JP2005012359A - 移動通信システムにおける移動局のセルサーチ装置およびセルサーチ方法 - Google Patents

移動通信システムにおける移動局のセルサーチ装置およびセルサーチ方法 Download PDF

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章 伊藤
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Abstract

【課題】本発明は、移動通信システムにおける移動局のセルサーチ装置およびセルサーチ方法を提供する。
【解決手段】1つまたは複数の基地局からの複数のパスのそれぞれについて、プライマリ同期チャネルに含まれるプライマリ同期コードが検出され、各パスのスロットタイミング同期が確立される。次に、スロットタイミング同期が確立された複数のパスが同じ基地局からのパスかどうかが判定され、同じ基地局のパス同士がグループに分類され、分類したグループの1つが選択される。次に、選択されたグループに含まれる全てのパスをレイク合成することにより、該グループの第2同期チャネルに含まれる第2同期コードが検出され、該パスのフレームタイミング同期の確立およびスクランブリングコードグループの同定が行われる。次に、同定されたスクランブリングコードグループおよび共通パイロットチャネルに基づいて、スクランブリングコードが同定される。
【選択図】図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動通信システムにおける移動局のセルサーチ装置およびセルサーチ方法に関する。また、本発明は、移動通信システムにおいて、基地局のエリアの圏内か圏外かを判定する移動局装置および圏内/圏外判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
第3世代移動通信システム(IMT2000)の一つの方式として、W−CDMA(Wideband CDMA)方式が検討され、その標準化が進められている。
【0003】
このW−CDMA方式では、移動局(移動端末)は、電源投入時に、どの基地局が周辺に存在しているのか分からないので、基地局を検出する必要がある。また、移動局は、移動時には、より近くの基地局を選択したいことから、現在、信号を受信している基地局以外の基地局を検出する必要がある。
【0004】
このような移動局による基地局の検出は、セルサーチと呼ばれる。よりよい環境にある基地局を選択するため、移動局は、周辺に存在する多数の基地局を検出する場合がある。
【0005】
W−CDMA方式におけるセルサーチでは、高速なセルサーチを実現するために、(1)プライマリ同期チャネル(PSCH:Primary Synchronization Channel)のプライマリ同期コード(PSC:Primary Synchronization Code)の検出によるスロットタイミングの同期、(2)セカンダリ同期チャネル(SSCH:Secondary Synchronization Channel)のセカンダリ同期コード(SSC:Secondary Synchronization code)の検出によるフレームタイミングの同期とスクランブリングコードグループの同定、および(3)共通パイロットチャネル(CPICH:Common Pilot Channel)のスクランブリングコード(SC:Scrambling code)の同定、の3段階セルサーチ方法が用いられる。
【0006】
PSCは、全基地局で共通のコードであり、図12に示すように、15個のスロットからなるフレーム(10msec)の各スロットに含まれ、スロット周期のコードである。移動局は、このPSCを検出することにより、スロットタイミングの同期を確立する(上記段階(1))。
【0007】
SSCは、16種類あり、1フレーム内の各スロットには、この16種類のSSCのいずれかが割り当てられる。したがって、スロット間でSSCが異なることがある。SSCは、フレーム周期のコードである。移動局は、各スロットに割り当てられたSSCと16種類のSSCとの間で16回の相関をとり、最大のピーク(相関値)を得たコードをそのスロットのSSCとする。1フレームの15個のスロットに割り当てられた15個のSSCの並び方(パターン)によって、移動局は、フレームタイミングの同期を確立すると共に、64種類のスクランブリングコードグループ番号の同定を行う(上記段階(2))。なお、スクランブリングコードグループは、512種類のスクランブリングコードを見つけやすくするために、8種類ずつをグループ化し、64種類のグループに分けたものである。
【0008】
最後に、移動局は、特定されたスクランブリングコードグループ番号に属する8種類のSCと、CPICHのSCとの相関をとり、最大のピーク(相関値)が得られたSCをその基地局のSCとする。これにより、基地局が特定される。
【0009】
このように1回のセルサーチを行うのに、PSC、SSC、およびSCの3回の検出が必要となるが、この3回の検出のタイミングは同じでなければ相関値が得られないしくみになっている。以上の処理を何回か繰り返すことにより、多数の基地局を検出することができる。
【0010】
また、ある基地局が、周辺セルの基地局のSCおよびタイミング情報を移動局に与える場合がある。1スロット以内の誤差でタイミング情報が与えられた場合に、移動局は、スロット先頭が検出できると、基地局からの上記情報を用いて、周辺のセルからのフレームの先頭を知ることができる。このとき、移動局は、SSC検出(上記段階(2))を行わずに、このフレーム先頭を用いて基地局から指定されたスクランブリングコードの相関を求め、高いピーク値が得られれば、この基地局のスクランブリングコードを同定する(上記段階(3))。
【0011】
しかし、このようなセルサーチにおいて、PSCHおよびSSCHを含む同期チャネル(SCH:Synchronization Channel)のコードは、各基地局で共通のため、各基地局からマルチパスの信号が到来した場合に、どのパスの信号が同じ基地局からのものであるかを区別することができない。そのため、通常、セルサーチにおいては、ユーザデータ等の復調において行われるレイク受信を行うことができない。
【0012】
したがって、従来、マルチパスが存在する場合であっても、1パスずつのSSCおよびSC検出を行っていた。このため、マルチパスの合計電力値(レイク合成値)が大きい基地局が選択されるのではなくて、各パスの電力値が比較され、最大電力のパスの基地局が選択されるようになっていた。例えば、図7Aにおいて、パスP1、P2、およびP3は、基地局Aからの信号であり、パスP4、P5、およびP6は基地局Bからの信号である場合に、基地局AのパスP1〜P3の合計電力値(PSCの合計相関値)よりも基地局BのパスP4〜P6の合計電力値の方が大きいが、パスP2の電力値が最大であるため、基地局Aが選択されていた。
