JP2005032886A - マスクフレーム、露光方法及び露光装置 - Google Patents

マスクフレーム、露光方法及び露光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】マスクを保護するとともに、マスクのフレームからの取り付け取り外しの際のマスク位置再現性を向上させたマスクフレームなどを提供する。
【解決手段】マスクフレーム20は、上プレート21と下プレート23を有し、両プレートはビス25で締結される。マスク10は、下プレート23の基準側マスク保持パッド33と、上プレート21の下面のマスク保持パッド31に挟まれて保持される。マスク10はノッチ11において、ノッチ押さえピン35−1を含む3つのマスク位置決めピン35によって、基準側マスク保持パッド33の上面上で拘束される。両プレート21、23の中央部には、電子線を通過させるための窓(開口)27、29が開けられている。パターン位置検査時と露光時は、マスク10はフレーム20に保持されたまま検査装置や露光装置に保持される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感応基板上に露光転写されるパターンの原版であるマスク(レチクル含む)を保持するマスクフレームに関する。特には、マスクのフレームからの取り付け取り外しの際のマスク位置再現性を向上させたマスクフレーム、及び、マスクを同マスクフレームに保持したまま露光転写する露光装置及び方法に関する。
【0002】
【背景技術】
まず、露光装置内のマスクホルダ(保持装置)の例を説明する。
図8(A)は、露光装置内のマスクホルダの構造の一例を示す平面図であり、図8(B)は、マスクの構造を示す平面図である。
電子線露光装置に使用されるマスク10は、図8(B)に示すように円板状で、例えば、径が200mm、厚さが0.7mmのシリコン基板を加工して作製されている。マスク10の中央部には、この例では2つのパターン形成領域40が設けられている。マスク10は、パターン形成領域40の周辺の領域47でマスクホルダに保持される。
【0003】
図8(A)に示すマスクホルダ300は、露光装置のマスクステージに固定されている。マスクホルダ300の上面には、マスク10の形状より少し大きい形状のマスク載置面301が、その周囲303より一段低く形成されている。マスク載置面301の中央部には、電子線が通過する窓305が形成されている。窓305の形状は、マスク10のパターン形成領域40より大きい方形である。マスク載置面301上の、窓305の外側には、4個の静電チャック307が配置されている。マスク10の周辺領域47はこの静電チャック307に静電的に吸着されて、ホルダ300に保持される。
【0004】
通常、マスク10は、図8(B)に示す裸の状態のまま、露光装置外のマスク保管庫から搬送装置等によって露光装置内に搬送される。そして、マスクを使用しないときや、マスクを持ち運ぶときは、マスクを専用のケース等に収容して保管や持ち運びを行う。
また、マスクの機械強度を高めるために、基板の周辺領域の周囲にフレーム(外周リング)を接着し、フレームを接着したままで露光や保管する場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
フレームのないマスクの場合、マスクの機械強度が低いため、マスクを搬送する際や、ケースに入れて持ち運ぶ際に、マスクが破損するという危険性がある。また、マスクのパターン位置を位置検査装置で検査する場合には、マスクを検査装置のホルダで保持する。ところが、検査装置のホルダと露光装置のホルダは形状やチャックの強さ等が同じでないため、マスクを検査装置のホルダに保持した状態と、露光装置のホルダに保持した状態では、マスクの歪による変形状態が異なる。すると、検査装置で計測したパターン位置が、露光装置におけるパターン位置と異なり、位置再現性が得られないことがある。
【0006】
また、フレームを接着したマスクは、フレーム接着後にマスクを洗浄する必要がある。このとき、洗浄液がマスクとフレームの接着状態に影響して、接着強度が低下したり、接着強度が不均一になるなどの問題がある。
【0007】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、マスクを保護するとともに、マスクのフレームからの取り付け取り外しの際のマスク位置再現性を向上させたマスクフレームなどを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の問題点を解決するため、本発明のマスクフレームは、 感応基板上に露光転写すべきデバイスパターンが形成されたパターン面、該パターン面を補強する支持体層、及び、該支持体層の周囲に設けられた保持部からなるマスクを保持するマスクフレームであって、 該マスクフレームによって前記マスクを保持したまま露光装置内のマスクステージ及び検査装置への搭載並びに保管が可能であり、 また、前記マスクの前記マスクフレームからの取り外し・取り付けが可能であることを特徴とする。
