JP2005036251A - ドロス中金属分回収方法 - Google Patents

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Abstract

【目的】アルミニウム、亜鉛またはマグネシウムの溶解精製乃至溶湯保持時に発生するドロス中の金属分を高度に分離回収し、副産物となる固化したドロス(単にケーキと記載することもある)内金属分量(重量)を充分に縮減せしめる分離回収技術を提供する。
【構成】溶解炉または溶湯保持炉等の金属溶融炉から排出され溶融金属回収容器4内に受入れられた回収用ドロス1に対し加圧することなく加振作用を与えてメタル分を分離回収し、該加振回収後の容器内4ドロス1に対し加振することなく多面加圧作用を施して更にドロス1中の金属分を回収するに当り前記加振作用が上下振動に加えて左右振幅0.4mm以上の水平振動を併用した振動条件下で処理することを特徴とするドロス中金属分回収方法。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はドロス中金属分回収方法に係り、アルミニウム、亜鉛またはマグネシウムの溶解、精製乃至溶湯保持時等に発生するドロス中の金属分を高度に分離回収せしめ、副産物となる固化したドロス(単にケーキと記載することもある。)内金属分量(重量)を充分に縮減せしめることのできる分離回収技術を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
アルミニウム、亜鉛またはマグネシウムの如き金属やその合金を溶解すると溶解炉の湯面には該金属の酸化物を主成分とした滓(ドロス)が浮遊することとなり、そのままで操業を継続すると溶融金属の汚れが大となり、また炉壁の汚損を進行せしめることとなる。従ってこのような場合の浮遊ドロスを炉外に掻き出すこととなるが、斯様にして掻き出されたドロスには溶融金属が巻き込まれることが不可避で、斯うして掻き出されたドロス重量は作業方法の如何にも左右されるが炉内溶解金属系材料の5wt%にもあたり、しかもドロス中溶融金属はドロス重量の80wt%にも達する。
【0003】
上記したようなドロス中溶融金属は、一般的に分離回収され、再び溶解炉に戻されるが、省エネルギー的観点からはドロス中の金属が溶融しているうちに回収することが好ましいものとされ、斯様な技術については、特許第3001080号や特開2002―69541号公報などが発表されている。
【0004】
即ち、特許第3001080号では、容器内に掻き出されたドロスに対して加圧しながら上方からと共に下方からの振動を作用せしめて、容器底部の開口部から溶融金属を滴下させ、金属受に溜めて回収する技術が開示され、また特開2002―69541号では、容器内に掻き出されたドロスに対して振動を作用せしめて、コンテナ底部の開口部から溶融金属を滴下させ、金属受に溜めて回収する技術が開示されている。
【0005】
これらの技術については、前記特許第3001080号の技術は、容器内のドロスに加圧と同時に振動を印加して金属分を回収するもので、ドロス中の微細固形分(金属酸化物の凝集した微細粒)と溶融金属の移動が制限され、その結果金属の回収率は最大で58%である。また前記2002―69541号公報の技術は、容器内のドロスに振動を印加して金属分を回収するもので、回収率の記載はなく、従って特段の効果が得られるものとなし得ない。
【特許文献1】特許第3001080号(請求項1および第7頁)
【特許文献2】特開2002−69541号公報(請求項1)
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記したような従来の技術を更に改善し、金属分回収率がより高く、しかも固化されたドロス(ケーキ)中の金属分が高いドロス中の金属回収方法を提案しようとするものであって、即ち本発明者らは、容器内のドロスに印加する振動は上下振動のみではなく、更に左右方向の振動を加えた合成振動を印加する場合は、その後の多面加圧操作と相まって金属回収率が高く、しかもケーキ中の金属含有量が高くなることを見出して本発明を完成したものである。
【0007】
更に言うならば、本発明は、溶解炉等から排出され、メタル回収用開口部を備えた容器内に受け入れられた未処理ドロスに対して、この未処理ドロスに上方から加圧することなく振動させる自由加振作用を与えて金属分を加振回収し、該加振回収後の容器内ドロスに対して加振することなく多面加圧作用を施して、更にドロス中の金属分を回収するに当って、前記加振作用として上下振動に加えて、左右振幅0.4mm以上の左右振動を併せ持つ振動を付加することを特徴とするドロス中の金属分回収方法である。容器内のドロスに加圧することなく上下振動と左右振動を併用した振動を印加することにより、この左右振動をも併せ持つ作用によって、ドロス中の微細固形分が上層に、また溶融金属が下層に分離し易くなって、夫々の分離を加速し、更にそれらの振動印加後多面加圧を作用させることにより、溶融金属分の分離回収率が向上することとなるものであって、その要旨とするところは以下の如くである。
