JP2005012278A - 波長多重ponシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】親局と光分岐局3との間を幹線光ファイバ2で接続し、光分岐局3と複数の子局との間をそれぞれ支線光ファイバ4で接続し、光分岐局3には、支線光ファイバ4を通ってきた各子局から親局への上り光信号を合波する光カプラ34と、光カプラ34によって合波された光信号を幹線光ファイバ2を通して親局に送り出すとともに、親局から幹線光ファイバ2を通して受けた子局への下り光信号を光分波器33に供給する光路切分け器31と、光路切分け器31から供給された下り光信号を、当該光信号の中に含まれる光の波長に応じて分波して、各支線光ファイバ2を通して各子局に送り出す前記光分波器33とを備える。
【効果】光カプラ34によって各子局から親局への上り光信号を合波し、光路切分け器31を通して親局に送り出すので、上り光信号は、光分波器33を通過しない。したがって、光分波器33は下り信号のみを分波すればよく、最小限の光ポート数で足りる。
【選択図】 図2
【効果】光カプラ34によって各子局から親局への上り光信号を合波し、光路切分け器31を通して親局に送り出すので、上り光信号は、光分波器33を通過しない。したがって、光分波器33は下り信号のみを分波すればよく、最小限の光ポート数で足りる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、親局と光分岐局との間を幹線光ファイバで接続し、光分岐局と複数の子局との間をそれぞれ支線光ファイバで接続したPON(Passive Optical Network)システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
親局と複数の子局との間を、光データ通信ネットワークを使って双方向通信するシステムにおいて、親局と各子局との間を、それぞれ1本の光ファイバで放射状に結ぶネットワーク構成が実用化されている(Single Star)。このネットワーク構成では、システム、機器構成は簡単になるが、1つの子局が1本の光ファイバを占有するので(子局数がNあれば、通しの光ファイバがN本必要)、システムの低価格化を図るのが困難である。
【0003】
そこで、1本の光ファイバを、複数の子局で共有するPON(Passive Optical Network)システム(PDS(Passive Double Star)ともいう)が提案されている。このPONシステムは、親局と光分岐結合器(光カプラー)を備える光分岐局との間を幹線光ファイバで接続し、光分岐局と複数の子局との間をそれぞれ複数の支線光ファイバで接続したものである。
また最近では、幹線光ファイバに波長多重された複数の光を通すPONシステムも提案されている。この波長多重技術をWDM(Wavelength Division Multiplexing)という。波長多重PONシステムでは、光分岐結合器に代えて、波長ごとに合波・分波することのできる光合分波器が採用される。光合分波器は、例えば誘電体多層膜の光フイルタを使ったものや、AWG(Arrayed−Wavelength Grating)が使用される。
【0004】
波長多重PONシステムでは、光合分波器の特徴により、光分岐結合器に比べて光の分岐損失が少なく、かつ分岐数にかかわらず光の分岐損失が一定になるという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の波長多重PONシステムでは、親局から子局への下り光信号が光合分波器を通るときに分波されることはもちろんであるが、子局から親局への上り光信号も光合分波器を通って合波されることになる。
図13は、従来の波長多重PONシステムの概略図であり、親局の光伝送路終端装置OLT(Optical Line Terminals)と光合分波器36との間を一芯の幹線光ファイバ2で接続し、光合分波器36と子局の光加入者線終端装置ONU(Optical Network Unit)1〜ONU4との間を、それぞれ二芯の支線光ファイバ4で接続している。
【0006】
下り光信号の波長をλ1,λ2,λ3,λ4で表わし、上り光信号の波長をλ5,λ6,λ7,λ8で表わしている。λ1<λ2<λ3<λ4<λ5<λ6<λ7<λ8の関係がある。ONU1の下り光信号の波長はλ1、上り光信号の波長はλ5であり、ONU2の下り光信号の波長はλ2、上り光信号の波長はλ6であり、ONU3の下り光信号の波長はλ3、上り光信号の波長はλ7であり、ONU4の下り光信号の波長はλ4、上り光信号の波長はλ8である。
【0007】
図14は、波長の関係を変更した波長多重PONシステムの概略図であり、下り光信号の波長をλ1,λ3,λ5,λ7で表わし、上り光信号の波長をλ2,λ4,λ6,λ8で表わしている。λ1<λ2<λ3<λ4<λ5<λ6<λ7<λ8の関係がある。ONU1の下り光信号の波長はλ1、上り光信号の波長はλ2であり、ONU2の下り光信号の波長はλ3、上り光信号の波長はλ4であり、ONU3の下り光信号の波長はλ5、上り光信号の波長はλ6であり、ONU4の下り光信号の波長はλ7、上り光信号の波長はλ8である。
【0008】
上の図13、図14いずれの場合も、光合分波器36を通る光の波数は、下り4波、上り4波、合計8波となり、8波を合波及び分波できる光合分波器36が必要となる。
図15は、上の図13に対応する光合分波器36を誘電体多層膜からなる光フィルタで構成したときの内部構成図を示す。光合分波器36は、合計7枚の光フィルタa〜gを備えている。光合分波器36に入力された下り光信号の波長λ1,λ2,λ3,λ4のうち、波長λ1の光は光フィルタaを透過し、他の波長λ2,λ3,λ4の光は光フィルタaで反射される。光フィルタaで反射された光は光フィルタbでも反射され、光フィルタcに入射される。光フィルタcでは波長λ2の光が透過し、他の波長λ3,λ4の光は反射される、という具合にして、最終的に波長λ1,λ2,λ3,λ4の光が、それぞれ4つの光ポートから出力される。一方、光合分波器36に入力された上り光信号の波長λ8の光は光フィルタg,f,e,d,c,b,aで反射されてOLT側に集められる。他の波長λ7,λ6,λ5の光も、それぞれ光フィルタで反射されてOLT側に集められる。
【0009】
図16は、光フィルタa〜gの光通過特性を示すグラフであり、光フィルタa,c,e,..,fは、それぞれ波長λ1〜λ7の光を透過させ他の波長の光を阻止することを示している。
図15から分かるように、波長λ1,λ2,λ3,λ4の下り光信号を透過させる光フィルタa,c,e,gに加えて、波長λ5,λ6,λ7の上り光信号を透過させるための光フィルタb,d,fが必要である。
【0010】
光合分波器36は、扱う波数が多くなるほど光フィルタの枚数が増えて、光結合器に比べて高価になるので、最小限の波数を扱うだけで済む波長多重PONシステムが望まれている。
