【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリンター用光輝性インク組成物およびインクジェットプリンターを使用して、基材に付着させて得られた印刷物に関する。
【０００２】
【従来の技術およびその課題】
基材に光輝性をもたせるための技術としては、光輝材入りのフィルムの貼付が挙げられる。特許文献１には、高輝度感を有するＰＥＴフィルムラミネート鋼板を得るために、鋼板表面に着色樹脂層、透明接着剤層、ＰＥＴフィルムの順に積層してなるＰＥＴフィルムラミネート鋼板において、透明接着剤層中に鱗片状基体に金属をコーティングした顔料を０．１〜３０重量％含有させたものとする発明が開示されている。しかし、これは、鋼板全面を同一の意匠とするものであって、自由な絵柄、図形、文字等を表現するものではない。
【０００３】
また、基材に光輝性を付与する技術として、スクリーン印刷があり、市販の光輝材入りインクが使用されている。しかし、スクリーン印刷によって、絵柄、図形、文字等を表現するには、必要な絵柄等の数だけ版を作成する必要があり、自由な絵柄等を表現するには多くの工数が必要である。
【０００４】
基材が合成樹脂である場合には、基材に直接光輝材を練り込むことが一般的である。特許文献２には、金属フレーク、パールマイカ、干渉マイカ、金属被覆したガラスフレーク等の光輝材を含有し、ポリプロピレン系樹脂組成物（結晶性ポリプロピレンとプロピレン・エチレンブロック共重合体との混合物）からなる成形基体の表面に、直接クリア塗膜層を形成させる光輝材含有ポリプロピレン系樹脂成形品について記載されているが、これは、樹脂全面を同一の意匠とするもので、自由な絵柄、図形、文字等を表現するものではない。
【０００５】
近年、パーソナルコンピューターやデジタルカメラの出力装置として、インクジェットプリンターの普及が進んでいる。インクジェットプリントは、非接触の印字方式の一手法で、インク液滴を微小なノズルから噴出させて、基材に正確に定着させる方式であり、多様な基材に自由な絵柄、図形、文字等を表現することができる。したがって、光輝性インクをインクジェットプリンターに適用すれば、基材に光輝性をもつ自由な絵柄、図形、文字等を表現することが可能となる。
【０００６】
しかし、前記のスクリーン印刷に使用される市販の光輝材入りインクは、一般的に粘度が１〜数１００Ｐａ・ｓと高く、インクジェットプリンターに適用可能な粘度である１〜２０ｍＰａ・ｓを大きく超えていて、インクジェットプリンターに適用することはできない。また、各種溶媒を使用して、希釈することにより、粘度調整を行うことは可能であるが、その場合、インクの安定性が損なわれて、光輝材の凝集、沈降が生じる可能性があり、やはりインクジェットプリンターに適用することはできない。
【０００７】
特許文献３には、結晶セルロースと剪断減粘性付与剤と板状粒子顔料と水を含むことを特徴とする再分散性が容易な光輝性水性インク組成物について記載されている。これは、マーキングペン等の筆記具、塗布具等に攪拌子とともに充填し、使用時に攪拌して剪断力を与えることにより、減粘させて、基材への浸透を可能とさせるものである。しかし、通常のインクジェットプリンターにおいては、インクカートリッジ内において、印刷時にインクを攪拌することは構造上不可能であり、減粘させることは困難である。また、筆記具、塗布具を使用した場合、自由な絵柄、図形、文字等を表現することは可能であるが、同一の絵柄等の基材を複数得ることは困難である。
【０００８】
インクジェットプリンターに適用可能なインクとして、特許文献４に金属蒸着膜の非定型偏平片である光輝性金属粉体を内包するマイクロカプセルを媒体に分散したことを特徴とするインクジェットインクについて記載されている。このインクを使用して得られた印刷物は、使用した金属粉体に由来する金属光沢を有するが、この金属は、アルミニウム、ニッケル等に限られるため、金属調を呈するのみである。
【０００９】
本発明の目的は、基材に光輝感を有する自由な絵柄、図形、文字等を表現するためにインクジェットプリンターに適用可能な、光輝性インク組成物を提供することである。
【００１０】
【特許文献１】
特開２０００−１８５３６７号公報
【特許文献２】
特開２００２−３１３７５８号公報
【特許文献３】
特開２００２−２８５０６４号公報
【特許文献４】
特開２０００−１７２０８号公報
【００１１】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、特定の光輝性顔料を特定量含有させることによって、インクジェットプリンターに適用可能な光輝性インクを完成するに至った。
【００１２】
かくして本発明は、光輝性顔料と分散剤と水とを必須成分として含んでなるインクジェットプリンター用光輝性インク組成物であって、該光輝性顔料が平均粒径５〜２５μｍであって、且つ、鱗片状でアスペクト比が２〜１０００であって、光輝性顔料のインク組成物中への含有量が０．０１〜４０重量％であることを特徴とするインクジェットプリンター用光輝性インクに関する。
【００１３】
【発明の実施の形態】
本発明のインクジェットプリンター用光輝性インク組成物は、光輝性顔料を含有する。
【００１４】
本発明組成物において、光輝性インク組成物に基づく光輝性顔料の添加量は、０．０１〜４０重量％、好ましくは、０．１〜１０重量％である。添加量が０．０１重量％未満の場合には、製造したインク組成物をインクジェットプリンターに装填して、噴出し、基材に付着させて得られた印刷物の光輝性が不十分である。一方、添加量が４０重量％を超えるとインクを連続して印刷した際にプリンターヘッドのノズルの目詰まりを引き起こし易くなる。
【００１５】
光輝性顔料としては、平均粒径が、５μｍ以上且つ２５μｍ以下のものを使用する。特に平均粒径が６μｍ以上且つ２０μｍ未満のものが好ましい。
平均粒径が２５μｍを超える顔料を使用して製造されたインク組成物は、連続して印刷した際にプリンターヘッドのノズルの目詰まりを引き起こし易くなる。一方、平均粒径が５μｍ未満のものを使用したインク組成物をインクジェットプリンターに装填して、噴出し、基材に付着させて得られた印刷物の光輝性は、不十分である。
