JP2005017029A - キャピラリカラム及びそれを用いたガスクロマトグラフィ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い分解能を有し、かつ、既存のガスクロマトグラフィ装置に適用可能なキャピラリカラム及びそれを用いたガスクロマトグラフィ装置を提供するものである。
【解決手段】本発明に係るキャピラリカラム10は、第1基板11と第2基板12とを重ね合わせて構成されるものであって、第1基板11の重ね合わせ面11aに微細な連続溝13を形成し、その連続溝13の内面に試料分析のための固定相膜14を設け、第2基板12の、連続溝13の両端部13a,13bに対応する位置にそれぞれ貫通孔15,15を形成して連続溝13の両端部13a,13bを露出させ、各貫通孔15,15の開口部16c,16cに石英ガラス管17a,17bを接続したものである。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明に係るキャピラリカラム10は、第1基板11と第2基板12とを重ね合わせて構成されるものであって、第1基板11の重ね合わせ面11aに微細な連続溝13を形成し、その連続溝13の内面に試料分析のための固定相膜14を設け、第2基板12の、連続溝13の両端部13a,13bに対応する位置にそれぞれ貫通孔15,15を形成して連続溝13の両端部13a,13bを露出させ、各貫通孔15,15の開口部16c,16cに石英ガラス管17a,17bを接続したものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、キャピラリカラムに係り、特に、ガスクロマトグラフィ装置で用いられるキャピラリカラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ガスクロマトグラフィ装置で用いられる分離カラムの一種にキャピラリカラムが挙げられる。このキャピラリカラムは、石英キャピラリカラム(中空の細径ガラス管)の内面に試料分析のための固定相膜を形成してなる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
従来の固定相膜の形成方法としてスタティック法がある。このスタティック法は、有機溶媒に固定相形成物質を溶解させた溶液を石英キャピラリ内部に充填した後、石英キャピラリカラムの一端又は両端から有機溶媒を揮発・蒸発させ、石英キャピラリカラムの内面に固定相膜を形成するものである。これによって、石英キャピラリカラムの内面に長手方向の膜厚が均一な固定相膜を形成することができ、良好な分解能を有した石英キャピラリカラムを得ることができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−180821号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、石英キャピラリカラムは、キャピラリカラムの内径が細ければ細い程、分析試料の分離性能が向上する。また、ガソリンやナフサ中の低沸点炭化水素成分(C3〜C12)の比率を測定する場合、固定相膜の膜厚が厚い程、高分解能が得られることが知られている。ところが、前述したスタティック法では、極細径の石英キャピラリカラムの内面に、厚膜の固定相膜を長手方向に亘って均一な膜厚で形成することは極めて困難であるという問題があった。
【0006】
また、現在、石英キャピラリカラムを用いたガスクロマトグラフィ装置においては、分析時間を短くするために、石英キャピラリカラムを高温(100〜300℃)に保持して、分析を行うのが一般的である。石英キャピラリカラムは、分析中、常時高温に保持されるため、一般の光ファイバの被覆材料である紫外線硬化樹脂の代わりに、耐熱性のあるポリイミド樹脂で被覆されている。
【0007】
ところが、ポリイミド樹脂の耐熱限界温度は250℃位であり、使用中に被覆材料であるポリイミド樹脂が劣化し、破損するおそれがある。そこで、被覆材を金属材とすることで、耐熱性を向上させる提案がなされているが、大幅なコスト上昇を招くという問題があった。
【0008】
また、石英キャピラリカラムを用いたガスクロマトグラフィ装置による分析は、石油、香料、医薬、農薬などの成分分析に広く用いられており、装置の普及台数は数千万台にも及んでいる。よって、ガスクロマトグラフィ装置を使用するユーザの立場を考慮すると、ユーザが現在所有している既存の装置にも適用可能な石英キャピラリカラムが望まれる。
