JP2005033894A - 廃熱発電システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の廃熱発電システム10は、高温素材、高温製品または高温部位11から放出される輻射熱等の廃熱Aを受熱または集熱する高温側系統13と、受熱または集熱した熱を廃熱する低温側系統14との間に設置され、高温側系統13と低温側系統14の温度差により、流れる熱から直接発電を行なう発電装置を設けたものである。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高温製品、高温素材または高温部位から放出される輻射熱やガス伝導等による廃熱を回収し、回収した熱を利用する発電システムに係り、特に、工場・発電プラント等の各種プラントで廃熱として処理される熱エネルギを電気エネルギとして回収する廃熱発電システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、人類のエネルギ消費量は、産業や科学技術の発達に伴ない、歴史的に例を見ない程加速された結果、CO2などの温暖化ガスによる地球温暖化の問題が浮上している。現在工場等から排出される排熱は環境中に排出しているだけである。CO2発生をできるだけ抑制するために、現在廃棄されているだけの未利用の排熱エネルギを、可能な限り電気エネルギとして回収する発電システムの出現が渇望されている。
【0003】
火力・原子力および地熱発電プラント、化学プラントや鉄鋼プラント等の各種プラント、中でも、例えば製鉄工場等の製造設備を有する産業においても、CO2発生の抑制に貢献するために、環境対策として種々の対策・対応が実施され、省エネルギ対策が推進されている。
【0004】
製鉄工場等の製造設備では、CO2発生を抑制するために様々な対応が推進されている。しかし、廃熱として処理されている熱エネルギを電気エネルギに変換し、回収する方法は行なわれていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
各種プラントの工場で推進されている省エネルギ対策は、工場の使用電力を低減させるために、工場内設備の消費電力を抑制する場合が多い。特に、工場の製造工程で高温条件が必須の場合には、製品や素材の高温化のために使用した電力等のエネルギは、最終的に廃棄するしかないため、省エネルギ効果に限界が存在し、省エネルギ対策が必ずしも充分ではなかった。
【0006】
一方、製鉄工場では、製鋼工程等の製造工程において、製品を製造するために、材料を高温に晒す必要がある。さらに、製鉄工場では、製鋼工程の後に、高温材料を加工したり、成形する目的のため、一旦製品(材料)温度を上昇させた後、加工し、加工後に冷却する工程がある。この高温製品あるいは高温材料(高温素材)の冷却工程において、製品や材料から放出されている輻射熱等の廃熱を有効に回収するシステムが存在しなかった。
【0007】
本発明は、上述した事情を考慮し、高温製品、高温素材あるいは高温部位から放出される輻射熱等の廃熱を回収し、回収された熱を電気エネルギに変換して再利用可能とし、省エネルギ対策を効率よく有効的に実現できるようにした廃熱発電システムを提供することを目的とする。
【0008】
本発明の他の目的は、高温製品、高温素材あるいは高温部位からの輻射熱等の廃熱を回収し、この熱エネルギを電気エネルギに変換し、製造ラインの機器駆動エネルギ、エネルギ貯蔵用バッテリ、工場稼動に必要な電動機等への電気エネルギとして利用し、工場全体の省エネルギ化が図れる廃熱発電システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る廃熱発電システムは、上述した目的を達成するために、請求項1に記載したように、高温素材、高温製品または高温部位から放出される輻射熱等の廃熱を受熱または集熱する高温側系統と、受熱または集熱した熱を廃熱する低温側系統との間に設置され、高温側系統と低温側系統の温度差により、流れる熱から直接発電を行なう発電装置を設けたものである。
【0010】
また、上述した目的を達成するために、本発明に係る廃熱発電システムは、請求項6に記載したように、前記発電装置と発電負荷との間に発電負荷側に必要な電圧に昇圧させる電圧制御回路を有するものであり、さらに、請求項7に記載したように、前記発電装置と発電負荷との間に出力制御回路を有し、この出力制御回路は発電装置の供給電力出力が発電負荷に整合する場合に発電負荷に出力させるようにしたものであり、また、請求項8に記載したように、前記発電装置と発電負荷との間に電圧制御回路と出力制御回路とを有し、この出力制御回路で電圧制御回路の制御係数を制御し、発電装置からの供給電力出力を発電負荷に整合させる回路手段を構成したものである。
