JP2005033311A - 音声通話録音方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】IPネットワーク上でVoIPを活用したサービスを提供するASP事業者が、簡単にIPネットワーク上で音声通話録音を行えるようにする。
【解決手段】サービス制御装置と音声会議装置と音声録音装置とを有し、IPネットワーク上でVoIPサービスを提供する音声通話ネットワークシステムにおける音声通話録音方法であって、前記サービス制御装置が、前記音声会議装置と任意の着信者とを呼び出し、前記音声会議装置を介して前記発信者と前記着信者との間の通話セッションを確立し通信中状態に遷移させるとともに、前記音声会議装置と前記音声録音装置とを呼び出し、前記音声録音装置を前記音声会議装置に接続し、前記音声会議装置を介して前記通信中状態の通話セッションに前記音声会議装置を割り込ませて多者会議状態となし、前記音声録音装置で前記発信者と前記着信者との間の音声通話を録音する。
【選択図】 図2
【解決手段】サービス制御装置と音声会議装置と音声録音装置とを有し、IPネットワーク上でVoIPサービスを提供する音声通話ネットワークシステムにおける音声通話録音方法であって、前記サービス制御装置が、前記音声会議装置と任意の着信者とを呼び出し、前記音声会議装置を介して前記発信者と前記着信者との間の通話セッションを確立し通信中状態に遷移させるとともに、前記音声会議装置と前記音声録音装置とを呼び出し、前記音声録音装置を前記音声会議装置に接続し、前記音声会議装置を介して前記通信中状態の通話セッションに前記音声会議装置を割り込ませて多者会議状態となし、前記音声録音装置で前記発信者と前記着信者との間の音声通話を録音する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声通話録音方法に係り、特に、VoIP(Voice over IP)を提供するIPネットワーク上で音声通話録音方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、コールセンタシステムを構成する構内交換機(PBX)では、発信者に対して、エージェントが適切な対応をしているかを監視するためや、あるいは、発信者からのクレーム時に過去の応対状況を確認するために全ての通話を音声ログとして保存している場合がある。
構内交換機における音声通話録音方法は、構内交換機内に三者会議機能があり、そこで1つのチャネルは着信者へもう一方のチャネルは、音声録音装置に接続して音声録音を行う方法が既に知られている(下記特許文献1参照)。
構内交換機をVoIP対応にさせたIP−PBXでも上記構内交換機と同様の方法で音声通話録音を実現している。
VoIPを接続するためのIPネットワークで音声通話録音を行う場合、VoIPの信号制御を行うSignaling Gateway(SG)と、音声パケットをルーチングするMedia Gateway(MG)が分離されているため、IPネットワーク上での発信者と着信者間の音声通話録音を行うことは難しく、SGとMGが同一装置で実現している製品でないと提供できなかった。
音声録音装置の音声録音方法、蓄積方法、音声圧縮方法、音声テキスト化技術、音声ファイル管理方法などは、電話網対応の装置からVoIP対応の装置まで既に提供されている。
【0003】
なお、本願発明に関連する先行技術文献としては以下のものがある。
【特許文献1】
特開平8−65396号公報(交換システム)の図1、図2参照
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、VoIPを接続するためのIPネットワークでの場合、VoIPの信号制御を行うSignaling Gateway(SG)と、音声パケットをルーチングするMedia Gateway(MG)が分離されているため、IPネットワーク上での発信者と着信者との間の音声通話録音を行うことは難しく、SGとMGが同一装置で実現している製品でないと提供できなかった。
また、音声パケットは、発信者と着信者との間でダイレクトにされる場合もあり、IPネットワーク上での音声セッションを録音することは困難であった。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、IPネットワーク上でVoIPを活用したサービスを提供するASP(Application Service Provider)事業者が、簡単にIPネットワーク上で音声通話録音を行うことが可能となる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明は、サービス制御装置と音声会議装置と音声録音装置とを有し、IPネットワーク上でVoIPサービスを提供する音声通話ネットワークシステムにおける音声通話録音方法であって、発信者が、前記サービス制御装置に対して、任意のサービスにアクセスするための発信要求を発行し、前記サービス制御装置が、前記音声会議装置と任意の着信者とを呼び出し、前記音声会議装置を介して前記発信者と前記着信者との間の通話セッションを確立し通信中状態に遷移させるとともに、前記音声会議装置と前記音声録音装置とを呼び出し、前記音声録音装置を前記音声会議装置に接続し、前記音声会議装置を介して前記通信中状態の通話セッションに前記音声会議装置を割り込ませて多者会議状態となし、前記音声録音装置で前記発信者と前記着信者との間の音声通話を録音することを特徴とする。