【００１６】
また、本発明の光輝性顔料は、鱗片状顔料であり、アスペクト比が２〜１０００、特に１０〜５００であることが好ましい。ここでいうアスペクト比とは、顔料の平均粒径を厚さで割った値で、大きいほどその顔料が偏平であることを意味する。アスペクト比が２未満の光輝性顔料を使用して製造したインク組成物をインクジェットプリンターに装填して、噴出し、基材に付着させて得られた印刷物の光輝性は、不十分であり、一方、アスペクト比が、１０００を超える光輝性顔料は、横方向からの力に弱いため、インク組成物中で安定に存在させることが困難な場合があるので望ましくない。
【００１７】
本発明の光輝性顔料の具体例としては、アルミニウム、銅、ニッケル合金、ステンレス等の鱗片状金属顔料、表面を金属酸化物で被覆した鱗片状金属顔料、表面に着色顔料を化学吸着させた鱗片状金属顔料、表面に酸化還元反応を起こさせることにより酸化アルミニウム層を形成した鱗片状アルミニウム顔料、アルミニウム固溶盤状酸化鉄顔料、ガラスフレーク顔料、表面を金属酸化物で被覆したガラスフレーク顔料、表面に着色顔料を化学吸着させたガラスフレーク顔料、表面を二酸化チタンで被覆した干渉マイカ顔料、干渉マイカ顔料を還元した還元マイカ顔料、表面に着色顔料を化学吸着させたり、表面を酸化鉄で被覆した着色マイカ顔料。表面を二酸化チタンで被覆したグラファイト顔料、表面を二酸化チタンで被覆したシリカフレークやアルミナフレーク顔料、盤状酸化鉄顔料、ホログラム顔料、合成マイカ顔料、らせん構造を持つコレステリック液晶ポリマー顔料、オキシ塩化ビスマス顔料などが挙げられる。
【００１８】
これらのうち、特に基材に金属感を付与する鱗片状金属顔料やパール感を付与するには、干渉マイカ顔料や着色マイカ顔料が特に好ましいが、限定されるものではなく、求める光輝感に応じて前記の各種光輝性顔料を使用することができる。
【００１９】
本発明の光輝性インク組成物は、光輝性顔料の溶媒中における分散安定性を維持するために、分散剤を含有する。また、光輝性顔料とともに後述の着色顔料を併用する場合においては、分散剤は、着色顔料のインク組成物中における分散安定性を維持する効果もある。分散剤としては、インク用、塗料用として従来公知の分散剤を１種あるいは２種以上を組み合わせて使用することができる。
【００２０】
分散剤の具体例としては、高分子分散剤および界面活性剤が挙げられる。高分子分散剤としては、天然高分子及び合成高分子が挙げられる。天然高分子の具体例としては、ゼラチン、アルブミン等の蛋白質類、アラビヤゴム等の天然ゴム類、サボニン等のグルコシド類、アルギン酸およびアルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸トリエタノールアミン等のアルギン酸誘導体、メチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体等が挙げられる。
【００２１】
さらに、高分子分散剤である合成高分子の具体例としては、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体等のアクリル系樹脂、スチレン−無水マレイン酸、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニルマレイン酸エステル共重合体およびこれらの塩が挙げられる。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤のいずれも使用することが可能である。アニオン性界面活性剤としては、例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、ラウリル酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩等が挙げられる。
【００２２】
また、非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシルエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド等が挙げられる。
【００２３】
これらの分散剤は、単独でも２種以上を組み合わせて用いても良い。インクジェットプリンター用インク組成物に使用する分散剤としては、安定性の面から、分子量が数十から数百の界面活性剤よりも、高分子化合物が好ましく、特に後述の表面調整剤や湿潤剤等に対する安定性からアクリル系樹脂が好ましい。特にアクリル酸エステルとして、ヒドロキシブチルアクリレート等を使用した共重合体である水酸基含有アクリル樹脂は、さまざまな光輝性顔料や着色顔料に広く分散剤として用いることが可能なため、特に好ましい。インク組成物への添加量としては、使用する光輝性顔料や着色顔料によっても異なり、特に限定されるものではないが、顔料１００重量部に対して、０．１〜３００部の範囲が好ましい。
【００２４】
本発明の光輝性インク組成物は、前記光輝性顔料、分散剤とともに少なくとも水を含むことを特徴とする。水は、臭気がなく、安全性が高いため、インク組成物中の溶媒として使用される。インク組成物に基づく水の含有量は、特に限定されるものではないが、１０〜９０重量％の範囲内であることが好ましい。
【００２５】
光輝性インク組成物は、光輝性顔料のみを含有する場合でも、これをインクジェットプリンターに装填して、印刷して得られる印刷物に、光輝感を付与することができるが、光輝性顔料に加えて、着色剤として、さらに顔料及び染料をいずれか一方、あるいは組み合わせて含有することができる。着色顔料としては、インク用、塗料用として従来公知の顔料を１種あるいは２種以上を組み合わせて含有することができる。着色顔料の具体例としては、酸化チタン、酸化鉄等の金属酸化物顔料、チタンイエロー等の複合酸化金属顔料、カーボンブラック、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、金属キレートアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、インダンスロン系顔料、ジオキサン系顔料、インジゴ系顔料等を挙げることができる。着色顔料を含有する場合その添加量は、適宜決定されて良いが、インク組成物に基づいて、０．１重量％〜４０重量％の範囲内が好ましい。