そこで、本発明は、親局と複数の子局との間を、光分岐局を介して光ファイバで接続したPONシステムにおいて、光分岐局を安価に構成できる波長多重PONシステムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の波長多重PONシステムは、親局と光分岐局との間を一芯の幹線光ファイバで接続し、光分岐局と複数の子局との間をそれぞれ二芯の支線光ファイバで接続し、前記光分岐局には、支線光ファイバを通ってきた各子局から親局への上り光信号を結合(合波と同じ意味で用いる。)する光結合器と、前記光結合器によって結合された光信号を前記幹線光ファイバを通して親局に送り出すとともに、親局から前記幹線光ファイバを通して受けた子局への下り光信号を光分波器に供給する光路切分け器と、前記光路切分け器から供給された下り光信号を、当該光信号の中に含まれる光の波長に応じて分波して、各支線光ファイバを通して各子局に送り出す前記光分波器とを備えるものである。
【0012】
前記の構成によれば、光結合器によって各子局から親局への上り光信号を結合し、光路切分け器を通して親局に送り出すので、上り光信号は、光分波器を通過しない。したがって、光分波器は下り信号のみを分波すればよく、最小限の光ポート数で足りる。
前記光路切分け器は、下り光信号の波長帯と上り光信号との波長帯がある境界となる波長で2分されているときは、前記境界となる波長を基準にして光路を切り分ける2波長帯合分波フィルタが使用できる。また光路切分け器は、光サーキュレータも使用でき、下り光信号の波長と上り光信号との波長が交互に配列されているときに便利である。
【0013】
また、本発明の他の波長多重PONシステムは、支線光ファイバを通ってきた子局から親局への上り光信号を結合する光結合器と、親局から前記幹線光ファイバを通して受けた子局への下り光信号を、当該光信号の中に含まれる光の波長に応じて分波して、各支線光ファイバを通して各子局に送り出すとともに、前記光結合器によって結合された光信号を、前記幹線光ファイバを通して親局に送り出す光合分波器とを備えるものである。
【0014】
この構成は、光結合器によって結合された子局から親局への上り光信号を、光合分波器の1つの光ポートに入力して、光合分波器から親局へ送り出す。したがって、請求項1記載の波長多重PONシステムに比べて、光合分波器の光ポート数が1つ増えるが、光路切分け器を必要としない。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
―システム全体構成―
図1は、波長多重PONシステム(以下「PONシステム」という)の全体構成を示す図である。局舎内のPONシステム構成部分を親局又は親局装置といい、加入者宅内のPONシステム構成部分を子局という。PONシステムは、親局1、複数の子局5、及び光分岐局(リモートノードともいう)3を備え、親局1と光分岐局3との間を一芯の幹線光ファイバ2で接続し、光分岐局3と子局5との間をそれぞれ二芯の支線光ファイバ4で接続している。幹線光ファイバ2と支線光ファイバ4とを総称して「光ファイバ」という。光ファイバは一芯あたりシングルモードファイバを用いている。
【0016】
親局1は、幹線光ファイバ2との接続端となる光伝送路終端装置OLT(Optical Line Terminals)、レイヤ2スイッチ、及び上位のネットワークの接続端となるブロードバンドアクセスルータ等を備えている。
子局5は、宅内に設置されるパーソナルコンピュータ、パーソナルコンピュータのブロードバンド光信号を光ネットワークに送受する光加入者線終端装置ONU(Optical Network Unit)等を備えている。
【0017】
前記PONシステムの動作を簡単に説明すると、上位のネットワークから親局1に入ってくる下り光信号は、親局1においてレイヤ2スイッチで所定の処理が行われて、光伝送路終端装置OLTを通して幹線光ファイバ2に送信される。WDMを利用しているので、送信する光信号の波長は、送信先の子局ごとに異なっている。幹線光ファイバ2に送信された光信号は、光分岐局3で分岐され、送信先の子局5によって受信され、子局5はその光信号を復号解読する。
【0018】
一方、子局5から送信される上り光信号は、光分岐局3を経由して親局1で受信される。親局1では、レイヤ2スイッチで所定の処理が行われた後、ここからブロードバンドアクセスルータを介して上位のネットワークに送信される。
―第1の実施形態―
図2は、波長多重PONシステムにおける光分岐局3の内部構成を示す図であり、光分岐局3は、光伝送路終端装置OLTと4つの光加入者線終端装置ONU1〜ONU4との間を中継している。
【0019】
光伝送路終端装置OLTから幹線光ファイバ2を通して光分岐局3に入る下り光信号の波長をλ1,λ2,λ3,λ4とし、光加入者線終端装置ONUから支線光ファイバ4を通して光分岐局3に入る上り光信号の波長をλ5,λ6,λ7,λ8としている。λ1<λ2<λ3<λ4<λ5<λ6<λ7<λ8の関係がある。ONU1の下り光信号の波長はλ1、上り光信号の波長はλ5であり、ONU2の下り光信号の波長はλ2、上り光信号の波長はλ6であり、ONU3の下り光信号の波長はλ3、上り光信号の波長はλ7であり、ONU4の下り光信号の波長はλ4、上り光信号の波長はλ8である。
【0020】
光分岐局3は、2波長帯合分波フィルタ31、光分波器33及び光結合器として機能する光カプラ34を備えている。
2波長帯合分波フィルタ31は、図4に示すように、ある境界となる波長(波長λ4とλ5の中間にある)よりも短い波長λ1,λ2,λ3,λ4を含む帯域の光をOLTから光分波器33に向けて通過させ、光カプラ34から伝搬されてきた前記境界となる波長よりも長い波長λ5,λ6,λ7,λ8を含む帯域の光をOLTに向けて出力する機能を有している。
【0021】
2波長帯合分波フィルタ31に代えて光サーキュレータ32を用いてもよい。光サーキュレータ32は、図3に示すように、OLTから伝搬されてきた光を光分波器33に向けて出力し、光カプラ34から伝搬されてきた光をOLTに向けて出力する機能を有している。光サーキュレータ32は、例えば、磁場のファラデー回転効果を用いた光アイソレータと、2分岐型のスター型光カプラとを組み合わせて作ることができる。ファラデー回転効果に代えて導波路上のTE/TMモード変換効果を利用してもよい。
【0022】
このように、光サーキュレータ32は光の伝搬方向に基づいて光を分岐させ、2波長帯合分波フィルタ31は光の波長帯域に基づいて光を分岐させるが、往復で光路を切分けるという効果は同じである。以下、特に断らない限り、より安価な2波長帯合分波フィルタ31を使用するものとして説明を進める。