【0013】
しかしながら、データ復調と同様に、レイク合成により、合計電力値の大きい基地局を選択した方が、受信品質の良い基地局を選択することができる。
【0014】
また、従来の方法では、レイク合成によるS/N(SN比:Signal−to−Noise ratio)の改善が行えないという問題がある。このため、レイク合成を行った場合に比べ、基地局の検出確率が低くなり、誤検出の確率が高くなっていた。
【0015】
さらに、同じ基地局かどうか区別できないので、マルチパスすべてについてSSCおよびSC検出を行っていた。例えば、図7Bにおいて、従来、相関値の大きなパスP5、パスP6、パスP4の順にセルサーチを行っていた。しかし、これらのパスの信号は、すべて同じ基地局Bからの信号なので、3回のセルサーチを行っても結果はすべて同じとなる。そして、4回目にやっとパスP2のセルサーチを行い、基地局Aが検出される。このように、同じ基地局に対して3回のセルサーチを行うのは無駄である。
【0016】
なお、W−CDMA方式のセルサーチに関する他の従来技術として、短時間で最も確からしいパスを必要最小限だけ抽出可能なセルサーチ制御装置およびセルサーチ制御方法がある(例えば、特許文献1参照)。このセルサーチ制御装置およびセルサーチ制御方法では、規定数のパスのPSCHが検出され、検出パスから相関値の上位n個のパスが抽出され、抽出されたn個のパスに対応するSSCHの検出タイミングが、フレームタイミング同期を行う第2の同期確立手段に割り当てられる。
【0017】
また、別の従来技術に、参照信号として、相関検出対象であるスロットのPSCHのみならず、当該スロットの前後のスロットのPSHCまたはSSCHをも用いてSSCHの相関検出を行うものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0018】
さらに別の従来技術として、各サーチにおける各段階の相関検出動作を、当該サーチにおける平均相関値だけを用いて行うのではなく、過去のサーチにおける平均相関値を記憶しておき、当該サーチの平均相関値と過去のサーチの平均相関値の両方を用いて行うことにより、各段階の検出精度を高め、サーチの所要時間および精度を高めるものがある(例えば、特許文献3参照)。
【0019】
さらに別の従来技術として、複数基地局を検出するセルサーチにおいて、マルチパスを削除することにより、セルサーチ時間を短縮するものがある(例えば、特許文献4参照)。
【0020】
さらに別の従来技術として、第1段階および第2段階のそれぞれの検出終了時に、相関電力値と閾値とを比較し、閾値を超えない場合には、再度第1段階から処理を行い、第3段階として、相関検出値が閾値を超えるロングコードの相関検出を行い、閾値を超えたロングコードを目的セルのロングコードと判定するものがある(例えば、特許文献5参照)。
【0021】
【特許文献1】
特開2002−141886号公報
【0022】
【特許文献2】
特開2002−84568号公報
【0023】
【特許文献3】
特開2002−77989号公報
【0024】
【特許文献4】
特開2002−185365号公報
【0025】
【特許文献5】
特開2001−145151号公報
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、同期コードの検出精度を改善することを目的とする。また、本発明は、同期チャネルのS/Nを改善することを目的とする。さらに、本発明は、基地局の検出確率を高めることを目的とする。またさらに、本発明は、セルサーチの処理効率を改善することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明によるセルサーチ装置は、1つまたは複数の基地局から複数のパスを介して無線信号により送信され、それぞれが第1同期チャネル、第2同期チャネル、および共通パイロットチャネルを含む複数のスロットからなるフレームを受信し、該フレームに基づいてセルサーチを行うセルサーチ装置であって、各パスの第1同期チャネルに含まれる第1同期コードを検出することにより、各パスのスロットタイミング同期を確立する第1同期確立部と、前記第1同期確立部により前記スロットタイミング同期が確立された複数のパスが同じ基地局からのパスかどうかを判定して同じ基地局のパス同士をグループに分類し、分類したグループの1つを選択する分類選択部と、前記分類選択部により選択されたグループに含まれる全てのパスをレイク合成することにより、該グループの第2同期チャネルに含まれる第2同期コードを検出し、該パスのフレームタイミング同期の確立およびスクランブリングコードグループの同定を行う第2同期確立部と、前記選択されたグループに含まれる少なくとも1つのパスの共通パイロットチャネルおよび前記第2同期確立部により同定されたスクランブリングコードグループに基づいて、該パスのスクランブリングコードを同定するコード同定部と、を備える。
【0028】
本発明によるセルサーチ方法は、1つまたは複数の基地局から複数のパスを介して無線信号により送信され、それぞれが第1同期チャネル、第2同期チャネル、および共通パイロットチャネルを含む複数のスロットからなるフレームに基づいてセルサーチを行うセルサーチ方法であって、各パスの第1同期チャネルに含まれる第1同期コードを検出することにより、各パスのスロットタイミング同期を確立するステップと、前記スロットタイミング同期が確立された複数のパスが同じ基地局からのパスかどうかを判定して同じ基地局のパス同士をグループに分類し、分類したグループの1つを選択するステップと、前記選択されたグループに含まれる全てのパスをレイク合成することにより、該グループの第2同期チャネルに含まれる第2同期コードを検出し、該グループに対応する基地局のフレームタイミング同期の確立およびスクランブリングコードグループの同定を行うステップと、前記少なくとも1つのパスの共通パイロットチャネルおよび前記同定されたスクランブリングコードグループに基づいて、該パスのスクランブリングコードを同定するステップと、を備える。
【0029】
本発明によると、同じ基地局から到来するパス(マルチパス)同士がグループに分類される。そして、グループに属するマルチパスがレイク合成されることにより、第2同期コードが検出され、フレームタイミング同期が確立される。これにより、第2同期チャネルのS/Nが改善され、第2同期コードの検出精度が改善されると共に、フレームタイミング同期をより高い精度で確立することができる。その結果、基地局の検出確率を高くすることができる。
【0030】