【００２６】
染料としては、彩度の高い水溶性染料を含有することができる。例としては、アシッドイエロー２３、ダイレクトイエロー８６、１３２、１４２、ダイレクトレッド１８０、２２７、アシッドレッド５２、９４、２４９、ダイレクトブルー８６、１９９、アシッドブルー１、７、９等が挙げられる。染料を含有する場合その添加量は、適宜決定されて良いが、インク組成物に基づいて、５重量％以下であることが好ましい。
【００２７】
また、本発明の光輝性インク組成物は、表面調整剤として、多価アルコールのアルキルエーテル誘導体やアセチレングリコール化合物、ビニル系重合物と界面活性剤の混合物等を含有することができる。多価アルコールのアルキルエーテル誘導体の例としては、ジエチレングリコールモノ−ｎ−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−ｎ−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−ｎ−ブチルエーテル等が挙げられる。また、アセチレングリコール化合物等の例としては、エアプロダクツ社製サーフィノールシリーズ（商品名）等が挙げられ、これらの中から選ばれた１種もしくは２種以上の混合物が好ましい。インク組成物へ表面調整剤を配合する場合、その添加量は、インク組成物に基づいて、０．０１〜４０重量％の範囲が好ましい。
【００２８】
本発明の光輝性インク組成物は、プリンターヘッドのノズルの目詰まりを防止するため、湿潤剤を含有することができる。湿潤剤の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロビレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、１，２，６−ヘキサントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、Ｎ−メチル−２−ピロリドン、尿素、イミダゾール、１，３−ジメチル−２−イミダゾールや糖類を挙げることができる。糖類としては、単糖類、二糖類オリゴ糖類（三糖類、四糖類含む）および多糖類が挙げられ、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、キシロース、リボース、アラビノース、アルドン酸、グルシトール（ソルビット）、ラクトース、マルトース、セルビオース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース等が挙げられる。ここでいう多糖類とは、広義の糖を意味し、自然界に存在するセルロース等を含む。インク組成物に湿潤剤を含有する場合その添加量は、インク組成物に基づいて、０．５〜４０重量％の範囲が好ましい。
【００２９】
また、光輝性インク組成物は、固体微粒子を含むことができる。ここでいう固体微粒子とは、平均粒径が０．１μｍ以下の無機質の微粒子であって、光輝性顔料や着色顔料のインク組成物中における分散安定性を補助するためのものである。具体例としては、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、二酸化珪素等が挙げられる。インク組成物へ固体微粒子をがんゆうする場合その添加量は、インク組成物中の顔料１００重量部に対して、固形分として、０．１〜１００部の範囲が好ましい。ここでいう顔料とは、光輝性顔料及び着色顔料の合計を意味する。
【００３０】
さらに光輝性インク組成物の安定性を向上させる目的で、ｐＨ調整剤を含有することができる。光輝性インク組成物のｐＨを５〜１２の範囲に調整するのが好ましく、より好ましい範囲は６〜１０である。ｐＨ調整剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、シュウ酸ナトリウム、シュウ酸カリウム等の金属塩類、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、２−アミノ２−メチルプロパノール、トリス（ヒドロキシメチル）アミノメタン塩酸塩、トリエタノールアミン、モルホリン、ジエチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、プロパノールアミン等のアミン類が挙げられる。
【００３１】
さらに光輝性インク組成物は、前記以外にも必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防菌・防黴剤等を含有することができる。
【００３２】
本発明の光輝性インク組成物は、適切な方法によって、光輝性顔料等を分散、混合し、さらに前記成分を添加し、攪拌、混合することによって製造することができる。
【００３３】
好ましい製造法としては、まず、光輝性顔料、および併用する場合においては着色顔料や固体微粒子をそれぞれ分散剤や水等とともに混合し、適切な分散機を使用して、均一な顔料分散体を得る。該分散機の具体例としては、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、ビーズミル、高速ディスパー、超音波ホモジナイザー、ペイントコンディショナー等が挙げられる。光輝性顔料については、光輝性顔料が破壊されて光輝性を失うことがなく、且つ均一な顔料分散体が得られる製造方法であれば制限なく使用できる。光輝性顔料は、単独で分散を行うことが好ましいが、着色顔料や固体微粒子については、２種以上を組み合わせて、あらかじめ混合し、同時に分散することも可能である。
【００３４】
次に、得られた顔料分散体に水、表面調整剤、湿潤剤等を混合し、十分に攪拌した後に、濾過を行って異物や粗大粒子を除去して、インク組成物を得る。
【００３５】
本発明の光輝性インク組成物は、インクジェットプリンターを使用して、基材に向けて噴射され、基材上に定着される。インクジェットプリンターについては、特に限定されるものではないが、平均粒径が５〜２５μｍである光輝性顔料を使用するため、ノズル直径が２０μｍ以上、特に３０〜８０μｍのプリンターを使用することが、好ましい。