本発明によれば、IPネットワーク上で提供される任意のサービスを利用して接続された発信者と着信者の音声録音機能を提供することが可能となり、例えばASPサービスとして提供されるIPコールセンタでの全通話録音が可能となる。
【0006】
また、本発明は、サービス制御装置と音声会議装置と音声録音装置とを有し、IPネットワーク上でVoIPサービスを提供する音声通話ネットワークシステムにおける音声通話録音方法であって、サービス管理者から前記サービス制御装置に対して、事前に音声録音を行う特定の発信者のアドレスを登録しておき、発信者が、前記サービス制御装置に対して、任意のサービスにアクセスするための発信要求を発行し、前記サービス制御装置が、前記発信要求を発行した発信者が前記登録されている特定の発信者の場合に、前記音声会議装置と任意の着信者とを呼び出し、前記音声会議装置を介して前記特定の発信者と前記着信者との間の通話セッションを確立し通信中状態に遷移させるとともに、前記音声会議装置と前記音声録音装置とを呼び出し、前記音声録音装置を前記音声会議装置に接続し、前記音声会議装置を介して前記通信中状態の通話セッションに前記音声録音装置を割り込ませて多者会議状態となし、前記音声録音装置で前記特定の発信者と前記着信者との間の音声通話を録音することを特徴とする。
本発明によれば、IPネットワーク上で提供される任意のサービスを利用する特定の発信者からの通話に関して音声録音機能を提供することが可能となり、例えば、ASPサービスとして提供されるIPコールセンタでの特定の発信者の通話録音が可能となる。
【0007】
また、本発明は、サービス制御装置と音声会議装置と音声録音装置とを有し、IPネットワーク上でVoIPサービスを提供する音声通話ネットワークシステムにおける音声通話録音方法であって、サービス管理者から前記サービス制御装置に対して、事前に音声録音を行う特定の着信者のアドレスを登録しておき、発信者が、前記サービス制御装置に対して、任意のサービスにアクセスするための発信要求を発行し、前記サービス制御装置が、接続すべき着信者を決定し、当該着信者が前記登録されている特定の着信者の場合に、前記音声会議装置と前記特定の着信者とを呼び出し、前記音声会議装置を介して前記発信者と前記特定の着信者との間の通話セッションを確立し通信中状態に遷移させるとともに、前記音声会議装置と前記音声録音装置とを呼び出し、前記音声録音装置を前記音声会議装置に接続し、前記音声会議装置を介して前記通信中状態の通話セッションに前記音声会議装置を割り込ませて多者会議状態となし、前記音声録音装置で前記発信者と前記特定の着信者との間の音声通話を録音することを特徴とする。
本発明によれば、IPネットワーク上で提供される任意のサービスを利用する特定の着信者からの通話に関して音声録音機能を提供することが可能となり、例えば、ASPサービスとして提供されるIPコールセンタでの特定の着信者の通話録音が可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
なお、実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
また、以下の実施の形態では、IPネットワーク上で提供されるサービス例として、VoIPを活用したコールセンタのケースで説明する。
図1は、本発明の各実施の形態の音声通話録音方法が適用されるシステム構成を示す図である。
同図において、1は発信者、2は、電話網とIP網を接続するゲートウェイ(Gateway;以下、GWという)、3は、コールセンタのサービスおよび信号制御を行うサービス制御装置、4は、VoIPの複数の音声セッションを終端するVoIPに対応した音声会議装置である。
5は、IP網上に設置された音声録音装置、6は、コールセンタでオペレータ業務を行うエージェント、7は、コールセンタのエージェント6を管理・監視するサービス管理者(スーパバイザ)である。
【0009】
発信者1は、既存の電話網に接続されている固定電話、携帯電話でもよい。また発信者1は、電話網に接続されていないIP−Phoneであってもよい。
ただし、IP−Phoneの場合、GW2は経由しないで直接サービス制御装置3に発信要求が行われる。
