JP2005035030A - Thermal recording material - Google Patents

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JP2005035030A JP2003197734A JP2003197734A JP2005035030A JP 2005035030 A JP2005035030 A JP 2005035030A JP 2003197734 A JP2003197734 A JP 2003197734A JP 2003197734 A JP2003197734 A JP 2003197734A JP 2005035030 A JP2005035030 A JP 2005035030A
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Kunihiko Oga
邦彦 大賀
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a thermal recording material excellent in traveling properties and accumulating properties in a recording apparatus regardless of changes in environmental conditions such as humidity. <P>SOLUTION: The thermal recording material having at least a thermal recording layer and a protective layer on a substrate, is characterized by comprising fine particles of an electron-conductive crystalline metal oxide and/or its composite oxides, with a surface resistance of ≤10<SP>12</SP>Ω/cm under a condition of 25°C and 10%RH-25°C and 80%RH, and furthermore comprising an undercoat layer and/or a back layer. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感熱記録材料に関し、特に、医療用記録媒体等に適した感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
感熱記録方法は、(1)現像が不要である、(2)支持体が紙の場合は紙質が一般紙に近い、(3))取扱いが容易である、(4)発色濃度が高い、(5)記録装置が簡単で安価である、(6)記録時の騒音が無い等の利点があるためファクシミリやプリンターの分野、POS等のラベル分野等に用途が拡大している。
【0003】
また、近年では、画像等をオーバーヘッドプロジェクターにより投影したり、画像等をライトテーブル上で直接観察したりする等のために、サーマルヘッドで直接記録することのできる、透明な支持体に感熱記録層を設けた感熱記録材料の開発が望まれている。特に、透明な感熱記録材料は、医療用診断画像を形成するものとして注目されている。
【0004】
このような透明な感熱記録材料は、それ自体の透明性は良好であるが、感熱プリンター等の感熱記録装置で印画等した場合にスティッキングや騒音が発生しやすいという問題があった。特に、透明な感熱記録材料を医療用として用いる場合、高い透過濃度が要求されるため、サーマルヘッドで印加する熱エネルギーが大きくなり、スティッキング、記録時の騒音、サーマルヘッド摩耗等の問題が重大化する。そのため、スティッキング、騒音を改善する目的で、感熱記録層上に顔料、潤滑剤、及びバインダーを主成分とする保護層を設けることが行われている。
【0005】
このような透明な感熱記録材料は、それ自体の透明性は良好であるが、感熱プリンター等の感熱記録装置で印画等した場合にスティッキングや騒音が発生しやすいという問題があった。特に透明な感熱記録材料を医療用として用いる場合、高い透過濃度が要求されるため、サーマルヘッドで印加する熱エネルギーが大きくなり、スティッキング、記録時の騒音、サーマルヘッド摩耗等が問題が重大化する。そのため、スティッキング、騒音を改善する目的で、感熱記録層上に顔料、潤滑剤、及びバインダーを主成分とする保護層を設けることが行われている(例えば、特許文献1〜3参照。)。保護層の他に、ガス遮断層、下塗り層、紫外線フィルター層、光反射防止層等も適宜設けられる。
【0006】
また、記録装置内における搬送をスムーズに行うこと等を目的とした感熱記録材料として、感熱記録材料を構成する何れかの層に、特定の体積抵抗を有する結晶性金属酸化物あるいはこれらの複合酸化物微粒子を含有させたものが開示されている(特許文献4参照)。
【0007】
しかしながら、上記いずれの技術を適用した場合であっても、感熱記録材料を記録装置内に装填して実際に稼働してみた場合における感熱記録材料の走行性や集積性については、未だ充分といえるものではなく改善が望まれているのが現状である。
【0008】
【特許文献1】
特許第318225号明細書
【特許文献2】
特開平8−90916号公報
【特許文献3】
特開2000−355164号公報
【特許文献4】
特公平7−41742号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明は、湿度などの環境条件の変化に拘わらず、記録装置内における走行性及び集積性に優れた感熱記録材料を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の前記課題は、以下の感熱記録材料を提供することにより解決される。
<1>支持体上に、少なくとも感熱記録層と保護層とを有する感熱記録材料であって、
電子電導系の結晶性金属酸化物及び/又はその複合酸化物の微粒子を含有し、かつ表面抵抗が25℃10%RH〜25℃80%RHの条件下で1012Ω/cm以下である、下塗り層及び/又はバック層を更に有することを特徴とする感熱記録材料である。
【0011】
<2> 前記感熱記録層上に、バインダーを主成分とする中間層を有することを特徴とする前記<1>に記載の感熱記録材料である。
【0012】
<3> 前記電子電導系の結晶性金属酸化物又はその複合酸化物の微粒子が、ZnO、TiO、SnO、Al、In、SiO、MgO、BaO、及びMoOからなる群から選択される少なくとも1種の結晶性金属酸化物又はその複合酸化物の微粒子であることを特徴とする前記<1>又は<2>に記載の感熱記録材料である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の感熱記録材料について、詳細に説明する。
本発明の感熱記録材料は、支持体上に、少なくとも感熱記録層と保護層とを有する感熱記録材料であって、電子電導系の結晶性金属酸化物及び/又はその複合酸化物の微粒子を含有し、かつ表面抵抗が25℃10%RH〜25℃80%RHの条件下で1012Ω/cm以下である、下塗り層及び/又はバック層を更に有することを特徴とする。
また、本発明においては、バインダーを主成分とする中間層を設けることがより好ましく、必要に応じて、その他の層を有してもよい。
本発明の感熱記録材料は、上記構成としたことにより、静電気の発生等が効果的に抑制され、感熱記録材料を記録装置内に湿度などの環境条件の変化に拘わらず、記録装置内における走行性及び集積性を向上させことができるものである。
【0014】
[下塗り層及びバック層に関する事項]
本発明の感熱記録材料は、電子電導系の結晶性金属酸化物及び/又はその複合酸化物の微粒子を含有し、かつ表面抵抗が25℃10%RH〜25℃80%RHの条件下で1012Ω/cm以下である、下塗り層及び/又はバック層(以下、適宜「特定の下塗り層」及び/又は「特定のバック層」と称する。)を有して構成される。
【0015】
本発明において、下塗り層とは、感熱記録層等を塗布する前に、当該感熱記録層が設けられる側の支持体上に設けられる層である。
また、本発明において、バック層とは、支持体上において、感熱記録層が設けられる面の反対側の面に設けられる層である。
【0016】
(表面抵抗)
本発明に係る表面抵抗は、25℃10%RH〜25℃80%RHの条件下で1012Ω/cm以下であることが必要であり、25℃10%RH〜25℃80%RHの条件下で1011Ω/cm以下であることがより好ましい。
【0017】
上記表面抵抗は、当該特定の下塗り層及び又はバック層中に、後述する電子電導系の結晶性金属酸化物及び/又はその複合酸化物の微粒子を含有させることにより制御することができる。
具体的には、電子導電系の結晶性金属酸化物及び/又はその複合酸化物の微粒子の体積抵抗を変える(例えば、微粒子中に含まれる不純物の濃度を変える、等)、微粒子とバインダーの組成比を変える、等により制御することができる。
【0018】
本明細書における表面抵抗としては、以下のようにして測定された値を用いた。
それぞれの温湿度条件下にて1時間以上調湿した後に、10cm×10cmの試験片を、表面抵抗測定器(HEWLETT PACKARD 4329A HIGH RESISTANCE METER)を用いて、10V印加後の1分値を表面抵抗値とした。なお、表面抵抗は、測定対象となる試料において、特定の下塗り層或いは特定のバック層が設けられた側の最表面における表面抵抗を測定したものである。
【0019】
(電子電導系の結晶性金属酸化物及びその複合酸化物の微粒子)
前記電子電導系の結晶性金属酸化物微粒子及び/又はその複合酸化物の微粒子としては、ZnO、TiO、SnO、Al、In、SiO、MgO、BaO、及びMoOからなる群から選択される少なくとも1種の結晶性金属酸化物及び/又はその複合酸化物の微粒子であることが好ましい。これらの中でも、SnO及びZnOであることがより好ましい。
【0020】
前記電子電導系の結晶性金属酸化物又はその複合酸化物の微粒子の粒子サイズとしては、0.01〜2.0μmであることが好ましく、0.05〜0.5μmであることがより好ましい。
本発明においては、このような電子電導系の結晶性金属酸化物又はその複合酸化物の微粒子のうち、少なくとも1種が使用されることが必要であるが、2種以上を併用してもよい。
また、特定の下塗り層又はバック層における前記電子電導系の結晶性金属酸化物微粒子及び/又はその複合酸化物の微粒子の含有量としては、0.01〜2.0g/mであることが好ましく、0.05〜0.5g/mであることがより好ましい。
【0021】
前記電子電導系の結晶性金属酸化物及びその複合酸化物の微粒子の製造方法については、特公平7−41742号公報等に記載されており、同号における内容が本発明においても同様に適用できる。
【0022】
本発明の感熱記録材料においては、前記特定の下塗り層及びバック層の何れか一方のみを設ける態様であっても、双方を設ける態様であってもよいが、双方を設ける態様であることがより好ましい。
なお、感熱記録材料の層構成として、下塗り層及びバック層の双方が設けられる場合に、当該下塗り層及びバック層の何れか一方の層のみが、前記特定の下塗り層又はバック層である態様も本発明に包含される。
【0023】
以下、本発明の感熱記録材料における下塗り層及びバック層を構成する要素についてさらに説明をする。
【0024】
(下塗り層)
下塗り層には、アクリル酸エステル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、SBR、水性ポリエステル等を用いることができる。
下塗り層の厚みとしては、0.05〜1.0μmであることが好ましい。
下塗り層の上に感熱記録層を塗布する際、感熱記録層用塗布液に含まれる水により下塗り層が膨潤して感熱記録層に記録された画像が悪化することがあるので、下塗り層にはグルタルアルデヒド、2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジオキサン等のジアルデヒド類及び硼酸等の硬膜剤を用いて硬膜させることが好ましい。これらの硬膜剤の添加量は下塗り素材の質量に応じて、0.2〜3.0質量%の範囲で、所望の硬化度に合わせて、適宜、添加することができる。
下塗り層に関しては、例えば、特開昭51−11420号公報、同51−123139号公報、同52−65422号公報に記載のものが利用できる。
【0025】
(バック層)
バック層には、搬送性付与及び光反射防止の目的でマット剤を添加することが好ましい。マット剤の添加により、入射光角20°で測定した光沢度を50%以下にすることが好ましく、30%以下にすることがより好ましい。
【0026】
上記マット剤としては、大麦、小麦、コーン、米、豆類等より得られる澱粉等の微粒子の他、セルロースファイバー、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素ホルマリン樹脂、ポリ(メタ)アクリレート樹脂、ポリメチル(メタ)アクリレート樹脂、塩化ビニルまたは酢酸ビニル等の共重合体樹脂、ポリオレフィン等の合成高分子の微粒子、炭酸カルシウム、酸化チタン、カオリン、スメクタイト粘度、水酸化アルミニウム、シリカ、酸化亜鉛等の無機物の微粒子等が挙げられる。該マット剤の平均粒径は0.5〜20μm、好ましくは0.5〜10μmの範囲が好ましい。上記マット材は1種単独でも、2種以上併用してもよい。
【0027】
また、感熱記録材料の透明性を良好なものとする観点からは、屈折率が1.4〜1.8の範囲にあることが好ましい。バック層には、色相改良の観点から、各種染料(例えば、C.I.Pigment Blue 60、C.I.Pigment Blue 64、C.I.Pigment Blue 15:6)を用いることができる。また、バック層には硬膜剤を用いてもよい。該硬膜剤の例としては、T.H.James著「THE THEORY OF THE PHOTOGRAPHIC PROCES 4th EDITION」(77頁〜87頁)に記載のある各方法があり、ビニルスルフォン系化合物が好ましい。
【0028】
本発明におけるバック層は単層構造であってもよいし、2層以上の積層構造であってもよい。
また、バック層の乾燥塗布量としては、0.1〜7g/mが好ましく、0.5〜2g/mがより好ましい。
【0029】
[感熱記録層]
本発明に係る感熱記録層は、少なくとも発色成分を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
【0030】
(発色成分)
感熱記録層は、未処理時には優れた透明性を有し、加熱により呈色する性質を有するものであれば、いかなる組成のものでも使用することができる。
この様な感熱記録層としては、実質的に無色の発色成分Aと、該発色成分Aと反応して発色する実質的に無色の発色成分Bとを含有する、所謂、2成分型感熱記録層が挙げられるが、発色成分A又は発色成分Bは、マイクロカプセルに内包されることが好ましい。この2成分型の感熱記録層を構成する2成分の組合せとしては、下記(a)〜(m)の様なものが挙げられる。
本発明に係る感熱記録層に適用し得る発色成分の組合せとしては、下記(a)〜(m)の組み合わせが挙げられる。
【0031】
(a)電子供与性染料前駆体と、電子受容性化合物との組合せ。
(b)光分解性ジアゾ化合物と、カプラーとの組合せ。
(c)ベヘン酸銀、ステアリン酸銀等の有機金属塩と、プロトカテキン酸、スピロインダン、ハイドロキノン等の還元剤との組合せ。
(d)ステアリン酸第二鉄、ミリスチン酸第二鉄等の長鎖脂肪族塩と、没食子酸、サリチル酸アンモニウム等のフェノール類との組合せ。
(e)酢酸、ステアリン酸、パルミチン酸等のニッケル、コバルト、鉛、銅、鉄、水銀、銀等との塩等の有機酸重金属塩と、硫化カルシウム、硫化ストロンチウム、硫化カリウム等のアルカリ土類金属硫化物との組合せ、又は、前記有機酸重金属塩と、s−ジフェニルカルバジド、ジフェニルカルバゾン等の有機キレート剤との組合せ。
(f)硫化銀、硫化鉛、硫化水銀、硫化ナトリウム等の(重)金属硫酸塩と、Na−テトラチオネート、チオ硫酸ソーダ、チオ尿素等の硫黄化合物との組合せ。
(g)ステアリン酸第二鉄等の脂肪族第二鉄塩と、3,4−ジヒドロキシテトラフェニルメタン等の芳香族ポリヒドロキシ化合物との組合せ。
(h)シュウ酸銀、シュウ酸水銀等の有機貴金属塩と、ポリヒドロキシアルコール、グリセリン、グリコール等の有機ポリヒドロキシ化合物との組合せ。
(i)ペラルゴン酸第二鉄、ラウリン酸第二鉄等の脂肪族第二鉄塩と、チオセシルカルバミドやイソチオセシルカルバミド誘導体との組合せ。
(j)カプロン酸鉛、ペラルゴン酸鉛、ベヘン酸鉛等の有機酸鉛塩と、エチレンチオ尿素、N−ドデシルチオ尿素等のチオ尿素誘導体との組合せ。
(k)ステアリン酸第二鉄、ステアリン酸銅等の高級脂肪酸重金属塩と、ジアルキルジチオカルバミン酸亜鉛との組合せ。
(l)レゾルシンとニトロソ化合物との組合せのようなオキサジン染料を形成する物。
(m)ホルマザン化合物と還元剤及び/又は金属塩との組合せ。
【0032】
これらの中でも、本発明の感熱記録材料においては、(a)電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物との組合せ、(b)光分解性ジアゾ化合物とカプラーとの組合せ、及び(c)有機金属塩と還元剤との組合せを用いることが好ましく、特に上記(a)及び(b)の組合せであることがより好ましい。
【0033】
次に、前記感熱記録層に好ましく使用される、前記組成の組合せ(a、b、c)について、以下に詳細に説明する。
【0034】
<(a)電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物との組合せ>
本発明において好ましく使用される電子供与性染料前駆体は、実質的に無色のものであれば特に限定されるものではないが、エレクトロンを供与して、或いは、酸等のプロトンを受容して発色する性質を有するものであり、特に、ラクトン、ラクタム、サルトン、スピロピラン、エステル、アミド等の部分骨格を有しており、電子受容性化合物と接触した場合に、これらの部分骨格が開環若しくは開裂する無色の化合物であることが好ましい。
【0035】
前記電子供与性染料前駆体としては、例えば、トリフェニルメタンフタリド系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化合物、インドリルフタリド系化合物、ロイコオーラミン系化合物、ローダミンラクタム系化合物、トリフェニルメタン系化合物、トリアゼン系化合物、スピロピラン系化合物、フルオレン系化合物、ピリジン系化合物、ピラジン系化合物等が挙げられる。
【0036】
前記フタリド類の具体例としては、米国再発行特許第23,024号明細書、米国特許第3,491,111号明細書、同第3,491,112号明細書、同第3,491,116号明細書、同第3,509,174号明細書等に記載された化合物が挙げられる。
前記フルオラン類の具体例としては、米国特許第3,624,107号明細書、同第3,627,787号明細書、同第3,641,011号明細書、同第3,462,828号明細書、同第3,681,390号明細書、同第3,920,510号明細書、同第3,959,571号明細書等に記載された化合物が挙げられる。
