JP2005026839A - 空中線支持装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】汎用性のある基地局用空中線支持装置を提供する。
【解決手段】空中線支持装置4は、コンクリートポール3へ固定するベース金具8と、空中線支持リング9と、空中線取付けブラケット10とによって構成されている。ベース金具8へボルト締めされる空中線支持リング9は、一定の角度間隔でボルト穴が形成されていて、所望の位置へ空中線取付けブラケット10を取付けることができる。コリニア型空中線5にネジ軸11を取付け、ネジ軸11を空中線取付けブラケット10の穴へ挿通してナットで固定する。空中線取付けブラケット10は水平方向へ回転することができ、空中線5の方位角を適宜調節することができる。空中線の本数や取付け間隔、方位角などの相違に柔軟に対応できるので、支持部品の個別設計が不要となり施工能率が向上する。
【選択図】 図2
【解決手段】空中線支持装置4は、コンクリートポール3へ固定するベース金具8と、空中線支持リング9と、空中線取付けブラケット10とによって構成されている。ベース金具8へボルト締めされる空中線支持リング9は、一定の角度間隔でボルト穴が形成されていて、所望の位置へ空中線取付けブラケット10を取付けることができる。コリニア型空中線5にネジ軸11を取付け、ネジ軸11を空中線取付けブラケット10の穴へ挿通してナットで固定する。空中線取付けブラケット10は水平方向へ回転することができ、空中線5の方位角を適宜調節することができる。空中線の本数や取付け間隔、方位角などの相違に柔軟に対応できるので、支持部品の個別設計が不要となり施工能率が向上する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、空中線支持装置に関するものであり、特に、携帯電話やパーソナルハンディフォンシステム(PHS)などの基地局の空中線支持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話やPHSなどの通信システムの基地局の一つの形態としてコンクリートポール型基地局がある。コンクリートポール型基地局における空中線の取付け方式は種々のものがあり、一つにはコンクリートポールの外周面に空中線支持金物を取り付け、空中線支持金物に設けたブラケットに縦長の空中線を取り付けたものがある。
【0003】
また、アングル鋼やH形鋼などを円形にロール加工してリング状骨組みを形成した円輪盤状部材をコンクリートポールの上部に上下二枚取付け、下側の円輪盤状部材上にエキスパンドメタル等を敷設して井筒形ステージを構成し、上下二枚の円輪盤状部材の外周に空中線取付け用の支持管を取付け、支持管に空中線を取付けた空中線支持装置など種々の形態のものがあるが、その殆どが要求仕様に合わせて個別に設計したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
携帯電話やPHSなどの通信システムの基地局の仕様(空中線の本数や水平面上の方位角など)は個別に異なるので、コンクリートポール型基地局における空中線の取付け方式は画一化されておらず、殆どが要求に合わせた単品製作部品によって構成されていて、部品点数も多くコスト高となっている。
【0005】
そこで、少ない部品点数で空中線の本数や水平面上の方位角度などが異なる種々の要求仕様に柔軟に対応できる空中線支持装置を提供するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は上記課題を解決することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記目的を達成するために提案するものであり、コンクリートポール型基地局に用いる空中線支持装置であって、コンクリートポールの外周面に装着されるベース金具と、ベース金具の上面に結合されコンクリートポールからフランジ状に張出す円板形の空中線支持リングと、空中線支持リングに取付けられるL形の空中線取付けブラケットとからなり、前記空中線取付けブラケットへ空中線を連結するように構成するとともに、前記空中線支持リングに一定角度間隔で複数のボルト穴を同心円上に配列し、ボルトとナットを用いて任意の角度位置へ前記空中線取付けブラケットを取付け可能、且つ空中線取付けブラケットの水平方向回転角度を調節自在とした空中線支持装置を提供するものである。
【0007】
