JP2005012865A - 二線式配線ダクト - Google Patents
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Abstract
【課題】表示装置を簡単に装着可能な二線式配線ダクトを提供する。
【解決手段】二本の電力線11に接続された監視制御装置3、及び二本のプラグ23を有する表示装置2を備えて、二本のプラグ23の一方が二本の電力線11の一方に接触し、かつ他方のプラグ23が他方の電力線11に接触することにより監視制御装置3と表示装置2との間で送受電通信を行うシステムに用いられる、二本の電力線11が収容される二線式配線ダクト1である。この二線式配線ダクト1は、電力線11が一本ずつ埋められた二本の溝部10が設けられた筐体1aを備え、電力線11は断面略U字型に形成されて、溝部10の開口部分にU字型の開口端が向かうように埋められている。二本の溝部10の一方に二本のプラグ23の一方が挿入され、かつ他方の溝部10に他方のプラグ23が挿入され、各溝部10内部の電力線11が、挿入されたプラグ23を挟み込む。
【選択図】 図4
【解決手段】二本の電力線11に接続された監視制御装置3、及び二本のプラグ23を有する表示装置2を備えて、二本のプラグ23の一方が二本の電力線11の一方に接触し、かつ他方のプラグ23が他方の電力線11に接触することにより監視制御装置3と表示装置2との間で送受電通信を行うシステムに用いられる、二本の電力線11が収容される二線式配線ダクト1である。この二線式配線ダクト1は、電力線11が一本ずつ埋められた二本の溝部10が設けられた筐体1aを備え、電力線11は断面略U字型に形成されて、溝部10の開口部分にU字型の開口端が向かうように埋められている。二本の溝部10の一方に二本のプラグ23の一方が挿入され、かつ他方の溝部10に他方のプラグ23が挿入され、各溝部10内部の電力線11が、挿入されたプラグ23を挟み込む。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、送電側装置との間で二本の電力線を通じて送受電通信を行う複数の受電側装置を、着脱自在に装着するための二線式配線ダクトに関する。
【0002】
【従来の技術】
二本の電力線を用いて送受電通信(送受電とデータ通信とを同時に行う手法)を行う二線式送受電通信システムが知られている(特許第2787976号)。このシステムは、1つの送電側装置と複数の受電側装置とを二本の電力線で接続し、送電側装置から情報成分を含む電力を送電している間は受電側装置で蓄電及びデータ解読を行い、送電側装置による送電の停止を契機に受電側装置が蓄電電力をもとに送電側装置宛の情報成分を含む電力を送電する。これにより、少ない配線量で1対nの送受電通信を可能にしている。
【0003】
二線式送受電通信システムにおいて二本の電力線は、通常、所定の間隔を空けて配線ダクト(以下、「二線式配線ダクト」という)内に設けられている。二線式送受電通信システムの実際の応用場面では、受電側装置の数が20〜30、あるいはそれ以上になる場合がある。
受電側装置の数が増えると、その取り付け作業に要する時間が多大になる。そのために、二線式配線ダクトに簡単に受電側装置を取り付けることができるような工夫がなされてきた。
また、受電側装置が増えると送電する電力量が大きくなる。そのために、従来から、二線式配線ダクト内で電力線の配線幅をできるだけ大きく取るような工夫がなされている。
【0004】
例えば、特開2002−27633公報に記載される二線式配線ダクトが提案されている。この二線式配線ダクトでは、二線式配線ダクトを底面及び2つの側面から成る断面略コ字状に形成し、受電側装置が係止される係止部を、2つの側面に設けるように構成している。受電側装置には係合部が形成されており、この係合部を二線式配線ダクトの係止部に係止させることで、受電側装置が二線式配線ダクトに装着される。また、係止部を側面に設けることで、底面が電力線を配線するためだけの面として使用できるようになり、二本の電力線の配線幅を、大きくすることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような二線式配線ダクトでは、受電側装置の係合部を係止させる際に比較的強い力をかける必要がある。そのために、係止部或いは係合部が破損する恐れがある。また、電力線の配線幅が二線式配線ダクトの底面の大きさにより制限される。つまり、二線式配線ダクトの底面の大きさ以上に電力線を大きくすることはできない。
さらに、受電側装置が装着されていないときは、電力線が剥き出しになるために、電力線に汚れが付着することがある。電力線に汚れが付着すると、受電側装置を装着したときに接触不良などが起こりやすくなり、正常な送受電通信が行えなくなることもある。
【0006】
本発明の課題は、上記の問題に鑑み、受電側装置が簡単に装着可能な二線式配線ダクトを提供することにある。
本発明の他の課題は、電力線が配置される面の大きさにかかわらず電力線の配線幅を大きくすることができる二線式配線ダクトを提供することにある。