【0008】
溶解炉または溶湯保持炉等の金属溶融炉から排出され溶融金属回収容器内に受入れられた回収用ドロスに対し加圧することなく多面加振作用を与えてメタル分を分離回収し、該加振回収後の容器内ドロスに対し加振することなく多面加圧作用を施して更にドロス中の金属分を回収するに当り、前記加振作用が上下振動に加えて左右振幅0.4mm以上の水平振動を併用した振動条件下で処理することを特徴とするドロス中金属分回収方法。
【0009】
【発明の実施の形態】
上記したような本発明によるものの具体的な実施態様について更に説明すると、金属溶融炉から容器内に掻き出されるドロスは、ドロス温度が高ければ高いほど溶融金属とドロス固形分の分離性は向上し、金属回収率は高くなる。この温度は金属の種類如何によって異なるが、金属の液相線温度に200℃程度以上加算した温度とするのが好ましい。金属の種類は限るものではないが、例えばアルミニウム、亜鉛、マグネシウム等の金属またはこれらの金属をベースとする合金が本発明の好ましい対象となるものである。
【0010】
上述したような本発明において採用される機構を図面に従って説明すると、図面で開示した装置ないし設備は本発明によるものの若干例であって、図1はドロス1を受け入れた受台6上の容器4を示す説明図であり、17は加圧によって撓む多面加圧工程用の可撓性蓋であって、加振作用時にドロスがコンテナ外に飛散しないようにドロス1上に載置されるものである。また2は溶融金属、3は金属酸化物の凝集した微細固形分であって、1はこれら溶融金属2と微細固形分3が混ざり合って形成されるドロスを示すものである。即ち上記微細固形分3は溶融金属2と共に溶解炉(図示せず)内から受台6上の容器4内に掻き出されるが、このとき溶融金属2も微細固形分3と一緒に排出され、ドロス1には溶融金属2が多量に含有されている。
【0011】
なお前記した容器4は溶融金属を下方へ通過回収するための開口部7を備えた受台6上に載置されるケース状のものであって、前記蓋17とを伴って構成されているが、前記容器受台6の下には開口部7を通過して滴下する溶融金属2を溜める溶融金属受容器8が搬送台9上に置かれている。即ち前記搬送台9は容器4および溶融金属受容器8を載置して搬送するものであって、処理後容器4を取外した後、適当に溶融金属2を受入れた状態で適宜に上記容器8が搬出回収される。
【0012】
また図2は溶融金属2と金属酸化物の凝集した微細固形分3よりなるドロス1の入れられた容器4の加振機構と該加振によるドロス1の変化状態を示すものであって、上記した容器受台6を支承する搬送台9を図示していない加振装置を備えた弾性材10、10で支持すると共に容器受台6をとの間にテーパ面15aをもった支承台15を設け、前記テーパ面15aに進退操作軸13の先端に設けた転動ローラ12を臨ませて容器4部分に上下方向および左右方向の振動操作を付与するようにしたものであり、弾性材10はこのための上下方向に加振する加振機構であって、これらの弾性材10,10と加振機構11を用いた加振設備は、流体圧で作動するピストン形式のものでもよいし、また回転軸の偏ったカム形式のものでもよく、即ち振動作用を起こす手段であれば何れでも採用することができる。
【0013】
更にローラ12をもったアーム13は、図2に示すように該アーム13の基端が固定部体14に取付けられており、前記ローラ12はアーム13の先端部に取付けられ、該ローラ12は支承台15のテーパ面15aを転動して容器4に水平方向の振動を付与し、支承台15は弾性材10、10上の搬送台9上に設けられたもので、加振用テーパ面15aに接合し弾性材10、10の弾力で押上げられる上昇作用力により容器4内のドロスに対し上下および水平方向の加振作用を連続的に与えるようになっている。即ち搬送台9に対する単純な水平的往復作動により上下および水平方向の連続的且つ弾性的な衝撃作用を容器4内のドロスに与え、該ドロス中溶融金属分の分離回収を可能とすることができる。
【0014】
なおこのような振動ないし衝撃の発生手段は上記したような図2に示されたものに限定されることなく、その他のピストンやカムなどの作動機構を利用した方式を適宜に複合せしめて採用することにより、上述した図2に示したものと同等且つ有利な上下方向の衝撃振動と水平方向の衝撃振動による複合衝撃処理結果を得しめることが可能である。即ち上下方向の振動作用と水平方向の振動作用の如き作用力の方向が交叉した振動条件が併用されることによりそれら振動の何れか一方のみの場合において求め得ない立体的な衝撃作用による処理結果が得られ、微細固形分による吊り下がり18(アーチ)が崩壊し、微細固形分と溶融金属とが容易に分離せしめられて、重い溶融金属分が効率的に容器底部に落下集合して溜まる。