【0009】
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、高い分解能を有し、かつ、既存のガスクロマトグラフィ装置に適用可能なキャピラリカラム及びそれを用いたガスクロマトグラフィ装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく本発明に係るキャピラリカラムは、第1基板と第2基板とを重ね合わせて構成したキャピラリカラムにおいて、上記第1基板の重ね合わせ面に微細な連続溝を形成し、その連続溝の内面に試料分析のための固定相膜を設け、上記第2基板の、上記連続溝の両端部に対応する位置にそれぞれ貫通孔を形成して上記連続溝の両端部を露出させ、各貫通孔の開口部に石英ガラス管を接続したものである。
【0011】
また、各貫通孔の開口部と上記石英ガラス管とは、レーザによって融着接続することが好ましい。
【0012】
以上の構成によれば、微細な連続溝の内面に、厚膜の固定相膜を有するキャピラリカラムを得ることができる。これによって、高い分解能を有するキャピラリカラムが得られる。
【0013】
一方、本発明に係るキャピラリカラムを用いたガスクロマトグラフィ装置は、前述したキャピラリカラムの各石英ガラス管と、ガスクロマトグラフィ装置本体とを、ポリイミド樹脂又は金属材で構成したダミーキャピラリチューブで接続したものである。
【0014】
一方の石英ガラス管とガスクロマトグラフィ装置本体の分析試料注入手段とがチューブで接続され、また、他方の石英ガラス管とガスクロマトグラフィ装置本体の検出手段とがチューブで接続される。
【0015】
以上の構成によれば、本発明に係るキャピラリカラムを、チューブを介して、既存のガスクロマトグラフィ装置本体に容易に接続することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適一実施の形態を添付図面に基いて説明する。
【0017】
本発明の好適な一実施形態に係るキャピラリカラムの断面図を図1に、図1の2−2線矢視平面図を図2に示す。
【0018】
図1に示すように、本実施の形態に係るキャピラリカラム10は、石英ガラス、具体的には無水合成石英ガラス基板で構成される第1基板11と第2基板12とを重ね合わせて構成したものである。
【0019】
具体的には、図2に示すように、第1基板11の重ね合わせ面11aに微細な連続溝13を形成する。連続溝13の両端13a,13bは、第1基板11の各端面(図2中では上下、左右面)まで達しておらず、重ね合わせ面11a上に位置する。連続溝13の内面には、少なくとも1種類の材料で構成され、試料分析のための固定相膜14が設けられる。連続溝13は、蛇行状、直線状、又は螺旋状のいずれであってもよく、特に限定するものではないが、全長の長さをできるだけ長く確保できるものが好ましい。
【0020】
固定相膜14は、具体的には、有機溶媒に固定相形成物質を溶解させた溶液(図示せず)を連続溝13内に充填した後、連続溝13から有機溶媒を揮発・蒸発させることで、連続溝13の内面(側壁及び底面)に形成される。固定相形成物質としては、ポリジメチルシロキサン(例えば、OV−1(製品名))や、ポリエチレングリコール(例えば、PEG20M(製品名))を用いることができる。また、固定相形成物質を溶解するための有機溶媒としては、ジクロロメタン、アセトン、メタノールなどが挙げられる。
【0021】
第2基板12の、連続溝13の両端部13a,13bに対応する(臨んだ)位置には、第2基板12の重ね合わせ面12a(図1中では上面)と非重ね合わせ面12b(図1中では下面)とを連絡する貫通孔15,15がそれぞれ形成される。貫通孔15,15を介して、連続溝13の両端部13a,13bが表面に露出される。各貫通孔15,15は、重ね合わせ面12a側の小径部16aと非重ね合わせ面12b側の大径部16bとで構成される。各大径部16bの開口部16cには、石英ガラス管17a,17bが接続される。
【0022】
小径部16aは連続溝13の両端部13a,13bと同径(又は同形状)とされ、大径部16bは石英ガラス管17a,17bと同径(又は同形状)とされる。尚、本実施の形態においては、各貫通孔15が小径部16a及び大径部16bの2段で構成される場合について説明を行ったが、3段以上であってもよい。また、各貫通孔15は、小径部16a及び大径部16bといった具合に段差部を介して拡径する場合について説明を行ったが、貫通孔15をテーパ状に形成して、無段差で拡径させるようにしてもよい。
