JP2005017697A - 感光性平版印刷版及びその処理方法 - Google Patents

感光性平版印刷版及びその処理方法 Download PDF

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Toshitsugu Suzuki
利継 鈴木
Taro Konuma
太朗 小沼
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Abstract

【課題】長期間処理をした場合にも現像槽に溜まるスラッジヘドロを低減し、清掃作業の負担、版材の汚れ付着を減らすと共に良好な耐刷力を備えた感光性平版印刷版及びその処理方法を提供する。
【解決手段】支持体上に、光重合組成物を主体とする光重合層、水溶性重合体及びカチオン基を有する界面活性剤を含有する保護層を、この順に設けることを特徴とする感光性平版印刷版。上記感光性平版印刷版を画像露光した後、アニオン性界面活性剤を1.0質量%未満含有する現像液で現像することを特徴とする感光性平版印刷版の処理方法。上記現像液が0.1質量%以上のノニオン性界面活性剤を含有することは好ましい態様である。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は感光性平版印刷版及びその処理方法に関し、特に長期間処理をした場合にも現像槽に溜まるスラッジヘドロが少なく、かつ良好な耐刷力を備えた感光性平版印刷版及びその処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
平版印刷法は、水と油が本質的に混じり合わないことを利用した印刷方法であり、印刷版面には水を受容して油性インキを弾く非画像部と、水を弾いて油性インキを受容する画像部が形成され、印刷機から水と油性インキを供給して、画像部に受容された油性インキのみを紙に転写することにより印刷が行われる。印刷機は、印刷版面の画像部に受容された油性インキを、一度、ゴム製ブランケットに転写した後、紙に転写するオフセット印刷方式が一般的である。
【0003】
従来、感光性平版印刷版に用いられる支持体としては、印刷適性の面から、親水性、保水性、感光層(光重合層)との接着に優れたものが要求されており、このような観点から、通常、表面を砂目立てと言われる粗面化処理を施したアルミニウム板が用いられている。粗面化処理としては、ボール研磨、ブラシ研磨、ブラスト研磨、バフ研磨、ホーニング研磨等の機械的粗面化法、又、塩酸、硝酸等の酸性電解質中で交流又は直流によって支持体表面を電解処理する電気化学的粗面化法等が知られている。
【0004】
この様な方法で砂目立て処理したアルミニウム板は、そのままでは比較的柔らかく磨耗し易いので、次いで陽極酸化処理を施して酸化皮膜を形成させる。このように処理されたアルミニウム板の表面は硬く、耐磨耗性に優れた状態となる。
【0005】
露光された平版印刷版をアルカリ水溶液で現像すると、光重合層の露光部又は未露光部が除去されて支持体表面が露出する。このアルミニウム支持体の表面は親水性なので、現像により支持体の表面が露出された部分(非画像部)は水を受容して油性インキを弾くことになる。一方、現像により光重合層が除去されなかった部分(画像部)は親油性なので水を弾いて油性インキを受容することになる。
【0006】
光遊離基発生剤とエチレン性不飽和化合物との組合せによる遊離基反応で潜像形成をするタイプの光重合性層を有する感光性平版印刷版を、画像露光後アルカリ水溶液を用いて現像した場合、高感度の優れた平版印刷版を得ることができる。しかしながら、自動現像機を用いて現像補充液を補充して繰り返し使用する方法で、多数の平版印刷版の現像処理を繰り返した場合(ランニング処理)、自動現像機の現像液中で溶出した光重合性層が析出することが判っている。又、上記遊離基反応で潜像形成するタイプの感光性平版印刷版は、一般的に優れた感度を有するものの、酸素によって遊離基反応が阻害されるという欠点を有しているため、何等かの酸素遮断層(保護層)を光重合層上に設けることが有効であり、このような保護層として特開2002−365813に記載されるようなポリビニルアルコール(PVA)を主成分とするものが有効であることが知られている。しかしながら、PVAを主成分とする保護層を光重合層上に設けた感光性平版印刷版を自動現像機を用いて現像補充液を補充して繰り返し使用する方法で同様の処理を繰り返した場合、自動現像機の現像液中で寒天状のゲルが析出することも判っている。このような処理液中の析出物は、処理槽中を汚し清掃の負担を増す上に、このような不安定な現像処理にて得られた版材は汚れの発生を促進し、使用上の問題となっていた。
【0007】
このような問題を解決するため、ポリオキシエチレンナフチルエーテル等を含有する現像液が提案された(例えば特許文献1参照)が、このような現像液は画像部の光重合層を損傷させる傾向があり、耐刷性に悪影響を及ぼす傾向があった。それ故、両者のバランスがとれたシステムが望まれていた。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−91015号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、長期間処理をした場合にも現像槽に溜まるスラッジヘドロを低減し、清掃作業の負担、版材の汚れ付着を減らすと共に良好な耐刷力を備えた感光性平版印刷版及びその処理方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は以下の構成によって達成される。
【0011】
1)支持体上に、光重合組成物を主体とする光重合層、水溶性重合体及びカチオン基を有する界面活性剤を含有する保護層を、この順に設ける感光性平版印刷版。
【0012】
2)1)記載の感光性平版印刷版を画像露光した後、アニオン性界面活性剤を1.0質量%未満含有する現像液で現像する感光性平版印刷版の処理方法。
【0013】
3)現像液が0.1質量%以上のノニオン性界面活性剤を含有する2)記載の感光性平版印刷版の処理方法。
【0014】
4)1)記載の感光性平版印刷版を画像露光した後、珪酸を0.5質量%以下含有する現像液で現像する感光性平版印刷版の処理方法。
【0015】
5)現像液が更にアニオン活性剤を1.0質量%未満及びノニオン活性剤を0.1質量%以上含有する4)記載の感光性平版印刷版の処理方法。
【0016】
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明はカチオン基を有する界面活性剤を保護層に含有させることで、光重合層表面を界面活性剤の疎水基により被膜し、現像液による膜面の損傷を防止するのが特徴である。
【0017】
上記カチオン基を含有する界面活性剤としては、よく知られたカチオン性界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられるが、本発明に最も効果が高いのはカチオン性界面活性剤である。カチオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩類、テトラブチルアンモニウムブロミド等の第四級アンモニウム塩類、ポリエチレンポリアミン誘導体、両性界面活性剤としては、カルボキシベタイン類、アミノカルボン酸類、スルホベタイン類、アミノ硫酸エステル類、イミダゾリン類などが挙げられる。又、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド等の弱カチオン系の界面活性剤も特に好ましく用いられる。これらの界面活性剤の疏水基はある程度の大きさが必要であり、好ましくは炭素数10以上のアルキル基、更に好ましくは炭素数12以上のアルキル基である。
【0018】
カチオン基を含有する界面活性剤は、0.001〜1.0質量%の範囲で使用することが好ましい。
【0019】
現像液中にアニオン性界面活性剤が含まれる場合、除去し切れなかった保護層より持ち込まれたカチオン基を含有する界面活性剤が、アニオン界面活性剤と結合して不溶性の沈殿を生じ、版に付着したり、汚れが自動現像機の清掃に負担を掛ける可能性がある。又、現像液中のアニオン性界面活性剤を消費する結果、現像液の性能劣化をもたらす。
【0020】
一方、現像液中にアニオン活性剤の代わりにノニオン性界面活性剤を使用した場合は、このような現象は起こり難い。又、ノニオン性界面活性剤は光重合系光重合層への浸透性が強く、現像後の膜面の損傷を起こし耐刷性が劣化するが、カチオン基を含有する界面活性剤を含有する保護層を有する版を併用することにより、現像後の膜の損傷防止と現像液の沈殿防止を両立した最も好適な現像方法を提供することができる。
【0021】
ノニオン性活性剤としては公知のものを用いることができるが、特願2002−159428に記載されるような、疎水基部分の飽和アルキル基の分子量が疎水基全体の分子量の25%以下であるノニオン性界面活性剤が好ましい。又、疎水基部分の飽和アルキル基の分子量が、疎水基全体の分子量の5質量%以下であるノニオン性界面活性剤が特に好ましい。
【0022】
ノニオン性界面活性剤の含有量は1〜10質量%が好ましいが、より好ましくは3〜6質量%である。
【0023】
現像液のpHは10.5〜12.5未満の範囲であることが好ましい。ここで言う珪酸の濃度とは、現像液中のSiOに換算した時の質量%を指す。現像液中の珪酸濃度が大きいと、pH12近辺で高いpH緩衝性を示す安価で良好なpH緩衝剤であるが、珪酸は乾燥やpHの低下によりゲル化や固化が発生し、現像性劣化や自現機の清掃に負担を掛ける可能性がある。この傾向はカチオン性界面活性剤の存在下では顕著である。従って、珪酸の含有量が0.5質量%以下である現像液と、カチオン基を含有する界面活性剤を含有する保護層を有する平版印刷版を併用することにより、現像後の膜の損傷防止と現像液の沈殿防止を両立した最も好適な現像方法を提供することができる。
【0024】
次いで、感光性平版印刷版及び処理液(現像液)について、より詳細に説明する。
【0025】
光重合層を形成する光重合組成物は、少なくともエチレン性単量体と光重合開始剤を含有する。
【0026】
(エチレン性単量体)
エチレン性単量体には、一般的なラジカル重合性のモノマー類、紫外線硬化樹脂に一般的に用いられる分子内に付加重合可能なエチレン性二重結合を複数有する多官能モノマー類や、多官能オリゴマー類を用いることができる。
【0027】