光分波器33は、2波長帯合分波フィルタ31から入力される波長λ1,λ2,λ3,λ4の光を、それぞれの波長に応じて、ONU1向けの光ポート4a、ONU2向けの光ポート4b、ONU3向けの光ポート4c、ONU4向けの光ポート4dに分岐させる。
【0023】
光分波器33には、波長λ1,λ2,λ3,λ4にそれぞれ通過帯域を持つ4つの光フィルタが備えられている。波長λ5,λ6,λ7,λ8の上り光信号はもともと光分波器33を通過しないので、波長λ5,λ6,λ7,λ8に対応する光フィルタを備える必要はない。図5は、光分波器33の分波特性図である。
光カプラ34は、ONU1〜4からの上り光信号を合波するものである。その構造は、1本の光導波路とそこから分岐された複数の光導波路からなる。光カプラ34は、波長λ5,λ6,λ7,λ8の上り光信号の合波を行うことができる。合波された光は、前述したように、2波長帯合分波フィルタ31に入力されてOLTに向けて出射される。
【0024】
このように、第1の実施形態では、図13や図14の従来の形態と違って、光分波器33を通過する光の数、すなわち光ポート数を少なくできる。したがって、光分波器33の内部に上り光信号の合波をするための光フィルタを用意する必要がなく、その機能を安価な光カプラ34で代用することができる。この結果、光分岐局3のコスト上昇をおさえることができる。この価格低下の効果は、取り扱う波数、つまり光分岐局3にぶら下がる子局の数が多いほど大きくなる。
【0025】
―第2の実施形態―
図6は、本発明の第2の実施形態にかかる波長多重PONシステムにおける光分岐局3の内部構成図である。この光分岐局3と図2の光分岐局との違いは、波長が上り下りで入れ替わっていることだけである。
すなわち、光伝送路終端装置OLTから幹線光ファイバ2を通して光分岐局3に入る下り光信号の波長をλ5,λ6,λ7,λ8とし、光加入者線終端装置ONUから支線光ファイバ4を通して光分岐局3に入る上り光信号の波長をλ1,λ2,λ3,λ4としている。第1の実施形態と同様、λ1<λ2<λ3<λ4<λ5<λ6<λ7<λ8の関係がある。ONU1の下り光信号の波長はλ5、上り光信号の波長はλ1であり、ONU2の下り光信号の波長はλ6、上り光信号の波長はλ2であり、ONU3の下り光信号の波長はλ7、上り光信号の波長はλ3であり、ONU4の下り光信号の波長はλ8、上り光信号の波長はλ4である。
【0026】
光分波器33は、2波長帯合分波フィルタ31から入力される波長λ5,λ6,λ7,λ8の光を、それぞれの波長に応じて、ONU1向けの光ポート4a、ONU2向けの光ポート4b、ONU3向けの光ポート4c、ONU4向けの光ポート4dに分岐させる。
図7は、光分波器33の分波特性図であり、光分波器33には波長λ5,λ6,λ7,λ8にそれぞれ通過帯域を持つ4つの光フィルタが備えられている。波長λ1,λ2,λ3,λ4に対応する光フィルタは備えていない。
【0027】
光カプラ34は、ONU1〜4からの上り光信号を合波するものである。簡単な構造で、波長λ1,λ2,λ3,λ4の上り光信号の合波を行うことができる。合波された光は、2波長帯合分波フィルタ31に入力されてOLTに向けて出射される。
このように、第2の実施形態においても、図13や図14の従来の形態と違って、光分波器33を通過する光の数を少なくでき、光分岐局3のコスト上昇をおさえることができる。
【0028】
―第3の実施形態―
本発明の第3の実施形態にかかる波長多重PONシステムにおける光分岐局3の内部構成図を図8に示す。この光分岐局3と図2や図6の光分岐局との違いは、波長が上り下り交互に配列されていることである。
光伝送路終端装置OLTから幹線光ファイバ2を通して光分岐局3に入る下り光信号の波長はλ1,λ3,λ5,λ7であり、光加入者線終端装置ONUから支線光ファイバ4を通して光分岐局3に入る上り光信号の波長はλ2,λ4,λ6,λ8である。第1、第2の実施形態と同様、λ1<λ2<λ3<λ4<λ5<λ6<λ7<λ8の関係がある。ONU1の下り光信号の波長はλ1、上り光信号の波長はλ2となり、ONU2の下り光信号の波長はλ3、上り光信号の波長はλ4となり、ONU3の下り光信号の波長はλ5、上り光信号の波長はλ6となり、ONU4の下り光信号の波長はλ7、上り光信号の波長はλ8となる。
【0029】
光分波器33は、光サーキュレータ32から入力される波長λ1,λ3,λ5,λ7の光を、それぞれの波長に応じて、ONU1向けの光ポート4a、ONU2向けの光ポート4b、ONU3向けの光ポート4c、ONU4向けの光ポート4dに分岐させる。
光カプラ34は、ONU1〜4からの上り光信号を合波する素子であリ、簡単な構造で、波長λ2,λ4,λ6,λ8の上り光信号の合波を行うことができる。合波された光は、2波長帯合分波フィルタ31に入力されてOLTに向けて出射される。
【0030】
なお、ここでは2波長帯合分波フィルタ31に代えて光サーキュレータ32を用いているが、この理由は、上り下りで波長が交互に配列されているので、2波長帯合分波フィルタ31が使用できないからである。
図9は、光分波器33が備える光フィルタの波長透過特性図であり、波長λ1,λ3,λ5,λ7にそれぞれ通過帯域を持つ4つの光フィルタが備えられている。この光分波器33の特徴は、波長が上り下り交互に配列されていることにより、波長λ1,λ3,λ5,λ7相互の間隔が比較的広いことである。したがって、図2、図6の光分波器33と比べて、なだらかな特性で済み、光フィルタの設計の余裕が向上する。例えば、光フィルタを誘電体多層膜で構成するときは、積層する誘電体の層数を少なくできる。
【0031】
よって、この第3の実施形態では、光分波器33を通過する光の数を少なくできるとともに、光分波器33を構成する光フィルタの構造も簡単になり、光分岐局3のコストをさらに抑えることができる。
なお、図8では下り光信号の波長をλ1,λ3,λ5,λ7、上り光信号の波長をλ2,λ4,λ6,λ8としていたが、上りと下りを入れ替えて、下り光信号の波長をλ2,λ4,λ6,λ8とし、上り光信号の波長をλ1,λ3,λ5,λ7としてもよく、いずれの場合も発明の効果は同じである。
【0032】
―第4の実施形態―
図10は、第4の実施形態にかかる波長多重PONシステムにおける光分岐局3の内部構成図である。この光分岐局3と図2、図6、図8の光分岐局との違いは、光分波器33の下流光ポートを1つ増やした光合分波器35を用い、ここにONUからの上り光信号を合波する光カプラ34の出力端を接続したことである。なお、光合分波器35の構造は、光分波器33と基本的に同じである。
【0033】
光伝送路終端装置OLTから幹線光ファイバ2を通して光分岐局3に入る下り光信号の波長をλ1,λ2,λ3,λ4とし、光加入者線終端装置ONUから支線光ファイバ4を通して光分岐局3に入る上り光信号の波長をλ5,λ6,λ7,λ8としている。λ1<λ2<λ3<λ4<λ5<λ6<λ7<λ8の関係がある。ONU1の下り光信号の波長はλ1、上り光信号の波長はλ5であり、ONU2の下り光信号の波長はλ2、上り光信号の波長はλ6であり、ONU3の下り光信号の波長はλ3、上り光信号の波長はλ7であり、ONU4の下り光信号の波長はλ4、上り光信号の波長はλ8である。
