JP2005012612A - 空間光伝送装置及びそれに用いる光送信装置 - Google Patents

空間光伝送装置及びそれに用いる光送信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】構成が簡単で、組立て位置合わせが簡便で、減衰の少ない空間光伝送装置及びそれに用いる光送信装置を提供する。
【解決手段】発振光の光軸間隔が1cm以下に近接配置された可視光と赤外光とを発する2波長レーザ10及び2波長レーザ10の前方の送信方向光軸上に設けた送信レンズ系21を有する光送信装置5と、前記光送信装置5に対向して送信方向光軸上に設置されて、少なくとも赤外光に感度を持つ受光素子25を有する光受信装置7とを具備する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空間を伝送路として光ビームにより信号の送受信を行う空間光伝送装置に係り、特に数m以上離れた光送信装置と光受信装置の光軸合わせを容易に行うことができる空間光伝送装置及びそれに用いる光送信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、数m以上離れた光送信装置と光受信装置の間で空間を介して光通信を行う空間光伝送装置では、最大伝送速度が1GHzに達しており、発光素子として波長770〜900nm帯の近赤外光を発光する赤外レーザダイオード(LD)や赤外発光ダイオード(LED)が多く使用されている。このような空間光伝送装置において、光送信装置と光受信装置の搬送光の光軸合わせを行う必要があるが、赤外光は視認できないために、光軸合わせを容易に行うことができない問題がある。
【0003】
この光軸合わせを簡便に行うために、光伝送に使用する赤外光を発光する赤外LDと、光軸合わせのために使用する可視光を発光する可視LDとを用い、この赤外光を第1光ファイバカプラで第3光ファイバカプラに導くと共に可視光を第2光ファイバカプラで第3光ファイバに導くように構成し、可視LDからの可視光を発光させ、光受信装置ではスクリーン板に当たる可視光を視認しながら光軸合わせを行うようにした空間光伝送装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
しかしながら、上記従来の技術は、赤外LDと可視LDからの光をそれぞれ同一光軸の第3光ファイバに導くための第1及び第2光ファイバカプラを必要とするために、光送信装置の部品数が多く構成が複雑になり、装置が大きくなる上に、光ファイバにレーザ光を導入するための組立てと微細な位置合わせ等が必要となる。また、レーザ光の光路にある部品での通過損失及び部品への光結合損失のために、光送信装置内でレーザ光の減衰が生じる。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−64821号公報(第3頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、空間光伝送装置においては、光送信装置と光受信装置の間の光軸を合わせるために、赤外レーザ光路に可視レーザ光を組み込んで、可視光をガイド光として光軸調整を行うようにしているが、光送信装置の構成が複雑になり、組立て位置合わせに多くの労力を要し、レーザ光の減衰が大きくなるという問題がある。
【0007】
従って、本発明は、赤外レーザ光と可視レーザ光を使用しても構成が簡単で、組立て位置合わせが簡便で、減衰の少ない空間光伝送装置及びそれに用いる光送信装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の一態様の空間光伝送装置は、発振光の光軸が実質的に同一光軸をなすように近接配置された可視光と赤外光とを発する多波長レーザ及び前記多波長レーザの前方の送信方向光軸上に設けた送信レンズ系を有する光送信装置と、前記光送信装置に対向して送信方向光軸上に設置されて、少なくとも赤外光に感度を持つ受光素子を有する光受信装置とを具備したことを特徴とする。
【0009】
また、上記目的を達成するために、本発明の他の態様の空間光伝送装置は、発振光の光軸が実質的に同一光軸をなすように近接配置された可視光と赤外光とを発する多波長レーザ、前記多波長レーザの前方の送信方向光軸上に設けた送信レンズ系及び前記多波長レーザの赤外レーザと可視レーザにそれぞれ伝送信号を入力する手段を有する空間光送信装置と、前記送信装置に対向して送信方向光軸上に設置された波長選択性を有する光路分岐手段、前記光路分岐手段を透過した一方の光を受光する受光素子及び前記光路分岐手段で反射された他方の光を受光する受光素子を有する空間光受信装置とを具備したことを特徴とする。
