JP2005032030A - 生産ライン解析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】生産ライン上に指定された区間のワークの流れの状態を解析する。
【解決手段】生産ライン10を構成する工程部12、搬送部14には、各々その場所にワークがあるか否かを検出するワークセンサが設けられている。生産ライン解析装置24は、解析区間の上流端と下流端のワークセンサをユーザに選択させ、それらワークセンサの検出信号の所定サンプリング期間のオン・オフ回数を各々計数することで、該期間における解析区間へのワークの入力個数及び出力個数を求める。生産ライン解析装置24は、この計数をサンプリング期間毎に実行し、入力個数及び出力個数をそれぞれ座標軸とした2次元空間に、各サンプリング期間の入力個数及び出力個数の組が示す点をプロットし、それら複数の点を近似する回帰直線を計算し、この回帰直線を正常時の状態を表す直線と併せて表示する。
【選択図】図1

Description

本発明は、生産ラインにおけるワークの流れの解析のための装置に関する。
従来より生産性向上のために、生産ラインに関する様々な分析装置が提案されている。
例えば、特許文献1には、生産ライン上に設けられたセンサの信号を集計することで、経過時間に対応した生産台数を求める装置が開示されている。
しかしながら、この従来装置が求める生産ライン全体の生産台数の情報だけでは、生産ライン上のワークが円滑に流れているかどうかまでは分からない。特に、生産ライン上の、ある区間にてワークの流れに不具合があるかどうかも分からなかった。
特開平10−202483号公報
本発明は、生産ライン上で、指定された区間のワークの流れの良否を判定できるようにすることを目的とする。
本発明に係る装置は、生産ライン上の各監視対象位置に設けられた各ワークセンサから、それら各監視対象位置におけるワークの有無を示す検出信号をそれぞれ受信し、それら各ワークセンサの検出信号から前記生産ラインの稼働状況を解析する生産ライン解析装置であって、前記複数のワークセンサから選択された2つのワークセンサの検出信号に基づき、それら2つのワークセンサの監視対象位置に挟まれる解析区間へのワークの入力個数、及びその解析区間からの出力個数を計算する計算部と、前記計算部で求められた前記入力個数及び前記出力個数に基づき、前記解析区間におけるワークの流れ状態を示す出力データを生成する出力部とを備える。
本発明の好適な態様では、前記計算部は、所定のサンプリング期間ごとの前記入力個数及び前記出力個数を計算し、前記出力部は、入力個数と出力個数をそれぞれ座標軸とした2次元空間に、前記計算部で計算された各サンプリング期間ごとの前記入力個数及び前記出力個数が示す点を配置し、それら点群の回帰直線を計算し、この回帰直線を前記2次元空間に示したチャートを前記出力データとして生成する。
更に好適な態様では、前記出力部は、所定の表示更新タイミングごとに当該タイミングまでの各サンプリング期間の前記入力個数及び前記出力個数が示す点群の回帰直線を計算し、これにより得られた最新の回帰直線を所定の表示形態で示すと共に、前回の表示更新タイミング以前に計算した回帰直線を最新の回帰直線よりも目立たない所定の表示形態で示した前記チャートを生成する。
別の好適な態様では、前記計算部は、所定のサンプリング期間ごとに前記入力個数及び前記出力個数を計算し、前記出力部は、入力個数と出力個数をそれぞれ座標軸とした2次元空間に、前記計算部で計算された各サンプリング期間ごとの前記入力個数及び前記出力個数が示す点を配置し、それら点群の回帰直線を計算し、この回帰直線と、前記生産ラインが定常運転しているときの前記解析区間の入力個数と出力個数との関係を示す正常時直線と、の差を示すパラメータを計算し、該パラメータが所定の正常範囲にあるか否かを判定し、その判定結果を示すデータを前記出力データとして生成する。
別の好適な態様では、前記計算部は、複数の解析区間について、同一サンプリング期間におけるそれら各解析区間のワークの入力個数及び出力個数をそれぞれ計算し、それら各解析区間ごとにそれら入力個数及び出力個数の情報から当該解析区間のワーク流れ状態を示すパラメータを計算し、前記出力部は、同一サンプリング期間における各解析区間のパラメータを前記生産ラインのワーク流れの順に示したグラフを前記出力データとして生成する。
また好適な態様では、前記出力部は、複数のサンプリング期間についての前記グラフを、時系列順に並べたチャートを前記出力データとして生成する。
また別の好適な態様では、前記計算部は、同一解析区間のワークの入力個数及び出力個数を各サンプリング期間ごとにそれぞれ計算し、それら入力個数及び出力個数の情報から該解析区間のワーク流れ状態を示すパラメータを計算し、前記出力部は、同一解析区間についての各サンプリング期間のパラメータを時系列順に示したグラフを前記出力データとして生成する。
また別の好適な態様では、前記出力部は、複数の解析区間についての前記グラフを、前記生産ラインのワーク流れの順に並べたチャートを前記出力データとして生成する。
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、一般に生産ライン10は、工程部12と搬送部14から構成されている。工程部12は、ワーク(作業対象物)に対して加工や組み付けなどの作業を行う部分である。工程部12には、例えば工作機械や組み立て設備などがある。搬送部14は、工程部12の間でワークを搬送する手段である。搬送部14には、例えばベルトコンベアや搬送用電車などがある。
工程部12や搬送部14は、PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)16により制御されている。PLC16は、シーケンス制御装置の一種であり、プログラムを変更することで制御処理内容を変更することができる。PLC16は、制御対象に設けられた各種センサやスイッチ、アクチュエータ、モータ等に接続されており、センサやスイッチの検出信号を監視し、シーケンス制御プログラムに従ってそれら検出信号の状態に応じてアクチュエータやモータ等を制御することで、該制御対象を所定のシーケンスに従って動作させる。1つのPLC16が1つの工程部12、搬送部14を制御する場合もあれば、1つのPLC16で複数の工程部12、搬送部14を制御する場合もある。
また、工程部12や搬送部14には、当該工程部12や搬送部14上にワークが存在するか否かを検出するためのワークセンサ(図示省略)が設けられる。ワークセンサは、工程部12又は搬送部14上に設定される監視対象位置にワークが存在するか否かを検出する。例えば搬送部14上に設定される監視対象位置としては、搬送部14の終端部分(すなわち次の工程部12の直前位置)がある。搬送部14の終端部分は、ワークが次の工程部12に受け入れられる前に一旦留め置かれる位置であり、この位置にワークが存在するかどうかは、該工程部12がワークの受け入れ動作を開始してよいか否かを判定するのに必要であるため、監視対象位置の一つとなっている。1つの工程部12又は搬送部14上の異なる複数の位置が監視対象位置に設定され、それら各位置に対してワークセンサが設けられる場合もある。
ワークセンサの検出信号は、例えば監視対象位置にワークが存在する場合としない場合とで、異なる信号レベルとなる2値信号を用いることができる。以下では、説明を簡単にするために、各ワークセンサは、監視対象位置にワークが存在する場合にはH(ハイ)レベル、存在しない場合にはL(ロー)レベルとなる信号を出力するものとする。
ワークセンサの検出信号は、それぞれ対応するPLC16に入力される。PLC16は、その検出信号に応じて、制御下にある工程部12や搬送部14の動作を制御する。例えば、搬送部14の終端部分に設置されたワークセンサの検出信号は、当該搬送部14を制御するPLC16、及び当該搬送部14の次の工程部12を制御するPLC16に入力される。そして、この工程部12のPLC16は、そのワークセンサの検出信号により前段の搬送部14の終端部分にワークが存在することを検知し、かつ当該工程部12が次のワークを受け入れ可能であると判断すると、そのワークを受け入れるように当該工程部12を制御する。
ワークセンサが出力する検出信号は、ワークセンサの設置対象の種類に応じて次のタイプに大別できる。
