JP2005012694A - 平面スピーカ - Google Patents

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Abstract

【課題】平面スピーカの、振動板の衝突による異音の発生を防止する。
【解決手段】ヨーク10と、このヨークの平板部10aに取り付けられた多数の永久磁石12と、絶縁シート16の片面又は両面に前記永久磁石に対応させてボイスコイル18を設けた振動板14と、この振動板の周辺部を保持する保持枠20とを備えた平面スピーカにおいて、振動板14の、相対的に他の所よりも大きい振幅で振動する箇所に、その箇所の永久磁石12の磁極面レベルに達しない振幅での振動は許容するが、磁極面レベルに達する振幅での振動は抑制する振幅抑制部材28を設けた。振幅抑制部材28は、同心円状の波形を有していて周辺部をヨーク平板部10aに固定されたダンパー30と、このダンパーの中央部に一端側を固定され、他端側を振動板14に固定された支持部材32とで構成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平らな振動板を有する平面スピーカに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9に従来の平面スピーカの一例を示す。図において、10は鉄板(強磁性金属板)で平板部10aと周壁部10bを一体に形成したヨーク、12はヨーク平板部10aの片面に磁軸を垂直に立てて取り付けられた多数の永久磁石、14は振動板である。永久磁石12はヨーク平板部10aに所定の間隔をおいて隣り同士で磁極の極性が反対になるように取り付けられている。振動板14は、絶縁シート16の片面(両面でも可)に、各永久磁石12に対応させてボイスコイル18を設けたものである。
【0003】各ボイスコイル18は永久磁石12の磁極と対向する領域を囲むように形成されている。全てのボイスコイル18は隣り合うボイスコイルの隣接辺に同じ向きの電流が流れるように巻かれている。各ボイスコイル18は、音響変換効率や設計の自由度を出来るだけ向上させるため、平面渦巻き状に形成されていることが好ましい。振動板14はその周辺部を、ばね弾性のある保持枠20を介して、ヨーク周壁部10bの縁に取りつけられており、これにより振動板14は永久磁石12の磁極面から所定のギャップを保つように保持されている。
【0004】ヨーク平板部10aには振動板14の振動に伴って生じる空気圧の変動を緩和するための空気穴22が形成されている。また永久磁石12の上面には、振動板14が振動によって永久磁石12の磁極面に衝突するのを防止する緩衝シート24が接合されている。以上のように構成された平面スピーカは、例えば特許文献1に開示されている。
【0005】
【特許文献1】再公表特許公報WO00−078095号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】平面スピーカの振動板は、その周辺部を保持枠によって保持されているだけであるので、最低共振周波数f近傍の低音域の振幅の大きい信号が入力されると、最低共振周波数f近傍の振動板の振幅が大きくなり、振動板が緩衝シートに激しく衝突して異音を発生しやすい。異音の発生は、振動板が例えば図10(A)又は(B)の二点差線のようなモードで振動した場合に特に顕著である。(A)は振動板が一次振動モードで振動した場合であり、(B)は二次振動モードで振動した場合である。振動板の振幅は一次振動モードの場合が最も大きく、二次振動モード、三次振動モードの順に小さくなる。このようなことから、フルレンジの平面スピーカでは、低音域の再生で異音が発生しやすく、耐入力の値を大きくすることが困難であった。
【0007】また平面スピーカは、振動板と永久磁石の磁極面とのギャップの大きさを全面にわたって所定の大きさにそろえる必要がある。このため従来は、振動板の周辺部に取りつけた保持枠をヨーク周壁部の縁に貼り付けるときに、ギャップが所定の大きさになるように調整しているが、この方法ではギャップを正確に調整することが困難であった。
【0008】本発明の第一の目的は、異音の発生を防止した平面スピーカを提供することにある。
