JP2005030224A - マイクロタービン発電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】マイクロタービン発電システムにおいて、通常時も異常時も軸受性能を確保することができ、信頼性を確保しつつ高速化および小型化を図ること。
【解決手段】マイクロタービン発電システム1は、ガス熱エネルギを機械的エネルギに変換するタービン3と、タービン3により発生された機械的エネルギを電気エネルギに変換する発電機4と、発電機とタービンとを一体に回転させる単一シャフト5と、発電機4の回転部分を支承する軸受6〜8と、発電機4のステータの冷却10と軸受6〜8の潤滑とを行なう冷却潤滑手段とを備える。冷却潤滑手段は、発電機4のステータ10の冷却と軸受6〜8の潤滑を行なう水溶液を共用すると共に、軸受6〜8より上方に配置した給水タンク38からヘッド差により軸受6〜8に水溶液を供給する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロタービン発電システムに係り、特に発電機の冷却および軸受の潤滑を行なう冷却潤滑手段を備えるマイクロタービン発電システムに好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
世界の多くの地域において電気インフラストラクチャ不足のため、中央発電所ではキロワット当たりのコストが高くなるだけなく、電力を消費者へ供給するために設置される送電線等のインフラストラクチャのコストも高くなるので、電力の自由化と相まって分散発電技術システムが実用化され始めている。小型で、マルチ燃料、モジュラー式の分散マイクロタービン発電システムの適用により、世界の多くの地域で生じている現在の電力不足が解決されると言われている。
【0003】
分散マイクロタービン発電システムは、単一の可動部品により技術上の保守費が低くなり、全体のコストが低下され、世界のあらゆる領域でも採用でき、汎用性に富んでいる。更に世界的レベルにおける電気規制の緩和により電力消費者は電力給付システムのみならず、低コストの新規なマイクロタービン発電システムを有効に活用できる。
【0004】
このようなマイクロタービン発電システムとしては、特開2001−112256号公報(特許文献1)あげられる。この発電システムは、ガス熱エネルギを機械的エネルギに変換するタービンと、タービンにより発生された機械的エネルギを電気エネルギに変換する発電機と、発電機と前記タービンとを一体に回転させてタービンから抽出される機械的エネルギを用いて電力を得る単一シャフトと、発電機の回転部分を支承する軸受と、発電機のステータの冷却と軸受の潤滑とを空気で行なう冷却潤滑手段とを備えている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−112256号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1の発電システムでは、発電機のステータの冷却と軸受の潤滑とを空気を用いて行なっているため、信頼性を確保しつつ発電機の更なる高速化および小型化を図ることが難しいという課題があった。また、特許文献1には、停電時などの異常時に軸受の信頼性を確保することについては開示されていない。
【0007】
本発明の目的は、通常時も異常時も軸受性能を確保することができ、信頼性を確保しつつ高速化および小型化を図ることができるマイクロタービン発電システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、ガス熱エネルギを機械的エネルギに変換するタービンと、前記タービンにより発生された機械的エネルギを電気エネルギに変換する発電機と、前記発電機と前記タービンとを一体に回転させる単一シャフトと、前記発電機の回転部分を支承する軸受と、前記発電機のステータの冷却と前記軸受の潤滑とを行なう冷却潤滑手段とを備え、前記冷却潤滑手段は、前記発電機のステータの冷却と前記軸受の潤滑を行なう水溶液を共用すると共に、前記軸受より上方に配置した給水タンクからヘッド差により前記軸受に前記水溶液を供給する構成としたことにある。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のマイクロタービン発電システムの複数の実施例を、図を用いて説明する。各実施例の図における同一符号は同一物または相当物を示す。
