JP2005014075A - レーザ加工方法およびレーザ加工装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レーザ加工装置は、鋼板1の加工面にレーザビームLを照射するとともにその光軸に沿ってアシストガスG1を噴射させる第1ノズル16(アシストガス噴射ノズル)を有する。また、加工面上におけるアシストガスG1の吹き付け位置よりも該位置を中心とする径方向外側の位置に対してアシストガスG1とは別にサポートガスG2を吹き付ける第2ノズル18(拡散抑制ガス流形成ノズル)を備えている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワークに対してレーザ光を照射することにより切断等を行うレーザ加工方法およびレーザ加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ノズル先端からワーク表面に対してレーザビーム(レーザ光)を照射するとともに、その光軸に沿って酸素等のアシストガスを切断部に噴射しながら鋼板等のワークを切断するレーザ加工装置が一般に知られており、例えば、アシストガスとして酸素を切断部(レーザ光の照射部)に吹き付けることにより加工物との酸化反応熱を発生させて加工速度を高めるとともに、溶融物(ドロス)や蒸発物の排出を促進させて仕上がり精度を高めることが行われている。
【0003】
また、この種の装置において、レーザ光およびアシストガスの噴射口(ノズル口)の回りに別の噴射口をもつ単一のノズルを用い、中心の噴射口から光軸に沿ってアシストガスを噴射する一方で、その周囲の噴射口からアシストガスと同種のガスを切断部に噴射して加工を促進させるようにしたものも知られている(非特許文献1)。
【0004】
【非特許文献1】
宮崎俊行、宮沢肇、村川正夫、吉岡俊郎 共著「レーザ加工技術」産業図書株式会社発行、1994年3月15日(第3刷)、P82〜P84
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
アシストガスとして酸素を使うレーザ加工装置では、一般に、高い切断速度が要求される場合には、アシストガスの噴射量を増加させ、これにより酸化反応およびドロス等の排出作用を促進させることが行われる。
【0006】
ところが、アシストガスの噴射量を増やすと、酸化反応が過剰に促進され、レーザ光と酸化反応熱のトータルエネルギーが過剰になって切断部が激しく燃焼するいわゆるバーニング現象が発生し、切断面の品質を著しく低下させることとなる。また、切断部に向って噴射されるアシストガスの多くは、工作物表面に当たって切断部の周囲に拡散されるため、切断部に導入されて実質的に加工に寄与するアシストガスの量はその供給量に比べて少なく、多くのアシストガスが無駄に消費されることとなる。
【0007】
つまり、単にアシストガスの噴射量を増やすだけの従来手法では、切断速度を高めながら切断面の品質を確保することは困難であり、また、多くのアシストガスが無駄に消費されるという問題があった。
【0008】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、アシストガスを効率よく切断部に供給することにより、切断速度を効果的に高める一方で切断面の品質を良好に確保すること、またこれによってアシストガスを有効活用することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、加工面に対してこの加工面と直交する方向にレーザ光を照射するとともにその光軸に沿ってアシストガスを噴射させて加工を行うレーザ加工方法において、前記アシストガスの吹き付け位置を中心としてこれよりも径方向外側の位置から前記吹き付け位置に向って加工面に沿って流れることにより前記アシストガスの拡散を抑制する拡散抑制ガス流を形成しながら前記レーザ光による加工を行うようにしたものである。
【0010】
この方法によると、加工面に吹き付けられたアシストガスの拡散が拡散抑制ガス流によって抑えられるので、アシストガスを切断部(加工部)に集中させることが可能となる。そのため、アシストガス流を著しく増やさなくても、従来よりも多くのアシストガスを切断部に導入することができるようになる。従って、例えばアシストガスとして酸素を用いる場合には、少ない酸素量で切断部の酸化作用およびドロスの排出作用を効果的に促進させることが可能となる。
【0011】