GW2は、UNI(User Network Interface)−GWであっても、NNI(Network−network Interface)−GWであってもよい。
IPネットワーク上のVoIPの信号方式は、ITU−T勧告 H.323で規定された信号方式、または、SIP(Session Initiation Protocol)、あるいは、その他の信号方式であってもよい。
音声会議装置4、音声録音装置5は、VoIPに対応した製品であればよい。また、音声録音装置5の音声録音方法、蓄積方法、音声圧縮方法、音声テキスト化技術、音声ファイル管理方法などは、既存の機能をそのまま活用する。
【0010】
[実施の形態1]
図2は、本発明の実施の形態1の音声通話録音方法を説明するためのシーケンス図である。
発信者1は、IPネットワークで提供されているコールセンタに接続するためのアドレスで発信を行う(図2のイ)。
発信要求は、GW2を経由してサービス制御装置3に通知される。なお、図2に示すシーケンスでは、発信者1〜GW2〜サービス制御装置3間の詳細のシーケンスは省略する。
発信要求を受信したサービス制御装置3は、任意のエージェント6を決定し、接続先アドレスを取得する(図2のロ)。このときのエージェント6のアドレスは、IPアドレスでも、E.164番号でも、URI(Uniform Resource Indicator)等であってもよい。
続けて、音声録音を行うために発信呼を音声会議装置4に接続し、発信者1と音声会議装置4との間の通話セッションを確立する(行程100)。
このとき音声会議装置4は、発信者1に無音の状態にならないようにリングバックトーン(RBT)相当の音か待ち合わせガイダンスを送信していてもよい。
【0011】
続けて、サービス制御装置3は、発信者1とエージェント6との間の通話セッションを音声会議装置4経由にするため、音声会議装置4とエージェント6に対してそれぞれ網内発呼要求を行い、音声会議装置4とエージェント6との間の通話セッションを確立し、発信者1とエージェント6との間を通話可能な状態とする(行程200)。
同時に、サービス制御装置3は、発信者1とエージェント6との間の音声通話録音を行うため、音声会議装置4と音声録音装置5に対してそれぞれ網内発呼要求を行い、音声会議装置4と音声録音装置5間の通話セッションを確立し、音声録音装置5を発信者1とエージェント6との間の通話に割り込ませ、音声録音装置5で音声通話録音を行う(行程300)。
すなわち、本実施の形態の音声通話録音方法では、行程100から行程300を実施することにより、通話セッションを音声会議装置4経由にし、音声録音装置5を会議に参加させる形でコールセンタに接続する全ての通話を録音することができる。
【0012】
[実施の形態2]
図3は、本発明の実施の形態2の音声通話録音方法を説明するためのシーケンス図である。
本実施の形態では、サービス管理者7から予め音声通話録音対象となる発信者のアドレス情報をサービス制御装置3に登録しておく(行程401)。即ち、本実施の形態では、事前に、音声通話録音の対象となる発信者をサービス制御装置3に登録しておく。
なお、コールセンタの場合、サービス管理者7はスーパバイザになる。サービス管理者7からの音声録音要求時の信号は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)であっても、その他のIP(Internet Protocol)の信号方式であってもよい。
発信者1は、IPネットワークで提供されているコールセンタに接続するためのアドレスで発信を行う(図3のイ)。
発信要求は、GW2を経由してサービス制御装置3に通知される。なお、図3に示すシーケンスでは、発信者1〜GW2〜サービス制御装置3間の詳細のシーケンスは省略する。
【0013】
発信要求を受信したサービス制御装置3は、発信者1の発アドレスから音声通話録音対象の通話か否かを検出し(行程402)、音声通話録音対象の通話の場合、前述の実施の形態1で説明した手順に従って、発信者1と音声会議装置4間の通話セッションを確立する(行程100)。
また、前述の実施の形態1で説明した手順に従って、音声会議装置4とエージェント6との間の通話セッションを確立し、発信者1とエージェント6との間を通話可能な状態とする(行程200)。
同時に、前述の実施の形態1で説明した手順に従って、音声会議装置4と音声通話装置5との間の通話パスを接続し、発信者1とエージェント6との間の通話の録音を開始する(行程300)。
すなわち、本実施の形態の音声通話録音方法では、事前に行程401を実施することにより、特定の音声通話録音対象の発信者からの発信要求を音声会議装置4経由にし、音声録音装置5を会議に参加させる形で音声通話録音を実施することができる。
音声通話録音の対象外の通話は、音声会議装置4を経由させないで直接発信者1とエージェント6との間の音声セッションを確立させればよい。