【0010】
また、上記目的を達成するために、本発明の他の態様の光送信装置は、発振光の光軸が実質的に同一光軸をなすように近接配置された可視光と赤外光とを発する多波長レーザと、前記多波長レーザの前方の送信方向光軸上に設けた送信レンズ系とを具備することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0012】
(第1の実施の形態)
まず、第1の実施の形態に係る空間光伝送装置について、図1を参照しながら説明する。図1は、空間光伝送装置を模式的に示す構成図である。なお、以下の図では、同一構成要素には同一符号を付して説明する。
【0013】
図1に示すように、空間光伝送装置1では、光送信装置5は、波長790nm帯の赤外光を発光する赤外LDと波長650nm帯の可視光を発光する可視LDが外囲器に組み込まれた多波長レーザである2波長レーザ10が固定されており、発光した赤外レーザ光18または可視レーザ光17は送信方向等に移動可能な1組の送信レンズ系21で所望のビームに成形され、少なくとも波長650nm帯及び波長790nm帯の光には透明な窓31等を通して送信される構成になっている。図中、電源、赤外及び可視LDのドライバ等の回路は省略してある。
【0014】
なお、光送信装置において、1組の送信レンズ系21で、2波長のレーザ光を効率よく形成しようとすると、赤外光と可視光の平行光の光軸間隔はゼロであることが望ましい。そこで、本実施の形態では、多波長レーザ10における赤外LDと可視LDの間隔を110μmとし、その間隔を実質ゼロになるようにしている。
【0015】
この赤外LDと可視LDの間隔は、数100mW以上の大出力レーザを考慮すると、熱放出等のために、この間隔を大きく取る必要が出てくる。しかしながら、2波長のレーザ光を1組の送信レンズ系で効率よく形成しようとすると、送信レンズ系の大きさ、価格等の制約から、1cmが限度と考えられ、好ましくは1mm以下が適当である。
【0016】
そして、光送信装置5に収納された2波長レーザ10赤外LDには、リードピン16bを介して伝送信号45が供給され、可視LDには、リードピン16aを介して光軸合わせのための光軸合わせ信号41が供給される。この両信号41及び45は、適宜切替えあるいは同時供給が可能である。
【0017】
また、図1に示すように、光受信装置7が光送信装置5に対向して送信方向光軸上に設置されている。この光受信装置7は、少なくとも波長650nm帯及び波長790nm帯の光には透明な窓等を通して入射した赤外レーザ光18等が受信レンズ系24を通過して、例えばSi系の受光素子であるフォトダイオード25で受光され、電気信号に変換され、この電気信号を出力する構成になっている。なお、図中、光受信装置7からの出力信号の取出しは省略している。
【0018】
図2は、外囲器の一部が切欠された2波長レーザ10の斜視図である。
【0019】
図2に示すように、2波長レーザ10は、4本のリ−ドピン16が電気的絶縁されて植設された金属製のステム14にLDチップ11及びレーザ光をモニタするためのモニタフォトダイオード13が固定されている。LDチップ11は、絶縁性サブマウント12にマウントされ、ステム14の対向側にレーザ光を取り出すようにステム14と垂直に固定されている。また、モニタフォトダイオード13は、LDチップ11の下方においてステム14に固定されている。これらLDチップ11及びモニタフォトダイオード13は、ワイヤ等によりリード16と電気的接続されている。
【0020】
また、金属性のキャップ19がLDチップ11、モニタフォトダイオード13を内包してステム14に封着されている。このキャップ19の頂部には、レーザ光を取出すためのウィンドウガラス15が設けられ、LDチップ11からの可視レーザ光17及び赤外レーザ光18は、LDチップ11の一方の端面からウィンドウガラス15を通して外囲器の外部に向けて放射され、他方の端面からのレーザ光は、発光を制御するためのモニタフォトダイオード13に入射する。
【0021】
図3は、同一基板にモノリシックに形成された2波長レーザ10のLDチップ11部分を示す斜視図である。
【0022】