また、上記ベース金具と空中線支持リングと空中線取付けブラケットとからなる一対の空中線支持装置をコンクリートポールの上部に上下間隔をあけて装着し、上下一対の空中線支持装置により、縦型ダイバーシティアンテナ或いは縦型コリニアアレイアンテナなどの縦型空中線の上下二箇所を支持するように構成した空中線支持装置を提供するものである。
【0008】
また、上記ベース金具と空中線支持リングと空中線取付けブラケットとからなる空中線支持装置であって、コンクリートポールの上端部に上記ベース金具を装着し、上記ベース金具に上記空中線支持リングおよび空中線取付けブラケットを取り付けるとともに、上記空中線支持リング上に複数の支柱を立設し、支柱上に二枚目の空中線支持リングおよび空中線取付けブラケットを取付けて井筒形ステージを構成した空中線支持装置を提供するものである。
【0009】
また、上記L形の空中線取付けブラケットの水平面部に、空中線支持リングのボルト穴に対応する中心ボルト穴と、中心ボルト穴を回転中心とする円弧状ボルト穴を形成し、二組のボルト及びナットによって空中線支持リングに取付け、且つ中心ボルト穴を回転中心として回転角度を自在に調節及び固定できるようにした空中線支持装置を提供するものである。
【0010】
また、上記L形の空中線取付けブラケットの垂直面部にボルト穴を形成し、空中線の側面に水平方向のネジ軸を設け、ネジ軸を前記垂直面部のボルト穴へ挿入し、ナットを前記ネジ軸へねじこんで空中線を空中線取付けブラケットへ固定できるようにした空中線支持装置を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を図に従って詳述する。図1はコンクリートポール型基地局1を示し、基礎体2を地中へ鉛直に建て込み、基礎体2上にコンクリートポール3をボルトで接合して直立姿勢に固定している。コンクリートポール3の上部には上下で対をなす空中線支持装置4が取付けられていて、レドームに二段コリニアアンテナを収納した空中線5を上下一対の空中線支持装置4にて支持している。6は作業員昇降用のステップポールであり、上側の空中線支持装置4には避雷針7が取付けられている。
【0012】
図2乃至図4は空中線支持装置4を示し、主要構成部材はベース金具8、空中線支持リング9、空中線取付けブラケット10である。図4に示すように、ベース金具8は、コンクリートポール3の外周面に二点で接するように形成された円弧形の金具であって、コンクリートポール3を挟んで二個のベース金具8を向き合わせ、二個のベース金具8の両端部をボルトBとナットNとにより結合してコンクリートポール3へ固定する。
【0013】
図3に示すように、ベース金具8の上面に取付けられている空中線支持リング9は、コンクリートポール3の直径よりも大きい中心穴を形成した円板であり、中心穴をコンクリートポール3が貫通する形でベース金具8の上面に載っている。ベース金具8の上面には、図3及び図4において左右方向へ延びるタブ部8aが形成されていて、図4に示すように、タブ部8aには左右へ長いボルト穴8bを設けてあり、空中線支持リング9の内周側に配列した四個の連結用ボルト穴9aとベース金具8の上面の細長形ボルト穴8bとを位置合わせしてボルトBとナットNにより両者を結合している。
【0014】
コンクリートポール3は下端から上端にかけて直径がやや減少する先細り形状に形成されており、コンクリートポール3への取付け高さによって一対のベース金具8の対向間隔が相違するが、ベース金具8のボルト穴8bが長穴であるので、取付け高さにかかわらず空中線支持リング9の連結用ボルト穴9aとベース金具8のボルト穴8bとを位置合わせすることができる。
【0015】
図4に示すように、空中線支持リング9の外縁近傍には、多数のボルト穴9bが一定間隔で放射状に配列されており、ボルト穴9bを利用してL形の空中線取付けブラケット10を取付けている。
【0016】
図5に示すように、L形の空中線取付けブラケット10の水平面部には、回動中心となる中心ボルト穴10aと、中心ボルト穴10aを回転中心としてほぼ90度の円弧をなす円弧形ボルト穴10bが形成されており、垂直面部には図3に示すように縦長のボルト穴10cが形成されている。図5に示す中心ボルト穴10aと円弧形ボルト穴10bの中心間ピッチは、空中線支持リング9の外縁部に配列したボルト穴9bの中心間ピッチと同一であり、空中線取付けブラケット10は空中線支持リング9の外縁部のボルト穴9bに二組のボルトとナットにて取付けられる。
【0017】
