JP2005020293A - トランシーバ - Google Patents

トランシーバ Download PDF

Info

Publication number
JP2005020293A
JP2005020293A JP2003181540A JP2003181540A JP2005020293A JP 2005020293 A JP2005020293 A JP 2005020293A JP 2003181540 A JP2003181540 A JP 2003181540A JP 2003181540 A JP2003181540 A JP 2003181540A JP 2005020293 A JP2005020293 A JP 2005020293A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
electric field
phase
information
transmitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003181540A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3842761B2 (ja
Inventor
Naoshi Minoya
直志 美濃谷
Shintaro Shibata
信太郎 柴田
Mitsuru Shinagawa
満 品川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2003181540A priority Critical patent/JP3842761B2/ja
Priority to EP03025105.2A priority patent/EP1432140B1/en
Priority to US10/699,516 priority patent/US7069062B2/en
Priority to CNB200310114204XA priority patent/CN1311644C/zh
Publication of JP2005020293A publication Critical patent/JP2005020293A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3842761B2 publication Critical patent/JP3842761B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Near-Field Transmission Systems (AREA)

Abstract

【課題】高周波数を有する搬送波を用いる場合に、電界伝達媒体に印加する電圧の減少を防止し、良好な通信状態を維持することのできるトランシーバを提供する。
【解決手段】送信すべき情報を変調した変調信号を送信する送信手段と、送信すべき情報に基づく電界の誘起および受信すべき情報に基づく電界の受信を行う送受信電極と、前記送信手段のグランドと大地グランドの間に生じる浮遊容量と直列共振を起こすために前記送信手段および前記送受信電極と直列に接続される共振手段と、電界伝達媒体を介して受信する電界を検出して電気信号に変換する電界検出手段と、この変換した電気信号および前記変調信号に基づく基準信号のいずれか一方の信号の位相を調整して他方の信号の位相に一致させる位相調整手段と、位相が一致した電気信号と基準信号を用いて前記共振手段が有する特性を制御する制御信号を出力する制御手段とを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電界を伝達する電界伝達媒体に誘起する電界を用いて情報の送受信を行うトランシーバに関し、より具体的には、人間の身体に装着可能なウェアラブルコンピュータを用いたデータ通信において使用されるトランシーバに関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯端末の小型化および高性能化により、生体に装着可能なウェアラブルコンピュータが注目されてきている。
【0003】
従来、このようなウェアラブルコンピュータ間のデータ通信として、コンピュータにトランシーバを接続し、このトランシーバが誘起する電界を、電界伝達媒体である生体の内部を伝達することによってデータの送受信を行う方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図7は、従来のトランシーバの構成を示すブロック図である。同図に示すトランシーバ5は、信号の入出力を行うI/O回路501を介してウェアラブルコンピュータ7に接続されるとともに、送受信電極505が絶縁体506を介して生体8に近接して設けられている。ウェアラブルコンピュータ7から送信される情報(データ)は、送信回路502において、発振器503で発生する交流信号を搬送波として変調回路504で変調される。この変調された変調信号は、送受信電極505から絶縁体506を介して生体8に電界を誘起し、この電界が生体8内部を伝達して生体8の他の部位に設けられたトランシーバ5や、生体8からの接触によって電気的に接続されるトランシーバ5にウェアラブルコンピュータ7から送信される情報を伝達する。
【0005】
トランシーバ5を介して伝達されてくる電界を別のトランシーバ5が受信する際には、絶縁体506を介して送受信電極505で受信した電界を電界検出光学部507で電気信号に変換し、信号処理回路508に供給する。信号処理回路508は、電界検出光学部507からの電気信号に対してフィルタリングや増幅等の信号処理を施す。信号処理の後、さらにデータの復調および波形整形が復調回路509および波形整形回路510でそれぞれ行われ、これら一連の処理が施された信号がウェアラブルコンピュータ7の受信データとしてI/O回路501からウェアラブルコンピュータ7に送信される。
【0006】
このように、ウェアラブルコンピュータ7間のデータ通信に使用されるトランシーバ5は、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体である生体8に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う一方で、情報を受信する際には、生体8に誘起された電界を用いてトランシーバ5が信号を受信する。
【0007】
