JP2005016040A - 路面用再帰反射部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】遠方からの視認性、耐久性及び降雨時の再帰反射機能に優れた路面用再帰反射部材を提供する。
【解決手段】アルミニウム製のホルダ1に開口部2が形成され、この開口部2にレンズ機能を有する透明体3が嵌め込まれ、裏側から蓋板11を取り付けて透明体3を固定している。透明体3は入・出射面となる前面4、反射面となる後面5、左右の側面6,7、上面8及び下面9からその外表面が構成され、開口部2に透明体3を嵌め込んだ状態で、透明体3の前面4がホルダから2mm程度露出している。
【選択図】 図4
【解決手段】アルミニウム製のホルダ1に開口部2が形成され、この開口部2にレンズ機能を有する透明体3が嵌め込まれ、裏側から蓋板11を取り付けて透明体3を固定している。透明体3は入・出射面となる前面4、反射面となる後面5、左右の側面6,7、上面8及び下面9からその外表面が構成され、開口部2に透明体3を嵌め込んだ状態で、透明体3の前面4がホルダから2mm程度露出している。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は道路や滑走路などの路面に設け、自動車や航空機のライトからの光を運転者(パイロット)に反射する路面用再帰反射部材に関する。
【0002】
【従来技術】
発光源に向かって光を反射する再帰反射部材が自動車の夜間走行の安全性を高めるため提案されている。例えば、ガードレールに取り付ける視線誘導標識(デリネータ)として、特許文献1及び特許文献2が提案されている。これら先行技術は、微少空間を構成する保護フィルム表面にキューブコーナ型再帰反射要素を設けた構成であるが、形状的にまた強度的にも道路の白線部分に設けることはできない。
【0003】
道路の白線部分に適用して夜間に遠方からでも視認することができる技術として、非特許文献1に、トラフィックペイントにガラスビーズを混ぜる技術が提案されている。
また、特許文献3には、予め微小なガラスビーズを混合した白色(黄色)塗料を道路上に塗布し、この塗料が硬化する前に1〜2mm径のガラスビーズを塗膜上に散布して固める内容が開示されている。
【0004】
【特許文献】
特許文献1:特開平8−234006号公報、[0003]〜[0005]
特許文献2:WO98−18028号公報
特許文献3:特開平8−226109号公報
【非特許文献】
非特許文献1:ガラスの辞典(朝倉書店 1985年9月20日発行)P168〜P171
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
路面の白線の存在を夜間に遠方からでも容易に認知できるように、白線上に設ける再帰反射部材は、走行する車両がその上を通過した場合でもハンドル操作性に悪影響を及ぼすものであってはならず、自ずから2mm程度の高さに制限される。その結果、現在のところ路面上に設けられる再帰反射部材としてはガラスビーズをペイントに混合したものに限られている。
【0006】
しかしながら、ガラスビーズをペイントに混合したものは、反射する方向に規則性がなく、光源方向に再帰反射する光は極めて限られた量になり、絶対的に反射光量が不足し、特に遠方からの視認性に劣る。
また、ガラスビーズはペイントから剥離しやすく、経時的に再帰反射部材としての機能が低下する。
更に、再帰反射部材は降雨時の夜間にその機能を発揮することが要求されるが、水滴がガラスビーズを覆うとレンズ効果がなくなり、全く再帰反射部材として機能しなくなる。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため本発明に係る路面用再帰反射部材は、ホルダに板状の透明体が少なくとも前面の一部が露出するように取り付けられ、前記ホルダから露出する透明体の前面は入・出射面、後面は反射面とされ、また前記透明体の前面のうちホルダから露出する部分は側面視で前方に突出するシリンドリカル形状をなし、前記後面は側面視で後方に突出するシリンドリカル形状をなしている。
ここで、シリンドリカル形状とは例えばレンチキュラーレンズの1つのレンズの形状を指し、前後方向に沿った断面で、前面(後面)の形状が円弧、2次曲線或いはこれらを合成した曲線の一部となって表れる形状を言う。
【0008】
上記の扁平板状透明体の基本形状の斜視図を図1、側面図を図2、平面図を図3に示す。ガラスやアクリル樹脂などを材料とした板状透明体は、前面を入・出射面、後面をアルミ蒸着などが施された反射面、上下面および両側面を平坦面とし、前面は側面視で前方に円弧状に突出(半径R1)し、後面は側面視で後方に円弧状に突出(半径R2)するとともに平面視でも後方に突出(半径R3)し、この基本形では半径R1と半径R2とは同一の中心を共有している。
【0009】