【0011】
さらに、上述した目的を達成するために、本発明に係る廃熱発電システムは、請求項15に記載したように、前記高温側系統および低温側系統の少なくとも一方と発電装置の熱伝導部に、熱伝導率の高い材料を用い、伝熱性能向上と高温側系統の吸熱部から発電装置への熱供給及び発電装置から低温側系統の放熱部への熱放出の均等性を向上させ、発電性能の向上させたものであり、また、請求項16に記載したように、前記高温側系統および低温側系統の少なくとも一方と、発電装置の熱伝導部分に熱導率の高い材料を新たに介装し、高温側系統の吸熱部から発電装置への熱供給及び発電装置から低温側系統の放熱部への熱放出の均等性を向上させて発電性能を向上させたものである。
【0012】
【発明の実施形態】
本発明に係る廃熱発電システムの実施の形態について添付図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、本発明に係る廃熱発電システムの第1実施形態を示す基本構成の概略ブロック図である。この実施形態に示された廃熱発電システム10は、火力や原子力、地熱発電プラント、鉄鋼プラント、化学プラント等の各種プラントに備えられ、工場の製造ラインの高温製品、高温素材あるいは高温部位からの輻射熱等の廃熱を回収して電気エネルギを得る廃熱利用の発電装置である。
【0014】
廃熱発電システム10は、例えば製鉄工場の高炉、アルミ工場の電気炉で加熱溶融された鉄・アルミ等の高温素材の圧延・冷却工程において、高温製品、高温素材(インゴット素材、圧延素材)あるいは高温部位11から放熱される輻射熱等の熱エネルギAを回収して電気エネルギに直接変換するもので、廃熱利用の熱電変換装置12が発電装置として設けられる。
【0015】
廃熱発電システム10の高温製品、高温素材あるいは高温部位11から放熱される輻射熱等の熱エネルギAは、高温側系統13に受熱あるいは集熱され、回収される。ここで、高温部位とは、高温製品や高温材料から輻射熱を受けて高温になる領域の構造体、設備箇所をいう。高温側系統13は、輻射熱等の廃熱を受熱あるいは集熱する熱回収手段を構成している。
【0016】
高温側系統13に回収された熱エネルギAは発電装置12に供給させ、低温側系統14にて放熱される。発電装置12は高温側系統13と低温側系統14との間に設けられ、高温側系統13と低温側系統14との間の温度差を利用して流れる熱により直接発電を行なうようになっている。発電装置12では、熱エネルギを電気エネルギBに直接変換し、変換された電気エネルギBは電気配線15を介して電気負荷16に接続され、電気負荷16の需要に供される。
【0017】
発電装置12に接続される電気負荷16には、電動機、蓄電装置、給電系統または電力系統等がある。廃熱発電システム10は発電電力を電気負荷16の電源として使用され、発電負荷16である製造設備を駆動させるようになっている。
電気負荷16としての電動機は、工場内の生産に必要な駆動力を得るために使用され、電動機としては、例えば製鉄工場の圧延・冷却等の製鋼工程に備えられた製品(材料)移送用ローラ駆動用モータがある。この場合、廃熱発電システム10は電動機の駆動用電源として用いられる。
【0018】
また、蓄電装置は、発電装置12で発生せしめられた余剰の電力を蓄えるために設置される。蓄電装置は廃熱発電システム10が発電した電力をバッテリ等に充電させる装置を備える。さらに、電力系統は、廃熱発電システム10が発電した電力を工場外部の系統へ給電するものである。給電系統は、工場内の電力系統を示す。給電系統では発生した電力を直流交流変換器等を介して工場内の電力系統に給電されるようになっている。
【0019】
さらに、高温側系統13は、集熱部あるいは吸熱部20を備え、この集熱部20は、図2に示すように、工場の輻射熱等による廃熱を効率よく回収する機能を有する。高温側系統13の集熱部20は、受熱面の表面積を大きくしたフィン形状、波板形状、錐体形状、針体形状あるいは平面形状の受熱面21を有する。集熱部20の受熱面21は、表面に黒色またはつや消しの塗料、特に黒色塗料が塗布され、集熱(吸熱)能力の向上が図られている。
【0020】
