JP2005025622A - コンテンツ配信方法、サーバツリー形成装置、サーバ装置、およびそのプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】ユニキャスト技術を使用しコンテンツの一斉配備を高速に安定的に提供するために、サーバツリーを集中管理し、サーバツリーを動的に生成し、送信を終えたサーバは再度未受信サーバに対し配信できるようにする。
【解決手段】(1)オリジナルサーバによってツリー識別情報を生成するステップと、(2)サーバツリー形成装置によってツリーリストを生成し(3)オリジナルサーバに転送先サーバリストを通知するステップと、(4)オリジナルサーバによって転送先サーバリストに記載のリーフサーバに対しコンテンツとツリー識別情報を転送するステップと、(5)リーフサーバにおいてサーバツリー形成装置に転送先サーバリストの取得要求を行い、取得できた転送先サーバリストに記載のリーフサーバに対しコンテンツとツリー識別情報を転送するステップとで構成され、(5)のステップを繰り返す。
【選択図】 図1
【解決手段】(1)オリジナルサーバによってツリー識別情報を生成するステップと、(2)サーバツリー形成装置によってツリーリストを生成し(3)オリジナルサーバに転送先サーバリストを通知するステップと、(4)オリジナルサーバによって転送先サーバリストに記載のリーフサーバに対しコンテンツとツリー識別情報を転送するステップと、(5)リーフサーバにおいてサーバツリー形成装置に転送先サーバリストの取得要求を行い、取得できた転送先サーバリストに記載のリーフサーバに対しコンテンツとツリー識別情報を転送するステップとで構成され、(5)のステップを繰り返す。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はコンテンツ配信方法のうち特に多数のリーフサーバにコンテンツを配信する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年インターネット上でやり取りされるコンテンツの数や1コンテンツあたりのサイズが増加の一途を辿っている。このような状況では1台のサーバでコンテンツ配信を高品質に実施することは困難であり、近年ではコンテンツ配信ネットワーク(CDN:Contents Delivery Network)と呼ばれる配信技術に注目が集まっている。CDNとはネットワーク内部に複数の分散サーバを配備し、一つのコンテンツをそれらのサーバに分散配置し、ユーザアクセス時には複数あるサーバの中からユーザにアクセスさせるサーバを選択することで、サーバ負荷分散を実現するシステムである。CDNの主要な技術要素は下記の2点である。
(技術要素1)分散サーバにコンテンツを配備する技術
(技術要素2)ユーザアクセスを分散サーバのどれか一つに誘導する技術
【0003】
技術要素1はいくつかの方式が既に実用化されている。技術要素1の主な方式を下記に示す。
(技術要素1の実現方式1)分散サーバがユーザアクセスに従ってコンテンツ配信元からコンテンツを取得し、取得したコンテンツをユーザに転送しつつ分散サーバ上にキャッシュしておく方式(キャッシュ方式)
(技術要素1の実現方式2)ユーザのリクエスト傾向を予想し、事前にコンテンツ配信元からコンテンツを取得し、分散サーバ上にキャッシュしておく方式(プリフェッチ方式)
(技術要素1の実現方式3)コンテンツ配信元から分散サーバにコンテンツを事前配備しておく方式(ミラー方式)
【0004】
また、技術要素2についてはいくつものサーバ選択アルゴリズムが存在し、そのうち主なものを下記に示す。
(技術要素2のサーバ選択アルゴリズム1)全ての分散サーバを順番に選択する
(技術要素2のサーバ選択アルゴリズム2)サーバの処理能力の高いサーバを選択する
(技術要素2のサーバ選択アルゴリズム3)ユーザ最寄りのサーバを選択する
【0005】
現在のところCDNで対象とするコンテンツはコンテンツ容量の少ないWWWコンテンツがメインである。その場合は上記に示した技術のうち特に簡単な(技術要素1の実現方式1)、(技術要素2のサーバ選択アルゴリズム1)の組合わせでCDNを構築するのが一般的である。しかし昨今のアクセスラインのブロードバンド化に伴い、今後は動画像やソフトウェアといった大容量コンテンツの配信を対象としたCDNを構築する必要があり、その場合には上記で示した様々な方式を組み合わせてサービス性を向上させる必要がある。
【0006】
またCDNに用いられるサーバ設置台数、設置場所についての傾向を以下に示す。現在のCDNは前述の通りWWWコンテンツを対象としているため、サーバの設置台数は少なく、設置場所は1個所に集中しているケースが大半である。しかしながら対象とするコンテンツの大容量化に伴い、1コネクションあたりのサーバ処理負荷が増大する。またサーバ設置拠点が一局集中しているためサーバ設置拠点近傍のトラヒックを圧迫してしまう。このような過負荷状態が発生することで高品質サービスを提供することが困難となるため、サービス品質を維持するためにはサーバの設置台数を増加しそれをなるべくユーザに近い場所に配備する必要があることが一般に認識されはじめている。
【0007】
以上の記述より今後のCDNに望まれている技術は下記の通りである。
(今後のCDNに望まれる技術1)多くの分散サーバにコンテンツを配備する技術
(今後のCDNに望まれる技術2)より精度高くユーザ最寄りサーバにアクセスを誘導する技術
【特許文献1】
特開2002−26950号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以下本発明に関連する「今後のCDNに望まれる技術1」について、既存技術の問題点を示す。
【0009】
既存技術で多くの分散サーバにコンテンツを配備する最も一般的な方法は、マルチキャスト技術を用いて一斉配備を行う方法である。マルチキャスト技術の使用により、サーバの台数に依存せずにほぼ一台のサーバに送信するのと同程度の時間でコンテンツ配備を完了することができる。現在では配信失敗時の再送方法なども確立しつつあり実用レベルに達している。現時点ではパケットをマルチキャストする手段として主に下記の2種類が存在する。
(マルチキャスト手段1)通信・放送衛星など放送波を用いる方法
(マルチキャスト手段2)IPマルチキャスト技術を用いる方法
【0010】
しかしながら「マルチキャスト手段1」は電波という有限のリソースを用いるため高価である点、また「マルチキャスト手段2」は現時点ではインターネット上でIPマルチキャストに対応したルータがほとんど運用されていない点から、現実的にはコンテンツの一斉配備にマルチキャスト技術を用いることができない。
【0011】
既存技術で多くの分散サーバにコンテンツを配備する別な方法は、特許文献1に記載のサーバの配信ツリーを構成し上位階層のサーバから下位階層のサーバヘコンテンツを転送し、コンテンツを受信したサーバは更に下位の階層にあるサーバへコンテンツを転送する方式である。この方式によれば現時点で利用が困難なマルチキャスト技術を使用せずに、比較的短い時間でコンテンツの配備を終了することができる。一般的には各々のサーバが自分の上位に位置するサーバのリスト、あるいは自分の下位に位置するサーバのリストの少なくとも一つを持ち、これらのリストに従ってコンテンツを転送するように設計する。しかしながらサーバ台数が多くなるとこれらの設定を個々のサーバそれぞれについて実施するのは時間的な制約や動作確認試験が煩雑になることから非常に困難である。またコンテンツ配備開始時に全てのサーバが稼働中である保証はなく、稼動していないサーバが静的に生成された配信ツリーに含まれる場合には当該サーバの下位階層にあるサーバ群に対してはコンテンツが配備されない。またサーバリストに第2第3の配信経路を指定することも可能であるが、確実に配信が実施されるためにどの程度冗長に配信経路を指定すべきか予測することは困難であり、冗長度を増しても確実な配信を保証することはできない。また冗長系まで考慮すると、サーバ間で配信ツリーの設定が矛盾しないように整合性をとらなければならないが、サーバ数が多いためこれは困難である。これらの冗長系を含めた場合、事前の動作確認は不可能に近い。従ってサーバの配信ツリーによる方法も現状のままではコンテンツの一斉配備に利用することが困難である。またコンテンツの送信を終えたサーバが再度未受信のサーバに対してコンテンツを送信するといったコンテンツの一斉配備に要する時間の短縮化を実現することも当方式では困難である。どのタイミングでどのサーバがコンテンツ送信を終了し、その時点でどのサーバがコンテンツ未受信の状態にあるかが事前に予測できないためである。
【0012】
現状のネットワークを取り巻く環境を考慮すると現実的に取り得る方法はサーバの配信ツリーによる方法のみであるが、この方法をコンテンツの一斉配備に利用するためには下記の課題を克服する必要がある。
(課題1)サーバツリーは個々のサーバに個別に設定するのではなく、集中管理する
(課題2)サーバツリーを個々のサーバの稼動状態に基づいて動的に生成できるようにする
(課題3)送信を終えたサーバは再度未受信のサーバに対しコンテンツを配信できるようにする
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、コンテンツの発信源であるサーバ装置(以下オリジナルサーバ)と、コンテンツを受信し別サーバに転送する能力を有する一台以上のサーバ装置(以下リーフサーバ)と、前記オリジナルサーバまたは前記リーフサーバが次に前記コンテンツを転送すべきリーフサーバを前記オリジナルサーバまたは前記リーフサーバに対し通知するサーバツリー形成装置とで構成されるコンテンツ配信網を用いたコンテンツ配信方法であって、
(1)前記オリジナルサーバが、コンテンツ配信の前段階において、コンテンツの配信ツリーを一意に識別するツリー識別情報を含む転送サーバリスト取得要求情報を生成し、前記転送サーバリスト取得要求情報を前記サーバツリー形成装置に通知するステップと、
(2)前記サーバツリー形成装置が、前記転送サーバリスト取得要求情報を受信後、前記転送サーバリスト取得要求情報に含まれる前記ツリー識別情報に対応するリーフサーバの識別情報、当該リーフサーバに対する評価結果を含み、前記評価結果の初期値として未評価と設定したツリーリストをリーフサーバの識別情報が記載されたサーバリストから生成するステップと、
(3)前記サーバツリー形成装置が、前記ツリーリストの中から一つ以上のリーフサーバを選択し、選択したリーフサーバに対する前記評価結果を評価済みと設定し、選択したリーフサーバの識別情報が含まれる前記転送先サーバリストを前記オリジナルサーバに通知するステップと、
(4)前記オリジナルサーバが、前記サーバツリー形成装置から取得した転送先サーバリストに記載の前記リーフサーバそれぞれに対し、前記ツリー識別情報と前記コンテンツを配信するステップと、
(5)前記ツリー識別情報と前記コンテンツを受信したリーフサーバにおいて、
(5−1)前記リーフサーバが、コンテンツ転送元である前段のオリジナルサーバまたは前段のリーフサーバから前記ツリー識別情報と前記コンテンツを受信し、前記ツリー識別情報を含む転送サーバリスト取得要求情報を生成し、転送サーバリスト取得要求元として前記転送サーバリスト取得要求情報を前記サーバツリー形成装置に通知するステップと、
(5−2)前記サーバツリー形成装置が、前記ツリーリストの中から前記リーフサーバに対する評価結果が未評価である一つ以上のリーフサーバを選択し、選択したリーフサーバに対する評価結果を評価済みと設定し、選択した前記リーフサーバの識別情報が含まれる前記転送先サーバリストを転送サーバリスト取得要求元である前記リーフサーバに通知するステップと、
(5−3)前記リーフサーバが、前記サーバツリー形成装置によって通知された前記転送先サーバリストに記載の前記リーフサーバそれぞれに対し、前記ツリー識別情報と前記コンテンツを配信するステップと、
を前記ツリーリストに記載のすべてのリーフサーバの前記評価結果が評価済みとなるまで繰り返し実行するステップとで構成されることを特徴とする。この発明によりサーバツリーがサーバツリー形成装置によって集中管理され、(課題1)を克服できる。
【0014】
また別な発明は前記サーバツリー形成装置が一度に通知する前記リーフサーバ数の最大値を前記転送サーバリスト取得要求情報に指定する情報を含み、前記(3)および前記(5−2)のステップにおいてサーバツリー形成装置がリーフサーバを選択する際、選択するリーフサーバ数が前記リーフサーバ数の最大値を超えないように制御することを特徴とする。この発明によりリーフサーバ1台あたりの配信負荷を軽減し、コンテンツ一斉配備処理の高速化が実現可能となる。
【0015】
また別な発明は前記サーバリストおよび前記ツリーリストは前記リーフサーバの能力情報を含み、前記(3)および前記(5−2)のステップにおいてサーバツリー形成装置は能力の高いリーフサーバを優先して選択することを特徴とする。前記能力情報とは前記リーフサーバの送受信伝送レートであり、前記(3)および前記(5−2)のステップにおいてサーバツリー形成装置は送信レート、受信レートともに高速であるリーフサーバを優先して選択することを特徴とする。この発明により、個々のサーバの配信能力を考慮したサーバツリーを形成することが可能となり、コンテンツ一斉配備処理の高速化が実現可能となる。
【0016】
また別な発明は前記オリジナルサーバあるいは前記リーフサーバのうち転送サーバリストに記載のリーフサーバへの配信が終了したサーバをコンテンツの発信源として再定義し、前記(1)から(5)の処理を前記ツリーリストに記載の前記リーフサーバにおいてすべてのリーフサーバの前記評価結果が評価済みとなるまで繰り返すことを特徴とする。この発明により送信を終えたサーバの能力を有効活用できるため(課題3)を克服できる。
【0017】
また別な発明は前記サーバリストおよび前記ツリーリストは前記リーフサーバが属するグループを識別するグループ識別情報を含み、前記(3)のステップにおいて、サーバツリー形成装置はリーフサーバ選択時に、選択するリーフサーバの属するグループがすべて異なるように選択し(3−a)、前記(5−2)のステップにおいて、サーバツリー形成装置はリーフサーバ選択時に、転送サーバリスト取得要求元が属するグループと同じグループに属するリーフサーバを選択し(5−2−a)、前記オリジナルサーバあるいは前記リーフサーバのうち転送サーバリストへの配信が終了したサーバをコンテンツの発信源として再定義し、前記コンテンツの発信源として再定義されたオリジナルサーバによって前記サーバツリー形成装置にアクセスされた場合は前記サーバツリー形成装置は前記(3−a)のステップを実施し、前記コンテンツの発信源として再定義されたリーフサーバによって前記サーバツリー形成装置にアクセスされた場合は前記(5−2−a)のステップを実施し、上記処理を前記ツリーリストに記載の前記リーフサーバにおいてすべてのリーフサーバの前記評価結果が評価済みとなるまで繰り返すことを特徴とする。この発明によって生成されたツリーがグルーピングされるため、サーバツリーの管理、メンテナンスが容易となる。
【0018】
また別な発明は前記ツリーリストに記載される前記評価結果は、未評価、選択済み、選択不可、の3値をとり、前記(3)および前記(5−2)のステップにおいてサーバツリー形成装置は選択しようとするリーフサーバが稼働中であるかを確認し、稼働中のリーフサーバを選択し、選択したサーバの前記評価結果を選択済みと設定し、稼働していないことを確認したリーフサーバは選択せず、選択しなかったサーバの前記評価結果を選択不可と設定することを特徴とする。この発明によってサーバの稼働状態に基づくツリー生成が可能となり、(課題2)を克服できる。
【0019】
また別な発明は前記ツリーリストは前記リーフサーバに到達した前記コンテンツが経由してきた前記オリジナルサーバからの経由サーバ数(以下段数)に関する情報である段数情報を含み、前記(2)のステップにおいて、サーバツリー形成装置は選択されたサーバに対する前記段数情報を初期値に設定し、前記(3)、または(5−2)のステップにおいて、前記サーバツリー形成装置は前記ツリーリストから転送先サーバリスト取得要求元であるリーフサーバの前記段数情報を取得し、前記段数情報が事前に前記サーバツリー形成装置に指定された条件を満たしている転送先サーバリスト取得要求元に対してはサーバ選択処理を実施せず、またサーバ選択処理終了後前記サーバツリー形成装置は前記ツリーリスト上に記載の選択されたリーフサーバの前記段数情報を転送サーバリスト取得要求元の前記段数に関する情報から所定量を変化させた値に設定することを特徴とする。この発明によってあるサーバからみたコンテンツの経由サーバ数を低減できるため、コンテンツ一斉配備処理が高速化、安定化される。
【0020】
また別な発明は前記サーバツリー形成装置は転送サーバリスト取得要求元であるサーバと前記ツリーリストに記載の任意のリーフサーバとの間の距離を取得できる距離取得手段を有し、前記(3)または前記(5−2)のステップにおいて、サーバツリー形成装置は前記転送サーバリスト取得要求元のサーバからの距離が近いリーフサーバを優先して選択することを特徴とする。この発明によって最寄りのサーバからコンテンツを取得することが可能となるため、コンテンツ一斉配備処理にかかるトラヒックを最小化でき、また経路長を短縮化できるためコンテンツ一斉配備処理が高速化される。
【0021】
また別な発明は前記(5−1)のステップにおいて前記リーフサーバが前記コンテンツを受信中にコンテンツ受信動作が中断されたことを検知した場合、前記リーフサーバが前記サーバツリー形成装置に対し前記ツリー識別情報を含む再アクセス先取得要求情報を通知し、前記サーバリスト通知装置が前記再アクセス先取得要求情報に記載の前記ツリー識別情報に対応する前記ツリーリストを参照し、評価済みあるいは選択済みと記されているリーフサーバを一つ以上選択することを特徴とする。この発明によって、コンテンツ一斉配備時に異常な挙動を示したリーフサーバ配下のサーバに対してコンテンツ一斉配備処理を即座に復旧することが可能となる。
【0022】
また別な発明は前記(5−1)のステップにおいて前記リーフサーバが前記コンテンツを受信中にコンテンツ受信動作が中断されたことを検知した場合、前記リーフサーバが前記リーフサーバにとってのコンテンツ転送元である前段のリーフサーバあるいは前記オリジナルサーバが稼働中であるか検査し、前記前段のリーフサーバが稼働中でないことを確認した場合のみ、前記リーフサーバが前記サーバツリー形成装置に対し前記ツリー識別情報を含む再アクセス先取得要求情報を通知し、前記サーバリスト通知装置が前記再アクセス先取得要求情報に記載の前記ツリー識別情報に対応する前記ツリーリストを参照し、評価済みあるいは選択済みと記されているリーフサーバを一つ以上選択することを特徴とする。この発明によってコンテンツ一斉配備時に異常な挙動を示したリーフサーバ配下のサーバによるコンテンツ一斉配備処理の復旧に際し、当該リーフサーバ配下のサーバが一斉にサーバツリー形成装置にアクセスすることを防ぐことができ、サービス性の低下を防ぐことが可能となる。