該化合物に限定はないが、好ましいものとして、例えば2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、グリセロールアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルオキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルオキシヘキサノリドアクリレート、あるいはこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マレエートに代えたメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸エステル;例えばエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングルコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ハイドロキノンジアクリレート、レゾルシンジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのジアクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートのジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε−カプロラクトン付加物のジアクリレート、2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−ヒドロキシメチル−5−エチル−1,3−ジオキサンジアクリレート、トリシクロデカンジメチロールアクリレート、トリシクロデカンジメチロールアクリレートのε−カプロラクトン付加物、1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテルのジアクリレート等の2官能アクリル酸エステル類、あるいはこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マレエートに代えたメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸エステル;例えばトリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートのε−カプロラクトン付加物、ピロガロールトリアクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールトリアクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ヒドロキシピバリルアルデヒド変性ジメチロールプロパントリアクリレート等の多官能アクリル酸エステル酸、あるいはこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マレエートに代えたメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸エステル等を挙げることができる。
【0028】
又、プレポリマーも上記同様に使用することができる。プレポリマーとしては後述する様な化合物等が挙げることができ、又、適当な分子量のオリゴマーにアクリル酸、又はメタクリル酸を導入し、光重合性を付与したプレポリマーも好適に使用できる。これらプレポリマーは、1種又は2種以上を併用してもよいし、上述の単量体及び/又はオリゴマーと混合して用いてもよい。
【0029】
プレポリマーとしては、例えばアジピン酸、トリメリット酸、マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、ハイミック酸、マロン酸、琥珀酸、グルタール酸、イタコン酸、ピロメリット酸、フマル酸、グルタール酸、ピメリン酸、セバシン酸、ドデカン酸、テトラヒドロフタル酸等の多塩基酸と、エチレングリコール、プロピレングルコール、ジエチレングリコール、プロピレンオキサイド、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール等の多価のアルコールの結合で得られるポリエステルに(メタ)アクリル酸を導入したポリエステルアクリレート類、例えばビスフェノールA・エピクロルヒドリン・(メタ)アクリル酸、フェノールノボラック・エピクロルヒドリン・(メタ)アクリル酸のようにエポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を導入したエポキシアクリレート類、例えば、エチレングリコール・アジピン酸・トリレンジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレート、ポリエチレングリコール・トリレンジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルフタリルメタクリレート・キシレンジイソシアネート、1,2−ポリブタジエングリコール・トリレンジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレート、トリメチロールプロパン・プロピレングリコール・トリレンジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレートのように、ウレタン樹脂に(メタ)アクリル酸を導入したウレタンアクリレート、例えばポリシロキサンアクリレート、ポリシロキサン・ジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレート等のシリコーン樹脂アクリレート類、その他、油変性アルキッド樹脂に(メタ)アクリロイル基を導入したアルキッド変性アクリレート類、スピラン樹脂アクリレート類等のプレポリマーが挙げられる。
【0030】
本発明の光重合組成物には、ホスファゼンモノマー、トリエチレングリコール、イソシアヌール酸EO(エチレンオキシド)変性ジアクリレート、イソシアヌール酸EO変性トリアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、トリメチロールプロパンアクリル酸安息香酸エステル、アルキレングリコールタイプアクリル酸変性、ウレタン変性アクリレート等の単量体及び該単量体から形成される構成単位を有する付加重合性のオリゴマー及びプレポリマーを含有することができる。
【0031】
更に、本発明に用いられるエチレン性単量体として、少なくとも一つの(メタ)アクリロイル基を含有する燐酸エステル化合物が挙げられる。該化合物は、燐酸の水酸基の少なくとも一部がエステル化された化合物であり、しかも、(メタ)アクリロイル基を有する限り特に限定されない。
【0032】
その他に、特開昭58−212994号、同61−6649号、同62−46688号、同62−48589号、同62−173295号、同62−187092号、同63−67189号、特開平1−244891号等に記載の化合物などを挙げることができ、更に「11290の化学商品」化学工業日報社,286〜294頁に記載の化合物、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」高分子刊行会,11〜65頁に記載の化合物なども本発明においては好適に用いることができる。これらの中で、分子内に2以上の(メタ)アクリル基を有する化合物が本発明においては好ましく、更に分子量が10,000以下、より好ましくは5,000以下のものが好ましい。
【0033】
又、本発明では、分子内に3級アミノ基を含有する付加重合可能なエチレン性二重結合含有単量体を使用することが好ましい。構造上の限定は特にないが、水酸基を有する3級アミン化合物を、グリシジルメタクリレート、メタクリル酸クロリド、アクリル酸クロリド等で変性したものが好ましく用いられる。具体的には、特開平1−165613号、同1−203413号等に記載の重合可能な化合物等が好ましく用いられる。
【0034】
更に本発明では、分子内に3級アミノ基を含有する多価アルコール、ジイソシアネート化合物、及び分子内にヒドロキシル基と付加重合可能なエチレン性二重結合を含有する化合物の反応生成物を使用することが好ましい。
【0035】
ここで言う、分子内に3級アミノ基を含有する多価アルコールとしては、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、N−t−ブチルジエタノールアミン、N,N−ジ(ヒドロキシエチル)アニリン、N,N,N′,N′−テトラ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、p−トリルジエタノールアミン、N,N,N′,N′−テトラ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アニリン、アリルジエタノールアミン、3−(ジメチルアミノ)−1,2−プロパンジオール、3−ジエチルアミノ−1,2−プロパンジオール、N,N−ジプロピルアミノ−2,3−プロパンジオール、N,N−ジ(i−プロピル)アミノ−2,3−プロパンジオール、3−(N−メチル−N−ベンジルアミノ)−1,2−プロパンジオール等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0036】
ジイソシアネート化合物としては、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサン−1,6−ジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、オクタン−1,8−ジイソシアネート、1,3−ジイソシアナートメチル−シクロヘキサノン、2,2,4−トリメチルヘキサン−1,6−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,2−フェニレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,5−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、1,3−ジ(イソシアナトメチル)ベンゼン、1,3−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼン等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0037】
分子内にヒドロキシル基と付加重合可能なエチレン性二重結合を含有する化合物としては、後記MH−1〜MH−13等の化合物等が挙げられるが、これに限定されない。好ましくは、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピレン−1,3−ジメタクリレート、2−ヒドロキシプロピレン−1−メタクリレート−3−アクリレート等が挙げられる。これらの反応は、通常のジオール化合物、ジイソシアネート化合物、ヒドロキシル基含有アクリレート化合物の反応で、ウレタンアクリレートを合成する方法と同様に行うことが出来る。
【0038】
これらの分子内に3級アミノ基を含有する多価アルコール、ジイソシアネート化合物、及び分子内にヒドロキシル基と付加重合可能なエチレン性二重結合を含有する化合物の反応生成物の具体例を以下に示す。
【0039】
M−1:トリエタノールアミン/ヘキサン−1,6−ジイソシアネート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート(1/3/3モル)の反応生成物
M−2:トリエタノールアミン/イソホロンジイソシアネート/2−ヒドロキシエチルアクリレート(1/3/3モル)の反応生成物
M−3:N−ブチルジエタノールアミン/1,3−ビス(1−イソシアナート−1−メチルエチル)ベンゼン/2−ヒドロキシプロピレン−1−メタクリレート−3−アクリレート(1/2/2モル)の反応生成物
M−4:N−ブチルジエタノールアミン/1,3−ジ(イソシアナートメチル)ベンゼン/2−ヒドロキシプロピレン−1−メタクリレート−3−アクリレート(1/2/2モル)の反応生成物
M−5:N−メチルジエタノールアミン/トリレン−2,4−ジイソシアネート/2−ヒドロキシプロピレン−1,3−ジメタクリレート(1/2/2モル)の反応生成物。
【0040】
この他にも、特開平1−105238号、同2−127404号記載のアクリレート又はアルキルアクリレートが用いることが出来る。
【0041】
本発明の感光性平版印刷版においては、上記の単量体を光重合層の感光性組成物全量の1.0〜80.0質量%の範囲で含有するのが好ましく、より好ましくは3.0〜70.0質量%の範囲である。
【0042】
(光重合開始剤)
当分野で公知の各種光重合開始剤を用いることができるが、好ましくは下記一般式(1)で表される臭素化合物、チタノセン化合物、モノアルキルトリアリールボレート化合物、鉄アレーン錯体化合物が挙げられる。
【0043】
一般式(1) R−CBr−CO−R