高温側系統13の吸熱部20の受熱面21をフィン形状、波板形状、錐体形状あるいは針体形状とすることで、単位面積当たりの受熱面21の表面積を大きくとることができ、熱エネルギの集熱(吸熱)効率の向上を図ることができる。また、吸熱部20をアルミ等の熱伝導特性の優れた材料で形成することにより、給熱部20で吸熱された熱エネルギを発電装置12の熱電変換モジュール23に熱伝達させることができる。高温側系統13の吸熱部20では、吸熱した熱エネルギを発電装置12の熱伝導部側へ対流による熱伝達を行ない、熱伝達効率を向上している。
【0021】
高温側系統13の吸熱部20は、熱伝導特性の優れた材料からなる、例えば円錐体、角錐体、あるいは針状体を正方格子状あるいはマトリックス状に多数植設して形成される受熱面21を有し、上記吸熱部あるいは集熱部20に集熱され、吸熱された熱エネルギは、熱電変換モジュール23に熱伝達される。
【0022】
高温側系統13の吸熱部20は、高温製品、高温素材あるいは高温部位11からの輻射熱等の廃熱の熱エネルギAを受けた受熱面21で熱エネルギAの一部A1が反射され、残りB1が吸熱される。反射された熱エネルギA1は、図3に示すように、さらに奥の受熱面21で受け、順次A2,A3の反射とB2,B3の吸熱作用とを順次繰り返し、輻射熱(熱エネルギ)の多段反射・吸熱構造とし、外部に逃がしにくい構造としている。
【0023】
その際、吸熱部あるいは集熱部20の受熱面21には、表面に輻射率の高い物質としての黒色またはつや消し塗料、例えば黒色系のつや消し塗料を塗布することにより、輻射熱の反射を抑制し、集熱能力の向上を図ることができる。
【0024】
この廃熱発電システム10において、高温側系統13の集熱部20を図4に示す配置構造とし、吸熱部あるいは集熱部20が高温素材、高温製品あるいは高温部位を囲むような形状、例えば高温素材、高温製品あるいは高温部位側に向って凹部面、あるいは湾曲面が向く凹部形状あるいは湾曲形状とすることで、受熱あるいは集熱能力の向上を図ることができる。
【0025】
高温側系統13の吸熱部20の受熱面21では、輻射熱の熱エネルギAは一部A1,A2,A3が反射され、残りB1,B2,B3,B4,B5が各受熱面部位で順次吸熱される。吸熱された熱エネルギは、例えば円錐体あるいは角錐体、針状体の吸熱部20の内部を対流作用により熱伝達されて発電装置12の熱伝導部に案内される。
【0026】
吸熱部20の受熱あるいは集熱部分を対流作用を利用する構造とすることで、熱伝達の向上を図ることができ、反射熱を受熱あるいは集熱部の外に逃がさない針状体あるいは錐体のマトリックス形状とすることで、受熱能力の向上を図ることができる。
【0027】
発電装置12は複数の熱電変換モジュール23を備えている。熱電変換モジュール23は、数cm角、例えば1cm角あるいは2cm角の熱電変換チップを多数組み合せてモジュール化したものであり、例えばA5サイズの熱電変換モジュールで数十W〜百数十Wの発電量が得られる。この発電量は、高温製品あるいは高温部位からの熱輻射量に依存するが、鉄鋼プラントの圧延・冷却工程のインゴット素材からの輻射熱で直接発電を行なうと、1m2当りの熱電変換モジュール23で3KW〜12KW程度、例えば数KWの発電量が得られる。このため、鉄鋼プラントの工場において、発電装置12を工場の圧延あるいは冷却工程に効率よく配設すると、1プラント当り数百KW〜数MKWの発電量を得ることができる。
【0028】
発電装置12では、輻射熱等の廃熱の熱エネルギを電気エネルギに変換し、変換された電気エネルギが発電装置12から電気配線15を介して取り出されて電気負荷16に供給される。電気負荷16では電動機を駆動したり、蓄電装置に蓄電させたり、給電系統や電力系統に供給され、電力需要に供される。
【0029】
一方、低温側系統14は、発電装置12での発電により温度降下した輻射熱等の廃熱を受熱あるいは集熱し、温度降下した熱を放熱する放熱部を備える。低温側系統14の放熱部は熱交換器あるいはエアフィンクーラを備えた放熱構造に構成される。低温側系統14には、廃熱機能を維持する熱媒体に流体または気体、不活性ガスが使用される。低温側系統14の放熱部では、発電装置12からの廃熱を受けて熱交換し、工場内の暖気、給湯に利用できるようになっている。低温側系統14には、廃熱効率を向上させるために、例えばエアフィンクーラに専用の冷却ファンが用いられる。
【0030】