図8は、ウェアラブルコンピュータ7を生体8としての人間に装着して使用する場合の一例を示す説明図である。同図に示すウェアラブルコンピュータ7−1、7−2、および7−3は、それぞれに対応して接続されるトランシーバ5−1、5−2、および5−3を介して生体8の腕、肩、胴体などに装着されて互いにデータの送受信を行う。さらに、生体8の手足の先端が、外部機器である外部端末10にケーブル20を介して接続されるトランシーバ5’−1や5’−2に接触する場合には、ウェアラブルコンピュータ7−1、7−2、および7−3と外部端末10との間でデータの送受信を行うことができる。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−352298号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したトランシーバ5において、AC電源を用いずに駆動する送信回路502は、図9に示すように大地グランド51から離れており、送信回路のグランド41と大地グランド51間には浮遊容量43が発生する。また、生体8と大地グランド51間にも浮遊容量53が存在し、これら二つの浮遊容量(を有する仮想的コンデンサ)は、変調回路504から見て、見かけ上直列に接続されている。
【0010】
このため、送信回路502と送信回路のグランド41間の電圧Vは、二つの浮遊容量43および53に分割して印加される。したがって、生体8に印加される電圧Vは、浮遊容量43および53の値をそれぞれCおよびCとおくと、
【数1】
Figure 2005020293
と表される。ここで、jは虚数単位(−1)1/2 、ωは印加電圧の角周波数を表している。
【0011】
AC電源を利用する場合には、浮遊容量43(C)を無限大とみなすことができるので、式(1)からも明らかなようにV=Vとなり、信号は減衰することなく生体8に印加される。他方、AC電源を利用しない場合には、式(1)よりV<Vとなるため、生体8に印加される信号の印加電圧が減少するという問題があった。
【0012】
図10は、このような従来技術の問題点を解決し得るトランシーバの一構成例を示すブロック図である。同図においては、トランシーバ6から生体8を介してデータを送信するときの状態を示しており、送信回路602と送受信電極605との間に、インダクタやコンデンサ等の複数の回路素子から構成され、リアクタンスの値が可変である可変リアクタンス部611が挿入されている。
【0013】
また、トランシーバ6には、振幅モニタ部621と制御信号発生部631を用いて負帰還回路が構成されている。このとき、振幅モニタ部621では、送信回路602から出力される基準信号と信号処理回路608から出力される信号との差分を抽出し、その抽出結果を制御信号発生部631へ送信する。制御信号発生部631では、振幅モニタ部621からの出力信号に基づいて、リアクタンス部611のリアクタンスを制御するための制御信号を発生する。
【0014】
このトランシーバ6に対して、ウェアラブルコンピュータ7から送信され、I/O回路601から出力されたデータは、発振器603から発生する交流信号を搬送波として変調回路604で変調された後、リアクタンス部611から送受信電極605に達し、絶縁体606を介して生体8に誘起される電界を介して伝達される。
【0015】
図11に示すように、可変リアクタンス部611、浮遊容量43(C)、および生体と大地グランド間に生じる浮遊容量53(C)は変調回路604から見て直列に接続されているので、生体8に印加される電圧Vは、
【数2】
Figure 2005020293
と表される。ここでXは、可変リアクタンス部611が有するインピーダンスの虚数成分であるリアクタンス値である。この式(2)より、リアクタンスXが、
【数3】
Figure 2005020293
を満たすときにV=Vとなり、生体8に印加される電圧Vは減衰しないで済むことがわかる。ここで、fは発振器603の発振周波数を、πは円周率をそれぞれ表している。
【0016】
このように、トランシーバ6では、式(3)のリアクタンスXを可変とすることにより、リアクタンス部611と浮遊容量43が直列共振を生じるように適宜制御を行い、生体8に印加される電圧Vの減少を防止して通信品質の向上を図ることが可能となる。
【0017】
しかしながら、トランシーバ6においては、送信回路602から出力される基準信号と信号処理回路608の出力信号の位相が一致していることが前提とされているため、電界検出光学部607や信号処理回路608で生じる遅延が搬送波の周期に対して無視できない場合には、両者の位相に差が生じてしまう恐れがあった。実際、搬送波の周波数が高くなる場合などでは、この位相差の問題が顕著になり、無視できない影響を及ぼす可能性があった。
【0018】
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高周波数を有する搬送波を用いる場合に、電界伝達媒体に印加する電圧の減少を防止し、良好な通信状態を維持することのできるトランシーバを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う一方で、前記電界伝達媒体に誘起された受信すべき情報に基づく電界を受信することによって情報の受信を行うトランシーバであって、所定の周波数を有する交流信号を出力して前記送信すべき情報を変調し、この変調した前記送信すべき情報に係る変調信号を送信する送信手段と、前記送信すべき情報に基づく電界の誘起および前記受信すべき情報に基づく電界の受信を行う送受信電極と、前記送信手段のグランドと大地グランドの間に生じる浮遊容量と直列共振を起こすために前記送信手段および前記送受信電極と直列に接続される共振手段と、前記受信すべき情報に基づく電界を検出し、この検出した電界を電気信号に変換する電界検出手段と、この電界検出手段で変換した電気信号および前記変調信号に基づく基準信号のいずれか一方の信号の位相を調整して他方の信号の位相に一致させる位相調整手段と、この位相調整手段で位相が一致した前記電気信号および前記基準信号を用いて前記共振手段が有する特性を制御する制御信号を出力する制御手段と、前記電界検出手段で変換した電気信号を復調する復調手段とを備えたことを要旨とする。
【0020】
請求項2記載の発明は、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う一方で、前記電界伝達媒体に誘起された受信すべき情報に基づく電界を受信することによって情報の受信を行うトランシーバであって、所定の周波数を有する交流信号を出力して前記送信すべき情報を変調し、この変調した前記送信すべき情報に係る変調信号を送信する送信手段と、前記送信すべき情報に基づく電界の誘起および前記受信すべき情報に基づく電界の受信を行う送受信電極と、前記送信手段のグランドと大地グランドの間に生じる浮遊容量と直列共振を起こすために前記送信手段および前記送受信電極と直列に接続される共振手段と、前記受信すべき情報に基づく電界を前記送受信電極を介して検出し、この検出した電界を電気信号に変換する電界検出手段と、この電界検出手段で変換した電気信号および前記変調信号に基づく基準信号のいずれか一方の信号の位相を調整して他方の信号の位相に一致させる位相調整手段と、この位相調整手段で位相が一致した前記電気信号および前記基準信号を用いて前記送信手段が出力する交流信号の周波数を制御する制御信号を出力する制御手段と、前記電界検出手段で変換した電気信号を復調する復調手段とを備えたことを要旨とする。
【0021】