前記スピロピラン類の具体例としては、米国特許第3,971,808号明細書等に記載された化合物が挙げられる。
前記ピリジン系及びピラジン系化合物類としては、米国特許第3,775,424号明細書、同第3,853,869号明細書、同第4,246,318号明細書等に記載された化合物が挙げられる。
前記フルオレン系化合物の具体例としては、特願昭61−240989号公報等に記載された化合物が挙げられる。
これらの中でも、特に、黒発色の2−アリールアミノ−3−〔H、ハロゲン、アルキル又はアルコキシ−6−置換アミノフルオラン〕が好ましく挙げられる。
【0037】
具体的には、例えば、2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−シクロヘキシル−N−メチルアミノフルオラン、2−p−クロロアニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジオクチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−イソアミルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−ドデシルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メトキシ−6−ジブチルアミノフルオラン、2−o−クロロアニリノ−6−ジブチルアミノフルオラン、2−p−クロロアニリノ−3−エチル−6−N−エチル−N−イソアミルアミノフルオラン、2−o−クロロアニリノ−6−p−ブチルアニリノフルオラン、2−アニリノ−3−ペンタデシル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−エチル−6−ジブチルアミノフルオラン、2−o−トルイジノ−3−メチル−6−ジイソプロピルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−イソブチル−N−エチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−クロロ−6−N−エチル−N−イソアミルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−メチル−N−γ−エトキシプロピルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−γ−エトキシプロピルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−γ−プロポキシプロピルアミノフルオラン等が挙げられる。
【0038】
前記電子供与性染料前駆体と作用する電子受容性化合物としては、フェノール化合物、有機酸若しくはその金属塩、オキシ安息香酸エステル等の酸性物質が挙げられ、例えば、特開昭61−291183号公報等に記載されている化合物が挙げられる。
具体的には、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン(一般名:ビスフェノールA)、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジクロロフェニル)プロパン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)オクタン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)−2−メチル−ペンタン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)−2−エチル−ヘキサン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)ドデカン、1,4−ビス(p−ヒドロキシフェニルクミル)ベンゼン、1,3−ビス(p−ヒドロキシフェニルクミル)ベンゼン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)スルフォン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルフォン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジルエステル等のビスフェノール類;
【0039】
3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸、3,5−ジ−ターシャリーブチルサリチル酸、3−α−α−ジメチルベンジルサリチル酸、4−(β−p−メトキシフェノキシエトキシ)サリチル酸等のサリチル酸誘導体;
【0040】
又は、その多価金属塩(特に、亜鉛、アルミニウムが好ましい);p−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエルテル、p−ヒドロキシ安息香酸−2−エチルヘキシルエステル、β−レゾルシン酸−(2−フェノキシエチル)エステル等のオキシ安息香酸エステル類;p−フェニルフェノール、3,5−ジフェニルフェノール、クミルフェノール、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシ−ジフェニルスルフォン、4−ヒドロキシ−4’−フェノキシ−ジフェニルスルフォン等のフェノール類が挙げられる。
中でも、良好な発色特性を得る観点からビスフェノール類が特に好ましい。
また、上記の電子受容性化合物は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0041】
<(b)光分解性ジアゾ化合物とカプラーとの組合せ>
前記光分解性ジアゾ化合物とは、後述するカップリング成分であるカプラーとカップリング反応して所望の色相に発色するものであり、反応前に特定波長域の光を受けると分解し、もはやカップリング成分が存在しても発色能力を持たなくなる光分解性のジアゾ化合物である。
この発色系における色相は、ジアゾ化合物とカプラーとが反応して生成するジアゾ色素により決定される。従って、ジアゾ化合物、或いは、カプラーの化学構造を変えることにより、容易に発色色相を変えることができ、その組み合わせ次第で、任意の発色色相を得ることができる。
【0042】
本発明において好ましく使用される光分解性ジアゾ化合物としては、芳香族系ジアゾ化合物が挙げられ、具体的には、芳香族ジアゾニウム塩、ジアゾスルフォネート化合物、ジアゾアミノ化合物等が挙げられる。
前記芳香族ジアゾニウム塩としては、以下の一般式で表される化合物が挙げられるが、これに限定されるものではない。また、前記芳香族ジアゾニウム塩は、光定着性に優れ、定着後の着色ステインの発生が少なく、発色部の安定なものが好ましく用いられる。
Ar−N
上記式中、Arは、置換若しくは無置換の芳香族炭化水素環基を表し、N はジアゾニウム基を表し、Xは酸アニオンを表す。
【0043】
前記ジアゾスルフォネート化合物としては、近年多数のものが知られており、各々のジアゾニウム塩を亜硫酸塩で処理することにより得られ、本発明の感熱記録材料に好適に用いることができる。
【0044】
前記ジアゾアミノ化合物としては、ジアゾ基を、ジシアンジアミド、サルコシン、メチルタウリン、N−エチルアントラニックアシッド−5−スルフォニックアシッド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、グアニジン等でカップリングさせることにより得ることができ、本発明の感熱記録材料に好適に用いることができる。
これらのジアゾ化合物の詳細については、例えば、特開平2−136286号公報等に詳細に記載されている。
【0045】
一方、上述のジアゾ化合物とカップリング反応するカプラーとしては、例えば、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸アニリドの他、レゾルシンをはじめ、特開昭62−146678号公報等に記載されているものが挙げられる。
【0046】
前記感熱記録層において、ジアゾ化合物とカプラーとの組合せによるものを用いる場合、これらのカップリング反応は塩基性雰囲気下で行うことによりその反応をより促進させることができる観点から、増感剤として、塩基性物質を添加してもよい。
前記塩基性物質としては、水不溶性又は難溶性の塩基性物質や加熱によりアルカリを発生する物質が挙げられ、例えば、無機又は有機アンモニウム塩、有機アミン、アミド、尿素やチオ尿素又はそれらの誘導体、チアゾール類、ピロール類、ピリミジン類、ピペラジン類、グアニジン類、インドール類、イミダゾール類、イミダゾリン類、トリアゾール類、モルフォリン類、ピペリジン類、アミジン類、フォリムアジン類又はピリジン類等の含窒素化合物が挙げられる。
これらの具体例としては、例えば、特開昭61−291183号公報等に記載されたものが挙げられる。
【0047】
<(c)有機金属塩と還元剤との組合せ>
次に、(c)有機金属塩と還元剤との組合せについて説明する。
前記有機金属塩としては、具体的には、ラウリン酸銀、ミリスチン酸銀、パルミチン酸銀、ステアリン酸銀、アラキン酸銀又はベヘン酸銀等の長鎖脂肪族カルボン酸の銀塩;ベンゾトリアゾール銀塩、ベンズイミダゾール銀塩、カルバゾール銀塩又はフタラジノン銀塩等のイミノ基を有する有機化合物の銀塩;s−アルキルチオグリコレート等の硫黄含有化合物の銀塩;安息香酸銀、フタル酸銀等の芳香族カルボン酸の銀塩;エタンスルホン酸銀等のスルホン酸の銀塩;o−トルエンスルフィン酸銀等のスルフィン酸の銀塩;フェニルリン酸銀等のリン酸の銀塩;バルビツール酸銀、サッカリン酸銀、サリチルアスドキシムの銀塩又はこれらの任意の混合物が挙げられる。
これらの内、長鎖脂肪族カルボン酸銀塩が好ましく、中でもベヘン酸銀がより好ましい。また、ベヘン酸をベヘン酸銀と共に使用してもよい。
【0048】
前記還元剤としては、特開昭53−1020号公報第227頁左下欄第14行目〜第229頁右上欄第11行目の記載に基づいて適宜使用することができる。中でも、モノ、ビス、トリス又はテトラキスフェノール類、モノ又はビスナフトール類、ジ又はポリヒドロキシナフタレン類、ジ又はポリヒドロキシベンゼン類、ヒドロキシモノエーテル類、アスコルビン酸類、3−ピラゾリドン類、ピラゾリン類、ピラゾロン類、還元性糖類、フェニレンジアミン類、ヒドロキシルアミン類、レダクトン類、ヒドロオキサミン酸類、ヒドラジド類、アミドオキシム類、N−ヒドロキシ尿素類等を使用することが好ましい。
上記のうち、ポリフェノール類、スルホンアミドフェノール類又はナフトール類等の芳香族有機還元剤が特に好ましい。
【0049】
(マイクロカプセル)
次に、マイクロカプセルの製造方法について詳述する。
マイクロカプセルの製造には、界面重合法や内部重合法、外部重合法等があり、いずれの方法も採用することができる。
前述の通り、本発明の感熱記録材料は、電子供与性染料前駆体或いは光分解性ジアゾ化合物をマイクロカプセルに内包することが好ましく、特に、カプセルの芯となる電子供与性染料前駆体、或いは光分解性ジアゾ化合物を疎水性の有機溶媒に溶解又は分散させて調製した油相を、水溶性高分子を溶解した水相中に投入し、ホモジナイザー等の攪拌手段により乳化分散した後、加温することによりその油滴界面で高分子形成反応を起こし、高分子物質からなるマイクロカプセル壁を形成させる界面重合法を採用することが好ましい。
【0050】
前記高分子物質を形成するリアクタントは、油滴内部及び/又は油滴外部に添加される。前記高分子物質の具体例としては、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン、スチレンメタクリレート共重合体、スチレン−アクリレート共重合体等が挙げられる。これらの中でも、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネートが好ましく、ポリウレタン、ポリウレアが特に好ましい。
【0051】
例えば、ポリウレアをカプセル壁材として用いる場合には、ジイソシアナート,トリイソシアナート,テトライソシアナート,ポリイソシアナートプレポリマー等のポリイソシアナートと、ジアミン,トリアミン,テトラアミン等のポリアミン、2以上のアミノ基を有するプレポリマー、ピペラジン若しくはその誘導体又はポリオール等と、を上記水相中で界面重合法によって反応させることにより容易にマイクロカプセル壁を形成させることができる。
【0052】
また、例えば、ポリウレアとポリアミドからなる複合壁若しくはポリウレタンとポリアミドからなる複合壁は、例えば、ポリイソシアナート及びそれと反応してカプセル壁を形成する第2物質(例えば、酸クロライド若しくはポリアミン、ポリオール)を水溶性高分子水溶液(水相)又はカプセル化すべき油性媒体(油相)中に混合し、これらを乳化分散した後、加温することにより調製することができる。このポリウレアとポリアミドからなる複合壁の製造方法の詳細については、特開昭58−66948号公報に記載されている。
【0053】
前記ポリイソシアナート化合物としては、3官能以上のイソシアナート基を有する化合物が好ましいが、2官能のイソシアナート化合物を併用してもよい。
具体的には、キシレンジイソシアナート及びその水添物、ヘキサメチレンジイソシアナート、トリレンジイソシアナート及びその水添物、イソホロンジイソシアナート等のジイソシアナートを主原料とし、これらの2量体あるいは3量体(ビューレットあるいはイソシアヌレート)の他、トリメチロールプロパン等のポリオールとキシリレンジイソシアナート等の2官能イソシアナートとのアダクト体として多官能としたもの、トリメチロールプロパン等のポリオールとキシリレンジイソシアナート等の2官能イソシアナートとのアダクト体にポリエチレンオキシド等の活性水素を有するポリエーテル等の高分子量化合物を導入した化合物、ベンゼンイソシアナートのホルマリン縮合物等が挙げられる。
特開昭62−212190号公報、特開平4−26189号公報、特開平5−317694号公報、特願平8−268721号公報等に記載の化合物が好ましい。
【0054】
前記ポリイソシアナートは、マイクロカプセルの平均粒径が0.3〜12μmで、カプセル壁の厚みが0.01〜0.3μmとなるように添加されることが好ましい。分散粒子径は0.2〜10μm程度が一般的である。
【0055】
ポリイソシアナートと反応してマイクロカプセル壁の構成成分の一つとして水相中及び/又は油相中に添加するポリオール又は/及びポリアミンの具体例としては、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリエタノールアミン、ソルビトール、ヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。ポリオールを添加した場合には、ポリウレタン壁が形成される。上記反応において、反応温度を高く保ち、あるいは適当な重合触媒を添加することが反応速度を速める点で好ましい。
ポリイソシアナート、ポリオール、反応触媒、あるいは、壁剤の一部を形成させるためのポリアミン等については成書に詳しい(岩田敬治編 ポリウレタンハンドブック 日刊工業新聞社(1987))。
【0056】
また、前記マイクロカプセル壁には、必要に応じて金属含有染料、ニグロシン等の荷電調節剤、或いは、その他任意の添加物質を加えることができる。これらの添加剤は壁形成時又は任意の時点でカプセルの壁に含有させることができる。また、必要に応じてカプセル壁表面の帯電性を調節するために、ビニルモノマー等のモノマーをグラフト重合させてもよい。
【0057】
更に、マイクロカプセル壁をより低温な状況下でも物質透過性に優れ、発色性に富む壁質とするため、壁材として用いるポリマーに適合した可塑剤を用いることが好ましい。該可塑剤は、その融点が50℃以上のものが好ましく、更に該融点が120℃以下のものがより好ましい。このうち、常温下で固体状のものを好適に選択して用いることができる。
例えば、壁材がポリウレア、ポリウレタンからなる場合、ヒドロキシ化合物、カルバミン酸エステル化合物、芳香族アルコキシ化合物、有機スルホンアミド化合物、脂肪族アミド化合物、アリールアミド化合物等が好適に用いられる。
【0058】
油相の調製に際し、電子供与性染料前駆体、又は光分解性ジアゾ化合物を溶解し、マイクロカプセルの芯を形成するときに用いられる疎水性有機溶媒としては、沸点100〜300℃の有機溶媒が好ましい。
具体的には、エステル類の他、ジメチルナフタレン、ジエチルナフタレン、ジイソプロピルナフタレン、ジメチルビフェニル、ジイソプロピルビフェニル、ジイソブチルビフェニル、1−メチル−1−ジメチルフェニル−2−フェニルメタン、1−エチル−1−ジメチルフェニル−1−フェニルメタン、1−プロピル−1−ジメチルフェニル−1−フェニルメタン、トリアリルメタン(例えば、トリトルイルメタン、トルイルジフェニルメタン)、ターフェニル化合物(例えば、ターフェニル)、アルキル化合物、アルキル化ジフェニルエーテル(例えば、プロピルジフェニルエーテル)、水添ターフェニル(例えば、ヘキサヒドロターフェニル)、ジフェニルエーテル等が挙げられる。これらの中でも、エステル類を使用することが乳化分散物の乳化安定性の観点から特に好ましい。
【0059】
前記エステル類としては、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸ブチル、リン酸オクチル、リン酸クレジルフェニル等のリン酸エステル類;フタル酸ジブチル、フタル酸−2−エチルヘキシル、フタル酸エチル、フタル酸オクチル、フタル酸ブチルベンジル等のフタル酸エステル;テトラヒドロフタル酸ジオクチル;安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸イソペンチル、安息香酸ベンジル等の安息香酸エステル;アビエチン酸エチル、アビエチン酸ベンジル等のアビエチン酸エステル;アジピン酸ジオクチル;コハク酸イソデシル;アゼライン酸ジオクチル;シュウ酸ジブチル、シュウ酸ジペンチル等のシュウ酸エステル;マロン酸ジエチル;マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル等のマレイン酸エステル;クエン酸トリブチル;ソルビン酸メチル、ソルビン酸エチル、ソルビン酸ブチル等のソルビン酸エステル;セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジオクチル等のセバシン酸エステル;ギ酸モノエステル及びジエステル、酪酸モノエステル及びジエステル、ラウリン酸モノエステル及びジエステル、パルミチン酸モノエステル及びジエステル、ステアリン酸モノエステル及びジエステル、オレイン酸モノエステル及びジエステル等のエチレングリコールエステル類;トリアセチン;炭酸ジエチル;炭酸ジフェニル;炭酸エチレン;炭酸プロピレン;ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリペンチル等のホウ酸エステル等が挙げられる。
【0060】
これらの中でも、特にリン酸トリクレジルを単独又は混合して用いた場合、乳化物の安定性が最も良好となり好ましい。上記のオイル同士又は他のオイルとの併用による使用も可能である。
【0061】
カプセル化しようとする電子供与性染料前駆体、又は光分解性ジアゾ化合物の前記疎水性有機溶媒に対する溶解性が劣る場合には、溶解性の高い低沸点溶媒を補助的に併用することもできる。このような低沸点溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、メチレンクロライド等が好ましく挙げられる。