図4に示すように、空中線取付けブラケット10はボルトとナットを緩めれば中心ボルト穴10aを回転中心として水平方向へ回転することができ、空中線5を所望の角度に調節した後に二組のボルトとナットを締付けて固定する。
【0018】
図2に示すように、コリニア式円柱形の空中線5には、外周面の上下二箇所から水平方向へ延びるネジ軸11を設けており、図5に示すようにネジ軸11を空中線取付けブラケット10の垂直面部のボルト穴10cへ挿入し、ネジ軸11へ取付けた二個のナットNにて空中線取付けブラケット10の垂直面部を挟圧して固定する。空中線支持リング9には、全周に亘ってボルト穴9bが一定間隔で配列されているので、空中線5の本数や方角などの空中線仕様に合わせて適切な位置に任意の数の空中線取付けブラケット10を取付けることができ、さらに空中線5のネジ軸11の空中線取付けブラケット10に対する挿入量及び空中線取付けブラケット10の水平方向の角度を変えて、コンクリートポール3と空中線5の間隔及びコンクリートポール3に対する空中線5の取付方位角度等、即ち空中線5の絶対位置を自在に調節することができる。
【0019】
図6及び図7は他の実施形態を示し、二つの空中線支持リング9を用いてコンクリートポール3の頂部に井筒形の空中線支持装置21を形成したものである。図6に示すように、上下二つの空中線支持リング9は、90度間隔で配列した四本の支柱22にて結合されており、下側の空中線支持リング9は、コンクリートポール3の上端部へボルトによって結合した円板型のベース金具23にボルト締めされている。
【0020】
空中線取付けブラケット10を用いた空中線支持構造は、図1乃至図5の例と同様であるが、図6の場合は、上下二つの空中線支持リング9の間が空間であるので、下側の空中線支持リング9及びベース金具13を作業ステージとし、上側の空中線支持リング9を手摺りとして安全に空中線の調整作業を行うことができ、先の実施形態よりも作業性が良好である。また、コンクリートポール3の頂部に空中線支持装置21を搭載する形態であるので、コンクリートポール3自体の高さが減ずることになり、コンクリートポールのコストも低下する。また、井筒形の空中線支持装置21を地上で組上げて空中線5や避雷針7を組付け、クレーンで吊り上げてコンクリートポール3の頂部へ取付けることができ、建設作業も簡易化する。
【0021】
このように、本発明の空中線支持装置は、あらゆるコンクリートポール形基地局仕様に対応できる高い汎用性を有しているので、コンクリートポール形基地局における空中線支持装置の標準品とすることができ、また、特別に空中線支持管などを用いることなく空中線を取付ける構造であるから外観の見栄えがよく、部品点数も減少してコストが著しく削減される。
【0022】
尚、この発明は上記の実施形態に限定するものではなく、この発明の技術的範囲内において種々の改変が可能であり、この発明がそれらの改変されたものに及ぶことは当然である。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の空中線支持装置は、コンクリートポールの外周面に装着されるベース金具と、ベース金具の上面に結合されコンクリートポールからフランジ状に張出す円板形の空中線支持リングと、空中線支持リングに取付けられるL形の空中線取付けブラケットとからなり、部品点数が少なく、コンクリートポールへの組付けが容易であり、空中線の取付け本数や取付け方位角などの種々の要求仕様に柔軟に対応できるので、空中線支持構造を標準化することができてコストの削減や工期の短縮という効果を発揮する。また、空中線支持リングに同心円上に配列した複数のボルト穴のうちで、空中線取付けに使用しないボルト穴には避雷針やその他の付属品をボルトとナットで取り付けることができ、避雷針やその他の付属品の取付けにあたって特別な部品は不要となる。
【0024】
また、コンクリートポールの上端部に上記ベース金具を装着し、上記ベース金具に上記空中線支持リングおよび空中線取付けブラケット装置を取付けるとともに、空中線支持リング上に複数の支柱を立設し、支柱上に二枚目の空中線支持リングおよび空中線取付けブラケットを取付けて井筒形ステージを構成することにより、下側の空中線支持リングを作業ステージとし、上側の空中線支持リングを手摺りとして安全に空中線の調整作業を行うことができる。
【0025】
また、上記L形の空中線取付けブラケットの水平面部に、空中線支持リングのボルト穴に対応する中心ボルト穴と、中心ボルト穴を中心とする円弧状ボルト穴を形成し、二組のボルト及びナットによって空中線支持リングに取付けることにより、空中線の方位角を広い範囲で調節できる。