【0023】
また別の発明は前記転送サーバリスト取得要求情報には前記転送サーバリスト取得要求元が現時点で配信可能なコンテンツに関する配信可能コンテンツ情報を含み、前記サーバツリー形成装置中の前記ツリーリストは、現時点までに前記リーフサーバに通知した全てのコンテンツ配信条件がリーフサーバ毎に保持されるコンテンツ配信条件リストを含み、前記(5−2)のステップにおいて、前記ツリーリストの中から前記リーフサーバに対する試験結果が未評価であるものを選択候補サーバとし、また前記リーフサーバに対する試験結果が評価済みあるいは選択済みであり前記配信可能コンテンツ情報と前記コンテンツ配信条件リストに基づき選択候補サーバを抽出し、前記選択候補サーバの中から1つ以上のリーフサーバを選択し、選択した前記リーフサーバそれぞれについてコンテンツ配信条件を決定し、前記ツリーリストの前記リーフサーバに対する評価結果を評価済みあるいは選択済みと設定し、前記ツリーリストの前記コンテンツ配信条件リストに当選択処理で決定されたコンテンツの配信条件を追加し、選択した前記リーフサーバの識別情報を含む転送先サーバリストおよび前記コンテンツ配信条件を前記リーフサーバに通知し、前記(5−3)のステップにおいて、前記リーフサーバは前記サーバツリー形成装置によって通知された前記リーフサーバそれぞれに対し、前記コンテンツ配信条件に基づいて前記ツリー識別情報と共に前記コンテンツを配信し、前記(5)のステップを全てのリーフサーバに対する試験結果が評価済みあるいは選択済みであり、かつ前記転送サーバリスト取得要求情報に含まれる前記配信可能コンテンツ情報と前記ツリーリスト中の前記コンテンツ配信条件リストに基づく選択候補サーバ抽出処理の結果、1つも選択候補サーバが抽出されなくなるまで繰り返すことを特徴とする。この発明によって1台のリーフサーバに対するコンテンツ転送先が複数台となり、リーフサーバの受信能力を最大限利用することができ、コンテンツ一斉配信処理に要する時間を短縮できる。
【0024】
また別の発明は前記ツリーリストは前記リーフサーバに到達した前記コンテンツが経由してきた前記オリジナルサーバからの経由サーバ数(以下段数)に関する情報である段数情報を前記コンテンツ配信条件毎に保持し、前記(2)のステップにおいて、サーバツリー形成装置は選択されたサーバに対する前記段数情報を初期値に設定し、前記(3)、または(5−2)のステップにおいて、前記サーバツリー形成装置は前記ツリーリストから転送先サーバリスト取得要求元であるリーフサーバの前記段数情報を取得し、前記段数情報が事前に前記サーバツリー形成装置に指定した条件を満たしている転送先サーバリスト取得要求元に対してはサーバ選択処理を実施せず、またサーバ選択処理終了後前記サーバツリー形成装置は前記ツリーリスト上に記載の選択されたリーフサーバの前記コンテンツ配信条件に対応する前記段数情報を、転送サーバリスト要求発信元の前記コンテンツ配信条件に対応する前記段数情報から所定量を変化させた値に設定することを特徴とする。この発明によって複数台のコンテンツ転送元から配信されるコンテンツそれぞれについて段数の上限値などを設けることができるため、コンテンツが複数の配信元から別々に配信される場合においてもあるサーバからみたコンテンツの経由サーバ数を低減でき、コンテンツ一斉配備処理が高速化、安定化される。
【0025】
また別の発明は前記(5−1)のステップにおいて前記リーフサーバが前記コンテンツを受信中にコンテンツ受信動作が中断されたことを検知した場合、前記リーフサーバが前記サーバツリー形成装置に対し前記ツリー識別情報と中断直前の時点で配信可能であるコンテンツに関する配信可能コンテンツ情報を含む再アクセス先取得要求情報を通知し、前記サーバリスト通知装置が前記再アクセス先取得要求情報に記載の前記ツリー識別情報に対応する前記ツリーリストを参照し、評価済みあるいは選択済みと記されているリーフサーバの中から前記コンテンツ配信条件リストと前記配信可能コンテンツ情報に基づいて候補サーバを抽出し、前記候補サーバの中から一つ以上のリーフサーバを選択することを特徴とする。また前記リーフサーバにおいてコンテンツ転送元である前段のオリジナルサーバあるいはリーフサーバが稼働中であるか検査し、前記コンテンツ転送元である前段のオリジナルサーバあるいはリーフサーバが稼働中でないことを確認した場合のみ、上記の処理を実施することを特徴とする。この発明によって、コンテンツが複数の配信元から別々に配信される場合においてもコンテンツ一斉配備時に異常な挙動を示したリーフサーバ配下のサーバに対してコンテンツ一斉配備処理を即座に復旧することが可能となる。またこの発明によってコンテンツ一斉配備時に異常な挙動を示したリーフサーバ配下のサーバによるコンテンツ一斉配備処理の復旧に際し、当該リーフサーバ配下のサーバが一斉にサーバツリー形成装置にアクセスすることを防ぐことができ、サービス性の低下を防ぐことが可能となる。
【0026】
上記に示した発明の中心的な役割を担うサーバツリー形成装置は、配信ツリーを一意に識別するツリー識別情報を含む転送サーバリスト取得要求情報を転送サーバリスト取得要求元から受信する転送サーバリスト取得要求情報受信手段と、リーフサーバの識別情報を含むリーフサーバに関する情報を記述したサーバリストと、前記サーバツリー形成装置においてはじめての前記ツリー識別情報を受信した場合、サーバリストと前記ツリー識別情報からリーフサーバ識別情報と当該リーフサーバに対する評価結果を含み全てのリーフサーバに対して前記評価結果の初期値を未評価と設定したツリーリストを生成するツリーリスト生成手段と、前記ツリー識別情報をキーとして前記ツリーリストから候補となる未評価のリーフサーバのリストを取得するサーバ選択候補抽出手段と、前記サーバ選択候補抽出手段から得た前記リーフサーバのリストの中から一つ以上のリーフサーバを選択するサーバ選択手段と、前記サーバ選択手段によって選択されたサーバについて前記ツリーリストの当該リーフサーバに対する評価結果を評価済みと設定するサーバ選択状態格納手段と、前記選択されたサーバのリストを前記転送サーバリスト取得要求の応答として前記転送サーバリスト取得要求元へ送信する転送サーバリスト送信手段とで構成されることを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の一実施の形態は、コンテンツの発信源であるサーバ装置(以下オリジナルサーバ)と、コンテンツを受信し別サーバに転送する能力を有する一台以上のサーバ装置(以下リーフサーバ)と、前記オリジナルサーバまたは前記リーフサーバが次に前記コンテンツを転送すべきリーフサーバを前記オリジナルサーバまたは前記リーフサーバに対し通知するサーバツリー形成装置とで構成されるコンテンツ配信網を用いたコンテンツ配信に関するものである。
【0028】
図1に本実施形態の処理ステップの概略を示す。図1に示すように、本実施の形態は以下のステップによりコンテンツ配信を行う。
【0029】
(1)のステップ
オリジナルサーバが、コンテンツ配信の前段階において、コンテンツの配信ツリーを一意に識別するツリー識別情報を含む転送サーバリスト取得要求情報を生成し、転送サーバリスト取得要求情報をサーバツリー形成装置に通知する。
【0030】
(2)のステップ
サーバツリー形成装置が、転送サーバリスト取得要求情報を受信後、転送サーバリスト取得要求情報に含まれるツリー識別情報に対応するリーフサーバの識別情報、当該リーフサーバに対する評価結果を含み、評価結果の初期値として未評価と設定したツリーリストをリーフサーバの識別情報が記載されたサーバリストから生成する。
【0031】
(3)のステップ
サーバツリー形成装置が、ツリーリストの中から一つ以上のリーフサーバを選択し、選択したリーフサーバに対する評価結果を評価済みと設定し、選択したリーフサーバの識別情報が含まれる転送先サーバリストをオリジナルサーバに通知する。
【0032】
(4)のステップ
オリジナルサーバが、サーバツリー形成装置から取得した転送先サーバリストに記載のリーフサーバそれぞれに対し、ツリー識別情報とコンテンツを配信する。
【0033】
(5)のステップ
ツリー識別情報とコンテンツを受信したリーフサーバにおいて、
(5−1)リーフサーバが、コンテンツ転送元である前段のオリジナルサーバまたは前段のリーフサーバからツリー識別情報とコンテンツを受信し、ツリー識別情報を含む転送サーバリスト取得要求情報を生成し、転送サーバリスト取得要求元として転送サーバリスト取得要求情報をサーバツリー形成装置に通知するステップと、
(5−2)サーバツリー形成装置が、ツリーリストの中からリーフサーバに対する評価結果が未評価である一つ以上のリーフサーバを選択し、選択したリーフサーバに対する評価結果を評価済みと設定し、選択したリーフサーバの識別情報が含まれる転送先サーバリストを転送サーバリスト取得要求元であるリーフサーバに通知するステップと、
(5−3)リーフサーバが、サーバツリー形成装置によって通知された転送先サーバリストに記載のリーフサーバそれぞれに対し、ツリー識別情報とコンテンツを配信するステップと、
をツリーリストに記載のすべてのリーフサーバの評価結果が評価済みとなるまで繰り返し実行する。
【0034】
上記に示した実施形態の中心的な役割を担うサーバツリー形成装置の構成の概略を図2に示す。本実施形態のサーバツリー形成装置は、配信ツリーを一意に識別するツリー識別情報を含む転送サーバリスト取得要求情報を転送サーバリスト取得要求元から受信する転送サーバリスト取得要求情報受信手段21と、リーフサーバの識別情報を含むリーフサーバに関する情報を記述したサーバリスト22と、サーバツリー形成装置においてはじめてのツリー識別情報を受信した場合、サーバリスト22とツリー識別情報からリーフサーバ識別情報と当該リーフサーバに対する評価結果を含み全てのリーフサーバに対して評価結果の初期値を未評価と設定したツリーリスト23を生成するツリーリスト生成手段24と、ツリー識別情報をキーとしてツリーリスト23から候補となる未評価のリーフサーバのリストを取得するサーバ選択候補抽出手段25と、サーバ選択候補抽出手段25から得たリーフサーバのリストの中から一つ以上のリーフサーバを選択するサーバ選択手段26と、サーバ選択手段26によって選択されたサーバについてツリーリスト23の当該リーフサーバに対する評価結果を評価済みと設定するサーバ選択状態格納手段27と、選択されたサーバのリストを転送サーバリスト取得要求の応答として転送サーバリスト取得要求元へ送信する転送サーバリスト送信手段28とで構成される。
【0035】
図2において、TreeIDはツリー識別情報であり、Sc(TreeID)は当該ツリー識別情報に対応する選択候補サーバリストであり、Ssは選択されたサーバのリストであり、Snは選択されなかったサーバのリストであり、Up(TreeID,Ss)は当該ツリー識別情報に対応するSsが選択されたことを示す評価結果であり、Down(TreeID,Sn)は当該ツリー識別情報に対応するSnが三択されなかったことを示す評価結果であり、Sはサーバリストであり、TreeList(TreeID,S)はツリーリストであり、Req(TreeID)は転送サーバリスト取得要求情報であり、Resp(Ss)は転送サーバリストである。
【0036】
[実施例]
以下本発明の好適な実施例について詳細に説明する。なお、実施例を説明するための全図において、同様な機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0037】
前提とする環境を図3に示す。IPネットワークにサーバツリー形成装置とオリジナルサーバ(下り回線帯域、上り回線帯域ともに10Mbps)、リーフサーバ(内訳は下り回線帯域、上り回線帯域ともに10MbpsであるサーバがN1台、下り回線帯域1.5Mbps、上り回線帯域0.5MbpsであるサーバがN2台)が接続されているものとする。
【0038】
それぞれのサーバはすべてTCP/IP通信可能であるとし、本発明のサーバツリー形成装置、オリジナルサーバ、リーフサーバはすべて汎用的なコンピュータ上で動作可能なソフトウェアで実装されているものとする。
【0039】
(実施例1)
まずオリジナルサーバの内部構成を図4に示す。また、オリジナルサーバの動作シーケンスを図5に示す。オリジナルサーバ40は、初期設定ファイル41(図6参照、図6の例ではサーバツリー形成装置のIPアドレスは100.10.1.10であり、ポート番号は8081であり、同時配信数は10であり、コンテンツ更新状態チェック頻度は1分である)、コンテンツが格納されているコンテンツ格納ディレクトリ42、コンテンツ格納ディレクトリ42のコンテンツ更新状態を周期的にチェックし、新たにコンテンツが更新されたことを検知した場合は更新ありの旨ツリーID生成部44に通知するコンテンツ更新有無チェック部43、配信ツリーを一意に識別するためのツリーIDを生成し転送サーバリスト取得のトリガを発行するツリーID生成部44、転送サーバリスト取得のトリガを受けてツリーIDおよび初期設定された最大同時配信数とから転送サーバリスト取得要求情報を生成し、サーバツリー形成装置に対し転送サーバリスト要求を発行しその結果を受信する転送サーバリスト取得部45、更新されたコンテンツを転送サーバリスト取得部45が取得した転送サーバリストに記載されたサーバそれぞれに対し送信し、送信が終了したら再度転送サーバ取得要求のトリガを発行するコンテンツ送信部46と、通信要求に基づいてTCP/IP通信を実施するTCP/IP送受信部47とで構成される。
【0040】
図5に示すように、コンテンツ更新有無チェック部43はコンテンツ格納ディレクトリ42に対して、コンテンツ更新有無チェックを初期設定ファイル41によって指定された周期で実施する。コンテンツ更新有無チェック部43は、ファイルの最終更新時刻が前回のチェックの時刻と今回のチェックの時刻の間に位置する場合、当該ファイルが更新されたと判断しツリーID生成部44に通知する。
【0041】
ツリーID生成部44はツリーIDを生成し転送サーバリスト取得部45に通知する。ツリーID生成部44で生成されるツリーIDのフォーマットを図7に示す。ツリーIDは他のオリジナルサーバで付与されたIDとは確実にユニークであることを保証されなければならないため、オリジナルサーバ自身のIPアドレスとIDを発行した時間に基づいてツリーIDを生成する。図7の例では、オリジナルサーバのIPアドレスは100.10.1.10であり、IDを発行した時刻は2002年8月16日15時18分である。
【0042】
転送サーバリスト取得部45は転送サーバリスト要求情報を生成し、転送サーバリスト取得処理を行う。転送サーバリスト取得要求情報のフォーマットを図8に示す。図8の例ではツリーIDは100_10_1_10_2002_8_16_15_48、選択サーバ数の最大値は2である。このフォーマットをTCPのペイロードに書き込み、転送サーバリスト通知サーバにアクセスすることによって転送サーバリストを取得することができる。取得できる転送サーバリストを図9に示す。転送サーバリストもTCPのペイロードに記述された形で受信される。転送サーバリスト取得部45はコンテンツ送信部46へトリガを発行する。
【0043】
コンテンツ送信部46はコンテンツ格納ディレクトリ42から更新コンテンツを取得し、転送サーバリストに従ってコンテンツをリーフサーバへ転送する。コンテンツ送信部46はリーフサーバヘのコンテンツ配信が終了したら再度転送サーバリスト取得部45に対し転送サーバリスト取得要求を行わせるためのトリガを発行する。トリガを受けた転送サーバリスト取得部45は再度転送サーバリスト取得処理を実施する。これをサーバツリー形成装置から選択すべきサーバが存在しないと通知されるまで繰り返す。
【0044】
次にリーフサーバ100の内部構成を図10に示す。また、リーフサーバの動作シーケンスを図11に示す。リーフサーバは、初期設定ファイル101(図6参照)、コンテンツが格納されているコンテンツ格納ディレクトリ103、コンテンツを取得しコンテンツ格納ディレクトリ103に格納しつつ転送サーバリスト取得部104に対しツリーIDを通知するコンテンツ受信部102、コンテンツ受信部102から取得したツリーIDと初期設定された最大同時配信数とから転送サーバリスト取得要求情報を生成し、サーバツリー形成装置に対し転送サーバリスト要求を発行しその結果を受信する転送サーバリスト取得部104、更新されたコンテンツを転送サーバリスト取得部104が取得した転送サーバリストに記載されたサーバそれぞれに対して送信し、送信が終了したら再度転送サーバ取得要求のトリガを発行するコンテンツ送信部105、通信要求に基づいてTCP/IP通信を実施するTCP/IP送受信部106とで構成される。
【0045】
図11に示すように、コンテンツ受信部102が更新(対象)コンテンツを受信すると、更新コンテンツをコンテンツ格納ディレクトリ103に送り、コンテンツ格納ディレクトリ103は更新コンテンツを蓄積する。また、コンテンツ受信部102は転送サーバリスト取得部104へツリーIDを通知する。
【0046】
転送サーバリスト取得部104は転送サーバリスト要求情報を生成し、転送サーバリスト取得処理を行う。転送サーバリスト取得部104は、転送サーバリスト取得後、コンテンツ送信部105へトリガを発行する。
【0047】
コンテンツ送信部105はコンテンツ格納ディレクトリ103から更新コンテンツを取得し、転送サーバリストに従ってコンテンツをリーフサーバへ転送する。コンテンツ送信部105はリーフサーバヘのコンテンツ配信が終了したら再度転送サーバリスト取得部104に対し転送サーバリスト取得要求を行わせるためのトリガを発行する。トリガを受けた転送サーバリスト取得部104は再度転送サーバリスト取得処理を実施する。これをサーバツリー形成装置から選択すべきサーバが存在しないと通知されるまで繰り返す。
【0048】
次にサーバツリー形成装置の内部構成を図12に示す。サーバツリー形成装置120は、初期設定ファイル121(図13参照、図13の例では最大階層数は25である)、転送サーバリスト取得要求情報を受信し、転送サーバリスト取得要求情報に含まれるツリーIDが既に払い出したツリーIDであればサーバ選択部122を起動し、まだ払い出されていないツリーIDであればツリーリスト生成部126を起動する転送サーバリスト取得要求情報受信部123、リーフサーバの情報を記載したサーバリスト124から当該ツリーIDに対応するツリーリスト125を生成するツリーリスト生成部126と、ツリーリスト125を参照し指定されたツリーIDに対応する転送サーバリストを選択するサーバ選択部122と、選択された転送サーバリストを転送サーバリスト取得要求情報発信元に送信する転送サーバリスト送信部127と、通信要求に基づいてTCP/IP通信を実施するTCP/IP送受信部128とで構成される。
【0049】