この方法においては、前記レーザ光が照射される部分である加工部にガス吹き付け方向の圧力が直接作用しない程度まで当該加工部から前記径方向外側に離れた位置に前記アシストガスとは別にガス流形成用ガスを吹き付けることにより、その吹き付け位置から前記加工面に沿って前記加工部へ向う前記拡散抑制ガス流を形成するのが好ましい。
【0012】
この方法によると、切断作用に直接影響を与えることなくアシストガスの拡散のみを抑制し得る理想的な拡散抑制ガス流を形成することが可能となる。
【0013】
この場合、前記ガス流形成用ガスを前記加工面に対してこの加工面と直交する方向に吹き付けて拡散させるのが、より好ましい。
【0014】
この方法によると、加工面に吹き付けられたガス流形成用ガスが拡散しながらその吹付け位置からアシストガスの吹き付け位置に向って加工面に沿って流れることとなり、上記のような拡散抑制ガス流を容易に形成することが可能となる。
【0015】
一方、本発明のレーザ加工装置は、加工面に対してこの加工面と直交する方向にレーザ光を照射するとともにその光軸に沿ってアシストガスを噴射させるアシストガス噴射ノズルを備えたレーザ加工装置において、前記アシストガスの吹き付け位置を中心としてこれよりも径方向外側の位置から前記吹き付け位置に向って加工面に沿って流れることにより前記アシストガスの拡散を抑制する拡散抑制ガス流を形成するためのガス流形成用ガスを前記加工面に吹き付ける拡散抑制ガス流形成ノズルが設けられ、この拡散抑制ガス流形成ノズルは、前記レーザ光が照射される部分である加工部にガス吹き付け方向の圧力が直接作用しない程度まで当該加工部から前記径方向外側に離れた位置に前記ガス流形成用ガスを吹き付けるように構成されているものである。
【0016】
この装置によると、加工面に吹き付けられたガス流形成用ガスがその吹付け位置からアシストガスの吹き付け位置に向って加工面に沿って流れ、これにより拡散抑制ガス流が形成される。そして、この拡散抑制ガス流により、加工面に吹付けられたアシストガスの拡散が抑制され、その結果、アシストガスが切断部に集中して供給されることとなる。
【0017】
この装置において、拡散抑制ガス流形成ノズルは、前記加工面に対してこの加工面と直交する方向にガス流形成用ガスを吹き付けるように設けられているのが好ましい。
【0018】
この構成によると、加工面に吹き付けられたガス流形成用ガスが拡散しながらその吹付け位置からアシストガスの吹き付け位置に向って加工面に沿って流れることとなり、上記の拡散抑制ガス流を容易に形成することが可能となる。
【0019】
また、この装置において、前記拡散抑制ガス流形成ノズルは、アシストガス噴射ノズルの中心と同心円上に設けられる環状のノズル口を有するのが、より好ましい。
【0020】
この構成によると、アシストガスの吹き付け位置を完全に包囲する上記の拡散抑制ガス流を形成することができるため、アシストガスの拡散をより確実に抑制することが可能となり、その結果、アシストガスをより効果的に切断部に集中させることができるようになる。
【0021】
なお、この装置においては、前記各ノズルが共通のガス供給源に接続されているものであってもよい。
【0022】
この構成によると、アシストガスと共通のガスを用いて上記拡散抑制ガス流を形成させることができるため、ガスの供給系統を共通化することが可能となり、装置構成の合理化を図ることが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0024】
図1は、本発明に係るレーザ加工装置を模式的に示している。この図において10はレーザ加工装置の加工ヘッドである。
【0025】
このヘッド10の先端部分には、集光レンズ12を保持するレンズホルダ14と、その先端(下端)に脱着可能に装着されている第1ノズル16(アシストガス噴射ノズル)とが設けられており、図外のレーザ発振器から出力されるレーザビームL(レーザ光)がレンズホルダ14の内部を通じて前記集光レンズ12で集光され、第1ノズル16のノズル孔16aを介して加工物である鋼板1の微小スポット(切断部2)に照射されるように構成されている。なお、レーザビームLは、鋼板1に対して直交する方向から照射される。
【0026】
第1ノズル16は、ノズル孔16aの形状に基づいて分類される複数種類のものが使用可能とされ、加工条件に応じて交換されるようになっている。
【0027】
前記レンズホルダ14にはポート14aが設けられており、図外のアシストガス供給源に接続されたガス供給管13がこのポート14aに接続されている。これにより、加工時には、鋼板1上の前記レーザビームLの照射位置、つまり切断部2に対して該ビームLの光軸に沿ってノズル孔16aからアシストガスG1が噴射されるようになっている。図示を省略するが、ガス供給管13の途中部分には電気制御式のレギュレータが介設されており、印加電圧値に応じてヘッド10に供給するアシストガスG1の圧力を変化させ得るように構成されている。なお、アシストガスG1の種類としては、酸素、あるいはアルゴン等の不活性ガスが使用可能とされるが、当実施形態では、酸素が用いられている。