【0034】
この第4の実施形態では、光カプラ34によって、波長λ5,λ6,λ7,λ8の上り光信号の合波を行い、この合波された光を、光合分波器35の増設された下流光ポートに入力している。この下流光ポートに入力された光は、光合分波器35の中の光フィルタを通って、OLT側に出射され、幹線光ファイバ2を通してOLTに供給される。
図11は、光合分波器35を誘電体多層膜からなる光フィルタで構成したときの内部構成図を示す。光合分波器35は、合計4枚の光フィルタa〜dを備えている。光合分波器35に入力された下り光信号の波長λ1,λ2,λ3,λ4のうち、波長λ1の光は光フィルタaを透過し、他の波長λ2,λ3,λ4の光は光フィルタaで反射される。誘電体多層膜aで反射された光のうち、波長λ2の光は光フィルタbを透過し、他の波長λ3,λ4の光は光フィルタbで反射され、光フィルタcに入射される。光フィルタcでは波長λ3の光が透過し、他の波長λ4の光は反射される。波長λ4の光は光フィルタdを透過する、という具合にして、最終的に波長λ1,λ2,λ3,λ4の光が、それぞれ4つの光ポートから出力される。一方、光カプラ34によって集められた上り光信号の波長λ5,λ6,λ7,λ8の光は光フィルタd,c,b,aで反射されてOLT側の光ポートに集められる。
【0035】
図12は、光合分波器35に備えられた光フィルタa〜dの波長通過特性を示すグラフであり、図5と同様、4つの光フィルタa〜dは、波長λ1,λ2,λ3,λ4にそれぞれ通過帯域を持つ。
図15の従来の光合分波器36と比較すると、波長λ5,λ6,λ7,λ8の上り光信号を光カプラ34によって1つに集めるので、図11の光合分波器35では、光フィルタの数が4つで済む。つまり、図15の光合分波器36よりも、光フィルタの数が3つ少なくなっている。このため、光合分波器35の構造が簡単になり、光カプラ34を追加しても、全体のコスト低下が期待できる。
【0036】
このように、第4の実施形態においても、図13や図14の従来の形態と違って、光合分波器35を通過する光の数を少なくでき、光分岐局3のコスト上昇をおさえることができる。
以上で、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施は、前記の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更を施すことが可能である。
【0037】
【発明の効果】
以上のように請求項1記載の本発明によれば、光結合器によって各子局から親局への上り光信号を結合し、光路切分け器を通して親局に送り出すので、上り光信号は、光分波器を通過しない。したがって、光分波器は下り信号のみを分波すればよく、光分波器の光ポート数は、最小限で足り、高価な光分波器の構成を簡単にでき、コストの低下が実現できる。
【0038】
また、請求項5記載の本発明によれば、光結合器によって結合された子局から親局への上り光信号を、光合分波器の1つの光ポートに入力して、光合分波器から親局へ送り出すので、請求項1記載の波長多重PONシステムに比べて、光合分波器の光ポート数が1つ増えるが、光路切分け器を必要としない。したがって、コストのさらなる低下が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】波長多重PONシステムの全体構成を示す図である。
【図2】波長多重PONシステムにおける光分岐局3の内部構成を示す図である。
【図3】光サーキュレータ32の機能図である。
【図4】2波長帯合分波フィルタ31の波長通過特性図である。
【図5】光合分波器33の分波特性図である。
【図6】第2の実施形態にかかる波長多重PONシステムにおける光分岐局3の内部構成図である。
【図7】光合分波器33の分波特性図である。
【図8】第3の実施形態にかかる波長多重PONシステムにおける光分岐局3の内部構成図である。
【図9】光分波器33が備える光フィルタの波長通過特性図である。
【図10】第4の実施形態にかかる波長多重PONシステムにおける光分岐局3の内部構成図である。
【図11】光合分波器35を誘電体多層膜からなる光フィルタで構成したときの光合分波器35の内部構成図である。
【図12】光合分波器35に備えられた光フィルタa〜dの波長通過特性を示すグラフである。
【図13】従来の波長多重PONシステムの概略図である。
【図14】波長の関係を変更した従来の波長多重PONシステムの概略図である。
【図15】図13に対応する光合分波器36を誘電体多層膜からなる光フィルタで構成したときの内部構成図である。
【図16】光フィルタa〜gの光通過特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 親局
2 幹線光ファイバ
3 光分岐局
4 支線光ファイバ
4a〜4e 光合分波器の光ポート
5 子局
31 2波長帯合分波フィルタ
32 光サーキュレータ
33 光分波器
34 光カプラ
35 光合分波器
36 光合分波器
OLT 親局の光伝送路終端装置
ONU 子局の光加入者線終端装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、親局と光分岐局との間を幹線光ファイバで接続し、光分岐局と複数の子局との間をそれぞれ支線光ファイバで接続したPON(Passive Optical Network)システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
親局と複数の子局との間を、光データ通信ネットワークを使って双方向通信するシステムにおいて、親局と各子局との間を、それぞれ1本の光ファイバで放射状に結ぶネットワーク構成が実用化されている(Single Star)。このネットワーク構成では、システム、機器構成は簡単になるが、1つの子局が1本の光ファイバを占有するので(子局数がNあれば、通しの光ファイバがN本必要)、システムの低価格化を図るのが困難である。
【0003】
そこで、1本の光ファイバを、複数の子局で共有するPON(Passive Optical Network)システム(PDS(Passive Double Star)ともいう)が提案されている。このPONシステムは、親局と光分岐結合器(光カプラー)を備える光分岐局との間を幹線光ファイバで接続し、光分岐局と複数の子局との間をそれぞれ複数の支線光ファイバで接続したものである。
