JP2005033518A - 情報収集システム - Google Patents
情報収集システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005033518A JP2005033518A JP2003196335A JP2003196335A JP2005033518A JP 2005033518 A JP2005033518 A JP 2005033518A JP 2003196335 A JP2003196335 A JP 2003196335A JP 2003196335 A JP2003196335 A JP 2003196335A JP 2005033518 A JP2005033518 A JP 2005033518A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- information
- person
- image
- data
- action
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【解決手段】監視領域を離れた位置から映像手段11で連続的に映像化した映像信号を入力し、その映像信号から人の行動を画像計測手段12で計測し、情報作成手段13は画像計測手段12にて計測したデータから人の行動と人が接触した物体の状況を総合した情報を作成する。また、物体による死角領域が監視領域内に存在しないように複数個の映像手段11を配置し、画像計測手段12は複数個の撮像手段11間で得られた映像信号から同一人物を同定する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、監視領域で行動する人の情報を画像処理にて計測し、その情報から人の行動と人が接触した物体の状況を総合した情報を作成収集する情報収集システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、24時間の営業を特徴とする商品販売店舗の増加や店舗密集地における販売競争の激化から店舗売上げを伸ばすことが最重要課題となっており、店舗売上げを大きく左右する商品の陳列場所や配置方法は重要な管理要素とされている。お客の要求に適した状態に商品を陳列配置するためには、商品の販売状況を調査することが必要不可欠である。従来、商品の販売状況を調査する方法として、店員が陳列品の個数を調べたり、電子化されているレジにて販売した商品の情報を入力し管理するなどの方法が用いられてきた。
【0003】
また、施設などにおける監視では、工場などにおいて作業員の監視として作業エリアで作業する人の人数確認や、夜間施設内に進入した人の検知などが実施されている。また、自動計測した移動物体の動線を使って算出した移動コストで施設のレイアウトの良し悪しを判定するようにしたものもある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2003−22309号公報(図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、店舗などで実施される調査方法で得られる情報は、販売した単体商品の販売状況を表しており単一商品の陳列状況の適切性しか評価できない。店舗全体の売上げに貢献できる情報は、店舗で販売している全商品の陳列場所や配置を総合的に評価できる情報であり、従来のものでは、店舗全体の売上げに貢献できる情報を得ることは困難である。
【0006】
また、工場などにおける作業員の監視については、作業エリア内に設置してある設備に対して規定作業を行っているのか規定外作業を行っているのかの判断は難しく、夜間施設内の監視においても、進入した人が不審者なのか関係者なのかの判断は困難である。
【0007】
また、施設のレイアウトを管理するものでは、特定の者を監視対象としているがレイアウトの良し悪しの状態を把握するものであり、人の行動と人が接触した物体とを総合的に評価するものではない。
【0008】
本発明の目的は、人の特徴情報、作業に費やした選択経路や行為を基にして、人の行動と人が接触した物体とを総合的に評価できる情報収集システムを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる情報収集システムは、監視領域を離れた位置から映像手段で連続的に映像化した映像信号を入力し、その映像信号から人の行動を画像計測手段で計測し、情報作成手段は画像計測手段にて計測したデータから人の行動と人が接触した物体の状況を総合した情報を作成する。また、物体による死角領域が監視領域内に存在しないように複数個の映像手段を配置し、画像計測手段は複数個の撮像手段間で得られた映像信号から同一人物を同定する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係わる情報収集システムのブロック構成図である。この第1の実施の形態では、工場などの安全管理において、作業エリア内で機械工作機を操作する作業員が予め定められた操作手順を遵守し安全に作業を行っているかどうかを監視する場合について説明する。
