JP2005017215A - Device and method for diagnosing crack of concrete, computer program, and computer-readable recording medium - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリートのひび割れの発生原因を診断する装置および方法、並びに、この方法をコンピュータに実行させるためのプログラムおよびこのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
建築物や橋梁等の各種コンクリート構造物に発生したひび割れは、構造物の耐久性に悪影響を与える。このため、これらの工事や構造物の現場担当者はコンクリート構造物のひび割れを定期的に検査して、ひび割れを発見した場合には速やかに補修等の対策を講じなければならないが、その際、ひび割れの発生原因を突き止めたうえで適切な対処方法を決定することが必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、従来、ひび割れを発見した現場担当者は、自ら専門書等の文献を参照して対処方法を調べたり、ひび割れの状況や施工条件、構造物の条件等を示す資料を専門家へ送付し、電話や文書で対処方法の指示を受けたり、あるいは、専門家に現場へ来てもらい、直接、対処方法の指示を受けたりしていた。しかしながら、ひび割れについて専門的な知識を持たない現場担当者が自ら文献を参照して得た対処方法は信頼性が余り高いとはいえず、ひび割れに対する適切な対応をとれないおそれがあった。また、専門家に資料を送ったり、直接来てもらったりして、専門家からの指示を受けるようにすれば適切な対応をとれるものの、時間が掛かり、専門家に来てもらうには交通費も必要になるという問題があった。
【0004】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、コンクリートのひび割れ状況等の診断対象に関するデータを入力するだけで、ひび割れ発生原因を的確に推定して提示できるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、コンクリートのひび割れ発生原因を診断するための装置であって、
ひび割れ診断対象に関する情報を所定の項目毎に表す診断対象データを取得する診断対象データ取得手段と、
前記取得した診断対象データに基づいて、ひび割れ発生原因を絞り込む絞込み手段と、
各ひび割れ発生原因の確からしさを表す確信度が、前記所定の項目毎にそのデータ内容に対応して格納された確信度テーブルと、
前記確信度テーブルから、前記絞り込んだ各ひび割れ原因の、前記診断対象データの前記所定の項目毎のデータ内容に対応した確信度を読み出す確信度取得手段と、
前記読み出した前記所定の項目毎の確信度に基づいて、前記絞り込んだ各ひび割れ発生原因の総合的な確からしさを表す確信度を計算する確信度計算手段と、
前記計算した確信度を出力する出力手段と、を備えることを特徴とする。
【0006】
このひび割れ診断装置において、前記所定の項目は、ひび割れの発生状況に関する項目、コンクリートの施工条件に関する項目、構造条件に関する項目、コンクリート配合に関する項目、および、環境条件に関する項目に分類されていることとしてもよい。
【0007】
また、前記出力手段は、前記絞り込んだひび割れ発生原因のうち、前記計算された確信度の大きい方から所定数のひび割れ発生原因について前記計算された確信度を出力することとしてもよい。
【0008】
また、本発明のひび割れ診断装置は、ひび割れ発生の各原因について、その原因で発生したひび割れに対する対処方法が格納された原因対策データベースと、
指定されたひび割れ発生原因についての対処方法を前記原因対策データベースから読み出す手段とを更に備え、
前記出力手段は、前記読み出した対処方法を出力する手段を含むこととしてもよい。
【0009】
また、診断対象に関するデータや、その診断対象に対して診断されたひび割れ原因等のデータを蓄積するための事例データベースを更に備えることとしてもよい。
【0010】
また、本発明のひび割れ診断装置は、コンピュータネットワークに接続されたサーバーコンピュータにより構成されており、
前記診断対象データ取得手段は、前記コンピュータネットワーク経由で前記サーバーコンピュータにアクセスしてきた端末から前記診断対象データを受信し、