本発明の他の課題は、電力線に汚れが付着しにくい二線式配線ダクトを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の二線式配線ダクトは、二本の電力線に電気的に接続された送電側装置、及び各々が二本のプラグを有する複数の受電側装置を備えて、前記二本のプラグの一方が前記二本の電力線の一方に接触し、かつ前記二本のプラグの他方が前記二本の電力線の他方に接触することにより前記送電側装置と当該受電側装置との間で送受電通信を行うシステムに用いられる、前記二本の電力線が収容される二線式配線ダクトであって、前記電力線が一本ずつ埋められた二本の溝部が、所定の間隔を空けて設けられた筐体を備え、前記電力線は断面略U字型に形成されて、前記溝部の開口部分にU字型の開口端が向かうように当該溝部に埋められており、前記二本の溝部の一方に前記二本のプラグの一方が挿入され、かつ前記二本の溝部の他方に前記二本のプラグの他方が挿入されて、各溝部内部の前記電力線が挿入されたプラグを挟み込み、前記受電側装置が前記筐体に装着されるように構成されている。
【0008】
本発明の二線式配線ダクトでは、受電側装置のプラグを二線式配線ダクトの溝部に挿入するだけで受電側装置の装着ができるので、受電側装置の着脱を簡単に行うことができる。
【0009】
このような二線式配線ダクトでは、例えば、前記二本の電力線が、それぞれ自身が埋められる溝部の深さに応じた配線幅で形成可能であり、前記二本の溝部が、それぞれ自身に埋められる電力線の通電量に応じた深さで形成される。
電力線は溝部の内部に設けられるので、電力線の配線幅は溝部の深さで制限されることになる。そのために、従来のように、二線式配線ダクトの底面の大きさで電力線の最大の配線幅が決まることはない。
【0010】
前記二本の溝部の各々に、前記プラグが挿入されるときに開状態になり、前記プラグが挿入されないときに閉状態になって前記電力線を外部から隠す開閉機構を設けるようにしてもよい。例えばシャッタのような構成で開状態、閉状態を実現するようにしてもよい。しかし簡単な構成の方が使い勝手、コスト面で非常に有利になる。
簡単な構成の前記開閉機構は、例えば軟質材により形成される。軟質材を用いた開閉機構は、前記プラグが挿入されないときには前記溝部の開口部分を覆うように配置され、前記プラグが挿入されるときには押し広げられるようになっている。
【0011】
電力線でプラグを挟み込むようにした上記のような二線式配線ダクトで、更に強固に受電側装置を装着するために、以下の構成を備えるようにしてもよい。この構成は、例えば、前記受電側装置に、把持されたときにその押圧方向に可撓性があり、前記押圧方向とは逆方向に突起した突起部を有する係合機構が形成されているものにおいて、前記筐体には、前記溝部が設けられる面の縁部に、断面鉤型の突出部を有する係止機構が設けられており、前記受電側装置が把持されて撓んだ前記係合機構の前記突起部が前記係止機構に導かれ、撓みをもどしたときに前記突起部が前記突出部に係止されるように構成されている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の二線式配線ダクトの実施形態を説明する。ここでは、商品陳列棚に配される商品の管理を遠隔的に行う遠隔制御システムの配線に適用した場合の例を挙げる。
【0013】
図1は、本発明の二線式配線ダクトが適用される遠隔制御システムの全体構成図である。この遠隔制御システムは、二線式配線ダクト1を介して、受電側装置の一例となる複数の表示装置2と送電側装置の一例となる監視制御装置3との間で送受電通信を行えるように構成されている。監視制御装置3には、商品データの管理を行うコントローラCONが接続されている。
【0014】
二線式配線ダクト1は、長尺筐体1aを有しており、表示装置2が装着される面に、長手方向に二本の溝部10がほぼ平行に設けられている。これらの溝部10内にそれぞれ一本ずつ電力線が配されている。二線式配線ダクト1は、商品陳列棚上の所定部位に1又は複数設けられる。
【0015】
表示装置2は、内部に電子回路を有しており、監視制御装置3との間で二線式配線ダクト1を介して送受電通信を行ってこの電子回路を動作させ、照光式押しボタンスイッチ20内の発光体及び表示部21の制御を行う。表示装置2には、装着時に二線式配線ダクト1に向かう面にプラグが二本用意されており、表示装置2が二線式配線ダクト1に装着されたときに、二本のプラグがそれぞれ溝部10に挿入されて電力線11と接触し、電子回路と二本の電力線11とが導通するようになっている。
図1では、表示装置2として 照光式押しボタンスイッチ20のみのタイプと、照光式押しボタンスイッチ20に2桁分の数値表示ができる表示部21が付いたタイプのものを例示しているが、これらはいずれか一方を備えていればよく、また、他の同種の表示装置であっても構わない。また、数値表示は2桁に限らない。
【0016】
監視制御装置3から表示装置2へ送られる送受電通信の内容は、主として電源電圧の供給と制御データであるコマンド及び関連データである。一方、表示装置2から監視制御装置3へ送られる送受電通信は、コマンドの実行結果、自装置の状態を表す状態情報等である。
各表示装置2にはアドレスが割り当てられており、このアドレスにより送受電通信の際に表示装置2を識別している。監視制御装置3における通信プロトコルは、すべての表示装置2との間で共通となる。
【0017】
<二線式配線ダクト1の構造>
二線式配線ダクト1について詳細に説明する。図2は、二線式配線ダクト1の構造を示した図である。
二線式配線ダクト1に設けられている溝部10は、その開口部分を開閉するための開閉機構12により、通常、閉じた状態になっている。開閉機構12は、例えばゴム系の軟質材により形成されており、表示装置2を装着する際に、表示装置2のプラグにより押し広げられて開くようになっている。
【0018】