【0062】
電子供与性染料前駆体、又は光分解性ジアゾ化合物を感熱記録材料の感熱記録層に含有する場合、該電子供与性染料前駆体の含有量としては、0.1〜5.0g/mが好ましく、0.5〜4.0g/mがより好ましい。また、光分解性ジアゾ化合物の含有量としては、0.02〜5.0g/mが好ましく、発色濃度の点から0.10〜4.0g/mがより好ましい。
電子供与性染料前駆体の含有量が上記範囲にあると、充分な発色濃度が得られ、また、両者の含有量が5.0g/m以内であると、充分発色濃度が保持され、かつ、感熱記録層の透明性を保持することができる。
【0063】
一方、用いる水相には保護コロイドとして水溶性高分子を溶解した水溶液を使用し、これに前記油相を投入後、ホモジナイザー等の手段により乳化分散を行うが、前記水溶性高分子は、分散を均一に、かつ容易にするとともに、乳化分散した水溶液を安定化させる分散媒として作用する。ここで、更に均一に乳化分散し安定化させるためには、油相あるいは水相の少なくとも一方に界面活性剤を添加してもよい。前記界面活性剤としては、周知の乳化用界面活性剤を使用することができる。界面活性剤の添加量は、油相の質量に対して0.1〜5%が好ましく、0.5〜2%がより好ましい。
【0064】
水相に含有させる界面活性剤は、アニオン性又はノニオン性の界面活性剤の中から、前記保護コロイドと作用して沈殿や凝集を起こさないものを好適に選択して使用することができる。
好ましい界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、アルキル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム塩、ポリアルキレングリコール(例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)等が挙げられる。
【0065】
乳化は、上記成分を含有した油相と保護コロイド及び界面活性剤を含有する水相とを、高速撹拌、超音波分散等の通常の微粒子乳化に用いられる手段、例えば、ホモジナイザー、マントンゴーリー、超音波分散機、ディゾルバー、ケディーミル等、公知の乳化装置を用いて容易に行うことができる。乳化後は、カプセル壁形成反応を促進させるために、乳化物を30〜70℃に加温することが好ましい。また、反応中はカプセル同士の凝集を防止するために、加水してカプセル同士の衝突確率を下げたり、充分な攪拌を行うことが好ましい。
【0066】
また、反応中に改めて凝集防止用の分散物を添加してもよい。重合反応の進行に伴って炭酸ガスの発生が観測され、その発生の終息をもっておよそのカプセル壁形成反応の終点とみなすことができる。通常、数時間反応させることにより、目的のマイクロカプセルを得ることができる。
【0067】
(乳化分散物)
電子供与性染料前駆体、又は光分解性ジアゾ化合物を芯物質としてカプセル化した場合には、用いる電子受容性化合物、又はカプラーは、例えば、水溶性高分子及び有機塩基、その他の発色助剤等と共に、サンドミル等の手段により固体分散して用いることもできるが、予め水に難溶性又は不溶性の高沸点有機溶剤に溶解した後、これを界面活性剤及び/又は水溶性高分子を保護コロイドとして含有する高分子水溶液(水相)と混合し、ホモジナイザー等で乳化した乳化分散物として用いることがより好ましい。この場合、必要に応じて、低沸点溶剤を溶解助剤として用いることもできる。
更に、カプラー、有機塩基は別々に乳化分散することも、混合してから高沸点有機溶剤に溶解し、乳化分散することもできる。好ましい乳化分散粒子径は1μm以下である。
【0068】
この場合に使用される高沸点有機溶剤は、例えば、特開平2−141279号公報に記載された高沸点オイルの中から適宜選択することができる。
中でもエステル類を使用することが、乳化分散液の乳化安定性の観点がら好ましく、中でも、リン酸トリクレジルが特に好ましい。上記のオイル同士、又は他のオイルとの併用も可能である。
【0069】
上記の保護コロイドとして含有される水溶性高分子としては、公知のアニオン性高分子、ノニオン性高分子、両性高分子の中から適宜選択することができ、乳化しようとする温度における水に対する溶解度が5%以上の水溶性高分子が好ましく、その具体例としては、ポリビニルアルコール又はその変成物、ポリアクリル酸アミド又はその誘導体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドン、エチレン−アクリル酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体、カルボキシメチルセルロース,メチルセルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、澱粉誘導体、アラビヤゴム、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。
これらの中でも、ポリビニルアルコール、ゼラチン、セルロース誘導体が特に好ましい。
【0070】
また、油相の水相に対する混合比(油相質量/水相質量)は、0.02〜0.6が好ましく、0.1〜0.4がより好ましい。該混合比が0.02〜0.6の範囲内であると、適度の粘度に保持でき、製造適性に優れ、塗布液安定性に優れる。
【0071】
本発明の感熱記録材料において電子受容性化合物を用いる場合、該電子受容性化合物は、前記電子供与性染料前駆体1質量部に対して、0.5〜30質量部が好ましく、1.0〜10質量部がより好ましい。
また、本発明の感熱記録材料においてカプラーを用いる場合、該カプラーは、前記ジアゾ化合物1質量部に対して、0.1〜30質量部が好ましい。
【0072】
(感熱記録層用塗布液)
感熱記録層用塗布液は、例えば、上記のように調製したマイクロカプセル液と乳化分散物とを混合することにより、調製することができる。ここで、前記マイクロカプセル液の調製の際に保護コロイドとして用いた水溶性高分子、並びに前記乳化分散物の調製の際に保護コロイドとして用いた水溶性高分子は、前記感熱記録層におけるバインダーとして機能する。また、これら保護コロイドとは別にバインダーを添加、混合して、感熱記録層用塗布液を調製してもよい。
【0073】
添加されるバインダーとしては、水溶性のものが一般的であり、ポリビニルアルコ−ル、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エピクロルヒドリン変性ポリアミド、エチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレインサリチル酸共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸アミド、メチロール変性ポリアクリルアミド、デンプン誘導体、カゼイン、ゼラチン等が挙げられる。
また、これらのバインダーに耐水性を付与する目的で耐水化剤を加えたり、疎水性ポリマーのエマルジョン、具体的には、スチレン−ブタジエンゴムラテックス、アクリル樹脂エマルジョン等を添加することもできる。
【0074】
感熱記録層用塗布液を支持体上に塗布する際、水系又は有機溶剤系の塗布液に用いる公知の塗布手段が用いられるが、この場合、感熱記録層用塗布液を安全かつ均一に塗布するとともに、塗膜の強度を保持するため、本発明の感熱記録材料においては、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、澱粉類、ゼラチン、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリスチレン又はその共重合体、ポリエステル又はその共重合体、ポリエチレン又はその共重合体、エポキシ樹脂、アクリレート系樹脂又はその共重合体、メタアクリレート系樹脂又はその共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等を使用することができる。
【0075】
(他の成分)
以下に、感熱記録層に用いることのできる他の成分について述べる。
感熱記録層に適され得る他の成分としては、特に限定はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、公知の熱可融性物質、紫外線吸収剤、酸化防止剤等が挙げられる。
【0076】
熱可融性物質は、熱応答性の向上を図る目的で感熱記録層に含有させることができる。
熱可融性物質としては、芳香族エーテル、チオエーテル、エステル、脂肪族アミド、ウレイド等が挙げられる。これらの例は、特開昭58−57989号、同58−87094号、同61−58789号、同62−109681号、同62−132674号、同63−151478号、同63−235961号、特開平2−184489号、同2−215585号の各公報等に記載されている。
【0077】
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、オキザリックアシッドアニリド系紫外線吸収剤等が好適に挙げられる。これらの例は、特開昭47−10537号、同58−111942号、同58−212844号、同59−19945号、同59−46646号、同59−109055号、同63−53544号、特公昭36−10466号、同42−26187号、同48−30492号、同48−31255号、同48−41572号、同48−54965号、同50−10726号の各公報、米国特許2,719,086号、同3,707,375号、同3,754,919号、同4,220,711号の各明細書等に記載されている。
【0078】
酸化防止剤としては、ヒンダードアミン系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アニリン系酸化防止剤、キノリン系酸化防止剤等が好適に挙げられる。これらの例は、特開昭59−155090号、同60−107383号、同60−107384号、同61−137770号、同61−139481号、同61−160287号の各公報等に記載されている。
【0079】
前記他の成分の塗布量としては、0.05〜1.0g/m程度が好ましく、0.1〜0.4g/mがより好ましい。なお、前記他の成分は、前記マイクロカプセル内に添加してもよいし、前記マイクロカプセル外に添加してもよい。
【0080】
また、本発明の感熱記録材料は、(拡散透過率/全光透過率)×100(%)から算出されるヘイズ値を下げるように感熱記録層を構成することにより、透明性に優れた画像を得ることができる。このヘイズ値は、材料の透明性を表す指数で、一般には、ヘイズメーターを使用して全光透過量、拡散透過光量、平行透過光量から算出される。
本発明の感熱記録材料としては、透明支持体を用い、ヘイズ値が50%以下である態様が特に好ましい。透明支持体の詳細については後述する。
【0081】
本発明において、上記ヘイズ値を下げる方法としては、例えば、感熱記録層に含まれる前記発色成分A、Bの両成分の50%体積平均粒径を1.0μm以下、好ましくは、0.6μm以下とし、かつバインダーを感熱記録層の全固形分の30〜60質量%の範囲で含有させる方法、前記発色成分A、Bのいずれか一方をマイクロカプセル化し、他方を塗布乾燥後に実質的に連続層を構成するような、例えば、乳化物のようなもの(乳化分散物など)として使用する方法等が挙げられる。また、感熱記録層に使用する成分の屈折率をなるべく一定の値に近づける方法も有効である。
【0082】
また、感熱記録層は、塗布、乾燥後の乾燥塗布量が1〜25g/mになるように塗布されること、及び該層の厚みが1〜25μmになるように塗布されることが好ましい。感熱記録層は、2層以上積層して用いることも可能である。この場合、全感熱記録層の塗布、乾燥後の乾燥塗布量が1〜25g/mであることが好ましい。
【0083】
[支持体]
支持体は、目的、用途に応じて透明支持体、紙等の不透明支持体の双方を用い得るが、本発明においては、透明支持体を用いることが好ましい。
【0084】
透明支持体としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、三酢酸セルロースフィルム、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィンフィルム等の合成高分子フィルムが挙げられ、これらを単独で、或いは貼り合わせて使用することができる。
【0085】
医療用途の場合、透明支持体は青色染料(例えば、特開平8−240877号公報の実施例記載の染料−1)で着色されていてもよいし、無着色でもよい。支持体にはゼラチンや水溶性ポリエステル等の下塗りを施すことが好ましい。下塗り層に関しては例えば、特開昭51−11420号公報、同51−123139号公報、同52−65422号公報に記載のものが利用できる。上記支持体の厚みは25〜250μmが好ましく、50〜210μmがより好ましい。
【0086】
また、上記合成高分子フィルムは任意の色相に着色されていてもよい。高分子フィルムを着色する方法としては、樹脂フィルムを成形する前に樹脂に染料を混練してフィルムを成形する方法、染料を適当な溶剤に溶かした塗布液を調製し、これを無色透明な樹脂フィルム上に公知の塗布方法、例えば、グラビアコート法、ローラーコート法、ワイヤーコート法等により塗布する方法等が挙げられる。中でも、青色染料を混練したポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂をフィルムに成形し、これに耐熱処理、延伸処理、帯電防止処理を施したものが好ましい。
【0087】
特に、本発明の感熱記録材料をシャーカステン上で支持体側から観察した場合には、透明な非画像部分を透過するシャーカステン光により幻惑が生じ見ずらい画像になることがある。従って、これを回避する観点からは、JIS−Z8701記載の方法により規定された色度座標上の、A(x=0.2805,y=0.3005)、B(x=0.2820,y=0.2970)、C(x=0.2885,y=0.3015)、D(x=0.2870,y=0.3040)の4点で形成される四角形の領域内に青く着色された合成高分子フィルムを用いることが特に好ましい。
【0088】
[その他の層]
本発明の感熱記録材料は、支持体上にその他の層として、中間層、保護層、紫外線フィルター層、等を設けることができる。
【0089】
(中間層)
本発明の感熱記録材料は、ブロッキング防止の観点から、前記感熱記録層上に、バインダーを主成分とする中間層を有することが好ましい。
中間層は、一般に、層の混合防止や画像保存性に対して有害なガス(酸素等)の遮断を、主たる目的として設けられる層である。
【0090】
中間層に用いるバインダーは特に制限はなく、系に応じてポリビニルアルコール、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、セルロース誘導体等を用いることができる。
中でもゼラチンは、高温では水溶液が流動性を有しているが、低温(例えば35℃以下)にすると流動性を失いゲル化する性質(セット性)に優れるため、支持体上に複数の層を形成するための塗布液を塗布・乾燥して前記層を設ける場合、複数の層を順次塗布乾燥する方法でも、また押し出しダイ方式等で一度に重層塗布・乾燥する方法においても、隣接する2つの層が相互に混合することが有効に防止される。したがって、得られる感熱記録材料の面状が良好になり、高品位な画像形成が可能な感熱記録材料を得ることができ、特に、細部まで明瞭な画像を形成する必要のある医療診断用に好適である。さらに高い風速で乾燥しても面状が悪化しないので、製造効率が向上する。
【0091】
このようなゼラチンとしては、無修飾(未処理)ゼラチンあるいは修飾(処理)ゼラチンがいずれも支障なく用いられる。修飾ゼラチンとしては石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、フタル化処理ゼラチン、脱イオン処理ゼラチン、酵素処理低分子量ゼラチン等が挙げられる。また塗布性付与のため、種々の界面活性剤を添加してもよい。またガスバリアー性をより高めるために雲母等の無機微粒子を前記バインダーに対し2〜20質量%より好ましくは5〜10質量%添加してもよい。
中間層用塗布液のバインダー濃度は、3〜25質量%、好ましくは5〜15質量%程度が適切である。
また中間層の乾燥塗布量は0.1〜6g/m、好ましくは0.5〜4g/mが適切である。
【0092】
(保護層)
本発明における保護層は、感熱記録層上に、又はその他の層として中間層を感熱記録層上に設ける場合には該中間層上に形成される層である。
保護層には、通常、バインダー、顔料、潤滑剤、分散剤、蛍光増白剤、金属石鹸、界面活性剤、硬膜剤、紫外線吸収剤、架橋剤等を含有する。
<バインダー>
保護層に用いるバインダーとしては、水溶性樹脂が好ましく、公知の水溶性樹脂の中から適宜選択して用いることができる。水溶性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、でんぷん及びその誘導体、カゼイン、アルギン酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリルアミド、スチレンマレイン酸重合体塩、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、等が挙げられる。
【0093】
<顔料>
保護層に含まれる顔料は、通常サーマルヘッドによる記録の際、スティッキングや異音等の発生を抑える目的で添加され、有機及び/又は無機の顔料が用いられる。
用いられる顔料の種類に特に制限はないが、公知の有機、無機の顔料を挙げることができるが、特に炭酸カルシウム、酸化チタン、カオリン、水酸化アルミニウム、非晶質シリカ、酸化亜鉛等の無機顔料、尿素ホルマリン樹脂、エポキシ樹脂等の有機顔料が好ましい。なかでもカオリン、水酸化アルミニウム、非晶質シリカがより好ましい。これらの顔料は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。またこれらのなかでも高級脂肪酸、高級脂肪酸の金属塩、高級アルコールからなる群より選択される少なくとも1種又は2種以上により表面被覆されていても良い。前記高級脂肪酸としてはステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸等が挙げられる。
これらの顔料は、例えば、ヘキサメタリン酸ソーダ、部分鹸化又は完全鹸化のポリビニルアルコール、ポリアクリル酸共重合体、各種界面活性剤等の分散助剤、好ましくは部分鹸化又は完全鹸化のポリビニルアルコール、ポリアクリル酸共重合体アンモニウム塩の共存下で、ディゾルバー、サンドミル、ボールミル等の既知の分散機で上述した平均粒径にまで分散して使用されることが好ましい。すなわち顔料の50%体積平均粒径が0.1〜5.0μmの範囲の粒径になるまで分散してから使用されることが好ましい。
【0094】
前記顔料の平均粒径、詳しくはレーザー回折法で測定した50%体積平均粒径(レーザー回折粒度分布測定装置LA700 堀場製作所製)により測定した顔料中の50%体積に相当する顔料粒子の平均粒径、以下単に「平均粒径」ということがある。)としては、0.10〜5μmであるものが好ましく、特にサーマルヘッドにより記録する際サーマルヘッドと感熱記録材料の間におけるスティッキングや異音等の発生を防止する観点、及び透明性の観点から、上記50%体積平均粒径が0.20〜0.50μmの範囲にあることがより好ましい。この50%体積平均粒径が0.10〜5.0μmの範囲にあると、サーマルヘッドに対する摩擦の低減効果が大きく、その結果印画時にサーマルヘッドと感熱記録材料の保護層とが接着する、いわゆるスティッキングを効果的に防止することができる。