式中、Rは水素原子、臭素原子、アルキル基、アリール基、アシル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基又はシアノ基を表し、Rは1価の置換基を表す。RとRが互いに結合して環を形成してもよい。
【0044】
一般式(1)の臭素化合物は、好ましくは下記一般式(2)で表される。
一般式(2) CBr−CO−X−R
式中、Rは1価の置換基を表し、Xは−O−又は−N(R)−を表す。Rは水素原子又はアルキル基を表す。RとRが互いに結合して環を形成してもよい。
【0045】
一般式(1)、一般式(2)で表される化合物の具体例は、特願2002−308289の段落「0061」〜「0068」にBR1〜BR66として記載される。
【0046】
チタノセン化合物としては、特開昭63−41483号、特開平2−291号に記載される化合物などが挙げられるが、更に好ましい具体例としては、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ジ−クロライド、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ビス−フェニル、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,4−ジフルオロフェニル、ビス(メチルシクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル、ビス(メチルシクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル、ビス(メチルシクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニル(IRUGACURE727L:チバスペシャリティーケミカルズ社製)、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(ピリ−1−イル)フェニル)チタニウム(IRUGACURE784:チバスペシャリティーケミカルズ社製)、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,4,6−トリフルオロ−3−(ピリ−1−イル)フェニル)チタニウムビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,4,6−トリフルオロ−3−(2−5−ジメチルピリ−1−イル)フェニル)チタニウム等が挙げられる。
【0047】
モノアルキルトリアリールボレート化合物としては、特開昭62−150242号、同62−143044号に記載される化合物が挙げられるが、更に好ましい具体例としては、テトラブチルアンモニウム・ブチル−トリナフタレン−1−イル−ボレート、テトラブチルアンモニウム・ブチル−トリフェニル−ボレート、テトラブチルアンモニウム・ブチル−トリ(4−t−ブチルフェニル)−ボレート、テトラブチルアンモニウム・ヘキシル−トリ(3−クロロ−4−メチルフェニル)−ボレート、テトラブチルアンモニウム・ヘキシル−トリ(3−フルオロフェニル)−ボレート等が挙げられる。
【0048】
鉄アレーン錯体化合物としては、特開昭59−219307号に記載される化合物等挙げられるが、更に好ましい具体例としては、η−ベンゼン−(η−シクロペンタジエニル)鉄・ヘキサフルオロホスフェート、η−クメン−(η−シクロペンタジエニル)鉄・ヘキサフルオロホスフェート、η−フルオレン−(η−シクロペンタジエニル)鉄・ヘキサフルオロホスフェート、η−ナフタレン−(η−シクロペンタジエニル)鉄・ヘキサフルオロホスフェート、η−キシレン−(η−シクロペンタジエニル)鉄・ヘキサフルオロホスフェート、η−ベンゼン−(η−シクロペンタジエニル)鉄・テトラフルオロボレート等が挙げられる。
【0049】
その他にも任意の光重合開始剤の併用が可能である。例えばJ.コーサー(J.Kosar)著「ライト・センシテイブ・システムズ」第5章に記載されるようなカルボニル化合物、有機硫黄化合物、過硫化物、レドックス系化合物、アゾ並びにジアゾ化合物、ハロゲン化合物、光還元性色素などが挙げられる。更に具体的な化合物は英国特許1,459,563号に開示される。
【0050】
即ち、併用が可能な光重合開始剤としては、次のようなものがある。
ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイン−i−プロピルエーテル、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン等のベンゾイン誘導体;ベンゾフェノン、2,4−ジクロロベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体;2−クロロチオキサントン、2−i−プロピルチオキサントン等のチオキサントン誘導体;2−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン等のアントラキノン誘導体;N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン等のアクリドン誘導体;α,α−ジエトキシアセトフェノン、ベンジル、フルオレノン、キサントン、ウラニル化合物の他、特公昭59−1281号、同61−9621号ならびに特開昭60−60104号記載のトリアジン誘導体;特開昭59−1504号、同61−243807号記載の有機過酸化物;特公昭43−23684号、同44−6413号、同44−6413号、同47−1604号ならびに米国特許3,567,453号記載のジアゾニウム化合物;米国特許2,848,328号、同2,852,379号ならびに同2,940,853号記載の有機アジド化合物;特公昭36−22062b号、同37−13109号、同38−18015号ならびに同45−9610号記載のo−キノンジアジド類;特公昭55−39162号、特開昭59−14023号ならびに「マクロモレキュルス(Macromolecules)」10巻,1307頁(1977年)記載の各種オニウム化合物;特開昭59−142205号記載のアゾ化合物;特開平1−54440号、ヨーロッパ特許109,851号、同126,712号ならびに「ジャーナル・オブ・イメージング・サイエンス(J.Imag.Sci.)」30巻,174頁(1986年)記載の金属アレン錯体;特願平4−56831号及び同4−89535号記載の(オキソ)スルホニウム有機硼素錯体;「コーディネーション・ケミストリー・レビュー(Coordination ChemistryReview)」84巻,85〜277頁(1988年)ならびに特開平2−182701号記載のルテニウム等の遷移金属を含有する遷移金属錯体;特開平3−209477号記載の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;四臭化炭素、特開昭59−107344号記載の有機ハロゲン化合物、等。
【0051】
本発明に好ましく用いられる光重合開始剤の一例を以下に示す。
【0052】
【化1】
Figure 2005017697
【0053】
(増感色素)
光源にレーザー光を用いる場合、好ましくは光重合層に増感色素を添加する。光源の波長付近に吸収極大波長を有する色素を用いることが好ましい。
【0054】
可視光〜近赤外までの波長増感させる化合物、即ち350〜1300nmの間に吸収極大を有する色素としては、例えばシアニン、フタロシアニン、メロシアニン、ポルフィリン、スピロ化合物、フェロセン、フルオレン、フルギド、イミダゾール、ペリレン、フェナジン、フェノチアジン、ポリエン、キサンテン、アゾ化合物、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、ポリメチンアクリジン、クマリン、クマリン誘導体、ケトクマリン、キナクリドン、インジゴ、スチリル、ピリリウム化合物、ピロメテン化合物、ピラゾロトリアゾール化合物、ベンゾチアゾール化合物、バルビツール酸誘導体、チオバルビツール酸誘導体等、ケトアルコールボレート錯体等が挙げられ、更に欧州特許568,993号、米国特許4,508,811号、同5,227,227号、特開2001−125255号、特開平11−271969号等に記載の化合物も用いられる。
【0055】
上記の光重合開始剤と増感色素の組合せの具体例としては、特開2001−125255号、特開平11−271969号に記載のある組合せが挙げられる。
【0056】
更に、光源のレーザー光として380〜430nmの範囲に発光波長を有する半導体レーザー、所謂バイオレットレーザーを用いた記録を行う場合は、350〜450nmの間に吸収極大有する色素を含有させることが望ましい。350〜450nmの間に吸収極大有する色素としては構造上特に制約は無いが、上記で述べたシアニン、フタロシアニン、メロシアニン、ポルフィリン、スピロ化合物、フェロセン、フルオレン、フルギド、イミダゾール、ペリレン、フェナジン、フェノチアジン、ポリエン、アゾ化合物、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、ポリメチンアクリジン、クマリン、クマリン誘導体、ケトクマリン、キナクリドン、インジゴ、スチリル、ピリリウム化合物、ピロメテン化合物、ピラゾロトリアゾール化合物、ベンゾチアゾール化合物、バルビツール酸誘導体、チオバルビツール酸誘導体等、ケトアルコールボレート錯体等の色素群は、吸収極大がその要件を充たす限り、何れも使用可能である。具体的には、特開2002−296764、同2002−268239、同2002−268238、同2002−268204、同2002−221790、同2002−202598、同2001−42524、同2000−309724、同2000−258910、同2000−206690、同2000−147763、同2000−98605等に記載の色素を挙げることが出来るが、これに限定されない。
【0057】
これら光重合開始剤の配合量は特に限定されないが、好ましくは付加重合又は架橋可能な化合物100質量部に対して0.1〜20質量部である。又、光重合開始剤と増感色素の配合比率は、モル比で1:100〜100:1の範囲が好ましい。
【0058】
本発明に好ましく用いられる増感色素の一例を以下に示す。
【0059】
【化2】
Figure 2005017697
【0060】
(高分子結合材)
光重合層に用いられる高分子結合材としては、アクリル系重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、シェラック、その他の天然樹脂等が使用できる。又、これらを2種以上併用しても構わない。
【0061】
中でも、アクリル系のモノマーの共重合によって得られるビニル系共重合が好ましい。更に、高分子結合材の共重合組成として、(a)カルボキシル基含有モノマー、(b)メタクリル酸アルキルエステル又はアクリル酸アルキルエステルの共重合体であることが好ましい。
【0062】
カルボキシル基含有モノマーの具体例としては、α,β−不飽和カルボン酸類、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等が挙げられる。その他、フタル酸と2−ヒドロキシメタクリレートのハーフエステル等のカルボン酸も好ましい。
【0063】
メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸アルキルエステルの具体例としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ドデシル等の無置換アルキルエステルの他、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル等の環状アルキルエステルや、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、グリシジルアクリレート等の置換アルキルエステルも挙げられる。