第1タイプは、ワークがとぎれない限り、Hレベル(ワーク有りレベル)を維持する信号である。例えば搬送部14の一種であるバッファコンベアの中には、常にほぼ一定量のワークをストックする目的のものもあり、このようなバッファコンベアに設けられたワークセンサの検出信号は、この第1タイプとなる。なお、バッファコンベアは、ある程度の数のワークを保持可能なコンベアであり、この保持可能量だけ該バッフ前後工程のワーク処理速度の差を吸収することができる。前工程からバッファコンベア上へと搬出されたワークは、該コンベア上で次工程への搬出を待っている前のワークの直後まで搬送され、以降はワークが搬出される毎に1ワーク分ずつ進んでいく。したがって、バッファコンベアに設けられたワークセンサの検出信号は、該コンベア上にワークが適正なバッファ量だけ蓄積されている状態では、常にHレベルの信号を出力し、何らかの事情で前工程からのワーク搬出途絶状態が続き、バッファしたワークの数がある程度以上減ると、初めてLレベルとなる。
第2タイプは、ワークを検知し始めてから{(ワークの搬送時間)+(ワーク長さに応じた時間)}の長さだけHレベルとなる信号である。例えば、搬送部14の一種である搬送用電車に設けられたワークセンサの出力信号は、ワークが該搬送用電車に乗車し始めてから完全に乗車するまでの時間、ワークが搬送先まで該電車により搬送される時間、及び搬送先で該電車からワークが下車し始めてから完全に下車するまでの時間、の合計の時間の間Hレベルとなる。なお、搬送用電車は、人や物の通路を跨いで生産ラインを通す場合などに、その通路の部分のワーク搬送の手段として利用される。
第3タイプは、搬送中のワークの長さに対応した時間だけHレベルとなる信号である。例えば、搬送部14の途中位置に設けられたワーク通過確認のためのワークセンサは、このような第3タイプの検出信号を出力することになる。
第4タイプは、工程部12における作業(加工や組み立て)時間だけHレベルとなる信号である。例えば、工程部12の入口端及び出口端には、前段の搬送部14から受け取ったワークや、後段の搬送部14に搬出しようとするワークを待機させる待機位置が設けられる場合がある。そのような待機位置に設置されたワークセンサの検出信号は、この第4タイプの信号となる。
以上の4つのタイプの他に、生産ライン10のワークはね出し位置のワーク処置台に設けられワークセンサ(図9のワークセンサ28)や、条件分岐コンベアに設けられたワークセンサの検出信号などのように、当該センサ設置対象に特有の条件が満足されているときにHレベルとなるものもある。例えば、ワークはね出し部に設けられたワークセンサは、ワークを生産ライン上からはね出して手直しや品質チェックなどの所定の作業を行っている期間中、Hレベルとなる。
再び図1の説明に戻り、集中管理装置20は、生産ライン10全体の動作を管理する装置である。集中管理装置20は、無線又は有線の通信回線を介し、各PLC16から各工程部12及び各搬送部14の状態を示す各種信号を受け取り、これら信号に基づきライン状況表示盤22を制御する。ライン状況表示盤22は、生産ライン10の関係者に生産上の各種アクションを促すために設けられた情報表示装置であり、「アンドン」とも呼ばれる。ライン状況表示盤22は、生産ライン10の上方等、各関係者から見やすい位置に設置されており、集中管理装置20からの制御信号に応じて、異常等の不具合が生じている場所など、生産ライン10の稼働状態に関する各種情報を表示する。
以上に説明した集中管理装置20やライン状況表示盤22は、従来より自動車製造工場の生産ラインなどに設けられているものである。
生産ライン解析装置24は、集中管理装置20が生産ライン10の各PLC16から受信した各種信号や、それら信号に対する演算処理により集中管理装置20が求めたデータなどを時系列的に収集し、解析する装置である。本発明との関連で言えば、生産ライン解析装置24は、工程部12や搬送部14に設けられたワークセンサの検出信号をPLC16及び集中管理装置20を介して受け取り、これらワークセンサの検出信号を用いて生産ライン10の分析処理を実行する。以上では、生産ライン解析装置24は集中管理装置20から解析の材料となる信号を取得したが、この代わりに生産ライン解析装置24をPLC16に接続し、解析の材料となる信号をPLC16から取得する構成とすることも可能である。
以下、生産ライン解析装置24が提供する各種の解析処理について説明する。以下では、生産ライン上のワークセンサから提供されるワーク有無の検出信号を用いて実行される解析処理について説明する。
(1)検出信号の周波数を基礎とした解析
ワークセンサの検出信号の周波数を基礎とした解析処理の例をいくつか説明する。
(a)生産見込み台数の瞬時値算出
これは、注目するワークセンサの検出信号の1サイクルの時間(周期)t(図2参照)から、当該ワークセンサの監視対象位置を通過するワークの単位時間当たりの個数を求める解析処理である。この値は、例えば、単位時間を1サイクルの周期tで除する等の計算により求めることができる。もちろんこれはあくまで一例であり、この他にも、例えば1サイクルではなく複数サイクルの周期tの平均値から生産見込み台数の瞬時値を求めることもできる。このようにして求めた単位時間当たりの通過個数は、当該監視対象位置でのワーク通過状態から求められる生産見込み台数の瞬時値と捉えることができる。例えば、単位時間を例えば1日とすれば、この方法により、1日の生産見込み台数の瞬時値を求めることができる。
また、上述の単位時間として、生産ラインの生産計画における1区切りの期間を用いることも好適である。これにより、ユーザは、その期間に対して設定される生産計画台数との比較で、計算により求めた当該単位時間当たりの生産見込み台数の瞬時値の過不足を容易に把握することができる。例えば、生産ラインの生産計画が1日単位で定められている場合、生産見込み台数算出の単位時間を1日とすることにより、その算出結果を1日の生産計画台数と比較することができる。
生産ライン解析装置24は、例えば、ワークセンサの検出信号の1サイクル毎にこの生産見込み台数の瞬時値を求め、この瞬時値が時々刻々どのように変化していくかを表示する。
生産ライン解析装置24にてこの生産見込み台数の瞬時値をユーザに提示する方式としては、例えば、各ワークセンサの検出信号からそれぞれ求めた単位時間当たりの生産見込み台数の瞬時値を、図3に示すように棒グラフ(棒の長さが瞬時値の大きさを示す)で表示する方式を挙げることができる。このグラフは、横軸に沿って各ワークセンサを生産ライン上での並び順に並べ、縦軸にそれら各ワークセンサの検出信号から求めた生産見込み台数の瞬時値をとる。この表示では、各ワークセンサに対応する棒グラフの長さが時間的(すなわち時系列的)に変化していく様子をユーザに示すことができる。この表示において、例えば生産計画における単位期間当たりの生産計画台数のラインを表示し(図3では1日の計画台数)、その単位期間当たりの生産見込み台数を棒グラフ化して表示すれば、生産ライン上の各部における作業進捗の状況が計画に比して良好か否かを一目で知ることができる。
なお、図3の表示例では、各棒グラフに対して、対応するワークセンサの識別番号を示したが、この代わりに或いはこれに加えて、そのワークセンサが設けられた工程部12や搬送部14などの識別名などを示すことも好適である。
(b)検出信号の周波数の時系列変化表示
これは、ワークセンサの検出信号の各時点での周波数を求め、その周波数の時系列変化をグラフ表示する処理である。周波数の時系列変化は、公知の手法により求めることができる。
ワークセンサの検出信号の周波数の時系列変化の表示の例を図4に示す。図4では、下段がワークセンサの検出信号の波形を示し、上段がその検出信号の周波数の時系列変化を示す波形である。図4は、長期間にわたる波形を時間(横軸)方向に圧縮して示しているため、例えば下段の検出信号の生波形は黒くつぶれているが、検出信号の波形は図2に例示したものと同様のものである。
図4の表示例では、検出信号の周波数の範囲を、値が大きい方から順に、正常範囲A,停滞範囲B,停止範囲Cの3つの範囲に分けている。正常範囲Aは、生産ラインが許容範囲内の生産速度(スループット)で稼働していてワークが円滑に流れているときの、検出信号の周波数の範囲である。ここでの許容範囲とは、単位時間当たりの生産計画台数を達成するための、生産速度の範囲である。停止範囲Cは、ワーク流れの停止を招く危険性が無視できないほどまでワーク流れの速度が落ちているときの、検出信号の周波数の範囲である。そして、停滞範囲Bは、ワーク流れが停止するほどではないが、ワークの移動速度が正常時よりも低下しており、生産速度が許容範囲よりも遅くなる危険性があるときの、検出信号の周波数の範囲である。これら各周波数範囲は、シミュレーションや生産ラインを用いた実験等に基づいて決定し、本装置に登録しておく。登録した各周波数範囲の情報は、実際の生産ラインの運転実績に基づいて更新することもできる。図4の表示例では、各範囲の背景を色分けするなどにより、各時点の周波数の値がどの範囲にあるかをユーザに把握しやすくしている。