【0023】
各貫通孔15の開口部16cと石英ガラス管17a,17bとは、レーザ、例えば炭酸ガスレーザ等を用いて融着接続される。これによって、各開口部16cと石英ガラス管17a,17bとが強固に接続され、各開口部16cを閉塞することなく、かつ、接続部から分析試料が漏れるおそれはない。
【0024】
無水合成石英ガラス基板11,12及び石英ガラス管17a,17bは、金属や水酸基等を含まない純粋SiO2で構成される基板及び管である。
【0025】
次に、本実施の形態に係るキャピラリカラム10の製造方法を、添付図面に基づいて説明する。
【0026】
前述した構造の第1基板11及び第2基板12の各重ね合わせ面11a,12aに、化学処理を施し、各重ね合わせ面11a,12aを活性化させる。化学処理に用いる処理液として、例えば、1%HF+5%NH4Fの水溶液が挙げられる。
【0027】
次に、第1基板11における連続溝13の両端部13a,13bの位置と、第2基板12における貫通孔15,15の位置とを合わせた状態で重ね合わせることで、連続溝13と第2基板12の重ね合わせ面12aとで囲まれた空間、つまり流路20が構成される。
【0028】
次に、重ね合わせた第1基板11及び第2基板12を電気炉内に配置し、約250℃の温度で加熱処理を施すことで、各重ね合わせ面11a,12aが部分溶融して接合され、キャピラリカラム10が得られる。
【0029】
次に、本実施の形態に係るキャピラリカラムの作用を説明する。
【0030】
本実施の形態に係るキャピラリカラム10においては、第1基板11の重ね合わせ面11aに形成した連続溝13と第2基板12の重ね合わせ面12aとで囲まれた空間が、流路20、つまり分析試料の分析を行うための試料分析流路を構成する。
【0031】
ここで、第1基板11の重ね合わせ面11aにおける連続溝13の形成は、半導体メモリや石英ガラス導波路などにおける微細加工技術を応用したものである。よって、第1基板11の重ね合わせ面11aに、開口幅が狭く、かつ、深い連続溝13を形成するのは容易である。また、連続溝13は、長手方向全長に亘って第1基板11の表面に露出しており、連続溝13の内面に、厚膜の固定相膜14を形成すること及び固定相膜14の膜厚を自在に調整することは、スピンコーティング技術を応用することで、容易に可能である。
【0032】
よって、極細の連続溝13の内面に、長手方向に亘って膜厚が均一で、かつ、厚膜の固定相膜14を有するキャピラリカラムを容易に得ることができる。固定相膜14の膜厚を厚く形成することができ、その調整も自在であることから、キャピラリカラム10の流路20の長さが短くても、すなわち小さなキャピラリカラム10であっても、高い分解能を達成できる。
【0033】
また、キャピラリカラム10における流路20は、狭ければ狭い程(断面積が小さければ小さい程)、分析試料の分離性能が向上するため、連続溝13の開口幅も小さい方が好ましい。しかし、連続溝13の開口幅があまりにも小さいと、連続溝13と石英管17a,17bとの間にミスフィットが生じてしまい、分析試料を流路20に供給するのが困難となってしまう。そこで、本実施の形態に係るキャピラリカラム10においては、連続溝13の両端部13a,13bと石英管17a,17bとを、貫通孔15を介してそれぞれ接続している。貫通孔15は、連続溝13の両端部13a,13b側(重ね合わせ面12a側)を小径部16aに、石英管17a,17b側(非重ね合わせ面12b側)を大径部16bに形成しているため、連続溝13と石英管17a,17bとの間にミスフィットが生じることはない。よって、分析試料を流路20に確実に供給することができる。
【0034】
次に、本実施の形態に係るキャピラリカラム10を用いたガスクロマトグラフィ装置について説明する。
【0035】
図3に示すように、得られたキャピラリカラム10と、既存(又は既設)のガスクロマトグラフィ装置本体30とを、ポリイミド樹脂(又は金属材)で構成されるチューブ32a,32bで接続することで、ガスクロマトグラフィ装置40が得られる。具体的には、キャピラリカラム10の石英管17aと、ガスクロマトグラフィ装置本体30の分析試料注入手段(分析試料注入装置)31とが、ダミーキャピラリチューブ(チューブ)32aで接続される。また、キャピラリカラム10の石英管17bと、ガスクロマトグラフィ装置本体30の検出手段(検出装置)33とが、ダミーキャピラリチューブ(チューブ)32bで接続される。ダミーキャピラリチューブ32a,32bの内面には、連続溝13のように試料分析のための固定相膜は形成されていない。