【0014】
[実施の形態3]
図4は、本発明の実施の形態3の音声通話録音方法を説明するためのシーケンス図である。
本実施の形態では、サービス管理者7から予め音声通話録音対象となる着信者のアドレス情報をサービス制御装置3に登録しておく(行程411)。即ち、本実施の形態では、音声通話録音の対象となる着信者をサービス制御装置3に登録しておく。
なお、コールセンタの場合、サービス管理者7はスーパバイザになる。サービス管理者7からの音声録音要求時の信号は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)であっても、その他のIP(Internet Protocol)の信号方式であってもよい。
発信者1は、IPネットワークで提供されているコールセンタに接続するためのアドレスで発信を行う(図4のイ)。
発信要求は、GW2を経由してサービス制御装置3に通知される。なお、図4に示すシーケンスでは、発信者1〜GW2〜サービス制御装置3間の詳細のシーケンスは省略する。
続けて、サービス制御装置3は、任意のエージェント6を選択し(図4のロ)、接続先アドレスを取得する。
【0015】
このとき、選択されたエージェント6が、音声通話録音の対象であるか否かを検出し(行程412)、前述の実施の形態1で説明した手順に従って、発信者1と音声会議装置4との間の通話セッションを確立する(行程100)。
また、前述の実施の形態1で説明した手順に従って、音声会議装置4とエージェント6との間の通話セッションを確立し、発信者1とエージェント6の通話が可能な状態とする(行程200)。
同時に、前述の実施の形態1で説明した手順に従って、音声会議装置4と音声録音装置5との間の通話セッションを確立し、発信者1とエージェント6との間の通話の録音を開始する(行程300)。
すなわち、本実施の形態の音声通話録音方法では、事前に行程411を実施することにより、特定の音声通話録音対象のエージェントヘの着信要求を音声会議装置4経由にし、音声録音装置5を会議に参加させる形で音声通話録音を実施することができる。
音声通話録音の対象外の通話は、音声会議装置4を経由させないで、直接発信者1とエージェント6との間の通話セッションを確立させればよい。
【0016】
以上説明したように、本実施の形態によれば、IPネットワーク上で提供されるVoIPサービスで音声通話録音を必要とする場合、発信要求をサービス制御装置3で終端し、サービス制御装置3から網内発呼で音声会議装置4と着信者を接続することによって、発信者と着信者との間の通話セッションを音声会議装置経由で接続し、音声録音装置5も音声会議装置4に接続し多者会議状態にすることによって音声通話録音を提供することが可能となる。
また予め、特定の発信者または着信者のアドレスをサービス制御装置3に登録しておくことで特定の通話のみを録音することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0017】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明によれば、IPネットワーク上で提供されるVoIPサービスにおいて、簡単に音声通話録音を行うことが可能となる。
また、予め、特定の発信者または着信者のアドレスを、サービス制御装置に登録しておくことにより、特定の通話のみを録音することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施の形態の音声通話録音方法が適用されるシステム構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1の音声通話録音方法を説明するためのシーケンス図である。
【図3】本発明の実施の形態2の音声通話録音方法を説明するためのシーケンス図である。
【図4】本発明の実施の形態3の音声通話録音方法を説明するためのシーケンス図である。
【符号の説明】
1…発信者、2…ゲートウェイ(NUI−GWまたはNNI−GW)、3…サービス制御装置、4…音声会議装置、5…音声録音装置、6…エージェント、7…サービス管理者(スーパバイザ)
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声通話録音方法に係り、特に、VoIP(Voice over IP)を提供するIPネットワーク上で音声通話録音方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、コールセンタシステムを構成する構内交換機(PBX)では、発信者に対して、エージェントが適切な対応をしているかを監視するためや、あるいは、発信者からのクレーム時に過去の応対状況を確認するために全ての通話を音声ログとして保存している場合がある。