マスクフレームをマスクに装着することにより、マスクの機械強度が増し、マスク搬送時や持ち運び時のマスクの破損を防ぐことができる。また、パターン位置検査時と露光時は、マスクはフレームに保持されたまま検査装置や露光装置に保持されるため、両装置の保持方法(チャック方法)によるマスク歪の差が少なくなる。そして、露光装置中におけるマスクの歪を予測してマスクのパターンの位置検査データを補正することにより、パターン転写精度を向上できる。
【0009】
本発明においては、 前記マスクを前記マスクフレームから取り外して再度取り付けた場合における両者の相対的位置決めの再現性が10μm以下の位置決め手段を有することが好ましい。マスクをマスクフレームから外して単体で洗浄し、その後再びマスクフレームを付ける際などにも、複雑な位置決め作業などを行わずにすむ。
【0010】
本発明のマスクフレームは、 前記マスクフレームが、 前記マスクの保持部の下面に当てられる、開口を有する下プレートと、 前記マスクの保持部の上面に当てられる、開口を有する上プレートと、 両プレートを締結する手段と、 前記下プレート及び/又は上プレートと前記マスクとの位置決め手段と、を備えることとできる。
そして、 前記マスクフレームを、体積低効率が1000Ωcm以下の非磁性材料で作製すれば、マスクのチャージアップを防止できる。
さらに、 前記マスクフレームを前記マスクとを導通させれば、マスクを接地電位とすることができる。
【0011】
本発明の露光方法は、 感応基板上に露光転写すべきデバイスパターンをマスク上に形成し、ここで、該マスクは、前記デバイスパターンが形成されたパターン面と、該パターン面を補強する支持体層と、該支持体層の周囲に設けられた保持部と、を有し、 該マスクをエネルギ線で照明し、 該マスクを通過又は反射したエネルギ線を前記感応基板上のしかるべき位置に投影結像させて前記デバイスパターンを転写する露光方法において、 前記マスクを、前記保持部において取り付け・取り外しが可能で、開口を有するマスクフレームに保持した状態で検査した後、同マスクフレームに保持した状態で露光を行うことを特徴とする。
【0012】
本発明の露光装置は、 感応基板上に露光転写すべきデバイスパターンが形成されたマスクを載置するマスクステージと、 該マスクにエネルギ線を照明する照明光学系と、 該マスクを通過又は反射したエネルギ線を前記感応基板上のしかるべき位置に投影結像させる投影光学系と、 該感応基板を載置する感応基板ステージと、を具備する露光装置であって、 前記マスクが、取り付け・取り外しが可能で、開口を有するマスクフレームに保持されたまま前記マスクステージ上に載置されることを特徴とする。
露光装置中におけるマスクの歪を予測してマスクのパターンの位置検査データを補正することにより、パターン転写精度を向上できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ説明する。
まず、分割転写方式の電子線露光装置に用いられるマスクの構造の一例を説明する。
図7は、マスクの構成例を模式的に示す図であり、図7(A)は全体の平面図、図7(B)は一部斜視図、図7(C)は一つの小メンブレン領域の平面図である。
このようなマスク10は、例えばシリコンウェハに電子線描画・エッチングを行うことにより作製できる。
【0014】
図7(A)に示すように、マスク10の中央には2つのパターン形成領域40が形成されている。各パターン形成領域40は、複数の小メンブレン領域41に分割されている。小メンブレン領域41は、図7(C)に示すように、中央部のサブフィールド42と、サブフィールド42の周囲の非パターン領域(スカート)43とからなる。各サブフィールド42には、感応基板上に露光転写すべきデバイスパターンが分割して形成されており、スカート43には照明ビームの縁の部分が当たる。
【0015】
小メンブレン領域41の周囲には、直交する格子状のマイナーストラット(支持体層)45が設けられ、マスク10に機械強度を与えている。マイナーストラット45の厚さは、例えば0.7mmである。小メンブレン領域41は、マイナーストラット45の下縁と同一の面に広がっている。マスク10のパターン形成領域40の外側の部分(マイナーストラットの外側の部分)は、マイナーストラットと同じ厚さの周辺領域47となっている。マスク10は、この周辺領域(保持部)47で、後述するマスクフレームに保持される。
【0016】
図1は、本発明の実施の形態に係るマスクフレームの構造を示す図であり、図1(A)は平面図、図1(B)は側面図である。