【0095】
<潤滑剤>
また、保護層には潤滑剤を添加することが好ましく、例えば、ステアリン酸アミド(融点100℃)、メチロールステアリン酸アミド(融点101℃)、ポリエチレンワックス(融点110℃以下)、融点50〜90℃のパラフィンワックス、グリセリン−12−ヒドロキシステアラート(融点88℃)、オレイン酸アミド(融点73℃)、オレイン酸亜鉛(融点75℃)、ラウリン酸アミド(融点84℃)、ステアリン酸アルミニウム(融点102℃)、ステアリン酸マンガン(融点112℃)、ステアリン酸亜鉛(融点125℃)、ステアリン酸カルシウム(融点160℃)、エチレンビスステアロアミド(融点140℃)、ステアリン酸マグネシウム(融点132℃)、パルミチン酸マグネシウム(融点122℃)、ミリスチン酸マグネシウム(融点131℃)、等を挙げることができる。潤滑剤は単独ないし2種以上を併用してもよい。
【0096】
潤滑剤が水に不溶の場合は、分散物又は乳化物の形で保護層に添加される。潤滑剤が固体の場合、1)ポリビニルアルコール等の水溶性高分子や各種界面活性剤等の分散剤の共存下、ホモジナイザー、ディゾルバー、サンドミル等の既知の分散機で分散した水分散物の形で用いられるか、2)溶剤に溶かした後、水溶性高分子や各種界面活性剤等の分散剤の共存下、ホモジナイザー、ディゾルバー、コロイドミル等の既知の乳化装置で乳化した乳化物の形で用いられる。また、潤滑剤が液体の場合、上記のような乳化物の形で用いられる。分散物及び乳化物の好ましい平均粒子径は0.1〜5.0μmで、0.1〜2.0μmが更に好ましい。ここでいう平均粒子径は堀場製作所、レーザー回折粒度分布測定装置LA−700で、透過率71±1%で測定した50%平均粒子径を指す。
水に可溶の潤滑剤、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩等の場合は、その溶解度を勘案したうえで、任意の濃度で溶解して保護層に添加することができる。
【0097】
<他の成分>
また、保護層には公知の硬膜剤等が含有されていてもよい。硬膜剤としては、硼酸、硼砂、コロイダルシリカ等の無機化合物以外に、下記構造式(001)で表わされるジアルデヒド誘導体を挙げることができる。
【0098】
【化1】

Figure 2005035030
【0099】
また、前記感熱記録層上、又は前記中間層上に均一に保護層を形成させるために保護層形成用塗布液に界面活性剤を添加することが好ましい。該界面活性剤としては、スルフォコハク酸系のアルカリ金属塩、フッ素含有界面活性剤、リン酸エステル系界面活性剤、等があり、具体的にはジ−(2−エチルヘキシル)スルフォコハク酸、ジ−(n−ヘキシル)スルフォコハク酸等のナトリウム塩、カリウム塩、又はアンモニウム塩、アセチレングリコール誘導体、パーフルオロアルキル硫酸ナトリウム塩、カリウム塩、又はアンモニウム塩、パーフルオロアルキルベタイン化合物、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、等が挙げられる。
更に、保護層中には、感熱記録材料の帯電防止の目的で、金属酸化物微粒子、無機電解質、高分子電解質等を添加してもよい。
保護層は単層構造であってもよいし、2層以上の積層構造であってもよい。保護層の乾燥塗布量としては、0.2〜7g/mが好ましく、1〜4g/mがより好ましい。
【0100】
(紫外線フィルター層)
本発明の感熱記録材料においては、画像の光による褪色及び地肌かぶり防止のために光遮断層を設けてもよい。光遮断層は結合剤中に紫外線吸収剤を均一に分散させたものであり、この均一に分散した紫外線吸収剤が有効に紫外光を吸収することにより、紫外光によって地肌が変色したり、画像部が変色又は褪色することを防止する。光遮断層の作製方法及び用いる化合物等については、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系等の紫外線吸収剤のほか、特開平4−197778号公報に記載されているものが利用できる。
【0101】
[感熱記録材料の作製]
以下、本発明の感熱記録材料の製造方法について説明する。
本発明の感熱記録材料を構成する各層は、前述した感熱記録層、中間層、保護層、等を含む複数の層を形成するための塗布液を調整し、該塗布液を支持体上に、順次あるいは同時に重層塗布し、乾燥することにより形成される。
【0102】
ここで使用される支持体としては、前述した支持体を用いることができる。また、感熱記録層塗布液、中間層用塗布液、保護護層用塗布液、等の各層形成用の塗布液についても、前述した各層の説明において記載したものを用いることができる。
【0103】
本発明の感熱記録材料の製造方法においては、支持体上に、下塗り層、感熱記録層、中間層、保護層等を順次形成するために、ブレード塗布法、エアナイフ塗布法、グラビア塗布法、ロールコーティング塗布法、スプレー塗布法、ディップ塗布法、バー塗布法等の公知の塗布方法が用いられる。また、複数の層を同時に重層塗布する方法としては、押出しダイ法が挙げられる。
【0104】
具体的な塗布方法としては、エクストルージョンコーティング、スライドコーティング、カーテンコーティング、ナイフコーティング、浸漬コーティング、フローコーティング又は米国特許第2681294号に記載の種類のホッパーを用いる押し出しコーティングを含む種々のコーティング方法が挙げられる。中でも、Stephen F.Kistler、Petert M.Schwaizer著”LIQUID FILM COATING”(CHAPMAN&HALL社刊 1997)399頁〜536頁に記載のエクストルージョンコーティング又はスライドコーティングが好ましく用いられ、特に好ましくはスライドコーティングが用いられる。
【0105】
スライドコーティングに使用されるスライドコーターの形状の例は、同書427頁のFogure 11b.1に記載されている。また、所望により同書399頁〜536頁に記載の方法、米国特許第2761791号明細書及び英国特許第837095号明細書に記載の方法を用いて、支持体上に感熱記録層用塗布液をはじめとする各塗布液を同時に重層塗布することにより、前記感熱記録層、保護層、及びその他の層(中間層等)を同時に形成することができる。
乾燥は、乾球温度20〜65℃、好ましくは25〜55℃、湿球温度10〜30℃、好ましくは15〜25℃の乾燥風でにより行われる。
【0106】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによってなんら制限されるものではない。なお、以下において特に断りのない限り、「部」は「質量部」を意味し、「%」は「質量%」を意味し、「分子量」は「重量平均分子量」を意味する。
【0107】
(実施例1)
<電子供与性染料前駆体内包マイクロカプセル液の調製>
電子供与性染料前駆体として2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−sec−ブチルアミノフルオラン14g、紫外線吸収剤としてチヌビンP(チバガイギ社製)0.6g、及びカプセル壁剤としてタケネートD−110N(武田薬品(株)製)10gとスミジュールN3200(住友化学(株)製)10gとを酢酸エチル20gに溶解した。この溶液を5%のポリビニルアルコール(商品名:PVA217C、クラレ(株)社製)水溶液112gに混合し、エースホモジナイザー(日本精機(株)製)で8000rpmで5分間乳化し、更に水142gを加え55℃で3時間反応させてカプセルサイズ0.7μmの電子供与性染料前駆体含有マイクロカプセル液を調整した。
【0108】
<顕色剤乳化分散物の調製>
下記の構造式で表される顕色剤(a)7g、同(b)7g、同(c)16g、同(d)11g、りん酸トリクレジル1.7g、マレイン酸ジエチル0.8gとを酢酸エチル38gに溶解した。得られた顕色剤の溶液を、8%のポリビニルアルコール(PVA205C:クラレ(株)社製))水溶液100gと水150g,及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5gの水溶液に混合し、エースホモジナイザー(日本精機(株)製)を用いて、10,000rpm常温で5分間乳化し、平均粒子径1.0μmの顕色剤乳化分散物を得た。
【0109】
【化2】
Figure 2005035030
【0110】
<感熱記録材料の作製>
《感熱記録層の形成》
上記電子供与性染料前駆体内包マイクロカプセル液5.0g、顕色剤乳化物10.0g、及び水5.0gを撹拌混合して感熱記録層用塗布液を調製し、厚さ75μmの透明なポリエチレンテレフタレート支持体の片面に、固形分が10g/mになるように塗布し乾燥して感熱記録層を形成した。
【0111】
《保護層の形成》
−顔料分散物の調整−
水60g、10%のポリビニルアルコール(商品名:PVA205、クラレ(株)製)5g、2%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの2gに、ステアリン酸Zn処理水酸化アルミニウム(商品名:ハイジライトH42S、昭和電工(株)製)15gを添加し、平均粒径が0.7μmになるように分散した。
【0112】
固形分で下記の組成となるように保護層用塗布液を調製し、感熱記録層の上に固形分で2.5g/mとなるように塗布した。
【0113】
・ポリビニルアルコール
(商品名:PVA124、クラレ(株)製) 7部
・前記顔料分散物 12部
・パラフィンワックスのエマルジョン
(商品名:セロゾール428、中京油脂(株)製) 0.9部
・ステアリン酸亜鉛エマルジョン
(商品名:ハイミクロンF115、中京油脂(株)製) 0.2部
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸エステル
(商品名:ネオスコアCM57、東邦化学(株)製) 0.05部
【0114】
《バック層の形成》
−SnO微粒子分散物の調整−
SnO粉末(粒径:0.2μm)10部と、10%ポリビニルアルコール(商品名:PVA105、クラレ(株)製)50部と水100部とからなる微粒子分散物を調整した。
【0115】
前記感熱記録層が設けられた面とは反対の面に、下記の組成になるようにバック層を0.5g/m形成した。
【0116】
・スチレン−マレイン酸共重合体 1.0部
(商品名:ポリマロン385、荒川化学工業(株)製)
・前記SnO微粒子分散物 0.5部
【0117】
以上のようにして、実施例1の感熱記録材料を作製した。
【0118】
(実施例2)
実施例1と同様に得られた感熱記録層上に、下記の組成になるように中間層を0.5g/m形成した。さらに、その上に実施例1と同様の保護層を形成し、実施例2の感熱記録材料を作製した。
【0119】
・ポリビニルアルコール(商品名:PVA124、クラレ(株)製) 10部
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸エステル 0.05部
(商品名:ネオスコアCM、東邦化学(株)) 0.05部
・直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
(商品名:ネオペレックスG−15、花王(株)製)
【0120】
(実施例3)
実施例2において、バック層を塗布する代わりに、下記の下塗り層を感熱記録層の下に1.0g/mとなるように塗布した他は、実施例2と同様の方法で実施例3の感熱記録材料を作製した。
【0121】
・ポリビニルアルコール 1.0部
(商品名:PVA117、クラレ(株)製)
・グルタルアルデヒド 0.002部
・前記SnO微粒子分散物 0.5部
【0122】
(実施例4)
−ZnO微粒子分散物の調整−
ZnOペースト(ZnO粒径:0.1μm)10部と、10%ポリビニルアルコール(商品名:PVA105、クラレ(株)製)25部と水100部とからなる微粒子分散物を調整した。
【0123】
実施例2において、バック層を塗布する代わりに、下記の下塗り層を感熱記録層の下に1.5g/mとなるように塗布した他は、実施例2と同様の方法で実施例4の感熱記録材料を作製した。
【0124】
・ポリビニルアルコール 1.0部
(商品名:PVA117、クラレ(株)製)
・グルタルアルデヒド 0.002部
・前記ZnO微粒子分散物 0.5部
【0125】
(比較例1)
実施例1において、SnO微粒子分散物を使用しなかった以外は、実施例1と同様の方法で比較例1の感熱記録材料を作製した。
【0126】
(比較例2)
実施例1において、保護層を塗布しなかった以外は、実施例1と同様の方法で比較例2の感熱記録材料を作製した。
【0127】
(比較例3)
実施例4において、ZnO微粒子分散物を使用しなかった以外は、実施例4と同様の方法で比較例3の感熱記録材料を作製した。
【0128】
以上のようにして作製した感熱記録材料の各試料を、25℃10%RHと25℃80%RHの条件下で、サーマルイメージャーFTI1000(富士写真フイルム(株)製)で印字し、印字音、スティッキング性能、集積性、及びブロッキングについて評価した。評価方法及び評価基準は、以下の通りである。
結果を表1及び表2に示す。
【0129】
<表面抵抗の測定>
表面抵抗(Ω/cm)は、各試験サンプルを、各温湿度条件下に調整した後、表面抵抗測定器(HEWLETT PACKARD 4329A HIGH RESISTANCE METER)を用いて、10V印加し、1分後の値を測定した。
【0130】
<印字音の評価>
印字する際の印字音について以下の基準で評価した。
○:殆ど音がしない。
△:音はするが気にならないレベル。
×:音が大きく不快なレベル。
【0131】
<スティッキング性能の評価>
印字する際のスティッキング性能について以下の基準で評価した。
○:全く白トビが発生していない。
△:僅かに白トビが発生している。
×:白トビが多発している。
【0132】
<集積性の評価>
集積性は、以下の基準により評価した。
○:きっちりそろって集積される。
△:一部ずれるものがある。
×:まったく不揃いになる。
【0133】
<ブロッキングの評価>
10×10cmのサンプル10枚を重ねて、ガラス板に挟み、1kg/100cmの圧力をかけ、35℃85%RHの環境下で7日間経時後、以下の評価基準により評価を行った。
◎:サンプル同士のくっつきが全くない。
○:サンプル同士のくっつきが殆どない。
△:ややくっつきがある。
×:サンプルがくっついて剥がれない。
【0134】
【表1】
Figure 2005035030
【0135】
【表2】
Figure 2005035030
【0136】
表1及び表2に示されるように、本発明の感熱記録材料は、環境条件(湿度条件)の変化に拘わらず、表面抵抗が25℃10%RH〜25℃80%RHの条件下で1012Ω/cm以下であり、印字音、スティッキング性能、走行性、及び集積性のいずれにおいても優れていることがわかった。
【0137】
【発明の効果】
本発明によれば、湿度などの環境条件の変化に拘わらず、記録装置内における走行性及び集積性に優れた感熱記録材料を提供することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a heat-sensitive recording material, and more particularly to a heat-sensitive recording material suitable for medical recording media.
[0002]
[Prior art]
In the thermal recording method, (1) no development is required, (2) when the support is paper, the paper quality is close to ordinary paper, (3) easy handling, (4) high color density, ( 5) Since the recording apparatus is simple and inexpensive, and (6) there is an advantage such as no noise during recording, the application is expanding to the fields of facsimiles and printers, labels such as POS, and the like.
[0003]
Also, in recent years, a thermal recording layer on a transparent support that can be directly recorded by a thermal head for projecting an image or the like with an overhead projector or directly observing the image or the like on a light table. Development of a heat-sensitive recording material provided with is desired. In particular, transparent thermosensitive recording materials have attracted attention as those for forming medical diagnostic images.
[0004]
Such a transparent heat-sensitive recording material has good transparency, but has a problem that sticking and noise are likely to occur when printing is performed with a heat-sensitive recording device such as a heat-sensitive printer. In particular, when transparent thermosensitive recording materials are used for medical purposes, a high transmission density is required, so the thermal energy applied by the thermal head increases, and problems such as sticking, noise during recording, and thermal head wear become serious. To do. Therefore, for the purpose of improving sticking and noise, a protective layer mainly composed of a pigment, a lubricant, and a binder is provided on the heat-sensitive recording layer.