好ましくは、前記分類選択部は、各グループに属するパスの前記第1同期コードの相関値の合計値を求め、該合計値が最大のグループを選択する。これにより受信品質の良い基地局のパスを選択することができ、第2同期コードの検出精度の改善、フレームタイミング同期の精度の改善、および第2同期チャネルのS/Nの改善を行うことができる。
【0031】
さらに好ましくは、前記コード同定部は、前記分類選択部により選択されたグループに含まれる全てのパスについて、各パスの共通パイロットチャネルと前記同定されたスクランブリングコードグループに属する所定の種類のスクランブリングコードとの相関を求め、求めた各パスの相関値を全てのパスについて合計し、合計した値が最大となる種類のスクランブリングコードを、前記選択されたグループに対応する基地局のスクランブリングコードとして同定する。これにより、マルチパスのレイク合成により、スクランブリングコードの同定が行われるので、スクランブリングコードの同定精度を改善することができる。
【0032】
さらに好ましくは、前記第2同期確立部は、2つ目以降の基地局のセルサーチを行う場合において、前記分類選択部により選択されたグループに含まれる少なくとも1つのパスが、既にフレームタイミング同期が確立されたパスであるときは、該パスまたは前記選択されたグループに含まれる全てのパスについての第2同期コードの検出、フレームタイミング同期の確立、およびスクランブリングコードグループの同定を省略する。これにより、セルサーチの処理効率を改善することができる。
【0033】
さらに好ましくは、前記コード同定部は、2つ目以降の基地局のセルサーチを行う場合において、前記分類選択部により選択されたグループに含まれる少なくとも1つのパスが、既にスクランブリングコードが同定されたパスであるときは、該パスまたは前記選択されたグループに含まれる全てのパスについてのスクランブリングコードの同定を省略する。これにより、セルサーチの処理効率を改善することができる。
【0034】
本発明による移動局装置は、1つまたは複数の基地局から複数のパスを介して無線信号により送信され、それぞれが少なくとも第1同期チャネルを含む複数のスロットからなるフレームを受信し、該フレームに基づいて、自局がエリアの圏内であるか圏外であるかの判定を行う移動局装置であって、各パスの第1同期チャネルに含まれる第1同期コードを検出することにより、各パスのスロットタイミング同期を確立する第1同期確立部と、前記第1同期確立部により前記スロットタイミング同期が確立された複数のパスが同じ基地局からのパスかどうかを判定して同じ基地局のパス同士をグループに分類する分類部と、前記分類部により分類されたグループの少なくとも1つについて、該少なくとも1つのグループに属する全てのパスの前記第1同期コードの相関値の合計値を求め、該合計値に基づいて、自局が、該グループに対応する基地局のエリア圏内であるか圏外であるかを判定する判定部と、を備える。
【0035】
本発明による圏内/圏外判定方法は、1つまたは複数の基地局から複数のパスを介して無線信号により送信され、それぞれが少なくとも第1同期チャネルを含む複数のスロットからなるフレームに基づいて、自局がエリアの圏内であるか圏外であるかの判定を行う移動局装置の圏内/圏外判定方法であって、各パスの第1同期チャネルに含まれる第1同期コードを検出することにより、各パスのスロットタイミング同期を確立するステップと、前記スロットタイミング同期が確立された複数のパスが同じ基地局からのパスかどうかを判定して同じ基地局のパス同士をグループに分類するステップと、前記分類されたグループの少なくとも1つについて、該少なくとも1つのグループに属する全てのパスの前記第1同期コードの相関値の合計値を求め、該合計値に基づいて、自局が、該グループに対応する基地局のエリア圏内であるか圏外であるかを判定するステップと、を備える。
【0036】
本発明によると、より正確に圏内/圏外判定を行うことができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態例を説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物にまで及ぶものである。
【0038】
図1は、W−CDMA方式を使用する移動通信ネットワークにおける移動局を取り巻く環境の一例を示している。移動局(移動機、携帯電話機)1の周囲には、複数の基地局(図1では2つの基地局AおよびB)が存在する。各基地局からの下りリンクの信号は、パスP2およびP5に示すように、移動局1に直接到達する場合もあるし、パスP1、P3、P4、およびP6に示すように、建物等の反射物X1〜X4に反射されて移動局1に到達する場合もある。このように、同じ基地局からの信号であっても、移動局1には、複数のパス(すなわちマルチパス)を介して信号が受信される。
【0039】
W−CDMA方式では、ユーザデータの復調時に、これらマルチパスの信号がレイク合成されて復調されるが、本発明の実施形態では、セルサーチにおいても、マルチパスの信号がレイク合成される。これにより、レイク合成後の総電力値(相関値)の大きな基地局を選択することができ、またプライマリ同期チャネル(PSCH)およびセカンダリ同期チャネル(SSCH)を含む同期チャネル(SCH)のS/Nの改善を行うことができる。以下、より詳細に説明する。
【0040】
図2は、本発明の一実施形態による移動局1の構成を示すブロック図である。移動局1は、アンテナ11、無線受信部12、A/D変換部13、セルサーチ部14、パスサーチ部15、およびデータ復調部16を有する。
【0041】
基地局A,B等から無線信号により送信されたPSCHのプライマリ同期コード(PSC)、SSCHのセカンダリ同期コード(SSC)、共通パイロットチャネル(CPICH)のスクランブリングコード(SC)等の信号(受信データ)は、アンテナ11を介して無線受信部12に受信され、RF帯域からベースバンド帯域への周波数変換等の処理を受けた後、A/D変換部13に与えられる。そして、受信データは、A/D変換部13によりアナログ信号からディジタル信号に変換され、セルサーチ部14に与えられる。
【0042】
セルサーチ部14は、PSCH,SSCH,およびCPICHの信号に基づいて、本発明によるレイク合成を使用した3段階セルサーチを実行する。この本発明による3段階セルサーチについては、後に詳述する。セルサーチ部14は、3段階セルサーチにより得られたタイミング情報およびSCをパスサーチ部15に与える。
【0043】
パスサーチ部15は、セルサーチ部14から与えられたタイミング情報およびSCに基づいてパスタイミング追従を行い、追従によるタイミング情報およびSCをデータ復調部16に与える。データ復調部16は、パスサーチ部15からのタイミング情報およびSCに基づいて受信データを復調する。復調後の受信データは、図示しないデータ処理部等に与えられる。
【0044】