【0036】
分析試料注入手段31は、分析試料(例えば、分析ガスなど)が充填され、分析試料をキャピラリカラム10に供給するためのマイクロシリンジ34を備えていてもよい。また、検出手段33は、分析、検出された分析試料の成分データを解析する解析装置35及びその解析装置35で得られた解析結果を記録するための記録装置36を備えていてもよい。ここで言う、分析試料注入手段31は、分析試料をキャピラリカラム10に注入できるもの、また、検出手段33は、分析試料中に含まれる各成分を検出できるものであれば、特に限定するものではない。
【0037】
本実施の形態に係るガスクロマトグラフィ装置40によれば、キャピラリカラム10における接続のための石英管17a,17bと、既存(又は既設)のガスクロマトグラフィ装置本体30とを、耐熱性に優れた材料、例えばポリイミド樹脂(又は金属材)で構成されるダミーキャピラリチューブ32a,32bにより容易に接続することができる。つまり、チューブ32a,32bを、注入手段31及び検出手段33に応じて適宜更新するだけで、既存の本体30に対してキャピラリカラム10をそのまま適用することができ、装置ユーザが、装置本体を新規に更新(購入)する必要はない。
【0038】
また、ダミーキャピラリチューブ32a,32bは、キャピラリカラム10を耐熱のために被覆するものではなく、キャピラリカラム10と本体30を接続するためのものである。このため、高温での分析中において、チューブ32a,32bが高温に晒されることは殆どないことから、チューブ32a,32bが熱劣化し、破損するおそれも殆どない。よって、従来のガスクロマトグラフィ装置と比較して、より高温の設定温度で試料分析を行うことができる。
【0039】
また、チューブ32a,32bは、キャピラリカラム10と本体30を接続するためのものであることから、キャピラリカラム10の交換の度にチューブ32a,32bを交換する必要はなく、装置コスト及びランニングコストの低減を図ることができる。
【0040】
以上、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、他にも種々のものが想定されることは言うまでもない。
【0041】
【実施例】
次に、本発明について、実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0042】
図1,図2に示した本実施の形態に係るキャピラリカラム10を用いて、図3に示したガスクロマトグラフィ装置40を形成し、キャピラリカラム10の性能評価(分解能の評価)を行った。評価に用いる分析試料は、1−オクタン、nデカン(C10)、1−オクタノール、2,6ジメチルフェノール、nウンデカン(C11)、2,6ジメチルアニリン、nドデカン(C12)、及びnトリデカン(C13)の各成分を混合したものを用いた。
【0043】
このテスト用分析試料を、注入手段31を介してキャピラリカラム10に注入し、化学分析することで得られた分析ピークから、キャピラリカラム10の性能指標となる理論段数を計算した。その結果、4200段という理論段数値が得られ、極めて良好な分解能を有するキャピラリカラム10であることが確認できた。
【0044】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、高い分解能を有し、かつ、既存のガスクロマトグラフィ装置に適用可能なキャピラリカラムが得られるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な一実施形態に係るキャピラリカラムの断面図である。
【図2】図1の2−2線矢視平面図である。
【図3】図1のキャピラリカラムを用いたガスクロマトグラフィ装置の概略模式図である。
【符号の説明】
10 キャピラリカラム
11 第1基板
11a 第1基板の重ね合わせ面
12 第2基板
13 連続溝
13a,13b 連続溝の両端部
14 固定相膜
15 貫通孔
16c 開口部
17a,17b 石英ガラス管
【発明の属する技術分野】