請求項3記載の発明は、前記位相調整手段は、前記電界検出手段で変換した電気信号および前記変調信号に基づく基準信号の位相を比較した結果、前記電気信号と前記基準信号に位相差がある場合に当該位相差を調整する調整信号を発生する位相比較器と、この位相比較器で発生された調整信号を受信して、前記電気信号および前記基準信号のいずれか一方の信号の位相を調整する移相器とを有することを要旨とする。
【0022】
請求項4記載の発明は、前記制御手段は、前記電気信号を増幅する増幅器と、この増幅器の出力信号と前記基準信号の差を求め、この差を増幅する差動増幅器と、この差動増幅器の出力信号と前記基準信号の積を求める乗算器と、この乗算器で求めた前記差動増幅器の出力信号と前記基準信号の積を与える信号の高調波成分を除去するフィルタと、このフィルタからの出力信号を積分した結果に基づいて前記制御信号を発生する積分器とを有することを要旨とする。
【0023】
請求項5記載の発明は、前記電界伝達媒体に電界を誘起して情報の送信を行うときには前記送信手段と前記共振手段を接続する一方で、前記送受信電極を介して前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには前記送信手段と前記共振手段の接続を切断する第1の接続手段と、前記情報の送信を行うときには前記電界検出手段と前記位相調整手段または前記制御手段とを接続する一方で、前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには前記電界検出手段と前記復調手段を接続する第2の接続手段とを備えたことを要旨とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0025】
なお、以後の説明においては、ウェアラブルコンピュータがトランシーバを介して生体に電界を誘起してデータを送信する場合を「データ送信時」とし、生体に誘起された電界から検出されるデータを、トランシーバを介してウェアラブルコンピュータが受信する場合を「データ受信時」とする。
【0026】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るトランシーバのデータ送信時の構成を示すブロック図である。同図に示すトランシーバ1は、ウェアラブルコンピュータ7から受信するデータ(情報)を出力するとともに、電界伝達媒体である生体8を介して受信した信号を受け取るI/O回路101、I/O回路101から出力されたデータ(情報)を変調して送信する送信回路102、電界伝達媒体である生体8に電界を誘起するために導電性部材からなる送受信電極105、および生体8に電流が流れるのを防止するとともに送受信電極105による生体8の金属アレルギの危険性を除去するために送受信電極105と生体8の間に配置される絶縁体106を有する。このうち、送信手段としての送信回路102は、所定の周波数の交流信号を発生する発振器103と、発振器103で発生した交流信号を搬送波としてI/O回路101からの信号(データ)を変調する変調回路104とから構成される。
【0027】
送信回路102と送受信電極105との間には、共振手段である可変リアクタンス部111が設けられている。この可変リアクタンス部111は、インダクタ(コイル)やコンデンサ等の複数の回路素子を接続して構成される回路網であり、浮遊容量Cが変化しても発振周波数fにおいて浮遊容量CとリアクタンスXの直列共振状態を保つようにしている。
【0028】
可変リアクタンス部111と送信回路102の間には、スイッチSW1(第1の接続手段)が設けられており、データ送信時とデータ受信時で、端子間の接続形態が変わる。具体的には、図1に示すデータ送信時では、二つの端子1a−1b間が接続される一方、データ受信時には、生体8から送られてくる信号が送信回路102に混入するのを防止するために端子間の接続を切断する。
【0029】
なお、送受信電極105を、送信用電極および受信用電極に分割して設けることも勿論可能である。その場合には、絶縁体もそれぞれの電極に対応して二つ設けられる。
【0030】
トランシーバ1は、以上の構成に加えて、絶縁体106および送受信電極105を介して生体8から受信する電界を光学的に検出し、電気信号に変換する電界検出光学部107と、低雑音増幅、雑音除去、および波形整形等の処理を行う信号処理回路108とを有し、これらが電界検出手段を構成している。なお、電界検出手段が、少なくとも電界検出光学部と信号処理回路を用いて構成されている点は、後述する実施形態においても同様である。
【0031】
電界検出光学部107は、例えばレーザ光と電気光学結晶を用いた電気光学的手法により電界を検出するものが想定される。この場合、電界検出光学部107は、レーザ光源を構成するレーザダイオード、LiNbOやLiTaO等の電気光学結晶(EO結晶:Electro Optic 結晶)から構成され、受信した電界強度に応じて複屈折率が変化する電気光学素子、この電気光学素子を通過して偏光状態が変化したレーザ光の偏光状態を調整する波長板、および波長板を通過したレーザ光の強度を電気信号に変換するフォトダイオードを少なくとも用いることによって構成される。
【0032】
信号処理回路108は、電界検出光学部107と接続される一方で、スイッチSW2(第2の接続手段)に接続される。このスイッチSW2は、データ受信時には、端子2bと端子2cが接続される(図示せず)。このとき、信号処理回路108から出力される信号は、復調回路109(復調手段)で復調され、波形整形回路110で波形の整形が行われてI/O回路101に達し、ウェアラブルコンピュータ7にデータが送られる。これに対して、データ送信時、スイッチSW2では、図1に示すように端子2a−2c間が接続される。
【0033】
本実施形態におけるトランシーバ1は、以上説明した構成に加えて、データ送信時に、送信回路102から出力される基準信号と信号処理回路108から出力される信号の位相を比較して、この二つの信号の位相差を調整する位相調整部151と、位相調整部151を介して位相差が揃えられた二つの信号(送信回路102から出力される基準信号と信号処理回路108から出力される信号)の差分を抽出する振幅モニタ部121と、振幅モニタ部121からの出力信号に基づいて、可変リアクタンス部111のリアクタンスXを制御するための制御信号を発生する制御信号発生部としての積分器131とを有する。
【0034】
このうち位相調整部151は、送信回路102から発信される基準信号と振幅モニタ部121から出力される位相比較用信号を入力して両者の位相の比較を行い、この二つの信号の位相が異なる場合(位相差がある場合)には、位相を揃えるための調整信号を発生する位相比較器152と、位相比較器152からの調整信号に基づいて、基準信号の位相を実際に調整して位相比較用信号の位相に揃え、振幅モニタ部121に出力する移相器153とを有する。
【0035】
