケットが列挙パケットあるいは機器情報パケットであるか否かを調べる(S7007)。列挙パケットあるいは機器情報パケットならば、このIPパケットをネットワーク制御装置27で処理して列挙応答部32あるいは情報機器列挙部31に渡す(S7008)。
【0083】
一方、列挙パケットおよび情報機器パケットでないならば、このIPパケットの送り主が、グループ決定部33あるいはグループ編集部34によって設定された情報機器IPアドレス43であるか否かを調べる(S7009)。送り主が設定された情報機器IPアドレス43であるならば、このIPパケットを受信し(S7008)、ネットワーク制御装置27で処理して図示していないアプリケーション(グループネットを利用した通信を行なうアプリケーション)に渡す。一方、送り主が設定された情報機器IPアドレス43でないならば、このIPパケットを、図示していないアプリケーションに渡すことなく破棄する(S7010)。
【0084】
以上、情報機器3の動作を説明した。なお、上記では、情報機器(pc_b)3がグループネット1bにより情報機器(pc_c)3と通信する場合を例にとり説明したが、他の情報機器3の動作も同様である。
【0085】
次に、情報機器3の動作モードの遷移を説明する。
【0086】
図11は、情報機器3の動作モード遷移を説明するための図である。
【0087】
図示するように、情報機器3の動作モードには、情報機器のユーザが利用するグループネットを決定するために必要な処理を行うグループネット決定モードM8002と、グループネット決定モードM8002で決定されたグループネットを利用して通信するための必要な処理を行うグループネット実行モードM8003と、を有する。
【0088】
情報機器3は、起動(電源の投入)や、ユーザよりのグループネット開始指示(例えば図5(B)に示すグループネット開始ボタン110の選択)や、一定時間間隔での列挙パケット送信(ポーリング)などの所定の起動イベントI8001が発生すると、グループネット決定モードM8002を実行する。グループネット決定モードM8002では、情報機器列挙部31、列挙応答部32、グループ決定部33およびグループ編集部34の各々が、上述の処理(図6〜図8参照)を行い、グループネットを決定する。
【0089】
グループネットが決定されると、グループネット決定モードM8002からグループネット実行モードM8003に遷移する。グループネット実行モードM8003では、フィルタリング部35が上述の処理(図10参照)を行い、決定されたグループネットの構成メンバ間でのみの無線ネットワーク通信が可能となるようにフィルタリング処理を行う。
【0090】
なお、グループネット実行モードM8003において、ユーザよりの構成メンバ追加指示や一定時間間隔での列挙パケット送信(ポーリング)など、決定されたグループネットを再編集する必要性が生じた場合、グループネット実行モードM8003からグループネット選定モードM8002に遷移する。
【0091】
これにより、グループネットに参加していない情報機器が後から近くに来た場合に、この情報機器をグループネットに追加することで、この情報機器との無線ネットワークによる通信が可能となる。
【0092】
例えば、ある会議室で、情報機器(pc_b)3が、図3に示すオフィスAのグループネットのグループリスト4498にしたがい、情報機器(pc_b)3の情報機器一覧リスト40に列挙されている情報機器(pc_e)3と無線ネットワーク通信を行なっているとする。そして、情報機器(pc_f)3のユーザが遅れて会議室に入ってきたとする。情報機器(pc_b)3のユーザは、情報機器(pc_f)3とも無線ネットワーク通信を行ないたいならば、グループネット開始指示を情報機器(pc_b)3に入力するなどして、情報機器(pc_b)3に、列挙パケットを送出させ、情報機器(pc_f)3から情報機器パケットを取得させる。そして、グループ決定部33あるいはグループ編集部34により、新たにグループネットを決定させることで、情報機器(pc_e)3および情報機器(pc_f)3の両方と無線ネットワーク通信を開始する。
【0093】
以上、本発明の実施形態について説明した。
【0094】
本実施形態の情報機器3は、グループネット毎にグループネットの構成メンバが列挙されたグループリスト44を有する。そして、無線ネットワークを開始する際に、自装置周辺に存在する他の情報機器3を検出し、自装置周辺に存在する他の情報機器3の情報機器一覧リスト40を作成する。そして、前記情報機器一覧リスト40に列挙されている情報機器3との整合度の高いグループネットのグループリスト44を特定し、特定したグループリスト44の構成メンバを情報機器一覧リスト40に列挙されている情報機器3と共にユーザに提示し、ユーザよりグループネットの編集を受け付ける。これにより、無線ネットワークに参加するグループネットを決定し、決定されたグループネットを構成する情報機器3とのみ通信を行なう。したがって、ユーザは、グループネットに参加するメンバ名の全てをホスト端末に入力することなく、簡単に無線ネットワークを構築できる。