【0009】本発明の第二の目的は、振動板と永久磁石の磁極面とのギャップを所定の大きさにそろえることが容易な平面スピーカを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため本発明は、平板部を有するヨークと、このヨークの平板部に取り付けられた多数の永久磁石と、絶縁シートの片面又は両面に前記永久磁石に対応させてボイスコイルを設けた振動板と、この振動板の周辺部を、振動板と前記永久磁石の磁極面との間に所定のギャップができるように保持する保持枠とを備えた平面スピーカにおいて、前記振動板の、相対的に他の所よりも大きい振幅で振動する箇所に、その箇所の永久磁石の磁極面レベルに達しない振幅での振動は許容するが、磁極面レベルに達する振幅での振動は抑制する振幅抑制部材を設けたことを特徴とするものである。
【0011】本発明の平面スピーカにおいて、振幅抑制部材は、振動板の三次振動モード以下の低次振動モードの腹の中心又はその近傍に相当する箇所の少なくとも1箇所に設けることが好ましい。
【0012】本発明の平面スピーカにおいて、振幅抑制部材は、静止状態にある振動板を永久磁石の磁極面との間に所定のギャップを保って支持するように構成されていることが好ましい。
【0013】本発明の平面スピーカにおいて、振幅抑制部材は、同心円状の波形を有していて周辺部をヨークに固定されたダンパーと、このダンパーの中央部に一端側を固定され、他端側を振動板に固定された支持部材とで構成することができる。
【0014】この場合、上記支持部材は、振動板の支持面積を大きくして軽量化するため、ラッパ状部材又は円筒状部材で構成するとよい。
【0015】本発明の平面スピーカにおいて、振幅抑制部材は、ヨークに固定された固体ブロックと、この固体ブロック上に振動板を支持するように取りつけられた弾性体とで構成することができる。
【0016】またこの場合、固体ブロックは、ヨークに取りつけられた多数の永久磁石と同じものを使用するとよい。
【0017】本発明の平面スピーカにおいて、振幅抑制部材は電磁制動機構で構成することができる。
【0018】この場合、電磁制動機構は、振動板に支持部材を介して中心軸線が振動方向に向くように取りつけられた可動コイルと、この可動コイルに放射方向の磁束を付与するようにヨークに取りつけられた磁石とを備えているもので構成することができる。
【0019】またこの場合、上記支持部材がダンパーを介してヨークに支持されている構成とすることが好ましい。
【0020】本発明の平面スピーカにおいて、振幅抑制部材は、ヨークに取りつけられた第一の磁石と、この磁石と同じ極性が対向するように振動板に取りつけられた第二の磁石とで構成することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
〔実施形態1〕 図1は本発明の一実施形態を示す。図1において、10は平板部10aの周りに周壁部10bを一体に形成したヨーク、12は永久磁石、14は絶縁シート16の片面(又は両面)にボイスコイル18を設けた振動板、20は保持枠、22は空気穴である。
【0023】この平面スピーカの特徴は、ヨークの平板部10aの中央部に開口部26を形成し、この開口部26の周縁に、振動板14の中央部を支持する振幅抑制部材28を取りつけたことである。
【0024】この振幅抑制部材28は、同心円状の波形を形成した円板状のダンパー30の中央部に、ラッパ状支持部材32を接着等により固定したものである。ダンパー30は布にフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させたシートを加熱成型することにより製造するとよい。支持部材32は出来るだけ軽いことが望ましく、硬質の紙又は樹脂発泡体等で形成するとよい。ダンパー30の周辺部は、ヨーク10の開口部26の縁に接着等により固定され、支持部材32の先端縁は振動板14に接着等により固定される。
【0025】振幅抑制部材28を設ける領域には原則として永久磁石及びボイスコイルを設けない。ただし、振動板14の支持部材32によって支持される領域には、ボイスコイル又はそれと同等の剛性を有する剛性付与部材を設けてもよい。これは、振動板14の、支持部材32によって支持される領域の剛性を、それ以外の領域の剛性とほぼ同じにするためである。
