JP2005012108A - 光起電力素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子および正孔が収集過程で再結合する確率を低減して発電効率を高めた光起電力素子を提供する。
【解決手段】裏面電極型の光起電力素子において、光吸収部が、受光面側から裏面側まで延在するキャリア濃度の異なる複数の領域から成るか、または、光吸収部が、受光面側から裏面側まで延在する一導電型の領域と反対導電型の領域とから成る。
【選択図】 図1
【解決手段】裏面電極型の光起電力素子において、光吸収部が、受光面側から裏面側まで延在するキャリア濃度の異なる複数の領域から成るか、または、光吸収部が、受光面側から裏面側まで延在する一導電型の領域と反対導電型の領域とから成る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、裏面電極型の光起電力素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、裏面電極型の光起電力素子(光電池、太陽電池等を含む)は特許文献1〜4等により知られている。共通する基本構造を図9に示す。半導体基板10(p型またはn型)の主要部である光吸収部1において、光吸収により正負のキャリアとしての電子および正孔が発生する。基板10の裏面側(図の下面側)には、光吸収部1で発生したキャリア収集層としてのn+層2およびp+層3が不純物拡散により形成されており、基板10の下面に形成された負電極4、正電極5はそれぞれn+層2、p+層3と接続している。この接続部以外は基板10の下面は表面保護膜(絶縁膜)8Bにより被覆されている。基板10の受光面側(図の上面側)に形成された拡散層6(p+層またはn+層)は、基板表面での再結合を防止するためのポテンシャル障壁として機能する(特許文献2参照)。この受光面側拡散層6の表面は、下面と同様の保護膜(絶縁膜)8Aにより被覆されており、更にその上に反射防止膜9が形成されている。
【0003】
上記従来の光起電力素子は、光吸収部1が単一のキャリア濃度および伝導型で形成されているため、発生した電子と正孔が収集層すなわちn+層2とp+層3まで到達する過程で光吸収部1内の同じ領域を通るので、電子と正孔が再結合して消滅する確率が高いため、再結合損失により発電効率が低下するという問題があった。
【0004】
欠陥により形成されるトラップ準位を介した電子と正孔の挙動は、図10に示す4つの過程で表される(SRHモデル)。電子と正孔の再結合は図中の〔1〕と〔3〕の過程が生じることにより発生する。なお、〔3〕、〔4〕における破線は電子の遷移でこれらの過程を表したものである。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−317533号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開平11−312814号公報(特許請求の範囲)
【特許文献3】
特開2001−284666号公報(特許請求の範囲)
【特許文献4】
特開2001−85718号公報(特許請求の範囲)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の問題を解消し、電子および正孔が収集過程で再結合する確率を低減して発電効率を高めた光起電力素子を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、第1発明によれば、裏面電極型の光起電力素子において、光吸収部が、受光面側から裏面側まで延在するキャリア濃度の異なる複数の領域から成ることを特徴とする光起電力素子が提供される。
【0008】
また、第2発明によれば、裏面電極型の光起電力素子において、光吸収部が、受光面側から裏面側まで延在する一導電型の領域と反対導電型の領域とから成ることを特徴とする光起電力素子が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】
第1発明の光起電力素子は、光吸収部が、受光面側から裏面側まで延在するキャリア濃度の異なる複数の領域から成るので、光吸収により発生した電子と正孔が異なるキャリア濃度の領域にそれぞれ選択的に移動するため、電子と正孔の出会う確率が著しく小さくなり、再結合損失が大幅に低減して発電効率が大きく向上する。
【0010】
前記領域はそれぞれ受光面側から裏面側にかけてキャリア濃度に勾配を有することが望ましい。これにより、各領域内にそれぞれ受光面側から裏面側にかけてエネルギーバンドに勾配をつけて、この勾配に沿って電子および正孔の裏面電極への移動を促進させ、出力を更に向上させることができる。
【0011】
第2発明の光起電力素子は、光吸収部が、受光面側から裏面側まで延在する一導電型の領域と反対導電型の領域とから成るので、異なる導電型の領域同士がpn接合を形成し、光吸収により発生した電子と正孔がそれぞれn型領域とp型領域に選択的に移動するため、電子と成功の出会う確率が著しく小さくなり、再結合損失が大幅に低減して発電効率が大きく向上する。
【0012】
第2発明においても、前記領域はそれぞれ受光面側から裏面側にかけてキャリア濃度に勾配を有することが望ましい。これにより、各領域内にそれぞれ受光面側から裏面側にかけてエネルギーバンドに勾配をつけて、この勾配に沿って電子および正孔の裏面電極への移動を促進させ、出力を更に向上させることができる。