[0005]
Such a transparent heat-sensitive recording material has good transparency, but has a problem that sticking and noise are likely to occur when printing is performed with a heat-sensitive recording device such as a heat-sensitive printer. In particular, when a transparent heat-sensitive recording material is used for medical use, a high transmission density is required, so that the thermal energy applied by the thermal head increases, and problems such as sticking, noise during recording, and thermal head wear become serious. . Therefore, for the purpose of improving sticking and noise, a protective layer mainly composed of a pigment, a lubricant, and a binder is provided on the thermosensitive recording layer (see, for example, Patent Documents 1 to 3). In addition to the protective layer, a gas blocking layer, an undercoat layer, an ultraviolet filter layer, an antireflection layer, and the like are also provided as appropriate.
[0006]
In addition, as a heat-sensitive recording material for the purpose of smoothly transporting in the recording apparatus, a crystalline metal oxide having a specific volume resistance or a composite oxidation thereof is provided in any layer constituting the heat-sensitive recording material. The thing containing a physical particle is disclosed (refer patent document 4).
[0007]
However, even when any of the above-mentioned techniques is applied, it can be said that the running property and integration property of the thermal recording material are still sufficient when the thermal recording material is loaded into the recording apparatus and actually operated. At present, improvements are desired rather than things.
[0008]
[Patent Document 1]
Patent No. 318225 specification
[Patent Document 2]
JP-A-8-90916
[Patent Document 3]
JP 2000-355164 A
[Patent Document 4]
Japanese Patent Publication No. 7-41742
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to solve the above problems and achieve the following object.
That is, an object of the present invention is to provide a heat-sensitive recording material that is excellent in runnability and integration in a recording apparatus regardless of changes in environmental conditions such as humidity.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The above-mentioned problems of the present invention are solved by providing the following thermal recording material.
<1> A thermal recording material having at least a thermal recording layer and a protective layer on a support,
It contains fine particles of a crystalline metal oxide and / or a composite oxide of an electron conducting system, and has a surface resistance of 10 ° C. under conditions of 25 ° C. and 10% RH to 25 ° C. and 80% RH.12A heat-sensitive recording material further comprising an undercoat layer and / or a back layer having a resistance of Ω / cm or less.
[0011]
<2> The thermosensitive recording material according to <1>, wherein the thermosensitive recording layer has an intermediate layer mainly composed of a binder on the thermosensitive recording layer.
[0012]
<3> Fine particles of the crystalline metal oxide or composite oxide of the electron conductive system are ZnO and TiO.2, SnO2, Al2O3, In2O3, SiO2, MgO, BaO, and MoO3The heat-sensitive recording material according to <1> or <2>, wherein the recording material is fine particles of at least one crystalline metal oxide selected from the group consisting of:
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the heat-sensitive recording material of the present invention will be described in detail.
The heat-sensitive recording material of the present invention is a heat-sensitive recording material having at least a heat-sensitive recording layer and a protective layer on a support, and contains fine particles of an electron-conducting crystalline metal oxide and / or a composite oxide thereof. And a surface resistance of 10 under the conditions of 25 ° C. and 10% RH to 25 ° C. and 80% RH.12It further has an undercoat layer and / or a back layer which is Ω / cm or less.
Moreover, in this invention, it is more preferable to provide the intermediate layer which has a binder as a main component, and you may have another layer as needed.
Since the heat-sensitive recording material of the present invention has the above-described configuration, generation of static electricity or the like is effectively suppressed, and the heat-sensitive recording material can be run in the recording apparatus regardless of changes in environmental conditions such as humidity. And the accumulation property can be improved.
[0014]
[Matters related to undercoat layer and back layer]
The heat-sensitive recording material of the present invention contains electron conductive crystalline metal oxide and / or fine particles of a composite oxide thereof, and has a surface resistance of 10 ° C. under conditions of 25 ° C. and 10% RH to 25 ° C. and 80% RH.12An undercoat layer and / or a back layer (hereinafter referred to as “specific undercoat layer” and / or “specific back layer” as appropriate) having an Ω / cm or less.
[0015]
In the present invention, the undercoat layer is a layer provided on a support on the side where the heat-sensitive recording layer is provided before applying the heat-sensitive recording layer or the like.
In the present invention, the back layer is a layer provided on the surface of the support opposite to the surface on which the thermosensitive recording layer is provided.
[0016]
(Surface resistance)
The surface resistance according to the present invention is 10 under conditions of 25 ° C. and 10% RH to 25 ° C. and 80% RH.12Ω / cm or less, and 10 under conditions of 25 ° C. and 10% RH to 25 ° C. and 80% RH.11More preferably, it is Ω / cm or less.
[0017]
The surface resistance can be controlled by incorporating fine particles of an electronic conductive crystalline metal oxide and / or composite oxide thereof described later in the specific undercoat layer and / or back layer.
Specifically, the composition of the fine particles and the binder is changed by changing the volume resistance of the fine particles of the electronically conductive crystalline metal oxide and / or composite oxide thereof (for example, changing the concentration of impurities contained in the fine particles). It can be controlled by changing the ratio.
[0018]
As the surface resistance in the present specification, a value measured as follows was used.
After conditioning for 1 hour or more under the respective temperature and humidity conditions, a 10 cm × 10 cm test piece was measured using a surface resistance measuring device (HEWRET PACKARD 4329A HIGH RESISTANCE METER), and the value for 1 minute after 10 V was applied to the surface resistance. Value. The surface resistance is obtained by measuring the surface resistance on the outermost surface on the side provided with the specific undercoat layer or the specific back layer in the sample to be measured.
[0019]
(Electroconductive crystalline metal oxides and composite oxide fine particles)
The electron conductive crystalline metal oxide fine particles and / or the composite oxide fine particles include ZnO and TiO.2, SnO2, Al2O3, In2O3, SiO2, MgO, BaO, and MoO3Preferably, the fine particles are at least one crystalline metal oxide selected from the group consisting of and / or composite oxides thereof. Among these, SnO2And ZnO are more preferable.
[0020]
The particle size of the electron conductive crystalline metal oxide or composite oxide fine particles is preferably 0.01 to 2.0 μm, more preferably 0.05 to 0.5 μm.
In the present invention, it is necessary to use at least one kind of fine particles of such an electron conductive crystalline metal oxide or composite oxide thereof, but two or more kinds may be used in combination. .
The content of the electron conductive crystalline metal oxide fine particles and / or the composite oxide fine particles in the specific undercoat layer or back layer is 0.01 to 2.0 g / m.2Preferably, 0.05 to 0.5 g / m2It is more preferable that
[0021]
The method for producing fine particles of the electron-conducting crystalline metal oxide and its composite oxide is described in Japanese Patent Publication No. 7-41742, and the contents of the same can be similarly applied to the present invention. .
[0022]
In the heat-sensitive recording material of the present invention, either one of the specific undercoat layer and the back layer may be provided, or both may be provided, but it is more preferable that both are provided. preferable.
In the case where both the undercoat layer and the back layer are provided as the layer structure of the thermosensitive recording material, only one of the undercoat layer and the back layer may be the specific undercoat layer or the back layer. Included in the present invention.
[0023]
Hereinafter, the elements constituting the undercoat layer and the back layer in the heat-sensitive recording material of the present invention will be further described.
[0024]
(Undercoat layer)
For the undercoat layer, an acrylate copolymer, polyvinylidene chloride, SBR, aqueous polyester, or the like can be used.
The thickness of the undercoat layer is preferably 0.05 to 1.0 μm.
When applying a heat-sensitive recording layer on the undercoat layer, the undercoat layer may swell due to water contained in the heat-sensitive recording layer coating solution, and the image recorded on the heat-sensitive recording layer may deteriorate. It is preferable to harden using dialdehydes such as glutaraldehyde and 2,3-dihydroxy-1,4-dioxane and a hardener such as boric acid. The amount of these hardeners can be appropriately added in accordance with the desired degree of curing in the range of 0.2 to 3.0% by mass depending on the mass of the undercoat material.
With respect to the undercoat layer, for example, those described in JP-A Nos. 51-11420, 51-123139, and 52-65422 can be used.
[0025]
(Back layer)
A matting agent is preferably added to the back layer for the purpose of imparting transportability and preventing light reflection. By adding a matting agent, the glossiness measured at an incident light angle of 20 ° is preferably 50% or less, and more preferably 30% or less.
[0026]
Examples of the matting agent include fine particles such as starch obtained from barley, wheat, corn, rice, beans, etc., cellulose fiber, polystyrene resin, epoxy resin, polyurethane resin, urea formalin resin, poly (meth) acrylate resin, polymethyl (Meth) acrylate resin, copolymer resin such as vinyl chloride or vinyl acetate, fine particles of synthetic polymer such as polyolefin, calcium carbonate, titanium oxide, kaolin, smectite viscosity, inorganic substances such as aluminum hydroxide, silica, zinc oxide Examples thereof include fine particles. The average particle size of the matting agent is 0.5 to 20 μm, preferably 0.5 to 10 μm. The mat materials may be used alone or in combination of two or more.
[0027]
Further, from the viewpoint of improving the transparency of the heat-sensitive recording material, the refractive index is preferably in the range of 1.4 to 1.8. Various dyes (for example, CI Pigment Blue 60, CI Pigment Blue 64, CI Pigment Blue 15: 6) can be used for the back layer from the viewpoint of improving the hue. Further, a hardener may be used for the back layer. Examples of the hardener include T.W. H. There are various methods described in “THE THEORY OF THE PHOTOGRAPHIC PROCESS 4th EDITION” by James (pages 77 to 87), and vinyl sulfone compounds are preferred.
[0028]
The back layer in the present invention may have a single layer structure or a laminated structure of two or more layers.
Further, the dry coating amount of the back layer is 0.1 to 7 g / m.2Is preferred, 0.5-2 g / m2Is more preferable.
[0029]
[Thermosensitive recording layer]
The heat-sensitive recording layer according to the present invention contains at least a coloring component and further contains other components as required.
[0030]
(Coloring component)
The heat-sensitive recording layer can be used in any composition as long as it has excellent transparency when not processed and has a property of being colored by heating.
As such a heat-sensitive recording layer, a so-called two-component heat-sensitive recording layer containing a substantially colorless coloring component A and a substantially colorless coloring component B that reacts with the coloring component A to develop a color. The coloring component A or the coloring component B is preferably encapsulated in microcapsules. Examples of the combination of the two components constituting the two-component heat-sensitive recording layer include the following (a) to (m).
Examples of combinations of coloring components that can be applied to the heat-sensitive recording layer according to the present invention include the following combinations (a) to (m).
[0031]
(A) A combination of an electron donating dye precursor and an electron accepting compound.
(B) A combination of a photodegradable diazo compound and a coupler.
(C) A combination of an organic metal salt such as silver behenate or silver stearate and a reducing agent such as protocatechinic acid, spiroindane or hydroquinone.
(D) A combination of a long-chain aliphatic salt such as ferric stearate or ferric myristate and a phenol such as gallic acid or ammonium salicylate.
(E) Organic acid heavy metal salts such as salts with nickel, cobalt, lead, copper, iron, mercury, silver, etc. such as acetic acid, stearic acid, palmitic acid, and alkaline earths such as calcium sulfide, strontium sulfide, potassium sulfide, etc. A combination of a metal sulfide or a combination of the organic acid heavy metal salt and an organic chelating agent such as s-diphenylcarbazide or diphenylcarbazone.
(F) A combination of a (heavy) metal sulfate such as silver sulfide, lead sulfide, mercury sulfide, or sodium sulfide and a sulfur compound such as Na-tetrathionate, sodium thiosulfate, or thiourea.
(G) A combination of an aliphatic ferric salt such as ferric stearate and an aromatic polyhydroxy compound such as 3,4-dihydroxytetraphenylmethane.
(H) A combination of an organic noble metal salt such as silver oxalate or mercury oxalate and an organic polyhydroxy compound such as polyhydroxy alcohol, glycerin or glycol.
(I) A combination of an aliphatic ferric salt such as ferric pelargonate or ferric laurate, and a thiocesylcarbamide or isothiocecilcarbamide derivative.
(J) A combination of an organic acid lead salt such as lead caproate, lead pelargonate or lead behenate and a thiourea derivative such as ethylenethiourea or N-dodecylthiourea.
(K) A combination of a higher fatty acid heavy metal salt such as ferric stearate or copper stearate and zinc dialkyldithiocarbamate.
(L) A substance that forms an oxazine dye such as a combination of resorcin and a nitroso compound.
(M) A combination of a formazan compound and a reducing agent and / or a metal salt.
[0032]
Among these, in the heat-sensitive recording material of the present invention, (a) a combination of an electron donating dye precursor and an electron accepting compound, (b) a combination of a photodegradable diazo compound and a coupler, and (c) an organic It is preferable to use a combination of a metal salt and a reducing agent, and it is particularly preferable to use a combination of the above (a) and (b).
[0033]
Next, the composition combinations (a, b, c) that are preferably used in the heat-sensitive recording layer will be described in detail below.
[0034]
<(A) Combination of electron donating dye precursor and electron accepting compound>
The electron-donating dye precursor preferably used in the present invention is not particularly limited as long as it is substantially colorless, but it develops color by donating electrons or accepting protons such as acids. In particular, it has a partial skeleton such as lactone, lactam, sultone, spiropyran, ester, amide, etc., and when this is contacted with an electron accepting compound, these partial skeletons are opened or cleaved. A colorless compound is preferred.
[0035]
Examples of the electron-donating dye precursor include triphenylmethane phthalide compounds, fluoran compounds, phenothiazine compounds, indolyl phthalide compounds, leucooramine compounds, rhodamine lactam compounds, triphenylmethane compounds. Examples thereof include compounds, triazene compounds, spiropyran compounds, fluorene compounds, pyridine compounds, pyrazine compounds.
[0036]
Specific examples of the phthalides include U.S. Reissue Patent No. 23,024, U.S. Pat. Nos. 3,491,111, 3,491,112, and 3,491. Examples thereof include compounds described in Nos. 116 and 3,509,174.
Specific examples of the fluorans include U.S. Pat. Nos. 3,624,107, 3,627,787, 3,641,011, and 3,462,828. No. 3,681,390, No. 3,920,510, No. 3,959,571 and the like.
Specific examples of the spiropyrans include compounds described in US Pat. No. 3,971,808.
Examples of the pyridine-based and pyrazine-based compounds include compounds described in US Pat. Nos. 3,775,424, 3,853,869, 4,246,318, and the like. Is mentioned.
Specific examples of the fluorene compound include compounds described in Japanese Patent Application No. 61-240989.
Among these, black-colored 2-arylamino-3- [H, halogen, alkyl, or alkoxy-6-substituted aminofluorane] is particularly preferable.
[0037]
Specifically, for example, 2-anilino-3-methyl-6-diethylaminofluorane, 2-anilino-3-methyl-6-N-cyclohexyl-N-methylaminofluorane, 2-p-chloroanilino-3- Methyl-6-dibutylaminofluorane, 2-anilino-3-methyl-6-dioctylaminofluorane, 2-anilino-3-chloro-6-diethylaminofluorane, 2-anilino-3-methyl-6-N- Ethyl-N-isoamylaminofluorane, 2-anilino-3-methyl-6-N-ethyl-N-dodecylaminofluorane, 2-anilino-3-methoxy-6-dibutylaminofluorane, 2-o-chloroanilino -6-dibutylaminofluorane, 2-p-chloroanilino-3-ethyl-6-N-ethyl-N-isoamylaminophen Oran, 2-o-chloroanilino-6-p-butylanilinofluorane, 2-anilino-3-pentadecyl-6-diethylaminofluorane, 2-anilino-3-ethyl-6-dibutylaminofluorane, 2-o -Toluidino-3-methyl-6-diisopropylaminofluorane, 2-anilino-3-methyl-6-N-isobutyl-N-ethylaminofluorane, 2-anilino-3-methyl-6-N-ethyl-N -Tetrahydrofurfurylaminofluorane, 2-anilino-3-chloro-6-N-ethyl-N-isoamylaminofluorane, 2-anilino-3-methyl-6-N-methyl-N-γ-ethoxypropylamino Fluorane, 2-anilino-3-methyl-6-N-ethyl-N-γ-ethoxypropylaminofluorane, 2-anilino 3-methyl -6-N-ethyl--N-.gamma. propoxypropyl aminofluoran like.
[0038]
Examples of the electron-accepting compound that interacts with the electron-donating dye precursor include acidic substances such as phenol compounds, organic acids or metal salts thereof, and oxybenzoic acid esters. For example, JP-A-61-291183. Can be mentioned.