【００３６】
本発明の光輝性インク組成物を使用して、印刷を行う基材としては、特に限定されるものではないが、一般にＰＰＣといわれる普通紙の他にマット紙、光沢紙等のインクジェットプリンター専用紙、合成紙、インク受容層をコートした各種フィルム、プラスチック、ガラス、金属等が挙げられる。また、本発明の光輝性インクを使用して得られた印刷物には、必要に応じて、印刷面上にさらにラミネート処理、クリヤーコートを行うことが可能である。
【００３７】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。なお、以下、「部」及び「％」はいずれも重量基準によるものとする。
【００３８】
製造例１〜４ 顔料分散体の製造
表１に示す組成にて、顔料分散体１〜４を次の操作にて製造した。はじめにステンレス容器内で水に所定量の２−アミノ−２−メチルプロパノールを混合し、次に水酸基含有アクリル樹脂溶液（注５）を投入して、高速ディスパーにて、十分攪拌混合した。
【００３９】
均一に混合されたことを確認したら、トリエチレングリコールモノｎブチルエーテル、「サーフィノール１０４Ａ」（注６）を投入する。最後に各光輝性顔料を攪拌しながら投入し、均一になるまで十分混合して、顔料分散体１〜４を得た。
【００４０】
【表１】
【００４１】
表１中の（注１）〜（注６）は、下記の通りである。
（注１）鱗片状アルミニウムペースト、東洋アルミニウム株式会社製、固形分７０％、平均粒径＝１６μｍ、アスペクト比＝４７
（注２） 酸化チタン被覆マイカ顔料、メルク株式会社製、平均粒径＝１８μｍ、アスペクト比＝３５
（注３）酸化鉄被覆マイカ顔料、メルク株式会社製、平均粒径＝１８μｍ、アスペクト比＝２９
（注４）酸化チタン被覆ガラスフレーク顔料、日本板硝子株式会社製、平均粒径＝９０μｍ、アスペクト比＝１８
（注５）関西ペイント株式会社製、次に示す単量体：メタクリル酸メチル３３％、アクリル酸ブチル２７％、メタクリル酸ヒドロキシエチル２０％、アクリル酸ヒドロキシブチル１０％、アクリル酸ヒドロキシプロピル３％、アクリル酸７％の共重合体であって、分子量＝５０，０００、酸価＝５０、固形分＝５５％。
（注６）非イオン系界面活性剤、下記に示す化合物と２−エチルヘキサノールの混合物、エアプロダクツ社製。
【００４２】
【化１】
【００４３】
製造例５〜７ 着色顔料分散体の製造
表２に示す組成にて、顔料分散体５〜７を次の操作にて製造した。はじめにステンレス容器内で水に所定量の２−アミノ−２−メチルプロパノールを混合し、次に水酸基含有アクリル樹脂を投入して、高速ディスパーにて、十分攪拌混合する。
【００４４】
均一に混合されたことを確認したら、サーフィノール１０４Ａを投入する。最後に各着色顔料を攪拌しながら投入し、高速ディスパーで前練を行ない、混合物を得た。
【００４５】
引き続いて、ペイントコンディショナーを用いて、得られた混合物を、混合物の倍量のガラスビーズ（φ１〜１．５ｍｍ）とともに２時間分散し、顔料分散体５〜７を得た。
【００４６】
【表２】
【００４７】
表２中の（注７）〜（注９）は、以下の通りである。
（注７）ヘリオゲン Ｂｌｕｅ Ｌ７０８０：フタロシアニン顔料、ビーエーエスエフ社製
（注８）ホスタパーム Ｐｉｎｋ ＥＢ ｔｒａｎｓｐ．：キナクリドン顔料、クラリアント社製
（注９）クロモフタール Ｙｅｌｌｏｗ ８ＧＮ：縮合アゾ顔料、チバスペシャリティケミカルズ社製。
【００４８】
実施例１〜９および比較例１〜３ インク組成物の製造
表３に示す組成にて、実施例１〜９および比較例１〜３のインク組成物を以下の操作にて製造した。はじめに上記製造例にて得られた顔料分散体に所定量の水を加えて、高速ディスパーにて攪拌混合し、続いて、トリエチレングリコールモノｎブチルエーテル等を順じ添加した後にｐＨ＝８．０となるようにｐＨ調整剤ジメチルエタノールアミンを加えた。
【００４９】
十分に攪拌混合した後に２００メッシュのナイロンスクリーンを用いて濾過を行ない、実施例１〜９、比較例１〜３のインク組成物を得た。
【００５０】
【表３】
【００５１】
表３中の（注１０）は、以下の通りである。
（注１０）表面調整剤、化１に示す化合物とエチレンオキサイドとの付加物、エアプロダクツ社製
（注１１）表面調整剤、ビニル系重合物と非イオン系界面活性剤と２−エチルヘキサノールと鉱油との混合物化、楠本化成株式会社製。
【００５２】
印字評価試験
次に実施例１〜９、比較例１〜３のインク組成物について、次に示す方法で印字評価試験を行った。プリンターは、紀州技研工業株式会社製インクジェットプリンターＪＥＴ ＨＱＡ型（ノズル径約５０μｍ）を使用し、印刷は、Ａ４サイズのコピー用紙に１色刷りで行った。印刷の可否を確認するとともに得られた印刷物の目視評価を行った。表４に結果を示す。
【００５３】
【表４】
【００５４】
表４の結果から明らかなように、実施例は、本発明の光輝性インク組成物を使用して得られた印刷物であり、光輝性顔料により、光輝感が発現された。また、実施例４〜９においては、着色顔料による色調と光輝性顔料による光輝感が組み合わさった意匠感を持つ印刷物が得られた。
【００５５】
一方、比較例１では、インク組成物に光輝性顔料を使用していないため、印刷物に光輝感は発現できなかった。また、比較例２，３は、ノズルに顔料粒子が詰まったため、印刷することができなかった。
【００５６】
【発明の効果】
本発明においては、特定の光輝性顔料を特定量含有するインクジェットプリンター用光輝性インク組成物をインクジェットプリンターに適用することにより、インクの安定性を損なうことなく、この光輝性インク組成物を基材に付着させて得られた印刷物に光輝感を付与することが可能である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a glittering ink composition for an ink jet printer and a printed matter obtained by adhering to a substrate using an ink jet printer.