前記出力手段は、前記コンピュータネットワークを通して前記端末へ出力することとしてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態であるコンクリートのひび割れ診断システム(以下、単に、診断システムという)10の全体構成図である。同図に示すように、診断システム10は、診断サーバー12と、この診断サーバー12にネットワーク14経由で接続された端末コンピュータ16とを備えている。端末コンピュータ16は、例えば、コンクリート構造物の工事現場に設置されて現場担当者が操作することができる。
【0012】
診断サーバー12は、ネットワーク14に接続されたサーバーコンピュータにより構成されており、診断対象データベース20、確信度テーブルデータベース22、原因対策データベース24、事例データベース26等のデータベースが設けられている。診断対象データベース20には、後述するように、端末コンピュータ16で入力された診断対象に関するデータが格納される。また、確信度テーブルデータベース22には、ひび割れ発生原因の確信度を決定するためのテーブル(確信度テーブル)が格納されている。この確信度テーブルについては後述する。また、原因対策データベース24には、ひび割れの原因毎に、その原因により生ずるひび割れの特徴、原因の詳細内容、ひび割れ防止対策の内容、補修方法等の情報が格納されている。さらに、事例データベース26には、診断対象に関するデータや、その診断対象に対して診断されたひび割れ原因等のデータが蓄積される。
【0013】
図2は、診断システム10における処理の流れを示す図である。端末コンピュータ16から診断サーバー12へのアクセスがあると(S100)、ユーザIDやパスワードによるユーザ認証が行われたうえで、診断サーバー12から端末コンピュータ16へデータ入力画面が送信される(S102)。
【0014】
図3は、データ入力画面の一例を示す。同図に示すように、条件入力画面では、ひび割れ診断対象に関するデータ(以下、診断対象データという)が、入力者データ、構造物データ、ひび割れデータ、コンクリートデータ、施工データ、環境条件データ等の分類毎に入力するようになっている。各分類に含まれるデータ項目は例えば次の通りである。
【0015】
▲1▼入力者データ
入力年月日、工事名、入力者名などの書誌的なデータ。
▲2▼構造物データ
構造物種別、構造形式、基礎などの構造条件に関するデータ。
▲3▼ひび割れデータ
ひび割れ発見時期、ひび割れ形状、ひび割れ深さ、ひび割れ幅などの、ひび割れの発生状況に関するデータ。このうち、ひび割れ発見時期は、i)打設後数時間〜1日、ii)打設後数時間〜数日、iii)打設後数日〜1年、iv)打設後1年〜数十年、及び型枠脱型・支保工解体前・後の中から選択入力できるようになっている。また、ひび割れ形状は、直線状または亀甲状の何れかを選択入力できるようになっている。
▲4▼コンクリートデータ
コンクリートの仕様(骨材最大寸法、スランプ、フロー、空気量など)、セメントの種類、細骨材、混和材料などのコンクリート配合に関するデータ。
▲5▼施工データ
打設年月日、コンクリート打設量、打設時の天候、気温などのコンクリートの施工条件に関するデータ。
▲6▼環境条件データ
ひび割れ発生面が外気に接しているか否か、構造物の環境(海中、海上、海岸、土中、大気中など)、日射の有無、火災の有無などの環境条件に関するデータ。
【0016】
データ入力画面で入力された診断対象データは、端末コンピュータ16から診断サーバー12へ送信される(S104)。
【0017】
診断サーバー12は、端末コンピュータ16から送信されてきた診断対象データを診断対象データベースに格納する。そして、以下、この診断対象データに基づいて、ひび割れの発生原因を診断するための処理を行う(S106〜S116)。
【0018】
先ず、ひび割れデータのうち、ひび割れ形状およびひび割れ発見時期を示すデータに基づいて、ひび割れの発生原因が絞り込まれる(S108〜S112)。すなわち、ひび割れの形状が、直線状であるか、亀甲状であるかが判別され(S106)、さらに、直線状および亀甲状の各場合について、ひび割れの発見時期が▲1▼コンクリート打設〜型枠支保工撤去前、▲2▼型枠支保工撤去〜コンクリート打設後1年未満、および▲3▼コンクリート打設後1年〜数十年の何れであるかが判別される(S108)。そして、ひび割れ形状とひび割れ発見時期の各組み合わせについてひび割れ発生原因としてあり得ないものが除去されて、例えば図4に示すように、各組合せについてひび割れ発生原因が絞り込まれる(S110)。