【0095】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0096】
例えば、上記の実施形態において、情報機器3は、フィルタリング部35での処理により、グループネットの構成メンバ以外の情報機器とは、列挙パケットおよび機器情報パケットの送受を除き通信ができないようにしている。しかし、本実施形態はこれに限定されない。情報機器3に、複数のネットワーク接続装置28を搭載し、グループネットの構成メンバである情報機器3と構成メンバ以外の情報機器3とで、使用するネットワーク接続装置28を切り替えることで、グループネットの構成メンバ以外の情報機器と通信できるようにしてもかまわない。
【0097】
図12は、情報機器3が複数のネットワークと接続する場合を説明するための図である。ここでは、図1(B)に示すグループネット1bにおいて、情報機器(pc_b)3に、2つのネットワーク接続装置28a、28bが備えられている場合を前提にしている。情報機器(pc_b)3は、無線ネットワーク接続装置28aを用いて無線ネットワーク10により、情報機器(pc_c)3と直接通信を行なっている。また、ネットワーク接続装置28b(このネットワーク接続装置は無線ネットワーク接続装置でなくても構わない)を用いてインターネット120経由で、グループネット1bの構成メンバ以外の情報機器3と通信を行なっている。ここで、無線ネットワーク10で直接通信するか、それとも、インターネット120経由で通信するか、すなわち、無線ネットワーク接続装置28aまたはネットワーク接続装置28bのいずれを用いるかは、NIC選択部37が、通信相手がグループネットの構成メンバであるか否かによって選択すればよい。
【0098】
つまり、NIC選択部37は、IPパケットの宛先を調べ、通信相手がグループネットの構成メンバである場合、および、通信パケットが列挙パケット、機器情報パケットである場合は、無線ネットワーク接続装置28aを選択し、無線ネットワーク10経由で通信を行なう。一方、通信相手がグループネットの構成メンバでなく、また、通信パケットが列挙パケット、機器情報パケットでない場合は、ネットワーク接続装置28bを選択し、インターネット120経由で通信を行なう。なお、グループネットの構成メンバの情報機器IPアドレス43は、グループ決定部33あるいはグループ編集部34によって、NIC選択部37に設定される。また、ネットワーク接続装置28bを介して送受するIPパケットに対しては、フィルタリング部35での処理は行わない。
【0099】
このようにすることで、情報機器3のユーザは、ネットワークの切り替えを意識することなくシームレスに情報のやり取りを行うことができる。
【0100】
なお、情報機器3に複数のネットワーク接続装置28が搭載されている場合、通信相手毎ではなく、アプリケーション毎に、使用するネットワーク接続装置28(接続するネットワーク)を選択するようにしてもよい。例えば、高度なセキュリティを要求するアプリケーションによる通信には、無線ネットワーク接続装置28aを選択し、無線ネットワーク10経由で通信を行なう。高度なセキュリティを要求しないアプリケーションによる通信には、ネットワーク接続装置28bを選択し、インターネット120経由で通信を行なう。この場合、NIC選択部37が、通信パケットのポート番号などを調べることでアプリケーションを判断し、使用するネットワーク接続装置28(接続するネットワーク)を選択するようにすればよい。
【0101】
また、通信相手との距離が離れており、このため無線ネットワーク10による通信にエラー生じた場合に、相手装置との通信に使用する無線ネットワークを切り換えるようにしてもよい。
【0102】
このように、情報機器3に複数のネットワーク接続装置28を設けることで、無線ネットワーク10による通信とインターネット120による通信とを並行して行なうことが可能となる。コンポーネントの場合、例えば、無線ネットワーク10では、IPプロトコルバージョン6を用い、インターネット120では従来のIPプロトコルバージョン4を用いる。あるいは、無線ネットワーク10はIEEE802.11a規格を用いた高速ネットワーク構成とし、インターネット120には、IEEE802.11b規格を用いた一般的な無線ネットワークを経由して接続することも可能である。
【0103】