【0011】
図1に示すように、第1の実施の形態に係わる情報収集システムは、監視領域を連続的に映像化する撮像手段11と、撮像手段11から出力される映像信号から人の行動を計測する画像計測手段12と、画像計測手段12の計測結果から人の行動と人が接触した物体とを関連付けた情報を作成する情報作成手段13とから構成される。そして、画像計測手段12は、撮像手段11から出力される映像信号を取込みデジタルの画像データに変換する画像取込み手段14と、画像取込み手段14から出力される画像データにて人の抽出を行う抽出手段15と、抽出手段15にて抽出した人を識別する識別手段16と、識別手段16にて識別した人の歩行軌跡を計測する歩行軌跡計測手段17と、識別手段16にて識別した人の行為を計測する行為計測手段18とを備える。
【0012】
図2は作業員19が作業を行うエリアのレイアウト図である。作業員19が作業を行う作業室20内は、複数個の作業エリア21a〜21eに区分されており、いま、作業員19は作業エリア21aと作業エリア21cとで作業を行うものとし、その場合の作業員19の行動を監視する場合について説明する。
【0013】
図3は、この作業員19が行うべき規定作業手順を示したフロー図である。この作業員19は作業開始にあたり、まず、作業室20に入室し(S1)、最初の作業エリア21aに移動し(S2)、作業エリア21aにて作業機の安全装置をONとする(S3)。そして、作業エリア21cに移動し(S4)、その作業エリア21cで作業を行う(S5)。作業が終了すると再び作業エリア21aに戻り(S6)、作業エリア21aの作業機の安全装置をOFFして(S7)、作業室20から退出して(S8)、作業員19の作業は終了する。
【0014】
このような作業員の作業を監視する場合には、撮像手段11は、作業員19が作業を行う作業エリア21a〜21eを監視領域として、作業エリア21a〜21eから離れた位置より連続的に作業エリア21a〜21eを映像化する。撮像手段11にて映像化された作業エリア21a〜21eの映像信号は、画像計測手段12の画像取込み手段14に取り込まれた後、デジタルの画像データに変換され抽出手段15に入力される。抽出手段15は、画像データ内に写像された作業員19を画像処理にて求め、計測結果を識別手段16へ入力する。
【0015】
図4は、抽出手段15での画像データから作業員19を求める方法の一例の説明図である。図4(a)において、人が写像されていない画像データを背景画像データ22として予め登録しておき、図4(b)に示す計測した画像データ23と背景画像データ22とを比較することで、図4(c)に示すように輝度変化や形状変化を表す変化量画像24を作成する。変化量画像24は、人が写像された領域では変化値が大きく、その他の領域では変化値が小さくなることから人領域19aを抽出することができる。また、複数個の背景画像データ22を環境条件に応じて登録することで、監視エリアで定期的に発生する外乱の影響を除去することが可能となる。
【0016】
次に、識別手段16では、抽出手段15にて抽出した作業員19の特徴情報に関して画像データから計測する。作業員19の特徴情報とは、身長、体型、年齢層、性別などである。身長は、抽出した矩形サイズ、撮影距離、視野角などから求めることができ、体型は抽出した矩形サイズの縦横比にて求められる。年齢層においては、身長や体型より大まかな推定が可能である。性別に関しては、髪の長さや形、服装などの特徴から識別することができる。
【0017】
また、識別手段16では、抽出手段15から時間軸に沿って連続的に入力されるデータに複数の作業員19がいる場合、時系列のデータ間で同一作業員19を同定する。同一作業員19の同定には、特徴情報(身長、体型、年齢層、性別等)を用いて特徴の最も類似した作業員19を選択しても良いし、画像データそのものを比較しても良い。画像データの比較には、輝度の絶対値を比較する方法、輝度のばらつきを比較する方法、形状を比較する方法などがあるが環境に適した手法を用いる。
【0018】
図5は、歩行軌跡計測手段17での歩行経路を求める方法の説明図である。歩行軌跡計測手段17は、作業エリアに侵入した作業員19が退出するまでに費やした歩行経路を計測するもので、例えば、図5(a)、図5(b)、図5(c)に示す識別手段16にて求めた作業員19の時系列的な写像位置19A、19B、19Cを時系列的につなぎ合わせることで、図5(d)に示すような歩行軌跡25を計測する。また、作業員19の写像位置と、撮影距離および視野角などから奥行き情報を持つ3次元計測も可能である。
