JP2005032141A - 作業車両用周辺監視システム - Google Patents

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Kazuhiro Yamakawa
和廣 山川
Shinji Masuko
伸二 益子
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Abstract

【課題】 作業車両用周辺監視システムにおいて、レーザ光の強さを抑制しつつ、必要な検出精度を確保する。
【解決手段】 周辺監視システム1は、作業者4に装着される回帰反射体5と、作業車両2から監視領域に向けて走査状にレーザ光を投光すると共に、回帰反射体5に反射したレーザ光を受光し、その受光レベルに基づいて作業者4の存在を検出する周辺監視装置3とを備え、回帰反射体5は、多数のキューブコーナプリズム5aを配列したキューブコーナリフレクタを用いて構成され、周辺監視装置3は、非拡散レーザ光を投光し、かつ、その反射光をほぼ同軸で受光し、その受光レベルを出力する同軸回帰反射型の光電センサ22を備えると共に、該光電センサ22のレーザ光源を所定の周期でパルス駆動し、受光パルスに基づいて作業者4の存在を検出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、作業車両の周辺に監視領域を設定し、該監視領域における作業者の存在を検出する作業車両用周辺監視システムに関する。
作業車両の周辺に監視領域を設定し、該監視領域における作業者の存在を検出する作業車両用周辺監視システムとして、レーザ光を用いるものが提案されている。この種の周辺監視システムは、作業車両から監視領域に向けて走査状にレーザ光を投光すると共に、作業者に反射したレーザ光を受光し、その受光レベルに基づいて作業者の存在を検出するように構成されるが、レーザ光の強さが安全上の理由で制限されることや、作業者からの反射光が微弱であることから、実用的な検出精度を確保することが難しいだけでなく、外乱光の影響を受けやすいという問題がある。
そこで、作業者が身に付けるヘルメットなどに回帰性(再帰性)の反射体を設けることにより、作業者からの反射光を強くし、その検出精度を高めることが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−182165公報
しかしながら、特許文献1に示される監視システムは、作業者に向けてレーザ光を出射し、回帰性の反射体で反射された反射レーザ光を受光して、反射体までの距離を計測すると共に、レーザ光の出射角度を検出して作業者の位置検出を行うように構成されているため、以下のような問題がある。
(1)反射レーザ光に基づいて反射体までの距離を計測するには、反射レーザ光の僅かな位相差を検出し、この位相差に基づいて距離を演算する必要があるため、きわめて高精度なレーザ測距センサを使用しなければならない。このようなレーザ測距センサは、きわめて高価であるため、実用レベルの安価な監視システムを実現することが困難である。
(2)レーザ測距センサは、応答が遅いため、レーザ光を走査しながら作業者を検出する場合、レーザ測距センサの応答が追いつかず、検出精度が低下する可能性がある。
(3)レーザ測距センサは、レーザ光源を所定の周期でパルス駆動し、この周期に一致する受光パルスをきわめて高精度に検出し、その位相差に基づいて距離を演算するため、強いレーザ光を使用しないと受光パルスが乱れ、検出精度が著しく低下する可能性がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、作業車両の周辺に監視領域を設定し、該監視領域における作業者の存在を検出する作業車両用周辺監視システムであって、前記作業者に装着される回帰反射体と、前記作業車両から前記監視領域に向けて走査状にレーザ光を投光すると共に、前記回帰反射体に反射したレーザ光を受光し、その受光レベルに基づいて前記作業者の存在を検出する周辺監視装置とを備え、前記回帰反射体は、多数のキューブコーナプリズムを配列したキューブコーナリフレクタを用いて構成され、前記周辺監視装置は、非拡散レーザ光を投光し、かつ、その反射光をほぼ同軸で受光し、その受光レベルを出力する同軸回帰反射型の光電センサを備えると共に、該光電センサのレーザ光源を所定の周期でパルス駆動し、受光パルスに基づいて前記作業者の存在を検出することを特徴とする。
