JP2005025588A - 有限要素解析方法および装置、ならびに、コンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

有限要素解析方法および装置、ならびに、コンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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聡志 高橋
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裕一朗 三木
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Abstract

【課題】本発明は、物体に加える熱負荷の位置を時間とともに移動することにより、物体に発生する変位分布を有限要素法を用いて解析する有限要素解析方法および装置等に関し、解析時間の短縮化を損なうことなく精度を向上することを目的とする。
【解決手段】物体に加える熱負荷の位置を時間とともに移動することにより、前記物体に発生する変位分布を有限要素法を用いて解析する有限要素解析方法において、前記物体をシェル要素で分割するとともに、前記熱負荷による温度分布を求め、前記温度分布から前記シェル要素の中立面変位分布を求め、前記物体の厚み方向任意位置での変位分布を、前記中立面変位と前記シェル要素の厚み方向の位置との関数で近似し、前記物体に発生する変位分布を求めることを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、物体に加える熱負荷の位置を時間とともに移動することにより、物体に発生する変位分布を有限要素法を用いて解析する有限要素解析方法および装置に関する。また、この方法による解析結果を用いて製造された露光装置およびこの方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、物体に加える熱負荷の位置を時間とともに移動することにより、物体に発生する変位分布を有限要素法を用いて解析する有限要素解析方法および装置として、例えば、特開2001−337940号公報に開示されるものが知られている。
【0003】
この公報に開示される有限要素解析方法では、互いに対向する第1物体および第2物体に加える負荷の位置が、時間とともに移動され、この移動にともなって第1物体と第2物体とに発生する各時間における第1物体と第2物体との変形が有限要素法を用いて解析される。
そして、第1物体および第2物体を、2次元の要素および節点に要素分割するようにしたので、物体を3次元の要素として要素分割する方法に比較して、非常に短時間で有限要素解析を行うことが可能になる。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−337940号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した有限要素解析方法では、第1物体および第2物体を、2次元の要素および節点に要素分割、すなわち、物体を2次元のプレーン要素として要素分割しているため、物体を3次元のソリッド要素として要素分割する方法に比較して、有限要素解析の精度が低下するという問題があった。
【0006】
本発明は、かかる従来の問題を解決するためになされたもので、解析時間の短縮化を損なうことなく精度を向上することができる有限要素解析方法および装置、ならびに、この方法による解析結果を用いて製造された露光装置およびこの方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の有限要素解析方法は、物体に加える熱負荷の位置を時間とともに移動することにより、前記物体に発生する変位分布を有限要素法を用いて解析する有限要素解析方法において、前記物体をシェル要素で分割するとともに、前記熱負荷による温度分布を求め、前記温度分布から前記シェル要素の中立面変位分布を求め、前記物体の厚み方向任意位置での変位分布を、前記中立面変位と前記シェル要素の厚み方向の位置との関数で近似し、前記物体に発生する変位分布を求めることを特徴とする。
【0008】
請求項2の有限要素解析方法は、請求項1記載の有限要素解析方法において、前記熱負荷の少なくとも1つの位置について、前記シェル要素の面積を、前記シェル要素の位置と前記熱負荷の位置との距離の関数として変化するようにする処理を有することを特徴とする。
請求項3の有限要素解析方法は、請求項1または請求項2記載の有限要素解析方法において、前記物体に対向して第2の物体が位置され、前記物体に属する節点と前記第2の物体に属する節点との間の剛性方程式を、相対変位増分の変化に対する力の変化を表す折れ線状のグラフによって与える処理を有することを特徴とする。
【0009】
請求項4の有限要素解析装置は、物体に加える熱負荷の位置を時間とともに移動することにより、前記物体に発生する変位分布を有限要素法を用いて解析する有限要素法解析装置において、前記物体をシェル要素で分割する要素分割手段と、前記熱負荷による前記物体の温度分布を求める温度分布算出手段と、前記温度分布から前記シェル要素の中立面変位分布を求め、前記物体の厚み方向任意位置での変位分布を、前記中立面変位と前記シェル要素の厚み方向の位置との関数で近似し、前記物体に発生する変位分布を求める変位分布算出手段とを有することを特徴とする。
【0010】
請求項5の有限要素法解析装置は、請求項4記載の有限要素法解析装置において、前記熱負荷の少なくとも1つの位置について、前記シェル要素の面積を、前記シェル要素の位置と前記熱負荷の位置との距離の関数として変化するようにする面積変更手段を有することを特徴とする。
【0011】
請求項6の有限要素法解析装置は、請求項4または請求項5記載の有限要素法解析装置において、前記物体に対向して第2の物体が位置され、前記物体に属する節点と前記第2の物体に属する節点との間の剛性方程式を、相対変位増分の変化に対する力の変化を表す折れ線状のグラフによって与える剛性・内力算出手段を有することを特徴とする。
【0012】
請求項7の露光装置は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の有限要素解析方法による解析結果を用いて製造されたことを特徴とする。
請求項8のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、請求項4に記載された変位分布算出手段として機能するプログラムが格納されていることを特徴とする。
請求項9のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、請求項5に記載された面積変更手段として機能するプログラムが格納されていることを特徴とする。