[0002]
[Prior art and problems]
As a technique for imparting glitter to the substrate, there is an application of a film containing a glitter material. In Patent Document 1, in order to obtain a PET film laminated steel sheet having a high brightness feeling, a transparent adhesive layer is provided in a PET film laminated steel sheet in which a colored resin layer, a transparent adhesive layer, and a PET film are laminated in this order on the steel sheet surface. An invention is disclosed in which 0.1 to 30% by weight of a pigment obtained by coating a scaly substrate with a metal is contained therein. However, this has the same design on the entire surface of the steel sheet, and does not represent a free pattern, figure, character, or the like.
[0003]
As a technique for imparting glitter to a substrate, there is screen printing, and commercially available glitter-containing ink is used. However, in order to express a pattern, a figure, a character, etc. by screen printing, it is necessary to create as many plates as the required number of patterns, etc., and a lot of man-hours are required to express a free pattern.
[0004]
When the substrate is a synthetic resin, it is common to knead the glitter material directly into the substrate. Patent Document 2 contains glitter materials such as metal flakes, pearl mica, interference mica, and metal-coated glass flakes, and is based on a polypropylene resin composition (a mixture of crystalline polypropylene and a propylene / ethylene block copolymer). It is described about a glittering material-containing polypropylene-based resin molded product that directly forms a clear coating film layer on the surface of the molded substrate, which has the same design on the entire surface of the resin, free patterns, figures, It does not represent characters.
[0005]
In recent years, inkjet printers have been widely used as output devices for personal computers and digital cameras. Inkjet printing is a method of non-contact printing, in which ink droplets are ejected from minute nozzles and accurately fixed to the substrate. Free patterns, figures, characters, etc. on various substrates Can be expressed. Therefore, if glitter ink is applied to an ink jet printer, it is possible to express free patterns, figures, characters, etc. having glitter on the substrate.
[0006]
However, the commercially available glitter material-containing ink used for the above-mentioned screen printing generally has a high viscosity of 1 to several hundred Pa · s, and greatly exceeds 1 to 20 mPa · s, which is a viscosity applicable to an ink jet printer. Therefore, it cannot be applied to an ink jet printer. In addition, it is possible to adjust the viscosity by diluting using various solvents, but in that case, the stability of the ink is impaired, and there is a possibility that the glittering material aggregates and settles, It cannot be applied to an ink jet printer.
[0007]
Patent Document 3 describes a glittering water-based ink composition with easy redispersibility, which comprises crystalline cellulose, a shear thinning agent, a plate-like particle pigment, and water. In this method, a writing instrument such as a marking pen, an applicator or the like is filled together with a stirrer, and is stirred at the time of use to give a shearing force, thereby reducing the viscosity and allowing penetration into the substrate. However, in an ordinary ink jet printer, it is structurally impossible to stir ink during printing in an ink cartridge, and it is difficult to reduce the viscosity. In addition, when a writing instrument and an applicator are used, it is possible to express free patterns, figures, characters, etc., but it is difficult to obtain a plurality of base materials such as the same pattern.
[0008]
As an ink applicable to an ink jet printer, Patent Document 4 describes an ink jet ink characterized in that microcapsules containing glitter metal powder, which is an atypical flat piece of a metal vapor-deposited film, are dispersed in a medium. . The printed matter obtained using this ink has a metallic luster derived from the metal powder used, but since this metal is limited to aluminum, nickel, etc., it only exhibits a metallic tone.
[0009]
An object of the present invention is to provide a glittering ink composition that can be applied to an ink jet printer in order to express free patterns, figures, characters and the like having a glittering feeling on a substrate.
[0010]
[Patent Document 1]
JP 2000-185367 A [Patent Document 2]
JP 2002-313758 A [Patent Document 3]
JP 2002-285064 A [Patent Document 4]
Japanese Patent Laid-Open No. 2000-17208
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above-mentioned problems, the present inventors have completed a glitter ink that can be applied to an ink jet printer by containing a specific amount of a specific glitter pigment.
[0012]
Thus, the present invention is a glittering ink composition for an inkjet printer comprising a glittering pigment, a dispersant, and water as essential components, wherein the glittering pigment has an average particle diameter of 5 to 25 μm, and The present invention relates to a glittering ink for an ink jet printer, characterized in that it has a scale shape and an aspect ratio of 2 to 1000, and the content of the glittering pigment in the ink composition is 0.01 to 40% by weight.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The glitter ink composition for ink jet printers of the present invention contains a glitter pigment.
[0014]
In the composition of the present invention, the amount of the glitter pigment based on the glitter ink composition is 0.01 to 40% by weight, preferably 0.1 to 10% by weight. When the addition amount is less than 0.01% by weight, the glossiness of the printed matter obtained by loading the produced ink composition into an ink jet printer, ejecting it, and attaching it to the substrate is insufficient. On the other hand, when the added amount exceeds 40% by weight, the nozzles of the printer head are likely to be clogged when ink is continuously printed.
[0015]
As the bright pigment, those having an average particle diameter of 5 μm or more and 25 μm or less are used. In particular, those having an average particle diameter of 6 μm or more and less than 20 μm are preferable.
An ink composition produced using a pigment having an average particle size exceeding 25 μm tends to cause clogging of the nozzles of the printer head when continuously printed. On the other hand, the glossiness of the printed matter obtained by loading an ink composition using an average particle size of less than 5 μm into an ink jet printer, ejecting it, and attaching it to a substrate is insufficient.