このように、ワークセンサの検出信号の周波数の時系列変化をグラフ化して表示することで、ユーザは、該ワークセンサの位置におけるワークの流れの状態の時系列変化を把握することができる。
この表示機能の使用形態としては、例えば、ユーザが上記(a)の生産見込み台数の棒グラフ表示をみて問題のあるワークセンサの場所を特定し、このワークセンサを選択することで、図4のように最近所定期間の周波数の時系列変化を示すグラフを表示し、問題の原因を分析するといった形態が可能である。
以上では周波数の時系列変化をグラフ表示する場合を例示したが、この代わりに周波数を上記(a)のように単位時間当たりの生産見込み台数に変換し、この台数値の時系列変化をグラフ表示することもできる。
(c)検出信号の周波数によるライン停滞/停止の自動判定
これは、ワークセンサの検出信号の周波数をリアルタイムで計算し、その周波数を所定の閾値と比較することで、生産ラインの停滞や停止の危険性を判定する処理である。上述の(b)では、グラフ表示において停滞範囲Bや停止範囲Cを色分けするなどにより、表示面でユーザが各範囲を区別できるようにしたのに対し、この(c)の処理では、検出信号の周波数をリアルタイムでそれら各範囲の閾値と比較し、この比較によりその周波数が停滞範囲B又は停止範囲Cに含まれると判定した場合は、その範囲B又はCに対応したアラーム出力(表示及び/又は音声)を行う。このアラーム出力では、どの工程部12又は搬送部14でワーク流れの停滞又は停止の危険性があるのかをユーザに提示する。
(d)ワーク流れの安定度判定
これは、ワークセンサの検出信号の周波数の周波数の変化をリアルタイムで求め、この周波数の周波数からワーク流れの安定度を判定するという処理である。すなわち、上記(b)などでは、ワークセンサの検出信号の周波数の時間的な変化を求めたが、この(d)の処理では、その周波数の時系列変化の周波数をリアルタイムで求める。そして、その周波数値の時系列変化の周波数の値から、流れの安定度を判定する。
ここで、検出信号の周波数の時系列変化の周波数の値が小さいほど、ワークがワークセンサを通過するサイクルに変化が少ないことになり、当該ワークセンサの位置ではワークの流れが安定していることを意味する。したがって、安定度に関する情報提供処理の1つとしては、検出信号の周波数の時系列変化の周波数の値を所定の閾値と比較し、その値が閾値を上回ると、ワーク流れが不安定になったとしてアラーム出力を行う処理を挙げることができる。このアラーム出力では、どの工程部12又は搬送部14でワーク流れの安定度が悪化したのかをユーザに提示する。
また、周波数の時系列変化の周波数の値を時々刻々記録し、グラフ化してユーザに提示することも好適である。
(e)疎密波形の生成
これは、ワークセンサの検出信号を疎密波形に変換して表示する処理である。疎密波形は、図5に示すように、検出信号の凹凸が疎な期間と密な期間とで異なる信号レベルをとる2値波形である。疎密波形は、検出信号の周波数をリアルタイムで求め、この周波数が予め定めた閾値より高い場合は密、閾値以下の場合は疎と判定することにより作成することができる。
このように検出信号から疎密波形を生成して表示することで、ユーザはその波形に対応するワークセンサの位置でのワークの流れの状態を把握することができる。
また、生成した疎密波形の周波数をリアルタイムで計算し、この周波数の値の時系列変化を上記(b)と同様のグラフ表示する処理も好適である。
また疎密波形の周波数は、上記(d)の処理における「検出信号の周波数の時系列変化の周波数」に近いものになる。したがって、(d)の場合と同様、疎密波形の周波数が所定の閾値(予め本装置に登録しておく)を上回ると、当該ワークセンサの位置でのワーク流れが不安定であると判定し、アラーム出力を行うことも好適である。
以上に説明した(1)の(a)〜(e)の各解析処理は、上述した検出信号のタイプ分けの第2,第3及び第4タイプに適用することができる。
(f)異なる位置の信号の比較支援
以上の(a)〜(e)では、基本的には、1個のワークセンサの検出信号からワーク流れの状態を分析するのに有益な情報を求める手法に重点を置いて説明した。この(f)では、生産ライン10上の複数の位置のワークセンサ10の検出信号から上述の(a)〜(e)の手法により得られる情報を並列表示する。
この並列表示の一例として、各ワークセンサの検出信号の波形自体を、生産ラインでのワークセンサの並び順に並べて表示する処理を挙げることができる。
また、上記(b)の処理により求められる検出信号の周波数の時系列変化の波形や、上記(e)の処理により求められる疎密波形を、生産ラインでのワークセンサの並び順に並べて表示することも好適である。
このように各ワークセンサの検出信号から求められる波形をワークセンサの並び順に並べて表示することで、ユーザはその波形が工程の流れに沿ってどのように変化或いは伝搬していくかを一覧することができる。
例えば、各ワークセンサの検出信号の波形を順に並べて表示したグラフ表示例を図6に示す。この図に示すように、検出信号の波形からは、凹凸の周期がほぼ一定している区間100や、信号レベルがH又はLで一定となっている区間110などが、視覚的に容易に確認できる。区間100はワークがほぼ一定の周期で当該ワークセンサの位置を通過していることを示しているので、ワーク流れが正常である正常動作区間と捉えることができる。一方、区間110は、ワークが当該ワークセンサの位置で停止(又は停滞)している(Hレベルの場合)か、当該ワークセンサの位置にワークが来ない状態が続いている(Lレベルの場合)か、のいずれかの場合を示しており、これはワーク流れが停滞している停滞区間と捉えることができる。また、この表示からは、波形の凹凸の周期が変化している区間なども見て取ることができる。
ここで例えば生産ライン上のある工程に不具合が生じると、その影響によりワーク流れに乱れが生じ、この乱れはワークセンサの検出信号の波形における周期の変動という形で観察できる。そして、ある工程で起こった乱れは、前後の工程へと順に波及していくが、これもそれら前後の各工程のワークセンサの検出信号の波形の変動という形で現れる。
例えば原因工程でワークが停止すると、その直前の工程が現在保持しているワークを次に送り出そうとする段になっても、次段(原因工程)が止まっているので送り出せなくなる。同様にして、ワークの停止は、順次上流の工程へと伝搬していく。そして、不具合が解消して原因工程のワークが下流へと送り出されると、その上流の各工程で止まっていたワークが順次下流へと送出されるようになり、徐々にワークの流れが回復していく。この場合、原因工程のワークセンサの検出信号は、ワークが停止してから不具合解消によりワークが送出できるようになるまでHレベルのままであり、解消後は徐々に正常なH・Lの繰り返しまで戻っていくが、このような波形パターンは上記のメカニズムで順次上流の各工程のワークセンサの検出信号に伝搬していく。
また、生産ライン10上に存在するワークの数を一定に保つため、前段からのワーク供給がない場合、前段から再びワークが供給され始めるまで、工程部12が現在保持しているワークを次段に送出するのを停止するような生産ライン10の運転形態もある。このような運転形態では、原因工程でワークが停止すると、少しのタイムラグの後次の工程が停止し、その後、後続の工程がそれぞれタイムラグを置いて順々に停止していく。そして、原因工程の不具合が解消すると、後続の各工程のワーク停止状態は、順に解消していく。したがって、この運転形態の場合、原因工程での不具合による検出信号の波形パターンは、下流の工程へも伝搬していく。ここでは原因工程でワークが完全に停止する場合を例にとったが、原因工程でワークが完全に停止しなくても、ワークの処理に通常より時間を要すれば、ワークの流れに滞りが生じ、その影響はワーク停止の場合と同様に上流(及び場合によって下流)へと波及する。