本発明は、キャピラリカラムに係り、特に、ガスクロマトグラフィ装置で用いられるキャピラリカラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ガスクロマトグラフィ装置で用いられる分離カラムの一種にキャピラリカラムが挙げられる。このキャピラリカラムは、石英キャピラリカラム(中空の細径ガラス管)の内面に試料分析のための固定相膜を形成してなる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
従来の固定相膜の形成方法としてスタティック法がある。このスタティック法は、有機溶媒に固定相形成物質を溶解させた溶液を石英キャピラリ内部に充填した後、石英キャピラリカラムの一端又は両端から有機溶媒を揮発・蒸発させ、石英キャピラリカラムの内面に固定相膜を形成するものである。これによって、石英キャピラリカラムの内面に長手方向の膜厚が均一な固定相膜を形成することができ、良好な分解能を有した石英キャピラリカラムを得ることができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−180821号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、石英キャピラリカラムは、キャピラリカラムの内径が細ければ細い程、分析試料の分離性能が向上する。また、ガソリンやナフサ中の低沸点炭化水素成分(C3〜C12)の比率を測定する場合、固定相膜の膜厚が厚い程、高分解能が得られることが知られている。ところが、前述したスタティック法では、極細径の石英キャピラリカラムの内面に、厚膜の固定相膜を長手方向に亘って均一な膜厚で形成することは極めて困難であるという問題があった。
【0006】
また、現在、石英キャピラリカラムを用いたガスクロマトグラフィ装置においては、分析時間を短くするために、石英キャピラリカラムを高温(100〜300℃)に保持して、分析を行うのが一般的である。石英キャピラリカラムは、分析中、常時高温に保持されるため、一般の光ファイバの被覆材料である紫外線硬化樹脂の代わりに、耐熱性のあるポリイミド樹脂で被覆されている。
【0007】
ところが、ポリイミド樹脂の耐熱限界温度は250℃位であり、使用中に被覆材料であるポリイミド樹脂が劣化し、破損するおそれがある。そこで、被覆材を金属材とすることで、耐熱性を向上させる提案がなされているが、大幅なコスト上昇を招くという問題があった。
【0008】
また、石英キャピラリカラムを用いたガスクロマトグラフィ装置による分析は、石油、香料、医薬、農薬などの成分分析に広く用いられており、装置の普及台数は数千万台にも及んでいる。よって、ガスクロマトグラフィ装置を使用するユーザの立場を考慮すると、ユーザが現在所有している既存の装置にも適用可能な石英キャピラリカラムが望まれる。
【0009】
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、高い分解能を有し、かつ、既存のガスクロマトグラフィ装置に適用可能なキャピラリカラム及びそれを用いたガスクロマトグラフィ装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく本発明に係るキャピラリカラムは、第1基板と第2基板とを重ね合わせて構成したキャピラリカラムにおいて、上記第1基板の重ね合わせ面に微細な連続溝を形成し、その連続溝の内面に試料分析のための固定相膜を設け、上記第2基板の、上記連続溝の両端部に対応する位置にそれぞれ貫通孔を形成して上記連続溝の両端部を露出させ、各貫通孔の開口部に石英ガラス管を接続したものである。
【0011】
また、各貫通孔の開口部と上記石英ガラス管とは、レーザによって融着接続することが好ましい。
【0012】
以上の構成によれば、微細な連続溝の内面に、厚膜の固定相膜を有するキャピラリカラムを得ることができる。これによって、高い分解能を有するキャピラリカラムが得られる。
【0013】
一方、本発明に係るキャピラリカラムを用いたガスクロマトグラフィ装置は、前述したキャピラリカラムの各石英ガラス管と、ガスクロマトグラフィ装置本体とを、ポリイミド樹脂又は金属材で構成したダミーキャピラリチューブで接続したものである。
【0014】
一方の石英ガラス管とガスクロマトグラフィ装置本体の分析試料注入手段とがチューブで接続され、また、他方の石英ガラス管とガスクロマトグラフィ装置本体の検出手段とがチューブで接続される。