【0015】
本発明者等は加振作用が上述したように上下振動に加えて具体的に左右振幅0.4mm以上を同時に印加させることにより加振されたドロスは上下振動のみの場合では得られないような複合振動作用を受けることとなるので、主として微細固形分からなる吊り下り18が壊れ、微細固形分と溶融金属の如きが容易に分離し、重量的に異なる溶融金属分と微細固形分の如き組成物が容易に分離せしめられる。重量の大きい溶融金属分の如きがかなりの割合で容器底部に溜まり、また通路16を形成して分別作用を円滑化し分別回収を有効適切化する。
【0016】
上下振動条件については、溶融金属がドロス中の微細固形分と分離してドロスの下方部分に移動させることが必須であるために、激しすぎる振動は逆に溶融金属と微細固形分が混合し流動化して溶融金属の分離回収率には不利なので、周波数で50Hz以下、好ましくは30Hz以下、振幅で10mm以下、好ましくは1.6mm以下のような範囲内から適宜に選択することができる。上記条件のうち、実験的に周波数が5Hz未満、振幅が0.8mm未満では微細固形分3と溶融金属分2を分離させる力が足りずに、歩留まりが低下する虞が生ずるので周波数は5Hz以上、振幅は0.8mm以上のように選ぶことが好ましい。
【0017】
本発明における上記したような左右振動は上下振動と独立した振動を付与してもよいが、そのためには新たな振動装置が必要となってコスト高になる。左右振動条件は周波数で50Hz以下、好ましくは30Hz以下、振幅で10mm以下、好ましくは3mm以下の範囲内から適宜選択すればよい。特に周波数が5Hz未満、振幅が0.4mm未満ではアーチ18を破壊させるだけの力が不足するのでこの値以上が必要である。上下振動にともなって0.2mm程度左右方向の振れを生じることがあるが、その程度では足りず、0.4mm以上が必要である。水平振動の周波数および振幅の上限は上下振動の場合と同様に激しすぎる振動は逆に溶融金属と微細固形分が混合し流動化して溶融金属の分離回収率には不利なので、上述の範囲から適宜選択することが好ましい。ここで振幅とは装置の振れ幅を言う。加振時間は10秒から120秒程度の範囲内から適宜選択すればよく、短かければ分離が十分でなく、また長ければドロス温度が低下して次工程の多面加圧工程で分離できなくなる虞が生じる。
【0018】
加振作業の終了したドロスには図3に示す如く、可撓性蓋17を介して圧下し溶融金属分の更なる分離を図るが、このような圧下操作は加圧位置を替えて加圧する多面加圧作用を施すことである。即ち、図3(A)は容器の中央部を加圧している状態を示す説明図で、図3(B)は容器4の周囲部を加圧しているところを示す説明図であるが、図3(A)で示すようにドロス中央部を加圧すると、容器底部に溜まっていた残存金属2が通路16を通って溶融金属受容器8内に滴下して回収歩留まりが向上するが、新たにアーチ18aが発生しそれ以上残存金属2は絞られない。そこで次に図3(B)の操作に移り、容器4の周囲部を加圧して、容器4の中央部を加圧する加圧方向とは異なる方向の加圧力をドロス2に作用させ、図3(A)で発生したアーチ18aを破壊させる。図3(B)で容器4の周囲部を加圧するとドロス中央部に発生したアーチ18aは破壊されるが、新たにドロス周辺部にアーチ18bが発生する。
【0019】
アーチが発生するとドロスが圧縮される場合における抵抗となって、溶融金属2が絞られなくなる負の作用が働くので、上述したように図3(A)に戻り容器4の中央部を加圧して図3(B)の操作で新たに生じたアーチ18bを破壊する。このようにドロス中央部の加圧(図3(A))と、ドロス周辺部の加圧(図3(B))を複数回繰り返す。この繰り返し数は容器4の大きさと容器4内のドロス量によって大きく相違するが、容器4の中央部及び周囲部を繰り返して加圧することによって、通路16はかなり圧壊され、この圧壊されるまでの通路16を通って残存している溶融金属2が溶融金属受容器8内に溜まり、それらの結果として回収率が向上するものと考えられる。
【0020】
上記したような加振処理についての好ましい具体的設備の1例は図4と図5に示す如くであって、図3に示したような搬送台9が発条10、10によって支持されると共に搬送台9に形成された軸受部23、23には中間部にバランスウエイト20を固設した回転軸21が軸受部23、23で横架され、該回転軸21に対してはモータ22の駆動力が作用せしめられて回転軸21を高速回転し、バランスウエイト20による衝撃振動が与えられるように成っている。25はバランスウェイト20の重心で回転軸21の位置よりずらしてあり、上下方向の振動に水平方向の振動が容易に加わるようにしてある。
【0021】