サーバリスト124の構成を図14に示す。サーバリストに含まれる情報要素はリーフサーバのIPアドレスと所属するグループ、下り回線の帯域、上り回線の帯域およびオリジナル・リーフの種別である。オリジナル・リーフの種別とは、オリジナルサーバであれば「original」と記載され、それ以外は「leaf」と記載される。
【0050】
ツリーリスト125の構成を図15に示す。ツリーリストに含まれる情報要素はサーバリストの情報要素に加えサーバ選択状態、段数に関する情報が含まれる。サーバ選択状態は、「未評価」「選択済み」「選択不可」という3つの状態を記述でき、1度もサーバ選択を行う上での評価の対象になっていないサーバが「未評価」と設定され、選択されたサーバについては「選択済み」と設定され、評価を行った結果選択できないことがわかったサーバについては「選択不可」と設定される。ツリーリスト生成の初期段階ではこのサーバ選択状態は全てのサーバについて「未評価」と設定される。段数に関する情報は、オリジナルサーバを0段として、転送サーバリスト取得要求元の段数をインクリメントしてツリーリストの段数に関する情報の部分に追記する。またツリーリストはツリーID毎に生成される。サーバ選択処理時には指定されたツリーIDに対応するツリーリストを参照する。
【0051】
サーバ選択部での処理フローを図16に示す。まず、転送サーバリスト通知要求元がオリジナルサーバかどうかを判断する(ステップ161)。オリジナルサーバの場合は、いかなるサーバも選択されていないグループ毎に、当該グループに属するサーバのうち最も上り帯域、下り帯域の大きいサーバをサーバ選択候補とし(ステップ162)、ステップ165へ進む。一方、ステップ161の判断で、オリジナルサーバではないと判断された場合(リーフサーバの場合)は、転送サーバリスト通知要求元がすでに指定された段数に達しているかどうかを判断する(ステップ163)。YesであればRejectする。Noであれば、転送サーバリスト通知要求元が属するグループと同じグループに属するサーバのうち最も上り帯域、下り帯域の大きいサーバをサーバ選択候補とし(ステップ164)、ステップ165に進む。そして、オリジナルサーバの場合もリーフサーバの場合も、ツリーリストに記載の順にサーバの稼働状態をチェックし、稼働中であり、最大同時配信数を上回らない場合は当該サーバを選択するものとし、ツリーリストの選択状態を「選択済み」にする。稼働状態のチェックの結果稼働していないことがわかった場合はツリーリストの選択状態を「選択不可」とする(ステップ165)。そして、選択するサーバの数が最大同時配信数に達した場合はサーバ選択処理を終了する(ステップ166)。
【0052】
このフローによってオリジナルサーバから直接コンテンツを受信するリーフサーバヘ至るコンテンツ配信ツリーは各グループ毎に分散され、それ以降はそれぞれのグループの中で配信ツリーが閉じられる状態となる。また、それぞれのサーバ毎に同時配信数が指定され、それを上回らない配信ツリーが形成される。また最大の段数を指定することで、それ以上段数の多いツリーは形成されない。
【0053】
図16に示す処理フローを図17に示すサーバ群のツリー形成に適用した場合のコンテンツ配信ツリーを図18に示す。ここでサーバツリー形成装置に設定される最大階層数を2とする。また図18に対応するツリーリストの推移を図19、図20に示す。あるサーバから別のサーバにコンテンツが配信され始める時刻をTとし、時刻がt1→t2→t3と推移した時のコンテンツ配信ツリー生成について下記に説明する。
【0054】
T=0時のツリーリストにおいて「選択対象」の項目は全てのサーバで「未評価」と記される。
【0055】
T=t1のタイミングでオリジナルサーバから転送サーバリスト取得要求を受信した時、グループ1、2、3に属する全てのサーバが「未評価」であるため、それぞれのグループから最も配信性能の高いサーバ(グループ1についてはS1、グループ2についてはS5、グループ3についてはS9)がサーバ選択候補にあがり、オリジナルサーバの最大同時接続数=3であることから3台とも選択される。選択することを決めたらS1、S5、S9についてツリーリストの「選択状態」を「選択済み」と設定し、「段数」に(転送サーバリスト取得要求元であるオリジナルサーバの段数)+1を設定する。
【0056】
T=t2のタイミングでオリジナルサーバは既にS1、S5、S9に対する配信が終了しているものとする。従ってこのタイミングではオリジナルサーバ、S1、S5、S9がそれぞれ発信可能である。オリジナルサーバは最大同時接続数=3であるため、オリジナルサーバに対しては3つ以下のサーバが選択される。このタイミングではS2、S6、S10が選択されるものとする。一方S1はグループ1に属するため、グループ1に属するサーバの中から未評価のサーバが選択される。最大階層数は2でありS1の階層数は1であるため、S1に対する次段転送サーバの通知を実施しても良いことになる。オリジナルサーバからのリクエストが若干早く到着したとするとグループ1の未評価サーバはS3とS4である。しかしS1の同時配信数=1であるため、選択可能なのはS3とS4どちらか一つである。ここではS3とS4が同じ送受信性能であるため、ツリーリストに記載順に従いS3が選択される。同様の処理をS5について実施しその結果S7が選択される。また同様の処理をS9についても実施した場合、グループ3の未評価サーバのうちS11は稼動していないことを検知した場合、S12が選択される。このタイミングでオリジナルサーバが選択したS2、S6、S10およびS1が選択したS3、S5が選択したS7、S9が選択したS12についてツリーリストの「選択状態」を「選択済み」と設定し、「段数」に(転送サーバリスト取得要求元であるオリジナル・リーフサーバの段数)+1を設定する。またこの段階で稼働していないことが判明したS11についてツリーリストの「選択状態」を「選択不可」と設定する。
【0057】
T=t3のタイミングではオリジナルサーバは既にS2、S6、S10に対する配信が終了し、S1はS3に対する、S5はS7に対する、S9はS12に対する配信がそれぞれ終了しているものとする。従ってこのタイミングではオリジナルサーバおよびリーフサーバS1、S2、S3、S5、S6、S7、S9、S10、S12が発信可能である。ここでサーバツリー形成装置は全てのリーフサーバに先んじてオリジナルサーバから転送サーバリスト取得要求を受信したとする。オリジナルサーバは最大同時接続数=3であるため、3つ以下のサーバが選択される。ツリーリストの未評価のサーバはS4、S8であるため、これらの全てを選択対象となる。このタイミングでオリジナルサーバが選択したS4、S8、S12についてツリーリストの「選択状態」を「選択済み」と設定し、「段数」に(転送サーバリスト取得要求元であるオリジナルサーバの段数)+1を設定する。
【0058】
これ以降他のリーフサーバからの転送サーバリスト取得要求を受信した場合、またS4、S8、S12に対し配信し終えたオリジナルサーバが再度転送サーバリスト取得要求を実施した場合、またS4、S8、S12が転送サーバリスト取得要求を実施した場合は、すでにツリーリストの「選択状態」が「未評価」であるサーバが存在しないためサーバ選択処理を実施しない。
【0059】
以上示した通り、当実施例ではサーバツリーに関する情報を1台のサーバツリー形成装置内のツリーリストで管理していることから(課題1)を克服していることがわかる。また当実施例では稼動していないS11をツリーから除外できたことから(課題2)を克服していることがわかる。また当実施例ではオリジナルサーバがT=t1の時にS1、S5、S9、T=t2の時にS2、S6、S10、T=t3の時にS4、S8に対しコンテンツを配信していることから(課題3)を克服していることがわかる。従って、当実施例によってコンテンツの一斉配備が実現できることがわかる。
【0060】
(実施例2)
実施例2は実施例1を改良したものである。前述の図18、図19、図20に示されるサーバ選択処理において、T=t2でのリーフサーバS1が処理能力の等しいS3、S4のうちどちらを優先すべきか、同じくリーフサーバS5が処理能力の等しいS7、S8のうちどちらを優先すべきか決定する手段が存在しないためツリーリスト記載順に選択していた。このような同程度の処理能力を持つサーバ数が増加した場合、実施例1では生成されるツリーが図21に示すように無駄なトラヒックを発生させてしまう可能性がある。そこで実施例2ではサーバ選択時にサーバ間の距離に基づくサーバ選択を実現する実施例を示す。
【0061】
実施例2において、オリジナルサーバおよびリーフサーバの構成は実施例1と全く同一であるとする。サーバツリー形成装置の構成を図22に示す。実施例1に示した構成にサーバ間距離取得部221を追加した構成をとる。サーバ選択部122において複数のサーバ選択候補の中からいくつかのサーバを選択しなければならない場合、サーバ間距離取得部221を用いて転送サーバリスト通知要求元と候補サーバ間の距離を取得し、距離の短いサーバを優先して選択する。
【0062】
サーバ間距離取得部221では図23に示す拠点間距離リストを保持し、このリストを参照して用いて転送サーバリスト通知要求元と候補サーバ間の距離を求める。このリストは2拠点のネットワークアドレスとその2拠点間の距離を記述できるように構成されている。当リストに記述の無い拠点間の距離については別途指定されたデフォルト値が返されるものとする。
【0063】
以上示した通り、当実施例によってサーバ間距離を考慮したツリー生成を実施することにより、コンテンツ配信ツリーを流れるコンテンツによるトラヒック増を抑制できることがわかる。
【0064】
(実施例3)
実施例3は実施例1を改良したものである。実施例1ではリーフサーバは一度コンテンツを完全に受信してからサーバツリー形成装置に問い合わせ、取得した転送サーバリストに記載のサーバにコンテンツを転送するが、大容量ファイルの転送を行う上で完全に蓄積してから転送する方法は処理遅延を増大させ、効率が悪い。そこで、実施例1で示されたリーフサーバの構成を図24に示すように改良し、コンテンツ受信時にコンテンツ受信部102から更新対象コンテンツをコンテンツ送信部105へ送り、全てのコンテンツを受信するのを待たずに次段のリーフサーバにコンテンツを転送する。コンテンツの受信が終了し、それに伴い次段のリーフサーバへのコンテンツ転送も終了し、さらに他のリーフサーバにコンテンツを配信する際は、実施例1と同様コンテンツ格納ディレクトリ103からコンテンツを読み出すものとする。
【0065】
以上示した通り、当実施例によってリーフサーバが受信開始と同時に他のリーフサーバに対して送信できることから、コンテンツ一斉配備に要する時間の短縮が可能となる。
【0066】
(実施例4)
実施例4は実施例3を改良したものである。実施例3では図25に示すようにサーバツリー形成装置によって生成されたサーバツリーに属するリーフサーバの一個所がコンテンツ更新・転送処理中に停止してしまった場合、当該リーフサーバ配下のすべてのサーバにおいてコンテンツ更新処理が中断されてしまう。図25の場合S2が停止しているために、S5、S6、S10、S11、S12にはコンテンツが配信されない。このような状況で故障しているS2以外のサーバにコンテンツを配信するための仕組みを本実施例で提供する。
【0067】
オリジナルサーバの構成は実施例3、即ち実施例1の構成と同一である。
【0068】
リーフサーバの構成を図26に示す。リーフサーバは実施例3の構成に、コンテンツ受信部102においてコンテンツ受信処理が中断したことを検知した場合、前段のサーバが稼働中か検査する前段サーバ稼働検査部261と、前段サーバ稼動検査部261によって前段サーバが停止していることを確認した場合、図27に示す再アクセス先取得要求情報を転送サーバ通知装置に送信し、再アクセス先を取得する再アクセス先取得部262と、取得した再アクセス先に対しコンテンツの取得要求を行うコンテンツ取得要求部263とを追加した構成をとる。またコンテンツ送信部105はコンテンツ受信処理中断前に転送していたサーバに対し引き続きコンテンツを転送する。
【0069】
サーバツリー形成装置の構成は実施例3、即ち実施例1の構成と同一である。ただし、転送サーバリスト取得要求情報受信部が受信した情報が転送サーバリスト取得要求情報であるか再アクセス先取得要求情報かを判断する点と、再アクセス先要求の場合はサーバ選択部において「未評価」のサーバを選択するのではなく、「選択済み」のサーバの中から選択する点と、転送サーバリスト送信部が転送サーバリストの代わりに再アクセス先を送信する点とが異なる。
【0070】
このような仕組みを有する場合、図25のケースでの振る舞いを以下に示す。S5およびS6はコンテンツの転送が中断したことを検知すると、前段サーバS2が停止しているか検査する。S2は停止しているためサーバツリー形成装置に対し再アクセス先取得要求情報を通知する。その結果S5に対してはS7が、S6に対してはS9がそれぞれ選択されたとする。前段サーバが決定したらそれまで配信していたS10、S11、S12に対する転送処理を再開する。一方S10、S11、S12はコンテンツの転送が中断したことを検知し、前段サーバS5またはS6が停止しているか検査する。その結果S5、S6とも停止していないため、自ら他サーバヘ再アクセスは行わない。結果としてS5、S6から再送されるまで待機する。
【0071】
以上示した通り、当実施例によってコンテンツ配信途中であるサーバが停止した場合でも停止したサーバ配下のサーバは早期に復旧が可能である。また停止したサーバ配下のサーバ台数が多い場合でもそれら全てから再アクセス先要求が到達するわけではないため、サーバツリー形成装置への負荷集中を抑制することが可能となる。
【0072】
(実施例5)
実施例5は実施例1を改良したものである。実施例1ではあるリーフサーバに対するコンテンツ配信元である前段のサーバは必ず一つであった。従って、前段のサーバの上がり帯域が当該リーフサーバの下り帯域よりも小さい場合は当該リーフサーバの受信能力を十分生かすことができず、コンテンツ一斉配備に要する時間が長期化する可能性が高い。そこで実施例5では、あるリーフサーバが複数のサーバからコンテンツを受信するような形のコンテンツ配信ツリーを形成する仕組みを提供する。
【0073】
実施例5において、オリジナルサーバの構成は、実施例1の構成(図4参照)と比べ、転送サーバリスト取得部45が取得する転送サーバリストに、転送サーバ毎に指定された転送すべきコンテンツの範囲が含まれる点と、コンテンツ送信部46はそこで指定されたコンテンツの範囲のみを各々のリーフサーバに配信する部分が異なる。
【0074】
またリーフサーバの構成は、実施例1の構成(図10参照)と比べ、コンテンツ格納ディレクトリ103にコンテンツの一部分のみが格納される場合がある点、および転送サーバリスト取得部104が当該ツリーIDで配信されるコンテンツのうち既にコンテンツ格納ディレクトリ103に格納されているコンテンツの一部分の範囲を転送サーバリスト取得要求情報に含める点、および転送サーバリスト取得部104が取得する転送サーバリストに、転送サーバ毎に指定されたコンテンツ配信条件が含まれる点と、コンテンツ送信部105はそこで指定されたコンテンツの範囲のみを各々のリーフサーバに配信する部分が異なる。
【0075】
また転送サーバ通知装置(サーバツリー形成装置)の構成は実施例1の構成(図12参照)と比べ、過去に指定した全てのコンテンツ配信条件をサーバ毎に記憶するコンテンツ配信条件リストをツリーリスト125に含むことと、転送サーバリスト取得要求情報受信部123が配信可能コンテンツ情報を受信しサーバ選択部122に通知することと、サーバ選択部122が前記コンテンツ配信条件リストと前記配信可能コンテンツ情報に基づきサーバ選択候補を抽出し、抽出した候補の中からサーバを選択し、選択されたサーバそれぞれについてコンテンツ配信条件を指定し、指定したコンテンツ配信条件を前記コンテンツ配信条件リストに追加し、指定したコンテンツ配信条件を転送サーバリストに含める部分が異なる。
【0076】
コンテンツの一部分の範囲を図28による形で表現する。図28で示した表現形式で示した配信可能コンテンツ情報を含む転送サーバリスト取得要求情報を図29に示す。またサーバ毎に指定されるコンテンツ配信条件(当該サーバに送信すべきコンテンツの範囲)が示された転送サーバリストを図30に示す。サーバツリー形成装置におけるツリーリストの構成を図31に示す。ツリーリストには過去に通知した全てのコンテンツ配信条件がサーバ毎に記述される。
【0077】
サーバツリー形成装置のサーバ選択処理におけるコンテンツ配信条件決定処理について図32を用いて説明する。「選択状態」が未選択のもの、あるいは「選択状態」が「選択済み」であって過去に通知したコンテンツ配信条件(当該サーバに送信すべきコンテンツの範囲)から当該サーバには未だ取得していないコンテンツの一部分が存在すると判別できたサーバを候補サーバリストとして抽出し、それぞれ候補サーバ毎に記憶されている過去に通知したコンテンツ配信条件を取得する。図32からサーバAの過去に指定したコンテンツ配信条件は10MB−30MB、50MB−90MB、110MB−130MBである。同様にサーバBのコンテンツ配信条件は0B−20MB、40MB−80MB、100MB−150MB、サーバCに対しては70MB−120MBである。これらの部分の範囲以外はそれぞれのサーバが未だ取得していない範囲と見なすことができる。一方転送サーバリスト取得要求元から通知された配信可能コンテンツ情報は10MB−20MB、40MB−60MB、80MB−150MBである。この領域は転送サーバリスト取得要求元が送信可能な範囲と見なすことができる。コンテンツ配信条件の指定は、各サーバが未だ有していない範囲であり、かつ転送サーバリスト取得要求元が有している範囲を指定するのが基本である。図32の例ではサーバAに対しては40MB−50MB、90MB−110MB、130MB−150MB(計50MB)を指定し、サーバBに対しては80MB−100MB(計20MB)を指定し、サーバCに対しては10MB−20MB、40MB−60MB、120MB−150MB(計60MB)を指定する。ただし、ある候補サーバの下り回線帯域をRc.downとし、また候補サーバの数をNとし、転送サーバリスト取得要求元の上り回線帯域をR0.upとしR0.up/N<Rc.downを満たす候補サーバについてはコンテンツ全体のサイズをMとし、指定すべきコンテンツサイズの上限値はM×(R0.up/N)/Rc.downであるものとする。例えばサーバA、サーバBの下り回線帯域を3Mbpsとし、サーバCの下り回線帯域を9Mbpsとし、転送サーバリスト取得要求元の上り回線帯域を9Mbpsとすると、サーバCのみがR0.up/N<Rc.downを満たす。この時の指定すべき範囲の上限値は150MB×(9Mbps/3)/9Mbps=50MBとなるため、サーバCに対しては上記に示すコンテンツ配信条件の代わりにトータルの範囲が50MB以下になるように(例えば10MB−20MB、40MB−60MB、120MB−140MB(計50MB))を指定する。このようにして指定されたコンテンツ配信条件をツリーリストに追記する。図32の例についてコンテンツ配信条件のツリーリストヘの追記前と追記後の比較を図33に示す。