Specifically, 2,2-bis (4′-hydroxyphenyl) propane (generic name: bisphenol A), 2,2-bis (4′-hydroxyphenyl) pentane, 2,2-bis (4′-hydroxy) -3 ', 5'-dichlorophenyl) propane, 1,1-bis (4'-hydroxyphenyl) cyclohexane, 2,2-bis (4'-hydroxyphenyl) hexane, 1,1-bis (4'-hydroxyphenyl) ) Propane, 1,1-bis (4′-hydroxyphenyl) butane, 1,1-bis (4′-hydroxyphenyl) pentane, 1,1-bis (4′-hydroxyphenyl) hexane, 1,1-bis (4′-hydroxyphenyl) heptane, 1,1-bis (4′-hydroxyphenyl) octane, 1,1-bis (4′-hydroxyphenyl) -2-methyl -Pentane, 1,1-bis (4'-hydroxyphenyl) -2-ethyl-hexane, 1,1-bis (4'-hydroxyphenyl) dodecane, 1,4-bis (p-hydroxyphenylcumyl) benzene 1,3-bis (p-hydroxyphenylcumyl) benzene, bis (p-hydroxyphenyl) sulfone, bis (3-allyl-4-hydroxyphenyl) sulfone, bis (p-hydroxyphenyl) acetic acid benzyl ester, etc. Bisphenols;
[0039]
Salicylic acid derivatives such as 3,5-di-α-methylbenzylsalicylic acid, 3,5-di-tertiarybutylsalicylic acid, 3-α-α-dimethylbenzylsalicylic acid, 4- (β-p-methoxyphenoxyethoxy) salicylic acid;
[0040]
Or a polyvalent metal salt thereof (in particular, zinc or aluminum is preferable); p-hydroxybenzoic acid benzyl ester, p-hydroxybenzoic acid-2-ethylhexyl ester, β-resorcinic acid- (2-phenoxyethyl) ester, etc. Oxybenzoates; phenols such as p-phenylphenol, 3,5-diphenylphenol, cumylphenol, 4-hydroxy-4'-isopropoxy-diphenylsulfone, 4-hydroxy-4'-phenoxy-diphenylsulfone Is mentioned.
Among these, bisphenols are particularly preferable from the viewpoint of obtaining good color development characteristics.
Moreover, said electron-accepting compound may be used individually by 1 type, and may use 2 or more types together.
[0041]
<(B) Combination of photodegradable diazo compound and coupler>
The photodegradable diazo compound is a compound that reacts with a coupler as a coupling component, which will be described later, to develop a desired color, decomposes when receiving light in a specific wavelength region before the reaction, and is no longer coupled. It is a photodegradable diazo compound that does not have a coloring ability even in the presence of a component.
The hue in this color developing system is determined by a diazo dye formed by the reaction of a diazo compound and a coupler. Accordingly, the color hue can be easily changed by changing the chemical structure of the diazo compound or coupler, and an arbitrary color hue can be obtained depending on the combination.
[0042]
Examples of the photodegradable diazo compound preferably used in the present invention include aromatic diazo compounds, and specifically include aromatic diazonium salts, diazosulfonate compounds, diazoamino compounds, and the like.
Examples of the aromatic diazonium salt include, but are not limited to, compounds represented by the following general formula. The aromatic diazonium salt is preferably used since it has excellent photofixability, little generation of colored stain after fixing, and a stable color developing portion.
Ar-N2 +X
In the above formula, Ar represents a substituted or unsubstituted aromatic hydrocarbon ring group, and N2 +Represents a diazonium group and XRepresents an acid anion.
[0043]
As the diazosulfonate compound, many compounds have been known in recent years, and each diazonium salt can be obtained by treating each diazonium salt with a sulfite, and can be suitably used for the heat-sensitive recording material of the present invention.
[0044]
The diazoamino compound can be obtained by coupling a diazo group with dicyandiamide, sarcosine, methyltaurine, N-ethylanthranic acid-5-sulfonic acid, monoethanolamine, diethanolamine, guanidine, etc. It can be suitably used for the heat-sensitive recording material of the invention.
Details of these diazo compounds are described in detail, for example, in JP-A-2-136286.
[0045]
On the other hand, examples of couplers that undergo a coupling reaction with the above-mentioned diazo compound include those described in JP-A-62-146678, including resorcin, in addition to 2-hydroxy-3-naphthoic acid anilide. It is done.
[0046]
In the thermosensitive recording layer, when using a combination of a diazo compound and a coupler, these coupling reactions can be further promoted by performing them in a basic atmosphere. Basic substances may be added.
Examples of the basic substance include water-insoluble or hardly soluble basic substances and substances that generate alkali by heating, such as inorganic or organic ammonium salts, organic amines, amides, urea, thiourea or derivatives thereof, Nitrogenous compounds such as thiazoles, pyrroles, pyrimidines, piperazines, guanidines, indoles, imidazoles, imidazolines, triazoles, morpholines, piperidines, amidines, forimazines or pyridines. .
Specific examples thereof include those described in JP-A No. 61-291183.
[0047]
<(C) Combination of organometallic salt and reducing agent>
Next, (c) a combination of an organic metal salt and a reducing agent will be described.
Specific examples of the organic metal salts include silver salts of long chain aliphatic carboxylic acids such as silver laurate, silver myristate, silver palmitate, silver stearate, silver arachidate or silver behenate; benzotriazole silver Silver salts of organic compounds having an imino group such as salts, benzimidazole silver salts, carbazole silver salts or phthalazinone silver salts; silver salts of sulfur-containing compounds such as s-alkylthioglycolates; aromas such as silver benzoate and silver phthalate A silver salt of an aromatic carboxylic acid; a silver salt of a sulfonic acid such as silver ethanesulfonate; a silver salt of a sulfinic acid such as silver o-toluenesulfinate; a silver salt of a phosphoric acid such as silver silver phosphate; Examples include silver saccharinate, silver salt of salicyl asdoxime, or any mixture thereof.
Of these, long-chain aliphatic carboxylic acid silver salts are preferable, and silver behenate is more preferable. Further, behenic acid may be used together with silver behenate.
[0048]
The reducing agent can be appropriately used based on the description in JP-A-53-1020, page 227, lower left column, line 14 to page 229, upper right column, line 11. Among them, mono, bis, tris or tetrakisphenols, mono or bisnaphthols, di or polyhydroxynaphthalenes, di or polyhydroxybenzenes, hydroxy monoethers, ascorbic acids, 3-pyrazolidones, pyrazolines, pyrazolones It is preferable to use reducing sugars, phenylenediamines, hydroxylamines, reductones, hydroxamic acids, hydrazides, amide oximes, N-hydroxyureas and the like.
Of the above, aromatic organic reducing agents such as polyphenols, sulfonamidophenols or naphthols are particularly preferred.
[0049]
(Microcapsule)
Next, the manufacturing method of a microcapsule is explained in full detail.
There are an interfacial polymerization method, an internal polymerization method, an external polymerization method and the like in the production of microcapsules, and any method can be adopted.
As described above, the heat-sensitive recording material of the present invention preferably includes an electron-donating dye precursor or a photodegradable diazo compound in a microcapsule, and in particular, an electron-donating dye precursor or a light that becomes the core of the capsule. An oil phase prepared by dissolving or dispersing a degradable diazo compound in a hydrophobic organic solvent is put into an aqueous phase in which a water-soluble polymer is dissolved, emulsified and dispersed by stirring means such as a homogenizer, and then heated. Therefore, it is preferable to employ an interfacial polymerization method in which a polymer forming reaction is caused at the oil droplet interface to form a microcapsule wall made of a polymer substance.
[0050]
The reactant that forms the polymer substance is added inside the oil droplet and / or outside the oil droplet. Specific examples of the polymer substance include polyurethane, polyurea, polyamide, polyester, polycarbonate, urea-formaldehyde resin, melamine resin, polystyrene, styrene methacrylate copolymer, styrene-acrylate copolymer, and the like. Among these, polyurethane, polyurea, polyamide, polyester, and polycarbonate are preferable, and polyurethane and polyurea are particularly preferable.
[0051]
For example, when polyurea is used as a capsule wall material, polyisocyanates such as diisocyanate, triisocyanate, tetraisocyanate, and polyisocyanate prepolymer, polyamines such as diamine, triamine, and tetraamine, two or more amino acids A microcapsule wall can be easily formed by reacting a prepolymer having a group, piperazine or a derivative thereof, or a polyol with the interfacial polymerization method in the aqueous phase.
[0052]
In addition, for example, a composite wall made of polyurea and polyamide or a composite wall made of polyurethane and polyamide is made of, for example, polyisocyanate and a second substance (for example, acid chloride, polyamine, or polyol) that forms a capsule wall by reacting with it. It can be prepared by mixing in a water-soluble polymer aqueous solution (aqueous phase) or an oily medium to be encapsulated (oil phase), emulsifying and dispersing them, and then heating. Details of the method for producing the composite wall comprising polyurea and polyamide are described in JP-A-58-66948.
[0053]
As the polyisocyanate compound, a compound having a trifunctional or higher isocyanate group is preferable, but a bifunctional isocyanate compound may be used in combination.
Specifically, diisocyanates such as xylene diisocyanate and hydrogenated products thereof, hexamethylene diisocyanate, tolylene diisocyanate and hydrogenated products thereof, isophorone diisocyanate and the like, and dimers thereof. Alternatively, in addition to a trimer (burette or isocyanurate), a polyfunctional adduct of a polyol such as trimethylolpropane and a bifunctional isocyanate such as xylylene diisocyanate, a polyol such as trimethylolpropane and a xylylene Examples thereof include a compound in which a high molecular weight compound such as polyether having active hydrogen such as polyethylene oxide is introduced into an adduct with a bifunctional isocyanate such as range isocyanate, and a formalin condensate of benzene isocyanate.
The compounds described in JP-A-62-212190, JP-A-4-26189, JP-A-5-317694, and Japanese Patent Application No. 8-268721 are preferable.
[0054]
The polyisocyanate is preferably added so that the average particle size of the microcapsules is 0.3 to 12 μm and the thickness of the capsule wall is 0.01 to 0.3 μm. The dispersed particle size is generally about 0.2 to 10 μm.
[0055]
Specific examples of polyols and / or polyamines that react with the polyisocyanate and are added to the water phase and / or the oil phase as one of the components of the microcapsule wall include propylene glycol, glycerin, trimethylolpropane, Examples include ethanolamine, sorbitol, hexamethylenediamine, and the like. When a polyol is added, a polyurethane wall is formed. In the above reaction, it is preferable to keep the reaction temperature high or to add an appropriate polymerization catalyst from the viewpoint of increasing the reaction rate.
Polyisocyanates, polyols, reaction catalysts, polyamines for forming a part of the wall agent, etc. are well known in the book (Polyurethane Handbook, Nikkan Kogyo Shimbun (1987) edited by Keiji Iwata).
[0056]
In addition, a metal-containing dye, a charge control agent such as nigrosine, or any other additive can be added to the microcapsule wall as necessary. These additives can be included in the wall of the capsule at the time of wall formation or at any time. Further, a monomer such as a vinyl monomer may be graft-polymerized in order to adjust the chargeability of the capsule wall surface as necessary.
[0057]
Furthermore, it is preferable to use a plasticizer suitable for the polymer used as the wall material in order to make the wall of the microcapsule excellent in material permeability even under a lower temperature and rich in color development. The plasticizer preferably has a melting point of 50 ° C. or higher, and more preferably has a melting point of 120 ° C. or lower. Among these, those that are solid at room temperature can be suitably selected and used.
For example, when the wall material is made of polyurea or polyurethane, a hydroxy compound, a carbamic acid ester compound, an aromatic alkoxy compound, an organic sulfonamide compound, an aliphatic amide compound, an arylamide compound, or the like is preferably used.
[0058]
In the preparation of the oil phase, an organic solvent having a boiling point of 100 to 300 ° C. is used as the hydrophobic organic solvent used when the electron donating dye precursor or the photodegradable diazo compound is dissolved to form the core of the microcapsule. preferable.
Specifically, in addition to esters, dimethylnaphthalene, diethylnaphthalene, diisopropylnaphthalene, dimethylbiphenyl, diisopropylbiphenyl, diisobutylbiphenyl, 1-methyl-1-dimethylphenyl-2-phenylmethane, 1-ethyl-1-dimethylphenyl -1-phenylmethane, 1-propyl-1-dimethylphenyl-1-phenylmethane, triallylmethane (eg, tritoluylmethane, toluyldiphenylmethane), terphenyl compound (eg, terphenyl), alkyl compound, alkylated diphenyl ether (For example, propyl diphenyl ether), hydrogenated terphenyl (for example, hexahydroterphenyl), diphenyl ether, and the like. Among these, it is particularly preferable to use esters from the viewpoint of emulsion stability of the emulsion dispersion.
[0059]
Examples of the esters include phosphate esters such as triphenyl phosphate, tricresyl phosphate, butyl phosphate, octyl phosphate, cresyl phenyl phosphate; dibutyl phthalate, 2-ethylhexyl phthalate, ethyl phthalate, Phthalic acid esters such as octyl phthalate and butyl benzyl phthalate; Dioctyl tetrahydrophthalate; Benzoic acid esters such as ethyl benzoate, propyl benzoate, butyl benzoate, isopentyl benzoate and benzyl benzoate; Ethyl abietic acid, abietic acid Abietic acid esters such as benzyl; dioctyl adipate; isodecyl succinate; dioctyl azelate; oxalic acid esters such as dibutyl oxalate and dipentyl oxalate; diethyl malonate; dimethyl maleate, diethyl maleate, di maleate Maleic acid esters such as chill; Tributyl citrate; Sorbic acid esters such as methyl sorbate, ethyl sorbate, and butyl sorbate; Sebacic acid esters such as dibutyl sebacate and dioctyl sebacate; Formic acid monoesters and diesters, butyric acid monoesters And ethylene glycol esters such as diester, lauric acid monoester and diester, palmitic acid monoester and diester, stearic acid monoester and diester, oleic acid monoester and diester; triacetin; diethyl carbonate; diphenyl carbonate; ethylene carbonate; propylene carbonate And boric acid esters such as tributyl borate and tripentyl borate.
[0060]
Among these, in particular, when tricresyl phosphate is used alone or in combination, the stability of the emulsion is most favorable, which is preferable. It is also possible to use the above oils in combination with other oils.
[0061]
When the electron-donating dye precursor to be encapsulated or the photodegradable diazo compound has poor solubility in the hydrophobic organic solvent, a low-boiling solvent having high solubility can be supplementarily used together. Preferred examples of such a low boiling point solvent include ethyl acetate, isopropyl acetate, butyl acetate, and methylene chloride.
[0062]
When the electron donating dye precursor or the photodegradable diazo compound is contained in the heat sensitive recording layer of the heat sensitive recording material, the content of the electron donating dye precursor is 0.1 to 5.0 g / m.2Is preferred, 0.5-4.0 g / m2Is more preferable. Moreover, as content of a photodegradable diazo compound, it is 0.02-5.0 g / m.20.10 to 4.0 g / m in terms of color density2Is more preferable.
When the content of the electron donating dye precursor is in the above range, a sufficient color density can be obtained, and the content of both is 5.0 g / m.2Within the range, the color density can be sufficiently maintained, and the transparency of the heat-sensitive recording layer can be maintained.
[0063]
On the other hand, an aqueous solution in which a water-soluble polymer is dissolved as a protective colloid is used for the aqueous phase to be used, and after the oil phase is added thereto, emulsification and dispersion are performed by means of a homogenizer or the like. It acts as a dispersion medium that makes the aqueous solution emulsified and dispersed stable. Here, in order to more uniformly emulsify and disperse and stabilize, a surfactant may be added to at least one of the oil phase and the aqueous phase. A known emulsifying surfactant can be used as the surfactant. 0.1-5% is preferable with respect to the mass of an oil phase, and, as for the addition amount of surfactant, 0.5-2% is more preferable.
[0064]
As the surfactant to be contained in the aqueous phase, an anionic or nonionic surfactant that does not cause precipitation or aggregation by acting with the protective colloid can be suitably selected and used.
Preferable surfactants include, for example, sodium alkylbenzene sulfonate, sodium alkyl sulfate, dioctyl sulfosuccinate sodium salt, polyalkylene glycol (for example, polyoxyethylene nonyl phenyl ether) and the like.
[0065]
For emulsification, means used for normal fine particle emulsification such as high-speed stirring, ultrasonic dispersion, etc., for example, a homogenizer, a manton gory, an ultra-phase, an oil phase containing the above components and an aqueous phase containing a protective colloid and a surfactant. It can be easily carried out using a known emulsifying device such as a sonic disperser, a dissolver, a teddy mill or the like. After emulsification, the emulsion is preferably heated to 30 to 70 ° C. in order to promote the capsule wall formation reaction. Further, during the reaction, in order to prevent aggregation between the capsules, it is preferable to add water to reduce the collision probability between the capsules or perform sufficient stirring.