図2は、図1のマスクフレームの分解図である。図2(A)は、下プレートの平面図、図2(A´)は同下プレートの側面断面図、図2(B)は、上プレートの平面図、図2(B´)は同上プレートの側面断面図である。
このマスクフレーム20は、下プレート21と上プレート23を備える。両プレートは、体積抵抗率が1000Ωcm以下で非磁性の材料で作製される。例えば、非磁性材料であるチタンの導電コートがなされた非磁性のセラミックス材を使用できる。両プレートの平面形状は、マスク10の大きさより大きい方形である。
【0017】
下プレート23の上面には、マスク10の大きさよりやや大きい円形のマスク載置面23aが、同載置面の周辺部23bより一段低くなるように形成されている。逆に表現すれば、周辺部23bは、下プレート23の上面の縁の部分が一段盛り上がった堤のような形態をしている。
上プレート21は平坦なプレート状である。上プレート21は、下プレート23の周辺部23b上に載置され、両プレート21、23は複数のビス(締結手段)25で取り外し可能に締結される。両プレート21、23が締結された状態で、上プレート21と下プレート23は導通する。
【0018】
両プレート21、23の中央部には、電子線を通過させるための窓(開口)27、29が開けられている。これらの窓27、29は両プレートにおいて同じ大きさで、形状はマスク10のパターン形成領域40の大きさよりも一回り大きい方形である。そして、図1(B)、図2に示すように、上プレート21の窓27の周囲の壁は、同プレートの下面から上面に向かって外方向に傾斜しており、下プレート23の窓29の周囲の壁は、同プレートの上面から下面に向かって外方向に傾斜している。この傾斜面の作用については後述する。
【0019】
図2(A)にも示すように、下プレート23上面のレチクル載置面23a上には、基準側マスク保持パッド33が設けられている。各基準側マスク保持パッド33は、この例では、平面形状が端部において半円形の帯状のものであり、窓29の各辺の外側に4個配置されている。そして、図2(B)にも示すように、上プレート21の下面にも、同様の平面形状を有するマスク保持パッド31が設けられている。下プレート23の基準側マスク保持パッド33は、セラミックス等の剛性を有する材料で作製され、各パッドの上面は同じ水平面上にある。一方、上プレート21のマスク保持パッド31は、バイトンゴムのような弾性を有する材料やばね材で作製される。
【0020】
マスク10の外縁には、図1(A)の下部に示すように、マスク位置決め用ノッチ11が形成されている。そして、下プレート23上面のレチクル載置面23aの周囲の壁面には、マスク位置決めピン35が設けられている。マスク位置決めピン35は、中心に対して120°の等間隔振り分けで3個配置されており、その内の一つ35−1(図1(A)の下部に示すもの)は、ばね37で内方向へ付勢されたノッチ押さえピンとなっている。これらのマスク位置決めピン35が、マスク位置決め手段を構成する。
【0021】
次に、マスク10をマスクフレーム20に取り付ける方法について説明する。
まず、マスク10のパターン形成面10aを下側にして、マスク10のノッチ11をノッチ押さえピン35−1に合わせ、マスク10を下プレート23上の基準側マスク保持パッド33上に載置する。このとき、マスク10はノッチ11において、ノッチ押さえピン35−1によって2本のマスク位置決めピン35の方向に付勢される。そして、これら3つのマスク位置決めピン35によって、基準側マスク保持パッド33の上面上で拘束される。
【0022】
次に、上プレート21を下プレート23の周辺部23bに載置して、両プレートを複数のビス25で締結する。すると、上プレート21側のマスク保持パッド31の下面がマスク10の周辺領域47の上面に当接する。そして、基準側マスク保持パッド33の上面上において、マスク周辺領域47は、弾性を持った上プレートのマスク保持パッド31によって、マスク10を変形させない程度の力で下方向に押される。この際、マスク10はもともと基板自体の平面度をもっているが、基準側マスク保持パッド33の水平面に倣った平面状態で上下方向に拘束される。
【0023】
マスク10をマスクフレーム20から取り外して再度装着する際の水平方向の位置ずれ精度を例えば10μm以下とすることにより、マスク保持後のマスク基板形状に起因するパターンの位置ずれが5nm以下となることが可能と思われる。したがって、洗浄が必要な際にマスク10をフレーム20から取り外して有機溶剤を用いて洗浄した後も、高い精度でマスク10をフレーム20に再度取り付けることができる。
【0024】
次に、このマスクフレームにマスクを保持して露光を行う方法を説明する。
まず、電子線露光装置の構成例を説明する。
図3は、本発明の実施の形態に係る露光装置の構成を模式的に説明するための図である。
図4は、図3の露光装置のマスクステージ付近を詳細に説明する図である。
