JP2005024413A - 傾斜センサ - Google Patents

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Fumio Kato
文男 加藤
Hiroshi Ikegami
洋 池上
Masatomo Mori
雅友 森
Hiroyasu Ishikawa
拡保 石川
Minoru Masuko
実 増子
Takuya Endo
拓也 遠藤
Takahiro Tsunoda
貴弘 角田
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Abstract

【課題】遊動体の傾斜移動が円滑で検出誤差が少なく、封入気泡の影響も受けない、構造が簡素で成形も容易な傾斜センサを提供することを目的とする。
【解決手段】発光素子6と受光素子7との間に配置される遊動体5の移動に伴い前記受光素子の受光量の変動を検出する傾斜センサ1において、前記遊動体5を円周方向に移動可能に収容する円筒体3を、遊動体5に間隙をもって対向する2つの面部3A、3Bと、これらの面部3A、3Bを一体に連結する筒部3Cとから構成し、かつ、該円筒体3内に前記遊動体5とともに該遊動体5よりも小さな比重の液体4を封入したので、単純で簡素な構造により容易に成形でき、円筒体3の中心軸方向の遊動体5の移動が2つの面部3A、3Bにより効果的に規制されて、外乱による誤検出が有効に防止され、液体4のダンピング効果により、傾斜検出が適正になされる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は発光素子と受光素子との間に配置される遊動体の傾斜移動に伴い前記素子間における光電圧の変動を検出する傾斜センサに係り、特に、遊動体の傾斜移動が円滑で検出誤差が少なく、封入気泡の影響も受けない、構造が簡素で成形も容易な傾斜センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
2輪以上の輸送機器、産業機械、農機具等の車両にあって、急坂路や傾斜地等を走行する場合、車両が転倒して安全走行に支障を来す虞れが生じる他、燃料供給系統に不都合を生じる虞れもあった。そのようなことから、これらの車両においては、従来から、限度を越えた車体の傾斜を検出して警報を発したり、燃料供給系統の停止制御を行う等、安全確保に様々な対策が採られていた。
【0003】
原始的な傾斜センサとしては、ボールの定位置からの脱落や移動を電気的なスイッチの開閉に置き換えたものがあるが、経年変化に伴って動作が不確実になる等、信頼性に乏しいものであった。そこで、近年では、動作の信頼性と傾斜検出精度が高いことから、発光素子と受光素子との間に配置される遊動体の傾斜移動に伴い前記素子間における光電圧の変動を検出するタイプの傾斜センサが提案されて多用されている(例えば下記特許文献1あるいは特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】実開平5−33013号公報(図1)
【特許文献2】特開平8−226818号公報(図1および図3、段落0013)
【0005】
図14は前記特許文献1に記載されたもので、筒体内に配置された遊動体の移動を磁気の変動として検出して傾斜角度を検出するものである。非磁性体で形成した円筒を円弧状に湾曲させた筒体101内に、磁性流体102とともに磁石103が1個挿入されている。筒体101の外周に等角度に設けられた磁気センサ104は、磁石103が常に筒体101の最下位に位置することから、この位置の磁気センサ104に起電力が発生し傾斜を検出するものである。
【0006】