溝部10の内部に配されている電力線11は、断面略U字型の導電部材、例えばバネ用リン青銅でできており、U字の開口部分が溝部10の開口部側を向くようにして溝部10に埋められている。二本の電力線11の一方には、DC電源電圧(+12V又は+24V)と制御データが、他方にはDC電源電圧(0V)と他の制御データが、それぞれ監視制御装置3から供給される。電力線11は、溝部10に埋められているために、表示装置2を装着していないときには、開閉機構12により外部に露出しないようになっている。
【0019】
このような電力線11の構成により、電力線11の配線幅は溝部10の深さにより決まるようになる。つまり、溝部10を深く形成するほど電力線11の配線幅を大きく取ることができるようになる。
溝部10の深さは、例えば電力線11の通電量に応じて決められる。例えば、埋められる電力線11の通電量が大きいときは、電力線11の配線幅を大きくする必要があるので、溝部10が深く形成され、通電量が小さいときには溝部10が浅く形成される。
【0020】
また、二線式配線ダクト1には、表示装置2を装着するための係止部13が設けられる。係止部13は、二線式配線ダクト1の溝部10が形成される面と同じ面の縁部に、溝部10とほぼ平行に設けられ、この面に対して凹んでおり、その開口部分が縁部から中心線方向に突出するようになっている。つまり、係止部13は、溝部10が形成される面に、突出部分が溝部10側に向くような断面鉤型に形成される。
このような二線式配線ダクト1は、例えば、硬質塩化ビニールで形成することができる。電力線11及び開閉機構12以外の部分を、押し出し成型により製造しておき、成型後に溝部10に電力線11を埋めて、開閉機構12を取り付けるようにする。これにより、二線式配線ダクト1の製造コストを抑えることができる。また、二線式配線ダクト1の溝部10が形成される面の反対の面(以降、「裏面」という)14には接着材が塗布される。これにより二線式配線ダクト1が商品陳列棚上に接着される。
【0021】
<表示装置2の構造>
表示装置2について詳細に説明する。図3は、表示装置2の構造を示した図である。この表示装置2は、照光式押しボタンスイッチ20のみのタイプであるが、照光式押しボタンスイッチ20に表示部21が付いたタイプも、表示部21部分の駆動回路が追加になるだけであり、その構造がほぼ同じである。そのために、表示部21がついたタイプの表示装置2についての説明は省略する。
【0022】
表示装置2は、照光式押しボタンスイッチ20と、スイッチ20を制御するための電子回路2aを内蔵する本体22と、電子回路2aに対して二線式配線ダクト1の電力線11から電力を供給するためのプラグ23と、表示装置2を二線式配線ダクト1に装着するための係合部24とを備える。
【0023】
照光式押しボタンスイッチ20は、例えばホールICを使用した非接触スイッチである。照光式押しボタンスイッチ20は、照光用の発光体としてLED(Light−Emitting Diode)を用いており、この発光体を覆い、またスイッチのボタンとなる、半透明でドーム型のキャップを備えている。キャップは、ポリカーボネート製であり射出成形される。発光体にLEDを用いることにより、省電力、長寿命が図られる。LEDの発光色とキャップの色を変更することにより、表示装置2の発光色を変更することができる。また、赤色、青色、黄色のLEDが1チップになったフルカラーLEDにより、多種色を発色可能になる。
【0024】
本体22は、略直方体形状であり、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene polymer)などの難燃性の樹脂により射出成形される。本体22に内蔵される電子回路2aは、電力線11から供給されたDC電源電圧及び制御データにより、発光体の発光を制御する。
【0025】
プラグ23は、導電体であり、電力線11との接触部分には金メッキが施されている。プラグ23は本体22に2本設けられており、この部分が二線式配線ダクト1の溝部10に差し込まれて溝部10内部の電力線11に接触するようになっている。
【0026】
係合部24は、基端部が本体22に接続され、先端部が二線式配線ダクト1の係止部13に係止されるようになっている。係合部24は、基端部のみが本体22に接続され、他の部分は本体22に対して所定の間隔を空けて設けられている。そのために、表示装置2が把持されて二つの係合部24に押圧力がかかると、その押圧方向に係合部24が撓み、係止部13に係合させやすくなる。係合部24は、先端が外側に突起しており、この部分が二線式配線ダクト1の係止部13の突出部分に係止されるようになっている。
表示装置2を把持することにより係合部24を撓ませて、表示装置2を係止部13まで導き、その後、係合部24の撓みをもどしたときに、係合部24の突起部分が係止部13の突出部分に係止されることになる。
【0027】
<二線式配線ダクト1に表示装置2を装着したときの構造>
図4は、二線式配線ダクト1に表示装置2を装着したときの構造図である。図5は、二線式配線ダクト1に3つの表示装置2を装着したときの斜視図である。二線式配線ダクト1に表示装置2が装着されると、表示装置2の二本のプラグ23が、二線式配線ダクト1の溝部10にそれぞれ挿入されて、溝部10内部で電力線11に接触する。これにより、電源電圧及び制御データが電力線11からプラグ23を介して本体22内部の電子回路2aに供給される。また、電力線11は断面略U字型をしているためにプラグ23を挟み込むことができ、これだけでも、表示装置2は二線式配線ダクト1に固定される。
【0028】
表示装置2の係合部24は、二線式配線ダクト1の係止部13の突出部分に係合されている。これにより、表示装置2の二線式配線ダクト1への装着がより強固になる。
【0029】