振幅モニタ部121は、信号処理回路108からの信号を増幅する増幅器122、送信回路102から位相調整部151を介して入力される基準信号と増幅器122で増幅した出力信号の差分を取り、この差分を増幅する差動増幅器123、差動増幅器の出力信号と基準信号との乗算をとる乗算器124、乗算器124の出力信号の高調波成分を除去し、平滑化するフィルタ125から構成される。
【0036】
増幅器122の増幅率(利得)は、生体8に印加される電圧が送信回路102の出力電圧に等しいときに、増幅器122の出力が送信回路102の出力電圧に等しくなるように予め調整されているものとする。
【0037】
積分器131は、振幅モニタ部121のフィルタ125からの出力信号を積分することにより、可変リアクタンス部111のリアクタンスXを制御する制御信号を発生する。より具体的には、送信回路のグランド41と大地グランド51の間に発生する浮遊容量43(C)の変化に伴って変化した分を可変リアクタンス部111への制御信号によって補償することにより、発振周波数fで送信回路のグランド41と大地グランド51の間に発生する浮遊容量43(C)とリアクタンスXの直列共振状態を保持できる。
【0038】
これらの振幅モニタ部121と積分器131が、データ送信時に負帰還回路を構成することにより、可変リアクタンス部111(共振手段)が有する特性であるリアクタンスXの値を制御する制御手段をなしている。
【0039】
なお、上述した振幅モニタ部121および位相調整部151の詳細な構成はあくまでも一例であり、本発明を逸脱しない範囲内での設計変更が適宜可能であることはいうまでもない。
【0040】
ところで、スイッチSW1およびSW2の各々の端子間の接続は連動して切り替わる。図1では、この切替を制御する切替制御手段として制御回路141をI/O回路101に接続することにより、制御信号を各スイッチに出力する構成を取る場合を示している。同図において、Aの丸印で記載されている箇所同士は配線によって接続していることを示している。制御回路141から発せられるスイッチ切替のための制御信号は、ウェアラブルコンピュータ7から送信するようにしてもよいし、トランシーバ1に入力手段を設けてこの入力手段から送信するようにしてもよいが、接続切替手段としての各スイッチおよび制御回路の構成がここで説明したものに限られるわけでないことは勿論である。
【0041】
以上の構成を有するトランシーバ1の作用について説明する。
【0042】
<位相差の調整>
まず、位相調整部151で行われる位相差の調整処理について説明する。ここでは、位相差を調整する処理を説明することが主眼のため、生体8への印加電圧Vには変化がないものと仮定する。
【0043】
送信回路102から出力される信号と増幅器122から出力される信号は、ともに位相比較器152に入力され、それら二つの信号の位相が比較される。この比較の結果、両者に位相差がある場合には、その位相差をなくして位相を揃えるための調整信号が移相器153に出力される。
【0044】
移相器153では、調整信号に基づいて送信回路102からの出力信号の位相を増幅器122の出力信号の位相と揃え、この位相調整済みの信号を基準信号ととして振幅モニタ部121に出力する。
【0045】
なお、以上説明した位相差の調整処理は、常時行われている。
【0046】
図5(a)は、位相調整が行われた場合に、振幅モニタ部121の各構成ユニットおよび積分器131から出力される出力信号の波形を示す図である。同図においても、生体8に印加されている電圧が送信回路102の出力電圧と同じであること(V=V)を仮定している。
【0047】
この場合、増幅器122の出力信号61と基準信号63は位相が揃っているため、差動増幅器123からの出力信号65はゼロとなる。したがって、この出力信号65に基準信号63を乗算し、その結果を平滑化して得られるフィルタの出力信号67もゼロとなる。よって、積分器131からは一定値の出力信号69のみが発生し、リアクタンスXを変化させる制御信号は発生しない。
【0048】
これに対して、図5(b)は、位相調整を行わない場合の振幅モニタ部121の各構成ユニットおよび積分器131から出力される出力信号の波形を示す図である。この場合、増幅器122の出力信号71と基準信号73との間の位相差が解消されず、差動増幅器123の出力信号75はゼロとはならないため、この出力信号75と基準信号73の乗算結果を平滑化して得られるフィルタ出力信号77もゼロとはならない。したがって、積分器131からの出力信号79もゼロとはならず、リアクタンスXを変化させる制御信号が出力されることになる。この結果、位相調整を行わない場合には、浮遊容量43の変化がないような場合にも制御を行う必要が生じてしまう。
【0049】
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、トランシーバ1に設けられる位相調整部151で位相の調整を行っているので、生体8に印加されている電圧が送信回路102の出力電圧と同じであれば、可変リアクタンス部111のリアクタンスXは一定となり、正常な制御を実現することができる。
【0050】
<生体への印加電圧変化時の制御>
次に、トランシーバ1において、生体への印加電圧Vが変化するときの振幅モニタ部121および積分器131の制御について説明する。ここでは、差動増幅器123および乗算器124に入力する基準信号は、位相調整部151における位相差の調整処理よって位相が調整され(上記処理内容を参照)、増幅器122の出力信号と位相が揃っているものとする。
【0051】
図6は、データ送信時の制御信号発生までの振幅モニタ部121の各構成ユニットおよび積分器131の各々から出力される信号波形の例を示す説明図である。
【0052】
このうち図6(a)は送信回路と大地グランド間の浮遊容量43が減少したときの信号波形の変化を示すものである。この場合、式(2)より生体8に印加される電圧Vも減少するため、差動増幅器123の出力信号81は、送信回路102から出力される基準信号83と同位相になる。このため、両者を乗算することによって得られる乗算器124の出力信号85は正方向のみの変位を有する波形になる。この出力信号85の高調波成分をフィルタ125によって除去したものが信号87である。フィルタ125から出力される信号87は、積分器131で積分された結果、V=Vとするために可変リアクタンス部111のリアクタンスXを増加させる制御信号89として積分器131から可変リアクタンス部111に出力され、この結果、V=Vの状態が保持される。
【0053】
図6(b)は、浮遊容量43が増加したときの信号波形の変化を示す説明図である。この場合には浮遊容量43の増加に伴って生体8に印加される電圧Vも増加するので、差動増幅器123の出力信号91は基準信号93と逆相になる。このため、両者を乗算して得られる乗算器124の出力信号95は負方向のみの変位を有し、この出力信号95の高調波成分をフィルタ125によって除去した信号97を積分器131で積分した結果、V=Vとするために可変リアクタンス部111のリアクタンスXを減少させる制御信号99が積分器131から可変リアクタンス部111に出力されることになる。