【0013】
請求項10のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、請求項6に記載された剛性・内力算出手段として機能するプログラムが格納されていることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。
【0015】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態における有限要素解析装置のブロック図である。
この実施形態の解析装置100は、フレキシブルディスク装置(以下、「FD装置」と略記する。)111、入力装置112、出力装置113、フレキシブルディスク制御部(以下、「FD制御部」と略記する。)114、入力制御部115、出力制御部116、バス117、中央処理装置118および記憶装置119を備えて構成される。
【0016】
FD装置111は、FD制御部114によって制御され、記録媒体の1つであるフレキシブルディスク(以下、「FD」と略記する。)101に記録された本発明にかかるプログラムを解析装置100にインストールしたり、解析結果をこのFD101または別のFDに記録したりする。
入力装置112は、キーボード、マウスおよびデジタイザなどの入力機器であり、入力制御部115によって制御される。ユーザは、入力装置112を操作してコマンドや解析対象の形状などのデータを入力する。
【0017】
出力装置113は、CRTなどのディスプレイやプリンタなどの出力機器であり、出力制御部116によって制御される。出力装置113は、入力装置112に入力されたデータやコマンド、プログラム実行のためのメニューおよび解析結果などが出力される。
記憶装置119は、半導体メモリやハードディスなどであり、本発明にかかるプログラムおよび各プログラム実行中の一時的なデータや解析結果などが格納される。
【0018】
中央処理装置118は、バス117を介して、FD制御部114、入力制御部115、出力制御部116および記憶装置119と接続され、これらに指示を与えたり、記憶装置119に格納された各プログラムに従い処理を行う。
図2は、本実施形態の評価モデルを示す図である。
図2(a)に示すように、本実施形態の評価モデルである物体11Aは、矩形状の半導体ウェハである。
【0019】
この物体11Aの中央の領域には、図2(b)に示すように、熱負荷領域が6×20のマトリックスで構成されている。各マトリックスは、250μm角の大きさを有している。
このマトリックスに対し、熱負荷を矢印の経路に沿って順次与える。この評価モデルの場合は、120回である。なお、この評価モデルでは、物体11Aに対して無限境界を設定している。
【0020】
図3は、本実施形態の解析装置の動作を示すフローチャートである。
先ず、ユーザは、ステップS1において、解析装置100を入力装置112から起動する。
次に、ステップS2において、中央処理装置118は、解析対象の形状・寸法などの初期データを入力するようにユーザに出力装置113を介して指示する。
【0021】
ユーザは、入力装置112から、解析対象の形状・寸法のデータ、解析対象の物性のデータ(熱伝導率、比熱、密度、熱膨張率、ヤング率、ポアソン比)、熱負荷のデータ(熱エネルギー、位置、位置の移動軌跡、移動時間、負荷面積)、解析対象の初期温度、解析対象の外界の温度などを入力する。
なお、予めこれらのデータを記憶装置119またはFD101に格納しておき、解析装置100は、起動に従って出力装置113に格納内容を表示して、ユーザは、これから選択して各データを入力するようにしてもよい。
【0022】
例えば、解析対象の形状のデータとして、円盤や方形盤などのテーブルを用意する。物性のデータとして、シリコン、3−5族化合物半導体 、および、鋼やアルミ合金などの金属材料などの各物性値のテーブルを用意する。熱負荷のデータとして、値別の熱エネルギや異なる移動順に設けられた複数個のパターンなどのデータを用意する。
【0023】
次に、ステップS3において、中央処理装置118は、入力された解析対象の形状・寸法のデータを基に、解析対象をモデル化する。
すなわち、図4の(a)に示すように、中央処理装置118は、物体11Aを解析対象部分について正方形の要素に分割する。そして、各要素に節点Niを割り当て、座標と初期温度と初期変位φ(ゼロ)を割り振る。
【0024】
本実施形態では、物体11Aを、厚肉シェル要素で分割する。
一般に、構造解析に用いられる有限要素には、大きく連続体要素と構造体要素とがある。連続体要素は、ソリッド要素ともよばれ、要素を構成する節点は、最低でも要素の頂点の数だけあり、その形は、立体形状となる。また、各節点が、並進自由度3成分を持つことで変形を表す。
【0025】
これに対し、構造体要素は、その構造上の特徴から変形しないと仮定できる個所を定式化で考慮し、要素形状を省略した要素で、要素形状が板または棒となる。この際、省略された個所に相当する形状因子を定式化で考慮するため、要素を構成する各節点は、並進自由度の他、回転自由度を有する。
シェル要素とは、上記の構造要素にあたり比較的に厚さの薄い構造物に対し、その厚さが変化しないと仮定された要素で、その要素の定式化で厚さが考慮され、形状は、厚さ方向を省略した板形状となる。このシェル要素の定式化には、多種あるが、比較的厚みが厚く、その剪断的挙動を考慮した要素を厚肉シェル要素という。この実施形態で言えば、図2に示す様に、Z方向を厚さ方向とし、XY面内を要素分割する。
【0026】
次に、ステップS4において、中央処理装置118は、記憶装置119に格納されている汎用有限要素法プログラム、例えば、エムエスシーソフトウェア株式会社の「MSC.Marc」(登録商標)を呼び出し、この解析用モデルを汎用有限要素法プログラムに適用して、要素1に熱負荷が加えられた初期の場合における温度分布および変位分布を解析する。
【0027】
すなわち、図4の(a)に示すように、加えられた熱負荷Qによる厚肉シェル要素の厚み方向の温度は、節点Niの持つ3つの自由度(θi1,θi2,θi3)として求められる。自由度を持つ位置は、厚み方向に対して、θi1,θi2は、上面および下面となる。また、θi3は、節点Niと同じ位置、すなわち、厚肉シェル要素の中立面Tとなり、これらの自由度に対して計算される温度から厚み方向の温度分布が求められる。
【0028】
また、本実施形態では、図4の(b)に示すように、厚み方向の節点自由度で計算された温度分布から厚肉シェル要素の厚み方向の中立面Tに対する変位分布が求められる。
更に、本実施形態の特徴として、従来求めることができなかったシェル要素の厚み方向の上面または下面変位を、以下に示す定式化によって求める。