【0015】
以上の構成によれば、本発明に係るキャピラリカラムを、チューブを介して、既存のガスクロマトグラフィ装置本体に容易に接続することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適一実施の形態を添付図面に基いて説明する。
【0017】
本発明の好適な一実施形態に係るキャピラリカラムの断面図を図1に、図1の2−2線矢視平面図を図2に示す。
【0018】
図1に示すように、本実施の形態に係るキャピラリカラム10は、石英ガラス、具体的には無水合成石英ガラス基板で構成される第1基板11と第2基板12とを重ね合わせて構成したものである。
【0019】
具体的には、図2に示すように、第1基板11の重ね合わせ面11aに微細な連続溝13を形成する。連続溝13の両端13a,13bは、第1基板11の各端面(図2中では上下、左右面)まで達しておらず、重ね合わせ面11a上に位置する。連続溝13の内面には、少なくとも1種類の材料で構成され、試料分析のための固定相膜14が設けられる。連続溝13は、蛇行状、直線状、又は螺旋状のいずれであってもよく、特に限定するものではないが、全長の長さをできるだけ長く確保できるものが好ましい。
【0020】
固定相膜14は、具体的には、有機溶媒に固定相形成物質を溶解させた溶液(図示せず)を連続溝13内に充填した後、連続溝13から有機溶媒を揮発・蒸発させることで、連続溝13の内面(側壁及び底面)に形成される。固定相形成物質としては、ポリジメチルシロキサン(例えば、OV−1(製品名))や、ポリエチレングリコール(例えば、PEG20M(製品名))を用いることができる。また、固定相形成物質を溶解するための有機溶媒としては、ジクロロメタン、アセトン、メタノールなどが挙げられる。
【0021】
第2基板12の、連続溝13の両端部13a,13bに対応する(臨んだ)位置には、第2基板12の重ね合わせ面12a(図1中では上面)と非重ね合わせ面12b(図1中では下面)とを連絡する貫通孔15,15がそれぞれ形成される。貫通孔15,15を介して、連続溝13の両端部13a,13bが表面に露出される。各貫通孔15,15は、重ね合わせ面12a側の小径部16aと非重ね合わせ面12b側の大径部16bとで構成される。各大径部16bの開口部16cには、石英ガラス管17a,17bが接続される。
【0022】
小径部16aは連続溝13の両端部13a,13bと同径(又は同形状)とされ、大径部16bは石英ガラス管17a,17bと同径(又は同形状)とされる。尚、本実施の形態においては、各貫通孔15が小径部16a及び大径部16bの2段で構成される場合について説明を行ったが、3段以上であってもよい。また、各貫通孔15は、小径部16a及び大径部16bといった具合に段差部を介して拡径する場合について説明を行ったが、貫通孔15をテーパ状に形成して、無段差で拡径させるようにしてもよい。
【0023】
各貫通孔15の開口部16cと石英ガラス管17a,17bとは、レーザ、例えば炭酸ガスレーザ等を用いて融着接続される。これによって、各開口部16cと石英ガラス管17a,17bとが強固に接続され、各開口部16cを閉塞することなく、かつ、接続部から分析試料が漏れるおそれはない。
【0024】
無水合成石英ガラス基板11,12及び石英ガラス管17a,17bは、金属や水酸基等を含まない純粋SiO2で構成される基板及び管である。
【0025】
次に、本実施の形態に係るキャピラリカラム10の製造方法を、添付図面に基づいて説明する。
【0026】
前述した構造の第1基板11及び第2基板12の各重ね合わせ面11a,12aに、化学処理を施し、各重ね合わせ面11a,12aを活性化させる。化学処理に用いる処理液として、例えば、1%HF+5%NH4Fの水溶液が挙げられる。
【0027】
次に、第1基板11における連続溝13の両端部13a,13bの位置と、第2基板12における貫通孔15,15の位置とを合わせた状態で重ね合わせることで、連続溝13と第2基板12の重ね合わせ面12aとで囲まれた空間、つまり流路20が構成される。
【0028】
次に、重ね合わせた第1基板11及び第2基板12を電気炉内に配置し、約250℃の温度で加熱処理を施すことで、各重ね合わせ面11a,12aが部分溶融して接合され、キャピラリカラム10が得られる。
【0029】
次に、本実施の形態に係るキャピラリカラムの作用を説明する。
【0030】