上記透明体の前面に入射した光は屈折後、図2に示すように透明体の中を直進し、透明体の後面内面で反射し、前面より反射光として出射する。このとき、反射面を入射光の焦点位置近く、即ち、R2/R1(H1)≒2.0にした場合、反射光は入射した方向にすべて再帰反射することになる。H1の値を変えることにより再帰反射した光の上下方向の光束が絞られたり、広がったりすることになる。また光線が入射する媒体(透明体)の屈折率は入射光線の波長によって変化する(通常の屈折率は中間値を採用している)。この屈折率の相違により同じ入射高さで入射した光線であっても青色成分の光線と赤色成分の光線とは媒体への進入角度が異なり、後面での反射光も変化する。これを考慮してアクリル樹脂(n=1.49)を使用した場合の上下方向の光束の絞り角度を計算したのが(表1)である。
【0010】
【表1】
【0011】
また、左右方向の再帰反射は、図3に示すように、透明体の前面に入射した光線は屈折後、透明体の中を直進し、レンズ体の後面内面で反射し、更に側面で反射した後、透明体の前面より反射光として出射する。このとき、R3の寸法を大きくとると透明体の後面と側面のなす角がほぼ90°になるため、反射光は入射した方向にすべて再帰反射することになる。R3の値を変えることにより再帰反射する光の左右方向の光束が絞られたり、広がったりする。
【0012】
前面の曲率半径R1と後面の曲率半径R2の関係(R2/R1=H1)は、1.5≦H1≦2.5、好ましくは、1.7≦H1≦2.0とする。H1を1.5未満とした場合には、反射光の垂直方向の光束の広がりが大きくなりすぎ、またH1が2.0前後で反射光の垂直方向の光束は最も絞られるが、逆に2.5を超えると反射光の垂直方向の光束の広がりが大きくなり過ぎる
これを考慮すると、(表1)に示すように上下方向の絞り角を近距離用(25〜50m)に適した1.5°にするには、H1=1.71、上下方向の絞り角を遠距離用(300〜400m)に適した0.3°にするにはH1=1.95となる。特に超近距離、超遠距離を考慮すると、1.5≦H1≦2.5となる。
【0013】
また、側面視での透明体の厚さは、水平方向からの入射光と前記前面の曲率半径の中心を通る線とのなす角(θ1)が30°以内となる厚さとすることが好ましい。透明体の厚さを上記よりも厚くすると、反射光の垂直方向の光束の広がりが大きくなり、無駄な部分が多くなる。
【0014】
また、透明体の平面視での後面の幅方向の端部と後面の曲率半径の中心を結ぶ線と、後面の曲率半径の中心を通る軸線とのなす角(θ2)は0.01°≦θ2≦1.0°好ましくは0.02°≦θ2≦0.5°とする。θ2の値を0.01°より小さくすると左右方向の光束が絞られ過ぎて400m以上の超遠距離でないと運転者の目に反射光が戻らず、逆にθ2の値を1.0°より大きくすると左右方向の光束が広がり過ぎて無駄が大きくなる。ここで、左右方向の絞り角を近距離用(20〜50m)に適した1.5°にするにはθ2=1.5°×1/3=0.5°、左右方向の絞り角を遠距離用(300〜400m)に適した0.06°にするにはθ2=0.06°×1/3=0.02°特に、超近距離用、超遠距離用を考えると0.01°≦θ2≦1.0°とする。
【0015】
以上は透明体の基本形状について説明したものであり、実際に使用する形状は上記の基本形状に変更を加えたものでもよい。例えば、後面が平面視で直線状をなし、左右の側面の一方が平面視で側方に突出する弓形形状または側方に凹んだ逆弓形形状をなすようにしてもよく、また、側面視での前記前面の曲率半径の中心と、側面視での前記後面の曲率半径の中心が側面視での前記前面の入・出射面下端より下方に位置した構成としてもよい。更に、後面の平面視での幅寸法を前面の略半分としてもよい。
また、路面用再帰反射部材に適用する場合には、透明体の前面は平面視で入射方向と直交する方向に対して傾斜させることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図4は本発明に係る路面用再帰反射部材の斜視図、図5は同路面用再帰反射部材の平面図、図6は同路面用再帰反射部材の断面図、図7は同路面用再帰反射部材に組み付けた透明体の平面図、図8は図7のA−A線断面図、図9及び図10は別実施例を示す図8と同様の図、は図11は図7のB−B線断面図である。
【0017】
路面用再帰反射部材はアルミニウム製のホルダ1に開口部2を形成し、この開口部2にレンズ機能を有する透明体3を嵌め込み、裏側から蓋板11を取り付けて透明体3を固定している。透明体3は入・出射面となる前面4、反射面となる後面5、左右の側面6,7、上面8及び下面9からその外表面が構成され、開口部2に透明体3を嵌め込んだ状態で、透明体3の前面4がホルダから2mm程度露出している。
また路面へのホルダ1の取り付けは、路面を所定深さ削り、その部分に接着剤(固定剤)を入れ、ホルダ1下面を固定する。
【0018】
