JP2005030912A - 水質環境の監視方法及び監視システム - Google Patents

水質環境の監視方法及び監視システム Download PDF

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Abstract

【課題】水質環境の監視を確実にかつ低コストで行うことができる水質環境の監視方法及び監視システムを提供する。
【解決手段】この水質環境の監視方法は、工事水域A内の水質の基準監視点Kよりも内側において水質汚染の発生源2に対して水の流れに沿った下流方向の異なる任意の距離の点に複数の水質観測センサ110,120,130を配置し、複数の水質観測センサにより観測した少なくとも2点以上のデータに基づいて水質汚染の程度を解析し予測することで基準監視点Kでの水質環境を監視する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、港湾、河川、湖沼での浚渫などの水中工事施工のときに適用して好適な水質環境の監視方法及び監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば港湾の浚渫工事では、海底地盤の掘削により発生した汚濁の監視は、図8のように、浚渫船Sで浚渫が行われる工事水域と一般水域との境界の基準監視点Kにおいて、定められた時刻、回数で、観測船Mから人力にて濁度計を水中に降ろし、水中の濁度(SS濃度)の観測値を読み取り、そのSS濃度が監視基準値以下であることを確認することで行われている。しかし、この方法では、リアルタイムでの監視は困難であり、監視基準値を越えると水質汚染の拡散となり、浚渫施工へのフィードバックは不可能である。特に、ダイオキシン類汚染対策工事においては、人々の注目を集めており、より精度の高い管理手法が求められている。
【0003】
そこで、図9のように、基準監視点Kの手前に補助監視点Jを設置し、補助監視点JでのSS濃度の観測値を読みとり、基準監視点での値を予測する手法が考えられる。この管理方法は、水質環境を監視するのに適した方法であるが、濁りは水の流れ方向に拡散するため、これらを常に観測するためには工事区域の周囲に多数の計測装置が必要になり、計測費用が嵩むという問題があった。
【0004】
また、下記特許文献1には、埋立工事における周辺水域への汚濁状況予測及びそれに基づく土砂投入を管理するために、埋立予定水域に実際に土砂を投入する際に、水質汚濁シミュレーション部で推定された水質汚濁状況を用いて、できるだけ埋立予定水域の周辺に汚濁が拡散しないように、実際に投入される土砂の投入量、投入時期、投入頻度その他投入に必要な土砂投入管理値を土砂投入管理部でリアルタイムにまたは所定の時間間隔で決定することが記載されているが、水の流れ方向を考慮しリアルタイムで行う水質環境の監視に関する具体的な方法・手段は何ら記載されていない。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−348837公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、水質環境の監視を確実にかつ低コストで行うことができる水質環境の監視方法及び監視システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による水質環境の監視方法は、所定領域内の水質の基準監視点よりも内側において水質汚染の発生源に対して水の流れに沿った下流方向の異なる任意の距離の点に複数の水質観測センサを配置し、前記複数の水質観測センサにより観測した少なくとも2点以上のデータに基づいて前記水質汚染の程度を解析し予測することで前記基準監視点での水質環境を監視することを特徴とする。
【0008】
この水質環境の監視方法によれば、水質汚染の発生源に対して水の流れに沿った下流方向の異なる任意の距離の点に複数の水質観測センサを配置して得た複数のデータに基づいて水質汚染の程度(SS濃度等)を解析し予測するので予測精度を向上できる。このため、水質環境の監視を確実に行うことができるとともに、水の流れに沿った下流方向の任意の距離の点に複数の水質観測センサを配置するだけであるので低コストで水質環境を監視できる。