また、図15は前記特許文献2に記載されたもので、供給された電気信号に応じて光を発生する発光部201と、発光部201からの光を受光可能に発光部201に対して向けられた受光部202と、これら発光部201と受光部202とを不透明な樹脂で封止することにより固定するとともに、両者間に傾斜角θの傾斜面203aが設けられるように形成された基体203と、該基体203に装着された蓋体204と、これら基体203と蓋体204との間に傾斜面203aに沿って移動可能に収容された球体205とから構成されたものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図14の例では、傾斜時において、磁石103が下方となる筒体101の端部に向かって移動する。一方、筒体101の端部にあった気体は上方となる筒体101の中央に向かって移動する。このことにより、磁石103と気体とが衝合することになり、磁石103の移動を阻害する虞れがあった。
【0008】
また、図15の例では、球体205が基体203における傾斜面203aに沿って移動可能に収容されており、しかも、傾斜面203aにおける傾斜移動方向に直交する方向においても、基体203の側面203b、203b間に過不足なく規制されて摺接するように構成されている。しかしながら、球体205の移動規制のために基体203と蓋体204とが必要だった。しかも、本例では液体などの封入がなく、その密封の簡略化については考慮されていなかった。
【0009】
そこで本発明は、これら従来の傾斜センサの諸課題を解決して、遊動体の傾斜移動が円滑で検出誤差が少なく、封入気泡の影響も受けない、構造が簡素で成形も容易な傾斜センサを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明が採用した技術解決手段は、発光素子と受光素子との間に配置される遊動体の移動に伴い前記受光素子の受光量の変動を検出する傾斜センサにおいて、前記遊動体を円周方向に移動可能に収容する光の透過材料からなる円筒体を、遊動体に間隙をもって対向する2つの面部と、これらの面部を一体に連結する筒部とから構成し、かつ、該円筒体内に前記遊動体とともに該遊動体よりも小さな比重の液体を封入したことを特徴とする。また本発明は、前記光の透過材料からなる円筒体を硝子により構成したことを特徴とする。また本発明は、前記円筒体における対向する2つの面部を、互いを略平行に構成するとともに、前記発光素子と受光素子とを結ぶ光軸に対して略直交して配置したことを特徴とする。また本発明は、前記遊動体を、円盤または一部切り欠いた円盤もしくは球状体から構成したことを特徴とする。また本発明は、前記円盤または一部切り欠いた円盤には、前記発光素子側から受光素子側に至る貫通孔を穿設したことを特徴とする。また本発明は、前記円盤または一部切り欠いた円盤を、前記筒部に対して径方向にも過不足なく受け入れて構成したことを特徴とする。また本発明は、前記円筒体は、前記面部の径方向中央部においてその内方に延出する延出部を備えたことを特徴とする。また本発明は、前記液体を、フッ素系の不活性液体から構成したことを特徴とする。また本発明は、前記円筒体を、ハウジングにおけるベース部材と該ベース部材に凹凸係合するキャップ部材とにより、それらの少なくとも一方の弾性力によって挟持して保持するように構成したことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1〜図3は本発明の傾斜センサの第1実施の形態を示し、図1は遊動体が液体とともに封入された円筒体の断面図、図2は傾斜センサの側断面図、図3は傾斜センサの平断面図である。本発明の基本的な構成は、図3に示すように、発光素子6と受光素子7との間に配置される遊動体5の移動に伴い前記受光素子7の受光量の変動を検出する傾斜センサにおいて、前記遊動体5を円周方向に移動可能に収容する光の透過材料からなる円筒体3を、遊動体5に間隙をもって対向する2つの面部3A、3Bと、これらの面部3A、3Bを一体に連結する筒部3Cとから構成し、かつ、該円筒体3内に前記遊動体5とともに該遊動体5よりも小さな比重の液体4を封入したことを特徴とする。
【0012】
詳細に説明する。図3において、符号1で示す傾斜センサはハウジング2を有し、側方からベース部材2Aに収容された円筒体3をキャップ部材2Bによって閉塞、挟持して保持するように構成される。前記ベース部材2Aとキャップ部材2Bとの間に形成される円筒体3のための収容部は、円筒体3の外形に適合する凹部に形成される。ベース部材2Aとキャップ部材2Bとの係止は凹凸2A1、2B1係合とされ、ベース部材2A側の弾性によって、ワンタッチにて嵌着される。ベース部材2Aには、後述するところの発光素子である発光ダイオード等6および受光素子であるフォトトランジスタ等7が他の側方から組み込まれる。