【0064】
更に、本発明の高分子結合材は、他の共重合モノマーとして、下記1〜14に記載のモノマー等を用いることが出来る。
【0065】
1)芳香族水酸基を有するモノマー、例えばo−(又はp−,m−)ヒドロキシスチレン、o−(又はp−,m−)ヒドロキシフェニルアクリレート等。
【0066】
2)脂肪族水酸基を有するモノマー、例えば2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、6−ヒドロキシヘキシルアクリレート、6−ヒドロキシヘキシルメタクリレート、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミド、ヒドロキシエチルビニルエーテル等。
【0067】
3)アミノスルホニル基を有するモノマー、例えばm−(又はp−)アミノスルホニルフェニルメタクリレート、m−(又はp−)アミノスルホニルフェニルアクリレート、N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、N−(p−アミノスルホニルフェニル)アクリルアミド等。
【0068】
4)スルホンアミド基を有するモノマー、例えばN−(p−トルエンスルホニル)アクリルアミド、N−(p−トルエンスルホニル)メタクリルアミド等。
【0069】
5)アクリルアミド又はメタクリルアミド類、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−(4−ニトロフェニル)アクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド等。
【0070】
6)弗化アルキル基を含有するモノマー、例えばトリフルオロエチルアクリレート、トリフルオロエチルメタクリレート、テトラフルオロプロピルメタクリレート、ヘキサフルオロプロピルメタクリレート、オクタフルオロペンチルアクリレート、オクタフルオロペンチルメタクリレート、ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート、N−ブチル−N−(2−アクリロキシエチル)ヘプタデカフルオロオクチルスルホンアミド等。
【0071】
7)ビニルエーテル類、例えば、エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等。
【0072】
8)ビニルエステル類、例えばビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等。
【0073】
9)スチレン類、例えばスチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン等。
【0074】
10)ビニルケトン類、例えばメチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等。
【0075】
11)オレフィン類、例えばエチレン、プロピレン、i−ブチレン、ブタジエン、イソプレン等。
【0076】
12)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビニルピリジン等。
【0077】
13)シアノ基を有するモノマー、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル、2−ペンテンニトリル、2−メチル−3−ブテンニトリル、2−シアノエチルアクリレート、o−(又はm−,p−)シアノスチレン等。
【0078】
14)アミノ基を有するモノマー、例えばN,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリブタジエンウレタンアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、N−i−プロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド等。
【0079】
更に、これらのモノマーと共重合し得る他のモノマーを共重合してもよい。
更に、上記ビニル系共重合体の分子内に存在するカルボキシル基に、分子内に(メタ)アクリロイル基とエポキシ基を有する化合物を付加反応させて得られる、不飽和結合含有ビニル系共重合体も高分子結合材として好ましい。
【0080】
分子内に不飽和結合とエポキシ基を共に含有する化合物としては、具体的にはグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、特開平11−271969号に記載のエポキシ基含有不飽和化合物等が挙げられる。
【0081】
これらの共重合体は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定された質量平均分子量が1〜20万であるものが好ましいが、この範囲に限定されるものではない。
【0082】
光重合層における高分子重合体の含有量は、光重合層全固形分の10〜90質量%の範囲が好ましく、15〜70質量%が更に好ましく、20〜50質量%の範囲で使用することが、感度の面から特に好ましい。
【0083】
樹脂の酸価については10〜150の範囲で使用するのが好ましく、30〜120がより好ましく、50〜90の範囲で使用することが、光重合層全体の極性のバランスをとる観点から特に好ましく、これにより光重合層塗布液での顔料の凝集を防ぐことができる。
【0084】
(保護層)
保護層(酸素遮断層)には、酸素透過性の低い被膜を形成し得る水溶性ポリマーを使用する。具体的には、ポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドンを含有する。ポリビニルアルコールは、酸素の透過を抑制する効果を有し、ポリビニルピロリドンは、隣接する光重合層との接着性を確保する効果を有する。
【0085】
上記2種のポリマーの他に、必要に応じてポリサッカライド、ポリエチレングリコール、ゼラチン、膠、カゼイン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチル澱粉、アラビアゴム、サクローズオクタアセテート、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアミン、ポリエチレンオキシド、ポリスチレンスルホン酸、ポリアクリル酸、水溶性ポリアミド等の水溶性ポリマーを併用することも出来る。
【0086】
本発明の感光性平版印刷版では、光重合層とオーバーコート層間の剥離力が0.34N/cm以上であることが好ましく、より好ましくは0.49N/cm以上、更に好ましくは0.74/cm以上である。好ましいオーバーコート層の組成としては特願平8−161645号に記載されるものが挙げられる。
【0087】
本発明における剥離力は、オーバーコート層上に十分大きい粘着力を有する所定幅の粘着テープを貼り、それを平版印刷版材料の平面に対して90度の角度でオーバーコート層と共に剥離する時の力を測定した。
【0088】
オーバーコート層には、更に必要に応じて界面活性剤、マット剤等を含有することができる。上記オーバーコート層組成物を適当な溶剤に溶解し光重合層上に塗布・乾燥してオーバーコート層を形成する。塗布溶剤の主成分は水、あるいはメタノール、エタノール、i−プロパノール等のアルコール類であることが特に好ましい。
【0089】
オーバーコート層の厚みは0.1〜5.0μmが好ましく、特に好ましくは0.5〜3.0μmである。
【0090】
続いて、感光性平版印刷版の処理(製版)に用いる現像液について詳述する。
(アルカリ剤)
本発明の処理方法に用いられる現像液の主成分は、珪酸、燐酸、炭酸、硼酸、フェノール類、糖類、オキシム類及び弗素化アルコール類から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有することが好ましい。そして、pHが8.5より高く13.0未満のアルカリ性水溶液であることが好ましい。更に好ましくはpH8.5〜12.5であり、特に10.5〜12.5未満が望ましい。
【0091】
これらの内、フェノール類、糖類、オキシム類及び弗素化アルコール類の如き弱酸性物質としては、解離指数(pKa)が10.0〜13.2のものが好ましい。このような酸としては、Pergamon Press社発行のIONISATION CONSTANTS OF ORGANIC ACIDS INAQUEOUS SOLUTION等に記載されているものから選ばれ、具体的には、サリチル酸(pKa13.0)、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(同12.84)、カテコール(同12.6)、没食子酸(同12.4)、スルホサリチル酸(同11.7)、3,4−ジヒドロキシスルホン酸(同12.2)、3,4−ジヒドロキシ安息香酸(同11.94)、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン(同11.82)、ハイドロキノン(同11.56)、ピロガロール(同11.34)、o−クレゾール(同10.33)、レゾルソノール(同11.27)、p−クレゾール(同10.27)、m−クレゾール(同10.09)等のフェノール性水酸基を有するフェノール類が挙げられる。
【0092】
糖類としては、アルカリ中でも安定な非還元糖が好ましく用いられる。かかる非還元糖とは、遊離のアルデヒド基やケトン基を持たず、還元性を示さない糖類であり、還元基同士の結合したトレハロース型少糖類、糖類の還元基と非糖類が結合した配糖体及び糖類に水素添加して還元した糖アルコールに分類され、何れも本発明に好適に用いられる。トレハロース型少糖類には、サッカロースやトレハロースがあり、配糖体としては、アルキル配糖体、フェノール配糖体、カラシ油配糖体などが挙げられる。又、糖アルコールとしてはD,L−アラビット、リビット、キシリット、D,L−ソルビット、D,L−マンニット、D,L−イジット、D,L−タリット、ズリシット及びアロズルシットなどが挙げられる。更に二糖類の水素添加で得られるマルチトール及びオリゴ糖の水素添加で得られる還元体(還元水飴)が好適に用いられる。更には、2−ブタノンオキシム(pKa12.45)、アセトキシム(同12.42)、1,2−シクロヘプタンジオンオキシム(同12.3)、2−ヒドロキシベンズアルデヒドオキシム(同12.10)、ジメチルグリオキシム(同11.9)、エタンジアミドジオキシム(同11.37)、アセトフェノンオキシム(同11.35)等のオキシム類、例えば2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール−1(同12.74)、トリフルオロエタノール(同12.37)、トリクロロエタノール(同12.24)等の弗素化アルコール類が挙げられる。他にも、ピリジン−2−アルデヒド(同12.68)、ピリジン−4−アルデヒド(同12.05)等のアルデヒド類、アデノシン(同12.56)、イノシン(同12.5)、グアニン(同12.3)、シトシン(同12.2)、ヒポキサンチン(同12.1)、キサンチン(同11.9)等の核酸関連物質、その他、ジエチルアミノメチルスルホン酸(同12.32)、1−アミノ−3,3,3−トリフルオロ安息香酸(同12.29)、イソプロピリデンジスルホン酸(同12.10)、1,1−エチリデンジホスホン酸(同11.54)、1,1−エチリデンジスルホン酸1−ヒドロキシ(同11.52)、ベンズイミダゾール(同12.86)、チオベンズアミド(同12.8)、ピコリンチオアミド(同12.55)、バルビツル酸(同12.5)等の弱酸が挙げられる。これらの酸性物質は単独でも、又、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの酸性物質の中で好ましいのは、珪酸、燐酸、炭酸、スルホサリチル酸、サリチル酸及び非還元糖の糖アルコールとサッカロースであり、特に珪酸、D−ソルビット、サッカロース、還元水あめが適度なpH領域に緩衝作用があることと、低価格であることで好ましい。