また最近では、幹線光ファイバに波長多重された複数の光を通すPONシステムも提案されている。この波長多重技術をWDM(Wavelength Division Multiplexing)という。波長多重PONシステムでは、光分岐結合器に代えて、波長ごとに合波・分波することのできる光合分波器が採用される。光合分波器は、例えば誘電体多層膜の光フイルタを使ったものや、AWG(Arrayed−Wavelength Grating)が使用される。
【0004】
波長多重PONシステムでは、光合分波器の特徴により、光分岐結合器に比べて光の分岐損失が少なく、かつ分岐数にかかわらず光の分岐損失が一定になるという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の波長多重PONシステムでは、親局から子局への下り光信号が光合分波器を通るときに分波されることはもちろんであるが、子局から親局への上り光信号も光合分波器を通って合波されることになる。
図13は、従来の波長多重PONシステムの概略図であり、親局の光伝送路終端装置OLT(Optical Line Terminals)と光合分波器36との間を一芯の幹線光ファイバ2で接続し、光合分波器36と子局の光加入者線終端装置ONU(Optical Network Unit)1〜ONU4との間を、それぞれ二芯の支線光ファイバ4で接続している。
【0006】
下り光信号の波長をλ1,λ2,λ3,λ4で表わし、上り光信号の波長をλ5,λ6,λ7,λ8で表わしている。λ1<λ2<λ3<λ4<λ5<λ6<λ7<λ8の関係がある。ONU1の下り光信号の波長はλ1、上り光信号の波長はλ5であり、ONU2の下り光信号の波長はλ2、上り光信号の波長はλ6であり、ONU3の下り光信号の波長はλ3、上り光信号の波長はλ7であり、ONU4の下り光信号の波長はλ4、上り光信号の波長はλ8である。
【0007】
図14は、波長の関係を変更した波長多重PONシステムの概略図であり、下り光信号の波長をλ1,λ3,λ5,λ7で表わし、上り光信号の波長をλ2,λ4,λ6,λ8で表わしている。λ1<λ2<λ3<λ4<λ5<λ6<λ7<λ8の関係がある。ONU1の下り光信号の波長はλ1、上り光信号の波長はλ2であり、ONU2の下り光信号の波長はλ3、上り光信号の波長はλ4であり、ONU3の下り光信号の波長はλ5、上り光信号の波長はλ6であり、ONU4の下り光信号の波長はλ7、上り光信号の波長はλ8である。
【0008】
上の図13、図14いずれの場合も、光合分波器36を通る光の波数は、下り4波、上り4波、合計8波となり、8波を合波及び分波できる光合分波器36が必要となる。
図15は、上の図13に対応する光合分波器36を誘電体多層膜からなる光フィルタで構成したときの内部構成図を示す。光合分波器36は、合計7枚の光フィルタa〜gを備えている。光合分波器36に入力された下り光信号の波長λ1,λ2,λ3,λ4のうち、波長λ1の光は光フィルタaを透過し、他の波長λ2,λ3,λ4の光は光フィルタaで反射される。光フィルタaで反射された光は光フィルタbでも反射され、光フィルタcに入射される。光フィルタcでは波長λ2の光が透過し、他の波長λ3,λ4の光は反射される、という具合にして、最終的に波長λ1,λ2,λ3,λ4の光が、それぞれ4つの光ポートから出力される。一方、光合分波器36に入力された上り光信号の波長λ8の光は光フィルタg,f,e,d,c,b,aで反射されてOLT側に集められる。他の波長λ7,λ6,λ5の光も、それぞれ光フィルタで反射されてOLT側に集められる。
【0009】
図16は、光フィルタa〜gの光通過特性を示すグラフであり、光フィルタa,c,e,..,fは、それぞれ波長λ1〜λ7の光を透過させ他の波長の光を阻止することを示している。
図15から分かるように、波長λ1,λ2,λ3,λ4の下り光信号を透過させる光フィルタa,c,e,gに加えて、波長λ5,λ6,λ7の上り光信号を透過させるための光フィルタb,d,fが必要である。
【0010】
光合分波器36は、扱う波数が多くなるほど光フィルタの枚数が増えて、光結合器に比べて高価になるので、最小限の波数を扱うだけで済む波長多重PONシステムが望まれている。
そこで、本発明は、親局と複数の子局との間を、光分岐局を介して光ファイバで接続したPONシステムにおいて、光分岐局を安価に構成できる波長多重PONシステムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の波長多重PONシステムは、親局と光分岐局との間を一芯の幹線光ファイバで接続し、光分岐局と複数の子局との間をそれぞれ二芯の支線光ファイバで接続し、前記光分岐局には、支線光ファイバを通ってきた各子局から親局への上り光信号を結合(合波と同じ意味で用いる。)する光結合器と、前記光結合器によって結合された光信号を前記幹線光ファイバを通して親局に送り出すとともに、親局から前記幹線光ファイバを通して受けた子局への下り光信号を光分波器に供給する光路切分け器と、前記光路切分け器から供給された下り光信号を、当該光信号の中に含まれる光の波長に応じて分波して、各支線光ファイバを通して各子局に送り出す前記光分波器とを備えるものである。
【0012】
前記の構成によれば、光結合器によって各子局から親局への上り光信号を結合し、光路切分け器を通して親局に送り出すので、上り光信号は、光分波器を通過しない。したがって、光分波器は下り信号のみを分波すればよく、最小限の光ポート数で足りる。
前記光路切分け器は、下り光信号の波長帯と上り光信号との波長帯がある境界となる波長で2分されているときは、前記境界となる波長を基準にして光路を切り分ける2波長帯合分波フィルタが使用できる。また光路切分け器は、光サーキュレータも使用でき、下り光信号の波長と上り光信号との波長が交互に配列されているときに便利である。
【0013】
また、本発明の他の波長多重PONシステムは、支線光ファイバを通ってきた子局から親局への上り光信号を結合する光結合器と、親局から前記幹線光ファイバを通して受けた子局への下り光信号を、当該光信号の中に含まれる光の波長に応じて分波して、各支線光ファイバを通して各子局に送り出すとともに、前記光結合器によって結合された光信号を、前記幹線光ファイバを通して親局に送り出す光合分波器とを備えるものである。
【0014】
この構成は、光結合器によって結合された子局から親局への上り光信号を、光合分波器の1つの光ポートに入力して、光合分波器から親局へ送り出す。したがって、請求項1記載の波長多重PONシステムに比べて、光合分波器の光ポート数が1つ増えるが、光路切分け器を必要としない。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
―システム全体構成―