電子線露光装置100の上部には、光学鏡筒101が配置されている。光学鏡筒101には、真空ポンプ(図示されず)が設置されており、光学鏡筒101内を真空排気している。
【0025】
光学鏡筒101の上部には、電子銃103が配置されており、下方に向けて電子線を放射する。電子銃103の下方には、順にコンデンサレンズ104a、電子線偏向器104b等を含む照明光学系104が配置されている。同鏡筒104の下方には、マスクフレーム20に保持されたマスク10が配置されている。
電子銃103から放射された電子線は、コンデンサレンズ104aによって収束される。続いて、偏向器104bにより図の横方向に順次走査(スキャン)され、光学系の視野内にあるマスク10の各小領域(サブフィールド)の照明が行われる。なお、図ではコンデンサレンズ104aは一段であるが、実際の照明光学系には、数段のレンズやビーム成形開口、ブランキング開口等が設けられている。
【0026】
マスク10は、上述のマスクフレーム20に保持されている。そして、マスクフレーム20が、マスクステージ111に固定されている。マスクフレーム20のマスクステージ111への固定方法については後述する。
マスクステージ111は、定盤116に載置されている。
【0027】
マスクステージ111には、図の左方に示す駆動装置112が接続されている。なお、実際には、駆動装置(リニアモータ)112はステージ111に組み込まれている。駆動装置112は、ドライバ114を介して、制御装置115に接続されている。また、マスクステージ111の側方(図の右方)にはレーザ干渉計113が設置されている。レーザ干渉計113も、制御装置115に接続されている。レーザ干渉計113で計測されたレチクルステージ111の正確な位置情報が制御装置115に入力される。マスクステージ111の位置を目標位置とすべく、制御装置115からドライバ114に指令が送出され、駆動装置112が駆動される。その結果、マスクステージ111の位置をリアルタイムで正確にフィードバック制御することができる。
【0028】
定盤116の下方には、ウェハチャンバ(真空チャンバ)121が配置されている。ウェハチャンバ121の側方(図の右側)には真空ポンプ(図示されず)が接続されており、ウェハチャンバ121内を真空排気している。
ウェハチャンバ121内(実際にはチャンバ内の光学鏡筒内)には、コンデンサレンズ(投影レンズ)124a、偏向器124b等を含む投影光学系124が配置されている。ウェハチャンバ121内の下部には、ウェハ(感応基板)Wが配置されている。
【0029】
マスクを通過した電子線は、コンデンサレンズ124aにより収束される。コンデンサレンズ124aを通過した電子線は、偏向器124bにより偏向され、ウェハW上の所定の位置にマスク10の像が結像される。なお、図ではコンデンサレンズ124aは一段であるが、実際には、投影光学系中には複数段のレンズや収差補正用のレンズやコイルが設けられている。
【0030】
ウェハWは、ウェハステージ131の上部に設けられたチャック130に静電吸着等により固定されている。ウェハステージ131は、定盤136に載置されている。
ウェハステージ131には、図の左方に示す駆動装置132が接続されている。なお、実際には駆動装置132はステージ131に組み込まれている。駆動装置132は、ドライバ134を介して、制御装置115に接続されている。また、ウェハステージ131の側方(図の右方)にはレーザ干渉計133が設置されている。レーザ干渉計133も、制御装置115に接続されている。レーザ干渉計133で計測されたウェハステージ131の正確な位置情報が制御装置115に入力される。ウェハステージ131の位置を目標とすべく、制御装置115からドライバ134に指令が送出され、駆動装置132が駆動される。その結果、ウェハステージ131の位置をリアルタイムで正確にフィードバック制御することができる。
【0031】
図4を参照して、マスクフレーム20のマスクステージ111への固定方法について説明する。
マスク10は、パターン形成面10aを下側にしてマスクフレーム20に保持された状態でマスクステージ111に固定される。マスクステージ111には、固定側保持部材151と、この固定側保持部材151に対して上下に動く可動側保持部材153が備えられている。可動側保持部材153は、例えばピエゾアクチュエータ155のような上下昇降機構により上下に動く。
【0032】
マスクフレーム20をマスクステージ111に載置する際は、まず、ピエゾアクチュエータ155を作動させて可動側保持部材153を上昇させる。そして、マスクフレーム20を各保持部材151、153の間に水平方向に移動させて、同フレーム20を固定側保持部材151上に載置する。その後、ピエゾアクチュエータ155を作動させて可動側保持部材153を下降させて、マスクフレーム20の端部(下プレート23の周辺部23bの近辺の部分)を両保持部材151、153の間に挟んでマスクステージ111に固定する。なお、この際、マスクフレーム20に保持されたマスク10のパターン形成面10aが照明光学系104の結像位置となるように、マスクステージ111の高さが位置決めされている。