【0026】この実施形態では、振幅抑制部材28が振動板14の中央部を支持するように、つまり振動板14が図10(A)のように一次振動モードで振動したときの振動の腹の中心となる部分を支持するように設けられている。この振幅抑制部材28は、振動板14の中央部が永久磁石12の磁極面レベルに達しない振幅で振動するときは、ダンパー30が弾性変形して振動に追従し、振動を妨げない。一方、振動板14の中央部が永久磁石12の磁極面レベルに達するような大振幅で振動しようとすると、ダンパー30の弾性変形量が限界に達し、振動板14の振幅を一定限度以下に抑える。したがって上記構成によれば、振動板14が永久磁石12の磁極面に衝突するのを防止でき、異音の発生を防止できる。
【0027】また振幅抑制部材28は、振動板14を点ではなく面で(ラッパ状支持部材32の環状先端部で)支持しているため、振動板14が傾くのを抑制する作用もある。このため振動板14が例えば図10(B)のような二次振動モードで振動しようとすると、その振動を抑えるように働き、結果的に二次振動モードの振幅を小さく抑えることもできる。したがって上記のように構成された振幅抑制部材28は、振動板に二次振動モードが発生したときも、振動板14が永久磁石12の磁極面に衝突するのを防止でき、異音の発生を防止できる。
【0028】またこの平面スピーカは、振動板14の中央部を振幅抑制部材28によって支持する構造であるため、振動板14と永久磁石12の磁極面とのギャップの大きさを、周辺部の保持枠20と中央部の振幅抑制部材28の両方で設定することができる。このため組立の際にギャップの大きさを全面にわたって所定の大きさにそろえることが容易であり、精度の高い平面スピーカを得ることができる。
【0029】なお図1の実施形態では、振幅抑制部材28を、振動板14が一次振動モードで振動したときの振動の腹の中心となる部分を支持するように設けたが、振幅抑制部材28は、振動板14が一次振動モードで振動したときの振動の腹の中心から若干ずれた部分を支持するように設けてもよい。この方が振動板の一次振動モードでの共振現象を抑制できる利点がある。
【0030】図2(A)〜(C)は振幅抑制部材28を設ける位置の他の例を示す。破線は振動板14の振動モードの腹の峰を示している。(A)は振動板14が楕円形の場合で、一次振動モードの腹の中心と、二次振動モードの腹の中心の両方に振幅抑制部材28を設けたものである。なお一次振動モードの腹の中心には設けず、二次振動モードの2箇所ある腹の中心より若干中央寄りの2箇所のみに、振動抑制部材28を設けても所定の効果が得られる。振動板14が楕円形の場合は、二次振動モードの腹の峰が(B)の破線のように楕円形に現れる場合もある。このため(B)は楕円形の長軸、短軸と腹の峰との交差点付近の4箇所に振幅抑制部材28を設けたものである。(C)は振動板14が長方形の場合で、一次振動モードの腹の中心から若干ずれた位置と、二次振動モードの腹の中心から若干ずれた位置に、振幅抑制部材28を設けたものである。このように振幅抑制部材を設ける位置は、平面スピーカの大きさや形などに応じて適宜選定することができる。この点は以下の実施形態でも同様である。
【0031】
〔実施形態2〕 図3は本発明の他の実施形態を示す。この平面スピーカは、ヨーク平板部10aの中央部に接着等により固定された固体ブロック34と、この固体ブロック34上に振動板14を支持するように取りつけられた弾性体36とで振幅抑制部材28を構成した場合である。弾性体36は接着等により固体ブロック34に接合されている。弾性体36は振動板14に接合されていることが好ましいが、単に接触しているだけでもよい。固体ブロック34としては、永久磁石12と同じものを用いてもよいし、金属又はプラスチック製のブロックを用いてもよい。弾性体36としては、シリコーンゲル、ゴム、発泡体、粘ちょう性樹脂含浸不織布などを用いることができる。
【0032】図3のような構成にすると、振動板14の中央部が永久磁石12の磁極面のレベルに達しない小さい振幅で振動するときは、弾性体36の反発力が小さく、振動が妨げられない。一方、振動板14の中央部が永久磁石12の磁極面レベルに達するような大振幅で振動しようとすると、弾性体36の反発力が大きくなり、振動板14の振幅が一定限度以下に抑えられる。したがって振動板14が永久磁石12の磁極面に衝突するのを防止でき、異音の発生を防止できる。硬度0のシリコーンゴム等は振動板14の大振幅振動をダンピングさせる効果が大きい。