【0019】
図6は、行為計測手段18での人の行動を求める方法の説明図である。行為計測手段18では、作業エリア21a〜21dにて機械工作機を操作する作業員19の操作行為や歩行中の作業員19の歩行行為を計測する。作業員19の行為を計測する一例として、図6(a)に示すように、予め予想できる作業員19の行為像26を登録しておき、実際の作業員19の画像データと行為像26とを照らし合わせ最も類似した行為像を作業員19の行為と判断する。
【0020】
また、類似値に所定のしきい値を設けて予想外の行為と断定することも可能である。行為像26は、多値のデータでも2値のデータでも良いが、2値のデータを用いる場合には形状を比較できる方法を用いることが望ましい。また、図6(b)、図6(c)に示すように、行為像26を時系列的な複数行為の羅列データ27a、27bとして登録しておき、一定の時間幅を持った行為として扱うことも可能である。この場合は、計測精度や計測できる行為を高度化できる。
【0021】
画像計測手段12の画像取込み手段14、識別手段16、歩行軌跡計測手段17、行為計測手段18で計測された計測データは、情報作成手段13に集められ、情報作成手段13にてこれら計測データを基にして目的とするデータを作成する。
【0022】
情報作成手段13では、例えば作業室20で作業を許可されている作業員19を登録しておき、識別手段16にて計測した計測データと比較照合し、作業室20に入室した作業員19が許可された作業員19であるかを判断する。そして、許可されていない作業員19であると判断した場合には、その旨を表現するデータを出力する。
【0023】
許可された作業員19であると判断した場合には、作業員19の作業情報を図3に示した規定作業手順を基に作成する。規定作業手順によれば、入室後の次の作業は、作業エリア21aに移動した後、作業機の安全装置をONにする行為であるから、歩行軌跡計測手段17で求めた歩行軌跡にて作業員19の移動先の適切性を判断する。作業員19の移動先が作業エリア21aでない場合や、行為計測手段18にて他行為を計測した場合には、規定した作業外を実施していると判断する。また、作業エリア21aに移動したとしても、作業機の安全装置をONにする行為以外を行った場合も同様である。規定外の作業を行ったと判断した場合には、その旨を表す情報を出力する。以降の作業についても作業員19が作業室20から退出するまで同様の処理を行う。また、作業員19が行ってはいけない危険作業手順を定義することで、危険作業を行った旨を出力することもできる。
【0024】
第1の実施の形態によれば、作業員19の歩行軌跡および作業行為を遠隔非接触で計測することにより、機械工作機に対して作業員19が規定作業手順を遵守し安全に作業を行っているかの監視情報を適正に提供することができる。
【0025】
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。図7は、本発明の第2の実施の形態に係わる情報収集システムのブロック構成図である。この第2の実施の形態は、図1に示す第1の実施の形態に対し、複数個の撮像手段11a、11b、11cを備えたものである。
【0026】
第2の実施の形態に係わる情報収集システムは、監視領域を連続的に映像化する複数個の撮像手段11a、11b、11cからなる映像装置28を設け、これら複数個の撮像手段11a、11b、11cから出力される映像信号から画像計測手段12は人の行動を計測する。また、情報作成手段13は画像計測手段12の計測結果から人の行動と人が接触した物体とを関連付けた情報を作成する。
【0027】
画像計測手段12は、撮像手段11a、11b、11cから出力される映像信号を取込みデジタルの画像データに変換する画像取込み手段14と、画像取込み手段14から出力される画像データにて人の抽出を行う抽出手段15と、抽出手段15にて抽出した人を識別する識別手段16と、識別手段16にて識別した人の歩行軌跡を計測する歩行軌跡計測手段17と、識別手段16にて識別した人の行為を計測する行為計測手段18とを備える。
【0028】
第1の実施の形態においては、単一の撮像手段11にて監視領域を映像化しているが、第2の実施の形態においては、監視領域内の物体により死角領域が存在しないよう配置した複数個の撮像手段11a、11b、11cにて監視領域を映像化する。複数個の撮像手段11a、11b、11cにて監視領域を映像化することから、撮像手段11a、11b、11c間で重複した監視領域の映像信号が出力され、画像計測手段12は、第1の実施の形態における画像計測手段12の機能に加え各撮像手段11a、11b、11cから出力される映像信号間で同一人物を断定する機能を備える。
【0029】