【0029】
図4の(c)に示すように、厚肉シェル要素の厚みをw、節点の並進成分の変位をΔX、節点の回転成分の変位をΔφとすると、上面または下面の変位ΔX’を次式1で表される関数で求めることができる。
ΔX’=ΔX±(w/2)・tanΔφ ・・・(1)
そして、このようにして求められた上面または下面の変位ΔX’を、上面または下面の評価点に外挿する。
【0030】
上記定式化によりシェル要素の厚み方向の上面、下面変位分布を得るためには、汎用有限要素法プログラム、例えば、上記の「MSC.Marc」(登録商標)のサブルーチンに設定すればよい。
なお、式1のw/2を中立面Tからの厚み方向距離にすることで、厚み方向任意位置での変位分布を求めることができ、解析時間の短縮化を損なうことなく、精度を向上することができる。
【0031】
次に、中央処理装置118は、要素1に熱負荷が加えられた初期の場合における計算結果、すなわち、各節点の温度および変位を記憶装置119に格納する。
次に、ステップS5において、中央処理装置118は、要素2に熱負荷が加えられるt時間後の場合について、解析を行うため、熱負荷位置を更新する。
次に、ステップS6において、中央処理装置118は、熱負荷が最後の要素120に加えられる時間の場合であるか否かの終了を判定し、終了していない場合には、S3に戻り、終了している場合には、S7を実行する。
【0032】
S3に戻った場合には、中央処理装置118は、記憶装置119に格納されている汎用有限要素法プログラムを呼び出し、要素1の初期の場合と同様に、要素2に熱負荷が加えられたt時間後の場合における温度および変形を解析する。
次に、中央処理装置118は、要素2に熱負荷が加えられた場合における計算結果、すなわち、各節点の温度および変位を記憶装置119に格納する。
【0033】
このように、中央処理装置118は、要素2に熱負荷が加えられるt時間後の場合、要素3に熱負荷が加えられる2t時間後の場合、要素3に熱負荷が加えられる3t時間後の場合、・・・、と順次に最後の要素120まで、節点の温度、変位の更新(S3)、求解(S4)および結果格納を繰り返し、解析を行う。
ここで、節点の温度、変位の更新において、或る要素に熱負荷が加えられた場合における解析計算を行う場合では、当該要素の1つ前に熱負荷が加えられた場合における解析計算結果を用いる。
【0034】
一方、ステップS6の判定結果が終了の場合には、ステップS7において、中央処理装置118は、格納されている変位から、各時間の変形を計算し、ステップS8において、最終の位置ズレ量を出力装置113に表示し、ステップS9でプログラムを終了する。また、ユーザの要求に応じて、各時間の変形を表示することもできる。
【0035】
図5は、解析結果である温度分布を示す図である。
この解析結果は、マトリックスの最終の120番目に熱負荷をかけた直後の温度分布である。
図5(a)は、物体11Aを2次元のプレーン要素として要素分割した場合の解析結果を、図5(b)は、本実施形態のシェル要素で要素分割した場合の解析結果を、図5(c)は、物体11Aを3次元のソリッド要素として要素分割した場合の解析結果を示している。
【0036】
この図から、プレーン要素の温度分布に比較して、シェル要素の温度分布が、ソリッド要素の温度分布に非常に近いことがわかる。
また、解析に要した計算時間は、プレーン要素の1に対し、厚肉シェル要素が5、ソリッド要素が79であり、解析時間の短縮化を損なうことなく、精度が大きく向上しているのがわかる。
【0037】
図6は、解析結果である位置ずれ量評価を示す図である。
すなわち、図7に示すように、ステッパーにおいてウエハ上に、例えば、電子ビームを照射して熱負荷を与えることで所定のパターンが焼き付けられるが、その際に、本来の焼き付け位置が、前の焼き付けによるウエハの熱膨張やウェハの膨張によるウエハとチャック間の滑りに起因してずれ、これを位置ずれとよんでいる。
【0038】
この位置ずれ量を、今まさに焼き付けている位置でプロットしたのが図6である。
図6(a)は、図2(a)のX方向の位置ずれ量を、図6(b)は、図2(a)のY方向の位置ずれ量を示している。
また、曲線aは、プレーン要素の場合を、曲線bは、本実施形態の厚肉シェル要素の場合を、曲線cは、ソリッド要素の場合の位置ずれ量を示している。
【0039】
この図から、プレーン要素の位置ずれ量の履歴に比較して、厚肉シェル要素の位置ずれ量の履歴が、ソリッド要素の位置ずれ量の履歴に非常に近いことがわかる。
上述した実施形態では、物体11Aを、厚み方向に要素分割することなく厚肉シェル要素で要素分割するとともに、熱負荷による温度分布を求め、温度分布からシェル要素の中立面変位分布を求め、物体の厚み方向任意位置での変位分布を、中立面変位とシェル要素の厚み方向の位置との関数(式1)で近似し、物体に発生する変位分布を求めるようにしたので、解析時間の短縮化を損なうことなく、温度分布の解析精度を大きく向上することができる。
【0040】
なお、上述した実施形態では、半導体ウェハからなる物体11Aに本発明を適用した例について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、例えば、半導体ウェハへの焼き付けパターンの原形であるレチクル等の解析に広く適用することができる。
そして、上述した解析結果を用いて露光装置を設計および製造することにより、物体11Aの変位分布を考慮した位置決め精度の高い露光装置を提供することができる。
【0041】
(第2の実施形態)
図8は、本発明の第2の実施形態の解析対象を示している。
この実施形態の解析対象は、円盤状の半導体ウェハからなる物体11Bとされている。
そして、回路パターンを転写する際には、露光エネルギが要素1から要素k+jまで順次照射され、この露光エネルギによって物体11Bに熱負荷が加えられる。
【0042】
なお、この実施形態のブロック図の構成は、第1の実施形態のブロック図の構成と同様であるため、図1のブロック図を用いて重複する説明を省略する。
図9は、本実施形態の解析装置100の動作を示すフローチャートである。
先ず、ユーザは、ステップS1において、解析装置100を入力装置112から起動する。
【0043】
次に、ステップS2において、中央処理装置118は、解析対象の形状・寸法などの初期データを入力するようにユーザに出力装置113を介して指示する。
ユーザは、入力装置112から、解析対象の形状・寸法のデータ、解析対象の物性のデータ(熱伝導率、比熱、密度、熱膨張率、ヤング率、ポアソン比)、熱負荷のデータ(熱エネルギー、位置、位置の移動軌跡、移動時間、負荷面積)、解析対象の初期温度、解析対象の外界の温度、熱負荷の位置に対応する要素からいくつ離れた要素までの面積を変更するかを示す値(以下、「面積変更値」とする。)、および、要素の面積の基準値などを入力する。
