JP2005013325A - 遊技システムおよび遊技用装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技機のコストを上昇させることなく、管理装置に対して遊技機情報を送信することができる遊技機を提供する。
【解決手段】主基板31に搭載されている遊技制御手段は、遊技データを、随時、払出制御基板37に送信する。払出制御基板37に搭載されている払出制御手段は、主基板31から受信した遊技データを、随時、カードユニット50に送信する。そして、カードユニット50は、受信した遊技データを蓄積し、管理装置100から遊技データ要求信号を受信すると、払出制御手段と通信中でなければ、蓄積している遊技データを管理装置100に送信する。
【選択図】 図9
【解決手段】主基板31に搭載されている遊技制御手段は、遊技データを、随時、払出制御基板37に送信する。払出制御基板37に搭載されている払出制御手段は、主基板31から受信した遊技データを、随時、カードユニット50に送信する。そして、カードユニット50は、受信した遊技データを蓄積し、管理装置100から遊技データ要求信号を受信すると、払出制御手段と通信中でなければ、蓄積している遊技データを管理装置100に送信する。
【選択図】 図9
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技者が所定の遊技を行い、特定の条件成立に応じて遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能な遊技機と、遊技機と別に設けられ遊技機と通信を行う遊技用装置とを含む遊技システム、および遊技用装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、表示状態が変化可能な可変表示部が設けられ、始動入賞口に遊技球が入賞すると可変表示部において図柄等の識別情報の可変表示が開始され、可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定表示態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。
【0003】
パチンコ遊技機では、特別図柄を表示する可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定表示態様の組合せとなることを、通常、「大当り」という。大当りが発生すると、例えば、大入賞口としての可変入賞球装置が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。すなわち、大当りが発生することにより、遊技者に、大当り遊技状態という遊技価値が与えられる。
【0004】
始動入賞口への入賞、大当りの発生、遊技者に景品として払い出された遊技媒体数等は、遊技店にとって営業上必要な情報であるから、それらの情報(遊技機情報)は、遊技機から、遊技機裏面に設けられている端子板を介してホールコンピュータ等の遊技店管理装置に対して送信される。
【0005】
遊技機には、一般に、遊技制御用マイクロコンピュータを搭載した遊技制御基板や払出制御用マイクロコンピュータを搭載した払出制御基板等が搭載されているが、それらの基板の他に、遊技機情報を送信する処理を専用に行うマイクロコンピュータが搭載された遊技機が提案されている(例えば、特許文献1)。そのような遊技機では、遊技制御用マイクロコンピュータや払出制御用マイクロコンピュータの遊技機情報の送信処理に要する負担が軽減され、遊技機情報の送信処理を行った場合に本体の遊技制御や払出制御にかける時間が減ってしまうという欠点を解消している。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−310051号公報(段落0126〜0129、図8)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、遊技機情報の送信処理専用のマイクロコンピュータを設けた場合には、その分、遊技機のコストが上昇してしまう。また、従来の遊技機は、ホールコンピュータに対して遊技機情報を送信している。すると、ホールコンピュータの上位装置としての管理装置において遊技機情報を収集する場合には、ホールコンピュータと通信して遊技機情報を収集する必要がある。ところが、ホールコンピュータの供給元(メーカ)や機種が異なると通信方式が異なる場合があり、管理装置がホールコンピュータから遊技機情報を収集することが困難な場合が生ずるという問題がある。
【0008】
そこで、本発明は、遊技機のコストを上昇させることなく、管理装置に対して遊技機情報を送信することができる遊技システムおよび遊技用装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による遊技システムは、遊技者が所定の遊技を行い、特定の条件成立(例えば、可変表示装置9の表示結果が大当り図柄になったこと)に応じて遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機と、遊技機と別に設けられ遊技機と通信を行う遊技用装置(例えば、カードユニット50)とを含む遊技システムであって、遊技機が、遊技の進行を制御する遊技制御処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ(例えば、CPU56、ROM54およびRAM55)を搭載した遊技制御基板(例えば、主基板31)と、遊技制御用マイクロコンピュータから送信された指令信号に従って、遊技機に設けられている電気部品(例えば、球払出装置97や可変表示装置9)を制御する電気部品制御用マイクロコンピュータ(例えば、払出制御用マイクロコンピュータや演出制御用マイクロコンピュータ)を搭載した電気部品制御基板(例えば、払出制御基板37や演出制御基板80)とを備え、遊技制御用マイクロコンピュータが、特定遊技状態の発生に関するデータ(例えば、有効始動情報、大当り発生の遊技データ)を含む遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う遊技データ送信制御手段(例えば、遊技制御手段のうちステップS461〜S471を実行する部分)を含み、電気部品制御用マイクロコンピュータが、遊技データを遊技用装置に対して送信する制御を行う遊技データ通信制御手段(例えば、払出制御手段のうちステップS761を実行する部分)とを含み、遊技用装置が、遊技機から送信された遊技データを記憶手段に蓄積する遊技データ蓄積制御手段(例えば、RAM163)と、記憶手段に蓄積された遊技データを遊技用装置と通信可能に接続されている管理装置(例えば、管理装置100)に送信する制御を行う遊技データ転送制御手段(例えば、カードユニット制御用マイクロコンピュータにより遊技データ転送処理におけるステップS264〜S266を実行する部分)とを備え、遊技データ通信制御手段が、遊技用装置と通信中であるか否かを判定し(例えば、ステップS773)、通信中でないときに遊技データを遊技用装置に対して送信する(例えば、ステップS774,S775)ことを特徴とする。
【0010】
本発明による他の態様の遊技システムは、遊技者が所定の遊技を行い、特定の条件成立(例えば、可変表示装置9の表示結果が大当り図柄になったこと)に応じて遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機と、遊技機と別に設けられ遊技機と通信を行う遊技用装置(例えば、カードユニット50)とを含む遊技システムであって、遊技機が、遊技の進行を制御する遊技制御処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ(例えば、CPU56、ROM54およびRAM55)を搭載した遊技制御基板(例えば、主基板31)と、遊技制御用マイクロコンピュータから送信された指令信号に従って、遊技機に設けられている電気部品(例えば、球払出装置97や可変表示装置9)を制御する電気部品制御用マイクロコンピュータ(例えば、払出制御用マイクロコンピュータや演出制御用マイクロコンピュータ)を搭載した電気部品制御基板(例えば、払出制御基板37や演出制御基板80)とを備え、遊技制御用マイクロコンピュータが、特定遊技状態の発生に関するデータ(例えば、有効始動情報、大当り発生の遊技データ)を含む遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う遊技データ送信制御手段(例えば、遊技制御手段のうちステップS461〜S471を実行する部分)を含み、電気部品制御用マイクロコンピュータが、遊技データを遊技用装置に対して送信する制御を行う遊技データ通信制御手段(例えば、払出制御手段のうちステップS761を実行する部分)とを含み、遊技用装置が、遊技機から送信された遊技データを記憶手段に蓄積する遊技データ蓄積制御手段(例えば、RAM163)と、記憶手段に蓄積された遊技データを遊技用装置と通信可能に接続されている管理装置(例えば、管理装置100)に送信する制御を行う遊技データ転送制御手段(例えば、カードユニット制御用マイクロコンピュータにより遊技データ転送処理におけるステップS264〜S266を実行する部分)とを備え、遊技データ通信制御手段が、遊技制御用マイクロコンピュータから遊技データを受信中であるか否かを判定し(例えば、ステップS772)、受信中でないときに遊技データを遊技用装置に対して送信する(例えば、ステップS774,S775)ことを特徴とする。
【0011】
本発明によるさらに他の態様の遊技システムは、遊技者が所定の遊技を行い、特定の条件成立(例えば、可変表示装置9の表示結果が大当り図柄になったこと)に応じて遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機と、遊技機と別に設けられ遊技機と通信を行う遊技用装置(例えば、カードユニット50)とを含む遊技システムであって、遊技機が、遊技の進行を制御する遊技制御処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ(例えば、CPU56、ROM54およびRAM55)を搭載した遊技制御基板(例えば、主基板31)と、遊技制御用マイクロコンピュータから送信された指令信号に従って、遊技機に設けられている電気部品(例えば、球払出装置97や可変表示装置9)を制御する電気部品制御用マイクロコンピュータ(例えば、払出制御用マイクロコンピュータや演出制御用マイクロコンピュータ)を搭載した電気部品制御基板(例えば、払出制御基板37や演出制御基板80)とを備え、遊技制御用マイクロコンピュータが、特定遊技状態の発生に関するデータ(例えば、有効始動情報、大当り発生の遊技データ)を含む遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う遊技データ送信制御手段(例えば、遊技制御手段のうちステップS461〜S471を実行する部分)を含み、電気部品制御用マイクロコンピュータが、遊技データを遊技用装置に対して送信する制御を行う遊技データ通信制御手段(例えば、払出制御手段のうちステップS761を実行する部分)とを含み、遊技用装置が、遊技機から送信された遊技データを記憶手段に蓄積する遊技データ蓄積制御手段(例えば、RAM163)と、記憶手段に蓄積された遊技データを遊技用装置と通信可能に接続されている管理装置(例えば、管理装置100)に送信する制御を行う遊技データ転送制御手段(例えば、カードユニット制御用マイクロコンピュータにより遊技データ転送処理におけるステップS264〜S266を実行する部分)とを備え、遊技データ転送制御手段が、電気部品制御用マイクロコンピュータから遊技データを受信中であるか否かを判定し(例えば、ステップS264)、受信中でないときに遊技データを管理装置に対して送信する(例えば、ステップS265)ことを特徴とする。
【0012】
遊技機は、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄)を可変表示可能な複数の可変表示部を有する可変表示手段(例えば、可変表示装置9)を備え、表示結果として識別情報の組合せが特定の表示結果(例えば、大当り図柄)になったときに遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であって、遊技制御用マイクロコンピュータが、表示結果として特定の表示結果を可変表示手段に表示するか否かを決定する事前決定手段(例えば、遊技制御手段のうち特別図柄プロセス処理、特にステップS300を実行する部分)を含み、遊技データ送信制御手段が、事前決定手段の決定結果にもとづいて発生したデータ(例えば、有効始動情報、大当り発生を示す遊技データ)を含む遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行うように構成されていてもよい。
【0013】
遊技データ送信制御手段が、可変表示手段において識別情報が可変表示されているか否かを判定し(例えば、ステップS461)、可変表示されていなければ遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する(例えば、ステップS465,S468,S471)ように構成されていてもよい。
【0014】
遊技データ通信制御手段が、遊技状態が特定遊技状態でないことを条件に、遊技データを遊技用装置に送信する(例えば、遊技制御手段が、大当り遊技状態であるか否かを示す信号を払出制御手段に対して送信し、払出制御手段が、ステップS771の判断の前で、その信号が大当り遊技状態であることを確認したら、ステップS771〜S776の処理を実行しない)ように構成されていてもよい。
【0015】
遊技制御基板に日時を特定可能な日時特定手段(例えば、時計IC62)が搭載され、遊技データ送信制御手段が、日時特定手段による日時データを遊技データに対応させて電気部品制御手段に送信する(例えば、ステップS464,S465,S467,S468,S470,S471の処理)ように構成されていてもよい。
【0016】
遊技データ通信制御手段が、所定条件の成立に応じて、遊技用装置に送信する遊技データのデータ量を変える(例えば、大当り遊技中でも遊技データを送信可能であるように構成された場合、大当り遊技中では遊技用装置に送信する遊技データのデータ量を少なくする)ように構成されていてもよい。
【0017】
遊技機は人為的な操作に応じて操作信号を出力する操作手段(例えば、試打スイッチ132)を備え、遊技データ送信制御手段が、操作手段からの操作信号にもとづいて選択された選択期間(例えば、試打状態である期間)に遊技データが発生したときには、遊技データと、遊技データが選択期間に発生した遊技データであることを示すデータとを電気部品制御用マイクロコンピュータに送信する(図15におけるステップS465,S468,S471において、通常状態と試打状態とでデータを変える、図12参照)ように構成されていてもよい。
【0018】
遊技データ転送制御手段が、記憶手段に蓄積されている遊技データを送信すると、その遊技データが蓄積されていた記憶手段における領域の遊技データが送信済みであることを示すデータを作成し(例えば、書込ポインタを進める)、遊技データ蓄積制御手段が、送信済みであることを示すデータに対応した領域に蓄積されていた遊技データを消去するとともに、新たに発生した遊技データを当該領域に蓄積する(例えば、書込ポインタが指す領域に新たな遊技データを上書きする)ように構成されていてもよい。
【0019】
本発明による遊技用装置は、遊技者が所定の遊技を行い特定の条件成立(例えば、可変表示装置9の表示結果が大当り図柄になったこと)に応じて遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機と通信可能に接続され、特定遊技状態の発生に関するデータを含む遊技データを遊技機から受信する遊技用装置であって、遊技機から受信した遊技データを記憶手段(例えば、RAM163)に蓄積する遊技データ蓄積制御手段(例えば、カードユニット制御用マイクロコンピュータにより遊技データ転送処理におけるステップS261〜S263を実行する部分)と、記憶手段に蓄積された遊技データを遊技用装置と通信可能に接続されている管理装置(例えば、管理装置100)に送信する制御を行う遊技データ転送制御手段(例えば、カードユニット制御用マイクロコンピュータにより遊技データ転送処理におけるステップS264〜S266を実行する部分)とを備え、遊技データ転送制御手段が、遊技機から遊技データを受信中であるか否かを判定し(例えば、ステップS264)、受信中でないときに遊技データを管理装置に対して送信する(例えば、ステップS265)ことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を示す正面図である。なお、以下の実施の形態では、パチンコ遊技機を例に説明を行うが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、スロット機などの他の遊技機に適用することもできる。
【0021】
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
【0022】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
【0023】
遊技領域7の中央付近には、それぞれが識別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を含む可変表示装置(特別図柄表示装置:可変表示手段)9が設けられている。可変表示装置9には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。また、可変表示装置9には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち始動記憶数を表示する4つの特別図柄始動記憶表示エリア(始動記憶表示エリア)18が設けられている。有効始動入賞がある毎に、表示色が変化する(例えば青色表示から赤色表示に変化)始動記憶表示エリアを1増やす。そして、可変表示装置9の可変表示が開始される毎に、表示色が変化している始動記憶数表示エリアを1減らす(すなわち表示色をもとに戻す)。この例では、図柄表示エリアと始動記憶表示エリアとが区分けされて設けられているので、可変表示中も始動記憶数が表示された状態にすることができる。なお、始動記憶表示エリアを図柄表示エリアの一部に設けるようにしてもよ。また、可変表示中は始動記憶数の表示を中断するようにしてもよい。また、この例では、始動記憶表示エリアが可変表示装置9に設けられているが、始動記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)を可変表示装置9とは別個に設けてもよい。
【0024】
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14としての可変入賞球装置15が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14の下部には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。
【0025】
可変入賞球装置15の下部には、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域:特別領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aも設けられている。
【0026】
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に右側のランプが点灯すれば当たりとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32に入った入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32への入賞がある毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
【0027】
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口14や大入賞口も、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった遊技球を吸収するアウト口26がある。図2に示すように、アウト口26に流入した遊技球の流路には、アウト口26に吸収された遊技球を検出するためのアウト口スイッチ186が設けられている。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
【0028】
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。上記のように、この実施の形態のパチンコ遊技機1には、発光体としてのランプやLEDが各所に設けられている。さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置され、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、カードユニットという。)50も示されている。
【0029】
遊技機の外部に設けられている遊技用装置としてのカードユニット50には、使用可能状態であるか否かを示す使用可表示ランプ151、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器153、カードユニット50内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ154、記録媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口155、およびカード挿入口155の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放するためのカードユニット錠156が設けられている。
【0030】
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、可変表示装置9において特別図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動記憶数を1増やす。
【0031】
可変表示装置9における特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄の組み合わせが大当り図柄(特定表示結果)であると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、可変入賞球装置としての開閉板20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するまで開放し、遊技者が景品球を獲得しやすい遊技状態に移行する。そして、開閉板20の開放中に遊技球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。
【0032】
停止時の可変表示装置9における特別図柄の組み合わせが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)の組み合わせである場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態となる。
【0033】
遊技球がゲート32に入賞すると、普通図柄表示器10において普通図柄が可変表示される状態になる。また、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定時間だけ開状態になる。さらに、確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
【0034】
図3は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3には、電気部品制御基板(サブ基板)としての払出制御基板37および演出制御基板80も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路(遊技制御手段)53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、アウト口スイッチ131および試打スイッチ132からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59とが搭載されている。なお、電気部品制御基板には、電気部品制御用マイクロコンピュータを含む電気部品制御手段が搭載されている。電気部品制御手段は、遊技制御手段からの指令信号(制御信号)に従って遊技機に設けられている電気部品(球払出装置97、可変表示装置9、ランプやLEDなどの発光体等)を制御する。
【0035】
試打スイッチ132は、例えば、遊技者が触れないような機構盤の裏面に設置され、遊技店員等が操作可能であるスイッチであり、人為的な操作に応じて操作信号を出力する操作手段の一例である。また、遊技制御手段は、例えば、試打スイッチ132が1回押下されると、遊技データの送信に関する制御状態を第2の状態(試打状態)にし、再び押下されると第1の状態(通常状態:試打状態ではない状態)に戻す。試打状態は、遊技者が遊技を行っている状態ではなく、遊技機の調整等のために遊技店員等が試し打ちを行っている状態であり、ホストコンピュータでは、正確な遊技データを収集するために、状態の違いを区別する必要がある。
【0036】
なお、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、アウト口スイッチ131等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。また、入賞検出を行う始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの各スイッチは、入賞検出手段でもある。なお、入賞検出手段は、複数の入賞口に別個に入賞したそれぞれの遊技球をまとめて検出するものであってもよい。また、ゲートスイッチ32aのような通過ゲートであっても、賞球の払い出しが行われるものであれば、通過ゲートへ遊技球が進入することが入賞になり、通過ゲートに設けられているスイッチ(例えばゲートスイッチ32a)が入賞検出手段になる。さらに、この実施の形態では、V入賞領域に入賞した遊技球はV入賞スイッチ22で検出されるとともにカウントスイッチ23でも検出されるが、V入賞スイッチ22のみで検出されるようにしてもよい。V入賞領域に入賞した遊技球がV入賞スイッチ22のみで検出される場合には、大入賞口に入賞した遊技球数は、V入賞スイッチ22による検出数とカウントスイッチ23による検出数との和になる。
【0037】
また、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載されている。
【0038】
遊技制御用マイクロコンピュータで実現される基本回路53は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する変動データ記憶手段)としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。なお、CPU56はROM54に格納されている遊技進行を制御するためのプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU56が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。
【0039】
また、RAM(CPU内蔵RAMであってもよい。)55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によって電源バックアップされているバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。なお、遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。
【0040】
さらに、主基板31には、年月日および時分(あるいは年月日または時分)などを出力する時計IC62が搭載されている。時計IC62は電源基板において作成されるバックアップ電源によって電源バックアップされている。電源基板において作成されるバックアップ電源は、例えばコンデンサで実現され、遊技機に対する電力供給が停止していても所定期間(例えば数日)は電力を供給することが可能である。遊技機に対する電力供給が停止しているときの時計IC62に対して、電源基板において作成されるバックアップ電源から電力供給してもよいが、遊技機に電池を搭載して電池から電力供給することがより好ましい。
【0041】
遊技球を打撃して発射する打球発射装置は払出制御基板37上の回路によって制御される発射モータ94を含み、発射モータ94が回転することによって遊技球を遊技領域7に向けて発射する。発射モータ94を駆動するための駆動信号は、タッチセンサ基板91を介して発射モータ94に伝達される。そして、遊技者が操作ノブ(打球ハンドル)5に触れていることはタッチセンサで検出され、タッチセンサからの信号がタッチセンサ基板91を介して払出制御基板37に伝達される。払出制御基板37上の回路は、タッチセンサからの信号がオフ状態を示している場合には、発射モータ94の駆動を停止する。
【0042】
なお、この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、遊技盤6に設けられている普通図柄始動記憶表示器41および装飾ランプ25の表示制御を行うとともに、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cの表示制御を行う。また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段は、特別図柄を可変表示する可変表示装置9および普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御も行う。
【0043】
図4は、払出制御基板37および球払出装置97などの払出に関連する構成要素を示すブロック図である。図4に示すように、払出制御基板37には、払出制御用CPU371を含む払出制御用マイクロコンピュータ(電気部品制御用マイクロコンピュータの一例)が搭載されている。この実施の形態では、払出制御用マイクロコンピュータは、1チップマイクロコンピュータであり、少なくともRAMが内蔵されている。また、RAMは、主基板31におけるRAM55とは異なり、電源バックアップされていない。払出制御用マイクロコンピュータ、払出制御用プログラムを格納したROM(図示せず)およびI/Oポート等は、払出制御手段を構成する。
【0044】
満タンスイッチ48および払出カウントスイッチ301からの検出信号は、中継基板72を介して払出制御基板37のI/Oポート372fに入力される。また、球切れスイッチ187および払出モータ位置センサ295からの検出信号は、中継基板72を介して払出制御基板37のI/Oポート372eに入力される。払出制御基板37の払出制御用CPU371は、球切れスイッチ187からの検出信号が球切れ状態を示していたり、満タンスイッチ48からの検出信号が満タン状態を示していると、球払出処理を停止する。さらに、満タンスイッチ48からの検出信号が満タン状態を示していると、打球発射装置からの球発射を停止させる。
【0045】
入賞があると、主基板31の出力回路67から、払出指令信号として、賞球の払出要求を行うための賞球REQ信号(賞球リクエスト信号)および払い出すべき賞球個数を示す払出個数信号が出力される。払出個数信号は、4ビットのデータ(2進4桁のデータ)によって構成され、4本の信号線によって出力される。払出個数信号は、入力回路373Aを介してI/Oポート372eに入力される。払出制御用CPU371は、I/Oポート372eを介して賞球REQ信号および払出個数信号が入力すると、払出個数信号が示す個数の遊技球を払い出すために球払出装置97を駆動する制御を行う。なお、主基板31の出力回路67からは、主基板31が接続されていることを示す電源確認信号(接続確認信号)も出力される。また、賞球REQ信号および払出個数信号は、払出数を指定する払出指令信号に相当する。
【0046】
また、払出制御手段が払出指令信号を受け付けたときには主基板31に対して指令受付信号を送信する。指令受付信号は、払出制御基板37の出力ポート372bおよび出力回路373Bを介して主基板31に送信される。そして、主基板31において、入力回路68およびI/Oポート57を介してCPU56に入力される。さらに、払出制御手段が賞球の払出処理を実行しているときには、払出制御手段は、出力ポート372bおよび出力回路373Bを介して払出処理中であることを示す払出BUSY信号(賞球払出中信号)を送信する。なお、この実施の形態では、払出BUSY信号がオン状態になることによって、指令受付信号が送信されたことになる。
【0047】
さらに、遊技機情報としての遊技データが、随時、主基板31から出力回路67を介して払出制御基板37に送信される。また、払出制御手段は、主基板31の遊技制御手段から受信している遊技データをI/Oポート372gおよびインタフェース基板66を介して遊技データをカードユニット50に送信する。なお、払出制御基板37において、I/Oポート372gのインタフェース基板66側にバッファ回路が設置されることもあるが、図4では記載省略されている。また、遊技データを電気部品制御手段に対して送信する送信回路は、出力回路67で実現されている。I/Oポート372gおよびバッファ回路(設置されている場合に)は、遊技データを遊技用装置に対して送信する送信回路に相当する。なお、主基板31または払出制御基板37において、遊技制御用マイクロコンピュータまたは払出制御用マイクロコンピュータとは別に、送信回路として、遊技データを送信するためのマイクロコンピュータを搭載してもよい。そのように構成した場合に、遊技制御用マイクロコンピュータまたは払出制御用マイクロコンピュータが、遊技データを送信回路としてのマイクロコンピュータに出力する。また、遊技制御用マイクロコンピュータまたは払出制御用マイクロコンピュータと送信回路としてのマイクロコンピュータとの双方がアクセス可能なRAMに、遊技制御用マイクロコンピュータまたは払出制御用マイクロコンピュータが遊技データを格納するようにしてもよい。
【0048】
払出制御用CPU371は、出力ポート372bを介して、賞球払出数を示す賞球情報信号および貸し球数を示す球貸し個数信号を、遊技盤の裏面に設けられているターミナル基板に出力する。なお、出力ポート372bの外側に、ドライバ回路が設置されているが、図4では記載省略されている。
【0049】
また、払出制御用CPU371は、出力ポート372cを介して、7セグメントLEDによるエラー表示用LED374にエラー信号を出力する。さらに、出力ポート372bを介して、点灯/消灯を指示するための信号を賞球LED51および球切れLED52に出力する。なお、払出制御基板37の入力ポート372fには、エラー状態を解除するためのエラー解除スイッチ(例えば、遊技盤裏面に設置されている。)からの検出信号が入力される。エラー解除スイッチは、ソフトウェアリセットによってエラー状態を解除するために用いられる。
【0050】
さらに、払出制御基板37からの払出モータ289への駆動信号は、出力ポート372aおよび中継基板72を介して球払出装置97の払出機構部分における払出モータ289に伝えられる。なお、出力ポート372aの外側に、ドライバ回路(モータ駆動回路)が設置されているが、図4では記載省略されている。また、払出制御基板37からの発射モータ94への駆動信号は、出力ポート372aおよびタッチセンサ基板91を介して発射モータ94に伝えられる。
【0051】
カードユニット50には、カードユニット制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、カードユニット50には、使用可ランプ151、連結台方向表示器153、カード投入表示ランプ154およびカード挿入口155が設けられている(図1参照)。インタフェース基板(中継基板)66には、打球供給皿3の近傍に設けられている度数表示LED60、球貸し可LED61、球貸しスイッチ62および返却スイッチ63が接続される。
【0052】
インタフェース基板66からカードユニット50には、遊技者の操作に応じて、球貸しスイッチ62が操作されたことを示す球貸しスイッチ信号および返却スイッチ63が操作されたことを示す返却スイッチ信号が与えられる。また、カードユニット50からインタフェース基板66には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信号および球貸し可表示信号が与えられる。カードユニット50と払出制御基板37の間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(BRDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(PRDY信号)が入力ポート372fおよび出力ポート372dを介して送受信される。カードユニット50と払出制御基板37の間には、インタフェース基板66が介在している。よって、接続信号(VL信号)等の信号は、図4に示すように、インタフェース基板66を介してカードユニット50と払出制御基板37の間で送受信されることになる。
【0053】
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カードユニット50にPRDY信号を出力する。また、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、電源が投入されると、VL信号を出力する。払出制御用CPU371は、VL信号の入力状態によってカードユニット50の接続状態/未接続状態を判定する。カードユニット50においてカードが受け付けられ、球貸しスイッチが操作され球貸しスイッチ信号が入力されると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板37にBRDY信号を出力する。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板37にBRQ信号を出力する。
【0054】
そして、払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カードユニット50に対するEXS信号を立ち上げ、カードユニット50からのBRQ信号の立ち下がりを検出すると、払出モータ289を駆動し、所定個の貸し球を遊技者に払い出す。そして、払出が完了したら、払出制御用CPU371は、カードユニット50に対するEXS信号を立ち下げる。その後、カードユニット50からのBRDY信号がオン状態でないことを条件に、遊技制御手段から払出指令信号を受けると賞球払出制御を実行する。なお、カードユニット50で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板37から供給される。
【0055】
カードユニット50に対する電源基板からの電力供給は、払出制御基板37およびインタフェース基板66を介して行われる。この例では、インタフェース基板66内に配されているカードユニット50に対するAC24Vの電源供給ラインに、カードユニット50を保護するためのヒューズが設けられ、カードユニット50に所定電圧以上の電圧が供給されることが防止される。
【0056】
なお、この実施の形態では、カードユニット50が遊技機とは別体として遊技機に隣接して設置されている場合を例にするが、カードユニット50は遊技機と一体化されていてもよい。