【0019】
次に、診断対象データのうち、ひび割れ形状やひび割れ発見時期以外の項目のデータに基づいて、ひび割れ発生原因が更に絞り込まれる(S112)。例えば、環境条件データで火災の影響が無しとなっていれば、火災に関連したひび割れ発生原因を除去するなど、あり得ないひび割れ発生原因を除去することにより、原因が絞り込まれる。
【0020】
次に、上記のように絞り込まれたひび割れ発生原因の夫々について、確信度テーブルデータベース22に格納された確信度テーブルを参照して、ひび割れ発生原因である可能性を表す確信度が計算される(S114〜S116)。
【0021】
図5は、確信度テーブルの一部を一例として示す。なお、確信度テーブルは、例えば、ひび割れ形状毎に、あるいは、ひび割れ形状とひび割れ発見時期との各組み合わせ毎に設けられている。
【0022】
図5に示すように、確信度テーブルには、各ひび割れ発生原因(同図の例では、ブリーディング沈下(底版、床版、梁)、ブリーディング沈下(壁、柱)、型枠のはらみ、など)について、ひび割れ診断対象に関する項目(同図の例では、ひび割れ幅、錆汁の有無、変色の有無など)毎に、各項目のデータに対応する確信度が格納されている。例えば、図5において、ひび割れ幅が0.1mm以下の場合、そのひび割れ発生原因が「型枠のはらみ」である確信度は0.2である。ここで、確信度は、実際にひび割れ発生の原因である可能性(すなわち、ひび割れ原因としての確からしさ)を示す値であって[−1,1]の値をとり、−1は絶対的否定(ひび割れ発生の原因では絶対にない)、1は絶対的肯定(絶対にひび割れ発生の原因である)を示す。各要因について、診断対象データの項目毎に設定された確信度から、各要因の総合的な確信度が計算される。
【0023】
具体的には、先ず、確信度テーブルを参照して、絞り込んだ原因毎に診断対象データの各項目についての確信度が読み出される(S114)。そして、読み出された項目毎の確信度に基づき、以下のようにして、各ひび割れ発生原因の総合的な確信度が計算される(S116)。
【0024】
あるひび割れ原因Hについて、ひび割れ診断対象の複数の項目に確信度CFが割当てられているとする。確信度CFを値の正負によって分けて、正の確信度CFをMB、負の確信度CFをMDで表すものとし、これらMBおよびMDを夫々下式のように再帰的に算出する。ただし、MB(H,Rj)、MD(H,Rj)はj番目の項目について確信度テーブルから得られたひび割れ原因Hについての項目毎の確信度であり、MB(H,[R1.Rj])、MD(H,[R1.Rj])は、ひび割れ原因Hについて1番目〜j番目の項目の確信度から計算した確信度、Nは、正負夫々の確信度を与える項目の個数である。
【0025】
正の確信度MBについては、
・MB(H,[R1.Rj−1])=1またはMB(H,Rj)=1の場合
MB(H,[R1.Rj])=1
・それ以外の場合
MB(H,[R1.R1])=MB(H,R1)
j>1のとき
MB(H,[R1.Rj])=MB(H,[R1.Rj−1])+MB(H,Rj)・(1−MB(H,[R1.Rj−1]))
として、
MB(H)=MB(H,[R1.RN])
同様に、負の確信度MDについては、
・MD(H,[R1.Rj−1])=1またはMD(H,Rj)=1の場合
MD(H,[R1.Rj])=1
・それ以外の場合
MB(H,[R1.R1])=MB(H,R1)
j>1のとき
MD(H,[R1.Rj])=MD(H,[R1.Rj−1])+MD(H,Rj)・(1−MD(H,[R1.Rj−1]))
として、
MD(H)=MD(H,[R1.RN])
そして、ひび割れ原因Hに対する総合信頼度CFcomb(H)を、
CFcomb(H)=MB(H)−MD(H)
により算出する。
【0026】
例えば、ひび割れ原因「アルカリ骨材反応」について、診断対象データの各項目について確信度CFが次表の通りであるとする。
【0027】
【表1】
この場合、確信度CFの正の値は、0.2, 0.3, 0.2, 0.3, 0.1であるから、ひび割れ原因「アルカリ骨材反応」についての正の確信度HB(H)は
0.2 + 0.3・(1−0.2) = 0.44
0.44 + 0.2・(1−0.44) = 0.552
0.552 + 0.3・(1−0.552) = 0.6864
0.6864 + 0.1・(1−0.6864) = 0.71776
により、HB(H)=0.71776と算出される。
【0028】