【0044】
この実施形態では、要素を正方形とする。この場合には、要素の面積の基準値は、正方形の1辺の値(以下、「辺基準値」とする。)とすることができる。熱負荷の位置の移動は、図8に示すように、各要素に番号を割り当て、この番号によって指定することができる。
面積変更値は、要素距離という量を、辺基準値の要素においてある要素が別のある要素を1番目として何番目の要素であるかを示す値と定義し、この要素距離によって指定することができる。例えば、図10(a)で要素3は、要素2から要素距離が2であり、要素5は、要素2から要素距離が4である。
【0045】
なお、予めこれらのデータを記憶装置119またはFD101に格納しておき、解析装置100は、起動に従って出力装置113に格納内容を表示して、ユーザは、これから選択して各データを入力するようにしてもよい。
次に、ステップS3において、中央処理装置118は、入力された解析対象の形状・寸法のデータを基に、解析対象をモデル化する。
【0046】
すなわち、図8に示すように、中央処理装置118は、物体11Bを解析対象部分について辺基準値を持つ正方形の要素に分割する。そして、各要素に節点を割り当て、座標と初期温度とを割り振る。
本実施形態では、物体11Bを、厚肉シェル要素で分割する。
そして、図4の(a)に示したように、加えられた熱負荷Qによる厚肉シェル要素の厚み方向の温度は、節点Niの持つ3つの自由度(θi1,θi2,θi3)として求められる。自由度を持つ位置は、厚み方向に対して、θi1,θi2は、上面および下面となる。また、θi3は、節点Niと同じ位置、すなわち、厚肉シェル要素の中立面Tとなり、これらの自由度に対して計算される温度から厚み方向の温度分布が求められる。
【0047】
また、本実施形態では、図4の(b)に示したように、厚み方向の節点自由度で計算された温度分布から厚肉シェル要素の厚み方向の中立面Tに対する変位分布が求められる。
次に、面積変更値と分割された要素との関係を説明する。例えば、面積変更値が3である場合には、面積変更の対象となる要素は、熱負荷の位置に対応する要素(例えば、図10(c)の要素3)を1番目とするから、熱負荷の移動方向上にある3番目までの要素(図4(c)の要素1ないし要素5)である。
【0048】
次に、熱負荷が加えられる物体11Bについて、更に、要素分割を行う。
次に、面積変更値変数と要素距離変数を用意し、面積変更値変数に面積変更値を代入し、要素距離変数に1を代入する。
次に、面積変更値変数で2をべき乗した値で辺基準値を割る。この割った辺基準値を1辺に持つ正方形の要素で熱負荷の位置に対応する要素から要素距離変数にある要素を更に分割する。
【0049】
次に、面積変更値変数から1を引き、要素距離変数に1を足し、面積変更値変数および要素距離変数を更新し、再び、面積変更値変数で2をべき乗した値で辺基準値を割る。この割った辺基準値を1辺に持つ正方形の要素で熱負荷の位置に対応する要素から要素距離変数にある要素を更に分割する。この操作を面積変更値変数が1となるまで行う。
【0050】
このように処理することにより、例えば、図8に示したように、熱負荷が、物体11Bの1番目の要素1から順にk+j番目の要素までつづら折りに移動する場合には、要素を更に分割すると初期では図10(a)に示すようになる。
すなわち、面積変更値が3である場合には、熱負荷の位置に対応する要素1が64個の要素に更に分割され、要素1から要素距離が2である要素2は、16個の要素に更に分割され、要素1から要素距離が3である要素3は、4個の要素に更に分割される。
【0051】
次に、このように更に分割された各要素に対して、節点を割り当て、座標および初期温度を割り振る。
このように要素を更により小さい面積を持つ要素に分割することを本明細書では、要素のミクロ化と呼ぶことにする。これに対し、要素をより大きい面積を持つ要素になるように複数の要素を併合することを要素のマクロ化と呼ぶことにする。
【0052】
なお、上述した説明では、最大の面積を持つ要素の大きさを基に、熱負荷が加えられる要素および面積変更値内の要素を更に分割するようにしたが、熱負荷が加えられる要素の面積の大きさを基に、残余の要素を決定するようにしてもよい。
次に、ステップS4において、中央処理装置118は、記憶装置119に格納されている汎用有限要素法プログラム、例えば、エムエスシーソフトウェア株式会社の「MSC.Marc」(登録商標)を呼び出し、この解析用モデルを汎用有限要素法プログラムに適用して、要素1に熱負荷が加えられた初期の場合における温度分布および変形を解析する。
【0053】
この解析では、図4の(a)に示したように、厚み方向の温度分布が求められる。
また、図4の(b)に示したように、厚み方向の温度分布から、厚肉シェル要素の厚み方向の中立面Tに対する変位分布が求められる。
次に、中央処理装置118は、要素1に熱負荷が加えられた初期の場合における計算結果、すなわち、各節点の温度および変位を記憶装置119に格納する。
【0054】
次に、ステップS5において、中央処理装置118は、要素2に熱負荷が加えられるt時間後の場合について、解析を行うため、熱負荷位置を更新する。
次に、ステップS6において、要素分割の変更が行われる。この要素分割の変更は、熱負荷の移動方向上にある要素に対して要素のミクロ化を行い、熱負荷の移動方向と反対方向上にある要素(既に熱負荷が加えられた要素)に対して、マクロ化を行うことにより行われる。
【0055】
ここで、要素のミクロ化について説明する。
まず、要素のミクロ化は、要素距離変数に1を代入する。
次に、熱負荷の位置に対応する要素から要素距離変数にある要素において、1辺の長さが1/2になるようにこの要素を更に分割する。
次に、要素距離変数に1を足し、要素距離変数を更新し、再び、熱負荷の位置に対応する要素から要素距離変数にある要素において、1辺の長さが1/2になるようにこの要素を更に分割する。この操作を要素距離変数が面積変更値になるまで行う。
【0056】
このように熱負荷の移動方向上にある要素に対して要素のミクロ化が行われる。例えば、上述の例では面積変更値が3であるから、図10(b)に示すように、熱負荷の位置にある要素2が64個の要素に更に分割され、要素2から要素距離が2である要素3は、16個の要素に更に分割され、要素2から要素距離が3である要素4は、4個の要素に更に分割される。
【0057】
次に、このようにミクロ化された各要素に対して、節点を割り当てる。そして、節点に座標を割り振り、初期の解析結果である温度および変位も割り振る。