このLDチップ11は、図3に示すように、波長650nm帯の可視レーザ光17を発振するInGaAlP系からなる可視LD27と波長790nmの赤外レーザ光18を発振するGaAlAs系の赤外LD28が、同一の半導体基板上にモノリシックに形成され、水平方向に並置されている。なお、レーザはLDチップ11の両端面から発振されるが、図3では、一端面からの発振のみが示してある。また、可視LD27と赤外LD28の間隔は、例えば110μmに形成しており、両LD27及び28は、分離溝29によって電気的に分離されており、それぞれを独立して駆動(ドライブ)することが可能である。
【0023】
図4は、LDチップ11の具体的構造を示す概略断面図である。
【0024】
図4に示すように、LDチップ11は、例えば、1枚のn−GaAs基板51上に、両波長に共通なn−クラッド層52、発光波長に応じた可視発光活性層53及び赤外発光活性層54、両波長に共通なp−クラッド層55、電流を発光部に効率よく注入するための電流阻止層56、コンタクト層57がこの順序でMOCVDにより積層形成され、コンタクト層57上にp側電極58、反対側のn−GaAs基板51にn側電極59がそれぞれ形成されている。
【0025】
発光波長に応じた可視発光活性層53は、InGaAlP系のガイド層の間に同系の井戸層と障壁層からなるMQW構造、赤外発光活性層54は、GaAlAs系のガイド層の間に同系の井戸層と障壁層からなるMQW構造を採用している。
【0026】
そして、両積層構造は、n−GaAs基板51に達する分離溝29によって分離され、n側電極59は共通であるが、p側電極58は分離されている。従って、可視光は幅数μmの可視発光部27で、赤外光は同幅の赤外発光部28で発光し、それぞれ独立して発光、非発光を制御できる。
【0027】
上述したように、可視LD27及び赤外LD28を有するLDチップは、1枚の基板上に半導体製造工程によって作製されている。そのため、半導体製造工程におけるマスク合わせ、結晶成長、その他の加工精度等でそれらの間隔が決まることになり、ばらつきはほとんど無視できる程度に精度の高い可視レーザ光17と赤外レーザ光18からなる平行光を発振可能である。
【0028】
次に、空間光伝送装置1における光送信装置5と光受信装置7との光軸合わせについて説明する。光軸合わせは、例えば、光送信装置5から発光された赤外レーザ光18が、光受信装置7のフォトダイオード25に予め決められた強度で入射され、伝送速度の仕様を満足できるかどうかを目安に行えばよい。
【0029】
まず、光送信装置5と光受信装置7を所定距離離して互いに対向するように仮設置する。
【0030】
次に、可視LDに光軸合わせ信号41を供給して可視レーザ光17を発光させ、この可視レーザ光17を目視しながら、光受信装置7、あるいは、光送信装置5と光受信装置7双方の位置を合わせる。必要に応じて、送信レンズ系21で可視レーザ光の形成を行い、光受信装置7での可視レーザ光17の見え方を調節してもよく、また、光受信装置7のフォトダイオード25に直結する位置に印を付けた紙等を光受信装置7前面に貼り付けて、より見易くする工夫をしてもよい。2波長レーザ10の可視LD27と赤外LD28との間隔110μmは、実質的にはゼロ(実質的に同一光軸)に近く、また、赤外レーザ光18と可視レーザ光17の平行度も高い。従って、光軸合わせが容易に行える。
【0031】
最後に、可視レーザ光17を止めて、光送信装置5からダミーの伝送信号等を乗せた赤外レーザ光18を発光して、光受信装置7のフォトダイオード25の受信強度が最大または最適になるように微調整を行うことによって、空間光伝送装置の光軸合わせが完了する。
【0032】
なお、可視レーザ光17での光軸合わせにおいて、目視での最適位置を出すところで止めたが、光受信装置7のフォトダイオード25は波長650nm帯の光にも十分な感度を有するので、目視での最適位置を出した後、フォトダイオード25の受信強度を見ながらの調整を行っても差し支えない。また、光受信装置7の受信レンズ系24を移動させて微調整を行うことも可能である。そして、光送信装置5と光受信装置7の光軸合わせが終了した時点で、光受信装置7での赤外レーザ光18のビーム径を広げて、送受信装置5及び7の位置的な揺らぎを吸収するように設定して使用することは差し支えない。
【0033】
以上のように、第1の実施の形態によれば、多波長レーザにおける可視LDと赤外LDは、110μmの近接配置され、この光軸合わせのための可視レーザ光は光伝送に使われる赤外レーザ光の光軸と実質的に同軸(同一発光点)と見做すことができる。従って、簡便にして、しかも正確に位置合わせすることが可能となる。