このようにして原因工程の上流(及び、場合によっては下流)へと、不具合時の原因工程の検出信号の波形パターンに類似した波形パターンが伝搬していく。したがって、検出信号の波形をワークセンサの並び順に従って配列表示すれば、ワーク流れの変化をもたらした原因工程や、その影響が上下流へ伝搬する様子を視覚的に把握することができる。例えば、図6の表示例の場合、センサ1〜6の検出信号に類似した停止区間110のパターンが現れており、そのうちセンサ3の信号波形に最も早くその類似パターンが現れている。このことから、センサ3の位置で不具合が生じ、それが前後に伝搬していったと判断することができる。
以上の例は検出信号の波形を並べて表示する場合であったが、周波数の時系列変化の波形や疎密波形についても、同様にワークセンサの並び順に並べて表示することで、同様の効果を期待できる。
なお、検出信号の波形には上述のように複数のタイプが存在し、タイプ毎に波形のパターンが異なる。したがって、各ワークセンサの検出信号を配列表示する際には、同じタイプの検出信号毎にまとめて順番に配列することで、波形の伝搬の様子が把握しやすくなる。より好適には、例えば工程部12の入口側待機位置のワークセンサの検出信号をまとめて配列するなど、監視対象の種類が同じワークセンサの検出信号ごとにまとめて表示する。周波数の時系列変化の波形や疎密波形を配列表示する場合も同様である。
(2)検出信号のオン・オフ期間の比を基礎とした解析
ワークセンサの検出信号のオン・オフ期間比を基礎とした解析処理の例をいくつか説明する。すなわち、このグループの解析処理では、検出信号のオン・オフ期間比、すなわち検出信号のオン期間(Hレベルすなわちワーク有りの期間)とオフ期間(Lレベルすなわちワーク無しの期間)の比を求め、この比に基づいてワーク流れの状態を判定する。
以下では、図7のように検出信号1サイクルのオン期間の長さをt1、オフ期間の長さをt2とし、オン・オフ期間比をt1/t2と定義して説明を進める。しかしこれは一例であり、代わりにその逆数t2/t1をオン・オフ期間比として用いてもよい。また、1周期中のオン期間(或いはオフ期間)の割合、すなわちデューティ比を用いても、同様の処理を実現できる。
(a)オン・オフ期間比のグラフ表示
これは、検出信号のオン・オフ期間比をリアルタイムで計算し、この比の時系列変化をグラフ表示する処理である。このグラフ表示の例を図8に示す。
このグラフ表示では、オン・オフ期間比の値が時間的にどのように変化していくかをグラフで表示すると共に、時々刻々のオン・オフ期間比の値がどのようなワーク流れ状態を示しているかを理解しやすくするために、比の値の範囲分けを併せて表示している。すなわちこの例では、オン・オフ期間比を正常範囲A、停滞範囲B、停止範囲Cの3つに範囲分けし、この範囲分けをグラフに示している。範囲分けは、例えばグラフの背景色の色分けにより示すことができる。以下、この範囲分けについて説明する。
まず、シミュレーションや生産ライン稼働時の実測により、生産ラインが許容範囲内の生産速度で稼働していてワークが円滑に流れているときのオン・オフ期間比を調べることで、オン・オフ期間比の正常範囲Aを定めることができる。
一方、オン・オフ期間比t1/t2が正常範囲Aから逸脱する場合には、正常範囲Aの上限より高くなる場合と下限より低くなる場合の2つがあるが、いずれの場合も生産ラインの生産速度の低下を招く。
すなわち、まずオン・オフ期間比t1/t2が小さいことは、ワークセンサ位置でのワーク無し期間がワーク有り期間よりも相対的に長いことを示す。これは前工程(上流)からのワークの供給頻度が減少していることを意味し、このワーク供給減少が生産速度の低下につながっていく。一方、オン・オフ期間比t1/t2が大きいことは、ワークセンサ位置でのワーク有り期間がワーク無し期間よりも相対的に長いことを示す。これはワークセンサ位置にあるワークを後工程(下流)へ送出し難くなっていることを意味し、これも生産速度の低下につながる。
このように、オン・オフ期間比が正常範囲Aより高くなっても低くなっても、生産速度の低下を招く。そして、オン・オフ期間比の正常範囲Aからの逸脱が非常に大きくなると、ワーク流れが停止する危険性が出てくる。これ以上オン・オフ期間比が上がる(又は下がる)とワーク流れが停止する危険性が無視できなるオン・オフ期間比の閾値をシミュレーションや実験などにより求め、その閾値より比が大きい(又は小さい)範囲を、オン・オフ期間比の停止範囲Cと定める。停滞範囲Bは、正常範囲Aと停止範囲Cとの間の範囲であり、オン・オフ期間比がこの範囲Bにある場合、ワーク流れの停止の危険性は少ないが、ワーク流れの速度は落ちる。
このように、(a)の処理では、ユーザが指定したワークセンサの検出信号のオン・オフ期間比の変化を表示するので、ユーザは該ワークセンサの位置におけるワークの流れの状態の時系列変化を把握することができる。
(b)ワークの停滞・停止の自動判定
これは、検出信号のオン・オフ期間比をリアルタイムで所定の閾値と比較し、ワーク流れの停滞や停止の危険性を判定するものである。
具体的には、リアルタイムで算出したオン・オフ期間比の値が上述の正常範囲A、停滞範囲B、停止範囲Cのいずれに属するかを閾値との比較により判定し、停滞範囲Bや停止範囲Cに属すると判明した場合には、それら範囲B又はCに対応したアラーム出力(表示及び/又は音声)を行う。この判定を生産ライン上の各ワークセンサの検出信号について行い、ワーク流れの停止や停滞の危険性がある工程部12や搬送部14をリアルタイムでユーザに報知することも好適である。
(c)ワーク流れの安定度判定
これは、ワークセンサの検出信号のオン・オフ期間比の時系列変化の様子からワーク流れの安定度を判定するという処理である。
判定処理としては、例えば、オン・オフ期間比の周波数をリアルタイムで計算し、その周波数が所定の閾値以下の場合にワーク流れが安定であると判定し、その閾値よりも大きい場合にはワーク流れが不安定であると判定してアラーム出力する方法が可能である。閾値はシミュレーションや実験により予め決定し、本装置に登録しておく。
また、別の判定処理としては、オン・オフ期間比の値のばらつき度合いに基づく判定がある。具体的な判定手法としては、例えば、最新の所定時間の各時刻のオン・オフ期間比の分散を計算し、この分散値を所定の閾値と比較し、分散値が閾値より大きいと、ワーク流れが不安定と判定する方法を挙げることができる。
(d)ワーク流れの応答特性の分析支援
生産ラインが許容範囲内の生産速度を達成しつつ、定常運転している状況を考える。この状況における各ワークセンサの検出信号のオン・オフ期間比t1/t2は、それら各ワークセンサの監視対象位置でのワーク流れの定常時の特性を示している。
定常運転時のオン・オフ期間比t1/t2が大きい場合は、その比が小さい場合に比べて、当該ワークセンサの監視対象位置にワークが滞留している時間が相対的に長い。監視対象位置におけるワークの滞留時間が長いほど、当該監視対象位置は、ワークを一時的に保持するバッファの働きが強いと言える。すなわち、定常運転時のオン・オフ期間比が大きいワークセンサの設置場所(監視対象位置)ほど、バッファ的な作用が強いため、前後の工程の状態変化に対応する能力が高い言える。また、別の見方をすれば、定常運転時のオン・オフ期間比が大きいほど、当該センサの監視対象位置におけるワークの流れは緩やかであるといえる。
このようなことから、生産ラインが定常運転している際の、ワークセンサの検出信号のオン・オフ期間比の値に基づき、生産ライン上に設けたワークはね出し位置やバッファコンベアの良否を判定することができる。
例えば図9に示すように、生産ライン10のワークはね出し位置30では、ワークの抜き取り検査や手直しのために、必要に応じて一部のワークを生産ライン10から抜き取って近傍のワーク処置台32へと移動させる。このようにワークはね出し位置30でワークを抜き取ると後ろの工程のワーク不足を招くおそれがある。ここで生産ライン定常運転時において、生産ライン10のワークはね出し位置30近傍に設けられたワークセンサ26の検出信号のオン・オフ期間比が大きいほど、その位置30にワークが滞留する時間が長く、バッファ作用が強いということなので、このような位置30からワークを抜き取っても、後ろの工程へのワーク不足等の悪影響は少ない。後工程への影響との兼ね合いから、ワークはね出し位置30として有効に機能するためのオン・オフ期間比の下限値をシミュレーションや実験などにより定めることができる。本実施形態の生産ライン解析装置24は、ワークはね出し位置30近傍のワークセンサ26の検出信号の生産ライン定常運転時のオン・オフ期間比を求め、その比の値があらかじめ定めた下限値より大きい場合はその位置30がワークはね出し位置として適切であり、小さい場合はその位置30がワークはね出し位置として不適であると判定し、その判定結果をユーザに通知する。もちろん、このように自動判定する代わりに、定常運転時の各ワークはね出し位置30のオン・オフ期間比の値を、ユーザに提示する構成でも、ユーザがワークはね出し位置の良否判断をする際の助けとなる。