【0010】
まず、本発明の第1実施例のマイクロタービン発電システムを、図1から図6を用いて説明する。
【0011】
図1は本発明の第1実施例のマイクロタービン発電システムの要部を示す縦断面図である。図1において、発電システム1はコンプレッサ2、タービン3及び発電機4で構成される。コンプレッサ2およびタービン3は発電機4に片持状態で連結される。コンプレッサ2、タービン3及び発電機4は単一シャフト5により一体に連結され回転される。
【0012】
コンプレッサ2、タービン3及び発電機4は、分離したシャフトに対し装着可能であるが、コンプレッサ2、タービン3及び発電機4の回転に共通の単一シャフト5を使用することにより、発電システム1のコンパクト性及び信頼性が向上される。
【0013】
発電機ロータ9は両端を水潤滑軸受により支承されている。図1に示すように発電機ロータ9はジャーナル軸受6、7及びスラスト軸受8によって支承されている。この水潤滑軸受を採用することにより、空気軸受に比較して潤滑性能が良好となって発電機4の高速化および小型化を図ることが可能となると共に、別個の軸受潤滑システムが不要となり、この面での保守が不要になる。
【0014】
コンプレッサ2の入口部から導入された空気は圧縮され、コンプレッサ2の出口部から出る圧縮空気が再生熱交換器室(図示せず)の低温側通路を経て循環される。再生熱交換器室内においては圧縮空気が熱を吸収して燃焼が高められる。再生熱交換器室の低温側から離れる、加熱された圧縮空気が燃焼器(図示せず)へ供給される。また燃料が燃焼器へ供給される。燃焼後、燃焼器から生じる高温膨張ガスはタービン3の入口ノズル11へ送られる。
【0015】
入口ノズル11は固定された形状を有している。燃焼から生じる高温膨張ガスはタービン3を経て膨張され、タービン出力が発生される。このタービン出力によりコンプレッサ2及び発電機4が駆動される。
【0016】
タービン3の排気ガスは再生熱交換器室の高温側を高温側通路により循環される。再生熱交換器室の内側では、高温側のタービン排気ガスからの熱が低温側の圧縮空気へ伝達される。このようにして燃焼熱の一部は復熱され燃焼器を介し圧縮空気の温度を上昇させるのに使用される。この熱の一部を渡した後、ガスは再生熱交換器室から出る。
【0017】
コンプレッサ2には、開口部を有する圧縮機羽根車29、コンプレッサスクロール30、及び拡散チャンネル28が含まれる。空気入口部19に導入される空気は空気フィルタ(図示せず)により濾過され、圧縮機羽根車29、及び拡散チャンネル28を経てコンプレッサスクロール30へ送られる。コンプレッサスクロール30から出る空気は再生熱交換器室へ送られる。
【0018】
タービン3には、タービンスクロール21、複数の入口ノズル11、ノズル羽根20、開口部なしのタービンホイール31及び排気ガス拡散器22が含まれる。燃焼器から出る高温の膨張ガスはタービンスクロール21内から入口ノズル11およびノズル羽根20を経てタービンホイール31に送られる。この排気ガスはタービン3から排気ガス拡散器22を経てタービン3を離れ排出される。
【0019】
発電機ロータ9には希土類材料で作られるマグネット13が含まれる。マグネット13はインコネルのような非磁気材料で作られる保護管14により外囲される。発電機ステータ14は発電機ハウジング23内に収納されている。ベース部は燃料入口部、空気入口部19、コンプレッサ2、タービン3、発電機4、再生熱交換器室、燃焼器、整流器及びインバータに対する支承体をなし、発電システム1はパッケージ化された一体装置として構成されている。
【0020】
単一シャフト5は、約16mm程度の細い直径を有し、圧縮機羽根車29及び発電機ロータ9の開口部を貫通して延びている。また、単一シャフト5はタービンホイール31を貫通することなく、タービンホイール31に固定されている。単一シャフト5は摩擦圧接法によりタービンホイール31のハブ部の中心に対し固定されている。従って、タービンホイール31は単一シャフト5が貫通する開口部を有しないので無開口であり、開口部を有するものに比較してタービンホイール31内の応力が低減される。
【0021】