【0057】
図5は、カードユニット50の構成例を、パチンコ遊技機1における球貸しに関する構成要素とともに示すブロック図である。図5に示すように、パチンコ遊技機1に設けられている度数表示LED60は、カードユニット50に搭載されているカードユニット制御部160によって表示制御される。度数表示LED(残高表示器)60には、カードに記録されている金額を単位料金(例えば100円)で除算した場合の商、すなわち残高としての度数が2桁表示される。
【0058】
カードユニット制御部160は、カードユニット制御用マイクロコンピュータを含む。カードユニット制御用マイクロコンピュータは、CPU161、カードユニット制御用のプログラムやデータを記憶するROM162、およびRAM163を含む。また、I/Oポートを含むが、図5では記載省略されている。
【0059】
また、パチンコ遊技機1に設けられている球貸しスイッチ62および返却スイッチ63からの信号は、カードユニット50のカードユニット制御部160に入力される。カードユニット制御部160には、カードに記録されている情報を読み取るとともにカードに情報を記録するカードリーダライタ166が接続されている。また、使用可ランプ151、連結方向表示器153およびカード投入表示ランプ154が接続されている。
【0060】
さらに、カードユニット制御部160は、遊技店内に設置されている管理装置から遊技データの送信を要求する遊技データ要求信号を受信し、遊技データを管理装置に対して送信する送受信回路164が設けられている。送受信回路164は、例えば、信号を増幅するドライバ回路やレシーバ回路からなる。
【0061】
次に、遊技の進行を制御する遊技制御手段の動作を、図6のフローチャートを参照して説明する。CPU56は、遊技機に対して電力供給が開始され、電源基板から主基板31に電力が供給される状態になると、初期設定処理を実行する。初期設定処理において、定期的(例えば2ms毎)にタイマ割込がかかるように内部設定を行う。タイマ割込が発生すると、CPU56は、図6に示すステップS20の処理およびS21〜S33の遊技制御処理等を行うタイマ割込処理を実行する。
【0062】
タイマ割込処理において、CPU56は、まず、電源基板から電源断信号(遊技機に対する電力供給が停止する旨を示す信号)が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。次いで、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aおよびアウト口スイッチ131等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
【0063】
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS22)。CPU56は、さらに、表示用乱数および初期値用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS23,S24)。
【0064】
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を選び出して実行する。そして、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を選び出して実行する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。
【0065】
次いで、CPU56は、特別図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマンド制御処理:ステップS27)。また、普通図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄コマンド制御処理:ステップS28)。
【0066】
さらに、CPU56は、例えばホールコンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを、遊技機裏面に設けられている情報端子盤に出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
【0067】
また、CPU56は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す払出個数信号等の払出制御信号を出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用CPU371は、賞球個数を示す払出個数信号等の払出制御信号に応じて球払出装置97を駆動する。
【0068】
そして、CPU56は、始動入賞記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS31)。また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS32)。また、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられ、CPU56は、そのRAM領域の内容を出力ポートに出力する(ステップS33:出力処理)。なお、出力ポートバッファの内容は、ステップS25〜S30,S31の処理で更新される。
【0069】
その後、遊技データを払出制御基板37に送信する遊技データ送信処理を実行した後(ステップS34)、割込許可状態に設定し(ステップS35)、処理を終了する。以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は定期的(例えば2ms毎)に起動されることになる。なお、ステップS21〜S33の処理が、遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技機に設けられている可変表示装置9、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理)に相当する。厳密にいうと、遊技制御用マイクロコンピュータと、遊技制御用マイクロコンピュータにおけるCPU56が実行するステップS21〜S33の処理に対応したプログラムとによって遊技制御手段が構成されるのであるが、以下、ステップS20,S34のプログラムを実行する部分も遊技制御手段に含める。
【0070】
なお、タイマ割込処理が終了すると、CPU56は、メイン処理(図示せず)において、表示用乱数および初期値用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を繰り返すループ処理を実行する。そして、ループ処理を実行しているときにタイマ割込が発生すると、再度、図6に示すタイマ割込処理を実行する。また、この実施の形態では、遊技データ送信処理は、2msタイマ割込処理において、遊技制御処理の後に実行されるが、CPU56は、遊技制御処理の前に実行してもよい。さらに、ループ処理の中で実行してもよい。
【0071】
図7は、CPU56が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。図7に示す特別図柄プロセス処理は、図6のフローチャートにおけるステップS25の具体的な処理である。CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う際に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS310)を行い、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を行った後に、内部状態(RAM55に設定される特別図柄プロセスフラグの値)に応じて、ステップS300〜S308のうちのいずれかの処理を行う。変動短縮タイマは、特別図柄の変動時間が短縮される場合に、変動時間を設定するためのタイマである。
【0072】
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄の可変表示を開始できる状態になるのを待つ。特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、特別図柄の可変表示の結果、大当りとするか否か決定する。すなわち、表示結果として特定の表示結果を可変表示装置9に表示するか否かを、可変表示装置9における可変表示が開始されるのに先立って事前に決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に移行するように更新する。なお、特別図柄プロセスフラグの値は、特別図柄通常処理を実行すべき場合には「0」である。そして、以下の各所に応じて、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を1ずつ増やす。
【0073】
特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301):特別図柄の可変表示後の左中右図柄の停止図柄を決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に移行するように更新する(+1する)。
【0074】
変動パターン設定処理(ステップS302):特別図柄の可変表示の変動パターン(可変表示態様)を、変動パターン決定用乱数の値に応じて決定する。また、変動時間タイマをスタートさせる。このとき、演出制御基板80に対して、左中右最終停止図柄と変動態様(変動パターン)を指令する情報とが送信されるように制御する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に移行するように更新する。
【0075】
特別図柄変動処理(ステップS303):所定時間(ステップS302の変動時間タイマで示された時間)が経過すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。
【0076】
特別図柄停止処理(ステップS304):可変表示装置9において表示される全図柄が停止されるように制御する。具体的には、特別図柄停止を示す演出制御コマンドが送信される状態に設定する。そして、停止図柄が大当り図柄の組み合わせである場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
【0077】
大入賞口開放開始処理(ステップS305):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、大当り中フラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に移行するように更新する。
【0078】
大入賞口開放中処理(ステップS306):大入賞口ラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御基板80に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。最後の大入賞口の閉成条件が成立したら、内部状態をステップS307に移行するように更新する。
【0079】
特定領域有効時間処理(ステップS307):V入賞スイッチ22の通過の有無を監視して、大当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態をステップS305に移行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、または、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態をステップS308に移行するように更新する。
【0080】
大当り終了処理(ステップS308):大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御手段に行わせるための制御を行う。そして、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
【0081】
次に、遊技データ、および遊技データに関する通信について説明する。遊技データは、遊技者の操作に応じて遊技が進行することによって発生するデータであって遊技機の稼働状態を示すデータである。特に、表示結果として特定の表示結果(大当り図柄)を可変表示装置9に表示するか否かを決定する事前決定手段(この実施の形態では遊技制御手段に含まれる。)の決定結果に応じたデータを含む。この実施の形態では、遊技データとして、始動入賞口14に入賞した遊技球のうち、実際に特別図柄の可変表示を開始することに用いられた遊技球を示すデータ(有効始動情報)、大当りの発生を示すデータ(大当り発生)、アウト口26に吸収された遊技球数を示すデータ(アウト球数)、および景品として払い出された遊技球を示す情報(賞球情報)が用いられる。しかし、遊技機の稼働状態を示すデータであれば、他のデータを遊技データに含めてもよい。例えば、確変状態の開始/終了を示すデータ、普通図柄の変動を示すデータ、入賞口への入賞回数等を遊技データに含めてもよい。
【0082】
図8の説明図に示すように、遊技機から、遊技機外部に遊技データが送信される。遊技データは、データ収集回路およびデータ送受信回路を含むデータ収集部を介して、例えばホストコンピュータであるデータ解析部に送信される。
【0083】
図9は、遊技データに関する通信をパチンコ遊技機に適用した場合の具体例を示すブロック図である。また、図10は、遊技データに関する通信の一例を示すシーケンス図である。遊技店内に設けられている管理装置(第三者管理機関の管理装置)100は、所定のタイミングでカードユニット50に対して、遊技データの送信を要求する信号である遊技データ要求信号を送信する。所定のタイミングは、1日に1回や1時間に1回等の、あらかじめ決められているタイミングである。なお、遊技データを管理装置に送信するのは、遊技データの信頼性を確保するためである。遊技店のホールコンピュータに送信せず、遊技店とは異なる第三者が運営する管理装置に送信すれば、例えばホールコンピュータで遊技データが改変されてしまうようなことはない。
【0084】
主基板31に搭載されている遊技制御手段は、遊技データが発生すると、随時、遊技データを払出制御基板37に送信する。ただし、遊技データを送信する際に、所定の条件(可変表示装置9において可変表示がなされていないこと等)が成立していれば送信し、成立していなければ成立するまで一時記憶することが好ましい。また、払出制御基板37に搭載されている払出制御手段は、主基板31から遊技データを受信すると、遊技データを一時保持し、所定の条件(主基板31の遊技制御手段と通信中でないこと等)が成立すると、保持している遊技データを球貸し用通信の通信線とは別に設けられている遊技データ用通信の通信線およびインタフェース基板66を介してカードユニット50に送信する(図9参照)。球貸し用通信とは、上述したVL信号、BRDY信号、BRQ信号およびEXS信号の通信である。
【0085】
カードユニット50は、払出制御基板37から受信した遊技データをRAM162に蓄積する。そして、管理装置100から遊技データ要求信号を受信すると、蓄積している遊技データを管理装置100に送信する。
【0086】
管理装置100は、カードユニット50から遊技データを受信すると、例えば、公衆電話回線を介して遊技データを、遠隔地に設置されている遊技データ管理装置(ホストコンピュータ)に送信する。なお、図9に示す構成では、図8に示されたデータ収集部は、カードユニット50に設けられることになる。
【0087】
なお、ここでは、カードユニット50は、管理装置100から、遊技データの送信を要求する信号である遊技データ要求信号が送信されたことを契機として管理装置100に送信するようにしたが、所定のタイミングで(例えば定期的に)、自ら遊技データを送信するようにしてもよい。
【0088】
次に、主基板31と払出制御基板37との間での通信について説明する。
【0089】
図11は、主基板31と払出制御基板37との間での通信に用いられる信号線等を示すブロック図である。図11に示すように、電源確認信号、賞球REQ信号、および払出個数信号は、CPU56によって出力回路67を介して出力され、入力回路373Aを介して払出制御用CPU371に入力される。また、払出BUSY信号は、払出制御用CPU371によって出力回路373Bを介して出力され、入力回路68を介してCPU56に入力される。電源確認信号、賞球REQ信号、および払出BUSY信号は、それぞれ1ビットのデータであり、1本の信号線によって送信される。払出個数信号は、1個〜15個を指定するので、4ビットのデータで構成され4本の信号線によって送信される。
【0090】
主基板31に搭載されているCPU56は、遊技データを送信する際に、出力回路67を介して遊技データ有効信号を出力する(オン状態にする)。遊技データ有効信号は、入力回路373Aを介して払出制御用CPU371に入力される。そして、CPU56は、遊技データおよび同期クロック信号を出力回路67を介して出力し、それらは、入力回路373Aを介して払出制御用CPU371に入力される。また、払出制御手段から遊技制御手段に対して、遊技データの受信完了を意味する遊技データ受信ACK信号が送信される。
【0091】
なお、この実施の形態では、主基板31からの遊技データは、同期クロック信号に同期して払出制御基板37にシリアル送信されるが、他の送信方式によって、払出制御基板37に送信されるようにしてもよい。例えば、パラレルデータとして送信されるようにしてもよい。
【0092】
図12は、遊技制御手段から払出制御手段に対して出力される払出制御信号および遊技データと、遊技制御手段に払出制御手段から入力される制御信号との内容の一例を示す説明図である。
【0093】
図12に示す例では、主基板31から送信される遊技データとして、可変表示装置9において特別図柄の可変表示が実際に実行されたことを示す有効始動情報、大当りの発生を示す大当り情報、アウト口26に吸収された遊技球数を示すアウト球数がある。また、それらの遊技データのそれぞれについて、試打状態において発生した遊技データと通常状態において発生した遊技データとを区別可能に遊技データが形成されている。すなわち、試打スイッチ132の検出信号にもとづいて選択された選択期間(試打状態に相当)において発生した遊技データについて、実質的な遊技データに、選択期間において発生したことを示すデータが付加されている。よって、RAMの蓄積領域には、遊技データと、選択期間において発生したことを示すデータとが格納されることになる。具体的には、例えば有効始動情報としての1バイトのデータであるF9(H)(=11111001)に対して、2進数の「3」というデータが付加されて、FC(H)が形成されている。また、この実施の形態では、遊技データは2バイト構成であって、1バイト目が遊技データの種類を示し、2バイト目に遊技データが発生した時刻を示す時刻情報になっている。ただし、そのようなデータ形式は一例であって、遊技データの種類を識別可能であって、かつ、時刻情報が付随していれば、遊技データの形式は他の形式であってもよい。
【0094】
なお、遊技データの実体は、2バイトの遊技データ中の1バイト目のデータ(遊技データの種類)であり、2バイト目のデータ(時刻情報)は付属情報である。従って、遊技データ信号が、遊技データと付属情報とから構成されていると定義することもできる。
【0095】
図13は、主基板31と払出制御基板37との間でやりとりされる賞球払出制御に関わる制御信号の送受信タイミングを示すタイミング図である。また、図14は、主基板31と払出制御基板37との間でやりとりされる遊技データに関わる制御信号の送受信タイミングを示すタイミング図である。
【0096】
図13に示すように、電源確認信号は、主基板31の立ち上がり時に出力され、払出制御基板37に対して主基板31が立ち上がったことを通知するための信号(主基板31の接続確認信号)である。また、上述したように、電源確認信号は、電源断検出時にオフ状態にされ、払出制御基板37に対して主基板31で電源断検出がなされたことを通知するための信号としても用いられる。
【0097】
賞球REQ信号は、賞球の払出要求時にローレベル(出力状態=オン状態)になり、払出要求の終了時にハイレベル(停止状態=オフ状態)になる信号(すなわち賞球払出要求のトリガ信号)である。また、賞球REQ信号は、賞球の払い出しを強制的に停止させるときにハイレベル(停止状態)になり、賞球払出の強制停止指示を行う強制停止停止信号としても用いられる。払出個数信号は、払出要求を行う遊技球の個数(1〜15個)を指定するために出力される信号である。
【0098】
払出BUSY信号(賞球払出中信号)は、主基板31が払出制御基板37での動作状態を確認するために用いられる信号である。なお、各制御信号は、出力状態またはオン状態と停止状態またはオフ状態とが識別可能に構成されていればよく、上記の論理の正負が逆であってもよい。
【0099】
図14に示すように、この実施の形態では、主基板31に搭載されている遊技制御手段は、遊技データを送信する際に、まず、遊技データ有効信号をオン状態(Lレベル)にする。払出制御基板37に搭載されている払出制御手段は、遊技データ有効信号がオン状態になったことに応じて、遊技データ受信ACK信号をオン状態(Lレベル)にする。遊技制御手段は、遊技データ受信ACK信号オン状態になると、払出制御手段の受信準備が完了したと認識して、同期クロック信号の出力を開始し、同期クロック信号に同期して遊技データを1ビットずつシリアル送信する。そして、規定ビット(この実施の形態では16ビット)の受信が完了すると、遊技データ有効信号をオフ状態(Hレベル)にする。払出制御手段は、遊技データ有効信号がオフ状態になると、遊技データ受信ACK信号をオフ状態(Hレベル)にする。
【0100】
なお、図14に示す遊技データの通信方式は一例であって、遊技データが伝達できれば、他の通信方式を用いてもよい。例えば、8ビットパラレルデータとして遊技データが送信されるようにしてもよい。
【0101】
次に、遊技制御手段が実行する遊技データ送信処理(図5に示すステップS34)の具体例を説明する。図15は、遊技データ送信処理の具体例を示すフローチャートである。遊技データ送信処理において、CPU56は、可変表示中および大当り遊技中でなく(ステップS461)、かつ、払出制御基板37に対して払出制御信号を送信中でなければ(ステップS462)、可変表示装置9における可変表示が終了し、かつ、その可変表示に関する有効始動情報の遊技データをまだ送信していない場合に(ステップS463)、時計IC62から時刻を読み出して(ステップS464)、有効始動情報データ(F9(H)またはFC(H))と時刻を示す時刻データとを対にした遊技データを作成し、払出制御基板37に送信する(ステップS465)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセスフラグの値が、特別図柄停止処理に対応する値から大入賞口開放前処理(図7に示すステップS305)に対応する値に変化したことを認識することによって、大当りが発生したことを確認できる。
【0102】
なお、この実施の形態では、可変表示装置9における可変表示が終了したときに、有効始動情報データが作成されるが、CPU56は、可変表示装置9における可変表示が開始されたときに有効始動情報データを作成するようにしてもよい。また、CPU56は、試打スイッチ132からの操作信号にもとづく試打状態であれば、FC(H)の有効始動情報データを作成し、通常状態であれば、F9(H)の有効始動情報データを作成する。
【0103】
CPU56は、大当りが発生し、かつ、その大当りに関する有効始動情報の遊技データをまだ送信していない場合に(ステップS466)、時計IC62から時刻を読み出して(ステップS467)、大当り発生データ(FA(H)またはFD(H))と時刻を示す時刻データとを対にした遊技データを作成し、払出制御基板37に送信する(ステップS468)。
【0104】
なお、CPU56は、試打スイッチ132からの操作信号にもとづく試打状態であれば、FD(H)の大当り発生データを作成し、通常状態であれば、FA(H)の大当り発生データを作成する。
【0105】
CPU56は、アウト口26に吸収された遊技球の数が10になったことを確認したら(ステップS469)、時計IC62から時刻を読み出して(ステップS470)、アウト球数データ(FB(H)またはFE(H))と時刻を示す時刻データとを対にした遊技データを作成し、払出制御基板37に送信する(ステップS471)。なお、CPU56は、試打スイッチ132からの操作信号にもとづく試打状態であれば、FE(H)のアウト球数データを作成し、通常状態であれば、FB(H)のアウト球数データを作成する。
【0106】
CPU56は、例えば、スイッチ処理(ステップS21)において、アウト口スイッチ131の検出信号にもとづいて1個の遊技球がアウト口に吸収されたことを検出すると、RAMに形成されているアウト球累積カウンタの値を+1する。そして、アウト球累積カウンタの値が10になると、アウト口26に吸収された遊技球の数が10になったことを確認する。そして、アウト球累積カウンタの値を0にクリアする。そのような処理によって、アウト球数が10になる度に、アウト球数データの遊技データが作成される。なお、この実施の形態では、アウト球数が10になる度にアウト球数データの遊技データが作成されるが、アウト球数データの遊技データを作成するためのアウト球数は10でなくてもよい。
【0107】
以上のような処理によって、遊技制御手段は、電気部品制御手段としての払出制御手段に対して指令信号(この例では払出制御信号)を送信中であるか否かを判定し、指令信号を送信中でなければ遊技データを払出制御手段に対して送信する。また、遊技制御手段は、可変表示装置9において識別情報としての特別図柄が可変表示されているか否かを判定し、可変表示されていなければ遊技データを払出制御手段に対して送信することになる。さらに、この実施の形態では、大当り遊技中でも遊技データを払出制御手段に対して送信しないように構成されている。従って、遊技データの送信制御によって、可変表示装置9に関する制御(可変表示の終了の指示等)や大当り遊技状態における制御(頻繁に生ずる払出制御基板37に対する賞球個数信号の送信)が遅れてしまうことは防止される。
【0108】
なお、ステップS461の判断に代えて、可変表示装置9においてデモンストレーション画面(特別図柄の可変表示や大当り遊技演出がなされていない場合である客待ち画面)の表示中であるか否かを判断するようにしても、同じ効果を得ることができる。
【0109】
次に、払出制御手段の動作について説明する。図16は、払出制御手段が実行するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、払出制御用CPU371は、まず、必要な初期設定を行う。すなわち、払出制御用CPU371は、まず、割込禁止に設定する(ステップS701)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS702)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS703)。また、払出制御用CPU371は、内蔵デバイスレジスタの初期化を行い(ステップS704)、内蔵CTCおよび内蔵PIOの初期化(ステップS705)を行った後に、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS706)。
【0110】
この実施の形態では、内蔵CTCのうちの一つのチャネルがタイマモードで使用される。従って、ステップS704の内蔵デバイスレジスタの設定処理およびステップS705の処理において、使用するチャネルをタイマモードに設定するためのレジスタ設定、割込発生を許可するためのレジスタ設定および割込ベクタを設定するためのレジスタ設定が行われる。そして、そのチャネルによる割込がタイマ割込として用いられる。タイマ割込を例えば2ms毎に発生させたい場合は、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
【0111】
なお、タイマモードに設定されたチャネル(この実施の形態ではチャネル3)に設定される割込ベクタは、タイマ割込処理の先頭アドレスに相当するものである。具体的は、Iレジスタに設定された値と割込ベクタとでタイマ割込処理の先頭アドレスが特定される。タイマ割込処理では、払出制御処理が実行される。
【0112】
次いで、払出制御用CPU371は、初期化処理を実行する(ステップS711〜ステップS713)。初期化処理では、払出制御用CPU371は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS711)。また、RAM領域のフラグやカウンタなどに初期値を設定する。そして、定期的にタイマ割込がかかるように払出制御用CPU371に設けられているCTCのレジスタの設定を行う(ステップS712)。すなわち、初期値としてタイマ割込発生間隔に相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。そして、初期設定処理のステップS701において割込禁止とされているので、初期化処理を終える前に割込が許可される(ステップS713)。その後、ループ処理に入る。
【0113】
上記のように、この実施の形態では、払出制御用CPU371の内蔵CTCが繰り返しタイマ割込を発生するように設定される。そして、タイマ割込が発生すると、タイマ割込処理において払出制御処理(ステップS750〜S760)が実行される。
【0114】
図17に示すように、払出制御処理において、払出制御用CPU371は、まず、発射モータ94に対する励磁パターンの出力処理(発射モータφ1〜φ4のパターンの出力ポート0への出力)を行う(ステップS750)。なお、ステップS752の発射モータ制御処理において、励磁パターンがRAM領域である励磁パターンバッファに格納され、ステップS750では、払出制御用CPU371は、励磁パターンバッファの内容を出力ポート0の下位4ビットに出力する処理を行う。
【0115】
次に、払出制御用CPU371は、スイッチ処理を実行する(ステップS751)。スイッチ処理は、遊技制御手段におけるスイッチ処理と同様の処理であり、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
【0116】
次に、払出制御用CPU371は、発射モータ制御処理を実行する(ステップS752)。発射モータ制御処理では、発射モータφ1〜φ4のパターンを励磁パターンバッファに格納する。また、発射モータ94を不能動化すべきときには、発射モータ94を回転させない発射モータφ1〜φ4のパターンを励磁パターンバッファに格納する。また、払出制御用CPU371は、払出モータ制御処理を実行する(ステップS753)。払出モータ制御処理では、払出モータ289を駆動すべきときには、払出モータφ1〜φ4のパターンを出力ポート0に出力するための処理が行われる。そして、カードユニット50と球貸し用の通信を行う通信を行うプリペイドカードユニット制御処理を実行する(ステップS754)。
【0117】
次いで、払出制御用CPU371は、主基板31の遊技制御手段と払出制御信号に関する通信を行う主制御通信処理を実行する(ステップS755)。さらに、カードユニット50からの球貸し要求に応じて貸し球を払い出す制御を行い、また、主基板からの払出個数信号が示す個数の賞球を払い出す制御を行う払出制御処理を実行する(ステップS756)。
【0118】
そして、払出制御用CPU371は、各種のエラーを検出するエラー処理を実行する(ステップS757)。また、遊技機外部に出力される賞球情報や球貸し情報を出力するための情報出力処理を実行する(ステップS758)。また、エラー処理の結果に応じてエラー表示LED374に所定の表示を行うとともに、賞球LED51および球切れLED52を点灯するための表示制御処理を実行する(ステップS759)。なお、払出制御用CPU371は、表示制御処理において、賞球REQ信号がオン状態であるときに、賞球LED51を点灯するための制御を行う。また、賞球REQ信号がオフ状態になったら、賞球LED51を消灯するための制御を行う。
【0119】
また、遊技制御手段の場合と同様に、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられ、払出制御用CPU371は、出力ポートバッファの内容を出力ポートに出力する。(ステップS760:出力処理)。ただし、出力ポート0の下位4ビット(発射モータφ1〜φ4)については、ステップS750で実行されているので、出力処理においては、出力ポート0の下位4ビットについての出力を行わない。出力ポートバッファは、払出モータ制御処理(ステップS753)、プリペイドカード制御処理(ステップS754)、主制御通信処理(ステップS755)、情報出力処理(ステップS758)および表示制御処理(ステップS759)で更新される。
【0120】
以上の払出制御処理を実行したら、払出制御用CPU371は、主基板31の遊技制御基板から遊技データを受信し、受信した遊技データをカードユニット50に送信する遊技データ送受信処理を実行する(ステップS761)。なお、厳密にいうと、払出制御用マイクロコンピュータと、払出制御用マイクロコンピュータにおける払出制御用CPU371が実行するステップS750〜S760の処理に対応したプログラムとによって払出制御手段が構成されるのであるが、以下、ステップS761のプログラムを実行する部分も払出制御手段に含める。
【0121】
図18は、遊技データ送受信処理を示すフローチャートである。遊技データ送受信処理において、払出制御用CPU371は、遊技データバッファに遊技データが格納されているか否か確認する(ステップS771)。遊技データバッファとは、主基板31から受信した遊技データを一時格納しておくRAMにおける領域である。遊技データバッファに遊技データが格納されている場合には、主基板31の遊技制御手段と通信中であるか否か確認する(ステップS772)。
【0122】
通信中とは、払出制御信号の通信中である場合と、遊技データの通信中である場合とがある。払出制御用CPU371は、賞球REQ信号または払出個数信号がオン状態であれば、主基板31の遊技制御手段と通信中であると判断する。なお、ステップS755の主制御通信処理において主基板31の遊技制御手段と払出制御信号の通信中である場合に通信中フラグをRAMまたはレジスタにセットし、ステップS772において、通信中フラグがセットされているか否かによって、払出制御信号の通信中であるか否か認識してもよい。また、主基板31からの遊技データ有効信号がオン状態である場合にも、主基板31の遊技制御手段と通信中であると判断する。さらに、この実施の形態では、図18に示す遊技データ送受信処理において、主基板31から遊技データを受信する処理を実行するとともに、カードユニット50に遊技データを送信する処理を実行するが、主基板31から遊技データを受信する処理とカードユニット50に遊技データを送信する処理とを別のプログラムモジュール(サブルーチン)で構成した場合には、主基板31から遊技データを受信する処理において遊技データを受信している状態であれば遊技データ通信中フラグをRAMまたはレジスタにセットし、カードユニット50に遊技データを送信する処理では、遊技データ通信中フラグがセットされていないことを条件に、カードユニット50に遊技データを送信するようにしてもよい。
【0123】
主基板31の遊技制御手段と通信中でなければ、払出制御用CPU371は、カードユニット50と球貸し用の通信を実行中であるか否か確認する(ステップS773)。球貸し用の通信を実行中であるか否かは、例えば、カードユニット50からのBRDY信号がオン状態であるか否かによって確認でき、BRDY信号がオン状態であれば球貸し用の通信を実行中であると判断する。カードユニット50と球貸し用の通信を実行中であれば、ステップS774〜S776の処理を実行しない。従って、カードユニット50と球貸し用の通信を実行中でないときに遊技データの送信を行うので、カードユニット50と通信を行う遊技用装置通信手段の動作を阻害することはない。よって、カードユニット50からの指令信号の受付が遅れてしまって球貸し処理の開始が遅れてしまうことはない。また、ステップS754(図22参照)のカードユニット制御処理でカードユニット50と通信しているときには通信中フラグをRAMまたはレジスタにセットし、ステップS806において、通信中フラグがセットされているか否かによって、カードユニット50と球貸し用の通信を実行中であるか否か確認するようにしてもよい。
【0124】
なお、ステップS772,S773の判断のうち、いずれか一方のみを実行するするようにしてもよい。
【0125】
払出制御基板37からカードユニット50との間の遊技データの通信方式は、主基板31と払出制御基板37との間の遊技データの通信方式(図14参照)と同じであってもよいし、他の通信方式を用いてもよい。例えば、8ビットパラレルデータとして遊技データが送信されるようにしてもよい。また、信号の種類やタイミングも、図14に示された通信方式のものと異なっていてもよい。
【0126】
払出制御用CPU371は、主基板31から受信した遊技データに続けて、賞球個数累積値も遊技データとして送信する(ステップS775)。払出制御用CPU371は、払出制御処理(図17におけるステップS756)において、賞球払出のために払出モータ289を駆動しているときに、払出カウントスイッチ301の検出信号によって、実際に払い出された遊技球を検出している。例えば、その検出の折りに、1個の遊技球を検出する毎に、RAMに形成された払出個数カウンタの値を+1する。そして、払出個数カウンタの値が10になる毎に、RAMに形成された累積回数カウンタの値を+1するとともに払出個数カウンタの値を0にクリアする。そのように構成しておけば、払出制御用CPU371は、累積回数カウンタの値を読み出して、読み出した値を賞球個数累積値の遊技データとして送信することができる。なお、ステップS771〜S776の処理が、遊技機の外部に設けられている遊技用装置に遊技データを送信する制御を行う遊技データ通信制御手段による処理に相当する。
【0127】
さらに、払出制御用CPU371は、主基板31から遊技データが送信されたことを検出したら(ステップS779)、遊技データを構成するビットを順次受信し、受信した遊技データを遊技データバッファに一時格納する(ステップS780)。そして、遊技データの受信完了を確認して、主基板31に対する遊技データ要求信号をオフ状態にする(ステップS781)。なお、主基板31から遊技データが送信されたことは、例えば、遊技データ有効信号がオン状態になったことによって確認される。
【0128】
以上のような処理によって、電気部品制御手段としての払出制御手段は、遊技制御手段から遊技データを受信中であるか否かを判定し、受信中でなければ遊技データを、遊技用装置としてのカードユニット50に対して送信することができる。また、払出制御手段は、遊技用装置と通信中であるか否かを判定し、通信中でなければ遊技データを遊技用装置に対して送信する。従って、払出制御手段において、遊技制御手段から遊技データを受信する時期と、カードユニット50に対して遊技データを送信する時期とが明確に分離するので、遊技制御手段から受信する遊技データと遊技用装置に対して送信する遊技データとが錯綜してしまうようなことはない。
【0129】