構内交換機における音声通話録音方法は、構内交換機内に三者会議機能があり、そこで1つのチャネルは着信者へもう一方のチャネルは、音声録音装置に接続して音声録音を行う方法が既に知られている(下記特許文献1参照)。
構内交換機をVoIP対応にさせたIP−PBXでも上記構内交換機と同様の方法で音声通話録音を実現している。
VoIPを接続するためのIPネットワークで音声通話録音を行う場合、VoIPの信号制御を行うSignaling Gateway(SG)と、音声パケットをルーチングするMedia Gateway(MG)が分離されているため、IPネットワーク上での発信者と着信者間の音声通話録音を行うことは難しく、SGとMGが同一装置で実現している製品でないと提供できなかった。
音声録音装置の音声録音方法、蓄積方法、音声圧縮方法、音声テキスト化技術、音声ファイル管理方法などは、電話網対応の装置からVoIP対応の装置まで既に提供されている。
【0003】
なお、本願発明に関連する先行技術文献としては以下のものがある。
【特許文献1】
特開平8−65396号公報(交換システム)の図1、図2参照
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、VoIPを接続するためのIPネットワークでの場合、VoIPの信号制御を行うSignaling Gateway(SG)と、音声パケットをルーチングするMedia Gateway(MG)が分離されているため、IPネットワーク上での発信者と着信者との間の音声通話録音を行うことは難しく、SGとMGが同一装置で実現している製品でないと提供できなかった。
また、音声パケットは、発信者と着信者との間でダイレクトにされる場合もあり、IPネットワーク上での音声セッションを録音することは困難であった。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、IPネットワーク上でVoIPを活用したサービスを提供するASP(Application Service Provider)事業者が、簡単にIPネットワーク上で音声通話録音を行うことが可能となる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明は、サービス制御装置と音声会議装置と音声録音装置とを有し、IPネットワーク上でVoIPサービスを提供する音声通話ネットワークシステムにおける音声通話録音方法であって、発信者が、前記サービス制御装置に対して、任意のサービスにアクセスするための発信要求を発行し、前記サービス制御装置が、前記音声会議装置と任意の着信者とを呼び出し、前記音声会議装置を介して前記発信者と前記着信者との間の通話セッションを確立し通信中状態に遷移させるとともに、前記音声会議装置と前記音声録音装置とを呼び出し、前記音声録音装置を前記音声会議装置に接続し、前記音声会議装置を介して前記通信中状態の通話セッションに前記音声会議装置を割り込ませて多者会議状態となし、前記音声録音装置で前記発信者と前記着信者との間の音声通話を録音することを特徴とする。
本発明によれば、IPネットワーク上で提供される任意のサービスを利用して接続された発信者と着信者の音声録音機能を提供することが可能となり、例えばASPサービスとして提供されるIPコールセンタでの全通話録音が可能となる。
【0006】
また、本発明は、サービス制御装置と音声会議装置と音声録音装置とを有し、IPネットワーク上でVoIPサービスを提供する音声通話ネットワークシステムにおける音声通話録音方法であって、サービス管理者から前記サービス制御装置に対して、事前に音声録音を行う特定の発信者のアドレスを登録しておき、発信者が、前記サービス制御装置に対して、任意のサービスにアクセスするための発信要求を発行し、前記サービス制御装置が、前記発信要求を発行した発信者が前記登録されている特定の発信者の場合に、前記音声会議装置と任意の着信者とを呼び出し、前記音声会議装置を介して前記特定の発信者と前記着信者との間の通話セッションを確立し通信中状態に遷移させるとともに、前記音声会議装置と前記音声録音装置とを呼び出し、前記音声録音装置を前記音声会議装置に接続し、前記音声会議装置を介して前記通信中状態の通話セッションに前記音声録音装置を割り込ませて多者会議状態となし、前記音声録音装置で前記特定の発信者と前記着信者との間の音声通話を録音することを特徴とする。
本発明によれば、IPネットワーク上で提供される任意のサービスを利用する特定の発信者からの通話に関して音声録音機能を提供することが可能となり、例えば、ASPサービスとして提供されるIPコールセンタでの特定の発信者の通話録音が可能となる。
【0007】