[0016]
The glitter pigment of the present invention is a scaly pigment, and preferably has an aspect ratio of 2 to 1000, particularly 10 to 500. The aspect ratio here is a value obtained by dividing the average particle diameter of the pigment by the thickness. The larger the ratio, the flatter the pigment. An ink composition produced using a glitter pigment having an aspect ratio of less than 2 is loaded into an ink jet printer, ejected, and adhered to a substrate, resulting in insufficient glitter. A bright pigment having an aspect ratio exceeding 1000 is not desirable because it may be difficult to stably exist in an ink composition because it is weak against force from the lateral direction.
[0017]
Specific examples of the glitter pigment of the present invention include a scale-like metal pigment such as aluminum, copper, nickel alloy, and stainless steel, a scale-like metal pigment whose surface is coated with a metal oxide, and a scale obtained by chemically adsorbing a colored pigment on the surface. Metal pigments, scaly aluminum pigments having an aluminum oxide layer formed by causing an oxidation-reduction reaction on the surface, aluminum solid solution lamellar iron oxide pigments, glass flake pigments, glass flake pigments having surfaces coated with metal oxides, Glass flake pigment with colored pigment chemisorbed on surface, interference mica pigment coated with titanium dioxide on surface, reduced mica pigment with reduced interference mica pigment, colored pigment chemisorbed on surface, or coated with iron oxide Colored mica pigments. Graphite pigment coated with titanium dioxide on the surface, silica flake and alumina flake pigment coated with titanium dioxide on the surface, plate-like iron oxide pigment, hologram pigment, synthetic mica pigment, cholesteric liquid crystal polymer pigment with helical structure, bismuth oxychloride pigment Etc.
[0018]
Of these, interfering mica pigments and colored mica pigments are particularly preferred for imparting a metallic flake and a pearly feeling that give a metallic feeling to the substrate, but are not limited, depending on the desired glitter feeling. The above-mentioned various glitter pigments can be used.
[0019]
The glitter ink composition of the present invention contains a dispersant in order to maintain the dispersion stability of the glitter pigment in the solvent. Further, in the case where a coloring pigment described later is used in combination with the glitter pigment, the dispersant also has an effect of maintaining the dispersion stability of the coloring pigment in the ink composition. As the dispersant, conventionally known dispersants for ink and paint can be used singly or in combination of two or more.
[0020]
Specific examples of the dispersant include a polymer dispersant and a surfactant. Examples of the polymer dispersant include natural polymers and synthetic polymers. Specific examples of the natural polymer include proteins such as gelatin and albumin, natural rubbers such as arabic gum, glucosides such as saponin, alginic acid and sodium alginate, ammonium alginate, alginate derivatives such as triethanolamine alginate, methylcellulose, ethyl Examples thereof include cellulose derivatives such as hydroxyethyl cellulose and carboxymethyl cellulose.
[0021]
Furthermore, specific examples of the synthetic polymer as the polymer dispersant include polyvinyl alcohols, polyvinyl pyrrolidones, vinyl acetate-acrylic acid ester copolymers, polyacrylic acid, acrylic acid-acrylonitrile copolymers, potassium acrylate. -Acrylic resins such as acrylonitrile copolymer, styrene-acrylic acid copolymer, styrene-methacrylic acid-alkyl acrylate copolymer, styrene-maleic acid, acrylic acid-acrylic acid ester copolymer, styrene-anhydride Mention may be made of maleic acid, vinylnaphthalene-acrylic acid copolymer, vinyl acetate-ethylene copolymer, vinyl acetate-fatty acid vinylethylene copolymer, vinyl acetate maleate copolymer and salts thereof.
As the surfactant, any of an anionic surfactant and a nonionic surfactant can be used. Examples of the anionic surfactant include sodium dodecylbenzenesulfonate, calcium dodecylbenzenesulfonate, sodium laurate, ammonium salt of polyoxyethylene alkyl ether sulfate, and the like.
[0022]
Nonionic surfactants include polyoxyethylene alkyl ether, polyoxyethylene alkyl ester, polyoxyethylene sorbitan fatty acid ester, polyoxyethylene alkyl phenyl ether, polyoxyl ethylene alkyl amine, polyoxyethylene alkyl amide and the like. Can be mentioned.
[0023]
These dispersants may be used alone or in combination of two or more. As a dispersant used in an ink composition for an inkjet printer, a polymer compound is preferable to a surfactant having a molecular weight of several tens to several hundreds from the viewpoint of stability, and particularly a surface conditioner or a wetting agent described later. Acrylic resins are preferred from the standpoint of stability. In particular, a hydroxyl group-containing acrylic resin, which is a copolymer using hydroxybutyl acrylate or the like as an acrylate ester, is particularly preferable because it can be widely used as a dispersant in various glitter pigments and colored pigments. The amount added to the ink composition varies depending on the glitter pigment and the color pigment to be used, and is not particularly limited, but is preferably in the range of 0.1 to 300 parts with respect to 100 parts by weight of the pigment.
[0024]
The glitter ink composition of the present invention is characterized by containing at least water together with the glitter pigment and the dispersant. Water is used as a solvent in the ink composition because it has no odor and is highly safe. The content of water based on the ink composition is not particularly limited, but is preferably in the range of 10 to 90% by weight.
[0025]
Even when the glitter ink composition contains only the glitter pigment, it can be added to an inkjet printer and printed to give a glitter feeling to the printed matter. In addition to the glitter pigment, As a colorant, any one or a combination of a pigment and a dye can be further contained. As the coloring pigment, one or a combination of two or more conventionally known pigments for ink and paint can be contained. Specific examples of color pigments include metal oxide pigments such as titanium oxide and iron oxide, composite metal oxide pigments such as titanium yellow, carbon black, azo pigments, quinacridone pigments, diketopyrrolopyrrole pigments, and perylene pigments. Perinone pigments, benzimidazolone pigments, isoindoline pigments, isoindolinone pigments, metal chelate azo pigments, phthalocyanine pigments, indanthrone pigments, dioxane pigments, indigo pigments, and the like. . When a color pigment is contained, the addition amount thereof may be determined as appropriate, but is preferably in the range of 0.1 wt% to 40 wt% based on the ink composition.