具体的には、識別手段16にて人特徴情報を計測した後、各撮像手段間における特徴情報(身長、体型、年齢層、性別等)を用いて最も類似した人を同一人物と断定する。また、画像データを撮像手段11a、11b、11cの撮影距離と視野角などから変形加工し、画像データそのものを比較して同一人物を断定するようにしても良い。また、画像計測手段12は単一の画像計測手段12にて構成した場合を示したが、撮像手段11a、11b、11cの数量に合わせて複数個の画像計測手段12を設け、複数個の映像信号を処理して相互に情報の共有化ができるような構成としても良い。
【0030】
第2の実施の形態によれば、作業エリア内の物体による死角領域が監視領域内に存在しないよう複数個の撮像手段11a、11b、11cを配置し、これら複数個の撮像手段11a、11b、11c間で得られた画像信号で同一人物を同定するので、より正確に同一人物を判別できる。
【0031】
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。図8は、本発明の第3の実施の形態に係わる情報収集システムのブロック構成図である。この第3の実施の形態は、図1に示す第1の実施の形態に対し、画像計測手段12での計測データや情報作成手段13での作成データを記録するための記録手段29を追加して設けたものであり、必要時に記録手段29に記録したデータの参照を行えるようにしたものである。
【0032】
以下、本発明の第3の実施の形態に係わる情報収集システムを、商品を販売する店舗などの商品の陳列場所や配置の管理において、商品の陳列状態がお客の要望に適しているかを判断できる情報を提供する情報収集システムに適用した場合を例にとり説明する。
【0033】
第3の実施の形態に係わる情報収集システムでは、撮像手段11にて店舗内を連続的に映像化し、画像計測手段12の画像取込み手段14にて撮像手段11から出力される映像信号をデジタルの画像データへ変換する。次に、画像データからお客の領域を抽出手段15にて求め、お客の特徴情報(身長、体型、年齢層、性別等)、歩行軌跡および行為を、それぞれ識別手段16、歩行軌跡計測手段17および行為計測手段18にて計測する。第3の実施の形態では、画像計測手段12である画像取込み手段14、抽出手段15、識別手段16、歩行軌跡計測手段17、行為計測手段18から出力される計測データをデータベース化して記録手段29へ記録する。
【0034】
歩行軌跡計測手段17では、記録手段29へ計測データを記録する際に、識別手段16の計測データである人の特徴情報とリンクさせて歩行軌跡データを記録する。図9は、識別手段16の計測データである人の特徴情報と歩行軌跡計測手段17の計測データである歩行軌跡データとのリンクの説明図である。
【0035】
図9において、識別手段16にて計測したお客の特徴情報30は、例えば性別31と年齢層32であるとする。この場合、歩行軌跡計測手段17にて計測した各人の歩行軌跡データ33は、計測データ33a、33b、33cごとに特徴情報30にリンクされる。例えば、計測データ33aにおいては、一つ目の特徴情報である性別31について男性とリンクし、二つ目の特徴情報である年齢層32については大人とリンクする。同様に、計測データ33bにおいては、一つ目の特徴情報である性別31について男性とリンクし、二つ目の特徴情報である年齢層32については子供とリンクする。計測データ33cにおいては、一つ目の特徴情報である性別31について女性とリンクし、二つ目の特徴情報である年齢層32については大人とリンクする。このように、歩行軌跡データ33を特徴情報30とリンクさせて記録手段29に記録する。
【0036】
また、歩行軌跡計測手段17は、歩行状態が停止した状態、つまり人が止まっている状態を区切りとしてセグメント化して記録する。図10は、歩行軌跡計測手段17での歩行軌跡データをセグメント化し歩行状態を示す歩行軌跡リストを求める説明図である。図10(a)に示す歩行軌跡データ33の計測データ33aは、図10(b)に示すように停止状態A〜Eを区切りとしてセグメント化されて歩行軌跡セグメント34が求められ、セグメントの順位に沿って歩行軌跡リスト35が作成される。歩行軌跡リスト35には、予め作成した監視領域をセグメント化したエリアマップ36に応じた停止場所37と各セグメントに要した時間38とが記録される。
【0037】
行為計測手段18では、記録手段29へ計測データを記録する際に、識別手段16および歩行軌跡計測手段17の計測データとリンクさせて行為計測データを記録する。図11は、識別手段16の特徴情報および歩行軌跡計測手段17の歩行軌跡リストと行為計測手段18の行為計測データ39とのリンクの説明図である。
【0038】