このような、複数のネットワークと接続可能な情報機器3の具体例としては、次のようなものが考えられる。すなわち、本実施形態の複数のネットワーク接続装置28を備えた情報機器3を車に搭載し、インターネット120および無線ネットワーク10(グループネット)の両方に接続できるようにする。これにより、例えば走行中にインターネット120に接続し、各種ホームページから交通情報、地図情報、気象情報などの各種情報をダウンロードすることができる。また、無線ネットワーク10(グループネット)を通じて、グループネットを構成する他の情報機器を搭載している車と情報のやり取りを行うことができる。また、無線ネットワーク10により通信を行なっているグループネットの構成メンバとの距離が所定値より離れた場合、NIC選択部37に、ネットワークを無線ネットワーク10からインターネット120へ切り替えさせ、通信を切断せずに情報のやり取りを行うことも可能である。
【0104】
また、上記の実施形態において、グループネットの編集が不要あるいは困難な情報機器3である場合(例えば、情報機器が情報家電化された冷蔵庫など)、この情報機器3に表示装置24、入力装置26およびグループ編集部34を設ける必要はない。この場合、グループ決定部33に、グループネットの候補を1つに絞り込ませ、これを通信に利用するグループネットに決定させる。
【0105】
また、上記の実施形態では、各情報機器3が1以上のグループリスト44を個別に作成してグループネットを構築している(図1参照)。しかしながら、各情報機器3が共通の1以上のグループリスト44を有し、情報機器3間で整合性のあるグループネットを構築するようにしてもよい。この場合、例えば、列挙パケットを送信した情報機器3がマスタとなって、グループネットの構成メンバに、当該グループネットのグループリスト44を例えばブロードキャストで配信すればよい。
【0106】
ここで、既に実施されているグループネットに、情報機器3を後から参加させる場合は、次のようにするとよい。すなわち、グループネットに参加しようとしている情報機器3において、情報機器列挙部31はユーザより指示にしたがい、参加要請パケットをブロードキャストで配信する。参加要請パケットには、情報機器の名称、識別子およびIPアドレスを含める。グループネットの構成メンバであってマスタに設定されている情報機器3において、列挙応答部32は、参加要請パケットを受け付け、そのパケットに含まれる情報をユーザに提示するなどして、ユーザより参加を許可するか否かの指示を受け付ける。参加を許可するならば、参加要請パケットを送信した情報機器3をグループネットの構成メンバに追加する。そして、グループネットの構成メンバに、当該グループネットの更新されたグループリスト44を例えばブロードキャストで配信する。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、情報機器の操作者が簡単に無線ネットワークを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るグループネットの概念図である。
【図2】本発明の実施形態に係る情報機器の機能ブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係る情報機器のグループリストの模式図である。
【図4】本発明の実施形態に係る情報機器のハードウェア構成図である。
【図5】本発明の実施形態に係る情報機器の概観図を例示したものである。
【図6】本発明の実施形態に係る情報機器の情報機器列挙部および列挙応答部の処理フロー図である。
【図7】本発明の実施形態に係る情報機器のグループ決定部の処理フロー図である。
【図8】本発明の実施形態に係る情報機器のグループ編集部の処理フロー図である。
【図9】本発明の実施形態に係る情報機器のグループリスト編集画面を例示したものである。
【図10】本発明の実施形態に係る情報機器のフィルタリング部の処理フロー図である。
【図11】本発明の実施形態に係る情報機器の動作モード遷移図である。
【図12】本発明の実施形態に係る情報機器が複数のネットワークと接続する場合の概念図である。
【符号の説明】
1a、1b、1c…グループネット、3…情報機器、10…無線ネットワーク、20…プロセッサ、21…フラッシュROM、22…RAM、23…表示制御装置、24…表示装置、25…入力制御装置、26…入力装置、27…ネットワーク制御装置、28…無線ネットワーク接続装置、29…システムバス、31…情報機器列挙部、32…列挙応答部、33…グループ決定部、34…グループ編集部、35…フィルタリング部、36…操作部、37…NIC選択部、38…ネットワーク情報記憶部、40…情報機器一覧リスト、41…情報機器名称、42…情報機器識別子、43…情報機器IPアドレス、44…グループリスト、45…グループ名称、46…情報機器名称、47…情報機器識別子
Claims (11)
- 他の情報機器と無線ネットワークを構築する情報機器であって、
情報機器が列挙されたグループリストを少なくとも1つ記憶する記憶手段と、自情報機器の周辺に存在する他の情報機器の情報を収集し、自情報機器の周辺に存在する他の情報機器が列挙された情報機器一覧リストを作成する情報機器列挙手段と、