【0013】
【実施例】
〔実施例1〕
図1に、第1発明の一実施形態による光起電力素子の断面構造を示す。図示した光起電力素子100は、p型半導体から成る光吸収部112が、電子移動領域としてのp−層101と正孔移動領域としてのp層102とから成る。電子移動領域(p−層)101および正孔移動領域(p層)102は交互に隣接して配置しており受光面側(図中の上面側)から裏面側(図中の下面側)まで延在している。
【0014】
光吸収部112はp型、n型のいずれでもよい。ただし、光吸収部112の導電型がp型かn型かによって、電子移動領域のキャリア濃度と正孔移動領域のキャリア濃度の大小関係は逆転させる。すなわち、図示の例のようにp型の場合には、〔電子移動領域p−層101のキャリア濃度〕<〔正孔移動領域p層102のキャリア濃度〕とし、n型の場合にはこれと逆の大小関係にする。例えば、〔電子移動領域n層101のキャリア濃度〕>〔正孔移動領域n−層102のキャリア濃度〕というようになる。
【0015】
電子移動領域101の裏面側に電子収集層としてのn+層103、正孔移動領域の裏面側に正孔収集層としてのp+層104をそれぞれ形成する。電子収集層(n+層)103および正孔収集層(p+層)104は、それぞれキャリア濃度が電子移動領域101および正孔移動領域102よりも高い。
【0016】
素子100の裏面には、電子収集層(n+層)103に接続した負電極105と、正孔収集層(p+層)104に接続した正電極106とが設けてあり、電極対105/106から電力が出力される。素子100の裏面は、電極接続部を除いて表面保護膜(絶縁膜)109Bによって被覆されている。
【0017】
素子100の上端部には受光面側拡散層(p+層またはn+層)108が設けてあり、受光面直下でのキャリア再結合防止用のポテンシャル障壁として機能する。受光面側拡散層108の上面は、裏面と同様の表面保護膜(絶縁膜)109Aで被覆してあり、更にその上に反射防止膜107が設けてある。
【0018】
図2に、素子中央部における横方向(受光面と平行な方向)のエネルギーバンド図を示す。本発明では、上記のようにキャリア濃度の異なる領域を設けたことにより、伝導帯の下端および価電子帯の上端のエネルギーレベルが凹凸を持った形状となる。光を吸収すると、先ず図2(a)に示すように、キャリア濃度によらずどの領域でも同様にキャリア(電子と正孔)が発生する。その後、エネルギー的により安定な状態を取るように領域間でキャリアが移動して、図2(b)に示すキャリア分布となる。すなわち、電子と正孔がそれぞれ異なる領域に選択的に存在する状態になるため、両者が出会う確率が格段に小さくなり、その結果、図10に示した〔1〕または〔3〕の過程が生じ難くなって、再結合割合が大幅に低減する。それにより、再結合損失が低減し、高い発電効率が得られる。
【0019】
本実施例による光起電力素子100を構成する材質の具体例を下記に示す。
【0020】
光吸収部の電子移動領域101:p−型Si層(5×1013cm−3、厚さ150μm)
光吸収部の正孔移動領域102:p型Si層(1×1015cm−3、厚さ150μm)
エミッタ層103 :n+型Si層(1×1019cm−3、拡散深さ1μm)
裏面側high−low接合層104 :p+型Si層(1×1019cm−3、拡散深さ1μm)
負電極105 :Al(膜厚2μm)
正電極106 :Al(膜厚2μm)
反射防止膜107 :MgF2/ZnS二層膜(膜厚110nm/50nm)
受光面側high−low接合層108:p+型Si層(1×1018cm−3、拡散深さ0.5μm)
表面保護膜109A、109B:SiO2(膜厚 0.3μm(裏面)、10nm(受光面))
なお、本実施例では半導体材料としてSiを用いた場合を示したが、これに限定する必要はなく、Ge、SiGe、SiC、C等を用いても同様な効果が得られる。
【0021】
〔実施例2〕
図3に、第1発明の望ましい実施形態による光起電力素子の断面構造を示す。図示した光起電力素子200は、p型半導体で形成された光吸収部120が、電子移動領域121と正孔移動領域122とから成る。電子移動領域121は受光面側のp層から裏面側のp−層にかけてキャリア濃度が連続的に漸減する形の濃度勾配を有しており、正孔移動領域122は逆に受光面側のp層から裏面側のp+層にかけてキャリア濃度が連続的に漸増する形の濃度勾配を有している。図中で点々の粗密によりキャリア濃度の高低を表している。上記以外の構造は図1の実施例1と同様であり、対応する部位を同じ参照符号で示した。
【0022】
光吸収部120はn型であってもよい。ただし、その場合は、各領域における濃度勾配の増減の向きはそれぞれ逆になる。
【0023】
図4に、(a)電子移動領域121および(b)正孔移動領域122の縦方向(受光面と垂直な方向)のエネルギーバンド図を示す。電子移動領域121におけるキャリア濃度を受光面側から裏面側に向かい変化(光吸収部120がp型の場合は高キャリア濃度から低キャリア濃度へ変化)させると、図4(a)に示すように伝導帯の下端および価電子帯の上端のエネルギーレベルが、受光面側の高レベルから裏面側の低レベルに漸減するように傾斜する。その結果、電子が裏面側へ移動する割合が増加する。また、正孔移動領域122におけるキャリア濃度を電子移動領域121とは逆向きに変化させると、図4(b)に示すようにエネルギーレベルの傾斜も逆になり、正孔が裏面側へ移動する割合が増加する。これにより、実施例1の効果に加えて更に高い発電効率が得られる。