[0026]
As the dye, a water-soluble dye having high chroma can be contained. Examples include Acid Yellow 23, Direct Yellow 86, 132, 142, Direct Red 180, 227, Acid Red 52, 94, 249, Direct Blue 86, 199, Acid Blue 1, 7, 9, and the like. When the dye is contained, the amount added may be determined as appropriate, but is preferably 5% by weight or less based on the ink composition.
[0027]
Further, the glittering ink composition of the present invention can contain an alkyl ether derivative of a polyhydric alcohol, an acetylene glycol compound, a mixture of a vinyl polymer and a surfactant, etc. as a surface conditioner. Examples of polyhydric alcohol alkyl ether derivatives include diethylene glycol mono-n-butyl ether, triethylene glycol mono-n-butyl ether, propylene glycol mono-n-butyl ether, and the like. Examples of the acetylene glycol compound include Surfynol series (trade name) manufactured by Air Products, and one or a mixture of two or more selected from these is preferable. When a surface conditioner is blended in the ink composition, the addition amount is preferably in the range of 0.01 to 40% by weight based on the ink composition.
[0028]
The glittering ink composition of the present invention can contain a wetting agent in order to prevent clogging of the nozzles of the printer head. Specific examples of the wetting agent include ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, glycerin, polyethylene glycol, polypropylene glycol, propylene glycol, polypropylene glycol, butylene glycol, hexylene glycol, 1,2,6-hexanetriol, trimethylolethane. , Trimethylolpropane, N-methyl-2-pyrrolidone, urea, imidazole, 1,3-dimethyl-2-imidazole and saccharides. Examples of the saccharide include monosaccharides, disaccharide oligosaccharides (including trisaccharides and tetrasaccharides), and polysaccharides. Glucose, galactose, mannose, fructose, xylose, ribose, arabinose, aldonic acid, glucitol (sorbitol), lactose, Examples thereof include maltose, cerbiose, sucrose, trehalose and maltotriose. The term “polysaccharide” as used herein means a saccharide in a broad sense and includes cellulose and the like existing in nature. When the ink composition contains a wetting agent, the addition amount is preferably in the range of 0.5 to 40% by weight based on the ink composition.
[0029]
The glitter ink composition can contain solid fine particles. The solid fine particles referred to here are inorganic fine particles having an average particle size of 0.1 μm or less, and are intended to assist the dispersion stability of the glitter pigment or the color pigment in the ink composition. Specific examples include barium sulfate, calcium carbonate, silicon dioxide and the like. When solid fine particles are added to the ink composition, the addition amount is preferably in the range of 0.1 to 100 parts as a solid content with respect to 100 parts by weight of the pigment in the ink composition. The term “pigment” as used herein means the total of a luster pigment and a color pigment.
[0030]
Furthermore, a pH adjuster can be contained for the purpose of improving the stability of the glitter ink composition. It is preferable to adjust the pH of the glitter ink composition to a range of 5 to 12, and a more preferable range is 6 to 10. pH adjusters include sodium hydroxide, potassium hydroxide, lithium hydroxide, sodium carbonate, sodium bicarbonate, potassium carbonate, lithium carbonate, potassium dihydrogen phosphate, dipotassium hydrogen phosphate, sodium oxalate, potassium oxalate Metal salts such as ammonia, methylamine, ethylamine, diethylamine, 2-amino-2-methylpropanol, tris (hydroxymethyl) aminomethane hydrochloride, triethanolamine, morpholine, diethylethanolamine, dimethylethanolamine, propanolamine, etc. Examples include amines.
[0031]
Furthermore, the glittering ink composition can contain an antioxidant, an ultraviolet absorber, a fungicide / antifungal agent and the like as required in addition to the above.
[0032]
The glitter ink composition of the present invention can be produced by dispersing and mixing glitter pigments and the like by an appropriate method, further adding the above components, stirring and mixing.
[0033]
As a preferable production method, first, a luster pigment, and when used in combination, a color pigment and solid fine particles are mixed with a dispersant, water, etc., respectively, and a uniform pigment dispersion is obtained using an appropriate disperser. . Specific examples of the disperser include a ball mill, a sand mill, an attritor, a roll mill, a bead mill, a high speed disper, an ultrasonic homogenizer, and a paint conditioner. The glitter pigment can be used without limitation as long as it is a production method in which the glitter pigment is not destroyed and the glitter is not lost and a uniform pigment dispersion is obtained. It is preferable to disperse the glitter pigment alone, but it is also possible to combine two or more kinds of color pigments and solid fine particles, mix them in advance, and simultaneously disperse them.
[0034]
Next, water, a surface conditioner, a wetting agent, and the like are mixed into the obtained pigment dispersion, and after sufficiently stirring, filtration is performed to remove foreign matters and coarse particles, thereby obtaining an ink composition.
[0035]
The glittering ink composition of the present invention is ejected toward a substrate and fixed on the substrate using an ink jet printer. The ink jet printer is not particularly limited, but since a bright pigment having an average particle diameter of 5 to 25 μm is used, it is preferable to use a printer having a nozzle diameter of 20 μm or more, particularly 30 to 80 μm. .
[0036]
The substrate on which printing is performed using the glittering ink composition of the present invention is not particularly limited, but paper for inkjet printers such as matte paper and glossy paper in addition to plain paper generally called PPC. , Synthetic paper, various films coated with an ink receiving layer, plastic, glass, metal and the like. In addition, the printed matter obtained using the glitter ink of the present invention can be further subjected to laminating treatment and clear coating on the printing surface as necessary.