【0054】
このような制御を行うことにより、浮遊容量43の変化による生体8への印加電圧Vの減衰を防止することが可能となる。
【0055】
以上説明した本発明の第1の実施形態によれば、位相の調整を行うことにより、電界検出光学部や信号処理回路での遅延が搬送波の周期に対して無視できない場合に生じる位相差を調整し、高周波の搬送波を用いた場合でも生体に強い電界を誘起することができ、良好な通信状態を維持することが可能となる。
【0056】
ちなみに、本実施形態における位相差調整機能が特に顕著な効果を奏すると想定される高周波数帯域は、100MHz(メガヘルツ)程度よりも大きな周波数帯域である(1MHz=10Hz)。この点は、本発明の全ての実施形態に共通する事項である。
【0057】
また、本実施形態に係るトランシーバの具体的な利用形態として、図8に示した従来技術と同様の利用形態が想定されることはいうまでもない。この点についても、本発明の全ての実施形態に共通である。
【0058】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係るトランシーバは、信号処理回路から出力される信号の位相を調整して、信号処理回路の出力信号と基準信号の位相を一致させることを特徴とするものである。
【0059】
図2は、本実施形態に係るトランシーバのデータ送信時の構成を示すブロック図である。同図に示すトランシーバ2では、位相調整部251が、スイッチSW2(第2の接続手段)と振幅モニタ部221の間に設けられる。
【0060】
この場合には、位相比較器252からの調整信号が信号処理回路208の出力信号の位相を調整する移相器253に出力され、この出力信号の位相が送信回路202から出力される基準信号の位相と一致するように調整される。すなわち、上記第1の実施形態とは異なり、基準信号の方は位相の調整を受けない。
【0061】
移相器253の出力信号は、振幅モニタ部221の増幅器222に出力される。増幅器222から出力される信号は、差動増幅器223へ送られるとともに、位相比較用信号として位相比較器252に出力される。
【0062】
差動増幅器223には、増幅器222の出力信号に加えて送信回路202から送られる基準信号が入力され、この両者の差分が抽出された後、この差分の抽出結果と基準信号との乗算を乗算器224でとり、フィルタ225で平滑化して積分器231に出力する。この積分器231は可変リアクタンス部211のリアクタンスXを制御する制御信号を発生する。この意味で、積分器231と振幅モニタ部221が、第1の実施形態と同様に制御手段をなす。
【0063】
上述した以外のトランシーバ2の部位の構成および作用は、第1の実施形態と同じである。このため、図2では、トランシーバ2が具備する部位に対応する部位の符号については、下2桁を図1の符号と揃えて記載してある。また、二つのスイッチSW1(第1の接続手段)およびSW2については、第1の実施形態と同じ符号を用いている。
【0064】
制御手段の各構成ユニットから出力される信号波形についても、図5(a)(浮遊容量43の変化に伴う生体8への印加電圧の変化がない場合)および図6(位相調整済みの場合の印加電圧変化時の制御信号の発生)に示したものと同様になる。
【0065】
このような本発明の第2の実施形態が、上記第1の実施形態と同じ効果を奏することはいうまでもない。
【0066】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係るトランシーバは、送信回路と送受信電極の間に設けられるリアクタンス部のリアクタンスXを一定とし、その代わりに、発振器の発振周波数fを可変として、生体8に印加される電圧の変化を防止するものである。
【0067】
上述した式(2)からも明らかなように、浮遊容量43(C)の変化に応じて変化する生体8への印加電圧Vを送信回路からの出力電圧Vに等しくするには、前述した二つの実施形態のようにリアクタンス部が有するリアクタンスを可変とする代わりに、発振器から発生する交流信号の周波数fを変化させることによっても実現することができる。
【0068】
図3は、以上の特徴を備えた本実施形態に係るトランシーバの構成(データ通信時)を示すブロック図である。同図に示すトランシーバ3では、一定のリアクタンスXを有するリアクタンス部311が、送信回路302と送受信電極305の間に設けられる一方で、出力する交流信号の周波数fを変更可能な周波数可変発振器303が、変調回路304に接続して設けられる。
【0069】
これに応じて、振幅モニタ部321から出力される信号に基づいて制御信号を発生する積分器331が、周波数可変発振器303に接続される。すなわち、本実施形態における制御信号は、周波数可変発振器303の周波数を制御するためのものである。
【0070】
信号処理回路308から出力される信号が、振幅モニタ部321を介して積分器331に出力され、この信号に基づいた制御信号が周波数可変発振器303に送られ、生体8への印加電圧Vが送信回路302の出力電圧Vと等しくなるように制御される。データ送信時の具体的なスイッチの接続状態は、スイッチSW1(第1の接続手段)が端子1a−1b間、スイッチSW2(第2の接続手段)が端子2a−2c間の接続となる。
【0071】
データ受信時については図示しないが、スイッチSW1の端子1a−1b間の接続が切断される一方で、スイッチSW2の接続が端子2b−2c間の接続に切り替わる。これら二つのスイッチの切替が、制御回路341からの切替制御信号を通じて行われる点については、上記各実施形態と同じである。
【0072】
位相調整部351および振幅モニタ部321の詳細な構成も、図1に示す位相調整部151および振幅モニタ部121の構成とそれぞれ同じものが想定されるが、必ずしもそのような構成に限れられるわけでないのは勿論である。
【0073】
以上の構成に基づく位相調整時の位相調整部351および振幅モニタ部321の作用は、第1の実施形態と同じである。すなわち、信号処理回路308からの出力信号は、振幅モニタ部321内に設けられる増幅器322に出力された後、増幅されて差動増幅器323に送られるとともに、位相調整部351内の位相比較器352に送られる。
【0074】
位相比較器352では、増幅器322から受信する信号と変調回路304から受信する信号の位相を比較して、両者の位相を揃えるための調整信号を移相器353に出力する。移相器353では、変調回路304から受信する信号の位相を調整して振幅モニタ部321に出力する。
【0075】
振幅モニタ部321では、位相調整部351から受信する位相調整済みの信号を基準信号として、第1の実施形態と同様の処理を行い、積分器331へ信号を出力する。ちなみに、本実施形態でも、振幅モニタ部321内に設けられる増幅器322の増幅率は、予め調整されているものとする。
【0076】
積分器331では、振幅モニタ部321の出力信号を積分することにより、搬送波となる交流信号の周波数を制御する制御信号を周波数可変発振器303に対して発生する。
【0077】