図1は、波長多重PONシステム(以下「PONシステム」という)の全体構成を示す図である。局舎内のPONシステム構成部分を親局又は親局装置といい、加入者宅内のPONシステム構成部分を子局という。PONシステムは、親局1、複数の子局5、及び光分岐局(リモートノードともいう)3を備え、親局1と光分岐局3との間を一芯の幹線光ファイバ2で接続し、光分岐局3と子局5との間をそれぞれ二芯の支線光ファイバ4で接続している。幹線光ファイバ2と支線光ファイバ4とを総称して「光ファイバ」という。光ファイバは一芯あたりシングルモードファイバを用いている。
【0016】
親局1は、幹線光ファイバ2との接続端となる光伝送路終端装置OLT(Optical Line Terminals)、レイヤ2スイッチ、及び上位のネットワークの接続端となるブロードバンドアクセスルータ等を備えている。
子局5は、宅内に設置されるパーソナルコンピュータ、パーソナルコンピュータのブロードバンド光信号を光ネットワークに送受する光加入者線終端装置ONU(Optical Network Unit)等を備えている。
【0017】
前記PONシステムの動作を簡単に説明すると、上位のネットワークから親局1に入ってくる下り光信号は、親局1においてレイヤ2スイッチで所定の処理が行われて、光伝送路終端装置OLTを通して幹線光ファイバ2に送信される。WDMを利用しているので、送信する光信号の波長は、送信先の子局ごとに異なっている。幹線光ファイバ2に送信された光信号は、光分岐局3で分岐され、送信先の子局5によって受信され、子局5はその光信号を復号解読する。
【0018】
一方、子局5から送信される上り光信号は、光分岐局3を経由して親局1で受信される。親局1では、レイヤ2スイッチで所定の処理が行われた後、ここからブロードバンドアクセスルータを介して上位のネットワークに送信される。
―第1の実施形態―
図2は、波長多重PONシステムにおける光分岐局3の内部構成を示す図であり、光分岐局3は、光伝送路終端装置OLTと4つの光加入者線終端装置ONU1〜ONU4との間を中継している。
【0019】
光伝送路終端装置OLTから幹線光ファイバ2を通して光分岐局3に入る下り光信号の波長をλ1,λ2,λ3,λ4とし、光加入者線終端装置ONUから支線光ファイバ4を通して光分岐局3に入る上り光信号の波長をλ5,λ6,λ7,λ8としている。λ1<λ2<λ3<λ4<λ5<λ6<λ7<λ8の関係がある。ONU1の下り光信号の波長はλ1、上り光信号の波長はλ5であり、ONU2の下り光信号の波長はλ2、上り光信号の波長はλ6であり、ONU3の下り光信号の波長はλ3、上り光信号の波長はλ7であり、ONU4の下り光信号の波長はλ4、上り光信号の波長はλ8である。
【0020】
光分岐局3は、2波長帯合分波フィルタ31、光分波器33及び光結合器として機能する光カプラ34を備えている。
2波長帯合分波フィルタ31は、図4に示すように、ある境界となる波長(波長λ4とλ5の中間にある)よりも短い波長λ1,λ2,λ3,λ4を含む帯域の光をOLTから光分波器33に向けて通過させ、光カプラ34から伝搬されてきた前記境界となる波長よりも長い波長λ5,λ6,λ7,λ8を含む帯域の光をOLTに向けて出力する機能を有している。
【0021】
2波長帯合分波フィルタ31に代えて光サーキュレータ32を用いてもよい。光サーキュレータ32は、図3に示すように、OLTから伝搬されてきた光を光分波器33に向けて出力し、光カプラ34から伝搬されてきた光をOLTに向けて出力する機能を有している。光サーキュレータ32は、例えば、磁場のファラデー回転効果を用いた光アイソレータと、2分岐型のスター型光カプラとを組み合わせて作ることができる。ファラデー回転効果に代えて導波路上のTE/TMモード変換効果を利用してもよい。
【0022】
このように、光サーキュレータ32は光の伝搬方向に基づいて光を分岐させ、2波長帯合分波フィルタ31は光の波長帯域に基づいて光を分岐させるが、往復で光路を切分けるという効果は同じである。以下、特に断らない限り、より安価な2波長帯合分波フィルタ31を使用するものとして説明を進める。
光分波器33は、2波長帯合分波フィルタ31から入力される波長λ1,λ2,λ3,λ4の光を、それぞれの波長に応じて、ONU1向けの光ポート4a、ONU2向けの光ポート4b、ONU3向けの光ポート4c、ONU4向けの光ポート4dに分岐させる。
【0023】
光分波器33には、波長λ1,λ2,λ3,λ4にそれぞれ通過帯域を持つ4つの光フィルタが備えられている。波長λ5,λ6,λ7,λ8の上り光信号はもともと光分波器33を通過しないので、波長λ5,λ6,λ7,λ8に対応する光フィルタを備える必要はない。図5は、光分波器33の分波特性図である。
光カプラ34は、ONU1〜4からの上り光信号を合波するものである。その構造は、1本の光導波路とそこから分岐された複数の光導波路からなる。光カプラ34は、波長λ5,λ6,λ7,λ8の上り光信号の合波を行うことができる。合波された光は、前述したように、2波長帯合分波フィルタ31に入力されてOLTに向けて出射される。
【0024】
このように、第1の実施形態では、図13や図14の従来の形態と違って、光分波器33を通過する光の数、すなわち光ポート数を少なくできる。したがって、光分波器33の内部に上り光信号の合波をするための光フィルタを用意する必要がなく、その機能を安価な光カプラ34で代用することができる。この結果、光分岐局3のコスト上昇をおさえることができる。この価格低下の効果は、取り扱う波数、つまり光分岐局3にぶら下がる子局の数が多いほど大きくなる。
【0025】
―第2の実施形態―
図6は、本発明の第2の実施形態にかかる波長多重PONシステムにおける光分岐局3の内部構成図である。この光分岐局3と図2の光分岐局との違いは、波長が上り下りで入れ替わっていることだけである。
すなわち、光伝送路終端装置OLTから幹線光ファイバ2を通して光分岐局3に入る下り光信号の波長をλ5,λ6,λ7,λ8とし、光加入者線終端装置ONUから支線光ファイバ4を通して光分岐局3に入る上り光信号の波長をλ1,λ2,λ3,λ4としている。第1の実施形態と同様、λ1<λ2<λ3<λ4<λ5<λ6<λ7<λ8の関係がある。ONU1の下り光信号の波長はλ5、上り光信号の波長はλ1であり、ONU2の下り光信号の波長はλ6、上り光信号の波長はλ2であり、ONU3の下り光信号の波長はλ7、上り光信号の波長はλ3であり、ONU4の下り光信号の波長はλ8、上り光信号の波長はλ4である。
【0026】
光分波器33は、2波長帯合分波フィルタ31から入力される波長λ5,λ6,λ7,λ8の光を、それぞれの波長に応じて、ONU1向けの光ポート4a、ONU2向けの光ポート4b、ONU3向けの光ポート4c、ONU4向けの光ポート4dに分岐させる。
図7は、光分波器33の分波特性図であり、光分波器33には波長λ5,λ6,λ7,λ8にそれぞれ通過帯域を持つ4つの光フィルタが備えられている。波長λ1,λ2,λ3,λ4に対応する光フィルタは備えていない。
【0027】