また、確信度CFの負の値は、−0.2, −0.1であるから、負の確信度MD(H)は、
0.2 + 0.1・(1−0.2) = 0.28
により、MD(H)=0.28と計算される。
【0029】
したがって、ひび割れ原因「アルカリ骨材反応」に対する総合的な確信度CFcomb(H)は、
となる。
【0030】
このような総合的な確信度CFcombがひび割れ原因毎に計算され、ひび割れ原因が確信度CFcombの大きい順にソートされる(S118)。そして、確信度CFcombの大きい方から上位所定数のひび割れ原因とそれらの確信度CFcombの値を表示する診断結果画面が生成されて(S120)、端末コンピュータ16へ送信される(S122)。図6に診断結果画面の一例を示す。
【0031】
診断結果画面において、何れかのひび割れ原因の名称がクリックされると(S124)、それに応じて、診断サーバー12は、原因対策データベース24から、該当するひび割れ原因についての対策内容等のデータを読み出して(S126)、そのデータを表示する詳細説明画面を端末コンピュータ16へ送信する(S128)。図7に、詳細説明画面の一例を示す。現場担当者は、このような詳細説明画面を参照することで、ひび割れについての知識を得て、ひび割れに対する適切な対応策をとることができる。
【0032】
また、診断サーバー12は、端末コンピュータ16から送られてきた診断対象データと、それに対して得られた各原因の信頼度とを、ひび割れ事例データベース26に蓄積していく。こうして、ひび割れ事例データベース26に蓄積されたデータを用いて、確信度テーブルの内容を修正していくことで、ひび割れ原因の診断精度を向上させることが可能となる。
【0033】
以上説明したように、本実施形態によれば、工事現場等に設置された端末コンピュータ16から診断対象データを入力すると、診断サーバー12が確信度テーブルに基づき、ひび割れ発生原因を推論して各発生原因の確信度を算出し、その結果や各原因についての対策等が端末コンピュータ16に表示される。このため、現場担当者は、ひび割れに関する専門的な知識がなくても、ひび割れ原因を正確に判定し、その原因に対する適切な対応策をとることができる。
【0034】
また、診断対象データのひび割れ形状やひび割れ発見時期等に基づいて、ひび割れ発生原因を絞り込んだうえで、確信度を計算しているので、診断サーバー12の処理負荷が軽減できるうえ、診断対象の状態・条件等からひび割れ発生原因としてあり得ないことが明らかな発生原因が提示されるのを防止することができる。
【0035】
なお、上記実施形態では、本発明が、診断サーバー12と端末コンピュータ16とからなるサーバークライアントシステムとして実施される場合を説明したが、本発明はこれに限らず、スタンドアローンのコンピュータシステムとして実施することも可能である。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、コンクリートのひび割れ状況等のデータを入力するだけで、ひび割れ発生原因を推定して提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるコンクリートのひび割れ診断システムの全体構成図である。
【図2】本実施形態の診断システムにおける処理の流れを示す図である。
【図3】データ入力画面の一例を示す図である。
【図4】ひび割れ形状とひび割れ発生原因の組合せにより絞り込まれたひび割れ発生原因を示す図である。
【図5】確信度テーブルの一部を一例として示す図である。
【図6】診断結果画面の一例を示す図である。
【図7】詳細説明画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
10 ひび割れ診断システム
12 診断サーバー
14 ネットワーク
16 端末コンピュータ
20 診断対象データベース
22 確信度テーブルデータベース
24 原因対策データベース
26 事例データベース[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an apparatus and method for diagnosing the cause of occurrence of cracks in concrete, a program for causing a computer to execute the method, and a recording medium on which the program is recorded.