二線式配線ダクト1の溝部10は、二線式配線ダクト1の長手方向に直線上に設けられている。プラグ23はこの直線上であればどこにでも挿入できるので、表示装置2は直線上の何処にでも装着ができる。また、表示装置2を二線式配線ダクト1に装着したまま、溝部10上を移動させることもできるので、表示装置2に電源電圧及び制御データを供給した状態のまま、表示装置2の移動が可能になる。
【0030】
<表示装置2内蔵の電子回路>
図6は、表示装置2に内蔵される電子回路2aの回路構成を示す回路図である。電子回路2aは、送受電通信ユニット25、データ処理ユニット26、及び表示制御ユニット27を備える。これらの各ユニットは、例えば1チップ化されたIC(Integrated Circuit)として表示装置2の内部に搭載される。
【0031】
送受電通信ユニット25は、電力線11から受電した電源電圧及び制御データから必要な直流電圧及びデータを抽出する。直流電圧は、表示装置2内に設けられた蓄電器に蓄電する。データは、これを処理して処理結果に応じてスイッチ20の発光体を発光させたり、或いは、処理結果を電力線11を介して監視制御装置3へ送信する。
【0032】
データ処理ユニット26は、送受電通信ユニット25により抽出されたデータを用いてデータ処理を行う。データ処理結果は、送受電通信ユニット25を介して電力線11を通り、監視制御装置3へ送信されたり、或いは、表示制御ユニット27に送られて、スイッチ20、表示部21の制御に用いられる。また、データ処理ユニット26は、図外の外部入力装置から入力されたデータを用いてデータ処理を行う。このデータ処理結果も、監視制御装置3へ送信されたり、或いはスイッチ20、表示部21の制御に用いることができる。
【0033】
表示制御ユニット27は、スイッチ20の発光体の点灯、消灯を、送受電通信ユニット25又はデータ処理ユニット26の制御により行う。スイッチ20の発光体の点灯は、蓄電器に蓄電された蓄電電力により行われる。表示装置2に表示部21が設けられている場合には、この表示部21も蓄電器の蓄電電力により点灯される。
【0034】
<監視制御装置3の回路構成>
監視制御装置3は、図7に示されるように、直流電圧を出力する電源31と、この直流電圧と電力線11との導通を規制するスイッチ群32と、これらのスイッチ群32の開閉制御を行う電力制御部33と、表示装置2の指定アドレス及び該表示装置2宛の指示データを含むパルス群データを生成するとともに所要のデータ処理を行うデータ処理部34と、電力線11の電力レベルを論理情報に変換してこれをデータ処理部34に導くとともにデータ処理部34で生成されたパルス群データを電力線11に導く送受信バッファ35とを少なくとも備えている。
データ処理部34は、図示しない外部入出力端子を介して外部機器類との情報転送をも行う。スイッチ群32と電力制御部33とで送電側の電力制御手段を構成している。なお、図示を省略しているが、表示装置2からnビットのデータ入力、表示装置2宛のmビットのデータ出力を可能にするための入出力ポートを有している。
【0035】
以上のような構成の遠隔制御システムにより、監視制御装置3による制御で、表示装置2の照光式押しボタンスイッチ20及び表示部21の表示制御がなされる。このとき監視制御装置3からは、電源電圧及び制御データを含んだ電力が二線式配線ダクト1に設けられた電力線11を通って供給される。
表示装置2のプラグ23が電力線11に接触することにより、表示装置2に電力が供給される。電力線11は、二線式配線ダクト1に設けられた溝部10に埋め込まれるために、配線幅の最大値が溝部10の深さによってのみ決まる。また、溝部10は、プラグ23が接触していないとき、すなわちプラグ23が溝部10に挿入されていないときには、外部から電力線11を隠すように構成されている。そのために、電力線11の汚れを防止することができる。
【0036】
二線式配線ダクト1は、商品陳列棚の所定の位置に設置される。二線式配線ダクト1が設置される面は、平面であることもあれば、曲面であることもある。そのために二線式配線ダクト1の裏面14は、設置される面の形状に合わせて形成する。設置される面が曲面の場合には、その曲面に合わせた形状に裏面14を形成する。
【0037】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、電力線の配線幅をダクトの底面の大きさに関係なく設定することができる。また、電力線への汚れの付着を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の二線式配線ダクトが適用される遠隔制御システムの全体構成図。
【図2】二線式配線ダクトの構造図。
【図3】表示装置の構造図。
【図4】表示装置を二線式配線ダクトに装着したときの構造図。
【図5】表示装置を二線式配線ダクトに装着したときの斜視図。
【図6】表示装置に内蔵される電子回路の回路図。
【図7】監視制御装置の内部回路図。
【符号の説明】
1 二線式配線ダクト
1a 長尺筐体
10 溝部
11 電力線
12 開閉機構
13 係止部
14 裏面
2 表示装置
2a 電子回路
20 照光式押しボタンスイッチ
21 表示部
22 本体
23 プラグ
24 係合部
25 送受電通信ユニット
26 データ処理ユニット
27 表示制御ユニット
3 監視制御装置
31 電源
32 スイッチ群
33 電力制御部
34 データ処理部
35 送受信バッファ
CON コントローラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、送電側装置との間で二本の電力線を通じて送受電通信を行う複数の受電側装置を、着脱自在に装着するための二線式配線ダクトに関する。