【0034】
また、実質的に同一発光点と見做せる2波長レーザを使用することにより、従来、別々に取り付けた可視レーザ光と赤外レーザ光とを光ファイバカプラを使って、光軸を同一にするための組立て位置合わせに要した労力が大幅に軽減される。その上、部品点数の削減が可能なために、光送信装置及び空間光送信装置の小型化も同時に可能となる。
【0035】
更に、光路上に配置される部品数が少なくなるために、従来、それらの部品で発生したレーザ光の通過損失、及び部品への光結合に伴う損失を最小限に抑えることができ、消費電力の低減あるいは遠距離間での光軸合わせが容易に行えると共に、より遠距離間の空間光伝送が可能となる。
【0036】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る空間光伝送装置について、図5を参照しながら説明する。図5は、空間光伝送装置を模式的に示す構成図である。なお、第1の実施の形態と同一構成部分には同一の符号を付して、その説明は省略し、異なる構成部分について説明する。
【0037】
図5に示すように、空間光伝送装置2の光送信装置6は、第1の実施の形態と同じ構成であるが、可視レーザ光17を光伝送用として利用するために、可視LD27に伝送信号を供給する手段を新たに付加した点が第1の実施の形態とは異なる。すなわち、第1の実施の形態においては、伝送信号45が電気信号として、リードピン16bを介して赤外LDにのみ供給されていたが、本実施の形態では、別の伝送信号46が電気信号として、リードピン16aを介して可視LDにも供給されている点が異なる。なお、光送信装置6と光受信装置8との光軸合わせ時には、可視LDは、第1の実施の形態と同様に、光軸合わせ信号を発信することが可能である。
【0038】
そして、光受信装置8は、2波長の伝送信号を受信する点で第1の実施の形態とは異なる。すなわち、図5(a)に示すように、光受信装置8では、少なくとも波長650nm帯及び波長790nm帯の光に透明な窓32等を通して入射光を導入し、この内、一方の赤外レーザ光18は、赤外光通過フィルタ26を通過して、受信レンズ系24を通過して、例えばSi系のフォトダイオード25等で受光されて、電気信号に変換される。他方の可視レーザ光17は、赤外光通過フィルタ26で反射され、向きを変えて、全反射フィルタ36に到達して反射され、向きを変えて、受信レンズ系34を通過して、例えばSi系のフォトダイオード35等で受光されて、電気信号に変換される。
【0039】
この光受信装置8においては、受信レンズ系24及び34だけでなく、赤外通過フィルタ26及び全反射フィルタ36等も可動であるが、フォトダイオード25及び35を可動としてもよい。これらの光伝送信号を変換した電気信号は光受信装置8から出力されるが、出力信号の取出しは図示を省略している。
【0040】
また、図5(b)に示すように、光受信装置9を別の形態に変更することは可能である。すなわち、導入された入射光の内、一方の赤外レーザ光18は、赤外光通過フィルタ26を通過して、受信レンズ系24を通過して、例えばSi系のフォトダイオード25等で受光されて、電気信号に変換される。他方の可視レーザ光17は、赤外光通過フィルタ26で反射され、向きを変えて、受信レンズ系38を通過して、例えばSi系のフォトダイオード39等で受光されて、電気信号に変換される。全反射フィルタ36を使用しない点が、上述の図5(a)の形態と異なる。この光受信装置8においては、受信レンズ系24及び38、及び赤外通過フィルタ26等は可動であるが、フォトダイオード25及び39を可動としてもよい。これらの光伝送信号を変換した電気信号は光受信装置9から出力されるが、出力信号の取出しは図示を省略している。
【0041】
これらの光送信装置6と光受信装置8または9とを有する空間光伝送装置2の光軸合わせについては、可視レーザ光17を光軸合わせ信号41の発信に切替えた後は、第1の実施の形態と同様である。
【0042】
そして、光軸合わせの後、伝送信号45を赤外レーザ光18に乗せて光送信装置6から発して、光受信装置8または9で受けることにより空間光伝送することは、第1の実施の形態と同じである。一方、別の伝送信号46を可視レーザ光17に乗せて光送信装置6から発して、光受信装置8または9で受けることにより、別の空間光伝送が可能となる。
【0043】