【0033】
このように、マスクフレーム20は、剛性の高くなっている周囲の部分でマスクステージ111に固定されている。マスクフレーム20は十分な剛性を有するため、上述のようにマスクステージ111に固定しても、固定力によってマスク10の平面形状に影響を与えない。そのため、マスク10上のパターンが、マスク固定力によって再現性のない位置変化を起こすような事態を防止できる。また、マスクフレーム20をマスクステージ111等を介して接地することにより、マスク10を接地電位とすることができる。さらに、マスク10は体積抵抗率が1000Ωcm以下の材料で作製されているため、マスク10のチャージアップを防止できる。さらに、マスクフレーム20に電流検出器を接続すると、マスク10へ電子線を照射した際にマスク10に流れる電流量を検出することもできる。
【0034】
斜入射式光学検出センサを使用して、マスク10の高さ(Z方向位置)を計測する場合は、図4のマスク10の左下に示すように、センサからの検出光DBが、マスクの下面(パターン形成面)10aに対して斜め下方から入射し、同面で斜め下方に反射する。この際に、上述のように、下プレート23の窓29の周囲の壁が、同プレートの上面から下面に向かって外方向に傾斜しているので、パターン形成面10aの全面において検出光DBや反射光RBがプレート23の壁面にさえぎられるようなことがない。
【0035】
次に、このマスクフレーム20にマスク10を保持して、パターン位置検査装置200で検査する方法を説明する。
図5は、マスクフレームをパターン位置検査装置に搭載した状態を示す図である。
このパターン位置検査装置200は光学検出式で、検出光学系201が上方に位置している。マスクフレーム20は、マスク10のパターン形成面10aが上側となるようにマスクフレーム20に保持されて、検査装置200の保持部材203上に載置される。この状態は、マスク10のパターン形成面10aの向きが露光装置の場合と上下が逆である。マスク10がマスクフレーム20に保持された状態では、マスク10の周囲の部分は両保持パッド31、33に挟まれて、重力方向に対して両側から保持されているため、マスク10の周囲の部分の平面度は、マスクを上下逆にしても変わらない。しかし、マスク10の中央の、フレーム20に保持されていない部分では、この部分の自重による変形状態がマスクを上下逆にした場合は異なってくる。
【0036】
そこで高精度に検査するためには、パターン形成面10aを上にしたときと下にしたときの両方の場合のパターン位置データを求め、これらのデータから、露光装置中におけるマスク歪を予測して、パターン位置検査データを補正すればよい。なお、このような補正方法については、本願を同一出願人に係る特願2002−326559号などを参照されたい。
【0037】
次に、マスク10をマスクフレーム20に保持したまま持ち運ぶためのケースについて説明する。
図6は、マスク持ち運びケースの構造を示す図である。
ケース50は、例えばプラスチック製で、ベース51と蓋53とから構成される。ベース51上面の外周には、マスクフレーム20が載置される台座55が複数個設けられている。そして、蓋53の内面には、押さえ部材57が複数個設けられている。ベース51の台座55上にマスクフレーム20を載置し、蓋53を被せる。そしてベース51と蓋53を固定すると、マスクフレーム20は台座55と押さえ部材57との間に挟まれてケース50内に保持される。
なお、台座と押さえ部材の代わりに、凹凸嵌合などによってフレームをケースに保持してもよい。
【0038】
ベース51に蓋53を被せると、ケース50内はほぼ密閉状態となり、マスクフレーム20に保持されているマスク21へごみが付着することを防ぐことができる。
【0039】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、マスクフレームを装着することにより、マスクの機械強度が増し、マスク搬送時や持ち運び時のマスクの破損を防ぐことができる。また、パターン位置検査時と露光時は、マスクはフレームに保持されたまま検査装置や露光装置に保持されるため、両装置の保持方法(チャック方法)によるマスク歪の差が少なくなる。そして、露光装置中におけるマスクの歪を予測してマスクのパターンの位置検査データを補正することにより、パターン転写精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るマスクフレームの構造を示す図であり、図1(A)は平面図、図1(B)は側面図である。