【0024】
本実施例による光起電力素子200を構成する材質の具体例を下記に示す。
【0025】
光吸収部の電子移動領域121:p〜p−型Si層(受光面側1×1016cm−3〜裏面側1×1014cm−3、厚さ150μm)
光吸収部の正孔移動領域122:p〜p+型Si層(受光面側1×1016cm−3〜裏面側1×1018cm−3、厚さ150μm)
エミッタ層103 :n+型Si層(1×1019cm−3、拡散深さ1μm)
裏面側high−low接合層104 :p+型Si層(1×1019cm−3、拡散深さ1μm)
負電極105 :Al(膜厚2μm)
正電極106 :Al(膜厚2μm)
反射防止膜107 :MgF2/ZnS二層膜(膜厚110nm/50nm)
フローティングエミッタ層108 :n+型Si層(1×1018cm−3、拡散深さ0.5μm)表面保護膜109A、109B:SiO2(膜厚 0.3μm(裏面)、10nm(受光面))
なお、本実施例では半導体材料としてSiを用いた場合を示したが、これに限定する必要はなく、Ge、SiGe、SiC、C等を用いても同様な効果が得られる。
【0026】
また、電子移動領域121および正孔移動領域122においてキャリア濃度を連続的に変化させたが、段階的に変化させても同様な効果が得られる。
【0027】
〔実施例3〕
図5に、第2発明の一実施形態による光起電力素子の断面構造を示す。図示した光起電力素子300は、光吸収部130が、電子移動領域としてのn層131と正孔移動領域としてのp層132とから成る。電子移動領域(n層)131および正孔移動領域(p層)132は交互に隣接して配置しており受光面側(図中の上面側)から裏面側(図中の下面側)まで延在している。
【0028】
電子移動領域131の裏面側に電子収集層としてのn+層103、正孔移動領域132の裏面側に正孔収集層としてのp+層104をそれぞれ形成する。電子収集層(n+層)103および正孔収集層(p+層)104は、それぞれキャリア濃度が電子移動領域(n層)131および正孔移動領域(p層)132よりも高い。
【0029】
素子300の裏面には、電子収集層(n+層)103に接続した負電極105と、正孔収集層(p+層)104に接続した正電極106とが設けてあり、電極対105/106から電力が出力される。素子300の裏面は、電極接続部を除いて表面保護膜(絶縁膜)109Bによって被覆されている。
【0030】
素子300の上端部には受光面側拡散層(p+層またはn+層)108が設けてあり、受光面直下でのキャリア再結合防止用のポテンシャル障壁として機能する。受光面側拡散層108の上面は、裏面と同様の表面保護膜(絶縁膜)109Aで被覆してあり、更にその上に反射防止膜107が設けてある。
【0031】
図6に、素子中央部における横方向(受光面と平行な方向)のエネルギーバンド図を示す。本発明では、上記のように導電型の異なる領域を設けたことにより、裏面側だけでなく横方向にもpn接合が形成される。光を吸収すると、先ず図6(a)に示すように、導電型にかかわらずどの領域でも同様にキャリア(電子と正孔)が発生する。その後、領域同士のpn接合により電子と正孔が分離され、図6(b)に示すキャリア分布となる。すなわち、電子と正孔がそれぞれ異なる領域に選択的に存在する状態になるため、両者が出会う確率が格段に小さくなり、その結果、図10に示した〔1〕または〔3〕の過程が生じ難くなって、再結合割合が大幅に低減する。それにより、再結合損失が低減し、高い発電効率が得られる。
【0032】
本実施例による光起電力素子300を構成する材質の具体例を下記に示す。
【0033】
光吸収部の電子移動領域131:n型Ge層(1×1014cm−3、厚さ150μm)
光吸収部の正孔移動領域132:p型Ge層(1×1014cm−3、厚さ150μm)
エミッタ層103 :n+型Ge層(1×1019cm−3、拡散深さ1μm)
裏面側high−low接合層104 :p+型Ge層(1×1019cm−3、拡散深さ1μm)
負電極105 :Al(膜厚2μm)
正電極106 :Al(膜厚2μm)
反射防止膜107 :SiO2/TiO2二層膜(膜厚110nm/60nm)
受光面側high−low接合層かつフローティングエミッタ層108:p+型Ge層(1×1018cm−3、拡散深さ0.5μm)
表面保護膜109A、109B:SiNx(膜厚 0.3μm(裏面)、10nm(受光面))
なお、本実施例では半導体材料としてGeを用いた場合を示したが、これに限定する必要はなく、Si、SiGe、SiC、C等を用いても同様な効果が得られる。
【0034】
〔実施例4〕
図7に、第2発明の望ましい実施形態による光起電力素子の断面構造を示す。図示した光起電力素子400は、光吸収部140が、電子移動領域としてのn層141と正孔移動領域としてのp層142とから成る。電子移動領域141は受光面側のn層から裏面側のn+層にかけてキャリア濃度が連続的に漸増する濃度勾配を有しており、正孔移動領域142は受光面側のp層から裏面側のp+層にかけてキャリア濃度が連続的に漸増する濃度勾配を有している。図中で点々の粗密によりキャリア濃度の高低を表している。上記以外の構造は図5の実施例3と同様であり、対応する部位を同じ参照符号で示した。