図3は、移動局1のセルサーチ部14により実行される3段階セルサーチの処理フローを示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、ハードウェア回路により実現することもできるし、プログラムおよび該プログラムを実行するマイクロプロセッサ(CPU、マイクロコンピュータ等)により実現することもできる。後述する図4等のフローチャートについても同様である。
【0045】
まず、従来通り、第1段階セルサーチが行われ、PSCHのPSCの検出によるスロットタイミングの同期が確立される(S1)。これにより、1つまたは複数の基地局からの1つまたは複数のパスについてのスロットタイミングの同期が確立される。例えば、図7Aに示すように、パスP1〜P6についてのスロットタイミングの同期が確立される。
【0046】
次に、本実施形態では、検出された複数のパスのそれぞれが同じ基地局からのものであるか、異なる基地局からのものであるかの判定が行われる(S2)。図4は、ステップS2の詳細な処理フローを示すフローチャートである。
【0047】
まず、ステップS1で検出された複数のパスのうち、任意の2つが選択される(S11)。続いて、選択された2つのパスの相関値が求められる。この相関値は、図5に示すハードウェア回路により求めることもできるし、あるいは、このハードウェア回路をプログラムにより記述し、マイクロコンピュータ、CPU等のマイクロプロセッサが該プログラムを実行することにより求めることもできる。
【0048】
図5に示すハードウェア回路に沿って説明すると、まず、選択された2つのパス(以下「第1パス」および「第2パス」という。)の各チップのデータの複素共役演算(乗算)が乗算器101で行われる。乗算結果は、加算器102において、遅延素子(D)103に記憶された1つ前の加算結果(初期値は0)と加算される。この処理が、例えば1つのスロットのすべてのデータや、1つのスロットの先頭の1/10の部分等について行われる。加算結果は、電力化回路104において電力値に変換される。この電力値が第1パスと第2パスとの相関値となる。この処理を式に表すと、以下の式(1)になる。
【0049】
【数1】
Figure 2005012359
【0050】
ここで、Cは相関値を表す。D1は第1パスの第iチップのデータであり、N1は第1パスの第iチップの干渉である。また、D2は第2パスの第iチップのデータであり、N2は第2パスの第iチップの干渉である。
【0051】
なお、この計算をSF(拡散率、拡散比、Spreading Factor)チップ数にわたって行うと、チップ間で位相が揃っている式(1)の第1項はSF倍になるが、位相の揃っていない第2項から第4項までは、SF1/2倍にしかならない。これは、通常の逆拡散の場合と同じであり、逆拡散並のS/N改善が期待できる。つまり、例えばSF=256のときは、雑音の項である第2項から第4項に比べ、相関値の項である第1項は、相関値をとることにより256倍のS/N改善になる。つまりノイズが支配的に大きい場合には、ノイズの1/256以上のパスであれば、同じ基地局かどうかの判別が可能となる。
【0052】
目的が違うので代替手段とはならないが、ノイズに対する強さという観点で通常の逆拡散との比較を行うと次のようになる。すなわち、逆拡散の場合には、1つのパスについて相関がとられるが、本発明による方法は、2つのパスによる相関がとられる。2パス目が極端に弱い伝播環境の場合、逆拡散はできるが、本発明による相関は、精度が非常に悪くなるのが不利な点である。ただし、逆拡散は、コードに対応する1チャンネル分の電力しか使えないのが不利な点である。一方、本発明による方法は、基地局分離に用いる電力として、その基地局から送信されているすべてのチャネルの電力を使うことができるのが利点である。結局どちらがノイズに強いかは環境に依存し、一概には言えない。
【0053】
図4に戻って、ステップS12で求められた相関値が、所定の閾値と比較され、相関値が閾値以上であれば(S13でY),選択された第1パスおよび第2パスは、同じ基地局からのものと判定される(S14)。一方、相関値が閾値未満であれば(S13でN),選択された第1パスおよび第2パスは、異なる基地局からのものと判定される(S15)。なお、所定の閾値の具体的な値は、実験、シミュレーション等により決定される。
【0054】
このようなステップS11〜S15の処理が、第1段階セルサーチで検出されたパスから選択された2つのパスの組み合わせのすべてについて行われる(S16)。例えば、図7Aの6つのパスP1〜P6については、6×5÷2=15通りの組み合わせについて、ステップS11〜S15の処理が行われる。これにより、検出されたパスのすべてについて、同じ基地局に属するもの同士がグルーピングされる。例えば、図7Aでは、基地局Aに属するパスP1〜P3が1つのグループ(グループAとする。)にグルーピングされ、基地局Bに属するパスP4〜P6が別の1つのグループ(グループBとする。)にグルーピングされる。
【0055】
図3に戻って、次に、各グループに属するパスの電力(相関値)の合計値が求められる(S3)。例えば、上記グループAのパスP1〜P3の電力の合計値および上記グループBのパスP4〜P6の電力の合計値がそれぞれ求められる。すなわち、同じ基地局からのマルチパスの信号がレイク合成される。
【0056】
続いて、求められた各グループの電力の合計値(レイク合成値)が比較され、最大の合計値を有するグループ(すなわち基地局)が選択される(S4)。例えば、図7Aでは、グループB、すなわち基地局Bが選択される。
【0057】
続いて、選択された基地局に属するパスのタイミング(パスタイミング)情報に基づいて、第2段階セルサーチが実行される(S5)。例えば、図7Aでは、パスP4〜P6の3つのタイミング情報に基づいて、第2段階セルサーチが実行される。第2段階セルサーチは、以下の通りである。
【0058】
選択された基地局に属するパスタイミングを、n個(図7Aでn=3個)のt,t,…,tn−1とする。各パスの各スロットのSSCに対して、16種類のSSCと相関がとられる。第j番目のパスの受信信号をf(t)、第i番目のスロットの第nチップ目のSSCを
【0059】
【数2】
Figure 2005012359
【0060】
とすると、第jパスの第iスロットのSSCと、16種類のSSCの第k番目のものとの相関値
【0061】
【数3】
Figure 2005012359
【0062】
は、以下の式(2)により求められる。
【0063】
【数4】
Figure 2005012359
【0064】
ここで、n=0〜255まで加算を行うのは、1つのSSCが256チップから構成されるからである。
【0065】
次に、以下の式(3)に示すように、各スロットでパスごとに求めた相関値が加算(すなわちレイク合成)され、その合計値(レイク合成値)が求められる。