【0033】またこの実施形態の場合も、振動板14と永久磁石12の磁極面とのギャップの大きさを、周辺の保持枠20と中央部の振幅抑制部材28の両方で設定することができる。このため組立の際にギャップの大きさを全面にわたって所定の大きさにそろえることが容易であり、精度の高い平面スピーカを得ることができる。
【0034】なお弾性体36は、静止状態にある振動板14と接触しないように設けることもできる。しかしそのような構成では、振幅抑制部材が振動板と永久磁石の磁極面とのギャップを所定の大きさに設定する作用はなくなる。
【0035】上記以外の構成は実施形態1と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0036】
〔実施形態3〕 図4ないし図6は本発明のさらに他の実施形態を示す。図4ないし図6において、図1と同一部分には同一符号を付してあるので、重複する説明は省略する。この平面スピーカは、振動板14の一次振動モードの腹の中心及び二次振動モードの腹の中心付近に相当する箇所に、振幅抑制部材として電磁制動機構38A、38Bを設けたものである。
【0037】中央部の電磁制動機構38Aは、図5に示すように、振動板14に支持部材40を介して中心軸線が振動方向を向くように取りつけられた可動コイル42と、ヨーク10に磁気回路部材44を介して取りつけられた磁石46と有している。
【0038】可動コイル42の支持部材40は、振動板14に固定される側がラッパ状に形成され、自由端側が円筒状に形成されている。可動コイル42は支持部材40の円筒部の外周に1巻き又は複数巻き巻回されており、制動を効果的に行うために両端子間は短絡状態にしてある。1巻きで構成する場合は支持部材40をアルミ等の軽量導電性部材とすることで共用させることができる。さらに、可動コイルの一部をオープン回路として音声信号が流れるように構成すると、短絡状態の可動コイルで電磁制動を効かせながら、電気音響変換効率の向上を図ることができる。支持部材40は軸線方向中間部をダンパー48によって保持されている。ダンパー48は同心円状の波形を有する弾性部材で、実施形態1で用いたダンパー30と同様のものである。ダンパー48の周辺部はヨーク平板部10aに固定されている。
【0039】ヨーク平板部10aの中央部には外向きに円筒部10cが形成され、磁気回路部材44はこの円筒部10cの外周に嵌合した状態で、ヨーク平板部10aに固定されている。磁気回路部材44はヨーク10と同じ強磁性材料で形成されている。磁気回路部材44の中央部にはキャップ状凸部44aが形成され、磁石46はこのキャップ状凸部44aの頂部に固定された状態で支持部材40の円筒部内に位置している。磁石46と、ヨーク円筒部10cと、磁気回路部材44は磁気回路を構成しており、可動コイル42はこの磁気回路の、磁石46とヨーク円筒部10cの間の空隙内に配置されている。これによって可動コイル42には放射方向の磁束が付与され、可動コイル42が振動板14と共に振動すると、制動がかかることになる。この電磁制動機構38Aは、振動板14の大振幅の振動に対して、電磁力による制動と、ダンパー48による制動がかかることになり、より確実な振幅抑制作用を得ることができる。なお図5(B)では磁石46が四角形の例を示したが、磁石46の形状は円形、円筒形など他の形状でもよい。
【0040】次に、両側に設けられた電磁制動機構38Bは、図6に示すような構造である。すなわち、振動板14に支持部材40を介して取りつけられた可動コイル42は、ヨーク平板部10aに形成された開口部内に位置している。