【0093】
これらの酸性物質の現像液中に占める割合は0.1〜30質量%が好ましく、更に好ましくは、1〜20質量%である。この範囲以下では十分な緩衝作用が得られず、又、この範囲以上の濃度では、高濃縮化し難く、又、原価アップの問題が出て来る。これらの酸に組み合わせる塩基としては、水酸化ナトリウム、同アンモニウム、同カリウム及び同リチウムが好適に用いられる。これらのアルカリ剤は単独もしくは2種以上を組み合わせて用いられる。
【0094】
現像液のpHが8.5以下の場合、このような現像液で現像可能な感光性平版印刷版材料から得られる印刷版の画像部は物理的に脆弱であり、印刷中の摩耗が早く十分な耐刷力が得られない。又、その画像部は化学的にも弱く、印刷中にインキ洗浄溶剤やプレートクリーナー等で拭いた部分の画像がダメージを受け、その結果、十分な耐薬品性が得られない。又、pHが13.0を超える様な高pHの現像液は、皮膚や粘膜へ付着した場合の刺激性が強く、取扱いには十分な注意を必要とし好ましくない。
【0095】
その他として、例えば珪酸カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸リチウム、珪酸アンモニウム、メタ珪酸カリウム、メタ珪酸ナトリウム、メタ珪酸リチウム、メタ珪酸アンモニウム、燐酸三カリウム、燐酸三ナトリウム、燐酸三リチウム、燐酸三アンモニウム、燐酸二カリウム、燐酸二ナトリウム、燐酸二リチウム、燐酸二アンモニウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素アンモニウム、硼酸カリウム、硼酸ナトリウム、硼酸リチウム、硼酸アンモニウム等が挙げられ、予め形成された塩の形で加えられてもよい。この場合も、水酸化ナトリウム、同アンモニウム、同カリウム及び同リチウムをpH調整に加えることができる。又、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、i−プロピルアミン、ジ−i−プロピルアミン、トリ−i−プロピルアミン、ブチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、i−プロパノールアミン、ジ−i−プロパノールアミン、エチレンイミン、エチレンジアミン、ピリジン等の有機アルカリ剤も組み合わせて用いられる。最も好ましいものとして珪酸カリウム及び珪酸ナトリウムが挙げられる。珪酸塩の濃度は、SiO濃度換算で1.0〜3.0質量%が好ましい。又、SiOとアルカリ金属Mのモル比(SiO:M)が0.25〜2の範囲であれば尚好ましい。
【0096】
尚、本発明で言う現像液とは、現像のスタート時に使用される未使用の液だけでなく、平版印刷版の処理によって低下する液の活性度を補正するために補充液が補充され、活性度が保たれた液(所謂ランニング液)を含む。従って、補充液は現像液より活性度(アルカリ濃度)が高い必要があるので、補充液のpHは13.0を超えてもよい。
【0097】
(界面活性剤)
現像液には、現像性の促進や現像カスの分散及び印刷版画像部の親インキ性を高める目的で、必要に応じて種々界面活性剤や有機溶剤を添加できる。界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、ノニオン性及び両性界面活性剤が挙げられるが、本発明の現像液には、前述の如く、アニオン性界面活性剤が1.0質量%未満含有される、更にはノニオン性界面活性剤が0.1質量%以上含有されることが望ましい。尚、アニオン性界面活性剤の含有量下限は0質量%であり、ノニオン性界面活性剤の含有量上限は10質量%、特に好ましくは5質量%である。
【0098】
界面活性剤の好ましい例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、グリセリン脂肪酸部分エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル類、蔗糖脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレン化ひまし油類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、エチレンジアミンのポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体付加物、脂肪酸ジエタノールアミド類、N,N−ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリオキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸エステル、トリアルキルアミンオキシド等のノニオン性界面活性剤;脂肪酸塩類、アビエチン酸塩類、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩類、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアリールエーテルカルボン酸、ポリオキシエチレンナフチルエーテル硫酸エステル塩、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸塩類、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテル塩類、ポリオキシエチレンアリールルエーテル硫酸エステル塩、N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム塩、N−アルキルスルホ琥珀酸モノアミド二ナトリウム塩、石油スルホン酸塩類、硫酸化牛脂油、脂肪酸アルキルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、アルキル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸エステル塩類、スチレン/無水マレイン酸共重合物の部分鹸化物類、オレフィン/無水マレイン酸共重合物の部分鹸化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類等のアニオン界面活性剤;アルキルアミン塩類、テトラブチルアンモニウムブロミド等の第4級アンモニウム塩類、ポリオキシエチレンアルキルアミン塩類、ポリエチレンポリアミン誘導体等のカチオン性界面活性剤;カルボキシベタイン類、アミノカルボン酸類、スルホベタイン類、アミノ硫酸エステル類、イミダゾリン類等の両性界面活性剤が挙げられる。
【0099】
以上挙げた界面活性剤の中でポリオキシエチレンとあるものは、ポリオキシメチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン等のポリオキシアルキレンに読み替えることもでき、それらの界面活性剤も、又、包含される。更に好ましい界面活性剤は、分子内にパーフルオロアルキル基を含有する弗素系の界面活性剤である。かかる弗素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキル燐酸エステル等のアニオン型、パーフルオロアルキルベタイン等の両性型、パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩等のカチオン型及びパーフルオロアルキルアミンオキサイド、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルキル基及び親水性基含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基及び親油性基含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基、親水性基及び親油性基含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基及び親油性基含有ウレタン等のノニオン型が挙げられる。
【0100】
上記の界面活性剤は、単独もしくは2種以上を組み合わせて使用することができ、現像液中に0.001〜10質量%、より好ましくは0.01〜5質量%の範囲で添加される。
【0101】
(現像安定化剤)
現像液には、好ましくは種々の現像安定化剤が用いられる。それらの好ましい例として、特開平6−282079号記載の糖アルコールのポリエチレングリコール付加物、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等のテトラアルキルアンモニウム塩、テトラブチルホスホニウムブロマイド等のホスホニウム塩及びジフェニルヨードニウムクロライド等のヨードニウム塩が挙げられる。更には、特開昭50−51324号記載のアニオン界面活性剤又は両性界面活性剤、又、特開昭55−95946号記載の水溶性カチオニックポリマー、特開昭56−142528号に記載されている水溶性の両性高分子電解質がある。更に、特開昭59−84241号のアルキレングリコールが付加された有機硼素化合物、特開昭60−111246号記載のポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック重合型の水溶性界面活性剤、特開昭60−129750号記載のポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンを置換したアルキレンジアミン化合物、特開昭61−215554号記載の質量平均分子量300以上のポリエチレングリコール、特開昭63−175858号のカチオン性基を有する含弗素界面活性剤、特開平2−39157号の酸又はアルコールに4モル以上のエチレンオキシドを付加して得られる水溶性エチレンオキシド付加化合物と、水溶性ポリアルキレン化合物などが挙げられる。
【0102】
(有機溶剤)
現像液には、更に必要により有機溶剤が加えられる。かかる有機溶剤としては、水に対する溶解度が約10質量%以下のものが適しており、好ましくは5質量%以下のものから選ばれる。例えば1−フェニルエタノール、2−フェニルエタノール、3−フェニル−1−プロパノール、4−フェニル−1−ブタノール、4−フェニル−2−ブタノール、2−フェニル−1−ブタノール、2−フェノキシエタノール、2−ベンジルオキシエタノール、o−メトキシベンジルアルコール、m−メトキシベンジルアルコール、p−メトキシベンジルアルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール及び4−メチルシクロヘキサノール、N−フェニルエタノールアミン及びN−フェニルジエタノールアミン等を挙げることができる。有機溶剤の含有量は、使用液の総質量に対して0.1〜5質量%であるが、実質的に含まれないことが好ましく、全く含まれないことが特に好ましい。ここで実質的に含まれないとは1質量%以下であることを示す。
【0103】
(還元剤)
現像液には必要に応じて還元剤が加えられる。これは印刷版の汚れを防止するものであり、特に感光性ジアゾニウム塩化合物を含むネガ型感光性平版印刷版を現像する際に有効である。好ましい有機還元剤としては、チオサリチル酸、ハイドロキノン、メトール、メトキシキノン、レゾルシン、2−メチルレゾルシンなどのフェノール化合物、フェニレンジアミン、フェニルヒドラジン等のアミン化合物が挙げられる。更に好ましい無機の還元剤としては、亜硫酸、亜硫酸水素酸、亜燐酸、亜燐酸水素酸、亜燐酸二水素酸、チオ硫酸及び亜ジチオン酸などの無機酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩などを挙げることができる。
【0104】
これら還元剤の内、汚れ防止効果が特に優れているのは亜硫酸塩である。還元剤は、使用時の現像液に対して、好ましくは0.05〜5質量%の範囲で含有される。
【0105】
(有機カルボン酸)
現像液には必要に応じて更に有機カルボン酸を加えることもできる。好ましい有機カルボン酸は、炭素原子数6〜20の脂肪族カルボン酸及び芳香族カルボン酸である。脂肪族カルボン酸の具体的な例としては、カプロン酸、エナンチル酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸などがあり、特に好ましいのは炭素数8〜12のアルカン酸である。又、炭素鎖中に二重結合を有する不飽和脂肪酸でも、分岐炭素鎖のものでもよい。芳香族カルボン酸としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環などにカルボキシル基が置換された化合物で、具体的には、o−クロロ安息香酸、p−クロロ安息香酸、o−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、o−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、没食子酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、1−ナフトエ酸、2−ナフトエ酸などがあるが、ヒドロキシナフトエ酸は特に有効である。
【0106】
上記脂肪族及び芳香族カルボン酸は、水溶性を高めるためにナトリウム塩やカリウム塩又はアンモニウム塩として用いるのが好ましい。本発明で用いる現像液の有機カルボン酸含有量に格別な制限はないが、0.1質量%より低いと効果が十分でなく、又、10質量%を超えると、それ以上の効果の改善が計れないばかりか、別の添加剤を併用する時に溶解を妨げることがある。従って、好ましい添加量は、使用時の現像液に対して0.1〜10質量%であり、より好ましくは0.5〜4質量%である。
【0107】
(その他の添加剤)
現像液には、現像性能を高めるために前記の他に以下のような添加剤を加えることができる。例えば特開昭58−75152号記載の塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化カリウム等の中性塩、同59−121336号記載の[Co(NH)]Cl等の錯体、同56−142258号記載のビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリドとアクリル酸ナトリウムの共重合体等の両性高分子電解質、同59−75255号記載のSi、Ti等を含む有機金属界面活性剤、同59−84241号記載の有機硼素化合物等が挙げられる。
【0108】
現像液には更に必要に応じて、防腐剤、着色剤、増粘剤、消泡剤及び硬水軟化剤などを含有させることもできる。消泡剤としては、例えば特開平2−244143号記載の鉱物油、植物油、アルコール、界面活性剤、シリコーン等が挙げられる。硬水軟化剤としては、例えばポリ燐酸及びそのナトリウム塩、カリウム塩及びアンモニウム塩、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン五酢酸、ニトリロ三酢酸、1,2−ジアミノシクロヘキサン四酢酸及び1,3−ジアミノ−2−プロパノール四酢酸などのアミノポリカルボン酸及びそれらのナトリウム塩、カリウム塩及びアンモニウム塩、アミノトリメチレンホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸、トリエチレンテトラミンヘキサメチレンホスホン酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリメチレンホスホン酸及び1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸やそれらのナトリウム塩、カリウム塩及びアンモニウム塩を挙げることができる。このような硬水軟化剤は、そのキレート化力と使用される硬水の硬度及び硬水の量によって最適値が変化するが、一般的な使用量を示せば、使用時の現像液に0.01〜5質量%、より好ましくは0.01〜0.5質量%の範囲である。この範囲より少ない添加量では所期の目的が十分に達成されず、添加量がこの範囲より多い場合は、色抜け等、画像部への悪影響が出て来る。現像液の残余の成分は水である。得られた現像液の電導度は3〜100mSであることが好ましい。
【0109】
その他、特開平11−65126号、同11−65129号、特開2000−81711、同2000−206706、同2002−91014、同2002−91015、同2002−91016、同2002−91017、同2002−174907、同2002−182401、同2002−196506、同2002−196507、同2002−202615、同2002−202616、同2002−229187、同2002−251019、同2002−365813、同2003−15318、同2003−21908、同2003−29427、同2003−35960、同2003−43693、同2003−43701、同2003−43702、同2003−43703等に記載される現像液及びその素材、版面保護剤等の処理剤及びその素材、自動現像機、処理方法等についても好適に用いることができる。
【0110】
(濃縮液)
現像液は、使用時よりも水の含有量を少なくした濃縮液としておき、使用時に水で希釈するようにしておくことが運搬上有利である。この場合の濃縮度は、各成分が分離や析出を起こさない程度が適当であるが、必要により可溶化剤を加えることが好ましい。かかる可溶化剤としては、特開平6−32081号記載のトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸及びそれらのアルカリ金属塩等の所謂ヒドロトロープ剤が好ましく用いられる。
【0111】
濃縮液の水の含有量を更に減らし、固形状もしくはペースト状にすることもできる。この場合、一旦、現像液にしてから蒸発乾固してもよいが、好ましくは、複数の素材を混ぜ合わせる際に水を加えず、又は少量の水を加える方法で素材を混ぜ合わせることで濃縮状態とする方法が好ましい。又、この現像液濃縮物は、特開昭51−61837号、特開平2−109042号、同2−109043号、同3−39735号、同5−142786号、同6−266062号、同7−13341号等に記載される、従来よく知られた方法にて、顆粒状、錠剤とすることができる。
【0112】
固形状もしくはペースト状の現像液濃縮物に含まれる素材は、通常の平版印刷版材料の現像液に用いられる成分を使用することができるが、水で希釈しても元に戻らないものは含まない方が好ましい。例えば、珪酸塩は水分が低くなると石化し水に溶け難くなるので、珪酸塩の代わりに後述の炭酸塩、燐酸塩、有機酸塩等を含むことが好ましい。
【0113】
これらの現像液の濃縮液もしくは固形状もしくはペースト状濃縮物は、素材種や素材配合比等の異なる複数のパートに分けてもよい。濃縮した現像液濃縮物は、現像前に水で所定の濃度に希釈した後現像に使用することが好ましい。又、この現像液濃縮液又は濃縮物を現像補充液として用いる場合は、所定の濃度に水で希釈した後、使用中の現像液に投入することが最も好ましいが、所定の濃度より濃い濃度や、所定の濃度に希釈せず、そのまま使用中の現像液に投入することも可能である。この場合は、同じタイミング又は別のタイミングで使用中の現像液に直接、別途に水を添加してもよい。
【0114】
(自動現像機)
現像処理には自動現像機を用いることが好ましい。好ましくは現像浴に自動的に補充液を必要量補充する機構が付与されており、好ましくは一定量を超える現像液は排出される機構が付与されており、好ましくは現像浴に自動的に水を必要量補充する機構が付与されており、好ましくは通版(通過版材)を検知する機構が付与されており、好ましくは通版の検知を基に版の処理面積を推定する機構が付与されており、好ましくは通版の検知及び/又は処理面積の推定を基に補充しようとする補充液及び/又は水の補充量、及び/又は補充タイミングを制御する機構が付与されており、好ましくは現像液の温度を制御する機構が付与されており、好ましくは現像液のpH及び/又は電導度を検知する機構が付与されており、好ましくは現像液のpH及び/又は電導度を基に補充しようとする補充液及び/又は水の補充量及び/又は補充タイミングを制御する機構が付与されている。
【0115】
自動現像機は、現像工程の前に前処理液に版を浸漬させる前処理部を有してもよい。この前処理部は、好ましくは版面に前処理液をスプレーする機構が付与されており、好ましくは前処理液の温度を25〜55℃の任意の温度に制御する機構が付与されており、好ましくは版面をローラー状のブラシにより擦る機構が付与されている。この前処理液としては水などが用いられる。
【0116】
(後処理)
かかる組成の現像液で現像処理された版は、水洗水、界面活性剤等を含有するリンス液、アラビアガムや澱粉誘導体等を主成分とするフィニッシャーや保護ガム液で後処理を施される。本発明の平版印刷版材料の後処理には、これらの処理を種々組み合わせて用いることができ、例えば現像→水洗→界面活性剤を含有するリンス液処理や、現像→水洗→フィニッシャー液による処理が、リンス液やフィニッシャー液の疲労が少なく好ましい。更に、リンス液やフィニッシャー液を用いた向流多段処理も好ましい態様である。これらの後処理は、一般に現像部と後処理部とから成る自動現像機を用いて行われる。後処理液は、スプレーノズルから吹き付ける方法、処理液が満たされた処理槽中を浸漬搬送する方法が用いられる。又、現像後一定量の少量の水洗水を版面に供給して水洗し、その廃液を現像液原液の希釈水として再利用する方法も知られている。このような自動処理においては、各処理液に処理量や稼働時間等に応じてそれぞれの補充液を補充しながら処理することができる。又、実質的に未使用の後処理液で処理する、いわゆる使い捨て処理方式も適用できる。
【0117】
このような処理によって得られた平版印刷版は、オフセット印刷機に掛けられ、多数枚の印刷に用いられる。
【0118】
(ガム液)
ガム液は、現像液のアルカリ成分除去のため酸や緩衝剤を添加することが好ましく、その他に親水性高分子化合物、キレート剤、潤滑剤、防腐剤及び可溶化剤等を添加することができる。ガム液に親水性高分子化合物を含む場合は、現像後の印刷版の傷や汚れを防ぐ保護剤としての機能も付加される。
【0119】
本発明に用いるガム液中に界面活性剤を添加することにより、塗布層の面状等が良化する。使用できる界面活性剤としては、前記現像液に用いる界面活性剤として詳述したアニオン性界面活性剤及び/又はノニオン性界面活性剤が挙げられる。アニオン型界面活性剤としては、ジアルキルスルホ琥珀酸塩類、アルキル硫酸エステル塩類及びアルキルナフタレンスルホン酸塩類が、ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマー類等が好ましく用いられる。
【0120】
又、弗素系、シリコン系のアニオン、ノニオン界面活性剤も同様に使用することができる。これら界面活性剤は2種以上併用することもできる。例えば互いに異なる2種以上を併用することもできる。例えば互いに異なる2種以上のアニオン界面活性剤の併用やアニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤の併用が好ましい。上記界面活性剤の使用量は特に限定する必要はないが、好ましくは後処理液の0.01〜20質量%である。
【0121】
ガム液には、上記成分の他、必要により潤滑剤として多価アルコール、アルコール及び脂肪族炭化水素を用いることができる。
【0122】