光カプラ34は、ONU1〜4からの上り光信号を合波するものである。簡単な構造で、波長λ1,λ2,λ3,λ4の上り光信号の合波を行うことができる。合波された光は、2波長帯合分波フィルタ31に入力されてOLTに向けて出射される。
このように、第2の実施形態においても、図13や図14の従来の形態と違って、光分波器33を通過する光の数を少なくでき、光分岐局3のコスト上昇をおさえることができる。
【0028】
―第3の実施形態―
本発明の第3の実施形態にかかる波長多重PONシステムにおける光分岐局3の内部構成図を図8に示す。この光分岐局3と図2や図6の光分岐局との違いは、波長が上り下り交互に配列されていることである。
光伝送路終端装置OLTから幹線光ファイバ2を通して光分岐局3に入る下り光信号の波長はλ1,λ3,λ5,λ7であり、光加入者線終端装置ONUから支線光ファイバ4を通して光分岐局3に入る上り光信号の波長はλ2,λ4,λ6,λ8である。第1、第2の実施形態と同様、λ1<λ2<λ3<λ4<λ5<λ6<λ7<λ8の関係がある。ONU1の下り光信号の波長はλ1、上り光信号の波長はλ2となり、ONU2の下り光信号の波長はλ3、上り光信号の波長はλ4となり、ONU3の下り光信号の波長はλ5、上り光信号の波長はλ6となり、ONU4の下り光信号の波長はλ7、上り光信号の波長はλ8となる。
【0029】
光分波器33は、光サーキュレータ32から入力される波長λ1,λ3,λ5,λ7の光を、それぞれの波長に応じて、ONU1向けの光ポート4a、ONU2向けの光ポート4b、ONU3向けの光ポート4c、ONU4向けの光ポート4dに分岐させる。
光カプラ34は、ONU1〜4からの上り光信号を合波する素子であリ、簡単な構造で、波長λ2,λ4,λ6,λ8の上り光信号の合波を行うことができる。合波された光は、2波長帯合分波フィルタ31に入力されてOLTに向けて出射される。
【0030】
なお、ここでは2波長帯合分波フィルタ31に代えて光サーキュレータ32を用いているが、この理由は、上り下りで波長が交互に配列されているので、2波長帯合分波フィルタ31が使用できないからである。
図9は、光分波器33が備える光フィルタの波長透過特性図であり、波長λ1,λ3,λ5,λ7にそれぞれ通過帯域を持つ4つの光フィルタが備えられている。この光分波器33の特徴は、波長が上り下り交互に配列されていることにより、波長λ1,λ3,λ5,λ7相互の間隔が比較的広いことである。したがって、図2、図6の光分波器33と比べて、なだらかな特性で済み、光フィルタの設計の余裕が向上する。例えば、光フィルタを誘電体多層膜で構成するときは、積層する誘電体の層数を少なくできる。
【0031】
よって、この第3の実施形態では、光分波器33を通過する光の数を少なくできるとともに、光分波器33を構成する光フィルタの構造も簡単になり、光分岐局3のコストをさらに抑えることができる。
なお、図8では下り光信号の波長をλ1,λ3,λ5,λ7、上り光信号の波長をλ2,λ4,λ6,λ8としていたが、上りと下りを入れ替えて、下り光信号の波長をλ2,λ4,λ6,λ8とし、上り光信号の波長をλ1,λ3,λ5,λ7としてもよく、いずれの場合も発明の効果は同じである。
【0032】
―第4の実施形態―
図10は、第4の実施形態にかかる波長多重PONシステムにおける光分岐局3の内部構成図である。この光分岐局3と図2、図6、図8の光分岐局との違いは、光分波器33の下流光ポートを1つ増やした光合分波器35を用い、ここにONUからの上り光信号を合波する光カプラ34の出力端を接続したことである。なお、光合分波器35の構造は、光分波器33と基本的に同じである。
【0033】
光伝送路終端装置OLTから幹線光ファイバ2を通して光分岐局3に入る下り光信号の波長をλ1,λ2,λ3,λ4とし、光加入者線終端装置ONUから支線光ファイバ4を通して光分岐局3に入る上り光信号の波長をλ5,λ6,λ7,λ8としている。λ1<λ2<λ3<λ4<λ5<λ6<λ7<λ8の関係がある。ONU1の下り光信号の波長はλ1、上り光信号の波長はλ5であり、ONU2の下り光信号の波長はλ2、上り光信号の波長はλ6であり、ONU3の下り光信号の波長はλ3、上り光信号の波長はλ7であり、ONU4の下り光信号の波長はλ4、上り光信号の波長はλ8である。
【0034】
この第4の実施形態では、光カプラ34によって、波長λ5,λ6,λ7,λ8の上り光信号の合波を行い、この合波された光を、光合分波器35の増設された下流光ポートに入力している。この下流光ポートに入力された光は、光合分波器35の中の光フィルタを通って、OLT側に出射され、幹線光ファイバ2を通してOLTに供給される。
図11は、光合分波器35を誘電体多層膜からなる光フィルタで構成したときの内部構成図を示す。光合分波器35は、合計4枚の光フィルタa〜dを備えている。光合分波器35に入力された下り光信号の波長λ1,λ2,λ3,λ4のうち、波長λ1の光は光フィルタaを透過し、他の波長λ2,λ3,λ4の光は光フィルタaで反射される。誘電体多層膜aで反射された光のうち、波長λ2の光は光フィルタbを透過し、他の波長λ3,λ4の光は光フィルタbで反射され、光フィルタcに入射される。光フィルタcでは波長λ3の光が透過し、他の波長λ4の光は反射される。波長λ4の光は光フィルタdを透過する、という具合にして、最終的に波長λ1,λ2,λ3,λ4の光が、それぞれ4つの光ポートから出力される。一方、光カプラ34によって集められた上り光信号の波長λ5,λ6,λ7,λ8の光は光フィルタd,c,b,aで反射されてOLT側の光ポートに集められる。
【0035】
図12は、光合分波器35に備えられた光フィルタa〜dの波長通過特性を示すグラフであり、図5と同様、4つの光フィルタa〜dは、波長λ1,λ2,λ3,λ4にそれぞれ通過帯域を持つ。
図15の従来の光合分波器36と比較すると、波長λ5,λ6,λ7,λ8の上り光信号を光カプラ34によって1つに集めるので、図11の光合分波器35では、光フィルタの数が4つで済む。つまり、図15の光合分波器36よりも、光フィルタの数が3つ少なくなっている。このため、光合分波器35の構造が簡単になり、光カプラ34を追加しても、全体のコスト低下が期待できる。
【0036】
このように、第4の実施形態においても、図13や図14の従来の形態と違って、光合分波器35を通過する光の数を少なくでき、光分岐局3のコスト上昇をおさえることができる。
以上で、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施は、前記の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更を施すことが可能である。
【0037】
【発明の効果】