透明体3は図1〜図3に示した基本形状のものを使用しても良いが、図示例では基本形状に変更を加えて効率を高めている。具体的な変更点について以下に説明する。
【0019】
(変更点1)
図7及び図8で示すように、透明体3の前面4のうちホルダ1の開口部2から上方に露出する部分4aのみがシリンドリカル形状となっており、それよりも下方4bは平坦面、更に下方4cは前方に突出した形状となっている。基本形状同様に前面4の全体を側面視で前方に突出したシリンドリカル形状にしても良いが、ホルダ1の開口部2内に隠れる部分は入・出射面とならないので、位置決め及びホルダへの固定に有利な形状にしている。
【0020】
(変更点2)
図8で示すように、側面視での前面4の曲率半径の中心O1は側面視での前面の入・出射面下端P2より1mm以上下方に位置している。
この様にすることにより、前面の入射面から入射した光線は路面下にもぐりこみ、路面下に配置した後面の反射面で反射された後、再び前面の出射面から出射する事が可能となる。上記のような構成をとることにより、入・出射面は2mm程度と薄くせざるを得ないが,反射面は5mm以上の厚みをとることが可能となり設計の自由度が大きくなる。具体的には入射光線が水平より上方から入射するにつれて、入射光線は路面下に深くもぐりこむことになるがこの場合にも反射面の厚みを大きくする事により再帰反射することが可能となる。
【0021】
(変更点3)
図9で示すように、側面視での後面5の曲率半径の中心O2は、側面視での前面の略中央部に位置している。このようにする事により入射光線が水平より上方から入射した場合にも反射面で反射すると共に、反射光線の殆どは前面の出射面から出射する事が可能となる。以上の様な変更を行わないと、入射光線が上方から入射するにつれて、入射した光線の一部しか前面の出射面から出射出来無い事になる。
【0022】
(変更点4)
図11で示すように、正面視での側面6、7を上方に向かって拡がるテーパ面としている。このように若干の角度(α°=0.1〜3°)をつけることで、透明樹脂部材の場合は射出成形、ガラス部材の場合はモールド成形などで生産する場合の金型からの抜け勾配とすることが出来る。
【0023】
(変更点5)
図10で示すように、側面視での後面5の曲率半径の中心O2´は、図9で示した前面の略中央部のO2より下部に位置している。側面視での後面5の曲率半径の中心O2´の具体的な位置は、側面視で前面の上端(P1)に入射した水平光線が反射面に当る位置SとO2とを結ぶ直線と下方にα°の角度をなす直線と前面の交点が望ましい。このようにO2の位置をO2´の位置にずらすことにより、側面のテーパ(抜け勾配)の大小によらず、反射光線の殆どは前面の出射面から出射する事が可能となる。以上の様な変更を行わないと、変更点4を行った場合に前面4の入射面から入射した光線が、後面5の反射面から反射した後テーパ上の反射側面に当ることにより前面4の出射面の上方に反射光線の方向がずれるため、最終的に入射した光線の一部しか前面の出射面から出射出来無い事になる。
【0024】
(変更点6)
図7で示すように、平面視での後面5の幅寸法を前面4の幅寸法の1/2にし、後面の曲率半径の中心位置を入射面の中心軸(前面の幅寸法の1/2を通る直線)と反射側面の延長線上の間に設け、且つ入射光に対して前面4が斜めになる様▲2▼配置している。この時入射光線と前面4のなす角θを
θ=sin−1[n×sin{tan−1(H/2L)}
となる様にすると、後面の幅寸法を約1/2にしても前面4から入射した光線は全て後面5で反射する事が可能となり、更に反射側面6で反射し最終的に全て再帰反射する事になる。尚、±1.5°の範囲が一般的に再帰反射と認められる。
【0025】
(変更点7)
図7及び図8で示すように、上面8の後部に切欠部8aを設けている。この切欠部8aにはホルダ1の係止部1aが嵌まり込むことで透明体3の脱落が防止される。
【0026】
透明体の形状としては図示した以外にも変更例が考えられる。例えば反射側面6を側方に膨れる曲面とする事で後面5を直線状にすることが出来る。叉路面用再帰反射ユニットの変形例としては、幅方向に配置した複数の透明体3の特性を全て同一にせず、遠距離用と近距離用を混在せしめたり、透明体の前面の稜線を入射光と直交する方向に配置したり、或いは透明体3の幅寸法を大きくして1つのホルダに1つの透明体を固定したもの等が考えられる。
【0027】
特に異なる再帰反射特性を有するものを選定する場合に、側面視で前面4の上端部に入射した同じ波長の水平光線に対し、反射光線と水平光線のなす角度が略同等で、方向が上下逆になる反射特性を持つ再帰反射部材を対で使用するのが望ましい。
【0028】