タービンホイール31、圧縮機羽根車29及び発電機ロータ9は、単一シャフト5により連結されると共に一体ユニットとして回転される。一方、高い動作温度及び回転速度では、タービンホイール31、圧縮機羽根車29及び発電機ロータ9は膨張して離れがちになる傾向にある。動作中に単一シャフト5が撓むと、これらの接触面が剥離する傾向となる。
【0022】
このため、タービンホイール31、圧縮機羽根車29及び発電機ロータ9の面間を高い回転速度(例えば、50,000rpmあるいはそれ以上)でも接触状態が維持されるように、単一シャフト5に対してこの剥離を抑止し得るような予荷重が加えられる。組立中に単一シャフト5に予荷重を加え、圧縮機羽根車29及び発電機ロータ9に単一シャフト5を挿入し、ナット36を単一シャフト5のネジ山端部に螺合する。単一シャフト5の張力はナット36を螺合することにより維持される。
【0023】
タービンホイール31、圧縮機羽根車29、発電機ロータ9及び単一シャフト5等で構成される回転ユニットは、発電機ロータ9の内側および外側で水潤滑ジャーナル軸受6、7により支承されると共に、発電機ロータ9の内側および外側で水潤滑スラスト軸受8により軸方向に支承される。また、軸受6〜8の発電機側は、発電機内に水溶液が進入しないようにラビリンスシール32a、32b、32cで密封されている。
【0024】
発電機4は永久磁石の発電機ロータ9及びステータ巻線10を有するリング巻、2極、ブラシレス永久磁石装置として構成されている。発電機ロータ9の外周にはマグネット13が配置され、マグネット13の外周は保護管14でカバーされている。また発電機ステータ10は外周側に冷却用のウォータジャケット15が取り付けられている。回転するタービン3により発生されたタービン出力を用いて発電機ロータ9が回転される。発電機ロータ9は単一シャフト5に付設されている。
【0025】
発電機ロータ9がタービン出力により回転されると、ステータ巻線10に交流電流が誘起される。発電機ロータ9の速度は発電システム1に課せられた外部エネルギ要求に従って変化され得る。タービン速度が変動することにより発電機4から発生される交流電流の周波数が変動される。発電機4からの交流出力の周波数に関係なく、交流電力は整流器(図示せず)により直流電力に整流され、更にインバータ(図示せず)により交流電力に変換できる。従って部分負荷運転が要求される場合、タービン速度は交流出力の周波数に影響を及ぼすことなく減少可能である。更にタービン速度を減少すると、コンプレッサの駆動速度が遅くなるので、空気量が減少される。従ってタービンの入口部温度が実質的に一定に維持され、部分負荷で高い効率が維持される。
【0026】
整流器及びインバータを用いることにより、本実施例の発電システム1から与えられる電気使用サービスの決定の際の自由度が広くなる。インバータは任意の形式のものが選択可能であり、交流電力の周波数は消費者により選択可能になる。また発電システム1にはバックアップ電力構成としてバッテリ(図示せず)を含ませることができる。バッテリがインバータと組み合わせて使用される場合、発電機4の故障後数時間、中断することなく電力を供給できる。更に負荷の増大が必要となるとき、制御装置によりバッテリから負荷に電力を供給できる。バッテリの寸法は発電システム1の取り扱う最大負荷要件に従って決定される。発電システム1の動作中、発電機4のステータ及びロータのいずれにも銅損や鉄損にもとづく熱が生じる。
【0027】
発電機4の寿命を延ばし有用な熱を捕捉するため、発電機ステータ10の外周部に冷却水を循環させるウォータジャケット15が設置されている。また発電機ロータ9の冷却には発電機ステータ10と発電機ロータ9とのギャップ間にコンプレッサ入口部の空気を通すことにより、発電機4からの過剰の熱を吸収するようになっている。
【0028】
図2は図1のマイクロタービン発電システムにおける発電機ステータの冷却および軸受の潤滑を行なう冷却潤滑系統図である。水溶液は、図2に示すように、発電システムパッケージ(図示せず)内に設置される貯留タンク16からポンプ17によりフィルタ18を介して送出され、発電機ステータ10と給水タンク38とに給水配管41が分岐されて供給される。水溶液としては、気候の温暖な地域では水道水が用いられる。また、寒冷地では冬期に凍結する恐れがあるため、不凍液を混ぜた水溶液を用いることが好ましい。