【0035】
図8に、(a)電子移動領域141および(b)正孔移動領域142の縦方向(受光面と垂直な方向)のエネルギーバンド図を示す。各領域において、図示したようにエネルギーレベルが傾斜することにより、電子および正孔が裏面側に移動する割合が増加する。これにより、実施例3の効果に加えて更に高い発電効率が得られる。
【0036】
本実施例による光起電力素子400を構成する材質の具体例を下記に示す。
【0037】
光吸収部の電子移動領域141:n型Ge層(受光面側1×1014cm−3〜裏面側1×1016cm−3、厚さ150μm)
光吸収部の正孔移動領域142:p型Ge層(受光面側1×1014cm−3〜裏面側1×1016cm−3、厚さ150μm)
エミッタ層103 :n+型Ge層(1×1019cm−3、拡散深さ1μm)
裏面側high−low接合層104 :p+型Ge層(1×1019cm−3、拡散深さ1μm)
負電極105 :Al(膜厚2μm)
正電極106 :Al(膜厚2μm)
反射防止膜107 :SiO2/TiO2二層膜(膜厚110nm/60nm)
受光面側high−low接合層かつフローティングエミッタ層108 :n+型Ge層(1×1018cm−3、拡散深さ0.5μm)
表面保護膜109A、109B:SiNx(膜厚 0.3μm(裏面)、10nm(受光面))
なお、本実施例では半導体材料としてGeを用いた場合を示したが、これに限定する必要はなく、Si、SiGe、SiC、C等を用いても同様な効果が得られる。
【0038】
また、電子移動領域141および正孔移動領域142においてキャリア濃度を連続的に変化させたが、段階的に変化させても同様な効果が得られる。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、電子および正孔が収集過程で再結合する確率を低減して発電効率を高めた光起電力素子が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第1発明の一実施形態による光起電力素子の断面図である。
【図2】図2は、素子中央部における横方向(受光面と平行な方向)のエネルギーバンドを模式的に示すグラフである。
【図3】図3は、第1発明の望ましい実施形態による光起電力素子の断面図である。
【図4】図4は、(a)電子移動領域121および(b)正孔移動領域122の縦方向(受光面と垂直な方向)のエネルギーバンドを模式的に示すグラフである。
【図5】図5は、第2発明の一実施形態による光起電力素子の断面図である。
【図6】図6に、素子中央部における横方向(受光面と平行な方向)のエネルギーバンドを模式的に示すグラフである。
【図7】図7は、第2発明の望ましい実施形態による光起電力素子の断面図である。
【図8】図8は、(a)電子移動領域141および(b)正孔移動領域142の縦方向(受光面と垂直な方向)のエネルギーバンドを模式的に示すグラフである。
【図9】図9は、従来の光起電力素子の基本構造を示す断面図である。
【図10】図10は、欠陥により形成されるトラップ準位を介した電子と正孔の挙動をについてのSRHモデルの4つの過程を示すグラフである。
【符号の説明】
100、200、300、400…光起電力素子
112、120、130、140…光吸収部
101、121、131、141…電子移動領域
102、122、132、142…正孔移動領域
103…電子収集層
104…正孔収集層
105…負電極
106…正電極
107…反射防止膜
108…受光面側拡散層
109A、109B…表面保護膜(絶縁膜)
【発明の属する技術分野】
本発明は、裏面電極型の光起電力素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、裏面電極型の光起電力素子(光電池、太陽電池等を含む)は特許文献1〜4等により知られている。共通する基本構造を図9に示す。半導体基板10(p型またはn型)の主要部である光吸収部1において、光吸収により正負のキャリアとしての電子および正孔が発生する。基板10の裏面側(図の下面側)には、光吸収部1で発生したキャリア収集層としてのn+層2およびp+層3が不純物拡散により形成されており、基板10の下面に形成された負電極4、正電極5はそれぞれn+層2、p+層3と接続している。この接続部以外は基板10の下面は表面保護膜(絶縁膜)8Bにより被覆されている。基板10の受光面側(図の上面側)に形成された拡散層6(p+層またはn+層)は、基板表面での再結合を防止するためのポテンシャル障壁として機能する(特許文献2参照)。この受光面側拡散層6の表面は、下面と同様の保護膜(絶縁膜)8Aにより被覆されており、更にその上に反射防止膜9が形成されている。
【0003】
上記従来の光起電力素子は、光吸収部1が単一のキャリア濃度および伝導型で形成されているため、発生した電子と正孔が収集層すなわちn+層2とp+層3まで到達する過程で光吸収部1内の同じ領域を通るので、電子と正孔が再結合して消滅する確率が高いため、再結合損失により発電効率が低下するという問題があった。
【0004】