【0002】
【従来の技術】
二本の電力線を用いて送受電通信(送受電とデータ通信とを同時に行う手法)を行う二線式送受電通信システムが知られている(特許第2787976号)。このシステムは、1つの送電側装置と複数の受電側装置とを二本の電力線で接続し、送電側装置から情報成分を含む電力を送電している間は受電側装置で蓄電及びデータ解読を行い、送電側装置による送電の停止を契機に受電側装置が蓄電電力をもとに送電側装置宛の情報成分を含む電力を送電する。これにより、少ない配線量で1対nの送受電通信を可能にしている。
【0003】
二線式送受電通信システムにおいて二本の電力線は、通常、所定の間隔を空けて配線ダクト(以下、「二線式配線ダクト」という)内に設けられている。二線式送受電通信システムの実際の応用場面では、受電側装置の数が20〜30、あるいはそれ以上になる場合がある。
受電側装置の数が増えると、その取り付け作業に要する時間が多大になる。そのために、二線式配線ダクトに簡単に受電側装置を取り付けることができるような工夫がなされてきた。
また、受電側装置が増えると送電する電力量が大きくなる。そのために、従来から、二線式配線ダクト内で電力線の配線幅をできるだけ大きく取るような工夫がなされている。
【0004】
例えば、特開2002−27633公報に記載される二線式配線ダクトが提案されている。この二線式配線ダクトでは、二線式配線ダクトを底面及び2つの側面から成る断面略コ字状に形成し、受電側装置が係止される係止部を、2つの側面に設けるように構成している。受電側装置には係合部が形成されており、この係合部を二線式配線ダクトの係止部に係止させることで、受電側装置が二線式配線ダクトに装着される。また、係止部を側面に設けることで、底面が電力線を配線するためだけの面として使用できるようになり、二本の電力線の配線幅を、大きくすることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような二線式配線ダクトでは、受電側装置の係合部を係止させる際に比較的強い力をかける必要がある。そのために、係止部或いは係合部が破損する恐れがある。また、電力線の配線幅が二線式配線ダクトの底面の大きさにより制限される。つまり、二線式配線ダクトの底面の大きさ以上に電力線を大きくすることはできない。
さらに、受電側装置が装着されていないときは、電力線が剥き出しになるために、電力線に汚れが付着することがある。電力線に汚れが付着すると、受電側装置を装着したときに接触不良などが起こりやすくなり、正常な送受電通信が行えなくなることもある。
【0006】
本発明の課題は、上記の問題に鑑み、受電側装置が簡単に装着可能な二線式配線ダクトを提供することにある。
本発明の他の課題は、電力線が配置される面の大きさにかかわらず電力線の配線幅を大きくすることができる二線式配線ダクトを提供することにある。
本発明の他の課題は、電力線に汚れが付着しにくい二線式配線ダクトを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の二線式配線ダクトは、二本の電力線に電気的に接続された送電側装置、及び各々が二本のプラグを有する複数の受電側装置を備えて、前記二本のプラグの一方が前記二本の電力線の一方に接触し、かつ前記二本のプラグの他方が前記二本の電力線の他方に接触することにより前記送電側装置と当該受電側装置との間で送受電通信を行うシステムに用いられる、前記二本の電力線が収容される二線式配線ダクトであって、前記電力線が一本ずつ埋められた二本の溝部が、所定の間隔を空けて設けられた筐体を備え、前記電力線は断面略U字型に形成されて、前記溝部の開口部分にU字型の開口端が向かうように当該溝部に埋められており、前記二本の溝部の一方に前記二本のプラグの一方が挿入され、かつ前記二本の溝部の他方に前記二本のプラグの他方が挿入されて、各溝部内部の前記電力線が挿入されたプラグを挟み込み、前記受電側装置が前記筐体に装着されるように構成されている。
【0008】
本発明の二線式配線ダクトでは、受電側装置のプラグを二線式配線ダクトの溝部に挿入するだけで受電側装置の装着ができるので、受電側装置の着脱を簡単に行うことができる。
【0009】
このような二線式配線ダクトでは、例えば、前記二本の電力線が、それぞれ自身が埋められる溝部の深さに応じた配線幅で形成可能であり、前記二本の溝部が、それぞれ自身に埋められる電力線の通電量に応じた深さで形成される。
電力線は溝部の内部に設けられるので、電力線の配線幅は溝部の深さで制限されることになる。そのために、従来のように、二線式配線ダクトの底面の大きさで電力線の最大の配線幅が決まることはない。
【0010】
前記二本の溝部の各々に、前記プラグが挿入されるときに開状態になり、前記プラグが挿入されないときに閉状態になって前記電力線を外部から隠す開閉機構を設けるようにしてもよい。例えばシャッタのような構成で開状態、閉状態を実現するようにしてもよい。しかし簡単な構成の方が使い勝手、コスト面で非常に有利になる。
簡単な構成の前記開閉機構は、例えば軟質材により形成される。軟質材を用いた開閉機構は、前記プラグが挿入されないときには前記溝部の開口部分を覆うように配置され、前記プラグが挿入されるときには押し広げられるようになっている。
【0011】