【0066】
【数5】
Figure 2005012359
【0067】
例えば、図7Aでは、パスP4の第1スロット(i=1)のSSCと16種類のSSCの第k番目のものとの相関値と、パスP5の第1スロットのSSCと16種類のSSCの第k番目のものとの相関値と、パスP6の第1スロットのSSCと16種類のSSCの第k番目のものとの相関値との合計値S21,kが求められる。
【0068】
上記式(3)の計算の結果、相関値の最も大きなSSCがそのスロット(第iスロット)のSSCとされる。すなわち、以下の式(4)に示すように、16種類のS2i,0〜S2i,15のうち、最大のものをSCiとすると、このときのkがSSCiとなる。すなわち、SCi=SCi, kとなるkに対してSSCi=kとなる。
【0069】
【数6】
Figure 2005012359
【0070】
1フレームに含まれる15個のスロットについて、上記処理が行われ、各スロットのSSCが決定される。そして、求められた15個のSSCの列(パターン)
【0071】
【数7】
Figure 2005012359
【0072】
から、フレームの先頭のタイミングおよびスクランブリングコードグループ番号が求められる。例えば、図7Aの基地局BのパスP4〜P5のそれぞれについて、フレームの先頭タイミングおよびスクランブリングコードグループ番号が求められる。これにより、第2段階セルサーチの処理は終了する。
【0073】
次に、図3のステップS6の第3段階セルサーチの処理が実行される。この第3段階セルサーチでは、上記ステップS5の第2段階セルサーチの処理で求められたスクランブリングコードグループ番号と複数のフレーム先頭タイミングとに基づいて、スクランブリングコードが決定される。
【0074】
まず、n個(図7Aでn=3個)のパスタイミングをt,t,…,tn−1とする。複数のフレーム先頭タイミングについてスクランブリングコードグループに属する8種類のSCについて相関値が求められる。
【0075】
受信信号をf(t)、8個のうちの第j番目のSCの第nチップ目を
【0076】
【数8】
Figure 2005012359
【0077】
とし、第i番目のパスと第j番目のSCとの相関値を
【0078】
【数9】
Figure 2005012359
【0079】
とすると、相関値
【0080】
【数10】
Figure 2005012359
【0081】
は以下の式(5)により求められる。
【0082】
【数11】
Figure 2005012359
【0083】
次に、各パスと第j番目のSCとの相関値の合計値が求められる。
【0084】
【数12】
Figure 2005012359
【0085】
例えば、図7Aでは、パスP4と第j番目のSCとの相関値、パスP5と第j番目のSCとの相関値、およびパスP6と第j番目のSCとの相関値の合計値S3が求められる。
【0086】
8種類のSCの相関値の合計値S3〜S3のうち、
【0087】
【数13】
Figure 2005012359
【0088】
となるjに対する
【0089】
【数14】
Figure 2005012359
【0090】
がこの基地局に対するスクランブリングコードとされる。これにより、基地局が特定される。
【0091】
このように、本実施の形態によると、各パスの信号が同じ基地局からのものかどうかが判定され、同じ基地局からのマルチパスがレイク合成され、電力(相関値)の合計値に基づいて基地局が選択される。したがって、電力合計値(レイク合成値)が高く、受信品質の良い基地局を選択することができると共に、同期チャネル(SCH)のS/Nを改善することができる。また、第2段階セルサーチおよび第3段階セルサーチにおいても、マルチパスのレイク合成後の電力値(相関値)により、セルサーチが実行されるので、同期の確立、コードの同定等をより高い精度で行うことができる。
【0092】
上記図3のステップS3およびS4を、図6に示すステップS40により行うこともできる。すなわち、まず、ステップS1およびS2において、図3の同じ符号のステップと同じ処理が行われ、各パスの基地局によりグルーピングされる。
【0093】
次に、ステップS40で、最大の電力値のパスが属する基地局が選択される。例えば、図7Aでは、最大の電力値(相関値)はパスP2であるので、パスP2の属する基地局Aが選択される。そして、ステップS5では、選択された基地局Aについて、上述した第2段階セルサーチが実行され、ステップS6では、選択された基地局Aについて、上述した第3段階セルサーチが実行される。
【0094】
これによっても、第2段階セルサーチおよび第3段階セルサーチにおいて、マルチパスのレイク合成後の電力値(相関値)により、セルサーチが実行されるので、同期の確立、コードの同定等をより高い精度で行うことができる。
【0095】
次に、2つ目以降の基地局を検出する場合における本発明の実施形態による処理の短縮について説明する。図8は、既に1つまたは2つ以上の基地局が検出された後、さらに別の基地局を検出する場合におけるセルサーチの処理フローを示すフローチャートである。ステップS1〜S6は、図3の同じ符号のステップと同じものであり、ステップS40は、図6の同じ符号のステップと同じものであるので、その詳細な説明を省略する。
【0096】
ステップS1およびS2の処理後、ステップS3およびS4(またはステップS40)の処理により、基地局(該基地局に属するパス)が選択される。そして、選択された基地局(パス)について、ステップS7の処理が実行される。
【0097】
ステップS7では、選択された基地局のパスが、既に検出済みの基地局に属するパスであるかどうかが判定される。この判定は、ステップS4(またはステップS40)で選択されたパスのタイミングが、既に検出済みの基地局に属するパスのタイミングと同じまたは略同じであるかかどうかにより行われる。例えば、図7Aにおいて、基地局Bが既に検出済みである場合には、ステップS4(またはS40)で選択されたパスのタイミングと、基地局Bに属するパスP4〜P6のタイミングとが比較され、パスP4〜P6の中で同じまたは略同じタイミングのものが存在するかどうかが判定される。
【0098】
既に検出済みの基地局に属するパスの中に、選択されたパスと同じまたは略同じタイミングのパスが存在すれば、選択されたパスは、既に検出済みの基地局に属するパスであると判断される。この場合に、このパスについてのステップS5およびS6の処理は、これまでの基地局検出処理において既に完了しているので、このパスについてのこれらステップの処理は行われず、他の基地局(またはパス)が選択される(S7でY,S8)。そして、再びステップS7の判定処理が行われる。
【0099】