廃熱発電システム10を図1ないし図3に示すように構成することにより、各種プラントの工場の製造設備で排熱として処理されている熱エネルギを電気エネルギに直接変換し、エネルギとして利用し易い電気エネルギの形態で回収し、使用に供したり、蓄電させることができる。
【0031】
このため、製造設備を有する産業において、従来廃熱として処理されている熱エネルギの再利用を図ることができる。輻射熱等の廃熱の熱エネルギを利用し易い電気エネルギの形態で回収し、再利用を図ることができる。したがって、製造設備を有する産業界においても、廃熱を電気エネルギとして回収再利用できるので、その分、工場外部から導入する電力量を減少させ、省エネルギ対策を施すことができ、CO2発生の抑制に貢献することができる。
【0032】
この廃熱発電システム10は、例えば製造工場内にある製品の製造工程で廃熱として処理される輻射熱等の廃熱エネルギを回収して、発電を行なう発電システムである。この発電システム10は、吸熱機能を有する高温側系統13およびエアフィンクーラまたは水冷熱交器等の廃熱機能を有する低温側系統14との間の温度差により発電を行なう発電装置12を有する。発電装置12で発生した電力を工場の製造工程に使用されるモータの駆動電力等の電力源として供給したり、または、製造工程に使用されるモータの駆動電力等に供給した際の余剰電力を、バッテリへ充電させる。また、発電装置12で発生した電力は工場の製造ラインに必要な電力として、さらに、工場の駆動電源として用いられる。さらに、廃熱発電システム10で発電された電力は発電負荷としての電力系統に供給され、工場内外の電力系統に送電することができる。発電装置12における熱電変換モジュール23には、熱電気変換素子または熱電子変換素子を備えてもよい。
【0033】
図5は本発明に係る廃熱発電システムの第2実施形態を示す概略ブロック図である。
【0034】
この実施形態に示された廃熱発電システム10Aは、発電装置12から電気負荷16に接続される電気配線15の途中に電圧制御装置としての電圧制御回路25を電圧昇圧制御に設けたものである。その他の構成は、図1に示された廃熱発電システム10と異ならないので、同一符号を付して説明を省略する。
【0035】
電圧制御回路25は、発電装置12で発電される電圧を電気負荷16側で必要とする電圧に昇圧する電圧昇圧機能を備え、バッテリ等の電圧昇圧手段で構成される。
【0036】
しかして、電圧制御回路25により、発電装置12で発生する電力と電気負荷16側の負荷との間で電力負荷制御を行なうことができる。電気負荷16としては、図1に示すものと同様、電動機の他、蓄電装置、給電系統、電力系統等がある。
【0037】
また、図6は、本発明に係る廃熱発電システムの第3実施形態を示す概略ブロック図である。
【0038】
この実施形態に示された廃熱発電システム10Bは、発電装置12から電気負荷16に通じる電気配線15の途中に出力制御回路26を備えたものである。その他の構成は、図1に示された廃熱発電システム10と異ならないので、同一符号を付して説明を省略する。
【0039】
出力制御回路26は、発電装置12で発電された供給電力出力が電気負荷16に整合する場合にのみ出力を行なう負荷整合制御手段である。出力制御回路26は発電装置12で発電される電力を監視し、高温側系統13の吸熱部20に与えられる熱量(熱エネルギ)が工場での圧延・冷却等の製造工程で何らかの外的要因により減少し、発電される電力量が低下した場合、例えば電圧が低下する事象が発生した場合に、自動的に電気回路を切断させるようにしたものである。
【0040】
電気負荷16としては、図1に示されたものと同様、電動機、蓄電装置、給電系統、電力系統等がある。
【0041】
図7は本発明に係る廃熱発電システムの第4実施形態を示す概略ブロック図である。
【0042】
この実施形態に示された廃熱発電システム10Cは、発電装置12から電気配線15に電圧制御回路25と出力制御回路26とを備えたものである。その他の構成は、図1に示された廃熱発電システム10と異ならないので同一符号を付して説明を省略する。
【0043】
この廃熱発電システム10Cは、発電装置12の発電部で発電される電力(発電出力)を出力制御回路26にて監視し、この出力制御回路26で電圧制御回路25を制御し、発電電圧の安定化を図ったものである。
【0044】
すなわち、この廃熱発電システム10Cは、図4に示された電圧制御回路25と図6に示された出力制御回路26とを備える。出力制御回路26は、負荷整合制御手段として機能し、電圧制御回路25の電圧制御係数を制御し、発電装置12からの供給電力出力を電気負荷16に整合させる出力負荷整合装置を備える。