この場合において、要素のミクロ化によって、新たに節点が生じるが、この新節点の温度および変位は、当該新節点に最も近い2個の節点における初期の温度および変位の値を適当な補間方法で分配する。補間方法には、直線補間、面積補間、距離の逆数補間、3角形補間、3次曲線補間および多項式補間などがある。例えば、当該新節点に最も近い2個の節点における温度および変位の差分を当該新節点から各節点までの距離で重み付けを行って配分する。
【0058】
図10(e)に示すように、節点a1a2a3a4からなる要素を節点a1b1b5b4からなる要素、節点b1a2b2b5からなる要素、節点b2a3b3b5からなる要素および節点b3a4b4b5からなる要素に要素のミクロ化が行われた場合に、新節点b1の温度は、「節点a1の温度+長さa1b1/長さa1a2×節点a1および節点a2における温度の差分」となる。
【0059】
また、新節点b1の変位は、「節点a1の変位+長さa1b1/長さa1a2×節点a1および節点a2における変位の差分」となる。他の新節点b2、b3、b4、b5も同様に求められる。なお、新節点b5については、2節点a1、a3あるいは2節点a2、a4のいずれか一方によって求める。
次に、要素のマクロ化について説明する。
【0060】
まず、要素のマクロ化は、要素距離変数に2を代入する。
次に、熱負荷の位置に対応する要素から要素距離変数にある要素において、互いに隣接する4個の要素を併合することによって、新たな要素を作成する。
次に、要素距離変数に1を足し、要素距離変数を更新し、再び、熱負荷の位置に対応する要素から要素距離変数にある要素において、互いに隣接する4個の要素を併合することによって、新たな要素を作成する。この操作を要素距離変数が面積変更値になるまで行う。
【0061】
このように熱負荷の移動方向と反対方向上にある要素に対して要素のマクロ化が行われる。例えば、上述の例では面積変更値が3であるから、図10(b)に示すように、要素2から要素距離が2である要素1は、16個の要素になる。要素2から要素距離が3である要素はないので、要素距離が3である場合についてはマクロ化は行われない。
【0062】
次に、このようにマクロ化された各要素の節点、座標、温度および変位は、対応するマクロ化前の節点の各値を用いる。
次に、ステップS7において、中央処理装置118は、熱負荷が最後の要素K+jに加えられる時間の場合であるか否かの終了を判定し、終了していない場合には、S3に戻り、終了している場合には、S8を実行する。
【0063】
S3に戻った場合には、中央処理装置118は、記憶装置119に格納されている汎用有限要素法プログラムを呼び出し、要素1の初期の場合と同様に、要素2に熱負荷が加えられたt時間の場合における温度および変形を解析する。
【0064】
次に、中央処理装置118は、要素2に熱負荷が加えられた場合における計算結果、すなわち、各節点の温度および変位を記憶装置119に格納する。
このように、中央処理装置118は、要素2に熱負荷が加えられるt時間後の場合、要素3に熱負荷が加えられる2t時間後の場合、要素3に熱負荷が加えられる3t時間後の場合、・・・、と順次に最後の要素k+jまで、要素分割変更(S6)、節点の温度、変位の更新(S3)、求解(S4)および結果格納を繰り返し、解析を行う。
【0065】
ここで、節点の温度、変位の更新において、或る要素に熱負荷が加えられた場合における解析計算を行う場合では、当該要素の1つ前に熱負荷が加えられた場合における解析計算結果を用いる。
なお、図10(c)に2t時間後の場合の要素分割を示し、図10(d)に3t時間後の場合の要素分割を示す。
【0066】
一方、ステップS7の判定結果が終了の場合には、ステップS8において、中央処理装置118は、格納されている変位から、各時間の変形を計算し、ステップS9において、最終の位置ずれ量を出力装置113に表示し、ステップS10でプログラムを終了する。また、ユーザの要求に応じて、各時間の変形を表示することもできる。
【0067】
上述した実施形態では、物体11Bを、厚肉シェル要素で分割するとともに、熱負荷による温度分布を求め、温度分布からシェル要素の中立面変位分布を求め、物体の厚み方向任意位置での変位分布を、中立面変位とシェル要素の厚み方向の位置との関数(式1)で近似し、物体に発生する変位分布を求めるようにしたので、プレーン要素1とする解析時間に対し、厚肉シェル要素が5、ソリッド要素が114と、解析時間の短縮化を損なうことなく、温度分布の解析精度を大きく向上することができる。
【0068】
また、熱負荷の少なくとも1つの位置について、シェル要素の面積を、シェル要素の位置と熱負荷の位置との距離の関数として変化するようにしたので、全面を等しい面積の要素とする場合に較べて、節点数を少なくすることができる。そして、負荷の移動にともない要素の面積が変更されるので、各時間において、指定された負荷位置について負荷位置の周辺の温度分布および変形が詳細に解析される。よって、負荷の位置の周辺を詳細に解析したいという要求を満たすことができる。
【0069】
(第3の実施形態)
図11は、本発明の第3の実施形態の解析対象を示している。
図11(a)に示すように、この実施形態の解析対象は、略円盤状の第1物体11および第2物体12が接触面13を介して互いの盤面を対向させるように所定の力によって接している。
【0070】
半導体ウェハに回路パターンを露光装置で転写する場合には、図11(b)に示すように、第1物体11は、ウェハ21に対応し、第2物体は、チャック22に対応する。
図11(b)は、露光装置のウェハ21を固定する部分を示す断面図である。図11(b)において、ウェハ21は、チャック22の面上に載せられ、静電引力や真空吸着などにより、ホルダー24に固定される。ホルダー24は、ステージ25に支持・固定される。これらウェハ21、チャック22、ホルダー24およびステージ25は、必要に応じて露光装置の減圧された真空チャンバ内に納められている。
【0071】
そして、回路パターンを転写する際には、露光エネルギがウェハ21に順次に照射され、この露光エネルギによってウェハ21に熱負荷が加えられる。
なお、この実施形態のブロック図の構成は、第1の実施形態のブロック図の構成と同様であるため、図1のブロック図を用いて重複する説明を省略する。
【0072】
図12は、この実施形態の解析装置100の動作を示すフローチャートである。
先ず、ユーザは、ステップS1において、解析装置100を入力装置112から起動する。
中央処理装置118は、解析対象の形状・寸法などの初期データを入力するようにユーザに出力装置113を介して指示する。
【0073】
ユーザは、ステップS2において、入力装置112から、解析対象の形状・寸法のデータ、解析対象の物性のデータ(熱伝導率、比熱、密度、熱膨張率、ヤング率、ポアソン比)、物体間圧、摩擦係数、熱負荷のデータ(熱エネルギー、位置、位置の移動軌跡、移動時間、負荷面積)、解析対象の初期温度、解析対象の外界の温度、熱負荷の位置に対応する要素からいくつ離れた要素までの面積を変更するかを示す値(以下、「面積変更値」とする。)、および、要素の面積の基準値などを入力する。