作業車両用周辺監視システムをこのように構成すれば、周辺監視装置から投光されるピンポイントのレーザ光を、反射効率の良いキューブコーナリフレクタで反射すると共に、この反射光をほぼ同軸上でピンポイントに受光し、その受光レベルに基づいて作業者の検出が行われるので、レーザ光の強さを抑制しつつ、必要な検出精度を確保することができるだけでなく、安価な光電センサを用いて周辺監視システムを構成することが可能になる。しかも、光電センサを用いるものでありながら、光電センサのレーザ光源を所定の周期でパルス駆動し、受光パルスに基づいて作業者の存在を検出することにより、レーザ光の全体光量を抑制しつつ、必要な受光レベルを確保することができるだけでなく、外乱光による誤検出も防止することができる。また、レーザ測距センサを用いる場合に比べ、応答性を飛躍的に向上させることができるため、レーザ光の走査速度を高くして、作業者の見落としを防止することができる。
また、前記光電センサは、縦方向又は横方向の波形をもったレーザ光のみを通過させる第一の偏光フィルタを介してレーザ光を投光し、波形がほぼ90゜変換されたレーザ光のみを通過させる第二の偏光フィルタを介してレーザ光を受光することを特徴とする。
作業車両用周辺監視システムをこのように構成すれば、キューブコーナリフレクタによって波形がほぼ90゜変換されたレーザ光のみを受光し、その受光レベルに基づいて作業者を検出することが可能になるため、外乱光による誤検出の可能性を更に低下させることができる。
また、前記周辺監視装置は、前記光電センサの投光部対向位置に傾斜状に配置され、前記光電センサから投光されるレーザ光を前記監視領域に向けて反射させる反射鏡と、該反射鏡を回転させるモータと、前記反射鏡と同軸で回転し、前記反射鏡との相対的な回転角度差に応じて前記反射鏡の傾斜角を変化させるカム体と、前記モータ動力を所定の変速比で変速して前記カム体を回転させるカム伝動機構とを備えることを特徴とする。
作業車両用周辺監視システムをこのように構成すれば、反射鏡を回転させるモータの動力を利用して、反射鏡の傾斜角を変化させることができるため、反射鏡の傾斜角を変化させるために別途アクチュエータを設ける場合に比べ、部品点数を削減できるばかりでなく、大幅なコストダウンが可能になる。
また、前記周辺監視装置は、前記作業車両の機体後端部に設けられ、所定の俯角をもって前記監視領域にレーザ光を投光することを特徴とする。
作業車両用周辺監視システムをこのように構成すれば、死角となりやすい機体後方を効率的に監視することができるため、レーザ光の強さを更に抑えることができ、しかも、直射日光や水平光の入射を防止して、外乱光による誤検出の可能性を更に低下させることができる。
また、前記周辺監視装置は、前記作業車両における機体後端部の左右角部にそれぞれ設けられることを特徴とする。
作業車両用周辺監視システムをこのように構成すれば、死角となりやすい機体後方及び機体後端部の角部周辺を効率的に監視することができるため、レーザ光の強さを更に抑えることができる。
以上のように構成された本発明の作業車両用周辺監視システムによれば、周辺監視装置から投光されるピンポイントのレーザ光を、反射効率の良いキューブコーナリフレクタで反射すると共に、この反射光をほぼ同軸上でピンポイントに受光し、その受光レベルに基づいて作業者の検出が行われるので、レーザ光の強さを抑制しつつ、必要な検出精度を確保することができるだけでなく、安価な光電センサを用いて周辺監視システムを構成することが可能になる。
しかも、光電センサを用いるものでありながら、光電センサのレーザ光源を所定の周期でパルス駆動し、受光パルスに基づいて作業者の存在を検出することにより、レーザ光の全体光量を抑制しつつ、必要な受光レベルを確保することができるだけでなく、外乱光による誤検出も防止することができる。
また、レーザ測距センサを用いる場合に比べ、応答性を飛躍的に向上させることができるため、レーザ光の走査速度を高くして、作業者の見落としを防止することができる。