[0002]
[Prior art]
Cracks generated in various concrete structures such as buildings and bridges adversely affect the durability of the structure. For this reason, the person in charge of these constructions and structures must regularly check for cracks in the concrete structure, and if any cracks are found, they must take immediate measures such as repairs. It is necessary to determine the appropriate countermeasures after determining the cause of cracking.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, in the past, the person in charge of the spot who found the crack himself / herself consulted the literature such as a specialized book to investigate the countermeasures, and sent materials to the expert indicating the crack status, construction conditions, structure conditions, etc. , I received instructions on how to deal with them by telephone or in writing, or I received an instruction on how to deal with them directly from an expert. However, the countermeasures obtained by referring to the literature by field personnel who do not have specialized knowledge about cracks are not very reliable, and there is a possibility that appropriate measures against cracks cannot be taken. In addition, although it is possible to take appropriate measures by sending materials to specialists or by directly receiving them and receiving instructions from specialists, it takes time, and transportation costs are required for specialists to come. There was also a problem that it was necessary.
[0004]
The present invention has been made in view of the above points, and it is an object of the present invention to accurately estimate and present the cause of cracking by simply inputting data relating to a diagnosis target such as a cracking condition of concrete. .
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention is an apparatus for diagnosing the cause of cracking in concrete,
Diagnostic target data acquisition means for acquiring diagnostic target data representing information on a crack diagnostic target for each predetermined item;
Based on the acquired diagnostic object data, narrowing means for narrowing down the cause of crack occurrence;
A certainty factor representing the certainty of each crack occurrence cause, a certainty factor table corresponding to the data content for each of the predetermined items,
A certainty factor acquisition unit that reads the certainty factor corresponding to the data content of each of the predetermined items of the diagnosis target data of the narrowed-down crack causes from the certainty factor table;
A certainty factor calculating means for calculating a certainty factor representing a total likelihood of the cause of occurrence of each of the narrowed cracks based on the certainty factor for each of the predetermined items read out;
Output means for outputting the calculated certainty factor.
[0006]
In this crack diagnosis apparatus, the predetermined items may be classified into items relating to the occurrence of cracks, items relating to concrete construction conditions, items relating to structural conditions, items relating to concrete mixing, and items relating to environmental conditions. Good.
[0007]
Further, the output means may output the calculated certainty factor for a predetermined number of crack occurrence causes from among the narrowed cause of crack occurrences, from the larger calculated certainty factor.
[0008]
In addition, the crack diagnosis apparatus of the present invention, for each cause of the occurrence of cracks, a cause countermeasure database storing a countermeasure method for cracks caused by the cause,
Means for reading out a countermeasure for the cause of occurrence of the specified crack from the cause countermeasure database;
The output means may include means for outputting the read countermeasure method.
[0009]
Moreover, it is good also as providing the case database for accumulating the data regarding a diagnostic object and data, such as a crack cause diagnosed with respect to the diagnostic object.
[0010]
Further, the crack diagnosis apparatus of the present invention is constituted by a server computer connected to a computer network,
The diagnostic target data acquisition means receives the diagnostic target data from a terminal that has accessed the server computer via the computer network;
The output means may output to the terminal through the computer network.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 is an overall configuration diagram of a concrete crack diagnosis system (hereinafter simply referred to as a diagnosis system) 10 according to an embodiment of the present invention. As shown in the figure, the
[0012]
The
[0013]
FIG. 2 is a diagram showing a flow of processing in the
[0014]
FIG. 3 shows an example of the data input screen. As shown in the figure, on the condition input screen, the data related to the crack diagnosis target (hereinafter referred to as diagnosis target data) is classified into input data, structure data, crack data, concrete data, construction data, environmental condition data, etc. Input every time. The data items included in each classification are as follows, for example.
[0015]
(1) Input user data Bibliographic data such as the input date, construction name, and input user name.
(2) Structure data Data on structure conditions such as structure type, structure type, and foundation.