【0029】
発電機ステータ10に供給される水溶液は、発電機ステータ10の外周部に設けられたウォータジャケット15に導かれて発電機ステータ10を冷却した後、発電機ハウジング23に設けられた排水路27を通して貯留タンク16に戻される。
【0030】
一方、給水タンク38に供給された水溶液は、給水タンク38に一旦貯水された後、給水タンク38からヘッド差を利用して潤滑水給水管24および発電機ハウジング23の給水孔25a、25bを通して、ジャーナル軸受6、7及びスラスト軸受8に供給される。これらの軸受6〜8を潤滑した水溶液は、排水路26a、26bを通して、貯留タンク16に戻される。なお、給水タンク38に供給された余分な水溶液は、オーバーフロー管40を介して、貯留タンク16に戻される。
【0031】
この様に本実施例においては、軸受6〜8の潤滑液と発電機ステータ10の冷却液を共用することにより、軸受6〜8を潤滑するための潤滑システムを独立して新たに設ける必要がないため、補機を簡素化でき、低コストな発電システムを構築できる。
【0032】
また、ポンプ17からの給水は一旦給水タンク38に貯水され、給水タンク38から軸受6〜8を潤滑するため、停電等の異常時においても給水タンク38に貯水された水溶液が軸受6〜8に給水され、発電機4が停止するまで潤滑することができる。そして、給水タンク38の水溶液は、ウォータジャケット15に供給されることなく、軸受6〜8に供給されるため、給水タンク38の容量を小さいものとすることができる。
【0033】
また、給水タンク38と軸受6〜8とのヘッド差で軸受6〜8への給水量が決まるため、ポンプ17の給水能力が経年的な劣化等により変化しても、軸受6〜8における潤滑状態を常に安定した状態に維持することができる。なお、給水タンク38の容量は、発電機4が定格回転から停止するまでの時間、軸受6〜8までのヘッド差で供給される給水量を満足する容量となっている。通常の油潤滑では潤滑油の粘性が高いため、軸受に給油するためには、ある程度高い供給圧力(0.1〜0.2MPa)を必要とするが、本実施例では低粘度の水溶液であるため、低い供給圧力でも十分な流量が得られる。
【0034】
ジャーナル軸受7の一例を図3に示すが、マイクロタービンのような高速回転体では、アンバランスによる軸振動が問題となるため、ジャーナル軸受7として多円弧軸受が用いられる。
【0035】
また、さらに高速回転のマイクロタービンにおいては、ホィップ等の不安定振動がでるため、ジャーナル軸受7として図4及び5に示すティルティングパッド軸受7を用いることが好ましい。
【0036】
このティルティングパッド軸受7は4パッドで構成されている。発電機ロータ9を支持するパッド42は、軸受ケース44に収納されており、サイドカバー45に設けられた溝46により落下を防止するように構成されている。また、パッド42は背面にピボット43が設けられている。ピボット43は、軸受ケース44に設けられた凹部47に挿入されて位置決めされるとともに、回転方向及び軸方向に傾斜できるようになっている。
【0037】
潤滑水である水溶液は、軸受ケース44の外周に設けられた給水溝48から軸受ケース44のパッド42間に設けられた給水孔49より各パッド42に供給され、パッド42と発電機ロータ9間で潤滑作用をした後、パッド42の側面及び回転方向下流側に排出される。パッドより排出された排水はサイドカバー45に設けられたシール部50より外部に排出される。
【0038】
係るティルティングパッド軸受7は、パッド42が潤滑水中に浸された状態で使用されるため、潤滑水の流量は供給圧力とシールすきまで決まる。本実施例のマイクロタービン用軸受の摺動材として用いられる材料は、例えばPEEK(Poly Ether Ether Ketone)材のように耐熱性の高い(融点が334?)ものを用いることにより、潤滑水温度は100?以下であればよく、流量をあまり多く必要としない。
【0039】
また、スラスト軸受8は、図6に示すような耐荷重性の高いテーパーランド軸受8が用いられることが好ましい。
【0040】
このテーパーランド軸受8は6セグメントのテーパーランド軸受を示しており、給水溝54と接するランド部51とテーパー部52で構成されており、テーパー部52は外周がランド部51と同一高さになっている外周シール部53が設けられているため、外周シール部53部により少ない流量でも潤滑が可能となる。