また、払出制御手段は、遊技機の制御状態(遊技状態)が大当り遊技状態である場合には、カードユニット50に対して遊技データを送信しないことが好ましい。大当り遊技状態では、遊技球の払い出しが頻繁に行われる可能性が高いので、払出制御手段の負担が重くなっている。そのような状況において遊技データの送信に関わる制御を行ったのでは、遊技球の払出処理の進行が遅れてしまう。しかし、大当り遊技状態である場合にはカードユニット50に対して遊技データを送信しないように構成すれば、遊技球の払出処理の進行が遅れてしまうことはない。なお、払出制御手段は、例えば、所定期間(例えば、5秒)毎の遊技球の払出数を払出カウントスイッチ301の検出信号によって計数し、計数値があらかじめ決められている値よりも大きければ、大当り遊技状態であると認識する。また、図18に示された遊技データ送受信処理におけるステップS771の判断の前で、大当り遊技状態であるか否かを判断する。そして、大当り遊技状態であると認識したら、ステップS771〜S776の処理を実行しない(すなわちカードユニット50に遊技データを送信しない。)ようにする。また、主基板31の遊技制御手段が、大当り遊技状態であるか否かを示す信号を払出制御基板37の払出制御手段に対して送信し、払出制御手段が、ステップS771の判断の前で、その信号が大当り遊技状態であることを確認したら、ステップS771〜S776の処理を実行しないようにするように構成してもよい。
【0130】
また、遊技制御手段の場合と同様に、可変表示装置9においてデモンストレーション画面の表示中であるか否かを判断し、デモンストレーション画面の表示中でなければ、カードユニット50に対して遊技データを送信可能になるように構成してもよい。
【0131】
次に、遊技機とカードユニット50との間の通信について説明する。図19は、カードユニット50とパチンコ遊技機1の払出制御基板37との間で送受信される信号方式の一例を示すタイミング図である。パチンコ遊技機1の電源が投入されると、払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カードユニット50に貸与準備信号を出力する(PRDY信号をハイレベルのオン状態にする)。また、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、接続信号を出力する(VL信号をハイレベルのオン状態にする)。払出制御用CPU371は、接続信号の入力状態により接続状態/未接続状態を判定する。
【0132】
カードユニット50においてカードが受け付けられ、パチンコ遊技機1の球貸しスイッチ62が操作され球貸しスイッチ62から操作されたことを示す球貸しスイッチ信号がカードユニット50に入力されると、カードユニット制御部160におけるカードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板37に貸与要求信号を出力する(BRDY信号をハイレベルにする)。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板37に貸与指令信号を出力する(BRQ信号をハイレベルにする)。貸与指令信号は、単位料金(この例では100円)当たりの遊技球の払出を要求する信号である。なお、カードユニット制御用マイクロコンピュータ(具体的には、CPU161)は、内蔵ROMまたはカードユニット制御部160に搭載されているROM162に格納されているプログラムに従って制御を実行する。
【0133】
そして、払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カードユニット50に貸与可能信号を出力し(EXS信号をハイレベルにし)、カードユニット50からの貸与確認信号を入力すると(BRQ信号がローレベルになったことを検出すると)、払出モータ289を駆動し、所定個の貸し球を遊技者に払い出す。
【0134】
そして、払出が完了すると、払出制御基板37の払出制御用CPU371は、貸与完了信号を出力する(EXS信号をローレベルにする)。その後、カードユニット50からの球貸し要求終了信号が出力されると(BRDY信号がローレベルになると)、賞球払出制御を実行可能な状態になる。なお、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、球貸しスイッチ62等の近傍に設けられている金額設定スイッチの設定に応じた回数だけ貸与指令信号を出力したら、球貸し要求終了信号を出力する(BRDY信号をローレベルにする)。
【0135】
以上のように、カードユニット50からの信号は全て払出制御基板37に入力される構成になっている。従って、球貸し制御に関して、カードユニット50から主基板31に信号が入力されることはなく、主基板31の基本回路53にカードユニット50の側から不正に信号が入力される余地はない。また、カードユニット50で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板37から供給される。
【0136】
なお、球貸しスイッチ信号、返却スイッチ信号および残高表示信号は、払出制御基板37を介さず、インタフェース基板66を介してカードユニット50と残高表示基板74との間で送受信される。
【0137】
図20〜図22は、カードユニット制御部50におけるカードユニット制御用マイクロコンピュータが実行するカードユニット制御処理の一部を示すフローチャートである。カードユニット制御用マイクロコンピュータは、まず、遊技機の球貸しスイッチ62等の近傍に設けられている金額設定スイッチの設定値を読み込む(ステップS200)。そして、使用可ランプ151を点灯する(ステップS201)。そして、カードリーダライタ(カードR/W)166からカード受付信号が出力されたか否か確認する(ステップS202)。カードR/W166は、カードが挿入されると、カード受付信号を出力する。
【0138】
カード受付信号が出力される前にカード異常信号が出力された場合には(ステップS203)、使用可ランプ151を点滅状態にする制御を行う(ステップS204)。カード受付信号が出力されると、遊技機の球貸しスイッチ62等の近傍に設けられている球貸し可LED61を点灯させるために、遊技機に球貸し可表示信号を出力する(ステップS205)。そして、カードR/W166を介してカードに記録されている残高を読み取ってバッファに格納する(ステップS206)。バッファは、カードユニット制御部160に設けられているRAMに形成されている。なお、ステップS204で使用可ランプ151を点滅させた後にカード受付信号が出力された場合には(ステップS202)、使用可ランプ151を点灯状態に戻す。また、カード異常信号が出力された場合には、その旨を報知するようにしてもよい。
【0139】
次いで、バッファの内容すなわち残高(例えば、100円単位)を度数表示LED60に表示する(ステップS207)。球貸しスイッチ62が押下されて球貸しスイッチ信号が出力されたことを検出すると(ステップS208)、残高が金額設定スイッチの設定値以上あるか否か確認する(ステップS214)。残高が金額設定スイッチの設定値以上ある場合には、貸球額に、金額設定スイッチの設定値を設定する(ステップS215)。残高が金額設定スイッチの設定値未満である場合には、貸球額に、単位料金の整数倍で残高以下の数である貸出可能額を設定する(ステップS216)。
【0140】
例えば、残高が1700円であって、金額設定スイッチの設定値が500円である場合には、貸球額に500円が設定される。残高が200円であって、金額設定スイッチの設定値が500円である場合には、貸球額に200円が設定される。
【0141】
なお、貸球額は、以降の処理によって貸し出される遊技球の料金に相当し、カードユニット制御部160に設けられているRAMに形成されている領域に格納される。
【0142】
球貸しスイッチ信号が出力される前に、返却スイッチ63が押下されて返却信号が出力されたことを検出すると(ステップS209)、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、球貸し可LED61を消灯させ(ステップS210)、カードR/W166を介してカードにバッファの内容を書き込むとともにカードR/W166に対してカード排出指令を出す(ステップS211)。そして、ステップS247に移行する。
【0143】
貸球額の設定を行った後、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、貸与要求信号を出力する。すなわち、BRDY信号をハイレベル(H)にする(ステップS217)。T0のディレイ時間(図19参照、例えば30〜50ms)をおいた後(ステップS218)、球貸し可LED61を消灯させ(ステップS219)、貸与指令信号を出力する。すなわち、BRQ信号をハイレベルにする(ステップS220)。次いで、タイマT1をセットし(ステップS221)、パチンコ遊技機1から貸与可能信号が出力される(EXS信号がハイレベル(H)になる)のを待つ(ステップS222)。貸与可能信号が出力されたら、T2のディレイ時間(図19参照、例えば30〜50ms)をおいた後(ステップS226A)、貸与確認信号を出力する。すなわち、BRQ信号をローレベル(L)にする(ステップS226)。
【0144】
パチンコ遊技機1から貸与可能信号が出力される前にタイマT1がタイムアウトしたら(ステップS223)、貸与指令信号の出力を解除(BRQ信号をLに)するとともに(ステップS224)、貸球額をクリアして(ステップS225)、ステップS208に戻る。なお、払出制御の仕方の異なる複数種類パチンコ遊技機1に対応するために、パチンコ遊技機1からの貸与可能信号の出力を監視するためのタイマT1の値として、例えば10ms〜10sの値を設定することができる。また、EXS信号がハイレベルにならずタイマT1がタイムアウトした場合には、パチンコ遊技機1からのEXS信号がハイレベルにならなかったこと報知するようにしてもよい。
【0145】
パチンコ遊技機1から貸与可能信号が出力され、貸与確認信号を出力したら、タイマT3をセットして(ステップS227)、パチンコ遊技機1から貸与完了信号が出力される(EXS信号がローレベルになる)のを待つ(ステップS228)。貸与完了信号が出力される前にタイマT3がタイムアウトしたら(ステップS229)、ステップS210に移行する。なお、EXS信号がローレベルにならずタイマT3がタイムアウトした場合には、パチンコ遊技機1からのEXS信号がローレベルにならなかったこと報知するようにしてもよい。
【0146】
パチンコ遊技機1から貸与完了信号が出力されたら、残高演算処理を実行し(ステップS231)、貸球額から単位料金を減算する(ステップS232)。また、管理装置100に売上情報を出力する(ステップS233)。
【0147】
貸与完了信号を出力するまでの間、パチンコ遊技機1では、払出制御基板37に搭載されている払出制御手段が、払出制御処理を行う。そして、払出制御手段が一単位(この実施の形態では例えば「25」)の遊技球の払出制御を完了すると貸与完了信号を出力する(EXS信号をローレベルにする)。なお、払出制御の仕方の異なる複数種類パチンコ遊技機1に対応するために、パチンコ遊技機1からの貸与完了信号の出力を監視するためのタイマT3の値として、例えば200ms〜10sの値を設定することができる。
【0148】
次いで、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、貸球額が0になったか否か確認する(ステップS241)。0になっていなければステップS219に戻る。なお、ステップS228でEXS信号のローレベルを検出してから、ステップS219に戻ってステップS220でBRQ信号を再びハイレベルにするまでの時間は、T4(図19参照、MAX150ms)である。貸球額が0になっていれば、TEのディレイ時間(図19参照)をおいた後(ステップS242)、貸与要求終了信号を出力する。すなわち、BRDY信号をローレベルにする(ステップS243)。
【0149】
そして、バッファの内容が単位料金未満になっていなければ(ステップS244)、球貸し可LED61を点灯させ(ステップS245)、ステップS208に戻る。
【0150】
バッファの内容が単位料金未満である場合には、カードR/W166を介してカードにバッファの内容を書き込むとともに、カードR/W166に対してカード排出指令を出す(ステップS246)。そして、タイマT6をセットし(ステップS247)、カードR/W166からの処理完了信号を待つ(ステップS248)。処理完了信号が出力される前にタイマT6がタイムアウトした場合には(ステップS249)、使用可ランプ151を点滅させ(ステップS250)、例えば、度数表示LED60にエラー表示を行わせるように制御する(ステップS251)。タイマT6がタイムアウトする前に処理完了信号が出力された場合には、管理装置に遊技データを送信する遊技データ転送処理を実行した後(ステップS252)、ステップS201に戻る。
【0151】
図23は、カードユニット制御用マイクロコンピュータにおける記憶手段であるRAM163に対する遊技データの書き込みと、RAM163からの蓄積データの読み出し方法を説明するための説明図である。RAM163に書き込まれた遊技データを蓄積データという。図23に示すように、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、書込ポインタが指すRAM163の領域に、遊技機の払出制御基板37から受信した遊技データを蓄積データとして書き込み、読出ポインタが指すRAM163の領域から蓄積データを読み出して管理装置100に送信する。なお、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、RAM163の領域に遊技データを書き込んだときに書込ポインタの値を+1し、RAM163の領域から蓄積データを読み出したときに読出ポインタの値を+1する。
【0152】
図24は、ステップS252の遊技データ転送処理を示すフローチャートである。遊技データ転送処理において、カードユニット制御用マイクロコンピュータ(具体的には、CPU161)は、遊技機の払出制御基板37から遊技データが送信されたことを検出したら(ステップS261)、遊技データを構成するビットを順次受信し、受信した遊技データをRAM163の蓄積領域における書込ポインタが示す領域に書き込む(ステップS262)。そして、書込ポインタの値を+1する(ステップS263)。なお、書込ポインタが指す領域が、遊技データを蓄積する蓄積領域を越えたら、蓄積領域の先頭を指すように更新する。また、払出制御基板37から遊技データが送信されたことは、例えば、遊技データ有効信号がオン状態になったことによって確認される(図14に示す通信方式を用いた場合)。
【0153】
また、払出制御基板37と通信中でなければ(ステップS264)、読出ポインタが指すRAMの領域から(書込ポインタの値−1)が指すRAMの領域までの遊技データ(すなわちRAMの蓄積領域に蓄積されている蓄積データ)を順次読み出して、順次、管理装置に送信する(ステップS265)。そして、送信した遊技データの数分だけ読出ポインタの値を加算する(ステップS266)。なお、加算後の読出ポインタの値が指す領域が蓄積領域を越えたら、読出ポインタの値を、蓄積領域の先頭から、蓄積領域を越えた分だけ進んだ領域を指すように更新する。
【0154】
従って、読出ポインタの値が更新されたことによって、実質的に、その間(加算前の読出ポインタの値と加算後の読出ポインタの値との差)の蓄積データに対して、遊技データが送信済みであることを示すデータ(空き領域であることを示すデータ)が作成されたことになる。また、蓄積領域に遊技データを書き込むときには、空き領域に新たな遊技データを上書きしている。すなわち、実質的に、送信済みであることを示すデータに対応した領域に蓄積されていた遊技データが消去されるとともに、新たに発生した遊技データが当該領域に蓄積されることになる。なお、遊技データを送信したら、遊技データが読み出された領域に対応させて、実際に、送信済みであることを示すデータを作成してRAM163に記憶するようにしてもよい。そして、遊技データを蓄積領域に書き込むときに、実際に、送信済みであることを示すデータに対応した領域に蓄積されていた遊技データを消去するとともに、新たに発生した遊技データをその領域に書き込むようにしてもよい。
【0155】
なお、ステップS264において、通信中とは、球貸し用の信号の通信中である場合と、遊技データの通信中である場合とがある。球貸し用の通信を実行中であるか否かは、例えば、BRDY信号がオン状態であるか否かによって確認でき、BRDY信号がオン状態であれば球貸し用の通信を実行中であると判断する。また、払出制御基板37からの遊技データ有効信号がオン状態であれば、遊技データ用の通信を実行中であると判断する。さらに、この実施の形態では、図24に示す遊技データ転送処理において、払出制御基板37から遊技データを受信する処理を実行するとともに、管理装置に遊技データを送信する処理を実行するようにしたが、払出制御基板37から遊技データを受信する処理と管理装置100に遊技データを送信する処理とを別のプログラムモジュール(サブルーチン)で構成した場合には、払出制御基板37から遊技データを受信する処理において遊技データを受信している状態であれば通信中フラグをRAM163またはレジスタにセットし、管理装置100に遊技データを送信する処理では、通信中フラグがセットされていないことを条件に、管理装置100に遊技データを送信するようにしてもよい。
【0156】
以上のような処理によって、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御手段と通信中であるか否かを判定し、受信中でなければ遊技データを、管理装置100に対して送信する。なお、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御手段と、球貸し用の通信を行っているときにも、遊技データ用の通信を行っているときにも、管理装置100に遊技データを送信しないが、遊技データ用の通信を行っているときにだけ、管理装置100に遊技データを送信しないようにしてもよい。
【0157】
また、この実施の形態では、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、管理装置100からの遊技データ要求信号に応じて、RAM163に蓄積されていた遊技データを全て送信するので、蓄積量に応じて、管理装置100に送信する遊技データのデータ量を変えていることになる。なお、管理装置に送信する遊技データのデータ量を変える原因となる要因は、遊技データ要求信号を受信したときのRAM163に蓄積されていた遊技データの量に限られず、例えば、球貸し用の通信の実行中でも遊技データ要求信号が送信されてきたら(遊技データ要求信号がオン状態になったら)遊技データを管理装置100に対して送信するように構成した場合に、球貸し用の通信中では、そうでない場合に比べて、管理装置100に送信する遊技データのデータ量を少なくするようにしてもよい。例えば、遊技データ転送制御手段が、球貸し用の通信中では、RAM163の蓄積領域に多数の遊技データが蓄積されていても、あらかじめ決められている量(例えば、5個)の遊技データのみを送信する。そのように構成すれば、制御処理の負担が重くなっているときに遊技データの送信処理による負担を重くしないようにすることができる。さらに、遊技データ要求信号に応じてRAM163に蓄積されていた遊技データを全て送信するのではなく、遊技データ要求信号に応じて常に決まった量(例えば、10個とか100個)の遊技データを送信するようにしてもよい。
【0158】
管理装置100からの遊技データ要求信号を、カードユニット制御用マイクロコンピュータの割込端子に接続してもよい。その場合、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、割込端子への遊技データ要求信号の入力に応じて発生する割込によって起動される遊技データ要求信号割込処理で、遊技データ要求信号を受信したことを検知する。図25は、遊技データ要求信号割込処理の一例を示すフローチャートである。遊技データ要求信号割込処理において、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、要求フラグをセットして処理を終了する(ステップS271)。
【0159】
図26は、遊技データ要求信号をカードユニット制御用マイクロコンピュータの割込端子に接続した場合に、カードユニット制御用マイクロコンピュータが実行する遊技データ転送処理を示すフローチャートである。遊技データ転送処理において、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、ステップS261〜S263の処理を実行する(図24参照)。また、要求フラグがセットされていたら、すなわち、遊技データ要求信号を受信していたら(ステップS272)、要求フラグをリセットして(ステップS273)、ステップS264〜S266の処理を実行する。
【0160】
以上の処理によっても、RAM163の蓄積領域に蓄積されていた遊技データが管理装置100に送信される。カードユニット制御用マイクロコンピュータは、管理装置100からの遊技データ要求信号を直ちに受け付けるので、例えば、遊技データ要求信号に対する受付確認信号を管理装置に返送するように構成するような場合に、受付確認信号を直ちに返送できることになる。
【0161】
上記の実施の形態では、電気部品制御基板の一つである払出制御基板37から遊技用装置としてのカードユニット50に遊技データが送信されたが、他の電気部品制御基板から遊技用装置に遊技データが送信されるようにしてもよい。図27は、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。演出制御基板80において、演出制御用マイクロコンピュータ(電気部品制御用マイクロコンピュータの一例)の構成要素である演出制御用CPU101は、ROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、出力ポート104およびLCD駆動回路106を介してLCDを用いた可変表示装置9の表示制御を行うとともに、出力ポート104およびランプ駆動回路107を介して普通図柄表示器10の表示制御を行う。
【0162】
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート104および出力ドライバ110を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。また、演出制御用CPU101に入出力するバス(アドレスバス、データバス、および書込/読出信号等の制御信号ラインを含む)はバスドライバ105を介してランプドライバ基板35まで延長されている。
【0163】
ランプドライバ基板35において、演出制御用CPU101に入出力するバスは、バスレシーバ351を介して出力ポート352および拡張ポート353に接続される。出力ポート352から出力される各ランプを駆動する信号は、ランプドライバ354で増幅され各ランプに供給される。また、出力ポート352から出力される各LEDを駆動する信号は、LED駆動回路355で増幅され各LEDに供給される。そして、演出用駆動手段61を駆動する信号は、駆動回路356で増幅され各ランプに供給される。
【0164】
遊技機に設けられているランプ・LEDおよび演出用駆動手段は、演出制御基板80に搭載されている演出用CPU101を含む演出制御手段によって制御される。また、可変表示装置9、普通図柄表示器10およびランプ・LED等を制御するためのデータがROMに格納されている。演出用CPU101は、ROMに格納されているデータにもとづいて可変表示装置9、普通図柄表示器10およびランプ・LED等を制御する。そして、ランプドライバ基板35に搭載されている出力ポート352および各駆動回路を介して、ランプ・LEDおよび演出用駆動手段が駆動される。
【0165】
なお、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70は独立した基板であるが、それらは、例えば、遊技機裏面において、1つのボックスに収容された状態で設置される。また、拡張ポート353は、機種変更を行う場合に、ランプ・LED等の数が増加した場合を考慮して設置されるが、設置されていなくてもよい。
【0166】
音声出力基板70において、演出制御基板80からの音番号データは、入力ドライバ702を介して、例えばデジタルシグナルプロセッサによる音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じたデータを音声データROM704から読み出し、読み出したデータに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。
【0167】
音声データROM704に格納されている音番号データに応じたデータは、所定期間(例えば特別図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。音声合成用IC703は、音番号データを入力すると、音声データROM704内の対応するデータに従って音出力制御を行う。対応するデータに従った音出力制御は、次の音番号データを入力するまで継続される。そして、音声合成用IC703は、次の音番号データを入力すると、新た入力した音番号データに対応した音声データROM704内のデータに従って音出力制御を行う。
【0168】
図27に示す構成では、カードユニット(図示せず)と演出制御基板80との間に、インタフェース基板66を介して、遊技データを送受信するための通信線が配線されている。従って、主基板31から送信された遊技データは、電気部品制御手段としての演出制御手段(演出制御用CPU371、ROMおよびRAM等)が実行する遊技データ送受信処理によってカードユニットに送信される。なお、遊技データ送受信処理の具体的内容は、上記の実施の形態における払出制御手段が実行する遊技データ送受信処理と同じである。
【0169】
なお、上記の各実施の形態では、遊技用装置(カードユニット50)で使用される記録媒体は磁気カード(プリペイドカード)であるが、磁気カードに限られず、非接触型あるいは接触型のICカードであってもよい。また、遊技用装置は、カードユニット50に限られず、遊技機とは別に、遊技機の近傍に設けられる既存の装置であれば、カードユニット50以外の装置を遊技用装置として使用することができる。さらに、上記の各実施の形態では、遊技用装置との通信にもとづいて電気部品としての機構部(例えば球払出装置97)を制御する場合について説明したが、遊技用装置との通信にもとづいて電気部品として遊技機に設けられているランプやLEDまたは表示器の点灯や消灯または表示状態を制御する場合にも本発明を適用することができる。
【0170】
また、上記の各実施の形態では、主基板31と電気部品制御基板との間の通信が、電気部品制御基板から主基板13に対しても信号が送信される双方向通信であったが、主基板31から電気部品制御基板に対してのみ信号が送信され、電気部品制御基板から主基板13に対して信号が送信されない単方向通信であっても、遊技用装置からの遊技データ要求信号に応じて、主基板31から、電気部品制御基板を介して遊技用装置に遊技データが送信される本発明を適用することができる。さらに、上記の各実施の形態では、遊技用装置としてのカードユニット50と電気部品制御基板との間の通信は、球貸し用通信も遊技データ用通信も双方向通信であったが、遊技用装置と電気部品制御基板との間の通信は、遊技用装置からの指令信号の通信(例えば、球貸し用通信)については遊技用装置から電気部品制御基板にのみ信号が伝達される単方向通信でもよく、遊技データ用通信については電気部品制御基板から遊技用装置にのみ信号が伝達される単方向通信であってもよい。
【0171】
また、上記の各実施の形態では、主基板31に時計IC62が搭載されているが、時計IC62の時刻修正機能が備えられていてもよい。例えば、電源基板にバックアップRAMの内容をクリアするためのリセットスイッチが設けられ、リセットスイッチの出力が主基板31に入力されている場合には、リセットスイッチを、時刻修正手段に併用してもよい。例えば、遊技店員等がリセットスイッチを所定時間以上押下すると(リセットスイッチがノンロックスイッチである場合)、CPU56が、時計IC62から時刻を読み出して可変表示装置9に時刻を表示させる制御を行い、あらかじめ決められている所定の操作がリセットスイッチで行われると、操作に応じて可変表示装置9に表示されている時刻を変更し、さらに、あらかじめ決められている所定の操作がリセットスイッチで行われると、COU56が、可変表示装置9に表示されている時刻を時計IC62に書き込む。
【0172】
また、上記の実施の形態では、主基板31における遊技制御手段が、試打スイッチ132からの操作信号にもとづいて遊技データの送信に関する状態を区別し、試打状態において発生した遊技データと通常状態において発生した遊技データとを区別可能に生成したが、試打状態では、遊技データを生成しないようにしてもよい。なお、上記の各実施の形態では、試打の場合を例にしたが、試打スイッチ132は試打以外の場合に使用されてもよい。
【0173】
また、上記の実施の形態では、遊技者が所定の遊技を行い特定の条件成立に応じて遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能な遊技機と通信可能に接続され、特定遊技状態の発生に関するデータを含む前記遊技データを前記遊技機から受信する遊技用装置であって、遊技機から受信した遊技データを記憶手段に蓄積する遊技データ蓄積制御手段と、記憶手段に蓄積された遊技データを遊技用装置と通信可能に接続されている管理装置に送信する制御を行う遊技データ転送制御手段とを備え、遊技データ転送制御手段が、遊技機から遊技データを受信中であるか否かを判定し、受信中でないときに遊技データを管理装置に対して送信することを特徴とする遊技用装置において、以下のような態様も開示されている。
【0174】
(1)各々を識別可能な複数種類の識別情報を可変表示可能な複数の可変表示部を有する可変表示手段を備え、表示結果として識別情報の組合せが特定の表示結果になったときに遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態に制御可能な遊技機であって、遊技制御用マイクロコンピュータが、表示結果として前記特定の表示結果を可変表示手段に表示するか否かを決定する事前決定手段を含み、遊技データ送信制御手段が、事前決定手段の決定結果にもとづいて発生したデータを含む遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う遊技機に、通信可能に接続されている遊技用装置。
【0175】
(2)遊技データ送信制御手段が、可変表示手段において識別情報が可変表示されているか否かを判定し、可変表示されていなければ遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する遊技機に、通信可能に接続されている遊技用装置。
【0176】
(3)遊技データ通信制御手段が、遊技状態が特定遊技状態でないことを条件に、遊技データを遊技用装置に送信する遊技機に、通信可能に接続されている遊技用装置。
【0177】
(4)遊技制御基板に日付または時刻を特定可能な日時特定手段が設けられ、遊技データ送信制御手段が、日時特定手段により特定される日付または時刻を示す日時データを遊技データに対応させて電気部品制御用マイクロコンピュータに送信する遊技機に、通信可能に接続されている遊技用装置。
【0178】
(5)遊技データ転送制御手段が、所定条件の成立に応じて、管理装置に送信する遊技データのデータ量を変えるように構成されている遊技用装置。
【0179】
(6)人為的な操作に応じて操作信号を出力する操作手段を備え、遊技データ送信制御手段が、操作手段からの操作信号にもとづいて選択された選択期間に遊技データが発生したときには、遊技データと、遊技データが選択期間に発生した遊技データであることを示すデータとを電気部品制御用マイクロコンピュータに送信する遊技機に、通信可能に接続されている遊技用装置。
【0180】
(7)遊技データ転送制御手段が、記憶手段に蓄積されている遊技データを送信すると、その遊技データが蓄積されていた記憶手段における領域の遊技データが送信済みであることを示すデータを作成し、遊技データ蓄積制御手段が、送信済みであることを示すデータに対応した領域に蓄積されていた遊技データを消去するとともに、新たに受信した遊技データを当該領域に蓄積するように構成されている遊技用装置。
【0181】
上記の実施の形態では、遊技機において主基板31に搭載されている遊技制御手段は遊技データを随時電気部品制御基板に送信し、電気部品制御基板に搭載されている電気部品制御用マイクロコンピュータが所定の条件の成立に応じてカードユニット50が遊技データを送信し、カードユニット50が遊技データを蓄積し所定の条件の成立に応じて管理装置100に遊技データを送信したが、主基板31または払出制御基板37等の電気部品制御基板において遊技データを蓄積するようにしてもよい。
【0182】
以下、主基板31において、遊技データが蓄積される場合の遊技機の動作を説明する。図28は、遊技データに関する通信の一例を示すシーケンス図である。遊技店内に設けられている管理装置100は、所定のタイミングでカードユニット50に対して、遊技データの送信を要求する信号である遊技データ要求信号を送信する。
【0183】
カードユニット50は、管理装置100から遊技データ要求信号を受信すると、球貸し用通信の通信線とは別に設けられている遊技データ用通信の通信線およびインタフェース基板66を介して、払出制御基板37に対して、遊技データの送信を要求する信号である遊技データ要求信号を送信する。球貸し用通信とは、上述したVL信号、BRDY信号、BRQ信号およびEXS信号の通信である。
【0184】
払出制御基板37に搭載されている払出制御手段は、カードユニット50から遊技データ要求信号を受信すると、遊技データの送信を要求する信号である遊技データ要求信号を主基板31に送信する(図28参照)。主基板31に搭載されている遊技制御手段は、所定の条件(可変表示装置9において可変表示がなされていないこと等)が成立していれば、蓄積している遊技データを払出制御基板37に送信する(図28参照)。払出制御手段は、主基板31から遊技データを受信すると、遊技データを一時保持し、所定の条件(主基板31の遊技制御手段と通信中でないこと等)が成立すると、保持している遊技データをカードユニット50に送信する(図28参照)。
【0185】
カードユニット50は、払出制御基板37から遊技データを受信すると、遊技データを管理装置100に送信する。管理装置100は、カードユニット50から遊技データを受信すると、例えば、公衆電話回線を介して遊技データを、遠隔地に設置されている遊技データ管理装置(ホストコンピュータ)に送信する。
【0186】
次に、主基板31と払出制御基板37との間での通信について説明する。なお、主基板31に搭載されている遊技制御手段と払出制御基板37に搭載されている払出制御手段とが実行する遊技データの送受信に関する制御以外の制御は、上述した実施の形態における制御と同じである。
【0187】
図29は、主基板31と払出制御基板37との間での通信に用いられる信号線等を示すブロック図である。遊技データ要求信号が、払出制御用CPU371によって出力回路373Bを介して出力され、入力回路68を介してCPU56に入力される。また、遊技データおよび同期クロック信号は、CPU56によって出力回路67を介して出力され、入力回路373Aを介して払出制御用CPU371に入力される。
【0188】
図30に示すように、払出制御基板37からの遊技データ要求信号がオン状態になると、遊技制御手段は、同期クロック信号を出力するとともに、同期クロック信号に同期して遊技データを1ビットずつシリアル送信する。なお、図30に示す遊技データの通信方式は一例であって、他の通信方式を用いてもよい。例えば、8ビットパラレルデータとして遊技データが送信されるようにしてもよいし、遊技データの送信に対して、払出制御手段が受信応答信号を主基板31に送信するようにしてもよい。
【0189】
次に、主基板31において遊技データが蓄積される場合の遊技制御手段が実行する遊技データ送信処理(図6に示すステップS34)の具体例を説明する。図31は、遊技データ送信処理の具体例を示すフローチャートである。遊技データ送信処理において、CPU56は、可変表示装置9における可変表示の終了を確認したら(ステップS401)、時計IC62から時刻を読み出して(ステップS402)、有効始動情報データ(F9(H)またはFC(H))と時刻を示す時刻データとを対にした遊技データを作成し、RAMの蓄積領域における書込ポインタが示す領域に書き込む(ステップS403)。そして、書込ポインタの値を+1する(ステップS404)。なお、書込ポインタが指す領域が、遊技データを蓄積する蓄積領域を越えたら、蓄積領域の先頭を指すように更新する。また、蓄積領域の構造は、上述した実施の形態においてカードユニット50に含まれていた蓄積領域の構造と同じである(図23参照)。
【0190】
CPU56は、例えば、特別図柄プロセスフラグの値が、特別図柄停止処理(図7に示すステップS304)に対応する値に変化したことを認識することによって、可変表示装置9における可変表示が終了したことを確認できる。また、ここでは、可変表示装置9における可変表示が終了したときに、有効始動情報データが作成されるが、CPU56は、可変表示装置9における可変表示が開始されたときに有効始動情報データを作成するようにしてもよい。
【0191】
また、CPU56は、試打スイッチ132からの操作信号にもとづく試打状態であれば、FC(H)の有効始動情報データを作成し、通常状態であれば、F9(H)の有効始動情報データを作成する。
【0192】
CPU56は、大当りの発生を確認したら(ステップS405)、時計IC62から時刻を読み出して(ステップS406)、大当り発生データ(FA(H)またはFD(H))と時刻を示す時刻データとを対にした遊技データを作成し、書込ポインタが示すRAMの領域に書き込む(ステップS407)。そして、書込ポインタの値を+1する(ステップS408)。
【0193】
CPU56は、例えば、特別図柄プロセスフラグの値が、特別図柄停止処理に対応する値から大入賞口開放前処理(図7に示すステップS305)に対応する値に変化したことを認識することによって、大当りが発生したことを確認できる。また、CPU56は、試打スイッチ132からの操作信号にもとづく試打状態であれば、FD(H)の大当り発生データを作成し、通常状態であれば、FA(H)の大当り発生データを作成する。
【0194】
CPU56は、アウト口26に吸収された遊技球の数が10になったことを確認したら(ステップS409)、時計IC62から時刻を読み出して(ステップS410)、アウト球数データ(FB(H)またはFE(H))と時刻を示す時刻データとを対にした遊技データを作成し、書込ポインタが示すRAMの領域に書き込む(ステップS411)。そして、書込ポインタの値を+1する(ステップS412)。なお、CPU56は、試打スイッチ132からの操作信号にもとづく試打状態であれば、FE(H)のアウト球数データを作成し、通常状態であれば、FB(H)のアウト球数データを作成する。
【0195】
CPU56は、例えば、スイッチ処理(ステップS21)において、アウト口スイッチ131の検出信号にもとづいて1個の遊技球がアウト口に吸収されたことを検出すると、RAMに形成されているアウト球累積カウンタの値を+1する。そして、アウト球累積カウンタの値が10になると、アウト口26に吸収された遊技球の数が10になったことを確認する。そして、アウト球累積カウンタの値を0にクリアする。そのような処理によって、アウト球数が10になる度に、アウト球数データの遊技データが作成される。なお、アウト球数が10になる度にアウト球数データの遊技データが作成されるが、アウト球数データの遊技データを作成するためのアウト球数は10でなくてもよい。