図11において、行為計測手段18にて計測した各人の行為計測データ39は、識別手段16にて計測したお客の特徴情報30である性別31と年齢層32と共に、歩行軌跡計測手段17にて作成された歩行軌跡リスト35にリンクされる。例えば、行為計測データ39の計測データ39aは、一つ目の特徴情報30である性別31について男性とリンクし、二つ目の特徴情報30である年齢層32について大人とリンクする。また、歩行軌跡リスト35の計測データ35aともリンクされ、この際に行為順位に沿って歩行軌跡リスト35のリストNo.も同時にリンクする。
【0039】
次に、情報作成手段13では、記録手段29に記録されたデータからお客の商品陳列における場所や配置への要望を示す情報を作成する。まず、一つ目の例として、お客の興味度の経年的変化を示す情報を作成する場合について説明する。この場合、情報作成手段13では、図11に示す行為計測データ39における行為を参照し、商品視察、商品取得および商品返却を選択する。ここで、商品視察とは商品を眺めた行為で、商品取得とは商品を手に取った行為である。商品返却とは一度商品を取得した後に商品を元の陳列に戻した行為を示している。これらの行為を選択すると共に選択行為に記録されている歩行軌跡リストNo.から、行為を行った場所と行為時間も同時に選択する。
【0040】
次に、選択行為にお客の興味に応じた興味係数を設定し興味値を求め、行為を行った場所において興味値と行為時間とからお客の商品に対する興味度を求める。興味値は、興味係数が例えば商品視察については1、商品取得については2、商品返却については−1とすると、その総和でも良い。お客が商品視察のみだと興味値は1であり、商品視察した後に商品取得をすれば3である。また、商品を返却した場合には2となる。興味度は、この求めた興味値に行為時間を乗算することで求める。以上述べた係数および計算は一例であり、行為や時間の重要度にて変更しても良い。
【0041】
次に、所定の期間について興味度の累積値を求め、この累積値を求める期間を経年的に変化させることで、お客の興味度の変化を示す情報が作成され出力される。これにて、お客の行為と時間を基にしたお客の商品への興味や要望を数値化した情報が提供できる。
【0042】
次に、二つ目の例として商品配置を検討する際の情報を提供する場合について説明する。この場合、情報作成手段13では、図10に示す歩行軌跡リスト35において人が歩行している歩行状態を参照し、移動元と移動先及び歩行に要した時間を選択する。そして、その選択情報から移動先の場所ごとに移動元を調べ、各移動元の累積回数と移動に要した時間との累積時間を求める。この求めた情報は、お客が移動先の場所に訪れる前に立ち寄った場所を示しており、すなわち移動先に陳列された商品を視察する前に視察した商品の統計的な割合を示している。
【0043】
また、移動に要した時間の累積時間から商品間の関連性も推測できる。例えば累積時間が短い場合には、お客は移動元の商品を視察した後に直ぐに移動先の商品を視察しており、移動元の商品の購入を考えているお客は、移動先の商品も同様に購入を検討していると推測できる。また累積時間が長い場合には、商品間の関連性がないかまたは低いと推測できる。情報作成手段13では、移動先ごとの移動元の累積回数および移動に要した累積時間を任意の期間について求め、この期間を経年的に変化させることで、経年的な情報を作成し出力する。これにて、お客の歩行と時間を基にした商品間の関連性を数値化した情報が提供でき、店舗では、関連のある商品を離れて配置することで多くの商品をお客が視察するように考慮するのか、または、近くに配置することでお客が購入し易くするかなどの、商品配置を検討する際の情報として活用できる。
【0044】
また、以上述べた二つの例を複合させることで、お客の興味や要望と商品間の関連性を組み合わせた情報も作成可能であると考えられる。すなわち、情報作成手段13は、所定の期間を計測サイクルとして、画像計測手段12にて計測したデータと記録手段29で保持したデータとを比較して経年的変化を示すデータを作成し、お客の商品陳列における場所や配置への要望を示す情報を作成する。
【0045】
第3の実施の形態によれば、記録手段29に記録されたデータの基づいて所定の期間を計測サイクルとして、画像計測手段にて計測したデータと記録手段29に保持したデータとを比較し、経年的変化を示すデータを作成するので、お客の商品陳列における場所や配置への要望を適切に示す情報を提供できる。
【0046】
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。図12は、本発明の第4の実施の形態に関わる情報収集システムのブロック構成図である。この第4の実施の形態は、図8に示す第3の実施の形態に対し、人が接触した物体を認識する物体認識手段40を追加して備えたものである。
【0047】