【0074】
この実施形態では、要素を正方形とする。この場合には、要素の面積の基準値は、正方形の1辺の値(以下、「辺基準値」とする。)とすることができる。熱負荷の位置の移動は、後述するように、第1物体11を辺基準値をもつ正方形の要素で分割するので、図13(a)に示すように、各要素に番号を割り当て、この番号によって指定することができる。
【0075】
ステップS3において、中央処理装置118は、入力された解析対象の形状・寸法のデータを基に、解析対象をモデル化する。
すなわち、図13(b)に示すように、中央処理装置118は、第1物体11および第2物体12を解析対象部分について辺基準値を持つ正方形の要素に分割する。そして、各要素に節点を割り当て、座標と初期温度とを割り振る。
【0076】
この実施形態では、第1物体11を、厚肉シェル要素で分割する。また、第2物体12を二次元の要素に要素分割する。
そして、図4の(a)に示したように、加えられた熱負荷Qによる厚肉シェル要素の厚み方向の温度は、節点Niの持つ3つの自由度(θi1,θi2,θi3)として求められる。自由度を持つ位置は、厚み方向に対して、θi1,θi2は、上面および下面となる。また、θi3は、節点Niと同じ位置、すなわち、厚肉シェル要素の中立面Tとなり、これらの自由度に対して計算される温度から厚み方向の温度分布が求められる。
【0077】
また、この実施形態では、図4の(b)に示したように、厚み方向の節点自由度で計算された温度分布から厚肉シェル要素の厚み方向の中立面Tに対する変位分布が求められる。
次に、面積変更値と分割された要素との関係を説明する。例えば、面積変更値が3である場合には、面積変更の対象となる要素は、熱負荷の位置に対応する要素(例えば、図10(c)の要素3)を1番目とするから、熱負荷の移動方向上にある3番目までの要素(図10(c)の要素1ないし要素5)である。
【0078】
次に、熱負荷が加えられる第1物体11について、更に、要素分割を行う。
次に、面積変更値変数と要素距離変数を用意し、面積変更値変数に面積変更値を代入し、要素距離変数に1を代入する。
次に、面積変更値変数で2をべき乗した値で辺基準値を割る。この割った辺基準値を1辺に持つ正方形の要素で熱負荷の位置に対応する要素から要素距離変数にある要素を更に分割する。
【0079】
次に、面積変更値変数から1を引き、要素距離変数に1を足し、面積変更値変数および要素距離変数を更新し、再び、面積変更値変数で2をべき乗した値で辺基準値を割る。この割った辺基準値を1辺に持つ正方形の要素で熱負荷の位置に対応する要素から要素距離変数にある要素を更に分割する。この操作を面積変更値変数が1となるまで行う。
【0080】
このように処理することにより、例えば、図13(a)に示したように、熱負荷が、第1物体11の1段目の一方の端にある要素1から順に他方の端にある要素gまで移動し、2段目の端の要素gに近い要素g+1から順に折り返してもう一方の端にある要素hまで移動し、3段目の端の要素hに近い要素h+1に移動し、以下、同様に、最終段の端にある要素k+jまで順につづら折りに移動する場合には、要素を更に分割すると初期では図10(a)に示したようになる。
【0081】
すなわち、面積変更値が3である場合には、熱負荷の位置に対応する要素1が64個の要素に更に分割され、要素1から要素距離が2である要素2は、16個の要素に更に分割され、要素1から要素距離が3である要素3は、4個の要素に更に分割される。
次に、このように更に分割された各要素に対して、節点を割り当て、座標および初期温度を割り振る。
【0082】
次に、第1物体11に属する節点とこれに対応する第2物体12に属する節点との間に2節点要素を定義する。この2節点要素は、解析において2節点間の剛性方程式および熱伝導方程式で構成される支配方程式を決定するものである。以下、これを接触・摩擦要素と呼ぶ。
この接触・摩擦要素の支配方程式のうちの剛性方程式は、相対変位増分と摩擦力との関係とし、図14(a)に示すような折れ線グラフで表現する。
【0083】
図14(a)において、縦軸は、摩擦力Fであり、横軸は、2節点間の相対変位増分dUvである。摩擦力は、−∞<dUv≦−Criでは一定値の−Fcontであり、−Cri≦dUv≦Criでは原点を通り傾きFcont/Criの正比例関数であり、Cri≦dUv<+∞では一定値のFcontである。
Criは、すべりの判定値であり、必要とする変形の精度に依存する。この実施形態では、Criは、熱負荷による節点変位量の1/100ないし1/1000に設定する。精度を高める観点から好ましくは1/1000に設定する。
【0084】
そして、Fcontは、次式2によって求める。
Fcont=動摩擦係数×物体間圧×代表面積×接触状態関数 ・・・ (2)
ここで、動摩擦係数は、第1物体11と第2物体12との間の動摩擦係数である。物体間圧は、第1物体11と第2物体とを接触させている物体間力であり、例えば、ウェハ21をチャック22で固定する場合には、静電引力などによって生じるチャック圧力に相当する。
【0085】
代表面積は、全体面積に対し1節点当たりが担う面積であり、より具体的に説明すれば、図10(e)で示すように、節点b5の代表面積は、当該節点b5に隣接する各節点a1、b1、a2、b2、a3、b3、a4、b4との1/2の距離にある点c1、c2、c3、c4からなる四辺形c1c2c3c4の面積である。この実施形態では、要素が正方形なので四辺形となるが、要素の形状が異なれば、四辺形とはならない。
【0086】
そして、接触状態関数は、図14の(b)に示すように、
▲1▼第1物体11と第2物体12とが非接触の範囲では、第1接触状態関数=0、
▲2▼第1物体11と第2物体12との接触力が集中する範囲では、第1接触状態関数=1+Sa /Sb 、ここで、Sa は非接触の面積、Sb は接触力集中範囲の面積、
▲3▼上記▲1▼および▲2▼を除く範囲では、第1接触状態関数=1、・・・ (3)
とする。
【0087】
また、支配方程式のうちの熱伝導方程式は、
q=第2接触状態関数×(T1−T2)×代表面積÷接触熱抵抗[第2接触状態
関数] ・・・ (4)
ここで、T1 は、接触・摩擦要素の第1物体11に属する節点の温度であり、T2 は、接触・摩擦要素の第2物体12に属する節点の温度である。
【0088】
そして、第2接触状態関数は、第1接触状態関数により、
第1接触状態関数=0である場合には、第2接触状態関数=0
第1接触状態関数>0である場合には、第2接触状態関数=1・・・ (5)
とする。
【0089】
また、第2接触状態関数に依存する接触熱抵抗は、