【0013】
図1に示すように、傾斜センサの検出部を構成する円筒体3は光の透過材料からなり、好適には透明で成形が容易な硝子が選定される。円筒体3は対向する2つの面部3A、3Bと、これらの面部3A、3Bを一体に連結する筒部3Cとから構成され、該円筒体3の内部には、円周方向に移動可能な遊動体(光遮蔽球状体)5および該遊動体5よりも小さな比重で、前記遊動体5の盲動を抑制できる程度の粘度を有するダンピング用の液体4が封入される。液体4はフッ素系の不活性液体を好適とする。硝子等から構成される円筒体3は、遊動体5および液体4を封入した後に、一方の面部3Bを絞り込んで閉じ込める。
【0014】
前記円筒体3には、液体4の温度変化によって体積増加が生じた場合に、硝子等から構成される円筒体3の破損を防止するために気泡8が封入される。前記遊動体である光遮蔽球状体5を円周方向に移動可能に収容する円筒体3は、前述したように光遮蔽球状体5を過不足なく受け入れて対向するほぼ平行な2つの面部3A、3Bと、これらの面部3A、3Bを一体に連結する円筒状の筒部3Cとから構成される。したがって、本実施の形態では、相対移動が可能な所定の僅かの間隙を存して、光遮蔽球状体5が円筒体3内を円周方向に移動可能に収容され、光遮蔽球状体5の円筒体3内における光軸L方向(後述、円筒体3の中心軸方向と同方向)および径方向の盲動が規制される。
【0015】
ハウジング2のベース部材2Aには、側方から一対の発光ダイオード6およびフォトトランジスタ7が組み込まれる。これらの発光ダイオード6およびフォトトランジスタ7は、円筒体3内に収容された光遮蔽球状体5の両側に配設される。略平行に構成された円筒体3における対向する2つの面部3A、3Bは、発光ダイオード6とフォトトランジスタ7とを結ぶ光軸Lに対して略直交して配置される。
【0016】図9は、発光素子6と受光素子7を用いた本発明の傾斜センサの回路図を示すものである。傾斜時に、光軸Lが遊動体5により遮蔽されるか開放されるかで、受光素子7の受光量によりHiを検出するか、Loを検出するかが異なる。Vddなる電荷を加えられた回路において、液体4とともに円筒体3内に収容される遊動体5が、比較的小さな球からなる光遮蔽球状体として構成されたものである。光遮蔽球状体5は車体の正常な位置範囲で光軸Lを遮蔽できる直径を有し、光軸L方向の両側も、円筒体3の第1および第2面部3A、3Bに点接触(間隙を存して)状態にて有効に規制されて盲動することがない。図2に示す状態から矢印のように、車体側のハウジング2が円筒体3とともに所定以上の傾斜状態にまで傾斜すると、光軸Lは、原位置に残された光遮蔽球状体5の遮蔽域から脱して、開放、透過され、出力光電圧VoutがLoとなって傾斜が検出される。本実施の形態のものは、円筒体3内に封入された液体4のダンピング効果により、円筒体3内での光遮蔽球状体5の円周方向の盲動が効果的に抑制される。
【0017】
図4〜図6は本発明の傾斜センサの第2実施の形態を示すもので、車体の左右の傾斜方向にローリング等の振動が発生した場合でも、円筒体3の径方向の盲動を抑制するものとして、円筒体3は、前記面部3A、3Bの径方向中央部においてその内方に延出する延出部3Dを備えたことを特徴とする。図4のものは一方の面部3Aに、図5のものは両方の面部3A、3Bに、図6のものは棒状体を延出部3Dとして別体にて設置したものである。
【0018】
図7は本発明の傾斜センサの第3実施の形態を示すもので、符号1で示す傾斜センサはハウジング2を有し、上方からベース部材2Aに収容された円筒体3をキャップ部材2Bによって閉塞、挟持して保持するように構成される。ベース部材2Aとキャップ部材2Bとの係止は適宜の凹凸係合とされ、いずれか一方の弾性によって、ワンタッチにて嵌着される。ベース部材2Aには、発光ダイオード等6およびフォトトランジスタ等7が下方から組み込まれる。傾斜センサの検出部を構成する円筒体3は硝子等の光の透過材料からなり、円筒体3は対向する2つの面部3A、3Bと、これらの面部3A、3Bを一体に連結する筒部3Cとから構成され、該円筒体3の内部には、円周方向に移動可能な遊動体(光遮蔽コマ)5および該遊動体5よりも小さな比重で、前記遊動体5の盲動を抑制できる程度の粘度を有するダンピング用の液体4が封入される。液体4はフッ素系の不活性液体を好適とする。図7(B)に示すように、硝子等から構成される円筒体3は、遊動体5および液体4を封入した後に、一方の面部3Bを絞り込んで閉じ込められる。