次に、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1において、1は作業車両用周辺監視システム(以下、周辺監視システムという。)であって、該周辺監視システム1は、作業車両2に設けられる周辺監視装置3と、作業者4に装着される回帰反射体5とを備えて構成されている。作業車両2に制限はなく、図1に示す油圧ショベルのほか、ブルドーザ、クレーンなどの作業車両にも適用することができる。ちなみに、本実施形態の作業車両2は、履帯式の下部走行体6と、下部走行体6の上部に旋回自在に設けられる上部旋回体7と、上部旋回体7の前部に設けられる作業部8とを備えて構成されるものである。上部旋回体7の前部には、キャブ9が設けられており、その内部に運転席や各種の操作具が配置されている。上部旋回体7の後部は、後部カバー10で覆われており、その後方や左右角部周辺には、運転席から死角となる領域が存在する。本実施形態の周辺監視装置3は、これらの死角をカバーするように監視領域を設定し、この領域における作業者4の存在を検出するものである。
図2に示すように、回帰反射体5は、作業者4の装着物であるヘルメット11、ベスト12、上着13、ズボン14、靴15、腕章16、手袋17などに設けられる。これらの装着物のいずれか一つに回帰反射体5を設けてもよいが、複数の装着物に回帰反射体5を設けることが好ましい。回帰反射体5は、光源から投光された光を、その入射角にかかわらず、光源に向けて反射させる回帰反射機能(再帰反射機能)を備えるものである。回帰反射機能を有する反射体としては、多数のガラスビーズを配列したものなど、各種のものが知られているが、本発明の周辺監視システム1では、キューブコーナリフレクタが使用される。キューブコーナリフレクタは、図3に示すように、多数のキューブコーナプリズム5aを配列して構成されるものであり、ガラスビーズを配列したものに比べ反射効率が優れるだけでなく、ピンポイントの光であっても効率良く回帰反射することができる。また、キューブコーナプリズム5aは、縦方向又は横方向の波形をもったレーザ光が入射されると、プリズム内における複数回の反射作用により、レーザ光の波形をほぼ90゜変換する特性を備えている。尚、本実施形態の回帰反射体5を構成するキューブコーナリフレクタは、可撓性を有する透明樹脂によってシート状に形成されるが、硬質樹脂で板状に形成されたものを用いてもよい。
図4〜図8に示すように、本実施形態の周辺監視装置3は、作業車両2の後端部に立設される支柱18と、該支柱18の上端部に設けられる制御ボックス19と、制御ボックス19の正面下部に設けられるセンサ部20と、制御ボックス19の正面上部に設けられる走査部21とを備えて構成されている。センサ部20には、非拡散レーザ光(ピンポイントレーザ光)を投光し、かつ、その反射光をほぼ同軸で受光し、その受光レベルを出力する同軸回帰反射型の光電センサ22が組み込まれている。光電センサ22は、上方に向けてレーザ光を出射するように配置され、この出射されたレーザ光が走査部21を介して、前記監視領域に走査状に投光される。また、監視領域内に作業者4が存在するときは、作業者4に装着される回帰反射体5によってレーザ光が回帰反射し、走査部21を介して光電センサ22に入射される。
走査部21は、光電センサ22の投光部対向位置に傾斜状に配置され、光電センサ22から投光されるレーザ光を監視領域に向けて反射させる反射鏡23と、反射鏡23を回転させるモータ24と、反射鏡23と同軸で回転し、反射鏡23との相対的な回転角度差に応じて反射鏡の傾斜角を変化させるカム体25と、モータ動力を所定の変速比で変速してカム体25を回転させるカム伝動機構26とを備える。モータ24は、下方にモータ軸24aが突出するように配置され、その先端部に反射鏡支持部材27が一体的に連結される。反射鏡支持部材27は、反射鏡23を一体回転可能に支持すると共に、首振り支軸28を支点とする反射鏡23の首振り動作を許容している。この首振り動作により、反射鏡23の傾斜角が変化し、所定の角度範囲(例えば、5゜〜65゜)でレーザ光の反射角度が変更される。
カム体25は、前記反射鏡支持部材27に回転自在に支持されている。カム体25の下部には、反射鏡23の裏面に当接するカム25aが形成されており、反射鏡23に対してカム体25を相対的に回転させると、カム25aが反射鏡23の裏面を押すことにより、反射鏡23が首振り動作される。カム伝動機構26は、反射鏡支持部材27の上端部に一体的に設けられる第一ギヤ29と、モータ軸24aに並列する軸30に回転自在に設けられ、かつ、第一ギヤ29に噛合する第二ギヤ31と、第二ギヤ31と一体的に回転する第三ギヤ32と、カム体25に一体的に設けられ、かつ、第三ギヤ32に噛合する第四ギヤ33とを備えて構成され、モータ動力でカム体25を回転させる。カム伝動機構26の伝動比は、反射鏡23とカム体25との間に僅かな回転速度差を生じさせるように設定されている。例えば、伝動比を39/40とした場合には、40回転毎にカム体25が反射鏡23に対して一回転することになる。これにより、反射鏡23を回転させるモータ24の動力を利用して、反射鏡23の傾斜角を変化させることが可能になる。尚、カム伝動機構26は、ギヤ伝動機構に限定されず、ベルト伝動機構などの伝動機構を用いてもよい。