一方、タイミングが異なれば(S7でN)、選択されたパスは、既に検出済みの基地局に属するパスでないと判断される。この場合には、選択されたパスは、既に検出済みの基地局とは異なる他の基地局からのパスであるので、この選択されたパスについて、ステップS5およびS6の処理が実行され、これにより、新たな基地局が検出される。
【0100】
このように、本実施の形態によると、検出された各パスが、基地局ごとにグルーピングされ、これにより、選択されたパスが同じ基地局からのパスであるかどうかが判定できるので、既に、検出済み基地局からのパスについて、第2段階および第3段階の処理を省略することができる。この結果、セルサーチの処理量を減らし、処理を短縮し、処理効率を改善することができる。
【0101】
次に、セルサーチにおけるレイク合成処理を、現在地の圏内/圏外判定に使用することもできる。図9は、圏内/圏外判定の処理フローを示すフローチャートである。ステップS1〜S3の処理は、図3の同じ符号のステップと同じものであり、ここではその説明を省略する。
【0102】
ステップS3において、同じ基地局からの複数のパスについて、電力の合計値(すなわちレイク合成後の電力値)が求められ、ステップS4において、この合計値が所定の閾値と比較される。合計値が所定の閾値以上であれば(S21でY)、該基地局は圏内と判定され(S23)、合計値が所定の閾値未満であれば(S21でN)、該基地局は圏外と判定される。なお、所定の閾値の具体的な値は、実験、シミュレーション等によって求められる。
【0103】
従来、各パスのPSC相関値のうち、最大のものが閾値と比較されることにより、圏内/圏外判定が行われていたが、本実施形態により、ユーザデータ等の復調と同様に、レイク合成後の相関値の値に基づいて基地局の圏内/圏外判定が行われるので、より正確に圏内/圏外判定を行うことができる。
【0104】
これまで述べたマルチパスの基地局の判定処理を、基地局から周辺セルのタイミング情報(1スロット以内の誤差のタイミング情報)およびSCが移動局1に与えられる場合にも適用することができる。図10は、基地局から周辺セルのタイミング情報およびSCが与えられる場合におけるセルサーチの処理フローを示すフローチャートである。ステップS1〜S4は、図3に示す同じ符号のステップと同じものであり、ステップS40は、図6の同じ符号のステップと同じものであるので、ここではその詳細な説明を省略する。
【0105】
ステップS1、S2の処理後、あらかじめ基地局から得た周辺セルのスクランブリングコードとタイミング情報に基づいて、ステップS50の処理が実行される。ステップS50では、選択された基地局のスロットタイミングの中で、基地局から与えられたタイミングに一番近いものをフレーム先頭タイミングとする。続いて、ステップS60では、選択された基地局に属する各パスの信号と、基地局から与えられたSCとの相関がとられる。そして、各パスについての相関値がレイク合成され、前述したステップS6の処理と同様に、レイク合成値、すなわち各パスについての相関値の合計値に基づいて、SCが決定される。
【0106】
基地局から周辺セルのタイミング情報およびSCが移動局1に与えられる場合において、2つ目以降の基地局を検出する処理に、ステップS1〜S4、S40の処理を適用することもできる。
【0107】
図11は、基地局から周辺セルのタイミング情報およびSCが与えられる場合における2つ目以降のセルサーチの処理フローを示すフローチャートである。ステップS1〜S4は、図3に示す同じ符号のステップと同じものであり、ステップS40は、図6の同じ符号のステップと同じものであり、ステップS7およびS8は、図8に示す同じ符号のステップと同じものである。また、ステップS50およびS60は、図10の同じ符号のステップと同じものである。したがって、これらの処理について、ここではその詳細な説明を省略する。
【0108】
ステップS7において、選択された基地局に属するパスが、既に検出済みの基地局に属するパスでない場合(S7でN)、選択された基地局に属するパスについて、ステップS50およびS60の処理が実行される。
【0109】
このように、基地局から所定の情報が与えられる場合であっても、本発明を適用することができる。
【0110】
これまで述べた実施形態は一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0111】
(付記1)1つまたは複数の基地局から複数のパスを介して無線信号により送信され、それぞれが第1同期チャネル、第2同期チャネル、および共通パイロットチャネルを含む複数のスロットからなるフレームを受信し、該フレームに基づいてセルサーチを行うセルサーチ装置であって、
各パスの第1同期チャネルに含まれる第1同期コードを検出することにより、各パスのスロットタイミング同期を確立する第1同期確立部と、
前記第1同期確立部により前記スロットタイミング同期が確立された複数のパスが同じ基地局からのパスかどうかを判定して同じ基地局のパス同士をグループに分類し、分類したグループの1つを選択する分類選択部と、
前記分類選択部により選択されたグループに含まれる全てのパスをレイク合成することにより、該グループの第2同期チャネルに含まれる第2同期コードを検出し、該グループに対応する基地局のフレームタイミング同期の確立およびスクランブリングコードグループの同定を行う第2同期確立部と、
前記選択されたグループに含まれる少なくとも1つのパスの共通パイロットチャネルおよび前記第2同期確立部により同定されたスクランブリングコードグループに基づいて、該パスのスクランブリングコードを同定するコード同定部と、
を備えるセルサーチ装置。
【0112】
(付記2)付記1において、
前記分類選択部は、前記第1同期確立部により前記スロットタイミング同期が確立された複数のパスから2つずつパスを選択して該2つのパス間の相関を求め、該相関の値に基づいて2つのパスが同じ基地局からのものかどうかを判定することにより、前記複数のパスをグループに分類する、セルサーチ装置。
【0113】
(付記3)付記1において、
前記分類選択部は、各グループに属するパスの前記第1同期コードの相関値の合計値を求め、該合計値が最大のグループを選択する、セルサーチ装置。
【0114】
(付記4)付記1において、
前記分類選択部は、各グループに属するパスの前記第1同期コードの相関値のうち最大の相関値を有するグループを選択する、セルサーチ装置。
【0115】
(付記5)付記1において、
前記第2同期確立部は、前記分類選択部により選択されたグループに含まれる全てのパスについて、各パスの各スロットの第2同期チャネルと所定の種類の第2同期コードとの相関を求め、求めた各パスの各スロットの相関値を全てのパスについて合計し、合計した値が最大となる種類の第2同期コードを、前記選択されたグループに対応する基地局からのフレームの各スロットの第2同期コードとして検出する、セルサーチ装置。