【0019】
円筒体3内に封入された液体4のダンピング効果により、円筒体3内での光遮蔽コマ5の円周方向の盲動が効果的に抑制されるので、誤動作による異常な検出がなされる虞れが解消される。光遮蔽コマ5の光軸L方向(円筒体3の中心軸方向)の移動は、過不足なく収容された円筒体3の第1および第2面部3A、3Bにより有効に規制されて盲動することがないのは言うまでもない。前記光軸Lを受け入れるべく、発光素子側から受光素子側に至る貫通孔5Cが穿設される。本実施の形態では、光遮蔽コマ5は、円盤を一部切り欠いた形状を呈する。つまり、光遮蔽コマ5は、径方向への盲動も抑制されるように、直径部分の反対側にまで延設される第1および第2翼部5A、5Bを残している。これにより、一部切り欠いた円盤である光遮蔽コマ5は前記筒部3Cに対して径方向にも過不足なく受け入れられたことになる。また、光遮蔽コマ5は切欠き部の存在により軽量化されて検出の応答性が向上する。
【0020】
図8により、車両の走行中に車体が傾斜した場合について説明する。図8(A)は車体が左側に傾斜した場合で、車体側すなわち円筒体3を収容するハウジング2側が傾斜揺動中心軸Oを中心として左側に傾斜すると、円筒体3内に円周方向にのみ移動自在に収容された光遮蔽コマ5は略水平状態を保持して原位置を維持する。図示の例は危険領域に近い傾斜角度60°に達すると、発光ダイオード6とフォトトランジスタ7とを結ぶ光軸Lが光遮蔽コマ5における貫通孔5Cの円弧状領域から外れ、光遮蔽コマ5によって遮蔽される。これにより、出力光電圧VoutがHiとなり傾斜が検出される。同様に車体が右側に傾斜した場合を図8(B)に示す。この場合も、ハウジング2側が傾斜揺動中心軸Oを中心として右側に傾斜角度60°に達すると、発光ダイオード6とフォトトランジスタ7とを結ぶ光軸Lが光遮蔽コマ5における貫通孔5Cの円弧状領域から外れて光遮蔽コマ5によって遮蔽され、出力光電圧VoutがHiとなり傾斜が検出される。
【0021】
以上のような傾斜検出の際に、車体の左右の傾斜方向にローリング等の振動が発生した場合でも、円筒体3内に封入された液体4のダンピング効果により、円筒体3内での光遮蔽コマ5の円周方向の盲動が効果的に抑制されるので、誤動作による異常な検出がなされる虞れが解消される。光遮蔽コマ5の光軸L方向(円筒体3の中心軸方向)の移動は、過不足なく収容された円筒体3の第1および第2面部3A、3Bにより有効に規制されて盲動することがないのは言うまでもない。また、液体4の温度変化による体積増加に対応させるために気泡8を封入した場合にも、気泡8は常に円筒体3内の上端部に位置するため、液体4に比較して比重が大きく円筒体3内の下部に位置する光遮蔽コマ5における傾斜検出部すなわち発光ダイオード6とフォトトランジスタ7とを結ぶ光軸Lとは干渉することがなく、気泡8によって傾斜状態が検出されるような誤作動の虞れがない。
【0022】
図10は本発明の傾斜センサの第4実施の形態を示す要部の正断面図である。本実施の形態のものは、正常な定常状態で光軸Lが遮蔽され(図10(A))、傾斜状態で光軸Lが開放、透過される(図10(B))ものである。したがって、円筒体3内に収容される円盤状の光遮蔽コマ5の遮蔽部となる下半分を除いて、上半分に発光素子側から受光素子側に至る貫通孔5Dが所定の傾斜角度が検出される範囲角度にわたり穿設される。本実施の形態では、貫通孔5Dの周囲にも光遮蔽コマ5の円周部が存在して、円筒体3の筒部3Cに過不足なく摺接している。そのため、円筒体3内における光遮蔽コマ5の盲動が、光軸L方向はもとより径方向においても円周の全ての部分にて確実に規制されるものでありながら、光遮蔽コマ5の円周方向の移動は全周の摺接により均一かつ円滑になされる。車体が図10(B)の傾斜状態になると、光軸Lが開放、透過され、出力光電圧VoutがLoとなって傾斜が検出される。