多価アルコールの内、好ましい具体例としてエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ソルビトール等が挙げられ、アルコールとしては、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール等のアルキルアルコール、ペンジルアルコール、フェノキシエタノール及びフェニルアミノエチルアルコール等の芳香環を有するアルコールが挙げられる。
【0123】
脂肪族炭化水素としては、例えばヘキサノール、メチルアミルアルコール、2−エチルブタノール、ヘプタノール、3−ヘプタノール、2−オクタノール、2−エチルヘキサノール、ノナノール、3,5,5−トリメチルヘキサノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール、トリメチルノニルアルコール、テトラデカノール、ヘプタデカノール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール等が挙げられる。
【0124】
これらの潤滑剤の含有量は、組成物中に0.1〜50質量%、より好ましくは0.5〜3.0質量%が適当である。
【0125】
上記成分の他、必要により潤滑剤としてエチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジグリセリン等が好適に用いられる。これらの湿潤剤は単独で用いてもよいが、2種以上併用してもよい。一般に、上記湿潤剤は1〜25質量%の量で使用するのが好ましい。
【0126】
皮膜形成性を向上させる目的で種々の親水性高分子を含有することができる。この様な親水性高分子としては、従来よりガム液に使用し得るとされるものであれば好適に使用できる。例えばアラビアガム、繊維素誘導体(カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、メチルセルロース等)及びその変性体、ポリビニルアルコール及びその誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド及びその共重合体、ビニルメチルエーテル/無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体等が挙げられる。
【0127】
ガム液は、一般的には酸性領域pH3〜6の範囲で使用することが有利である。pHを3〜6にするためには、一般的には後処理液中に鉱酸、有機酸又は無機塩等を添加して調節する。その添加量は0.01〜2質量%が好ましい。鉱酸としては硝酸、硫酸、燐酸及びメタ燐酸等が挙げられる。又、有機酸としては、枸櫞酸、酢酸、蓚酸、マロン酸、p−トルエンスルホン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、レブリン酸、フィチン酸及び有機ホスホン酸等が挙げられる。更に、無機塩としては、硝酸マグネシウム、第1燐酸ナトリウム、第2燐酸ナトリウム、硫酸ニッケル、ヘキサメタン酸ナトリウム、トリポリ燐酸ナトリウム等が挙げられる。鉱酸、有機酸又は無機塩等の少なくとも1種もしくは2種以上を併用してもよい。
【0128】
ガム液には、防腐剤、消泡剤等を添加することができる。例えば防腐剤としてはフェノール又はその誘導体、ホルマリン、イミダゾール誘導体、デヒドロ酢酸ナトリウム、4−イソチアゾリン−3−オン誘導体、ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ベンゾトリアゾール誘導体、アミジングアニジン誘導体、四級アンモニウム塩類、ピリジン、キノリン、グアニジン等の誘導体、ダイアジン、トリアゾール誘導体、オキサゾール、オキサジン誘導体等が挙げられる。好ましい添加量は、細菌、黴、酵母等に対して安定に効力を発揮する量であって、細菌、黴、酵母の種類によっても異なるが、使用時の印刷版面保護剤に対して0.01〜4質量%の範囲が好ましく、又、種々の黴、殺菌に対して効力のある様に2種以上の防腐剤を併用することが好ましい。又、消泡剤としてはシリコン消泡剤が好ましい。その中で、乳化分散型及び可溶化等が何れも使用できる。好ましくは、使用時のガム液に対して0.01〜1.0質量%範囲が最適である。
【0129】
更にキレート化合物を添加してもよい。好ましいキレート化合物としては、エチレンジアミン四酢酸、そのカリウム塩、ナトリウム塩;ジエチレントリアミン五酢酸、そのカリウム塩、ナトリウム塩;トリエチレンテトラミン六酢酸、そのナトリウム塩;エチレンジアミンジ琥珀酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;トリエチレンテトラミン六酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩:ニトリロトリ酢酸、そのナトリウム塩;1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;アミノトリ(メチレンホスホン酸)、そのカリウム塩、そのナトリウム塩等の様な有機ホスホン酸類或いはホスホノアルカントリカルボン酸類を挙げることが出来る。
【0130】
上記キレート剤のナトリウム塩、カリウム塩の代わりに有機アミンの塩も有効である。これらキレート剤はガム液組成中に安定に存在し、印刷性を阻害しないものが選ばれる。添加量としては、使用時のガム液に対して0.001〜1.0質量%が適当である。
【0131】
上記成分の他、必要により感脂化剤も添加することができる。例えばテレピン油、キシレン、トルエン、ローヘプタン、ソルベントナフサ、ケロシン、ミネラルスピリット、沸点が約120℃〜約250℃の石油溜分等の炭化水素類;ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ジノニルフタレート、ジデシルフタレート、ジラウリルフタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸ジエステル類;ジオクチルアジペート、ブチルグリコールアジペート、ジオクチルアゼレート、ジブチルセバケート、ジ(2−エチルヘキシル)セバケート、ジオクチルセバケート等の脂肪族二塩基酸エステル類;エポキシ化大豆油等のエポキシ化トリグリセリド類;トリクレジルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリスクロルエチルホスフェート等の燐酸エステル類;安息香酸ベンジル等の安息香酸エステル類等の凝固点が15℃以下、1013hPa下での沸点が300℃以上の可塑剤が含まれる。
【0132】
更にカプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ヘラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸、イソ吉草酸等の飽和脂肪酸とアクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、ニルカ酸、ブテシジン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、プロピオール酸、ステアロール酸、イワシ酸、タリリン酸、リカン酸等の不飽和脂肪酸も挙げられる。より好ましくは50℃において液体である脂肪酸であり、更に好ましくは炭素数が5〜25であり、最も好ましくは炭素数が8〜21である。
【0133】
これらの感脂化剤は1種もしくは2種以上併用することも出来る。使用量として好ましい範囲はガムの0.01〜10質量%、より好ましくは0.05〜5質量%である。
【0134】
上記の様な感脂化剤は、ガムを乳化分散型としておき、その油相として含有させてもよく、又、可溶化剤の助けを借りて可溶化してもよい。
【0135】
ガム液の固型分濃度は5〜30g/Lが好ましい。ガム膜厚量は自現機のスクイズ手段の条件で制御できる。ガム塗布量は1〜10g/mが好ましい。ガム塗布量は10g/mを超えると、短時間で乾燥するためには印刷版面を非常に高温にする必要があり、コスト上、安全上不利であり、又、本発明の効果が十分に得られない。一方、1g/mを下回ると均一塗布が難しくなり、安定した処理性が得られない。
【0136】
ガム液の塗布終了から乾燥開始までの時間は3秒以下であることが好ましい。更に好ましくは2秒以下であり、この時間が短い程インキ着肉性が向上する。
【0137】
又、乾燥時間は1〜5秒が好ましい。乾燥時間が5秒より長い時は本発明の効果が得られない。又、乾燥時間が1秒未満の場合には、平版印刷版を十分に乾燥するために印刷版面を非常に高温にする必要があり、安全上、コスト上好ましくない。乾燥方式としては、温風ヒーター、遠赤外線ヒーターなど公知の乾燥方式を用いることができる。
【0138】
乾燥工程ではガム液中の溶媒が乾燥される必要がある。そのために、十分な乾燥温度とヒーター容量を確保する必要がある。乾燥に必要な温度はガム液の成分によって異なるが、溶媒が水であるガム液の場合は、通常、乾燥温度は55℃以上であることが好ましい。ヒーター容量は乾燥温度よりも重要な場合が多く、その容量は温風乾燥方式の場合は2.6kW以上が好ましい。容量は大きいほど良いが、コストとのバランスで2.6〜7kWが好ましい。
【0139】
(現像前水洗)
現像前の洗浄工程で用いる洗浄液は、通常、水であるが、必要に応じて以下の添加剤を加えることができる。
【0140】
キレート剤としては、金属イオンと配位結合してキレート化合物を形成する化合物を用いる。エチレンジアミン四酢酸、そのカリウム塩、ナトリウム塩、エチレンジアミンジ琥珀酸、そのカリウム塩、ナトリウム塩、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、そのカリウム塩、ナトリウム塩、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、そのカリウム塩、ナトリウム塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、そのカリウム塩、ナトリウム塩、ニトリロ三酢酸、そのカリウム塩、ナトリウム塩、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、そのカリウム塩、ナトリウム塩、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、そのカリウム塩、ナトリウム塩、ホスホノアルカントリカルボン酸、エチレンジアミンジ琥珀酸、そのカリウム塩、ナトリウム塩等が挙げられる。これらのキレート剤はカリウム塩及びナトリウム塩の代わりに有機アミン塩を有するものも有効である。キレート剤の添加量は0〜3.0質量%の範囲が適当である。
【0141】
界面活性剤としては、アニオン、ノニオン、カチオン及び両性の何れの界面活性剤も用いることができるが、アニオン又はノニオン界面活性剤が好ましい。好ましい界面活性剤の種類はオーバーコート層や感光層の組成によって異なり、一般に、オーバーコート層素材の溶解促進剤となり、感光層成分の溶解性が小さいものが好ましい。各種界面活性剤の具体例は、前出の現像液に用いられる界面活性剤で挙げたものと同じものが挙げられる。
【0142】
界面活性剤の好ましい添加量は0〜10質量%である。又、界面活性剤に消泡剤を併用することもできる。
【0143】
防腐剤としては、フェノール又はその誘導体、ホルマリン、イミダゾール誘導体、デヒドロ酢酸ナトリウム、4−イソチアゾリン−3−オン誘導体、ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ベンゾトリアゾール誘導体、アミジン誘導体、4級アンモニウム塩類、ピロジン,キノリン,グアニジン等の誘導体、ダイアジン、トリアゾール誘導体、オキサゾール,オキサジン誘導体等が挙げられる。