【0028】
前記ヘッド10には、さらに前記第1ノズル16よりも後側(図1では上方)に第2ノズル18(拡散抑制ガス流形成ノズル)が設けられている。
【0029】
この第2ノズル18は、第1ノズル16とは別に鋼板1に対してガスG2(以下、サポートガスG2という)を吹き付けるためのノズルで、レンズホルダ14の先端部分であって前記第1ノズル16の装着部よりも後側(上側)の部分に外嵌装着されている。
【0030】
この第2ノズル18は、下向きに開口し、かつ第1ノズル16を中心としてその周方向に等間隔で並ぶ複数のノズル孔18aを有するとともに、図外のサポートガス供給源にガス供給管17を介して接続されており、加工時には、図1に示すように、鋼板1上であって、かつ切断部2を中心としてそれよりも径方向外側に離間した位置に、より詳細には、切断部2にガス吹き付け方向の圧力が直接作用しない程度まで当該切断部2から径方向外側に離れた位置に、加工面に対して該加工面と略直交する方向にサポートガスG2を噴射するようになっている。
【0031】
なお、第2ノズル18に接続されるガス供給管17についても、図示を省略するが、その途中部分には電気制御式のレギュレータが介設されており、印加電圧値に応じて第2ノズル18に供給するサポートガスG2の圧力が調整され得るように構成されている。なお、サポートガスG2の種類としては、酸素、あるいはアルゴン等の不活性ガスが使用可能とされるが、当実施形態では圧縮空気(エア)が使用されている。
【0032】
次に、上記レーザ加工装置の作用効果について説明する。
【0033】
レーザ加工装置による鋼板1の切断作業時には、ヘッド10から鋼板1にレーザビームLを照射するとともに前記アシストガスG1およびサポートガスG2を噴射させ、その一方で、ヘッド10と鋼板1とを相対的に切断方向(図1の白抜き矢印方向)に移動させる。これによりレーザビームLで鋼板1を切断する。
【0034】
切断作業中は、上記のようにアシストガスG1を噴射させることにより酸化反応を促進させるとともに、このガス圧により切断部2から溶融物(ドロス)を排出させるが、上記のようにサポートガスG2を同時に吹き付けている結果、加工位置におけるアシストガスG1の拡散が効果的に抑制され、これにより切断部2の酸化反応作用、およびドロス排出作用が促進されることとなる。
【0035】
詳しく説明すると、上記のように鋼板1に対してその加工面と直交する方向からアシストガスG1を吹き付ける場合、サポートガスG2を停止させてアシストガスG1のみを噴射させると、図2(a)の破線に示すように、アシストガスG1は鋼板表面に当たってその周囲に拡散する(逃げる)。そのため、第1ノズル16によるアシストガスG1の噴射量に対して実質的に切断部2に供給されて加工に寄与するアシストガスG1の量はかなり少なくなる。
【0036】
これに対して、サポートガスG2を併用した場合には、鋼板1の表面にサポートガスG2が当たって拡散し、アシストガスG1の吹き付け位置、つまり切断部2を中心としてこれよりも径方向外側の位置から該切断部2に向ってサポートガスG2が加工面に沿って流れ、図2(b)に示すように、このサポートガスG2が鋼板1に吹き付けられたアシストガスG1をその外側から拘束し、アシストガスG1の拡散を抑制することとなる。つまり、サポートガスG2によって、鋼板1に吹き付けられたアシストガスG1の拡散を防止する拡散抑制ガス流が形成されることとなる。その結果、第1ノズル16から噴射されるアシストガスG1が切断部2に対して集中的に供給されるようになり、切断部2の酸化反応作用、およびドロス排出作用が促進されることとなる。
【0037】
従って、上記のようにサポートガスG2を併用した場合には、第1ノズル16から同量のアシストガスG1を噴射させながらも、アシストガスG1のみを吹き付ける場合(図2(a)の場合)に比べて切断速度を良好に高めることができる。
【0038】
しかも、サポートガスG2によるこの拡散抑制ガス流は、上記のように切断部2に直接圧力(ガス吹き付け方向の圧力)が作用しない程度まで当該切断部2から径方向外側に離れた位置にサポートガスG2が吹き付けられることにより形成されるので、後に実験データを使って示すように、サポートガスG2は鋼板1の表面に沿って流れるだけであって切断部2に影響を与えることが殆どない。