以上の結果、全体で制御手段をなす振幅モニタ部321の構成ユニットと積分器331から出力される信号波形についても、図5(a)(浮遊容量43の変化に伴う生体8への印加電圧の変化がない場合)および図6(位相調整済みの場合の印加電圧変化時の制御信号の発生)に示したものと同様になる。ただし本実施形態においては、積分器331で発生する制御信号が周波数可変発振器303に出力され、リアクタンス部311と直列共振を起こす周波数fに変更されることはいうまでもない(式(3)を参照)。
【0078】
なお、上述した以外のトランシーバ3の構成および作用は、上記二つの実施形態で説明したトランシーバと同様なので、各部位の符号は、トランシーバ1または2の対応部位と下2桁が同じになるように付与している。
【0079】
以上説明した本発明の第3の実施形態によれば、リアクタンス部のリアクタンスを一定とする一方で、発振器から出力される交流信号の周波数を可変とすることによって、第1の実施形態と同じ効果を得ることができる。
【0080】
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態に係るトランシーバは、周波数可変発振器に対する制御を行うために、信号処理回路の出力信号の位相を調整する構成にしたものである。
【0081】
図4は、本実施形態に係るトランシーバのデータ送信時の構成を示すブロック図である。同図に示すトランシーバ4では、位相調整部451がスイッチSW2(第2の接続手段)と振幅モニタ部421の間に設けられており、上記第2の実施形態(図2を参照)と同様に、振幅モニタ部421内に設けられる増幅器422への出力信号の位相を、変調回路404から発生される基準信号の位相に揃えており、基準信号は位相の調整を受けない。
【0082】
差動増幅器423には、増幅器422からの出力と基準信号とが入力され、両者の差分が抽出された後、この差分の結果と基準信号との乗算を乗算器424でとり、フィルタ425で平滑化して積分器431に出力する。
【0083】
積分器431は、周波数可変発振器403に対して周波数fがリアクタンス部411と共振を生じるように制御する制御信号を出力する。
【0084】
本実施形態においても、全体で制御手段をなす振幅モニタ部421の構成ユニットと積分器431から出力される信号波形が、図5(a)(浮遊容量43の変化に伴う生体8への印加電圧の変化がない場合)および図6(位相調整済みの場合の印加電圧変化時の制御信号の発生)で示されることは勿論である。このうち、制御信号が周波数可変発振器403の発振周波数fを制御することは、第3の実施形態と同じである。
【0085】
また、データ受信時のスイッチSW1(第1の接続手段)およびスイッチSW2の接続形態も、上記3つの実施形態と全く同じである(図示せず)。さらに、これら二つのスイッチの切替が、制御回路441からの切替制御信号を通じて行われる点についても上記第1の実施形態で説明した通りである。
【0086】
上述した以外のトランシーバ4の構成および作用は、第3の実施形態と同じである。このため、トランシーバ4が具備する部位に対応する部位の符号については、下2桁を図3のトランシーバ3の符号と揃えて記載してある。
【0087】
このような本発明の第4の実施形態が、上述した各実施形態と同じ効果を奏するものであることはいうまでもない。
【0088】
(その他の実施形態)
以上説明した各実施形態では、トランシーバに設けられる増幅器の増幅率(利得)が既に調整されているものとして説明したが、この増幅器の増幅率を可変とし、増幅率を自動的に調整する機能を付加することも可能である。
【0089】
また、本発明のトランシーバに具備される電界検出光学部を、導線で短絡された2枚の電極板とレーザ光と磁気光学結晶とを用いて構成することも可能である。
【0090】
さらに、上述した実施の形態では、電界伝達媒体として生体を例に取り説明を行ったが、本発明に係るトランシーバの送受信時にデータに基づく電界を生じて伝達する電界伝達媒体は、必ずしも生体に限定されるわけではない。
【0091】
このように、本発明は上記実施形態と同様の効果を奏する様々な実施の形態等を含みうるものである。
【0092】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明によれば、高周波数を有する搬送波を用いる場合に、電界伝達媒体に印加する電圧の減少を防止し、良好な通信状態を維持することのできるトランシーバを提供することができる。
【0093】
これにより、ウェアラブルコンピュータがさらに実現性の高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るトランシーバにおけるデータ送信時の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係るトランシーバにおけるデータ送信時の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第3の実施形態に係るトランシーバにおけるデータ送信時の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第4の実施形態に係るトランシーバにおけるデータ送信時の構成を示すブロック図である。
【図5】振幅モニタ部の各構成ユニットから出力される信号波形について、従来法との差異を説明する図である。
【図6】データ送信時に振幅モニタ部の各構成ユニットおよび積分器からそれぞれ出力される信号波形を示す説明図である。
【図7】従来法によるトランシーバの構成を示すブロック図である。
【図8】トランシーバを介してウェアラブルコンピュータを人間に装着して使用するときの例を示す説明図である。
【図9】図7のトランシーバにおいて生体に印加される電圧を概念的に示す図である。
【図10】可変リアクタンス部を加えたトランシーバのデータ送信時の構成を示すブロック図である。
【図11】図10のトランシーバにおいて生体に印加される電圧を概念的に示す図である。
【符号の説明】
1、2、3、4、5、6 トランシーバ
7 ウェアラブルコンピュータ
8 生体
41 送信回路のグランド
43、53 浮遊容量
51 大地グランド
102、202、302、402、502、602 送信回路(送信手段)
103、203、503、603 発振器
111、211、611 可変リアクタンス部(共振手段)
121、221、321、421、621 振幅モニタ部(制御手段の一部)
122、222、322、422 増幅器
123、223、323,423 差動増幅器
124、224、324、424 乗算器
125、225、325、425 フィルタ
131、231、331、431 積分器(制御手段の一部)
151、251、351、451 位相調整部(位相調整手段)
152、252、352、452 位相比較器
153、253、353、453 移相器
303、403 周波数可変発振器
311、411 リアクタンス部(共振手段)
SW1、SW2 スイッチ