【0078】
このような処理を全てのリーフサーバにコンテンツの未配信部分が存在しなくなるまで繰り返す。図33に示した通り、1度転送サーバリストで通知されたサーバについても未配信部分が残るため、再度当該リーフサーバに対し別な前段サーバからコンテンツが配信される可能性がある。このように複数のサーバからコンテンツが配信されることでリーフサーバの受信性能を十分利用することができ、コンテンツ一斉配備処理の高速化が実現できる。
【0079】
なお、本発明の各装置はコンピュータとプログラムによっても実現でき、プログラムを記録媒体に記録することも、ネットワークを通じて提供することも可能である。
【0080】
以上本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0081】
【発明の効果】
以上示してきた通り、本発明によってサーバツリーは個々のサーバに個別に設定せず集中管理可能となり、またサーバツリーを個々のサーバの稼動状態に基づいて動的に生成でき、また送信を終えたサーバは再度未受信のサーバに対するコンテンツを配信できるようにすることが可能となるため、これまで困難であった多サーバに対するコンテンツの一斉配備が実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の処理ステップを説明する図である。
【図2】本発明の実施形態のサーバツリー形成装置の構成を説明する図である。
【図3】実施例で前提とする環境を説明する図である。
【図4】実施例1におけるオリジナルサーバの内部構成を説明する図である。
【図5】実施例1におけるオリジナルサーバの動作シーケンスを説明する図である。
【図6】実施例1におけるオリジナルサーバ・リーフサーバの初期設定ファイルを説明する図である。
【図7】実施例1におけるツリーIDのフォーマットを説明する図である。
【図8】実施例1における転送サーバリスト取得要求情報のフォーマットを説明する図である。
【図9】実施例1における転送サーバリストのフォーマットを説明する図である。
【図10】実施例1におけるリーフサーバの内部構成を説明する図である。
【図11】実施例1におけるリーフサーバの動作シーケンスを説明する図である。
【図12】実施例1におけるサーバツリー形成装置の内部構成を説明する図である。
【図13】実施例1におけるサーバツリー形成装置の初期設定ファイルを説明する図である。
【図14】実施例1におけるサーバツリー形成装置のサーバリストの構成を説明する図である。
【図15】実施例1におけるサーバツリー形成装置のツリーリストの構成を説明する図である。
【図16】実施例1におけるサーバツリー形成装置のサーバ選択部における処理フローを説明する図である。
【図17】実施例1におけるサーバ群のリストを説明する図である。
【図18】実施例1において形成されるサーバツリーを説明する図である。
【図19】実施例1においてサーバツリーが形成される際のツリーリストの推移を説明する図(その1)である。
【図20】実施例1においてサーバツリーが形成される際のツリーリストの推移を説明する図(その2)である。
【図21】実施例2の効果を説明する図である。
【図22】実施例2におけるサーバツリー形成装置の内部構成を説明する図である。
【図23】実施例2における拠点間距離リストを説明する図である。
【図24】実施例3におけるリーフサーバの内部構成を説明する図である。
【図25】実施例4の効果を説明する図である。
【図26】実施例4におけるリーフサーバの内部構成を説明する図である。
【図27】実施例4における再アクセス先取得要求情報を説明する図である。
【図28】実施例5におけるコンテンツの一部分の範囲の表現方法を説明する図である。
【図29】実施例5における転送サーバリスト取得要求情報を説明する図である。
【図30】実施例5における転送サーバリストを説明する図である。
【図31】実施例5におけるツリーリストの構成を説明する図である。
【図32】実施例5におけるコンテンツ配信条件決定処理を説明する図である。
【図33】実施例5におけるツリーリストの推移を説明する図である。
【符号の説明】
21…転送サーバリスト取得要求情報受信手段、22…サーバリスト、23…ツリーリスト、24…ツリーリスト生成手段、25…サーバ選択候補抽出手段、26…サーバ選択手段、27…サーバ選択状態格納の手段、28…転送サーバ送信手段、40…オリジナルサーバ、41…初期設定ファイル、42…コンテンツ格納ディレクトリ、43…コンテンツ更新有無チェック部、44…ツリーID生成部、45…転送サーバリスト取得部、46…コンテンツ送信部、47…TCP/IP送受信部、100…リーフサーバ、101…初期設定ファイル、102…コンテンツ受信部、103…コンテンツ格納ディレクトリ、104…転送サーバリスト取得部、105…コンテンツ送信部、106…TCP/IP送受信部、120…ツリーサーバ形成装置、121…初期設定ファイル、122…サーバ選択部、123…転送サーバリスト取得要求情報受信部、124…サーバリスト、125…ツリーリスト、126…ツリーリスト生成部、127…転送サーバリスト送信部、128…TCP/IP送受信部、221…サーバ間距離取得部、261…前段サーバ稼働検査部、262…再アクセス先取得部、263…コンテンツ取得要求部
【発明の属する技術分野】
本発明はコンテンツ配信方法のうち特に多数のリーフサーバにコンテンツを配信する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年インターネット上でやり取りされるコンテンツの数や1コンテンツあたりのサイズが増加の一途を辿っている。このような状況では1台のサーバでコンテンツ配信を高品質に実施することは困難であり、近年ではコンテンツ配信ネットワーク(CDN:Contents Delivery Network)と呼ばれる配信技術に注目が集まっている。CDNとはネットワーク内部に複数の分散サーバを配備し、一つのコンテンツをそれらのサーバに分散配置し、ユーザアクセス時には複数あるサーバの中からユーザにアクセスさせるサーバを選択することで、サーバ負荷分散を実現するシステムである。CDNの主要な技術要素は下記の2点である。
(技術要素1)分散サーバにコンテンツを配備する技術
(技術要素2)ユーザアクセスを分散サーバのどれか一つに誘導する技術
【0003】
技術要素1はいくつかの方式が既に実用化されている。技術要素1の主な方式を下記に示す。
(技術要素1の実現方式1)分散サーバがユーザアクセスに従ってコンテンツ配信元からコンテンツを取得し、取得したコンテンツをユーザに転送しつつ分散サーバ上にキャッシュしておく方式(キャッシュ方式)
(技術要素1の実現方式2)ユーザのリクエスト傾向を予想し、事前にコンテンツ配信元からコンテンツを取得し、分散サーバ上にキャッシュしておく方式(プリフェッチ方式)
(技術要素1の実現方式3)コンテンツ配信元から分散サーバにコンテンツを事前配備しておく方式(ミラー方式)
【0004】
また、技術要素2についてはいくつものサーバ選択アルゴリズムが存在し、そのうち主なものを下記に示す。
(技術要素2のサーバ選択アルゴリズム1)全ての分散サーバを順番に選択する
(技術要素2のサーバ選択アルゴリズム2)サーバの処理能力の高いサーバを選択する
(技術要素2のサーバ選択アルゴリズム3)ユーザ最寄りのサーバを選択する
【0005】
現在のところCDNで対象とするコンテンツはコンテンツ容量の少ないWWWコンテンツがメインである。その場合は上記に示した技術のうち特に簡単な(技術要素1の実現方式1)、(技術要素2のサーバ選択アルゴリズム1)の組合わせでCDNを構築するのが一般的である。しかし昨今のアクセスラインのブロードバンド化に伴い、今後は動画像やソフトウェアといった大容量コンテンツの配信を対象としたCDNを構築する必要があり、その場合には上記で示した様々な方式を組み合わせてサービス性を向上させる必要がある。
【0006】
またCDNに用いられるサーバ設置台数、設置場所についての傾向を以下に示す。現在のCDNは前述の通りWWWコンテンツを対象としているため、サーバの設置台数は少なく、設置場所は1個所に集中しているケースが大半である。しかしながら対象とするコンテンツの大容量化に伴い、1コネクションあたりのサーバ処理負荷が増大する。またサーバ設置拠点が一局集中しているためサーバ設置拠点近傍のトラヒックを圧迫してしまう。このような過負荷状態が発生することで高品質サービスを提供することが困難となるため、サービス品質を維持するためにはサーバの設置台数を増加しそれをなるべくユーザに近い場所に配備する必要があることが一般に認識されはじめている。
【0007】
以上の記述より今後のCDNに望まれている技術は下記の通りである。
(今後のCDNに望まれる技術1)多くの分散サーバにコンテンツを配備する技術
(今後のCDNに望まれる技術2)より精度高くユーザ最寄りサーバにアクセスを誘導する技術
【特許文献1】
特開2002−26950号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以下本発明に関連する「今後のCDNに望まれる技術1」について、既存技術の問題点を示す。
【0009】
既存技術で多くの分散サーバにコンテンツを配備する最も一般的な方法は、マルチキャスト技術を用いて一斉配備を行う方法である。マルチキャスト技術の使用により、サーバの台数に依存せずにほぼ一台のサーバに送信するのと同程度の時間でコンテンツ配備を完了することができる。現在では配信失敗時の再送方法なども確立しつつあり実用レベルに達している。現時点ではパケットをマルチキャストする手段として主に下記の2種類が存在する。
(マルチキャスト手段1)通信・放送衛星など放送波を用いる方法
(マルチキャスト手段2)IPマルチキャスト技術を用いる方法
【0010】
しかしながら「マルチキャスト手段1」は電波という有限のリソースを用いるため高価である点、また「マルチキャスト手段2」は現時点ではインターネット上でIPマルチキャストに対応したルータがほとんど運用されていない点から、現実的にはコンテンツの一斉配備にマルチキャスト技術を用いることができない。
【0011】
既存技術で多くの分散サーバにコンテンツを配備する別な方法は、特許文献1に記載のサーバの配信ツリーを構成し上位階層のサーバから下位階層のサーバヘコンテンツを転送し、コンテンツを受信したサーバは更に下位の階層にあるサーバへコンテンツを転送する方式である。この方式によれば現時点で利用が困難なマルチキャスト技術を使用せずに、比較的短い時間でコンテンツの配備を終了することができる。一般的には各々のサーバが自分の上位に位置するサーバのリスト、あるいは自分の下位に位置するサーバのリストの少なくとも一つを持ち、これらのリストに従ってコンテンツを転送するように設計する。しかしながらサーバ台数が多くなるとこれらの設定を個々のサーバそれぞれについて実施するのは時間的な制約や動作確認試験が煩雑になることから非常に困難である。またコンテンツ配備開始時に全てのサーバが稼働中である保証はなく、稼動していないサーバが静的に生成された配信ツリーに含まれる場合には当該サーバの下位階層にあるサーバ群に対してはコンテンツが配備されない。またサーバリストに第2第3の配信経路を指定することも可能であるが、確実に配信が実施されるためにどの程度冗長に配信経路を指定すべきか予測することは困難であり、冗長度を増しても確実な配信を保証することはできない。また冗長系まで考慮すると、サーバ間で配信ツリーの設定が矛盾しないように整合性をとらなければならないが、サーバ数が多いためこれは困難である。これらの冗長系を含めた場合、事前の動作確認は不可能に近い。従ってサーバの配信ツリーによる方法も現状のままではコンテンツの一斉配備に利用することが困難である。またコンテンツの送信を終えたサーバが再度未受信のサーバに対してコンテンツを送信するといったコンテンツの一斉配備に要する時間の短縮化を実現することも当方式では困難である。どのタイミングでどのサーバがコンテンツ送信を終了し、その時点でどのサーバがコンテンツ未受信の状態にあるかが事前に予測できないためである。
【0012】
現状のネットワークを取り巻く環境を考慮すると現実的に取り得る方法はサーバの配信ツリーによる方法のみであるが、この方法をコンテンツの一斉配備に利用するためには下記の課題を克服する必要がある。
(課題1)サーバツリーは個々のサーバに個別に設定するのではなく、集中管理する
(課題2)サーバツリーを個々のサーバの稼動状態に基づいて動的に生成できるようにする
(課題3)送信を終えたサーバは再度未受信のサーバに対しコンテンツを配信できるようにする
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、コンテンツの発信源であるサーバ装置(以下オリジナルサーバ)と、コンテンツを受信し別サーバに転送する能力を有する一台以上のサーバ装置(以下リーフサーバ)と、前記オリジナルサーバまたは前記リーフサーバが次に前記コンテンツを転送すべきリーフサーバを前記オリジナルサーバまたは前記リーフサーバに対し通知するサーバツリー形成装置とで構成されるコンテンツ配信網を用いたコンテンツ配信方法であって、
(1)前記オリジナルサーバが、コンテンツ配信の前段階において、コンテンツの配信ツリーを一意に識別するツリー識別情報を含む転送サーバリスト取得要求情報を生成し、前記転送サーバリスト取得要求情報を前記サーバツリー形成装置に通知するステップと、
(2)前記サーバツリー形成装置が、前記転送サーバリスト取得要求情報を受信後、前記転送サーバリスト取得要求情報に含まれる前記ツリー識別情報に対応するリーフサーバの識別情報、当該リーフサーバに対する評価結果を含み、前記評価結果の初期値として未評価と設定したツリーリストをリーフサーバの識別情報が記載されたサーバリストから生成するステップと、
(3)前記サーバツリー形成装置が、前記ツリーリストの中から一つ以上のリーフサーバを選択し、選択したリーフサーバに対する前記評価結果を評価済みと設定し、選択したリーフサーバの識別情報が含まれる前記転送先サーバリストを前記オリジナルサーバに通知するステップと、
(4)前記オリジナルサーバが、前記サーバツリー形成装置から取得した転送先サーバリストに記載の前記リーフサーバそれぞれに対し、前記ツリー識別情報と前記コンテンツを配信するステップと、
(5)前記ツリー識別情報と前記コンテンツを受信したリーフサーバにおいて、
(5−1)前記リーフサーバが、コンテンツ転送元である前段のオリジナルサーバまたは前段のリーフサーバから前記ツリー識別情報と前記コンテンツを受信し、前記ツリー識別情報を含む転送サーバリスト取得要求情報を生成し、転送サーバリスト取得要求元として前記転送サーバリスト取得要求情報を前記サーバツリー形成装置に通知するステップと、
(5−2)前記サーバツリー形成装置が、前記ツリーリストの中から前記リーフサーバに対する評価結果が未評価である一つ以上のリーフサーバを選択し、選択したリーフサーバに対する評価結果を評価済みと設定し、選択した前記リーフサーバの識別情報が含まれる前記転送先サーバリストを転送サーバリスト取得要求元である前記リーフサーバに通知するステップと、
(5−3)前記リーフサーバが、前記サーバツリー形成装置によって通知された前記転送先サーバリストに記載の前記リーフサーバそれぞれに対し、前記ツリー識別情報と前記コンテンツを配信するステップと、
を前記ツリーリストに記載のすべてのリーフサーバの前記評価結果が評価済みとなるまで繰り返し実行するステップとで構成されることを特徴とする。この発明によりサーバツリーがサーバツリー形成装置によって集中管理され、(課題1)を克服できる。
【0014】
また別な発明は前記サーバツリー形成装置が一度に通知する前記リーフサーバ数の最大値を前記転送サーバリスト取得要求情報に指定する情報を含み、前記(3)および前記(5−2)のステップにおいてサーバツリー形成装置がリーフサーバを選択する際、選択するリーフサーバ数が前記リーフサーバ数の最大値を超えないように制御することを特徴とする。この発明によりリーフサーバ1台あたりの配信負荷を軽減し、コンテンツ一斉配備処理の高速化が実現可能となる。
【0015】
また別な発明は前記サーバリストおよび前記ツリーリストは前記リーフサーバの能力情報を含み、前記(3)および前記(5−2)のステップにおいてサーバツリー形成装置は能力の高いリーフサーバを優先して選択することを特徴とする。前記能力情報とは前記リーフサーバの送受信伝送レートであり、前記(3)および前記(5−2)のステップにおいてサーバツリー形成装置は送信レート、受信レートともに高速であるリーフサーバを優先して選択することを特徴とする。この発明により、個々のサーバの配信能力を考慮したサーバツリーを形成することが可能となり、コンテンツ一斉配備処理の高速化が実現可能となる。
【0016】
また別な発明は前記オリジナルサーバあるいは前記リーフサーバのうち転送サーバリストに記載のリーフサーバへの配信が終了したサーバをコンテンツの発信源として再定義し、前記(1)から(5)の処理を前記ツリーリストに記載の前記リーフサーバにおいてすべてのリーフサーバの前記評価結果が評価済みとなるまで繰り返すことを特徴とする。この発明により送信を終えたサーバの能力を有効活用できるため(課題3)を克服できる。
【0017】
また別な発明は前記サーバリストおよび前記ツリーリストは前記リーフサーバが属するグループを識別するグループ識別情報を含み、前記(3)のステップにおいて、サーバツリー形成装置はリーフサーバ選択時に、選択するリーフサーバの属するグループがすべて異なるように選択し(3−a)、前記(5−2)のステップにおいて、サーバツリー形成装置はリーフサーバ選択時に、転送サーバリスト取得要求元が属するグループと同じグループに属するリーフサーバを選択し(5−2−a)、前記オリジナルサーバあるいは前記リーフサーバのうち転送サーバリストへの配信が終了したサーバをコンテンツの発信源として再定義し、前記コンテンツの発信源として再定義されたオリジナルサーバによって前記サーバツリー形成装置にアクセスされた場合は前記サーバツリー形成装置は前記(3−a)のステップを実施し、前記コンテンツの発信源として再定義されたリーフサーバによって前記サーバツリー形成装置にアクセスされた場合は前記(5−2−a)のステップを実施し、上記処理を前記ツリーリストに記載の前記リーフサーバにおいてすべてのリーフサーバの前記評価結果が評価済みとなるまで繰り返すことを特徴とする。この発明によって生成されたツリーがグルーピングされるため、サーバツリーの管理、メンテナンスが容易となる。
【0018】
また別な発明は前記ツリーリストに記載される前記評価結果は、未評価、選択済み、選択不可、の3値をとり、前記(3)および前記(5−2)のステップにおいてサーバツリー形成装置は選択しようとするリーフサーバが稼働中であるかを確認し、稼働中のリーフサーバを選択し、選択したサーバの前記評価結果を選択済みと設定し、稼働していないことを確認したリーフサーバは選択せず、選択しなかったサーバの前記評価結果を選択不可と設定することを特徴とする。この発明によってサーバの稼働状態に基づくツリー生成が可能となり、(課題2)を克服できる。