[0037]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples and comparative examples. Hereinafter, both “parts” and “%” are based on weight.
[0038]
Production Examples 1 to 4 Production of Pigment Dispersions Pigment dispersions 1 to 4 having the composition shown in Table 1 were produced by the following operation. First, a predetermined amount of 2-amino-2-methylpropanol was mixed with water in a stainless steel container, and then a hydroxyl group-containing acrylic resin solution (Note 5) was added, followed by sufficient stirring and mixing with a high-speed disper.
[0039]
When it is confirmed that they are mixed uniformly, triethylene glycol mono-n-butyl ether, “Surfinol 104A” (Note 6) is charged. Finally, the respective luster pigments were added while stirring, and were sufficiently mixed until uniform, to obtain pigment dispersions 1 to 4.
[0040]
[Table 1]
(Note 1) to (Note 6) in Table 1 are as follows.
(Note 1) Scale-like aluminum paste, manufactured by Toyo Aluminum Co., Ltd., solid content 70%, average particle size = 16 μm, aspect ratio = 47
(Note 2) Titanium oxide-coated mica pigment, manufactured by Merck & Co., Inc., average particle size = 18 μm, aspect ratio = 35
(Note 3) Iron oxide-coated mica pigment, manufactured by Merck Ltd., average particle diameter = 18 μm, aspect ratio = 29
(Note 4) Titanium oxide coated glass flake pigment, manufactured by Nippon Sheet Glass Co., Ltd., average particle size = 90 μm, aspect ratio = 18
(Note 5) Manufactured by Kansai Paint Co., Ltd., the following monomers: methyl methacrylate 33%, butyl acrylate 27%, hydroxyethyl methacrylate 20%, hydroxybutyl acrylate 10%, hydroxypropyl acrylate 3%, A copolymer of 7% acrylic acid, molecular weight = 50,000, acid value = 50, solid content = 55%.
(Note 6) Nonionic surfactant, a mixture of the following compound and 2-ethylhexanol, manufactured by Air Products.
[0042]
[Chemical 1]
Production Examples 5 to 7 Production of Colored Pigment Dispersions Pigment dispersions 5 to 7 having the compositions shown in Table 2 were produced by the following operation. First, a predetermined amount of 2-amino-2-methylpropanol is mixed with water in a stainless steel container, and then a hydroxyl group-containing acrylic resin is added and sufficiently stirred and mixed with a high-speed disper.
[0044]
When it is confirmed that the mixing is uniform, Surfynol 104A is charged. Finally, each colored pigment was added with stirring, and pre-kneading was performed with a high-speed disper to obtain a mixture.
[0045]
Subsequently, using a paint conditioner, the obtained mixture was dispersed with glass beads (φ1 to 1.5 mm) twice as much as the mixture for 2 hours to obtain pigment dispersions 5 to 7.
[0046]
[Table 2]
(Note 7) to (Note 9) in Table 2 are as follows.
(Note 7) Heliogen Blue L7080: Phthalocyanine pigment, manufactured by BASF (Note 8) Hosta Palm Pink EB trans. : Quinacridone pigment, manufactured by Clariant, Inc. (Note 9) Chromothal Yellow 8GN: Condensed azo pigment, manufactured by Ciba Specialty Chemicals.
[0048]
Examples 1 to 9 and Comparative Examples 1 to 3 Production of Ink Compositions The ink compositions of Examples 1 to 9 and Comparative Examples 1 to 3 were produced by the following operations using the compositions shown in Table 3. First, a predetermined amount of water is added to the pigment dispersion obtained in the above production example, and the mixture is stirred and mixed with a high-speed disperser. The pH adjuster dimethylethanolamine was added so that
[0049]
After sufficiently stirring and mixing, filtration was performed using a 200-mesh nylon screen, and ink compositions of Examples 1 to 9 and Comparative Examples 1 to 3 were obtained.
[0050]
[Table 3]
(Note 10) in Table 3 is as follows.
(Note 10) Surface conditioner, adduct of the compound shown in Chemical Formula 1 and ethylene oxide, manufactured by Air Products (Note 11) Surface conditioner, vinyl polymer, nonionic surfactant and 2-ethylhexanol Mixture with mineral oil, manufactured by Enomoto Kasei Co., Ltd.
[0052]
Printing Evaluation Test Next, the printing evaluation test was performed on the ink compositions of Examples 1 to 9 and Comparative Examples 1 to 3 by the following method. The printer used was an ink jet printer JET HQA type (nozzle diameter of about 50 μm) manufactured by Kishu Giken Kogyo Co., Ltd., and printing was performed in one color on A4 size copy paper. Visual confirmation of the printed matter obtained while confirming whether printing was possible was performed. Table 4 shows the results.
[0053]
[Table 4]
As is apparent from the results in Table 4, the examples are printed materials obtained using the glitter ink composition of the present invention, and glitter feeling was expressed by the glitter pigment. Moreover, in Examples 4-9, the printed matter with the design feeling which combined the color tone by a coloring pigment, and the glittering feeling by a luster pigment was obtained.
[0055]
On the other hand, in Comparative Example 1, since no glitter pigment was used in the ink composition, no glitter feeling could be expressed in the printed matter. In Comparative Examples 2 and 3, printing was not possible because the pigment particles were clogged in the nozzle.
[0056]
【The invention's effect】
In the present invention, by applying a glittering ink composition for an inkjet printer containing a specific amount of a specific glitter pigment to an inkjet printer, the glittering ink composition is used as a base material without impairing the stability of the ink. It is possible to give a glittering feeling to the printed matter obtained by adhering to the film.