図12及び表2で示すように入射角度0°の光線(即ち水平光線)に対し、上下方向の反射角度(観測角度)が0.3°、0.6°、1.5°付近に絞られる反射特性を持つ3タイプの透明体を対で用いた場合には、入射角度が変化した場合でも反射ユニット全体としての反射特性が入射角度0°と大きく変化しないことになる。逆に対で用いなかった場合には反射ユニット全体としての反射特性が入射角度0°に比べて大きく変化する事になる。
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】
以上に説明した様に本発明に係る路面用再帰反射部材は、前面が入・出射面、後面が反射面となる板状透明体をホルダに取り付け、これを路面に埋設するようにしたので、遠方からの視認性において優れ、車両がその上を通過してもハンドル操作に悪影響を与えず且つ破損や剥離を生じることなく、且つ雨天事でも水滴に影響されることが無い。
【0031】
表3は従来のガラスビーズをペイント中に混合して路面に塗布した場合と、本発明との晴天時の再帰反射性能を比較したものであり、この表3から、本発明は、50mの距離で1.2倍、100mの距離で13倍、200mの距離で102倍、300mの距離で153倍、400mの距離で311倍の再帰反射機能を有することが分る。
【0032】
【表3】
【0033】
更に表4は屈折率が1.5のガラスビーズの晴天時と雨天時の反射性能の違いを表わしたもので、表5は雨天時に視認性を高める効果があるため用いられている屈折率が1.93のガラスビーズの晴天時と雨天時の反射性能の違いを表わしたもので、表6は本件発明品の晴天時と雨天時の反射性能の違いを表わしたものである。尚、前記したように、±1.5°の範囲が一般的に再帰反射と認められる。
水膜が0.1mm程度付着した場合では屈折率が1.93のガラスビーズでかろうじて効果があるが、水膜が0.5mm程度付着した場合ではレンズ効果がほとんど無くなるのに対し、本発明ではまったく効果が変わらないことが分る。
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【0036】
【表6】
【図面の簡単な説明】
【図1】板状透明体の基本形状を示す斜視図
【図2】板状透明体の基本形状を示す側面図
【図3】板状透明体の基本形状を示す平面図
【図4】本発明に係る路面用再帰反射部材の斜視図
【図5】同路面用再帰反射部材の平面図
【図6】同路面用再帰反射部材の断面図
【図7】同路面用再帰反射部材に組み付けた透明体の平面図
【図8】図7のA−A線断面図
【図9】別実施例を示す図8と同様の図
【図10】別実施例を示す図8と同様の図
【図11】図7のB−B線断面図
【図12】透明体の概略寸法を記入した図
【符号の説明】
1…ホルダ、2…開口部,3…透明体、4…透明体の前面、4a…開口部から上方に露出する前面の部分、4b…前面のうち隠れる部分、4c…前面のうち隠れる部分の前方への突出部、5…透明体の後面、6,7…透明体の側面、8…透明体の上面、8a…上面の切欠部、9…透明体の下面、11…蓋板、O1…側面視での前面の曲率半径の中心、O2…側面視での後面の曲率半径の中心、O2’…開き角(α°)に対応した側面視での後面の曲率半径の中心、O3…平面視での後面の曲率半径の中心、H…平面視での前面の幅寸法、L…平面視での透明体の全長寸法、θ…平面視での前面に入射する光線の角度、α°…正面視での側面の開き角度、S…前面の上端部に入射した水平光線が側面視での反射面に当たる位置、P1…前面の入・出射面の上端、P2…前面の入・出射面の下端。
【発明の属する技術分野】
本発明は道路や滑走路などの路面に設け、自動車や航空機のライトからの光を運転者(パイロット)に反射する路面用再帰反射部材に関する。
【0002】
【従来技術】
発光源に向かって光を反射する再帰反射部材が自動車の夜間走行の安全性を高めるため提案されている。例えば、ガードレールに取り付ける視線誘導標識(デリネータ)として、特許文献1及び特許文献2が提案されている。これら先行技術は、微少空間を構成する保護フィルム表面にキューブコーナ型再帰反射要素を設けた構成であるが、形状的にまた強度的にも道路の白線部分に設けることはできない。
【0003】
道路の白線部分に適用して夜間に遠方からでも視認することができる技術として、非特許文献1に、トラフィックペイントにガラスビーズを混ぜる技術が提案されている。
また、特許文献3には、予め微小なガラスビーズを混合した白色(黄色)塗料を道路上に塗布し、この塗料が硬化する前に1〜2mm径のガラスビーズを塗膜上に散布して固める内容が開示されている。
【0004】
【特許文献】
特許文献1:特開平8−234006号公報、[0003]〜[0005]
特許文献2:WO98−18028号公報
特許文献3:特開平8−226109号公報
【非特許文献】
非特許文献1:ガラスの辞典(朝倉書店 1985年9月20日発行)P168〜P171
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