即ち上記したような衝撃振動により上述したような溶融金属2の流下ないし滴下、分離を容易とし、溶融金属2の通路を形成して次工程の多面加圧作用と相まって、回収率の向上をもたらすことは明かである。
【0022】
加振処理後多面加圧処理が終了した容器内ドロスは、冷却固化するのを待って容器内から取り出される。この取り出されたドロスはドロスケーキと呼称されるが、このケーキには金属分含有量が高いので製鋼用の溶加剤、電炉の昇温剤等各種の利用が図られ、しかも溶解炉などからの産業廃棄物が生じない等の著しい効果を有する。
【0023】
【製造例】
上記したような本発明によるものの具体的な製造例として、Si:11.0%、Fe:0.8%、Cu:2.5%のAl系ADC12材を溶解炉にて溶製して100kgのドロスを容器内に掻き出した。即ち、このようにして掻き出されたADC12材のドロスを受入れた容器およびその付帯装置は図1に示され、上記した如くであって、容器4の内径は50cm、高さは40cmであり、容器温度は300℃前後の一定状態とし、ドロス温度も730℃前後の一定状態とした。またドロス受入後直ちに加振操作を15秒行い、加振条件の仔細については次の表1に示す如くであって、斯様な操作を行ってから次いで図3(A)(B)の如く多面加圧操作を交互に7回繰返し実施し、このような多面加圧操作の加圧力は中央部、周囲部共100tとした。
【0024】
上記したような多面加圧操作終了後、溶融金属受容器内の金属重量を測定し、またこの測定後に容器からケーキを取出して、ドロスケーキ重量と該ケーキ内の金属分重量を分析測定した結果は次の表1に示す如くであった。
【0025】
【表1】
Figure 2005036251
【0026】
表1の結果から、上下振動に加えて左右振動の付加された振動を印加し、その後多面加圧を加えて溶融金属を回収する本発明例(試料番号1、2、3、6、7および8)は、回収金属量が多いことが判る。またケーキ内金属重量と合わせた金属トータル量も多く、回収処理中に酸化消耗する金属の少ないことが判る。
一方、上下振動と同じに多面加圧を加えた比較例(試料番号4および9)は、回収金属量が少なく、またケーキ内金属重量と合わせた金属トータル量も少なく、回収処理中に酸化消耗する金属の多いことが判る。また上下振動だけの比較例(試料番号5および10)は、回収金属量が更に少なく、またケーキ内金属重量と合わせた金属トータル量もいっそう少なく、回収処理中に酸化消耗する金属の最も多いことが判る。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したような本発明によるならば、容器内に収容されたドロスに対して加圧することなく、印加する振動として上下振動のみでなく、水平方向の左右方向振動をも加えた合成振動を採用することにより、その後の加圧操作と相俟って金属回収率を充分に向上した有利な金属分回収を図らしめることが可能であって、アルミニウム、亜鉛またはマグネシウムの如きに関する溶解精錬時に発生するドロスなどの処理上その効果の大きい発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドロスを受入れた容器の一般的状態を示した断面図である。
【図2】図1に示されたようなドロス受入れ容器に対し本発明により振動処理する設備の1例についてその振動処理によるドロス変化の基本的態様を示した断面図である。
【図3】図1のように装入されたドロス入り容器に対し振動処理する設備の1例および該振動処理による装填ドロスの変形状態を示した断面的説明図である。
【図4】図3に示したような装填ドロス変形状態において振動処理したときの装填ドロス変形状態を示した断面的説明図である。
【図5】バランスウエイトおよびその回転駆動系部分についての部分的断面図である。
【符号の説明】
1 ドロス
2 溶融金属
3 金属酸化物の凝集した固形分
4 容器
6 容器受台
7 開口部
8 溶融金属受容器
9 搬送台
10 弾性材
11 加振機構
12 ローラ(転動)
13 アーム(進退操作軸)
14 固定部体
15 支承台
15a テーパ面
16 通路
17 多面加圧用可撓性蓋
18 吊り下り(アーチ)
20 バランスウエイト
21 回転軸
22 モータ
23 軸受部
25 重心

Claims (1)

  1. 溶解炉または溶湯保持炉等の金属溶融炉から排出され溶融金属回収容器内に受入れられた回収用ドロスに対し加圧することなく加振作用を与えてメタル分を分離回収し、該加振回収後の容器内ドロスに対し加振することなく多面加圧作用を施して更にドロス中の金属分を回収するに当り前記加振作用が上下振動に加えて左右振幅0.4mm以上の水平振動を併用した振動条件下で処理することを特徴とするドロス中金属分回収方法。
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