接触熱抵抗[0]=第1物体11と第2物体12との間の媒体の熱抵抗
接触熱抵抗[1]=第1物体11と第2物体12との間の接触熱抵抗・・・ (6)
とする。
【0090】
第1接触状態関数は、図14(b)に示すように、第1物体11に熱負荷が加わることによって、第1物体11の一定範囲が熱膨張によって第2物体12から浮き上がり(非接触となり)、この非接触となった範囲の重さf1 が第2物体12と接触するようになった範囲に分力f11、f12されると考えることによる。
f1 =−(f11+f12)、ここでは、fはベクトル ・・・ (7)
そして、第2接触状態関数は、第1物体11と第2物体12とに対応する節点間の熱伝導を接触状態により変化させることを意味する。すなわち、熱伝導の状態は、2物体間が接触状態から浮き上がり状態に変化することに対し、接触熱抵抗から媒体の熱抵抗に変化させることを意味する。
【0091】
ここで、非接触の範囲およびその面積Sa 並びに接触力集中範囲およびその面積Sb は、第1物体11および第2物体12を接触面13の法線を含む或る断面で、汎用有限要素法プログラムによって接触解析を行って求める。なお、汎用有限要素法プログラムは、例えば、エムエスシーソフトウェア株式会社の「MSC.Marc」(登録商標)を使用すればよい。
【0092】
接触解析の結果、式7の関係および非接触範囲の長さLa が求まるので、面積Sa は長さLa を直径として求められ、接触力集中範囲の長さLb が求まるので、面積Sb は半径La /2+Lb の円の面積から面積Sa を引くことによって求められる。
【0093】
このような接触・摩擦要素の支配方程式、すなわち、剛性方程式および熱伝導方程式を求める接触・摩擦サブプログラムを記憶装置119に格納し、中央処理装置118は、ステップS21において、この接触・摩擦サブプログラムを呼び出し、熱負荷の位置に従い各節点間について第1および第2接触状態関数を求め、ステップS22において、2節点間に剛性方程式および熱伝導方程式として割り振る。
【0094】
この場合において、この支配方程式が非線形となるため、求解は、ニュートン・ラプソン法(Newton−Raphson method )などの手法が用いられる。そして、この接触・摩擦サブプログラムは、全体剛性マトリックスを作る際には要素剛性(図14(a)のグラフの傾き)を求解の処理(ステップS4)に渡し、一方、変位より求まる内力計算の際には要素内力として摩擦力を求解の処理(ステップS4)に渡す。
【0095】
こうして中央処理装置118によって、初期における要素、節点、2節点間の支配方程式が決定される。
次に、ステップS4において、中央処理装置118は、記憶装置119に格納されている汎用有限要素法プログラム、例えば、上記の「MSC.Marc」(登録商標)を呼び出し、この解析用モデルを汎用有限要素法プログラムに適用して、要素1に熱負荷が加えられた初期の場合における温度分布および変形を解析する。
【0096】
この解析では、図4の(a)に示したように、加えられた熱負荷Qによる厚肉シェル要素の厚み方向の温度は、節点Niの持つ3つの自由度(θi1,θi2,θi3)として求められる。自由度を持つ位置は、厚み方向に対して、θi1,θi2は、上面および下面となる。また、θi3は、節点Niと同じ位置、すなわち、厚肉シェル要素の中立面Tとなり、これらの自由度に対して計算される温度から厚み方向の温度分布が求められる。
【0097】
また、この実施形態では、図4の(b)に示したように、厚み方向の節点自由度で計算された温度分布から厚肉シェル要素の厚み方向の中立面Tに対する変位分布が求められる。
そして、接触・摩擦サブプログラムを汎用有限要素法プログラムのサブルーチンに設定することにより、接触判定、接触力及び摩擦力の計算に接触面法線方向の変位量を使用する必要がない。このため、接触面法線方向の変位量の求解を行う必要がないので、本発明では、計算時間の短縮化を損なうことなく、少ない計算機資源でプログラムを実行できる。
【0098】
次に、中央処理装置118は、要素1に熱負荷が加えられた初期の場合における計算結果、すなわち、各節点の温度および変位を記憶装置119に格納する。
次に、ステップS5において、中央処理装置118は、要素2に熱負荷が加えられるt時間後の場合について、解析を行うため、熱負荷位置を更新する。
次に、ステップS6において、要素分割の変更が行われる。この要素分割の変更は、熱負荷の移動方向上にある要素に対して要素のミクロ化を行い、熱負荷の移動方向と反対方向上にある要素(既に熱負荷が加えられた要素)に対して、マクロ化を行うことにより行われる。
【0099】
なお、要素のミクロ化およびマクロ化は、第1の実施形態と同様であるので詳細な説明を省略する。
次に、ステップS7において、中央処理装置118は、熱負荷が最後の要素K+jに加えられる時間の場合であるか否かの終了を判定し、終了していない場合には、ステップS3に戻り、終了している場合には、ステップS8を実行する。
【0100】
ステップS3に戻った場合には、中央処理装置118は、記憶装置119に格納されている汎用有限要素法プログラムおよび接触・摩擦サブプログラムを呼び出し、t時間後における要素、節点、および、2節点間の支配方程式を汎用有限要素法プログラムに適用して、要素1の初期の場合と同様に、要素2に熱負荷が加えられたt時間後の場合における温度および変形を解析する。
【0101】
次に、中央処理装置118は、要素2に熱負荷が加えられた場合における計算結果、すなわち、各節点の温度および変位を記憶装置119に格納する。
このように、中央処理装置118は、要素2に熱負荷が加えられるt時間後の場合、要素3に熱負荷が加えられる2t時間後の場合、要素3に熱負荷が加えられる3t時間後の場合、・・・、と順次に最後の要素k+jまで、要素分割変更(ステップS6)、節点の温度、変位および支配方程式の更新(ステップS3、ステップS21、ステップS22)、求解(ステップS4、ステップS21、ステップS22)および結果格納を繰り返し、接触解析を行う。
【0102】
ここで、節点の温度、変位および支配方程式の更新において、或る要素に熱負荷が加えられた場合における解析計算を行う場合には、当該要素の1つ前に熱負荷が加えられた場合における解析計算結果を用いる。
一方、ステップS7の判定結果が終了の場合には、ステップS8において、中央処理装置118は、格納されている変位から、各時間の変形を計算し、ステップS9において、最終の位置ずれ量を出力装置113に表示し、ステップS10においてプログラムを終了する。
【0103】
この実施形態においても第1および第2の実施形態と略同様な効果を得ることができるが、この実施形態では、第1物体11を厚肉シェル要素として扱い、第2物体12を2次元のプレーン要素として扱って、2節点間の剛性方程式を所定のグラフで与えるようにしたので、接触判定、接触力及び摩擦力の計算に接触面法線方向の変位量を使用する必要がない。