【0039】
図3は、アシストガスG1のみを噴射させた場合、サポートガスG2を併用した場合、およびサポートガスG2のみを噴射させた場合の切断部2近傍でのガス圧力分布特性を測定した試験結果を示している。
【0040】
この試験は、図4に示すように、予め切断溝4を形成した鋼板5の下側に拡散型半導体圧力トランスデューサ8を配置し、第1ノズル16を切断部6に対応させた状態でアシストガスG1等を噴射させ、切断溝4に沿って前記トランスデューサ8を移動させながら鋼板5下側のガス圧を測定したものである。
【0041】
図3に示すように、サポートガスG2を併用した場合には、アシストガスG1のみを吹き付けた場合に比べて切断部近傍のガス圧が高くなっている。この結果からも、サポートガスG2を併用することにより、アシストガスG1の拡散が抑制され、第1ノズル16から噴射されたアシストガスG1が集中的に切断部2に導入されていることが考察できる。
【0042】
また、サポートガスG2のみを噴射した場合、その圧力は板厚方向には殆ど作用していない。この結果からも、サポートガスG2は鋼板5に沿って流れてアシストガスG1の拡散を抑制するだけで、切断部2へは殆ど導入されていないことが考察できる。
【0043】
以上のように、この実施形態のレーザ加工装置によると、第1ノズル16から噴射されるアシストガスG1の拡散を抑えることによりアシストガスG1を切断部2に集中させることができるので、必要最小限のアシストガスG1を適切に切断部2に供給して切断速度を高めることができる。そのため、単に大量のアシストガス(酸素)を吹き付けて酸化反応を促進させるだけの従来のこの種の装置のように、酸素の過剰供給によりバーニングが発生するということがなく、従って、切断速度を高めながらも、従来に比べて切断面の品質を高めることができる。
【0044】
また、アシストガスG1の拡散に伴う無駄な消費を防止することができるので、従来の装置と比べると、少ないアシストガスG1で切断速度を高めることができ、また切断面品質を高めることができる。
【0045】
なお、上記のレーザ加工装置は、本発明に係るレーザ加工装置(方法)の一の実施形態であって、その具体的な構成(方法)は本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0046】
例えば、図5に示すように、第1ノズル16として、前記ノズル孔16aの回りに別のノズル孔16bを備えたノズルを用い、中心のノズル孔16aから光軸に沿ってアシストガスG1を噴射する一方で、その周囲の噴射口からアシストガスG1と同種又は異種のアシストガスG3を切断部2に向って噴射しながら加工を行うように構成してもよい(図中、符号20はガスG3の供給管を示している)。この構成によれば、例えばより多くの酸素が要求される場合に有効な構成となる。
【0047】
なお、図6は、図5に示した構成において、アシストガスG1,G3だけを噴射した場合、サポートガスG2を併用した場合、サポートガスG2のみ噴射した場合の切断部2近傍でのガス圧力分布特性を、上記と同様に拡散型半導体圧力トランスデューサ8を用いて測定した試験結果を示している。
【0048】
この結果に示すように、サポートガスG2を併用した場合には、アシストガスG1,G3だけを吹き付けた場合に比べて切断部近傍のガス圧が高くなっている。この結果から、図5に示すような二重孔構造の第1ノズル16を適用する場合でも、サポートガスG2を併用することによってアシストガスG1,G3の拡散を抑制して第1ノズル16から噴射されたアシストガスG1,G3を集中的に切断部2に導入することが可能になることが考察できる。
【0049】
また、実施形態では、第2ノズル18として周方向に複数の第2ノズル18aを並べたものを適用しているが、例えば、周方向に連続して開口する環状のノズル孔を有する第2ノズル18を用いてもよい。この構成によれば、アシストガスG1の吹き付け位置(切断部2)を中心としてその外側をサポートガスG2によって完全に包囲した状態で上記拡散抑制ガス流を形成することができるため、アシストガスG1の拡散をより確実に抑制することが可能になる。
【0050】