【0196】
そして、CPU56は、可変表示中および大当り遊技中でなく(ステップS420)、かつ、払出制御基板37に対して払出制御信号を送信中でなければ(ステップS421)、払出制御基板37からの遊技データ要求信号がオフ状態からオン状態(HレベルからLレベル)に変化したか否か確認する(ステップS422)。なお、例えば、払出制御基板37に対する賞球REQ信号または払出個数信号がオン状態であれば、CPU56は、払出制御信号を送信中であると判断する。
【0197】
遊技データ要求信号がオフ状態からオン状態になった場合には、読出ポインタが指すRAMの領域から(書込ポインタの値−1)が指すRAMの領域までの遊技データ(すなわちRAMの蓄積領域に蓄積されている蓄積データ)を順次読み出して、順次、払出制御基板37に送信する(ステップS423)。送信の仕方は、図30に示されたとおりである。そして、送信した遊技データの数分だけ読出ポインタの値を加算する(ステップS424)。具体的には、CPU56は、読出ポインタの値が指すRAMの蓄積領域から1つの遊技データ(蓄積データ)をCPU56の内蔵レジスタ(16ビットのレジスタまたは2つの8ビットレジスタを使用)に読み出して、内蔵レジスタの内容を同期クロック信号に同期させて出力ポートから出力する。そして、内蔵レジスタの内容を全て出力したら、読出ポインタの値を+1する。この処理を、読出ポインタの値が(書込ポインタの値−1)と一致するまで繰り返す。なお、加算後の読出ポインタの値が指す領域が蓄積領域を越えたら、読出ポインタの値を、蓄積領域の先頭から、蓄積領域を越えた分だけ進んだ領域を指すように更新する。
【0198】
従って、読出ポインタの値が更新されたことによって、実質的に、その間(加算前の読出ポインタの値と加算後の読出ポインタの値との差)の蓄積データに対して、遊技データが送信済みであることを示すデータ(空き領域であることを示すデータ)が作成されたことになる。また、蓄積領域に遊技データを書き込むときには、空き領域に新たな遊技データを上書きしている。すなわち、実質的に、送信済みであることを示すデータに対応した領域に蓄積されていた遊技データが消去されるとともに、新たに発生した遊技データが当該領域に蓄積されることになる。なお、遊技データを送信したら、遊技データが読み出された領域に対応させて、実際に、送信済みであることを示すデータを作成してRAMに記憶するようにしてもよい。そして、遊技データを蓄積領域に書き込むときに、実際に、送信済みであることを示すデータに対応した領域に蓄積されていた遊技データを消去するとともに、新たに発生した遊技データをその領域に書き込むようにしてもよい。
【0199】
以上のような処理によって、遊技制御手段は、電気部品制御手段としての払出制御手段に対して指令信号(この例では払出制御信号)を送信中であるか否かを判定し、指令信号を送信中でなければ遊技データを払出制御手段に対して送信する。また、遊技制御手段は、可変表示装置9において識別情報としての特別図柄が可変表示されているか否かを判定し、可変表示されていなければ遊技データを払出制御手段に対して送信することになる。さらに、大当り遊技中でも遊技データを払出制御手段に対して送信しないように構成されている。従って、遊技データの送信制御によって、可変表示装置9に関する制御(可変表示の終了の指示等)や大当り遊技状態における制御(頻繁に生ずる払出制御基板37に対する賞球個数信号の送信)が遅れてしまうことは防止される。
【0200】
なお、ステップS420の判断に代えて、可変表示装置9においてデモンストレーション画面(特別図柄の可変表示や大当り遊技演出がなされていない場合である客待ち画面)の表示中であるか否かを判断するようにしても、同じ効果を得ることができる。
【0201】
また、遊技制御手段は、払出制御基板37からの遊技データ要求信号に応じて、RAMに蓄積されていた遊技データを全て送信するので、蓄積量に応じて、電気部品制御手段としての払出制御手段に送信する遊技データのデータ量を変えていることになる。なお、払出制御手段に送信する遊技データのデータ量を変える原因となる要因は、遊技データ要求信号を受信したときのRAMに蓄積されていた遊技データの量に限られず、例えば、大当り遊技中でも遊技データ要求信号が送信されてきたら(遊技データ要求信号がオン状態になったら)遊技データを払出制御手段に対して送信するように構成した場合に、大当り遊技中では、大当り遊技中でない場合に比べて、払出制御手段に送信する遊技データのデータ量を少なくするようにしてもよい。例えば、遊技データ送信制御手段が、大当り遊技中では、RAMの蓄積領域に多数の遊技データが蓄積されていても、あらかじめ決められている量(例えば、5個)の遊技データのみを送信する。具体的には、ステップS423の処理において、読出ポインタの値が(書込ポインタの値−1)と一致するまで遊技データの送信を継続するのではなく、読出ポインタの値が例えば5増えたら(5個の遊技データを送信した)、RAMの蓄積領域に蓄積されている遊技データの送信処理を終了する。また、可変表示装置9において識別情報としての特別図柄が可変表示されているときにも遊技データ要求信号が送信されてきたら遊技データを払出制御手段に対して送信するように構成した場合に、可変表示中では、可変表示中でない場合に比べて、払出制御手段に送信する遊技データのデータ量を少なくするようにしてもよい。例えば、可変表示中では、RAMの蓄積領域に多数の遊技データが蓄積されていても、あらかじめ決められている量(例えば、5個)の遊技データのみを送信する。さらに、遊技データ要求信号に応じてRAMに蓄積されていた遊技データを全て送信するのではなく、遊技データ要求信号に応じて常に決まった量(例えば、10個とか100個)の遊技データを送信するようにしてもよい。
【0202】
図32は、払出制御手段が実行する遊技データ送受信処理を示すフローチャートである。ステップS771〜S776までの処理は、上述した実施の形態における処理と同じである(図18参照)。
【0203】
ここでは、払出制御用CPU371は、カードユニット50からの遊技データ要求信号の状態がオフ状態からオン状態に変化したことを検出すると、すなわち、遊技データ要求信号が送信されたことを検出すると(ステップS777)、主基板31に対して遊技データ要求信号を送信する。すなわち、遊技データ要求信号の状態をオン状態(Lレベル)に変化させる(ステップS778)。
【0204】
さらに、払出制御用CPU371は、主基板31から遊技データが送信されたことを検出したら(ステップS779)、遊技データを構成するビットを順次受信し、受信した遊技データを遊技データバッファに一時格納する(ステップS780)。そして、遊技データの受信完了を確認して、主基板31に対する遊技データ要求信号をオフ状態にする(ステップS781)。
【0205】
なお、主基板31から遊技データが送信されたことは、例えば、同期クロック信号(図30参照)がLレベルになったことによって検出される。また、遊技データの受信完了は、例えば、同期クロック信号のHレベルが所定期間(例えば1クロック分の期間)継続したことによって確認される。
【0206】
以上のような処理によって、電気部品制御手段としての払出制御手段は、遊技制御手段から遊技データを受信中であるか否かを判定し、受信中でなければ遊技データを、外部装置としてのカードユニット50に対して送信することができる。また、払出制御手段は、外部装置と通信中であるか否かを判定し、通信中でなければ遊技データを外部装置に対して送信する。従って、払出制御手段において、遊技制御手段から遊技データを受信する時期と、カードユニット50に対して遊技データを送信する時期とが明確に分離するので、遊技制御手段から受信する遊技データと外部装置に対して送信する遊技データとが錯綜してしまうようなことはない。
【0207】
また、以上のような処理を行う遊技機は、例えば、以下のような発明を具現化した遊技機である。
【0208】
(1)遊技者が所定の遊技を行い、特定の条件成立に応じて遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態に制御可能な遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ(例えば、CPU56、ROM54およびRAM55)を搭載した遊技制御基板(例えば、主基板31)と、遊技制御用マイクロコンピュータから送信された指令信号に従って、遊技機に設けられている電気部品(例えば、球払出装置97や可変表示装置9)を制御する電気部品制御用マイクロコンピュータ(例えば、払出制御用マイクロコンピュータや演出制御用マイクロコンピュータ)を搭載した電気部品制御基板(例えば、払出制御基板37や演出制御基板80)とを備え、遊技制御用マイクロコンピュータが、特定遊技状態の発生に関するデータ(例えば、有効始動情報、大当り発生の遊技データ)を含む遊技データを記憶手段(例えば、RAM55)に蓄積する遊技データ蓄積制御手段(例えば、遊技制御手段のうちステップS401〜S412を実行する部分)と、記憶手段に蓄積された遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う遊技データ送信制御手段(例えば、遊技制御手段のうちステップS420〜S424を実行する部分)とを含み、電気部品制御用マイクロコンピュータが、遊技機とは別に設けられている遊技用装置(例えば、カードユニット50)に遊技データを送信する制御を行う遊技データ通信制御手段(例えば、払出制御手段のうちステップS771〜S776を実行する部分)を含み、遊技データ送信制御手段が、電気部品制御用マイクロコンピュータに対して指令信号を送信中であるか否かを判定し(例えば、ステップS421)、指令信号を送信中でないときに遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する(例えば、ステップS423)ことを特徴とする遊技機。このような遊技機では、遊技データを遊技用装置に送信するための制御が追加されても、電気部品制御用マイクロコンピュータへの指令信号の伝達が遅れてしまうようなことはない。なお、マイクロコンピュータに含まれる各手段はマイクロコンピュータのCPUとCPUが実行するプログラムとによって実現される。
【0209】
(2)遊技者が所定の遊技を行い、特定の条件成立に応じて遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態に制御可能な遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ(例えば、CPU56、ROM54およびRAM55)を搭載した遊技制御基板(例えば、主基板31)と、遊技制御用マイクロコンピュータから送信された指令信号に従って、遊技機に設けられている電気部品(例えば、球払出装置97や可変表示装置9)を制御する電気部品制御用マイクロコンピュータ(例えば、払出制御用マイクロコンピュータや演出制御用マイクロコンピュータ)を搭載した電気部品制御基板(例えば、払出制御基板37や演出制御基板80)とを備え、遊技制御用マイクロコンピュータが、特定遊技状態の発生に関するデータ(例えば、有効始動情報、大当り発生の遊技データ)を含む遊技データを記憶手段(例えば、RAM55)に蓄積する遊技データ蓄積制御手段(例えば、遊技制御手段のうちステップS401〜S412を実行する部分)と、記憶手段に蓄積された遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う遊技データ送信制御手段(例えば、遊技制御手段のうちステップS420〜S424を実行する部分)とを含み、電気部品制御用マイクロコンピュータが、遊技機とは別に設けられている遊技用装置(例えば、カードユニット50)に遊技データを送信する制御を行う遊技データ通信制御手段(例えば、払出制御手段のうちステップS771〜S776を実行する部分)を含み、遊技データ通信制御手段が、遊技制御手段から遊技データを受信中であるか否かを判定し(例えば、ステップS772)、受信中でないときに遊技データを外部装置に対して送信する(例えば、ステップS774,S775)ことを特徴とする遊技機。このような遊技機では、電気部品制御用マイクロコンピュータにおいて、遊技制御用マイクロコンピュータから受信する遊技データと遊技用装置に対して送信する遊技データとが錯綜することはない。
【0210】
また、主基板31において遊技データが蓄積されるのではなく、払出制御基板37において遊技データが蓄積されるようにしてもよい。払出制御基板37において、遊技データが蓄積される場合の遊技機の動作を説明する。
【0211】
図33は、払出制御基板37において遊技データが蓄積される場合の遊技データに関する通信の一例を示すシーケンス図である。主基板31に搭載されている遊技制御手段は、随時、遊技データを払出制御基板37に送信する。すなわち、遊技制御手段は、図15に示されたような遊技データ送信処理を実行する。払出制御基板37に搭載されている払出制御手段は、主基板31から遊技データを受信すると、RAM(払出制御コンピュータの内蔵RAMまたは外付けのRAM)に設けられている蓄積領域に、受信した遊技データを蓄積する。遊技店内に設けられている管理装置100は、所定のタイミングでカードユニット50に対して、遊技データの送信を要求する信号である遊技データ要求信号を送信する。所定のタイミングは、1日に1回や1時間に1回等の、あらかじめ決められているタイミングである。
【0212】
カードユニット50は、管理装置100から遊技データ要求信号を受信すると、球貸し用通信の通信線とは別に設けられている遊技データ用通信の通信線およびインタフェース基板66を介して、払出制御基板37に対して、遊技データの送信を要求する信号である遊技データ要求信号を送信する。
【0213】
払出制御基板37に搭載されている払出制御手段は、カードユニット50から遊技データ要求信号を受信すると、蓄積している遊技データをカードユニット50に送信する。
【0214】
カードユニット50は、払出制御基板37から遊技データを受信すると、遊技データを管理装置100に送信する。管理装置100は、カードユニット50から遊技データを受信すると、例えば、公衆電話回線を介して遊技データを、遠隔地に設置されている遊技データ管理装置(ホストコンピュータ)に送信する。なお、遊技制御手段が実行する遊技データ送信処理および払出制御手段が実行する遊技データ送受信処理以外は、上述した実施の形態における処理と同じである。
【0215】
図34は、主基板31と払出制御基板37との間での通信に用いられる信号線等を示すブロック図である。図29に示された構成に対して、遊技データの受信完了を意味する遊技データ受信ACK信号が追加されている。なお、遊技データ受信ACK信号は、必須の信号というわけではなく、なくてもよい。
【0216】
図35は、払出制御基板37に搭載されている払出制御手段が実行する遊技データ送受信処理を示すフローチャートである。
【0217】
払出制御用CPU371は、主基板31から遊技データが送信されたことを検出したら(ステップS801)、遊技データを受信し、RAMの蓄積領域における書込ポインタが示す領域に書き込む(ステップS802)。そして、書込ポインタの値を+1する(ステップS803)。なお、書込ポインタが指す領域が、遊技データを蓄積する蓄積領域を越えたら、蓄積領域の先頭を指すように更新する。また、蓄積領域の構造は、上述した実施の形態においてカードユニット50に含まれていた蓄積領域の構造と同じである(図23参照)。
【0218】
また、払出制御用CPU371は、カードユニット50からの遊技データ要求信号の状態がオフ状態からオン状態に変化したことを検出すると、すなわち、遊技データ要求信号が送信されたことを検出すると(ステップS804)、主基板31の遊技制御手段と通信中であるか否か確認する(ステップS805)。払出制御用CPU371は、賞球REQ信号または払出個数信号がオン状態であれば、主基板31の遊技制御手段と通信中であると判断する。
【0219】
主基板31の遊技制御手段と通信中でなければ、払出制御用CPU371は、カードユニット50と球貸し用の通信を実行中であるか否か確認する(ステップS806)。カードユニット50と球貸し用の通信を実行中でなければ、さらに、払出モータ289の駆動中であるか否かを確認する(ステップS807)。なお、ステップS807の処理を省略してもよい。カードユニット50と球貸し用の通信を実行中でないときに遊技データの送信を行うので、カードユニット50と通信を行う遊技用装置通信手段の動作を阻害することはない。よって、カードユニット50からの指令信号の受付が遅れてしまって球貸し処理の開始が遅れてしまうことはない。
【0220】
払出モータ289の駆動中でなければ、読出ポインタが指すRAMの領域から(書込ポインタの値−1)が指すRAMの領域までの遊技データ(すなわちRAMの蓄積領域に蓄積されている蓄積データ)を順次読み出して、順次、カードユニット50に送信する(ステップS808)。そして、送信した遊技データの数分だけ読出ポインタの値を加算する(ステップS809)。なお、加算後の読出ポインタの値が指す領域が蓄積領域を越えたら、読出ポインタの値を、蓄積領域の先頭から、蓄積領域を越えた分だけ進んだ領域を指すように更新する。さらに、払出制御用CPU371は、主基板31から受信した遊技データに続けて、賞球個数累積値も遊技データとして送信する(ステップS810)。
【0221】
従って、読出ポインタの値が更新されたことによって、実質的に、その間(加算前の読出ポインタの値と加算後の読出ポインタの値との差)の蓄積データに対して、遊技データが送信済みであることを示すデータ(空き領域であることを示すデータ)が作成されたことになる。また、蓄積領域に遊技データを書き込むときには、空き領域に新たな遊技データを上書きしている。すなわち、実質的に、送信済みであることを示すデータに対応した領域に蓄積されていた遊技データが消去されるとともに、新たに発生した遊技データが当該領域に蓄積されることになる。なお、遊技データを送信したら、遊技データが読み出された領域に対応させて、実際に、送信済みであることを示すデータを作成してRAMに記憶するようにしてもよい。そして、遊技データを蓄積領域に書き込むときに、実際に、送信済みであることを示すデータに対応した領域に蓄積されていた遊技データを消去するとともに、新たに発生した遊技データをその領域に書き込むようにしてもよい。
【0222】
以上のような処理によって、電気部品制御手段としての払出制御手段は、遊技制御手段から遊技データを受信中であるか否かを判定し、受信中でなければ遊技データを、遊技用装置としてのカードユニット50に対して送信する。また、払出制御手段は、遊技用装置と通信中であるか否かを判定し、通信中でなければ遊技データを遊技用装置に対して送信する。
【0223】
また、主基板31の遊技制御手段が、可変表示装置9において可変表示がなされているか否かを示す信号および大当り遊技中であるか否かを示す信号を払出制御基板37の払出制御手段に対して送信し、払出制御手段は、それらの信号が、可変表示装置9において可変表示がなされていないこと、および大当り遊技中でないことを示していたら、カードユニット50に対して遊技データを送信可能になるように構成してもよい。大当り遊技中でないときにカードユニット50に対して遊技データを送信可能になるように構成した場合には、ステップS807の払出モータ289の動作を確認する処理はなくてもよい。払出モータ289の動作を確認しなくても、大当り遊技中ではカードユニット50に対して遊技データを送信しないことにより、特に賞球払出制御が忙しくなると思われる状況において、遊技データの送信処理に時間が費やされてしまうことはない。払出制御手段は、例えば、所定期間(例えば、5秒)毎の遊技球の払出数を払出カウントスイッチ301の検出信号によって計数し、計数値があらかじめ決められている値よりも大きければ、大当り遊技状態であると認識する。また、図35に示された遊技データ送受信処理におけるステップS804の判断の前または後で、大当り遊技状態であるか否かを判断する。そして、大当り遊技状態であると認識したら、ステップS808〜S810の処理を実行しない(すなわちカードユニット50に遊技データを送信しない。)ようにする。また、主基板31の遊技制御手段が、大当り遊技状態であるか否かを示す信号を払出制御基板37の払出制御手段に対して送信し、払出制御手段が、ステップS804の判断の前または後で、その信号が大当り遊技状態であることを確認したら、ステップS808〜S810の処理を実行しないようにするように構成してもよい。
【0224】
また、払出制御手段は、カードユニット50からの遊技データ要求信号に応じて、RAMに蓄積されていた遊技データを全て送信するので、蓄積量に応じて、カードユニット50に送信する遊技データのデータ量を変えていることになる。なお、カードユニット50に送信する遊技データのデータ量を変える原因となる要因は、遊技データ要求信号を受信したときのRAMに蓄積されていた遊技データの量に限られず、例えば、大当り遊技中でも遊技データ要求信号が送信されてきたら遊技データをカードユニット50に対して送信するように構成した場合に、大当り遊技中では、大当り遊技中でない場合に比べて、カードユニット50に送信する遊技データのデータ量を少なくするようにしてもよい。そして、例えば、遊技データ通信制御手段が、大当り遊技中では、RAMの蓄積領域に多数の遊技データが蓄積されていても、あらかじめ決められている量(例えば、5個)の遊技データのみを送信する。具体的には、ステップS808の処理において、読出ポインタの値が(書込ポインタの値−1)と一致するまで遊技データの送信を継続するのではなく、読出ポインタの値が例えば5増えたら(5個の遊技データを送信した)、RAMの蓄積領域に蓄積されている遊技データの送信処理を終了する。さらに、遊技データ要求信号に応じてRAMに蓄積されていた遊技データを全て送信するのではなく、遊技データ要求信号に応じて常に決まった量(例えば、10個とか100個)の遊技データを送信するようにしてもよい。
【0225】
また、以上のような処理を行う遊技機は、例えば、以下のような発明を具現化した遊技機である。
【0226】
(1)遊技者が所定の遊技を行い、特定の条件成立に応じて遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態に制御可能な遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ(例えば、CPU56、ROM54およびRAM55)を搭載した遊技制御基板(例えば、主基板31)と、遊技制御用マイクロコンピュータから送信された指令信号に従って、遊技機に設けられている電気部品(例えば、球払出装置97や可変表示装置9)を制御する電気部品制御用マイクロコンピュータ(例えば、払出制御用マイクロコンピュータや演出制御用マイクロコンピュータ)を搭載した電気部品制御基板(例えば、払出制御基板37や演出制御基板80)とを備え、遊技制御用マイクロコンピュータが、特定遊技状態の発生に関するデータ(例えば、有効始動情報、大当り発生の遊技データ)を含む遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う遊技データ送信制御手段(例えば、遊技制御手段のうちステップS461〜S471を実行する部分)とを含み、電気部品制御用マイクロコンピュータが、遊技機とは別に設けられている遊技用装置(例えば、カードユニット50)と通信を行う遊技用装置通信手段(例えば、払出制御手段のうちステップS808を実行する部分)と、遊技制御用マイクロコンピュータから受信した遊技データを記憶手段に蓄積する遊技データ蓄積制御手段(例えば、払出制御手段のうちステップS802,S803を実行する部分)と、記憶手段に蓄積された遊技データを遊技用装置に送信する制御を行う遊技データ通信制御手段(例えば、払出制御手段のうちステップS804〜S810を実行する部分)とを含み、遊技データ通信制御手段が、遊技用装置通信手段が遊技用装置と通信中であるか否かを判定し(例えば、ステップS806)、通信中でないときに遊技データを遊技用装置に対して送信する(例えば、ステップS808,S810)ことを特徴とする遊技機。このような遊技機では、遊技データを遊技用装置に送信するための制御が追加されても、遊技用装置から電気部品制御用マイクロコンピュータへの指令信号などの伝達が遅れてしまうようなことはない。
【0227】
(2)遊技者が所定の遊技を行い、特定の条件成立に応じて遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態に制御可能な遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ(例えば、CPU56、ROM54およびRAM55)を搭載した遊技制御基板(例えば、主基板31)と、遊技制御用マイクロコンピュータから送信された指令信号に従って、遊技機に設けられている電気部品(例えば、球払出装置97や可変表示装置9)を制御する電気部品制御用マイクロコンピュータ(例えば、払出制御用マイクロコンピュータや演出制御用マイクロコンピュータ)を搭載した電気部品制御基板(例えば、払出制御基板37や演出制御基板80)とを備え、遊技制御用マイクロコンピュータが、特定遊技状態の発生に関するデータ(例えば、有効始動情報、大当り発生の遊技データ)を含む遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う遊技データ送信制御手段(例えば、遊技制御手段のうちステップS461〜S471を実行する部分)とを含み、電気部品制御用マイクロコンピュータが、遊技機とは別に設けられている遊技用装置(例えば、カードユニット50)と通信を行う遊技用装置通信手段(例えば、払出制御手段のうちステップS808を実行する部分)と、遊技制御用マイクロコンピュータから受信した遊技データを記憶手段に蓄積する遊技データ蓄積制御手段(例えば、払出制御手段のうちステップS802,S803を実行する部分)と、記憶手段に蓄積された遊技データを遊技用装置に送信する制御を行う遊技データ通信制御手段(例えば、払出制御手段のうちステップS804〜S810を実行する部分)とを含み、遊技データ通信制御手段が、遊技制御用マイクロコンピュータから遊技データを受信中であるか否かを判定し(例えば、ステップS805)、受信中でないときに遊技データを遊技用装置に対して送信する(例えば、ステップS808,S810)ことを特徴とする遊技機。このような遊技機では、電気部品制御用マイクロコンピュータにおいて、遊技制御用マイクロコンピュータから受信する遊技データと遊技用装置に対して送信する遊技データとが錯綜することはない。
【0228】
上記の各実施の形態のパチンコ遊技機は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部9に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1種パチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続する第3種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。
【0229】
さらに、遊技媒体が遊技球であるパチンコ遊技機に限られず、スロット機等においても本発明を適用することができる。スロット機に適用する場合には、有効始動情報を、ドラムの回転開始を示す回胴回転信号に対応させ、大当り発生情報をビッグボーナス信号およびレギュラーボーナス信号に対応させ、アウト球数を投入メダル信号に対応させ、賞球個数累積値を投入メダル信号に対応させればよい。
【0230】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明によれば、既存の各制御用マイクロコンピュータや遊技用装置を用いて遊技データを管理装置に送信するので、遊技機のコストを上昇させることなく、管理装置に対して遊技機情報を送信することができる。また、電気部品制御用マイクロコンピュータは遊技用装置と通信中でなければ遊技データを遊技用装置に対して送信するので、電気部品制御用マイクロコンピュータにおいて、遊技用装置と通信の通信と遊技用装置に対して送信する遊技データとが錯綜することはない。
【0231】
請求項2記載の発明によれば、既存の各制御用マイクロコンピュータや遊技用装置を用いて遊技データを管理装置に送信するので、遊技機のコストを上昇させることなく、管理装置に対して遊技機情報を送信することができる。また、電気部品制御用マイクロコンピュータは遊技制御用マイクロコンピュータから遊技データを受信中でなければ遊技データを遊技用装置に対して送信するので、電気部品制御用マイクロコンピュータにおいて、遊技制御用マイクロコンピュータから受信する遊技データと遊技用装置に対して送信する遊技データとが錯綜することはない。
【0232】
請求項3記載の発明によれば、既存の各制御用マイクロコンピュータや遊技用装置を用いて遊技データを管理装置に送信するので、遊技機のコストを上昇させることなく、管理装置に対して遊技機情報を送信することができる。また、遊技用装置は、電気部品制御用マイクロコンピュータから遊技データを受信中でなければ遊技データを管理装置に対して送信するので、電気部品制御用マイクロコンピュータから受信する遊技データと遊技用装置に対して送信する遊技データとが錯綜することはない。
【0233】
請求項4記載の発明によれば、可変表示手段における表示結果として識別情報の組合せが特定の表示結果になったときに遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態に制御可能な遊技機を含む遊技システムにおいて、上記の請求項1〜3に係る効果を奏することができる。
【0234】
請求項5記載の発明によれば、遊技制御用マイクロコンピュータは、可変表示手段において識別情報が可変表示されていなければ遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信するので、遊技データを遊技用装置に送信するための制御が追加されても、可変表示に関わる制御に遅延が生じてしまうようなことはない。
【0235】
請求項6記載の発明によれば、遊技データを遊技用装置に送信するための制御が電気部品制御用マイクロコンピュータに対して追加されても、制御の負担が重くなっている特定遊技状態では遊技データを送信しないので、本来の電気部品制御に遅延が生じてしまうようなことはない。
【0236】
請求項7記載の発明によれば、遊技データを収集するホストコンピュータ等において、遊技データの発生時刻を特定できるので、遊技データの発生数を収集するだけでなく、発生状況を詳細に解析することも可能になる。
【0237】
請求項8記載の発明によれば、遊技用装置における制御処理の負担が重くなっているときに遊技データの送信処理による負担を重くしないようにすることが容易になる。
【0238】
請求項9記載の発明によれば、遊技者による遊技が行われるとき以外では操作手段を操作することによって、遊技データを収集する管理装置において、選択期間において発生した遊技データであるのか、そうでない遊技データであるのかを容易に識別できる。
【0239】
請求項10記載の発明によれば、記憶手段の領域を使い回すことによって、記憶手段の必要容量の増大を抑えることができる。
【0240】
請求項11記載の発明によれば、遊技用装置は、電気部品制御用マイクロコンピュータから遊技データを受信中でなければ遊技データを管理装置に対して送信するので、電気部品制御用マイクロコンピュータから受信する遊技データと遊技用装置に対して送信する遊技データとが錯綜することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
【図2】ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前面を示す正面図である。
【図3】遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。
【図4】払出制御基板の回路構成例を示すブロック図である。
【図5】カードユニットの構成例を示すブロック図である。
【図6】タイマ割込処理を示すフローチャートである。
【図7】特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。
【図8】遊技データの収集の方法を示す概念図である。
【図9】遊技データに関する通信をパチンコ遊技機に適用した場合の具体例を示すブロック図である。
【図10】遊技データに関する通信の一例を示すシーケンス図である。
【図11】主基板と払出制御基板との間での通信に用いられる信号線等を示すブロック図である。
【図12】遊技制御手段から払出制御手段に対して出力される払出制御信号および遊技データと、遊技制御手段に払出制御手段から入力される制御信号との内容の一例を示す説明図である。
【図13】賞球払出制御に関わる制御信号の送受信タイミングを示すタイミング図である。
【図14】遊技データに関わる制御信号の送受信タイミングを示すタイミング図である。
【図15】遊技データ送信処理を示すフローチャートである。
【図16】払出制御用CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図17】払出制御用CPUが実行するタイマ割込処理を示すフローチャートである。
【図18】遊技データ送受信処理を示すフローチャートである。
【図19】カードユニットと払出制御基板との間で送受信される信号方式の一例を示すタイミング図である。
【図20】カードユニット制御処理の一部を示すフローチャートである。
【図21】カードユニット制御処理の一部を示すフローチャートである。
【図22】カードユニット制御処理の一部を示すフローチャートである。
【図23】遊技データの書き込みと、記憶手段からの蓄積データの読み出し方法を説明するための説明図である。
【図24】遊技データ転送処理を示すフローチャートである。
【図25】遊技データ要求信号割込処理を示すフローチャートである。
【図26】遊技データ転送処理の他の例を示すフローチャートである。
【図27】演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。
【図28】遊技データに関する通信の一例を示すシーケンス図である。
【図29】主基板と払出制御基板との間での通信に用いられる信号線等を示すブロック図である。
【図30】遊技データに関わる制御信号の送受信タイミングを示すタイミング図である。
【図31】遊技データ送信処理を示すフローチャートである。
【図32】遊技データ送受信処理を示すフローチャートである。
【図33】遊技データに関する通信の一例を示すシーケンス図である。
【図34】主基板と払出制御基板との間での通信に用いられる信号線等を示すブロック図である。
【図35】遊技データ送受信処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
31 遊技制御基板(主基板)
37 払出制御基板
50 プリペイドカードユニット(カードユニット)
56 CPU
66 インタフェース基板(中継基板)
80 演出制御基板
160 カードユニット制御部
161 カードユニット制御用マイクロコンピュータ
371 払出制御用CPU
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技者が所定の遊技を行い、特定の条件成立に応じて遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能な遊技機と、遊技機と別に設けられ遊技機と通信を行う遊技用装置とを含む遊技システム、および遊技用装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、表示状態が変化可能な可変表示部が設けられ、始動入賞口に遊技球が入賞すると可変表示部において図柄等の識別情報の可変表示が開始され、可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定表示態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。
【0003】
パチンコ遊技機では、特別図柄を表示する可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定表示態様の組合せとなることを、通常、「大当り」という。大当りが発生すると、例えば、大入賞口としての可変入賞球装置が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。すなわち、大当りが発生することにより、遊技者に、大当り遊技状態という遊技価値が与えられる。
【0004】
始動入賞口への入賞、大当りの発生、遊技者に景品として払い出された遊技媒体数等は、遊技店にとって営業上必要な情報であるから、それらの情報(遊技機情報)は、遊技機から、遊技機裏面に設けられている端子板を介してホールコンピュータ等の遊技店管理装置に対して送信される。
【0005】
遊技機には、一般に、遊技制御用マイクロコンピュータを搭載した遊技制御基板や払出制御用マイクロコンピュータを搭載した払出制御基板等が搭載されているが、それらの基板の他に、遊技機情報を送信する処理を専用に行うマイクロコンピュータが搭載された遊技機が提案されている(例えば、特許文献1)。そのような遊技機では、遊技制御用マイクロコンピュータや払出制御用マイクロコンピュータの遊技機情報の送信処理に要する負担が軽減され、遊技機情報の送信処理を行った場合に本体の遊技制御や払出制御にかける時間が減ってしまうという欠点を解消している。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−310051号公報(段落0126〜0129、図8)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、遊技機情報の送信処理専用のマイクロコンピュータを設けた場合には、その分、遊技機のコストが上昇してしまう。また、従来の遊技機は、ホールコンピュータに対して遊技機情報を送信している。すると、ホールコンピュータの上位装置としての管理装置において遊技機情報を収集する場合には、ホールコンピュータと通信して遊技機情報を収集する必要がある。ところが、ホールコンピュータの供給元(メーカ)や機種が異なると通信方式が異なる場合があり、管理装置がホールコンピュータから遊技機情報を収集することが困難な場合が生ずるという問題がある。
【0008】