(3) Crack data Data related to the occurrence of cracks, such as crack discovery time, crack shape, crack depth and crack width. Of these, cracks were detected i) several hours to one day after placement, ii) several hours to several days after placement, iii) several days to one year after placement, iv) one year to several years after placement. It is possible to select and input within 10 years and before / after mold removal / support dismantling. In addition, the crack shape can be selected and input either linear or turtle shell shape.
(4) Concrete data Data on concrete mix (concrete maximum dimensions, slump, flow, air volume, etc.), cement type, fine aggregate, admixture, etc.
(5) Construction data Data on concrete construction conditions such as placement date, amount of concrete placement, weather at the time of placement, and temperature.
(6) Environmental condition data Data on environmental conditions such as whether the cracked surface is in contact with the outside air, the environment of the structure (in the sea, at sea, on the coast, in the soil, in the atmosphere, etc.), whether there is solar radiation, and whether there is a fire. .
[0016]
The diagnosis target data input on the data input screen is transmitted from the
[0017]
The
[0018]
First, the generation cause of a crack is narrowed down based on the data which shows a crack shape and a crack discovery time among crack data (S108-S112). That is, it is determined whether the shape of the crack is a straight line or a turtle shell shape (S106). Further, in each case of the straight line shape and the turtle shell shape, the discovery time of the crack is as follows. Before the frame support is removed, it is determined whether (2) the form support is removed to less than one year after placing the concrete, or (3) one to several decades after placing the concrete (S108). Then, the possible causes of occurrence of cracks are removed for each combination of crack shape and crack discovery time, and the cause of occurrence of cracks is narrowed for each combination as shown in FIG. 4, for example (S110).
[0019]
Next, the cause of occurrence of cracking is further narrowed down based on data of items other than the crack shape and crack discovery time in the diagnosis target data (S112). For example, if there is no influence of a fire in the environmental condition data, the cause is narrowed down by removing the cause of the occurrence of a crack that is not possible, such as removing the cause of the occurrence of a crack related to the fire.
[0020]
Next, for each of the crack occurrence causes narrowed down as described above, a certainty factor representing the possibility of the occurrence of a crack is calculated with reference to the certainty factor table stored in the certainty factor table database 22 ( S114 to S116).
[0021]
FIG. 5 shows a part of the certainty factor table as an example. Note that the certainty factor table is provided, for example, for each crack shape or for each combination of a crack shape and a crack discovery time.
[0022]
As shown in FIG. 5, the certainty factor table shows the cause of each crack occurrence (in the example shown in the figure, bleeding subsidence (bottom plate, floor slab, beam), bleeding subsidence (wall, column), formwork interference, etc.) For each item (in the example of the figure, crack width, presence / absence of rust juice, presence / absence of discoloration, etc.), a certainty factor corresponding to the data of each item is stored. For example, in FIG. 5, when the crack width is 0.1 mm or less, the certainty factor that the cause of the occurrence of cracking is “formation of the mold” is 0.2. Here, the certainty factor is a value indicating the possibility of actually causing the crack (that is, the probability as the cause of the crack) and takes a value of [−1, 1], and −1 is an absolute negation. (Never causes cracking) 1 indicates absolute affirmation (absolutely causes cracking). For each factor, the overall certainty factor of each factor is calculated from the certainty factor set for each item of diagnosis target data.
[0023]
Specifically, first, the certainty factor for each item of the diagnosis target data is read for each narrowed cause with reference to the certainty factor table (S114). Based on the read certainty factor for each item, the overall certainty factor of each crack occurrence cause is calculated as follows (S116).
[0024]
It is assumed that the certainty factor CF is assigned to a plurality of crack diagnosis target items for a certain crack cause H. The certainty factor CF is divided into positive and negative values, the positive certainty factor CF is expressed as MB, and the negative certainty factor CF is expressed as MD. These MB and MD are recursively calculated as in the following equations, respectively. However, MB (H, Rj) and MD (H, Rj) are the certainty factors for each item about the crack cause H obtained from the certainty factor table for the jth item, and MB (H, [R1.Rj]. ), MD (H, [R1.Rj]) is a certainty factor calculated from the certainty factors of the first to jth items for the crack cause H, and N is the number of items giving positive and negative certainty factors.