【0019】
また別な発明は前記ツリーリストは前記リーフサーバに到達した前記コンテンツが経由してきた前記オリジナルサーバからの経由サーバ数(以下段数)に関する情報である段数情報を含み、前記(2)のステップにおいて、サーバツリー形成装置は選択されたサーバに対する前記段数情報を初期値に設定し、前記(3)、または(5−2)のステップにおいて、前記サーバツリー形成装置は前記ツリーリストから転送先サーバリスト取得要求元であるリーフサーバの前記段数情報を取得し、前記段数情報が事前に前記サーバツリー形成装置に指定された条件を満たしている転送先サーバリスト取得要求元に対してはサーバ選択処理を実施せず、またサーバ選択処理終了後前記サーバツリー形成装置は前記ツリーリスト上に記載の選択されたリーフサーバの前記段数情報を転送サーバリスト取得要求元の前記段数に関する情報から所定量を変化させた値に設定することを特徴とする。この発明によってあるサーバからみたコンテンツの経由サーバ数を低減できるため、コンテンツ一斉配備処理が高速化、安定化される。
【0020】
また別な発明は前記サーバツリー形成装置は転送サーバリスト取得要求元であるサーバと前記ツリーリストに記載の任意のリーフサーバとの間の距離を取得できる距離取得手段を有し、前記(3)または前記(5−2)のステップにおいて、サーバツリー形成装置は前記転送サーバリスト取得要求元のサーバからの距離が近いリーフサーバを優先して選択することを特徴とする。この発明によって最寄りのサーバからコンテンツを取得することが可能となるため、コンテンツ一斉配備処理にかかるトラヒックを最小化でき、また経路長を短縮化できるためコンテンツ一斉配備処理が高速化される。
【0021】
また別な発明は前記(5−1)のステップにおいて前記リーフサーバが前記コンテンツを受信中にコンテンツ受信動作が中断されたことを検知した場合、前記リーフサーバが前記サーバツリー形成装置に対し前記ツリー識別情報を含む再アクセス先取得要求情報を通知し、前記サーバリスト通知装置が前記再アクセス先取得要求情報に記載の前記ツリー識別情報に対応する前記ツリーリストを参照し、評価済みあるいは選択済みと記されているリーフサーバを一つ以上選択することを特徴とする。この発明によって、コンテンツ一斉配備時に異常な挙動を示したリーフサーバ配下のサーバに対してコンテンツ一斉配備処理を即座に復旧することが可能となる。
【0022】
また別な発明は前記(5−1)のステップにおいて前記リーフサーバが前記コンテンツを受信中にコンテンツ受信動作が中断されたことを検知した場合、前記リーフサーバが前記リーフサーバにとってのコンテンツ転送元である前段のリーフサーバあるいは前記オリジナルサーバが稼働中であるか検査し、前記前段のリーフサーバが稼働中でないことを確認した場合のみ、前記リーフサーバが前記サーバツリー形成装置に対し前記ツリー識別情報を含む再アクセス先取得要求情報を通知し、前記サーバリスト通知装置が前記再アクセス先取得要求情報に記載の前記ツリー識別情報に対応する前記ツリーリストを参照し、評価済みあるいは選択済みと記されているリーフサーバを一つ以上選択することを特徴とする。この発明によってコンテンツ一斉配備時に異常な挙動を示したリーフサーバ配下のサーバによるコンテンツ一斉配備処理の復旧に際し、当該リーフサーバ配下のサーバが一斉にサーバツリー形成装置にアクセスすることを防ぐことができ、サービス性の低下を防ぐことが可能となる。
【0023】
また別の発明は前記転送サーバリスト取得要求情報には前記転送サーバリスト取得要求元が現時点で配信可能なコンテンツに関する配信可能コンテンツ情報を含み、前記サーバツリー形成装置中の前記ツリーリストは、現時点までに前記リーフサーバに通知した全てのコンテンツ配信条件がリーフサーバ毎に保持されるコンテンツ配信条件リストを含み、前記(5−2)のステップにおいて、前記ツリーリストの中から前記リーフサーバに対する試験結果が未評価であるものを選択候補サーバとし、また前記リーフサーバに対する試験結果が評価済みあるいは選択済みであり前記配信可能コンテンツ情報と前記コンテンツ配信条件リストに基づき選択候補サーバを抽出し、前記選択候補サーバの中から1つ以上のリーフサーバを選択し、選択した前記リーフサーバそれぞれについてコンテンツ配信条件を決定し、前記ツリーリストの前記リーフサーバに対する評価結果を評価済みあるいは選択済みと設定し、前記ツリーリストの前記コンテンツ配信条件リストに当選択処理で決定されたコンテンツの配信条件を追加し、選択した前記リーフサーバの識別情報を含む転送先サーバリストおよび前記コンテンツ配信条件を前記リーフサーバに通知し、前記(5−3)のステップにおいて、前記リーフサーバは前記サーバツリー形成装置によって通知された前記リーフサーバそれぞれに対し、前記コンテンツ配信条件に基づいて前記ツリー識別情報と共に前記コンテンツを配信し、前記(5)のステップを全てのリーフサーバに対する試験結果が評価済みあるいは選択済みであり、かつ前記転送サーバリスト取得要求情報に含まれる前記配信可能コンテンツ情報と前記ツリーリスト中の前記コンテンツ配信条件リストに基づく選択候補サーバ抽出処理の結果、1つも選択候補サーバが抽出されなくなるまで繰り返すことを特徴とする。この発明によって1台のリーフサーバに対するコンテンツ転送先が複数台となり、リーフサーバの受信能力を最大限利用することができ、コンテンツ一斉配信処理に要する時間を短縮できる。
【0024】
また別の発明は前記ツリーリストは前記リーフサーバに到達した前記コンテンツが経由してきた前記オリジナルサーバからの経由サーバ数(以下段数)に関する情報である段数情報を前記コンテンツ配信条件毎に保持し、前記(2)のステップにおいて、サーバツリー形成装置は選択されたサーバに対する前記段数情報を初期値に設定し、前記(3)、または(5−2)のステップにおいて、前記サーバツリー形成装置は前記ツリーリストから転送先サーバリスト取得要求元であるリーフサーバの前記段数情報を取得し、前記段数情報が事前に前記サーバツリー形成装置に指定した条件を満たしている転送先サーバリスト取得要求元に対してはサーバ選択処理を実施せず、またサーバ選択処理終了後前記サーバツリー形成装置は前記ツリーリスト上に記載の選択されたリーフサーバの前記コンテンツ配信条件に対応する前記段数情報を、転送サーバリスト要求発信元の前記コンテンツ配信条件に対応する前記段数情報から所定量を変化させた値に設定することを特徴とする。この発明によって複数台のコンテンツ転送元から配信されるコンテンツそれぞれについて段数の上限値などを設けることができるため、コンテンツが複数の配信元から別々に配信される場合においてもあるサーバからみたコンテンツの経由サーバ数を低減でき、コンテンツ一斉配備処理が高速化、安定化される。
【0025】
また別の発明は前記(5−1)のステップにおいて前記リーフサーバが前記コンテンツを受信中にコンテンツ受信動作が中断されたことを検知した場合、前記リーフサーバが前記サーバツリー形成装置に対し前記ツリー識別情報と中断直前の時点で配信可能であるコンテンツに関する配信可能コンテンツ情報を含む再アクセス先取得要求情報を通知し、前記サーバリスト通知装置が前記再アクセス先取得要求情報に記載の前記ツリー識別情報に対応する前記ツリーリストを参照し、評価済みあるいは選択済みと記されているリーフサーバの中から前記コンテンツ配信条件リストと前記配信可能コンテンツ情報に基づいて候補サーバを抽出し、前記候補サーバの中から一つ以上のリーフサーバを選択することを特徴とする。また前記リーフサーバにおいてコンテンツ転送元である前段のオリジナルサーバあるいはリーフサーバが稼働中であるか検査し、前記コンテンツ転送元である前段のオリジナルサーバあるいはリーフサーバが稼働中でないことを確認した場合のみ、上記の処理を実施することを特徴とする。この発明によって、コンテンツが複数の配信元から別々に配信される場合においてもコンテンツ一斉配備時に異常な挙動を示したリーフサーバ配下のサーバに対してコンテンツ一斉配備処理を即座に復旧することが可能となる。またこの発明によってコンテンツ一斉配備時に異常な挙動を示したリーフサーバ配下のサーバによるコンテンツ一斉配備処理の復旧に際し、当該リーフサーバ配下のサーバが一斉にサーバツリー形成装置にアクセスすることを防ぐことができ、サービス性の低下を防ぐことが可能となる。
【0026】
上記に示した発明の中心的な役割を担うサーバツリー形成装置は、配信ツリーを一意に識別するツリー識別情報を含む転送サーバリスト取得要求情報を転送サーバリスト取得要求元から受信する転送サーバリスト取得要求情報受信手段と、リーフサーバの識別情報を含むリーフサーバに関する情報を記述したサーバリストと、前記サーバツリー形成装置においてはじめての前記ツリー識別情報を受信した場合、サーバリストと前記ツリー識別情報からリーフサーバ識別情報と当該リーフサーバに対する評価結果を含み全てのリーフサーバに対して前記評価結果の初期値を未評価と設定したツリーリストを生成するツリーリスト生成手段と、前記ツリー識別情報をキーとして前記ツリーリストから候補となる未評価のリーフサーバのリストを取得するサーバ選択候補抽出手段と、前記サーバ選択候補抽出手段から得た前記リーフサーバのリストの中から一つ以上のリーフサーバを選択するサーバ選択手段と、前記サーバ選択手段によって選択されたサーバについて前記ツリーリストの当該リーフサーバに対する評価結果を評価済みと設定するサーバ選択状態格納手段と、前記選択されたサーバのリストを前記転送サーバリスト取得要求の応答として前記転送サーバリスト取得要求元へ送信する転送サーバリスト送信手段とで構成されることを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の一実施の形態は、コンテンツの発信源であるサーバ装置(以下オリジナルサーバ)と、コンテンツを受信し別サーバに転送する能力を有する一台以上のサーバ装置(以下リーフサーバ)と、前記オリジナルサーバまたは前記リーフサーバが次に前記コンテンツを転送すべきリーフサーバを前記オリジナルサーバまたは前記リーフサーバに対し通知するサーバツリー形成装置とで構成されるコンテンツ配信網を用いたコンテンツ配信に関するものである。
【0028】
図1に本実施形態の処理ステップの概略を示す。図1に示すように、本実施の形態は以下のステップによりコンテンツ配信を行う。
【0029】
(1)のステップ
オリジナルサーバが、コンテンツ配信の前段階において、コンテンツの配信ツリーを一意に識別するツリー識別情報を含む転送サーバリスト取得要求情報を生成し、転送サーバリスト取得要求情報をサーバツリー形成装置に通知する。
【0030】
(2)のステップ
サーバツリー形成装置が、転送サーバリスト取得要求情報を受信後、転送サーバリスト取得要求情報に含まれるツリー識別情報に対応するリーフサーバの識別情報、当該リーフサーバに対する評価結果を含み、評価結果の初期値として未評価と設定したツリーリストをリーフサーバの識別情報が記載されたサーバリストから生成する。
【0031】
(3)のステップ
サーバツリー形成装置が、ツリーリストの中から一つ以上のリーフサーバを選択し、選択したリーフサーバに対する評価結果を評価済みと設定し、選択したリーフサーバの識別情報が含まれる転送先サーバリストをオリジナルサーバに通知する。
【0032】
(4)のステップ
オリジナルサーバが、サーバツリー形成装置から取得した転送先サーバリストに記載のリーフサーバそれぞれに対し、ツリー識別情報とコンテンツを配信する。
【0033】
(5)のステップ
ツリー識別情報とコンテンツを受信したリーフサーバにおいて、
(5−1)リーフサーバが、コンテンツ転送元である前段のオリジナルサーバまたは前段のリーフサーバからツリー識別情報とコンテンツを受信し、ツリー識別情報を含む転送サーバリスト取得要求情報を生成し、転送サーバリスト取得要求元として転送サーバリスト取得要求情報をサーバツリー形成装置に通知するステップと、
(5−2)サーバツリー形成装置が、ツリーリストの中からリーフサーバに対する評価結果が未評価である一つ以上のリーフサーバを選択し、選択したリーフサーバに対する評価結果を評価済みと設定し、選択したリーフサーバの識別情報が含まれる転送先サーバリストを転送サーバリスト取得要求元であるリーフサーバに通知するステップと、
(5−3)リーフサーバが、サーバツリー形成装置によって通知された転送先サーバリストに記載のリーフサーバそれぞれに対し、ツリー識別情報とコンテンツを配信するステップと、
をツリーリストに記載のすべてのリーフサーバの評価結果が評価済みとなるまで繰り返し実行する。
【0034】
上記に示した実施形態の中心的な役割を担うサーバツリー形成装置の構成の概略を図2に示す。本実施形態のサーバツリー形成装置は、配信ツリーを一意に識別するツリー識別情報を含む転送サーバリスト取得要求情報を転送サーバリスト取得要求元から受信する転送サーバリスト取得要求情報受信手段21と、リーフサーバの識別情報を含むリーフサーバに関する情報を記述したサーバリスト22と、サーバツリー形成装置においてはじめてのツリー識別情報を受信した場合、サーバリスト22とツリー識別情報からリーフサーバ識別情報と当該リーフサーバに対する評価結果を含み全てのリーフサーバに対して評価結果の初期値を未評価と設定したツリーリスト23を生成するツリーリスト生成手段24と、ツリー識別情報をキーとしてツリーリスト23から候補となる未評価のリーフサーバのリストを取得するサーバ選択候補抽出手段25と、サーバ選択候補抽出手段25から得たリーフサーバのリストの中から一つ以上のリーフサーバを選択するサーバ選択手段26と、サーバ選択手段26によって選択されたサーバについてツリーリスト23の当該リーフサーバに対する評価結果を評価済みと設定するサーバ選択状態格納手段27と、選択されたサーバのリストを転送サーバリスト取得要求の応答として転送サーバリスト取得要求元へ送信する転送サーバリスト送信手段28とで構成される。
【0035】
図2において、TreeIDはツリー識別情報であり、Sc(TreeID)は当該ツリー識別情報に対応する選択候補サーバリストであり、Ssは選択されたサーバのリストであり、Snは選択されなかったサーバのリストであり、Up(TreeID,Ss)は当該ツリー識別情報に対応するSsが選択されたことを示す評価結果であり、Down(TreeID,Sn)は当該ツリー識別情報に対応するSnが三択されなかったことを示す評価結果であり、Sはサーバリストであり、TreeList(TreeID,S)はツリーリストであり、Req(TreeID)は転送サーバリスト取得要求情報であり、Resp(Ss)は転送サーバリストである。
【0036】
[実施例]
以下本発明の好適な実施例について詳細に説明する。なお、実施例を説明するための全図において、同様な機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0037】
前提とする環境を図3に示す。IPネットワークにサーバツリー形成装置とオリジナルサーバ(下り回線帯域、上り回線帯域ともに10Mbps)、リーフサーバ(内訳は下り回線帯域、上り回線帯域ともに10MbpsであるサーバがN1台、下り回線帯域1.5Mbps、上り回線帯域0.5MbpsであるサーバがN2台)が接続されているものとする。
【0038】
それぞれのサーバはすべてTCP/IP通信可能であるとし、本発明のサーバツリー形成装置、オリジナルサーバ、リーフサーバはすべて汎用的なコンピュータ上で動作可能なソフトウェアで実装されているものとする。
【0039】
(実施例1)
まずオリジナルサーバの内部構成を図4に示す。また、オリジナルサーバの動作シーケンスを図5に示す。オリジナルサーバ40は、初期設定ファイル41(図6参照、図6の例ではサーバツリー形成装置のIPアドレスは100.10.1.10であり、ポート番号は8081であり、同時配信数は10であり、コンテンツ更新状態チェック頻度は1分である)、コンテンツが格納されているコンテンツ格納ディレクトリ42、コンテンツ格納ディレクトリ42のコンテンツ更新状態を周期的にチェックし、新たにコンテンツが更新されたことを検知した場合は更新ありの旨ツリーID生成部44に通知するコンテンツ更新有無チェック部43、配信ツリーを一意に識別するためのツリーIDを生成し転送サーバリスト取得のトリガを発行するツリーID生成部44、転送サーバリスト取得のトリガを受けてツリーIDおよび初期設定された最大同時配信数とから転送サーバリスト取得要求情報を生成し、サーバツリー形成装置に対し転送サーバリスト要求を発行しその結果を受信する転送サーバリスト取得部45、更新されたコンテンツを転送サーバリスト取得部45が取得した転送サーバリストに記載されたサーバそれぞれに対し送信し、送信が終了したら再度転送サーバ取得要求のトリガを発行するコンテンツ送信部46と、通信要求に基づいてTCP/IP通信を実施するTCP/IP送受信部47とで構成される。
【0040】
図5に示すように、コンテンツ更新有無チェック部43はコンテンツ格納ディレクトリ42に対して、コンテンツ更新有無チェックを初期設定ファイル41によって指定された周期で実施する。コンテンツ更新有無チェック部43は、ファイルの最終更新時刻が前回のチェックの時刻と今回のチェックの時刻の間に位置する場合、当該ファイルが更新されたと判断しツリーID生成部44に通知する。
【0041】
ツリーID生成部44はツリーIDを生成し転送サーバリスト取得部45に通知する。ツリーID生成部44で生成されるツリーIDのフォーマットを図7に示す。ツリーIDは他のオリジナルサーバで付与されたIDとは確実にユニークであることを保証されなければならないため、オリジナルサーバ自身のIPアドレスとIDを発行した時間に基づいてツリーIDを生成する。図7の例では、オリジナルサーバのIPアドレスは100.10.1.10であり、IDを発行した時刻は2002年8月16日15時18分である。
【0042】
転送サーバリスト取得部45は転送サーバリスト要求情報を生成し、転送サーバリスト取得処理を行う。転送サーバリスト取得要求情報のフォーマットを図8に示す。図8の例ではツリーIDは100_10_1_10_2002_8_16_15_48、選択サーバ数の最大値は2である。このフォーマットをTCPのペイロードに書き込み、転送サーバリスト通知サーバにアクセスすることによって転送サーバリストを取得することができる。取得できる転送サーバリストを図9に示す。転送サーバリストもTCPのペイロードに記述された形で受信される。転送サーバリスト取得部45はコンテンツ送信部46へトリガを発行する。
【0043】