そこで、本発明は、遊技機のコストを上昇させることなく、管理装置に対して遊技機情報を送信することができる遊技システムおよび遊技用装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による遊技システムは、遊技者が所定の遊技を行い、特定の条件成立(例えば、可変表示装置9の表示結果が大当り図柄になったこと)に応じて遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機と、遊技機と別に設けられ遊技機と通信を行う遊技用装置(例えば、カードユニット50)とを含む遊技システムであって、遊技機が、遊技の進行を制御する遊技制御処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ(例えば、CPU56、ROM54およびRAM55)を搭載した遊技制御基板(例えば、主基板31)と、遊技制御用マイクロコンピュータから送信された指令信号に従って、遊技機に設けられている電気部品(例えば、球払出装置97や可変表示装置9)を制御する電気部品制御用マイクロコンピュータ(例えば、払出制御用マイクロコンピュータや演出制御用マイクロコンピュータ)を搭載した電気部品制御基板(例えば、払出制御基板37や演出制御基板80)とを備え、遊技制御用マイクロコンピュータが、特定遊技状態の発生に関するデータ(例えば、有効始動情報、大当り発生の遊技データ)を含む遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う遊技データ送信制御手段(例えば、遊技制御手段のうちステップS461〜S471を実行する部分)を含み、電気部品制御用マイクロコンピュータが、遊技データを遊技用装置に対して送信する制御を行う遊技データ通信制御手段(例えば、払出制御手段のうちステップS761を実行する部分)とを含み、遊技用装置が、遊技機から送信された遊技データを記憶手段に蓄積する遊技データ蓄積制御手段(例えば、RAM163)と、記憶手段に蓄積された遊技データを遊技用装置と通信可能に接続されている管理装置(例えば、管理装置100)に送信する制御を行う遊技データ転送制御手段(例えば、カードユニット制御用マイクロコンピュータにより遊技データ転送処理におけるステップS264〜S266を実行する部分)とを備え、遊技データ通信制御手段が、遊技用装置と通信中であるか否かを判定し(例えば、ステップS773)、通信中でないときに遊技データを遊技用装置に対して送信する(例えば、ステップS774,S775)ことを特徴とする。
【0010】
本発明による他の態様の遊技システムは、遊技者が所定の遊技を行い、特定の条件成立(例えば、可変表示装置9の表示結果が大当り図柄になったこと)に応じて遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機と、遊技機と別に設けられ遊技機と通信を行う遊技用装置(例えば、カードユニット50)とを含む遊技システムであって、遊技機が、遊技の進行を制御する遊技制御処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ(例えば、CPU56、ROM54およびRAM55)を搭載した遊技制御基板(例えば、主基板31)と、遊技制御用マイクロコンピュータから送信された指令信号に従って、遊技機に設けられている電気部品(例えば、球払出装置97や可変表示装置9)を制御する電気部品制御用マイクロコンピュータ(例えば、払出制御用マイクロコンピュータや演出制御用マイクロコンピュータ)を搭載した電気部品制御基板(例えば、払出制御基板37や演出制御基板80)とを備え、遊技制御用マイクロコンピュータが、特定遊技状態の発生に関するデータ(例えば、有効始動情報、大当り発生の遊技データ)を含む遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う遊技データ送信制御手段(例えば、遊技制御手段のうちステップS461〜S471を実行する部分)を含み、電気部品制御用マイクロコンピュータが、遊技データを遊技用装置に対して送信する制御を行う遊技データ通信制御手段(例えば、払出制御手段のうちステップS761を実行する部分)とを含み、遊技用装置が、遊技機から送信された遊技データを記憶手段に蓄積する遊技データ蓄積制御手段(例えば、RAM163)と、記憶手段に蓄積された遊技データを遊技用装置と通信可能に接続されている管理装置(例えば、管理装置100)に送信する制御を行う遊技データ転送制御手段(例えば、カードユニット制御用マイクロコンピュータにより遊技データ転送処理におけるステップS264〜S266を実行する部分)とを備え、遊技データ通信制御手段が、遊技制御用マイクロコンピュータから遊技データを受信中であるか否かを判定し(例えば、ステップS772)、受信中でないときに遊技データを遊技用装置に対して送信する(例えば、ステップS774,S775)ことを特徴とする。
【0011】
本発明によるさらに他の態様の遊技システムは、遊技者が所定の遊技を行い、特定の条件成立(例えば、可変表示装置9の表示結果が大当り図柄になったこと)に応じて遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機と、遊技機と別に設けられ遊技機と通信を行う遊技用装置(例えば、カードユニット50)とを含む遊技システムであって、遊技機が、遊技の進行を制御する遊技制御処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ(例えば、CPU56、ROM54およびRAM55)を搭載した遊技制御基板(例えば、主基板31)と、遊技制御用マイクロコンピュータから送信された指令信号に従って、遊技機に設けられている電気部品(例えば、球払出装置97や可変表示装置9)を制御する電気部品制御用マイクロコンピュータ(例えば、払出制御用マイクロコンピュータや演出制御用マイクロコンピュータ)を搭載した電気部品制御基板(例えば、払出制御基板37や演出制御基板80)とを備え、遊技制御用マイクロコンピュータが、特定遊技状態の発生に関するデータ(例えば、有効始動情報、大当り発生の遊技データ)を含む遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う遊技データ送信制御手段(例えば、遊技制御手段のうちステップS461〜S471を実行する部分)を含み、電気部品制御用マイクロコンピュータが、遊技データを遊技用装置に対して送信する制御を行う遊技データ通信制御手段(例えば、払出制御手段のうちステップS761を実行する部分)とを含み、遊技用装置が、遊技機から送信された遊技データを記憶手段に蓄積する遊技データ蓄積制御手段(例えば、RAM163)と、記憶手段に蓄積された遊技データを遊技用装置と通信可能に接続されている管理装置(例えば、管理装置100)に送信する制御を行う遊技データ転送制御手段(例えば、カードユニット制御用マイクロコンピュータにより遊技データ転送処理におけるステップS264〜S266を実行する部分)とを備え、遊技データ転送制御手段が、電気部品制御用マイクロコンピュータから遊技データを受信中であるか否かを判定し(例えば、ステップS264)、受信中でないときに遊技データを管理装置に対して送信する(例えば、ステップS265)ことを特徴とする。
【0012】
遊技機は、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄)を可変表示可能な複数の可変表示部を有する可変表示手段(例えば、可変表示装置9)を備え、表示結果として識別情報の組合せが特定の表示結果(例えば、大当り図柄)になったときに遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であって、遊技制御用マイクロコンピュータが、表示結果として特定の表示結果を可変表示手段に表示するか否かを決定する事前決定手段(例えば、遊技制御手段のうち特別図柄プロセス処理、特にステップS300を実行する部分)を含み、遊技データ送信制御手段が、事前決定手段の決定結果にもとづいて発生したデータ(例えば、有効始動情報、大当り発生を示す遊技データ)を含む遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行うように構成されていてもよい。
【0013】
遊技データ送信制御手段が、可変表示手段において識別情報が可変表示されているか否かを判定し(例えば、ステップS461)、可変表示されていなければ遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する(例えば、ステップS465,S468,S471)ように構成されていてもよい。
【0014】
遊技データ通信制御手段が、遊技状態が特定遊技状態でないことを条件に、遊技データを遊技用装置に送信する(例えば、遊技制御手段が、大当り遊技状態であるか否かを示す信号を払出制御手段に対して送信し、払出制御手段が、ステップS771の判断の前で、その信号が大当り遊技状態であることを確認したら、ステップS771〜S776の処理を実行しない)ように構成されていてもよい。
【0015】
遊技制御基板に日時を特定可能な日時特定手段(例えば、時計IC62)が搭載され、遊技データ送信制御手段が、日時特定手段による日時データを遊技データに対応させて電気部品制御手段に送信する(例えば、ステップS464,S465,S467,S468,S470,S471の処理)ように構成されていてもよい。
【0016】
遊技データ通信制御手段が、所定条件の成立に応じて、遊技用装置に送信する遊技データのデータ量を変える(例えば、大当り遊技中でも遊技データを送信可能であるように構成された場合、大当り遊技中では遊技用装置に送信する遊技データのデータ量を少なくする)ように構成されていてもよい。
【0017】
遊技機は人為的な操作に応じて操作信号を出力する操作手段(例えば、試打スイッチ132)を備え、遊技データ送信制御手段が、操作手段からの操作信号にもとづいて選択された選択期間(例えば、試打状態である期間)に遊技データが発生したときには、遊技データと、遊技データが選択期間に発生した遊技データであることを示すデータとを電気部品制御用マイクロコンピュータに送信する(図15におけるステップS465,S468,S471において、通常状態と試打状態とでデータを変える、図12参照)ように構成されていてもよい。
【0018】
遊技データ転送制御手段が、記憶手段に蓄積されている遊技データを送信すると、その遊技データが蓄積されていた記憶手段における領域の遊技データが送信済みであることを示すデータを作成し(例えば、書込ポインタを進める)、遊技データ蓄積制御手段が、送信済みであることを示すデータに対応した領域に蓄積されていた遊技データを消去するとともに、新たに発生した遊技データを当該領域に蓄積する(例えば、書込ポインタが指す領域に新たな遊技データを上書きする)ように構成されていてもよい。
【0019】
本発明による遊技用装置は、遊技者が所定の遊技を行い特定の条件成立(例えば、可変表示装置9の表示結果が大当り図柄になったこと)に応じて遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機と通信可能に接続され、特定遊技状態の発生に関するデータを含む遊技データを遊技機から受信する遊技用装置であって、遊技機から受信した遊技データを記憶手段(例えば、RAM163)に蓄積する遊技データ蓄積制御手段(例えば、カードユニット制御用マイクロコンピュータにより遊技データ転送処理におけるステップS261〜S263を実行する部分)と、記憶手段に蓄積された遊技データを遊技用装置と通信可能に接続されている管理装置(例えば、管理装置100)に送信する制御を行う遊技データ転送制御手段(例えば、カードユニット制御用マイクロコンピュータにより遊技データ転送処理におけるステップS264〜S266を実行する部分)とを備え、遊技データ転送制御手段が、遊技機から遊技データを受信中であるか否かを判定し(例えば、ステップS264)、受信中でないときに遊技データを管理装置に対して送信する(例えば、ステップS265)ことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を示す正面図である。なお、以下の実施の形態では、パチンコ遊技機を例に説明を行うが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、スロット機などの他の遊技機に適用することもできる。
【0021】
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
【0022】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
【0023】
遊技領域7の中央付近には、それぞれが識別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を含む可変表示装置(特別図柄表示装置:可変表示手段)9が設けられている。可変表示装置9には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。また、可変表示装置9には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち始動記憶数を表示する4つの特別図柄始動記憶表示エリア(始動記憶表示エリア)18が設けられている。有効始動入賞がある毎に、表示色が変化する(例えば青色表示から赤色表示に変化)始動記憶表示エリアを1増やす。そして、可変表示装置9の可変表示が開始される毎に、表示色が変化している始動記憶数表示エリアを1減らす(すなわち表示色をもとに戻す)。この例では、図柄表示エリアと始動記憶表示エリアとが区分けされて設けられているので、可変表示中も始動記憶数が表示された状態にすることができる。なお、始動記憶表示エリアを図柄表示エリアの一部に設けるようにしてもよ。また、可変表示中は始動記憶数の表示を中断するようにしてもよい。また、この例では、始動記憶表示エリアが可変表示装置9に設けられているが、始動記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)を可変表示装置9とは別個に設けてもよい。
【0024】
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14としての可変入賞球装置15が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14の下部には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。
【0025】
可変入賞球装置15の下部には、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域:特別領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aも設けられている。
【0026】
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に右側のランプが点灯すれば当たりとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32に入った入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32への入賞がある毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
【0027】
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口14や大入賞口も、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった遊技球を吸収するアウト口26がある。図2に示すように、アウト口26に流入した遊技球の流路には、アウト口26に吸収された遊技球を検出するためのアウト口スイッチ186が設けられている。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
【0028】
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。上記のように、この実施の形態のパチンコ遊技機1には、発光体としてのランプやLEDが各所に設けられている。さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置され、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、カードユニットという。)50も示されている。
【0029】
遊技機の外部に設けられている遊技用装置としてのカードユニット50には、使用可能状態であるか否かを示す使用可表示ランプ151、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器153、カードユニット50内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ154、記録媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口155、およびカード挿入口155の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放するためのカードユニット錠156が設けられている。
【0030】
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、可変表示装置9において特別図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動記憶数を1増やす。
【0031】
可変表示装置9における特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄の組み合わせが大当り図柄(特定表示結果)であると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、可変入賞球装置としての開閉板20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するまで開放し、遊技者が景品球を獲得しやすい遊技状態に移行する。そして、開閉板20の開放中に遊技球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。
【0032】
停止時の可変表示装置9における特別図柄の組み合わせが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)の組み合わせである場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態となる。
【0033】
遊技球がゲート32に入賞すると、普通図柄表示器10において普通図柄が可変表示される状態になる。また、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定時間だけ開状態になる。さらに、確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
【0034】
図3は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3には、電気部品制御基板(サブ基板)としての払出制御基板37および演出制御基板80も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路(遊技制御手段)53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、アウト口スイッチ131および試打スイッチ132からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59とが搭載されている。なお、電気部品制御基板には、電気部品制御用マイクロコンピュータを含む電気部品制御手段が搭載されている。電気部品制御手段は、遊技制御手段からの指令信号(制御信号)に従って遊技機に設けられている電気部品(球払出装置97、可変表示装置9、ランプやLEDなどの発光体等)を制御する。
【0035】
試打スイッチ132は、例えば、遊技者が触れないような機構盤の裏面に設置され、遊技店員等が操作可能であるスイッチであり、人為的な操作に応じて操作信号を出力する操作手段の一例である。また、遊技制御手段は、例えば、試打スイッチ132が1回押下されると、遊技データの送信に関する制御状態を第2の状態(試打状態)にし、再び押下されると第1の状態(通常状態:試打状態ではない状態)に戻す。試打状態は、遊技者が遊技を行っている状態ではなく、遊技機の調整等のために遊技店員等が試し打ちを行っている状態であり、ホストコンピュータでは、正確な遊技データを収集するために、状態の違いを区別する必要がある。
【0036】
なお、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、アウト口スイッチ131等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。また、入賞検出を行う始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの各スイッチは、入賞検出手段でもある。なお、入賞検出手段は、複数の入賞口に別個に入賞したそれぞれの遊技球をまとめて検出するものであってもよい。また、ゲートスイッチ32aのような通過ゲートであっても、賞球の払い出しが行われるものであれば、通過ゲートへ遊技球が進入することが入賞になり、通過ゲートに設けられているスイッチ(例えばゲートスイッチ32a)が入賞検出手段になる。さらに、この実施の形態では、V入賞領域に入賞した遊技球はV入賞スイッチ22で検出されるとともにカウントスイッチ23でも検出されるが、V入賞スイッチ22のみで検出されるようにしてもよい。V入賞領域に入賞した遊技球がV入賞スイッチ22のみで検出される場合には、大入賞口に入賞した遊技球数は、V入賞スイッチ22による検出数とカウントスイッチ23による検出数との和になる。
【0037】
また、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載されている。
【0038】
遊技制御用マイクロコンピュータで実現される基本回路53は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する変動データ記憶手段)としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。なお、CPU56はROM54に格納されている遊技進行を制御するためのプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU56が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。
【0039】
また、RAM(CPU内蔵RAMであってもよい。)55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によって電源バックアップされているバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。なお、遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。
【0040】
さらに、主基板31には、年月日および時分(あるいは年月日または時分)などを出力する時計IC62が搭載されている。時計IC62は電源基板において作成されるバックアップ電源によって電源バックアップされている。電源基板において作成されるバックアップ電源は、例えばコンデンサで実現され、遊技機に対する電力供給が停止していても所定期間(例えば数日)は電力を供給することが可能である。遊技機に対する電力供給が停止しているときの時計IC62に対して、電源基板において作成されるバックアップ電源から電力供給してもよいが、遊技機に電池を搭載して電池から電力供給することがより好ましい。
【0041】
遊技球を打撃して発射する打球発射装置は払出制御基板37上の回路によって制御される発射モータ94を含み、発射モータ94が回転することによって遊技球を遊技領域7に向けて発射する。発射モータ94を駆動するための駆動信号は、タッチセンサ基板91を介して発射モータ94に伝達される。そして、遊技者が操作ノブ(打球ハンドル)5に触れていることはタッチセンサで検出され、タッチセンサからの信号がタッチセンサ基板91を介して払出制御基板37に伝達される。払出制御基板37上の回路は、タッチセンサからの信号がオフ状態を示している場合には、発射モータ94の駆動を停止する。
【0042】
なお、この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、遊技盤6に設けられている普通図柄始動記憶表示器41および装飾ランプ25の表示制御を行うとともに、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cの表示制御を行う。また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段は、特別図柄を可変表示する可変表示装置9および普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御も行う。
【0043】
図4は、払出制御基板37および球払出装置97などの払出に関連する構成要素を示すブロック図である。図4に示すように、払出制御基板37には、払出制御用CPU371を含む払出制御用マイクロコンピュータ(電気部品制御用マイクロコンピュータの一例)が搭載されている。この実施の形態では、払出制御用マイクロコンピュータは、1チップマイクロコンピュータであり、少なくともRAMが内蔵されている。また、RAMは、主基板31におけるRAM55とは異なり、電源バックアップされていない。払出制御用マイクロコンピュータ、払出制御用プログラムを格納したROM(図示せず)およびI/Oポート等は、払出制御手段を構成する。
【0044】
満タンスイッチ48および払出カウントスイッチ301からの検出信号は、中継基板72を介して払出制御基板37のI/Oポート372fに入力される。また、球切れスイッチ187および払出モータ位置センサ295からの検出信号は、中継基板72を介して払出制御基板37のI/Oポート372eに入力される。払出制御基板37の払出制御用CPU371は、球切れスイッチ187からの検出信号が球切れ状態を示していたり、満タンスイッチ48からの検出信号が満タン状態を示していると、球払出処理を停止する。さらに、満タンスイッチ48からの検出信号が満タン状態を示していると、打球発射装置からの球発射を停止させる。
【0045】
入賞があると、主基板31の出力回路67から、払出指令信号として、賞球の払出要求を行うための賞球REQ信号(賞球リクエスト信号)および払い出すべき賞球個数を示す払出個数信号が出力される。払出個数信号は、4ビットのデータ(2進4桁のデータ)によって構成され、4本の信号線によって出力される。払出個数信号は、入力回路373Aを介してI/Oポート372eに入力される。払出制御用CPU371は、I/Oポート372eを介して賞球REQ信号および払出個数信号が入力すると、払出個数信号が示す個数の遊技球を払い出すために球払出装置97を駆動する制御を行う。なお、主基板31の出力回路67からは、主基板31が接続されていることを示す電源確認信号(接続確認信号)も出力される。また、賞球REQ信号および払出個数信号は、払出数を指定する払出指令信号に相当する。
【0046】
また、払出制御手段が払出指令信号を受け付けたときには主基板31に対して指令受付信号を送信する。指令受付信号は、払出制御基板37の出力ポート372bおよび出力回路373Bを介して主基板31に送信される。そして、主基板31において、入力回路68およびI/Oポート57を介してCPU56に入力される。さらに、払出制御手段が賞球の払出処理を実行しているときには、払出制御手段は、出力ポート372bおよび出力回路373Bを介して払出処理中であることを示す払出BUSY信号(賞球払出中信号)を送信する。なお、この実施の形態では、払出BUSY信号がオン状態になることによって、指令受付信号が送信されたことになる。
【0047】
さらに、遊技機情報としての遊技データが、随時、主基板31から出力回路67を介して払出制御基板37に送信される。また、払出制御手段は、主基板31の遊技制御手段から受信している遊技データをI/Oポート372gおよびインタフェース基板66を介して遊技データをカードユニット50に送信する。なお、払出制御基板37において、I/Oポート372gのインタフェース基板66側にバッファ回路が設置されることもあるが、図4では記載省略されている。また、遊技データを電気部品制御手段に対して送信する送信回路は、出力回路67で実現されている。I/Oポート372gおよびバッファ回路(設置されている場合に)は、遊技データを遊技用装置に対して送信する送信回路に相当する。なお、主基板31または払出制御基板37において、遊技制御用マイクロコンピュータまたは払出制御用マイクロコンピュータとは別に、送信回路として、遊技データを送信するためのマイクロコンピュータを搭載してもよい。そのように構成した場合に、遊技制御用マイクロコンピュータまたは払出制御用マイクロコンピュータが、遊技データを送信回路としてのマイクロコンピュータに出力する。また、遊技制御用マイクロコンピュータまたは払出制御用マイクロコンピュータと送信回路としてのマイクロコンピュータとの双方がアクセス可能なRAMに、遊技制御用マイクロコンピュータまたは払出制御用マイクロコンピュータが遊技データを格納するようにしてもよい。
【0048】
払出制御用CPU371は、出力ポート372bを介して、賞球払出数を示す賞球情報信号および貸し球数を示す球貸し個数信号を、遊技盤の裏面に設けられているターミナル基板に出力する。なお、出力ポート372bの外側に、ドライバ回路が設置されているが、図4では記載省略されている。
【0049】
また、払出制御用CPU371は、出力ポート372cを介して、7セグメントLEDによるエラー表示用LED374にエラー信号を出力する。さらに、出力ポート372bを介して、点灯/消灯を指示するための信号を賞球LED51および球切れLED52に出力する。なお、払出制御基板37の入力ポート372fには、エラー状態を解除するためのエラー解除スイッチ(例えば、遊技盤裏面に設置されている。)からの検出信号が入力される。エラー解除スイッチは、ソフトウェアリセットによってエラー状態を解除するために用いられる。
【0050】
さらに、払出制御基板37からの払出モータ289への駆動信号は、出力ポート372aおよび中継基板72を介して球払出装置97の払出機構部分における払出モータ289に伝えられる。なお、出力ポート372aの外側に、ドライバ回路(モータ駆動回路)が設置されているが、図4では記載省略されている。また、払出制御基板37からの発射モータ94への駆動信号は、出力ポート372aおよびタッチセンサ基板91を介して発射モータ94に伝えられる。
【0051】
カードユニット50には、カードユニット制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、カードユニット50には、使用可ランプ151、連結台方向表示器153、カード投入表示ランプ154およびカード挿入口155が設けられている(図1参照)。インタフェース基板(中継基板)66には、打球供給皿3の近傍に設けられている度数表示LED60、球貸し可LED61、球貸しスイッチ62および返却スイッチ63が接続される。
【0052】
インタフェース基板66からカードユニット50には、遊技者の操作に応じて、球貸しスイッチ62が操作されたことを示す球貸しスイッチ信号および返却スイッチ63が操作されたことを示す返却スイッチ信号が与えられる。また、カードユニット50からインタフェース基板66には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信号および球貸し可表示信号が与えられる。カードユニット50と払出制御基板37の間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(BRDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(PRDY信号)が入力ポート372fおよび出力ポート372dを介して送受信される。カードユニット50と払出制御基板37の間には、インタフェース基板66が介在している。よって、接続信号(VL信号)等の信号は、図4に示すように、インタフェース基板66を介してカードユニット50と払出制御基板37の間で送受信されることになる。
【0053】
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カードユニット50にPRDY信号を出力する。また、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、電源が投入されると、VL信号を出力する。払出制御用CPU371は、VL信号の入力状態によってカードユニット50の接続状態/未接続状態を判定する。カードユニット50においてカードが受け付けられ、球貸しスイッチが操作され球貸しスイッチ信号が入力されると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板37にBRDY信号を出力する。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板37にBRQ信号を出力する。
【0054】
そして、払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カードユニット50に対するEXS信号を立ち上げ、カードユニット50からのBRQ信号の立ち下がりを検出すると、払出モータ289を駆動し、所定個の貸し球を遊技者に払い出す。そして、払出が完了したら、払出制御用CPU371は、カードユニット50に対するEXS信号を立ち下げる。その後、カードユニット50からのBRDY信号がオン状態でないことを条件に、遊技制御手段から払出指令信号を受けると賞球払出制御を実行する。なお、カードユニット50で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板37から供給される。
【0055】
カードユニット50に対する電源基板からの電力供給は、払出制御基板37およびインタフェース基板66を介して行われる。この例では、インタフェース基板66内に配されているカードユニット50に対するAC24Vの電源供給ラインに、カードユニット50を保護するためのヒューズが設けられ、カードユニット50に所定電圧以上の電圧が供給されることが防止される。
【0056】
なお、この実施の形態では、カードユニット50が遊技機とは別体として遊技機に隣接して設置されている場合を例にするが、カードユニット50は遊技機と一体化されていてもよい。
【0057】
図5は、カードユニット50の構成例を、パチンコ遊技機1における球貸しに関する構成要素とともに示すブロック図である。図5に示すように、パチンコ遊技機1に設けられている度数表示LED60は、カードユニット50に搭載されているカードユニット制御部160によって表示制御される。度数表示LED(残高表示器)60には、カードに記録されている金額を単位料金(例えば100円)で除算した場合の商、すなわち残高としての度数が2桁表示される。
【0058】
カードユニット制御部160は、カードユニット制御用マイクロコンピュータを含む。カードユニット制御用マイクロコンピュータは、CPU161、カードユニット制御用のプログラムやデータを記憶するROM162、およびRAM163を含む。また、I/Oポートを含むが、図5では記載省略されている。
【0059】
また、パチンコ遊技機1に設けられている球貸しスイッチ62および返却スイッチ63からの信号は、カードユニット50のカードユニット制御部160に入力される。カードユニット制御部160には、カードに記録されている情報を読み取るとともにカードに情報を記録するカードリーダライタ166が接続されている。また、使用可ランプ151、連結方向表示器153およびカード投入表示ランプ154が接続されている。
【0060】
さらに、カードユニット制御部160は、遊技店内に設置されている管理装置から遊技データの送信を要求する遊技データ要求信号を受信し、遊技データを管理装置に対して送信する送受信回路164が設けられている。送受信回路164は、例えば、信号を増幅するドライバ回路やレシーバ回路からなる。
【0061】
次に、遊技の進行を制御する遊技制御手段の動作を、図6のフローチャートを参照して説明する。CPU56は、遊技機に対して電力供給が開始され、電源基板から主基板31に電力が供給される状態になると、初期設定処理を実行する。初期設定処理において、定期的(例えば2ms毎)にタイマ割込がかかるように内部設定を行う。タイマ割込が発生すると、CPU56は、図6に示すステップS20の処理およびS21〜S33の遊技制御処理等を行うタイマ割込処理を実行する。
【0062】
タイマ割込処理において、CPU56は、まず、電源基板から電源断信号(遊技機に対する電力供給が停止する旨を示す信号)が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。次いで、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aおよびアウト口スイッチ131等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
【0063】
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS22)。CPU56は、さらに、表示用乱数および初期値用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS23,S24)。
【0064】
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を選び出して実行する。そして、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を選び出して実行する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。
【0065】
次いで、CPU56は、特別図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマンド制御処理:ステップS27)。また、普通図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄コマンド制御処理:ステップS28)。
【0066】
さらに、CPU56は、例えばホールコンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを、遊技機裏面に設けられている情報端子盤に出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
【0067】
また、CPU56は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す払出個数信号等の払出制御信号を出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用CPU371は、賞球個数を示す払出個数信号等の払出制御信号に応じて球払出装置97を駆動する。
【0068】
そして、CPU56は、始動入賞記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS31)。また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS32)。また、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられ、CPU56は、そのRAM領域の内容を出力ポートに出力する(ステップS33:出力処理)。なお、出力ポートバッファの内容は、ステップS25〜S30,S31の処理で更新される。
【0069】