[0025]
For positive confidence MB,
When MB (H, [R1.Rj-1]) = 1 or MB (H, Rj) = 1, MB (H, [R1.Rj]) = 1
-Otherwise, MB (H, [R1.R1]) = MB (H, R1)
When j> 1, MB (H, [R1.Rj]) = MB (H, [R1.Rj-1]) + MB (H, Rj). (1-MB (H, [R1.Rj-1]) )
As
MB (H) = MB (H, [R1.RN])
Similarly, for negative confidence MD,
When MD (H, [R1.Rj-1]) = 1 or MD (H, Rj) = 1, MD (H, [R1.Rj]) = 1
-Otherwise, MB (H, [R1.R1]) = MB (H, R1)
When j> 1, MD (H, [R1.Rj]) = MD (H, [R1.Rj-1]) + MD (H, Rj). (1-MD (H, [R1.Rj-1]) )
As
MD (H) = MD (H, [R1.RN])
And the total reliability CFcomb (H) for the crack cause H is
CFcomb (H) = MB (H) -MD (H)
Calculated by
[0026]
For example, regarding the cause of cracking “alkali aggregate reaction”, the certainty factor CF is as shown in the following table for each item of diagnosis target data.
[0027]
[Table 1]
In this case, since the positive value of the certainty factor CF is 0.2, 0.3, 0.2, 0.3, 0.1, the positive certainty factor HB about the cause of cracking “alkali aggregate reaction” (H) is 0.2 + 0.3 · (1-0.2) = 0.44
0.44 + 0.2. (1-0.44) = 0.552
0.552 + 0.3 · (1-0.552) = 0.6864
0.6864 + 0.1 · (1−0.6864) = 0.71776
Thus, HB (H) = 0.71776 is calculated.
[0028]
Further, since the negative values of the certainty factor CF are −0.2 and −0.1, the negative certainty factor MD (H) is
0.2 + 0.1 · (1-0.2) = 0.28
Therefore, MD (H) = 0.28 is calculated.
[0029]
Therefore, the overall certainty factor CFcomb (H) for the cause of cracking “alkali aggregate reaction” is
It becomes.
[0030]
Such a comprehensive certainty factor CFcomb is calculated for each cause of cracking, and the causes of cracking are sorted in descending order of the certainty factor CFcomb (S118). Then, a diagnosis result screen displaying the top predetermined number of crack causes and values of the certainty factor CFcomb from the one with the highest certainty factor CFcomb is generated (S120) and transmitted to the terminal computer 16 (S122). FIG. 6 shows an example of the diagnosis result screen.
[0031]
When one of the crack cause names is clicked on the diagnosis result screen (S124), the
[0032]
In addition, the
[0033]
As described above, according to the present embodiment, when diagnosis target data is input from the
[0034]
In addition, since the reliability is calculated after narrowing down the cause of cracking based on the crack shape of the diagnosis target data, crack detection time, etc., the processing load on the
[0035]
In the above-described embodiment, the case where the present invention is implemented as a server client system including the
[0036]
【The invention's effect】
According to the present invention, the cause of occurrence of cracks can be estimated and presented only by inputting data such as the crack status of concrete.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall configuration diagram of a concrete crack diagnosis system according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a flow of processing in the diagnostic system of the present embodiment.
FIG. 3 is a diagram illustrating an example of a data input screen.
FIG. 4 is a diagram showing a cause of occurrence of a crack narrowed down by a combination of a crack shape and a cause of occurrence of a crack.
FIG. 5 is a diagram illustrating a part of the certainty factor table as an example.
FIG. 6 is a diagram illustrating an example of a diagnosis result screen.