第4の実施の形態に関わる情報収集システムでは、店舗内を連続的に映像化した撮像手段11の出力信号を画像計測手段12の画像取込み手段14でデジタルの画像データに変換し、この画像データから物体認識手段40にて人が接触した物体を認識する。認識手法としては、人が物体に接触したことを行為計測手段18から信号として受け取り、それをトリガとして画像取込み手段14から出力されるデジタルの画像データに画像処理を施し自動で人が接触した物体を認識する手法や、予め各場所に陳列された商品の種類を示したマップを準備しておき、このマップと行為計測手段18で人が物体に接触した場所とを比較することで人が接触した物体を認識する手法が挙げられる。
【0048】
第4の実施の形態によれば、物体認識手段40を備えたので、商品の種類も識別することが可能となり、情報作成手段13で作成されるお客の興味や要望の情報を商品の種類に応じて作成することが可能となる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、遠隔非接触で得られる映像信号から人の行為や歩行を計測して、人の行動と人が接触した物体の状況を把握するので、計測対象である人を拘束したり違和感を与えることなく、人の行動と人が接触した物体の状況の総合情報を作成することができる。また、作業員の操作手順に係わる安全監視や商用店舗などにおける商品の陳列場所や配置の適切性を判断できる情報などの提供が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる情報収集システムのブロック構成図。
【図2】本発明の第1の実施の形態における作業員が作業を行うエリアのレイアウト図。
【図3】本発明の第1の実施の形態における作業員の規定作業手順を示したフロー図。
【図4】本発明の第1の実施の形態における抽出手段での画像データから作業員を求める方法の一例の説明図。
【図5】本発明の第1の実施の形態における歩行軌跡計測手段での歩行経路を求める方法の説明図。
【図6】本発明の第1の実施の形態における行為計測手段での人の行動を求める方法の説明図。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係わる情報収集システムのブロック構成図。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係わる情報収集システムのブロック構成図。
【図9】本発明の第3の実施の形態における識別手段の計測データである人の特徴情報と歩行軌跡計測手段の計測データである歩行軌跡データとのリンクの説明図。
【図10】本発明の第3の実施の形態における歩行軌跡計測手段での歩行軌跡データをセグメント化し歩行状態を示す歩行軌跡リストを求める説明図。
【図11】本発明の第3の実施の形態における識別手段の特徴情報および歩行軌跡計測手段の歩行軌跡リストと行為計測手段の行為計測データとのリンクの説明図。
【図12】本発明の第4の実施の形態に関わる情報収集システムのブロック構成図。
【符号の説明】
11…映像手段、12…画像計測手段、13…情報作成手段、14…画像取込み手段、15…抽出手段、16…識別手段、17…歩行軌跡計測手段、18…行為計測手段、19…作業員、20…作業室、21…作業エリア、22…背景画像データ、23…計測画像データ、24…変化量画像、25…歩行軌跡、26…行為像、27…複数行為羅列データ、28…映像装置、29…記録手段、30…特徴情報、31…性別、32…年齢層、33…歩行軌跡データ、34…歩行軌跡セグメント、35…歩行軌跡リスト、36…エリアマップ、37…停止場所、38…時間、39…行為計測データ、40…物体認識手段
Claims (10)
- 監視領域を離れた位置から連続的に映像化する撮像手段と、前記撮像手段で映像化した映像信号から人の行動を計測する画像計測手段と、前記画像計測手段にて計測したデータから人の行動と人が接触した物体の状況を総合した情報を作成する情報作成手段とを備えたことを特徴とする情報収集システム。
- 前記撮像手段は複数個設けられ、物体による死角領域が監視領域内に存在しないように配置され、前記画像計測手段は複数個の前記撮像手段間で得られた映像信号から同一人物を同定することを特徴とする請求項1記載の情報収集システム。
- 前記画像計測手段は、前記撮像手段で映像化された映像信号を取込みデジタルの画像データに変換する画像取込み手段と、前記画像取込み手段にて得られた画像から人を抽出する抽出手段と、前記抽出手段にて抽出した人を識別する識別手段と、前記識別手段にて識別した人の歩行軌跡を計測する歩行軌跡計測手段と、前記識別手段にて識別した人の行為を計測する行為計測手段とを備えたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の情報収集システム。
- 前記歩行軌跡計測手段は、前記画像取込み手段にて得られた画像データから人の歩行軌跡を計測し歩行状態を判断することを特徴とする請求項3記載の情報収集システム。