上記のように構成された走査部21によれば、反射鏡23が傾斜角を変化させながら回転するので、真下から出射されるレーザ光を、反射角度を徐々に変えながら回転状に走査することが可能になる。そして、反射鏡23の反射角度は、90゜を超えないように設定されるので、レーザ光は常に所定以上の俯角をもって監視領域に投光されることになる。これにより、直射日光や水平光が反射鏡23に反射して光電センサ22に入射することが防止される。尚、34は反射鏡23の周囲を覆う庇状の遮光カバー、35は光電センサ22から反射鏡23に至る光路を囲む遮光管であり、これらの遮光部材でも直射日光や水平光の入射が防止されている。
図9に示すように、光電センサ22は、ハーフミラー36の裏側からレーザ光を投光するレーザ投光部(レーザ光源)37と、ハーフミラー36の表面に反射した入射レーザ光を受光するレーザ受光部38と、レーザ受光部38の受光レベル信号を増幅する増幅回路39とを備えて構成されている。また、本実施形態では、レーザ投光部37が、縦方向又は横方向の波形をもったレーザ光のみを通過させる第一の偏光フィルタ40を介してレーザ光を投光し、レーザ受光部38が、波形がほぼ90゜変換されたレーザ光のみを通過させる第二の偏光フィルタ41を介してレーザ光を受光するように構成されている。これにより、キューブコーナリフレクタによって波形がほぼ90゜変換されたレーザ光のみを受光し、その受光レベルに基づいて作業者を検出することが可能になる。
制御ボックス19には、CPU、ROM、RAM、I/Oなどで構成される監視制御部42が組み込まれている。図10に示すように、監視制御部42のI/Oには、光電センサ22のレーザ投光部37を駆動させるレーザ駆動回路43と、光電センサ22の増幅回路39から出力される受光レベル信号を矩形波に変換する電圧比較回路(コンパレータ)44と、モータ24を駆動させるモータ駆動回路45と、オペレータや作業者4に警報を行うための警報ランプ46、警報ブザー47とが接続されている。つまり、監視制御部42は、モータ24及びレーザ投光部37を駆動させながら、レーザ受光部38の受光レベルを監視し、受光レベルが所定の判断値を超えたとき、警報ランプ46や警報ブザー47を動作させるように構成されている。尚、本実施形態では、監視領域における作業者4の存在を検出したとき、警報のみを行うが、モータ回転角などに基づいて作業者4の位置を特定し、特定した位置をディスプレイに表示するようにしてもよい。また、作業者4の位置が監視領域のなかでも危険な領域である場合に、作業車両2の所定の動作を制限するようにしてもよい。
監視制御部42は、図11に示すように、光電センサ22のレーザ投光部37を所定の周期Tでパルス駆動し、受光パルスに基づいて作業者の存在を検出するように構成されている。これにより、レーザ光の全体光量を抑制しつつ、必要な受光レベルを確保することができると共に、外乱光による誤検出も防止することが可能になる。また、受光パルスの周期が駆動パルスの周期Tと一致するか否かを判定し、これが一致するときだけ警報を行うようにすれば、誤った警報を行う可能性をさらに低下させることが可能になる。
次に、周辺監視システム1の動作について、図1及び図12を参照して説明する。図12に示すように、本実施形態の周辺監視システム1では、作業車両2における機体後端部の左右角部にそれぞれ周辺監視装置3を設け、作業車両2の周辺で作業を行う可能性のある作業者4には、キューブコーナリフレクタからなる回帰反射体5が装着される。周辺監視装置3のメインスイッチをONにすると、光電センサ22がレーザ光の投光を開始し、このレーザ光が走査部21の反射鏡23を介して監視領域に投光される。反射鏡23は、モータ24の駆動により、所定の回転速度で回転しつつ、カム体25によって傾斜角が変化される。これにより、図12に示す監視領域(ハッチング部分)が短時間のうちにレーザ光で走査される。