【0009】
上記水質環境の監視方法において前記水質観測センサは流速計及び濁度計を含み、前記流速計及び前記濁度計が浮体に接続されることが好ましい。これにより、浮体が水の流れの向きに流速計及び濁度計と一緒に移動できるとともに、濁度(SS濃度)の測定及びその測定点における水の流速の測定ができ、水の流れに沿った下流方向でSS濃度及び流速の測定を確実に行うことができる。
【0010】
また、前記観測したデータを有線通信、無線通信または超音波通信で結ばれたネットワークにより集中管理装置で収集し、リアルタイムに前記水質汚染の程度の解析・予測を行いながら任意の基準監視点の水質環境を監視するようにできる。これにより、例えば、水質汚染の発生源が港湾の浚渫工事の工事船である場合、リアルタイムに予測した水質汚染の程度に基づいて工事船による浚渫工事の管理を行うことができる。この場合、集中管理装置は浚渫工事の工事船に搭載することが望ましい。
【0011】
なお、前記複数の水質観測センサは前記下流方向の任意の距離の点における水深方向に複数の濁度計が配置されることが好ましい。これにより、下流方向の任意の距離の点における水深方向で複数のデータを得ることができ、その平均値からより正確なデータを得ることができ、また、水深方向における濃度分布を密に得ることができるので、水質汚染の程度の予測精度を更に向上できる。
【0012】
本発明による水質環境の監視システムは、所定領域内の水質の基準監視点よりも内側において水質汚染の発生源に対して水の流れに沿った下流方向の異なる任意の距離の点に配置された複数の水質観測センサと、前記複数の水質観測センサにより観測した少なくとも2点以上のデータに基づいて前記水質汚染の程度を解析し予測する手段と、を備え、前記基準監視点での水質環境を監視することを特徴とする。
【0013】
この水質環境の監視システムによれば、水質汚染の発生源に対して水の流れに沿った下流方向の異なる任意の距離の点に複数の水質観測センサを配置して得た複数のデータに基づいて水質汚染の程度(SS濃度等)を解析し予測するので予測精度を向上できる。このため、水質環境の監視を確実に行うことができるとともに、水の流れに沿った下流方向の任意の距離の点に複数の水質観測センサを配置するだけであるので低コストで水質環境を監視可能な監視システムを構成できる。
【0014】
上記水質環境の監視システムにおいて前記水質観測センサが前記水の流れに沿った下流方向に自動的に移動するように構成されることが好ましい。これにより、水の流れが変わってもその流れに沿った下流方向で水質観測センサが常に測定できるので、水質汚染の程度の予測精度を更に向上できる。例えば、水質観測センサは流速計及び濁度計を含み、前記流速計及び前記濁度計が浮体に接続されることで、水の流れに沿った下流方向に自動的に移動できる。
【0015】
また、前記複数の水質観測センサは前記水質汚染の発生源から前記各水質観測センサまでの距離が一定になるように構成されることが好ましい。これにより、各水質観測センサと水質汚染の発生源との間の距離が一定になるので、水の流れ等が変わっても水質観測センサが常に水質汚染の発生源に対し一定の距離で測定できるので、水質汚染の程度の予測精度を更に向上できる。
【0016】
また、前記観測したデータを有線通信、無線通信または超音波通信で結ばれたネットワークにより収集する集中管理装置を更に備え、リアルタイムに前記水質汚染の程度の解析・予測を行いながら任意の基準監視点の水質環境を監視するようにできる。これにより、例えば、水質汚染の発生源が港湾の浚渫工事の工事船である場合、リアルタイムに予測した水質汚染の程度に基づいて工事船による浚渫工事の管理を行うことができる。この場合、集中管理装置は浚渫工事の工事船に搭載することが望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による実施の形態について図面を用いて説明する。図1は本実施の形態による水質環境の監視システムにおける水質観測センサの配置例を示す斜視図である。図2は図1の水質環境の監視システムにおける水質観測センサの構成例を示す図である。図3は図1の水質環境の監視システムにおける複数の水質観測センサの各浮体の連結例(a)、(b)、(c)を示す図である。