【0104】
なお、上述した説明では、要素1から順次にミクロ化・マクロ化を行ったが、1つまたは複数の任意の負荷位置について、ミクロ化・マクロ化を行うようにしてもよい。この場合において、ミクロ化を行わない負荷位置については、上述のミクロ化の処理を飛ばして接触解析を行い、次の負荷位置に移動するようにすればよい。
【0105】
また、上述した実施形態では、面積の変更する範囲は、要素距離が3である場合について説明したが、これに限定されるものではない。要素の面積の基準の大きさにもよるが、要素距離は、解析時間を実用的な範囲にさせる観点から、1ないし5にすることが好ましい。要素距離は、解析結果を実験とよく一致させる観点から、3ないし5、より好ましくは5にすることが好ましい。
【0106】
さらに、上述した実施形態では、記録媒体としてFDの場合について説明したが、これに限定されるものではない。メモリチップ(例えば、ROMチップ)、コンパクトディスクのメモリ(例えば、CD−ROM、CD−R、CD−RW)、光磁気ディスク(MO)、光ディスク(PD)、ディジタル・ビデオ・ディスクのメモリ(例えば、DVD−ROM、DVD−RAM)など各種記録媒体を用いることができる。
【0107】
そして、上述した第1から第3の実施形態では、シェル要素に厚肉シェル要素を用いた例について説明したが、これに限定されるものではなく、単なるシェル要素を用いても良い。
【0108】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、解析時間を大きく増大することなく、解析精度を大きく向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の解析装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の解析対象を示す説明図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の動作を示す流れ図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の解析用モデルを示す説明図である。
【図5】本発明の第1の実施形態による解析結果である温度分布を示す説明図である。
【図6】本発明の第1の実施形態による解析結果である位置ずれ量を示す説明図である。
【図7】位置ずれ量を説明するための説明図である。
【図8】本発明の第2の実施形態の解析対象を示す説明図である。
【図9】本発明の第2の実施形態の動作を示す流れ図である。
【図10】本発明の実施形態のミクロ−マクロモデルを示す説明図である。
【図11】本発明の第3の実施形態の解析対象を示す説明図である。
【図12】本発明の第3の実施形態の動作を示す流れ図である。
【図13】本発明の第3の実施形態の解析用モデルを示す説明図である。
【図14】本発明の第3の実施形態の接触・摩擦モデルの説明図である。
【符号の説明】
11A,11B 物体
11 第1物体
12 第2物体
13 接触面
21 ウェハ
22 チャック
100 解析装置
101 フレキシブルディスク
111 FD装置
118 中央処理装置
119 記憶装置

Claims (10)

  1. 物体に加える熱負荷の位置を時間とともに移動することにより、前記物体に発生する変位分布を有限要素法を用いて解析する有限要素解析方法において、
    前記物体をシェル要素で分割するとともに、前記熱負荷による温度分布を求め、前記温度分布から前記シェル要素の中立面変位分布を求め、前記物体の厚み方向任意位置での変位分布を、前記中立面変位と前記シェル要素の厚み方向の位置との関数で近似し、前記物体に発生する変位分布を求めることを特徴とする有限要素解析方法。
  2. 請求項1記載の有限要素解析方法において、
    前記熱負荷の少なくとも1つの位置について、前記シェル要素の面積を、前記シェル要素の位置と前記熱負荷の位置との距離の関数として変化するようにする処理を有することを特徴とする有限要素解析方法。
  3. 請求項1または請求項2記載の有限要素解析方法において、前記物体に対向して第2の物体が位置され、前記物体に属する節点と前記第2の物体に属する節点との間の剛性方程式を、相対変位増分の変化に対する力の変化を表す折れ線状のグラフによって与える処理を有することを特徴とする有限要素解析方法。
  4. 物体に加える熱負荷の位置を時間とともに移動することにより、前記物体に発生する変位分布を有限要素法を用いて解析する有限要素法解析装置において、
    前記物体をシェル要素で分割する要素分割手段と、
    前記熱負荷による前記物体の温度分布を求める温度分布算出手段と、
    前記温度分布から前記シェル要素の中立面変位分布を求め、前記物体の厚み方向任意位置での変位分布を、前記中立面変位と前記シェル要素の厚み方向の位置との関数で近似し、前記物体に発生する変位分布を求める変位分布算出手段と、を有することを特徴とする有限要素法解析装置。
  5. 請求項4記載の有限要素法解析装置において、
    前記熱負荷の少なくとも1つの位置について、前記シェル要素の面積を、前記シェル要素の位置と前記熱負荷の位置との距離の関数として変化するようにする面積変更手段を有することを特徴とする有限要素法解析装置。
  6. 請求項4または請求項5記載の有限要素法解析装置において、
    前記物体に対向して第2の物体が位置され、前記物体に属する節点と前記第2の物体に属する節点との間の剛性方程式を、相対変位増分の変化に対する力の変化を表す折れ線状のグラフによって与える剛性・内力算出手段を有することを特徴とする有限要素法解析装置。
  7. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の有限要素解析方法による解析結果を用いて製造されたことを特徴とする露光装置。
  8. 請求項4に記載された変位分布算出手段として機能するプログラムが格納され、かつ、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  9. 請求項5に記載された面積変更手段として機能するプログラムが格納され、かつ、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  10. 請求項6に記載された剛性・内力算出手段として機能するプログラムが格納され、かつ、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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