路面の白線の存在を夜間に遠方からでも容易に認知できるように、白線上に設ける再帰反射部材は、走行する車両がその上を通過した場合でもハンドル操作性に悪影響を及ぼすものであってはならず、自ずから2mm程度の高さに制限される。その結果、現在のところ路面上に設けられる再帰反射部材としてはガラスビーズをペイントに混合したものに限られている。
【0006】
しかしながら、ガラスビーズをペイントに混合したものは、反射する方向に規則性がなく、光源方向に再帰反射する光は極めて限られた量になり、絶対的に反射光量が不足し、特に遠方からの視認性に劣る。
また、ガラスビーズはペイントから剥離しやすく、経時的に再帰反射部材としての機能が低下する。
更に、再帰反射部材は降雨時の夜間にその機能を発揮することが要求されるが、水滴がガラスビーズを覆うとレンズ効果がなくなり、全く再帰反射部材として機能しなくなる。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため本発明に係る路面用再帰反射部材は、ホルダに板状の透明体が少なくとも前面の一部が露出するように取り付けられ、前記ホルダから露出する透明体の前面は入・出射面、後面は反射面とされ、また前記透明体の前面のうちホルダから露出する部分は側面視で前方に突出するシリンドリカル形状をなし、前記後面は側面視で後方に突出するシリンドリカル形状をなしている。
ここで、シリンドリカル形状とは例えばレンチキュラーレンズの1つのレンズの形状を指し、前後方向に沿った断面で、前面(後面)の形状が円弧、2次曲線或いはこれらを合成した曲線の一部となって表れる形状を言う。
【0008】
上記の扁平板状透明体の基本形状の斜視図を図1、側面図を図2、平面図を図3に示す。ガラスやアクリル樹脂などを材料とした板状透明体は、前面を入・出射面、後面をアルミ蒸着などが施された反射面、上下面および両側面を平坦面とし、前面は側面視で前方に円弧状に突出(半径R1)し、後面は側面視で後方に円弧状に突出(半径R2)するとともに平面視でも後方に突出(半径R3)し、この基本形では半径R1と半径R2とは同一の中心を共有している。
【0009】
上記透明体の前面に入射した光は屈折後、図2に示すように透明体の中を直進し、透明体の後面内面で反射し、前面より反射光として出射する。このとき、反射面を入射光の焦点位置近く、即ち、R2/R1(H1)≒2.0にした場合、反射光は入射した方向にすべて再帰反射することになる。H1の値を変えることにより再帰反射した光の上下方向の光束が絞られたり、広がったりすることになる。また光線が入射する媒体(透明体)の屈折率は入射光線の波長によって変化する(通常の屈折率は中間値を採用している)。この屈折率の相違により同じ入射高さで入射した光線であっても青色成分の光線と赤色成分の光線とは媒体への進入角度が異なり、後面での反射光も変化する。これを考慮してアクリル樹脂(n=1.49)を使用した場合の上下方向の光束の絞り角度を計算したのが(表1)である。
【0010】
【表1】
【0011】
また、左右方向の再帰反射は、図3に示すように、透明体の前面に入射した光線は屈折後、透明体の中を直進し、レンズ体の後面内面で反射し、更に側面で反射した後、透明体の前面より反射光として出射する。このとき、R3の寸法を大きくとると透明体の後面と側面のなす角がほぼ90°になるため、反射光は入射した方向にすべて再帰反射することになる。R3の値を変えることにより再帰反射する光の左右方向の光束が絞られたり、広がったりする。
【0012】
前面の曲率半径R1と後面の曲率半径R2の関係(R2/R1=H1)は、1.5≦H1≦2.5、好ましくは、1.7≦H1≦2.0とする。H1を1.5未満とした場合には、反射光の垂直方向の光束の広がりが大きくなりすぎ、またH1が2.0前後で反射光の垂直方向の光束は最も絞られるが、逆に2.5を超えると反射光の垂直方向の光束の広がりが大きくなり過ぎる
これを考慮すると、(表1)に示すように上下方向の絞り角を近距離用(25〜50m)に適した1.5°にするには、H1=1.71、上下方向の絞り角を遠距離用(300〜400m)に適した0.3°にするにはH1=1.95となる。特に超近距離、超遠距離を考慮すると、1.5≦H1≦2.5となる。
【0013】
また、側面視での透明体の厚さは、水平方向からの入射光と前記前面の曲率半径の中心を通る線とのなす角(θ1)が30°以内となる厚さとすることが好ましい。透明体の厚さを上記よりも厚くすると、反射光の垂直方向の光束の広がりが大きくなり、無駄な部分が多くなる。
【0014】