[0066]
Further, a dispersion for preventing aggregation may be added again during the reaction. Generation of carbon dioxide gas is observed as the polymerization reaction proceeds, and the end of the generation can be regarded as an approximate end point of the capsule wall formation reaction. Usually, the target microcapsule can be obtained by reacting for several hours.
[0067]
(Emulsified dispersion)
When an electron donating dye precursor or a photodegradable diazo compound is encapsulated as a core substance, the electron accepting compound or coupler to be used is, for example, a water-soluble polymer and an organic base, other color forming aids, etc. At the same time, it can be used as a solid dispersion by means of a sand mill or the like. However, after previously dissolving in a high-boiling organic solvent that is hardly soluble or insoluble in water, this is used as a protective colloid with a surfactant and / or a water-soluble polymer. It is more preferable to use as an emulsified dispersion mixed with the aqueous polymer solution (aqueous phase) contained and emulsified with a homogenizer or the like. In this case, a low boiling point solvent can be used as a dissolution aid, if necessary.
Further, the coupler and the organic base can be emulsified and dispersed separately, or mixed and then dissolved in a high boiling point organic solvent to be emulsified and dispersed. A preferable emulsified and dispersed particle size is 1 μm or less.
[0068]
The high boiling point organic solvent used in this case can be appropriately selected from, for example, high boiling point oils described in JP-A-2-141279.
Among them, the use of esters is preferable from the viewpoint of the emulsion stability of the emulsified dispersion, and tricresyl phosphate is particularly preferable. The above oils can be used together with other oils.
[0069]
The water-soluble polymer contained as the protective colloid can be appropriately selected from known anionic polymers, nonionic polymers, and amphoteric polymers, and has a solubility in water at the temperature to be emulsified. A water-soluble polymer of 5% or more is preferable, and specific examples thereof include polyvinyl alcohol or a modified product thereof, polyacrylic acid amide or a derivative thereof, ethylene-vinyl acetate copolymer, styrene-maleic anhydride copolymer, ethylene -Maleic anhydride copolymer, isobutylene-maleic anhydride copolymer, polyvinylpyrrolidone, ethylene-acrylic acid copolymer, vinyl acetate-acrylic acid copolymer, cellulose derivatives such as carboxymethylcellulose, methylcellulose, casein, gelatin, Starch derivatives, arabic gum, sodium alginate, etc. And the like.
Among these, polyvinyl alcohol, gelatin, and cellulose derivatives are particularly preferable.
[0070]
Moreover, 0.02-0.6 are preferable and, as for the mixing ratio (oil phase mass / aqueous phase mass) with respect to the water phase of an oil phase, 0.1-0.4 are more preferable. When the mixing ratio is in the range of 0.02 to 0.6, an appropriate viscosity can be maintained, the production suitability is excellent, and the coating solution stability is excellent.
[0071]
When an electron-accepting compound is used in the heat-sensitive recording material of the present invention, the electron-accepting compound is preferably 0.5 to 30 parts by mass with respect to 1 part by mass of the electron-donating dye precursor, and 1.0 to 10 parts by mass is more preferable.
Further, when a coupler is used in the heat-sensitive recording material of the present invention, the amount of the coupler is preferably 0.1 to 30 parts by mass with respect to 1 part by mass of the diazo compound.
[0072]
(Coating solution for thermal recording layer)
The thermal recording layer coating liquid can be prepared, for example, by mixing the microcapsule liquid prepared as described above and an emulsified dispersion. Here, the water-soluble polymer used as a protective colloid in the preparation of the microcapsule liquid and the water-soluble polymer used as a protective colloid in the preparation of the emulsified dispersion are used as a binder in the thermosensitive recording layer. Function. In addition to these protective colloids, a binder may be added and mixed to prepare a thermal recording layer coating solution.
[0073]
The binder to be added is generally water-soluble, and polyvinyl alcohol, hydroxyethyl cellulose, hydroxypropyl cellulose, epichlorohydrin-modified polyamide, ethylene-maleic anhydride copolymer, styrene-maleic anhydride copolymer. , Isobutylene-maleic salicylic anhydride copolymer, polyacrylic acid, polyacrylamide, methylol-modified polyacrylamide, starch derivative, casein, gelatin and the like.
Further, for the purpose of imparting water resistance to these binders, a water-proofing agent may be added, or a hydrophobic polymer emulsion, specifically, a styrene-butadiene rubber latex, an acrylic resin emulsion, or the like may be added.
[0074]
When applying the thermal recording layer coating solution on the support, known coating means used for aqueous or organic solvent coating solutions are used. In this case, the thermal recording layer coating solution is applied safely and uniformly. In addition, in order to maintain the strength of the coating film, in the heat-sensitive recording material of the present invention, methyl cellulose, carboxymethyl cellulose, hydroxyethyl cellulose, starches, gelatin, polyvinyl alcohol, carboxy-modified polyvinyl alcohol, polyacrylamide, polystyrene or a copolymer thereof , Polyester or copolymer thereof, polyethylene or copolymer thereof, epoxy resin, acrylate resin or copolymer thereof, methacrylate resin or copolymer thereof, polyurethane resin, polyamide resin, polyvinyl butyral resin, etc. be able to.
[0075]
(Other ingredients)
Hereinafter, other components that can be used in the thermosensitive recording layer will be described.
Other components that can be suitable for the heat-sensitive recording layer are not particularly limited and may be appropriately selected depending on the purpose. For example, known heat-fusible substances, ultraviolet absorbers, antioxidants and the like can be mentioned.
[0076]
The heat-fusible substance can be contained in the heat-sensitive recording layer for the purpose of improving the thermal response.
Examples of the heat-fusible substance include aromatic ethers, thioethers, esters, aliphatic amides, and ureidos. Examples of these are disclosed in JP-A Nos. 58-57989, 58-87094, 61-58789, 62-109682, 62-132673, 63-151478, and 63-235961. It is described in Japanese Laid-Open Patent Publication Nos. 2-184289 and 2-215585.
[0077]
Preferred examples of the UV absorber include benzophenone UV absorbers, benzotriazole UV absorbers, salicylic acid UV absorbers, cyanoacrylate UV absorbers, and oxalic acid anilide UV absorbers. Examples of these are disclosed in JP-A-47-10537, 58-111942, 58-21284, 59-19945, 59-46646, 59-109555, 63-53544, JP-A 36-10466, 42-26187, 48-30492, 48-31255, 48-41572, 48-54965, and 50-10726, U.S. Pat. No. 086, No. 3,707,375, No. 3,754,919, No. 4,220,711, and the like.
[0078]
Preferable examples of the antioxidant include hindered amine antioxidants, hindered phenol antioxidants, aniline antioxidants, and quinoline antioxidants. Examples of these are described in JP-A Nos. 59-155090, 60-107383, 60-107384, 61-137770, 61-139481, 61-160287, and the like. Yes.
[0079]
The coating amount of the other components is 0.05 to 1.0 g / m.2The degree is preferable, 0.1 to 0.4 g / m2Is more preferable. The other component may be added inside the microcapsule or may be added outside the microcapsule.
[0080]
Further, the heat-sensitive recording material of the present invention is an image having excellent transparency by constituting the heat-sensitive recording layer so as to lower the haze value calculated from (diffuse transmittance / total light transmittance) × 100 (%). Can be obtained. The haze value is an index representing the transparency of the material, and is generally calculated from the total light transmission amount, the diffuse transmission light amount, and the parallel transmission light amount using a haze meter.
As the heat-sensitive recording material of the present invention, an embodiment in which a transparent support is used and the haze value is 50% or less is particularly preferable. Details of the transparent support will be described later.
[0081]
In the present invention, as a method for reducing the haze value, for example, the 50% volume average particle size of both the coloring components A and B contained in the heat-sensitive recording layer is 1.0 μm or less, preferably 0.6 μm or less. And a method in which a binder is contained in the range of 30 to 60% by mass of the total solid content of the heat-sensitive recording layer, one of the color developing components A and B is microencapsulated, and the other is coated and dried to be a substantially continuous layer. For example, a method of using it as an emulsion (emulsified dispersion or the like). It is also effective to make the refractive index of the component used for the thermosensitive recording layer as close to a constant value as possible.
[0082]
The heat-sensitive recording layer has a dry coating amount of 1 to 25 g / m after coating and drying.2It is preferable to apply so that the thickness of the layer becomes 1 to 25 μm. Two or more heat-sensitive recording layers can be laminated and used. In this case, the coating amount of the entire heat-sensitive recording layer and the dry coating amount after drying are 1 to 25 g / m.2It is preferable that
[0083]
[Support]
As the support, both a transparent support and an opaque support such as paper can be used depending on the purpose and application. In the present invention, it is preferable to use a transparent support.
[0084]
Examples of the transparent support include polyester films such as polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, and polyethylene naphthalate, cellulose triacetate films, and synthetic polymer films such as polyolefin films such as polypropylene and polyethylene. Can be used together.
[0085]
In the case of medical use, the transparent support may be colored with a blue dye (for example, dye-1 described in Examples of JP-A-8-240877) or may be uncolored. The support is preferably primed with gelatin or water-soluble polyester. Regarding the undercoat layer, for example, those described in JP-A Nos. 51-11420, 51-123139, and 52-65422 can be used. The thickness of the support is preferably 25 to 250 μm, more preferably 50 to 210 μm.
[0086]
The synthetic polymer film may be colored in an arbitrary hue. As a method of coloring a polymer film, a method of forming a film by kneading a dye into a resin before forming a resin film, preparing a coating solution in which a dye is dissolved in an appropriate solvent, and preparing this as a colorless transparent resin Examples of the coating method include a known coating method on the film, for example, a gravure coating method, a roller coating method, a wire coating method, and the like. Among them, a polyester resin such as polyethylene terephthalate or polyethylene naphthalate kneaded with a blue dye is preferably formed into a film and subjected to heat treatment, stretching treatment, and antistatic treatment.
[0087]
In particular, when the heat-sensitive recording material of the present invention is observed from the support side on a shears ten, the shakasten light transmitted through the transparent non-image portion may cause illusion and make the image difficult to see. Therefore, from the viewpoint of avoiding this, A (x = 0.2805, y = 0.3005), B (x = 0.2820, y) on the chromaticity coordinates defined by the method described in JIS-Z8701. = 0.2970), C (x = 0.2885, y = 0.015), and D (x = 0.2870, y = 0.04040) are colored blue in a rectangular region formed by four points. It is particularly preferable to use a synthetic polymer film.
[0088]
[Other layers]
In the heat-sensitive recording material of the present invention, an intermediate layer, a protective layer, an ultraviolet filter layer, and the like can be provided on the support as other layers.
[0089]
(Middle layer)
The heat-sensitive recording material of the present invention preferably has an intermediate layer mainly composed of a binder on the heat-sensitive recording layer from the viewpoint of preventing blocking.
In general, the intermediate layer is a layer provided mainly for the purpose of preventing layer mixing and blocking gas (oxygen or the like) harmful to image storage stability.
[0090]
The binder used for the intermediate layer is not particularly limited, and polyvinyl alcohol, gelatin, polyvinyl pyrrolidone, cellulose derivatives, and the like can be used depending on the system.
Among them, gelatin has fluidity at high temperatures, but has a property (set property) that loses fluidity and gels at low temperatures (for example, 35 ° C. or lower), so that a plurality of layers are formed on a support. In the case of providing the layer by applying and drying a coating solution for forming, the two adjacent layers may be applied by a method of applying and drying a plurality of layers sequentially or by a method of applying and drying a multilayer by an extrusion die method or the like. It is effectively prevented that the layers mix with each other. Therefore, the surface shape of the obtained heat-sensitive recording material is improved, and a heat-sensitive recording material capable of forming a high-quality image can be obtained, and is particularly suitable for medical diagnosis that needs to form a clear image in detail. It is. Furthermore, even if it is dried at a high wind speed, the surface condition is not deteriorated, so that the production efficiency is improved.
[0091]
As such gelatin, unmodified (untreated) gelatin or modified (treated) gelatin can be used without any problem. Examples of modified gelatin include lime-processed gelatin, acid-processed gelatin, phthalated-processed gelatin, deionized-processed gelatin, and enzyme-processed low-molecular-weight gelatin. Further, various surfactants may be added for imparting coatability. In order to further improve the gas barrier properties, inorganic fine particles such as mica may be added to the binder in an amount of 2 to 20% by mass, more preferably 5 to 10% by mass.
The binder concentration of the intermediate layer coating solution is 3 to 25% by mass, preferably about 5 to 15% by mass.
The dry coating amount of the intermediate layer is 0.1 to 6 g / m.2, Preferably 0.5-4 g / m2Is appropriate.
[0092]
(Protective layer)
The protective layer in the present invention is a layer formed on the heat-sensitive recording layer or when the intermediate layer is provided on the heat-sensitive recording layer as another layer.
The protective layer usually contains a binder, a pigment, a lubricant, a dispersant, a fluorescent brightener, a metal soap, a surfactant, a hardener, an ultraviolet absorber, a crosslinking agent and the like.
<Binder>
The binder used for the protective layer is preferably a water-soluble resin, and can be appropriately selected from known water-soluble resins. Examples of water-soluble resins include polyvinyl alcohol, silicon-modified polyvinyl alcohol, hydroxyethyl cellulose, methyl cellulose, carboxymethyl cellulose, starch and derivatives thereof, casein, sodium alginate, polyvinyl pyrrolidone, sodium polyacrylate, polyacrylamide, and styrene maleic acid polymer. Examples include salts, polyurethane resins, urea resins, melamine resins, and the like.
[0093]
<Pigment>
The pigment contained in the protective layer is usually added for the purpose of suppressing the occurrence of sticking or abnormal noise during recording with a thermal head, and organic and / or inorganic pigments are used.
There are no particular restrictions on the type of pigment used, and publicly known organic and inorganic pigments can be mentioned, but in particular inorganic pigments such as calcium carbonate, titanium oxide, kaolin, aluminum hydroxide, amorphous silica, and zinc oxide. Organic pigments such as urea formalin resin and epoxy resin are preferred. Of these, kaolin, aluminum hydroxide, and amorphous silica are more preferable. These pigments may be used alone or in combination of two or more. Of these, the surface may be coated with at least one selected from the group consisting of higher fatty acids, metal salts of higher fatty acids, and higher alcohols. Examples of the higher fatty acid include stearic acid, palmitic acid, myristic acid, lauric acid and the like.
These pigments include, for example, sodium metametaphosphate, partially saponified or fully saponified polyvinyl alcohol, polyacrylic acid copolymer, various surfactants and other dispersing aids, preferably partially saponified or fully saponified polyvinyl alcohol, polyacrylic. In the presence of an acid copolymer ammonium salt, it is preferably used after being dispersed to the above-mentioned average particle size by a known disperser such as a dissolver, a sand mill, or a ball mill. That is, the pigment is preferably used after being dispersed until the 50% volume average particle size is in the range of 0.1 to 5.0 μm.
[0094]
The average particle diameter of the pigment, specifically, the average particle diameter of the pigment particles corresponding to 50% volume in the pigment measured by a 50% volume average particle diameter (Laser diffraction particle size distribution measuring apparatus LA700, manufactured by Horiba, Ltd.) measured by a laser diffraction method. Diameter, hereinafter simply referred to as “average particle diameter”. ) Is preferably from 0.10 to 5 μm, particularly from the viewpoint of preventing sticking or abnormal noise between the thermal head and the thermal recording material when recording with a thermal head, and from the viewpoint of transparency. The 50% volume average particle size is more preferably in the range of 0.20 to 0.50 μm. When the 50% volume average particle size is in the range of 0.10 to 5.0 μm, the effect of reducing friction with respect to the thermal head is great, and as a result, the thermal head and the protective layer of the thermal recording material adhere to each other at the time of printing. Sticking can be effectively prevented.
[0095]
<Lubricant>
In addition, it is preferable to add a lubricant to the protective layer, for example, stearamide (melting point 100 ° C.), methylol stearamide (melting point 101 ° C.), polyethylene wax (melting point 110 ° C. or less), melting point 50 to 90 ° C. Paraffin wax, glycerin-12-hydroxystearate (melting point 88 ° C.), oleic acid amide (melting point 73 ° C.), zinc oleate (melting point 75 ° C.), lauric acid amide (melting point 84 ° C.), aluminum stearate (melting point 102) ° C), manganese stearate (melting point 112 ° C), zinc stearate (melting point 125 ° C), calcium stearate (melting point 160 ° C), ethylene bisstearamide (melting point 140 ° C), magnesium stearate (melting point 132 ° C), palmitic Magnesium oxide (melting point 122 ° C), myristic acid mug Siumu (mp 131 ° C.), and the like. The lubricant may be used alone or in combination of two or more.