その後、遊技データを払出制御基板37に送信する遊技データ送信処理を実行した後(ステップS34)、割込許可状態に設定し(ステップS35)、処理を終了する。以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は定期的(例えば2ms毎)に起動されることになる。なお、ステップS21〜S33の処理が、遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技機に設けられている可変表示装置9、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理)に相当する。厳密にいうと、遊技制御用マイクロコンピュータと、遊技制御用マイクロコンピュータにおけるCPU56が実行するステップS21〜S33の処理に対応したプログラムとによって遊技制御手段が構成されるのであるが、以下、ステップS20,S34のプログラムを実行する部分も遊技制御手段に含める。
【0070】
なお、タイマ割込処理が終了すると、CPU56は、メイン処理(図示せず)において、表示用乱数および初期値用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を繰り返すループ処理を実行する。そして、ループ処理を実行しているときにタイマ割込が発生すると、再度、図6に示すタイマ割込処理を実行する。また、この実施の形態では、遊技データ送信処理は、2msタイマ割込処理において、遊技制御処理の後に実行されるが、CPU56は、遊技制御処理の前に実行してもよい。さらに、ループ処理の中で実行してもよい。
【0071】
図7は、CPU56が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。図7に示す特別図柄プロセス処理は、図6のフローチャートにおけるステップS25の具体的な処理である。CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う際に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS310)を行い、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を行った後に、内部状態(RAM55に設定される特別図柄プロセスフラグの値)に応じて、ステップS300〜S308のうちのいずれかの処理を行う。変動短縮タイマは、特別図柄の変動時間が短縮される場合に、変動時間を設定するためのタイマである。
【0072】
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄の可変表示を開始できる状態になるのを待つ。特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、特別図柄の可変表示の結果、大当りとするか否か決定する。すなわち、表示結果として特定の表示結果を可変表示装置9に表示するか否かを、可変表示装置9における可変表示が開始されるのに先立って事前に決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に移行するように更新する。なお、特別図柄プロセスフラグの値は、特別図柄通常処理を実行すべき場合には「0」である。そして、以下の各所に応じて、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を1ずつ増やす。
【0073】
特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301):特別図柄の可変表示後の左中右図柄の停止図柄を決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に移行するように更新する(+1する)。
【0074】
変動パターン設定処理(ステップS302):特別図柄の可変表示の変動パターン(可変表示態様)を、変動パターン決定用乱数の値に応じて決定する。また、変動時間タイマをスタートさせる。このとき、演出制御基板80に対して、左中右最終停止図柄と変動態様(変動パターン)を指令する情報とが送信されるように制御する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に移行するように更新する。
【0075】
特別図柄変動処理(ステップS303):所定時間(ステップS302の変動時間タイマで示された時間)が経過すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。
【0076】
特別図柄停止処理(ステップS304):可変表示装置9において表示される全図柄が停止されるように制御する。具体的には、特別図柄停止を示す演出制御コマンドが送信される状態に設定する。そして、停止図柄が大当り図柄の組み合わせである場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
【0077】
大入賞口開放開始処理(ステップS305):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、大当り中フラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に移行するように更新する。
【0078】
大入賞口開放中処理(ステップS306):大入賞口ラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御基板80に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。最後の大入賞口の閉成条件が成立したら、内部状態をステップS307に移行するように更新する。
【0079】
特定領域有効時間処理(ステップS307):V入賞スイッチ22の通過の有無を監視して、大当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態をステップS305に移行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、または、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態をステップS308に移行するように更新する。
【0080】
大当り終了処理(ステップS308):大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御手段に行わせるための制御を行う。そして、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
【0081】
次に、遊技データ、および遊技データに関する通信について説明する。遊技データは、遊技者の操作に応じて遊技が進行することによって発生するデータであって遊技機の稼働状態を示すデータである。特に、表示結果として特定の表示結果(大当り図柄)を可変表示装置9に表示するか否かを決定する事前決定手段(この実施の形態では遊技制御手段に含まれる。)の決定結果に応じたデータを含む。この実施の形態では、遊技データとして、始動入賞口14に入賞した遊技球のうち、実際に特別図柄の可変表示を開始することに用いられた遊技球を示すデータ(有効始動情報)、大当りの発生を示すデータ(大当り発生)、アウト口26に吸収された遊技球数を示すデータ(アウト球数)、および景品として払い出された遊技球を示す情報(賞球情報)が用いられる。しかし、遊技機の稼働状態を示すデータであれば、他のデータを遊技データに含めてもよい。例えば、確変状態の開始/終了を示すデータ、普通図柄の変動を示すデータ、入賞口への入賞回数等を遊技データに含めてもよい。
【0082】
図8の説明図に示すように、遊技機から、遊技機外部に遊技データが送信される。遊技データは、データ収集回路およびデータ送受信回路を含むデータ収集部を介して、例えばホストコンピュータであるデータ解析部に送信される。
【0083】
図9は、遊技データに関する通信をパチンコ遊技機に適用した場合の具体例を示すブロック図である。また、図10は、遊技データに関する通信の一例を示すシーケンス図である。遊技店内に設けられている管理装置(第三者管理機関の管理装置)100は、所定のタイミングでカードユニット50に対して、遊技データの送信を要求する信号である遊技データ要求信号を送信する。所定のタイミングは、1日に1回や1時間に1回等の、あらかじめ決められているタイミングである。なお、遊技データを管理装置に送信するのは、遊技データの信頼性を確保するためである。遊技店のホールコンピュータに送信せず、遊技店とは異なる第三者が運営する管理装置に送信すれば、例えばホールコンピュータで遊技データが改変されてしまうようなことはない。
【0084】
主基板31に搭載されている遊技制御手段は、遊技データが発生すると、随時、遊技データを払出制御基板37に送信する。ただし、遊技データを送信する際に、所定の条件(可変表示装置9において可変表示がなされていないこと等)が成立していれば送信し、成立していなければ成立するまで一時記憶することが好ましい。また、払出制御基板37に搭載されている払出制御手段は、主基板31から遊技データを受信すると、遊技データを一時保持し、所定の条件(主基板31の遊技制御手段と通信中でないこと等)が成立すると、保持している遊技データを球貸し用通信の通信線とは別に設けられている遊技データ用通信の通信線およびインタフェース基板66を介してカードユニット50に送信する(図9参照)。球貸し用通信とは、上述したVL信号、BRDY信号、BRQ信号およびEXS信号の通信である。
【0085】
カードユニット50は、払出制御基板37から受信した遊技データをRAM162に蓄積する。そして、管理装置100から遊技データ要求信号を受信すると、蓄積している遊技データを管理装置100に送信する。
【0086】
管理装置100は、カードユニット50から遊技データを受信すると、例えば、公衆電話回線を介して遊技データを、遠隔地に設置されている遊技データ管理装置(ホストコンピュータ)に送信する。なお、図9に示す構成では、図8に示されたデータ収集部は、カードユニット50に設けられることになる。
【0087】
なお、ここでは、カードユニット50は、管理装置100から、遊技データの送信を要求する信号である遊技データ要求信号が送信されたことを契機として管理装置100に送信するようにしたが、所定のタイミングで(例えば定期的に)、自ら遊技データを送信するようにしてもよい。
【0088】
次に、主基板31と払出制御基板37との間での通信について説明する。
【0089】
図11は、主基板31と払出制御基板37との間での通信に用いられる信号線等を示すブロック図である。図11に示すように、電源確認信号、賞球REQ信号、および払出個数信号は、CPU56によって出力回路67を介して出力され、入力回路373Aを介して払出制御用CPU371に入力される。また、払出BUSY信号は、払出制御用CPU371によって出力回路373Bを介して出力され、入力回路68を介してCPU56に入力される。電源確認信号、賞球REQ信号、および払出BUSY信号は、それぞれ1ビットのデータであり、1本の信号線によって送信される。払出個数信号は、1個〜15個を指定するので、4ビットのデータで構成され4本の信号線によって送信される。
【0090】
主基板31に搭載されているCPU56は、遊技データを送信する際に、出力回路67を介して遊技データ有効信号を出力する(オン状態にする)。遊技データ有効信号は、入力回路373Aを介して払出制御用CPU371に入力される。そして、CPU56は、遊技データおよび同期クロック信号を出力回路67を介して出力し、それらは、入力回路373Aを介して払出制御用CPU371に入力される。また、払出制御手段から遊技制御手段に対して、遊技データの受信完了を意味する遊技データ受信ACK信号が送信される。
【0091】
なお、この実施の形態では、主基板31からの遊技データは、同期クロック信号に同期して払出制御基板37にシリアル送信されるが、他の送信方式によって、払出制御基板37に送信されるようにしてもよい。例えば、パラレルデータとして送信されるようにしてもよい。
【0092】
図12は、遊技制御手段から払出制御手段に対して出力される払出制御信号および遊技データと、遊技制御手段に払出制御手段から入力される制御信号との内容の一例を示す説明図である。
【0093】
図12に示す例では、主基板31から送信される遊技データとして、可変表示装置9において特別図柄の可変表示が実際に実行されたことを示す有効始動情報、大当りの発生を示す大当り情報、アウト口26に吸収された遊技球数を示すアウト球数がある。また、それらの遊技データのそれぞれについて、試打状態において発生した遊技データと通常状態において発生した遊技データとを区別可能に遊技データが形成されている。すなわち、試打スイッチ132の検出信号にもとづいて選択された選択期間(試打状態に相当)において発生した遊技データについて、実質的な遊技データに、選択期間において発生したことを示すデータが付加されている。よって、RAMの蓄積領域には、遊技データと、選択期間において発生したことを示すデータとが格納されることになる。具体的には、例えば有効始動情報としての1バイトのデータであるF9(H)(=11111001)に対して、2進数の「3」というデータが付加されて、FC(H)が形成されている。また、この実施の形態では、遊技データは2バイト構成であって、1バイト目が遊技データの種類を示し、2バイト目に遊技データが発生した時刻を示す時刻情報になっている。ただし、そのようなデータ形式は一例であって、遊技データの種類を識別可能であって、かつ、時刻情報が付随していれば、遊技データの形式は他の形式であってもよい。
【0094】
なお、遊技データの実体は、2バイトの遊技データ中の1バイト目のデータ(遊技データの種類)であり、2バイト目のデータ(時刻情報)は付属情報である。従って、遊技データ信号が、遊技データと付属情報とから構成されていると定義することもできる。
【0095】
図13は、主基板31と払出制御基板37との間でやりとりされる賞球払出制御に関わる制御信号の送受信タイミングを示すタイミング図である。また、図14は、主基板31と払出制御基板37との間でやりとりされる遊技データに関わる制御信号の送受信タイミングを示すタイミング図である。
【0096】
図13に示すように、電源確認信号は、主基板31の立ち上がり時に出力され、払出制御基板37に対して主基板31が立ち上がったことを通知するための信号(主基板31の接続確認信号)である。また、上述したように、電源確認信号は、電源断検出時にオフ状態にされ、払出制御基板37に対して主基板31で電源断検出がなされたことを通知するための信号としても用いられる。
【0097】
賞球REQ信号は、賞球の払出要求時にローレベル(出力状態=オン状態)になり、払出要求の終了時にハイレベル(停止状態=オフ状態)になる信号(すなわち賞球払出要求のトリガ信号)である。また、賞球REQ信号は、賞球の払い出しを強制的に停止させるときにハイレベル(停止状態)になり、賞球払出の強制停止指示を行う強制停止停止信号としても用いられる。払出個数信号は、払出要求を行う遊技球の個数(1〜15個)を指定するために出力される信号である。
【0098】
払出BUSY信号(賞球払出中信号)は、主基板31が払出制御基板37での動作状態を確認するために用いられる信号である。なお、各制御信号は、出力状態またはオン状態と停止状態またはオフ状態とが識別可能に構成されていればよく、上記の論理の正負が逆であってもよい。
【0099】
図14に示すように、この実施の形態では、主基板31に搭載されている遊技制御手段は、遊技データを送信する際に、まず、遊技データ有効信号をオン状態(Lレベル)にする。払出制御基板37に搭載されている払出制御手段は、遊技データ有効信号がオン状態になったことに応じて、遊技データ受信ACK信号をオン状態(Lレベル)にする。遊技制御手段は、遊技データ受信ACK信号オン状態になると、払出制御手段の受信準備が完了したと認識して、同期クロック信号の出力を開始し、同期クロック信号に同期して遊技データを1ビットずつシリアル送信する。そして、規定ビット(この実施の形態では16ビット)の受信が完了すると、遊技データ有効信号をオフ状態(Hレベル)にする。払出制御手段は、遊技データ有効信号がオフ状態になると、遊技データ受信ACK信号をオフ状態(Hレベル)にする。
【0100】
なお、図14に示す遊技データの通信方式は一例であって、遊技データが伝達できれば、他の通信方式を用いてもよい。例えば、8ビットパラレルデータとして遊技データが送信されるようにしてもよい。
【0101】
次に、遊技制御手段が実行する遊技データ送信処理(図5に示すステップS34)の具体例を説明する。図15は、遊技データ送信処理の具体例を示すフローチャートである。遊技データ送信処理において、CPU56は、可変表示中および大当り遊技中でなく(ステップS461)、かつ、払出制御基板37に対して払出制御信号を送信中でなければ(ステップS462)、可変表示装置9における可変表示が終了し、かつ、その可変表示に関する有効始動情報の遊技データをまだ送信していない場合に(ステップS463)、時計IC62から時刻を読み出して(ステップS464)、有効始動情報データ(F9(H)またはFC(H))と時刻を示す時刻データとを対にした遊技データを作成し、払出制御基板37に送信する(ステップS465)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセスフラグの値が、特別図柄停止処理に対応する値から大入賞口開放前処理(図7に示すステップS305)に対応する値に変化したことを認識することによって、大当りが発生したことを確認できる。
【0102】
なお、この実施の形態では、可変表示装置9における可変表示が終了したときに、有効始動情報データが作成されるが、CPU56は、可変表示装置9における可変表示が開始されたときに有効始動情報データを作成するようにしてもよい。また、CPU56は、試打スイッチ132からの操作信号にもとづく試打状態であれば、FC(H)の有効始動情報データを作成し、通常状態であれば、F9(H)の有効始動情報データを作成する。
【0103】
CPU56は、大当りが発生し、かつ、その大当りに関する有効始動情報の遊技データをまだ送信していない場合に(ステップS466)、時計IC62から時刻を読み出して(ステップS467)、大当り発生データ(FA(H)またはFD(H))と時刻を示す時刻データとを対にした遊技データを作成し、払出制御基板37に送信する(ステップS468)。
【0104】
なお、CPU56は、試打スイッチ132からの操作信号にもとづく試打状態であれば、FD(H)の大当り発生データを作成し、通常状態であれば、FA(H)の大当り発生データを作成する。
【0105】
CPU56は、アウト口26に吸収された遊技球の数が10になったことを確認したら(ステップS469)、時計IC62から時刻を読み出して(ステップS470)、アウト球数データ(FB(H)またはFE(H))と時刻を示す時刻データとを対にした遊技データを作成し、払出制御基板37に送信する(ステップS471)。なお、CPU56は、試打スイッチ132からの操作信号にもとづく試打状態であれば、FE(H)のアウト球数データを作成し、通常状態であれば、FB(H)のアウト球数データを作成する。
【0106】
CPU56は、例えば、スイッチ処理(ステップS21)において、アウト口スイッチ131の検出信号にもとづいて1個の遊技球がアウト口に吸収されたことを検出すると、RAMに形成されているアウト球累積カウンタの値を+1する。そして、アウト球累積カウンタの値が10になると、アウト口26に吸収された遊技球の数が10になったことを確認する。そして、アウト球累積カウンタの値を0にクリアする。そのような処理によって、アウト球数が10になる度に、アウト球数データの遊技データが作成される。なお、この実施の形態では、アウト球数が10になる度にアウト球数データの遊技データが作成されるが、アウト球数データの遊技データを作成するためのアウト球数は10でなくてもよい。
【0107】
以上のような処理によって、遊技制御手段は、電気部品制御手段としての払出制御手段に対して指令信号(この例では払出制御信号)を送信中であるか否かを判定し、指令信号を送信中でなければ遊技データを払出制御手段に対して送信する。また、遊技制御手段は、可変表示装置9において識別情報としての特別図柄が可変表示されているか否かを判定し、可変表示されていなければ遊技データを払出制御手段に対して送信することになる。さらに、この実施の形態では、大当り遊技中でも遊技データを払出制御手段に対して送信しないように構成されている。従って、遊技データの送信制御によって、可変表示装置9に関する制御(可変表示の終了の指示等)や大当り遊技状態における制御(頻繁に生ずる払出制御基板37に対する賞球個数信号の送信)が遅れてしまうことは防止される。
【0108】
なお、ステップS461の判断に代えて、可変表示装置9においてデモンストレーション画面(特別図柄の可変表示や大当り遊技演出がなされていない場合である客待ち画面)の表示中であるか否かを判断するようにしても、同じ効果を得ることができる。
【0109】
次に、払出制御手段の動作について説明する。図16は、払出制御手段が実行するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、払出制御用CPU371は、まず、必要な初期設定を行う。すなわち、払出制御用CPU371は、まず、割込禁止に設定する(ステップS701)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS702)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS703)。また、払出制御用CPU371は、内蔵デバイスレジスタの初期化を行い(ステップS704)、内蔵CTCおよび内蔵PIOの初期化(ステップS705)を行った後に、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS706)。
【0110】
この実施の形態では、内蔵CTCのうちの一つのチャネルがタイマモードで使用される。従って、ステップS704の内蔵デバイスレジスタの設定処理およびステップS705の処理において、使用するチャネルをタイマモードに設定するためのレジスタ設定、割込発生を許可するためのレジスタ設定および割込ベクタを設定するためのレジスタ設定が行われる。そして、そのチャネルによる割込がタイマ割込として用いられる。タイマ割込を例えば2ms毎に発生させたい場合は、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
【0111】
なお、タイマモードに設定されたチャネル(この実施の形態ではチャネル3)に設定される割込ベクタは、タイマ割込処理の先頭アドレスに相当するものである。具体的は、Iレジスタに設定された値と割込ベクタとでタイマ割込処理の先頭アドレスが特定される。タイマ割込処理では、払出制御処理が実行される。
【0112】
次いで、払出制御用CPU371は、初期化処理を実行する(ステップS711〜ステップS713)。初期化処理では、払出制御用CPU371は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS711)。また、RAM領域のフラグやカウンタなどに初期値を設定する。そして、定期的にタイマ割込がかかるように払出制御用CPU371に設けられているCTCのレジスタの設定を行う(ステップS712)。すなわち、初期値としてタイマ割込発生間隔に相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。そして、初期設定処理のステップS701において割込禁止とされているので、初期化処理を終える前に割込が許可される(ステップS713)。その後、ループ処理に入る。
【0113】
上記のように、この実施の形態では、払出制御用CPU371の内蔵CTCが繰り返しタイマ割込を発生するように設定される。そして、タイマ割込が発生すると、タイマ割込処理において払出制御処理(ステップS750〜S760)が実行される。
【0114】
図17に示すように、払出制御処理において、払出制御用CPU371は、まず、発射モータ94に対する励磁パターンの出力処理(発射モータφ1〜φ4のパターンの出力ポート0への出力)を行う(ステップS750)。なお、ステップS752の発射モータ制御処理において、励磁パターンがRAM領域である励磁パターンバッファに格納され、ステップS750では、払出制御用CPU371は、励磁パターンバッファの内容を出力ポート0の下位4ビットに出力する処理を行う。
【0115】
次に、払出制御用CPU371は、スイッチ処理を実行する(ステップS751)。スイッチ処理は、遊技制御手段におけるスイッチ処理と同様の処理であり、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
【0116】
次に、払出制御用CPU371は、発射モータ制御処理を実行する(ステップS752)。発射モータ制御処理では、発射モータφ1〜φ4のパターンを励磁パターンバッファに格納する。また、発射モータ94を不能動化すべきときには、発射モータ94を回転させない発射モータφ1〜φ4のパターンを励磁パターンバッファに格納する。また、払出制御用CPU371は、払出モータ制御処理を実行する(ステップS753)。払出モータ制御処理では、払出モータ289を駆動すべきときには、払出モータφ1〜φ4のパターンを出力ポート0に出力するための処理が行われる。そして、カードユニット50と球貸し用の通信を行う通信を行うプリペイドカードユニット制御処理を実行する(ステップS754)。
【0117】
次いで、払出制御用CPU371は、主基板31の遊技制御手段と払出制御信号に関する通信を行う主制御通信処理を実行する(ステップS755)。さらに、カードユニット50からの球貸し要求に応じて貸し球を払い出す制御を行い、また、主基板からの払出個数信号が示す個数の賞球を払い出す制御を行う払出制御処理を実行する(ステップS756)。
【0118】
そして、払出制御用CPU371は、各種のエラーを検出するエラー処理を実行する(ステップS757)。また、遊技機外部に出力される賞球情報や球貸し情報を出力するための情報出力処理を実行する(ステップS758)。また、エラー処理の結果に応じてエラー表示LED374に所定の表示を行うとともに、賞球LED51および球切れLED52を点灯するための表示制御処理を実行する(ステップS759)。なお、払出制御用CPU371は、表示制御処理において、賞球REQ信号がオン状態であるときに、賞球LED51を点灯するための制御を行う。また、賞球REQ信号がオフ状態になったら、賞球LED51を消灯するための制御を行う。
【0119】
また、遊技制御手段の場合と同様に、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられ、払出制御用CPU371は、出力ポートバッファの内容を出力ポートに出力する。(ステップS760:出力処理)。ただし、出力ポート0の下位4ビット(発射モータφ1〜φ4)については、ステップS750で実行されているので、出力処理においては、出力ポート0の下位4ビットについての出力を行わない。出力ポートバッファは、払出モータ制御処理(ステップS753)、プリペイドカード制御処理(ステップS754)、主制御通信処理(ステップS755)、情報出力処理(ステップS758)および表示制御処理(ステップS759)で更新される。
【0120】
以上の払出制御処理を実行したら、払出制御用CPU371は、主基板31の遊技制御基板から遊技データを受信し、受信した遊技データをカードユニット50に送信する遊技データ送受信処理を実行する(ステップS761)。なお、厳密にいうと、払出制御用マイクロコンピュータと、払出制御用マイクロコンピュータにおける払出制御用CPU371が実行するステップS750〜S760の処理に対応したプログラムとによって払出制御手段が構成されるのであるが、以下、ステップS761のプログラムを実行する部分も払出制御手段に含める。
【0121】
図18は、遊技データ送受信処理を示すフローチャートである。遊技データ送受信処理において、払出制御用CPU371は、遊技データバッファに遊技データが格納されているか否か確認する(ステップS771)。遊技データバッファとは、主基板31から受信した遊技データを一時格納しておくRAMにおける領域である。遊技データバッファに遊技データが格納されている場合には、主基板31の遊技制御手段と通信中であるか否か確認する(ステップS772)。
【0122】
通信中とは、払出制御信号の通信中である場合と、遊技データの通信中である場合とがある。払出制御用CPU371は、賞球REQ信号または払出個数信号がオン状態であれば、主基板31の遊技制御手段と通信中であると判断する。なお、ステップS755の主制御通信処理において主基板31の遊技制御手段と払出制御信号の通信中である場合に通信中フラグをRAMまたはレジスタにセットし、ステップS772において、通信中フラグがセットされているか否かによって、払出制御信号の通信中であるか否か認識してもよい。また、主基板31からの遊技データ有効信号がオン状態である場合にも、主基板31の遊技制御手段と通信中であると判断する。さらに、この実施の形態では、図18に示す遊技データ送受信処理において、主基板31から遊技データを受信する処理を実行するとともに、カードユニット50に遊技データを送信する処理を実行するが、主基板31から遊技データを受信する処理とカードユニット50に遊技データを送信する処理とを別のプログラムモジュール(サブルーチン)で構成した場合には、主基板31から遊技データを受信する処理において遊技データを受信している状態であれば遊技データ通信中フラグをRAMまたはレジスタにセットし、カードユニット50に遊技データを送信する処理では、遊技データ通信中フラグがセットされていないことを条件に、カードユニット50に遊技データを送信するようにしてもよい。
【0123】
主基板31の遊技制御手段と通信中でなければ、払出制御用CPU371は、カードユニット50と球貸し用の通信を実行中であるか否か確認する(ステップS773)。球貸し用の通信を実行中であるか否かは、例えば、カードユニット50からのBRDY信号がオン状態であるか否かによって確認でき、BRDY信号がオン状態であれば球貸し用の通信を実行中であると判断する。カードユニット50と球貸し用の通信を実行中であれば、ステップS774〜S776の処理を実行しない。従って、カードユニット50と球貸し用の通信を実行中でないときに遊技データの送信を行うので、カードユニット50と通信を行う遊技用装置通信手段の動作を阻害することはない。よって、カードユニット50からの指令信号の受付が遅れてしまって球貸し処理の開始が遅れてしまうことはない。また、ステップS754(図22参照)のカードユニット制御処理でカードユニット50と通信しているときには通信中フラグをRAMまたはレジスタにセットし、ステップS806において、通信中フラグがセットされているか否かによって、カードユニット50と球貸し用の通信を実行中であるか否か確認するようにしてもよい。
【0124】
なお、ステップS772,S773の判断のうち、いずれか一方のみを実行するするようにしてもよい。
【0125】
払出制御基板37からカードユニット50との間の遊技データの通信方式は、主基板31と払出制御基板37との間の遊技データの通信方式(図14参照)と同じであってもよいし、他の通信方式を用いてもよい。例えば、8ビットパラレルデータとして遊技データが送信されるようにしてもよい。また、信号の種類やタイミングも、図14に示された通信方式のものと異なっていてもよい。
【0126】
払出制御用CPU371は、主基板31から受信した遊技データに続けて、賞球個数累積値も遊技データとして送信する(ステップS775)。払出制御用CPU371は、払出制御処理(図17におけるステップS756)において、賞球払出のために払出モータ289を駆動しているときに、払出カウントスイッチ301の検出信号によって、実際に払い出された遊技球を検出している。例えば、その検出の折りに、1個の遊技球を検出する毎に、RAMに形成された払出個数カウンタの値を+1する。そして、払出個数カウンタの値が10になる毎に、RAMに形成された累積回数カウンタの値を+1するとともに払出個数カウンタの値を0にクリアする。そのように構成しておけば、払出制御用CPU371は、累積回数カウンタの値を読み出して、読み出した値を賞球個数累積値の遊技データとして送信することができる。なお、ステップS771〜S776の処理が、遊技機の外部に設けられている遊技用装置に遊技データを送信する制御を行う遊技データ通信制御手段による処理に相当する。
【0127】
さらに、払出制御用CPU371は、主基板31から遊技データが送信されたことを検出したら(ステップS779)、遊技データを構成するビットを順次受信し、受信した遊技データを遊技データバッファに一時格納する(ステップS780)。そして、遊技データの受信完了を確認して、主基板31に対する遊技データ要求信号をオフ状態にする(ステップS781)。なお、主基板31から遊技データが送信されたことは、例えば、遊技データ有効信号がオン状態になったことによって確認される。
【0128】
以上のような処理によって、電気部品制御手段としての払出制御手段は、遊技制御手段から遊技データを受信中であるか否かを判定し、受信中でなければ遊技データを、遊技用装置としてのカードユニット50に対して送信することができる。また、払出制御手段は、遊技用装置と通信中であるか否かを判定し、通信中でなければ遊技データを遊技用装置に対して送信する。従って、払出制御手段において、遊技制御手段から遊技データを受信する時期と、カードユニット50に対して遊技データを送信する時期とが明確に分離するので、遊技制御手段から受信する遊技データと遊技用装置に対して送信する遊技データとが錯綜してしまうようなことはない。
【0129】
また、払出制御手段は、遊技機の制御状態(遊技状態)が大当り遊技状態である場合には、カードユニット50に対して遊技データを送信しないことが好ましい。大当り遊技状態では、遊技球の払い出しが頻繁に行われる可能性が高いので、払出制御手段の負担が重くなっている。そのような状況において遊技データの送信に関わる制御を行ったのでは、遊技球の払出処理の進行が遅れてしまう。しかし、大当り遊技状態である場合にはカードユニット50に対して遊技データを送信しないように構成すれば、遊技球の払出処理の進行が遅れてしまうことはない。なお、払出制御手段は、例えば、所定期間(例えば、5秒)毎の遊技球の払出数を払出カウントスイッチ301の検出信号によって計数し、計数値があらかじめ決められている値よりも大きければ、大当り遊技状態であると認識する。また、図18に示された遊技データ送受信処理におけるステップS771の判断の前で、大当り遊技状態であるか否かを判断する。そして、大当り遊技状態であると認識したら、ステップS771〜S776の処理を実行しない(すなわちカードユニット50に遊技データを送信しない。)ようにする。また、主基板31の遊技制御手段が、大当り遊技状態であるか否かを示す信号を払出制御基板37の払出制御手段に対して送信し、払出制御手段が、ステップS771の判断の前で、その信号が大当り遊技状態であることを確認したら、ステップS771〜S776の処理を実行しないようにするように構成してもよい。
【0130】
また、遊技制御手段の場合と同様に、可変表示装置9においてデモンストレーション画面の表示中であるか否かを判断し、デモンストレーション画面の表示中でなければ、カードユニット50に対して遊技データを送信可能になるように構成してもよい。
【0131】
次に、遊技機とカードユニット50との間の通信について説明する。図19は、カードユニット50とパチンコ遊技機1の払出制御基板37との間で送受信される信号方式の一例を示すタイミング図である。パチンコ遊技機1の電源が投入されると、払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カードユニット50に貸与準備信号を出力する(PRDY信号をハイレベルのオン状態にする)。また、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、接続信号を出力する(VL信号をハイレベルのオン状態にする)。払出制御用CPU371は、接続信号の入力状態により接続状態/未接続状態を判定する。
【0132】
カードユニット50においてカードが受け付けられ、パチンコ遊技機1の球貸しスイッチ62が操作され球貸しスイッチ62から操作されたことを示す球貸しスイッチ信号がカードユニット50に入力されると、カードユニット制御部160におけるカードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板37に貸与要求信号を出力する(BRDY信号をハイレベルにする)。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板37に貸与指令信号を出力する(BRQ信号をハイレベルにする)。貸与指令信号は、単位料金(この例では100円)当たりの遊技球の払出を要求する信号である。なお、カードユニット制御用マイクロコンピュータ(具体的には、CPU161)は、内蔵ROMまたはカードユニット制御部160に搭載されているROM162に格納されているプログラムに従って制御を実行する。
【0133】
そして、払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カードユニット50に貸与可能信号を出力し(EXS信号をハイレベルにし)、カードユニット50からの貸与確認信号を入力すると(BRQ信号がローレベルになったことを検出すると)、払出モータ289を駆動し、所定個の貸し球を遊技者に払い出す。
【0134】
そして、払出が完了すると、払出制御基板37の払出制御用CPU371は、貸与完了信号を出力する(EXS信号をローレベルにする)。その後、カードユニット50からの球貸し要求終了信号が出力されると(BRDY信号がローレベルになると)、賞球払出制御を実行可能な状態になる。なお、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、球貸しスイッチ62等の近傍に設けられている金額設定スイッチの設定に応じた回数だけ貸与指令信号を出力したら、球貸し要求終了信号を出力する(BRDY信号をローレベルにする)。
【0135】
以上のように、カードユニット50からの信号は全て払出制御基板37に入力される構成になっている。従って、球貸し制御に関して、カードユニット50から主基板31に信号が入力されることはなく、主基板31の基本回路53にカードユニット50の側から不正に信号が入力される余地はない。また、カードユニット50で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板37から供給される。
【0136】
なお、球貸しスイッチ信号、返却スイッチ信号および残高表示信号は、払出制御基板37を介さず、インタフェース基板66を介してカードユニット50と残高表示基板74との間で送受信される。
【0137】
図20〜図22は、カードユニット制御部50におけるカードユニット制御用マイクロコンピュータが実行するカードユニット制御処理の一部を示すフローチャートである。カードユニット制御用マイクロコンピュータは、まず、遊技機の球貸しスイッチ62等の近傍に設けられている金額設定スイッチの設定値を読み込む(ステップS200)。そして、使用可ランプ151を点灯する(ステップS201)。そして、カードリーダライタ(カードR/W)166からカード受付信号が出力されたか否か確認する(ステップS202)。カードR/W166は、カードが挿入されると、カード受付信号を出力する。
【0138】