また、透明体の平面視での後面の幅方向の端部と後面の曲率半径の中心を結ぶ線と、後面の曲率半径の中心を通る軸線とのなす角(θ2)は0.01°≦θ2≦1.0°好ましくは0.02°≦θ2≦0.5°とする。θ2の値を0.01°より小さくすると左右方向の光束が絞られ過ぎて400m以上の超遠距離でないと運転者の目に反射光が戻らず、逆にθ2の値を1.0°より大きくすると左右方向の光束が広がり過ぎて無駄が大きくなる。ここで、左右方向の絞り角を近距離用(20〜50m)に適した1.5°にするにはθ2=1.5°×1/3=0.5°、左右方向の絞り角を遠距離用(300〜400m)に適した0.06°にするにはθ2=0.06°×1/3=0.02°特に、超近距離用、超遠距離用を考えると0.01°≦θ2≦1.0°とする。
【0015】
以上は透明体の基本形状について説明したものであり、実際に使用する形状は上記の基本形状に変更を加えたものでもよい。例えば、後面が平面視で直線状をなし、左右の側面の一方が平面視で側方に突出する弓形形状または側方に凹んだ逆弓形形状をなすようにしてもよく、また、側面視での前記前面の曲率半径の中心と、側面視での前記後面の曲率半径の中心が側面視での前記前面の入・出射面下端より下方に位置した構成としてもよい。更に、後面の平面視での幅寸法を前面の略半分としてもよい。
また、路面用再帰反射部材に適用する場合には、透明体の前面は平面視で入射方向と直交する方向に対して傾斜させることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図4は本発明に係る路面用再帰反射部材の斜視図、図5は同路面用再帰反射部材の平面図、図6は同路面用再帰反射部材の断面図、図7は同路面用再帰反射部材に組み付けた透明体の平面図、図8は図7のA−A線断面図、図9及び図10は別実施例を示す図8と同様の図、は図11は図7のB−B線断面図である。
【0017】
路面用再帰反射部材はアルミニウム製のホルダ1に開口部2を形成し、この開口部2にレンズ機能を有する透明体3を嵌め込み、裏側から蓋板11を取り付けて透明体3を固定している。透明体3は入・出射面となる前面4、反射面となる後面5、左右の側面6,7、上面8及び下面9からその外表面が構成され、開口部2に透明体3を嵌め込んだ状態で、透明体3の前面4がホルダから2mm程度露出している。
また路面へのホルダ1の取り付けは、路面を所定深さ削り、その部分に接着剤(固定剤)を入れ、ホルダ1下面を固定する。
【0018】
透明体3は図1〜図3に示した基本形状のものを使用しても良いが、図示例では基本形状に変更を加えて効率を高めている。具体的な変更点について以下に説明する。
【0019】
(変更点1)
図7及び図8で示すように、透明体3の前面4のうちホルダ1の開口部2から上方に露出する部分4aのみがシリンドリカル形状となっており、それよりも下方4bは平坦面、更に下方4cは前方に突出した形状となっている。基本形状同様に前面4の全体を側面視で前方に突出したシリンドリカル形状にしても良いが、ホルダ1の開口部2内に隠れる部分は入・出射面とならないので、位置決め及びホルダへの固定に有利な形状にしている。
【0020】
(変更点2)
図8で示すように、側面視での前面4の曲率半径の中心O1は側面視での前面の入・出射面下端P2より1mm以上下方に位置している。
この様にすることにより、前面の入射面から入射した光線は路面下にもぐりこみ、路面下に配置した後面の反射面で反射された後、再び前面の出射面から出射する事が可能となる。上記のような構成をとることにより、入・出射面は2mm程度と薄くせざるを得ないが,反射面は5mm以上の厚みをとることが可能となり設計の自由度が大きくなる。具体的には入射光線が水平より上方から入射するにつれて、入射光線は路面下に深くもぐりこむことになるがこの場合にも反射面の厚みを大きくする事により再帰反射することが可能となる。
【0021】
(変更点3)
図9で示すように、側面視での後面5の曲率半径の中心O2は、側面視での前面の略中央部に位置している。このようにする事により入射光線が水平より上方から入射した場合にも反射面で反射すると共に、反射光線の殆どは前面の出射面から出射する事が可能となる。以上の様な変更を行わないと、入射光線が上方から入射するにつれて、入射した光線の一部しか前面の出射面から出射出来無い事になる。
【0022】
(変更点4)
図11で示すように、正面視での側面6、7を上方に向かって拡がるテーパ面としている。このように若干の角度(α°=0.1〜3°)をつけることで、透明樹脂部材の場合は射出成形、ガラス部材の場合はモールド成形などで生産する場合の金型からの抜け勾配とすることが出来る。
【0023】
(変更点5)
図10で示すように、側面視での後面5の曲率半径の中心O2´は、図9で示した前面の略中央部のO2より下部に位置している。側面視での後面5の曲率半径の中心O2´の具体的な位置は、側面視で前面の上端(P1)に入射した水平光線が反射面に当る位置SとO2とを結ぶ直線と下方にα°の角度をなす直線と前面の交点が望ましい。このようにO2の位置をO2´の位置にずらすことにより、側面のテーパ(抜け勾配)の大小によらず、反射光線の殆どは前面の出射面から出射する事が可能となる。以上の様な変更を行わないと、変更点4を行った場合に前面4の入射面から入射した光線が、後面5の反射面から反射した後テーパ上の反射側面に当ることにより前面4の出射面の上方に反射光線の方向がずれるため、最終的に入射した光線の一部しか前面の出射面から出射出来無い事になる。
