JP2005012172A - 熱処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 基板を均一かつ迅速に加熱処理することが可能な熱処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 熱処理プレート11の表面には、3個の球体15が配設されている。この球体15の上端は、熱処理プレート11の表面より微小量だけ突出する状態で配設されており、基板Wと熱処理プレート11の表面との間にいわゆるプロキシミティギャップと称される微小間隔を保った状態で、基板Wを熱処理プレート11の球体15上に載置、支持して、この基板Wを加熱するよう構成されている。そして、熱処理プレート11の上面は、基板Wを効率的かつ高精度に加熱するため、0.9以上1.0以下の高い放射率となっている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、半導体ウエハ等の基板を熱処理プレートにより加熱して処理する熱処理装置に関する。
このような熱処理装置は、例えば半導体製造工程において、基板上に形成されたフォトレジスト膜の露光処理前の加熱処理(プリベーク処理)や露光後の加熱処理(ポストエクスポージャベーク処理)、あるいは、現像後の加熱処理(ポストベーク処理)等に用いられる。
このような熱処理装置は、加熱手段を備えた内蔵した熱処理プレートを処理室内に備え、この熱処理プレートの上面に基板を載置した状態で基板を加熱する構成となっている。このとき、基板と熱処理プレートとの接触により基板の下面にパーティクルが付着することを防止するため、特許文献1に記載されたように、熱処理プレートの上面より微小高さ突出する球体を配設し、熱処理プレート上に、いわゆるプロキシミティギャップと称される微小な間隔を保って基板を近接支持させた状態で、この基板を加熱する構成が採用されている。
実開昭63−193833号公報
熱処理プレート上に微小な間隔を保って基板を近接支持させた状態で基板を加熱する場合には、熱処理プレートから基板への熱伝達は、熱伝導によるものが主流となる。このときの熱伝達は、熱処理プレートの上面と基板との距離に依存する。一方、熱処理プレートの上面と基板との距離は、基板の反りや、熱処理プレート上面の平面度、あるいは球体等の組立誤差により必ずしも一定とはならない。このため、基板温度の面内均一性が悪化し、基板を精度よく処理することが困難となる。
なお、多数の基板を炉内に搬送し、各基板の上面側と下面側から所定距離離隔した位置に熱処理プレートを配置し、熱処理プレートからの放射熱により基板を加熱するバッチ式の加熱炉装置においては、熱処理プレートの表面を熱放射率の高い材質としたものも提案されている(特開2001−12856号公報)。このような加熱炉装置によれば、基板を均一に処理することは可能となるが、基板の昇温速度が極めて遅いことから、基板を枚葉処理する熱処理装置にこのような構成を採用することは不可能となる。
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、基板を均一かつ迅速に加熱処理することが可能な熱処理装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、加熱機構を備えた熱処理プレートの上面と微小間隔離隔した位置に基板を支持することにより基板を加熱処理する熱処理装置であって、前記熱処理プレートの上面の放射率が0.4以上となるように表面処理される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の熱処理装置において、前記熱処理プレートの上面が、前記熱処理プレートの側面よりも高い放射率に表面処理される。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の熱処理装置において、前記熱処理プレートの上面が、黒体化処理される。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の熱処理装置において、前記熱処理プレートの黒体化処理は、前記熱処理プレートの上面に黒体塗料を塗布することにより行われる。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の熱処理装置において、前記熱処理プレートの黒体化処理は、前記熱処理プレートの上面に黒クロムメッキを施すことにより行われる。