支持部材40は、振動板14側が径の大きい段付き円筒状であり、その段部をダンパー48により保持されている。ヨーク平板部10aの開口部の外面側の縁には、4個の磁石46が90°間隔で取りつけられている。また磁石46のヨーク平板部10aと反対側の面には磁気回路部材44が取りつけられている。磁気回路部材44の中央部には、頂部に空気穴のあいたキャップ状凸部44aが形成されている。可動コイル42は、このキャップ状凸部44aとヨーク平板部10aの開口部内面との間の環状空隙内に配置されている。このような構造でも、中央の電磁制動機構38Aと同様の振幅抑制作用を得ることができる。なお図6(B)では4個の四角形の磁石46を使用した場合を示したが、磁石46の形状はこれに限られるものではなく、例えばドーナツ状の磁石1個でもよい。
【0041】図7は電磁制動機構の他の実施形態を示す。この電磁制動機構38も、振動板14に円筒状の支持部材40を介して可動コイル42を取りつけ、支持部材40の軸線方向中間部をダンパー48により保持している点では図5及び図6の電磁制動機構38A、38Bと同様である。この電磁制動機構38が前述の電磁制動機構38A、38Bと異なる点は、ヨーク平板部10aに環状凹部10dを形成し、この環状凹部10dの底面に磁石46の一方の磁極面を接合したこと、環状凹部10dの内周側円筒部10eを支持部材40の内側に位置させたこと、そして磁石46の他方の磁極面に強磁性材料からなる環状プレート50を接合し、この環状プレート50の内周面と前記内周側円筒部10eの外周面とを、可動コイル42を挟んで対向させたことである。このような構造でも前記電磁制動機構38A、38Bと同様な振幅抑制作用を得ることができる。なお内周側円筒部10eの上端は空気穴として開口している。支持部材40にアルミ等の軽量かつ高剛性の導体を使用すれば、支持部材40に可動コイルとしての機能を持たせることができ、部品点数を少なくすることも可能である。
【0042】
〔実施形態4〕 図8は本発明のさらに他の実施形態を示す。この平面スピーカは、ヨーク平板部10aの中央部に第一の永久磁石52を設置し、振動板14の中央部に前記永久磁石52と同じ極性の磁極面が対向するように第二の永久磁石54を取りつけ、永久磁石52と54の反発力で振動板14が永久磁石12の磁極面に衝突するのを防止したものである。上記以外の構成は図1の平面スピーカと同じであるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。なお第一の永久磁石52としては、他の永久磁石12と同じものを使用することが好ましいが、異なるものを使用することもできる。
【0043】以上のように、本発明の実施形態の説明の中で、振幅抑制部材28として、(1)ダンパー30にラッパ状支持部材32を取りつけた事例や、(2)電磁制動機構38を設けた事例、(3)磁石の同じ極性を対向させて反発力を利用する事例、(4)弾性体を利用する事例等を示したが、これらは、1種類のものを1箇所に設けてもよいし、1種類のものを複数箇所に設けてもよい。また複数種類のものを複数箇所に設けることも可能である。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、振動板のうち相対的に他の所より振幅が大きい箇所に、振幅抑制部材を設けて、振動板の大振幅での振動を抑制するようにしたので、振動板が永久磁石の磁極面に衝突するのを防止することができ、異音の発生の少ない、音質のよい平面スピーカを得ることができる。また振幅抑制部材で振動板を支持することにより、振動板の周辺部のみを保持枠で保持する場合よりも、振動板と永久磁石の磁極面とのギャップの大きさを所定の大きさにそろえることが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る平面スピーカの一実施形態を示す断面図。
【図2】(A)〜(D)はそれぞれ、本発明に係る平面スピーカにおいて振幅抑制部材を設置する箇所を例示する説明図。
【図3】本発明に係る平面スピーカの他の実施形態を示す断面図。
【図4】本発明に係る平面スピーカのさらに他の実施形態を示す、(A)は振動板を取り除いた状態の平面図、(B)は(A)のB−B線断面図、(C)は底面図、(D)は(A)のD−D線断面図。
【図5】図4の平面スピーカにおける中央部の電磁制動機構を示す、(A)は断面図、(B)は底面図。
【図6】図4の平面スピーカにおける両側の電磁制動機構を示す、(A)は断面図、(B)は底面図。
【図7】本発明の平面スピーカに用いる電磁制動機構の他の例を示す断面図。
【図8】本発明に係る平面スピーカのさらに他の実施形態を示す断面図。