コンテンツ送信部46はコンテンツ格納ディレクトリ42から更新コンテンツを取得し、転送サーバリストに従ってコンテンツをリーフサーバへ転送する。コンテンツ送信部46はリーフサーバヘのコンテンツ配信が終了したら再度転送サーバリスト取得部45に対し転送サーバリスト取得要求を行わせるためのトリガを発行する。トリガを受けた転送サーバリスト取得部45は再度転送サーバリスト取得処理を実施する。これをサーバツリー形成装置から選択すべきサーバが存在しないと通知されるまで繰り返す。
【0044】
次にリーフサーバ100の内部構成を図10に示す。また、リーフサーバの動作シーケンスを図11に示す。リーフサーバは、初期設定ファイル101(図6参照)、コンテンツが格納されているコンテンツ格納ディレクトリ103、コンテンツを取得しコンテンツ格納ディレクトリ103に格納しつつ転送サーバリスト取得部104に対しツリーIDを通知するコンテンツ受信部102、コンテンツ受信部102から取得したツリーIDと初期設定された最大同時配信数とから転送サーバリスト取得要求情報を生成し、サーバツリー形成装置に対し転送サーバリスト要求を発行しその結果を受信する転送サーバリスト取得部104、更新されたコンテンツを転送サーバリスト取得部104が取得した転送サーバリストに記載されたサーバそれぞれに対して送信し、送信が終了したら再度転送サーバ取得要求のトリガを発行するコンテンツ送信部105、通信要求に基づいてTCP/IP通信を実施するTCP/IP送受信部106とで構成される。
【0045】
図11に示すように、コンテンツ受信部102が更新(対象)コンテンツを受信すると、更新コンテンツをコンテンツ格納ディレクトリ103に送り、コンテンツ格納ディレクトリ103は更新コンテンツを蓄積する。また、コンテンツ受信部102は転送サーバリスト取得部104へツリーIDを通知する。
【0046】
転送サーバリスト取得部104は転送サーバリスト要求情報を生成し、転送サーバリスト取得処理を行う。転送サーバリスト取得部104は、転送サーバリスト取得後、コンテンツ送信部105へトリガを発行する。
【0047】
コンテンツ送信部105はコンテンツ格納ディレクトリ103から更新コンテンツを取得し、転送サーバリストに従ってコンテンツをリーフサーバへ転送する。コンテンツ送信部105はリーフサーバヘのコンテンツ配信が終了したら再度転送サーバリスト取得部104に対し転送サーバリスト取得要求を行わせるためのトリガを発行する。トリガを受けた転送サーバリスト取得部104は再度転送サーバリスト取得処理を実施する。これをサーバツリー形成装置から選択すべきサーバが存在しないと通知されるまで繰り返す。
【0048】
次にサーバツリー形成装置の内部構成を図12に示す。サーバツリー形成装置120は、初期設定ファイル121(図13参照、図13の例では最大階層数は25である)、転送サーバリスト取得要求情報を受信し、転送サーバリスト取得要求情報に含まれるツリーIDが既に払い出したツリーIDであればサーバ選択部122を起動し、まだ払い出されていないツリーIDであればツリーリスト生成部126を起動する転送サーバリスト取得要求情報受信部123、リーフサーバの情報を記載したサーバリスト124から当該ツリーIDに対応するツリーリスト125を生成するツリーリスト生成部126と、ツリーリスト125を参照し指定されたツリーIDに対応する転送サーバリストを選択するサーバ選択部122と、選択された転送サーバリストを転送サーバリスト取得要求情報発信元に送信する転送サーバリスト送信部127と、通信要求に基づいてTCP/IP通信を実施するTCP/IP送受信部128とで構成される。
【0049】
サーバリスト124の構成を図14に示す。サーバリストに含まれる情報要素はリーフサーバのIPアドレスと所属するグループ、下り回線の帯域、上り回線の帯域およびオリジナル・リーフの種別である。オリジナル・リーフの種別とは、オリジナルサーバであれば「original」と記載され、それ以外は「leaf」と記載される。
【0050】
ツリーリスト125の構成を図15に示す。ツリーリストに含まれる情報要素はサーバリストの情報要素に加えサーバ選択状態、段数に関する情報が含まれる。サーバ選択状態は、「未評価」「選択済み」「選択不可」という3つの状態を記述でき、1度もサーバ選択を行う上での評価の対象になっていないサーバが「未評価」と設定され、選択されたサーバについては「選択済み」と設定され、評価を行った結果選択できないことがわかったサーバについては「選択不可」と設定される。ツリーリスト生成の初期段階ではこのサーバ選択状態は全てのサーバについて「未評価」と設定される。段数に関する情報は、オリジナルサーバを0段として、転送サーバリスト取得要求元の段数をインクリメントしてツリーリストの段数に関する情報の部分に追記する。またツリーリストはツリーID毎に生成される。サーバ選択処理時には指定されたツリーIDに対応するツリーリストを参照する。
【0051】
サーバ選択部での処理フローを図16に示す。まず、転送サーバリスト通知要求元がオリジナルサーバかどうかを判断する(ステップ161)。オリジナルサーバの場合は、いかなるサーバも選択されていないグループ毎に、当該グループに属するサーバのうち最も上り帯域、下り帯域の大きいサーバをサーバ選択候補とし(ステップ162)、ステップ165へ進む。一方、ステップ161の判断で、オリジナルサーバではないと判断された場合(リーフサーバの場合)は、転送サーバリスト通知要求元がすでに指定された段数に達しているかどうかを判断する(ステップ163)。YesであればRejectする。Noであれば、転送サーバリスト通知要求元が属するグループと同じグループに属するサーバのうち最も上り帯域、下り帯域の大きいサーバをサーバ選択候補とし(ステップ164)、ステップ165に進む。そして、オリジナルサーバの場合もリーフサーバの場合も、ツリーリストに記載の順にサーバの稼働状態をチェックし、稼働中であり、最大同時配信数を上回らない場合は当該サーバを選択するものとし、ツリーリストの選択状態を「選択済み」にする。稼働状態のチェックの結果稼働していないことがわかった場合はツリーリストの選択状態を「選択不可」とする(ステップ165)。そして、選択するサーバの数が最大同時配信数に達した場合はサーバ選択処理を終了する(ステップ166)。
【0052】
このフローによってオリジナルサーバから直接コンテンツを受信するリーフサーバヘ至るコンテンツ配信ツリーは各グループ毎に分散され、それ以降はそれぞれのグループの中で配信ツリーが閉じられる状態となる。また、それぞれのサーバ毎に同時配信数が指定され、それを上回らない配信ツリーが形成される。また最大の段数を指定することで、それ以上段数の多いツリーは形成されない。
【0053】
図16に示す処理フローを図17に示すサーバ群のツリー形成に適用した場合のコンテンツ配信ツリーを図18に示す。ここでサーバツリー形成装置に設定される最大階層数を2とする。また図18に対応するツリーリストの推移を図19、図20に示す。あるサーバから別のサーバにコンテンツが配信され始める時刻をTとし、時刻がt1→t2→t3と推移した時のコンテンツ配信ツリー生成について下記に説明する。
【0054】
T=0時のツリーリストにおいて「選択対象」の項目は全てのサーバで「未評価」と記される。
【0055】
T=t1のタイミングでオリジナルサーバから転送サーバリスト取得要求を受信した時、グループ1、2、3に属する全てのサーバが「未評価」であるため、それぞれのグループから最も配信性能の高いサーバ(グループ1についてはS1、グループ2についてはS5、グループ3についてはS9)がサーバ選択候補にあがり、オリジナルサーバの最大同時接続数=3であることから3台とも選択される。選択することを決めたらS1、S5、S9についてツリーリストの「選択状態」を「選択済み」と設定し、「段数」に(転送サーバリスト取得要求元であるオリジナルサーバの段数)+1を設定する。
【0056】
T=t2のタイミングでオリジナルサーバは既にS1、S5、S9に対する配信が終了しているものとする。従ってこのタイミングではオリジナルサーバ、S1、S5、S9がそれぞれ発信可能である。オリジナルサーバは最大同時接続数=3であるため、オリジナルサーバに対しては3つ以下のサーバが選択される。このタイミングではS2、S6、S10が選択されるものとする。一方S1はグループ1に属するため、グループ1に属するサーバの中から未評価のサーバが選択される。最大階層数は2でありS1の階層数は1であるため、S1に対する次段転送サーバの通知を実施しても良いことになる。オリジナルサーバからのリクエストが若干早く到着したとするとグループ1の未評価サーバはS3とS4である。しかしS1の同時配信数=1であるため、選択可能なのはS3とS4どちらか一つである。ここではS3とS4が同じ送受信性能であるため、ツリーリストに記載順に従いS3が選択される。同様の処理をS5について実施しその結果S7が選択される。また同様の処理をS9についても実施した場合、グループ3の未評価サーバのうちS11は稼動していないことを検知した場合、S12が選択される。このタイミングでオリジナルサーバが選択したS2、S6、S10およびS1が選択したS3、S5が選択したS7、S9が選択したS12についてツリーリストの「選択状態」を「選択済み」と設定し、「段数」に(転送サーバリスト取得要求元であるオリジナル・リーフサーバの段数)+1を設定する。またこの段階で稼働していないことが判明したS11についてツリーリストの「選択状態」を「選択不可」と設定する。
【0057】
T=t3のタイミングではオリジナルサーバは既にS2、S6、S10に対する配信が終了し、S1はS3に対する、S5はS7に対する、S9はS12に対する配信がそれぞれ終了しているものとする。従ってこのタイミングではオリジナルサーバおよびリーフサーバS1、S2、S3、S5、S6、S7、S9、S10、S12が発信可能である。ここでサーバツリー形成装置は全てのリーフサーバに先んじてオリジナルサーバから転送サーバリスト取得要求を受信したとする。オリジナルサーバは最大同時接続数=3であるため、3つ以下のサーバが選択される。ツリーリストの未評価のサーバはS4、S8であるため、これらの全てを選択対象となる。このタイミングでオリジナルサーバが選択したS4、S8、S12についてツリーリストの「選択状態」を「選択済み」と設定し、「段数」に(転送サーバリスト取得要求元であるオリジナルサーバの段数)+1を設定する。
【0058】
これ以降他のリーフサーバからの転送サーバリスト取得要求を受信した場合、またS4、S8、S12に対し配信し終えたオリジナルサーバが再度転送サーバリスト取得要求を実施した場合、またS4、S8、S12が転送サーバリスト取得要求を実施した場合は、すでにツリーリストの「選択状態」が「未評価」であるサーバが存在しないためサーバ選択処理を実施しない。
【0059】
以上示した通り、当実施例ではサーバツリーに関する情報を1台のサーバツリー形成装置内のツリーリストで管理していることから(課題1)を克服していることがわかる。また当実施例では稼動していないS11をツリーから除外できたことから(課題2)を克服していることがわかる。また当実施例ではオリジナルサーバがT=t1の時にS1、S5、S9、T=t2の時にS2、S6、S10、T=t3の時にS4、S8に対しコンテンツを配信していることから(課題3)を克服していることがわかる。従って、当実施例によってコンテンツの一斉配備が実現できることがわかる。
【0060】
(実施例2)
実施例2は実施例1を改良したものである。前述の図18、図19、図20に示されるサーバ選択処理において、T=t2でのリーフサーバS1が処理能力の等しいS3、S4のうちどちらを優先すべきか、同じくリーフサーバS5が処理能力の等しいS7、S8のうちどちらを優先すべきか決定する手段が存在しないためツリーリスト記載順に選択していた。このような同程度の処理能力を持つサーバ数が増加した場合、実施例1では生成されるツリーが図21に示すように無駄なトラヒックを発生させてしまう可能性がある。そこで実施例2ではサーバ選択時にサーバ間の距離に基づくサーバ選択を実現する実施例を示す。
【0061】
実施例2において、オリジナルサーバおよびリーフサーバの構成は実施例1と全く同一であるとする。サーバツリー形成装置の構成を図22に示す。実施例1に示した構成にサーバ間距離取得部221を追加した構成をとる。サーバ選択部122において複数のサーバ選択候補の中からいくつかのサーバを選択しなければならない場合、サーバ間距離取得部221を用いて転送サーバリスト通知要求元と候補サーバ間の距離を取得し、距離の短いサーバを優先して選択する。
【0062】
サーバ間距離取得部221では図23に示す拠点間距離リストを保持し、このリストを参照して用いて転送サーバリスト通知要求元と候補サーバ間の距離を求める。このリストは2拠点のネットワークアドレスとその2拠点間の距離を記述できるように構成されている。当リストに記述の無い拠点間の距離については別途指定されたデフォルト値が返されるものとする。
【0063】
以上示した通り、当実施例によってサーバ間距離を考慮したツリー生成を実施することにより、コンテンツ配信ツリーを流れるコンテンツによるトラヒック増を抑制できることがわかる。
【0064】
(実施例3)
実施例3は実施例1を改良したものである。実施例1ではリーフサーバは一度コンテンツを完全に受信してからサーバツリー形成装置に問い合わせ、取得した転送サーバリストに記載のサーバにコンテンツを転送するが、大容量ファイルの転送を行う上で完全に蓄積してから転送する方法は処理遅延を増大させ、効率が悪い。そこで、実施例1で示されたリーフサーバの構成を図24に示すように改良し、コンテンツ受信時にコンテンツ受信部102から更新対象コンテンツをコンテンツ送信部105へ送り、全てのコンテンツを受信するのを待たずに次段のリーフサーバにコンテンツを転送する。コンテンツの受信が終了し、それに伴い次段のリーフサーバへのコンテンツ転送も終了し、さらに他のリーフサーバにコンテンツを配信する際は、実施例1と同様コンテンツ格納ディレクトリ103からコンテンツを読み出すものとする。
【0065】
以上示した通り、当実施例によってリーフサーバが受信開始と同時に他のリーフサーバに対して送信できることから、コンテンツ一斉配備に要する時間の短縮が可能となる。
【0066】
(実施例4)
実施例4は実施例3を改良したものである。実施例3では図25に示すようにサーバツリー形成装置によって生成されたサーバツリーに属するリーフサーバの一個所がコンテンツ更新・転送処理中に停止してしまった場合、当該リーフサーバ配下のすべてのサーバにおいてコンテンツ更新処理が中断されてしまう。図25の場合S2が停止しているために、S5、S6、S10、S11、S12にはコンテンツが配信されない。このような状況で故障しているS2以外のサーバにコンテンツを配信するための仕組みを本実施例で提供する。
【0067】
オリジナルサーバの構成は実施例3、即ち実施例1の構成と同一である。
【0068】
リーフサーバの構成を図26に示す。リーフサーバは実施例3の構成に、コンテンツ受信部102においてコンテンツ受信処理が中断したことを検知した場合、前段のサーバが稼働中か検査する前段サーバ稼働検査部261と、前段サーバ稼動検査部261によって前段サーバが停止していることを確認した場合、図27に示す再アクセス先取得要求情報を転送サーバ通知装置に送信し、再アクセス先を取得する再アクセス先取得部262と、取得した再アクセス先に対しコンテンツの取得要求を行うコンテンツ取得要求部263とを追加した構成をとる。またコンテンツ送信部105はコンテンツ受信処理中断前に転送していたサーバに対し引き続きコンテンツを転送する。
【0069】
サーバツリー形成装置の構成は実施例3、即ち実施例1の構成と同一である。ただし、転送サーバリスト取得要求情報受信部が受信した情報が転送サーバリスト取得要求情報であるか再アクセス先取得要求情報かを判断する点と、再アクセス先要求の場合はサーバ選択部において「未評価」のサーバを選択するのではなく、「選択済み」のサーバの中から選択する点と、転送サーバリスト送信部が転送サーバリストの代わりに再アクセス先を送信する点とが異なる。
【0070】
このような仕組みを有する場合、図25のケースでの振る舞いを以下に示す。S5およびS6はコンテンツの転送が中断したことを検知すると、前段サーバS2が停止しているか検査する。S2は停止しているためサーバツリー形成装置に対し再アクセス先取得要求情報を通知する。その結果S5に対してはS7が、S6に対してはS9がそれぞれ選択されたとする。前段サーバが決定したらそれまで配信していたS10、S11、S12に対する転送処理を再開する。一方S10、S11、S12はコンテンツの転送が中断したことを検知し、前段サーバS5またはS6が停止しているか検査する。その結果S5、S6とも停止していないため、自ら他サーバヘ再アクセスは行わない。結果としてS5、S6から再送されるまで待機する。
【0071】
以上示した通り、当実施例によってコンテンツ配信途中であるサーバが停止した場合でも停止したサーバ配下のサーバは早期に復旧が可能である。また停止したサーバ配下のサーバ台数が多い場合でもそれら全てから再アクセス先要求が到達するわけではないため、サーバツリー形成装置への負荷集中を抑制することが可能となる。
【0072】
(実施例5)
実施例5は実施例1を改良したものである。実施例1ではあるリーフサーバに対するコンテンツ配信元である前段のサーバは必ず一つであった。従って、前段のサーバの上がり帯域が当該リーフサーバの下り帯域よりも小さい場合は当該リーフサーバの受信能力を十分生かすことができず、コンテンツ一斉配備に要する時間が長期化する可能性が高い。そこで実施例5では、あるリーフサーバが複数のサーバからコンテンツを受信するような形のコンテンツ配信ツリーを形成する仕組みを提供する。
【0073】
実施例5において、オリジナルサーバの構成は、実施例1の構成(図4参照)と比べ、転送サーバリスト取得部45が取得する転送サーバリストに、転送サーバ毎に指定された転送すべきコンテンツの範囲が含まれる点と、コンテンツ送信部46はそこで指定されたコンテンツの範囲のみを各々のリーフサーバに配信する部分が異なる。
【0074】
またリーフサーバの構成は、実施例1の構成(図10参照)と比べ、コンテンツ格納ディレクトリ103にコンテンツの一部分のみが格納される場合がある点、および転送サーバリスト取得部104が当該ツリーIDで配信されるコンテンツのうち既にコンテンツ格納ディレクトリ103に格納されているコンテンツの一部分の範囲を転送サーバリスト取得要求情報に含める点、および転送サーバリスト取得部104が取得する転送サーバリストに、転送サーバ毎に指定されたコンテンツ配信条件が含まれる点と、コンテンツ送信部105はそこで指定されたコンテンツの範囲のみを各々のリーフサーバに配信する部分が異なる。
【0075】