以上のような第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態で得られる効果の他に、赤外レーザ光18及び可視レーザ光17による2チャネルの空間光伝送が可能となり、従来、1チャネルで行っていた空間光伝送の2倍の伝送容量を実現できる。使い方は、例えば、並列して2チャネルを使い、伝送容量を2倍に向上させることもできるし、例えば、可視レーザ光をバックアップ用に確保しておくという使い方もできる。
【0044】
なお、図5には、赤外光通過フィルタ26を用いて、赤外レーザ光18を通過させて、可視レーザ光17を反射させる構成としてあるが、図5の赤外光通過フィルタ26の代わりに可視光通過フィルタを用いて、可視光を通過させて、赤外光を反射させる構成とすることも可能である。
【0045】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することができる。
【0046】
例えば、多波長レーザとして、波長650nm帯の可視光と波長790nm帯の赤外光を使用した2波長レーザの例を示したが、従来の空間光伝送装置との互換性を考えると、波長770〜900nm帯の赤外光であれば差し支えない。また、可視光は、実績のある600nm台の赤色が利用し易く、適宜選択して使用することが可能である。
【0047】
また、2波長レーザとして、同一半導体基板上に形成されたモノリシックなレーザを使用したが、別々なLDチップを、一つの基板にマウントしたハイブリッド型の2波長レーザを利用することもできる。その場合、モノリシックに比較して、発光点間隔が広くなったり、ばらつきが大きくなったり、2波長のレーザ光の平行度がばらつく等が考えられるが、従来の実施形態の空間光伝送装置に比較して、組立て位置合わせ等の簡略化が図れる効果は得られる。
【0048】
また、2波長レーザは金属製の外囲器に収納されている例を示したが、リードフレームにプラスチックを組合せた外囲器等に収納されていても差し支えない。
【0049】
また、2波長に限らず、3波長以上の多波長レーザであっても、その内の1波長が可視光である限り、光軸合わせの簡便さを維持して、空間光伝送を実現できる。
【0050】
また、モノリシックな2波長レーザの発光点間隔が110μmのものを選んだが、2波長を同一光学系を使用して伝送しようとする場合、発光点間隔が近接する程誤差は小さくなるので、発光点間隔は可能な限り小さい方がよい。レーザの発光層等の積層方向に垂直な方向に2つの発光部を平置する構造の2波長レーザを使用したが、積層方向に2つ以上の発光部を持つ構造であっても差し支えない。また、面発光型のいわゆるVCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)構造の多波長レーザを選択することも可能である。
【0051】
また、受光素子としてフォトダイオードを使用したが、より微小な光を受光する場合、アバランシェフォトダイオードを選択してもよい。空間光伝送装置に要求される性能、装置の価格等を考慮して使い分けることが可能である。
【0052】
空間光送信装置の発光素子として、レーザを使用したが、例えば数10m以下の近距離で使用する場合、一つに可視光を含むならば、モノリシックあるいはハイブリッドの多波長LEDを使用することは可能である。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、赤外レーザ光と可視レーザ光を使用しても構成が簡単で、組立て位置合わせが簡便で、減衰の少ない空間光伝送装置及びそれに用いる光送信装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る空間光伝送装置を模式的に示す構成図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る外囲器を一部切欠した2波長レーザの斜視図。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る2波長のレーザダイオード(LD)チップを示す斜視図。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る2波長LDチップの積層構造を示す概略断面図。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る空間光伝送装置を模式的に示す構成図。
【符号の説明】
1、2 空間光伝送装置
5、6 光送信装置