監視領域に作業者4が存在しない場合は、光電センサ22から投光されたレーザ光が地面や機体に当る。地面や機体はレーザ光を反射するが、その反射レーザ光はきわめて微弱であるため、たとえ光電センサ22に入射しても、所定の受光レベルを超えず、作業者4として認識されることはない。また、地面や機体に反射率の高い物体が存在する場合は、レーザ光が効率良く反射される可能性があるが、光電センサ22は、ピンポイントのレーザ光を投光するので、これが正確に回帰反射される可能性はきわめて低く、仮に正確に回帰反射されたとしても、波形の変換が行われていないため、第二の偏光フィルタ41によって受光が阻止される。また、直射日光が反射率の高い物体に反射して光電センサ22に入射される可能性があるが、この場合は、光電センサ22の受光レベルが連続的に高くなり、パルス波形とはならないため、作業者4として認識されることはない。
一方、監視領域に作業者4が存在する場合は、光電センサ22から投光されたレーザ光が作業者4の回帰反射体5で回帰反射され、光電センサ22に入射される。この反射レーザ光は、キューブコーナリフレクタによって90゜変換されたものであるため、第二の偏光フィルタ41を通過してレーザ受光部38に受光される。また、レーザ受光部38の出力信号は、レーザ投光部37の駆動パルスに一致するパルス波形となるため、回帰反射体5による反射光であると判定され、所定の警報が行われることになる。
叙述の如く構成された本実施形態の周辺監視システム1は、作業車両2の周辺に監視領域を設定し、該監視領域における作業者4の存在を検出するにあたり、作業者4に装着される回帰反射体5と、作業車両2から監視領域に向けて走査状にレーザ光を投光すると共に、回帰反射体5に反射したレーザ光を受光し、その受光レベルに基づいて作業者4の存在を検出する周辺監視装置3とを備え、回帰反射体5は、多数のキューブコーナプリズム5aを配列したキューブコーナリフレクタを用いて構成され、周辺監視装置3は、非拡散レーザ光を投光し、かつ、その反射光をほぼ同軸で受光し、その受光レベルを出力する同軸回帰反射型の光電センサ22を備えると共に、該光電センサ22のレーザ光源を所定の周期でパルス駆動し、受光パルスに基づいて作業者4の存在を検出するように構成されている。この構成により、周辺監視装置3から投光されるピンポイントのレーザ光を、反射効率の良いキューブコーナリフレクタで反射すると共に、この反射光をほぼ同軸上でピンポイントに受光し、その受光レベルに基づいて作業者4の検出が行われるので、レーザ光の強さを抑制しつつ、必要な検出精度を確保することができるだけでなく、安価な光電センサ22を用いて周辺監視システム1を構成することが可能になる。
しかも、光電センサ22を用いるものでありながら、光電センサ22のレーザ光源を所定の周期でパルス駆動し、受光パルスに基づいて作業者の存在を検出することにより、レーザ光の全体光量を抑制しつつ、必要な受光レベルを確保することができるだけでなく、外乱光による誤検出も防止することができる。
また、レーザ測距センサを用いる場合に比べ、応答性を飛躍的に向上させることができるため、レーザ光の走査速度を高くして、作業者の見落としを防止することができる。
また、光電センサ22は、縦方向又は横方向の波形をもったレーザ光のみを通過させる第一の偏光フィルタ40を介してレーザ光を投光し、波形がほぼ90゜変換されたレーザ光のみを通過させる第二の偏光フィルタ41を介してレーザ光を受光するため、キューブコーナリフレクタによって波形がほぼ90゜変換されたレーザ光のみを受光し、その受光レベルに基づいて作業者4を検出することが可能になり、外乱光による誤検出の可能性を更に低下させることができる。
また、周辺監視装置3は、光電センサ22の投光部対向位置に傾斜状に配置され、光電センサ22から投光されるレーザ光を監視領域に向けて反射させる反射鏡23と、該反射鏡23を回転させるモータ24と、反射鏡23と同軸で回転し、反射鏡23との相対的な回転角度差に応じて反射鏡23の傾斜角を変化させるカム体25と、モータ動力を所定の変速比で変速してカム体25を回転させるカム伝動機構26とを備えるため、反射鏡23を回転させるモータ24の動力を利用して、反射鏡23の傾斜角を変化させることができ、その結果、反射鏡23の傾斜角を変化させるために別途アクチュエータを設ける場合に比べ、部品点数を削減できるばかりでなく、大幅なコストダウンが可能になる。