また、本発明は、サービス制御装置と音声会議装置と音声録音装置とを有し、IPネットワーク上でVoIPサービスを提供する音声通話ネットワークシステムにおける音声通話録音方法であって、サービス管理者から前記サービス制御装置に対して、事前に音声録音を行う特定の着信者のアドレスを登録しておき、発信者が、前記サービス制御装置に対して、任意のサービスにアクセスするための発信要求を発行し、前記サービス制御装置が、接続すべき着信者を決定し、当該着信者が前記登録されている特定の着信者の場合に、前記音声会議装置と前記特定の着信者とを呼び出し、前記音声会議装置を介して前記発信者と前記特定の着信者との間の通話セッションを確立し通信中状態に遷移させるとともに、前記音声会議装置と前記音声録音装置とを呼び出し、前記音声録音装置を前記音声会議装置に接続し、前記音声会議装置を介して前記通信中状態の通話セッションに前記音声会議装置を割り込ませて多者会議状態となし、前記音声録音装置で前記発信者と前記特定の着信者との間の音声通話を録音することを特徴とする。
本発明によれば、IPネットワーク上で提供される任意のサービスを利用する特定の着信者からの通話に関して音声録音機能を提供することが可能となり、例えば、ASPサービスとして提供されるIPコールセンタでの特定の着信者の通話録音が可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
なお、実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
また、以下の実施の形態では、IPネットワーク上で提供されるサービス例として、VoIPを活用したコールセンタのケースで説明する。
図1は、本発明の各実施の形態の音声通話録音方法が適用されるシステム構成を示す図である。
同図において、1は発信者、2は、電話網とIP網を接続するゲートウェイ(Gateway;以下、GWという)、3は、コールセンタのサービスおよび信号制御を行うサービス制御装置、4は、VoIPの複数の音声セッションを終端するVoIPに対応した音声会議装置である。
5は、IP網上に設置された音声録音装置、6は、コールセンタでオペレータ業務を行うエージェント、7は、コールセンタのエージェント6を管理・監視するサービス管理者(スーパバイザ)である。
【0009】
発信者1は、既存の電話網に接続されている固定電話、携帯電話でもよい。また発信者1は、電話網に接続されていないIP−Phoneであってもよい。
ただし、IP−Phoneの場合、GW2は経由しないで直接サービス制御装置3に発信要求が行われる。
GW2は、UNI(User Network Interface)−GWであっても、NNI(Network−network Interface)−GWであってもよい。
IPネットワーク上のVoIPの信号方式は、ITU−T勧告 H.323で規定された信号方式、または、SIP(Session Initiation Protocol)、あるいは、その他の信号方式であってもよい。
音声会議装置4、音声録音装置5は、VoIPに対応した製品であればよい。また、音声録音装置5の音声録音方法、蓄積方法、音声圧縮方法、音声テキスト化技術、音声ファイル管理方法などは、既存の機能をそのまま活用する。
【0010】
[実施の形態1]
図2は、本発明の実施の形態1の音声通話録音方法を説明するためのシーケンス図である。
発信者1は、IPネットワークで提供されているコールセンタに接続するためのアドレスで発信を行う(図2のイ)。
発信要求は、GW2を経由してサービス制御装置3に通知される。なお、図2に示すシーケンスでは、発信者1〜GW2〜サービス制御装置3間の詳細のシーケンスは省略する。
発信要求を受信したサービス制御装置3は、任意のエージェント6を決定し、接続先アドレスを取得する(図2のロ)。このときのエージェント6のアドレスは、IPアドレスでも、E.164番号でも、URI(Uniform Resource Indicator)等であってもよい。
続けて、音声録音を行うために発信呼を音声会議装置4に接続し、発信者1と音声会議装置4との間の通話セッションを確立する(行程100)。
このとき音声会議装置4は、発信者1に無音の状態にならないようにリングバックトーン(RBT)相当の音か待ち合わせガイダンスを送信していてもよい。
【0011】
続けて、サービス制御装置3は、発信者1とエージェント6との間の通話セッションを音声会議装置4経由にするため、音声会議装置4とエージェント6に対してそれぞれ網内発呼要求を行い、音声会議装置4とエージェント6との間の通話セッションを確立し、発信者1とエージェント6との間を通話可能な状態とする(行程200)。
同時に、サービス制御装置3は、発信者1とエージェント6との間の音声通話録音を行うため、音声会議装置4と音声録音装置5に対してそれぞれ網内発呼要求を行い、音声会議装置4と音声録音装置5間の通話セッションを確立し、音声録音装置5を発信者1とエージェント6との間の通話に割り込ませ、音声録音装置5で音声通話録音を行う(行程300)。