【0018】
図1に示すように、本実施の形態による水質環境の監視システムは、作業船1による図1の二点鎖線で示す浚渫工事水域A内に設置され、作業船1に連結された第1の水質観測センサ110,第2の水質観測センサ120及び第3の水質観測センサ130を備える。
【0019】
図2のように、第2の水質観測センサ120は、水面Sに浮くことのできる浮遊ブイ等の浮体21と、水面Sの直下に位置し、その位置における流速を測定する流速計22と、流速計22よりも下方の水深方向に所定の間隔で位置する複数の濁度計23,24,25と、を備える。流速計22と複数の濁度計23,24,25は浮体21にワイヤロープ26で水深方向に直列に接続されている。
【0020】
第1の水質観測センサ110は、図2の第2の水質観測センサ120と同様に構成され、図3(a)のように、流速計12と、流速計12よりも下方の水深方向に所定の間隔で位置する複数の濁度計13,14,15と、を備え、作業船1の近傍に連結されており、浮体21が省略されている。
【0021】
また、第3の水質観測センサ130は、図2の第2の水質観測センサ120と同様に構成され、浮体31と、流速計32と、流速計32よりも下方の水深方向に所定の間隔で位置する複数の濁度計33,34,35と、を備える。
【0022】
ここで、各流速計12,22,32は、測定位置の流速を測定し、例えば超音波式で多層の流向と流速を測定可能な流向・流速計を用いることができ、また、各濁度計13〜15,23〜25、33〜35は、測定位置の水中の濁度(SS濃度)を測定し、例えば散乱光強度を測定できる直読式投げ込みタイプの濁度計を用いることができるが、これらに限定されるものではない。なお、SS濃度は、濁度とSS濃度との相関関係を試験から予め求めておき、濁度計で測定した濁度をSS濃度に換算する。
【0023】
図3(a)に示すように、第2の水質観測センサ120は浮体21が長さaのロープ14で作業船1に連結されており、第3の水質観測センサ130は浮体31が長さbのロープ15で第2の水質観測センサ120の浮体21に連結されており、各浮体21,31がロープ14,15でつながれて直列に配置されている。 上述のようにして、図1、図3(a)のように、第2の水質観測センサ120は、作業船1から距離aだけ離れた位置に配置され、第3の水質観測センサ130は、第2の水質観測センサ120から距離bだけ離れた位置に配置されている。
【0024】
また、図3(b)に示す配置例では、水中にブロック等の重量物18を投入し水底Gに沈め、第2の水質観測センサ120の浮体21が長さa1のロープ16で重量物18に連結され、第3の水質観測センサ130の浮体31が長さb1のロープ17で重量物18に連結されている。
【0025】
また、図3(c)に示す配置例では、水中にブロック等の重量物18を投入し水底Gに沈め、第2の水質観測センサ120の浮体21が長さa1のロープ16で重量物18に連結され、第3の水質観測センサ130の浮体31が長さbのロープ15で第2の水質観測センサ120の浮体21に連結されている。
【0026】
上述の図3(b)または図3(c)のようにして、浮体21,31がそれぞれ連結されることで、第2の水質観測センサ120は作業船1から距離aだけ離れた位置に配置され、第3の水質観測センサ130は第2の水質観測センサ120から距離bだけ離れた位置に配置される。
【0027】
以上のように、図1〜図3の各水質観測センサ120,130は、浮遊ブイなどの浮体21,31に流速計と濁度計等の計測装置を取り付け、ロープ等で作業船1などに固定し、各浮体21,31が流速計と濁度計を水深方向に連結したままで自由に水面S上を移動できる。このため、各浮体21,31が流れ方向Hの水の流れに乗り自然に下流に移動し、任意のロープ長の位置に停止するので、各水質観測センサ120,130を下流方向の任意の距離に簡易に常に配置することができる。
【0028】