【0045】
電気負荷16としては、図1に示された電気負荷と同様であり、電動機、蓄電装置、給電系統、電力系統等がある。
【0046】
図8は、本発明に係る廃熱発電システムの第5実施形態を示すものである。
【0047】
この実施形態に示された廃熱発電システム10Dは、高温側系統13の集熱部20と発電装置12との間、さらには発電装置12と低温側系統14の放熱部27との間に均熱化熱伝導部28,29をそれぞれ介装させたものである。その他の構成は、図1に示された廃熱発電システム10と異ならないので同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
【0048】
この廃熱発電システム10Dは、輻射熱等の廃熱の熱エネルギAを受熱あるいは集熱する高温側系統13の集熱部20からの熱エネルギを、また、発電装置12から放熱される熱エネルギを、均熱化熱伝導部28,29により、電熱面で面全体に亘って均等にし、発電装置12における発電機能の安定化、効率の向上を図ったものである。
【0049】
均熱化熱伝導部28,29は、熱伝導率の良い例えば銅、アルミ等の良熱伝導材料が用いられ、高温側系統13の集熱部20および低温側系統14の放熱部27と発電装置12との間に挟み込ませて保持される。均熱化熱伝導部28,29は発電装置12に供給される熱および発電装置12から放出される熱の均質化を図り、可能としている。
【0050】
また、廃熱発電システム10Dは、図9に示す変形例のように、高温素材、高温製品、または高温部位からの熱が低温側系統14へ流入することを防ぐ熱遮蔽部30を設置したものである。この熱遮蔽部30の設置により、低温側系統14の放熱部29からの放熱能力を向上させることができる。
【0051】
また、電気負荷16は、図1に示される電気負荷と同様の負荷である。
【0052】
【発明の効果】
本発明に係る廃熱発電システムにおいては、廃熱として処理されていた熱エネルギを、エネルギとして利用し易い電気エネルギの形態で回収し、再利用可能とすることで工場等の製造現場における省エネルギ対策の推進ならびにCO2発生の抑制を加速し、地球温暖化を抑止する効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る廃熱発電システムの第1実施形態を示す概略ブロック図。
【図2】図1に示された廃熱発電システムに備えられる高温側系統の吸熱あるいは集熱部の概略構造を示す図。
【図3】前記高温側系統の吸熱あるいは集熱部における輻射熱の吸熱・反射構造を示す原理図。
【図4】高温側系統の吸熱あるいは集熱部の配置・構造の変形例を示す概略図。
【図5】本発明に係る廃熱発電システムの第2実施形態を示す概略ブロック図。
【図6】本発明に係る廃熱発電システムの第3実施形態を示す概略ブロック図。
【図7】本発明に係る廃熱発電システムの第4実施形態を示す概略ブロック図。
【図8】本発明に係る廃熱発電システムの第5実施形態を示す概略ブロック図。
【図9】本発明に係る廃熱発電システムの第5実施形態の変形例を示す概略ブロック図。
【符号の説明】
10 廃熱発電装置
11 高温製品、高温素材、高温部位
12 発電装置(熱電変換装置)
13 高温側系統
14 低温側系統
15 電気配線
16 電気負荷(電動機、蓄電装置、給電系統、電力系統)
20 吸熱部(集熱部)
21 受熱面
23 熱電変換モジュール
25 電圧制御回路(電圧制御装置)
26 出力制御回路(出力制御装置)
27 放熱部
28,29 均熱化熱伝導部
Claims (19)
- 高温素材、高温製品または高温部位から放出される輻射熱等の廃熱を受熱または集熱する高温側系統と、受熱または集熱した熱を廃熱する低温側系統との間に設置され、高温側系統と低温側系統の温度差により、流れる熱から直接発電を行なう発電装置を設けたことを特徴とする廃熱発電システム。
- 前記発電装置が発電した電力を製造工程に備えられた電動機等の製造設備の電源として用いる請求項1記載の廃熱発電システム。
- 前記発電装置が発電した電力をバッテリィ等の蓄電装置に充電させる装置を備えた請求項1記載の廃熱発電システム。
- 前記発電装置が発電した電力が、工場内の給電系統に供給させるようにした請求項1記載の廃熱発電システム。
- 前記発電装置が発電した電力が、工場の外部の電力系統に供給されるようにした請求項1記載の廃熱発電システム。