欠陥により形成されるトラップ準位を介した電子と正孔の挙動は、図10に示す4つの過程で表される(SRHモデル)。電子と正孔の再結合は図中の〔1〕と〔3〕の過程が生じることにより発生する。なお、〔3〕、〔4〕における破線は電子の遷移でこれらの過程を表したものである。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−317533号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開平11−312814号公報(特許請求の範囲)
【特許文献3】
特開2001−284666号公報(特許請求の範囲)
【特許文献4】
特開2001−85718号公報(特許請求の範囲)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の問題を解消し、電子および正孔が収集過程で再結合する確率を低減して発電効率を高めた光起電力素子を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、第1発明によれば、裏面電極型の光起電力素子において、光吸収部が、受光面側から裏面側まで延在するキャリア濃度の異なる複数の領域から成ることを特徴とする光起電力素子が提供される。
【0008】
また、第2発明によれば、裏面電極型の光起電力素子において、光吸収部が、受光面側から裏面側まで延在する一導電型の領域と反対導電型の領域とから成ることを特徴とする光起電力素子が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】
第1発明の光起電力素子は、光吸収部が、受光面側から裏面側まで延在するキャリア濃度の異なる複数の領域から成るので、光吸収により発生した電子と正孔が異なるキャリア濃度の領域にそれぞれ選択的に移動するため、電子と正孔の出会う確率が著しく小さくなり、再結合損失が大幅に低減して発電効率が大きく向上する。
【0010】
前記領域はそれぞれ受光面側から裏面側にかけてキャリア濃度に勾配を有することが望ましい。これにより、各領域内にそれぞれ受光面側から裏面側にかけてエネルギーバンドに勾配をつけて、この勾配に沿って電子および正孔の裏面電極への移動を促進させ、出力を更に向上させることができる。
【0011】
第2発明の光起電力素子は、光吸収部が、受光面側から裏面側まで延在する一導電型の領域と反対導電型の領域とから成るので、異なる導電型の領域同士がpn接合を形成し、光吸収により発生した電子と正孔がそれぞれn型領域とp型領域に選択的に移動するため、電子と成功の出会う確率が著しく小さくなり、再結合損失が大幅に低減して発電効率が大きく向上する。
【0012】
第2発明においても、前記領域はそれぞれ受光面側から裏面側にかけてキャリア濃度に勾配を有することが望ましい。これにより、各領域内にそれぞれ受光面側から裏面側にかけてエネルギーバンドに勾配をつけて、この勾配に沿って電子および正孔の裏面電極への移動を促進させ、出力を更に向上させることができる。
【0013】
【実施例】
〔実施例1〕
図1に、第1発明の一実施形態による光起電力素子の断面構造を示す。図示した光起電力素子100は、p型半導体から成る光吸収部112が、電子移動領域としてのp−層101と正孔移動領域としてのp層102とから成る。電子移動領域(p−層)101および正孔移動領域(p層)102は交互に隣接して配置しており受光面側(図中の上面側)から裏面側(図中の下面側)まで延在している。
【0014】
光吸収部112はp型、n型のいずれでもよい。ただし、光吸収部112の導電型がp型かn型かによって、電子移動領域のキャリア濃度と正孔移動領域のキャリア濃度の大小関係は逆転させる。すなわち、図示の例のようにp型の場合には、〔電子移動領域p−層101のキャリア濃度〕<〔正孔移動領域p層102のキャリア濃度〕とし、n型の場合にはこれと逆の大小関係にする。例えば、〔電子移動領域n層101のキャリア濃度〕>〔正孔移動領域n−層102のキャリア濃度〕というようになる。
【0015】
電子移動領域101の裏面側に電子収集層としてのn+層103、正孔移動領域の裏面側に正孔収集層としてのp+層104をそれぞれ形成する。電子収集層(n+層)103および正孔収集層(p+層)104は、それぞれキャリア濃度が電子移動領域101および正孔移動領域102よりも高い。
【0016】
素子100の裏面には、電子収集層(n+層)103に接続した負電極105と、正孔収集層(p+層)104に接続した正電極106とが設けてあり、電極対105/106から電力が出力される。素子100の裏面は、電極接続部を除いて表面保護膜(絶縁膜)109Bによって被覆されている。
【0017】
素子100の上端部には受光面側拡散層(p+層またはn+層)108が設けてあり、受光面直下でのキャリア再結合防止用のポテンシャル障壁として機能する。受光面側拡散層108の上面は、裏面と同様の表面保護膜(絶縁膜)109Aで被覆してあり、更にその上に反射防止膜107が設けてある。
【0018】