【0023】
図11は本発明の傾斜センサの第5実施の形態を示す要部の正断面図である。本実施の形態のものは、前述した第3実施の形態のものと同様に、正常な定常状態で光軸Lが開放、透過され(図11(A))、傾斜状態で光軸Lが遮蔽される(図11(B))ものである。したがって、円筒体3内に収容される円盤状の光遮蔽コマ5の検出部となる下部に、発光素子側から受光素子側に至る貫通孔5Cが所定の範囲角度にわたり穿設される。貫通孔5C側半円部は他の半円部に比較して幅の広い幅広部5Eを備え、光遮蔽コマ5の重心位置を貫通孔5C側としている。本実施の形態のものも、前記第4実施の形態のものと同様に、光遮蔽コマ5の幅広部5Eが円筒体3の筒部3Cに過不足なく摺接している。そのため、円筒体3内における光遮蔽コマ5の盲動が、光軸L方向はもとより径方向においても円周の全ての部分にて確実に規制されるものであり、光遮蔽コマ5の円周方向の移動は全周の摺接により均一かつ円滑になされる。車体が図11(B)の傾斜状態になると、光軸Lが遮蔽され、出力光電圧VoutがHiとなって傾斜が検出される。
【0024】
図12は本発明の傾斜センサの第6実施の形態を示す要部の正断面図である。本実施の形態のものは、液体4とともに円筒体3内に収容される円盤状の遊動体5が、比較的小さな円盤からなる光遮蔽円盤5として構成されたものである。光遮蔽円盤5は車体の正常な位置範囲で光軸Lを遮蔽できる直径を有し、その厚み方向(紙面に直交する方向)の両側は、円筒体3の第1および第2面部3A、3Bにより有効に規制されて盲動することがない。車体側の円筒体3が図12(A)の正常状態から図12(B)のような傾斜状態になると、光軸Lは、原位置に残された光遮蔽円盤5の遮蔽域から脱して、開放、透過され、出力光電圧VoutがLoとなって傾斜が検出される。本実施の形態のものでも、円筒体3内に封入された液体4のダンピング効果により、円筒体3内での光遮蔽円盤5の盲動が効果的に抑制される。なお、気泡については図示が省略されている。また、本実施の形態のものも、光遮蔽円盤5の径方向の盲動を抑制するために、図4〜図6の実施の形態のもののように、延出部3Dを形成することもできる。
【0025】
円筒体3内に封入されるフッ素系の不活性液体4については、センサとしての応答性に関わることから、その粘度の選定が重要である。図13に示すように、周波数と動作加速度は粘度選定により応答性が変化する。粘度の選定により周波数特性を容易に変えて、早い応答性を必要とする計測から高周波をカットして低周波成分のみの傾斜測定まで容易に対応させることができる。15cst〜70cstを通常の範囲とするが、応答性の選定から0.1〜1000cstの範囲が用いられる。
【0026】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、その精神または主要な特徴から逸脱することなくその趣旨の範囲内にて、発光素子および受光素子の形状、形式(発光ダイオードやフォトトランジスタ等の他、適宜の発光素子や受光素子が採用できる)およびその配設形態(ハウジング内の他、円筒体の面部に直接接触させて配設することもできる。また、ハウジングに対して側方から組み込む他、図7の例のようにハウジングの下方から組み込むこともできる)、貫通孔の形状(円弧形、扇形等)および貫通孔の穿設範囲を含む遊動体の形状、形式およびその材質(鉄や鋼等、封入液体よりも比重が大きいもの)、変動の検出形態、光の透過材料としての円筒体の形状(光軸方向から見て閉じた円形を好適とするが、遊動体の傾斜移動が可能で、封入された気泡との分離配置が可能であれば、楕円形等も採用され得るし、少なくとも傾斜検出範囲が円形で、気泡が分離できる閉じた形状であれば全ての部分で円形でなくともよい。また延出部の形状も適宜のものが採用され得る。)、形式およびその材質(硝子を好適とするが、成形や透明性の確保が容易な合成樹脂材料等も採用し得る)ならびにその成形形態(円筒体の1つの面部を最後に絞り込んで閉じる他、筒部と2つの面部の円周縁部を接合してもよい)、液体の比重および材質ならびに粘度、気泡の量および種類、ハウジングにおけるベース部材とキャップ部材との係合形態を含む形状、形式等は適宜選定して実施できる。したがって、前述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず限定的に解釈してはならない。