また、濁度計は各水質観測センサ110,120,130において水の流れ方向Hに複数点配置されており、各地点でのデータを収集することができるので、より精度の高い水質環境の監視を行うことができる。また、各水質観測センサ120,130の配置距離(作業船からの長さa,b)は、図1の工事水域A、基準監視点K、基準監視点Kの手前に設定した補助監視点J等を考慮し、任意に決定することができる。
【0029】
図1,図3のように、作業船1は図1の工事水域A内で水中に吊されたバケット2により水底Gで浚渫作業を行うが、この水底Gのバケット2による浚渫作業位置が水質汚染の発生源となる。この水質汚染の程度の解析及び予測について図4及び図5を参照して説明する。
【0030】
図4は水質汚染の程度の解析及び予測を行うための各種パラメータを説明するための図である。図5は図1〜図3の各水質観測センサでデータを得る様子を示す図(a)、各水質観測センサで得たデータに基づいて行う水質汚染の程度の解析及び予測を説明するためのグラフ(b)、(c)、(d)である。
【0031】
図4に示すように、水底Gにおける作業船1のバケット2による浚渫作業位置(水質汚染の発生源)に対し基準監視点KにおけるSS濃度は、発生源おける時間当たりの汚濁発生量Q、水深D、水の流れ方向Hの平均流速V、浚渫作業位置からの距離Xをパラメータにして求めることで予測できる。
【0032】
図4において、発生源おける時間当たりの汚濁発生量Qは第1の水質観測センサ110の濁度計13,14,15で測定した測定値から求め、例えば、平均流速Vは第3の水質観測センサ130の流速計32で測定し、第3の水質観測センサ130の濁度計33,34,35で測定した測定値の平均値から浚渫作業位置から所定距離だけ離れた位置(a+b)のSS濃度を求め、このSS濃度に基づいて上記パラメータから基準監視点KにおけるSS濃度を計算し予測できる。
【0033】
具体的には、図5(a)のように、各水質観測センサ110,120,130によりA点、B点、C点の各位置におけるSS濃度を各濁度計で測定し平均値を求め、各位置A、B、Cに対し各SS濃度をプロットし、図5(b)のようなグラフを得た場合には、複数の位置A、B、Cに対する各SS濃度は一定の関係にあるので、基準監視点KにおけるSS濃度はその近似曲線から図5(b)のように求めることができる。
【0034】
また、複数の位置A、B、Cに対する各SS濃度が図5(c)のような場合には、基準監視点KにおけるSS濃度は位置A及びCの各SS濃度の直線式から図5(c)のように求めることができる。この場合の基準監視点Kの予測SS濃度は、位置A及びBの各SS濃度の直線式から求めるSS濃度よりも高く安全側であるので、好ましい。
【0035】
また、複数の位置A、B、Cに対する各SS濃度が図5(d)のような場合には、基準監視点KにおけるSS濃度は位置A及びCの各SS濃度の直線式から図5(d)のように求めることができる。この場合の基準監視点Kの予測SS濃度は、位置B及びCの各SS濃度の直線式から求めるSS濃度よりも高く安全側であるので、好ましい。
【0036】
なお、図5(b)乃至(d)において各水質観測センサの各流速計12,22,32で測定した水の平均流速を考慮して基準監視点KにおけるSS濃度を予測することで、更に精度よく予測を行うことができる。
【0037】
上述の基準監視点KにおけるSS濃度の予測は、汚濁は水の流れの向きに拡散するため、予測を正確に行うためには汚濁発生源と観測地点とを結ぶ線が流れの方向と一致する必要があるが、本実施の形態では、図1〜図3のように、各水質観測センサの各浮体21,31が流速計と濁度計を水深方向に連結したままで自由に水面S上を移動でき、水の流れ方向Hに移動できるので、図6(a)のように、汚濁発生源2’(水底Gのバケット2による浚渫作業位置)と浮体(観測地点)21,31とを結ぶ線が流れの方向Hと一致する。従って、浚渫工事中に水の流れが変化してもその流れ方向Hに浮体21,31が流速計及び濁度計とともに移動するので、水質汚染の拡散範囲を正確に予測でき、基準監視点KにおけるSS濃度を精度よく予測できる。
【0038】
これに対し、従来のように汚濁発生源と観測地点とを結ぶ線が水の流れの方向Hと一致しない場合は、図6(b)に示すように、監視地点での測定結果が流れ方向Hの実際のSS濃度よりも小さくなり、基準監視点Kでは過小な予測値を与えることになる。
【0039】