請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の熱処理装置において、前記熱処理プレートの側面が、低い放射率に表面処理される。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の熱処理装置において、前記熱処理プレートの側面が、鏡面化処理される。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の熱処理装置において、前記熱処理プレートの鏡面化処理は、ニッケルメッキを施すことにより行われる。
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の熱処理装置において、前記熱処理プレートの上面の放射率は0.9以上1.0以下である。
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の熱処理装置において、基板を前記熱処理プレートの上面から10乃至200μm離隔した位置に支持する支持部材を備える。
請求項11に記載の発明は、請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の熱処理装置において、前記熱処理プレートの上面における基板の外径と同等または基板の外径よりわずかに大きな領域を高い放射率としている。
請求項12に記載の発明は、請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の熱処理装置において、前記加熱機構は、ヒートパイプ構造の加熱機構である。
請求項13に記載の発明は、加熱機構を備えた熱処理プレートの上面と微小間隔離隔した位置に基板を支持することにより基板を加熱処理する熱処理装置であって、前記熱処理プレートの上面を黒体化処理し、前記熱処理プレートの側面を鏡面化処理するとともに、前記熱処理プレートの上面に、基板を前記熱処理プレートの上面から10乃至200μm離隔した位置に支持する支持部材を配設したことを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の熱処理装置において、レジスト液を塗布された基板を加熱処理する。
請求項1乃至請求項14に記載の発明によれば、加熱機構を備えた熱処理プレートの上面と微小間隔離隔した位置に基板を支持する構成の熱処理装置における熱処理プレートの上面の放射率を0.4以上としたことから、基板を均一かつ迅速に加熱処理することが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、熱処理プレートの上面が、熱処理プレートの側面よりも高い放射率に表面処理されることから、熱処理プレートの側面からの熱放射が抑制され、効率よく基板を均一かつ迅速に加熱処理することが可能となる。
請求項3乃至請求項5に記載の発明によれば、熱処理プレートの上面が、黒体化処理されることから、簡易に熱処理プレートの上面を高い放射率にすることが可能となる。
請求項6に記載の発明によれば、熱処理プレートの側面が低い放射率に表面処理されることから、さらに熱処理プレートの側面からの熱放射が抑制され、さらに効率よく基板を均一かつ迅速に加熱処理することが可能となる。
請求項7および請求項8に記載の発明によれば、熱処理プレートの側面が、鏡面化処理されることから、熱処理プレートの側面からの熱放射が抑制され、さらに効率よく基板を均一かつ迅速に加熱処理することが可能となる。
請求項10に記載の発明によれば、基板を熱処理プレートの上面から10乃至200μm離隔した位置に支持する支持部材を備えることから、基板を迅速かつ効率的に加熱することが可能となる。
請求項11に記載の発明によれば、熱処理プレートの上面における基板の外径と同等または基板の外径よりわずかに大きな領域を高い放射率としたことから、基板をさらに効率的に加熱することが可能となる。
請求項12に記載の発明によれば、ヒートパイプ構造の加熱機構を使用することから、基板をさらに均一に加熱処理することが可能となる。
請求項13に記載の発明によれば、熱処理プレートの上面を黒体化処理し、熱処理プレートの側面を鏡面化処理するとともに、熱処理プレートの上面に、基板を熱処理プレートの上面から10乃至200μm離隔した位置に支持する支持部材を配設することから、さらに熱処理プレートの側面からの熱放射が抑制され、さらに効率よく基板を均一かつ迅速に加熱処理することが可能となる。