電力線でプラグを挟み込むようにした上記のような二線式配線ダクトで、更に強固に受電側装置を装着するために、以下の構成を備えるようにしてもよい。この構成は、例えば、前記受電側装置に、把持されたときにその押圧方向に可撓性があり、前記押圧方向とは逆方向に突起した突起部を有する係合機構が形成されているものにおいて、前記筐体には、前記溝部が設けられる面の縁部に、断面鉤型の突出部を有する係止機構が設けられており、前記受電側装置が把持されて撓んだ前記係合機構の前記突起部が前記係止機構に導かれ、撓みをもどしたときに前記突起部が前記突出部に係止されるように構成されている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の二線式配線ダクトの実施形態を説明する。ここでは、商品陳列棚に配される商品の管理を遠隔的に行う遠隔制御システムの配線に適用した場合の例を挙げる。
【0013】
図1は、本発明の二線式配線ダクトが適用される遠隔制御システムの全体構成図である。この遠隔制御システムは、二線式配線ダクト1を介して、受電側装置の一例となる複数の表示装置2と送電側装置の一例となる監視制御装置3との間で送受電通信を行えるように構成されている。監視制御装置3には、商品データの管理を行うコントローラCONが接続されている。
【0014】
二線式配線ダクト1は、長尺筐体1aを有しており、表示装置2が装着される面に、長手方向に二本の溝部10がほぼ平行に設けられている。これらの溝部10内にそれぞれ一本ずつ電力線が配されている。二線式配線ダクト1は、商品陳列棚上の所定部位に1又は複数設けられる。
【0015】
表示装置2は、内部に電子回路を有しており、監視制御装置3との間で二線式配線ダクト1を介して送受電通信を行ってこの電子回路を動作させ、照光式押しボタンスイッチ20内の発光体及び表示部21の制御を行う。表示装置2には、装着時に二線式配線ダクト1に向かう面にプラグが二本用意されており、表示装置2が二線式配線ダクト1に装着されたときに、二本のプラグがそれぞれ溝部10に挿入されて電力線11と接触し、電子回路と二本の電力線11とが導通するようになっている。
図1では、表示装置2として 照光式押しボタンスイッチ20のみのタイプと、照光式押しボタンスイッチ20に2桁分の数値表示ができる表示部21が付いたタイプのものを例示しているが、これらはいずれか一方を備えていればよく、また、他の同種の表示装置であっても構わない。また、数値表示は2桁に限らない。
【0016】
監視制御装置3から表示装置2へ送られる送受電通信の内容は、主として電源電圧の供給と制御データであるコマンド及び関連データである。一方、表示装置2から監視制御装置3へ送られる送受電通信は、コマンドの実行結果、自装置の状態を表す状態情報等である。
各表示装置2にはアドレスが割り当てられており、このアドレスにより送受電通信の際に表示装置2を識別している。監視制御装置3における通信プロトコルは、すべての表示装置2との間で共通となる。
【0017】
<二線式配線ダクト1の構造>
二線式配線ダクト1について詳細に説明する。図2は、二線式配線ダクト1の構造を示した図である。
二線式配線ダクト1に設けられている溝部10は、その開口部分を開閉するための開閉機構12により、通常、閉じた状態になっている。開閉機構12は、例えばゴム系の軟質材により形成されており、表示装置2を装着する際に、表示装置2のプラグにより押し広げられて開くようになっている。
【0018】
溝部10の内部に配されている電力線11は、断面略U字型の導電部材、例えばバネ用リン青銅でできており、U字の開口部分が溝部10の開口部側を向くようにして溝部10に埋められている。二本の電力線11の一方には、DC電源電圧(+12V又は+24V)と制御データが、他方にはDC電源電圧(0V)と他の制御データが、それぞれ監視制御装置3から供給される。電力線11は、溝部10に埋められているために、表示装置2を装着していないときには、開閉機構12により外部に露出しないようになっている。
【0019】
このような電力線11の構成により、電力線11の配線幅は溝部10の深さにより決まるようになる。つまり、溝部10を深く形成するほど電力線11の配線幅を大きく取ることができるようになる。
溝部10の深さは、例えば電力線11の通電量に応じて決められる。例えば、埋められる電力線11の通電量が大きいときは、電力線11の配線幅を大きくする必要があるので、溝部10が深く形成され、通電量が小さいときには溝部10が浅く形成される。
【0020】
また、二線式配線ダクト1には、表示装置2を装着するための係止部13が設けられる。係止部13は、二線式配線ダクト1の溝部10が形成される面と同じ面の縁部に、溝部10とほぼ平行に設けられ、この面に対して凹んでおり、その開口部分が縁部から中心線方向に突出するようになっている。つまり、係止部13は、溝部10が形成される面に、突出部分が溝部10側に向くような断面鉤型に形成される。
このような二線式配線ダクト1は、例えば、硬質塩化ビニールで形成することができる。電力線11及び開閉機構12以外の部分を、押し出し成型により製造しておき、成型後に溝部10に電力線11を埋めて、開閉機構12を取り付けるようにする。これにより、二線式配線ダクト1の製造コストを抑えることができる。また、二線式配線ダクト1の溝部10が形成される面の反対の面(以降、「裏面」という)14には接着材が塗布される。これにより二線式配線ダクト1が商品陳列棚上に接着される。
【0021】
<表示装置2の構造>
表示装置2について詳細に説明する。図3は、表示装置2の構造を示した図である。この表示装置2は、照光式押しボタンスイッチ20のみのタイプであるが、照光式押しボタンスイッチ20に表示部21が付いたタイプも、表示部21部分の駆動回路が追加になるだけであり、その構造がほぼ同じである。そのために、表示部21がついたタイプの表示装置2についての説明は省略する。
【0022】