図2に、素子中央部における横方向(受光面と平行な方向)のエネルギーバンド図を示す。本発明では、上記のようにキャリア濃度の異なる領域を設けたことにより、伝導帯の下端および価電子帯の上端のエネルギーレベルが凹凸を持った形状となる。光を吸収すると、先ず図2(a)に示すように、キャリア濃度によらずどの領域でも同様にキャリア(電子と正孔)が発生する。その後、エネルギー的により安定な状態を取るように領域間でキャリアが移動して、図2(b)に示すキャリア分布となる。すなわち、電子と正孔がそれぞれ異なる領域に選択的に存在する状態になるため、両者が出会う確率が格段に小さくなり、その結果、図10に示した〔1〕または〔3〕の過程が生じ難くなって、再結合割合が大幅に低減する。それにより、再結合損失が低減し、高い発電効率が得られる。
【0019】
本実施例による光起電力素子100を構成する材質の具体例を下記に示す。
【0020】
光吸収部の電子移動領域101:p−型Si層(5×1013cm−3、厚さ150μm)
光吸収部の正孔移動領域102:p型Si層(1×1015cm−3、厚さ150μm)
エミッタ層103 :n+型Si層(1×1019cm−3、拡散深さ1μm)
裏面側high−low接合層104 :p+型Si層(1×1019cm−3、拡散深さ1μm)
負電極105 :Al(膜厚2μm)
正電極106 :Al(膜厚2μm)
反射防止膜107 :MgF2/ZnS二層膜(膜厚110nm/50nm)
受光面側high−low接合層108:p+型Si層(1×1018cm−3、拡散深さ0.5μm)
表面保護膜109A、109B:SiO2(膜厚 0.3μm(裏面)、10nm(受光面))
なお、本実施例では半導体材料としてSiを用いた場合を示したが、これに限定する必要はなく、Ge、SiGe、SiC、C等を用いても同様な効果が得られる。
【0021】
〔実施例2〕
図3に、第1発明の望ましい実施形態による光起電力素子の断面構造を示す。図示した光起電力素子200は、p型半導体で形成された光吸収部120が、電子移動領域121と正孔移動領域122とから成る。電子移動領域121は受光面側のp層から裏面側のp−層にかけてキャリア濃度が連続的に漸減する形の濃度勾配を有しており、正孔移動領域122は逆に受光面側のp層から裏面側のp+層にかけてキャリア濃度が連続的に漸増する形の濃度勾配を有している。図中で点々の粗密によりキャリア濃度の高低を表している。上記以外の構造は図1の実施例1と同様であり、対応する部位を同じ参照符号で示した。
【0022】
光吸収部120はn型であってもよい。ただし、その場合は、各領域における濃度勾配の増減の向きはそれぞれ逆になる。
【0023】
図4に、(a)電子移動領域121および(b)正孔移動領域122の縦方向(受光面と垂直な方向)のエネルギーバンド図を示す。電子移動領域121におけるキャリア濃度を受光面側から裏面側に向かい変化(光吸収部120がp型の場合は高キャリア濃度から低キャリア濃度へ変化)させると、図4(a)に示すように伝導帯の下端および価電子帯の上端のエネルギーレベルが、受光面側の高レベルから裏面側の低レベルに漸減するように傾斜する。その結果、電子が裏面側へ移動する割合が増加する。また、正孔移動領域122におけるキャリア濃度を電子移動領域121とは逆向きに変化させると、図4(b)に示すようにエネルギーレベルの傾斜も逆になり、正孔が裏面側へ移動する割合が増加する。これにより、実施例1の効果に加えて更に高い発電効率が得られる。
【0024】
本実施例による光起電力素子200を構成する材質の具体例を下記に示す。
【0025】
光吸収部の電子移動領域121:p〜p−型Si層(受光面側1×1016cm−3〜裏面側1×1014cm−3、厚さ150μm)
光吸収部の正孔移動領域122:p〜p+型Si層(受光面側1×1016cm−3〜裏面側1×1018cm−3、厚さ150μm)
エミッタ層103 :n+型Si層(1×1019cm−3、拡散深さ1μm)
裏面側high−low接合層104 :p+型Si層(1×1019cm−3、拡散深さ1μm)
負電極105 :Al(膜厚2μm)
正電極106 :Al(膜厚2μm)
反射防止膜107 :MgF2/ZnS二層膜(膜厚110nm/50nm)
フローティングエミッタ層108 :n+型Si層(1×1018cm−3、拡散深さ0.5μm)表面保護膜109A、109B:SiO2(膜厚 0.3μm(裏面)、10nm(受光面))
なお、本実施例では半導体材料としてSiを用いた場合を示したが、これに限定する必要はなく、Ge、SiGe、SiC、C等を用いても同様な効果が得られる。
【0026】
また、電子移動領域121および正孔移動領域122においてキャリア濃度を連続的に変化させたが、段階的に変化させても同様な効果が得られる。
【0027】
〔実施例3〕
図5に、第2発明の一実施形態による光起電力素子の断面構造を示す。図示した光起電力素子300は、光吸収部130が、電子移動領域としてのn層131と正孔移動領域としてのp層132とから成る。電子移動領域(n層)131および正孔移動領域(p層)132は交互に隣接して配置しており受光面側(図中の上面側)から裏面側(図中の下面側)まで延在している。
【0028】
電子移動領域131の裏面側に電子収集層としてのn+層103、正孔移動領域132の裏面側に正孔収集層としてのp+層104をそれぞれ形成する。電子収集層(n+層)103および正孔収集層(p+層)104は、それぞれキャリア濃度が電子移動領域(n層)131および正孔移動領域(p層)132よりも高い。
【0029】