【図9】従来の平面スピーカを示す断面図。
【図10】(A)は平面スピーカの振動板が一次振動モードで振動する様子を、(B)は同じく二次振動モードで振動する様子を示す説明図。
【符号の説明】
10:ヨーク
10a:平板部
10b:周壁部
10c:円筒部
10d:環状凹部
10e:円筒部
12:永久磁石
14:振動板
16:絶縁シート
18:ボイスコイル
20:保持枠
26:開口部
28:振幅抑制部材
30:ダンパー
32:ラッパ状支持部材
34:固体ブロック
36:弾性体
38、38A、38B:電磁制動機構(振幅抑制部材)
40:支持部材
42:可動コイル
44:磁気回路部材
46:磁石
48:ダンパー
52:第一の磁石
54:第二の磁石

Claims (14)

  1. 平板部を有するヨークと、このヨークの平板部に取り付けられた多数の永久磁石と、絶縁シートの片面又は両面に前記永久磁石に対応させてボイスコイルを設けた振動板と、この振動板の周辺部を、振動板と前記永久磁石の磁極面との間に所定のギャップができるように保持する保持枠とを備えた平面スピーカにおいて、
    前記振動板の、相対的に他の所よりも大きい振幅で振動する箇所に、その箇所の永久磁石の磁極面レベルに達しない振幅での振動は許容するが、磁極面レベルに達する振幅での振動は抑制する振幅抑制部材を設けたことを特徴とする平面スピーカ。
  2. 請求項1記載の平面スピーカであって、振幅抑制部材が、振動板の三次振動モード以下の低次振動モードの腹の中心又はその近傍に相当する箇所の少なくとも1箇所に設けられていることを特徴とする平面スピーカ。
  3. 請求項1又は2記載の平面スピーカであって、振幅抑制部材は、静止状態にある振動板を永久磁石の磁極面との間に所定のギャップを保って支持するように構成されていることを特徴とする平面スピーカ。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の平面スピーカであって、振幅抑制部材が、同心円状の波形を有していて周辺部をヨークに固定されたダンパーと、このダンパーの中央部に一端側を固定され、他端側を振動板に固定された支持部材とで構成されていることを特徴とする平面スピーカ。
  5. 請求項4記載の平面スピーカであって、支持部材がラッパ状部材又は円筒状部材からなることを特徴とする平面スピーカ。
  6. 請求項1ないし3のいずれかに記載の平面スピーカであって、振幅抑制部材が、ヨークに固定された固体ブロックと、この固体ブロック上に振動板を支持するように取りつけられた弾性体とで構成されていることを特徴とする平面スピーカ。
  7. 請求項6記載の平面スピーカであって、固体ブロックは、ヨークに取りつけられた多数の永久磁石と同じものであることを特徴とする平面スピーカ。
  8. 請求項1ないし3のいずれかに記載の平面スピーカであって、振幅抑制部材が電磁制動機構で構成されていることを特徴とする平面スピーカ。
  9. 請求項8記載の平面スピーカであって、電磁制動機構は、振動板に支持部材を介して中心軸線が振動方向に向くように取りつけられた可動コイルと、この可動コイルに放射方向の磁束を付与するようにヨークに取りつけられた磁石とを備えていることを特徴とする平面スピーカ。
  10. 請求項9記載の平面スピーカであって、1巻きあるいは多数巻きの可動コイルは両端子間を短絡状態とすることを特徴とする平面スピーカ。
  11. 請求項9記載の平面スピーカであって、支持部材が軽量金属で一体化されていることを特徴とする平面スピーカ。
  12. 請求項9記載の平面スピーカであって、可動コイルは一部に音声電流を流して駆動力を持たせることを特徴とする平面スピーカ。
  13. 請求項9記載の平面スピーカであって、支持部材がダンパーを介してヨークに支持されていることを特徴とする平面スピーカ。
  14. 請求項1ないし3のいずれかに記載の平面スピーカであって、振幅抑制部材が、ヨークに取りつけられた第一の磁石と、この磁石と同じ極性が対向するように振動板に取りつけられた第二の磁石とで構成されていることを特徴とする平面スピーカ。
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