表示装置2は、照光式押しボタンスイッチ20と、スイッチ20を制御するための電子回路2aを内蔵する本体22と、電子回路2aに対して二線式配線ダクト1の電力線11から電力を供給するためのプラグ23と、表示装置2を二線式配線ダクト1に装着するための係合部24とを備える。
【0023】
照光式押しボタンスイッチ20は、例えばホールICを使用した非接触スイッチである。照光式押しボタンスイッチ20は、照光用の発光体としてLED(Light−Emitting Diode)を用いており、この発光体を覆い、またスイッチのボタンとなる、半透明でドーム型のキャップを備えている。キャップは、ポリカーボネート製であり射出成形される。発光体にLEDを用いることにより、省電力、長寿命が図られる。LEDの発光色とキャップの色を変更することにより、表示装置2の発光色を変更することができる。また、赤色、青色、黄色のLEDが1チップになったフルカラーLEDにより、多種色を発色可能になる。
【0024】
本体22は、略直方体形状であり、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene polymer)などの難燃性の樹脂により射出成形される。本体22に内蔵される電子回路2aは、電力線11から供給されたDC電源電圧及び制御データにより、発光体の発光を制御する。
【0025】
プラグ23は、導電体であり、電力線11との接触部分には金メッキが施されている。プラグ23は本体22に2本設けられており、この部分が二線式配線ダクト1の溝部10に差し込まれて溝部10内部の電力線11に接触するようになっている。
【0026】
係合部24は、基端部が本体22に接続され、先端部が二線式配線ダクト1の係止部13に係止されるようになっている。係合部24は、基端部のみが本体22に接続され、他の部分は本体22に対して所定の間隔を空けて設けられている。そのために、表示装置2が把持されて二つの係合部24に押圧力がかかると、その押圧方向に係合部24が撓み、係止部13に係合させやすくなる。係合部24は、先端が外側に突起しており、この部分が二線式配線ダクト1の係止部13の突出部分に係止されるようになっている。
表示装置2を把持することにより係合部24を撓ませて、表示装置2を係止部13まで導き、その後、係合部24の撓みをもどしたときに、係合部24の突起部分が係止部13の突出部分に係止されることになる。
【0027】
<二線式配線ダクト1に表示装置2を装着したときの構造>
図4は、二線式配線ダクト1に表示装置2を装着したときの構造図である。図5は、二線式配線ダクト1に3つの表示装置2を装着したときの斜視図である。二線式配線ダクト1に表示装置2が装着されると、表示装置2の二本のプラグ23が、二線式配線ダクト1の溝部10にそれぞれ挿入されて、溝部10内部で電力線11に接触する。これにより、電源電圧及び制御データが電力線11からプラグ23を介して本体22内部の電子回路2aに供給される。また、電力線11は断面略U字型をしているためにプラグ23を挟み込むことができ、これだけでも、表示装置2は二線式配線ダクト1に固定される。
【0028】
表示装置2の係合部24は、二線式配線ダクト1の係止部13の突出部分に係合されている。これにより、表示装置2の二線式配線ダクト1への装着がより強固になる。
【0029】
二線式配線ダクト1の溝部10は、二線式配線ダクト1の長手方向に直線上に設けられている。プラグ23はこの直線上であればどこにでも挿入できるので、表示装置2は直線上の何処にでも装着ができる。また、表示装置2を二線式配線ダクト1に装着したまま、溝部10上を移動させることもできるので、表示装置2に電源電圧及び制御データを供給した状態のまま、表示装置2の移動が可能になる。
【0030】
<表示装置2内蔵の電子回路>
図6は、表示装置2に内蔵される電子回路2aの回路構成を示す回路図である。電子回路2aは、送受電通信ユニット25、データ処理ユニット26、及び表示制御ユニット27を備える。これらの各ユニットは、例えば1チップ化されたIC(Integrated Circuit)として表示装置2の内部に搭載される。
【0031】
送受電通信ユニット25は、電力線11から受電した電源電圧及び制御データから必要な直流電圧及びデータを抽出する。直流電圧は、表示装置2内に設けられた蓄電器に蓄電する。データは、これを処理して処理結果に応じてスイッチ20の発光体を発光させたり、或いは、処理結果を電力線11を介して監視制御装置3へ送信する。
【0032】
データ処理ユニット26は、送受電通信ユニット25により抽出されたデータを用いてデータ処理を行う。データ処理結果は、送受電通信ユニット25を介して電力線11を通り、監視制御装置3へ送信されたり、或いは、表示制御ユニット27に送られて、スイッチ20、表示部21の制御に用いられる。また、データ処理ユニット26は、図外の外部入力装置から入力されたデータを用いてデータ処理を行う。このデータ処理結果も、監視制御装置3へ送信されたり、或いはスイッチ20、表示部21の制御に用いることができる。
【0033】
表示制御ユニット27は、スイッチ20の発光体の点灯、消灯を、送受電通信ユニット25又はデータ処理ユニット26の制御により行う。スイッチ20の発光体の点灯は、蓄電器に蓄電された蓄電電力により行われる。表示装置2に表示部21が設けられている場合には、この表示部21も蓄電器の蓄電電力により点灯される。
【0034】
<監視制御装置3の回路構成>