【0041】
従って、これらの軸受と低粘度液体の潤滑水及び本給水システムを組合わせることにより、通常時も異常時も軸受に異常をきたすことなく信頼性の高い軸受システムを提供することができる。
【0042】
次に、本発明の第2実施例について図7を用いて説明する。図7は本発明の第2実施例のマイクロタービン発電システムにおける軸受潤滑及び発電機ステータを冷却するための給水系統図である。この第2実施例は、以下に述べる通り第1実施例と相違するものであり、その他の点については第1実施例と基本的には同一である。
【0043】
第2実施例では、水溶液は、貯留タンク16からポンプ17によりフィルタ18を介して、発電機ステータ10の外周部に設けられたウォータジャケット15に全て導かれ、発電機ステータ10を冷却する。
【0044】
発電機ステータ10を冷却した水溶液は、給水タンク38に貯水された後、給水タンク38から潤滑水給水管24を経て軸受6〜8に供給され、軸受6〜8を潤滑する。軸受6〜8を潤滑した水溶液は、排水路26a、26bを通して、貯留タンク16に戻される。なお、給水タンク38に供給された余分な水溶液は、オーバーフロー管40を介して、貯留タンク16に戻される。
【0045】
この第2実施例によれば、軸受6〜8の潤滑液と発電機ステータ10の冷却液を共用することにより、軸受6〜8を潤滑するための潤滑システムを独立して新たに設ける必要がないため、補機を簡素化でき、低コストな発電システムを構築できる。
【0046】
また、ポンプ17からの給水は一旦給水タンク38に貯水され、給水タンク38から軸受6〜8を潤滑するため、停電等の異常時においても給水タンク38に貯水された水溶液が軸受6〜8に給水され、発電機4が停止するまで潤滑することができる。
【0047】
また、給水タンク38と軸受6〜8とのヘッド差で軸受6〜8への給水量が決まるため、ポンプ17の給水能力が経年的な劣化等により変化しても、軸受6〜8における潤滑状態を常に安定した状態に維持することができる。
【0048】
次に、本発明の第3実施例について図8を用いて説明する。図8は本発明の第2実施例のマイクロタービン発電システムの要部縦断面図である。この第3実施例は、以下に述べる通り第1実施例と相違するものであり、その他の点については第1実施例と基本的には同一である。
【0049】
第3実施例において、発電機ハウジング23に設けた給水孔25aからジャーナル軸受6に給水された水溶液は、軸受端部に設けられた冷却水給水孔35から単一シャフト5の発電機ロータとの接触部36に設けた切り欠き部12へ拒給される。この水溶液は、切り欠き部12を通る際に発電機ロータ9を冷却した後、発電機ハウジング23に設けた冷却水排水孔37から潤滑水排水孔26bに排出され、貯留タンク16に戻される。
【0050】
本実施例によれば、発電機ロータ9の内部より発電機ロータ9が水溶液により冷却されるため、鉄損による発熱によってマグネットが脱磁されるようなことが防止される。
【0051】
また、発電機ステータ10に対し水溶液循環用のウォータジャケット15が設けられている。そして、水潤滑軸受6〜8に対し水溶液を循環させるポート25a、25bが具備されている。更には、発電システム1は回転モジュール、熱交換モジュール、燃焼器モジュール及び電子回路モジュールのような複数の主要モジュールで構成されている。これらのモジュールは流体ラインを切断することなく置換可能である。発電機ロータ9の冷却を発電機ロータ9内を通る水溶液で行われるため、信頼性の高いマイクロタービン発電システムが構成できる。
【0052】
【発明の効果】
上述した実施例の説明から明らかなように、本発明によれば、通常時も異常時も軸受性能を確保することができ、信頼性を確保しつつ高速化および小型化を図ることができるマイクロタービン発電システムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のマイクロタービン発電システムの要部を示す縦断面図である。
【図2】図1のマイクロタービン発電システムにおける発電機ステータの冷却および軸受の潤滑を行なう冷却潤滑系統図である。
【図3】図1のジャーナル軸受として用いられる多円弧軸受を示す図である。