【0026】
また、上記L形の空中線取付けブラケットの垂直面部にボルト穴を形成し、空中線の側面に設けたネジ軸をボルト穴へ挿入してナットで固定するように構成することにより、空中線支持管などの別部品が不要となり、コストが削減されるとともに外観の見栄えもよくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示し、(a)はコンクリートポール型基地局の上端の平面図、(b)は正面図である。
【図2】コンクリートポール型基地局の上部の正面図。
【図3】空中線支持装置の正面図。
【図4】空中線支持装置の平面図。
【図5】空中線取付けブラケットを示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図6】他の実施形態を示し、空中線支持装置の正面図。
【図7】図6の空中線支持装置の平面図。
【符号の説明】
1 コンクリートポール型基地局
2 基礎体
3 コンクリートポール
4 空中線支持装置
5 空中線
8 ベース金具
9 空中線支持リング
10 空中線取付けブラケット
11 ネジ軸
21 空中線支持装置
22 支柱
23 ベース金具
【発明の属する技術分野】
この発明は、空中線支持装置に関するものであり、特に、携帯電話やパーソナルハンディフォンシステム(PHS)などの基地局の空中線支持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話やPHSなどの通信システムの基地局の一つの形態としてコンクリートポール型基地局がある。コンクリートポール型基地局における空中線の取付け方式は種々のものがあり、一つにはコンクリートポールの外周面に空中線支持金物を取り付け、空中線支持金物に設けたブラケットに縦長の空中線を取り付けたものがある。
【0003】
また、アングル鋼やH形鋼などを円形にロール加工してリング状骨組みを形成した円輪盤状部材をコンクリートポールの上部に上下二枚取付け、下側の円輪盤状部材上にエキスパンドメタル等を敷設して井筒形ステージを構成し、上下二枚の円輪盤状部材の外周に空中線取付け用の支持管を取付け、支持管に空中線を取付けた空中線支持装置など種々の形態のものがあるが、その殆どが要求仕様に合わせて個別に設計したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
携帯電話やPHSなどの通信システムの基地局の仕様(空中線の本数や水平面上の方位角など)は個別に異なるので、コンクリートポール型基地局における空中線の取付け方式は画一化されておらず、殆どが要求に合わせた単品製作部品によって構成されていて、部品点数も多くコスト高となっている。
【0005】
そこで、少ない部品点数で空中線の本数や水平面上の方位角度などが異なる種々の要求仕様に柔軟に対応できる空中線支持装置を提供するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は上記課題を解決することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記目的を達成するために提案するものであり、コンクリートポール型基地局に用いる空中線支持装置であって、コンクリートポールの外周面に装着されるベース金具と、ベース金具の上面に結合されコンクリートポールからフランジ状に張出す円板形の空中線支持リングと、空中線支持リングに取付けられるL形の空中線取付けブラケットとからなり、前記空中線取付けブラケットへ空中線を連結するように構成するとともに、前記空中線支持リングに一定角度間隔で複数のボルト穴を同心円上に配列し、ボルトとナットを用いて任意の角度位置へ前記空中線取付けブラケットを取付け可能、且つ空中線取付けブラケットの水平方向回転角度を調節自在とした空中線支持装置を提供するものである。
【0007】
また、上記ベース金具と空中線支持リングと空中線取付けブラケットとからなる一対の空中線支持装置をコンクリートポールの上部に上下間隔をあけて装着し、上下一対の空中線支持装置により、縦型ダイバーシティアンテナ或いは縦型コリニアアレイアンテナなどの縦型空中線の上下二箇所を支持するように構成した空中線支持装置を提供するものである。
【0008】