カード受付信号が出力される前にカード異常信号が出力された場合には(ステップS203)、使用可ランプ151を点滅状態にする制御を行う(ステップS204)。カード受付信号が出力されると、遊技機の球貸しスイッチ62等の近傍に設けられている球貸し可LED61を点灯させるために、遊技機に球貸し可表示信号を出力する(ステップS205)。そして、カードR/W166を介してカードに記録されている残高を読み取ってバッファに格納する(ステップS206)。バッファは、カードユニット制御部160に設けられているRAMに形成されている。なお、ステップS204で使用可ランプ151を点滅させた後にカード受付信号が出力された場合には(ステップS202)、使用可ランプ151を点灯状態に戻す。また、カード異常信号が出力された場合には、その旨を報知するようにしてもよい。
【0139】
次いで、バッファの内容すなわち残高(例えば、100円単位)を度数表示LED60に表示する(ステップS207)。球貸しスイッチ62が押下されて球貸しスイッチ信号が出力されたことを検出すると(ステップS208)、残高が金額設定スイッチの設定値以上あるか否か確認する(ステップS214)。残高が金額設定スイッチの設定値以上ある場合には、貸球額に、金額設定スイッチの設定値を設定する(ステップS215)。残高が金額設定スイッチの設定値未満である場合には、貸球額に、単位料金の整数倍で残高以下の数である貸出可能額を設定する(ステップS216)。
【0140】
例えば、残高が1700円であって、金額設定スイッチの設定値が500円である場合には、貸球額に500円が設定される。残高が200円であって、金額設定スイッチの設定値が500円である場合には、貸球額に200円が設定される。
【0141】
なお、貸球額は、以降の処理によって貸し出される遊技球の料金に相当し、カードユニット制御部160に設けられているRAMに形成されている領域に格納される。
【0142】
球貸しスイッチ信号が出力される前に、返却スイッチ63が押下されて返却信号が出力されたことを検出すると(ステップS209)、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、球貸し可LED61を消灯させ(ステップS210)、カードR/W166を介してカードにバッファの内容を書き込むとともにカードR/W166に対してカード排出指令を出す(ステップS211)。そして、ステップS247に移行する。
【0143】
貸球額の設定を行った後、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、貸与要求信号を出力する。すなわち、BRDY信号をハイレベル(H)にする(ステップS217)。T0のディレイ時間(図19参照、例えば30〜50ms)をおいた後(ステップS218)、球貸し可LED61を消灯させ(ステップS219)、貸与指令信号を出力する。すなわち、BRQ信号をハイレベルにする(ステップS220)。次いで、タイマT1をセットし(ステップS221)、パチンコ遊技機1から貸与可能信号が出力される(EXS信号がハイレベル(H)になる)のを待つ(ステップS222)。貸与可能信号が出力されたら、T2のディレイ時間(図19参照、例えば30〜50ms)をおいた後(ステップS226A)、貸与確認信号を出力する。すなわち、BRQ信号をローレベル(L)にする(ステップS226)。
【0144】
パチンコ遊技機1から貸与可能信号が出力される前にタイマT1がタイムアウトしたら(ステップS223)、貸与指令信号の出力を解除(BRQ信号をLに)するとともに(ステップS224)、貸球額をクリアして(ステップS225)、ステップS208に戻る。なお、払出制御の仕方の異なる複数種類パチンコ遊技機1に対応するために、パチンコ遊技機1からの貸与可能信号の出力を監視するためのタイマT1の値として、例えば10ms〜10sの値を設定することができる。また、EXS信号がハイレベルにならずタイマT1がタイムアウトした場合には、パチンコ遊技機1からのEXS信号がハイレベルにならなかったこと報知するようにしてもよい。
【0145】
パチンコ遊技機1から貸与可能信号が出力され、貸与確認信号を出力したら、タイマT3をセットして(ステップS227)、パチンコ遊技機1から貸与完了信号が出力される(EXS信号がローレベルになる)のを待つ(ステップS228)。貸与完了信号が出力される前にタイマT3がタイムアウトしたら(ステップS229)、ステップS210に移行する。なお、EXS信号がローレベルにならずタイマT3がタイムアウトした場合には、パチンコ遊技機1からのEXS信号がローレベルにならなかったこと報知するようにしてもよい。
【0146】
パチンコ遊技機1から貸与完了信号が出力されたら、残高演算処理を実行し(ステップS231)、貸球額から単位料金を減算する(ステップS232)。また、管理装置100に売上情報を出力する(ステップS233)。
【0147】
貸与完了信号を出力するまでの間、パチンコ遊技機1では、払出制御基板37に搭載されている払出制御手段が、払出制御処理を行う。そして、払出制御手段が一単位(この実施の形態では例えば「25」)の遊技球の払出制御を完了すると貸与完了信号を出力する(EXS信号をローレベルにする)。なお、払出制御の仕方の異なる複数種類パチンコ遊技機1に対応するために、パチンコ遊技機1からの貸与完了信号の出力を監視するためのタイマT3の値として、例えば200ms〜10sの値を設定することができる。
【0148】
次いで、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、貸球額が0になったか否か確認する(ステップS241)。0になっていなければステップS219に戻る。なお、ステップS228でEXS信号のローレベルを検出してから、ステップS219に戻ってステップS220でBRQ信号を再びハイレベルにするまでの時間は、T4(図19参照、MAX150ms)である。貸球額が0になっていれば、TEのディレイ時間(図19参照)をおいた後(ステップS242)、貸与要求終了信号を出力する。すなわち、BRDY信号をローレベルにする(ステップS243)。
【0149】
そして、バッファの内容が単位料金未満になっていなければ(ステップS244)、球貸し可LED61を点灯させ(ステップS245)、ステップS208に戻る。
【0150】
バッファの内容が単位料金未満である場合には、カードR/W166を介してカードにバッファの内容を書き込むとともに、カードR/W166に対してカード排出指令を出す(ステップS246)。そして、タイマT6をセットし(ステップS247)、カードR/W166からの処理完了信号を待つ(ステップS248)。処理完了信号が出力される前にタイマT6がタイムアウトした場合には(ステップS249)、使用可ランプ151を点滅させ(ステップS250)、例えば、度数表示LED60にエラー表示を行わせるように制御する(ステップS251)。タイマT6がタイムアウトする前に処理完了信号が出力された場合には、管理装置に遊技データを送信する遊技データ転送処理を実行した後(ステップS252)、ステップS201に戻る。
【0151】
図23は、カードユニット制御用マイクロコンピュータにおける記憶手段であるRAM163に対する遊技データの書き込みと、RAM163からの蓄積データの読み出し方法を説明するための説明図である。RAM163に書き込まれた遊技データを蓄積データという。図23に示すように、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、書込ポインタが指すRAM163の領域に、遊技機の払出制御基板37から受信した遊技データを蓄積データとして書き込み、読出ポインタが指すRAM163の領域から蓄積データを読み出して管理装置100に送信する。なお、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、RAM163の領域に遊技データを書き込んだときに書込ポインタの値を+1し、RAM163の領域から蓄積データを読み出したときに読出ポインタの値を+1する。
【0152】
図24は、ステップS252の遊技データ転送処理を示すフローチャートである。遊技データ転送処理において、カードユニット制御用マイクロコンピュータ(具体的には、CPU161)は、遊技機の払出制御基板37から遊技データが送信されたことを検出したら(ステップS261)、遊技データを構成するビットを順次受信し、受信した遊技データをRAM163の蓄積領域における書込ポインタが示す領域に書き込む(ステップS262)。そして、書込ポインタの値を+1する(ステップS263)。なお、書込ポインタが指す領域が、遊技データを蓄積する蓄積領域を越えたら、蓄積領域の先頭を指すように更新する。また、払出制御基板37から遊技データが送信されたことは、例えば、遊技データ有効信号がオン状態になったことによって確認される(図14に示す通信方式を用いた場合)。
【0153】
また、払出制御基板37と通信中でなければ(ステップS264)、読出ポインタが指すRAMの領域から(書込ポインタの値−1)が指すRAMの領域までの遊技データ(すなわちRAMの蓄積領域に蓄積されている蓄積データ)を順次読み出して、順次、管理装置に送信する(ステップS265)。そして、送信した遊技データの数分だけ読出ポインタの値を加算する(ステップS266)。なお、加算後の読出ポインタの値が指す領域が蓄積領域を越えたら、読出ポインタの値を、蓄積領域の先頭から、蓄積領域を越えた分だけ進んだ領域を指すように更新する。
【0154】
従って、読出ポインタの値が更新されたことによって、実質的に、その間(加算前の読出ポインタの値と加算後の読出ポインタの値との差)の蓄積データに対して、遊技データが送信済みであることを示すデータ(空き領域であることを示すデータ)が作成されたことになる。また、蓄積領域に遊技データを書き込むときには、空き領域に新たな遊技データを上書きしている。すなわち、実質的に、送信済みであることを示すデータに対応した領域に蓄積されていた遊技データが消去されるとともに、新たに発生した遊技データが当該領域に蓄積されることになる。なお、遊技データを送信したら、遊技データが読み出された領域に対応させて、実際に、送信済みであることを示すデータを作成してRAM163に記憶するようにしてもよい。そして、遊技データを蓄積領域に書き込むときに、実際に、送信済みであることを示すデータに対応した領域に蓄積されていた遊技データを消去するとともに、新たに発生した遊技データをその領域に書き込むようにしてもよい。
【0155】
なお、ステップS264において、通信中とは、球貸し用の信号の通信中である場合と、遊技データの通信中である場合とがある。球貸し用の通信を実行中であるか否かは、例えば、BRDY信号がオン状態であるか否かによって確認でき、BRDY信号がオン状態であれば球貸し用の通信を実行中であると判断する。また、払出制御基板37からの遊技データ有効信号がオン状態であれば、遊技データ用の通信を実行中であると判断する。さらに、この実施の形態では、図24に示す遊技データ転送処理において、払出制御基板37から遊技データを受信する処理を実行するとともに、管理装置に遊技データを送信する処理を実行するようにしたが、払出制御基板37から遊技データを受信する処理と管理装置100に遊技データを送信する処理とを別のプログラムモジュール(サブルーチン)で構成した場合には、払出制御基板37から遊技データを受信する処理において遊技データを受信している状態であれば通信中フラグをRAM163またはレジスタにセットし、管理装置100に遊技データを送信する処理では、通信中フラグがセットされていないことを条件に、管理装置100に遊技データを送信するようにしてもよい。
【0156】
以上のような処理によって、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御手段と通信中であるか否かを判定し、受信中でなければ遊技データを、管理装置100に対して送信する。なお、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御手段と、球貸し用の通信を行っているときにも、遊技データ用の通信を行っているときにも、管理装置100に遊技データを送信しないが、遊技データ用の通信を行っているときにだけ、管理装置100に遊技データを送信しないようにしてもよい。
【0157】
また、この実施の形態では、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、管理装置100からの遊技データ要求信号に応じて、RAM163に蓄積されていた遊技データを全て送信するので、蓄積量に応じて、管理装置100に送信する遊技データのデータ量を変えていることになる。なお、管理装置に送信する遊技データのデータ量を変える原因となる要因は、遊技データ要求信号を受信したときのRAM163に蓄積されていた遊技データの量に限られず、例えば、球貸し用の通信の実行中でも遊技データ要求信号が送信されてきたら(遊技データ要求信号がオン状態になったら)遊技データを管理装置100に対して送信するように構成した場合に、球貸し用の通信中では、そうでない場合に比べて、管理装置100に送信する遊技データのデータ量を少なくするようにしてもよい。例えば、遊技データ転送制御手段が、球貸し用の通信中では、RAM163の蓄積領域に多数の遊技データが蓄積されていても、あらかじめ決められている量(例えば、5個)の遊技データのみを送信する。そのように構成すれば、制御処理の負担が重くなっているときに遊技データの送信処理による負担を重くしないようにすることができる。さらに、遊技データ要求信号に応じてRAM163に蓄積されていた遊技データを全て送信するのではなく、遊技データ要求信号に応じて常に決まった量(例えば、10個とか100個)の遊技データを送信するようにしてもよい。
【0158】
管理装置100からの遊技データ要求信号を、カードユニット制御用マイクロコンピュータの割込端子に接続してもよい。その場合、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、割込端子への遊技データ要求信号の入力に応じて発生する割込によって起動される遊技データ要求信号割込処理で、遊技データ要求信号を受信したことを検知する。図25は、遊技データ要求信号割込処理の一例を示すフローチャートである。遊技データ要求信号割込処理において、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、要求フラグをセットして処理を終了する(ステップS271)。
【0159】
図26は、遊技データ要求信号をカードユニット制御用マイクロコンピュータの割込端子に接続した場合に、カードユニット制御用マイクロコンピュータが実行する遊技データ転送処理を示すフローチャートである。遊技データ転送処理において、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、ステップS261〜S263の処理を実行する(図24参照)。また、要求フラグがセットされていたら、すなわち、遊技データ要求信号を受信していたら(ステップS272)、要求フラグをリセットして(ステップS273)、ステップS264〜S266の処理を実行する。
【0160】
以上の処理によっても、RAM163の蓄積領域に蓄積されていた遊技データが管理装置100に送信される。カードユニット制御用マイクロコンピュータは、管理装置100からの遊技データ要求信号を直ちに受け付けるので、例えば、遊技データ要求信号に対する受付確認信号を管理装置に返送するように構成するような場合に、受付確認信号を直ちに返送できることになる。
【0161】
上記の実施の形態では、電気部品制御基板の一つである払出制御基板37から遊技用装置としてのカードユニット50に遊技データが送信されたが、他の電気部品制御基板から遊技用装置に遊技データが送信されるようにしてもよい。図27は、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。演出制御基板80において、演出制御用マイクロコンピュータ(電気部品制御用マイクロコンピュータの一例)の構成要素である演出制御用CPU101は、ROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、出力ポート104およびLCD駆動回路106を介してLCDを用いた可変表示装置9の表示制御を行うとともに、出力ポート104およびランプ駆動回路107を介して普通図柄表示器10の表示制御を行う。
【0162】
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート104および出力ドライバ110を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。また、演出制御用CPU101に入出力するバス(アドレスバス、データバス、および書込/読出信号等の制御信号ラインを含む)はバスドライバ105を介してランプドライバ基板35まで延長されている。
【0163】
ランプドライバ基板35において、演出制御用CPU101に入出力するバスは、バスレシーバ351を介して出力ポート352および拡張ポート353に接続される。出力ポート352から出力される各ランプを駆動する信号は、ランプドライバ354で増幅され各ランプに供給される。また、出力ポート352から出力される各LEDを駆動する信号は、LED駆動回路355で増幅され各LEDに供給される。そして、演出用駆動手段61を駆動する信号は、駆動回路356で増幅され各ランプに供給される。
【0164】
遊技機に設けられているランプ・LEDおよび演出用駆動手段は、演出制御基板80に搭載されている演出用CPU101を含む演出制御手段によって制御される。また、可変表示装置9、普通図柄表示器10およびランプ・LED等を制御するためのデータがROMに格納されている。演出用CPU101は、ROMに格納されているデータにもとづいて可変表示装置9、普通図柄表示器10およびランプ・LED等を制御する。そして、ランプドライバ基板35に搭載されている出力ポート352および各駆動回路を介して、ランプ・LEDおよび演出用駆動手段が駆動される。
【0165】
なお、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70は独立した基板であるが、それらは、例えば、遊技機裏面において、1つのボックスに収容された状態で設置される。また、拡張ポート353は、機種変更を行う場合に、ランプ・LED等の数が増加した場合を考慮して設置されるが、設置されていなくてもよい。
【0166】
音声出力基板70において、演出制御基板80からの音番号データは、入力ドライバ702を介して、例えばデジタルシグナルプロセッサによる音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じたデータを音声データROM704から読み出し、読み出したデータに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。
【0167】
音声データROM704に格納されている音番号データに応じたデータは、所定期間(例えば特別図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。音声合成用IC703は、音番号データを入力すると、音声データROM704内の対応するデータに従って音出力制御を行う。対応するデータに従った音出力制御は、次の音番号データを入力するまで継続される。そして、音声合成用IC703は、次の音番号データを入力すると、新た入力した音番号データに対応した音声データROM704内のデータに従って音出力制御を行う。
【0168】
図27に示す構成では、カードユニット(図示せず)と演出制御基板80との間に、インタフェース基板66を介して、遊技データを送受信するための通信線が配線されている。従って、主基板31から送信された遊技データは、電気部品制御手段としての演出制御手段(演出制御用CPU371、ROMおよびRAM等)が実行する遊技データ送受信処理によってカードユニットに送信される。なお、遊技データ送受信処理の具体的内容は、上記の実施の形態における払出制御手段が実行する遊技データ送受信処理と同じである。
【0169】
なお、上記の各実施の形態では、遊技用装置(カードユニット50)で使用される記録媒体は磁気カード(プリペイドカード)であるが、磁気カードに限られず、非接触型あるいは接触型のICカードであってもよい。また、遊技用装置は、カードユニット50に限られず、遊技機とは別に、遊技機の近傍に設けられる既存の装置であれば、カードユニット50以外の装置を遊技用装置として使用することができる。さらに、上記の各実施の形態では、遊技用装置との通信にもとづいて電気部品としての機構部(例えば球払出装置97)を制御する場合について説明したが、遊技用装置との通信にもとづいて電気部品として遊技機に設けられているランプやLEDまたは表示器の点灯や消灯または表示状態を制御する場合にも本発明を適用することができる。
【0170】
また、上記の各実施の形態では、主基板31と電気部品制御基板との間の通信が、電気部品制御基板から主基板13に対しても信号が送信される双方向通信であったが、主基板31から電気部品制御基板に対してのみ信号が送信され、電気部品制御基板から主基板13に対して信号が送信されない単方向通信であっても、遊技用装置からの遊技データ要求信号に応じて、主基板31から、電気部品制御基板を介して遊技用装置に遊技データが送信される本発明を適用することができる。さらに、上記の各実施の形態では、遊技用装置としてのカードユニット50と電気部品制御基板との間の通信は、球貸し用通信も遊技データ用通信も双方向通信であったが、遊技用装置と電気部品制御基板との間の通信は、遊技用装置からの指令信号の通信(例えば、球貸し用通信)については遊技用装置から電気部品制御基板にのみ信号が伝達される単方向通信でもよく、遊技データ用通信については電気部品制御基板から遊技用装置にのみ信号が伝達される単方向通信であってもよい。
【0171】
また、上記の各実施の形態では、主基板31に時計IC62が搭載されているが、時計IC62の時刻修正機能が備えられていてもよい。例えば、電源基板にバックアップRAMの内容をクリアするためのリセットスイッチが設けられ、リセットスイッチの出力が主基板31に入力されている場合には、リセットスイッチを、時刻修正手段に併用してもよい。例えば、遊技店員等がリセットスイッチを所定時間以上押下すると(リセットスイッチがノンロックスイッチである場合)、CPU56が、時計IC62から時刻を読み出して可変表示装置9に時刻を表示させる制御を行い、あらかじめ決められている所定の操作がリセットスイッチで行われると、操作に応じて可変表示装置9に表示されている時刻を変更し、さらに、あらかじめ決められている所定の操作がリセットスイッチで行われると、COU56が、可変表示装置9に表示されている時刻を時計IC62に書き込む。
【0172】
また、上記の実施の形態では、主基板31における遊技制御手段が、試打スイッチ132からの操作信号にもとづいて遊技データの送信に関する状態を区別し、試打状態において発生した遊技データと通常状態において発生した遊技データとを区別可能に生成したが、試打状態では、遊技データを生成しないようにしてもよい。なお、上記の各実施の形態では、試打の場合を例にしたが、試打スイッチ132は試打以外の場合に使用されてもよい。
【0173】
また、上記の実施の形態では、遊技者が所定の遊技を行い特定の条件成立に応じて遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能な遊技機と通信可能に接続され、特定遊技状態の発生に関するデータを含む前記遊技データを前記遊技機から受信する遊技用装置であって、遊技機から受信した遊技データを記憶手段に蓄積する遊技データ蓄積制御手段と、記憶手段に蓄積された遊技データを遊技用装置と通信可能に接続されている管理装置に送信する制御を行う遊技データ転送制御手段とを備え、遊技データ転送制御手段が、遊技機から遊技データを受信中であるか否かを判定し、受信中でないときに遊技データを管理装置に対して送信することを特徴とする遊技用装置において、以下のような態様も開示されている。
【0174】
(1)各々を識別可能な複数種類の識別情報を可変表示可能な複数の可変表示部を有する可変表示手段を備え、表示結果として識別情報の組合せが特定の表示結果になったときに遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態に制御可能な遊技機であって、遊技制御用マイクロコンピュータが、表示結果として前記特定の表示結果を可変表示手段に表示するか否かを決定する事前決定手段を含み、遊技データ送信制御手段が、事前決定手段の決定結果にもとづいて発生したデータを含む遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う遊技機に、通信可能に接続されている遊技用装置。
【0175】
(2)遊技データ送信制御手段が、可変表示手段において識別情報が可変表示されているか否かを判定し、可変表示されていなければ遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する遊技機に、通信可能に接続されている遊技用装置。
【0176】
(3)遊技データ通信制御手段が、遊技状態が特定遊技状態でないことを条件に、遊技データを遊技用装置に送信する遊技機に、通信可能に接続されている遊技用装置。
【0177】
(4)遊技制御基板に日付または時刻を特定可能な日時特定手段が設けられ、遊技データ送信制御手段が、日時特定手段により特定される日付または時刻を示す日時データを遊技データに対応させて電気部品制御用マイクロコンピュータに送信する遊技機に、通信可能に接続されている遊技用装置。
【0178】
(5)遊技データ転送制御手段が、所定条件の成立に応じて、管理装置に送信する遊技データのデータ量を変えるように構成されている遊技用装置。
【0179】
(6)人為的な操作に応じて操作信号を出力する操作手段を備え、遊技データ送信制御手段が、操作手段からの操作信号にもとづいて選択された選択期間に遊技データが発生したときには、遊技データと、遊技データが選択期間に発生した遊技データであることを示すデータとを電気部品制御用マイクロコンピュータに送信する遊技機に、通信可能に接続されている遊技用装置。
【0180】
(7)遊技データ転送制御手段が、記憶手段に蓄積されている遊技データを送信すると、その遊技データが蓄積されていた記憶手段における領域の遊技データが送信済みであることを示すデータを作成し、遊技データ蓄積制御手段が、送信済みであることを示すデータに対応した領域に蓄積されていた遊技データを消去するとともに、新たに受信した遊技データを当該領域に蓄積するように構成されている遊技用装置。
【0181】
上記の実施の形態では、遊技機において主基板31に搭載されている遊技制御手段は遊技データを随時電気部品制御基板に送信し、電気部品制御基板に搭載されている電気部品制御用マイクロコンピュータが所定の条件の成立に応じてカードユニット50が遊技データを送信し、カードユニット50が遊技データを蓄積し所定の条件の成立に応じて管理装置100に遊技データを送信したが、主基板31または払出制御基板37等の電気部品制御基板において遊技データを蓄積するようにしてもよい。
【0182】
以下、主基板31において、遊技データが蓄積される場合の遊技機の動作を説明する。図28は、遊技データに関する通信の一例を示すシーケンス図である。遊技店内に設けられている管理装置100は、所定のタイミングでカードユニット50に対して、遊技データの送信を要求する信号である遊技データ要求信号を送信する。
【0183】
カードユニット50は、管理装置100から遊技データ要求信号を受信すると、球貸し用通信の通信線とは別に設けられている遊技データ用通信の通信線およびインタフェース基板66を介して、払出制御基板37に対して、遊技データの送信を要求する信号である遊技データ要求信号を送信する。球貸し用通信とは、上述したVL信号、BRDY信号、BRQ信号およびEXS信号の通信である。
【0184】
払出制御基板37に搭載されている払出制御手段は、カードユニット50から遊技データ要求信号を受信すると、遊技データの送信を要求する信号である遊技データ要求信号を主基板31に送信する(図28参照)。主基板31に搭載されている遊技制御手段は、所定の条件(可変表示装置9において可変表示がなされていないこと等)が成立していれば、蓄積している遊技データを払出制御基板37に送信する(図28参照)。払出制御手段は、主基板31から遊技データを受信すると、遊技データを一時保持し、所定の条件(主基板31の遊技制御手段と通信中でないこと等)が成立すると、保持している遊技データをカードユニット50に送信する(図28参照)。
【0185】
カードユニット50は、払出制御基板37から遊技データを受信すると、遊技データを管理装置100に送信する。管理装置100は、カードユニット50から遊技データを受信すると、例えば、公衆電話回線を介して遊技データを、遠隔地に設置されている遊技データ管理装置(ホストコンピュータ)に送信する。
【0186】
次に、主基板31と払出制御基板37との間での通信について説明する。なお、主基板31に搭載されている遊技制御手段と払出制御基板37に搭載されている払出制御手段とが実行する遊技データの送受信に関する制御以外の制御は、上述した実施の形態における制御と同じである。
【0187】
図29は、主基板31と払出制御基板37との間での通信に用いられる信号線等を示すブロック図である。遊技データ要求信号が、払出制御用CPU371によって出力回路373Bを介して出力され、入力回路68を介してCPU56に入力される。また、遊技データおよび同期クロック信号は、CPU56によって出力回路67を介して出力され、入力回路373Aを介して払出制御用CPU371に入力される。
【0188】
図30に示すように、払出制御基板37からの遊技データ要求信号がオン状態になると、遊技制御手段は、同期クロック信号を出力するとともに、同期クロック信号に同期して遊技データを1ビットずつシリアル送信する。なお、図30に示す遊技データの通信方式は一例であって、他の通信方式を用いてもよい。例えば、8ビットパラレルデータとして遊技データが送信されるようにしてもよいし、遊技データの送信に対して、払出制御手段が受信応答信号を主基板31に送信するようにしてもよい。
【0189】
次に、主基板31において遊技データが蓄積される場合の遊技制御手段が実行する遊技データ送信処理(図6に示すステップS34)の具体例を説明する。図31は、遊技データ送信処理の具体例を示すフローチャートである。遊技データ送信処理において、CPU56は、可変表示装置9における可変表示の終了を確認したら(ステップS401)、時計IC62から時刻を読み出して(ステップS402)、有効始動情報データ(F9(H)またはFC(H))と時刻を示す時刻データとを対にした遊技データを作成し、RAMの蓄積領域における書込ポインタが示す領域に書き込む(ステップS403)。そして、書込ポインタの値を+1する(ステップS404)。なお、書込ポインタが指す領域が、遊技データを蓄積する蓄積領域を越えたら、蓄積領域の先頭を指すように更新する。また、蓄積領域の構造は、上述した実施の形態においてカードユニット50に含まれていた蓄積領域の構造と同じである(図23参照)。
【0190】
CPU56は、例えば、特別図柄プロセスフラグの値が、特別図柄停止処理(図7に示すステップS304)に対応する値に変化したことを認識することによって、可変表示装置9における可変表示が終了したことを確認できる。また、ここでは、可変表示装置9における可変表示が終了したときに、有効始動情報データが作成されるが、CPU56は、可変表示装置9における可変表示が開始されたときに有効始動情報データを作成するようにしてもよい。
【0191】
また、CPU56は、試打スイッチ132からの操作信号にもとづく試打状態であれば、FC(H)の有効始動情報データを作成し、通常状態であれば、F9(H)の有効始動情報データを作成する。
【0192】
CPU56は、大当りの発生を確認したら(ステップS405)、時計IC62から時刻を読み出して(ステップS406)、大当り発生データ(FA(H)またはFD(H))と時刻を示す時刻データとを対にした遊技データを作成し、書込ポインタが示すRAMの領域に書き込む(ステップS407)。そして、書込ポインタの値を+1する(ステップS408)。
【0193】
CPU56は、例えば、特別図柄プロセスフラグの値が、特別図柄停止処理に対応する値から大入賞口開放前処理(図7に示すステップS305)に対応する値に変化したことを認識することによって、大当りが発生したことを確認できる。また、CPU56は、試打スイッチ132からの操作信号にもとづく試打状態であれば、FD(H)の大当り発生データを作成し、通常状態であれば、FA(H)の大当り発生データを作成する。
【0194】
CPU56は、アウト口26に吸収された遊技球の数が10になったことを確認したら(ステップS409)、時計IC62から時刻を読み出して(ステップS410)、アウト球数データ(FB(H)またはFE(H))と時刻を示す時刻データとを対にした遊技データを作成し、書込ポインタが示すRAMの領域に書き込む(ステップS411)。そして、書込ポインタの値を+1する(ステップS412)。なお、CPU56は、試打スイッチ132からの操作信号にもとづく試打状態であれば、FE(H)のアウト球数データを作成し、通常状態であれば、FB(H)のアウト球数データを作成する。
【0195】
CPU56は、例えば、スイッチ処理(ステップS21)において、アウト口スイッチ131の検出信号にもとづいて1個の遊技球がアウト口に吸収されたことを検出すると、RAMに形成されているアウト球累積カウンタの値を+1する。そして、アウト球累積カウンタの値が10になると、アウト口26に吸収された遊技球の数が10になったことを確認する。そして、アウト球累積カウンタの値を0にクリアする。そのような処理によって、アウト球数が10になる度に、アウト球数データの遊技データが作成される。なお、アウト球数が10になる度にアウト球数データの遊技データが作成されるが、アウト球数データの遊技データを作成するためのアウト球数は10でなくてもよい。
【0196】
そして、CPU56は、可変表示中および大当り遊技中でなく(ステップS420)、かつ、払出制御基板37に対して払出制御信号を送信中でなければ(ステップS421)、払出制御基板37からの遊技データ要求信号がオフ状態からオン状態(HレベルからLレベル)に変化したか否か確認する(ステップS422)。なお、例えば、払出制御基板37に対する賞球REQ信号または払出個数信号がオン状態であれば、CPU56は、払出制御信号を送信中であると判断する。
【0197】
遊技データ要求信号がオフ状態からオン状態になった場合には、読出ポインタが指すRAMの領域から(書込ポインタの値−1)が指すRAMの領域までの遊技データ(すなわちRAMの蓄積領域に蓄積されている蓄積データ)を順次読み出して、順次、払出制御基板37に送信する(ステップS423)。送信の仕方は、図30に示されたとおりである。そして、送信した遊技データの数分だけ読出ポインタの値を加算する(ステップS424)。具体的には、CPU56は、読出ポインタの値が指すRAMの蓄積領域から1つの遊技データ(蓄積データ)をCPU56の内蔵レジスタ(16ビットのレジスタまたは2つの8ビットレジスタを使用)に読み出して、内蔵レジスタの内容を同期クロック信号に同期させて出力ポートから出力する。そして、内蔵レジスタの内容を全て出力したら、読出ポインタの値を+1する。この処理を、読出ポインタの値が(書込ポインタの値−1)と一致するまで繰り返す。なお、加算後の読出ポインタの値が指す領域が蓄積領域を越えたら、読出ポインタの値を、蓄積領域の先頭から、蓄積領域を越えた分だけ進んだ領域を指すように更新する。
【0198】
従って、読出ポインタの値が更新されたことによって、実質的に、その間(加算前の読出ポインタの値と加算後の読出ポインタの値との差)の蓄積データに対して、遊技データが送信済みであることを示すデータ(空き領域であることを示すデータ)が作成されたことになる。また、蓄積領域に遊技データを書き込むときには、空き領域に新たな遊技データを上書きしている。すなわち、実質的に、送信済みであることを示すデータに対応した領域に蓄積されていた遊技データが消去されるとともに、新たに発生した遊技データが当該領域に蓄積されることになる。なお、遊技データを送信したら、遊技データが読み出された領域に対応させて、実際に、送信済みであることを示すデータを作成してRAMに記憶するようにしてもよい。そして、遊技データを蓄積領域に書き込むときに、実際に、送信済みであることを示すデータに対応した領域に蓄積されていた遊技データを消去するとともに、新たに発生した遊技データをその領域に書き込むようにしてもよい。
【0199】
以上のような処理によって、遊技制御手段は、電気部品制御手段としての払出制御手段に対して指令信号(この例では払出制御信号)を送信中であるか否かを判定し、指令信号を送信中でなければ遊技データを払出制御手段に対して送信する。また、遊技制御手段は、可変表示装置9において識別情報としての特別図柄が可変表示されているか否かを判定し、可変表示されていなければ遊技データを払出制御手段に対して送信することになる。さらに、大当り遊技中でも遊技データを払出制御手段に対して送信しないように構成されている。従って、遊技データの送信制御によって、可変表示装置9に関する制御(可変表示の終了の指示等)や大当り遊技状態における制御(頻繁に生ずる払出制御基板37に対する賞球個数信号の送信)が遅れてしまうことは防止される。
【0200】
なお、ステップS420の判断に代えて、可変表示装置9においてデモンストレーション画面(特別図柄の可変表示や大当り遊技演出がなされていない場合である客待ち画面)の表示中であるか否かを判断するようにしても、同じ効果を得ることができる。
【0201】
また、遊技制御手段は、払出制御基板37からの遊技データ要求信号に応じて、RAMに蓄積されていた遊技データを全て送信するので、蓄積量に応じて、電気部品制御手段としての払出制御手段に送信する遊技データのデータ量を変えていることになる。なお、払出制御手段に送信する遊技データのデータ量を変える原因となる要因は、遊技データ要求信号を受信したときのRAMに蓄積されていた遊技データの量に限られず、例えば、大当り遊技中でも遊技データ要求信号が送信されてきたら(遊技データ要求信号がオン状態になったら)遊技データを払出制御手段に対して送信するように構成した場合に、大当り遊技中では、大当り遊技中でない場合に比べて、払出制御手段に送信する遊技データのデータ量を少なくするようにしてもよい。例えば、遊技データ送信制御手段が、大当り遊技中では、RAMの蓄積領域に多数の遊技データが蓄積されていても、あらかじめ決められている量(例えば、5個)の遊技データのみを送信する。具体的には、ステップS423の処理において、読出ポインタの値が(書込ポインタの値−1)と一致するまで遊技データの送信を継続するのではなく、読出ポインタの値が例えば5増えたら(5個の遊技データを送信した)、RAMの蓄積領域に蓄積されている遊技データの送信処理を終了する。また、可変表示装置9において識別情報としての特別図柄が可変表示されているときにも遊技データ要求信号が送信されてきたら遊技データを払出制御手段に対して送信するように構成した場合に、可変表示中では、可変表示中でない場合に比べて、払出制御手段に送信する遊技データのデータ量を少なくするようにしてもよい。例えば、可変表示中では、RAMの蓄積領域に多数の遊技データが蓄積されていても、あらかじめ決められている量(例えば、5個)の遊技データのみを送信する。さらに、遊技データ要求信号に応じてRAMに蓄積されていた遊技データを全て送信するのではなく、遊技データ要求信号に応じて常に決まった量(例えば、10個とか100個)の遊技データを送信するようにしてもよい。