素子300の裏面には、電子収集層(n+層)103に接続した負電極105と、正孔収集層(p+層)104に接続した正電極106とが設けてあり、電極対105/106から電力が出力される。素子300の裏面は、電極接続部を除いて表面保護膜(絶縁膜)109Bによって被覆されている。
【0030】
素子300の上端部には受光面側拡散層(p+層またはn+層)108が設けてあり、受光面直下でのキャリア再結合防止用のポテンシャル障壁として機能する。受光面側拡散層108の上面は、裏面と同様の表面保護膜(絶縁膜)109Aで被覆してあり、更にその上に反射防止膜107が設けてある。
【0031】
図6に、素子中央部における横方向(受光面と平行な方向)のエネルギーバンド図を示す。本発明では、上記のように導電型の異なる領域を設けたことにより、裏面側だけでなく横方向にもpn接合が形成される。光を吸収すると、先ず図6(a)に示すように、導電型にかかわらずどの領域でも同様にキャリア(電子と正孔)が発生する。その後、領域同士のpn接合により電子と正孔が分離され、図6(b)に示すキャリア分布となる。すなわち、電子と正孔がそれぞれ異なる領域に選択的に存在する状態になるため、両者が出会う確率が格段に小さくなり、その結果、図10に示した〔1〕または〔3〕の過程が生じ難くなって、再結合割合が大幅に低減する。それにより、再結合損失が低減し、高い発電効率が得られる。
【0032】
本実施例による光起電力素子300を構成する材質の具体例を下記に示す。
【0033】
光吸収部の電子移動領域131:n型Ge層(1×1014cm−3、厚さ150μm)
光吸収部の正孔移動領域132:p型Ge層(1×1014cm−3、厚さ150μm)
エミッタ層103 :n+型Ge層(1×1019cm−3、拡散深さ1μm)
裏面側high−low接合層104 :p+型Ge層(1×1019cm−3、拡散深さ1μm)
負電極105 :Al(膜厚2μm)
正電極106 :Al(膜厚2μm)
反射防止膜107 :SiO2/TiO2二層膜(膜厚110nm/60nm)
受光面側high−low接合層かつフローティングエミッタ層108:p+型Ge層(1×1018cm−3、拡散深さ0.5μm)
表面保護膜109A、109B:SiNx(膜厚 0.3μm(裏面)、10nm(受光面))
なお、本実施例では半導体材料としてGeを用いた場合を示したが、これに限定する必要はなく、Si、SiGe、SiC、C等を用いても同様な効果が得られる。
【0034】
〔実施例4〕
図7に、第2発明の望ましい実施形態による光起電力素子の断面構造を示す。図示した光起電力素子400は、光吸収部140が、電子移動領域としてのn層141と正孔移動領域としてのp層142とから成る。電子移動領域141は受光面側のn層から裏面側のn+層にかけてキャリア濃度が連続的に漸増する濃度勾配を有しており、正孔移動領域142は受光面側のp層から裏面側のp+層にかけてキャリア濃度が連続的に漸増する濃度勾配を有している。図中で点々の粗密によりキャリア濃度の高低を表している。上記以外の構造は図5の実施例3と同様であり、対応する部位を同じ参照符号で示した。
【0035】
図8に、(a)電子移動領域141および(b)正孔移動領域142の縦方向(受光面と垂直な方向)のエネルギーバンド図を示す。各領域において、図示したようにエネルギーレベルが傾斜することにより、電子および正孔が裏面側に移動する割合が増加する。これにより、実施例3の効果に加えて更に高い発電効率が得られる。
【0036】
本実施例による光起電力素子400を構成する材質の具体例を下記に示す。
【0037】
光吸収部の電子移動領域141:n型Ge層(受光面側1×1014cm−3〜裏面側1×1016cm−3、厚さ150μm)
光吸収部の正孔移動領域142:p型Ge層(受光面側1×1014cm−3〜裏面側1×1016cm−3、厚さ150μm)
エミッタ層103 :n+型Ge層(1×1019cm−3、拡散深さ1μm)
裏面側high−low接合層104 :p+型Ge層(1×1019cm−3、拡散深さ1μm)
負電極105 :Al(膜厚2μm)
正電極106 :Al(膜厚2μm)
反射防止膜107 :SiO2/TiO2二層膜(膜厚110nm/60nm)
受光面側high−low接合層かつフローティングエミッタ層108 :n+型Ge層(1×1018cm−3、拡散深さ0.5μm)
表面保護膜109A、109B:SiNx(膜厚 0.3μm(裏面)、10nm(受光面))
なお、本実施例では半導体材料としてGeを用いた場合を示したが、これに限定する必要はなく、Si、SiGe、SiC、C等を用いても同様な効果が得られる。
【0038】
また、電子移動領域141および正孔移動領域142においてキャリア濃度を連続的に変化させたが、段階的に変化させても同様な効果が得られる。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、電子および正孔が収集過程で再結合する確率を低減して発電効率を高めた光起電力素子が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第1発明の一実施形態による光起電力素子の断面図である。
【図2】図2は、素子中央部における横方向(受光面と平行な方向)のエネルギーバンドを模式的に示すグラフである。