また、この実施形態では、アシストガスG1に酸素を使用し、サポートガスG2に圧縮空気を使用しているが、これらのガスG1,G2の種類は工作物の材質等に応じて適宜選定することができる。例えば、サポートガスG2としてアシストガスG1と共通のガス(酸素)を用いるようにすれば、ガスG1,G2の供給系統の一部を共通化することが可能となるため装置構成を合理化することが可能になるという利点がある。この際、サポートガスG2として酸素を用いたとしても、サポートガスG2は上記の通り鋼板1に沿って流れてアシストガスG1の拡散を抑制するだけで切断部2へは殆ど導入されない。そのため、サポートガスG2として酸素を用いた場合でも切断部2に酸素が過剰供給されてバーニング等を誘発するようなことはない。従って、サポートガスG2として酸素を用いた場合にも、上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のレーザ加工方法は、前記アシストガスの吹き付け位置を中心としてこれよりも径方向外側の位置から前記吹き付け位置に向って加工面に沿って流れることにより前記アシストガスの拡散を抑制する拡散抑制ガス流を形成しながら前記レーザ光による加工を行うようにしたので、アシストガスのみを加工面に吹き付ける場合(従来技術)に比べてアシストガスを集中的に切断部に導入することができる。従って、必要量のアシストガスを効率よく切断部に導入して加工促進を図る一方で、バーニングの発生を防止して切断面の品質を高めることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザ加工装置の一例を示す構成概略図である。
【図2】本発明に係るレーザ加工装置の作用効果を説明する模式図であり、(a)はサポートガスを停止させてアシストガスのみを噴射させた状態、(b)はサポートガスおよびアシストガスの双方を噴射した状態をそれぞれ示している。
【図3】切断部近傍のアシストガス等の圧力分布測定を行った結果を示すグラフである。
【図4】圧力分布測定の概要説明図である。
【図5】本発明に係るレーザ加工装置の別の例を示す構成概略図である。
【図6】切断部近傍のアシストガス等の圧力分布測定を行った結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 鋼板
2 切断部
10 加工ヘッド
12 集光レンズ
13 ガス(アシストガス)供給管
16 第1ノズル(アシストガス噴射ノズル)
16a,16b,18a ノズル孔
18 第2ノズル(拡散抑制ガス流形成ノズル)
17 ガス(サポートガス)供給管
L レーザビーム
G1,G3 アシストガス
G2 サポートガス
Claims (6)
- 加工面に対してこの加工面と直交する方向にレーザ光を照射するとともにその光軸に沿ってアシストガスを噴射させて加工を行うレーザ加工方法において、
前記アシストガスの吹き付け位置を中心としてこれよりも径方向外側の位置から前記吹き付け位置に向って加工面に沿って流れることにより前記アシストガスの拡散を抑制する拡散抑制ガス流を形成しながら前記レーザ光による加工を行うことを特徴とするレーザ加工方法。 - 請求項1に記載のレーザ加工方法において、
前記レーザ光が照射される部分である加工部にガス吹き付け方向の圧力が直接作用しない程度まで当該加工部から前記径方向外側に離れた位置に前記アシストガスとは別にガス流形成用ガスを吹き付けることにより、その吹き付け位置から前記加工面に沿って前記加工部へ向う前記拡散抑制ガス流を形成することを特徴とするレーザ加工方法。 - 請求項2に記載のレーザ加工方法において、
前記ガス流形成用ガスを前記加工面に対してこの加工面と直交する方向に吹き付けて拡散させることを特徴とするレーザ加工方法。 - 加工面に対してこの加工面と直交する方向にレーザ光を照射するとともにその光軸に沿ってアシストガスを噴射させるアシストガス噴射ノズルを備えたレーザ加工装置において、
前記アシストガスの吹き付け位置を中心としてこれよりも径方向外側の位置から前記吹き付け位置に向って加工面に沿って流れることにより前記アシストガスの拡散を抑制する拡散抑制ガス流を形成するためのガス流形成用ガスを前記加工面に吹き付ける拡散抑制ガス流形成ノズルが設けられ、この拡散抑制ガス流形成ノズルは、前記レーザ光が照射される部分である加工部にガス吹き付け方向の圧力が直接作用しない程度まで当該加工部から前記径方向外側に離れた位置に前記ガス流形成用ガスを吹き付けることを特徴とするレーザ加工装置。 - 請求項4に記載のレーザ加工装置において、
前記加工面に対してこの加工面と直交する方向にガス流形成用ガスを吹き付けるように前記拡散抑制ガス流形成ノズルが設けられていることを特徴とするレーザ加工装置。 - 請求項4又は5に記載のレーザ加工装置において、
前記拡散抑制ガス流形成ノズルは、前記アシストガス噴射ノズルの中心と同心円上に設けられる環状のノズル口を有することを特徴とするレーザ加工装置。
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