すなわち、本実施の形態の音声通話録音方法では、行程100から行程300を実施することにより、通話セッションを音声会議装置4経由にし、音声録音装置5を会議に参加させる形でコールセンタに接続する全ての通話を録音することができる。
【0012】
[実施の形態2]
図3は、本発明の実施の形態2の音声通話録音方法を説明するためのシーケンス図である。
本実施の形態では、サービス管理者7から予め音声通話録音対象となる発信者のアドレス情報をサービス制御装置3に登録しておく(行程401)。即ち、本実施の形態では、事前に、音声通話録音の対象となる発信者をサービス制御装置3に登録しておく。
なお、コールセンタの場合、サービス管理者7はスーパバイザになる。サービス管理者7からの音声録音要求時の信号は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)であっても、その他のIP(Internet Protocol)の信号方式であってもよい。
発信者1は、IPネットワークで提供されているコールセンタに接続するためのアドレスで発信を行う(図3のイ)。
発信要求は、GW2を経由してサービス制御装置3に通知される。なお、図3に示すシーケンスでは、発信者1〜GW2〜サービス制御装置3間の詳細のシーケンスは省略する。
【0013】
発信要求を受信したサービス制御装置3は、発信者1の発アドレスから音声通話録音対象の通話か否かを検出し(行程402)、音声通話録音対象の通話の場合、前述の実施の形態1で説明した手順に従って、発信者1と音声会議装置4間の通話セッションを確立する(行程100)。
また、前述の実施の形態1で説明した手順に従って、音声会議装置4とエージェント6との間の通話セッションを確立し、発信者1とエージェント6との間を通話可能な状態とする(行程200)。
同時に、前述の実施の形態1で説明した手順に従って、音声会議装置4と音声通話装置5との間の通話パスを接続し、発信者1とエージェント6との間の通話の録音を開始する(行程300)。
すなわち、本実施の形態の音声通話録音方法では、事前に行程401を実施することにより、特定の音声通話録音対象の発信者からの発信要求を音声会議装置4経由にし、音声録音装置5を会議に参加させる形で音声通話録音を実施することができる。
音声通話録音の対象外の通話は、音声会議装置4を経由させないで直接発信者1とエージェント6との間の音声セッションを確立させればよい。
【0014】
[実施の形態3]
図4は、本発明の実施の形態3の音声通話録音方法を説明するためのシーケンス図である。
本実施の形態では、サービス管理者7から予め音声通話録音対象となる着信者のアドレス情報をサービス制御装置3に登録しておく(行程411)。即ち、本実施の形態では、音声通話録音の対象となる着信者をサービス制御装置3に登録しておく。
なお、コールセンタの場合、サービス管理者7はスーパバイザになる。サービス管理者7からの音声録音要求時の信号は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)であっても、その他のIP(Internet Protocol)の信号方式であってもよい。
発信者1は、IPネットワークで提供されているコールセンタに接続するためのアドレスで発信を行う(図4のイ)。
発信要求は、GW2を経由してサービス制御装置3に通知される。なお、図4に示すシーケンスでは、発信者1〜GW2〜サービス制御装置3間の詳細のシーケンスは省略する。
続けて、サービス制御装置3は、任意のエージェント6を選択し(図4のロ)、接続先アドレスを取得する。
【0015】
このとき、選択されたエージェント6が、音声通話録音の対象であるか否かを検出し(行程412)、前述の実施の形態1で説明した手順に従って、発信者1と音声会議装置4との間の通話セッションを確立する(行程100)。
また、前述の実施の形態1で説明した手順に従って、音声会議装置4とエージェント6との間の通話セッションを確立し、発信者1とエージェント6の通話が可能な状態とする(行程200)。
同時に、前述の実施の形態1で説明した手順に従って、音声会議装置4と音声録音装置5との間の通話セッションを確立し、発信者1とエージェント6との間の通話の録音を開始する(行程300)。
すなわち、本実施の形態の音声通話録音方法では、事前に行程411を実施することにより、特定の音声通話録音対象のエージェントヘの着信要求を音声会議装置4経由にし、音声録音装置5を会議に参加させる形で音声通話録音を実施することができる。
音声通話録音の対象外の通話は、音声会議装置4を経由させないで、直接発信者1とエージェント6との間の通話セッションを確立させればよい。
【0016】