- 前記発電装置と発電負荷との間に発電負荷側に必要な電圧に昇圧させる電圧制御回路を有する請求項1記載の廃熱発電システム。
- 前記発電装置と発電負荷との間に出力制御回路を有し、この出力制御回路は発電装置の供給電力出力が発電負荷に整合する場合に発電負荷に出力させるようにした請求項1記載の廃熱発電システム。
- 前記発電装置と発電負荷との間に電圧制御回路と出力制御回路とを有し、この出力制御回路で電圧制御回路の制御係数を制御し、発電装置からの供給電力出力を発電負荷に整合させる回路手段を構成した請求項1記載の廃熱発電システム。
- 前記高温側系統の受熱または集熱部が輻射熱等の廃熱を受けるフィン形状、波状、錐体状、針体状または平面状の受熱面を有し、低温側系統の熱媒体が不活性ガス、大気、水等の流体である請求項1記載の廃熱発電システム。
- 前記高温側系統の受熱または集熱部は輻射熱等の廃熱を受けるフィン等の受熱面であり、低温側系統の熱媒体が不活性ガス、大気、大気等の気体で、かつフィン等の放熱構造を有する請求項1記載の廃熱発電システム。
- 前記高温側系統の受熱または集熱部に、輻射率の高い物質を塗布して、受熱能力を向上させた受熱面を備えた請求項1記載の廃熱発電システム。
- 前記高温側系統の受熱もしくは集熱部は、高温素材、高温製品または高温部位を少なくとも部分的に囲む形状に構成した請求項1記載の廃熱発電システム。
- 前記高温側系統の受熱もしくは集熱部は、対流による熱伝達を向上させ、かつ反射熱の集熱部外への反射を阻止する構造とし、前記受熱もしくは集熱部の熱回収効率を向上させた受熱面を備えた請求項1記載の廃熱発電システム。
- 前記高温側系統の受熱または集熱部は、対流による熱伝達を向上させ、かつ反射熱を集熱部外へ逃がさない波形、錐形あるいは針形構造とすることにより、集熱能力を向上させる受熱面を備えた請求項1記載の廃熱発電システム。
- 前記高温素材、高温製品または高温部位からの熱が低温側系統へ流入するのを防止する熱遮蔽部を設置し、低温側系統の放熱部からの放熱能力を向上させた請求項1記載の廃熱発電システム。
- 前記高温側系統および低温側系統の少なくとも一方と発電装置の熱伝導部に、熱伝導率の高い材料を用い、伝熱性能向上と高温側系統の吸熱部から発電装置への熱供給及び発電装置から低温側系統の放熱部への熱放出の均等性を向上させて発電性能を向上させた請求項1記載の廃熱発電システム。
- 前記高温側系統および低温側系統の少なくとも一方と、発電装置の熱伝導部分に熱導率の高い材料を新たに介装し、高温側系統の吸熱部から発電装置への熱供給及び発電装置から低温側系統の放熱部への熱放出の均等性を向上させて発電性能を向上させた請求項1記載の廃熱発電システム。
- 低温側系統に設けられた放熱フィンを強制冷却する冷却ファンを設置し、放射性能を向上させた請求項1記載の廃熱発電システム。
- 低温側系統に設けられた放熱フィンを強制冷却する冷却ファンの駆動源を、輻射熱により生成された発電装置の電力の一部から供給する給電系統を備えた請求項1記載の廃熱発電システム。
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008032341A (ja) * | 2006-07-31 | 2008-02-14 | Ihi Corp | 熱処理装置 |
JP2008099532A (ja) * | 2006-10-16 | 2008-04-24 | Nsk Ltd | 電子制御ユニットおよび電動パワーステアリング装置 |
JP2010236747A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Taiheiyo Cement Corp | セメントキルン放散熱の回収および利用方法 |
JP2013048229A (ja) * | 2011-07-27 | 2013-03-07 | Jfe Steel Corp | 熱電発電装置及び熱電発電方法 |
KR101330536B1 (ko) * | 2012-08-30 | 2013-11-18 | 현대제철 주식회사 | 제철소용 연주설비 |
-
2003
- 2003-07-10 JP JP2003195022A patent/JP2005033894A/ja active Pending
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