請求項14に記載の発明によれば、レジスト液が塗布された基板を加熱処理することから、特に均一に加熱処理されることを必要とするレジスト塗布後の基板を好適に加熱処理することが可能となる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はこの発明の第1実施形態に係る熱処理装置の側面概要図であり、図2はその斜視図である。なお、図2においては、作動液室13の図示を省略している。
この熱処理装置は、ヒートパイプ構造を採用することにより、熱容量を小さくしつつ温度分布の面内均一性を高めたものであり、中空構造の熱処理プレート11と、この熱処理プレート11の温度を測定するための温度センサ14とを備える。
この熱処理プレート11は、その上方にレジスト液を塗布された基板Wを載置して熱処理するためのものであり、例えば、胴やアルミニュウム等の伝熱性が良好な金属材料によって中空円筒状に形成されている。また、熱処理プレート11の表面には、アルミナ、マテアタイト等の低伝熱部材から構成された3個の球体15が配設されている。この球体15の上端は、熱処理プレート11の表面より微小量だけ突出する状態で配設されており、基板Wと熱処理プレート11の表面との間にいわゆるプロキシミティギャップと称される微小間隔を保った状態で、基板Wを熱処理プレート11の球体15上に載置、支持して、この基板Wを加熱するよう構成されている。
このプロキシミティギャップの大きさは、基板Wを迅速かつ効率的に加熱するため、10乃至500μmとすることが好ましく、10乃至200μmとすることがより好ましい。プロキシミティギャップの大きさを、このように小さくすることが可能となったのは、この発明に係る熱処理装置の後述する構成により、熱放射による加熱の寄与が大きいことから、熱処理プレート11の上面100と基板Wとの距離に依存しないことによるものである。但し、基板の種類や処理の態様によっては、このプロキシミティギャップの大きさを1000μm程度としてもよい。
熱処理プレート11は内部に空間を有するヒートパイプ構造のため、昇温時に内部圧力が上昇することに対応して、その強度を補強するため複数本のリム12が形成されている。そして、熱処理プレート11の内部空間下方には、一対の作動液室13が形成されている。この作動液室13内には、水等の作動液16が貯留されている。また、この作動液室13内には、作動液16を加熱するためのヒータ17が配設されている。
この熱処理装置においては、ヒータ17の駆動により作動液16を加熱することにより、作動液16の蒸気が熱処理プレート11の内部空間を移動し、熱処理プレート11との間で蒸発潜熱の授受を行うことにより、熱処理プレート11を加熱する構成となっている。熱処理プレート11との間で蒸発潜熱の授受を実行した作動液16の蒸気は、再度、作動液16となって、作動液室13に回収される。
なお、熱処理プレート11の下面における一対の作動液室13の中央部には、フォトレジストの種類等に対応して基板Wの熱処理温度を直前の設定温度より低い温度に変更する場合に、熱処理プレート11を急速に強制冷却するための冷却プレート21が配設されている。
このような熱処理装置においては、熱処理プレート11の表面が、銅や銅の表面にニッケルメッキを施したもの、あるいはアルミニュウムから構成された場合、その放射率(emissivity)は0.1以下となる。熱処理プレート11の表面の放射率がこのように低い場合には、上述したように、熱処理プレート11の上面と基板Wとの距離の誤差により、基板Wの温度の面内均一性が悪化し、基板Wを精度よく処理することが困難となる。このため、この熱処理装置においては、熱処理プレート11の上面の放射率が0.4、より好ましくは0.9以上となるようにしている。
図3は、この発明の第1実施形態に係る熱処理プレート11の斜視図である。なお、図3においては、作動液室13および球体15の図示を省略している。