【図2】図1のマスクフレームの分解図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る露光装置の構成を模式的に説明するための図である。
【図4】図3の露光装置のマスクステージ付近を詳細に説明する図である。
【図5】マスクフレームをパターン位置検査装置に搭載した状態を示す図である。
【図6】マスク持ち運びケースの構造を示す図である。
【図7】マスクの構成例を模式的に示す図であり、図7(A)は全体の平面図、図7(B)は一部斜視図、図7(C)は一つの小メンブレン領域の平面図である。
【図8】図8(A)は、露光装置内のマスクホルダの構造の一例を示す平面図であり、図8(B)は、マスクの構造を示す平面図である。
【符号の説明】
10 マスク 11 ノッチ
20 マスクフレーム 21 下プレート
23 上プレート 25 ビス
27、29 窓(開口) 31 マスク保持パッド
33 基準側マスク保持パッド 35 マスク位置決めピン
37 ばね
40 パターン領域 41 小メンブレン領域
42 サブフィールド 43 スカート
45 マイナーストラット 47 周辺領域
50 ケース 51 ベース
53 蓋 55 台座
57 押さえ部材
100 電子線露光装置 101 光学鏡筒
103 電子銃 104 照明光学系
111 マスクステージ 112 駆動装置
113 レーザ干渉計 114 ドライバ
115 制御装置 116 定盤
121 ウェハチャンバ 124 投影光学系
131 ウェハステージ 132 駆動装置
133 レーザ干渉計 134 ドライバ
151 固定側保持部材 153 可動側保持部材
157 ピエゾアクチュエータ
200 検査装置 201 検出光学系
203 保持部材

Claims (7)

  1. 感応基板上に露光転写すべきデバイスパターンが形成されたパターン面、該パターン面を補強する支持体層、及び、該支持体層の周囲に設けられた保持部からなるマスクを保持するマスクフレームであって、
    該マスクフレームによって前記マスクを保持したまま露光装置内のマスクステージ及び検査装置への搭載並びに保管が可能であり、
    また、前記マスクの前記マスクフレームからの取り外し・取り付けが可能であることを特徴とするマスクフレーム。
  2. 前記マスクを前記マスクフレームから取り外して再度取り付けた場合における両者の相対的位置決めの再現性が10μm以下の位置決め手段を有することを特徴とする請求項1記載のマスクフレーム。
  3. 前記マスクフレームが、
    前記マスクの保持部の下面に当てられる、開口を有する下プレートと、
    前記マスクの保持部の上面に当てられる、開口を有する上プレートと、
    両プレートを締結する手段と、
    前記下プレート及び/又は上プレートと前記マスクとの位置決め手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1又は2記載のマスクフレーム。
  4. 前記マスクフレームが、体積低効率が1000Ωcm以下の非磁性材料で作製されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載のマスクフレーム。
  5. 前記マスクフレームと前記マスクとが導通していることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載のマスクフレーム。
  6. 感応基板上に露光転写すべきデバイスパターンをマスク上に形成し、ここで、該マスクは、前記デバイスパターンが形成されたパターン面と、該パターン面を補強する支持体層と、該支持体層の周囲に設けられた保持部と、を有し、
    該マスクをエネルギ線で照明し、
    該マスクを通過又は反射したエネルギ線を前記感応基板上のしかるべき位置に投影結像させて前記デバイスパターンを転写する露光方法において、
    前記マスクを、前記保持部において取り付け・取り外しが可能で、開口を有するマスクフレームに保持した状態で検査した後、同マスクフレームに保持した状態で露光を行うことを特徴とする露光方法。
  7. 感応基板上に露光転写すべきデバイスパターンが形成されたマスクを載置するマスクステージと、
    該マスクにエネルギ線を照明する照明光学系と、
    該マスクを通過又は反射したエネルギ線を前記感応基板上のしかるべき位置に投影結像させる投影光学系と、
    該感応基板を載置する感応基板ステージと、
    を具備する露光装置であって、
    前記マスクが、取り付け・取り外しが可能で、開口を有するマスクフレームに保持されたまま前記マスクステージに載置されることを特徴とする露光装置。
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