また、生産ライン定常運転時において、バッファコンベアに設けたワークセンサの検出信号のオン・オフ期間比があまりに小さいと、そのバッファコンベアはバッファとして機能していないことになる。逆に定常運転時のオン・オフ期間比があまりに大きいと、そのバッファコンベアがワークを蓄積しすぎることで、ワーク流れの阻害要因になる。このようなことから、定常運転時のオン・オフ期間比には、バッファコンベアとして適切な値の範囲(正常範囲と呼ぶ)を想定することができ、この正常範囲はシミュレーションや実験などで求めることができる。生産ライン解析装置24は、定常運転時の各バッファコンベアのワークセンサについて上記オン・オフ期間比を求め、それら各オン・オフ期間比がそれぞれ正常範囲に入るどうかを判定する。この判定でオン・オフ期間比が正常範囲に入らないバッファコンベアが見つかった場合は、そのバッファコンベアをユーザに対して通知する。なお、正常範囲は、個々のバッファコンベアごとに異なる場合も考えられるので、個々のバッファコンベアごとに設定できるようにすることも好適である。
この処理では、生産ラインが定常運転状態にあるときの検出信号のオン・オフ時間比を求める必要があるが、これには例えばユーザが定常運転状態と判断した時に、生産ライン解析装置24に対しこの処理の実行を指示することで実現することができる。
このようにユーザに指示させる代わりに、生産ラインが定常運転状態かどうかを自動判定することも可能である。例えば上記(1)の(d)や(2)の(c)でワーク流れが安定していると判定された時に、生産ラインが定常運転状態で有ると判定する等の方法が可能である。
なお、この処理は、リアルタイムで行う必要性はなく、記憶装置に蓄積した過去の各ワークセンサの検出信号のデータを用いて同様の処理を行ってもよい。
また、以上ではワークはね出し部やバッファコンベアの良否判定を例にとって説明したが、その他の工程部12や搬送部14についても同様の判定が可能である。この点について、以下説明する。
ワークはね出し部やバッファコンベア以外の各工程部12や各搬送部14についても、生産ラインの設計ではそれら各部における理想的なワークの通過状況が想定されており、その想定からそれら各部に設置されるワークセンサのオン・オフ期間比の設計値或いは設計上の目標範囲を定めることができる。したがって、実際に構築した生産ラインが定常運転している時の、各ワークセンサのオン・オフ期間比を求め、これらを当該ワークセンサのオン・オフ期間比の設計値或いは設計上の目標範囲と比較することで、ライン設計結果を検証することができる。
例えば、上述の第3タイプ(搬送中のワークの長さに対応した時間だけHレベルとなる信号)の検出信号を発するワークセンサの場合、オン・オフ期間比t1/t2の実測値が設計値より大幅に大きければ、そのセンサの位置の下流の工程のワーク流れが設計時の想定より悪いと言う状況が考えられる。逆に、オン・オフ期間比の実測値が設計値より大幅に小さければ、当該センサの位置の上流の工程からのワーク供給が設計時の想定よりも滞っているという状況が考えられる。
また、第2タイプ({(ワークの搬送時間)+(ワーク長さに応じた時間)}の長さだけHレベルとなる信号)の検出信号を発するワークセンサは、上述の第3タイプと基本的に同様の判断ができる。ただし、第2タイプの場合、当該ワークセンサが設けられる設置対象(例えば搬送用電車)自体が動くので、この設置対象の性能(搬送速度)がオン・オフ期間比に影響を与えている可能性を考慮する必要がある。
また、第1タイプ(ワークが途切れない限りHレベルである信号)の検出信号を発するワークセンサの場合、オン・オフ期間比t1/t2は非常に大きい値になるものの、オン・オフ期間比について設定値を定めることができる。オン・オフ期間比の実測値がその設計値よりも大きければ、当該ワークセンサ近傍に滞留するワークの数(バッファ量)が想定よりも多い可能性が考えられる。逆に、オン・オフ期間比の実測値がその設計値よりも小さければ、当該ワークセンサの位置への上流からのワーク供給が想定より少なくなっていると考えられる。
また、第4タイプ(工程部12での作業時間だけHレベルとなる信号)の検出信号を発するワークセンサの場合も、基本的には上記第3タイプと同様の判断をすることができる。ただし、第4タイプの場合は、Hレベル(オン)の時間の長さが前後工程の間のワークの流れ状況以外に、当該ワークセンサの直前又は直後の工程部12自体の作業時間の長さにも依存するため、オン・オフ期間比の分析の際には、その工程部12自体の性能が想定通りかどうかの検討も必要になる。
以上のように、生産ライン解析部24が生産ラインが定常状態の時の各工程部12や各搬送部14に設けられた各ワークセンサの検出信号のオン・オフ期間比の実測値を計算し、その計算結果をユーザに提示することで、ユーザはその数値を設計値と比較して生産ライン各部の設計が妥当であったかどうかを検討することができる。
(3)ワーク流れ状態の変化の伝搬解析
上記(1)の(f)で説明したように、生産ライン10上のある工程部12又は搬送部14で、不具合によりワークが停止したり、ワークの処理が遅れたりすると、その影響が上流及び下流に順に伝搬していく。この影響の伝搬により、不具合箇所に設けられたワークセンサの検出信号の波形パターンと類似の波形が、上流(及び、場合によっては下流)の各ワークセンサの検出信号に順に現れてくる。上記(1)の(f)では、各ワークセンサの検出信号波形を並べて表示することで、ユーザにワーク流れの変化の伝搬状況を把握しやすくした。
これに対し、この伝搬解析では、そのようなワーク流れの変化の伝搬状況を生産ライン解析装置24が自動解析する。この解析処理の一例を、図10を参照して説明する。
この解析処理では、信号波形の類似性を見つけることで、ワーク流れ変化の伝搬を見出す。ここで、検出信号のタイプ(タイプ分けは上述)が異なれば波形パターンの基本的な形状が異なるため、類似性を用いる手法は適用が困難である。このため、生産ライン10上の多種多様なワークセンサの検出信号全体を一度に解析対象とするのではなく、同じタイプの検出信号群(タイプ分けは上述)ごとに解析を行う。より好適には、監視対象の種類が同じワークセンサの検出信号(例えば各工程部12の入口側待機位置のワークセンサの検出信号)ごとに解析を行う。
図10に示す処理手順は、同タイプ(より好適には監視対象の種類が同じワークセンサ)の検出信号群に対して適用される。以下、この処理について説明する。図6に例示した検出信号の配列は、このような条件を満足するものであり、必要に応じて参照しつつ説明する。
この処理では、生産ライン解析装置24は、まず解析対象の各検出信号から、ワーク流れの停滞を示す箇所(以下「停滞箇所」と呼ぶ)を抽出する(S10)。ここでは、例えば、検出信号中でH又はLの一方の値が所定時間以上続く箇所を見つけた場合、この箇所を停滞箇所と判定する。生産ライン10を設計する際には、定常運転時における各工程部12や搬送部14でのワークの流れを想定しているので、停滞箇所を判定するための閾値としての上記所定時間は、その想定に基づいて定めることができる。このように定めた閾値を生産ライン解析装置24に登録しておき、S10における判定に利用する。そして、生産ライン解析装置10は、抽出した各停滞箇所に対しそれぞれ一意な識別番号を付与し、各停滞箇所の情報をそれぞれ識別番号に対応づけて記憶する。ここで、記憶する停滞箇所の情報は、検出信号群の中からその停滞箇所を特定するのに利用できる情報であり、例えば当該停滞箇所が属するワークセンサの検出信号を示す情報と、この検出信号上での当該停滞箇所の開始時刻との組合せなどである。
図6の例では、このS10の処理により、ワークセンサ1〜6の各検出信号から、それぞれ停滞区間110が抽出されることになる。
次に生産ライン解析装置10は、解析対象の検出信号群のうち、未調査のものの中から1つを基準信号に選ぶ(S12)。この基準信号の選択は、例えば、生産ライン10上でのワークセンサの並び順に従って順に選んでいくなど、所定の規則に従って行うようにすればよい。
基準信号を選択すると、生産ライン解析装置10は、その基準信号中の未調査の停滞箇所の中から1つを選択する(S14)。各検出信号の停滞箇所は、S10で抽出し、記憶しているので、その中から選択すればよい。S14で選択した停滞箇所については、当該停滞箇所の識別番号に対応づけて「調査済」の旨の情報を記憶する。