この第1実施形態に係る熱処理プレート11においては、その上面100全域が高い放射率となるようにしている。より具体的には、熱処理プレート11の上面100を黒体化処理することにより、高放射率としている。この黒体化処理は、例えば、熱処理プレート11の上面100に黒体塗料を塗布することにより行われる。また、この黒体化処理は、熱処理プレート11の上面100に黒クロムメッキを施すことにより行われる。このため、簡易に熱処理プレート11の上面100を高放射率とすることができる。ここで、この明細書において黒体化処理とは、放射率を1に近付けるように処理することをいう。これらの黒体化処理された熱処理プレート11の上面100は、いずれも、その放射率が0.9以上1.0以下となる。なお、熱処理プレート11の上面から深さ数μmの領域に対して化学反応を生じさせることにより、熱処理プレート11の上面を高放射率としてもよい。この化学反応は、酸化処理であり、例えば、熱処理プレート11がアルミニュウムよりなるときは、硬質アルマイト処理となる。
なお、熱処理プレート11の表面のうち、その上面100のみを高放射率としているのは、次のような理由による。すなわち、熱処理プレート11の表面全域を高放射率とした場合、基板Wの加熱に寄与しない熱処理プレート11の側面や裏面等からも熱エネルギーが多量に放射されることから、ヒートパイプ構造の加熱機構により加熱効率が悪化する。このため、この第1実施形態に係る熱処理プレート11においては、基板Wの加熱に寄与する熱処理プレート11の上面100のみを高放射率としているのである。さらに、側面を鏡面化処理して低放射率とすることにより、熱処理プレート11の上面100を側面よりも高い放射率になるようにしている。このため、熱処理プレート11の側面からの熱放射が抑制され、より加熱効率を高めることができる。この鏡面化処理は、例えば、熱処理プレート11の側面にニッケルメッキを施すことにより行われる。なお、熱処理プレート11自体を研磨することによって鏡面化処理することとしてもよい。ここで、この明細書において鏡面化処理とは、放射率を0に近付けるように処理することをいう。
このような熱処理プレート11により基板Wを加熱した場合には、熱処理プレート11による基板Wの加熱は、熱放射と、従来と同様の熱伝導との両方により実行される。熱放射による加熱の場合には、熱処理プレート11の上面と基板Wとの距離に依存しないことから、熱処理プレート11の上面100と基板Wとの距離に誤差が生じていた場合であっても、基板Wを精度よく加熱することが可能となる。また、基板Wは、熱伝導によっても加熱されるため、基板Wを迅速に加熱することが可能となる。
図4は熱処理プレート11上に基板Wを載置した状態を示す平面図であり、図5はそのA−A断面図である。
図4および図5に示す熱処理プレート11は、測定点P1、P2の温度を測定するための温度を測定するための図示しないセンサを備える。また、この熱処理プレート11に備えられる球体15a、15b、15cは、その高さを変更可能に構成される。なお、球体15bと球体15cとは、温度測定時において常に同一の高さとなるように構成される。また、球体15a、15b、15cは、直径100mmの円周上にそれぞれの間の距離が3等分される位置に配置される。
基板Wは、直径200mmの円形状を有する。ここで、基板W上の測定点P1は、基板Wの端から10mm内側に設定され、測定点P2は、測定点P1に対して基板Wの中点を中心として点対称の位置に設定される。この基板Wは、球体15a、15b、15cの配置される円の中点Oと基板Wの中点とが一致し、さらに、測定点P1、測定点P2、および球体15aが同一直線上に位置するように載置される。なお、これらの関係からA−A断面方向の球体15aと球体15bとの間の距離Aは75mmであり、測定点P1と測定点P2との間の距離Bは180mmであることが導き出される。
図6は、熱処理プレート11の基板Wの支持高さと、温度差との関係を示すグラフである。
この図6に示す温度差dtは、球体15aの上端と球体15b(または球体15c)の上端との高さの差(以下、支持高さの差dhという。)を変化させたときの基板Wにおける測定点P1、P2の温度を測定して得たものである。図6に示すように、熱処理プレート11の上面100がアルミニウムからなる場合、熱処理プレート11の上面100をアルマイト処理した場合、および、熱処理プレート11の上面100を黒体化処理した場合において、それぞれの値をグラフ上にプロットした点を結ぶと略直線状となり、支持高さの差dhと、測定点P1において測定した温度と測定点P2において測定した温度との差(以下、温度差dtという。)とはほぼ比例関係にあることが判る。