【0144】
現像前洗浄に用いる洗浄液は、温度を調節して用いることが好ましく、該温度は10〜60℃の範囲が好ましい。洗浄の方法は、スプレー、ディップ、塗布等公知の処理液供給技術を用いることができ、適宜ブラシや絞りロール、ディップ処理における液中シャワーなどの処理促進手段を用いることができる。
【0145】
現像前洗浄工程終了後、直ちに現像処理を行ってもよく、又、現像前洗浄工程の後に乾燥させてから現像処理を行ってもよい。現像工程の後は、水洗、リンス、ガム引き等公知の後処理を行うことができる。一度以上使用した現像前水洗水は、現像後の水洗水やリンス液、ガム液に再使用することができる。
【0146】
【実施例】
以下に、合成例、支持体作製例、実施例を具体的に示すが、本発明の実施態様は、これ等に限定されるものでない。尚、特に断りない限り、実施例における「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を表す。
【0147】
実施例1
〈バインダーの合成〉
窒素気流下の三ツ口フラスコに、メタクリル酸30部、メタクリル酸メチル50部、メタクリル酸エチル20部、i−プロピルアルコール500部及びα、α′−アゾビス−i−ブチロニトリル3部を入れ、窒素気流中80℃のオイルバスで6時間反応させた。その後、i−プロピルアルコールの沸点で1時間還流を行った後、トリエチルアンモニウムクロリド3部及びグリシジルメタクリレート25部を加えて3時間反応させ、アクリル系共重合体1を得た。GPCを用いて測定した質量平均分子量は約35,000、DSC(示差熱分析法)を用いて測定したガラス転移温度(Tg)は約85℃であった。
【0148】
〈支持体の作製〉
厚さ0.3mmのアルミニウム板(材質1050,調質H16)を65℃に保たれた5%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、1分間の脱脂処理を行った後、水洗した。この脱脂アルミニウム板を、25℃に保たれた10%塩酸水溶液中に1分間浸漬して中和した後、水洗した。次いで、このアルミニウム板を、0.3%の硝酸水溶液中で、25℃、電流密度100A/dmの条件下に交流電流により60秒間、電解粗面化を行った後、60℃に保たれた5%水酸化ナトリウム水溶液中で10秒間のデスマット処理を行った。デスマット処理を行った粗面化アルミニウム板を、15%硫酸溶液中で、25℃、電流密度10A/dm、電圧15Vの条件下に1分間陽極酸化処理を行い、更に1%ポリビニルホスホン酸を用い75℃で親水化処理を行って支持体を作製した。
【0149】
この時、表面の中心線平均粗さ(Ra)は0.65μmであった。
〈平版印刷版試料の作製〉
上記支持体上に、下記組成の光重合層塗工液1を乾燥時1.5g/mになるようワイヤーバーで塗布し、95℃で1.5分間乾燥して光重合層塗布試料1を得た。
Figure 2005017697
上記光重合層塗布試料1上に、下記組成の保護層(酸素遮断層)塗工液を乾燥時1.8g/mになるようにアプリケーターで塗布し、75℃で1.5分間乾燥し、光重合層上に保護層を有する平版印刷版試料1−1を作製した。
(保護層塗工液1)
ポリビニルアルコール GL−05(日本合成化学社製) 89部
水溶性ポリアミド P−70(東レ社製) 10部
ポリオキシエチレン(10)ステアリルアミン 0.2部
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー 0.5部
水 900部
次いで、保護層塗工液1に代えて、下記組成の保護層塗工液2、保護層塗工液3(比較例)を用いた以外は、試料1−1と同様の方法で平版印刷版試料1−2、1−3を得た。
(保護層塗工液2)
ポリビニルアルコール GL−05(前出) 89部
水溶性ポリアミド P−70(前出) 10部
ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド 0.2部
ラウリルベタイン 0.5部
水 900部
(保護層塗工液3)
ポリビニルアルコール GL−05(前出) 89部
水溶性ポリアミド P−70(前出) 10部
水 900部
実施例2
光重合層塗工液1を下記組成の光重合層塗工液2に変更した以外は、実施例1と同様の方法で光重合層塗布試料2を作製した。この光重合層上に、前記保護層1又は2を積層して平版印刷版試料2−1、2−2を得た。
Figure 2005017697
実施例3
光重合層塗工液1の分光増感色素をD−5、D−7に変更した以外は、実施例1と同様の方法で光重合層塗布試料3を作製し、この光重合層上に保護層1、2を積層して平版印刷版試料3−1、3−2を得た。
【0150】
〈画像形成〉
このようにして作製した平版印刷版試料1(1−1、1−2、1−3)及び試料2(2−1、2−2)について、FD−YAGレーザー光源を搭載したCTP露光装置(Tigercat:ECRM社製)を用いて2400dpi(dpi=1インチ即ち2.54cm当たりのドット数)の解像度で画像露光(露光パターンは、100%画像部と、175LPI(1インチ即ち2.54cm当たりの線数)、50%のスクエアードットを使用した)を行った。又、試料3(3−13−2)について、408nm、30mW出力のレーザーを備えた光源を備えたプレートセッター(タイガーキャット:ECRM社製改造品)を用いて同様の画像露光を行った。
【0151】
次いで、現像前に保護層を除去する前水洗部、下記組成の現像液を充填した現像部、版面に付着した現像液を取り除く水洗部、画線部保護のための下記ガム液を備えたCTP自動現像機(PHW32−V:Technigraph社製)で現像処理を行い、印刷版を得た。
Figure 2005017697
平版印刷版試料と組み合わせて使用した現像液組成(処方1〜6は本発明、7及び8は比較)は以下の通りである。尚、数値は何れも使用液1リットル当たりの含有量である。
(現像液処方1)
珪酸カリウム水溶液(SiO/KO:26/13.5%) 40.0g
エチレンジアミン四酢酸 0.5g
ポリオキシエチレン(13)ナフチルエーテル 20.0g
水酸化カリウム 下記pHになる量
残余の成分は水 pH:12.3
(現像補充液処方1)
水酸化カリウム量をpH:12.9になるよう変えた以外は現像液処方1と全く同一組成。
(現像液処方2)
珪酸カリウム水溶液(SiO/KO:26/13.5%) 40.0g
エチレンジアミン四酢酸 0.5g
ポリオキシエチレン(10)ベンジルエーテル 20.0g
水酸化カリウム 下記pHになる量
残余の成分は水 pH:12.3
(現像補充液処方2)
水酸化カリウム量をpH:12.9になるよう変えた以外は現像液処方2と全く同一組成。
Figure 2005017697
(現像補充液処方3)
水酸化カリウム量をpH:12.7になるよう変えた以外は現像液処方3と全く同一組成。
Figure 2005017697
(現像補充液処方4)
水酸化カリウム量をpH:12.9になるよう変えた以外は現像液処方4と全く同一組成。
(現像液処方5)
ポリオキシエチレン(13)ナフチルエーテル 50.0g
エチレンジアミン四酢酸 0.5g
水酸化カリウム 下記pHになる量
残余の成分は水 PH:11.8
(現像補充液処方5)
水酸化カリウム量をpH:12.6になるよう変えた以外は現像液処方5と全く同一組成。
(現像液処方6)
炭酸カリウム 2.5g
炭酸水素カリウム 5.0g
ポリオキシエチレン(10)ベンジルエーテル 50.0g
エチレンジアミン四酢酸 0.5g
水酸化カリウム 下記pHになる量
残余の成分は水 PH:11.4
(現像補充液処方6)
水酸化カリウム量をpH:12.2になるよう変えた以外は現像液処方6と全く同一組成。
Figure 2005017697
【0152】
【化3】
Figure 2005017697
【0153】
(現像補充液処方7)
水酸化カリウム量をpH:12.7になるよう変えた以外は現像液処方7と全く同一組成。
(現像液処方8)
珪酸カリウム水溶液(SiO/KO:26/13.5%) 40.0g
エチレンジアミン四酢酸 0.5g
ブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム 20.0g
水酸化カリウム 下記pHになる量
残余の成分は水 PH:12.3
(現像補充液処方8)
水酸化カリウム量をpH:12.7になるよう変えた以外は現像液処方8と全く同一組成。
【0154】
〈平版印刷版の評価〉
以下の3項目について評価した。
【0155】
《耐刷性》
平版印刷版試料に175線の画像を200μJ/cmで露光、現像して作製した印刷版を、印刷機(三菱重工業社製DAIYA1F−1)で、印刷インキ(大日本インキ化学工業社製の、大豆油インキ“ナチュラリス100”)及び湿し水(東京インク社製H液SG−51、濃度1.5%)を用いてコート紙に印刷を行い、ハイライト部の点細りの発生する印刷枚数を耐刷性の指標とし、4段階評価した。
【0156】
◎:40万枚以上
○:35万枚〜40万枚未満
△:30万枚〜35万枚未満
×:30万枚未満
《インキ汚れ》
平版印刷版試料を自動現像機(Technigraph社製 PHW32−V)を用いて現像し、作製された印刷版を耐刷性テストと全く同様の印刷を行い、100枚目の印刷物の非画像部における100cm内の斑点状のインキ汚れを目視にて4段階評価した。
【0157】
◎:非画像部にインキ汚れは認められない
○:非画像部にインキ汚れは殆ど認められない
△:非画像部にインキ汚れが僅かに認められるが、印刷物として使用可
×:非画像部にインキ汚れが認められ、印刷物として使用不可
《スラッジヘドロ》
平版印刷版試料を、インキ汚れテストと同じ自動現像機により、画像部、非画像部の面積比率が1:9になるように現像を500m実施した。100ml/mとなるように現像液の補充を実施した。現像終了後の槽内のスラッジヘドロの量を確認した。
【0158】
◎:スラッジヘドロの発生が全くない
○:現像槽内に僅かにスラッジヘドロの発生が見られるが、現像される版材には付着せず、実質上問題はない。又、現像槽の清掃作業は水で流す程度で対応可能
△:現像槽内にスラッジヘドロ発生が見られ、現像槽の清掃作業は水で流すだけでは困難で、スポンジブラシ等での擦りが必要である。現像される版材にはスラッジヘドロは付着せず現像作業自体は実質上問題はない
×:スラッジヘドロが、自現機の循環ポンプに詰まるか、現像後の版に付着し汚れが発生
結果を纏めて表1に示す。
【0159】
【表1】
Figure 2005017697
【0160】
表1から明らかなように、本発明の実施により、全ての評価が優れていた。
【0161】
【発明の効果】
本発明の感光性平版印刷版及びその処理方法によれば、長期間処理しても現像槽に溜まるスラッジヘドロが僅かで、版材の汚れ付着もなく、版材の耐刷力も優れていた。

Claims (5)

  1. 支持体上に、光重合組成物を主体とする光重合層、水溶性重合体及びカチオン基を有する界面活性剤を含有する保護層を、この順に設けることを特徴とする感光性平版印刷版。
  2. 請求項1記載の感光性平版印刷版を画像露光した後、アニオン性界面活性剤を1.0質量%未満含有する現像液で現像することを特徴とする感光性平版印刷版の処理方法。
  3. 現像液が0.1質量%以上のノニオン性界面活性剤を含有することを特徴とする請求項2記載の感光性平版印刷版の処理方法。
  4. 請求項1記載の感光性平版印刷版を画像露光した後、珪酸を0.5質量%以下含有する現像液で現像することを特徴とする感光性平版印刷版の処理方法。
  5. 現像液が更にアニオン活性剤を1.0質量%未満及びノニオン活性剤を0.1質量%以上含有することを特徴とする請求項4記載の感光性平版印刷版の処理方法。
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