監視制御装置3は、図7に示されるように、直流電圧を出力する電源31と、この直流電圧と電力線11との導通を規制するスイッチ群32と、これらのスイッチ群32の開閉制御を行う電力制御部33と、表示装置2の指定アドレス及び該表示装置2宛の指示データを含むパルス群データを生成するとともに所要のデータ処理を行うデータ処理部34と、電力線11の電力レベルを論理情報に変換してこれをデータ処理部34に導くとともにデータ処理部34で生成されたパルス群データを電力線11に導く送受信バッファ35とを少なくとも備えている。
データ処理部34は、図示しない外部入出力端子を介して外部機器類との情報転送をも行う。スイッチ群32と電力制御部33とで送電側の電力制御手段を構成している。なお、図示を省略しているが、表示装置2からnビットのデータ入力、表示装置2宛のmビットのデータ出力を可能にするための入出力ポートを有している。
【0035】
以上のような構成の遠隔制御システムにより、監視制御装置3による制御で、表示装置2の照光式押しボタンスイッチ20及び表示部21の表示制御がなされる。このとき監視制御装置3からは、電源電圧及び制御データを含んだ電力が二線式配線ダクト1に設けられた電力線11を通って供給される。
表示装置2のプラグ23が電力線11に接触することにより、表示装置2に電力が供給される。電力線11は、二線式配線ダクト1に設けられた溝部10に埋め込まれるために、配線幅の最大値が溝部10の深さによってのみ決まる。また、溝部10は、プラグ23が接触していないとき、すなわちプラグ23が溝部10に挿入されていないときには、外部から電力線11を隠すように構成されている。そのために、電力線11の汚れを防止することができる。
【0036】
二線式配線ダクト1は、商品陳列棚の所定の位置に設置される。二線式配線ダクト1が設置される面は、平面であることもあれば、曲面であることもある。そのために二線式配線ダクト1の裏面14は、設置される面の形状に合わせて形成する。設置される面が曲面の場合には、その曲面に合わせた形状に裏面14を形成する。
【0037】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、電力線の配線幅をダクトの底面の大きさに関係なく設定することができる。また、電力線への汚れの付着を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の二線式配線ダクトが適用される遠隔制御システムの全体構成図。
【図2】二線式配線ダクトの構造図。
【図3】表示装置の構造図。
【図4】表示装置を二線式配線ダクトに装着したときの構造図。
【図5】表示装置を二線式配線ダクトに装着したときの斜視図。
【図6】表示装置に内蔵される電子回路の回路図。
【図7】監視制御装置の内部回路図。
【符号の説明】
1 二線式配線ダクト
1a 長尺筐体
10 溝部
11 電力線
12 開閉機構
13 係止部
14 裏面
2 表示装置
2a 電子回路
20 照光式押しボタンスイッチ
21 表示部
22 本体
23 プラグ
24 係合部
25 送受電通信ユニット
26 データ処理ユニット
27 表示制御ユニット
3 監視制御装置
31 電源
32 スイッチ群
33 電力制御部
34 データ処理部
35 送受信バッファ
CON コントローラ
Claims (5)
- 二本の電力線に電気的に接続された送電側装置、及び各々が二本のプラグを有する複数の受電側装置を備えて、前記二本のプラグの一方が前記二本の電力線の一方に接触し、かつ前記二本のプラグの他方が前記二本の電力線の他方に接触することにより前記送電側装置と当該受電側装置との間で送受電通信を行うシステムに用いられる、前記二本の電力線が収容される二線式配線ダクトであって、
前記電力線が一本ずつ埋められた二本の溝部が、所定の間隔を空けて設けられた筐体を備え、
前記電力線は断面略U字型に形成されて、前記溝部の開口部分にU字型の開口端が向かうように当該溝部に埋められており、
前記二本の溝部の一方に前記二本のプラグの一方が挿入され、かつ前記二本の溝部の他方に前記二本のプラグの他方が挿入されて、各溝部内部の前記電力線が挿入されたプラグを挟み込み、前記受電側装置が前記筐体に装着されるように構成されている、
二線式配線ダクト。 - 前記二本の電力線は、それぞれ自身が埋められる溝部の深さに応じた配線幅で形成可能であり、
前記二本の溝部は、それぞれ自身に埋められる電力線の通電量に応じた深さで形成される、
請求項1記載の二線式配線ダクト。 - 前記二本の溝部の各々に、前記プラグが挿入されるときに開状態になり、前記プラグが挿入されないときに閉状態になって前記電力線を外部から隠す開閉機構が設けられている、
請求項1記載の二線式配線ダクト。 - 前記開閉機構は、軟質材により形成されて、前記プラグが挿入されないときに前記溝部の開口部分を覆うように配置されており、前記プラグが挿入されるときには押し広げられるように構成されている、
請求項3記載の二線式配線ダクト。 - 前記受電側装置に、把持されたときにその押圧方向に可撓性があり、前記押圧方向とは逆方向に突起した突起部を有する係合機構が形成されているものにおいて、
前記筐体には、前記溝部が設けられる面の縁部に、断面鉤型の突出部を有する係止機構が設けられており、
前記受電側装置が把持されて撓んだ前記係合機構の前記突起部が前記係止機構に導かれ、撓みをもどしたときに前記突起部が前記突出部に係止されるように構成されている、
請求項1記載の二線式配線ダクト。
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2003
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