以上のように、本実施の形態では、水質観測センサを水の流れの方向Hに自動的に配置でき、水質観測センサによる監視地点を汚濁発生源の周囲に高密度に配置する必要がなく、多数の水質観測センサや濁度計が必要ないので、水底Gにおける作業船1のバケット2による浚渫作業位置等の水質汚染の発生源に対し基準監視点KにおけるSS濃度を精度よく予測可能な水質環境の監視システムを低コストで実現できる。
【0040】
また、作業船1による浚渫工事において、特に濁りを対象とした水質環境の変化が工事区域外に及ぶことを確実に防止できる。また、作業船1による浚渫工事が特にダイオキシン類汚染対策工事であるときに、水質環境の変化の監視が要求されるが、かかる水質環境の監視を確実かつ正確に行うことができる。
【0041】
次に、各水質観測センサ110,120,130の計測装置から作業船1上のデータ集中管理装置までデータを送信するように構成したネットワークの各種例について図7(a)乃至(d)により説明する。
【0042】
図7(a)の例は、浮体21,31をつなぐロープ14,15に沿って電気ケーブルを作業船1まで配線することで、作業船1上のパーソナルコンピュータ等からなるデータ集中管理装置50に対し各水質観測センサ110,120,130から測定データを送信するようになっている。このデータ集中管理装置50で、例えば、図5で説明したような解析及び予測を行うことができる。このような有線によるデータ送信は同時に電源供給が可能なため長期の連続した観測に特に優れている。
【0043】
図7(b)の例は、図3(b)の配置の場合であって、各浮体21,31から無線で各水質観測センサ120,130の測定データを作業船1上の無線部51まで送信し、データ集中管理装置50に送られるようになっている。この場合、重量物18を介してロープ16、17に沿って電気ケーブルを浮体21と31の間に配線し、例えば、浮体21から第2の水質観測センサ120の測定データだけではなく第3の水質観測センサ130の測定データも無線で送信するようにしてもよい。
【0044】
図7(c)の例は、図3(c)の配置の場合であって、各浮体21,31から無線で各水質観測センサ120,130の測定データを作業船1上の無線部51まで送信するようになっている。この場合、ロープ15に沿って電気ケーブルを浮体21と31の間に配線し、例えば、浮体21から第2の水質観測センサ120の測定データだけではなく第3の水質観測センサ130の測定データも無線で送信するようにしてもよい。
【0045】
図7(d)の例は、図3(b)の配置の場合に、各浮体21,31からロープ16,17に沿って電気ケーブルを重量部18近傍の超音波送信部18aまで配線し、超音波送信部18aから各水質観測センサ120,130の測定データを作業船1の底に設けた超音波受信部52まで送信し、データ集中管理装置50に送られるようになっている。これにより、水上域の使用制限などで各浮体21,31を水中に配置させるときでも、各測定データを無線で送信できる。
【0046】
図7(b)〜(d)のように、作業船1と各浮体21,31との有線による連結が困難な場合には、無線や超音波を使用することで作業船1のデータ集中管理装置50が測定データの収集を行うことができる。
【0047】
上述のように、水質汚染の発生源が作業船1の浚渫工事位置である場合、データ集中管理装置50が作業船1に搭載されているので、リアルタイムに予測した水質汚染の程度に基づいて作業船1による浚渫工事の管理を行うことができ、水質汚染の防止を効率よく管理できる。
【0048】
以上のように本発明を実施の形態により説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、水面上に配置する水質環境センサの個数は、2であってもよく、また、4以上であってもよいことは勿論である。
【0049】
また、本実施の形態では、水質汚濁の発生源を作業船による浚渫工事位置として説明したが、本発明は、このような場合に限定されず、水質汚濁の発生源が別の場合でも、適用できることは勿論である。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、水質環境の監視を確実にかつ低コストで行うことができる水質環境の監視方法及び監視システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態による水質環境の監視システムにおける水質観測センサの配置例を示す斜視図である。