また、周辺監視装置3は、作業車両2の機体後端部に設けられ、所定の俯角をもって監視領域にレーザ光を投光するため、死角となりやすい機体後方を効率的に監視して、レーザ光の強さを更に抑えることができ、しかも、直射日光や水平光の入射を防止して、外乱光による誤検出の可能性を更に低下させることができる。また、周辺監視装置3を、作業車両2における機体後端部の左右角部にそれぞれ設けた場合は、死角となりやすい機体後方及び機体後端部の角部周辺を効率的に監視することができる。
作業車両用周辺監視システムの全体構成を示す説明図である。 (A)は作業者の正面図、(B)は作業者の側面図、(C)は作業者の背面図である。 (A)は反射体(キューブコーナリフレクタ)の正面図、(B)は反射体の断面図、(C)はキューブコーナプリズムの回帰反射作用を示す説明図、(D)はキューブコーナプリズムの波形変換作用を示す説明図である。 周辺監視装置の全体側面図である。 周辺監視装置の平面図である。 周辺監視装置の側面断面図である。 周辺監視装置の正面断面図である。 カム体の作用説明図である。 光電センサの作用説明図である。 監視制御部の入出力を示すブロック図である。 レーザ駆動パルス及びレーザ受光パルスを示す説明図である。 (A)は監視領域を示す作業車両の背面図、(B)は監視領域を示す作業車両の平面図である。
符号の説明
1 周辺監視システム
2 作業車両
3 周辺監視装置
4 作業者
5 回帰反射体
5a キューブコーナプリズム
18 支柱
19 制御ボックス
20 センサ部
21 走査部
22 光電センサ
23 反射鏡
24 モータ
25 カム体
26 カム伝動機構
37 レーザ投光部
38 レーザ受光部
40 第一の偏光フィルタ
41 第二の偏光フィルタ
42 監視制御部
46 警報ランプ
47 警報ブザー

Claims (5)

  1. 作業車両の周辺に監視領域を設定し、該監視領域における作業者の存在を検出する作業車両用周辺監視システムであって、
    前記作業者に装着される回帰反射体と、
    前記作業車両から前記監視領域に向けて走査状にレーザ光を投光すると共に、前記回帰反射体に反射したレーザ光を受光し、その受光レベルに基づいて前記作業者の存在を検出する周辺監視装置とを備え、
    前記回帰反射体は、多数のキューブコーナプリズムを配列したキューブコーナリフレクタを用いて構成され、
    前記周辺監視装置は、非拡散レーザ光を投光し、かつ、その反射光をほぼ同軸で受光し、その受光レベルを出力する同軸回帰反射型の光電センサを備えると共に、該光電センサのレーザ光源を所定の周期でパルス駆動し、受光パルスに基づいて前記作業者の存在を検出する
    ことを特徴とする作業車両用周辺監視システム。
  2. 前記光電センサは、縦方向又は横方向の波形をもったレーザ光のみを通過させる第一の偏光フィルタを介してレーザ光を投光し、波形がほぼ90゜変換されたレーザ光のみを通過させる第二の偏光フィルタを介してレーザ光を受光することを特徴とする請求項1記載の作業車両用周辺監視システム。
  3. 前記周辺監視装置は、
    前記光電センサの投光部対向位置に傾斜状に配置され、前記光電センサから投光されるレーザ光を前記監視領域に向けて反射させる反射鏡と、
    該反射鏡を回転させるモータと、
    前記反射鏡と同軸で回転し、前記反射鏡との相対的な回転角度差に応じて前記反射鏡の傾斜角を変化させるカム体と、
    前記モータ動力を所定の変速比で変速して前記カム体を回転させるカム伝動機構と
    を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の作業車両用周辺監視システム。
  4. 前記周辺監視装置は、前記作業車両の機体後端部に設けられ、所定の俯角をもって前記監視領域にレーザ光を投光することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の作業車両用周辺監視システム。
  5. 前記周辺監視装置は、前記作業車両における機体後端部の左右角部にそれぞれ設けられることを特徴とする請求項4記載の作業車両用周辺監視システム。
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