次に生産ライン解析装置10は、基準信号から、S14で選択した停滞箇所の前後所定区間の波形を抽出する(S16)。例えば検出信号中の各停滞箇所を、その検出信号中でのその停滞箇所の開始時刻で特定している場合、S14ではその開始時刻を基準とする所定の区間の波形を抽出する。抽出した波形を、以下「被抽出波形」と呼ぶ。例えば(開始時刻−a秒)〜(開始時刻+b秒)までの区間を抽出するなどである。所定区間のサイズは、このように時間幅で指定してもよいが、この代わりに信号のサイクル(連続するHレベル区間とLレベル区間の1組が1サイクル)の数で指定してもよい。
次に生産ライン解析装置10は、解析対象の検出信号群から、生産ライン10での対応ワークセンサの並び順で見たときに基準信号の1つ前になる検出信号を注目信号に選ぶ(S18)。そして、この注目信号の中から、被抽出波形に類似した波形を探索する(S20)。この探索では、大まかに言えば、被抽出波形をテンプレートとし、テンプレートマッチング処理により注目信号中から類似波形部分を検出する。より詳しくは、この探索処理では、注目信号上の停滞箇所に対し被抽出波形中の停滞箇所を位置合わせし、注目信号と被抽出波形との相関度(相互相関係数)を計算する。相関度は、例えば、被抽出波形の各点の値(例えばHレベルを1,Lレベルを0とする)を、この波形に位置合わせされた注目信号上の対応する各点の値とそれぞれ乗算し、それら各点の乗算結果の値を総和して正規化することにより求めることができる。そして、このような処理を、注目信号上にある各停滞箇所についてそれぞれ実行し、相関度が所定の閾値以上で最も高くなった時をマッチング状態とし、このマッチング状態での注目信号の部分を被抽出波形の類似波形とする。閾値を考慮するのは、誤判定を避けるためである。
このようにして、注目信号中から類似波形が検出できた場合(S22の判定結果がY)は、生産ライン解析装置24は、その類似波形の情報を当該被抽出波形中の停滞箇所の識別番号に対応づけて記憶する(S24)。ここで記憶する類似波形の情報としては、マッチング状態において被抽出波形の停滞箇所に位置合わせされている注目信号の停滞箇所の識別番号を用いることができる。後の解析では、この情報に基づき、停滞箇所群の中で、ワーク流れ停滞の影響の伝搬による関係があるものを判別することができる。そして、このように記憶した類似波形中の停滞箇所の識別番号に対応づけて、「調査済」である旨の情報を記憶する。
この類似波形情報の記憶により、1つの注目信号に対する処理が終わる。この後、S18に戻って現在の注目信号の1つ前の検出信号を新たな注目信号に選び、この新たな注目信号について上述のS20の処理を実行する。
なお、S20における類似波形の探索は、注目信号全体にわたって行ってもよいが、これでは非効率な場合が多い。そこで、探索範囲を限定することも好適である。この例を、図11を参照して説明する。
例えば、基準信号と注目信号にそれぞれ対応するワークセンサA、Xの設置位置の間で、ワーク停滞の影響が伝搬するのに要するおおよその時間は、生産ライン設計時に想定できる。ここで、ワーク停滞の影響は、基準信号側から注目信号側へと伝搬する場合もあればその逆もあるが、いずれの場合も両者間での伝搬時間はある程度想定できる。したがって、被抽出波形の開始時刻T0からこの想定伝搬時間分だけずれた時刻T1(基準信号側から伝搬した場合)及びT2(注目信号側から伝搬した場合)を基準時刻とし、注目信号におけるその基準時刻T1,T2の前後の所定幅の範囲を探索範囲(1)、(2)とする。そして、それら探索範囲に含まれる各停滞箇所に対し、被抽出波形の停滞箇所を位置合わせし、相関度を計算する。
S18〜S24では、上述のように、基準信号から上流方向に1つずつ信号を遡りながら、注目信号中から基準信号中の被抽出波形の類似波形を検出し、検出できた類似波形の情報を記憶していく。
ここで、例えば、生産ライン中にバッファコンベアが存在すると、上流又は下流からワーク流れ停滞の影響が伝搬してきたとしても、その影響を該バッファコンベアのワーク保持量又はワーク保持能力により吸収できる場合がある。したがって、ワーク流れ停滞の原因部位からみて、バッファコンベアのようにワーク流れの変化を吸収できる工程部12又は搬送部14より後ろに位置するワークセンサの検出信号群には、被抽出波形が伝搬しない。このため、S18〜S24の繰り返しを続けていくうちに、注目信号から類似波形が検出できなくなることがある(S22の判定結果がN)。
この場合、いったん基準信号に戻り(S26)、今度は生産ライン10の並び順の下流方向に1つずつ注目信号を移動させながら(S28)、各注目信号から被抽出波形の類似波形を検出し(S30)、その類似波形の情報を記憶していく(S34)。このようにして注目信号から類似波形が見つからなくなる(S32の判定結果がN)まで下流方向に探索を繰り返す。このようにして下流方向の探索が終わった時点で、上流及び下流の両方向への探索が終わったことになる。
このようにして両方向への探索が終わると、生産ライン解析装置24は、それら探索により検出した類似波形群の中で時刻が最先のものを探す。そして、生産ライン解析装置24は、その最先の類似波形が属する検出信号に対応するワークセンサの設置位置を、S14で選んだ停滞箇所に対応するワーク流れ停滞の原因部位と判定し、この判定結果を記憶したり、生産ライン解析装置24のディスプレイに表示したりする(S36)。S24及びS34の記憶処理により、S14で選択した停滞箇所に関係する各注目信号の停滞箇所の識別番号が記憶されているので、S36では、これら各停滞箇所の中から開始時刻が最も早いものを探せばよい。図6のような検出信号群が得られた場合、このS36の処理により、センサ3が原因部位であることが分かる。
また、生産ライン解析装置24は、上述の上下流両方向への探索で類似波形が検出できた各検出信号に対応するワークセンサの設置位置の範囲を求め、この範囲をワーク流れ停滞の伝搬範囲として記憶したり、画面表示したりする(S38)。この伝搬範囲は、原因部位にて発生したワーク流れの停滞が、生産ライン10の上流及び下流へと伝搬していった範囲を示している。
このようにしてワーク流れ停滞の原因部位と伝搬範囲が求められると、生産ライン解析装置24は、基準信号中に「調査済」でない停滞箇所があるかを調べ(S40)、そのような未調査の停滞箇所があればS14に戻って上述の処理手順を繰り返す。
また、S40にて、基準信号中の全ての停滞箇所が「調査済」となっていると判定した場合は、その基準信号自体を「調査済」として記憶する。そして、解析対象の検出信号群のうちで「調査済」でないものがあるかを調べ(S42)、そのような未調査の検出信号があれば、S12に戻って上述の処理手順を繰り返す。また、S42で未調査の検出信号がない場合は、処理を終了する。
以上の処理によれば、生産ライン10のワークセンサ群の検出信号から、ワーク停滞が生じた原因部位や、その停滞の影響が生産ラインの上下流両方向に伝搬する範囲を自動検出し、ユーザにその情報を提示することができる。
また、上述の処理により検出される類似波形の情報からは、ワーク停滞の原因部位や伝搬範囲だけでなく、そのワーク停滞が上流方向や下流方向に伝搬する速度(あるいは伝搬に要する時間)を計算することもできる。そして、その伝搬範囲の大きさ及び伝搬速度(いずれか一方でも良い)に基づき、原因部位の上下流への影響度を求めることもできる。影響度は、伝搬範囲が大きいほど高い値となり、伝搬速度が大きいほど高い値となるような、予め定めた算出規則(或いはその規則に従った値を示したテーブル)を用いて求めればよい。このようにして求めた各原因部位の影響度の情報は、生産ライン10の監視で不具合箇所や異常箇所が検出された場合の処置の緊急性の判断や、それら不具合・異常箇所が複数ほぼ同時に検出されたときの処置の優先順位の判断の材料となる。例えば、複数の不具合・異常箇所の影響度が高いものほど、優先的に処置すべきであるとの判断が可能になる。もちろん処置の優先順位の判断にはこの他にも不具合・異常の種類や程度を考慮する必要があるが、生産ライン解析装置24は影響度をその判断の一材料としてユーザに提示することができる。