以上説明したように、本実施の形態によれば、IPネットワーク上で提供されるVoIPサービスで音声通話録音を必要とする場合、発信要求をサービス制御装置3で終端し、サービス制御装置3から網内発呼で音声会議装置4と着信者を接続することによって、発信者と着信者との間の通話セッションを音声会議装置経由で接続し、音声録音装置5も音声会議装置4に接続し多者会議状態にすることによって音声通話録音を提供することが可能となる。
また予め、特定の発信者または着信者のアドレスをサービス制御装置3に登録しておくことで特定の通話のみを録音することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0017】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明によれば、IPネットワーク上で提供されるVoIPサービスにおいて、簡単に音声通話録音を行うことが可能となる。
また、予め、特定の発信者または着信者のアドレスを、サービス制御装置に登録しておくことにより、特定の通話のみを録音することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施の形態の音声通話録音方法が適用されるシステム構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1の音声通話録音方法を説明するためのシーケンス図である。
【図3】本発明の実施の形態2の音声通話録音方法を説明するためのシーケンス図である。
【図4】本発明の実施の形態3の音声通話録音方法を説明するためのシーケンス図である。
【符号の説明】
1…発信者、2…ゲートウェイ(NUI−GWまたはNNI−GW)、3…サービス制御装置、4…音声会議装置、5…音声録音装置、6…エージェント、7…サービス管理者(スーパバイザ)
Claims (3)
- サービス制御装置と音声会議装置と音声録音装置とを有し、IPネットワーク上でVoIPサービスを提供する音声通話ネットワークシステムにおける音声通話録音方法であって、
発信者が、前記サービス制御装置に対して、任意のサービスにアクセスするための発信要求を発行し、
前記サービス制御装置が、前記音声会議装置と任意の着信者とを呼び出し、前記音声会議装置を介して前記発信者と前記着信者との間の通話セッションを確立し通信中状態に遷移させるとともに、前記音声会議装置と前記音声録音装置とを呼び出し、前記音声録音装置を前記音声会議装置に接続し、前記音声会議装置を介して前記通信中状態の通話セッションに前記音声会議装置を割り込ませて多者会議状態となし、前記音声録音装置で前記発信者と前記着信者との間の音声通話を録音することを特徴とする音声通話録音方法。 - サービス制御装置と音声会議装置と音声録音装置とを有し、IPネットワーク上でVoIPサービスを提供する音声通話ネットワークシステムにおける音声通話録音方法であって、
サービス管理者から前記サービス制御装置に対して、事前に音声録音を行う特定の発信者のアドレスを登録しておき、
発信者が、前記サービス制御装置に対して、任意のサービスにアクセスするための発信要求を発行し、
前記サービス制御装置が、前記発信要求を発行した発信者が前記登録されている特定の発信者の場合に、前記音声会議装置と任意の着信者とを呼び出し、前記音声会議装置を介して前記特定の発信者と前記着信者との間の通話セッションを確立し通信中状態に遷移させるとともに、前記音声会議装置と前記音声録音装置とを呼び出し、前記音声録音装置を前記音声会議装置に接続し、前記音声会議装置を介して前記通信中状態の通話セッションに前記音声録音装置を割り込ませて多者会議状態となし、前記音声録音装置で前記特定の発信者と前記着信者との間の音声通話を録音することを特徴とする音声通話録音方法。 - サービス制御装置と音声会議装置と音声録音装置とを有し、IPネットワーク上でVoIPサービスを提供する音声通話ネットワークシステムにおける音声通話録音方法であって、
サービス管理者から前記サービス制御装置に対して、事前に音声録音を行う特定の着信者のアドレスを登録しておき、
発信者が、前記サービス制御装置に対して、任意のサービスにアクセスするための発信要求を発行し、
前記サービス制御装置が、接続すべき着信者を決定し、当該着信者が前記登録されている特定の着信者の場合に、前記音声会議装置と前記特定の着信者とを呼び出し、前記音声会議装置を介して前記発信者と前記特定の着信者との間の通話セッションを確立し通信中状態に遷移させるとともに、前記音声会議装置と前記音声録音装置とを呼び出し、前記音声録音装置を前記音声会議装置に接続し、前記音声会議装置を介して前記通信中状態の通話セッションに前記音声会議装置を割り込ませて多者会議状態となし、前記音声録音装置で前記発信者と前記特定の着信者との間の音声通話を録音することを特徴とする音声通話録音方法。
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