【0024】
(変更点6)
図7で示すように、平面視での後面5の幅寸法を前面4の幅寸法の1/2にし、後面の曲率半径の中心位置を入射面の中心軸(前面の幅寸法の1/2を通る直線)と反射側面の延長線上の間に設け、且つ入射光に対して前面4が斜めになる様▲2▼配置している。この時入射光線と前面4のなす角θを
θ=sin−1[n×sin{tan−1(H/2L)}
となる様にすると、後面の幅寸法を約1/2にしても前面4から入射した光線は全て後面5で反射する事が可能となり、更に反射側面6で反射し最終的に全て再帰反射する事になる。尚、±1.5°の範囲が一般的に再帰反射と認められる。
【0025】
(変更点7)
図7及び図8で示すように、上面8の後部に切欠部8aを設けている。この切欠部8aにはホルダ1の係止部1aが嵌まり込むことで透明体3の脱落が防止される。
【0026】
透明体の形状としては図示した以外にも変更例が考えられる。例えば反射側面6を側方に膨れる曲面とする事で後面5を直線状にすることが出来る。叉路面用再帰反射ユニットの変形例としては、幅方向に配置した複数の透明体3の特性を全て同一にせず、遠距離用と近距離用を混在せしめたり、透明体の前面の稜線を入射光と直交する方向に配置したり、或いは透明体3の幅寸法を大きくして1つのホルダに1つの透明体を固定したもの等が考えられる。
【0027】
特に異なる再帰反射特性を有するものを選定する場合に、側面視で前面4の上端部に入射した同じ波長の水平光線に対し、反射光線と水平光線のなす角度が略同等で、方向が上下逆になる反射特性を持つ再帰反射部材を対で使用するのが望ましい。
【0028】
図12及び表2で示すように入射角度0°の光線(即ち水平光線)に対し、上下方向の反射角度(観測角度)が0.3°、0.6°、1.5°付近に絞られる反射特性を持つ3タイプの透明体を対で用いた場合には、入射角度が変化した場合でも反射ユニット全体としての反射特性が入射角度0°と大きく変化しないことになる。逆に対で用いなかった場合には反射ユニット全体としての反射特性が入射角度0°に比べて大きく変化する事になる。
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】
以上に説明した様に本発明に係る路面用再帰反射部材は、前面が入・出射面、後面が反射面となる板状透明体をホルダに取り付け、これを路面に埋設するようにしたので、遠方からの視認性において優れ、車両がその上を通過してもハンドル操作に悪影響を与えず且つ破損や剥離を生じることなく、且つ雨天事でも水滴に影響されることが無い。
【0031】
表3は従来のガラスビーズをペイント中に混合して路面に塗布した場合と、本発明との晴天時の再帰反射性能を比較したものであり、この表3から、本発明は、50mの距離で1.2倍、100mの距離で13倍、200mの距離で102倍、300mの距離で153倍、400mの距離で311倍の再帰反射機能を有することが分る。
【0032】
【表3】
【0033】
更に表4は屈折率が1.5のガラスビーズの晴天時と雨天時の反射性能の違いを表わしたもので、表5は雨天時に視認性を高める効果があるため用いられている屈折率が1.93のガラスビーズの晴天時と雨天時の反射性能の違いを表わしたもので、表6は本件発明品の晴天時と雨天時の反射性能の違いを表わしたものである。尚、前記したように、±1.5°の範囲が一般的に再帰反射と認められる。
水膜が0.1mm程度付着した場合では屈折率が1.93のガラスビーズでかろうじて効果があるが、水膜が0.5mm程度付着した場合ではレンズ効果がほとんど無くなるのに対し、本発明ではまったく効果が変わらないことが分る。
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【0036】
【表6】
【図面の簡単な説明】
【図1】板状透明体の基本形状を示す斜視図
【図2】板状透明体の基本形状を示す側面図
【図3】板状透明体の基本形状を示す平面図
【図4】本発明に係る路面用再帰反射部材の斜視図
【図5】同路面用再帰反射部材の平面図
【図6】同路面用再帰反射部材の断面図
【図7】同路面用再帰反射部材に組み付けた透明体の平面図
【図8】図7のA−A線断面図
【図9】別実施例を示す図8と同様の図
【図10】別実施例を示す図8と同様の図
【図11】図7のB−B線断面図
【図12】透明体の概略寸法を記入した図
【符号の説明】