また、上記ベース金具と空中線支持リングと空中線取付けブラケットとからなる空中線支持装置であって、コンクリートポールの上端部に上記ベース金具を装着し、上記ベース金具に上記空中線支持リングおよび空中線取付けブラケットを取り付けるとともに、上記空中線支持リング上に複数の支柱を立設し、支柱上に二枚目の空中線支持リングおよび空中線取付けブラケットを取付けて井筒形ステージを構成した空中線支持装置を提供するものである。
【0009】
また、上記L形の空中線取付けブラケットの水平面部に、空中線支持リングのボルト穴に対応する中心ボルト穴と、中心ボルト穴を回転中心とする円弧状ボルト穴を形成し、二組のボルト及びナットによって空中線支持リングに取付け、且つ中心ボルト穴を回転中心として回転角度を自在に調節及び固定できるようにした空中線支持装置を提供するものである。
【0010】
また、上記L形の空中線取付けブラケットの垂直面部にボルト穴を形成し、空中線の側面に水平方向のネジ軸を設け、ネジ軸を前記垂直面部のボルト穴へ挿入し、ナットを前記ネジ軸へねじこんで空中線を空中線取付けブラケットへ固定できるようにした空中線支持装置を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を図に従って詳述する。図1はコンクリートポール型基地局1を示し、基礎体2を地中へ鉛直に建て込み、基礎体2上にコンクリートポール3をボルトで接合して直立姿勢に固定している。コンクリートポール3の上部には上下で対をなす空中線支持装置4が取付けられていて、レドームに二段コリニアアンテナを収納した空中線5を上下一対の空中線支持装置4にて支持している。6は作業員昇降用のステップポールであり、上側の空中線支持装置4には避雷針7が取付けられている。
【0012】
図2乃至図4は空中線支持装置4を示し、主要構成部材はベース金具8、空中線支持リング9、空中線取付けブラケット10である。図4に示すように、ベース金具8は、コンクリートポール3の外周面に二点で接するように形成された円弧形の金具であって、コンクリートポール3を挟んで二個のベース金具8を向き合わせ、二個のベース金具8の両端部をボルトBとナットNとにより結合してコンクリートポール3へ固定する。
【0013】
図3に示すように、ベース金具8の上面に取付けられている空中線支持リング9は、コンクリートポール3の直径よりも大きい中心穴を形成した円板であり、中心穴をコンクリートポール3が貫通する形でベース金具8の上面に載っている。ベース金具8の上面には、図3及び図4において左右方向へ延びるタブ部8aが形成されていて、図4に示すように、タブ部8aには左右へ長いボルト穴8bを設けてあり、空中線支持リング9の内周側に配列した四個の連結用ボルト穴9aとベース金具8の上面の細長形ボルト穴8bとを位置合わせしてボルトBとナットNにより両者を結合している。
【0014】
コンクリートポール3は下端から上端にかけて直径がやや減少する先細り形状に形成されており、コンクリートポール3への取付け高さによって一対のベース金具8の対向間隔が相違するが、ベース金具8のボルト穴8bが長穴であるので、取付け高さにかかわらず空中線支持リング9の連結用ボルト穴9aとベース金具8のボルト穴8bとを位置合わせすることができる。
【0015】
図4に示すように、空中線支持リング9の外縁近傍には、多数のボルト穴9bが一定間隔で放射状に配列されており、ボルト穴9bを利用してL形の空中線取付けブラケット10を取付けている。
【0016】
図5に示すように、L形の空中線取付けブラケット10の水平面部には、回動中心となる中心ボルト穴10aと、中心ボルト穴10aを回転中心としてほぼ90度の円弧をなす円弧形ボルト穴10bが形成されており、垂直面部には図3に示すように縦長のボルト穴10cが形成されている。図5に示す中心ボルト穴10aと円弧形ボルト穴10bの中心間ピッチは、空中線支持リング9の外縁部に配列したボルト穴9bの中心間ピッチと同一であり、空中線取付けブラケット10は空中線支持リング9の外縁部のボルト穴9bに二組のボルトとナットにて取付けられる。
【0017】
図4に示すように、空中線取付けブラケット10はボルトとナットを緩めれば中心ボルト穴10aを回転中心として水平方向へ回転することができ、空中線5を所望の角度に調節した後に二組のボルトとナットを締付けて固定する。
【0018】