以上のように請求項1記載の本発明によれば、光結合器によって各子局から親局への上り光信号を結合し、光路切分け器を通して親局に送り出すので、上り光信号は、光分波器を通過しない。したがって、光分波器は下り信号のみを分波すればよく、光分波器の光ポート数は、最小限で足り、高価な光分波器の構成を簡単にでき、コストの低下が実現できる。
【0038】
また、請求項5記載の本発明によれば、光結合器によって結合された子局から親局への上り光信号を、光合分波器の1つの光ポートに入力して、光合分波器から親局へ送り出すので、請求項1記載の波長多重PONシステムに比べて、光合分波器の光ポート数が1つ増えるが、光路切分け器を必要としない。したがって、コストのさらなる低下が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】波長多重PONシステムの全体構成を示す図である。
【図2】波長多重PONシステムにおける光分岐局3の内部構成を示す図である。
【図3】光サーキュレータ32の機能図である。
【図4】2波長帯合分波フィルタ31の波長通過特性図である。
【図5】光合分波器33の分波特性図である。
【図6】第2の実施形態にかかる波長多重PONシステムにおける光分岐局3の内部構成図である。
【図7】光合分波器33の分波特性図である。
【図8】第3の実施形態にかかる波長多重PONシステムにおける光分岐局3の内部構成図である。
【図9】光分波器33が備える光フィルタの波長通過特性図である。
【図10】第4の実施形態にかかる波長多重PONシステムにおける光分岐局3の内部構成図である。
【図11】光合分波器35を誘電体多層膜からなる光フィルタで構成したときの光合分波器35の内部構成図である。
【図12】光合分波器35に備えられた光フィルタa〜dの波長通過特性を示すグラフである。
【図13】従来の波長多重PONシステムの概略図である。
【図14】波長の関係を変更した従来の波長多重PONシステムの概略図である。
【図15】図13に対応する光合分波器36を誘電体多層膜からなる光フィルタで構成したときの内部構成図である。
【図16】光フィルタa〜gの光通過特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 親局
2 幹線光ファイバ
3 光分岐局
4 支線光ファイバ
4a〜4e 光合分波器の光ポート
5 子局
31 2波長帯合分波フィルタ
32 光サーキュレータ
33 光分波器
34 光カプラ
35 光合分波器
36 光合分波器
OLT 親局の光伝送路終端装置
ONU 子局の光加入者線終端装置
Claims (5)
- 親局と光分岐局との間を幹線光ファイバで接続し、光分岐局と複数の子局との間をそれぞれ支線光ファイバで接続したPON(Passive Optical Network)システムにおいて、
前記幹線光ファイバは一芯の光ファイバで、前記支線光ファイバは1子局あたり二芯の光ファイバで構成され、前記光分岐局には、
前記支線光ファイバを通ってきた各子局から親局への上り光信号を結合する光結合器と、
前記光結合器によって結合された光信号を前記幹線光ファイバを通して親局に送り出すとともに、親局から前記幹線光ファイバを通して受けた子局への下り光信号を光分波器に供給する光路切分け器と、
前記光路切分け器から供給された下り光信号を、当該光信号の中に含まれる光の波長ごとに分波して、各支線光ファイバを通して各子局に送り出す前記光分波器とを備えることを特徴とする波長多重PONシステム。 - 下り光信号の波長帯と上り光信号の波長帯がある境界となる波長で2分されていて、前記光路切分け器は、前記境界となる波長を基準にして光路を切り分ける2波長帯合分波フィルタであることを特徴とする請求項1記載の波長多重PONシステム。
- 前記光路切分け器は、光サーキュレータであることを特徴とする請求項1記載の波長多重PONシステム。
- 下り光信号の波長と上り光信号の波長とが交互に配列されていることを特徴とする請求項1又は請求項3記載の波長多重PONシステム。
- 親局と光分岐局との間を幹線光ファイバで接続し、光分岐局と複数の子局との間をそれぞれ支線光ファイバで接続したPON(Passive Optical Network)システムにおいて、
前記幹線光ファイバは一芯の光ファイバで、前記支線光ファイバは1子局あたり二芯の光ファイバで構成され、前記光分岐局には、
前記支線光ファイバを通ってきた子局から親局への上り光信号を結合する光結合器と、
親局から前記幹線光ファイバを通して受けた子局への下り光信号を、当該光信号の中に含まれる光の波長ごとに分波して、各支線光ファイバを通して各子局に送り出すとともに、前記光結合器によって結合された光信号を、前記幹線光ファイバを通して親局に送り出す光合分波器とを備えることを特徴とする波長多重PONシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003171107A JP2005012278A (ja) | 2003-06-16 | 2003-06-16 | 波長多重ponシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003171107A JP2005012278A (ja) | 2003-06-16 | 2003-06-16 | 波長多重ponシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005012278A true JP2005012278A (ja) | 2005-01-13 |
Family
ID=34095704
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003171107A Pending JP2005012278A (ja) | 2003-06-16 | 2003-06-16 | 波長多重ponシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005012278A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009141937A (ja) * | 2007-12-05 | 2009-06-25 | Korea Electronics Telecommun | 光学フィルタリング装置及び光通信システム |
CN102271020A (zh) * | 2011-07-25 | 2011-12-07 | 深圳朗光科技有限公司 | 一种olt链路模块和无源光纤网络 |
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2003
- 2003-06-16 JP JP2003171107A patent/JP2005012278A/ja active Pending
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