1…ホルダ、2…開口部,3…透明体、4…透明体の前面、4a…開口部から上方に露出する前面の部分、4b…前面のうち隠れる部分、4c…前面のうち隠れる部分の前方への突出部、5…透明体の後面、6,7…透明体の側面、8…透明体の上面、8a…上面の切欠部、9…透明体の下面、11…蓋板、O1…側面視での前面の曲率半径の中心、O2…側面視での後面の曲率半径の中心、O2’…開き角(α°)に対応した側面視での後面の曲率半径の中心、O3…平面視での後面の曲率半径の中心、H…平面視での前面の幅寸法、L…平面視での透明体の全長寸法、θ…平面視での前面に入射する光線の角度、α°…正面視での側面の開き角度、S…前面の上端部に入射した水平光線が側面視での反射面に当たる位置、P1…前面の入・出射面の上端、P2…前面の入・出射面の下端。
Claims (15)
- 車両や航空機等のヘッドライトからの光を運転者やパイロットに反射する路面用再帰反射部材において、この路面用再帰反射部材はホルダに板状の透明体が少なくとも前面の一部が露出するように取り付けられ、前記ホルダから露出する透明体の前面は入・出射面、後面は反射面とされ、また前記前面のうちホルダから露出する部分は側面視で前方に突出するシリンドリカル形状をなし、前期後面は側面視で後方に突出するシリンドリカル形状をなしていることを特徴とする路面用再帰反射部材。
- 請求項1に記載の路面用再帰反射部材において、前記後面は平面視で後方に突出した弓形形状叉は前方にへこんだ逆弓形形状をなし、左右の側面の一方は平坦な反射面としたことを特徴とする路面用再帰反射部材。
- 請求項1に記載の路面用再帰反射部材において、前記後面は平面視で直線状をなし、左右の側面の一方は平面視で側方に突出した弓形形状叉は側方にへこんだ逆弓形形状をなす反射面としたことを特徴とする路面用再帰反射部材。
- 請求項2に記載の路面用再帰反射部材において、平面視での前記後面の幅方向の端部と後面の曲率半径の中心を結ぶ線と、後面の曲率半径の中心を通る軸線とのなす角(θ2)が0.01°≦θ2≦1.0°であることを特徴とする路面用再帰反射部材。
- 請求項4に記載の路面用再帰反射部材において、平面視での前記側面の端部と側面の曲率半径の中心を結ぶ線と、側面の曲率半径の中心を通る軸線とのなす角(θ2)が0.01°≦θ2≦1.0°であることを特徴とする路面用再帰反射部材。
- 請求項1乃至請求項3に記載の路面用再帰反射部材において、側面視での前記前面の曲率半径の中心が側面視での前記前面の入・出射面下端より下方に位置していることを特徴とする路面用再帰反射部材。
- 請求項6に記載の路面用再帰反射部材において、側面視での前記後面の曲率半径の中心が、側面視での前記前面の略中央にしたことを特徴とする路面用再帰反射部材。
- 請求項1乃至請求項3に記載の路面用再帰反射部材において、正面視での前記反射側面が90°より0.1〜3°大きめに上方に開いたテーパ形状をしたことを特徴とする路面用再帰反射部材。
- 請求項7及び請求項8に記載の路面用再帰反射部材において、側面視での前記後面の曲率半径の中心を、側面視での前記前面の略中央より反射側面の開き角度0.1〜3°に相当する距離だけ下側にしたことを特徴とする路面用再帰反射部材。
- 請求項1及び請求項2に記載の路面用再帰反射部材において、平面視での前記後面の曲率半径の中心が、入射面の中心軸と反射側面の延長線の間に存在することを特徴とする路面用再帰反射部材。
- 請求項1乃至請求項3に記載の路面用再帰反射部材において、前記後面の平面視での幅寸法は前面の略半分とされていることを特徴とする路面用再帰反射部材。
- 請求項1乃至請求項3に記載の路面用再帰反射部材において、前記前面は平面視で入射方向と直交する方向に対して傾斜していることを特徴とする路面用再帰反射部材。
- 請求項1乃至請求項12に記載の路面用再帰反射部材を、前記ホルダに複数個組み込んだことを特徴とする路面用再帰反射部材。
- 請求項13に記載の路面用再帰反射部材において、複数の路面用再帰反射部材として異なる再帰反射特性を有するものが選定されていることを特徴とする路面用再帰反射部材。
- 請求項14に記載の路面用再帰反射部材において、側面視で前記前面の上端部に入射した同じ波長の水平光線に対し、反射光線と水平光線のなす角度が略同等で、方向が上下逆になる反射特性を持つ再帰反射部材を対で選定したことを特徴とする路面用再帰反射部材。
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WO2005124402A1 (ja) * | 2004-06-18 | 2005-12-29 | Osamu Tsutsui | 再帰反射機能部材およびロードマーカ |
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-
2003
- 2003-06-24 JP JP2003178867A patent/JP2005016040A/ja active Pending
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