【0027】
【発明の効果】
以上、詳細に説明してきたように、本発明によれば、発光素子と受光素子との間に配置される遊動体の移動に伴い前記受光素子の受光量の変動を検出する傾斜センサにおいて、前記遊動体を円周方向に移動可能に収容する光の透過材料からなる円筒体を、遊動体に間隙をもって対向する2つの面部と、これらの面部を一体に連結する筒部とから構成し、かつ、該円筒体内に前記遊動体とともに該遊動体よりも小さな比重の液体を封入したことにより、単純で簡素な構造により容易に成形できるものでありながら、円筒体の中心軸方向の遊動体の移動が2つの面部により効果的に規制されて、この方向の外乱、例えば加減速時の動きを傾斜として検出する等の誤検出が有効に防止されるとともに、遊動体と液体の分離が確実になされ、液体のダンピング効果により遊動体の円周方向の傾斜移動も盲動することなく、傾斜検出が適正になされる。そして、気泡を封入した場合に、ダンピング用の液体の低温時の液体積増加や、高温時の液体膨張が生じても、気泡がこれを吸収して円筒体を破損することがなく、しかも、遊動体、液体および円筒体との巧妙な組合せによって、常時、遊動体と気泡を円筒体の上下に分離させることができるので、気泡による誤検出を有効に防止できる。
【0028】
また、前記光の透過材料からなる円筒体を硝子により構成した場合は、容易に透明性が確保できる上に成形が容易で、遊動体、液体および気泡を封入した後に、1つの面部を絞り込んで閉じることができる。さらに、前記円筒体における対向する2つの面部を、互いを略平行に構成するとともに、前記発光素子と受光素子とを結ぶ光軸に対して略直交して配置したことにより、発光素子から受光素子に至る光の乱反射を効果的に抑制して、傾斜検出精度を向上させることができる。さらにまた、前記遊動体を、円盤または一部切り欠いた円盤もしくは球状体から構成した場合は、円筒体における対向する2つの面部により盲動することなく規制されつつ、円周方向の傾斜移動が円滑になされる。特に、球状体の場合は、円筒体との接触面積が少なく、移動がより円滑となる。
【0029】
また、前記円盤または一部切り欠いた円盤には、前記発光素子側から受光素子側に至る貫通孔を穿設したことにより、貫通孔の角度形成範囲の選定により、検出するべき傾斜の検出角度を容易に設定することができる他、貫通孔の穿設自体が遊動体を軽量化して応答性を向上させるし、一部切り欠いた円盤も軽量化される。切欠部には封入液体によるダンピング機能を高める効果も期待できる。さらに、前記円盤または一部切り欠いた円盤を、前記筒部に対して径方向にも過不足なく受け入れて構成した場合は、遊動体自体が円筒体内において、中心軸方向の盲動はもとより径方向においても円周の全ての部分にて確実に規制されつつ、円周方向の傾斜移動が全周の摺接により均一かつ円滑になされ、チャタリング等による誤検出が有効に防止される。
【0030】
さらにまた、前記円筒体が、前記面部の径方向中央部においてその内方に延出する延出部を備えた場合は、遊動体が小さい場合でも径方向に盲動せず円滑に周方向に移動して傾斜を検出することができる。また、前記液体を、フッ素系の不活性液体から構成した場合は、不活性により経年変化が少なく、温度による粘度変化も少なく、検出特性が安定する。さらに、前記円筒体を、ハウジングにおけるベース部材と該ベース部材に凹凸係合するキャップ部材とにより、それらの少なくとも一方の弾性力によって挟持して保持するように構成した場合は、組立てが簡便である上、円筒体の保守、点検および特性変更等のための交換が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の傾斜センサの第1実施の形態を示し、遊動体が液体とともに封入された円筒体の断面図である。