- 前記歩行軌跡計測手段は、前記画像取込み手段にて得られた画像データから計測した人の歩行軌跡データを前記識別手段にて求めた識別情報を基に区分することを特徴とする請求項3または請求項4記載の情報収集システム。
- 前記行為計測手段は、前記画像取込み手段にて得られた画像データから計測した人の行為データを前記識別手段にて求めた識別情報を基に区分することを特徴とする請求項3記載の情報収集システム。
- 前記行為計測手段は、前記画像取込み手段にて得られた画像データから計測した人の行為データを前記歩行軌跡計測手段にて求めた歩行状態を基に区分することを特徴とする請求項4記載の情報収集システム。
- 前記画像計測手段の出力データと前記情報作成手段にて作成したデータとを記録して保持する記録手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の情報収集システム。
- 前記情報作成手段は、所定の期間を計測サイクルとして前記画像計測手段にて計測したデータと前記記録手段で保持したデータとを比較し、経年的変化を示すデータを作成することを特徴とする請求項8記載の情報収集システム。
- 前記画像計測手段は、前記画像取込み手段にて得られた画像データから人が接触した物体を認識する物体認識手段を備えたことを特徴とする請求項3記載の情報収集システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003196335A JP2005033518A (ja) | 2003-07-14 | 2003-07-14 | 情報収集システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003196335A JP2005033518A (ja) | 2003-07-14 | 2003-07-14 | 情報収集システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005033518A true JP2005033518A (ja) | 2005-02-03 |
Family
ID=34206865
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003196335A Pending JP2005033518A (ja) | 2003-07-14 | 2003-07-14 | 情報収集システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005033518A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007312271A (ja) * | 2006-05-22 | 2007-11-29 | Nec Corp | 監視システム |
WO2010013572A1 (ja) * | 2008-07-28 | 2010-02-04 | 国立大学法人筑波大学 | 建物内制御装置 |
JP2011215829A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-10-27 | Hitachi Ltd | 監視装置および不審行動検出方法 |
JP2011242861A (ja) * | 2010-05-14 | 2011-12-01 | Ntt Docomo Inc | 物体認識装置、物体認識システムおよび物体認識方法 |
CN110650685A (zh) * | 2017-03-24 | 2020-01-03 | 爱尔西斯有限责任公司 | 评估人的心理生理状态的方法 |
JP2020154716A (ja) * | 2019-03-20 | 2020-09-24 | 株式会社日立ビルシステム | 作業管理システム及び作業管理方法 |
-
2003
- 2003-07-14 JP JP2003196335A patent/JP2005033518A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007312271A (ja) * | 2006-05-22 | 2007-11-29 | Nec Corp | 監視システム |
WO2010013572A1 (ja) * | 2008-07-28 | 2010-02-04 | 国立大学法人筑波大学 | 建物内制御装置 |
JPWO2010013572A1 (ja) * | 2008-07-28 | 2012-01-12 | 国立大学法人 筑波大学 | 建物内制御装置 |
US8650135B2 (en) | 2008-07-28 | 2014-02-11 | University Of Tsukuba | Building management apparatus |