図2に示すように、コリニア式円柱形の空中線5には、外周面の上下二箇所から水平方向へ延びるネジ軸11を設けており、図5に示すようにネジ軸11を空中線取付けブラケット10の垂直面部のボルト穴10cへ挿入し、ネジ軸11へ取付けた二個のナットNにて空中線取付けブラケット10の垂直面部を挟圧して固定する。空中線支持リング9には、全周に亘ってボルト穴9bが一定間隔で配列されているので、空中線5の本数や方角などの空中線仕様に合わせて適切な位置に任意の数の空中線取付けブラケット10を取付けることができ、さらに空中線5のネジ軸11の空中線取付けブラケット10に対する挿入量及び空中線取付けブラケット10の水平方向の角度を変えて、コンクリートポール3と空中線5の間隔及びコンクリートポール3に対する空中線5の取付方位角度等、即ち空中線5の絶対位置を自在に調節することができる。
【0019】
図6及び図7は他の実施形態を示し、二つの空中線支持リング9を用いてコンクリートポール3の頂部に井筒形の空中線支持装置21を形成したものである。図6に示すように、上下二つの空中線支持リング9は、90度間隔で配列した四本の支柱22にて結合されており、下側の空中線支持リング9は、コンクリートポール3の上端部へボルトによって結合した円板型のベース金具23にボルト締めされている。
【0020】
空中線取付けブラケット10を用いた空中線支持構造は、図1乃至図5の例と同様であるが、図6の場合は、上下二つの空中線支持リング9の間が空間であるので、下側の空中線支持リング9及びベース金具13を作業ステージとし、上側の空中線支持リング9を手摺りとして安全に空中線の調整作業を行うことができ、先の実施形態よりも作業性が良好である。また、コンクリートポール3の頂部に空中線支持装置21を搭載する形態であるので、コンクリートポール3自体の高さが減ずることになり、コンクリートポールのコストも低下する。また、井筒形の空中線支持装置21を地上で組上げて空中線5や避雷針7を組付け、クレーンで吊り上げてコンクリートポール3の頂部へ取付けることができ、建設作業も簡易化する。
【0021】
このように、本発明の空中線支持装置は、あらゆるコンクリートポール形基地局仕様に対応できる高い汎用性を有しているので、コンクリートポール形基地局における空中線支持装置の標準品とすることができ、また、特別に空中線支持管などを用いることなく空中線を取付ける構造であるから外観の見栄えがよく、部品点数も減少してコストが著しく削減される。
【0022】
尚、この発明は上記の実施形態に限定するものではなく、この発明の技術的範囲内において種々の改変が可能であり、この発明がそれらの改変されたものに及ぶことは当然である。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の空中線支持装置は、コンクリートポールの外周面に装着されるベース金具と、ベース金具の上面に結合されコンクリートポールからフランジ状に張出す円板形の空中線支持リングと、空中線支持リングに取付けられるL形の空中線取付けブラケットとからなり、部品点数が少なく、コンクリートポールへの組付けが容易であり、空中線の取付け本数や取付け方位角などの種々の要求仕様に柔軟に対応できるので、空中線支持構造を標準化することができてコストの削減や工期の短縮という効果を発揮する。また、空中線支持リングに同心円上に配列した複数のボルト穴のうちで、空中線取付けに使用しないボルト穴には避雷針やその他の付属品をボルトとナットで取り付けることができ、避雷針やその他の付属品の取付けにあたって特別な部品は不要となる。
【0024】
また、コンクリートポールの上端部に上記ベース金具を装着し、上記ベース金具に上記空中線支持リングおよび空中線取付けブラケット装置を取付けるとともに、空中線支持リング上に複数の支柱を立設し、支柱上に二枚目の空中線支持リングおよび空中線取付けブラケットを取付けて井筒形ステージを構成することにより、下側の空中線支持リングを作業ステージとし、上側の空中線支持リングを手摺りとして安全に空中線の調整作業を行うことができる。
【0025】
また、上記L形の空中線取付けブラケットの水平面部に、空中線支持リングのボルト穴に対応する中心ボルト穴と、中心ボルト穴を中心とする円弧状ボルト穴を形成し、二組のボルト及びナットによって空中線支持リングに取付けることにより、空中線の方位角を広い範囲で調節できる。
【0026】
また、上記L形の空中線取付けブラケットの垂直面部にボルト穴を形成し、空中線の側面に設けたネジ軸をボルト穴へ挿入してナットで固定するように構成することにより、空中線支持管などの別部品が不要となり、コストが削減されるとともに外観の見栄えもよくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示し、(a)はコンクリートポール型基地局の上端の平面図、(b)は正面図である。