ここで、実際に使用されるの熱処理プレート11には、球体15aと球体15cとの間の組み立てによる誤差±20μmと、熱処理プレート自体のうねりによる誤差±30μmとが生じることが想定される。このため、基板W内において、最大で、{(+20μm)+(+30μm)}−{(−20μm)+(−30μm)}、すなわち、100μmの誤差が生じることとなる。そこで、測定点P1、P2の高さの差をdHとすると、A:dh=B:dHが成立することから、測定点P1、P2の高さの差dHを100μmとするための、支持高さの差dhを求めると、dh≒41.67μmとなる。
図7は、以上のようにして求められた支持高さの差dhを0.4mm(40μm)と近似して、図6における熱処理プレート11の上面100の放射率と温度差との関係を示すグラフである。
なお、熱処理プレート11の上面100がアルミニウムからなる場合の上面100の放射率は0.1であり、熱処理プレート11の上面100をアルマイト処理した場合の上面100の放射率は0.8であり、熱処理プレート11の上面を黒体化処理した場合の上面100の放射率は0.9である。
図7に示すように、熱処理プレート11の上面100がアルミニウムからなる場合と、熱処理プレート11の上面100をアルマイト処理した場合と、熱処理プレート11の上面100を黒体化処理した場合とにおける温度差dtをグラフ上にプロットした点を結ぶと、略直線状となり、支持高さの差dhが生じた場合の放射率と温度差dtとは、ほぼ比例関係にあることが判る。このことから、熱処理プレート11の上面100の放射率が高い程、基板Wが均一に加熱処理されることがわかる。
この図7に示される直線上において、基板Wの温度均一性が良好であると判断される温度差0.5℃となる点の放射率は、0.4である。このため、熱処理プレート11の上面100の放射率が0.4以上となるように表面処理されることにより、基板Wを均一かつ迅速に加熱処理することが可能となる。
また、近年の温度均一性の要求を満たす温度差は0.3℃以内であるとされている。このため、図6および図7に示すように、その上面100が放射率が0.9以上となるように黒体化処理された熱処理プレート11により加熱された場合には、温度差dtが約0.3となり、基板Wを近年の温度均一性要求を満たしながら、迅速に加熱処理することが可能となる。
図8は、この発明の第2実施形態に係る熱処理プレート11の斜視図である。なお、図8においては、作動液室13および球体15の図示を省略している。
この第2実施形態に係る熱処理プレート11においては、その上面100のうち、基板Wの外径よりわずかに大きい領域101が高い放射率となるようにしている。より具体的には、第1実施形態の場合と同様、熱処理プレート11の上面100を黒体化処理することにより、高放射率としている。この黒体化処理は、例えば、熱処理プレート11の上面100に黒体塗料を塗布することにより行われる。また、この黒体化処理は、熱処理プレート11の上面100に黒クロムメッキを施すことにより行われる。なお、熱処理プレート11の上面100から深さ数μmの領域に対して化学反応を生じさせることにより、熱処理プレート11の上面100のうち基板Wの外径より5mm程度大きい領域101を高放射率としてもよい。この化学反応は、第1実施形態と同様、酸化処理であり、例えば、熱処理プレート11がアルミニュウムよりなるときは、硬質アルマイト処理となる。
このような構成を採用した場合、基板Wの加熱に寄与する熱処理プレート11の上面100のうち、基板Wの外径よりわずかに大きい領域101のみを高放射率としていることから、基板Wの加熱に寄与しない熱処理プレート11の表面からの熱エネルギーの放射を防止することができ、第1実施形態に係る熱処理プレート11にも増して、基板Wを効率よく加熱することが可能となる。
この第2実施形態に係る熱処理プレート11により基板Wを加熱した場合には、第1実施形態に係る熱処理プレート11の場合と同様、熱処理プレート11による基板Wの加熱は、熱放射と、従来と同様の熱伝導との両方により実行される。熱放射による加熱の場合には、熱処理プレート11の上面100と基板Wとの距離に依存しないことから、熱処理プレート11の上面100と基板Wとの距離に誤差が生じていた場合であっても、基板Wを精度よく加熱することが可能となる。また、基板Wは、熱伝導によっても加熱されるため、基板Wを迅速に加熱することが可能となる。
上述した第2実施形態においては、熱処理プレート11の上面100のうち基板Wの外径より5mm程度大きい領域101を高放射率としているが、基板Wの外径と同等の領域を高放射率としてもよい。