JP2011215829A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-10-27 | Hitachi Ltd | 監視装置および不審行動検出方法 |
JP2011242861A (ja) * | 2010-05-14 | 2011-12-01 | Ntt Docomo Inc | 物体認識装置、物体認識システムおよび物体認識方法 |
CN110650685A (zh) * | 2017-03-24 | 2020-01-03 | 爱尔西斯有限责任公司 | 评估人的心理生理状态的方法 |
CN110650685B (zh) * | 2017-03-24 | 2024-02-20 | 爱尔西斯有限责任公司 | 评估人的心理生理状态的方法 |
JP2020154716A (ja) * | 2019-03-20 | 2020-09-24 | 株式会社日立ビルシステム | 作業管理システム及び作業管理方法 |
JP7178303B2 (ja) | 2019-03-20 | 2022-11-25 | 株式会社日立ビルシステム | 作業管理システム及び作業管理方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4972491B2 (ja) | 顧客動作判定システム | |
TWI778030B (zh) | 店鋪裝置、店鋪管理方法及程式 | |
JP6314987B2 (ja) | 店舗内顧客行動分析システム、店舗内顧客行動分析方法および店舗内顧客行動分析プログラム | |
JP5731766B2 (ja) | 販売機会損失の分析システム及び分析方法 | |
JP2011248836A (ja) | 滞留検出システム及びプログラム | |
JP2006309280A (ja) | 非接触icタグを利用した店舗内顧客購買行動分析システム | |
US9245247B2 (en) | Queue analysis | |
JP2005259173A (ja) | 人間検知装置および人間検知方法ならびにプログラム | |
CN101268478A (zh) | 采用视频分析检测可疑活动的方法及装置 | |
JPH1048008A (ja) | 注目情報計測方法及び装置並びにそれを用いた各種システム | |
CA3014365C (en) | System and method for gathering data related to quality of service in a customer service environment | |
JP7201072B2 (ja) | 監視装置、不審オブジェクト検出方法、およびプログラム | |
JP2017174272A (ja) | 情報処理装置及びプログラム | |
JP2014232362A (ja) | 移動体行動分析・予測装置 | |
JP2017083980A (ja) | 行動分析装置及びシステム及び方法 | |
US20230385798A1 (en) | Article deduction apparatus, article deduction method, and program | |
JP2015090579A (ja) | 行動分析システム | |
JP5236607B2 (ja) | 異常検知装置 | |
JP2019109805A (ja) | 販売分析装置、販売管理システム、販売分析方法、及びプログラム | |
JP2005033518A (ja) | 情報収集システム | |
JP4753975B2 (ja) | 商品関心度計測装置 | |
JP5712401B2 (ja) | 行動監視システム、行動監視プログラム、及び行動監視方法 | |
JP2016219065A (ja) | 滞留分析システム及び方法 | |
US20230168119A1 (en) | Footfall detection method and apparatus | |
JP2015133131A (ja) | 販売機会損失分析用データ出力システム及び方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060113 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080613 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080624 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080808 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090526 |