FIG. 7 is a diagram illustrating an example of a detailed explanation screen.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (9)
ひび割れ診断対象に関する情報を所定の項目毎に表す診断対象データを取得する診断対象データ取得手段と、
前記取得した診断対象データに基づいて、ひび割れ発生原因を絞り込む絞込み手段と、
各ひび割れ発生原因の確からしさを表す確信度が、前記所定の項目毎にそのデータ内容に対応して格納された確信度テーブルと、
前記確信度テーブルから、前記絞り込んだ各ひび割れ原因の、前記診断対象データの前記所定の項目毎のデータ内容に対応した確信度を読み出す確信度取得手段と、
前記読み出した前記所定の項目毎の確信度に基づいて、前記絞り込んだ各ひび割れ発生原因の総合的な確からしさを表す確信度を計算する確信度計算手段と、
前記計算した確信度を出力する出力手段と、を備えることを特徴とするひび割れ診断装置。A device for diagnosing the cause of cracks in concrete,
Diagnostic target data acquisition means for acquiring diagnostic target data representing information on a crack diagnostic target for each predetermined item;
Based on the acquired diagnostic object data, narrowing means for narrowing down the cause of crack occurrence;
A certainty factor representing the certainty of each crack occurrence cause, a certainty factor table corresponding to the data content for each of the predetermined items,
A certainty factor acquisition unit that reads the certainty factor corresponding to the data content of each of the predetermined items of the diagnosis target data of the narrowed-down crack causes from the certainty factor table;
A certainty factor calculating means for calculating a certainty factor representing a total likelihood of the cause of occurrence of each of the narrowed cracks based on the certainty factor for each of the predetermined items read out;
And an output means for outputting the calculated certainty factor.
ひび割れ発生の各原因について、その原因で発生したひび割れに対する対処方法が格納された原因対策データベースと、
指定されたひび割れ発生原因についての対処方法を前記原因対策データベースから読み出す手段とを更に備え、
前記出力手段は、前記読み出した対処方法を出力する手段を含むことを特徴とする装置。In the crack diagnostic apparatus of any one of Claims 1-3,
For each cause of crack occurrence, a cause countermeasure database that stores the countermeasures against the cracks that occurred, and
Means for reading out a countermeasure for the cause of occurrence of the specified crack from the cause countermeasure database;
The output means includes means for outputting the read countermeasure method.
コンピュータネットワークに接続されたサーバーコンピュータにより構成されており、
前記診断対象データ取得手段は、前記コンピュータネットワーク経由で前記サーバーコンピュータにアクセスしてきた端末から前記診断対象データを受信し、
前記出力手段は、前記コンピュータネットワークを通して前記端末へ出力することを特徴とする装置。In the crack diagnostic apparatus of any one of Claims 1-5,
Consists of server computers connected to a computer network,
The diagnostic target data acquisition means receives the diagnostic target data from a terminal that has accessed the server computer via the computer network;
The output means outputs to the terminal through the computer network.
ひび割れ診断対象に関する情報を所定の項目毎に表す診断対象データを取得するステップと、
前記取得した診断対象データに基づいて、ひび割れ発生の原因を絞り込むステップと、
ひび割れの各発生原因の確信度が、前記所定の項目毎にそのデータ内容に対応して格納された確信度テーブルテーブルから、前記絞り込んだ各ひび割れ原因の、前記診断対象データの所定の項目毎のデータ内容に対応した確信度を読み出すステップと、
前記読み出した前記所定の項目毎の確信度に基づいて、前記絞り込んだ各原因が実際にひび割れ発生の原因である可能性を表す確信度を計算するステップと、
前記計算した確信度を出力するステップと、を実行することを特徴とするひび割れ診断方法。A method of diagnosing the cause of cracking in concrete, where a computer
Obtaining diagnostic target data representing information on the crack diagnostic target for each predetermined item;
Based on the acquired diagnostic object data, narrowing down the cause of crack occurrence;
The certainty factor of each cause of occurrence of cracks is stored for each predetermined item corresponding to the data content from the certainty factor table, and for each predetermined item of the diagnosis target data, the cause of each narrowed crack A step of reading a certainty factor corresponding to the data content;
Based on the certainty factor for each of the predetermined items read out, calculating a certainty factor representing the possibility that each narrowed cause is actually the cause of cracking;
A step of outputting the calculated certainty factor.
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