7、8、9 光受信装置
10 2波長レーザ
11 LDチップ
12 絶縁性サブマウント
13 モニタフォトダイオード
14 ステム
15 ウィンドウガラス
16、16a、16b リードピン
17 可視レーザ光
18 赤外レーザ光
19 キャップ
21 送信レンズ系
24、34、38 受信レンズ系
25、35、39 フォトダイオード
26 赤外光通過フィルタ
27 可視LD
28 赤外LD
29 分離溝
31、32 窓
36 全反射フィルタ
51 n−GaAs基板
52 n−クラッド層
53 可視発光活性層
54 赤外発光活性層
55 p−クラッド層
56 電流阻止層
57 コンタクト層
58 p側電極
59 n側電極

Claims (12)

  1. 発振光の光軸が実質的に同一光軸をなすように光軸平行に近接配置された可視光と赤外光とを発する多波長レーザ及び前記多波長レーザの前方の送信方向光軸上に設けた送信レンズ系を有する光送信装置と、
    前記光送信装置に対向して送信方向光軸上に設置されて、少なくとも赤外光に感度を持つ受光素子を有する光受信装置と、
    を具備したことを特徴とする空間光伝送装置。
  2. 発振光の光軸が実質的に同一光軸をなすように近接配置された可視光と赤外光とを発する多波長レーザ、前記多波長レーザの前方の送信方向光軸上に設けた送信レンズ系及び前記多波長レーザの赤外レーザと可視レーザにそれぞれ伝送信号を入力する手段を有する光送信装置と、
    前記光送信装置に対向して送信方向光軸上に設置された波長選択性を有する光路分岐手段、前記光路分岐手段を透過した一方の光を受光する受光素子、前記光路分岐手段で反射された他方の光を受光する受光素子を有する光受信装置と、
    を具備したことを特徴とする空間光伝送装置。
  3. 前記多波長レーザは、同一半導体基板上にモノリシックに形成された構造を有することを特徴とする請求項1または2に記載の空間光伝送装置。
  4. 前記多波長レーザは、個別のレーザチップを同一基板上に光軸平行に近接配置した構造を有することを特徴とする請求項1または2に記載の空間光伝送装置。
  5. 前記多波長レーザの赤外光と可視光の平行光軸間隔が1mm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の空間光伝送装置。
  6. 前記多波長レーザの可視レーザはInGaAlP系材料で形成され、赤外レーザはGaAlAs系材料で形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の空間光伝送装置。
  7. 前記多波長レーザの可視光の波長は600〜690nm帯、赤外光の波長は770〜900nm帯であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の空間光伝送装置。
  8. 前記光路分岐手段は、赤外光通過型あるいは可視光通過型のいずれかであることを特徴とする請求項2に記載の空間光伝送装置。
  9. 空間光伝送に用いる光送信装置であって、
    発振光の光軸が実質的に同一光軸をなすように光軸平行に近接配置された可視光と赤外光とを発する多波長レーザと、
    前記多波長レーザの前方の送信方向光軸上に設けた送信レンズ系と、
    を具備することを特徴とする光送信装置。
  10. 前記多波長レーザは、同一半導体基板上にモノリシックに形成された構造、または、個別のレーザチップが同一基板上に光軸平行に近接配置された構造を有することを特徴とする請求項9に記載の光送信装置。
  11. 前記多波長レーザの赤外光と可視光の光軸間隔が1mm以下であることを特徴とする請求項9または10に記載の光送信装置。
  12. 前記多波長レーザの可視レーザはInGaAlP系材料で形成され、赤外レーザはGaAlAs系材料で形成されていることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の光送信装置。
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US9071352B2 (en) * 2005-09-02 2015-06-30 Georgios Margaritis Free space optics alignment method and apparatus

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