【0202】
図32は、払出制御手段が実行する遊技データ送受信処理を示すフローチャートである。ステップS771〜S776までの処理は、上述した実施の形態における処理と同じである(図18参照)。
【0203】
ここでは、払出制御用CPU371は、カードユニット50からの遊技データ要求信号の状態がオフ状態からオン状態に変化したことを検出すると、すなわち、遊技データ要求信号が送信されたことを検出すると(ステップS777)、主基板31に対して遊技データ要求信号を送信する。すなわち、遊技データ要求信号の状態をオン状態(Lレベル)に変化させる(ステップS778)。
【0204】
さらに、払出制御用CPU371は、主基板31から遊技データが送信されたことを検出したら(ステップS779)、遊技データを構成するビットを順次受信し、受信した遊技データを遊技データバッファに一時格納する(ステップS780)。そして、遊技データの受信完了を確認して、主基板31に対する遊技データ要求信号をオフ状態にする(ステップS781)。
【0205】
なお、主基板31から遊技データが送信されたことは、例えば、同期クロック信号(図30参照)がLレベルになったことによって検出される。また、遊技データの受信完了は、例えば、同期クロック信号のHレベルが所定期間(例えば1クロック分の期間)継続したことによって確認される。
【0206】
以上のような処理によって、電気部品制御手段としての払出制御手段は、遊技制御手段から遊技データを受信中であるか否かを判定し、受信中でなければ遊技データを、外部装置としてのカードユニット50に対して送信することができる。また、払出制御手段は、外部装置と通信中であるか否かを判定し、通信中でなければ遊技データを外部装置に対して送信する。従って、払出制御手段において、遊技制御手段から遊技データを受信する時期と、カードユニット50に対して遊技データを送信する時期とが明確に分離するので、遊技制御手段から受信する遊技データと外部装置に対して送信する遊技データとが錯綜してしまうようなことはない。
【0207】
また、以上のような処理を行う遊技機は、例えば、以下のような発明を具現化した遊技機である。
【0208】
(1)遊技者が所定の遊技を行い、特定の条件成立に応じて遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態に制御可能な遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ(例えば、CPU56、ROM54およびRAM55)を搭載した遊技制御基板(例えば、主基板31)と、遊技制御用マイクロコンピュータから送信された指令信号に従って、遊技機に設けられている電気部品(例えば、球払出装置97や可変表示装置9)を制御する電気部品制御用マイクロコンピュータ(例えば、払出制御用マイクロコンピュータや演出制御用マイクロコンピュータ)を搭載した電気部品制御基板(例えば、払出制御基板37や演出制御基板80)とを備え、遊技制御用マイクロコンピュータが、特定遊技状態の発生に関するデータ(例えば、有効始動情報、大当り発生の遊技データ)を含む遊技データを記憶手段(例えば、RAM55)に蓄積する遊技データ蓄積制御手段(例えば、遊技制御手段のうちステップS401〜S412を実行する部分)と、記憶手段に蓄積された遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う遊技データ送信制御手段(例えば、遊技制御手段のうちステップS420〜S424を実行する部分)とを含み、電気部品制御用マイクロコンピュータが、遊技機とは別に設けられている遊技用装置(例えば、カードユニット50)に遊技データを送信する制御を行う遊技データ通信制御手段(例えば、払出制御手段のうちステップS771〜S776を実行する部分)を含み、遊技データ送信制御手段が、電気部品制御用マイクロコンピュータに対して指令信号を送信中であるか否かを判定し(例えば、ステップS421)、指令信号を送信中でないときに遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する(例えば、ステップS423)ことを特徴とする遊技機。このような遊技機では、遊技データを遊技用装置に送信するための制御が追加されても、電気部品制御用マイクロコンピュータへの指令信号の伝達が遅れてしまうようなことはない。なお、マイクロコンピュータに含まれる各手段はマイクロコンピュータのCPUとCPUが実行するプログラムとによって実現される。
【0209】
(2)遊技者が所定の遊技を行い、特定の条件成立に応じて遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態に制御可能な遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ(例えば、CPU56、ROM54およびRAM55)を搭載した遊技制御基板(例えば、主基板31)と、遊技制御用マイクロコンピュータから送信された指令信号に従って、遊技機に設けられている電気部品(例えば、球払出装置97や可変表示装置9)を制御する電気部品制御用マイクロコンピュータ(例えば、払出制御用マイクロコンピュータや演出制御用マイクロコンピュータ)を搭載した電気部品制御基板(例えば、払出制御基板37や演出制御基板80)とを備え、遊技制御用マイクロコンピュータが、特定遊技状態の発生に関するデータ(例えば、有効始動情報、大当り発生の遊技データ)を含む遊技データを記憶手段(例えば、RAM55)に蓄積する遊技データ蓄積制御手段(例えば、遊技制御手段のうちステップS401〜S412を実行する部分)と、記憶手段に蓄積された遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う遊技データ送信制御手段(例えば、遊技制御手段のうちステップS420〜S424を実行する部分)とを含み、電気部品制御用マイクロコンピュータが、遊技機とは別に設けられている遊技用装置(例えば、カードユニット50)に遊技データを送信する制御を行う遊技データ通信制御手段(例えば、払出制御手段のうちステップS771〜S776を実行する部分)を含み、遊技データ通信制御手段が、遊技制御手段から遊技データを受信中であるか否かを判定し(例えば、ステップS772)、受信中でないときに遊技データを外部装置に対して送信する(例えば、ステップS774,S775)ことを特徴とする遊技機。このような遊技機では、電気部品制御用マイクロコンピュータにおいて、遊技制御用マイクロコンピュータから受信する遊技データと遊技用装置に対して送信する遊技データとが錯綜することはない。
【0210】
また、主基板31において遊技データが蓄積されるのではなく、払出制御基板37において遊技データが蓄積されるようにしてもよい。払出制御基板37において、遊技データが蓄積される場合の遊技機の動作を説明する。
【0211】
図33は、払出制御基板37において遊技データが蓄積される場合の遊技データに関する通信の一例を示すシーケンス図である。主基板31に搭載されている遊技制御手段は、随時、遊技データを払出制御基板37に送信する。すなわち、遊技制御手段は、図15に示されたような遊技データ送信処理を実行する。払出制御基板37に搭載されている払出制御手段は、主基板31から遊技データを受信すると、RAM(払出制御コンピュータの内蔵RAMまたは外付けのRAM)に設けられている蓄積領域に、受信した遊技データを蓄積する。遊技店内に設けられている管理装置100は、所定のタイミングでカードユニット50に対して、遊技データの送信を要求する信号である遊技データ要求信号を送信する。所定のタイミングは、1日に1回や1時間に1回等の、あらかじめ決められているタイミングである。
【0212】
カードユニット50は、管理装置100から遊技データ要求信号を受信すると、球貸し用通信の通信線とは別に設けられている遊技データ用通信の通信線およびインタフェース基板66を介して、払出制御基板37に対して、遊技データの送信を要求する信号である遊技データ要求信号を送信する。
【0213】
払出制御基板37に搭載されている払出制御手段は、カードユニット50から遊技データ要求信号を受信すると、蓄積している遊技データをカードユニット50に送信する。
【0214】
カードユニット50は、払出制御基板37から遊技データを受信すると、遊技データを管理装置100に送信する。管理装置100は、カードユニット50から遊技データを受信すると、例えば、公衆電話回線を介して遊技データを、遠隔地に設置されている遊技データ管理装置(ホストコンピュータ)に送信する。なお、遊技制御手段が実行する遊技データ送信処理および払出制御手段が実行する遊技データ送受信処理以外は、上述した実施の形態における処理と同じである。
【0215】
図34は、主基板31と払出制御基板37との間での通信に用いられる信号線等を示すブロック図である。図29に示された構成に対して、遊技データの受信完了を意味する遊技データ受信ACK信号が追加されている。なお、遊技データ受信ACK信号は、必須の信号というわけではなく、なくてもよい。
【0216】
図35は、払出制御基板37に搭載されている払出制御手段が実行する遊技データ送受信処理を示すフローチャートである。
【0217】
払出制御用CPU371は、主基板31から遊技データが送信されたことを検出したら(ステップS801)、遊技データを受信し、RAMの蓄積領域における書込ポインタが示す領域に書き込む(ステップS802)。そして、書込ポインタの値を+1する(ステップS803)。なお、書込ポインタが指す領域が、遊技データを蓄積する蓄積領域を越えたら、蓄積領域の先頭を指すように更新する。また、蓄積領域の構造は、上述した実施の形態においてカードユニット50に含まれていた蓄積領域の構造と同じである(図23参照)。
【0218】
また、払出制御用CPU371は、カードユニット50からの遊技データ要求信号の状態がオフ状態からオン状態に変化したことを検出すると、すなわち、遊技データ要求信号が送信されたことを検出すると(ステップS804)、主基板31の遊技制御手段と通信中であるか否か確認する(ステップS805)。払出制御用CPU371は、賞球REQ信号または払出個数信号がオン状態であれば、主基板31の遊技制御手段と通信中であると判断する。
【0219】
主基板31の遊技制御手段と通信中でなければ、払出制御用CPU371は、カードユニット50と球貸し用の通信を実行中であるか否か確認する(ステップS806)。カードユニット50と球貸し用の通信を実行中でなければ、さらに、払出モータ289の駆動中であるか否かを確認する(ステップS807)。なお、ステップS807の処理を省略してもよい。カードユニット50と球貸し用の通信を実行中でないときに遊技データの送信を行うので、カードユニット50と通信を行う遊技用装置通信手段の動作を阻害することはない。よって、カードユニット50からの指令信号の受付が遅れてしまって球貸し処理の開始が遅れてしまうことはない。
【0220】
払出モータ289の駆動中でなければ、読出ポインタが指すRAMの領域から(書込ポインタの値−1)が指すRAMの領域までの遊技データ(すなわちRAMの蓄積領域に蓄積されている蓄積データ)を順次読み出して、順次、カードユニット50に送信する(ステップS808)。そして、送信した遊技データの数分だけ読出ポインタの値を加算する(ステップS809)。なお、加算後の読出ポインタの値が指す領域が蓄積領域を越えたら、読出ポインタの値を、蓄積領域の先頭から、蓄積領域を越えた分だけ進んだ領域を指すように更新する。さらに、払出制御用CPU371は、主基板31から受信した遊技データに続けて、賞球個数累積値も遊技データとして送信する(ステップS810)。
【0221】
従って、読出ポインタの値が更新されたことによって、実質的に、その間(加算前の読出ポインタの値と加算後の読出ポインタの値との差)の蓄積データに対して、遊技データが送信済みであることを示すデータ(空き領域であることを示すデータ)が作成されたことになる。また、蓄積領域に遊技データを書き込むときには、空き領域に新たな遊技データを上書きしている。すなわち、実質的に、送信済みであることを示すデータに対応した領域に蓄積されていた遊技データが消去されるとともに、新たに発生した遊技データが当該領域に蓄積されることになる。なお、遊技データを送信したら、遊技データが読み出された領域に対応させて、実際に、送信済みであることを示すデータを作成してRAMに記憶するようにしてもよい。そして、遊技データを蓄積領域に書き込むときに、実際に、送信済みであることを示すデータに対応した領域に蓄積されていた遊技データを消去するとともに、新たに発生した遊技データをその領域に書き込むようにしてもよい。
【0222】
以上のような処理によって、電気部品制御手段としての払出制御手段は、遊技制御手段から遊技データを受信中であるか否かを判定し、受信中でなければ遊技データを、遊技用装置としてのカードユニット50に対して送信する。また、払出制御手段は、遊技用装置と通信中であるか否かを判定し、通信中でなければ遊技データを遊技用装置に対して送信する。
【0223】
また、主基板31の遊技制御手段が、可変表示装置9において可変表示がなされているか否かを示す信号および大当り遊技中であるか否かを示す信号を払出制御基板37の払出制御手段に対して送信し、払出制御手段は、それらの信号が、可変表示装置9において可変表示がなされていないこと、および大当り遊技中でないことを示していたら、カードユニット50に対して遊技データを送信可能になるように構成してもよい。大当り遊技中でないときにカードユニット50に対して遊技データを送信可能になるように構成した場合には、ステップS807の払出モータ289の動作を確認する処理はなくてもよい。払出モータ289の動作を確認しなくても、大当り遊技中ではカードユニット50に対して遊技データを送信しないことにより、特に賞球払出制御が忙しくなると思われる状況において、遊技データの送信処理に時間が費やされてしまうことはない。払出制御手段は、例えば、所定期間(例えば、5秒)毎の遊技球の払出数を払出カウントスイッチ301の検出信号によって計数し、計数値があらかじめ決められている値よりも大きければ、大当り遊技状態であると認識する。また、図35に示された遊技データ送受信処理におけるステップS804の判断の前または後で、大当り遊技状態であるか否かを判断する。そして、大当り遊技状態であると認識したら、ステップS808〜S810の処理を実行しない(すなわちカードユニット50に遊技データを送信しない。)ようにする。また、主基板31の遊技制御手段が、大当り遊技状態であるか否かを示す信号を払出制御基板37の払出制御手段に対して送信し、払出制御手段が、ステップS804の判断の前または後で、その信号が大当り遊技状態であることを確認したら、ステップS808〜S810の処理を実行しないようにするように構成してもよい。
【0224】
また、払出制御手段は、カードユニット50からの遊技データ要求信号に応じて、RAMに蓄積されていた遊技データを全て送信するので、蓄積量に応じて、カードユニット50に送信する遊技データのデータ量を変えていることになる。なお、カードユニット50に送信する遊技データのデータ量を変える原因となる要因は、遊技データ要求信号を受信したときのRAMに蓄積されていた遊技データの量に限られず、例えば、大当り遊技中でも遊技データ要求信号が送信されてきたら遊技データをカードユニット50に対して送信するように構成した場合に、大当り遊技中では、大当り遊技中でない場合に比べて、カードユニット50に送信する遊技データのデータ量を少なくするようにしてもよい。そして、例えば、遊技データ通信制御手段が、大当り遊技中では、RAMの蓄積領域に多数の遊技データが蓄積されていても、あらかじめ決められている量(例えば、5個)の遊技データのみを送信する。具体的には、ステップS808の処理において、読出ポインタの値が(書込ポインタの値−1)と一致するまで遊技データの送信を継続するのではなく、読出ポインタの値が例えば5増えたら(5個の遊技データを送信した)、RAMの蓄積領域に蓄積されている遊技データの送信処理を終了する。さらに、遊技データ要求信号に応じてRAMに蓄積されていた遊技データを全て送信するのではなく、遊技データ要求信号に応じて常に決まった量(例えば、10個とか100個)の遊技データを送信するようにしてもよい。
【0225】
また、以上のような処理を行う遊技機は、例えば、以下のような発明を具現化した遊技機である。
【0226】
(1)遊技者が所定の遊技を行い、特定の条件成立に応じて遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態に制御可能な遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ(例えば、CPU56、ROM54およびRAM55)を搭載した遊技制御基板(例えば、主基板31)と、遊技制御用マイクロコンピュータから送信された指令信号に従って、遊技機に設けられている電気部品(例えば、球払出装置97や可変表示装置9)を制御する電気部品制御用マイクロコンピュータ(例えば、払出制御用マイクロコンピュータや演出制御用マイクロコンピュータ)を搭載した電気部品制御基板(例えば、払出制御基板37や演出制御基板80)とを備え、遊技制御用マイクロコンピュータが、特定遊技状態の発生に関するデータ(例えば、有効始動情報、大当り発生の遊技データ)を含む遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う遊技データ送信制御手段(例えば、遊技制御手段のうちステップS461〜S471を実行する部分)とを含み、電気部品制御用マイクロコンピュータが、遊技機とは別に設けられている遊技用装置(例えば、カードユニット50)と通信を行う遊技用装置通信手段(例えば、払出制御手段のうちステップS808を実行する部分)と、遊技制御用マイクロコンピュータから受信した遊技データを記憶手段に蓄積する遊技データ蓄積制御手段(例えば、払出制御手段のうちステップS802,S803を実行する部分)と、記憶手段に蓄積された遊技データを遊技用装置に送信する制御を行う遊技データ通信制御手段(例えば、払出制御手段のうちステップS804〜S810を実行する部分)とを含み、遊技データ通信制御手段が、遊技用装置通信手段が遊技用装置と通信中であるか否かを判定し(例えば、ステップS806)、通信中でないときに遊技データを遊技用装置に対して送信する(例えば、ステップS808,S810)ことを特徴とする遊技機。このような遊技機では、遊技データを遊技用装置に送信するための制御が追加されても、遊技用装置から電気部品制御用マイクロコンピュータへの指令信号などの伝達が遅れてしまうようなことはない。
【0227】
(2)遊技者が所定の遊技を行い、特定の条件成立に応じて遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態に制御可能な遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ(例えば、CPU56、ROM54およびRAM55)を搭載した遊技制御基板(例えば、主基板31)と、遊技制御用マイクロコンピュータから送信された指令信号に従って、遊技機に設けられている電気部品(例えば、球払出装置97や可変表示装置9)を制御する電気部品制御用マイクロコンピュータ(例えば、払出制御用マイクロコンピュータや演出制御用マイクロコンピュータ)を搭載した電気部品制御基板(例えば、払出制御基板37や演出制御基板80)とを備え、遊技制御用マイクロコンピュータが、特定遊技状態の発生に関するデータ(例えば、有効始動情報、大当り発生の遊技データ)を含む遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う遊技データ送信制御手段(例えば、遊技制御手段のうちステップS461〜S471を実行する部分)とを含み、電気部品制御用マイクロコンピュータが、遊技機とは別に設けられている遊技用装置(例えば、カードユニット50)と通信を行う遊技用装置通信手段(例えば、払出制御手段のうちステップS808を実行する部分)と、遊技制御用マイクロコンピュータから受信した遊技データを記憶手段に蓄積する遊技データ蓄積制御手段(例えば、払出制御手段のうちステップS802,S803を実行する部分)と、記憶手段に蓄積された遊技データを遊技用装置に送信する制御を行う遊技データ通信制御手段(例えば、払出制御手段のうちステップS804〜S810を実行する部分)とを含み、遊技データ通信制御手段が、遊技制御用マイクロコンピュータから遊技データを受信中であるか否かを判定し(例えば、ステップS805)、受信中でないときに遊技データを遊技用装置に対して送信する(例えば、ステップS808,S810)ことを特徴とする遊技機。このような遊技機では、電気部品制御用マイクロコンピュータにおいて、遊技制御用マイクロコンピュータから受信する遊技データと遊技用装置に対して送信する遊技データとが錯綜することはない。
【0228】
上記の各実施の形態のパチンコ遊技機は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部9に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1種パチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続する第3種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。
【0229】
さらに、遊技媒体が遊技球であるパチンコ遊技機に限られず、スロット機等においても本発明を適用することができる。スロット機に適用する場合には、有効始動情報を、ドラムの回転開始を示す回胴回転信号に対応させ、大当り発生情報をビッグボーナス信号およびレギュラーボーナス信号に対応させ、アウト球数を投入メダル信号に対応させ、賞球個数累積値を投入メダル信号に対応させればよい。
【0230】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明によれば、既存の各制御用マイクロコンピュータや遊技用装置を用いて遊技データを管理装置に送信するので、遊技機のコストを上昇させることなく、管理装置に対して遊技機情報を送信することができる。また、電気部品制御用マイクロコンピュータは遊技用装置と通信中でなければ遊技データを遊技用装置に対して送信するので、電気部品制御用マイクロコンピュータにおいて、遊技用装置と通信の通信と遊技用装置に対して送信する遊技データとが錯綜することはない。
【0231】
請求項2記載の発明によれば、既存の各制御用マイクロコンピュータや遊技用装置を用いて遊技データを管理装置に送信するので、遊技機のコストを上昇させることなく、管理装置に対して遊技機情報を送信することができる。また、電気部品制御用マイクロコンピュータは遊技制御用マイクロコンピュータから遊技データを受信中でなければ遊技データを遊技用装置に対して送信するので、電気部品制御用マイクロコンピュータにおいて、遊技制御用マイクロコンピュータから受信する遊技データと遊技用装置に対して送信する遊技データとが錯綜することはない。
【0232】
請求項3記載の発明によれば、既存の各制御用マイクロコンピュータや遊技用装置を用いて遊技データを管理装置に送信するので、遊技機のコストを上昇させることなく、管理装置に対して遊技機情報を送信することができる。また、遊技用装置は、電気部品制御用マイクロコンピュータから遊技データを受信中でなければ遊技データを管理装置に対して送信するので、電気部品制御用マイクロコンピュータから受信する遊技データと遊技用装置に対して送信する遊技データとが錯綜することはない。
【0233】
請求項4記載の発明によれば、可変表示手段における表示結果として識別情報の組合せが特定の表示結果になったときに遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態に制御可能な遊技機を含む遊技システムにおいて、上記の請求項1〜3に係る効果を奏することができる。
【0234】
請求項5記載の発明によれば、遊技制御用マイクロコンピュータは、可変表示手段において識別情報が可変表示されていなければ遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信するので、遊技データを遊技用装置に送信するための制御が追加されても、可変表示に関わる制御に遅延が生じてしまうようなことはない。
【0235】
請求項6記載の発明によれば、遊技データを遊技用装置に送信するための制御が電気部品制御用マイクロコンピュータに対して追加されても、制御の負担が重くなっている特定遊技状態では遊技データを送信しないので、本来の電気部品制御に遅延が生じてしまうようなことはない。
【0236】
請求項7記載の発明によれば、遊技データを収集するホストコンピュータ等において、遊技データの発生時刻を特定できるので、遊技データの発生数を収集するだけでなく、発生状況を詳細に解析することも可能になる。
【0237】
請求項8記載の発明によれば、遊技用装置における制御処理の負担が重くなっているときに遊技データの送信処理による負担を重くしないようにすることが容易になる。
【0238】
請求項9記載の発明によれば、遊技者による遊技が行われるとき以外では操作手段を操作することによって、遊技データを収集する管理装置において、選択期間において発生した遊技データであるのか、そうでない遊技データであるのかを容易に識別できる。
【0239】
請求項10記載の発明によれば、記憶手段の領域を使い回すことによって、記憶手段の必要容量の増大を抑えることができる。
【0240】
請求項11記載の発明によれば、遊技用装置は、電気部品制御用マイクロコンピュータから遊技データを受信中でなければ遊技データを管理装置に対して送信するので、電気部品制御用マイクロコンピュータから受信する遊技データと遊技用装置に対して送信する遊技データとが錯綜することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
【図2】ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前面を示す正面図である。
【図3】遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。
【図4】払出制御基板の回路構成例を示すブロック図である。
【図5】カードユニットの構成例を示すブロック図である。
【図6】タイマ割込処理を示すフローチャートである。
【図7】特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。
【図8】遊技データの収集の方法を示す概念図である。
【図9】遊技データに関する通信をパチンコ遊技機に適用した場合の具体例を示すブロック図である。
【図10】遊技データに関する通信の一例を示すシーケンス図である。
【図11】主基板と払出制御基板との間での通信に用いられる信号線等を示すブロック図である。
【図12】遊技制御手段から払出制御手段に対して出力される払出制御信号および遊技データと、遊技制御手段に払出制御手段から入力される制御信号との内容の一例を示す説明図である。
【図13】賞球払出制御に関わる制御信号の送受信タイミングを示すタイミング図である。
【図14】遊技データに関わる制御信号の送受信タイミングを示すタイミング図である。
【図15】遊技データ送信処理を示すフローチャートである。
【図16】払出制御用CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図17】払出制御用CPUが実行するタイマ割込処理を示すフローチャートである。
【図18】遊技データ送受信処理を示すフローチャートである。
【図19】カードユニットと払出制御基板との間で送受信される信号方式の一例を示すタイミング図である。
【図20】カードユニット制御処理の一部を示すフローチャートである。
【図21】カードユニット制御処理の一部を示すフローチャートである。
【図22】カードユニット制御処理の一部を示すフローチャートである。
【図23】遊技データの書き込みと、記憶手段からの蓄積データの読み出し方法を説明するための説明図である。
【図24】遊技データ転送処理を示すフローチャートである。
【図25】遊技データ要求信号割込処理を示すフローチャートである。
【図26】遊技データ転送処理の他の例を示すフローチャートである。
【図27】演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。
【図28】遊技データに関する通信の一例を示すシーケンス図である。
【図29】主基板と払出制御基板との間での通信に用いられる信号線等を示すブロック図である。
【図30】遊技データに関わる制御信号の送受信タイミングを示すタイミング図である。
【図31】遊技データ送信処理を示すフローチャートである。
【図32】遊技データ送受信処理を示すフローチャートである。
【図33】遊技データに関する通信の一例を示すシーケンス図である。
【図34】主基板と払出制御基板との間での通信に用いられる信号線等を示すブロック図である。
【図35】遊技データ送受信処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
31 遊技制御基板(主基板)
37 払出制御基板
50 プリペイドカードユニット(カードユニット)
56 CPU
66 インタフェース基板(中継基板)
80 演出制御基板
160 カードユニット制御部
161 カードユニット制御用マイクロコンピュータ
371 払出制御用CPU
Claims (11)
- 遊技者が所定の遊技を行い、特定の条件成立に応じて遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態に制御可能な遊技機と、遊技機と別に設けられ遊技機と通信を行う遊技用装置とを含む遊技システムであって、
前記遊技機は、
遊技の進行を制御する遊技制御処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータを搭載した遊技制御基板と、
前記遊技制御用マイクロコンピュータから送信された指令信号に従って、遊技機に設けられている電気部品を制御する電気部品制御用マイクロコンピュータを搭載した電気部品制御基板とを備え、
前記遊技制御用マイクロコンピュータは、
前記特定遊技状態の発生に関するデータを含む遊技データを前記電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う遊技データ送信制御手段を含み、
前記電気部品制御用マイクロコンピュータは、前記遊技データを前記遊技用装置に対して送信する制御を行う遊技データ通信制御手段を含み、
前記遊技用装置は、
前記遊技機から送信された前記遊技データを記憶手段に蓄積する遊技データ蓄積制御手段と、
前記記憶手段に蓄積された前記遊技データを遊技用装置と通信可能に接続されている管理装置に送信する制御を行う遊技データ転送制御手段とを備え、
前記遊技データ通信制御手段は、前記遊技用装置と通信中であるか否かを判定し、通信中でないときに前記遊技データを前記遊技用装置に対して送信する
ことを特徴とする遊技システム。 - 遊技者が所定の遊技を行い、特定の条件成立に応じて遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態に制御可能な遊技機と、遊技機と別に設けられ遊技機と通信を行う遊技用装置とを含む遊技システムであって、
前記遊技機は、
遊技の進行を制御する遊技制御処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータを搭載した遊技制御基板と、
前記遊技制御用マイクロコンピュータから送信された指令信号に従って、遊技機に設けられている電気部品を制御する電気部品制御用マイクロコンピュータを搭載した電気部品制御基板とを備え、
前記遊技制御用マイクロコンピュータは、
前記特定遊技状態の発生に関するデータを含む遊技データを前記電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う遊技データ送信制御手段を含み、
前記電気部品制御用マイクロコンピュータは、前記遊技データを前記遊技用装置に対して送信する制御を行う遊技データ通信制御手段を含み、
前記遊技用装置は、
前記遊技機から送信された前記遊技データを記憶手段に蓄積する遊技データ蓄積制御手段と、
前記記憶手段に蓄積された前記遊技データを遊技用装置と通信可能に接続されている管理装置に送信する制御を行う遊技データ転送制御手段とを備え、
前記遊技データ通信制御手段は、前記遊技制御用マイクロコンピュータから前記遊技データを受信中であるか否かを判定し、受信中でないときに前記遊技データを前記遊技用装置に対して送信する
ことを特徴とする遊技システム。 - 遊技者が所定の遊技を行い、特定の条件成立に応じて遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態に制御可能な遊技機と、遊技機と別に設けられ遊技機と通信を行う遊技用装置とを含む遊技システムであって、
前記遊技機は、
遊技の進行を制御する遊技制御処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータを搭載した遊技制御基板と、
前記遊技制御用マイクロコンピュータから送信された指令信号に従って、遊技機に設けられている電気部品を制御する電気部品制御用マイクロコンピュータを搭載した電気部品制御基板とを備え、
前記遊技制御用マイクロコンピュータは、
前記特定遊技状態の発生に関するデータを含む遊技データを前記電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う遊技データ送信制御手段を含み、
前記電気部品制御用マイクロコンピュータは、前記遊技データを前記遊技用装置に対して送信する制御を行う遊技データ通信制御手段を含み、
前記遊技用装置は、
前記遊技機から送信された前記遊技データを記憶手段に蓄積する遊技データ蓄積制御手段と、
前記記憶手段に蓄積された前記遊技データを遊技用装置と通信可能に接続されている管理装置に送信する制御を行う遊技データ転送制御手段とを備え、
前記遊技データ転送制御手段は、前記電気部品制御用マイクロコンピュータから前記遊技データを受信中であるか否かを判定し、受信中でないときに前記遊技データを前記管理装置に対して送信する
ことを特徴とする遊技システム。 - 遊技機は、各々を識別可能な複数種類の識別情報を可変表示可能な複数の可変表示部を有する可変表示手段を備え、表示結果として識別情報の組合せが特定の表示結果になったときに遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態に制御可能な遊技機であって、
遊技制御用マイクロコンピュータは、前記表示結果として前記特定の表示結果を前記可変表示手段に表示するか否かを決定する事前決定手段を含み、
遊技データ送信制御手段は、前記事前決定手段の決定結果にもとづいて発生したデータを含む前記遊技データを前記電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する制御を行う
請求項1から請求項3のうちのいずれかに記載の遊技システム。 - 遊技データ送信制御手段は、可変表示手段において識別情報が可変表示されているか否かを判定し、可変表示されていなければ遊技データを電気部品制御用マイクロコンピュータに対して送信する
請求項4記載の遊技システム。 - 遊技データ通信制御手段は、遊技状態が特定遊技状態でないことを条件に、遊技データを遊技用装置に送信する
請求項1から請求項5のうちのいずれかに記載の遊技システム。 - 遊技制御基板に、日付または時刻を特定可能な日時特定手段が設けられ、遊技データ送信制御手段は、前記日時特定手段により特定される日付または時刻を示す日時データを遊技データに対応させて電気部品制御用マイクロコンピュータに送信する
請求項1から請求項6のうちのいずれかに記載の遊技システム。 - 遊技データ転送制御手段は、所定条件の成立に応じて、管理装置に送信する遊技データのデータ量を変える
請求項1から請求項7のうちのいずれかに記載の遊技システム。 - 遊技機は人為的な操作に応じて操作信号を出力する操作手段を備え、
遊技データ送信制御手段は、前記操作手段からの操作信号にもとづいて選択された選択期間に遊技データが発生したときには、前記遊技データと、該遊技データが前記選択期間に発生した遊技データであることを示すデータとを電気部品制御用マイクロコンピュータに送信する
請求項1から請求項8のうちのいずれかに記載の遊技システム。 - 遊技データ転送制御手段は、記憶手段に蓄積されている遊技データを送信すると、その遊技データが蓄積されていた記憶手段における領域の遊技データが送信済みであることを示すデータを作成し、
遊技データ蓄積制御手段は、前記送信済みであることを示すデータに対応した領域に蓄積されていた遊技データを消去するとともに、新たに受信した遊技データを当該領域に蓄積する
請求項1から請求項9のうちのいずれかに記載の遊技システム。 - 遊技者が所定の遊技を行い特定の条件成立に応じて遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態に制御可能な遊技機と通信可能に接続され、前記特定遊技状態の発生に関するデータを含む前記遊技データを前記遊技機から受信する遊技用装置であって、
前記遊技機から受信した遊技データを記憶手段に蓄積する遊技データ蓄積制御手段と、
前記記憶手段に蓄積された遊技データを遊技用装置と通信可能に接続されている管理装置に送信する制御を行う遊技データ転送制御手段とを備え、
前記遊技データ転送制御手段は、前記遊技機から遊技データを受信中であるか否かを判定し、受信中でないときに遊技データを前記管理装置に対して送信する
ことを特徴とする遊技用装置。
Priority Applications (1)
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JP2003179379A JP2005013325A (ja) | 2003-06-24 | 2003-06-24 | 遊技システムおよび遊技用装置 |
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JP2003179379A JP2005013325A (ja) | 2003-06-24 | 2003-06-24 | 遊技システムおよび遊技用装置 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007175394A (ja) * | 2005-12-28 | 2007-07-12 | Glory Ltd | 遊技媒体貸出システム及び遊技媒体貸出方法 |
JP2014200521A (ja) * | 2013-04-05 | 2014-10-27 | 株式会社ユニバーサルエンターテインメント | 遊技機、及び、遊技システム |
JP2017086953A (ja) * | 2017-01-17 | 2017-05-25 | 株式会社ユニバーサルエンターテインメント | 遊技システム |
JP2017158695A (ja) * | 2016-03-08 | 2017-09-14 | 株式会社三共 | 遊技機 |
-
2003
- 2003-06-24 JP JP2003179379A patent/JP2005013325A/ja not_active Withdrawn
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