また、工程部12(や搬送部14)には、ワーク流れを検出するワークセンサの他に、当該工程部12(や搬送部14)の各部の異常を検知するためのセンサが設けられている。生産ライン上のある箇所でワーク流れの停滞が発生したとしても、その箇所に設けられたセンサが「異常」を示しているとは限らない。従来ならば、原因部位のセンサが「異常」を示していなければ、その箇所がワーク停滞の原因であることが分からなかったのに対し、この(3)の処理によれば、それらセンサが「異常」を示さない場合でもあっても、ワークセンサの検出信号の解析により、ワーク停滞の発生やその原因部位を特定することができる。
また、この処理によれば検出信号間での類似波形同士を互いに対応づけることができるが、対応する2つの検出信号の類似波形の時間差は、それら2信号に対応する2つのワークセンサの間でのワークの搬送時間を表している。したがって、この(3)の処理の応用として、生産ライン解析装置24は、生産ライン上の各ワークセンサ位置同士の間のワーク搬送時間を計算することもできる。それら各ワークセンサ位置間の搬送時間は、生産ライン設計時にある程度想定しているが、この処理により、実際に生産ラインを運転している時のワーク搬送時間を測定することができる。
なお、以上の処理手順では、注目信号から探索される類似波形は、基準信号の被抽出波形と類似性の高い波形であったが、この代わりに、1つ前の注目信号の類似波形と類似性の高い波形を類似波形として探索するようにしてもよい。
また、以上の処理では、与えられた解析対象の検出信号群に対して生産ライン解析装置24が完全自動処理でワーク停滞原因部位などの特定を行ったが、この代わりに、検出信号群を画面表示し、その中からユーザに注目する停滞箇所を指定させるユーザインタフェースを設け、ユーザが指定した停滞箇所を基準としてS16〜S38の処理を行う構成とすることもできる。
(4)生産ライン上の区間におけるワーク流れの解析
複数のワークセンサの検出信号に基づく解析処理について説明する。
(a)2点間区間解析
この解析処理では、生産ライン10において2つのワークセンサに挟まれた区間を解析区間とし、それら2つのワークセンサの検出信号から、その解析区間の対するワークの入出力を分析する。生産ライン10上に設置された多数のワークセンサの中から2つを選ぶことで、解析区間を設定することができる。生産ライン解析装置24には、2つのワークセンサを選択することで解析区間を設定するためのユーザインタフェースが設けられる。解析区間は、複数設定することもできる。このように設定された解析区間についての処理の詳細を以下に説明する。
この解析処理では、生産ライン解析装置24は、所定長さ(例えば10分間)のサンプリング期間(例えば10分間)ごとに、その期間における解析区間に対するワークの入力数及び出力個数を計算する。解析区間に対するワークの入力個数は、それら2つのワークセンサのうち上流側のワークセンサの検出信号がHレベルとなった回数をカウントすることで求められる。同様に、解析区間からのワークの出力個数は、2つのワークセンサのうちの下流側のセンサの検出信号がHレベルとなった回数をカウントすることで求められる。
生産ライン解析装置24は、解析区間の上流側端、下流側端の2つのワークセンサからリアルタイムで得られる検出信号をサンプリング期間にわたってそれぞれカウントする。そして、これにより求められたサンプリング期間での解析区間への入力個数,出力個数の組を、図12に示すように、入力個数と出力個数をそれぞれ座標軸とした2次元の入出力個数空間にプロットする。図12における1つ1つの点100が、1つのサンプリング期間の(入力個数,出力個数)の組を表す。
生産ライン解析装置24は、時間経過に従い、サンプリング期間ごとに、当該期間の入出力個数の関係を示す点(入力個数,出力個数)を上記入出力個数空間にプロットしていく。
解析開始から時間経過に従い入出力個数空間に複数の点がプロットされると、生産ライン解析装置24は、最小自乗法などを用いてそれら複数の点の分布を近似する回帰直線110を求める。生産ライン解析装置24は、付属ディスプレイの表示画面に図12のような入出力個数空間の座標軸を表示し、その座標空間中に回帰直線110を表示する。回帰直線110は、その傾きが解析区間を1つの生産装置と捉えた時の入出力個数の比を示すなど、解析区間におけるワーク流れの状態を示す有益な情報を提供する。
この表示画面に、生産ライン10が正常に運転されている時の入力個数と出力個数の関係を示した正常時直線120を併せて表示すれば、ユーザは解析区間の現在の状態を正常時と比較することができる。例えば図12の例では、回帰直線110は正常時直線120に近い傾きを持っているが、回帰直線110’は正常時直線120よりも傾きが遙かに小さく、入力に対する出力が小さくなっていることを示している。正常時直線120は、シミュレーションや実際に生産ラインを稼働させた時に得られたデータなどに基づき求めれておけばよい。
また、生産ライン解析装置24は、新たなサンプリング期間の入出力個数に対応する点が入出力個数空間にプロットされるごとなど、所定の規則に従って決まるタイミングごとに、前回回帰直線を計算した時から新たに加わった点を考慮して回帰直線110を計算し、この計算結果に基づき回帰直線110の表示を更新する。このとき、回帰直線110に用いる点の数を、最新のものから所定個数となるように限定してもよい。
回帰直線110の表示では、最新の回帰直線110を明るく表示し、前回以前の各回帰直線を時系列順に暗くして表示することで、ユーザにワーク流れの変化の様子を見せることができる。なお、回帰直線の時系列順は、上述のように輝度により表現する代わりに、表示色の違いで表現してもよい。
また、生産ライン解析装置24は、計算した回帰直線110を特定するパラメータを求め、このパラメータに基づき解析区間におけるワーク流れの状態を判定することもできる。
例えば、図12の例では、所定の入力個数A1,A2に対応する回帰直線110上の点P1,P2と正常時直線120との距離LP1,LP2を計算する。ただし、この距離は、符号付きとする。例えば、回帰直線110上の点P1が、当該点P1から正常時直線120に下ろした垂線の足よりも縦軸座標(出力個数)が大きい場合には距離LP1には正の符号を付し、小さい場合には負の符号を付すなどである。この符号付き距離の組(LP1,LP2)を当該回帰直線110を示すパラメータとする。生産ライン解析装置24は、パラメータ(LP1,LP2)の値(2次元ベクトル)が、当該装置24に登録されている正常範囲に入るか否かを判定し、その判定結果をユーザに提示する。正常範囲は、シミュレーションや実際に生産ラインを稼働させた時に得られたデータなどに基づき求めればよい。
また、生産ライン解析装置24は、パラメータ(LP1,LP2)の時系列的な推移に基づき、例えば「ワーク流れが停滞に向かう傾向がある」など、短期的な未来のワーク流れの変化傾向についての予測を行う。この予測のためには、シミュレーションや実際のライン稼働時の収集データなどから、パラメータ(LP1,LP2)の推移のパターンを求めておき、生産ライン解析装置24に登録しておく。生産ライン解析装置24は、パラメータの最近の推移からみて近未来(例えば次のサンプリング期間)にそのパラメータの値がどう推移するかをそのパターンを参照して予測し、その近未来の予測値が正常範囲から外れる場合は、その旨をユーザに通知する。
以上では、回帰直線110を表すパラメータとして2次元量(LP1,LP2)を用いたが、この代わりに2次元量(LP1,LP2)を所定の関数fによりスカラー量z=f(LP1,LP2)に変換し、このzをパラメータとして用いてもよい。変換関数fは、シミュレーションや生産ライン稼働時に得られたデータなどから、好適なものを求めておけばよい。パラメータzとしては、例えば回帰直線110の傾きの値を用いることができる。
なお以上に説明した処理では、複数のサンプリング期間における入出力個数が示す点100から求めた回帰直線110によりワーク流れの状態を判別するので、ワーク流れ状態の比較的長期的な傾向を分析することができる。ただしこれは必須ではなく、この代わりに、1つのサンプリング期間における入出力個数が示す点100に基づき、当該解析区間のワーク流れ状態の良否を判定することもできる。この判定は、例えばその点100と正常時直線120との距離に基づき行うことができる。
(b)複数区間の解析結果の提示
上記(a)では1つの解析区間についての解析について説明したが、生産ライン10を複数の解析区間に分割し、それら各解析区間に対して上述の解析処理を行い、その結果を統合してユーザに提示することも好適である。