[0096]
When the lubricant is insoluble in water, it is added to the protective layer in the form of a dispersion or emulsion. When the lubricant is solid, 1) In the form of an aqueous dispersion dispersed with a known disperser such as a homogenizer, dissolver, sand mill in the presence of a water-soluble polymer such as polyvinyl alcohol or a dispersant such as various surfactants. 2) Used in the form of an emulsion emulsified with a known emulsifier such as a homogenizer, dissolver or colloid mill in the presence of a dispersant such as a water-soluble polymer or various surfactants after being dissolved in a solvent. It is done. When the lubricant is a liquid, it is used in the form of an emulsion as described above. A preferable average particle size of the dispersion and the emulsion is 0.1 to 5.0 μm, and more preferably 0.1 to 2.0 μm. The average particle diameter here refers to a 50% average particle diameter measured with a transmittance of 71 ± 1% by Horiba, Ltd., a laser diffraction particle size distribution analyzer LA-700.
In the case of water-soluble lubricants such as polyoxyethylene alkyl ether, polyoxyethylene alkyl ether acetate, polyoxyethylene alkyl ether sulfate, polyoxyethylene alkyl ether phosphate, etc. , Can be dissolved in any concentration and added to the protective layer.
[0097]
<Other ingredients>
The protective layer may contain a known hardener or the like. Examples of the hardener include dialdehyde derivatives represented by the following structural formula (001) in addition to inorganic compounds such as boric acid, borax, and colloidal silica.
[0098]
[Chemical 1]
Figure 2005035030
[0099]
Further, it is preferable to add a surfactant to the protective layer forming coating solution in order to form a protective layer uniformly on the heat-sensitive recording layer or the intermediate layer. Examples of the surfactant include sulfosuccinic acid-based alkali metal salts, fluorine-containing surfactants, phosphate ester-based surfactants, and the like. Specifically, di- (2-ethylhexyl) sulfosuccinic acid, di- ( n-hexyl) sulfosuccinic acid sodium salt, potassium salt or ammonium salt, acetylene glycol derivative, perfluoroalkyl sulfate sodium salt, potassium salt or ammonium salt, perfluoroalkyl betaine compound, polyoxyethylene alkyl phosphate ester, Etc.
Furthermore, metal oxide fine particles, inorganic electrolytes, polymer electrolytes, and the like may be added to the protective layer for the purpose of preventing charging of the thermosensitive recording material.
The protective layer may have a single layer structure or a laminated structure of two or more layers. The dry coating amount of the protective layer is 0.2 to 7 g / m.21 to 4 g / m2Is more preferable.
[0100]
(UV filter layer)
In the heat-sensitive recording material of the present invention, a light blocking layer may be provided to prevent discoloration and background fogging of the image. The light blocking layer is obtained by uniformly dispersing an ultraviolet absorber in a binder, and the uniformly dispersed ultraviolet absorber effectively absorbs ultraviolet light, whereby the background is discolored by the ultraviolet light or the image is displayed. Prevents parts from discoloring or fading. As the method for preparing the light blocking layer and the compounds used, those described in JP-A-4-197778 can be used in addition to benzotriazole-based, benzophenone-based, hindered amine-based UV absorbers, and the like.
[0101]
[Preparation of thermal recording material]
Hereinafter, the method for producing the heat-sensitive recording material of the present invention will be described.
Each layer constituting the heat-sensitive recording material of the present invention is prepared by adjusting a coating solution for forming a plurality of layers including the above-described heat-sensitive recording layer, intermediate layer, protective layer, etc., and applying the coating solution on a support. It is formed by applying multiple layers sequentially or simultaneously and drying.
[0102]
As the support used here, the above-described support can be used. In addition, as the coating liquid for forming each layer such as the thermal recording layer coating liquid, the intermediate layer coating liquid, and the protective layer coating liquid, those described in the explanation of each layer can be used.
[0103]
In the method for producing a heat-sensitive recording material of the present invention, a blade coating method, an air knife coating method, a gravure coating method, a roll are used to sequentially form an undercoat layer, a heat-sensitive recording layer, an intermediate layer, a protective layer, etc. on a support. Known coating methods such as a coating coating method, a spray coating method, a dip coating method, and a bar coating method are used. An example of a method for applying a plurality of layers simultaneously is an extrusion die method.
[0104]
Specific coating methods include various coating methods including extrusion coating, slide coating, curtain coating, knife coating, dip coating, flow coating or extrusion coating using a hopper of the type described in US Pat. No. 2,681,294. It is done. Among them, Stephen F.M. Kistler, Peter M. et al. Extrusion coating or slide coating described in pages 399 to 536 of “LIQUID FILM COATING” (CHAPMAN & HALL 1997) by Schwaizer is preferably used, and slide coating is particularly preferably used.
[0105]
An example of the shape of a slide coater used for slide coating is shown in “Fogure 11b. 1. If desired, a coating solution for a heat-sensitive recording layer may be formed on the support using the method described on pages 399 to 536 of the same document, the method described in US Pat. No. 2,761791 and British Patent No. 837095. By simultaneously applying the coating liquids in multiple layers, the heat-sensitive recording layer, the protective layer, and other layers (intermediate layer, etc.) can be formed simultaneously.
Drying is performed with dry air having a dry bulb temperature of 20 to 65 ° C, preferably 25 to 55 ° C, and a wet bulb temperature of 10 to 30 ° C, preferably 15 to 25 ° C.
[0106]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples. Unless otherwise specified, “part” means “part by mass”, “%” means “mass%”, and “molecular weight” means “weight average molecular weight” unless otherwise specified.
[0107]
Example 1
<Preparation of electron-donating dye precursor-encapsulated microcapsule solution>
14 g of 2-anilino-3-methyl-6-N-ethyl-N-sec-butylaminofluorane as an electron-donating dye precursor, 0.6 g of tinuvin P (manufactured by Ciba-Gaigi) as an ultraviolet absorber, and capsule wall 10 g of Takenate D-110N (manufactured by Takeda Pharmaceutical Co., Ltd.) and 10 g of Sumidur N3200 (manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.) were dissolved in 20 g of ethyl acetate. This solution was mixed with 112 g of an aqueous solution of 5% polyvinyl alcohol (trade name: PVA217C, manufactured by Kuraray Co., Ltd.), emulsified with an ace homogenizer (manufactured by Nippon Seiki Co., Ltd.) at 8000 rpm, and 142 g of water was further added. An electron donating dye precursor-containing microcapsule solution having a capsule size of 0.7 μm was prepared by reacting at 55 ° C. for 3 hours.
[0108]
<Preparation of developer emulsified dispersion>
The developer represented by the following structural formula (a) 7 g, (b) 7 g, (c) 16 g, (d) 11 g, tricresyl phosphate 1.7 g, diethyl maleate 0.8 g Dissolved in 38 g of ethyl. The obtained developer solution was mixed with an aqueous solution of 100 g of 8% polyvinyl alcohol (PVA205C: manufactured by Kuraray Co., Ltd.), 150 g of water, and 0.5 g of sodium dodecylbenzenesulfonate, and an ace homogenizer ( Nippon Seiki Co., Ltd.) was used and emulsified at 10,000 rpm at room temperature for 5 minutes to obtain a developer emulsified dispersion having an average particle size of 1.0 μm.
[0109]
[Chemical formula 2]
Figure 2005035030
[0110]
<Preparation of thermal recording material>
<Formation of thermal recording layer>
The above-mentioned electron-donating dye precursor-encapsulated microcapsule solution 5.0 g, developer emulsion 10.0 g, and water 5.0 g were stirred and mixed to prepare a thermosensitive recording layer coating solution. The solid content is 10 g / m on one side of the polyethylene terephthalate support.2And dried to form a thermosensitive recording layer.
[0111]
<Formation of protective layer>
-Preparation of pigment dispersion-
60 g of water, 5 g of 10% polyvinyl alcohol (trade name: PVA205, manufactured by Kuraray Co., Ltd.), 2 g of 2% sodium dodecylbenzenesulfonate, aluminum stearate-treated aluminum hydroxide (trade name: Hygilite H42S, Showa 15 g of Denko Co., Ltd.) was added and dispersed so that the average particle size became 0.7 μm.
[0112]
A coating solution for the protective layer was prepared so that the solid composition had the following composition, and the solid content was 2.5 g / m on the heat-sensitive recording layer.2It applied so that it might become.
[0113]
・ Polyvinyl alcohol
(Product name: PVA124, manufactured by Kuraray Co., Ltd.) 7 parts
-12 parts of the pigment dispersion
・ Emulsion of paraffin wax
(Product name: Cellosol 428, manufactured by Chukyo Yushi Co., Ltd.) 0.9 parts
・ Zinc stearate emulsion
(Product name: Hi-micron F115, manufactured by Chukyo Yushi Co., Ltd.) 0.2 parts
・ Polyoxyethylene alkyl ether phosphate
(Product name: Neoscore CM57, manufactured by Toho Chemical Co., Ltd.) 0.05 parts
[0114]
<Formation of back layer>
-SnO2Preparation of fine particle dispersion-
SnO2A fine particle dispersion consisting of 10 parts of powder (particle size: 0.2 μm), 50 parts of 10% polyvinyl alcohol (trade name: PVA105, manufactured by Kuraray Co., Ltd.) and 100 parts of water was prepared.
[0115]
On the surface opposite to the surface on which the heat-sensitive recording layer is provided, the back layer is 0.5 g / m so as to have the following composition.2Formed.
[0116]
・ Styrene-maleic acid copolymer 1.0 part
(Product name: Polymaron 385, manufactured by Arakawa Chemical Industries, Ltd.)
・ SnO2Fine particle dispersion 0.5 part
[0117]
As described above, the heat-sensitive recording material of Example 1 was produced.
[0118]
(Example 2)
On the thermosensitive recording layer obtained in the same manner as in Example 1, the intermediate layer was 0.5 g / m so as to have the following composition.2Formed. Further, a protective layer similar to that of Example 1 was formed thereon, and a thermosensitive recording material of Example 2 was produced.
[0119]
・ 10 parts of polyvinyl alcohol (trade name: PVA124, manufactured by Kuraray Co., Ltd.)
・ 0.05 parts of polyoxyethylene alkyl ether phosphate
(Product name: Neoscore CM, Toho Chemical Co., Ltd.) 0.05 parts
・ Linear sodium dodecylbenzenesulfonate
(Product name: Neoperex G-15, manufactured by Kao Corporation)
[0120]
(Example 3)
In Example 2, instead of coating the back layer, the following undercoat layer was 1.0 g / m below the thermal recording layer.2A heat-sensitive recording material of Example 3 was produced in the same manner as in Example 2 except that the coating was performed so that
[0121]
・ 1.0 parts of polyvinyl alcohol
(Product name: PVA117, manufactured by Kuraray Co., Ltd.)
・ Glutaraldehyde 0.002 parts
・ SnO2Fine particle dispersion 0.5 part
[0122]
Example 4
-Preparation of ZnO fine particle dispersion-
A fine particle dispersion consisting of 10 parts of ZnO paste (ZnO particle size: 0.1 μm), 25 parts of 10% polyvinyl alcohol (trade name: PVA105, manufactured by Kuraray Co., Ltd.) and 100 parts of water was prepared.
[0123]
In Example 2, instead of coating the back layer, the following undercoat layer was 1.5 g / m below the thermal recording layer.2A heat-sensitive recording material of Example 4 was produced in the same manner as in Example 2 except that the coating was performed.
[0124]
・ 1.0 parts of polyvinyl alcohol
(Product name: PVA117, manufactured by Kuraray Co., Ltd.)
・ Glutaraldehyde 0.002 parts
・ 0.5 parts of the ZnO fine particle dispersion
[0125]
(Comparative Example 1)
In Example 1, SnO2A thermosensitive recording material of Comparative Example 1 was produced in the same manner as in Example 1 except that the fine particle dispersion was not used.
[0126]
(Comparative Example 2)
A heat-sensitive recording material of Comparative Example 2 was produced in the same manner as in Example 1 except that the protective layer was not applied in Example 1.
[0127]
(Comparative Example 3)
In Example 4, a heat-sensitive recording material of Comparative Example 3 was produced in the same manner as in Example 4 except that the ZnO fine particle dispersion was not used.
[0128]
Each sample of the heat-sensitive recording material produced as described above was printed with a thermal imager FTI1000 (manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd.) under conditions of 25 ° C. and 10% RH and 25 ° C. and 80% RH. , Sticking performance, integration, and blocking were evaluated. Evaluation methods and evaluation criteria are as follows.
The results are shown in Tables 1 and 2.
[0129]
<Measurement of surface resistance>
For the surface resistance (Ω / cm), after adjusting each test sample under each temperature and humidity condition, 10 V was applied using a surface resistance measuring device (HEWRETT PACKARD 4329A HIGH RESISTANCE METER), and the value after 1 minute was measured. It was measured.
[0130]
<Evaluation of printing sound>
The printing sound during printing was evaluated according to the following criteria.
○: There is almost no sound.
Δ: A level that sounds but does not matter.
X: The level is loud and unpleasant.
[0131]
<Evaluation of sticking performance>
The sticking performance during printing was evaluated according to the following criteria.
○: No white stripes occurred.
Δ: Slight white stripes are generated.
X: White stripes frequently occur.
[0132]
<Evaluation of integration>
Accumulation was evaluated according to the following criteria.
○: Accurately collected.
Δ: Some shift.
X: Uneven at all.
[0133]
<Evaluation of blocking>
10 samples of 10 × 10 cm are stacked and sandwiched between glass plates, 1 kg / 100 cm2Then, after aging for 7 days in an environment of 35 ° C. and 85% RH, evaluation was performed according to the following evaluation criteria.
A: There is no sticking between samples.
○: There is almost no sticking between samples.
Δ: Slightly stuck.
X: The sample is stuck and does not peel off.
[0134]
[Table 1]
Figure 2005035030
[0135]
[Table 2]
Figure 2005035030
[0136]
As shown in Tables 1 and 2, the thermosensitive recording material of the present invention has a surface resistance of 10 under the conditions of 25 ° C. and 10% RH to 25 ° C. and 80% RH, regardless of changes in environmental conditions (humidity conditions).12It was found to be excellent in all of printing sound, sticking performance, runnability, and accumulation property.
[0137]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to provide a heat-sensitive recording material that is excellent in runnability and integration in a recording apparatus regardless of changes in environmental conditions such as humidity.

Claims (3)

支持体上に、少なくとも感熱記録層と保護層とを有する感熱記録材料であって、
電子電導系の結晶性金属酸化物及び/又はその複合酸化物の微粒子を含有し、かつ表面抵抗が25℃10%RH〜25℃80%RHの条件下で1012Ω/cm以下である、下塗り層及び/又はバック層を更に有することを特徴とする感熱記録材料。
A heat-sensitive recording material having at least a heat-sensitive recording layer and a protective layer on a support,
Containing fine particles of a crystalline metal oxide and / or composite oxide of an electron conductive system and having a surface resistance of 10 12 Ω / cm or less under conditions of 25 ° C. and 10% RH to 25 ° C. and 80% RH, A heat-sensitive recording material further comprising an undercoat layer and / or a back layer.
前記感熱記録層上に、バインダーを主成分とする中間層を有することを特徴とする請求項1に記載の感熱記録材料。2. The heat-sensitive recording material according to claim 1, further comprising an intermediate layer mainly composed of a binder on the heat-sensitive recording layer. 前記電子電導系の結晶性金属酸化物及び/又はその複合酸化物の微粒子が、ZnO、TiO、SnO、Al、In、SiO、MgO、BaO、及びMoOからなる群から選択される少なくとも1種の結晶性金属酸化物及び/又はその複合酸化物の微粒子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の感熱記録材料。The electron conductive crystalline metal oxide and / or the composite oxide fine particles are made of ZnO, TiO 2 , SnO 2 , Al 2 O 3 , In 2 O 3 , SiO 2 , MgO, BaO, and MoO 3. 3. The heat-sensitive recording material according to claim 1, wherein the heat-sensitive recording material is fine particles of at least one crystalline metal oxide selected from the group consisting of:
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101699766B1 (en) * 2015-08-26 2017-01-25 류일영 Eco thermal paper Manufacturing method with security element

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