【図3】図3は、第1発明の望ましい実施形態による光起電力素子の断面図である。
【図4】図4は、(a)電子移動領域121および(b)正孔移動領域122の縦方向(受光面と垂直な方向)のエネルギーバンドを模式的に示すグラフである。
【図5】図5は、第2発明の一実施形態による光起電力素子の断面図である。
【図6】図6に、素子中央部における横方向(受光面と平行な方向)のエネルギーバンドを模式的に示すグラフである。
【図7】図7は、第2発明の望ましい実施形態による光起電力素子の断面図である。
【図8】図8は、(a)電子移動領域141および(b)正孔移動領域142の縦方向(受光面と垂直な方向)のエネルギーバンドを模式的に示すグラフである。
【図9】図9は、従来の光起電力素子の基本構造を示す断面図である。
【図10】図10は、欠陥により形成されるトラップ準位を介した電子と正孔の挙動をについてのSRHモデルの4つの過程を示すグラフである。
【符号の説明】
100、200、300、400…光起電力素子
112、120、130、140…光吸収部
101、121、131、141…電子移動領域
102、122、132、142…正孔移動領域
103…電子収集層
104…正孔収集層
105…負電極
106…正電極
107…反射防止膜
108…受光面側拡散層
109A、109B…表面保護膜(絶縁膜)
Claims (4)
- 裏面電極型の光起電力素子において、光吸収部が、受光面側から裏面側まで延在するキャリア濃度の異なる複数の領域から成ることを特徴とする光起電力素子。
- 請求項1において、前記領域は受光面側から裏面側にかけてキャリア濃度に勾配を有することを特徴とする光起電力素子。
- 裏面電極型の光起電力素子において、光吸収部が、受光面側から裏面側まで延在する一導電型の領域と反対導電型の領域とから成ることを特徴とする光起電力素子。
- 請求項3において、前記領域は受光面側から裏面側にかけてキャリア濃度に勾配を有することを特徴とする光起電力素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003176903A JP2005012108A (ja) | 2003-06-20 | 2003-06-20 | 光起電力素子 |
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JP2003176903A JP2005012108A (ja) | 2003-06-20 | 2003-06-20 | 光起電力素子 |
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JP2003176903A Pending JP2005012108A (ja) | 2003-06-20 | 2003-06-20 | 光起電力素子 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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DE102005061820A1 (de) * | 2005-12-23 | 2007-07-05 | Infineon Technologies Austria Ag | Verfahren zur Herstellung einer Solarzelle und Solarzelle |
US9929294B2 (en) | 2012-05-14 | 2018-03-27 | Mitsubishi Electric Corporation | Photoelectric conversion device, manufacturing method thereof, and photoelectric conversion module |
-
2003
- 2003-06-20 JP JP2003176903A patent/JP2005012108A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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DE102005061820A1 (de) * | 2005-12-23 | 2007-07-05 | Infineon Technologies Austria Ag | Verfahren zur Herstellung einer Solarzelle und Solarzelle |
DE102005061820B4 (de) * | 2005-12-23 | 2014-09-04 | Infineon Technologies Austria Ag | Verfahren zur Herstellung einer Solarzelle |
US9929294B2 (en) | 2012-05-14 | 2018-03-27 | Mitsubishi Electric Corporation | Photoelectric conversion device, manufacturing method thereof, and photoelectric conversion module |
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