また転送サーバ通知装置(サーバツリー形成装置)の構成は実施例1の構成(図12参照)と比べ、過去に指定した全てのコンテンツ配信条件をサーバ毎に記憶するコンテンツ配信条件リストをツリーリスト125に含むことと、転送サーバリスト取得要求情報受信部123が配信可能コンテンツ情報を受信しサーバ選択部122に通知することと、サーバ選択部122が前記コンテンツ配信条件リストと前記配信可能コンテンツ情報に基づきサーバ選択候補を抽出し、抽出した候補の中からサーバを選択し、選択されたサーバそれぞれについてコンテンツ配信条件を指定し、指定したコンテンツ配信条件を前記コンテンツ配信条件リストに追加し、指定したコンテンツ配信条件を転送サーバリストに含める部分が異なる。
【0076】
コンテンツの一部分の範囲を図28による形で表現する。図28で示した表現形式で示した配信可能コンテンツ情報を含む転送サーバリスト取得要求情報を図29に示す。またサーバ毎に指定されるコンテンツ配信条件(当該サーバに送信すべきコンテンツの範囲)が示された転送サーバリストを図30に示す。サーバツリー形成装置におけるツリーリストの構成を図31に示す。ツリーリストには過去に通知した全てのコンテンツ配信条件がサーバ毎に記述される。
【0077】
サーバツリー形成装置のサーバ選択処理におけるコンテンツ配信条件決定処理について図32を用いて説明する。「選択状態」が未選択のもの、あるいは「選択状態」が「選択済み」であって過去に通知したコンテンツ配信条件(当該サーバに送信すべきコンテンツの範囲)から当該サーバには未だ取得していないコンテンツの一部分が存在すると判別できたサーバを候補サーバリストとして抽出し、それぞれ候補サーバ毎に記憶されている過去に通知したコンテンツ配信条件を取得する。図32からサーバAの過去に指定したコンテンツ配信条件は10MB−30MB、50MB−90MB、110MB−130MBである。同様にサーバBのコンテンツ配信条件は0B−20MB、40MB−80MB、100MB−150MB、サーバCに対しては70MB−120MBである。これらの部分の範囲以外はそれぞれのサーバが未だ取得していない範囲と見なすことができる。一方転送サーバリスト取得要求元から通知された配信可能コンテンツ情報は10MB−20MB、40MB−60MB、80MB−150MBである。この領域は転送サーバリスト取得要求元が送信可能な範囲と見なすことができる。コンテンツ配信条件の指定は、各サーバが未だ有していない範囲であり、かつ転送サーバリスト取得要求元が有している範囲を指定するのが基本である。図32の例ではサーバAに対しては40MB−50MB、90MB−110MB、130MB−150MB(計50MB)を指定し、サーバBに対しては80MB−100MB(計20MB)を指定し、サーバCに対しては10MB−20MB、40MB−60MB、120MB−150MB(計60MB)を指定する。ただし、ある候補サーバの下り回線帯域をRc.downとし、また候補サーバの数をNとし、転送サーバリスト取得要求元の上り回線帯域をR0.upとしR0.up/N<Rc.downを満たす候補サーバについてはコンテンツ全体のサイズをMとし、指定すべきコンテンツサイズの上限値はM×(R0.up/N)/Rc.downであるものとする。例えばサーバA、サーバBの下り回線帯域を3Mbpsとし、サーバCの下り回線帯域を9Mbpsとし、転送サーバリスト取得要求元の上り回線帯域を9Mbpsとすると、サーバCのみがR0.up/N<Rc.downを満たす。この時の指定すべき範囲の上限値は150MB×(9Mbps/3)/9Mbps=50MBとなるため、サーバCに対しては上記に示すコンテンツ配信条件の代わりにトータルの範囲が50MB以下になるように(例えば10MB−20MB、40MB−60MB、120MB−140MB(計50MB))を指定する。このようにして指定されたコンテンツ配信条件をツリーリストに追記する。図32の例についてコンテンツ配信条件のツリーリストヘの追記前と追記後の比較を図33に示す。
【0078】
このような処理を全てのリーフサーバにコンテンツの未配信部分が存在しなくなるまで繰り返す。図33に示した通り、1度転送サーバリストで通知されたサーバについても未配信部分が残るため、再度当該リーフサーバに対し別な前段サーバからコンテンツが配信される可能性がある。このように複数のサーバからコンテンツが配信されることでリーフサーバの受信性能を十分利用することができ、コンテンツ一斉配備処理の高速化が実現できる。
【0079】
なお、本発明の各装置はコンピュータとプログラムによっても実現でき、プログラムを記録媒体に記録することも、ネットワークを通じて提供することも可能である。
【0080】
以上本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0081】
【発明の効果】
以上示してきた通り、本発明によってサーバツリーは個々のサーバに個別に設定せず集中管理可能となり、またサーバツリーを個々のサーバの稼動状態に基づいて動的に生成でき、また送信を終えたサーバは再度未受信のサーバに対するコンテンツを配信できるようにすることが可能となるため、これまで困難であった多サーバに対するコンテンツの一斉配備が実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の処理ステップを説明する図である。
【図2】本発明の実施形態のサーバツリー形成装置の構成を説明する図である。
【図3】実施例で前提とする環境を説明する図である。
【図4】実施例1におけるオリジナルサーバの内部構成を説明する図である。
【図5】実施例1におけるオリジナルサーバの動作シーケンスを説明する図である。
【図6】実施例1におけるオリジナルサーバ・リーフサーバの初期設定ファイルを説明する図である。
【図7】実施例1におけるツリーIDのフォーマットを説明する図である。
【図8】実施例1における転送サーバリスト取得要求情報のフォーマットを説明する図である。
【図9】実施例1における転送サーバリストのフォーマットを説明する図である。
【図10】実施例1におけるリーフサーバの内部構成を説明する図である。
【図11】実施例1におけるリーフサーバの動作シーケンスを説明する図である。
【図12】実施例1におけるサーバツリー形成装置の内部構成を説明する図である。
【図13】実施例1におけるサーバツリー形成装置の初期設定ファイルを説明する図である。
【図14】実施例1におけるサーバツリー形成装置のサーバリストの構成を説明する図である。
【図15】実施例1におけるサーバツリー形成装置のツリーリストの構成を説明する図である。
【図16】実施例1におけるサーバツリー形成装置のサーバ選択部における処理フローを説明する図である。
【図17】実施例1におけるサーバ群のリストを説明する図である。
【図18】実施例1において形成されるサーバツリーを説明する図である。
【図19】実施例1においてサーバツリーが形成される際のツリーリストの推移を説明する図(その1)である。
【図20】実施例1においてサーバツリーが形成される際のツリーリストの推移を説明する図(その2)である。
【図21】実施例2の効果を説明する図である。
【図22】実施例2におけるサーバツリー形成装置の内部構成を説明する図である。
【図23】実施例2における拠点間距離リストを説明する図である。
【図24】実施例3におけるリーフサーバの内部構成を説明する図である。
【図25】実施例4の効果を説明する図である。
【図26】実施例4におけるリーフサーバの内部構成を説明する図である。
【図27】実施例4における再アクセス先取得要求情報を説明する図である。
【図28】実施例5におけるコンテンツの一部分の範囲の表現方法を説明する図である。
【図29】実施例5における転送サーバリスト取得要求情報を説明する図である。
【図30】実施例5における転送サーバリストを説明する図である。
【図31】実施例5におけるツリーリストの構成を説明する図である。
【図32】実施例5におけるコンテンツ配信条件決定処理を説明する図である。
【図33】実施例5におけるツリーリストの推移を説明する図である。
【符号の説明】
21…転送サーバリスト取得要求情報受信手段、22…サーバリスト、23…ツリーリスト、24…ツリーリスト生成手段、25…サーバ選択候補抽出手段、26…サーバ選択手段、27…サーバ選択状態格納の手段、28…転送サーバ送信手段、40…オリジナルサーバ、41…初期設定ファイル、42…コンテンツ格納ディレクトリ、43…コンテンツ更新有無チェック部、44…ツリーID生成部、45…転送サーバリスト取得部、46…コンテンツ送信部、47…TCP/IP送受信部、100…リーフサーバ、101…初期設定ファイル、102…コンテンツ受信部、103…コンテンツ格納ディレクトリ、104…転送サーバリスト取得部、105…コンテンツ送信部、106…TCP/IP送受信部、120…ツリーサーバ形成装置、121…初期設定ファイル、122…サーバ選択部、123…転送サーバリスト取得要求情報受信部、124…サーバリスト、125…ツリーリスト、126…ツリーリスト生成部、127…転送サーバリスト送信部、128…TCP/IP送受信部、221…サーバ間距離取得部、261…前段サーバ稼働検査部、262…再アクセス先取得部、263…コンテンツ取得要求部
Claims (40)
- コンテンツの発信源であるサーバ装置(以下オリジナルサーバ)と、
コンテンツを受信し別サーバに転送する能力を有する一台以上のサーバ装置(以下リーフサーバ)と、
前記オリジナルサーバまたは前記リーフサーバが次に前記コンテンツを転送すべきリーフサーバを前記オリジナルサーバまたは前記リーフサーバに対し通知するサーバツリー形成装置と、
で構成されるコンテンツ配信網を用いたコンテンツ配信方法であって、
(1)前記オリジナルサーバが、コンテンツ配信の前段階において、コンテンツの配信ツリーを一意に識別するツリー識別情報を含む転送サーバリスト取得要求情報を生成し、前記転送サーバリスト取得要求情報を前記サーバツリー形成装置に通知するステップと、
(2)前記サーバツリー形成装置が、前記転送サーバリスト取得要求情報を受信後、前記転送サーバリスト取得要求情報に含まれる前記ツリー識別情報に対応するリーフサーバの識別情報、当該リーフサーバに対する評価結果を含み、前記評価結果の初期値として未評価と設定したツリーリストをリーフサーバの識別情報が記載されたサーバリストから生成するステップと、
(3)前記サーバツリー形成装置が、前記ツリーリストの中から一つ以上のリーフサーバを選択し、選択したリーフサーバに対する前記評価結果を評価済みと設定し、選択したリーフサーバの識別情報が含まれる前記転送先サーバリストを前記オリジナルサーバに通知するステップと、
(4)前記オリジナルサーバが、前記サーバツリー形成装置から取得した転送先サーバリストに記載の前記リーフサーバそれぞれに対し、前記ツリー識別情報と前記コンテンツを配信するステップと、
(5)前記ツリー識別情報と前記コンテンツを受信したリーフサーバにおいて、
(5−1)前記リーフサーバが、コンテンツ転送元である前段のオリジナルサーバまたは前段のリーフサーバから前記ツリー識別情報と前記コンテンツを受信し、前記ツリー識別情報を含む転送サーバリスト取得要求情報を生成し、転送サーバリスト取得要求元として前記転送サーバリスト取得要求情報を前記サーバツリー形成装置に通知するステップと、
(5−2)前記サーバツリー形成装置が、前記ツリーリストの中から前記リーフサーバに対する評価結果が未評価である一つ以上のリーフサーバを選択し、選択したリーフサーバに対する評価結果を評価済みと設定し、選択した前記リーフサーバの識別情報が含まれる前記転送先サーバリストを転送サーバリスト取得要求元である前記リーフサーバに通知するステップと、
(5−3)前記リーフサーバが、前記サーバツリー形成装置によって通知された前記転送先サーバリストに記載の前記リーフサーバそれぞれに対し、前記ツリー識別情報と前記コンテンツを配信するステップと、
を前記ツリーリストに記載のすべてのリーフサーバの前記評価結果が評価済みとなるまで繰り返し実行するステップと、
で構成されることを特徴とするコンテンツ配信方法。 - 前記請求項1に記載のコンテンツ配信方法であって、
前記サーバツリー形成装置が一度に通知する前記リーフサーバ数の最大値を前記転送サーバリスト取得要求情報に指定する情報を含み、
前記(3)および前記(5−2)のステップにおいてサーバツリー形成装置がリーフサーバを選択する際、選択するリーフサーバ数が前記リーフサーバ数の最大値を超えないように制御する
ことを特徴とするコンテンツ配信方法。 - 請求項1から2のいずれかに記載のコンテンツ配信方法であって、
前記サーバリストおよび前記ツリーリストは前記リーフサーバの能力情報を含み、
前記(3)および前記(5−2)のステップにおいてサーバツリー形成装置は能力の高いリーフサーバを優先して選択することを特徴とするコンテンツ配信方法。 - 請求項3に記載のコンテンツ配信方法であって、
前記能力情報とは前記リーフサーバの送受信伝送レートであり、
前記(3)および前記(5−2)のステップにおいてサーバツリー形成装置は送信レート、受信レートともに高速であるリーフサーバを優先して選択する
ことを特徴とするコンテンツ配信方法。 - 請求項1から4のいずれかに記載のコンテンツ配信方法であって、
前記オリジナルサーバあるいは前記リーフサーバのうち転送サーバリストに記載のリーフサーバへの配信が終了したサーバをコンテンツの発信源として再定義し、
前記(1)から(5)の処理を前記ツリーリストに記載の前記リーフサーバにおいてすべてのリーフサーバの前記評価結果が評価済みとなるまで繰り返す
ことを特徴とするコンテンツ配信方法。 - 請求項1から5のいずれかに記載のコンテンツ配信方法であって、
前記サーバリストおよび前記ツリーリストは前記リーフサーバが属するグループを識別するグループ識別情報を含み、
前記(3)のステップにおいて、サーバツリー形成装置はリーフサーバ選択時に、選択するリーフサーバの属するグループが全て異なるように選択し(3−a)、
前記(5−2)のステップにおいて、サーバツリー形成装置はリーフサーバ選択時に、転送サーバリスト取得要求元が属するグループと同じグループに属するリーフサーバを選択し(5−2−a)、
前記オリジナルサーバあるいは前記リーフサーバのうち転送サーバリストへの配信が終了したサーバをコンテンツの発信源として再定義し、前記コンテンツの発信源として再定義されたオリジナルサーバによって前記サーバツリー形成装置にアクセスされた場合は前記サーバツリー形成装置は前記(3−a)のステップを実施し、前記コンテンツの発信源として再定義されたリーフサーバによって前記サーバツリー形成装置にアクセスされた場合は前記(5−2−a)のステップを実施し、
上記処理を前記ツリーリストに記載の前記リーフサーバにおいてすべてのリーフサーバの前記評価結果が評価済みとなるまで繰り返す
ことを特徴とするコンテンツ配信方法。 - 請求項1から6のいずれかに記載のコンテンツ配信方法であって、
前記ツリーリストに記載される前記評価結果は、未評価、選択済み、選択不可、の3値をとり、
前記(3)および前記(5−2)のステップにおいてサーバツリー形成装置は選択しようとするリーフサーバが稼働中であるか確認し、稼働中のリーフサーバを選択し、選択したサーバの前記評価結果を選択済みと設定し、稼働していないことを確認したリーフサーバは選択せず、選択しなかったサーバの前記評価結果を選択不可と設定する
ことを特徴とするコンテンツ配信方法。 - 請求項1から7のいずれかに記載のコンテンツ配信方法であって、
前記ツリーリストは前記リーフサーバに到達した前記コンテンツが経由してきた前記オリジナルサーバからの経由サーバ数(以下段数)に関する情報である段数情報を含み、
前記(2)のステップにおいて、サーバツリー形成装置は選択されたサーバに対する前記段数情報を初期値に設定し、
前記(3)、または(5−2)のステップにおいて、前記サーバツリー形成装置は前記ツリーリストから転送先サーバリスト取得要求元であるリーフサーバの前記段数情報を取得し、前記段数情報が事前に前記サーバツリー形成装置に指定された条件を満たしている転送先サーバリスト取得要求元に対してはサーバ選択処理を実施せず、またサーバ選択処理終了後前記サーバツリー形成装置は前記ツリーリスト上に記載の選択されたリーフサーバの前記段数情報を転送サーバリスト取得要求元の前記段数に関する情報から所定量を変化させた値に設定する
ことを特徴とするコンテンツ配信方法。 - 請求項1から8のいずれかに記載のコンテンツ配信方法であって、
前記サーバツリー形成装置は転送サーバリスト取得要求元であるサーバと前記ツリーリストに記載の任意のリーフサーバとの間の距離を取得できる距離取得手段を有し、
前記(3)または前記(5−2)のステップにおいて、サーバツリー形成装置は前記転送サーバリスト取得要求元のサーバからの距離が近いリーフサーバを優先して選択する
ことを特徴とするコンテンツ配信方法。 - 請求項1から9のいずれかに記載のコンテンツ配信方法であって、
前記(5−1)のステップにおいて前記リーフサーバが前記コンテンツを受信中にコンテンツ受信動作が中断されたことを検知した場合、
前記リーフサーバが前記サーバツリー形成装置に対し前記ツリー識別情報を含む再アクセス先取得要求情報を通知し、前記サーバリスト通知装置が前記再アクセス先取得要求情報に記載の前記ツリー識別情報に対応する前記ツリーリストを参照し、評価済みあるいは選択済みと記されているリーフサーバを一つ以上選択する、
ことを特徴とするコンテンツ配信方法。 - 請求項1から10のいずれかに記載のコンテンツ配信方法であって、
前記(5−1)のステップにおいて前記リーフサーバが前記コンテンツを受信中にコンテンツ受信動作が中断されたことを検知した場合、
前記リーフサーバが前記リーフサーバにとってのコンテンツ転送元である前段のリーフサーバあるいは前記オリジナルサーバが稼働中であるか検査し、
前記前段のリーフサーバが稼働中でないことを確認した場合のみ、前記リーフサーバが前記サーバツリー形成装置に対し前記ツリー識別情報を含む再アクセス先取得要求情報を通知し、前記サーバリスト通知装置が前記再アクセス先取得要求情報に記載の前記ツリー識別情報に対応する前記ツリーリストを参照し、評価済みあるいは選択済みと記されているリーフサーバを一つ以上選択する、
ことを特徴とするコンテンツ配信方法。 - 請求項1から7、および9のいずれかに記載のコンテンツ配信方法であって、
前記転送サーバリスト取得要求情報には前記転送サーバリスト取得要求元が現時点で配信可能なコンテンツに関する配信可能コンテンツ情報を含み、
前記サーバツリー形成装置中の前記ツリーリストは、現時点までに前記リーフサーバに通知した全てのコンテンツ配信条件がリーフサーバ毎に保持されるコンテンツ配信条件リストを含み、
前記(5−2)のステップにおいて、前記ツリーリストの中から前記リーフサーバに対する試験結果が未評価であるものを選択候補サーバとし、また前記リーフサーバに対する試験結果が評価済みあるいは選択済みであり前記配信可能コンテンツ情報と前記コンテンツ配信条件リストに基づき選択候補サーバを抽出し、前記選択候補サーバの中から一つ以上のリーフサーバを選択し、選択した前記リーフサーバそれぞれについてコンテンツ配信条件を決定し、前記ツリーリストの前記リーフサーバに対する評価結果を評価済みあるいは選択済みと設定し、前記ツリーリストの前記コンテンツ配信条件リストに当選択処理で決定されたコンテンツの配信条件を追加し、選択した前記リーフサーバの識別情報を含む転送先サーバリストおよび前記コンテンツ配信条件を前記リーフサーバに通知し、