このような複数区間の解析結果の提示方式の一つとして、まず、図12に示したような回帰直線110のグラフを各解析区間について並べて表示するという方式が可能である。この方式は、例えば、生産ライン10でワーク流れの停止が起こった後、不具合箇所の処置によりワーク流れが改善されたかどうかを確認するのに有効である。すなわち、不具合箇所の処置のあと、すべての解析区間の回帰直線110が正常時直線120に近くなった場合、生産ライン10全体のワーク流れが回復したと判断することができる。
また別の方式として、同一サンプリング期間における各解析区間の上記パラメータzの値がワークの流れに従って変化する様子をグラフ化して示す方式がある。このグラフ表示の例を図13に示す。この例では、各解析区間(図中の区間1〜6)が生産ライン10の流れの順に上から並んでおり、同じサンプリング期間に求めた各解析区間のパラメータzの値が生産ライン10の流れ方向に折れ線グラフとして示されている。図13では、解析区間とサンプリング期間の交わりのマス目の横方向がパラメータzの値を示しており、左方向ほどパラメータzの値が悪い(すなわちワーク流れの停滞傾向が強い)。例えば、図13の例では、期間Aについてみれば、解析区間4のパラメータ値が悪いことが見て取れる。
また図13の例では、このような折れ線グラフが各サンプリング期間A〜Fごとに求められ、それらサンプリング期間の時系列順に左から右へと配列表示されている。このように各サンプリング期間の折れ線グラフを並べて表示することで、ユーザは、ある解析区間のワーク流れの不良が一時的なものなのか否かを知ることができる。例えば図13の例では、解析区間4のパラメータ値が他の区間より落ち込んでいる状態がサンプリング期間A〜Fにわたって続いているので、区間4はある程度長期的な不具合であることが分かる。
また、更に別の方式として、同一解析区間の上記パラメータの値が時系列的に変化する様子をグラフ表示する方式がある。この表示例を図14に示す。この例では、同一区間の各サンプリング期間に求めたパラメータzを時間順に結んだ折れ線グラフを示している。解析区間とサンプリング期間の交わりのマス目の縦方向がパラメータzの値を示しており、下方向ほどパラメータzの値が悪い(すなわちワーク流れの停滞傾向が強い)。これにより、例えば解析区間1ではサンプリング期間Cにワーク流れが悪化していることが分かる。また、このグラフにおけるパラメータzの変化から、ユーザは、当該解析区間でワーク流れが安定しているか否かを判定することができる。パラメータzの値の時系列的な変化が少ないほど、ワーク流れが安定していると判断できる。
また図14の例では、このような各解析区間の折れ線グラフを、生産ライン10における各解析区間の並び順に従って上下に並べて表示している。このような表示によれば、ワーク流れの停滞が解析区間同士の間で伝搬する様子や、伝搬したワーク流れ停滞が解消する様子を見て取ることができる。例えば図14の例では、時間的に見た前後の折れ線パターンの類似度から、解析区間1のサンプリング区間Cに示されるワーク停滞が、解析区間2のサンプリング区間Dに伝搬したことが分かると共に、そのワーク停滞が解析区間3には伝搬しなかったことが分かる。
以上の説明では、ワークセンサから得られる検出信号をリアルタイム処理する場合を例にとったが、それら検出信号の時系列データを記憶装置に蓄積し、それら蓄積した検出信号のデータに対して上記の処理を適用する構成とすることもできる。
本発明に係る生産ライン解析装置が適用されるシステムの構成を模式的に示す図である。 ワークセンサの検出信号を説明するための図である。 各ワークセンサ設置位置における生産見込み台数の瞬時値を示すグラフの例を示す図である。 ワークセンサの検出信号の周波数の時系列変化の表示例を示す図である。 ワークセンサの検出信号から求められる疎密波形の例を示す図である。 各ワークセンサの検出信号の波形を順に並べて表示したグラフ表示例 ワークセンサの検出信号のオン・オフ期間比を説明するための図である。 検出信号のオン・オフ期間比の時系列変化のグラフ表示の一例を示す図である。 生産ラインのはね出し位置と、その近傍に設けられたワークセンサの位置関係を説明するための図である。 ワーク流れ状態の変化が生産ラインの流れに沿って伝搬する様子を解析する処理の手順の一例を示す図である。 類似波形の探索処理を説明するための図である。 2点間区間解析の表示例を示す図である。 複数の区間を並列的に解析した結果の表示例を示す図である。 複数の区間を並列的に解析した結果の表示例を示す図である。
符号の説明
10 生産ライン、12 工程部、14 搬送部、16 PLC、20 集中管理装置、22 ライン状況表示盤、24 生産ライン解析装置。

Claims (8)

  1. 生産ライン上の各監視対象位置に設けられた各ワークセンサから、それら各監視対象位置におけるワークの有無を示す検出信号をそれぞれ受信し、それら各ワークセンサの検出信号から前記生産ラインの稼働状況を解析する生産ライン解析装置であって、
    前記複数のワークセンサから選択された2つのワークセンサの検出信号に基づき、それら2つのワークセンサの監視対象位置に挟まれる解析区間へのワークの入力個数、及びその解析区間からの出力個数を計算する計算部と、
    前記計算部で求められた前記入力個数及び前記出力個数に基づき、前記解析区間におけるワークの流れ状態を示す出力データを生成する出力部と、
    を備える生産ライン解析装置。
  2. 前記計算部は、所定のサンプリング期間ごとの前記入力個数及び前記出力個数を計算し、
    前記出力部は、入力個数と出力個数をそれぞれ座標軸とした2次元空間に、前記計算部で計算された各サンプリング期間ごとの前記入力個数及び前記出力個数が示す点を配置し、それら点群の回帰直線を計算し、この回帰直線を前記2次元空間に示したチャートを前記出力データとして生成する、
    ことを特徴とする請求項1記載の生産ライン解析装置。
  3. 前記出力部は、所定の表示更新タイミングごとに当該タイミングまでの各サンプリング期間の前記入力個数及び前記出力個数が示す点群の回帰直線を計算し、これにより得られた最新の回帰直線を所定の表示形態で示すとと共に、前回の表示更新タイミング以前に計算した回帰直線を最新の回帰直線よりも目立たない所定の表示形態で示した前記チャートを生成することを特徴とする請求項2記載の生産ライン解析装置。
  4. 前記計算部は、所定のサンプリング期間ごとに前記入力個数及び前記出力個数を計算し、
    前記出力部は、入力個数と出力個数をそれぞれ座標軸とした2次元空間に、前記計算部で計算された各サンプリング期間ごとの前記入力個数及び前記出力個数が示す点を配置し、それら点群の回帰直線を計算し、この回帰直線と、前記生産ラインが定常運転しているときの前記解析区間の入力個数と出力個数との関係を示す正常時直線と、の差を示すパラメータを計算し、該パラメータが所定の正常範囲にあるか否かを判定し、その判定結果を示すデータを前記出力データとして生成することを特徴とする請求項1記載の生産ライン解析装置。
  5. 前記計算部は、複数の解析区間について、同一サンプリング期間におけるそれら各解析区間のワークの入力個数及び出力個数をそれぞれ計算し、それら各解析区間ごとにそれら入力個数及び出力個数の情報から当該解析区間のワーク流れ状態を示すパラメータを計算し、
    前記出力部は、同一サンプリング期間における各解析区間のパラメータを前記生産ラインのワーク流れの順に示したグラフを前記出力データとして生成する、
    ことを特徴とする請求項1記載の生産ライン解析装置。
  6. 前記出力部は、複数のサンプリング期間についての前記グラフを、時系列順に並べたチャートを前記出力データとして生成する、
    ことを特徴とする請求項5記載の生産ライン解析装置。
  7. 前記計算部は、同一解析区間のワークの入力個数及び出力個数を各サンプリング期間ごとにそれぞれ計算し、それら入力個数及び出力個数の情報から該解析区間のワーク流れ状態を示すパラメータを計算し、
    前記出力部は、同一解析区間についての各サンプリング期間のパラメータを時系列順に示したグラフを前記出力データとして生成する、
    ことを特徴とする請求項1記載の生産ライン解析装置。
  8. 前記出力部は、複数の解析区間についての前記グラフを、前記生産ラインのワーク流れの順に並べたチャートを前記出力データとして生成する、
    ことを特徴とする請求項5記載の生産ライン解析装置。
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