【図2】コンクリートポール型基地局の上部の正面図。
【図3】空中線支持装置の正面図。
【図4】空中線支持装置の平面図。
【図5】空中線取付けブラケットを示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図6】他の実施形態を示し、空中線支持装置の正面図。
【図7】図6の空中線支持装置の平面図。
【符号の説明】
1 コンクリートポール型基地局
2 基礎体
3 コンクリートポール
4 空中線支持装置
5 空中線
8 ベース金具
9 空中線支持リング
10 空中線取付けブラケット
11 ネジ軸
21 空中線支持装置
22 支柱
23 ベース金具
Claims (5)
- コンクリートポール型基地局に用いる空中線支持装置であって、コンクリートポールの外周面に装着されるベース金具と、ベース金具の上面に結合されコンクリートポールからフランジ状に張出す円板形の空中線支持リングと、空中線支持リング上に取付けられるL形の空中線取付けブラケットとからなり、前記空中線取付けブラケットへ空中線を連結するように構成するとともに、前記空中線支持リングに一定角度間隔で複数のボルト穴を同心円上に配列し、ボルトとナットを用いて任意の角度位置へ前記空中線取付けブラケットを取付け可能、且つ空中線取付けブラケットの水平方向回転角度を調節自在とした空中線支持装置。
- 上記ベース金具と空中線支持リングと空中線取付けブラケットとからなる一対の空中線支持装置をコンクリートポールの上部に上下間隔をあけて装着し、上下一対の空中線支持装置により縦型ダイバーシティアンテナ或いは縦型コリニアアレイアンテナなどの縦型空中線の上下二箇所を支持するように構成した請求項1記載の空中線支持装置。
- 上記ベース金具と空中線支持リングと空中線取付けブラケットとからなる空中線支持装置であって、コンクリートポールの上端部に上記ベース金具を装着し、上記ベース金具に上記空中線支持リングおよび空中線取付けブラケットを取り付けるとともに、上記空中線支持リング上に複数の支柱を立設し、支柱上に二枚目の空中線支持リングおよび空中線取付けブラケットを取付けて井筒形ステージを構成した請求項1記載の空中線支持装置。
- 上記L形の空中線取付けブラケットの水平面部に、空中線支持リングのボルト穴に対応する中心ボルト穴と、中心ボルト穴を回転中心とする円弧状ボルト穴を形成し、二組のボルト及びナットによって空中線支持リングに取付け、且つ中心ボルト穴を回転中心として回転角度を自在に調節及び固定できるようにした請求項1, 2または3記載の空中線支持装置。
- 上記L形の空中線取付けブラケットの垂直面部にボルト穴を形成し、空中線の側面に水平方向のネジ軸を設け、ネジ軸を前記垂直面部のボルト穴へ挿入し、ナットを前記ネジ軸へねじこんで空中線を空中線取付けブラケットへ固定できるようにした請求項1, 2, 3または4記載の空中線支持装置。
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JP2003188125A JP2005026839A (ja) | 2003-06-30 | 2003-06-30 | 空中線支持装置 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101063936B1 (ko) | 2011-05-12 | 2011-09-08 | (주)협신통신 | 안테나 고정 장치 |
JP2013070330A (ja) * | 2011-09-26 | 2013-04-18 | Yagi Antenna Co Ltd | アンテナ装置 |
CN107331943A (zh) * | 2017-07-13 | 2017-11-07 | 广州杰赛科技股份有限公司 | 一种馈电片定位环和高频辐射单元 |
CN110267367A (zh) * | 2019-06-03 | 2019-09-20 | 国网甘肃省电力公司武威供电公司 | 便于调节的固定式5g基站 |
CN111224211A (zh) * | 2020-01-10 | 2020-06-02 | 四川豪威尔信息科技有限公司 | 一种5g基站天线仰角调控机构 |
-
2003
- 2003-06-30 JP JP2003188125A patent/JP2005026839A/ja active Pending
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