前記情報機器一覧リストの列挙されている情報機器と最も整合性の高いグループリストを前記記憶手段から検索し、検索したグループリストに列挙されている情報機器および情報機器一覧リストに列挙されている情報機器を、前記無線ネットワークによる通信相手の情報機器に決定する決定手段と、
前記決定手段により通信相手に決定された情報機器と無線通信を行う第1の通信手段と、を有することを特徴とする情報機器。 - 請求項1記載の情報機器において、
前記決定手段は、列挙されている情報機器が前記情報機器一覧リストに列挙されている情報機器と最も多く一致するグループリストを、最も整合性の高いネットワークとして検索することを特徴とする情報機器。 - 請求項1記載の情報機器において、
前記グループリストを編集または作成する編集作成手段を有し、
前記編集作成手段は、編集または作成したグループリストを前記記憶手段に記憶することを特徴とする情報機器。 - 請求項3記載の情報機器において、
前記編集作成手段は、前記決定手段が検索したグループリストに列挙された情報機器と、前記情報機器一覧リストに列挙された情報機器と、これらの情報機器毎に情報機器を追加または削除する指示を受け付ける入力欄と、を含む一覧表示情報を表示し、
前記入力欄に入力された指示を受け付けて、グループリストを構成する情報機器を追加または削除してグループリストを編集または作成し、
前記編集または作成したグループリストを、前記記憶手段に記憶することを特徴とする情報機器。 - 請求項4記載の情報機器において、
前記決定手段が複数のグループリストを前記記憶手段から抽出した場合、
前記編集作成手段は、抽出したグループリスト毎に前記一覧表示情報を作成し、作成した一覧表示情報各々をタグ操作により表示を切り替え可能にすることを特徴とする情報機器。 - 請求項1記載の情報機器において、
前記情報機器列挙手段は、IPプロトコルバージョン6の近隣探索機能を用いて、ネットワークを構成する自情報機器以外の情報機器の情報を収集することを特徴とする情報機器。 - 請求項1記載の情報機器において、
前記第1の通信手段は、前記決定手段により通信相手に決定された情報機器以外の情報機器との無線通信を排除するフィルタリング処理を行うことを特徴とする情報機器。 - 請求項3記載の情報機器において、
前記情報機器の動作モードには、前記情報機器列挙手段、前記決定手段および前記編集作成手段を用いて、前記無線ネットワークによる通信相手の情報機器を決定する決定モードと、前記第1の通信手段を用いて前記決定した情報機器と無線ネットワークによる通信を行う実行モードとがあり、
前記実行モードから前記決定モードへ動作モードの切り替え指示を受け付ける指示受付手段をさらに有することを特徴とする情報機器。 - 請求項1記載の情報機器において、
情報機器と通信を行う第2の通信手段と、前記第1の通信手段および前記第2の通信手段の一方を選択するネットワーク選択手段と、をさらに有し、
前記ネットワーク選択手段は、前記決定手段により決定された情報機器と通信する場合、前記第1の通信手段を選択し、
前記決定手段により決定された情報機器以外の情報機器と通信する場合、前記第2の通信手段を選択することを特徴とする情報機器。 - 他の情報機器と無線ネットワークを構築する情報機器において動作するプログラムであって、
前記情報機器に、
情報機器が列挙されたグループリストを少なくとも1つ記憶する記憶手段、
自情報機器の周辺に存在する他の情報機器の情報を収集し、自情報機器の周辺に存在する他の情報機器が列挙された情報機器一覧リストを作成する情報機器列挙手段、
前記情報機器一覧リストの列挙されている情報機器と最も整合性の高いグループリストを前記記憶手段から検索し、検索したグループリストに列挙されている情報機器および情報機器一覧リストに列挙されている情報機器を、前記無線ネットワークによる通信相手の情報機器に決定する決定手段、および、
前記決定手段により通信相手に決定された情報機器と無線通信を行う通信手段、として機能させることを特徴としたプログラム。 - 他の情報機器と無線ネットワークを構築する方法であって
情報機器が列挙されたグループリストを少なくとも1つ記憶するステップと、自情報機器の周辺に存在する他の情報機器の情報を収集し、自情報機器の周辺に存在する他の情報機器が列挙された情報機器一覧リストを作成するステップと、前記情報機器一覧リストの列挙されている情報機器と最も整合性の高いグループリストを前記記憶手段から検索し、検索したグループリストに列挙されている情報機器および情報機器一覧リストに列挙されている情報機器を、前記無線ネットワークによる通信相手の情報機器に決定するステップと、
前記決定された情報機器と無線通信を行うステップと、を有することを特徴とする無線ネットワークの構築方法。
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