Claims (5)

  1. 送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う一方で、前記電界伝達媒体に誘起された受信すべき情報に基づく電界を受信することによって情報の受信を行うトランシーバであって、
    所定の周波数を有する交流信号を出力して前記送信すべき情報を変調し、この変調した前記送信すべき情報に係る変調信号を送信する送信手段と、
    前記送信すべき情報に基づく電界の誘起および前記受信すべき情報に基づく電界の受信を行う送受信電極と、
    前記送信手段のグランドと大地グランドの間に生じる浮遊容量と直列共振を起こすために前記送信手段および前記送受信電極と直列に接続される共振手段と、
    前記受信すべき情報に基づく電界を検出し、この検出した電界を電気信号に変換する電界検出手段と、
    この電界検出手段で変換した電気信号および前記変調信号に基づく基準信号のいずれか一方の信号の位相を調整して他方の信号の位相に一致させる位相調整手段と、
    この位相調整手段で位相が一致した前記電気信号および前記基準信号を用いて前記共振手段が有する特性を制御する制御信号を出力する制御手段と、
    前記電界検出手段で変換した電気信号を復調する復調手段と
    を備えたことを特徴とするトランシーバ。
  2. 送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う一方で、前記電界伝達媒体に誘起された受信すべき情報に基づく電界を受信することによって情報の受信を行うトランシーバであって、
    所定の周波数を有する交流信号を出力して前記送信すべき情報を変調し、この変調した前記送信すべき情報に係る変調信号を送信する送信手段と、
    前記送信すべき情報に基づく電界の誘起および前記受信すべき情報に基づく電界の受信を行う送受信電極と、
    前記送信手段のグランドと大地グランドの間に生じる浮遊容量と直列共振を起こすために前記送信手段および前記送受信電極と直列に接続される共振手段と、
    前記受信すべき情報に基づく電界を前記送受信電極を介して検出し、この検出した電界を電気信号に変換する電界検出手段と、
    この電界検出手段で変換した電気信号および前記変調信号に基づく基準信号のいずれか一方の信号の位相を調整して他方の信号の位相に一致させる位相調整手段と、
    この位相調整手段で位相が一致した前記電気信号および前記基準信号を用いて前記送信手段が出力する交流信号の周波数を制御する制御信号を出力する制御手段と、
    前記電界検出手段で変換した電気信号を復調する復調手段と
    を備えたことを特徴とするトランシーバ。
  3. 前記位相調整手段は、
    前記電界検出手段で変換した電気信号および前記変調信号に基づく基準信号の位相を比較した結果、前記電気信号と前記基準信号に位相差がある場合に当該位相差を調整する調整信号を発生する位相比較器と、
    この位相比較器で発生された調整信号を受信して、前記電気信号および前記基準信号のいずれか一方の信号の位相を調整する移相器と
    を有することを特徴とする請求項1または2記載のトランシーバ。
  4. 前記制御手段は、
    前記電気信号を増幅する増幅器と、
    この増幅器の出力信号と前記基準信号の差を求め、この差を増幅する差動増幅器と、
    この差動増幅器の出力信号と前記基準信号の積を求める乗算器と、
    この乗算器で求めた前記差動増幅器の出力信号と前記基準信号の積を与える信号の高調波成分を除去するフィルタと、
    このフィルタからの出力信号を積分した結果に基づいて前記制御信号を発生する積分器と
    を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のトランシーバ。
  5. 前記電界伝達媒体に電界を誘起して情報の送信を行うときには前記送信手段と前記共振手段を接続する一方で、前記送受信電極を介して前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには前記送信手段と前記共振手段の接続を切断する第1の接続手段と、
    前記情報の送信を行うときには前記電界検出手段と前記位相調整手段または前記制御手段とを接続する一方で、前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには前記電界検出手段と前記復調手段を接続する第2の接続手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のトランシーバ。
JP2003181540A 2002-10-31 2003-06-25 トランシーバ Expired - Lifetime JP3842761B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003181540A JP3842761B2 (ja) 2003-06-25 2003-06-25 トランシーバ
EP03025105.2A EP1432140B1 (en) 2002-10-31 2003-10-31 Transceiver capable of causing series resonance with parasitic capacitance
US10/699,516 US7069062B2 (en) 2002-10-31 2003-10-31 Transceiver capable of causing series resonance with parasitic capacitance
CNB200310114204XA CN1311644C (zh) 2002-10-31 2003-10-31 能够与寄生电容产生串联谐振的收发信机