【図2】同、傾斜センサの正断面図である。
【図3】同、傾斜センサの平断面図である。
【図4】本発明の傾斜センサの第2実施の形態を示すものである。
【図5】同、第2の変形例である。
【図6】同、第3の変形例である。
【図7】本発明の傾斜センサの第3実施の形態を示すもので、図7(A)は正断面図、図7(B)は側断面図である。
【図8】同、図2(A)は傾斜センサを取り付けた車体等が左側に傾斜した状態の正断面図、図2(B)は同、右側に傾斜した状態の正断面図である。
【図9】本発明の発光素子と受光素子を用いた傾斜センサの回路図を示すものである。
【図10】本発明の傾斜センサの第4実施の形態を示す要部の正断面図である。
【図11】本発明の傾斜センサの第5実施の形態を示す要部の正断面図である。
【図12】本発明の傾斜センサの第6実施の形態を示す要部の正断面図である。
【図13】粘度選定概要図である。
【図14】第1従来例の傾斜センサを示す図である。
【図15】第2従来例の傾斜センサを示す図である。
【符号の説明】
1 傾斜センサ
2 ハウジング
2A ベース部材
2A1 凹部
2B キャップ部材
2B1 凸部
3 円筒体
3A 第1面部
3B 第2面部
3C 筒部
3D 延出部
4 液体
5 遊動体(光遮蔽コマ、光遮蔽円盤、光遮蔽球状体)
5A 第1翼部
5B 第2翼部
5C 貫通孔
5D 貫通孔
5E 幅広部
6 発光素子(発光ダイオード等)
7 受光素子(フォトトランジスタ等)
8 気泡
L 光軸
O 傾斜揺動中心軸

Claims (9)

  1. 発光素子と受光素子との間に配置される遊動体の移動に伴い前記受光素子の受光量の変動を検出する傾斜センサにおいて、前記遊動体を円周方向に移動可能に収容する光の透過材料からなる円筒体を、遊動体に間隙をもって対向する2つの面部と、これらの面部を一体に連結する筒部とから構成し、かつ、該円筒体内に前記遊動体とともに該遊動体よりも小さな比重の液体を封入したことを特徴とする傾斜センサ。
  2. 前記光の透過材料からなる円筒体を硝子により構成したことを特徴とする請求項1に記載の傾斜センサ。
  3. 前記円筒体における対向する2つの面部を、互いを略平行に構成するとともに、前記発光素子と受光素子とを結ぶ光軸に対して略直交して配置したことを特徴とする請求項1または2に記載の傾斜センサ。
  4. 前記遊動体を、円盤または一部切り欠いた円盤もしくは球状体から構成したことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の傾斜センサ。
  5. 前記円盤または一部切り欠いた円盤には、前記発光素子側から受光素子側に至る貫通孔を穿設したことを特徴とする請求項4に記載の傾斜センサ。
  6. 前記円盤または一部切り欠いた円盤を、前記筒部に対して径方向にも過不足なく受け入れて構成したことを特徴とする請求項4または5に記載の傾斜センサ。
  7. 前記円筒体は、前記面部の径方向中央部においてその内方に延出する延出部を備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の傾斜センサ。
  8. 前記液体を、フッ素系の不活性液体から構成したことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の傾斜センサ。
  9. 前記円筒体を、ハウジングにおけるベース部材と該ベース部材に凹凸係合するキャップ部材とにより、それらの少なくとも一方の弾性力によって挟持して保持するように構成したことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の傾斜センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011123035A (ja) * 2009-12-14 2011-06-23 Edison Opto Corp ロータ式方位センサ

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