【図2】図1の水質環境の監視システムにおける水質観測センサの構成例を示す図である。
【図3】図1の水質環境の監視システムにおける複数の水質観測センサの各浮体の連結例(a)、(b)、(c)を示す図である。
【図4】本実施の形態において水質汚染の程度の解析及び予測を行うための各種パラメータを説明するための図である。
【図5】図1〜図3の各水質観測センサでデータを得る様子を示す図(a)、各水質観測センサで得たデータに基づいて行う水質汚染の程度の解析及び予測を説明するためのグラフ(b)、(c)、(d)である。
【図6】本実施の形態において汚濁発生源と浮体(観測地点)とを結ぶ線が水の流れの方向と一致することによる効果を説明するための図1の概略的な平面図(a)であり、従来のように汚濁発生源と観測地点とを結ぶ線が水の流れの方向と一致しないの問題を説明するための平面図(b)である。
【図7】各水質観測センサ110,120,130から作業船上のデータ集中管理装置までデータを送信するネットワークの各種例(a)、(b)、(c)、(d)を説明するための図である。
【図8】従来の浚渫工事等における水質汚濁の監視方法を説明するための斜視図である。
【図9】従来の浚渫工事等における別の水質汚濁の監視方法を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
1・・・作業船
2・・・バケット
2’・・・汚濁発生源
110・・・第1の水質観測センサ
120・・・第2の水質観測センサ
130・・・第3の水質観測センサ
21・・・浮体
31・・・浮体
12,22,32・・・流速計
13〜15・・・濁度計
23〜25・・・濁度計
33〜35・・・濁度計
H・・・水の流れ方向
A・・・工事水域(所定領域)
K・・・基準監視点
J・・・補助監視点

Claims (7)

  1. 所定領域内の水質の基準監視点よりも内側において水質汚染の発生源に対して水の流れに沿った下流方向の異なる任意の距離の点に複数の水質観測センサを配置し、前記複数の水質観測センサにより観測した少なくとも2点以上のデータに基づいて水質汚染の程度を解析し予測することで前記基準監視点での水質環境を監視することを特徴とする水質環境の監視方法。
  2. 前記水質観測センサは流速計及び濁度計を含み、前記流速計及び前記濁度計が浮体に接続されることを特徴とする請求項1に記載の水質環境の監視方法。
  3. 前記観測したデータを有線通信、無線通信または超音波通信で結ばれたネットワークにより集中管理装置で収集し、リアルタイムに前記水質汚染の程度の解析・予測を行いながら任意の基準監視点の水質環境を監視することを特徴とする請求項1または2に記載の水質環境の監視方法。
  4. 所定領域内の水質の基準監視点よりも内側において水質汚染の発生源に対して水の流れに沿った下流方向の異なる任意の距離の点に配置された複数の水質観測センサと、
    前記複数の水質観測センサにより観測した少なくとも2点以上のデータに基づいて前記水質汚染の程度を解析し予測する手段と、を備え、前記基準監視点での水質環境を監視することを特徴とする水質環境の監視システム。
  5. 前記水質観測センサが前記水の流れに沿った下流方向に自動的に移動するように構成されたことを特徴とする請求項4に記載の水質環境の監視システム。
  6. 前記複数の水質観測センサは前記水質汚染の発生源から前記各水質観測センサまでの距離が一定になるように構成されたことを特徴とする請求項6に記載の水質環境の監視システム。
  7. 前記観測したデータを有線通信、無線通信または超音波通信で結ばれたネットワークにより収集する集中管理装置を更に備え、リアルタイムに前記水質汚染の程度の解析・予測を行いながら任意の基準監視点の水質環境を監視することを特徴とする請求項5または6に記載の水質環境の監視システム。
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