【0116】
(付記6)付記1において、
前記コード同定部は、前記分類選択部により選択されたグループに含まれる全てのパスについて、各パスの共通パイロットチャネルと前記同定されたスクランブリングコードグループに属する所定の種類のスクランブリングコードとの相関を求め、求めた各パスの相関値を全てのパスについて合計し、合計した値が最大となる種類のスクランブリングコードを、前記選択されたグループに対応する基地局のスクランブリングコードとして同定する、セルサーチ装置。
【0117】
(付記7)付記1において、
前記第2同期確立部は、2つ目以降の基地局のセルサーチを行う場合において、前記分類選択部により選択されたグループに含まれる少なくとも1つのパスが、既にフレームタイミング同期が確立されたパスであるときは、該パスまたは前記選択されたグループに含まれる全てのパスについての第2同期コードの検出、フレームタイミング同期の確立、およびスクランブリングコードグループの同定を省略する、セルサーチ装置。
【0118】
(付記8)付記1において、
前記コード同定部は、2つ目以降の基地局のセルサーチを行う場合において、前記分類選択部により選択されたグループに含まれる少なくとも1つのパスが、既にスクランブリングコードが同定されたパスであるときは、該パスまたは前記選択されたグループに含まれる全てのパスについてのスクランブリングコードの同定を省略する、セルサーチ装置。
【0119】
(付記9)付記1において、
前記第2同期確立部は、基地局から与えられたタイミング情報に基づいて、前記パスのフレームタイミング同期を確立する、セルサーチ装置。
【0120】
(付記10)付記9において、
前記第2同期確立部は、2つ目以降の基地局のセルサーチを行う場合において、前記分類選択部により選択されたグループに含まれる少なくとも1つのパスが、既にフレームタイミング同期が確立されたパスであるときは、該パスまたは前記選択されたグループに含まれる全てのパスについての、前記基地局から与えられたタイミング情報に基づくフレームタイミング同期の確立を省略する、セルサーチ装置。
【0121】
(付記11)付記1において、
前記コード同定部は、前記少なくとも1つのパスの共通パイロットチャネルおよび基地局から与えられたスクランブリングコードに基づいて、該パスのスクランブリングコードを同定する、セルサーチ装置。
【0122】
(付記12)付記11において、
前記コード同定部は、前記分類選択部により選択されたグループに含まれる全てのパスについて、各パスの共通パイロットチャネルと前記基地局から与えられたスクランブリングコードとの相関を求め、求めた各パスの相関値を全てのパスについて合計し、合計した値が最大となるスクランブリングコードを、前記選択されたグループに対応する基地局のスクランブリングコードとして同定する、セルサーチ装置。
【0123】
(付記13)付記11において、
前記コード同定部は、2つ目以降の基地局のセルサーチを行う場合において、前記分類選択部により選択されたグループに含まれる少なくとも1つのパスが、既にスクランブリングコードが同定されたパスであるときは、該パスまたは前記選択されたグループに含まれる全てのパスについての、共通パイロットチャネルおよび前記基地局から与えられたスクランブリングコードに基づくスクランブリングコードの同定を省略する、セルサーチ装置。
【0124】
(付記14)1つまたは複数の基地局から複数のパスを介して無線信号により送信され、それぞれが少なくとも第1同期チャネルを含む複数のスロットからなるフレームを受信し、該フレームに基づいて、自局がエリアの圏内であるか圏外であるかの判定を行う移動局装置であって、
各パスの第1同期チャネルに含まれる第1同期コードを検出することにより、各パスのスロットタイミング同期を確立する第1同期確立部と、
前記第1同期確立部により前記スロットタイミング同期が確立された複数のパスが同じ基地局からのパスかどうかを判定して同じ基地局のパス同士をグループに分類する分類部と、
前記分類部により分類されたグループの少なくとも1つについて、該少なくとも1つのグループに属する全てのパスの前記第1同期コードの相関値の合計値を求め、該合計値に基づいて、自局が、該グループに対応する基地局のエリア圏内であるか圏外であるかを判定する判定部と、
を備える移動局装置。
【0125】
(付記15)付記14において、
前記判定部は、前記合計値と所定の閾値とを比較し、前記合計値が前記所定の閾値以上の場合には、自局が、該グループに対応する基地局のエリア圏内であると判定する、移動局装置。
【0126】
(付記16)1つまたは複数の基地局から複数のパスを介して無線信号により送信され、それぞれが第1同期チャネル、第2同期チャネル、および共通パイロットチャネルを含む複数のスロットからなるフレームに基づいてセルサーチを行うセルサーチ方法であって、
各パスの第1同期チャネルに含まれる第1同期コードを検出することにより、各パスのスロットタイミング同期を確立するステップと、
前記スロットタイミング同期が確立された複数のパスが同じ基地局からのパスかどうかを判定して同じ基地局のパス同士をグループに分類し、分類したグループの1つを選択するステップと、
前記選択されたグループに含まれる全てのパスをレイク合成することにより、該グループの第2同期チャネルに含まれる第2同期コードを検出し、該パスのフレームタイミング同期の確立およびスクランブリングコードグループの同定を行うステップと、
前記少なくとも1つのパスの共通パイロットチャネルおよび前記同定されたスクランブリングコードグループに基づいて、該パスのスクランブリングコードを同定するステップと、
を備えるセルサーチ方法。
【0127】
(付記17)1つまたは複数の基地局から複数のパスを介して無線信号により送信され、それぞれが少なくとも第1同期チャネルを含む複数のスロットからなるフレームに基づいて、自局がエリアの圏内であるか圏外であるかの判定を行う移動局装置の圏内/圏外判定方法であって、
各パスの第1同期チャネルに含まれる第1同期コードを検出することにより、各パスのスロットタイミング同期を確立するステップと、
前記スロットタイミング同期が確立された複数のパスが同じ基地局からのパスかどうかを判定して同じ基地局のパス同士をグループに分類するステップと、
前記分類されたグループの少なくとも1つについて、該少なくとも1つのグループに属する全てのパスの前記第1同期コードの相関値の合計値を求め、該合計値に基づいて、自局が、該グループに対応する基地局のエリア圏内であるか圏外であるかを判定するステップと、
を備える圏内/圏外判定方法。
【0128】
【発明の効果】
本発明は、移動通信システム(例えばW−CDMA方式の移動通信システム)における移動局に適用することができ、特に移動局のセルサーチ装置およびセルサーチ方法に適用することができる。