また、上述した第1、第2実施形態においては、基板Wを効率的に加熱するため、熱処理プレート11の上面100のみを高い放射率としているが、加熱機構による加熱能力が高い場合等においては、熱処理プレート11の上面100以外の部分を高い放射率としてもよい。
この発明の第1実施形態に係る熱処理装置の側面概要図である。 この発明の第1実施形態に係る熱処理装置の斜視図である。 この発明の第1実施形態に係る熱処理プレート11の斜視図である。 熱処理プレート11上に基板Wを載置した状態を示す平面図である。 図4におけるA−A断面図である。 熱処理プレート11の基板Wの支持高さと、温度差との関係を示すグラフである。 支持高さの差dh0.4mmにおける、熱処理プレート11の上面100の放射率と温度差との関係を示すグラフである。 この発明の第2実施形態に係る熱処理プレート11の斜視図である。
符号の説明
11 熱処理プレート
13 作動液室
14 温度センサ
15 球体
16 作動液
17 ヒータ
21 冷却プレート
100 上面
101 領域
W 基板
O 球体15a、15b、15cが配置される円の中点
P1 測定点
P2 測定点
A 球体15aと球体15bとの間の距離
B 測定点P1と測定点P2との間の距離
dh 支持高さの差
dH 測定点P1と測定点P2との高さの差

Claims (14)

  1. 加熱機構を備えた熱処理プレートの上面と微小間隔離隔した位置に基板を支持することにより基板を加熱処理する熱処理装置であって、
    前記熱処理プレートの上面の放射率が0.4以上となるように表面処理された熱処理装置。
  2. 請求項1に記載の熱処理装置において、
    前記熱処理プレートの上面が、前記熱処理プレートの側面よりも高い放射率に表面処理された熱処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の熱処理装置において、
    前記熱処理プレートの上面が、黒体化処理された熱処理装置。
  4. 請求項3に記載の熱処理装置において、
    前記熱処理プレートの黒体化処理は、前記熱処理プレートの上面に黒体塗料を塗布することにより行われる熱処理装置。
  5. 請求項3に記載の熱処理装置において、
    前記熱処理プレートの黒体化処理は、前記熱処理プレートの上面に黒クロムメッキを施すことにより行われる熱処理装置。
  6. 請求項2に記載の熱処理装置において、
    前記熱処理プレートの側面が、低い放射率に表面処理された熱処理装置。
  7. 請求項6に記載の熱処理装置において、
    前記熱処理プレートの側面が、鏡面化処理された熱処理装置。
  8. 請求項7に記載の熱処理装置において、
    前記熱処理プレートの鏡面化処理は、ニッケルメッキを施すことにより行われる熱処理装置。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記熱処理プレートの上面の放射率は0.9以上1.0以下である熱処理装置。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の熱処理装置において、
    基板を前記熱処理プレートの上面から10乃至200μm離隔した位置に支持する支持部材を備えた熱処理装置。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記熱処理プレートの上面における基板の外径と同等または基板の外径よりわずかに大きな領域を高い放射率とした熱処理装置。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記加熱機構は、ヒートパイプ構造の加熱機構である熱処理装置。
  13. 加熱機構を備えた熱処理プレートの上面と微小間隔離隔した位置に基板を支持することにより基板を加熱処理する熱処理装置であって、
    前記熱処理プレートの上面を黒体化処理し、前記熱処理プレートの側面を鏡面化処理するとともに、
    前記熱処理プレートの上面に、基板を前記熱処理プレートの上面から10乃至200μm離隔した位置に支持する支持部材を配設したことを特徴とする熱処理装置。
  14. 請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の熱処理装置において、 レジスト液が塗布された基板を加熱処理する熱処理装置。
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