本実施の形態に係るキャピラリカラム10においては、第1基板11の重ね合わせ面11aに形成した連続溝13と第2基板12の重ね合わせ面12aとで囲まれた空間が、流路20、つまり分析試料の分析を行うための試料分析流路を構成する。
【0031】
ここで、第1基板11の重ね合わせ面11aにおける連続溝13の形成は、半導体メモリや石英ガラス導波路などにおける微細加工技術を応用したものである。よって、第1基板11の重ね合わせ面11aに、開口幅が狭く、かつ、深い連続溝13を形成するのは容易である。また、連続溝13は、長手方向全長に亘って第1基板11の表面に露出しており、連続溝13の内面に、厚膜の固定相膜14を形成すること及び固定相膜14の膜厚を自在に調整することは、スピンコーティング技術を応用することで、容易に可能である。
【0032】
よって、極細の連続溝13の内面に、長手方向に亘って膜厚が均一で、かつ、厚膜の固定相膜14を有するキャピラリカラムを容易に得ることができる。固定相膜14の膜厚を厚く形成することができ、その調整も自在であることから、キャピラリカラム10の流路20の長さが短くても、すなわち小さなキャピラリカラム10であっても、高い分解能を達成できる。
【0033】
また、キャピラリカラム10における流路20は、狭ければ狭い程(断面積が小さければ小さい程)、分析試料の分離性能が向上するため、連続溝13の開口幅も小さい方が好ましい。しかし、連続溝13の開口幅があまりにも小さいと、連続溝13と石英管17a,17bとの間にミスフィットが生じてしまい、分析試料を流路20に供給するのが困難となってしまう。そこで、本実施の形態に係るキャピラリカラム10においては、連続溝13の両端部13a,13bと石英管17a,17bとを、貫通孔15を介してそれぞれ接続している。貫通孔15は、連続溝13の両端部13a,13b側(重ね合わせ面12a側)を小径部16aに、石英管17a,17b側(非重ね合わせ面12b側)を大径部16bに形成しているため、連続溝13と石英管17a,17bとの間にミスフィットが生じることはない。よって、分析試料を流路20に確実に供給することができる。
【0034】
次に、本実施の形態に係るキャピラリカラム10を用いたガスクロマトグラフィ装置について説明する。
【0035】
図3に示すように、得られたキャピラリカラム10と、既存(又は既設)のガスクロマトグラフィ装置本体30とを、ポリイミド樹脂(又は金属材)で構成されるチューブ32a,32bで接続することで、ガスクロマトグラフィ装置40が得られる。具体的には、キャピラリカラム10の石英管17aと、ガスクロマトグラフィ装置本体30の分析試料注入手段(分析試料注入装置)31とが、ダミーキャピラリチューブ(チューブ)32aで接続される。また、キャピラリカラム10の石英管17bと、ガスクロマトグラフィ装置本体30の検出手段(検出装置)33とが、ダミーキャピラリチューブ(チューブ)32bで接続される。ダミーキャピラリチューブ32a,32bの内面には、連続溝13のように試料分析のための固定相膜は形成されていない。
【0036】
分析試料注入手段31は、分析試料(例えば、分析ガスなど)が充填され、分析試料をキャピラリカラム10に供給するためのマイクロシリンジ34を備えていてもよい。また、検出手段33は、分析、検出された分析試料の成分データを解析する解析装置35及びその解析装置35で得られた解析結果を記録するための記録装置36を備えていてもよい。ここで言う、分析試料注入手段31は、分析試料をキャピラリカラム10に注入できるもの、また、検出手段33は、分析試料中に含まれる各成分を検出できるものであれば、特に限定するものではない。
【0037】
本実施の形態に係るガスクロマトグラフィ装置40によれば、キャピラリカラム10における接続のための石英管17a,17bと、既存(又は既設)のガスクロマトグラフィ装置本体30とを、耐熱性に優れた材料、例えばポリイミド樹脂(又は金属材)で構成されるダミーキャピラリチューブ32a,32bにより容易に接続することができる。つまり、チューブ32a,32bを、注入手段31及び検出手段33に応じて適宜更新するだけで、既存の本体30に対してキャピラリカラム10をそのまま適用することができ、装置ユーザが、装置本体を新規に更新(購入)する必要はない。
【0038】