【0129】
本発明によると、同期チャネルのS/Nを改善することができ、これにより、同期コードの検出精度を改善することができる。その結果、基地局の検出確率を高めることができる。また、本発明によると、セルサーチの処理効率を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、W−CDMA方式を使用する移動通信ネットワークにおける移動局を取り巻く環境の一例を示す。
【図2】図2は、本発明の一実施形態による移動局の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、移動局のセルサーチ部により実行される3段階セルサーチの処理フローを示すフローチャートである。
【図4】図4は、図3のステップS2の詳細な処理フローを示すフローチャートである。
【図5】図5は、2つのパスの相関値を求める回路図である。
【図6】図6は、移動局のセルサーチ部により実行されるセルサーチの処理フローを示すフローチャートである。
【図7】図7Aおよび7Bは、検出されたパスのタイミングと相関値との関係の一例を示すグラフである。
【図8】図8は、2つ目以降のセルサーチの処理フローを示すフローチャートである。
【図9】図9は、基地局の圏内/圏外判定の処理フローを示すフローチャートである。
【図10】図10は、基地局から周辺セルのタイミング情報およびSCが与えられる場合におけるセルサーチの処理フローを示すフローチャートである。
【図11】図11は、基地局から周辺セルのタイミング情報およびSCが与えられる場合における2つ目以降のセルサーチの処理フローを示すフローチャートである。
【図12】図12は、W−CDMAのフレームの構造を示す。
【符号の説明】
A,B 基地局
1 移動局
X1〜X4 反射物
11 アンテナ
12 無線受信部
13 A/D変換部
14 セルサーチ部
15 パスサーチ部
16 データ復調部

Claims (5)

  1. 1つまたは複数の基地局から複数のパスを介して無線信号により送信され、それぞれが第1同期チャネル、第2同期チャネル、および共通パイロットチャネルを含む複数のスロットからなるフレームを受信し、該フレームに基づいてセルサーチを行うセルサーチ装置であって、
    各パスの第1同期チャネルに含まれる第1同期コードを検出することにより、各パスのスロットタイミング同期を確立する第1同期確立部と、
    前記第1同期確立部により前記スロットタイミング同期が確立された複数のパスが同じ基地局からのパスかどうかを判定して同じ基地局のパス同士をグループに分類し、分類したグループの1つを選択する分類選択部と、
    前記分類選択部により選択されたグループに含まれる全てのパスをレイク合成することにより、該グループの第2同期チャネルに含まれる第2同期コードを検出し、該グループに対応する基地局のフレームタイミング同期の確立およびスクランブリングコードグループの同定を行う第2同期確立部と、
    前記選択されたグループに含まれる少なくとも1つのパスの共通パイロットチャネルおよび前記第2同期確立部により同定されたスクランブリングコードグループに基づいて、該パスのスクランブリングコードを同定するコード同定部と、
    を備えるセルサーチ装置。
  2. 請求項1において、
    前記分類選択部は、前記第1同期確立部により前記スロットタイミング同期が確立された複数のパスから2つずつパスを選択して該2つのパス間の相関を求め、該相関の値に基づいて2つのパスが同じ基地局からのものかどうかを判定することにより、前記複数のパスをグループに分類する、セルサーチ装置。
  3. 1つまたは複数の基地局から複数のパスを介して無線信号により送信され、それぞれが少なくとも第1同期チャネルを含む複数のスロットからなるフレームを受信し、該フレームに基づいて、自局がエリアの圏内であるか圏外であるかの判定を行う移動局装置であって、
    各パスの第1同期チャネルに含まれる第1同期コードを検出することにより、各パスのスロットタイミング同期を確立する第1同期確立部と、
    前記第1同期確立部により前記スロットタイミング同期が確立された複数のパスが同じ基地局からのパスかどうかを判定して同じ基地局のパス同士をグループに分類する分類部と、
    前記分類部により分類されたグループの少なくとも1つについて、該少なくとも1つのグループに属する全てのパスの前記第1同期コードの相関値の合計値を求め、該合計値に基づいて、自局が、該グループに対応する基地局のエリア圏内であるか圏外であるかを判定する判定部と、
    を備える移動局装置。
  4. 1つまたは複数の基地局から複数のパスを介して無線信号により送信され、それぞれが第1同期チャネル、第2同期チャネル、および共通パイロットチャネルを含む複数のスロットからなるフレームに基づいてセルサーチを行うセルサーチ方法であって、
    各パスの第1同期チャネルに含まれる第1同期コードを検出することにより、各パスのスロットタイミング同期を確立するステップと、
    前記スロットタイミング同期が確立された複数のパスが同じ基地局からのパスかどうかを判定して同じ基地局のパス同士をグループに分類し、分類したグループの1つを選択するステップと、
    前記選択されたグループに含まれる全てのパスをレイク合成することにより、該グループの第2同期チャネルに含まれる第2同期コードを検出し、該パスのフレームタイミング同期の確立およびスクランブリングコードグループの同定を行うステップと、
    前記少なくとも1つのパスの共通パイロットチャネルおよび前記同定されたスクランブリングコードグループに基づいて、該パスのスクランブリングコードを同定するステップと、
    を備えるセルサーチ方法。
  5. 1つまたは複数の基地局から複数のパスを介して無線信号により送信され、それぞれが少なくとも第1同期チャネルを含む複数のスロットからなるフレームに基づいて、自局がエリアの圏内であるか圏外であるかの判定を行う移動局装置の圏内/圏外判定方法であって、
    各パスの第1同期チャネルに含まれる第1同期コードを検出することにより、各パスのスロットタイミング同期を確立するステップと、
    前記スロットタイミング同期が確立された複数のパスが同じ基地局からのパスかどうかを判定して同じ基地局のパス同士をグループに分類するステップと、
    前記分類されたグループの少なくとも1つについて、該少なくとも1つのグループに属する全てのパスの前記第1同期コードの相関値の合計値を求め、該合計値に基づいて、自局が、該グループに対応する基地局のエリア圏内であるか圏外であるかを判定するステップと、
    を備える圏内/圏外判定方法。
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