前記(5−3)のステップにおいて、前記リーフサーバは前記サーバツリー形成装置によって通知された前記リーフサーバそれぞれに対し、前記コンテンツ配信条件に基づいて前記ツリー識別情報と共に前記コンテンツを配信し、
前記(5)のステップを全てのリーフサーバに対する試験結果が評価済みあるいは選択済みであり、かつ前記転送サーバリスト取得要求情報に含まれる前記配信可能コンテンツ情報と前記ツリーリスト中の前記コンテンツ配信条件リストに基づく選択候補サーバ抽出処理の結果、1つも選択候補サーバが抽出されなくなるまで繰り返す
ことを特徴とするコンテンツ配信方法。 - 請求項12に記載のコンテンツ配信方法であって、
前記ツリーリストは前記リーフサーバに到達した前記コンテンツが経由してきた前記オリジナルサーバからの経由サーバ数(以下段数)に関する情報である段数情報を前記コンテンツ配信条件毎に保持し、
前記(2)のステップにおいて、サーバツリー形成装置は選択されたサーバに対する前記段数情報を初期値に設定し、
前記(3)、または(5−2)のステップにおいて、前記サーバツリー形成装置は前記ツリーリストから転送先サーバリスト取得要求元であるリーフサーバの前記段数情報を取得し、前記段数情報が事前に前記サーバツリー形成装置に指定した条件を満たしている転送先サーバリスト取得要求元に対してはサーバ選択処理を実施せず、またサーバ選択処理終了後前記サーバツリー形成装置は前記ツリーリスト上に記載の選択されたリーフサーバの前記コンテンツ配信条件に対応する前記段数情報を、転送サーバリスト要求発信元の前記コンテンツ配信条件に対応する前記段数情報から所定量を変化させた値に設定する
ことを特徴とするコンテンツ配信方法。 - 請求項12または13に記載のコンテンツ配信方法であって、
前記(5−1)のステップにおいて前記リーフサーバが前記コンテンツを受信中にコンテンツ受信動作が中断されたことを検知した場合、
前記リーフサーバが前記サーバツリー形成装置に対し前記ツリー識別情報と中断直前の時点で配信可能であるコンテンツに関する配信可能コンテンツ情報を含む再アクセス先取得要求情報を通知し、前記サーバリスト通知装置が前記再アクセス先取得要求情報に記載の前記ツリー識別情報に対応する前記ツリーリストを参照し、評価済みあるいは選択済みと記されているリーフサーバの中から前記コンテンツ配信条件リストと前記配信可能コンテンツ情報に基づいて候補サーバを抽出し、前記候補サーバの中から一つ以上のリーフサーバを選択する、
ことを特徴とするコンテンツ配信方法。 - 請求項14に記載のコンテンツ配信方法であって、
前記(5−1)のステップにおいて前記リーフサーバが前記コンテンツを受信中にコンテンツ受信動作が中断されたことを検知した場合、
前記リーフサーバにおいてコンテンツ転送元である前段のオリジナルサーバあるいはリーフサーバが稼働中であるか検査し、
前記コンテンツ転送元である前段のオリジナルサーバあるいはリーフサーバが稼働中でないことを確認した場合のみ、前記リーフサーバが前記サーバツリー形成装置に対し前記ツリー識別情報と中断直前の時点で配信可能であるコンテンツに関する配信可能コンテンツ情報を含む再アクセス先取得要求情報を通知し、前記サーバリスト通知装置が前記再アクセス先取得要求情報に記載の前記ツリー識別情報に対応する前記ツリーリストを参照し、評価済みあるいは選択済みと記されているリーフサーバの中から前記コンテンツ配信条件リストと前記配信可能コンテンツ情報に基づいて候補サーバを抽出し、前記候補サーバの中から一つ以上のリーフサーバを選択する、
ことを特徴とするコンテンツ配信方法。 - コンテンツの発信源であるサーバ装置(オリジナルサーバ)と、
コンテンツを受信し別サーバに転送する能力を有するサーバ装置(リーフサーバ)と、
前記オリジナルサーバまたは前記リーフサーバが次に前記コンテンツを転送すべきリーフサーバを前記オリジナルサーバまたは前記リーフサーバに対し通知するサーバツリー形成装置と、
で構成されるコンテンツ配信網における前記サーバツリー形成装置であって、
配信ツリーを一意に識別するツリー識別情報を含む転送サーバリスト取得要求情報を転送サーバリスト取得要求元から受信する転送サーバリスト取得要求情報受信手段と、
リーフサーバの識別情報を含むリーフサーバに関する情報を記述したサーバリストと、
前記サーバツリー形成装置においてはじめての前記ツリー識別情報を受信した場合、サーバリストと前記ツリー識別情報からリーフサーバ識別情報と当該リーフサーバに対する評価結果を含み全てのリーフサーバに対して前記評価結果の初期値を未評価と設定したツリーリストを生成するツリーリスト生成手段と、
前記ツリー識別情報をキーとして前記ツリーリストから候補となる未評価のリーフサーバのリストを取得するサーバ選択候補抽出手段と、
前記サーバ選択候補抽出手段から得た前記リーフサーバのリストの中から一つ以上のリーフサーバを選択するサーバ選択手段と、
前記サーバ選択手段によって選択されたサーバについて前記ツリーリストの当該リーフサーバに対する評価結果を評価済みと設定するサーバ選択状態格納手段と、
前記選択されたサーバのリストを前記転送サーバリスト取得要求の応答として前記転送サーバリスト取得要求元へ送信する転送サーバリスト送信手段と、
で構成されることを特徴とするサーバツリー形成装置。 - 請求項16に記載のサーバツリー形成装置であって、
前記転送サーバリスト取得要求情報受信手段は、配信ツリーを一意に識別するツリー識別情報と前記サーバツリー形成装置が一度に通知するリーフサーバ数の最大値を示す情報を含む転送サーバリスト取得要求情報を受信し、
前記サーバ選択手段は、一度に選択するリーフサーバ数を前記通知サーバ数の最大値を超えないように制御すること
を特徴とするサーバツリー形成装置。 - 請求項16または17に記載のサーバツリー形成装置であって、
前記サーバリストおよび前記ツリーリストは、前記リーフサーバが属するグループの識別情報を含み、
前記サーバ選択候補抽出手段は、前記転送サーバリスト取得要求元がオリジナルサーバであった場合はどのリーフサーバの前記選択状態も未評価であるグループに属するリーフサーバのリストを取得し、前記転送サーバリスト取得要求元がリーフサーバであった場合は前記転送サーバリスト取得要求元の属するグループと同じグループに属する未評価のリーフサーバのリストを取得し、
前記サーバ選択手段は、前記転送サーバリスト取得要求元がオリジナルサーバであった場合は選択するリーフサーバの属するグループが全て異なるように選択し、前記転送サーバリスト取得要求元がリーフサーバであった場合は前記転送サーバリスト取得要求もとの属するグループと同じグループに属するリーフサーバを選択すること
を特徴とするサーバツリー形成装置。 - 請求項16から18のいずれかに記載のサーバツリー形成装置であって、
前記サーバリストおよび前記ツリーリストは、前記リーフサーバの能力情報を含み、
前記サーバ選択手段は、前記能力の高い前記リーフサーバを優先して選択すること
を特徴とするサーバツリー形成装置。 - 請求項19に記載のサーバツリー形成装置であって、
前記能力情報とは、前記リーフサーバの送受信転送レートであり、
前記サーバ選択手段は、送信レート、受信レートともに高速であるリーフサーバを優先して選択すること
を特徴とするサーバツリー形成装置。 - 請求項16から20のいずれかに記載のサーバツリー形成装置であって、
前記ツリーリストにおける前記評価結果は、未評価、選択済み、選択不可の3値をとり、
前記サーバ選択手段は、選択候補となるリーフサーバが稼動しているか確認し、稼動しているサーバを選択し、
前記サーバ選択状態格納手段は、前記サーバ選択手段によって選択された前記リーフサーバについては前記評価結果を選択済みと設定し、前記サーバ選択手段によって稼働していないことが確認されたサーバについては選択不可と設定すること
を特徴とするサーバツリー形成装置。 - 請求項16から21のいずれかに記載のサーバツリー形成装置であって、
前記ツリーリストは、前記リーフサーバに到達した前記コンテンツが経由してきた前記オリジナルサーバからの経由サーバ数(以下段数)に関する情報である段数情報を含み、
前記ツリーリスト生成手段は、前記リーフサーバに対する前記段数情報を全て初期値に設定し、
前記サーバ選択手段は、前記転送サーバリスト取得要求元に対応する前記オリジナルサーバからの段数に関する情報を前記サーバ選択候補抽出手段から取得し、前記情報が事前に前記サーバツリー形成装置に設定された条件に合致する場合、前記転送サーバリスト取得要求元に対する転送サーバリスト通知処理を中断し、
前記サーバ選択状態格納手段は、前記サーバ選択手段によって選択された前記リーフサーバに対応する前記段数情報を前記サーバツリー形成装置に設定された所定量だけ変化させた値に設定すること
を特徴とするサーバツリー形成装置。 - 請求項16から22のいずれかに記載のサーバツリー形成装置であって、
前記サーバ選択手段は前記転送サーバリスト取得要求元と前記ツリーリストに記載の前記リーフサーバとの間の距離を取得できる距離取得手段を含み、前記転送サーバリスト取得要求元から近いサーバを優先して選択する
ことを特徴とするサーバツリー形成装置。 - 請求項16から23のいずれかに記載のサーバツリー形成装置であって、
配信ツリーを一意に識別するツリー識別情報を含む再アクセス先取得要求情報を再アクセス先取得要求元から受信する再アクセス先取得要求情報受信手段と、
前記再アクセス先取得要求情報に含まれる前記ツリー識別情報をキーとして前記ツリーリストから候補となる評価済みあるいは選択済みのリーフサーバのリストを取得する機能を含む前記サーバ選択候補抽出手段と、
前記サーバ選択格納手段によって選択されたサーバのリストを前記再アクセス先取得要求の応答として前記再アクセス先取得要求元へ出力する再アクセス先送信手段と
で構成されることを特徴とするサーバツリー形成装置。 - 請求項16から21、および23に記載のサーバツリー形成装置であって、
前記転送サーバリスト取得要求情報には前記転送サーバリスト取得要求元が現時点で配信可能なコンテンツに関する配信可能コンテンツ情報を含み、
前記ツリーリストはリーフサーバ毎に現時点までに前記リーフサーバに通知したコンテンツ配信条件が全て保持されるコンテンツ配信条件リストを含み、
前記サーバ選択候補抽出手段は、前記ツリーリストの中から前記リーフサーバに対する試験結果が未評価であるものをサーバ候補とし、また前記リーフサーバに対する試験結果が評価済みあるいは選択済みである前記リーフサーバの中から前記配信可能コンテンツ情報と前記コンテンツ配信条件に基づき選択候補サーバを抽出し、
前記サーバ選択手段は選択した前記リーフサーバそれぞれについてコンテンツ配信条件を決定し、
前記サーバ選択状態格納手段は、前記ツリーリストの前記リーフサーバに対する評価結果を評価済みあるいは選択済みと設定し、前記ツリーリストの前記コンテンツ配信条件リストに当選択処理で決定されたコンテンツの配信条件を追加し、
前記転送サーバリスト送信手段は転送サーバリストおよびサーバ毎のコンテンツ配信条件を通知する
ことを特徴とするサーバツリー形成装置。 - 請求項25に記載のサーバツリー形成装置であって、
前記ツリーリストは、前記リーフサーバについての前記コンテンツ配信条件に対する前記オリジナルサーバからの経由サーバ数(以下段数)に関する情報である段数情報を含み、
前記ツリーリスト生成手段は、前記リーフサーバについての前記コンテンツ配信条件に対する前記オリジナルサーバからの段数に関する情報を全て初期値に設定し、
前記サーバ選択手段は、前記転送サーバリスト取得要求元の前記段数情報を前記サーバ選択候補抽出手段から取得し、前記コンテンツ配信条件に対応する前記段数に関する情報が事前に前記サーバツリー形成装置に設定された条件に合致する場合、前記転送サーバリスト取得要求元に対する転送サーバリスト通知処理を中断し、
前記サーバ選択状態格納手段は、前記サーバ選択手段によって選択された前記リーフサーバにおいて当サーバ選択処理で決定した前記コンテンツ配信条件に対応する前記段数情報を前記サーバツリー形成装置に設定された所定量だけ変化させた値に設定すること
を特徴とするサーバツリー形成装置。 - 請求項25および26に記載のサーバツリー形成装置であって、
配信ツリーを一意に識別するツリー識別情報と前記配信可能コンテンツ情報を含む再アクセス先取得要求情報を再アクセス先取得要求元から受信する際アクセス先取得要求情報受信手段と、
前記再アクセス先取得要求情報に含まれる前記ツリー識別情報をキーとして前記ツリーリストから候補となる評価済みあるいは選択済みのリーフサーバのリストに含まれる前記コンテンツ配信条件リストと前記配信可能コンテンツ情報とに基づき候補サーバを抽出する前記サーバ選択候補抽出手段と、
前記サーバ選択格納手段によって選択されたサーバのリストを前記再アクセス先取得要求の応答として前記再アクセス先取得要求元へ出力する再アクセス先送信手段と、
で構成されることを特徴とするサーバツリー形成装置。 - コンテンツの発信源であるサーバ装置(オリジナルサーバ)と、
コンテンツを受信し別サーバに転送する能力を有するサーバ装置(リーフサーバ)と、
前記オリジナルサーバまたは前記リーフサーバが次に前記コンテンツを転送すべきリーフサーバを前記オリジナルサーバまたは前記リーフサーバに対し通知するサーバツリー形成装置と、
で構成されるコンテンツ配信網における前記サーバ装置(オリジナルサーバ)であって、
コンテンツ配信要求イベントを受信するコンテンツ配信要求イベント受信手段と、
ツリー識別情報を生成するツリー識別情報生成手段と、
前記ツリー識別情報を含む転送サーバリスト取得要求情報を生成し、サーバツリー形成装置に対して送信し、転送サーバリスト通知結果を取得する転送サーバリスト取得手段と、
前記転送サーバリストに記載のそれぞれのリーフサーバに対しコンテンツと共に前記ツリー識別情報を送信するコンテンツ送信手段、
で構成されることを特徴とするサーバ装置(オリジナルサーバ)。 - 請求項28に記載のサーバ装置(オリジナルサーバ)であって、
前記転送サーバリスト取得要求情報は、前記サーバツリー形成装置が一度に通知するサーバ数の最大値を示す情報が含まれる
ことを特徴とするサーバ装置(オリジナルサーバ)。 - 請求項28または29に記載のサーバ装置(オリジナルサーバ)であって、
前記コンテンツ送信手段の処理終了後、再度前記ツリー識別情報を含む転送サーバリスト取得要求情報を生成し、サーバツリー形成装置に対して送信し、転送サーバリスト通知結果を取得する転送サーバリスト取得手段
を有することを特徴とするサーバ装置(オリジナルサーバ)。 - 請求項28から30のいずれかに記載のサーバ装置(オリジナルサーバ)であって、
前記転送サーバリスト取得要求情報は、現時点で配信可能なコンテンツに関する配信可能コンテンツ情報を含み、
前記コンテンツ送信手段は、取得した転送サーバリストに含まれるコンテンツ配信条件にしたがってコンテンツを配信する
ことを特徴とするサーバ装置(オリジナルサーバ)。 - コンテンツの発信源であるサーバ装置(オリジナルサーバ)と、
コンテンツを受信し別サーバに転送する能力を有するサーバ装置(リーフサーバ)と、
前記オリジナルサーバまたは前記リーフサーバが次に前記コンテンツを転送すべきリーフサーバを前記オリジナルサーバまたは前記リーフサーバに対し通知するサーバツリー形成装置と、
で構成されるコンテンツ配信網における前記サーバ装置(リーフサーバ)であって、
オリジナルサーバや他のリーフサーバから送られる前記ツリー識別情報と前記コンテンツを受信するコンテンツ受信手段と、
前記ツリー識別情報を含む転送サーバリスト取得要求情報サーバツリー形成装置に対し転送し、転送サーバリスト通知結果を取得する転送サーバリスト取得手段と、
前記転送サーバリストに記載のそれぞれのリーフサーバに対しコンテンツと共に前記ツリー識別情報を送信するコンテンツ送信手段、
で構成されることを特徴とするサーバ装置(リーフサーバ)。 - 請求項32に記載のサーバ装置(リーフサーバ)であって、
前記転送サーバリスト取得要求情報は、前記サーバツリー形成装置が一度に通知するサーバ数の最大値を示す情報が含まれる
ことを特徴とするサーバ装置(リーフサーバ)。 - 請求項32または33のいずれかに記載のサーバ装置(リーフサーバ)であって、
前記コンテンツ送信手段の処理終了後、再度前記ツリー識別情報を含む転送サーバリスト取得要求情報を生成し、サーバツリー形成装置に対して送信し、転送サーバリスト通知結果を取得する転送サーバリスト取得手段
を有することを特徴とするサーバ装置(リーフサーバ)。 - 請求項32から34のいずれかに記載のサーバ装置(リーフサーバ)であって、
前記コンテンツ受信手段は、コンテンツ受信中にコンテンツ受信動作が中断されたことを検知する手段を有し、
前記コンテンツ受信動作が中断されたことを検知する手段によってコンテンツ受信動作が中断されたことが検知された場合、前記ツリー識別情報を含む再アクセス先取得要求情報をサーバツリー形成装置に対し送信し、再アクセス先通知結果を取得する再アクセス先取得手段と、
前記再アクセス先に記載のリーフサーバあるいはオリジナルサーバからコンテンツを取得するコンテンツ再取得手段と、
で構成されることを特徴とするサーバ装置(リーフサーバ)。 - 請求項35のサーバ装置(リーフサーバ)であって、
前記再アクセス先取得手段は、前記コンテンツ受信動作が中断されたことを検知する手段によってコンテンツ受信動作が中断されたことが検知された場合、前段のオリジナルサーバあるいはリーフサーバが稼働中か検査する手段を有し、稼働中でない場合、前記ツリー識別情報を含む再アクセス先取得要求情報をサーバツリー形成装置に対し送信し、再アクセス先通知結果を取得すること
を特徴とするサーバ装置(リーフサーバ)。 - 請求項32から36のいずれかに記載のサーバ装置(リーフサーバ)であって、
前記転送サーバリスト取得要求情報は、現時点で配信可能なコンテンツに関する配信可能コンテンツ情報を含み
前記コンテンツ送信手段は、取得した転送サーバリストに含まれるコンテンツ配信条件にしたがってコンテンツを配信する
ことを特徴とするサーバ装置(リーフサーバ)。 - 請求項35または36に記載のサーバ装置(リーフサーバ)であって、
前記再アクセス先取得要求情報は現時点で配信可能なコンテンツに関する配信可能コンテンツ情報を含む
ことを特徴とするサーバ装置(リーフサーバ)。 - 請求項16から27に記載のサーバツリー形成装置のためのプログラムであって、
コンピュータを前記各手段として機能させるためのプログラム。 - 請求項28から38に記載のサーバ装置のためのプログラムであって、
コンピュータを前記各手段として機能させるためのプログラム。
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