また、ダミーキャピラリチューブ32a,32bは、キャピラリカラム10を耐熱のために被覆するものではなく、キャピラリカラム10と本体30を接続するためのものである。このため、高温での分析中において、チューブ32a,32bが高温に晒されることは殆どないことから、チューブ32a,32bが熱劣化し、破損するおそれも殆どない。よって、従来のガスクロマトグラフィ装置と比較して、より高温の設定温度で試料分析を行うことができる。
【0039】
また、チューブ32a,32bは、キャピラリカラム10と本体30を接続するためのものであることから、キャピラリカラム10の交換の度にチューブ32a,32bを交換する必要はなく、装置コスト及びランニングコストの低減を図ることができる。
【0040】
以上、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、他にも種々のものが想定されることは言うまでもない。
【0041】
【実施例】
次に、本発明について、実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0042】
図1,図2に示した本実施の形態に係るキャピラリカラム10を用いて、図3に示したガスクロマトグラフィ装置40を形成し、キャピラリカラム10の性能評価(分解能の評価)を行った。評価に用いる分析試料は、1−オクタン、nデカン(C10)、1−オクタノール、2,6ジメチルフェノール、nウンデカン(C11)、2,6ジメチルアニリン、nドデカン(C12)、及びnトリデカン(C13)の各成分を混合したものを用いた。
【0043】
このテスト用分析試料を、注入手段31を介してキャピラリカラム10に注入し、化学分析することで得られた分析ピークから、キャピラリカラム10の性能指標となる理論段数を計算した。その結果、4200段という理論段数値が得られ、極めて良好な分解能を有するキャピラリカラム10であることが確認できた。
【0044】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、高い分解能を有し、かつ、既存のガスクロマトグラフィ装置に適用可能なキャピラリカラムが得られるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な一実施形態に係るキャピラリカラムの断面図である。
【図2】図1の2−2線矢視平面図である。
【図3】図1のキャピラリカラムを用いたガスクロマトグラフィ装置の概略模式図である。
【符号の説明】
10 キャピラリカラム
11 第1基板
11a 第1基板の重ね合わせ面
12 第2基板
13 連続溝
13a,13b 連続溝の両端部
14 固定相膜
15 貫通孔
16c 開口部
17a,17b 石英ガラス管
Claims (5)
- 第1基板と第2基板とを重ね合わせて構成したキャピラリカラムにおいて、上記第1基板の重ね合わせ面に微細な連続溝を形成し、その連続溝の内面に試料分析のための固定相膜を設け、上記第2基板の、上記連続溝の両端部に対応する位置にそれぞれ貫通孔を形成して上記連続溝の両端部を露出させ、各貫通孔の開口部に石英ガラス管を接続したことを特徴とするキャピラリカラム。
- 上記各貫通孔の開口部と上記石英ガラス管とをレーザによって融着接続した請求項1記載のキャピラリカラム。
- 請求項1又は2記載のキャピラリカラムの各石英ガラス管と、ガスクロマトグラフィ装置本体とを、ポリイミド樹脂で構成したチューブで接続したことを特徴とするキャピラリカラムを用いたガスクロマトグラフィ装置。
- 請求項1又は2記載のキャピラリカラムの各石英ガラス管と、ガスクロマトグラフィ装置本体とを、金属材で構成したチューブで接続したことを特徴とするキャピラリカラムを用いたガスクロマトグラフィ装置。
- 一方の上記石英ガラス管と上記ガスクロマトグラフィ装置本体の分析試料注入手段とを上記チューブで接続し、また、他方の上記石英ガラス管と上記ガスクロマトグラフィ装置本体の検出手段とを上記チューブで接続した請求項3又は4記載のキャピラリカラムを用いたガスクロマトグラフィ装置。
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JP2003179776A JP2005017029A (ja) | 2003-06-24 | 2003-06-24 | キャピラリカラム及びそれを用いたガスクロマトグラフィ装置 |
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