【図4】図1のジャーナル軸受として用いられるティルティングパッド軸受を示す図である。
【図5】図4のA−A断面図である。
【図6】図1のスラスト軸受として用いられるテーパーランド軸受を示す図である。
【図7】本発明の第2実施例のマイクロタービン発電システムの冷却潤滑系統図である。
【図8】本発明の第3実施例のマイクロタービン発電システムの要部を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1…発電システム、2…コンプレッサ、3…タービン、4…発電機、5…単一シャフト、6…ジャーナル軸受、7…ジャーナル軸受、8…スラスト軸受、9…発電機ロータ、10…発電機ステータ、11…入口ノズル、12…切り欠き溝、13…磁石、14…保護管、15…ウォータジャケット、16…貯留タンク、17…ポンプ、18…フィルタ、19…空気入口部、20…ノズル羽根、21…タービンスクロール、22…排気ガス拡散器、23…発電機ハウジング、24…潤滑水給水管、25a、25b…給水孔、26a、26b…排水路、27…排水路、28…圧縮機拡散チャンネル、29…圧縮機羽根車、30…コンプレッサスクロール、31…タービンホイール、32a、32b、32c…ラビリンスシール、35…冷却水給水孔、36…ナット、37…冷却水排水孔、38…給水タンク、40…オーバーフロー管、41…給水配管。

Claims (10)

  1. ガス熱エネルギを機械的エネルギに変換するタービンと、
    前記タービンにより発生された機械的エネルギを電気エネルギに変換する発電機と、
    前記発電機と前記タービンとを一体に回転させる単一シャフトと、
    前記発電機の回転部分を支承する軸受と、
    前記発電機のステータの冷却と前記軸受の潤滑とを行なう冷却潤滑手段とを備え、
    前記冷却潤滑手段は、前記発電機のステータの冷却と前記軸受の潤滑を行なう水溶液を共用すると共に、前記軸受より上方に配置した給水タンクからヘッド差により前記軸受に前記水溶液を供給する構成としたマイクロタービン発電システム。
  2. 前記冷却潤滑手段は、前記ステータおよび前記軸受から戻る水溶液を貯留する貯留タンクと、前記貯留タンクから水溶液を供給するポンプと、前記ポンプから供給する水溶液を前記ステータと前記給水タンクとに分岐して供給する流路とを備える請求項1に記載のマイクロタービン発電システム。
  3. 前記冷却潤滑手段は、前記ステータおよび前記軸受から戻る水溶液を貯留する貯留タンクと、前記貯留タンクから水溶液を供給するポンプと、前記ポンプから供給する水溶液を前記ステータから前記給水タンクの順に供給する流路とを備える請求項1に記載のマイクロタービン発電システム。
  4. 前記冷却潤滑手段は前記給水タンクから余分な水溶液を前記貯留タンクに戻すオーバーフロー流路を備える請求項2または3に記載のマイクロタービン発電システム。
  5. 前記軸受は前記発電機のハウジングの両側部分に装着されたジャーナル軸受を備え、前記ジャーナル軸受の内側にラビリンスシールを備える請求項1から4の何れかに記載のマイクロタービン発電システム。
  6. 前記軸受は、前記発電機のハウジングの両側部分に設けられたジャーナル軸受と、タービン側の前記ジャーナル軸受に一体的に設けられたスラスト軸受とを備える請求項1から4の何れかに記載のマイクロタービン発電システム。
  7. 前記軸受は、前記発電機のハウジングの両側部分に設けられたジャーナル軸受と、タービン側に設けられたスラスト軸受とを備え、前記ジャーナル軸受はティルティング軸受である請求項1から4の何れかに記載のマイクロタービン発電システム。
  8. 前記軸受は、前記発電機のハウジングの両側部分に設けられたジャーナル軸受と、タービン側に設けられたスラスト軸受とを備え、前記スラスト軸受はテーパーランド軸受である請求項1から4の何れかに記載のマイクロタービン発電システム。
  9. 前記水溶液は水道水である請求項1から8の何れかに記載のマイクロタービン発電システム。
  10. 前記水溶液は不凍液を混合させたものである請求項1から8の何れかに記載のマイクロタービン発電システム。
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