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003181540A JP3842761B2 (ja) 2003-06-25 2003-06-25 トランシーバ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005020293A true JP2005020293A (ja) 2005-01-20
JP3842761B2 JP3842761B2 (ja) 2006-11-08

Family

ID=34182225

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003181540A Expired - Lifetime JP3842761B2 (ja) 2002-10-31 2003-06-25 トランシーバ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3842761B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007086422A1 (ja) * 2006-01-25 2007-08-02 Nippon Telegraph And Telephone Corporation 受信器、トランシーバ、および電界通信システム
JP2007228257A (ja) * 2006-02-23 2007-09-06 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 電位調整回路、差動バランス調整回路、電界検出光学システム、およびトランシーバ

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007086422A1 (ja) * 2006-01-25 2007-08-02 Nippon Telegraph And Telephone Corporation 受信器、トランシーバ、および電界通信システム
US7801483B2 (en) 2006-01-25 2010-09-21 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Receiver, transceiver, and electric field communication system
CN101310460B (zh) * 2006-01-25 2011-11-09 日本电信电话株式会社 接收器、收发器以及电场通信系统
JP2007228257A (ja) * 2006-02-23 2007-09-06 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 電位調整回路、差動バランス調整回路、電界検出光学システム、およびトランシーバ
JP4602266B2 (ja) * 2006-02-23 2010-12-22 日本電信電話株式会社 電界検出光学システム、およびトランシーバ

Also Published As

Publication number Publication date
JP3842761B2 (ja) 2006-11-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7069062B2 (en) Transceiver capable of causing series resonance with parasitic capacitance
KR101293877B1 (ko) 고주파 전원 장치
TW304317B (en) Optical modulator for CATV systems
JP2003518641A (ja) アナログ変調の方法及びこの方法を用いる光エミッタ
JP3759099B2 (ja) トランシーバ
JP4460546B2 (ja) 通信システムおよび送信器、受信器
JP2004274452A (ja) トランシーバ
CN111585656A (zh) 一种倍频三角波生成装置及方法
JP3842761B2 (ja) トランシーバ
JP3892420B2 (ja) データ通信システム
JP3842762B2 (ja) トランシーバ
CN107508127B (zh) 一种带有幅度均衡效果的微波光子信号倍频方法及装置
JP3842763B2 (ja) トランシーバ
JP2002341299A (ja) 光変調方法とその光変調装置及び光無線伝送システム
JP3822554B2 (ja) トランシーバ
JP2003156720A (ja) 短幅の光パルスを生成する装置及び方法
JP3887327B2 (ja) 光送信器及び光送信方法
JPH10126281A (ja) 固体化短波送信機のアンテナ同調整合回路
CN114444528B (zh) 一种增加TypeB卡识读距离控制电路、控制方法、装置
RU2064721C1 (ru) Частотно-стабилизированный газовый лазер
EP1679788A1 (en) Pulse modulation circuit
KR20120108783A (ko) 전력선 통신을 위한 진폭 변조 방식 송신기 및 수신기 회로
JP4460568B2 (ja) 受信器およびトランシーバ、制御方法
JP2003258723A (ja) 電波受信・光伝送システム
JP3889378B2 (ja) 受信回路

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060628

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060801

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060810

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3842761

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090818

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100818

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100818

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110818

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120818

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130818

Year of fee payment: 7

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term